JP2014120180A - スパッタリングターゲット、スパッタリングターゲットの製造方法、磁気記録媒体の製造方法および磁気記録再生装置 - Google Patents

スパッタリングターゲット、スパッタリングターゲットの製造方法、磁気記録媒体の製造方法および磁気記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】FePt系合金粉またはCoPt系合金粉とカーボン源とを含む粉末原料を焼結してなり、FePt−C系合金またはCoPt−C系合金の成膜に用いることができ、成膜時におけるカーボンダストの発生を抑制できるスパッタリングターゲットを提供できるスパッタリングターゲットの製造方法を提供する。
【解決手段】磁気記録媒体のFePt−C系合金膜の成膜に用いるスパッタリングターゲットの製造方法であって、FePt系合金粉と、繊維状炭素とを含む混合粉末を焼結する工程を含むスパッタリングターゲットの製造方法とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気記録媒体の製造に用いられるスパッタリングターゲットおよびスパッタリングターゲットの製造方法、そのスパッタリングターゲットを用いた磁気記録媒体の製造方法および、この方法により製造された磁気記録媒体を備えたハードディスク装置等の磁気記録再生装置に関する。
近年、ハードディスク装置の記録容量を増大させるために、磁気記録媒体の高密度化が進んでいる。しかし、磁気記録媒体における磁性層の粒径の微細化と、熱安定性と、記録特性の向上とを同時に成立させることが困難であるとする、いわゆる、トリレンマと呼ばれる問題によって、磁気記録媒体の高密度化が難しくなっている。
最近、トリレンマを解決する方法として、熱アシスト磁気記録方式が期待されており、盛んに研究開発が行われている。
熱アシスト磁気記録方式では、磁気ヘッドによって近接場光を照射して磁気記録媒体の表面を局所的に加熱することにより、磁気記録媒体の保磁力を低下させて書き込みを行う。熱アシスト磁気記録方式では、磁気記録媒体の磁性層に結晶磁気異方性定数Kuの高い材料を使うことで、熱安定性指標であるKuV/kT(Ku:結晶磁気異方性定数、V:粒子体積、k:ボルツマン定数、T:温度)を維持したまま、磁性粒径を微細化でき、高記録密度を達成できる。
高Ku材料としては、L1型結晶構造を有するFePt系合金(Ku〜7×10erg/cm)、CoPt系合金(Ku〜5×10erg/cm)が知られている。また、高Ku材料として、L1型結晶構造を有する合金の磁性粒子をグラニュラー構造とするため、Cを含有させたFePt−C系合金、CoPt−C系合金が提案されている。
通常、磁気記録媒体を構成する磁性薄膜を成膜する場合には、スパッタリング法が用いられている。FePt−C系合金からなる磁性膜をスパッタリング法で成膜する際に使用されるスパッタリングターゲットの製造方法として、FePt合金粉と、グラファイト粉またはカーボンブラック粉とを含む混合粉末を、真空または不活性ガス雰囲気中でホットプレスする工程を有する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−178211号公報
従来、FePt−C系合金からなる磁性膜の成膜に使用されるスパッタリングターゲットにおいては、カーボン源として、グラファイト粉やカーボンブラック粉を用いていた。しかし、グラファイト粉やカーボンブラック粉は、金属と比較して焼結性が悪い。しかも、グラファイト粉やカーボンブラック粉は、非常に細かく、凝集しやすいものである。このため、FePt合金粉とグラファイト粉またはカーボンブラック粉とを含む粉末材料を焼結してスパッタリングターゲットを製造する場合、焼結前の粉末材料中でグラファイト粉またはカーボンブラック粉が凝集して、焼結時にFePt粒子の粒界に介在し、FePt粒子の焼結を阻害するという問題があった。
このことにより、カーボン源として、グラファイト粉やカーボンブラック粉を含む粉末材料を焼結してスパッタリングターゲットを製造する場合、十分な焼結性が得られなかった。その結果、製造されたスパッタリングターゲットを用いて、FePt−C系合金からなる磁性膜を成膜すると、スパッタリングターゲットの表面で異常放電が生じ、微細なカーボンダストが生じていた。成膜時に発生した微細なカーボンダストは、高密度化に伴って磁気ヘッドの低浮上化が要求されている磁気記録媒体の表面に付着して、磁気ヘッドの破損を生じさせる汚染の原因となる。
本発明は、上記の事情に鑑みて提案されたものであり、FePt系合金粉またはCoPt系合金粉とカーボン源とを含む粉末原料を焼結してなり、FePt−C系合金またはCoPt−C系合金の成膜に用いることができ、成膜時におけるカーボンダストの発生を抑制できるスパッタリングターゲットを提供できるスパッタリングターゲットの製造方法を提供することを課題とする。
また、本発明は、本発明の製造方法を用いて得られたスパッタリングターゲットを用いて、磁気ヘッドの破損を生じさせにくい磁気記録媒体を製造する製造方法、およびこの製造方法により製造された磁気記録媒体を備える磁気記録再生装置を提供することを課題とする。
本願発明者は、成膜時にカーボンダストを発生しないスパッタリングターゲットを得るために、スパッタリングターゲットとなる焼結前の粉末原料に含まれるカーボン源に着目して、上記課題を解決すべく鋭意検討した。
その結果、FePt−C系合金またはCoPt−C系合金の成膜に用いるスパッタリングターゲットを製造するに際し、カーボン源として繊維状炭素を用い、繊維状炭素とFePt系合金粉(またはCoPt系合金粉)との混合粉末を焼結することにより、以下に示すように、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、カーボン源としての繊維状炭素とFePt系合金粉(またはCoPt系合金粉)との混合粉末を焼結することにより、スパッタリングターゲットを製造した場合、カーボン源である繊維状炭素が凝集しにくいものであるため、凝集したカーボン源がFePt粒子(またはCoPt粒子)の粒界に介在してFePt粒子(またはCoPt粒子)の焼結を阻害することを抑制できる。このため、スパッタリングターゲットを製造する際に十分な焼結性が得られる。
したがって、製造されたスパッタリングターゲットは、成膜時にスパッタリングターゲットの表面で異常放電が生じにくいものとなり、成膜時における微細なカーボンダストの発生が抑制される。その結果、このスパッタリングターゲットを用いて磁気記録媒体を製造した場合、製造された磁気記録媒体の表面に微細なカーボンダストが付着することが防止される。このことによって、磁気ヘッドの破損を生じさせにくい磁気記録媒体が得られることを見出し、本願発明を完成させた。すなわち、本発明は以下に関する。
(1)磁気記録媒体のFePt−C系合金膜の成膜に用いるスパッタリングターゲットの製造方法であって、FePt系合金粉と、繊維状炭素とを含む混合粉末を焼結する工程を含むことを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法。
(2)前記FePt系合金が、さらにAg、Au、Cuからなる群から選ばれる何れか1種または2種以上を含むことを特徴とする(1)に記載のスパッタリングターゲットの製造方法。
(3)前記繊維状炭素の長さが1μm〜30μmの範囲内であり、アスペクト比が5〜300の範囲内であることを特徴とする(1)または(2)に記載のスパッタリングターゲットの製造方法。
(4)磁気記録媒体のCoPt−C系合金膜の成膜に用いるスパッタリングターゲットの製造方法であって、CoPt系合金粉と、繊維状炭素とを含む混合粉末を焼結する工程を含むことを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法。
(5)前記CoPt系合金が、さらにAg、Au、Cuからなる群から選ばれる何れか1種または2種以上を含むことを特徴とする(4)に記載のスパッタリングターゲットの製造方法。
(6)前記繊維状炭素の長さが1μm〜30μmの範囲内であり、アスペクト比が5〜300の範囲内であることを特徴とする(4)または(5)に記載のスパッタリングターゲットの製造方法。
(7)磁気記録媒体のFePt−C系合金膜の成膜に用いるスパッタリングターゲットであって、(1)〜(3)のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲットの製造方法を用いて製造されたものであることを特徴とするスパッタリングターゲット。
(8)磁気記録媒体のCoPt−C系合金膜の成膜に用いるスパッタリングターゲットであって、(4)〜(6)のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲットの製造方法を用いて製造されたものであることを特徴とするスパッタリングターゲット。
(9)基板上に下地層を形成する下地層形成工程と、前記下地層上にL1型結晶構造を有する磁性層を形成する磁性層形成工程とを有する磁気記録媒体の製造方法であって、
前記磁性層形成工程において、(1)〜(6)のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲットの製造方法を用いて製造されたパッタリングターゲットを用いて、スパッタリング法により前記磁性層を成膜することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
(10)磁気記録媒体と、前記磁気記録媒体に対する記録動作と再生動作とを行う磁気ヘッドとを含む磁気記録再生装置であって、
前記磁気記録媒体が(9)に記載の製造方法を用いて製造されたものであることを特徴とする磁気記録再生装置。
本発明のスパッタリングターゲットの製造方法は、FePt系合金粉(またはCoPt−C系合金粉)と、繊維状炭素とを含む混合粉末を焼結する工程を含む方法であり、カーボン源である繊維状炭素が混合粉末中で凝集しにくいものであるため、焼結する工程において十分な焼結性が得られる。その結果、FePt−C系合金膜またはCoPt−C系合金膜の成膜に用いることができて、成膜時におけるカーボンダストの発生を抑制できるスパッタリングターゲットを製造できる。
また、本発明の磁気記録媒体の製造方法では、本発明のスパッタリングターゲットの製造方法を用いて製造されたパッタリングターゲットを用いて、スパッタリング法により磁性層を成膜するので、磁気記録媒体の表面に微細なカーボンダストが付着することが防止されて、磁気ヘッドの破損を生じさせにくい磁気記録媒体が得られる。
本発明の磁気記録再生装置は、本発明の磁気記録媒体の製造方法を用いて製造された磁気記録媒体を備えたものであるので、磁気ヘッドの破損を生じさせにくく、高密度化に適したものとなる。
図1は、本発明の磁気記録媒体の製造方法を用いて製造された熱アシスト磁気記録媒体の一例を示した断面図である。 図2は、本発明の磁気記録再生装置の一例を示した斜視図である。 図3は、図2に示す磁気記録再生装置に備えられた磁気ヘッドの構成を模式的に示した断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
[スパッタリングターゲットの製造方法]
本実施形態のスパッタリングターゲット(以下「ターゲット」と略記する場合がある。)の製造方法においては、磁気記録媒体のFePt−C系合金膜またはCoPt−C系合金膜の成膜に用いるターゲットを製造する。
ターゲットとして、磁気記録媒体の磁性層となるFePt−C系合金膜の成膜に用いるターゲットを製造する場合、FePt系合金粉と、繊維状炭素とを含む混合粉末を焼結する工程を行う。
FePt系合金粉としては、Fe−Pt二元系平衡状態図で示されるFePt規則相(L1型結晶構造)領域の合金からなり、本実施形態において製造したターゲットを用いて成膜してなる磁性層に、FePt規則相が十分に形成される合金組成であることが好ましい。
FePt系合金粉の組成は、FePt規則相が十分に形成される合金組成の範囲内で、FeとPtとの原子比率を1:1から若干ずらしたものであってもよいし、Ag、Au、Cuからなる群から選ばれる何れか1種または2種以上を含有するものであってもよい。FePt系合金粉の組成がAg、Au、Cuからなる群から選ばれる何れか1種または2種以上を含有するものである場合、FePt−C系合金の規則化温度を低減できる。したがって、本実施形態の製造方法により得られたターゲットを用いて磁気記録媒体のL1型結晶構造を有する磁性層を成膜する際に、低温でFePt−C系合金の規則化を促進させることができ、好ましい。
本実施形態においては、ターゲットを製造する際に使用されるカーボン源として、繊維状炭素を用いる。繊維状炭素は、炭素原子が規則正しく配列して繊維を構成しているため、カーボンブラック粉やグラファイト粉と比較して凝集しにくいものである。したがって、FePt系合金粉(またはCoPt系合金粉)と、繊維状炭素とを含む混合粉末中において、繊維状炭素が凝集してFePt系合金粉(またはCoPt系合金粉)の粒界に介在し、ターゲットの焼結性を低下させることを防止できる。
繊維状炭素としては、アクリル繊維やピッチ(石油、石炭、コールタールなどの副生成物)を原料として、高温で炭化して作ったアクリル系炭素繊維やピッチ系炭素繊維、気相法で成長させた気相法炭素繊維等の公知のものが使用できる。
本実施形態において使用する繊維状炭素の長さは1μm〜30μmの範囲内であることが好ましく、5μm〜25μmの範囲内であることがより好ましい。繊維状炭素の長さが1μm〜30μmの範囲内である場合、混合粉末中での繊維状炭素の凝集に起因する焼結性の低下を効果的に防止できるとともに、焼結後に得られるターゲットが、表面の元素の組成分布が均一で、組成分布の均一な磁性膜を成膜できるものとなる。
これに対し、繊維状炭素の長さが1μm未満であると、混合粉末中で繊維状炭素が凝集しやすくなる。また、繊維状炭素の長さが30μmを超えると、焼結して得られたターゲットの表面において元素の組成分布が不均一になりやすくなる。ターゲット表面の元素の組成分布が不均一であると、成膜中にスパッタレートが変化しやすくなるし、成膜された磁性層の組成分布が不均一となりやすくなる。
繊維状炭素のアスペクト比は5〜300の範囲内であることが好ましく、20〜150の範囲内であることがより好ましい。繊維状炭素のアスペクト比が5〜300の範囲内である場合、混合粉末中での繊維状炭素の凝集に起因する焼結性の低下を効果的に防止できるとともに、焼結後に得られるターゲットが、表面の元素の組成分布が均一で、組成分布の均一な磁性膜を成膜できるものとなる。
繊維状炭素のアスペクト比が5未満であると、混合粉末中で繊維状炭素が凝集しやすくなる。また、繊維状炭素のアスペクト比が300を超えると、焼結して得られたターゲットの表面において元素の組成分布が不均一になりやすくなる。
繊維状炭素のアスペクト比の変化に伴う、混合粉末中での繊維状炭素の凝集のしやすさや、ターゲット表面の元素の組成分布に与える影響は、繊維状炭素の繊維の長さが短いほど顕著となる。
また、ターゲットとして、磁気記録媒体の磁性層となるCoPt−C系合金膜の成膜に用いるターゲットを製造する場合、CoPt系合金粉と、繊維状炭素とを含む混合粉末を焼結する工程を行う。
この場合、繊維状炭素としては、上述したFePt−C系合金膜の成膜に用いるターゲットを製造する場合に使用するものと同様のものを好ましく用いることができる。
FePt系合金粉としては、Co−Pt二元系平衡状態図で示されるCoPt規則相(L1型結晶構造)領域の合金からなり、本実施形態において製造したターゲットを用いて成膜してなる磁性層に、CoPt規則相が十分に形成される合金組成であることが好ましい。
FePt系合金粉の組成は、CoPt規則相が十分に形成される合金組成の範囲内で、CoとPtとの原子比率を1:1から若干ずらしたものであってもよいし、Ag、Au、Cuからなる群から選ばれる何れか1種または2種以上を含有するものであってもよい。CoPt系合金粉の組成がAg、Au、Cuからなる群から選ばれる何れか1種または2種以上を含有するものである場合、CoPt−C系合金の規則化温度を低減できる。したがって、本実施形態の製造方法により得られたターゲットを用いて磁気記録媒体のL1型結晶構造を有する磁性層を成膜する際に、低温でCoPt−C系合金の規則化を促進させることができ、好ましい。
本実施形態において使用されるFePt系合金粉またはCoPt系合金粉は、例えば、ガスアトマイズ法により製造できる。具体的には、FePt系合金粉またはCoPt系合金粉となる原料を、不活性ガス雰囲気中または真空中で溶解して溶融状態とした後、アルゴンガスなどの不活性ガスまたは窒素ガスを用いてアトマイズを行うことにより、急速凝固させる。このようなガスアトマイズ法により製造されたFePt系合金粉またはCoPt系合金粉は、非常に微細な組織を有し、組成が均一で、平均粒径が数μm程度の球状粉末となる。
FePt系合金粉(またはCoPt系合金粉)と繊維状炭素とを含む混合粉末中におけるFePt系合金粉(またはCoPt系合金粉)と繊維状炭素との割合は、製造するターゲットの元素組成に応じて適宜決定される。
本実施形態において、FePt系合金粉(またはCoPt系合金粉)と繊維状炭素との混合方法は、特に限定されるものではなく、例えば、ボールミルなどを用いて混合できる。
本実施形態においては、このようにして得られた混合粉末を、例えば、所定の形状に圧縮成形してから焼結する。このことにより、FePt−C系合金膜(またはCoPt−C系合金膜)の成膜に用いるターゲットが得られる。
混合粉末の焼結方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を用いることができ、例えば、ホットプレス法や、熱間等方圧プレス(HIP)法、熱間押出法などを用いることができる。
本実施形態において混合粉末を焼結する際の条件は、焼結後に得られるターゲットの大きさや組成などによって決定され、特に限定されないが、例えば、以下に示す焼結温度、焼結時間、焼結圧力、雰囲気とすることが好ましい。
混合粉末を焼結する際の焼結温度は900℃〜1200℃の範囲内、焼結時間は30分〜5時間の範囲内、焼結圧力は150kgf/cm〜400kgf/cmの範囲内で適宜選択するのが好ましい。
混合粉末を焼結する際の雰囲気は、元素の組成分布の均質性が高い焼結体からなるターゲットを得るために、アルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気または真空であることが好ましい。具体的には、混合粉末を焼結する際の雰囲気が真空である場合には、圧力が1×10−3Pa以下のである高真空とすることが好ましい。また、混合粉末を焼結する際の雰囲気が不活性ガス雰囲気である場合には、不活性ガス中に混入する酸素の含有量が500ppm以下であることが好ましい。
「スパッタリングターゲット」
本実施形態のターゲットは、上述したターゲットの製造方法を用いて製造されたものであり、磁気記録媒体のFePt−C系合金膜(またはCoPt−C系合金膜)の成膜に用いるものである。
本実施形態のターゲットの製造方法は、FePt系合金粉(またはCoPt−C系合金粉)と、繊維状炭素とを含む混合粉末を焼結する工程を含む方法であり、カーボン源である繊維状炭素が混合粉末中で凝集しにくいものであるため、焼結する工程において十分な焼結性が得られる。
その結果、上述したターゲットの製造方法を用いて製造された本実施形態のターゲットは、FePt−C系合金膜またはCoPt−C系合金膜の成膜に用いることができて、成膜時におけるカーボンダストの発生を抑制できるものとなる。
[磁気記録媒体の製造方法]
本実施形態においては、本発明の磁気記録媒体の製造方法の一例として、図1に示す熱アシスト磁気記録媒体の製造方法について説明する。
図1は、本発明の磁気記録媒体の製造方法を用いて製造された熱アシスト磁気記録媒体の一例を示した断面図である。
図1に示す熱アシスト磁気記録媒体は、基板101上に、密着層102、ヒートシンク層103、シード層104、下地層105、上層下地層108、磁性層109、保護膜110、潤滑剤層111が順次積層されたものである。
「基板」
基板101としては、円形の非磁性基板などを用いることができる。非磁性基板としては、例えば、ガラス、アルミ、セラミックスなどを用いることができ、ガラス基板としては、結晶化ガラスや非晶質ガラス、強化ガラス等を使用できる。
「密着層」
密着層102は、ヒートシンク層103と基板101との密着性を向上させるためのものである。密着層102に用いられる材料は、密着性と表面平坦性に優れているものであれば特に限定されるものではないが、CrTi、NiTa、AlTi、CoTi、NiTaZrなどが挙げられる。
「ヒートシンク層」
ヒートシンク層103は、磁性層109に溜まる熱を垂直方向に拡散させて、水平方向への熱の広がりを抑制して遷移幅を狭くすると共に、記録後に磁性層109に溜まった熱を速やかに散逸させるためのものであり、必要に応じて備えられるものである。ヒートシンク層103の材料としては、Ag、Al、Cu、W、Moもしくはこれらを主成分とする熱伝導率の高い合金などが挙げられる。
「シード層」
シード層104は、シード層104の下に配置されているヒートシンク層103の(111)配向を打ち消して、下地層105に良好な(100)配向を取らせるために設けられている。シード層104の材料としては、CrTi、NiTa、AlTiなどのアモルファス材料が挙げられる。
「下地層」
下地層105は、下地層105上に設けられる層の粒径及び配向を制御する層として設けられたものである。下地層105としては、例えば、Cr、Mo、Nb、Ta、V、W、若しくは、これらを主成分とし、Cr、Ti、V、Mo、W、Nb、Ta、Mn、Ruのうち少なくとも1種を含むものとすることができる。
「上層下地層」
上層下地層106は、NaCl構造を有するものであり、下地層105上にエピタキシャル成長されたものである。上層下地層106の材料としては、具体的には、MgO、TiO、NiOのような酸化物、TiN、TaN、NbN、HfNのような窒化物、TaC、TiCのような炭化物からなるものが挙げられる。
本実施形態においては、下地層105が(100)配向を示すものであるため、下地層105の上にエピタキシャル成長されたNaCl構造を有する上層下地層106も(100)配向を示している。
「磁性層」
磁性層109は、L1型結晶構造を有する合金を主成分とするものである。磁性層109は、高記録密度を達成するために、粒界偏析材料で分離された数nmの磁性粒子で形成されていることが好ましいが、磁性粒子の体積が小さくなり熱的に不安定になる。そのため、本実施形態においては、磁性層109の主成分として、結晶磁気異方性定数Kuの高いL1型結晶構造を有する合金が用いられている。
磁性層109は、L1型結晶構造を有するFePt合金もしくはCoPt合金を主成分とし、偏析材料としてCを含有しているものである。本実施形態の磁性層109は、グラニュラー構造を有し、磁性粒子間の交換結合を低減できると共に、磁性粒子を微細化することができ、熱アシスト磁気記録媒体のSNRをより一層改善できる。
本実施形態においては、磁性層109の下に形成されている下地層105および上層下地層106の配向制御効果によって、FePt−C系合金膜またはCoPt−C系合金膜からなるL1型結晶構造を有する磁性層109に、良好な(001)配向をとらせることができる。
「保護膜」
保護膜110としては、耐熱性に優れる材料からなるものであること望ましく、例えば、単層または複数層のカーボン膜からなるものなどを用いることができる。保護膜110として用いられるカーボン膜として、水素や窒素、金属を添加したものを用いてもよい。カーボン膜なるもの保護膜110は、CVD法やイオンビーム法によって形成できる。
「潤滑剤層」
潤滑剤層111としては、パーフルオロポリエーテルからなる液体潤滑剤を塗布して形成したものなどを用いることができる。
「製造方法」
図1に示す熱アシスト磁気記録媒体を製造するには、まず、基板101上に、スパッタリング法など従来公知の方法を用いて、密着層102、ヒートシンク層103、シード層104、下地層105、上層下地層108までの各層を形成する。
次いで、上層下地層108の上に磁性層109を形成する(磁性層形成工程)。
本実施形態においては、磁性層形成工程において、上記の製造方法を用いて製造されたターゲットを用いて、スパッタリング法により、FePt−C系合金膜またはCoPt−C系合金膜からなるL1型結晶構造を有する磁性層109を成膜する。
本実施形態においては、L1型結晶構造を有する磁性層109を形成するために、例えば、上層下地層106までの各層が形成されている基板101を、450〜700℃に加熱し、上記の製造方法を用いて製造されたターゲットを用いて、スパッタリング法により上層下地層106上に磁性層109をエピタキシャル成長させることが好ましい。
なお、本実施形態においては、磁性層109となるFePt−C系合金またはCoPt−C系合金の規則化を促進するため、磁性層109を形成する時の基板101の温度を600℃以上とすることがより好ましい。また、ターゲットが、Ag、Au、Cuからなる群から選ばれる何れか1種または2種以上を含むものである場合、FePt−C系合金またはCoPt−C系合金の規則化温度を400〜500℃程度に低減できる。
その後、磁性層109の上に、CVD(化学気相成長)法などを用いて保護膜110を形成する。
次いで、保護層5上にディッピング法などを用いて潤滑剤を塗布することにより潤滑剤層111を形成する。
その後、必要に応じて、図1に示す熱アシスト磁気記録媒体の潤滑剤層111側の表面に対して、ワイピング処理を施す。ワイピングテープとしては、例えば、ナイロン樹脂とポリエステル樹脂とからなる剥離型複合繊維などを用いることができる。
次に、必要に応じて、ワイピング処理を施した熱アシスト磁気記録媒体の潤滑剤層111側の表面に対して、バーニッシュ処理を施す。バーニッシュテープとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート製のフィルム上に、結晶成長タイプのアルミナ粒子をエポキシ樹脂で固着したものなどを用いることができる。
次に、必要に応じて、バーニッシュ処理を施した熱アシスト磁気記録媒体の潤滑剤層111側の表面に対して、マイクロビーズを用いたワイピング処理を施す。ワイピングテープとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルムからなるテープ状の支持体の表面に、アクリルビーズを層状に固着したものなどを使用できる。
以上の工程により、図1に示す熱アシスト磁気記録媒体が得られる。
本実施形態の熱アシスト磁気記録媒体の製造方法では、上記ターゲットの製造方法を用いて製造されたターゲットを用いて、スパッタリング法により磁性層109を成膜するので、熱アシスト磁気記録媒体の表面に微細なカーボンダストが付着することが防止される。したがって、図1に示す熱アシスト磁気記録媒体は、磁気ヘッドの破損を生じさせにくいものとなる。
なお、本実施形態においては、本発明の磁気記録媒体の製造方法の一例として、熱アシスト磁気記録媒体の製造方法について説明したが、本発明の磁気記録媒体の製造方法は、熱アシスト磁気記録方式以外の記録方式の磁気記録媒体の製造方法にも適用できる。
[磁気記録再生装置]
次に、本発明の磁気記録再生装置について説明する。図2は、本発明の磁気記録再生装置の一例を示した斜視図である。図3は、図2に示す磁気記録再生装置に備えられた磁気ヘッドの構成を模式的に示した断面図である。
図2に示す磁気記録再生装置は、上記の製造方法により製造された熱アシスト磁気記録媒体である磁気記録媒体401と、磁気記録媒体401を回転させ、記録方向に駆動する媒体駆動部402と、磁気記録媒体401に対する記録動作と再生動作とを行う磁気ヘッド403と、磁気ヘッド403を磁気記録媒体401に対して相対移動させるヘッド駆動部404と、磁気ヘッド403への信号入力と磁気ヘッド403からの出力信号の再生とを行う記録再生信号処理系405とから概略構成されている。
図2に示す磁気記録再生装置に組み込まれている磁気ヘッド403は、図3に示すように、記録ヘッド508と再生ヘッド511とを備えている。記録ヘッド508は、主磁極501と、補助磁極502と、磁界を発生させるためのコイル503と、レーザーダイオード(LD)504と、LD504から発生したレーザー光505を先端部に設けられた近接場発生素子506へと導く導波路507とを備えている。再生ヘッド511は、一対のシールド509で挟み込まれたTMR素子等の再生素子510を備えている。
図2に示す磁気記録再生装置では、磁気ヘッド403の近接場発生素子506から発生した近接場光を磁気記録媒体401に照射し、その表面を局所的に加熱して上記磁性層の保磁力を一時的にヘッド磁界以下まで低下させて磁気情報の書き込みを行う。
図2に示す磁気記録再生装置は、上記の製造方法により製造された磁気記録媒体401を備えたものであるので、磁気ヘッド403の破損を生じさせにくく、高密度化に適したものとなる。
以下、実施例により本発明の効果をより詳細に説明する。なお、以下に示す実施例は、本発明を好適に説明するための代表例であり、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
(実施例1ターゲットの製造)
以下に示す製造方法を用いて、65mol%(52at%Fe−48at%Pt)−35mol%Cからなる組成のターゲットを製造した。
まず、ガスアトマイズ法により52at%Fe−48at%Pt合金粉を製造した。FePt合金粉の平均粒径は15μmであった。
また、繊維状炭素として、気相法炭素繊維である昭和電工株式会社製のVGCF(商品名)を用意した。この繊維状炭素の長さは15μm(アスペクト比は100)であり、繊維径は0.15μmであった。
このようなFePt合金粉と繊維状炭素とを、65mol%:35mol%(FePt合金粉:繊維状炭素)の比率でボールミル(ボールには直径7mmの鉄球を使用)を用いて混合して、混合粉末とした。その後、混合粉末を所定の形状に圧縮成形し、1×10−3Paの高真空中で、焼結温度1000℃、焼結時間3時間、焼結圧力300kgf/cmの条件で、焼結し、直径200mmの焼結体からなる実施例1ターゲットを得た。
(比較例1ターゲットの製造)
カーボン源として、繊維状炭素に代えて粒径0.05μm(アスペクト比は1)のカーボンブラックを用いたこと以外は、実施例1ターゲットと同様にして、比較例1ターゲットを製造した。
(実施例2ターゲットの製造)
ガスアトマイズ法によりFePt合金粉に代えて、50at%Co−50at%Pt合金粉を製造したこと以外は、実施例1ターゲットと同様にして、65mol%(50at%Co−50at%Pt)−35mol%Cからなる実施例2ターゲットを製造した。
(比較例2ターゲットの製造)
カーボン源として、繊維状炭素に代えて粒径0.05μm(アスペクト比は1)のカーボンブラックを用いたこと以外は、実施例2ターゲットと同様にして、比較例2ターゲットを製造した。
(磁気記録媒体の製造)
(実施例1)
以下に示す方法により、図1に示す熱アシスト磁気記録媒体を製造した。
まず、2.5インチガラス基板101上に、Cr−50at%Tiからなる厚み40nmの密着層102、Agからなる厚み25nmのヒートシンク層103を成膜し、さらに、その上にCr−50at%Tiからなる厚み30nmのシード層104を形成した。
その後、シード層104までの各層の成膜された基板101を260℃に加熱して、Nb−10at%Crからなる厚み15nmの下地層105を形成し、下地層105の上に、MgOからなる厚み3nmのNaCl構造を有する上層下地層108を形成した。
次に、上層下地層108までの各層の形成された基板101を650℃に加熱して、実施例1ターゲットを用いてスパッタリング法により、65mol%(52at%Fe−48at%Pt)−35mol%Cからなる厚み8nmの磁性層109を形成した。
その後、磁性層109の上に、硬質炭素膜からなる厚み3.5nmの保護膜110を形成し、その上に、パーフルオロポリエーテルからなる潤滑剤を塗布することにより、厚み1.5nmの潤滑剤層111を形成した。
その後、図1に示す熱アシスト磁気記録媒体の潤滑剤層111側の表面に対して、ワイピング処理を施した。ワイピングテープには、ナイロン樹脂とポリエステル樹脂による線径2μmの剥離型複合繊維を用いた。
ワイピング処理は、磁気記録媒体の回転数を300rpm、ワイピングテープの送り速度を10mm/秒、ワイピングテープを磁気記録媒体に押し当てる際の押圧力を98mN、処理時間を5秒間として行った。
次に、ワイピング処理を施した図1に示す熱アシスト磁気記録媒体の潤滑剤層111側の表面に対して、バーニッシュ処理を施した。バーニッシュテープには、ポリエチレンテレフタレート製のフィルム上に、平均粒径0.5μmの結晶成長タイプのアルミナ粒子をエポキシ樹脂で固着したものを用いた。
バーニッシュ処理は、磁気記録媒体の回転数を300rpm、研磨テープの送り速度を10mm/秒、研磨テープを磁気ディスクに押し当てる際の押圧力を98mN、処理時間を5秒間として行った。
次に、バーニッシュ処理を施した図1に示す熱アシスト磁気記録媒体の潤滑剤層111側の表面に対して、マイクロビーズを用いたワイピング処理を施した。ワイピングテープには、厚さ20μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなるテープ状の支持体の表面に、平均粒径3μmのアクリルビーズを層状に固着したものを使用した。
ワイピング処理は、磁気記録媒体の回転数を200rpm、研磨テープの送り速度を10mm/秒、研磨テープを磁気ディスクに押し当てる際の押圧力を70mN、処理時間を5秒間として行った。
以上の工程により、図1に示す熱アシスト磁気記録媒体を得た。
(比較例1)
実施例1ターゲットに代えて比較例1ターゲットを用いて磁性層109を形成したこと以外は実施例1と同様にして、比較例1の熱アシスト磁気記録媒体を得た。
(実施例2)
実施例1ターゲットに代えて実施例2ターゲットを用いて磁性層109を形成したこと以外は実施例1と同様にして、実施例2の熱アシスト磁気記録媒体を得た。
(比較例2)
実施例2ターゲットに代えて比較例2ターゲットを用いて磁性層109を形成したこと以外は実施例1と同様にして、比較例2の熱アシスト磁気記録媒体を得た。
(磁気記録媒体のグライド評価)
実施例および比較例の熱アシスト磁気記録媒体を各1000枚用意して、以下に示すグライド評価を実施した。グライド評価は、圧電素子付きヘッドを備えたグライドテスターを用いて、ヘッドのグライド高さ(ヘッドと、表面に欠陥が無いものと仮定した場合の磁気記録媒体の表面との距離)を25nmとし、表面に大きな突起物を有する磁気記録媒体を除外して行った。グライド評価の結果を表1に示す。
Figure 2014120180
表1に示すように、実施例1,2の熱アシスト磁気記録媒体は、比較例1,2の熱アシスト磁気記録媒体と比較して、グライド評価の合格枚数が多かった。
(磁気記録再生装置の製造)
実施例1,2の熱アシスト磁気記録媒体を、図4に示す磁気記録再生装置の磁気記録媒体として用い、エラーレートを測定した。エラーレートは、線記録密度1600kFCI、トラック密度500kFCI(面記録密度800Gbit/inch)の条件で記録して測定した。
その結果、実施例1,2の磁気記録媒体を組み込んだ磁気記録再生装置は、磁気ヘッドの破損が生じることはなく、何れも3×10−6以下の低いエラーレートを示し、実用に耐えるものであることがわかった。
101…基板、102…密着層、103…ヒートシンク層、104…シード層、105…下地層、108…上層下地層、109…磁性層、401…磁気記録媒体、402…媒体駆動部、403…磁気ヘッド、404…ヘッド駆動部、405…記録再生信号処理系、501…主磁極、502…補助磁極、503…コイル、504…レーザーダイオード、505…レーザー光、506…近接場発生素子、507…導波路、508…記録ヘッド、509…シールド、510…再生素子、511…再生ヘッド。

Claims (10)

  1. 磁気記録媒体のFePt−C系合金膜の成膜に用いるスパッタリングターゲットの製造方法であって、FePt系合金粉と、繊維状炭素とを含む混合粉末を焼結する工程を含むことを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法。
  2. 前記FePt系合金が、さらにAg、Au、Cuからなる群から選ばれる何れか1種または2種以上を含むことを特徴とする請求項1に記載のスパッタリングターゲットの製造方法。
  3. 前記繊維状炭素の長さが1μm〜30μmの範囲内であり、アスペクト比が5〜300の範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスパッタリングターゲットの製造方法。
  4. 磁気記録媒体のCoPt−C系合金膜の成膜に用いるスパッタリングターゲットの製造方法であって、CoPt系合金粉と、繊維状炭素とを含む混合粉末を焼結する工程を含むことを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法。
  5. 前記CoPt系合金が、さらにAg、Au、Cuからなる群から選ばれる何れか1種または2種以上を含むことを特徴とする請求項4に記載のスパッタリングターゲットの製造方法。
  6. 前記繊維状炭素の長さが1μm〜30μmの範囲内であり、アスペクト比が5〜300の範囲内であることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のスパッタリングターゲットの製造方法。
  7. 磁気記録媒体のFePt−C系合金膜の成膜に用いるスパッタリングターゲットであって、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲットの製造方法を用いて製造されたものであることを特徴とするスパッタリングターゲット。
  8. 磁気記録媒体のCoPt−C系合金膜の成膜に用いるスパッタリングターゲットであって、請求項4〜請求項6のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲットの製造方法を用いて製造されたものであることを特徴とするスパッタリングターゲット。
  9. 基板上に下地層を形成する下地層形成工程と、前記下地層上にL1型結晶構造を有する磁性層を形成する磁性層形成工程とを有する磁気記録媒体の製造方法であって、
    前記磁性層形成工程において、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のスパッタリングターゲットの製造方法を用いて製造されたパッタリングターゲットを用いて、スパッタリング法により前記磁性層を成膜することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  10. 磁気記録媒体と、前記磁気記録媒体に対する記録動作と再生動作とを行う磁気ヘッドとを含む磁気記録再生装置であって、
    前記磁気記録媒体が請求項9に記載の製造方法を用いて製造されたものであることを特徴とする磁気記録再生装置。
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