JP2014118673A - 構造部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、被覆部の内側に溜まる水を低減することを目的とする。
【解決手段】構造部材としての木質梁10は、芯部12と、芯部12を被覆する被覆部としての燃え代層22とを有している。芯部12は、長期荷重を支持する木製の荷重支持部14と、荷重支持部14の外側に配置された燃え止まり層16とを有している。燃え代層22の各側壁部22Sの下端部には、複数の排水口としての複数の排水孔24が形成されている。これらの排水孔24は、燃え代層22の側壁部22Sを厚さ方向に貫通しており、芯部12と燃え代層22との境界部Tに達している。
【選択図】図2

Description

本発明は、構造部材に関する。
木造の支柱の下端部に筒状の柱脚金具を取り付け、当該柱脚金具をコンクリート製の基礎に埋設する柱脚構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示された技術では、柱脚金具の下端に下部水抜き孔が形成されており、施工時に柱脚金具内に溜まった雨水が排水可能になっている。
特開2007−92318号公報 特開平5−84361号公報
ところで、柱や梁、床、壁等の構造部材を仕上げ材や耐火被覆材等の被覆材で被覆した場合、施工中の雨水等が被覆材の内側に溜まる可能性がある。
本発明は、上記の事実を考慮し、被覆部の内側に溜まる水を低減することを目的とする。
請求項1に記載の構造部材は、芯部と、前記芯部を被覆すると共に、該芯部との境界部に浸入した水を外部へ排出する排水口が形成された被覆部と、を備えている。
請求項1に係る構造部材によれば、芯部と、芯部を被覆する被覆部とを備えている。被覆部には、排水口が形成されている。この排水口から、施工時等に被覆部と芯部との境界部に浸入した水が構造部材の外部へ排出される。したがって、被覆部の内側に溜まる水が低減される。
請求項2に記載の構造部材は、請求項1に記載の構造部材において、前記構造部材が、水平部材であり、前記芯部の少なくとも一部が、木材で形成され、前記被覆部が、前記芯部を少なくとも下側から被覆する。
請求項2に係る構造部材によれば、構造部材が水平部材であり、被覆部が芯部を少なくとも下側から被覆している。この場合、芯部と被覆部との境界部に水が溜まり易くなるが、被覆部には排水口が形成されている。これにより、施工時等に芯部と被覆部との境界部に浸入した水が、排水口から構造部材の外部へ排出される。したがって、被覆部の内側に溜まる水が低減される。
また、被覆部の内側に溜まる水を低減することにより、少なくとも一部が木材で形成された芯部の腐食等が抑制される。また、芯部の腐食等に伴う構造部材の耐力の低下や耐火性能の低下が抑制される。
請求項3に記載の構造部材は、請求項1又は請求項2に記載の構造部材において、前記芯部が、木製の荷重支持部と、前記荷重支持部の外側に配置された燃え止まり層と、を有し、前記被覆部が、前記燃え止まり層の外側に配置された木製の燃え代層である。
請求項3に係る構造部材によれば、火災時には、木製の燃え代層が徐々に燃焼して断熱性を有する炭化層を形成する。これにより、芯部への熱の侵入(熱伝達)が抑制される。さらに、燃え代層の内側に配置された燃え止まり層によって燃え代層の燃焼を停止させることができる。これにより、燃え止まり層の内側に配置された芯部の燃焼が回避または抑制される。したがって、構造部材の耐火性能が向上する。
また、施工時等に燃え止まり層と燃え代層との境界部から浸入した水が、燃え代層に形成された排水口から外部へ排出される。したがって、燃え代層の内側に溜まる水が低減される。
さらに、燃え代層の内側に溜まる水を低減することにより、木製の荷重支持部の腐食等が抑制される。また、荷重支持部の腐食等に伴う構造部材の耐力や耐火性能の低下が抑制される。
以上説明したように、本発明に係る構造部材によれば、被覆部の内側に溜まる水を低減することができる。
(A)は本発明の第1実施形態に係る木質梁を示す側面図であり、(B)は図1(A)の一部拡大図である。 図1(B)の2−2線断面図である。 図2の拡大断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係る木質梁を示す図3に相当する拡大断面図である。 本発明の第2実施形態に係る木質梁を示す図1(B)の5−5線断面図である。 図5の6−6線断面図である。 図5の7−7線断面図である。 (A)及び(B)は、第1実施形態の変形例に係る木質梁を示す図2に相当する断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係る木質梁を示す図2に相当する断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係る木質梁を示す図2に相当する断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係る木質床版を示す断面図である。
先ず、第1実施形態について説明する。
図1(A)及び図1(B)には、第1実施形態に係る構造部材としての木質梁10が示されている。図1(A)に示されるように、水平部材としての木質梁10は、一対の木質柱30の間に架設されている。この木質梁10の上には、図示しないスラブが構築される。なお、木質梁10は、跳ね出し梁としても良い。
図2に示されるように、木質梁10には、耐火構造が適用されている。この木質梁10は、断面矩形(本実施形態では長手方向を上下方向(梁成方向)とした断面略長方形)に形成されており、芯部12と、芯部12を被覆する被覆部としての燃え代層22とを有している。
芯部12は、長期荷重を支持する木製の荷重支持部14と、荷重支持部14の外側に配置された燃え止まり層16とを有している。荷重支持部14は、木質梁10が負担する長期荷重(全長期荷重)等を支持可能に構成されており、木材を板状や角柱状に加工した複数の木製単材を接着剤等で一体化させた集成材によって断面矩形に形成されている。
荷重支持部14の外側には、荷重支持部14を被覆する燃え止まり層16が配置されている。燃え止まり層16は、火災時における燃え代層22の燃焼を停止(自然鎮火)させ、荷重支持部14の燃焼を抑制する層であり、荷重支持部14よりも熱容量が大きくなっている。この燃え止まり層16は、荷重支持部14の両側面及び下面に沿った断面略C字形状に形成されており、荷重支持部14の両側面を被覆する一対の側壁部16Sと、荷重支持部14の下面を被覆する下壁部16Lとを有している。なお、符号Uは、荷重支持部14と燃え止まり層16との境界部を示している。
また、燃え止まり層16は、荷重支持部14の両側面及び下面に沿って交互に配列された複数のモルタル板(モルタルバー)18及び木板20を有している。これらのモルタル板18及び木板20は、長手方向を木質梁10の材軸方向として配置されている。モルタル板18は木材よりも熱容量が大きく、このモルタル板18と木板20とを交互に配置することにより、燃え止まり層16の熱容量が全体として荷重支持部14よりも大きくなっている。なお、隣接するモルタル板18と木板20とは接触し、又は接着剤等で接着されており、相互に熱を伝達可能になっている。また、モルタル板18及び木板20は、荷重支持部14に接着剤等で接合されている。
燃え止まり層16の外側(外周)には、燃え止まり層16を被覆する木製の燃え代層22が配置されている。燃え代層22は、火災時に燃焼して炭化層(断熱層)を形成することにより、荷重支持部14への火災熱の侵入を抑制する層であり、木製単材を接着剤等で一体化させた集成材によって形成されている。この燃え代層22は、燃え止まり層16の両側面及び下面に沿った断面略C字形状に形成されており、燃え止まり層16(芯部12)の両側面を被覆する一対の側壁部22Sと、燃え止まり層16(芯部12)の下面を被覆する下壁部22Lとを有している。この下壁部22Lは、芯部12を下側から被覆している。なお、燃え代層22の厚み(層厚)は、木質梁10に求められる要求耐火性能(耐火時間)及び燃え代層22の燃焼速度及び遮熱性能に応じて適宜設定されている。また、燃え代層22は、燃え止まり層16に接着剤等で接合されている。
燃え代層22の各側壁部22Sの下端部には、複数の排水口としての複数の排水孔24が形成されている。複数の排水孔24は、木質梁10の材軸方向に間隔を空けて形成されている(図1(B)参照)。これらの排水孔24は、燃え代層22の側壁部22Sを厚さ方向に貫通しており、芯部12と燃え代層22との境界部Tに達している。
より具体的には、各排水孔24は、燃え代層22の側壁部22Sと燃え止まり層16の側壁部16Sとの側壁境界部T1に達すると共に、燃え代層22の下壁部22Lと燃え止まり層16の下壁部16Lとの下壁境界部T2に達している。つまり、各排水孔24は、側壁境界部T1と下壁境界部T2とが交差する交差部に達している。これにより、燃え代層22の内側に溜まった雨水等が排水孔24から木質梁10の外部へ排水されるようになっている。
なお、荷重支持部14及び燃え代層22は、木材によって形成されていれば良く、例えば、米松、唐松、檜、杉、あすなろ等の一般の木造建築に用いられる木材(以下、「一般木材」とする)で形成される。また、荷重支持部14及び燃え代層22は、集成材に限らず、合板や単一材で形成しても良い。
また、燃え止まり層16は、火炎及び熱の侵入を抑えて燃え止まり効果を発揮できる層であれば良く、例えば、難燃性を有する層(難燃性層)や熱の吸収が可能な層(吸熱性層)で構成される。
難燃性を有する層としては、木材に難燃薬剤を注入して不燃化処理した難燃薬剤注入層が挙げられる。また、熱の吸収が可能な層は、一般木材よりも熱容量が大きな材料、一般木材よりも断熱性が高い材料、又は一般木材よりも熱慣性が高い材料によって形成しても良いし、これらの材料と一般木材とを組み合わせて形成しても良い。さらに、難燃性を有する層と、熱の吸収が可能な層とを組み合わせて(例えば、難燃性を有する層と、熱の吸収が可能な層とを交互に配置して)燃え止まり層16を形成しても良い。
また、一般木材よりも熱容量が大きな材料としては、モルタル、石材、ガラス、繊維補強セメント、石膏等の無機質材料、各種の金属材料などが挙げられる。また、一般木材よりも断熱性が高い材料としては、けい酸カルシウム板、ロックウール、グラスウールなどが挙げられる。一般木材よりも熱慣性が高い材料としては、セランガンバツ、ジャラ、ボンゴシ等の木材が挙げられる。
次に、第1実施形態の作用について説明する。
木質梁10には、耐火構造が適用されている。具体的には、図2に示されるように、木質梁10の芯部12は燃え代層22によって被覆されている。したがって、火災時には、先ず、燃え代層22が徐々に燃焼して芯部12(燃え止まり層16)の周囲に炭化層(断熱層)を形成する。これにより、芯部12への熱の侵入(熱伝達)が抑制される。また、芯部12の外周部には、荷重支持部14よりも熱容量が大きい燃え止まり層16が配置されており、この燃え止まり層16によって火災熱が吸収(吸熱)される。これにより、燃え代層22の燃焼速度(炭化速度)が減速されると共に、燃え止まり層16の内側に配置された荷重支持部14の温度上昇が低減される。したがって、荷重支持部14の燃焼が回避または抑制されるため、火災時に荷重支持部14に長期荷重を支持させることができる。
さらに、燃え止まり層16において燃え代層22の燃焼を停止(自然鎮火)させることができる。したがって、火災終了後も荷重支持部14に長期荷重を支持させることができる。
ここで、木質梁10の上に図示しないスラブを構築するまでは、木質梁10の上面が露出している。そのため、木質梁10の上面から雨水等が、芯部12の側面と燃え止まり層16の側壁部16Sとの側壁境界部U1や側壁境界部T1を介して木質梁10の内部へ浸入し、燃え代層22の内側に溜まる可能性がある。
これに対して本実施形態では、側壁境界部U1に浸入した雨水等は、図3に矢印aで示されるように、当該側壁境界部U1に沿って下方へ流れ、荷重支持部14の下面と燃え止まり層16の下壁部16Lとの下壁境界部U2に浸入する。下壁境界部U2に浸入した雨水等は、下壁部16Lを構成するモルタル板18と木板20との境界部を通って下壁境界部T2へ流れ、排水孔24から木質梁10の外部へ排水される。
一方、側壁境界部T1に浸入した雨水等は、矢印bで示されるように、当該側壁境界部T1に沿って下方へ流れ、排水孔24から木質梁10の外部へ排水される。この際、側壁境界部U1と側壁境界部T1との間では、矢印cで示されるように、燃え止まり層16の側壁部16Sを構成するモルタル板18と木板20との境界部を通って雨水等が行き来するが、最終的に排水孔24から木質梁10の外部へ排水される。
これにより、燃え止まり層16及び燃え代層22の各々の内側に溜まる水が低減される。したがって、木製の荷重支持部14、燃え止まり層16の木板20、及び木製の燃え代層22の腐食等が抑制される。この結果、これらの荷重支持部14、木板20、及び燃え代層22の腐食等に伴う木質梁10の耐力の低下や耐火性能の低下が抑制される。
また、燃え代層22の変色等が抑制されるため、木質梁10の外観品質が向上する。さらに、排水孔24を燃え代層22の側壁部22Sに形成したことにより、雨水等による木質梁10の下面の汚れ等を抑制することができる。
なお、燃え止まり層16の側壁部16Sを構成する木板20には、図4に示されるように、木板20を上下方向に貫通する通水孔(縦孔)26を形成しても良い。これにより、モルタル板18と木板20との境界部に浸入した雨水等が、矢印dで示されるように、通水孔26を通って側壁境界部U1,T1へ流れ易くなる。したがって、燃え代層22の内側の排水効率が向上する。
また、本実施形態では、燃え代層22の側壁部22Sの下端部に排水孔24を形成したが、これに限らない。排水孔24は、配置は適宜変更可能であり、例えば、側壁部22Sの梁成方向(上下方向)の中間部や上端部に形成しても良いし、燃え代層22の下壁部22Lに形成しても良い。
また、本実施形態では、下壁境界部T2が略水平になった例を示したが、例えば、下壁境界部T2を一方の側壁部22Sから他方の側壁部22Sへ向うに従って下方に位置するように傾斜させ、他方の側壁部22S側へ雨水等を流れ易くしても良い。この場合、他方の側壁部22Sの下端部や、下壁部22Lにおける他方の側壁部22S側に排水孔を形成することにより、排水効率を高めることができる。また、下壁境界部T2を木質梁10の材軸方向の中央部10A(図1参照)から端部10Bへ向かう従って下方へ位置するように傾斜させ、当該端部10B側へ雨水等を流れ易くしても良い。この場合、木質梁10の端部10B側における下壁部22L等に排水孔を形成することにより、排水効率を高めることができる。
また、燃え代層22の側壁部22Sに形成する排水孔24自体を側壁境界部T1から木質梁10の外部へ向うに従って下方に位置するように傾斜させ、雨水等を排水し易くしても良い。
さらに、図1に二点鎖線で示されるように、木質梁10が自重等によって撓むと、木質梁10の中央部10Aの梁上面に雨水等が溜まり易くなる。したがって、排水孔24は、木質梁10の中央部10Aに形成することにより、雨水等の排水効率を高めることができる。一方、雨水等を回収する観点からすれば、木質梁10の端部10Bに排水孔24を形成しても良い。なお、本実施形態は、竣工後の漏水等に対しても同様の効果を得ることができる。
次に、第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成のものについては同符号を付すると共に、適宜省略して説明する。
図5及び図6に示されるように、第2実施形態では、柱としての木質柱30と接合される木質梁10の端部10Bに、排水口60が形成されている。
図5に示されるように、木質柱30には、耐火構造が適用されている。この木質柱30は、断面矩形(本実施形態では略正方形)に形成されており、木質梁10と同様に、芯部32と、芯部32を被覆する被覆部としての燃え代層38とを有している。芯部32は、長期荷重を支持する木製の荷重支持部34と、荷重支持部34の外側に配置された燃え止まり層36とを有している。荷重支持部34は、木質柱30が負担する長期荷重(全長期荷重)等を支持可能に構成されている。
木質柱30の柱側面30Sには、荷重支持部34の側面を露出させる収容溝40が形成されている。この収容溝40は上下方向に延びる矩形の長溝とされており、この収容溝40を介して荷重支持部34に連結ブラケット42が固定されている。なお、収容溝40内の側面及び下面には、火災時に荷重支持部34への熱の侵入を低減するモルタル板44がそれぞれ貼り合わされている。また、収容溝40には、ロックウール等の断熱材41が充填されている。
連結ブラケット42は平断面視にてT字形状に形成されており、荷重支持部34に固定されるフランジ部42Aと、フランジ部42Aから外側(木質梁10側)へ張り出し、木質梁10の荷重支持部14に固定される固定プレート部(ガセットプレート)42Bとを有している。フランジ部42Aは、木質柱30の荷重支持部34の側面に重ねられており、荷重支持部34を貫通する複数のボルト46及びナット48によって荷重支持部34に固定されている。なお、荷重支持部34における収容溝40と反対側の側面には、ナット48及び支圧板50が収容される収容溝52が形成されている。
一方、図6に示されるように、木質梁10の荷重支持部14には、固定プレート部42Bを収容する収容溝54が形成されている。収容溝54は、木質梁10の梁上面10U及び梁端面10E側が開口したスリット状の溝とされている。この収容溝54には固定プレート部42Bが挿入されており、木質梁10の梁側面10S(図5参照)から固定プレート部42Bを貫通する複数のドリフトピン56によって荷重支持部14に固定プレート部42Bが固定されている。なお、荷重支持部14の端面には、燃え止まり層16と同じ構成の燃え止まり層17が設けられている。
また、収容溝54内の下面54Aは、当該収容溝54内の底面54Bから梁端面10Eへ向うに従って下方に位置するように傾斜する傾斜面とされており、収容溝54内に浸入した雨水等が梁端面10E側へ流れ易くなっている。
ここで、木質柱30の柱側面30Sと木質梁10の梁端面10Eとの間には隙間58が形成されており、この隙間58によって柱側面30Sと梁端面10Eの下端との間に排水口60が形成されている。この隙間58は、梁端面10Eにおける両側の側端部に沿って配置された一対の縦埋木62A(図5参照)によって塞がれている。また、排水口60は、梁端面10Eにおける下端部に沿って配置された栓部材としての横埋木62Bによって塞がれている。この横埋木62Bは、隙間58に着脱可能に嵌め込まれている。なお、一対の縦埋木62A及び横埋木62Bは、木質梁10の端部10Bを構成している。
また、図7に示されるように、木質梁10には、第1実施形態と同様に、燃え代層22の側壁部22Sに排水孔24が形成されると共に、燃え止まり層16の側壁部16Sを構成する木板20に通水孔26が形成されている。
次に、第2実施形態の作用について説明する。
図6に示されるように、木質梁10の端部における荷重支持部14には、固定プレート部42Bを収容する収容溝54が形成されている。そのため、雨水等が収容溝54を介して木質梁10の内部へ浸入し、燃え代層22の内側に溜まる可能性がある。
これに対して本実施形態では、収容溝54に浸入した雨水等は、矢印eで示されるように、傾斜した下面54Aに沿って梁端面10E側へ流れ、隙間58を通って排水口60へ導かれる。ここで、排水口60は横埋木62Bによって塞がれているため、雨水等は排水口60の周辺に溜まるが、二点鎖線で示されるように排水口60から横埋木62Bを取り外すことにより、排水口60から雨水等が木質梁10の外部へ排水される。したがって、燃え代層22の内側に溜まる水が低減される。
また、図7に矢印fで示されるように、燃え止まり層16の側壁部16Sの上部を構成するモルタル板18と木板20の境界部に沿って梁端面10Eへ流れた雨水等は、隙間58を通って排水口60へ導かれる。この際、雨水等は、矢印gで示されるように、側壁部16Sの下部を構成する他のモルタル板18と木板20の境界部へ浸入する可能性があるが、木板20には前述した通水孔26が形成されている。そのため、モルタル板18と木板20の境界部に浸入した雨水等は、矢印hで示されるように、通水孔26を通って排水孔24から木質梁10の外部へ排水される。したがって、燃え代層22の各々の内側に溜まる水が低減される。
また、横埋木62Bによって排水口60を塞ぐことにより、排水口60から所定のタイミングで雨水等を排水することができる。したがって、雨水等の回収が容易となる。また、木質梁10の梁下面10Lや木質柱30の側面の汚れ等を抑制することができる。なお、排水口60と同様に、排水孔24も栓部材としての木栓等で適宜塞いでも良い。
次に、上記第1,第2実施形態の変形例について説明する。なお、以下では、第1実施形態を例に各種の変形例について説明するが、これらの変形例は第2実施形態にも適宜適用可能である。
図8(A)に示されるように、例えば、木質梁10の荷重支持部14を幅方向に2つの支持ブロック14A,14Bに分割し、これらの支持ブロック14A,14Bを接着剤等で接合して荷重支持部14を形成しても良い。この場合、隣接する支持ブロック14A,14Bの境界部Vから木質梁10の内部に雨水等が浸入する可能性があるが、燃え代層22に排水孔24を形成することにより、燃え代層22の内側に溜まる雨水等を低減することができる。
また、上記第1実施形態では、モルタル板18と木板20とを交互に配置して燃え止まり層16を構成したが、これに限らない。例えば、図8(B)に示されるように、荷重支持部14よりも熱量容量が大きいモルタル板のみで燃え止まり層64を構成しても良い。この場合、燃え止まり層64の内側に雨水等が溜まり易くなるため、燃え止まり層64の側壁部64Sや下壁部64Sに排水孔66を形成することが望ましい。なお、図8(A)では、燃え止まり層64の側壁部64Sに排水孔66が形成されている。
また、上記第1実施形態では、木質梁10を荷重支持部14、燃え止まり層16、及び燃え代層22の三層構造にしたが、これに限らない。例えば、燃え止まり層16を省略し、芯部としての荷重支持部14を被覆部としての燃え代層22で被覆しても良いし、燃え代層22を省略し、芯部としての荷重支持部14を被覆部としての燃え止まり層16で被覆しても良い。
また、例えば、図9に示されるように、木質梁70の芯部としての木製梁部材72の両側面及び下面を被覆部としての耐火ボード74で被覆しても良い。この場合、耐火ボード74に排水孔76を形成すれば良い。なお、ここでいう耐火ボード74としては、例えば、けい酸カルシウム板、石膏ボード、コンクリートボード、ロックウールボート等のように耐火性を有するボード部材である。また、被覆部は、木製梁部材72の両側面及び下面を被覆する仕上げ材(仕上げボード)であっても良い。
さらに、図10に示されるように、木質梁80は、内部に鉄骨芯材82が埋設された木質ハイブリット部材で形成しても良い。具体的には、木質梁80は、芯部としての鉄骨芯材82と、鉄骨芯材82を被覆する被覆部としての木製梁部材84とを有している。鉄骨芯材82はH形鋼で形成されており、上下一対の上フランジ部82A及び下フランジ部82Bと、上フランジ部82Aと下フランジ部82Bとを繋ぐウェブ部82Cとを有している。
木製梁部材84は集成材で形成されており、鉄骨芯材82の上フランジ部82Aの上面以外の表面を被覆している。この木製梁部材84が火災時に燃焼して鉄骨芯材82の周囲に炭化層(断熱層)を形成することにより、鉄骨心材82の温度上昇が抑制されるようになっている。つまり、木製梁部材84は、燃え代層と同様の機能を発揮する。
木製梁部材84の両側の側面84Sには、複数の排水口としての複数の排水孔86が形成されている。複数の排水孔86は、木質梁80の材軸方向に間隔を空けて形成されている。これらの排水孔86は、鉄骨芯材82の下フランジ部82Bの下面と、当該下面を下側から被覆する木製梁部材84との境界部Wに達している。これにより、矢印で示されるように、施工時等に木質梁80の梁上面80Uから鉄骨芯材82と木製梁部材84との境界部に沿って境界部Wに浸入した雨水等が、排水孔86から木質梁80の外部へ排出される。したがって、木製梁部材84の内側に溜まる雨水等を低減することができる。
また、上記第1実施形態では、水平部材として木質梁10を例に説明したが、水平部材は床部材であっても良い。具体的には、図11には、水平部材としての木質床版90が示されている。
木質床版90には、耐火構造が適用されている。この木質床版90は全体として板状に形成されており、芯部92と、芯部92を被覆する被覆部としての燃え代層98とを有している。芯部92は、長期荷重を支持する木製の荷重支持部94と、荷重支持部94の外側に配置された燃え止まり層96とを有している。
荷重支持部94は、水平方向に並べられた複数の支持版94Aによって形成されている。各支持版94Aは、集成材によって形成されている。この荷重支持部94の上側及び下側には、燃え止まり層96がそれぞれ配置されている。各燃え止まり層96は、水平方向に交互に配列された複数のモルタル板18及び木板20を有し、荷重支持部94の上面及び下面をそれぞれ被覆している。
さらに、燃え止まり層96の上側及び下側には、木製の燃え代層98がそれぞれ配置されている。各燃え代層98は、水平方向に並べられた複数の燃え代版98Aによって形成されており、燃え止まり層96(芯部92)の上面及び下面を被覆している。また、燃え止まり層96を下側から被覆する燃え代版98Aには、排水孔100が形成されている。なお、各燃え代版98Aは、集成材によって形成されている。
ここで、木質床版90の内部には、矢印で示されるように、木質床版90の床上面から隣接する燃え代版98Aの境界部、隣接するモルタル板18と木板20との境界部、隣接する支持版94Aの境界部を介して雨水等が浸入し、雨水等が芯部92と下側の燃え代層98との境界部Xに溜まる可能性がある。
これに対して本変形例では、下側の燃え代層98を構成する燃え代版98Aに排水孔100が形成されている。この排水孔100から境界部Xに溜まった雨水等が木質床版90の外部へ排水される。したがって、上記第1実施形態と同様に、境界部Xに溜まる雨水等を低減することができる。
なお、本変形例では、芯部92の上下に被覆部としての燃え代層98を設けたが、燃え代層98は少なくとも芯部92の下側にあれば良い。つまり、被覆部としての燃え代層98は、少なくとも芯部92を下側から被覆していれば良い。前述した水平部材としての木質梁10,70,80等についても同様である。例えば、上記第1実施形態に係る木質梁10では、被覆部としての燃え代層22が芯部12を少なくとも下側から被覆していれば良い。
また、構造部材としては、木質梁10等の水平部材に限らず、柱や壁等の鉛直部材であっても良い。柱としては、例えば、図5に示される木質柱30が考えられる。この場合、木質柱30の燃え代層38に、芯部32との境界部に達する排水孔を形成すれば良い。また、壁としては、例えば、図11に示される木質床版90を90度回転させた木質壁版が考えられる。なお、柱や壁等の鉛直部材の場合は、雨水等が溜まり易い鉛直部材の下部に排水孔を形成することが望ましい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 木質梁(水平部材、構造部材)
12 芯部
14 荷重支持部
16 燃え止まり層
22 燃え代層(被覆部)
24 排水孔(排水口)
30 木質柱(構造部材)
32 芯部
34 荷重支持部
36 燃え止まり層
38 燃え代層(被覆部)
60 排水口
64 燃え代層
66 排水孔
70 木質梁(水平部材、構造部材)
72 木製梁部材(芯部)
74 耐火ボード(被覆部)
76 排水孔(排水口)
80 木質梁(水平部材、構造部材)
82 鉄骨芯材(芯部)
84 木製梁部材(被覆部)
86 排水孔(排水口)
90 木質床版(水平部材、構造部材)
92 芯部
96 燃え止まり層
98 燃え代層(被覆部)
100 排水孔(排水口)
T 境界部(芯部と被覆部との境界部)
V 境界部(芯部と被覆部との境界部)
W 境界部(芯部と被覆部との境界部)
X 境界部(芯部と被覆部との境界部)

Claims (3)

  1. 芯部と、
    前記芯部を被覆すると共に、該芯部との境界部に浸入した水を外部へ排出する排水口が形成された被覆部と、
    を備えた構造部材。
  2. 前記構造部材が、水平部材であり、
    前記芯部の少なくとも一部が、木材で形成され、
    前記被覆部が、前記芯部を少なくとも下側から被覆する、
    請求項1に記載の構造部材。
  3. 前記芯部が、木製の荷重支持部と、前記荷重支持部の外側に配置された燃え止まり層と、を有し、
    前記被覆部が、前記燃え止まり層の外側に配置された木製の燃え代層である、
    請求項1又は請求項2に記載の構造部材。
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