JP2018003475A - 柱梁接合部の耐火構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】接合部材周辺の燃え代層が所定の耐火時間の間に燃え尽きないように耐火性能を向上した柱梁接合部の耐火構造を提供する。【解決手段】木質の荷重支持部12とその周囲に設けられた燃え代層14とからなる木質柱16と、この木質柱16の外側に配置される鉄骨造梁18とを、一端が鉄骨造梁18に固定され、他端が木質柱16の内部に埋設される接合部材20を介して接合してなる柱梁接合部の耐火構造100であって、鉄骨造梁18の周囲には、所定の耐火性能を有する被覆材26が接合部材20を囲む態様で設けられており、鉄骨造梁18の端面の周縁はこの被覆材26を介して木質柱16の燃え代層14と接合している。【選択図】図1

Description

本発明は、木質柱と鉄骨造梁の柱梁接合部の耐火構造に関するものである。
従来、木造による準耐火建築物として、非特許文献1に示すような構造が知られている。柱および梁については、「燃え代設計」を用いて、表面が燃えても構造耐力上支障のない大断面とすることによって、石膏ボード等の防火被覆材を用いずに木のあらわしを見せたまま木造の準耐火構造とすることが可能となる。「燃え代設計」は、燃え代を省いた有効断面を用いて許容応力度計算を行い、表面部分が燃えても構造耐力上支障のないことを確かめる設計方法であるため、通常より柱を太くすることとなる。
一方、従来の木質柱と鉄骨造梁との接合構造として、例えば特許文献1〜4の技術が知られている。
公益社団法人 日本住宅・木材技術センター、木造による準耐火建築物について、[online]、[2016年4月20日検索]、インターネット<URL:http://www.howtec.or.jp/kokomademokuzai/fireproof/1-2m.html>
特開2014−109150号公報 特開2013−053415号公報 実開平5−089604号公報 特開2016−037797号公報
図8(1)は、燃え代設計された準耐火木質柱と鉄骨造梁の接合部を示したものである。ただし、鉄骨造梁の耐火被覆については図示を省略している。この図に示すように、燃え代設計された準耐火木質柱1と鉄骨造梁2の接合を考えた場合、もっとも簡易な方法として、鋼製の通しアンカーボルト3(以下、アンカーボルトという。)で準耐火木質柱1に固定した鋼製のベースプレート4とガセットプレート5を介して鉄骨造梁2を柱1に接合する構法が考えられる。
この構法では、図8(2)、(3)に示すように、火災時に燃え代層6が徐々に焼失すると同時に木質柱1内部のアンカーボルト3が露出して火災加熱に曝される。火災加熱に曝されるアンカーボルト3の部位3aはその鋼材温度が上昇するに従って耐力が低下する。また、火災加熱に曝されたアンカーボルト3が熱橋となって、燃え代層6より内部の荷重支持部7の木部7aの温度が上昇し、接合部の柱耐力を低下させる。
このように、アンカーボルト3およびその周辺の荷重を支持する木質柱1の木部7aの温度上昇は、鉄骨造梁2を支持する接合部としての耐力を失う原因となり、最悪の場合には火災中に準耐火木質柱1と鉄骨造梁2で構成される構造架構が崩壊するおそれもある。
以上より、準耐火木質柱1と鉄骨造梁2で構成される構造架構において、火災時に架構の構造安定性を保持するためには、接合部以外の柱一般部の燃え代層6が火災によって焼失しても、接合部のアンカーボルト3周辺の燃え代層6はアンカーボルト3が火災加熱に直接曝されることがないよう火災中に焼失してはならないのである。
このため、火災加熱時にアンカーボルトのような接合部材周辺の燃え代層が所定の耐火時間の間に燃え尽きないように耐火性能を向上した構造の開発が求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、接合部材周辺の燃え代層が所定の耐火時間の間に燃え尽きないように耐火性能を向上した柱梁接合部の耐火構造を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る柱梁接合部の耐火構造は、木質の荷重支持部とその周囲に設けられた燃え代層とからなる木質柱と、この木質柱の外側に配置される鉄骨造梁とを、一端が鉄骨造梁に固定され、他端が木質柱の内部に埋設される接合部材を介して接合してなる柱梁接合部の耐火構造であって、鉄骨造梁の周囲には、所定の耐火性能を有する被覆材が接合部材を囲む態様で設けられており、鉄骨造梁の端面の周縁はこの被覆材を介して木質柱の燃え代層と接合していることを特徴とする。
また、本発明に係る他の柱梁接合部の耐火構造は、上述した発明において、被覆材が木材と不燃材料の少なくとも一方からなることを特徴とする。
また、本発明に係る他の柱梁接合部の耐火構造は、上述した発明において、被覆材と木質柱の燃え代層の取り合い部に耐火性能を向上するためのコーナー材が設けられていることを特徴とする。
また、本発明に係る他の柱梁接合部の耐火構造は、上述した発明において、柱梁接合部の木質柱の燃え代層に難燃処理剤が含浸されていることを特徴とする。
本発明に係る柱梁接合部の耐火構造によれば、木質の荷重支持部とその周囲に設けられた燃え代層とからなる木質柱と、この木質柱の外側に配置される鉄骨造梁とを、一端が鉄骨造梁に固定され、他端が木質柱の内部に埋設される接合部材を介して接合してなる柱梁接合部の耐火構造であって、鉄骨造梁の周囲には、所定の耐火性能を有する被覆材が接合部材を囲む態様で設けられており、鉄骨造梁の端面の周縁はこの被覆材を介して木質柱の燃え代層と接合しているので、接合部材周辺の燃え代層が所定の耐火時間の間に燃え尽きないように、その耐火性能を向上することができる。したがって、準耐火木質柱と鉄骨造梁の接合部を有する架構構造において、接合部の耐火性能が確保されるので、火災時の架構構造の安定性を保持することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の柱梁接合部の耐火構造によれば、被覆材が木材と不燃材料の少なくとも一方からなるので、接合部材周辺の燃え代層の耐火性能を簡易に向上することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の柱梁接合部の耐火構造によれば、被覆材と木質柱の燃え代層の取り合い部に耐火性能を向上するためのコーナー材が設けられているので、接合部材周辺の燃え代層の耐火性能をより一層向上することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他の柱梁接合部の耐火構造によれば、柱梁接合部の木質柱の燃え代層に難燃処理剤が含浸されているので、接合部材周辺の燃え代層の耐火性能をより一層向上することができるという効果を奏する。
図1は、本発明に係る柱梁接合部の耐火構造の実施の形態1を示す側断面図である。 図2は、図1の断面図であり、(1)はA−A断面図、(2)はB−B断面図、(3)はC−C断面図、(4)は(3)のD部分拡大図である。 図3は、図2(4)の燃え代層のみをモデル化した断面温度の数値解析例を示す図であり、(1)は断面モデル、(2)は側面部温度(P1〜P9)、(3)は隅角部温度(C1〜C9)である。 図4は、本発明に係る柱梁接合部の耐火構造の実施の形態2を示す図であり、(1)は側断面図、(2)はA−A断面図、(3)はB−B断面図、(4)はC−C断面図である。 図5は、本発明に係る柱梁接合部の耐火構造の実施の形態3を示す図であり、(1)は側断面図、(2)はA−A断面図、(3)はB−B断面図、(4)はC−C断面図である。 図6は、本発明に係る柱梁接合部の耐火構造の実施の形態4を示す図であり、(1)は側断面図、(2)はA−A断面図、(3)はB−B断面図、(4)はC−C断面図である。 図7は、本発明に係る柱梁接合部の耐火構造の実施の形態5を示す側断面図である。 図8は、従来の準耐火木質柱と鉄骨造梁の接合部の側断面図であり、(1)は全体図、(2)は(1)のA部分拡大図、(3)は(2)の火災加熱後の図である。
以下に、本発明に係る柱梁接合部の耐火構造の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1について説明する。
本実施の形態1は、鉄骨造梁の周囲を木製板からななる被覆材で被覆した構造である。
図1および図2に示すように、本実施の形態1に係る柱梁接合部の耐火構造100は、木質の荷重支持部12とその周囲に設けられた燃え代層14とからなる準耐火木質柱16(以下、木質柱ということがある。)と、この木質柱16の左右外側に配置されるH形鋼からなる鉄骨造梁18とを、複数の鋼製の通しアンカーボルト20(接合部材。以下、アンカーボルトという。)を介して接合してなる構造である。
鉄骨造梁18のウェブ18A端部には、平面視でT字状断面の梁接続用の金物22が取り付けられている。この金物22は、ウェブ18A端部にボルト固定されるガセットプレート22Aと、木質柱16の燃え代層14の表面に取り付けられるベースプレート22Bとからなる。アンカーボルト20は木質柱16を左右方向水平に貫通しており、木質柱16の左右両側のベースプレート22Bにおいてナットで締結固定されている。
鉄骨造梁18の上部フランジ18Bの上面には床材24が設けられている。また、上面を除く鉄骨造梁18の周囲には、所定の耐火性能を有する被覆材としての木製板26がアンカーボルト20を囲む態様で横断面視でU字状に設けられている。すなわち、この木製板26は、図2(1)〜(3)に示すように、鉄骨造梁18の前面、後面、下面に設けられた平板状の木製板であり、前面および後面の木製板26A、26Bは鉄骨造梁18のフランジ18B、18C間に設置された裏打ち材28の側面に固定されている。下面の木製板26Cは下部フランジ18Cの下面に取り付けられている。
図2(3)および(4)に示すように、鉄骨造梁18の端面の周縁18Dは、この木製板26Bを介して木質柱16の燃え代層14と接合している。
木製板26の材質は、木質柱16と同等の木材あるいは同じ木材よりも密度の高い木材とするのが好ましい。一般的に密度が高いほど耐火性能上有利だからである。木製板26の厚さは、木質柱16の燃え代層14が完全に焼失する前に、被覆材として用いる木製板26が完全に焼失しないようにするために、木質柱16の燃え代層14の厚さと同等かそれ以上の厚さとするのが好ましい。
鉄骨造梁18への木製板26の固定方法としては、例えば、前面および後面の木製板26A、26Bの場合には、鉄骨造梁18のフランジ18B、18C間に接着剤で取り付けた同質材料の裏打ち材28に、接着剤と、釘またはビスを併用して固定することができる。使用する接着剤としては、例えば日本インシュレーション株式会社製の商品名「ボンデスト」などの無機質系接着剤が好適である。
下面の木製板26Cの固定方法としては、例えば、下部フランジ18Cの下面に接着剤で貼り付けるとともに、前面および後面の木製板26A、26Bに接着剤と釘またはビスを併用して固定することができる。
上記の構成の動作および作用について説明する。
図2(4)に示すように、火災加熱による熱の侵入方向(矢印X)に対して、ハッチング部分Yが木製板26Bの炭化範囲となる。入隅部Cの熱侵入は平面部Pに比べて遅くなり、入隅部Cの温度上昇に伴う炭化深さは平面部Pよりも深くならないため、燃え代層14が燃え尽きるまでアンカーボルト20が火災加熱に直接曝されることはない。すなわち、準耐火木質柱16が耐火性能を有している間は接合部の耐火性能も確保される。
図3は、図2(4)の燃え代層14のみをモデル化してその断面温度を数値解析により推定した例である。木材の炭化速度は一般に0.7mm/分程度といわれており、木製板26の裏面まで炭化が進行する時間は「木製板の厚さ45mm」/「炭化速度(0.7mm/分)」=約64分と計算される。図3に示した解析例は、平面部Pの温度が加熱開始後約60分後に木材の一般的な炭化温度260℃に達するものとして計算した結果である。この結果からも、準耐火木質柱16として、所要の燃え代層14の厚さがあれば、接合部の耐火性能は確保されることがわかる。
このように、本実施の形態によれば、鉄骨造梁18を準耐火木質柱16に接合する金物22のベースプレート22B周辺の燃え代層14が所定の耐火時間の間に燃え尽きない簡易な構造とすることによって、準耐火木質柱16と鉄骨造梁18の柱梁接合部の耐火性能を従来よりも向上することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
本実施の形態2は、上記の実施の形態1の応用例であり、鉄骨造梁18を木製板26と不燃材料により被覆した構造である。
図4に示すように、本実施の形態2に係る柱梁接合部の耐火構造200は、上記の実施の形態1の木製板26の非加熱面側に、せっこうボードあるいはけい酸カルシウム板といった不燃材料の板を積層した複合板30を被覆材として用いたものである。この場合、不燃材料の複合板30は木製板26のように炭化による断面欠損を起こさないため、「不燃材料の複合板30の厚さ」+「木製板26の厚さ」≧「準耐火木質柱16に必要とされる燃え代層14の厚さ」とすれば、接合部に必要とされる耐火性能が得られる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について説明する。
図5に示すように、本実施の形態3に係る柱梁接合部の耐火構造300は、上記の実施の形態1において、鉄骨造梁18の木製板26と金物22との間に耐熱ロックウールなど変形追従性のある不燃材料32を充填したものである。
準耐火木質柱16に鉄骨造梁18の被覆材(例えば上記の実施の形態1、2の木製板26や従来の鉄骨造梁の耐火被覆材)を突き付けて取り付ける場合、突き付け部の目地に施工誤差あるいは木質材料の乾燥収縮などによって開きが生じると、そこが弱点となってベースプレート22B周辺の燃え代層14が焼失して通しアンカーボルト20が露出するおそれがある。このような不測の事態に対応する対策として、ベースプレート22Bの周辺に耐熱ロックウールなどの変形追従性のある不燃材料32を充填し、突き付け目地が万が一開いた状態でもベースプレート22B周辺の燃え代層14を焼失させないようにする。図の例では、木製板26によって囲まれる領域の燃え代層14の表面およびベースプレート22Bの周りに不燃材料32を充填配置している。ベースプレート22Bは通常、板厚が36mm程度あるいはそれ以上の鋼材であるため、大きな熱容量を有することから、ベースプレート22Bの周囲が不燃材料32で被覆されていれば、当該ベースプレート22Bに接している準耐火木質柱16の燃え代層14の温度上昇も抑制される。
準耐火木質柱16と鉄骨造梁18の接合部を有する構造架構においては、上記の実施の形態1〜3のいずれか、もしくはこれらの形態を複合した対策を講じることによって、接合部の耐火性能を確保し、火災時の架構の構造安定性を保持することが可能となる。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4について説明する。
図6に示すように、本実施の形態4に係る柱梁接合部の耐火構造400は、上記の実施の形態において、鉄骨造梁18の被覆材と準耐火木質柱16の取り合い部(突付け部)の3辺の外側の入隅部Cにコーナー材34を設けて耐火性能を向上した構造である。
この構造は、上記の実施の形態3で述べた弱点を補う構造と同様な機能を有しており、上記の実施の形態3が鉄骨造梁18内部での対策であるのに対し、本実施の形態4は鉄骨造梁18外部での対策である。コーナー材34は木質材料でも不燃材料でも良く、硬質系の材料で準耐火木質柱16や鉄骨造梁18の被覆材に釘やビスを使って機械的に取り付けられるものがより好ましい。コーナー材34の断面形状は、入隅部Cにフィットする形状であれば良く、例えば正方形断面・長方形断面・直角三角形断面などの種々の形状が考えられる。コーナー材34と上記の実施の形態3の変形追従性のある不燃材料32とを併用してもよく、このようにすれば、さらに耐火性能を向上することができる。
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5について説明する。
図7に示すように、本実施の形態5に係る柱梁接合部の耐火構造500は、上記の実施の形態において、柱梁接合部の木質柱16の燃え代層14に、難燃処理剤を含浸させた難燃処理部36を設けたものである。なお、本実施の形態では、後述するように、鉄骨造梁18を囲む被覆材の種類は任意のものを使用可能であることから、図7の例では、鉄骨造梁18の耐火被覆については図示を省略している。
本実施の形態では、接合部の燃え代層14に難燃処理剤を含浸させた難燃処理部36を設け、この部分を不燃木質材料とすることによって、接合部の耐火性能を確保する。難燃処理剤の含浸深さは燃え代層14と同じ深さとすることが好ましい。また、難燃処理剤を含浸させる上下方向の範囲は鉄骨造梁18の梁成と同等とするか、ベースプレート22Bの高さ以上とすることが好ましい。難燃処理剤としては、例えばホウ素系の難燃処理剤や窒素リン酸系の難燃処理剤を使用することができる。本構造の場合、鉄骨造梁18を囲む被覆材の種類は任意のものを用いることができ、例えば上記の実施の形態1、2で用いた木製板26や複合板30などの被覆材の他、通常使用される耐火被覆材を用いることができる。
以上説明したように、本発明に係る柱梁接合部の耐火構造によれば、木質の荷重支持部とその周囲に設けられた燃え代層とからなる木質柱と、この木質柱の外側に配置される鉄骨造梁とを、一端が鉄骨造梁に固定され、他端が木質柱の内部に埋設される接合部材を介して接合してなる柱梁接合部の耐火構造であって、鉄骨造梁の周囲には、所定の耐火性能を有する被覆材が接合部材を囲む態様で設けられており、鉄骨造梁の端面の周縁はこの被覆材を介して木質柱の燃え代層と接合しているので、接合部材周辺の燃え代層が所定の耐火時間の間に燃え尽きないように、その耐火性能を向上することができる。したがって、準耐火木質柱と鉄骨造梁の接合部を有する架構構造において、接合部の耐火性能が確保されるので、火災時の架構構造の安定性を保持することができる。
また、本発明に係る他の柱梁接合部の耐火構造によれば、被覆材が木材と不燃材料の少なくとも一方からなるので、接合部材周辺の燃え代層の耐火性能を簡易に向上することができる。
また、本発明に係る他の柱梁接合部の耐火構造によれば、被覆材と木質柱の燃え代層の取り合い部に耐火性能を向上するためのコーナー材が設けられているので、接合部材周辺の燃え代層の耐火性能をより一層向上することができる。
また、本発明に係る他の柱梁接合部の耐火構造によれば、柱梁接合部の木質柱の燃え代層に難燃処理剤が含浸されているので、接合部材周辺の燃え代層の耐火性能をより一層向上することができる。
以上のように、本発明に係る柱梁接合部の耐火構造は、準耐火木質柱と鉄骨造梁の接合部に有用であり、特に、接合部材周辺の燃え代層が所定の耐火時間の間に燃え尽きないように耐火性能を向上するのに適している。
100〜500 柱梁接合部の耐火構造
12 荷重支持部
14 燃え代層
16 木質柱、準耐火木質柱
18 鉄骨造梁
18A ウェブ
18B 上部フランジ
18C 下部フランジ
18D 周縁
20 アンカーボルト(接合部材)
22 金物
22A ガセットプレート
22B ベースプレート
24 床材
26,26A,26B,26C 木製板
28 裏打ち材
30 複合板(不燃材料)
32 不燃材料
34 コーナー材
36 難燃処理部
C 入隅部
P 平面部

Claims (4)

  1. 木質の荷重支持部とその周囲に設けられた燃え代層とからなる木質柱と、この木質柱の外側に配置される鉄骨造梁とを、一端が鉄骨造梁に固定され、他端が木質柱の内部に埋設される接合部材を介して接合してなる柱梁接合部の耐火構造であって、
    鉄骨造梁の周囲には、所定の耐火性能を有する被覆材が接合部材を囲む態様で設けられており、鉄骨造梁の端面の周縁はこの被覆材を介して木質柱の燃え代層と接合していることを特徴とする柱梁接合部の耐火構造。
  2. 被覆材が木材と不燃材料の少なくとも一方からなることを特徴とする請求項1に記載の柱梁接合部の耐火構造。
  3. 被覆材と木質柱の燃え代層の取り合い部に耐火性能を向上するためのコーナー材が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の柱梁接合部の耐火構造。
  4. 柱梁接合部の木質柱の燃え代層に難燃処理剤が含浸されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の柱梁接合部の耐火構造。
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