JP2014122397A - 貴金属イオン脱着剤及び貴金属の回収方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 貴金属イオンを吸着している吸着剤を、下記一般式(1)で表されるスルフィド化合物を含む溶液と接触させて、溶液中に貴金属イオンとして脱着させた後、得られた貴金属イオンを含む溶液を還元処理することにより貴金属を回収する。
【化1】
(式中、Rはメチル基、エチル基、ビニル基、炭素数3〜8の直鎖、分岐若しくは環状の炭化水素基、炭素数6〜14の芳香族炭化水素基、カルボキシルメチル基、カルバモイルメチル基、4−カルボキシル−3−チアブチル基、又は4−カルバモイル−3−チアブチル基を表し、Xは水酸基若しくは1級アミノ基を表す。)
【選択図】 なし
Description
で表されるスルフィド化合物を含む貴金属イオン脱着剤及び貴金属の回収方法に関する。
[1] 下記一般式(1)で表されるスルフィド化合物を含む貴金属イオン脱着剤。
[2] 前記スルフィド化合物がチオジグリコール酸であることを特徴とする[1]に記載の貴金属イオン脱着剤。
[3] [1]又は[2]に記載の貴金属イオン脱着剤を、貴金属イオンを吸着した吸着剤と接触させて、貴金属イオンを脱着させることを特徴とする貴金属イオンの脱着方法。
[4] [3]に記載の貴金属イオンの脱着方法により得られた貴金属イオンを含む溶液を還元処理して、貴金属を回収することを特徴とする貴金属の回収方法。
[5] 貴金属イオンがパラジウムイオンであり、且つ、貴金属がパラジウムであることを特徴とする[4]に記載の貴金属の回収方法。
分離カラム: TSKgel Super IC−AP(4.6mmΦ×150mm)
検出器: 電気伝導検出器
溶離液: 2.7mmol/L NaHCO3 + 1.8mmol/L Na2CO3
合成例1 パラジウム吸着剤の合成
官能基の担体への結合を含めて模式的に示した一般式(2)で表されるパラジウム吸着剤は、以下の方法に従って合成した。
合成例1で得られたパラジウム吸着剤 1gを、パラジウムイオンを1000mg/L含む1mol/L塩酸溶液 80mL中に添加し、室温で2時間撹拌した。その後、孔径0.45μmのメンブレンフィルターを用いてろ過し、ろ液のパラジウムイオン濃度からパラジウムイオンの吸着量を吸着剤 1g当たり69.2mgと算出した。次に、ろ取した吸着剤を水洗後、乾燥した。乾燥した吸着剤 20mgを、チオジグリコール酸濃度5重量%の水溶液(pH2)として調製した脱着剤 10mL中に加え、室温で1時間撹拌した。その後、孔径0.45μmのメンブレンフィルターを用いてろ過し、ろ液のパラジウムイオン濃度からパラジウムイオンの脱着量を求めた結果、パラジウムイオンの脱着率は59%であった。
実施例1において、チオジグリコール酸濃度5重量%の水溶液(pH2)として調製した脱着剤 10mLの代わりに、水酸化ナトリウムを添加してpHを7に調整したチオジグリコール酸濃度5重量%の水溶液として調製した脱着剤 10mLを用いた以外は実施例1と同様に行った。パラジウムイオンの脱着率は86%であった。
オルガノ製アンバーライトIRA96SB 1gを、パラジウムイオンを1000mg/L含む1mol/L塩酸溶液 60mL中に添加し、室温で2時間撹拌した。その後、孔径0.45μmのメンブレンフィルターを用いてろ過し、ろ液のパラジウムイオン濃度からパラジウムイオンの吸着量を吸着剤 1g当たり60.0mgと算出した。次に、ろ取した吸着剤を水洗後、乾燥した。乾燥した吸着剤 20mgを、チオジグリコール酸濃度5重量%の水溶液(pH2)として調製した脱着剤 10mL中に加え、室温で1時間撹拌した。その後、孔径0.45μmのメンブレンフィルターを用いてろ過し、ろ液のパラジウムイオン濃度からパラジウムイオンの脱着量を求めた結果、パラジウムイオンの脱着率は75%であった。
三菱化学製ダイヤイオンSA10A 1gを、パラジウムイオンを1000mg/L含む1mol/L塩酸溶液 60mL中に添加し、室温で2時間撹拌した。その後、孔径0.45μmのメンブレンフィルターを用いてろ過し、ろ液のパラジウムイオン濃度からパラジウムイオンの吸着量を吸着剤 1g当たり60.0mgと算出した。次に、ろ取した吸着剤を水洗後、乾燥した。乾燥した吸着剤 20mgを、チオジグリコール酸濃度5重量%の水溶液(pH2)として調製した脱着剤 10mL中に加え、室温で1時間撹拌した。その後、孔径0.45μmのメンブレンフィルターを用いてろ過し、ろ液のパラジウムイオン濃度からパラジウムイオンの脱着量を求めた結果、パラジウムイオンの脱着率は53%であった。
合成例1で合成したパラジウム分離剤 0.1gを水に分散させた後、ガラス製のカラム(内径5mm、長さ100mm)に充填した。パラジウムイオンを10000mg/L含む1mol/L塩酸溶液をカラム上部から36mL/Hrの流速で2mL通液して金属イオンの吸着を行った。カラム流出液のパラジウムイオン濃度からパラジウムイオンの吸着量を吸着剤 1g当たり77.0mgと算出した。次に、水 20mLを通液(流速36mL/Hr)してカラムを洗浄した後、チオジグリコール酸濃度5重量%の水溶液として調製した脱着剤をカラム上部から36mL/Hrの流速で50mL通液して金属イオンの脱着を行った。カラム流出液のパラジウムイオン濃度からパラジウムイオンの脱着量を吸着剤 1g当たり72.9mgと算出した。以上の結果からパラジウムイオンの脱着率は95%であった。
実施例5において、チオジグリコール酸濃度5重量%の水溶液として調製した脱着剤 10mLの代わりに、(エチルチオ)酢酸濃度5重量%の水溶液として調製した脱着剤 10mLを用いた以外は実施例1と同様に行った。パラジウムイオンの脱着率は58%であった。
実施例5において、チオジグリコール酸濃度5重量%の水溶液として調製した脱着剤 10mLの代わりに、(エチレンジチオ)二酢酸濃度5重量%の水溶液として調製した脱着剤 10mLを用いた以外は実施例1と同様に行った。パラジウムイオンの脱着率は89%であった。
1000mg/L濃度のパラジウムイオンと5重量%濃度のチオジグリコール酸を含む水溶液に水酸化ナトリウムを添加し、pHを7に調製した。次に、ヒドラジン1水和物 0.45gを加え、50℃で2時間撹拌した。室温まで冷却した後、析出したパラジウムブラックをろ過し、ろ取した金属パラジウムを1mol/L塩酸で洗浄した。ろ液のパラジウム濃度からパラジウム析出率を求めた結果、パラジウム析出率は99.9%であった。得られたパラジウムブラックの硫黄含有量は1.8重量%であった。
1000mg/L濃度のパラジウムイオンと3重量%濃度のチオジグリコール酸を含む水溶液を陽イオン交換膜(Nafion117)で区画したアクリル製電解槽の陰極液とし、陽極液に0.02mol/L塩酸水溶液を投入して、陰極に真鋳、陽極にカーボンを用いて陰極電流密度及び電解時間を変数として電解処理した。
実施例9の陰極液と同一組成の溶液をイオン交換膜を介在しない、所謂1室電解槽に供給し、陰極電流密度を3.5A/dm2とした以外は実施例9と同一条件で電解を行なった。その結果、1時間経過でパラジウム析出率は約100%であった。
実施例8において、5重量%濃度のチオジグリコール酸の代わりに、5重量%濃度のチオ尿素を用いた以外は実施例8と同様に行った結果、パラジウム析出率は99.7%と高かったが、得られたパラジウムブラックの硫黄含有量は24.9重量%であり、実施例8と比較してパラジウムブラックに多量の硫黄が混入する結果であった。
実施例10において、3重量%濃度のチオジグリコール酸の代わりに、3重量%濃度のチオ尿素を用いた以外は実施例10と同様に行った結果、溶液中に多量の不溶物が析出し、パラジウムブラックを高純度で得ることはできなかった。
Claims (5)
- 前記スルフィド化合物がチオジグリコール酸であることを特徴とする請求項1に記載の貴金属イオン脱着剤。
- 請求項1又は2に記載の貴金属イオン脱着剤を、貴金属イオンを吸着した吸着剤と接触させて、貴金属イオンを脱着させることを特徴とする貴金属イオンの脱着方法。
- 請求項3に記載の貴金属イオンの脱着方法により得られた貴金属イオンを含む溶液を還元処理して、貴金属を回収することを特徴とする貴金属の回収方法。
- 貴金属イオンがパラジウムイオンであり、且つ、貴金属がパラジウムであることを特徴とする請求項4に記載の貴金属の回収方法。
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JPH01293139A (ja) * | 1988-05-18 | 1989-11-27 | Sumitomo Chem Co Ltd | 重金属の溶離方法 |
JP2010059533A (ja) * | 2008-01-15 | 2010-03-18 | National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology | パラジウムの抽出剤及びそれを用いた迅速分離回収方法 |
JP2012149344A (ja) * | 2010-12-28 | 2012-08-09 | Tosoh Corp | 貴金属イオンを含む溶液からの貴金属の回収方法、それに用いる逆抽出剤及び脱着剤 |
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2012
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