JP2014121940A - アライメント制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 応答性良く、旋回時の走行抵抗を低下させることで、エネルギー効率の向上と航続距離の延伸を行え、また実現の容易なアライメント制御装置を提供する。
【解決手段】 転舵輪のアライメントを、調整用のアクチュエータの制御によって調整可能なアライメント調整機構6を制御する装置である。転舵輪に発生する力を検出する車輪力センサ22と、この車輪力センサ22により取得した車輪力を用いてに基づきアライメントの制御量を決定し、前記アクチュエータを制御する車輪力対応アライメント制御手段23とを備える。
【選択図】 図3

Description

この発明は、各種の自動車における走行抵抗の低下等のためのアライメント制御装置に関する。
一般的な自動車の転舵装置において、車輪転舵時の走行抵抗を低減するために、旋回内外輪の描く円弧の接線方向を向くように内側の車輪の転舵角を大きくする、アッカーマン機構が提案されている。転舵時の走行抵抗を最小化するためには、転舵角を転舵輪の滑りを考慮し、その時の車速に応じて設定すべきであるが、走行時のアライメント制御機能を有していないため、実現は困難である。
そこで、その車両の常用速度域等を考慮に入れ、車両のアライメントを設定するものが提案されている。しかしそのため、滑りのない極低速に転舵角を大きく取った場合には、理想的なアッカーマン機構による転舵角と差が生じ、走行抵抗も増加していた。また、走行時のアライメント制御機能を有する場合にも、走行状態に応じて、あらかじめ設定したアライメントの設定値が、走行抵抗を最小化するとは限らず、エネルギーロスの最小化という観点では不十分であった。
アッカーマン機構を採用せず、転舵輪の成す角が常に一定となるパラレルステアを採用した場合や、転舵角を大きく取って回転半径を小さくした場合、旋回内側輪の軌跡と旋回外側輪の軌跡との半径差が、旋回半径に占める割合が大きくなり、旋回するためにはタイヤの滑りが必要となって、走行抵抗が大きくなる。
そこでアッカーマン機構は、旋回内外輪の描く円弧の接線方向を向くように、旋回内側帆輪の転舵角を大きくするアライメントを採用することで、走行抵抗の低減を実現している(図10)。
単純なアッカーマン機構の問題点を説明する。
低速走行時のタイヤ滑り角θ(図9)が0°の場合には、上述のアッカーマン機構による旋回時の走行抵抗の最小化が可能であるが、速度の上昇にともなって旋回中心がずれてくることにより、滑り角θが生じた場合には、その限りではない。具体的には、旋回外側の転舵輪と後輪のすべり角に比べて、旋回内側の転舵輪のすべり角が大きくなり、走行抵抗の増大やタイヤ摩耗に繋がる。
そこで従来型の車両では、設計時に、ある車速で旋回時に一定のすべり角θが生じる条件において、破綻がなく、エネルギーロスが少なくなるように左右の転舵角差を設定する。その値は、アッカーマン機構による転舵角と、パラレルステア時の転舵角の間に存在する。この時の車速やすべり角θの条件設定は、その車両のコンセプトに基づき任意に決定される。
上述した設計方法により決定された転舵角差を採用した場合、車速や滑り角θの設定条件から離れれば離れるほど、エネルギーロスの発生しやすい非効率な条件となる。特に、転舵角が大きい時と直進の走行比率が高い市街地走行を想定した場合、エネルギー効率の最大化を実現することは難しい。
走行抵抗を低減し、エネルギー効率の向上を目的とした従来技術としては、特許文献1〜3に示すものがある。
特許文献1は、車速を判断基準として、アッカーマン機構とパラレルステアを使い分けることにより、走行性能とスムーズな旋回を両立可能とする技術である。
特許文献2は、走行条件と転舵角差の設定と、その時の瞬間燃費について自己学習により情報を蓄積する。現在の走行条件から、蓄積したエネルギー効率の高い転舵角差の設定を読み出し、エネルギー効率の向上を行うものである。
特許文献3は、駆動力源である電動モータへの供給電流より求まる走行抵抗を判定基準として、左右輪の転舵角(アライメント)の調整を行うものである。
特開2005−138709号公報 特許第4740360号公報 特開2009−035081号公報
特許文献1の発明は、エネルギー効率の最大化を目的としたものではないが、車速に応じた左右輪の転舵角差のマップをエネルギー効率の向上を目的としたマップに置き換えれば、右左折時や切り返し時等の旋回時の走行抵抗を低下させ、ある程度は、エネルギー効率の向上と航続距離の延伸の効果が得られる。しかしながら、車速のみを判断基準とした転舵角差のマップでは、多様に変化する車両の状態(サスペンションなど)や、タイヤ、路面の状態に対して、常に最適な角度(アライメント)を設定できるとは限らず、エネルギー効率の向上の余地がある。
特許文献2は、自己学習により情報を蓄積し、現在の走行条件から、蓄積したエネルギー効率の高い転舵角差の設定を読み出し、エネルギー効率の向上を行うが、探索方法によっては最適解に到達しない可能性もあり、走行条件の設定数も限られることから、常に最適の条件を実現することは難しい。
特許文献3は、駆動力源である電動モータへの供給電流より求まる走行抵抗を判定基準として、左右輪の転舵角(アライメント)の調整を行うものであるが、エネルギー効率の向上の度合いは、走行抵抗の算出精度により決まる。エネルギー効率の最適化を行うためには、短い時間間隔で高い算出精度での走行抵抗の取得が必要となるためである。しかし、走行抵抗を精度良く算出する具体的な技術の案出に至っておらず、制御の応答性の改善の余地がある。
この発明の目的は、応答性良く、右左折時や切り返し時等の旋回時の走行抵抗を低下させることで、エネルギー効率の向上と航続距離の延伸を行え、また実現が容易なアライメント制御装置を提供することである。
この発明のアライメント制御装置21は、車両の転舵輪1のアライメントを、調整用のアクチュエータ10の制御によって調整可能なアライメント調整機構6を制御するアライメント制御装置21であって、
前記転舵輪1に発生する力を検出する車輪力センサ22と、この車輪力センサ22により取得した車輪力に基づき、走行抵抗を最小化するアライメントの制御量を決定し、前記アクチュエータ10を制御する車輪力対応アライメント制御手段23とを備えることを特徴とする。なお、車輪力とは、車輪の路面接地点で車輪に作用する力であり、これには前後方向力Fx,横力Fy,および上下方向力Fzがあるが、前記車輪力センサ22は、少なくとも横力Fyを検出可能なものとする。また、この明細書で言う「アライメントの調整」は、トー角の調整と同義である。
各輪1に発生する力を検出可能な車輪力センサ22、具体的にはホイールの歪みを検出するセンサや、ホイール回転軸の軸受部の歪みを検出するセンサを用いることで、走行時、特に転舵時において、走行抵抗を応答性良く直接検出することができる。この情報を元に、左右輪の転舵角を適宜調整することで、応答性良く、走行抵抗の最小化を行うことができる。これにより、様々な速度条件において、エネルギーロスの最小化が期待できる。
上記構成によると、前記車輪力対応アライメント制御手段23は、車輪力センサ22により取得した車輪力に基づきアライメントの制御量を決定するため、上記のように応答性良く高精度に制御できて、様々な速度条件において、エネルギーロスの最小化が図れる。エネルギーロスの最小化により、航続距離の延伸が行える。また、比較的簡単な演算で済み、最適解に到達しないような演算手法を採ることも不要で、実現が容易である。
この発明において、前記車輪力対応アライメント制御手段23は、具体的には、前記車輪力センサ22により取得した車輪力に基づきアライメントの制御量を決定するアライメント調整判断部24と、この決定したアライメント制御量に基づき、前記アライメント調整機構6の前記アクチュエータ10を制御するアライメント調整部25を備える構成であっても良い。
この構成のアライメント制御装置21において、前記車輪力センサ22により取得した車輪力から、左右輪の発生横力の差を算出する左右横力差検出部26を設け、前記アライメント調整判断部24は、前記左右横力差検出部26で算出された左右輪の横力の差を略零にすることにより、走行抵抗を最小化するアライメントの制御量を決定するようにしても良い。すなわち、アライメント調整判断部24は、横力の差を略零とする制御量を出力する。この手法である左右輪の横力Fyの差を是正する方法を使用した場合、走行抵抗の元となる左右輪の横力Fy差を直接検出できるため、制御の応答性の向上が望める。
この構成の場合の原理を説明する。車両に遠心力が発生しないほど低速で旋回している時、転舵輪1が旋回内外輪の描く円弧の接線方向を向いている場合には、転舵輪1は横力Fy を発生せず、転舵輪1の向く方向に転がる。この時、走行抵抗は最小化し、左右輪に発生する横力Fy の差は零である。しかし、多くの場合、旋回内側輪の転舵角が足りず、転舵輪1が進もうとする円弧の外側を向くこととなり、横力Fy は円弧中心から見て外向きとなり、走行抵抗となる。そこで、転舵輪1の旋回内側外側輪が発生する横力Fy の不均一を左右横力差検出部26が検出する。アライメント調整判断部24は、検出した左右輪の横力Fy の差を略零にする。例えば、旋回内側輪につき転舵角が増えるようにアライメントの制御量を出力する。これにより、走行抵抗の最小化によるエネルギーロスの最小化を実現でき、エネルギー効率の最大化が期待できる。
この発明において、制御対象となる前記アライメント調整機構6が、車両の旋回力を発生させることを目的とした転舵装置5と、一部の構成要素及び機能を共有する構成であっても良い。アライメント調整機構6には種々の構成のものがあるが、転舵装置5と一部の構成要素及び機能を共有するものであると、簡易な構成でアライメント調整が行える。このような構成のアライメント調整機構6に対して、この発明のアライメント制御装置21を効果的に適用することができる。
この発明のアライメント制御装置21において、前記アライメント調整判断部24は、車両の速度を検出する手段31からの入力により、車両の走行速度が定められた基準に対して低速であるか否かの速度判断を行い、設定するアライメントの制御量を、前記速度判断で低速であると判断した場合は走行抵抗を最小化する制御を行う制御量とし、低速でない場合は、走行抵抗を最小化する制御を行わず、安全性を確保するための制御を優先する制御量とする構成としても良い。
これにより、常に安全性を確保しながら、走行抵抗を最小化する制御が実現できる。
この発明のアライメント制御装置21において、前記車輪力センサ22により取得した車輪力から、左右輪の発生横力の差を算出する左右横力差検出部26を設け、前記アライメント調整判断部24は、車両の走行速度とハンドル角の関係から採用するアライメントの制御量を決定した後、前記左右横力差検出部26により検出された左右輪の横力の差に基づいて、走行抵抗を最小化する制御を行うアライメントの制御量を決定するようにしても良い。
上記のように検出された左右輪の横力の差に基づいてアライメントの制御量を決定する構成の場合に、前記アライメント調整判断部24は、前記車輪力センサ22により検出された車輪力が閾値以下である場合に更なるアライメント制御を行わないようにしても良い。
また、上記のように検出された左右輪の横力の差に基づいてアライメントの制御量を決定する構成の場合に、前記アライメント調整判断部24は、前記左右横力差検出部26により検出された左右輪の横力差が閾値以下である場合は更なるアライメント制御を行わないようにしても良い。
また、上記のように検出された左右輪の横力の差に基づいてアライメントの制御量を決定する構成の場合に、前記アライメント調整判断部24は、検出された車両走行速度が閾値以下である場合、更なるアライメント制御を行わないようにしても良い。
この発明のアライメント制御装置21において、車両の安全装置27,28の動作フラグを取得して動作履歴を蓄積する安全装置動作フラグ取得部29を有し、前記車輪力対応アライメント制御手段23は、前記安全装置動作フラグ取得部29により取得した動作履歴に基づき、走行抵抗を最小化する制御を実施可能か判断するようにしても良い。
このように動作履歴に基づく制御を行う構成の場合に、前記安全装置動作フラグ取得部29の取得した動作履歴が、定められた基準に対して頻繁に安全装置27,28が動作したことを示す場合、前記車輪力対応アライメント制御手段23は、例えば、雨天や積雪など、路面状況の悪化と判断し、走行抵抗を最小化する制御を中止するようにしても良い。これにより、車両挙動を不用意に乱さないことができる。
路面ミューが安定して確保でき、かつ低速走行の条件下では、エネルギー効率の最大化を優先することができるが、それ以外の場合は、安全性の確保を優先すべきである。路面ミューが安定して確保できることは、他の機器と連携を取ることで確認できる。例えば、路面ミューが低下している場合は、ABS(アンチロックブレーキシステム)、トラクションコントロール、横滑り防止装置などの安全装置27,28が動作する可能性が高い。そこで、安全装置27,28の動作フラグを取得し、動作履歴を蓄積する安全装置動作フラグ取得部29を用意し、安全装置27,28の動作履歴を蓄積して、頻繁に安全装置27,28が動作した履歴がある場合は雨天や積雪状態などの路面状況の悪化が予測できるため、走行安定性の確保を優先することが好ましい。
前記のように動作履歴に基づく制御を行う構成の場合に、前記車輪力対応アライメント制御手段23は、前記安全装置動作フラグ取得部29の取得した動作履歴が、安全装置27,28が数度動作した後、動作した履歴がない場合、数分等の設定時間の後に走行抵抗の最小化する制御を再開するようにしても良い。
安全装置27,28が数度動作した後、動作の履歴がなければ、突発的な路面ミューの低下、例えば落ち葉や濡れた鉄路面等であると予測でき、例えば数分の後にエネルギー効率を優先した制御を行うように判断可能である。低速走行の条件下の判断は、適宜行えば良いが、例えば市街地の右左折を考慮して、20Km/h以下の場合はエネルギー効率の最大化を優先し、それ以上の速度では安全性の確保を行う制御を行えばよい。
前記のように動作履歴に基づく制御を行う構成の場合に、前記車輪力対応アライメント制御手段23は、前記安全装置動作フラグ取得部29が取得した動作フラグにより、走行抵抗を最小化する制御の中止判断をするようにしても良い。これにより、車両挙動を不用意に乱さないことができる。
前記のように動作履歴に基づく制御を行う構成の場合に、前記車輪力対応アライメント制御手段23は、ヨーレートセンサ32の出力に基づき、ヨーレートの変化幅が閾値以上の場合、走行抵抗を最小化する制御の中止判断をするようにしても良い。これにより、車両挙動を不用意に乱さないことができる。
旋回中に車両の挙動が乱れるなど、安全性の確保を優先すべき状況が発生することが予想される。この場合は速やかにエネルギー効率の最大化のための制御を中止すべきである。車両挙動が乱れるとは、許容されないヨーレートの大幅な変動や、ABS、トラクションコントロール装置、横滑り防止装置等の安全装置27,28の動作が観測されると容易に予測される。そこで、ヨーレートセンサ32と連携し、ヨーレートセンサ32の出力をアライメント調整判断部24に入力し、アライメント調整判断部24がエネルギー効率の最大化のための制御を中止すべきか継続すべきかを判断するようにしている。
前記のように動作履歴に基づく制御を行う構成の場合に、前記車輪力対応アライメント制御手段23は、運転者のスイッチ34の操作によるアライメント制御の許可、不許可を指示する制御許可信号に従ってアライメント制御の開始および中止を行うようにしても良い。
アライメントの制御により、運転者に対して、アライメントが固定である車両と異なるフィーリングを与える可能性がある。そのため、運転者に対するフィーリングが快適か不快かであるに係わらず、アライメント制御の許可・不許可のスイッチ34の操作により、アライメント制御の許可、不許可を指示する信号を入力可能にしている。
前記のように動作履歴に基づく制御を行う構成の場合に、前記車輪力対応アライメント制御手段23は、車両全体を統括する制御器、例えばメインのECU21の判断によるアライメント制御の許可、不許可を指示する制御許可信号に従ってアライメント制御の開始および中止を行うようにしても良い。これにより、車両挙動を不用意に乱さないことができる。
この発明のアライメント制御装置21において、制御対象となる前記アライメント調整機構6が、4輪独立の転舵装置であっても良い。
この発明のアライメント制御装置21において、制御対象となる前記アライメント調整機構6が、転舵用ロッドの長さを変えることによりトー角調整を行う形式であっても良い。この場合に、前記アライメント調整機構6が、転舵を制御する1つのモータ9と、転舵用ロッドの長さを可変するための他の1つのモータ10を持つ構成であっても良い。
この発明のアライメント制御装置は、車両の転舵輪のアライメントを、調整用のアクチュエータの制御によって調整可能なアライメント調整機構を制御するアライメント制御装置であって、前記転舵輪に発生する力を検出する車輪力センサと、この車輪力センサにより取得した車輪力に基づき、走行抵抗を最小化するアライメントの制御量を決定し、前記アクチュエータを制御する車輪力対応アライメント制御手段とを備えるため、応答性良く、右左折時や切り返し時等の旋回時の走行抵抗を低下させることで、エネルギー効率の向上と航続距離の延伸を行え、また実現が容易である。
この発明の一実施形態に係るアライメント制御装置を搭載する自動車の一例を示す概念構成の平面図である。 同自動車のアライメント調整機構および転舵装置の概要を示すブロック図である。 この発明の一実施形態に係るアライメント制御装置の概念構成を示すブロック図である その制御対象となるアライメント調整機構および転舵装置の動作例の説明図である。 同アライメント調整機構および転舵装置の具体例の破断平面図である。 力センサと車輪用軸受の具体例を示す断面図である。 その車輪用軸受の外輪の正面図である。 4輪独立転舵の転舵機構を備えた自動車の概念構成の平面図である。 低速時における旋回内輪の転舵角が不足する場合の説明図である。 極低速においてアッカーマン機構に従い転舵した場合の説明図である。
この発明の一実施形態を図1ないし図7と共に説明する。図1は、このアライメント制御装置を備える自動車の一例を示す。この自動車は、左右の前輪が転舵輪1、左右の後輪が駆動輪2とされた4輪の自動車である。左右の駆動輪2は、駆動源3から変速機および差動装置を有するトランスミッション4を介して駆動伝達される。駆動源3は内燃機関または電気モータである。
左右の転舵輪1は、転舵装置5により転舵し、アライメント調整機構6によってアライメントの調整、つまりトー角の調整が行われる。これら転舵装置5とアライメント調整機構6とは、互いに一部の部品および機能を共有しており、アライメント調整・転舵装置7を構成する。転舵用ロッド8は、左右のロッド8L,8Rに分割されていて、長さ調整が可能であり、アライメント調整・転舵装置7は、図4(B)のように転舵用ロッド8の全体を軸方向移動させることで転舵を行い、図4(C)のように転舵用ロッド8の長さを変更することでアライメント調整を行う。転舵装置5による転舵は転舵用モータ9の駆動により、アライメント調整機構6はその調整用のアクチュエータである調整用モータ10により、それぞれ転舵およびアライメント調整を行う。転舵用ロッド8の両端は、水平回動可能なナックルアーム12にタイロッド8aを介して連結されている。
図2に示すように、転舵装置5は、ステアリングハンドル11に転舵用ロッド8が機械的に連結されていないステアバイワイヤ式の操舵装置13によって転舵する。この操舵装置13は、ステアリングハンドル11の操舵角を操舵角センサ14で検出し、メインのECU20に設けられたステアリング制御手段19が操舵角センサ14の検出した操舵角に従って転舵装置5の転舵用モータ9に転舵の駆動指令を与える。ステアリング制御手段19は、この他に、ステアリングハンドル11に操舵反力を与える操舵反力モータ15に、操舵角に応じた駆動指令を与える機能を持つ。
なお、操舵装置13は、ステアバイワイヤ式に限らず、ステアリングハンドル11が
転舵用ロッド8と機械的に連結された形式であっても良い。
ECU20は、車両の全体の統括制御・協調制御を行うコンピュータ式の電気制御ユニットであり、その基本的な機能として、アクセル(図示せず)の踏み込み量に応じて駆動源3を制御する機能と、前記統括制御・協調制御を行う機能とを備えており、かつ前記ステアリング制御手段19が設けられている。
このアライメント制御装置21は、上記構成の自動車において、前記ECU20に、その制御の演算を行う部分が設けられている。
図3は、このアライメント制御装置21の概念構成を示すブロック図である。このアライメント制御装置21は、前記アライメント調整機構6を制御する装置であって、左右の転舵輪1に発生する力を検出する複数の車輪力センサ22と、この車輪力センサ22により取得した車輪力に基づきアライメントの制御量を決定し、前記調整用モータ10を制御する車輪力対応アライメント制御手段23とを備える。車輪力センサ22は、例えば、ホイールの歪みを検出するセンサ、またはホイール回転軸の軸受部の歪みを検出するセンサと、これらのセンサ出力から車輪に作用する車輪力を推定する手段66とからなる。この「車輪力」としては、少なくとも横力Fyを検出する。
前記車輪力対応アライメント制御手段23は、前記車輪力センサ22により取得した車輪力に基づき、走行抵抗を最小化するアライメントの制御量を決定するアライメント調整判断部24と、この決定したアライメント制御量に基づき、前記アライメント調整機構6の前記調整用モータ10を制御するアライメント調整部25を備える。
作用の概要を説明すると、各輪1に発生する力を検出可能な車輪力センサ22を用いることで、走行時、特に転舵時において、走行抵抗を応答性良く直接検出することができる。この情報を元に、左右輪1の転舵角を適宜調整することで、応答性良く、走行抵抗の最小化を行うことができる。これにより、様々な速度条件において、エネルギーロスの最小化が期待できる。
前記車輪力対応アライメント制御手段23は、車輪力センサ22により取得した車輪力に基づきアライメントの制御量を決定するため、上記のように応答性良く高精度に制御できて、様々な速度条件において、エネルギーロスの最小化が図れる。エネルギーロスの最小化により、航続距離の延伸が行える。また、比較的簡単な演算で済み、最適解に到達しないような演算手法を採ることも不要で、実現が容易である。
この実施形態では、さらに、前記車輪力センサ22により取得した車輪力から、左右輪の発生横力の差を算出する左右横力差検出部26を設け、前記アライメント調整判断部24は、前記左右横力差検出部26で算出された左右輪の横力の差を略零にすることにより、走行抵抗を最小化するアライメントの制御量を決定する。
原理を説明すると、車両に遠心力が発生しないほど低速で旋回している時、転舵輪1が旋回内外輪の描く円弧の接線方向を向いている場合には、転舵輪1は横力Fy を発生せず、転舵輪1の向く方向に転がる。この時、走行抵抗は最小化し、左右輪1に発生する横力Fy の差は零である。しかし、多くの場合、旋回内側の転舵輪1の転舵角が足りず、転舵輪1が進もうとする円弧の外側を向くこととなり、横力Fy は円弧中心から見て外向きとなり、走行抵抗となる。そこで、転舵輪1の旋回内外輪が発生する横力Fy の不均一を左右横力差検出部が検出する。アライメント調整判断部24は、旋回内側の転舵輪1の転舵角を増やすように制御することなどで、検出した左右輪の横力Fy の差を略零にすることで、走行抵抗の最小化によるエネルギーロスの最小化を実現でき、エネルギー効率の最大化が期待できる。
この実施形態では、この他に次のように、各種の安全対策や、車両速度とハンドル角に基づくアライメント制御量の決定、トー角の考慮、アライメント制御の許可・不許可等の工夫を図っている。
(安全対策)
路面ミューが安定して確保でき、かつ低速走行の条件下では、エネルギー効率の最大化を優先することができるが、それ以外の場合は、安全性の確保を優先すべきである。路面ミューが安定して確保できることは、他の機器と連携を取ることで確認できる。例えば、路面ミューが低下している場合は、ABS(アンチロックブレーキシステム)からなる安全装置27や、その他の安全装置28(トラクションコントロール装置、横滑り防止装置等)が動作する可能性が高い。そこで、各安全装置27,28の動作フラグを取得し、動作履歴を蓄積する安全装置動作フラグ取得部29を用意し、安全装置27,28の動作履歴を蓄積し、アライメント調整判断部24の制御量生成に用いている。アライメント調整判断部24は、頻繁に安全装置27,28が動作した履歴がある場合は、雨天や積雪状態などの路面状況の悪化が予測できるため、走行安定性の確保を優先するようにアライメンの制御量を生成する。頻繁であるか否かは適宜設定する。
安全装置27,28が数度動作した後、動作の履歴がなければ、突発的な路面ミューの低下、例えば落ち葉や濡れた鉄路面等が予測でき、例えば数分の後にエネルギー効率を優先した制御を行うように判断可能である。このため、アライメント調整判断部24は、安全装置27,28が数度動作した後、動作の履歴がなければ、エネルギー効率を優先した制御を行うアライメンの制御量を生成するようにしている。低速走行の条件下の判断は、適宜定めると良いが、例えば市街地の右左折を考慮して、20Km/h以下の場合は低速であると判断してエネルギー効率の最大化を優先し、それ以上の速度では高速であると判断して安全性の確保を行う制御を行うようにしている。
(その他の安全対策)
旋回中に車両の挙動が乱れるなど、安全性の確保を優先すべき状況が発生することが予想される。この場合は速やかにエネルギー効率の最大化のための制御を中止すべきである。車両挙動が乱れるとは、許容されないヨーレートの大幅な変動や、ABS、トラクションコントロール装置、横滑り防止装置等の安全装置27,28の動作が観測されると容易に予測される。そこで、ヨーレートセンサ32と連携し、ヨーレートセンサ32の出力をアライメント調整判断部24に入力し、アライメント調整判断部24がエネルギー効率の最大化のための制御を中止すべきか継続すべきかを判断するようにしている。例えば、ヨーレートを閾値と比較し、閾値よりも高い場合はエネルギー効率の最大化のための制御を中止する。
また、アライメント調整判断部24は、安全装置動作フラグ取得部29から、動作フラグがアライメント調整判断部24に入力され、いずれかの安全装置27,28が動作したことを検出した場合、速やかにエネルギー効率最大化のための制御を中止する制御を行うようにしている。路面ミューが低いことなどを理由として、旋回中に両輪の横力Fy の差が閾値以下もしくは、横力Fy の絶対値が閾値以下の場合、安全装置動作フラグ取得部29は、横力FY を用いたアライメント制御を行わないようにしており、これにより、車両挙動を不用意に乱さないことができる。
(車両速度とハンドル角に基づくアライメント制御量の決定)
低速走行時のタイヤ滑り角θ(図9)が0°の場合には、上述のアッカーマン機構による旋回時の走行抵抗の最小化が可能であるが、滑り角θが生じた場合には、その限りではない。その時に取るべきアライメントは、車両速度とハンドル角の関係によって、おおよそをマップとして定めることができる。このマップ(図示せず)をアライメント調整判断部24に設けている。
先述した横力Fy の不均一を略零にする制御則だけでは、アライメントの最適値に達するまでに時間を要し、その結果、エネルギー効率に悪影響を与える可能性がある。そこで、アライメント調整判断部24は、上述の車両速度とハンドル角と取るべきアライメントを定めたマップに従い、アライメントを変更した後、横力Fy の不均一の略零を行うことで、より応答性よく、エネルギー効率の高い制御を実現することを可能としている。ハンドル角は、ハンドル角センサ33から得る。このハンドル角センサ33として、例えば前記操舵角センサ14(図2)が用いられる。
しかしながら、上述のマップに従ったアライメントに変更した時、横力Fy の不均一が閾値以下の場合、または横力Fy の絶対値が閾値以下の場合、または車両速度が閾値以下の場合は、最適なアライメントに制御した時の効果が微小である。また、この最適なアライメントに制御した時の効果が微小であること、乗り心地の変化や違和感、アライメント調整機構6を駆動するためのエネルギー消費を加味すると、更なるアライメント制御を行わないことが好ましいと考えられる。このため、上述のマップに従ったアライメントに変更した時、横力Fy の不均一が閾値以下の場合、または横力Fy の絶対値が閾値以下の場合、または車両速度が閾値以下の場合は、アライメント調整判断部24は、更なるアライメント制御を行わず、前記マップに従ったアライメント制御のみを行なうようにしても良い。
(トー角の考慮)
これまでは、直進時の転舵輪は平行を保っている前提での記述であったが、実際には、走行時の直進安定性の向上や、走行安定性確保のためのアンダーステア設定のためにトー角が設定されている場合が多い。しかし、路面ミューが安定して確保でき、かつ低速走行の条件下では、直進安定性や走行安定性の確保は必ずしも必要ではない。
以下は、前輪が転舵輪1である広く活用されている自動車に対して、提案するアライメント調整装置6を前輪の転舵輪1に適応した場合について言及するが、広く活用される車両に対して高い効果が期待できることを主張するものであり、適応の範囲を限定するものではない。
トー角が設定されている場合の走行抵抗を考えた時、多くは前輪に図4(C)のようにトーインのアライメントが設定されているため、アッカーマン機構による転舵角の設定と差異が生じることで、走行抵抗が上昇する。先に述べた通り、路面ミューが安定して確保でき、かつ低速走行の条件下では、トーイン設定は必ずしも必要ではない。そこでアライメント調整判断部24が、車両走行速度に基づき、アライメント制御量を決定するようにしており、これにより、不要なトーインによる走行抵抗の上昇を抑え、かつ最適なアライメントを提供することで、従来型の自動車に比べ高いエネルギー効率を実現することができる。
(アライメント制御の許可・不許可について)
アライメントの制御により、運転者に対して、アライメントが固定である車両と異なるフィーリングを与える可能性がある。そのため、運転者に対するフィーリングが快適か不快かであるに係わらず、アライメント制御の許可・不許可のスイッチ34の操作により、アライメント制御の許可、不許可を指示する信号を入力可能にしている。この制御許可信号はアライメント制御装置21のアライメント調整判断部21に入力され、アライメント調整判断部21は、調整許可を指示する入力があった場合のみ、アライメントの制御を行うようにしている。
また、運転者のスイッチ操作に限らず、搭載車両全体を統括するECU21等の制御装置による、アライメント制御の許可、不許可を指示する信号を入力可能とする。これは、転舵装置5以外の故障、例えば、走行用の駆動源3である駆動モータの振動過大などの場合、安全な場所までの退避、修理工場までの移動等、最低限の車両走行を優先すべきであり、アライメント制御などの付加的制御を停止することが望ましい。その際に、制御許可信号に不許可を入力することで、これを実現する。
図5は、前記アライメント調整・転舵装置7の具体例を示す。このアライメント調整・転舵装置7は、転舵装置5と、トー角調整機構であるアライメント調整機構6とで構成される。転舵装置5は、転舵用モータ9と、その回転を転舵用ロッド8の軸方向移動として伝える転舵動力伝達機構41とを有する。アライメント調整機構6は、調整用モータ10と、その回転により転舵用ロッド8を伸縮させてトー角を調整させるトー角調整動力伝達機構42とを有する。転舵用ロッド8は、図の右側の非回転分割ロッド8Rと左側の回転分割ロッド8Lとに軸方向に2分割され、両分割ロッド8R,8Lをねじ結合部8Cで互いに伸縮可能に結合した軸である。
ねじ結合部8Cは、非回転分割ロッド8Rに設けられた雄ねじ46と、回転分割ロッド8Lに設けられ雄ねじ46に噛合う雌ねじ47とを有する。回転分割ロッド8Lは、筒状部48とロッド部材8Lbとを有する。筒状部48の内周に前記雌ねじ47が形成されている。回転分割ロッド8Lは、前記筒状部48の一部がスプラインロッド部8Laとされている。
ハウジング15内にはボールねじ機構49が設けられ、そのボールナット49aがハウジング45に軸受51で回転自在に設置されている。非回転分割ロッド8Rは、ボールねじ機構49のボールねじロッド部49bとロッド部材8Raとを有する。非回転分割ロッド8Rは、図示外の回り止め手段により、ハウジング55に対してロッド方向に進退自在でかつロッド回りに回転不能とされている。
回転分割ロッド8Lについては、前記筒状部48のスプラインロッド部8Laに噛み合うスプラインナット53が、ハウジング45に設置された軸受52で回転自在に支持され、スプラインナット53の回転と前記ねじ結合部8Cにおける伸縮とで、回転および伸縮が可能である。
前記転舵動力伝達機構41は、転舵用モータ9の前記モータロッドに設けられたギヤ53と、前記ボールナット49aの外周のギヤ54とでなるギヤ列により、ボールナット49aに伝達される。ボールナット19が回転することで、非回転分割ロッド8Rおよび回転分割ロッド8Lが一体に軸方向移動する。これにより転舵輪1が転舵する。
調整用モータ10の回転は、ギヤ55,56を介してスプラインナット53に伝達される。スプラインナット53の回転により回転分割ロッド8Lの前記筒状部48が回転し、この回転により前記ねじ結合部8Cの作用で筒状部48が進退する。この進退より転舵用ロッド8が伸縮し、トー角が変更する。
このアライメント調整・転舵装置7は、このように、転舵用ロッド8の全体が軸方向移動することで転舵を行い、転舵用ロッド8が伸縮することでトー角の調整、つまりアライメントの調整が行われる。
図6,図7は、前記車輪力センサ22を車輪用軸受61に設けた具体例を示す。車輪用軸受61は、前記ナックル12に取付けられた外輪62に、複列の転動体64を介してハブ兼用の内輪63を設け、内輪63の車輪取付フランジ63aにホイール(図示せず)を取付けるものである。
外輪62の外周面における上下左右の4か所に、この外輪62の歪みを検出する歪みセンサ(図示せず)等を有するセンサユニット65が設けられている。これら各センサユニット65で検出される外輪62の各周方向位置の歪みから、車輪の路面接地点における前後方向(X方向)、横方向(Y方向)、および上下方向(Z方向)となる3軸方向の力が推定手段66によって演算される。これら複数のセンサユニット65と推定手段66とで、前記車輪力センサ22が構成される。推定手段66は、電子回路からなり、車輪用軸受61に取付けられていても、また前記ECU21(図2)に設けられていても良い。
以上は、前輪が転舵輪1である広く活用されている自動車に対して、提案するアライメント制御装置21を前輪の転舵輪1に適応した場合に高い効果が期待できることを説明したが、適応の範囲を限定するものではない。
この発明は、例えば図8に示すように、4輪独立の操舵装置5Aを持つ車両に対して適応しても良い。4輪独立の操舵装置5Aである場合、操舵装置5Aがアライメント調整機構を兼ねることになる。同図の操舵装置5Aは、走行用のモータ71、減速機72、および車輪用軸受73を有するインホイールモータ駆動装置74を、支軸75回りにサスペンション76に対して回動自在に支持し、転舵用のモータ77によりインホイールモータ駆動装置74の全体を回動させて転舵を行うものである。
このような4輪独立の操舵装置5Aであって、全ての転舵輪1に対向このアライメント制御装置21を適用する場合、すべての車輪が走行抵抗の少ない条件をみたすことができて、エネルギー効率の向上が見込める。
1…転舵輪
2…駆動輪
3…駆動源
5…転舵装置
5A…転舵装置
6…アライメント調整機構
7…アライメント調整・転舵装置
8…転舵用ロッド
8L,8R…ロッド
11…ステアリングハンドル
12…ナックルアーム
13…操舵装置
20…ECU
21…アライメント制御装置
22…車輪力センサ
23…車輪力対応アライメント制御手段
24…アライメント調整判断部
25…アライメント調整部
26…左右横力差検出部
27,28…安全装置
29…安全装置動作フラグ取得部
31…車速センサ
32…ヨーレートセンサ
33…ハンドル角センサ
34…許可・不許可のスイッチ

Claims (15)

  1. 車両の転舵輪のアライメントを、調整用のアクチュエータの制御によって調整可能なアライメント調整機構を制御するアライメント制御装置であって、
    前記転舵輪に発生する力を検出する車輪力センサと、この車輪力センサにより取得した車輪力に基づき、走行抵抗を最小化するアライメントの制御量を決定し、前記アクチュエータを制御する車輪力対応アライメント制御手段とを備えることを特徴とするアライメント制御装置。
  2. 請求項1に記載のアライメント制御装置において、前記車輪力対応アライメント制御手段は、前記車輪力センサにより取得した車輪力に基づきアライメントの制御量を決定するアライメント調整判断部と、この決定したアライメント制御量に基づき、前記アライメント調整機構の前記アクチュエータを制御するアライメント調整部を備えるアライメント制御装置。
  3. 請求項2に記載のアライメント制御装置において、前記車輪力センサにより取得した車輪力から、左右輪の発生横力の差を算出する左右横力差検出部を設け、前記アライメント調整判断部は、前記左右横力差検出部で算出された左右輪の横力の差を略零にすることにより、走行抵抗を最小化するアライメントの制御量を決定するアライメント制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のアライメント制御装置において、制御対象となる前記アライメント調整機構が、車両の旋回力を発生させることを目的とした転舵装置と、一部の構成要素及び機能を共有する構成であるアライメント制御装置。
  5. 請求項2または請求項3に記載のアライメント制御装置において、前記アライメント調整判断部は、車両の速度を検出する手段からの入力により、車両の走行速度が定められた基準に対して低速であるか否かの速度判断を行い、設定するアライメントの制御量を、前記速度判断で低速であると判断した場合は走行抵抗を最小化する制御を行う制御量とし、低速でない場合は、走行抵抗を最小化する制御を行わず、安全性を確保するための制御を優先する制御量とするアライメント制御装置。
  6. 請求項2に記載のアライメント制御装置において、前記車輪力センサにより取得した車輪力から、左右輪の発生横力の差を算出する左右横力差検出部を設け、前記アライメント調整判断部は、車両の走行速度とハンドル角の関係から採用するアライメントの制御量を決定した後、前記左右横力差検出部により検出された左右輪の横力の差に基づいて、走行抵抗を最小化するアライメントの制御量を決定するアライメント制御装置。
  7. 請求項6に記載のアライメント制御装置おいて、前記アライメント調整判断部は、前記車輪力センサにより検出された車輪力が閾値以下である場合、または前記左右横力差検出部により検出された左右輪の横力差が閾値以下である場合、または検出された車両走行速度が閾値以下である場合は、更なるアライメント制御を行わないアライメント制御装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のアライメント制御装置において、車両の安全装置の動作フラグを取得して動作履歴を蓄積する安全装置動作フラグ取得部を有し、前記車輪力対応アライメント制御手段は、前記安全装置動作フラグ取得部により取得した動作履歴に基づき、走行抵抗を最小化する制御を実施可能か判断し、実施不可能である場合は走行抵抗を最小化する制御を停止するアライメント制御装置。
  9. 請求項8に記載のアライメント制御装置おいて、前記安全装置動作フラグ取得部の取得した動作履歴が、定められた基準に対して頻繁に安全装置が動作したことを示す場合、前記車輪力対応アライメント制御手段は、走行抵抗を最小化する制御を中止するアライメント制御装置。
  10. 請求項8に記載のアライメント制御装置おいて、前記車輪力対応アライメント制御手段は、前記安全装置動作フラグ取得部の取得した動作履歴が、安全装置が数度動作した後、動作した履歴がない場合、設定時間の後に走行抵抗を最小化する制御を再開するアライメント制御装置。
  11. 請求項8に記載のアライメント制御装置おいて、前記車輪力対応アライメント制御手段は、前記安全装置動作フラグ取得部が取得した動作フラグにより、走行抵抗を最小化する制御の中止判断をするアライメント制御装置。
  12. 請求項8に記載のアライメント制御装置おいて、前記車輪力対応アライメント制御手段は、ヨーレートセンサの出力に基づき、ヨーレートの変化幅が閾値以上の場合、走行抵抗を最小化する制御の中止判断をするアライメント制御装置。
  13. 請求項8に記載のアライメント制御装置おいて、前記車輪力対応アライメント制御手段は、運転者のスイッチ操作によるアライメント制御の許可、不許可を指示する制御許可信号に従って、または車両全体を統括する制御器の判断によるアライメント制御の許可、不許可を指示する制御許可信号に従ってアライメント制御の開始および中止を行うアライメント制御装置。
  14. 請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載のアライメント制御装置において、制御対象となる前記アライメント調整機構が、転舵用ロッドの長さを変えることによりトー角調整を行う形式であるアライメント制御装置。
  15. 請求項14に記載のアライメント制御装置おいて、前記アライメント調整機構が、転舵を制御する1つのモータと、転舵用ロッドの長さを可変するための他の1つのモータを持つアライメント制御装置。
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