JP2015014155A - 木質部材の接合構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃え代設計による木造準耐火構造のロングスパン建築において、燃え代層を形成しつつ、梁や柱との固定度合が高く、材料費の削減が可能で、外観構成上も好ましい木質部材の接合構造を提供する。
【解決手段】木質補強部材である方杖60とタイバー70とは、角度の異なる2つの木質構造部材である柱30と梁40、又は2つの登り梁50が接合する入隅部S又はTに設けられる。柱30及び梁40と方杖60との接合部には、柱30又は梁40と嵌合した方杖60を貫くように、複数本の木ダボが貫入される。同様に、登り梁50とタイバー70との接合部にも、登り梁50とタイバー70を貫くように、複数本の木ダボが貫入される。
【選択図】図3

Description

本発明は、木質構造部材と木質補強部材との接合構造に関し、特に、ロングスパンの木造建築物に用いることが可能な木質部材の接合構造の改良に関する。
近年、建築分野においては建築基準法の改正により、所定の性能を満たせば木材を構造部材として耐火建築物に使用できることになったことから、木造建築物の開発が盛んに行われている。また、平成22年10月1日に施行された公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律により、それまで鋼構造が多かった倉庫や工場などのロングスパンの公共建築物においても木造建築が採用されるようになってきた。
このようなロングスパン構造を建設するためには、断面幅および断面せい(厚さ)の大きい木材が必要である。大断面幅および断面せいを確保可能な木質材料として、単板積層材(LVL、LVB)、合板又は集成材が用いられる。
集成材は、断面寸法の小さい板材を接着剤で再構成して作られる木質材料である。また、単板積層材は、複数の単板を、接着剤を塗布して貼り合わせて圧縮接着するのが一般的である(例えば、特許文献1参照)。このうち、LVL(Laminated Veneer Lumber)は
単板の繊維方向を揃えて積層したもので、LVB(Laminated Veneer Board)は合板と同様に単板の繊維方向を直交方向にして積層したものである。
集成材や単板積層材を建築物に用いる場合の構造として、耐火構造と準耐火構造がある。耐火構造の木質材料は、火災が起こっても燃え止まる性能を有する。一方、準耐火構造の木質材料は、材料の断面外周部に一定の燃え代を見込んで設計される木質材料である。すなわち、火災にあっても、木材が表面から燃え進み、芯部は一定時間にわたり強度を保っている構造をいう。
ところで、一般的に、建築物を構成する梁などの横架材と、横架材を支える柱などの垂直材との接合部分の入隅部や、屋根の骨組みとなる登り梁と登り梁との接合部分の入隅部には、方杖又はタイバーと呼ばれる部材が結合される。この方杖やタイバーは、長期荷重及び地震、風などの短期荷重に対して建物の変形を防ぐための補強部材として作用する。このような入隅部に設けられる斜材は、一般的には所定角で接合された2つ材に対して、ボルトとナットによって固定されている(例えば、特許文献1又は2参照)。
特開2007−85061号公報 特開平10−115005号公報
上記特許文献は、いずれも燃え代設計を考慮したものではないが、これらの従来技術に基づいて、方杖やタイバーなどの入隅部に設ける補強部材を準耐火構造にする場合、ボルトが露出しないように、材の周囲に燃え代層を形成する必要がある。
また、方杖やタイバーなどの補強部材は、補強対象である梁や柱などの接合具合によっては、外力により位置ずれが生じることが懸念される。この点、特許文献3では、梁に別
部材として立上り壁を取り付けることで位置ずれを防止しているが、部品点数が増加することと、木材の骨組みが露出する設計では採用し難いという課題があった。
本発明は、以上のような従来の課題を解決するものであって、その目的は、燃え代設計による木造準耐火構造のロングスパン建築において、燃え代層を形成しつつ、梁や柱との固定度合が高く、材料費の削減が可能で、外観構成上も好ましい木質部材の接合構造を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、角度の異なる2つの木質構造部材と、前記2つの木質構造部材が接合する入部に設けられる木質補強部材と、が接合する接合構造であって、前記木質構造部材と前記木質補強部材とは、嵌合するように接合部を形成し、嵌合した前記木質構造部材と前記木質補強部材とを、木ダボを貫入して接合したことを特徴とする。また、本発明の好ましい態様では、前記木質補強部材は、複数の木質板材を、接着剤を用いずに積層して形成され、さらに前記木質構造部材と前記木質補強部材とは、接着剤を用いずに積層接合される。
以上の態様では、木質補強部材を、木質構造部材に差し込んで嵌合したうえで、ボルトとナット及び木栓によって固定するのではなく、木質構造部材及び木質補強部材を貫くように、木ダボを貫入して固定する。これにより、木質部材と木質補強部材との接合部の強度を上げて、接合部でのズレを防止するとともに、たわみの抑制効果を持たせることができる。また、木質部材と木質補強部材とを木ダボの貫入により一体化させて長期荷重と地震、風等の短期荷重に対する強度を確保することができる。
本発明の好ましい態様では、前記木質構造部材と前記木質補強部材とは、外周に所定の燃え代層を備え、前記燃え代層を除いた内側を、長期荷重を支持するに足る荷重支持部とする。
以上の態様では、木質構造部材と木質補強部材とを、準耐火構造として、燃え代層を設けた場合においても、通常時は、内側と外側の木質部材を一体化させて地震等に対する強度を確保し、火災時には燃え代分を除いた材だけで、火災後に倒壊しない構造体の設計が可能になる。
以上のような本発明によれば、燃え代設計による木造準耐火構造のロングスパン建築において、燃え代層を形成しつつ、梁や柱との固定度合が高く、材料費の削減が可能で、外観構成上も好ましい木質部材の接合構造を提供することができる。
本発明の実施形態に係る木質構造部材の一例を示す側面図(a)及び平面図(b)。 図1(a)のA−A断面拡大図。 本発明の実施形態に係る木質構造部材の接合構造のA部及びB部を示す分解図。 図3のA部の接合構造を示す斜視図(a)及び断面図(b)。 図3のA部の接合構造を示す分解図(a)及び(b)。 図3のB部の接合構造を示す斜視図(a)及び断面図(b)。 図3のB部の接合構造を示す分解図(a)及び(b)。 本発明の実施形態に係る木質構造部材と木質補強部材との接続構造を示す斜視図。 本発明の実施形態に係る木質構造部材と木質補強部材との接続構造を示す断面図。 本発明の実施形態に係る木質構造部材と木質補強部材との接続構造を示す斜視図。 本発明の実施形態に係る木質構造部材と木質補強部材との接続構造を示す断面図。 本発明の実施形態に係る木質構造部材の接合構造を用いた架構の建築方法を示す模式図。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。以下では、本発明の木質部材の接合構造を説明するに当たり、[1.]として接合対象となる木質構造部材の構成、[2.]として木質構造部材同士の接合構造について説明した上で、[3.]において本発明の直接的な対象となる木質構造部材と木質補強部材の接合構造について説明し、最後に、[4.]として当該接合構造を用いた架構の建築方法について説明する。
[1.木質構造部材について]
[1−1.構成]
図1と図2を用いて、本実施形態の木質構造部材10の構成について説明する。図1(a)は、木質構造部材10の側面図であり、(b)は平面図である。また、図2は、木質構造部材10の図1(a)におけるA−A断面拡大図である。
(材料)
図1(a)及び(b)に示すように、木質構造部材10は、3枚の板材を積層することで、木質部材11を形成したものである。この板材には、最適な材料として、単板積層材のLVL(Laminated Veneer Lumber)を用いる。これは、LVLが幅方向1200〜1
800mm程度、長さ方向12m以上の大きな寸法での製作が可能で、大スパンかつ大断面の柱や梁を製作するのに優れているからである。
なお、単板積層材のLVB(Laminated Veneer Board)、集成材又は合板を用いることも可能であるが、これらの板材のうちLVB以外は、現状では、大スパンの建築を行うに当たってLVLと同様に長さ12m程度の大きさを確保するには、製品の二次接着が必要となる。
(全体構造)
木質構造部材10の木質部材11は、図1(b)又は図2に示すように、中央に配置された内側木質板材12と、この内側木質板材12を両面から挟む一対の外側木質板材13a,13bと、を積層して形成される。
木質部材11の外周には、図2の断面図に破線で示すように、所定の燃え代層Pを設けて、この燃え代層Pよりも内側を荷重支持部Qとし、木質構造部材10全体を準耐火構造にしている。
すなわち、木質構造部材10は、木質部材11の燃え代層Pと荷重支持部Qの二層間で木材が連続しており、木材からなる二層全体で固定荷重、積載荷重、積雪荷重、風圧力、地震力の短期に生ずる力(短期荷重)に対して構造耐力上安全であり、かつ、荷重支持部Qのみで長期に生ずる力(長期荷重)を支持するに足り、構造耐力上安全であるように断面設計がなされる。
ここで、木質部材11を無垢材以外の単板積層材や集成材で形成した場合に、木質構造
部材10を準耐火構造とするためには、45分間の加熱環境下において表面から35mmまでを燃え代として設計する必要がある。本実施形態では、木質部材11を構成する各板材12,13a及び13bはそれぞれ75mm厚のLVLを用い、3枚の合計225mm厚のうち外周70mmを燃え代層Pとし、この燃え代層Pよりも内側の155mm厚の部分を荷重支持部Qとして設計した。
(固定構造)
木質部材11は、図2に示すように、綴り材としてのボルト14を貫入することで一体に固定される。
すなわち、内側木質板材12と外側木質板材13a,13bとに対して、長さ方向に3段と、幅方向に2列の計6箇所に、ボルト14を貫入して固定する。
ボルト14の端部を固定するため、外側木質板材13aと13bの外面から、座掘りして穴Hを設け、この穴Hに座金付きのナット15を、座金15aが外側に向くようにして埋設されている。このとき、座金15aが燃え代層Pよりも内側に位置するように埋設される。このナット15に、ボルト14をねじ込み、ボルト14をナット15によって締め付けることで、内側木質板材12と、外側木質板材13a,13bとを緊結して固定している。なお、ボルト14としては、M12のボルトを用いるのが好ましい。
また、穴Hには、木栓16が埋め込まれている。この木栓16は、その厚みを、燃え代層Pの厚みと同様に35mmとしている。
[1−2.効果]
以上の構成の木質構造部材10では、LVLなどの単板積層材、集成材又は合板を複数枚積層して木質部材11とし、この複数の板材を綴り材となるボルト14により固定して一体化することで、ロングスパンの木造構造物を安価に施工することができる。
すなわち、従来木造でのロングスパン構造の建築物を建設するためには、断面幅及び断面せいの大きい木材が必要であり、そのためには、専用の製造機械を用いて二次接着することによる木材の一体化が必要になっていた。これに対して、本実施形態の木質構造部材10では、二次接着を行わなくても木質部材11の一体化が可能になる。
そのため、木質構造部材10の組み立て及び製作を工場でなく建設現場で行うことができる。したがって、施工の自由度が上がるとともに、分解した状態で現場へ輸送できるので、現地でのロングスパンの構造物を組み上げることが許容され、設計の自由度が拡がる。
また、高コストな二次接着が不要になるので、材料費を大幅に減らすことが可能になるとともに、製造工程の省略による納期の大幅な短縮が可能になる。
さらに、準耐火構造のための燃え代設計を施すに当たっても、木質部材11に対する二次接着という機械的な大きさの制約がなく、幅方向に大きな寸法を確保することが容易になる。
[1−3.他の態様]
本発明の木質構造部材は、上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下の態様も包含する。すなわち、上記実施形態では、木質部材11を3枚の単板積層材等により構成したが、本発明の木質構造部材は、複数枚の板材を綴り材により一体化し、燃え代層Pと荷重支持部Qとを形成できれば4枚又は5枚など3枚以上の複数枚により構成す
ることが可能である。
上記実施形態では、外側木質板材13a,13bの両外面に穴Hを設け、木栓16を設けたが、本発明の木質構造部材はこのような態様に限られない。すなわち、一方の外側木質板材にのみ外側から座掘りして穴を設け、他方の外側木質板材には外側から座掘りはせず、内側からナットを埋設する。一方の外側木質板材から内側木質板材を貫通させ、埋設したナットに向かってボルトをねじ込むことにより、ボルトを一方のナットに固定する。その上で、一方の外側木質板材の外側から座金つきのナットを挿入してボルトに対して締め付けることにより、積層された木質部材を緊結して固定することも可能である。
上記実施形態では、木質部材を固定する道具としてボルトに限らず、木質構造部材の荷重支持部が長期荷重を支持するに足る強度を有し、木質部材を緊結固定することが可能な素材であれば、他の素材によって構成することも可能である。また、架構において木質構造部材を用いる箇所によっては、後述のように、ドリフトピンやビスなどによって固定することも可能である。
[2.木質構造部材の接合構造について]
[2−1.構成]
続いて、上記「1.」で説明した木質構造部材を、他の木質構造部材と接続するための接合構造について図3〜7を用いて説明する。図3は、上述した木質構造部材10を柱30、梁40及び登り梁50の3箇所に用い、柱30と梁40の接合部分(以下、これを「A部」という。)と、梁40と登り梁50との接合部分(以下、これを「B部」という。)の2箇所に本発明の接合構造を用いて、架構20を構成する例を示したものである。また、図4及び図5は、A部の接合構造を示す図であり、図6及び図7は、B部の接合構造を示す図である。
図3に示すように、架構20は、柱30を構成する木質構造部材と、柱30と接続する梁40をなす木質構造部材と、梁40と接続する登り梁50をなす木質構造部材とにより構成される。
なお、架構20を構成する要素として、他に、柱30と梁40との間の入隅部Sに斜めに取り付けられた方杖60と、登り梁50の最上部近傍の入隅部Tに水平方向に配置されたタイバー70とが含まれるが、方杖60とタイバー70については、木質補強部材として次の項で説明し、本項では省略する。
柱30と梁40,梁40と登り梁50とは、それぞれ接合部であるA部とB部において連結して接合している。概略すると、一方の木質部材と、他方の木質部材とが嵌合するように接合部が形成され、内側木質板材と一対の外側木質板材との間に一対の接合用板材が設けられている。この接合用板材は、燃え代層より内側に埋設されている。そして、一方と他方の木質部材と、接合用板材とを綴り材を貫入して固定されている。以下、A部とB部に分けてそれぞれの接合構造について具体的に説明する。
(A部の接合構造)
図4及び図5を用いてA部の接合構造について説明する。図4(a)に示すように、A部は、上述した木質構造部材10を用いた柱30と梁40とを嵌合することで接合したものである。
同図(a)に示すように、柱30は、内側木質板材31と、この内側木質板材31を両側から挟む一対の外側木質板材32aと32bを備える。また、梁40は、内側木質板材41と、この内側木質板材41を両側から挟む一対の外側木質板材42aと42bを備え
る。
同図(a)にハッチングで示すように、柱30と梁40との間には、両材が嵌合する接合部Cが形成される。この接合部Cは、柱30の外側木質板材32a及び32bの内側と、梁40の内側木質板材41の外側とが当接し、柱30の内側木質板材31の頭頂部部分と梁40の内側木質板材41の下端部分が当接することにより形成される。すなわち、柱30の外側木質板材32aと32bにより、梁40の内側木質板材41を挟んで嵌合している。
また、図4(a)に示すように、柱30と梁40とを、上述のような嵌合構造とすることにより、外側木質板材又は内側木質板材同士の境界、内側木質板材と外側木質板材との境界は、面一に形成される。
図4(a)及び(b)と、図5(a)及び(b)に示すように、柱30の外側木質板材32aと32bの内側面には、接合用板材33aと33b(合わせて接合用板材33という。)が埋設されている。この接合用板材33には鋼板が用いられる。
また、接合用板材33を埋設するため、外側木質板材32aと32bの内側面には、埋設溝34aと34bが形成される。この埋設溝34aと34bとは、外側木質板材32aと32bの内側面を所定の深さで削り取ることにより形成される。
ここで、柱30と梁40とは、木質構造部材10として上述したように、準耐火構造として、燃え代層Pと荷重支持部Qとが設けられているところ、図4(b)に破線で示すように、埋設溝34aと34bは、燃え代層Pに干渉しない位置に形成され、ここに接合用板材33が埋設される。
柱30及び梁40を構成するこれらの内側木質板材及び外側木質板材は、図4(b)に示すように、綴り材である複数のボルト14と座金15a付のナット15によって緊結固定されるとともに、燃え代層Pには、木栓16が施される。なお、図には示していないが、内側木質板材及び外側木質板材の接合部の固定には、ボルト14とナット15に代えて、ドリフトピンを用いることも可能である。このような固定具の使い分けは、接合部に必要とされる強度に応じて行う。特に、接合部が高所に設置される場合には、施工負担の軽減から打ち込むだけで結合可能なドリフトピンを使うことが多い。なお、ドリフトピンを用いる場合には、木栓16は不要である。
なお、複数のボルト14を貫通させるため、柱30と梁40、接合用板材33には、それぞれ対応する位置に、複数の孔が設けられており、柱30と梁40の外側木質板材には、ナット15を設置するための穴が座掘りされている。また、ボルト14とナット15との固定方法と、木栓16の取り付けについては、木質構造部材10において説明したのと同様であるので説明を省略する。
(B部の接合構造)
図6及び図7を用いて、B部の構成を説明する。図6(a)に示すように、B部は、上述した木質構造部材10を用いた梁40と登り梁50とを嵌合により接合したものである。
梁40は、上述の通り、内側木質板材41と、この内側木質板材41を両側から挟む一対の外側木質板材42aと42bを備える。また、登り梁50は、内側木質板材51と、この内側木質板材51を両側から挟む一対の外側木質板材52aと52bを備える。
同図(a)にハッチングで示すように、梁40と登り梁50との間には、両材が嵌合する接合部Cが形成される。接合部Cは、梁40の外側木質板材42a,42bの内側と、登り梁50の内側木質板材51の外側とが当接し、梁40の内側木質板材41の頭頂部と、登り梁50の内側木質板材51の下端部とが当接することで形成される。
すなわち、図6(a)及び(b)に示すように、梁40の外側木質板材42aと42bにより、登り梁50の内側木質板材51を挟んで嵌合することで接合部Cが形成される。
また、図6(a)に示すように、梁40と登り梁50とを、上述のような嵌合構造とすることにより、外側木質板材又は内側木質板材同士の境界、内側木質板材と外側木質板材との境界は、面一に形成される。
図6(a)及び(b)と、図7(a)及び(b)に示すように、梁40の外側木質板材42aと42bの内側面には、接合用板材43a〜43d(合わせて接合用板材43という。)の4つの板材が埋設されている。この接合用板材43には鋼板が用いられる。
また、接合用板材43を埋設するため、梁40の外側木質板材42aと42bの内側面と、登り梁50の外側木質板材52aと52bの内側面には、それぞれ埋設溝44a,44bと、埋設溝53a,53bが形成される(図3も参照)。この埋設溝44a,44bと、埋設溝53a,53bは、外側木質板材32aと32b及び外側木質板材42aと42bの内側面を所定の深さで削り取ることにより形成される。
ここで、梁40と登り梁50とは、木質構造部材10として上述したように、準耐火構造として、燃え代層Pと荷重支持部Qとが設けられているところ、図6(b)に破線で示すように、埋設溝44a,44bと、埋設溝53a,53bは、燃え代層Pに干渉しない位置に形成され、ここに接合用板材43が埋設される。
なお、A部において説明したのと同様、複数のボルト14を貫通させるため、梁40と登り梁50、接合用板材43には、それぞれ対応する位置に、複数の孔が設けられており、梁40と登り梁50の外側木質板材には、ナット15を設置するための穴が座掘りされている。
この孔に対しては、木質構造部材10において説明したのと同様に、ボルト14とナット15及び木栓16により接合する場合と、木ダボ又はドリフトピンを挿入して接合する場合と、さらには、内側木質板材及び外側木質板材の間の開き止めとして、ビスを挿入する場合がある。このような固定具の使い分けは、接合部に必要とされる強度に応じて行う。特に、接合部が高所に設置される場合には、施工負担の軽減から打ち込むだけで結合可能なドリフトピンを使うことが多い。なお、ドリフトピンを用いる場合には、木栓16は不要である。また、ボルト14とナット15との固定方法と、木栓16の取り付けについては、木質構造部材10において説明したのと同様であるので説明を省略する。
[2−2.作用効果]
以上のような本実施形態の接合構造では、架構20の構成要素である、柱30,梁40及び登り梁50を、LVLなどの単板積層材、集成材又は合板を複数枚積層して形成した木質構造部材10により構成し、この複数の板材を綴り材となるボルト14により固定して一体化することで、ロングスパンの架構を安価に施工することができる。
特に、柱30,梁40及び登り梁50を、部品として現場に運搬し、現場で組み立てることが可能になるので、分解した効率的なサイズで運搬が容易になるとともに、現地で大きく地組することができるようになる。
また、A部における接合構造では、接合用板材33を、外側木質板材32a,32bに埋設溝34a,34bを形成し、内側木質板材31及び41には溝を設けず、梁40の内側木質板材41と、柱30の内側木質板材31との当接面に接合部Cが形成される。したがって、梁40の荷重を内側木質板材41から柱30の内側木質板材31で受けることができる。このように、接合用板材を、荷重支持する内側木質板材31ではなく添え木となる側に形成することで、接合強度と構造耐力とを両立した架構を提供することが可能になっている。
一方、Bにおける接合構造では、梁40に対して登り梁50を接合するのは、後述するように、現場における地組によりA部を接合したことで一体になった柱30と梁40とを建て起こした後、登り梁50を上方より降ろした時点である。このとき、従来の二次接着を施して切り込みを付与した構造部材と異なり、登り梁50を構成する木質構造部材10は、板材が接着されていないので、板材の間に楔などの挟み材を挿入することにより、板材間に間隙を設けることができる。したがって、梁40側に接合用板材43を設置した状態で、登り梁50を降ろすことで、登り梁50の板材の間隙に接合用板材43を滑り込ませることができ、高所における現地作業が容易になる。
また、柱30と梁40、梁40と登り梁50とを、上述のような嵌合構造とすることで、外側木質板材又は内側木質板材同士、並びに外側木質板材と内側木質板材の境界を面一に形成できるので、木質構造部材相互が一体的に視認され、外観上好ましい。さらには、鋼板からなる接合用板材を、外側木質板材と内側木質板材の間に埋設して用いることができるので、木材から鋼板などが露出せず、意匠性が高い。
以上のような本実施形態によれば、製造コストを大幅に削減しつつ、現地の作業を容易にした木質構造部材の接合構造を提供することができる。
[3.木質補強部材の接合構造について]
[3−1.概略的構成]
上述した木質構造部材である柱・梁に木質補強部材としての方杖及びタイバーを接合する接合構造について、図3と図8〜図11を用いて説明する。
図3に示すように、本実施形態の架構20は、上述した柱30、梁40及び登り梁50の他、木質補強部材として、柱30と梁40との間の入隅部Sに斜めに取り付けられた方杖60と、登り梁50の最上部近傍の入隅部Tに水平方向に配置されたタイバー70とを備える。
すなわち、木質補強部材である方杖60とタイバー70とは、角度の異なる2つの木質構造部材である柱30と梁40、又は2つの登り梁50が接合する入隅部S又はTに設けられる。方杖60は、柱と梁との入隅部分を斜めに接続して固め、長期荷重と風や地震などの短期荷重に対して架構20又は建物の変形を防ぐ補強部材である。また、タイバー70は、登り梁50の左右開きを抑える補強部材である。
方杖60は、柱30と梁40にそれぞれ設けられた嵌合溝に対して差し込まれ嵌合する。また、タイバー70は、2つの登り梁50に設けられた嵌合溝に対して差し込まれ嵌合する。
図3においては明示していないが、柱30及び梁40と方杖60との接合部には、柱30又は梁40と嵌合した方杖60を貫くようにドリル等により貫通孔をあけ、複数本の木ダボを貫入する。同様に、登り梁50とタイバー70との接合部にも、登り梁50とタイ
バー70を貫くようにドリル等により貫通孔をあけ、複数本の木ダボを貫入する。
なお、本実施形態において、方杖60とタイバー70とは、いずれも複数枚の板材、ここでは、最適な材料として他の部材と同様、単板積層材のLVLを用いることを想定している。ただし、方杖60とタイバー70の素材としては、LVB、集成材又は合板を用いて、複数枚の板材により構成することも可能であることはもちろん、上述した嵌合構造を成す部分の加工を施すことが可能である限りは、無垢材により構成することも可能である。
以下、方杖60と、タイバー70の具体的構成について、図8〜11を参照して説明する。
[3−2.方杖の具体的構成]
方杖60の具体的構成について、図8及び図9を参照して説明する。図8は、方杖60と柱30との接合部を拡大して示す斜視図であり、図9(a)は、方杖60と柱30との接合構造を示す断面図であり、図9(b)は比較例として示す態様である。なお、ここでは、方杖60と柱30との接合構造について説明するが、方杖60と梁40との接合構造も同様である。
図8に示すように、方杖60は、柱30に設けられた嵌合溝35に対して差し込まれており、これにより、柱30と嵌合している。
より具体的には、方杖60は、柱30及び梁40と同様に、3枚の板材を積層することで構成されている。内側木質板材61は、その端部面が、柱30を構成する内側木質板材31の側部面に当接している。外側木質板材62aと外側木質板材62bとは、その端部の側面を所定の厚さ削り取って挿入部63を形成したうえ、この挿入部63が、柱30を構成する外側木質板材32aと32bに設けられた嵌合溝35に挿入される。
このように、方杖60の外側木質板材62aと外側木質板材62bに形成された挿入部63が柱30に形成された嵌合溝35に挿入され、内側木質板材61が柱30のエッジに当接することで、方杖60と柱30及び梁40の嵌合構造が形成される。
また、方杖60の3枚の板材と、柱30を構成する3枚の板材は、すべて同じ厚み(本実施形態では各75mm)で形成されるので、方杖60と柱30との境界は、面一に形成される。
図9(a)に示すように、方杖60と柱30とは、上述のようにして、方杖60の端部を柱30の嵌合溝35へ挿入して両材が嵌合し、この嵌合した方杖60と柱30に対して、木ダボ64を貫入することにより、両材を接合している。木ダボ64は、柱30及び梁40と方杖60とを地組により接合した後に、ドリル等により貫通孔THを設け、この貫通孔THに差し込む。なお、貫通孔THは、予め製造時にそれぞれの材に設けておいてもよい。
ここで、架構20は、準耐火構造であるため、方杖60においても燃え代層Pを設けた燃え代設計にする必要がある。したがって、図9(a)に破線で示すように、方杖60の外周の所定範囲(ここでは表面から35mmの範囲)に燃え代層Pを形成し、それよりも内側の層を、長期荷重を支持するに足る荷重支持部Qとしている。
この場合、方杖60において考えられる燃え代設計としては、図9(b)に示すように、木質構造部材10において示したのと同様に、燃え代層Pよりも内側の層をボルト14により緊結して、燃え代層Pに設けた座掘りの穴Hに対しては、木栓16をすることによ
り対処することも考えられる。
しかしながら、図9(b)に示すように、方杖60と柱30とを、ボルト14と木栓16とにより接合した場合、方杖60の外側木質板材62a及び外側木質板材62bの側面が嵌合構造を形成するために所定厚さ削り取られているため、火災発生時でない通常時の有効断面Yは、図中に示すように、ボルト14で緊結された範囲に留まる。これは、燃え代層Pを除いた火災後の有効断面と同様である。しかし、方杖60は、長期荷重と地震、風などの短期荷重に対して建物の変形を防ぐものであって、上述のような有効断面Yでは、強度を確保できる材寸法を確保するのが難しい。
そこで、本実施形態では、図9(a)に示すように、貫通孔THに木ダボ64を貫入して接合することで、柱30と方杖60の木材同士を縫い付け、内側と外側の木質板材を一体化させ、通常時の有効断面Y’を材全体に及ぼす。また、木ダボ64により接合部の強度を上げて、接合部でのズレを防止するとともに、たわみの抑制効果を持たせている。
[3−3.タイバーの具体的構成]
タイバー70の具体的構成について、図10及び図11を参照して説明する。図10は、タイバー70と登り梁50との接合部を拡大して示す斜視図であり、図11(a)は、タイバー70と登り梁50との接合構造を示す断面図であり、図11(b)は比較例として示す態様である。
図10に示すように、タイバー70は、登り梁50に設けられた嵌合溝53に対して差し込まれており、これにより、登り梁50と嵌合している。
より具体的には、タイバー70は、2枚の板材71a,71bを積層することで構成されており、2枚の板材71a,71bの内側端部を、所定厚さ削り取ってコの字状に加工して挿入部72a及び72bを形成する。挿入部72a及び72bが登り梁50に設けられた嵌合溝53に挿入されることで、タイバー70と登り梁50との嵌合構造となる。
図11(a)に示すように、タイバー70と登り梁50とは、上述のようにして、タイバー70の端部を登り梁50の嵌合溝53へ挿入されて両材が嵌合し、この嵌合したタイバー70と登り梁50に対して、木ダボ73を貫入することにより、両材を接合している。木ダボ73は、2つの登り梁50と方杖60とを地組により接合した後に、ドリル等により貫通孔THを設け、この貫通孔THに差し込む。なお、貫通孔THは、予め製造時にそれぞれの材に設けておいてもよい。
ここで、架構20は、準耐火構造であるため、タイバー70においても方杖60と同様、燃え代層Pを設けた燃え代設計にする必要がある。したがって、図11(a)に破線で示すように、タイバー70の外周の所定範囲(ここでは表面から35mmの範囲)に燃え代層Pを形成し、これよりも内側を、長期荷重を支持するに足る荷重支持部Qとする。
この場合、タイバー70において考えられる燃え代設計としては、図11(b)に示すように、木質構造部材10において示したのと同様に、燃え代層Pよりも内側の層をボルト14により緊結して、燃え代層Pに設けた座掘りの穴Hに対しては、木栓16をすることにより対処することも考えられる。
しかし、図11(b)に示すように、タイバー70と登り梁50とを、ボルト14と木栓16とにより接合した場合、火災発生時でない通常時の有効断面Yは、図中に示すように、ボルト14で緊結された範囲に留まる。これは、燃え代層Pを除いた火災後の有効断面と同様である。しかし、タイバー70は、長期荷重と地震、風などの短期荷重に対して
建物の変形を防ぐものであって、上述のような有効断面では、強度を確保できる材寸法を確保するのが難しい。
そこで、本実施形態では、貫通孔THに木ダボ73を貫入して接合することで、登り梁50とタイバー70の木材同士を縫い付け、内側と外側の木質板材を一体化させ、通常時の有効断面Y’を材全体に及ぼす。また、木ダボ73により接合部の強度を上げて、接合部でのズレを防止するとともに、たわみの抑制効果を持たせている。
[3−4.作用効果]
以上のような本実施形態の木質補強部材では、木質補強部材である方杖60とタイバー70とを、角度の異なる2つの木質構造部材である柱30と梁40、又は2つの登り梁50が接合する入隅部S又はTに設けることで、方杖60は、柱と梁との入隅部分を斜めに接続して固め、長期荷重と地震、風などの短期荷重に対して架構20又は建物の変形を防ぐことができ、タイバー70は、登り梁50の左右開きを抑えることができる。
特に、木質補強部材を、木質構造部材に差し込んで嵌合したうえで、ボルトとナット及び木栓によって固定するのではなく、木質構造部材及び木質補強部材を貫くように、複数本の木ダボを貫入して固定する。そのため、木質構造部材と木質補強部材とから形成される架構を、準耐火構造として、燃え代層を設けた場合においても、通常時は、内側と外側の木質板材を一体化させて長期荷重と地震、風などの短期荷重等に対する強度を確保し、火災時には燃え代分を除いた材だけで、火災後に倒壊しない構造体の設計が可能になっている。
[4.木質構造部材を用いた建築方法について]
以上のような木質構造部材、木質補強部材とその接合構造を用いた建築方法について、図3及び図12を用いて説明する。
[4−1.地組みフレームの組み立て]
既に述べたように、柱30,梁40及び方杖60は、地組みにより上述した方法で各々を接合し組み立てる。ここで、柱30,梁40及び方杖60により形成される構造体を本項において、地組みフレーム80という。
この地組みフレーム80の組み立て手順について図3を参照して、具体的に説明する。まず、柱30の外側木質板材32aと、梁40の外側木質板材42aとを平面上に仮置きする。
続いて、外側木質板材32aに形成された埋設溝34aに、接合用板材33を設置する。また、梁40の外側木質板材42aに形成された埋設溝44に、接合用板材43a及び43bを設置する。
その上から、方杖60の外側木質板材62aの挿入部63を、柱30に設けられた嵌合溝35と、梁40の嵌合溝45に合わせて、外側木質板材62aを積層する。
さらに、柱30の内側木質板材31と、梁40の内側木質板材41とを積層し、方杖60の内側木質板材61を、外側木質板材62aに積層する。
次に、方杖60の外側木質板材62bを積層し、接合用板材33を、柱30の内側木質板材31と、梁40の内側木質板材41の接合部分に設置するとともに、接合用板材43c及び43dを、梁40の内側木質板材41の先端部分に設置する。
柱30の外側木質板材32bと、梁40の外側木質板材42bとを積層し、柱30と梁40との接合部Cでは、図示しないドリフトピン又は別途図に示したボルト14とナット15により柱30と梁40を接合するとともに、柱30の外側木質板材32a及び32bと、梁40の外側木質板材42a及び42bの外側面の座掘りした穴Hに木栓16を挿入する。以上のような工程を経て、地組みフレーム80が組み立てられる。
[4−2.合掌フレームの組み立て]
一方、2つの登り梁50とタイバー70についても、地組みにより上述した接合方法で、接合して組み立てる。2つの登り梁50とタイバー70により形成される構造体を本項において、合掌フレーム90という。
この合掌フレーム90の組み立て手順について図3を参照して、具体的に説明する。
まず、2つの登り梁50の外側木質板材52aを平面上に仮置きする。柱30と梁40とのA部の接合に準じて、登り梁50同士を接合するため、接合用板材54を、埋設溝55に埋設する。次に、外側木質板材52aに形成された嵌合溝53に、板材71aの端部に形成された挿入部72aを合わせて、外側木質板材52aに板材71aを重ね合わせる。
その上から、2つの登り梁50の内側木質板材51を重ね合わせ、さらに、板材71bを板材71aの位置に合わせて重ねる。さらに、外側木質板材52bを、板材71bの挿入部72bが嵌合溝53に合うように、重ね合わせる。これにより、タイバー70と登り梁50とが嵌合した状態になる。嵌合したタイバー70と登り梁50に対して、ドリル等により貫通孔THをあけ、木ダボ73を貫入することにより、両材を接合する。以上のような工程を経て、合掌フレーム90が組み立てられる。
[4−3.架構の建方]
以上のように形成された地組みフレーム80と、合掌フレーム90とは、次のようにして建て込みが行われる。
前提として、地組みフレーム80と、合掌フレーム90とを組み上げた状態では、地組みフレーム80と、合掌フレーム90との接合部である、B部は接合されていない状態にある。すなわち、B部には、ボルト14等の固定具を挿入せず、反対に、内側木質板材51と外側木質板材52a、内側木質板材51と外側木質板材52bとの間に、間隔を設けるため、楔等の挟み材を介在させる。
その上で、まず、地組みフレーム80を、クレーン等により吊り上げて、図12に示す状態にする。なお、図12中の架構20下部の柱30の側部、梁40の端部の下方に設けられているのは、足場STである。
地組みフレーム80が立ち上がった図12の状態において、合掌フレーム90を、架構20の上部から垂直に降ろしていき、B部(図3参照)に差し込む。このとき、内側木質板材51と外側木質板材52a、内側木質板材51と外側木質板材52bとの間隙から、梁40の先端に取り付けられた接合用板材43を挿入する。ここで、工場において孔あけされた複数の孔に、数本のドリフトピンを挿入する。
次に、楔等の挟み材により内側木質板材51と外側木質板材52a、内側木質板材51と外側木質板材52bとの間に空いた間隔を、クランプ材等により閉じ、最後にすべての孔にボルト14とナット15、ドリフトピン又はビスを打ち込んで接合する。これにより、架構20が建てられる。
[4−4.効果]
以上のような本実施形態の建築方法によれば、地組みフレーム80を建てた後、合掌フレーム90を、この地組みフレーム80に対して垂直方向に降ろしていき、B部の接合を行う。このとき、合掌フレーム90は、板材間が接着されていないので、内側木質板材51と外側木質板材52a、内側木質板材51と外側木質板材52bとの間に、楔等の挟み材を挟んでおく。
従来の工法であれば、嵌合部分を接合するに当たって、雄側になる接合用板材43を、雌側になる登り梁50の埋設溝53a,53bに挿入する必要がある。この点、本実施形態では、上述した間隙により、合掌フレーム90を垂直方向に降ろしていくことで、接合用板材43を、埋設溝53a,53bに案内することができる。
したがって、地組みフレーム80と合掌フレーム90との嵌合を、クレーンにより合掌フレーム90を降ろすことにより可能となるので、作業が容易になる。また、地組みフレーム80と合掌フレーム90とを嵌合させた後は、挟み材として板材の間に挿入していた楔を取り除き、合掌フレーム90の登り梁50に設けた孔に、ドリフトピンを挿入するとともに、ボルト14とナット15のネジ締めと木栓16の取り付けにより接合できるので、高所作業の簡略化も可能である。
[5.他の実施形態]
本発明の構成は上記実施形態の構成に限定されるものではなく、本発明の作用効果を奏する限りにおいて、公知の部材への置換、変更を否定するものでない。
また、上記実施形態においては、本発明は、木質構造部材、木質補強部材又は木質構造部材と木質補強部材とを、接着剤を用いずに重合又は接合することとしているが、これは、従来当分野で行われていた二次接着を行わないことを意図するもので、施工において仮留め的に接着剤を用いることは否定するものではない。
10…木質構造部材
11…木質部材
12…内側木質板材
13a,13b…外側木質板材
14…ボルト
15…ナット
15a…座金
16…木栓
20…架構
30…柱
31…内側木質板材
32a,32b…外側木質板材
33,33a,33b…接合用板材
34a,34b…埋設溝
35…嵌合溝
40…梁
41…内側木質板材
42a,42b…外側木質板材
43,43a〜43d…接合用板材
44,44a,44b…埋設溝
45…嵌合溝
50…登り梁
51…内側木質板材
52a,52b…外側木質板材
53,53a,53b…埋設溝
54…接合用板材
55…埋設溝
60…方杖
61…内側木質板材
62a,62b…外側木質板材
63…挿入部
64…木ダボ
70…タイバー
71a,71b…板材
72a,72b…挿入部
73…木ダボ
80…地組みフレーム
90…合掌フレーム
C…接合部
H…穴
P…燃え代層
Q…荷重支持部
S…入隅部
ST…足場
T…入隅部
TH…貫通孔

Claims (4)

  1. 角度の異なる2つの木質構造部材と、
    前記2つの木質構造部材が接合する入隅部に設けられる木質補強部材と、が接合する接合構造であって、
    前記木質構造部材と前記木質補強部材とは、嵌合するように接合部を形成し、
    嵌合した前記木質構造部材と前記木質補強部材とを、木ダボを貫入して接合したことを特徴とする接合構造。
  2. 前記木質構造部材と前記木質補強部材とは、外周に所定の燃え代層を備え、
    前記燃え代層を除いた内側を、長期荷重を支持するに足る荷重支持部としたことを特徴とする請求項1記載の接合構造。
  3. 前記木質補強部材は、複数の木質板材を、接着剤を用いずに積層して形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の接合構造。
  4. 前記木質構造部材と前記木質補強部材とは、接着剤を用いずに接合されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の接合構造。
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