JP2014116430A - 発光部品、プリントヘッド、画像形成装置および発光部品の製造方法 - Google Patents

発光部品、プリントヘッド、画像形成装置および発光部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】配線の断線を抑制しつつ、発光素子を高密度に配置した発光部品等を提供する。
【解決手段】発光チップCは、p型の基板80上に、p型の第1半導体層81、n型の第2半導体層82、p型の第3半導体層83およびn型の第4半導体層84が順に積層され、少なくともn型の第2半導体層82、p型の第3半導体層83およびn型の第4半導体層84が相互に分離溝にて分離された複数の島(アイランド)から構成されている。第1アイランド301では、転送サイリスタT1、結合ダイオードDx1が設けられた部分については、テーパ状とした側面301b(傾斜角β)に第1転送信号線72、第2転送信号線73、接続配線76、77、78が交差するようにし、発光サイリスタL1が設けられた部分については、テーパ状としない側面301a(傾斜角α)とする。傾斜角βは、傾斜角αより小さい。
【選択図】図6

Description

本発明は、発光部品、プリントヘッド、画像形成装置および発光部品の製造方法に関する。
公報記載の従来技術として、少なくとも発光ダイオードの発光層と、該発光層を発光させるための電極を含む積層構造より成り、積層端面より光出力が得られる端面発光型発光ダイオードを、当間隔に設けた複数の分離溝により各層を電気的、空間的に分離して形成した端面発光型発光ダイオードアレイにより構成した半導体発光装置において、端面発光型発光ダイオードアレイを構成する各端面発光型発光ダイオードの配線の引出方向の端面に、基板面とのなす角度が90度より大きい角度になる面が少なくとも一面存在するような形状にした半導体発光装置が存在する(特許文献1参照)。
他の公報記載の従来技術として、表面から光を放出する、第1導電型の第1の化合物半導体層と、前記第1の化合物半導体層上に形成され、かつ第1の化合物半導体層との間に段差部を生じさせる端部を有する第2導電型の第2の化合物半導体層とを有し、前記端部には、前記端部から突出した少なくとも1つの迫出し部が形成され、前記迫出し部は、前記端部に接続されかつ順方向に傾斜する面を有する第1の側部と、前記端部に接続されかつ順方向に傾斜する面を有する第2の側部と、第1の側部と第2の側部に接続されかつ前記順方向とは逆方向に傾斜する面を有する第3の側部とを有する、面発光素子が存在する(特許文献2参照)。
特開平7−193277号公報 特開2011−204771号公報
本発明は、配線の断線を抑制しつつ、発光素子を高密度に配置した発光部品等を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、基板と、前記基板上に導電型の異なる複数の半導体層が積層され、それぞれに発光素子が設けられた複数の島と、前記基板上に設けられ、前記複数の島のそれぞれの前記発光素子と接続されて点灯のための電流を供給する点灯信号線と、を備え、前記複数の島のそれぞれは、第1の側面と当該第1の側面より傾斜角の小さい第2の側面とを備え、前記点灯信号線は、当該第2の側面と交差して設けられていることを特徴とする発光部品である。
請求項2に記載の発明は、前記発光素子が設けられた前記島において、光を出射する発光面に隣接する側面は、前記第1の側面で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の発光部品である。
請求項3に記載の発明は、前記複数の島は、それぞれの前記発光素子に対応して設けられ当該発光素子を駆動する駆動素子を備え、当該駆動素子を駆動する駆動信号線が前記第2の側面と交差して設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の発光部品である。
請求項4に記載の発明は、基板と、当該基板上に導電型の異なる複数の半導体層が積層され、それぞれに発光素子が設けられた複数の島と、当該基板上に設けられ、当該複数の島のそれぞれの当該発光素子に点灯のための電流を供給する点灯信号線と、を備え、当該複数の島のそれぞれは、第1の側面と当該第1の側面より傾斜角の小さい第2の側面とを備え、当該点灯信号線は、当該第2の側面と交差して設けられている発光手段と、前記発光手段から照射される光を結像させる光学手段とを備えたプリントヘッドである。
請求項5に記載の発明は、像保持体と、前記像保持体を帯電する帯電手段と、基板と、当該基板上に導電型の異なる複数の半導体層が積層され、それぞれに発光素子が設けられた複数の島と、当該基板上に設けられ、当該複数の島のそれぞれの当該発光素子に点灯のための電流を供給する点灯信号線と、を備え、当該複数の島のそれぞれは、第1の側面と当該第1の側面より傾斜角の小さい第2の側面とを備え、当該点灯信号線は、当該第2の側面と交差して設けられている発光手段を備え、光学手段を介して前記帯電手段により帯電された前記像保持体を露光する露光手段と、前記露光手段により露光され前記像保持体に形成された静電潜像を現像する現像手段と、前記像保持体に現像された画像を被転写体に転写する転写手段とを備えた画像形成装置である。
請求項6に記載の発明は、基板上に導電型の異なる複数の半導体層を積層して積層半導体を形成するステップと、前記積層半導体を第1の側面と当該第1の側面より傾斜角の小さい第2の側面を備える複数の島に分離するため、当該第2の側面に対応する部分が露光光の透過光量に対して階調を有するフォトマスクを介して、当該積層半導体上に塗布されたフォトレジストを露光するステップと、露光された前記フォトレジストを現像してレジストパターンを形成するステップと、前記レジストパターンおよび前記積層半導体を表面から厚さ方向にエッチングするステップと、前記複数の島のそれぞれの前記第2の側面に交差するように配線を形成するステップとを含む発光部品の製造方法である。
請求項1の発明によれば、第2の側面を備えない場合に比べ、配線の断線を抑制しつつ、発光素子を高密度に配置できる。
請求項2の発明によれば、本構成を有しない場合に比して、発光素子の発光面の面積をより大きくできる。
請求項3の発明によれば、本構成を有しない場合に比して、発光部品の大きさをより小さくできる。
請求項4の発明によれば、本構成を有しない場合に比して、プリントヘッドをより高精細にできる。
請求項5の発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、画像形成においてより高精細な画像が形成できる。
請求項6の発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、配線の断線を抑制しつつ、発光素子を高密度に配置した発光部品が製造できる。
第1の実施の形態が適用される画像形成装置の全体構成の一例を示した図である。 プリントヘッドの構成を示した断面図である。 発光装置の上面図である。 発光チップの構成、発光装置の信号発生回路の構成および回路基板上の配線構成を示した図である。 自己走査型発光素子アレイ(SLED)が搭載された発光チップの回路構成を説明する等価回路図である。 第1の実施の形態における発光チップの平面レイアウト図および断面図の一例である。 発光装置および発光チップの動作を説明するためのタイミングチャートである。 第1の実施の形態におけるアイランドを形成するためのフォトマスクにおいて、図6の第1アイランド、第2アイランドを形成するためのマスクパターンの一例を示す図である。 発光チップの製造方法を説明する図である。 第2の実施の形態における発光チップの平面レイアウト図および断面図の一例である。
電子写真方式を採用した、プリンタや複写機、ファクシミリ等の画像形成装置では、帯電された感光体上に、画像情報を光記録手段により照射することにより静電潜像を得た後、この静電潜像にトナーを付加して可視化し、記録紙上に転写して定着することによって画像形成が行われる。かかる光記録手段として、レーザを用い、主走査方向にレーザ光を走査させて露光する光走査方式の他、近年では、装置の小型化の要請を受けて発光素子としての発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)などの発光素子を主走査方向に複数配列して発光素子アレイとしたLEDプリントヘッド(LPH:LED Print Head)を用いた記録装置が採用されている。
このような発光素子アレイにおいて、形成する画像の高精細化に伴い、発光素子を高密度に配置することが求められている。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
(画像形成装置1)
図1は、第1の実施の形態が適用される画像形成装置1の全体構成の一例を示した図である。図1に示す画像形成装置1は、一般にタンデム型と呼ばれる画像形成装置である。この画像形成装置1は、各色の画像データに対応して画像形成を行なう画像形成プロセス部10、画像形成プロセス部10を制御する画像出力制御部30、例えばパーソナルコンピュータ(PC)2や画像読取装置3に接続され、これらから受信された画像データに対して予め定められた画像処理を施す画像処理部40を備えている。
画像形成プロセス部10は、予め定められた間隔を置いて並列に配置される4つの画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kを備えている。画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kは、それぞれ、静電潜像を形成してトナー像を保持する像保持体の一例としての感光体ドラム12、感光体ドラム12の表面を予め定められた電位で帯電する帯電手段の一例としての帯電器13、帯電器13によって帯電された感光体ドラム12を露光するプリントヘッド14、プリントヘッド14によって得られた静電潜像を現像する現像手段の一例としての現像器15を備えている。画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kは、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。なお、画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kをそれぞれ区別しないときは、画像形成ユニット11と表記する。
また、画像形成プロセス部10は、各画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kの感光体ドラム12にて形成された各色のトナー像を被転写体の一例としての記録用紙25に多重転写させるために、この記録用紙25を搬送する用紙搬送ベルト21と、用紙搬送ベルト21を駆動させる駆動ロール22と、感光体ドラム12のトナー像を記録用紙25に転写させる転写手段の一例としての転写ロール23と、記録用紙25にトナー像を定着させる定着器24とを備えている。
この画像形成装置1において、画像形成プロセス部10は、画像出力制御部30から供給される各種の制御信号に基づいて画像形成動作を行う。そして、画像出力制御部30による制御の下で、パーソナルコンピュータ(PC)2や画像読取装置3から受信された画像データは、画像処理部40によって画像処理が施され、画像形成ユニット11に供給される。そして、例えば黒(K)色の画像形成ユニット11Kでは、感光体ドラム12が矢印A方向に回転しながら、帯電器13により予め定められた電位に帯電され、画像処理部40から供給された画像データに基づいて発光する露光手段の一例としてのプリントヘッド14により露光される。これにより、感光体ドラム12上には、黒(K)色画像に関する静電潜像が形成される。そして、感光体ドラム12上に形成された静電潜像は現像器15により現像され、感光体ドラム12上には黒(K)色のトナー像が形成される。画像形成ユニット11Y、11M、11Cにおいても、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色トナー像が形成される。
各画像形成ユニット11で形成された感光体ドラム12上の各色トナー像は、矢印B方向に移動する用紙搬送ベルト21の移動に伴って供給された記録用紙25に、転写ロール23に印加された転写電界により順次静電転写され、記録用紙25上に各色トナーが重畳された合成トナー像が形成される。
その後、合成トナー像が静電転写された記録用紙25は、定着器24まで搬送される。定着器24に搬送された記録用紙25上の合成トナー像は、定着器24によって熱および圧力による定着処理を受けて記録用紙25上に定着され、画像形成装置1から排出される。
(プリントヘッド14)
図2は、プリントヘッド14の構成の一例を示した断面図である。プリントヘッド14は、ハウジング61、感光体ドラム12を露光する複数の発光素子(第1の実施の形態では、発光素子の一例としての発光サイリスタ)を備える光源部63を備えた発光手段の一例としての発光装置65、光源部63から出射された光を感光体ドラム12表面に結像させる光学手段の一例としてのロッドレンズアレイ64を備えている。
発光装置65は、前述した光源部63に加え、光源部63を駆動する信号発生回路110(後述の図3参照)などを搭載する回路基板62を備えている。
ハウジング61は、例えば金属で形成され、回路基板62およびロッドレンズアレイ64を支持し、光源部63における発光素子の発光面がロッドレンズアレイ64の焦点面となるように設定されている。また、ロッドレンズアレイ64は、感光体ドラム12の軸方向(主走査方向であって、後述する図3、図4(b)のX方向)に沿って配置されている。
(発光装置65)
図3は、発光装置65の上面図である。
図3に例として示す発光装置65では、光源部63は、回路基板62上に、40個の発光部品の一例としての発光チップC1〜C40を、主走査方向であるX方向に二列に千鳥に配列して構成されている。発光チップC1〜C40の配列の詳細は後述する。
本明細書では、「〜」は、番号によってそれぞれが区別された複数の構成要素を示すもので、「〜」の前後に記載されたものおよびその間の番号のものを含むことを意味する。例えば、発光チップC1〜C40は、発光チップC1から番号順に発光チップC40までを含む。
発光チップC1〜C40のそれぞれの構成は同じであってよい。よって、発光チップC1〜C40をそれぞれ区別しないときは、発光チップCと呼ぶ。
なお、第1の実施の形態では、発光チップCの数として、合計40個を用いたが、これに限定されない。
発光装置65は、光源部63を駆動する信号発生回路110を搭載している。信号発生回路110は、例えば集積回路(IC)などで構成されている。なお、発光装置65は信号発生回路110を搭載していなくともよい。このときは、信号発生回路110は、発光装置65の外部に設けられ、発光チップC1〜C40を制御する制御信号などを、ケーブルなどを介して発光装置65に供給する。ここでは、発光装置65は信号発生回路110を備えているとして説明する。
図4は、発光チップCの構成、発光装置65の信号発生回路110の構成および回路基板62上の配線(ライン)の構成を示した図である。図4(a)は発光チップCの構成を示し、図4(b)は発光装置65の信号発生回路110の構成および回路基板62上の配線(ライン)の構成を示している。
はじめに、図4(a)に示す発光チップCの構成を説明する。
発光チップCは、表面形状が長方形の基板80上に、長方形の一長辺に近い側に長辺に沿って(図4(a)のx方向に)列状に設けられた複数の発光素子(第1の実施の形態では発光サイリスタL1、L2、L3、…)から構成される発光部102を備えている。さらに、発光チップCは、長辺方向の両端部に、各種の制御信号等を取り込むための複数の端子(φ1端子、φ2端子、φI端子、Vga端子)を備えている。
これらの端子は、基板80の一端部からφ1端子、Vga端子の順に設けられ、基板80の他端部からφI端子、φ2端子の順に設けられている。そして、発光部102は、Vga端子とφ2端子との間に設けられている。さらに、基板80の裏面にはVsub端子としての裏面電極85(後述する図6参照)が設けられている。
端子(φ1端子、φ2端子、φI端子、Vga端子)はボンディングパッドであって、ボンディングワイヤを介して、回路基板62上の配線(ライン)に接続されている。
なお、端子(φ1端子、φ2端子、φI端子、Vga端子)は、図4(a)に示した配列でなくともよく、順番が異なっていてもよい。
ここで、「列状」とは、図4(a)に示したように複数の発光素子がx方向に一直線上に配置されている場合に限らず、複数の発光素子のそれぞれの発光素子が、列方向と直交するy方向に対して、互いに異なるずれ量を有して配置されている状態でもよい。例えば、発光素子の発光面311(後述する図6参照)を画素としたとき、それぞれの発光素子が、列方向であるx方向と直交するy方向に数画素分または数十画素分のずれ量をもって配置されていてもよい。また、隣接する発光素子間で交互に、または複数の発光素子毎に、ジグザグに配置されていてもよい。
次に、図4(b)により、発光装置65の信号発生回路110の構成および回路基板62上の配線(ライン)の構成を説明する。
前述したように、発光装置65の回路基板62には、信号発生回路110および発光チップC1〜C40が搭載され、信号発生回路110と発光チップC1〜C40とを接続する配線(ライン)が設けられている。
まず、信号発生回路110の構成について説明する。
信号発生回路110には、図1に示した画像出力制御部30および画像処理部40より、画像処理された画像データおよび各種の制御信号が入力される。信号発生回路110は、これらの画像データおよび各種の制御信号に基づいて、画像データの並び替えや光量の補正等を行う。
そして、信号発生回路110は、各種の制御信号に基づき、発光チップC1〜C40に、第1転送信号φ1、第2転送信号φ2を送信する転送信号発生部120を備えている。
そしてまた、信号発生回路110は、各種の制御信号に基づき、発光チップC1〜C40に、点灯信号φI1〜φI40をそれぞれ送信する点灯信号発生部140を備えている。なお、点灯信号φI1〜φI40をそれぞれ区別しないときは点灯信号φIと表記する。
さらにまた、信号発生回路110は、発光チップC1〜C40に電位の基準となる基準電位Vsubを供給する基準電位供給部160、発光チップC1〜C40の駆動のための電源電位Vgaを供給する電源電位供給部170を備えている。
次に、発光チップC1〜C40の配列について説明する。
奇数番号の発光チップC1、C3、C5、…は、それぞれの基板80の長辺方向に間隔を設けて一列に配列されている。偶数番号の発光チップC2、C4、C6、…も、同様に配列されている。そして、奇数番号の発光チップC1、C3、C5、…と偶数番号の発光チップC2、C4、C6、…とは、発光チップCにおける発光部102側の長辺が互いに向かい合うように、180°回転した状態で千鳥に配列されている。そして、発光チップCは、発光チップC間においても発光素子が主走査方向(X方向)に発光チップC内の発光素子の間隔で並ぶように、位置が設定されている。
なお、図4(b)では、発光チップC1〜C9を示す。そして、発光チップC1〜C9に、矢印で図4(a)に示した発光部102の発光素子の並び(第1の実施の形態では発光サイリスタL1、L2、L3、…の番号順)の方向を示している。
信号発生回路110と発光チップC1〜C40とを接続する配線(ライン)について説明する。
回路基板62には、基準電位Vsubを供給する電源ライン200aが設けられている。電源ライン200aは、発光チップCの基板80裏面に設けられたVsub端子である裏面電極85(後述の図6参照)に設けられたVsub端子に接続されている。
そして、回路基板62には、発光チップCを駆動するための電源電位Vgaを供給する電源ライン200bが設けられている。電源ライン200bは、発光チップCに設けられたVga端子に接続されている。
回路基板62には、信号発生回路110の転送信号発生部120から、発光チップCに第1転送信号φ1を送信するための第1転送信号ライン201、第2転送信号φ2を送信する第2転送信号ライン202が設けられている。第1転送信号ライン201は、発光チップCのφ1端子に、第2転送信号ライン202は、発光チップCのφ2端子に接続されている。第1転送信号φ1、第2転送信号φ2は、発光チップC1〜C40に共通(並列)に送信される。
そしてまた、回路基板62には、信号発生回路110の点灯信号発生部140から、発光チップC1〜C40のそれぞれに、点灯信号φI1〜φI40を送信する点灯信号ライン204−1〜204−40が設けられている。点灯信号ライン204−1〜204−40は、それぞれ電流制限抵抗RIを介して、発光チップC1〜C40のそれぞれのφI端子に接続されている。
以上説明したように、回路基板62上の発光チップC1〜C40に、基準電位Vsub、電源電位Vgaが共通に供給される。第1転送信号φ1、第2転送信号φ2も、発光チップC1〜C40に共通(並列)に送信される。一方、点灯信号φI1〜φI40は、発光チップC1〜C40にそれぞれ個別に送信される。
なお、発光装置65が、信号発生回路110を備えない場合には、電源ライン200a、200b、第1転送信号ライン201、第2転送信号ライン202、点灯信号ライン204−1〜204−40は、信号発生回路110の代わりに発光装置65上に設けられたコネクタなどに接続される。そして、このコネクタなどに接続されるケーブルを介して、外部に設けられた信号発生回路110に接続される。
(発光チップCの構成)
図5は、自己走査型発光素子アレイ(SLED)が搭載された発光チップCの回路構成を説明する等価回路図である。以下において説明する各素子は、端子(φ1端子、φ2端子、Vga端子、φI端子)を除き、発光チップC上のレイアウト(後述する図6参照)に基づいて配置されている。なお、端子(φ1端子、φ2端子、Vga端子、φI端子)の位置は、図4(a)と異なるが、説明の便宜上、図中左端に示している。そして、基板80の裏面に設けられたVsub端子を、基板80の外に引き出して示している。
ここでは、信号発生回路110との接続関係を含めて説明するために、発光チップC1を例として発光チップCを説明する。そこで、図5においては、発光チップCを発光チップC1(C)と表記する。他の発光チップC2〜C40の構成は、発光チップC1と同じである。
発光チップC1(C)は、前述したように基板80上に列状に配列された発光サイリスタL1、L2、L3、…から構成される発光部102(図4(a)参照)を備えている。
そして、発光チップC1(C)は、発光部102と同様に列状に配列された転送サイリスタT1、T2、T3、…を備えている。
なお、図5では、発光チップC1(C)において、発光サイリスタL1〜L4、転送サイリスタT1〜T4を中心とした部分を示している。
また、発光チップC1(C)は、転送サイリスタT1、T2、T3、…をそれぞれ番号順に2つをペアにして、それぞれのペアの間に結合ダイオードDx1、Dx2、Dx3、…を備えている。
さらに、発光チップC1(C)は、電源線抵抗Rgx1、Rgx2、Rgx3、…を備えている。
また、発光チップC1(C)は、1個のスタートダイオードDx0を備えている。そして、後述する第1転送信号φ1が送信される第1転送信号線72と第2転送信号φ2が送信される第2転送信号線73とに過剰な電流が流れるのを防止するために、電流制限抵抗R1、R2を備えている。
発光サイリスタL1、L2、L3、…、転送サイリスタT1、T2、T3、…は、図5中において、左側から番号順に配列されている。さらに、結合ダイオードDx1、Dx2、Dx3、…、電源線抵抗Rgx1、Rgx2、Rgx3、…も、図中左側から番号順に配列されている。
そして、発光サイリスタL1、L2、L3、…、転送サイリスタT1、T2、T3、…は、図5において上から、転送サイリスタT1、T2、T3、…、発光サイリスタL1、L2、L3、…の順に並べられている。
ここでは、発光サイリスタL1、L2、L3、…、転送サイリスタT1、T2、T3、…、結合ダイオードDx1、Dx2、Dx3、…、電源線抵抗Rgx1、Rgx2、Rgx3、…をそれぞれ区別しないときは、発光サイリスタL、転送サイリスタT、結合ダイオードDx、電源線抵抗Rgxと表記する。
発光サイリスタLの数は、予め定められた個数とすればよい。第1の実施の形態では、発光サイリスタLの数を例えば128個とする。すると、転送サイリスタTの数も128個である。同様に、電源線抵抗Rgxの数も128個である。しかし、結合ダイオードDxの数は、転送サイリスタTの数より1少ない127個である。
なお、転送サイリスタTの数は、発光サイリスタLの数より多くてもよい。
上記のサイリスタ(発光サイリスタL、転送サイリスタT)は、ゲート端子、アノード端子、カソード端子の3端子を有する半導体素子である。
転送サイリスタT、発光サイリスタLのそれぞれのアノード端子は、発光チップC1(C)の基板80に接続されている(アノードコモン)。
そして、これらのアノード端子は、基板80裏面に設けられたVsub端子である裏面電極85(後述の図6参照)を介して電源ライン200a(図4(b)参照)に接続されている。この電源ライン200aは、基準電位供給部160から基準電位Vsubが供給される。
転送サイリスタTの配列に沿って、奇数番号(奇数番目)の転送サイリスタT1、T3、…のカソード端子は、第1転送信号線72に接続されている。そして、第1転送信号線72は、電流制限抵抗R1を介してφ1端子に接続されている。φ1端子は、第1転送信号φ1を受信する。
一方、転送サイリスタTの配列に沿って、偶数番号(偶数番目)の転送サイリスタT2、T4、…のカソード端子は、第2転送信号線73に接続されている。そして、第2転送信号線73は、電流制限抵抗R2を介してφ2端子に接続されている。φ2端子は、第2転送信号φ2を受信する。
発光サイリスタL1、L2、L3、…のカソード端子は、点灯信号線75に接続されている。点灯信号線75は、φI端子に接続されている。発光チップC1のφI端子は、電流制限抵抗RIを介して点灯信号ライン204−1に接続され、点灯信号発生部140から点灯信号φI1を受信する。なお、他の発光チップC2〜C40のφI端子は、それぞれ電流制限抵抗RIを介して点灯信号ライン204−2〜204−40が接続され、点灯信号発生部140から点灯信号φI2〜φI40を受信する。
転送サイリスタT1、T2、T3、…のそれぞれのゲート端子Gt1、Gt2、Gt3、…は、同じ番号の発光サイリスタL1、L2、L3、…のゲート端子Gl1、Gl2、Gl3、…に、1対1で接続されている。よって、ゲート端子Gt1、Gt2、Gt3、…とゲート端子Gl1、Gl2、Gl3、…とは、同じ番号のものが電気的に同電位になっている。よって、例えばゲート端子Gt1(Gl1)と表記することがある。
ここでも、ゲート端子Gt1、Gt2、Gt3、…、ゲート端子Gl1、Gl2、Gl3、…をそれぞれ区別しないときは、ゲート端子Gt、ゲート端子Glと表記する。そして、ゲート端子Gt(Gl)と表記することがある。
転送サイリスタT1、T2、T3、…のそれぞれのゲート端子Gt1、Gt2、Gt3、…を番号順に2個ずつペアとしたゲート端子Gt間に、結合ダイオードDx1、Dx2、Dx3、…がそれぞれ接続されている。すなわち、結合ダイオードDx1、Dx2、Dx3、…はそれぞれがゲート端子Gt1、Gt2、Gt3、…で順に挟まれるように直列接続されている。そして、結合ダイオードDx1の向きは、ゲート端子Gt1からゲート端子Gt2に向かって電流が流れる方向に接続されている。他の結合ダイオードDx2、Dx3、Dx4、…についても同様である。
転送サイリスタTのゲート端子Gt(Gl)は、転送サイリスタTのそれぞれに対応して設けられた電源線抵抗Rgxを介して、電源線71に接続されている。電源線71はVga端子に接続されている。
そして、転送サイリスタ列の一端側における転送サイリスタT1のゲート端子Gt1は、スタートダイオードDx0のカソード端子に接続されている。一方、スタートダイオードDx0のアノード端子は、第2転送信号線73に接続されている。
図5において、発光チップC1(C)の転送サイリスタT、結合ダイオードDx、電源線抵抗Rgx、スタートダイオードDx0、電流制限抵抗R1、R2を備える部分を転送部101と表記する。前述したように、発光サイリスタLを備える部分が発光部102に該当する。
図6は、第1の実施の形態における発光チップCの平面レイアウト図および断面図の一例である。ここでは、発光チップCと信号発生回路110との接続関係を示さないので、発光チップC1を例とすることを要しない。よって、発光チップCと表記する。
図6(a)は、発光チップCの平面レイアウト図であって、発光サイリスタL1〜L4、転送サイリスタT1〜T4を中心とした部分を示している。なお、端子(φ1端子、φ2端子、Vga端子、φI端子)の位置は、図4(a)と異なるが、説明の便宜上、図中左端部に示している。そして、基板80の裏面に設けられたVsub端子は、基板80の外に引き出して示している。図4(a)に対応させて端子を設けるとすると、φ2端子、φI端子、電流制限抵抗R2は、図6(a)において基板80の右端部に設けられる。また、スタートダイオードDx0は基板80の右端部に設けられてもよい。
図6(b)は、図6(a)に示したVIB−VIB線での断面図である。よって、図6(b)の断面図には、図中下より発光サイリスタL1、転送サイリスタT1、結合ダイオードDx1、電源線抵抗Rgx1の断面が示されている。なお、図6(a)および(b)の図中には、主要な素子や端子を名前により表記している。
発光チップCは、図6(b)に示すように、導電型がp型の基板80上に、p型の第1半導体層81、導電型がn型の第2半導体層82、p型の第3半導体層83およびn型の第4半導体層84が順に積層され、少なくともn型の第2半導体層82、p型の第3半導体層83およびn型の第4半導体層84が相互に分離溝にて分離された複数の島(アイランド)(後述する第1アイランド301〜第5アイランド305など)から構成されている。
p型の第1半導体層81は、分離されていてもされていなくともよい。図6(b)では、p型の第1半導体層81は、厚さ方向に対して一部が除去されている。また、p型の第1半導体層81が基板80を兼ねてもよい。
なお、複数のアイランドの一部のアイランドでは、n型の第4半導体層84が部分的に除去されている(例えば、後述する第1アイランド301)。複数のアイランドの他のアイランドでは、n型の第4半導体層84が除去されている(例えば、後述する第2アイランド302)。
さらに、発光チップCは、p型の第3半導体層83にオーミック接続するp型オーミック電極(後述するp型オーミック電極331など)およびn型の第4半導体層84にオーミック接続するpn型オーミック電極(後述するn型オーミック電極321など)を備えている。なお、p型の第3半導体層83にオーミック接続する材料の一例は亜鉛(Zn)を含む金(Au)(以下ではAuZnと表記する。)であり、n型の第4半導体層84にオーミック接続する材料の一例はゲルマニウム(Ge)を含む金(Au)(以下ではAuGeと表記する。)である。
そして、発光チップCには、図6(b)に示すように、これらのアイランドの表面および側面を覆うように絶縁層86が設けられている。そして、これらのアイランドと電源線71、第1転送信号線72、第2転送信号線73、点灯信号線75などの配線とが、絶縁層86に設けられたスルーホール(図6(a)では○で示す。)を介して接続されている。以下の説明では、絶縁層86およびスルーホールについての説明を省略する。
まず、図6(a)、(b)を参照して、第1アイランド301〜第5アイランド305の構成を説明する。
第1アイランド301は、表面形状が長方形であって、発光サイリスタL1、転送サイリスタT1、結合ダイオードDx1が設けられている。
発光サイリスタL1は、p型の基板80上に設けられたp型の第1半導体層81をアノード端子、n型の第4半導体層84上に設けられたn型オーミック電極321をカソード端子、n型の第4半導体層84を除去して露出させたp型の第3半導体層83上に設けられたp型オーミック電極331をゲート端子Gl1(図6(a)ではGt1(Gl1))とする。
発光サイリスタLは、主にn型の第2半導体層82とp型の第3半導体層83との界面で発光する。ここでは、カソードとして働くn型の第4半導体層84から光を取り出すため、発光サイリスタLのn型の第4半導体層84表面を発光面311と表記する。
そして、発光面311の平面形状は正方形であるとし、n型オーミック電極321が発光面311の中央に設けられているとする。
転送サイリスタT1は、p型の基板80上に設けられたp型の第1半導体層81をアノード端子、n型の第4半導体層84の領域312上に設けられたn型オーミック電極322をカソード端子、n型の第4半導体層84を除去して露出させたp型の第3半導体層83上に設けられたp型オーミック電極331をゲート端子Gt1(図6(a)ではGt1(Gl1))とする。
同様に、結合ダイオードDx1は、n型の第4半導体層84の領域313上に設けられたn型オーミック電極323をカソード端子、p型の第3半導体層83上に設けられたp型オーミック電極331をアノード端子とする。p型オーミック電極331は、結合ダイオードDx1のアノード端子、転送サイリスタT1のゲート端子Gt1および発光サイリスタL1のゲート端子Gl1である。
第2アイランド302は、表面形状が長方形であって、電源線抵抗Rgx1が設けられている。電源線抵抗Rgx1は、n型の第4半導体層84を除去して露出させたp型の第3半導体層83上に設けられたp型オーミック電極332とp型オーミック電極333との間のp型の第3半導体層83を抵抗とする。
第3アイランド303は、表面形状が長方形であって、スタートダイオードDx0が設けられている。スタートダイオードDx0は、n型の第4半導体層84の領域314上に設けられたn型オーミック電極324をカソード端子、n型の第4半導体層84を除去して露出させたp型の第3半導体層83上に設けられたp型オーミック電極334をアノード端子とする。
第4アイランド304および第5アイランド305は、表面形状が第2アイランド302と同様に長方形であって、第4アイランド304には電流制限抵抗R1が、第5アイランド305には電流制限抵抗R2が設けられている。電流制限抵抗R1、電流制限抵抗R2は、第2アイランド302に設けられた電源線抵抗Rgx1と同様に、それぞれが2個のp型オーミック電極(符号なし)間のp型の第3半導体層83を抵抗とする。
そして、図6(b)に示すように、基板80の裏面にはVsub端子となる裏面電極85が設けられている。
なお、発光チップCには、第1アイランド301、第2アイランド302と同様なアイランドが、並列するように複数形成されている。これらのアイランドには、発光サイリスタL2、L3、L4、…、転送サイリスタT2、T3、T4、…、結合ダイオードDx2、Dx3、Dx4,…、電源線抵抗Rgx2、Rgx3、Rgx4、…等が、第1アイランド301、第2アイランド302と同様に設けられている。
次に、図6(a)を参照して、第1アイランド301〜第5アイランド305に設けた各素子間の接続関係を説明する。
点灯信号線75は幹部75aと複数の枝部75bとを備え、幹部75aは発光サイリスタLの列方向であるx方向に延びるように設けられている。枝部75bは幹部75aから−y方向に枝分かれして、第1アイランド301に設けられた発光サイリスタL1のカソード端子であるn型オーミック電極321と接続されている。他の発光サイリスタLのカソード端子も同様である。そして、点灯信号線75はφI端子に接続されている。
第1転送信号線72は、第1アイランド301に設けられた転送サイリスタT1のカソード端子であるn型オーミック電極322に接続されている。第1アイランド301と同様なアイランドに設けられた他の奇数番号の転送サイリスタTのカソード端子も第1転送信号線72に接続されている。第1転送信号線72は、第4アイランド304に設けられた電流制限抵抗R1を介してφ1端子に接続されている。
一方、第2転送信号線73は、符号を付さないアイランドに設けられた偶数番号の転送サイリスタTのカソード端子であるn型オーミック電極(符号なし)に接続されている。第2転送信号線73は、第5アイランド305に設けられた電流制限抵抗R2を介してφ2端子に接続されている。
電源線71は、第2アイランド302に設けられた電源線抵抗Rgx1の一方の端子であるp型オーミック電極333に接続されている。他の電源線抵抗Rgxの一方の端子も電源線71に接続されている。電源線71はVga端子に接続されている。
そして、p型オーミック電極331(ゲート端子Gt1(Gl1))は、第2アイランド302に設けられたp型オーミック電極332(電源線抵抗Rgx1の他方の端子)に接続配線76で接続されている。
第1アイランド301に設けられたn型オーミック電極323(結合ダイオードDx1のカソード端子)は、隣接して設けられた転送サイリスタT2のゲート端子Gt2(Gl2)であるp型オーミック電極(符号なし)に接続配線77で接続されている。
ここでは説明を省略するが、他の発光サイリスタL、転送サイリスタT、結合ダイオードDx等についても同様である。
第1アイランド301のp型オーミック電極331(ゲート端子Gt1(Gl1))は、第3アイランド303に設けられたn型オーミック電極324(スタートダイオードDx0のカソード端子)に接続配線78で接続されている。p型オーミック電極334(スタートダイオードDx0のアノード端子)は、第2転送信号線73に接続されている。
このようにして、発光チップCが構成される。
以上説明したように、電源線71、第1転送信号線72、第2転送信号線73、点灯信号線75、接続配線76、77、78などの配線は、アイランド間を接続するように設けられている。特に、電源線71、第1転送信号線72、第2転送信号線73、点灯信号線75などは、発光チップCの長手方向(図6(a)に示すx方向)に沿って、発光チップCの一端部から他端部までつながって設けられている。
なお、転送サイリスタT、結合ダイオードDx、電源線抵抗Rgx、スタートダイオードDx0、電流制限抵抗R1、R2は、駆動素子の一例であり、電源線71、第1転送信号線72、第2転送信号線73、接続配線76、77、78は、駆動信号線の一例である。
ここで、アイランドの断面構造と配線とについて説明する。
前述したように、アイランドは、p型の基板80上に、p型の第1半導体層81、n型の第2半導体層82、p型の第3半導体層83およびn型の第4半導体層84が順に積層され、少なくともn型の第2半導体層82、p型の第3半導体層83およびn型の第4半導体層84が相互に分離されて構成されている。すなわち、アイランド間には、少なくともn型の第2半導体層82、p型の第3半導体層83およびn型の第4半導体層84の厚さに相当する深さの分離溝(トレンチ)が存在する。この分離溝の深さは、例えば2μmである。
よって、上記の配線は、1のアイランド上から、この分離溝の底部を経由して、隣接するアイランド上へと設けられることになる。
配線は、真空蒸着、スパッタリングなどの手法により、スルーホールを設けた絶縁層86上にアルミニウム、金などの金属膜が堆積されたのち、フォトリソグラフィおよびエッチングなどの手法により加工されて形成される。
真空蒸着、スパッタリングなどの手法においては、溶融した金属またはターゲットから飛び出した金属粒子が、絶縁層86上に飛来して堆積する。ここで、溶融した金属またはターゲットから飛び出した金属粒子は一方向から飛来するのではなく、真空蒸着、スパッタリングなどの装置によって設定される角度分布を持って飛来する。
また、フォトリソグラフィとは、加工したい材料(基板、膜など)の表面に塗布した光感光性の有機材料であるフォトレジストを、紫外光など波長が短い光で露光してフォトレジストのパターン(レジストパターン)を形成する技術である。そして、エッチングとは、レジストパターンで覆われていない材料を、その材料を除去する液またはガスにより除去する技術である。これらにより、材料(基板、膜など)が、予め定められた形状に加工される。
ところで、より高精細な画像の形成(高精細化)には、発光サイリスタLを配列するピッチをより細かく(小さく)して、高密度に配列することが求められる。発光サイリスタLの光量は発光面311の面積によって決まる。よって、光量を低下させないためには、アイランド間の分離溝の幅をより狭く(小さく)して、発光面311の面積を大きくすることが好ましい。
しかし、アイランド間の分離溝の幅が狭くなると、分離溝の幅に対する深さの比(アスペクト比)が大きくなってしまう。特に、この分離溝の深さは、例えば2μmと大きいため、分離溝の幅を狭くするとアスペクト比が大きくなる。
そして、分離溝のアスペクト比が大きくなると、分離溝内、特に分離溝の側面や底部に金属粒子が飛来しにくくなり、分離溝内において金属膜の厚さが薄くなったり、連続した膜として形成されなかったりする。この結果、配線の抵抗が高くなったり、断線したりして歩留まりが低下する。これは、真空蒸着、スパッタリングなどの手法において、分離溝に対して斜め方向から飛来する金属粒子が、分離溝を取り巻くアイランドの側面(側壁)に遮られて、分離溝内に到達しにくくなるためである(シャドー効果)。
そこで、配線の幅を広くして、配線抵抗の増加を幅の拡大により抑制したり、断線の確率を下げるようにしたりすることが行われる。
しかし、配線の幅を広くすると、発光チップCにおける配線の幅方向の長さ、すなわち発光チップCの幅(図6に示すy方向の長さ)が大きくなってしまう。このため、ウエハ当たりの発光チップCの数が減って、発光チップCのコストが上昇する。
一方、分離溝の側面をテーパ(傾斜)状、すなわちアイランドの断面の形状を台形にすることが行われる。分離溝の側面をテーパ状にすると、真空蒸着、スパッタリングなどの手法において、分離溝に対して斜め方向から飛来する金属粒子であっても、分離溝内に到達しやすくなる。これにより、配線抵抗の増加が抑制されるとともに、断線が発生する確率が下がって歩留まりが向上する。
しかし、分離溝の側面をテーパ状にすると、テーパ状の部分は素子として使用することができない。よって、発光面311とアイランド(第1アイランド301)の端部との間の距離はテーパ状の部分を考慮して設定される。
このため、高精細化のために発光サイリスタLを配列するピッチを小さくしようとすると、発光面311の面積も小さくせざるを得ない。すると、発光サイリスタLの光量が低下してしまう。一方、発光面311の面積を維持しようとすると、発光サイリスタLを配列するピッチを小さくできず、高精細化できない。
そこで、第1の実施の形態では、アイランドの配線が交差する部分については、側面をテーパ(傾斜)状にし、配線が交差しない部分については、側面をテーパ状にしないようにしている。なお、テーパ状としない側面が第1の側面の一例であり、テーパ状の側面が第1の側面より傾斜角が小さい第2の側面の一例である。なお、傾斜角は、基板の表面を基準とした側面の傾きである。
例えば、図6(a)、(b)に示すように、第1アイランド301において、転送サイリスタT1、結合ダイオードDx1が設けられた部分については、テーパ状とした側面301b(図6(b)に示すように、傾斜角β)に第1転送信号線72、第2転送信号線73、接続配線76、77、78が交差するようにしている。一方、発光サイリスタL1が設けられた部分(発光面311に隣接する部分)については、配線が交差しないので、テーパ状としない側面301a(図6(b)に示すように、傾斜角α)としている。傾斜角βは、傾斜角αより小さい。
そして、他のアイランド(第2アイランド302、第3アイランド303、第4アイランド304、第5アイランド305および符号を付さないアイランド)においても同様である。すなわち、配線が交差するアイランドの部分はテーパ状の側面とし、配線が交差しない部分はテーパ状としない側面としている。
なお、発光サイリスタLでは、発光面311の面積が大きいほど、発光量が大きくなる。一方、後述するように、転送サイリスタT、結合ダイオードDxは、発光サイリスタLのゲート端子Glの電位を設定できればよく、発光サイリスタLより小さい面積とできる(図6(a)参照)。よって、第1アイランド301において、転送サイリスタT、結合ダイオードDxが形成される面積が小さくてもよい。
このようにすることで、アイランドの側面をテーパ(傾斜)状にする場合に比べ、発光サイリスタLの発光面311とアイランド(第1アイランド301)の端部との間の距離を小さくすることができ、発光面311の面積が小さくなることが抑制される。
よって、高精細化のために、発光サイリスタLを配列するピッチを小さくして高密度に配列しても、発光サイリスタLの発光面311の面積が小さくなることが抑制されるとともに、配線抵抗の増加および断線が発生する確率が大きくなることが抑制される。
ここでテーパ状とは、アイランドの断面において、基板側の辺が基板と反対側の辺より長く、基板側の辺の一方の端部と反対側の辺の対向する端部とを結んだ直線が基板に対して傾斜していることをいう。このとき、側面が結んだ直線と一致してもよく、内側または外側のいずれかの側に凸状となっていてもよい。また、凹凸があってもよい。基板側の辺の他方の端部と反対側の辺の対向する端部との関係も同様であってよい。すなわち、配線を形成する金属粒子の分離溝内への堆積が、アイランドの側面によって妨げられることが抑制される形状であればよい。
そして、テーパ状でないとは、テーパ状である側面(例えば、図6(b)のβ)より、側面の傾斜角が急峻(例えば、図6(b)のα)であることをいう。
例えば、分離溝の深さが2μm且つ分離溝の幅が2μmであるとき、傾斜角βは70°以下であればよい。
(発光装置65の動作)
次に、発光装置65の動作について説明する。
前述したように、発光装置65は発光チップC1〜C40を備えている(図3、4参照)。
図4に示したように、基準電位Vsub、電源電位Vgaは、回路基板62上のすべての発光チップC1〜C40に共通に供給される。同様に、第1転送信号φ1、第2転送信号φ2は、発光チップC1〜C40に共通(並列)に送信される。
一方、点灯信号φI1〜φI40は、発光チップC1〜C40のそれぞれに個別に送信される。点灯信号φI1〜φI40は、画像データに基づいて、各発光チップC1〜C40の発光サイリスタLを点灯または非点灯に設定する信号である。よって、点灯信号φI1〜φI40は、画像データによって相互に波形が異なる。しかし、点灯信号φI1〜φI40は、同じタイミングで並列に送信される。
発光チップC1〜C40は並列に駆動されるので、発光チップC1の動作を説明すれば足りる。
<サイリスタ>
発光チップC1の動作を説明する前に、サイリスタ(転送サイリスタT、発光サイリスタL)の基本的な動作を説明する。サイリスタは、前述したように、アノード端子、カソード端子、ゲート端子の3端子を有する半導体素子である。
以下では、一例として、Vsub端子である裏面電極85(図5、図6参照)に供給される基準電位Vsubをハイレベルの電位(以下では「H」と表記する。)として0V、Vga端子に供給される電源電位Vgaをローレベルの電位(以下では「L」と表記する。)として−3.3Vとして説明する。
第1の実施の形態では、発光装置65は負の電位で駆動される。
サイリスタのアノード端子であるp型の第1半導体層81はp型の基板80と同電位であるので、サイリスタのアノード端子は裏面電極85に供給される基準電位Vsub(「H」(0V))になっている。
サイリスタは、図6に示したように、GaAs、GaAlAsなどによるp型半導体層(p型の第1半導体層81、p型の第3半導体層83)、n型半導体層(n型の第2半導体層82、n型の第4半導体層84)をp型の基板80上に積層して構成される。ここでは、p型半導体層とn型半導体層とで構成されるpn接合の順方向電位(拡散電位)Vdを一例として1.5Vとして説明する。
アノード端子とカソード端子との間に電流が流れていないオフ状態のサイリスタは、しきい電圧より低い電位(絶対値が大きい負の電位)がカソード端子に印加されるとオン状態に移行(ターンオン)する。ここで、サイリスタのしきい電圧は、ゲート端子の電位からpn接合の順方向電位Vd(1.5V)を引いた値である。よって、ゲート端子の電位が0Vであると、サイリスタのしきい電圧は−1.5Vとなる。すなわち、−1.5Vより低い電位(絶対値が大きい負の電位)がカソード端子に印加されると、サイリスタはターンオンする。サイリスタは、ターンオンすると、アノード端子とカソード端子との間に電流が流れた状態(オン状態)になる。
オン状態のサイリスタのゲート端子の電位は、アノード端子の電位に近い電位になる。ここでは、アノード端子を基準電位Vsub(0V(「H」))に設定しているので、ゲート端子の電位は0V(「H」)になるとする。また、オン状態のサイリスタのカソード端子は、アノード端子の電位からpn接合の順方向電位Vd(1.5V)を引いた電位に近い電位となる。ここでは、アノード端子を基準電位Vsub(0V(「H」))に設定しているので、オン状態のサイリスタのカソード端子の電位は−1.5Vに近い電位(絶対値が1.5Vより大きい負の電位)となる。なお、カソード端子の電位は、オン状態のサイリスタに電流を供給する電源との関係で設定される。
サイリスタは、一度ターンオンすると、カソード端子の電位が、オン状態を維持するために必要な電位(上記の−1.5Vに近い電位)より高い電位(絶対値が小さい負の電位、0Vまたは正の電位)が印加されると、オフ状態に移行(ターンオフ)する。例えば、カソード端子が「H」(0V)になると、オン状態を維持するために必要な電位より高い電位であるとともに、カソード端子の電位とアノード端子の電位とが同じになるので、サイリスタはターンオフする。
一方、オン状態のサイリスタのカソード端子に、オン状態を維持するために必要な電位より低い電位(絶対値が大きい負の電位)が継続的に印加され、オン状態を維持しうる電流(維持電流)が供給されると、サイリスタはオン状態を維持する。
そして、発光サイリスタLは、ターンオンすると点灯(発光)し、ターンオフすると消灯(非点灯)する。オン状態の発光サイリスタLの発光量は、発光面311の面積およびカソード端子とアノード端子との間に流す電流によって決まる。
<タイミングチャート>
図7は、発光装置65および発光チップCの動作を説明するためのタイミングチャートである。
図7では、発光チップC1の発光サイリスタL1〜L5の5個の発光サイリスタLの点灯または非点灯を制御(点灯制御と表記する。)する部分のタイミングチャートを示している。前述したように、他の発光チップC2〜C40は、発光チップC1と並行して動作するため、発光チップC1の動作を説明すれば足りる。
なお、図7では、発光チップC1の発光サイリスタL1、L2、L3、L5を点灯させ、発光サイリスタL4を消灯(非点灯)としている。
図7において、時刻aから時刻kへとアルファベット順に時刻が経過するとする。発光サイリスタL1は、時刻bから時刻eの期間T(1)において、発光サイリスタL2は、時刻eから時刻iの期間T(2)において、発光サイリスタL3は、時刻iから時刻jの期間T(3)において、発光サイリスタL4は、時刻jから時刻kの期間T(4)において点灯または非点灯の制御(点灯制御)がされる。以下、同様にして番号が5以上の発光サイリスタLが点灯制御される。
第1転送信号φ1、第2転送信号φ2、点灯信号φI1の波形について説明する。なお、時刻aから時刻bまでの期間は、発光チップC1(発光チップC2〜C40も同じ。)が動作を開始する期間である。この期間の信号については、動作の説明において説明する。
φ1端子(図5、図6参照)に送信される第1転送信号φ1およびφ2端子(図5、図6参照)に送信される第2転送信号φ2は、「H」と「L」との2つの電位を有する信号である。そして、第1転送信号φ1および第2転送信号φ2は、連続する2つの期間T(例えば、期間T(1)と期間T(2))を単位として波形が繰り返される。
第1転送信号φ1は、期間T(1)の開始時刻bで「H」から「L」に移行し、時刻fで「L」から「H」に移行する。そして、期間T(2)の終了時刻iにおいて、「H」から「L」に移行する。
第2転送信号φ2は、期間T(1)の開始時刻bにおいて「H」であって、時刻eで「H」から「L」に移行する。そして、期間T(2)の終了時刻iにおいて「L」を維持している。
第1転送信号φ1と第2転送信号φ2とを比較すると、第2転送信号φ2は、第1転送信号φ1を時間軸上で期間T後ろにずらしたものに当たる。第1転送信号φ1は、期間T(1)および期間T(2)での波形が、期間T(3)以降において繰り返す。一方、第2転送信号φ2は、期間T(1)において、破線で示す波形および期間T(2)での波形が、期間T(3)以降において繰り返す。第2転送信号φ2の期間T(1)の波形が期間T(3)以降と異なるのは、期間T(1)は発光装置65が動作を開始する期間であるためである。
第1転送信号φ1と第2転送信号φ2との一組の転送信号は、後述するように、図5、図6に示した転送サイリスタTを番号順にオン状態を伝播させることにより、オン状態の転送サイリスタTと同じ番号の発光サイリスタLを、点灯または非点灯の制御(点灯制御)の対象として指定する。
次に、発光チップC1のφI端子に送信される点灯信号φI1について説明する。なお、他の発光チップC2〜C40には、それぞれ点灯信号φI2〜φI40が送信される。点灯信号φI1は、「H」と「L」との2つの電位を有する信号である。
ここでは、発光チップC1の発光サイリスタL1に対する点灯制御の期間T(1)において、点灯信号φI1を説明する。なお、発光サイリスタL1は点灯させるとしている。
点灯信号φI1は、期間T(1)の開始時刻bにおいて「H」であって、時刻cで「H」から「L」に移行する。そして、時刻dで「L」から「H」に移行し、期間T(1)の終了時刻eにおいて「H」を維持している。
では、図4、図5を参照しつつ、図7に示したタイミングチャートにしたがって、発光装置65および発光チップC1の動作を説明する。なお、以下では、発光サイリスタL1およびL2を点灯制御する期間T(1)およびT(2)について説明する。
(1)時刻a
<発光装置65>
時刻aにおいて、発光装置65の信号発生回路110の基準電位供給部160は、基準電位Vsubを「H」(0V)に設定する。電源電位供給部170は、電源電位Vgaを「L」(−3.3V)に設定する。すると、発光装置65の回路基板62上の電源ライン200aは基準電位Vsubの「H」(0V)になり、発光チップC1〜C40のそれぞれのVsub端子は「H」になる。同様に、電源ライン200bは電源電位Vgaの「L」(−3.3V)になり、発光チップC1〜C40のそれぞれのVga端子は「L」になる(図4参照)。これにより、発光チップC1〜C40のそれぞれの電源線71は「L」になる(図5参照)。
そして、信号発生回路110の転送信号発生部120は第1転送信号φ1、第2転送信号φ2をそれぞれ「H」に設定する。すると、第1転送信号ライン201および第2転送信号ライン202が「H」になる(図4参照)。これにより、発光チップC1〜C40のそれぞれのφ1端子およびφ2端子が「H」になる。電流制限抵抗R1を介してφ1端子に接続されている第1転送信号線72の電位も「H」になり、電流制限抵抗R2を介してφ1端子に接続されている第2転送信号線73も「H」になる(図5参照)。
さらに、信号発生回路110の点灯信号発生部140は、点灯信号φI1〜φI40をそれぞれ「H」に設定する。すると、点灯信号ライン204−1〜204−40が「H」になる(図4参照)。これにより、発光チップC1〜C40のそれぞれのφI端子が、電流制限抵抗RIを介して「H」になり、φI端子に接続された点灯信号線75も「H」になる(図5参照)。
<発光チップC1>
転送サイリスタT、発光サイリスタLのアノード端子はVsub端子に接続されているので、「H」(0V)に設定される。
奇数番号の転送サイリスタT1、T3、T5、…のそれぞれのカソード端子は、第1転送信号線72に接続され、「H」に設定されている。偶数番号の転送サイリスタT2、T4、T6、…のそれぞれのカソード端子は、第2転送信号線73に接続され、「H」に設定されている。よって、転送サイリスタTは、アノード端子およびカソード端子がともに「H」であるためオフ状態にある。
発光サイリスタLのカソード端子は、「H」の点灯信号線75に接続されている。よって、発光サイリスタLも、アノード端子およびカソード端子がともに「H」であるためオフ状態にある。
図5中の転送サイリスタ列の一端のゲート端子Gt1は、前述したように、スタートダイオードDx0のカソード端子に接続されている。ゲート端子Gt1は、電源線抵抗Rgx1を介して、電源電位Vga(「L」(−3.3V))の電源線71に接続されている。そして、スタートダイオードDx0のアノード端子は第2転送信号線73に接続され、電流制限抵抗R2を介して、「H」(0V)のφ2端子に接続されている。よって、スタートダイオードDx0は順バイアスであり、スタートダイオードDx0のカソード端子(ゲート端子Gt1(Gl1))は、スタートダイオードDx0のアノード端子の電位(「H」(0V))からpn接合の順方向電位Vd(1.5V)を引いた値(−1.5V)になる。また、ゲート端子Gt1が−1.5Vになると、結合ダイオードDx1は、アノード端子(ゲート端子Gt1)が−1.5Vで、カソード端子が電源線抵抗Rgx2を介して電源線71(「L」(−3.3V))に接続されているので、順バイアスになる。よって、ゲート端子Gt2の電位は、ゲート端子Gt1の電位(−1.5V)からpn接合の順方向電位Vd(1.5V)を引いた−3Vになる。しかし、3以上の番号のゲート端子Gtには、スタートダイオードDx0のアノード端子が「H」(0V)であることの影響は及ばず、これらのゲート端子Gtの電位は、電源線71の電位である「L」(−3.3V)になっている。
なお、前述したように、ゲート端子Gtはゲート端子Glに接続されているので、ゲート端子Glの電位は、ゲート端子Gtの電位と同じである。よって、転送サイリスタT、発光サイリスタLのしきい電圧は、ゲート端子Gt(Gl)の電位からpn接合の順方向電位Vd(1.5V)を引いた値となる。すなわち、転送サイリスタT1、発光サイリスタL1のしきい電圧は−3V、転送サイリスタT2、発光サイリスタL2のしきい電圧は−4.5V、番号が3以上の転送サイリスタT、発光サイリスタLのしきい電圧は−4.8Vとなっている。
(2)時刻b
図7に示す時刻bにおいて、第1転送信号φ1が、「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行する。これにより発光装置65および発光チップC1が動作を開始する。以下では、発光チップC1の動作を説明する。
第1転送信号φ1が「H」から「L」に移行すると、φ1端子および電流制限抵抗R1を介して、第1転送信号線72の電位が、「H」から「L」に移行する。すると、しきい電圧が−3Vである転送サイリスタT1がターンオンする。
転送サイリスタT1がターンオンすることで、第1転送信号線72の電位は、アノード端子の電位(「H」(0V))からpn接合の順方向電位Vd(1.5V)を引いた−1.5Vになる。
転送サイリスタT1がターンオンすると、ゲート端子Gt1(Gl1)の電位は、転送サイリスタT1のアノード端子の電位である「H」(0V)になる。そして、ゲート端子Gt2(Gl2)の電位が−1.5V、ゲート端子Gt3(Gl3)の電位が−3V、番号が4以上のゲート端子Gt(Gl)の電位が「L」(−3.3V)になる。
これにより、発光サイリスタL1のしきい電圧が−1.5V、転送サイリスタT2、発光サイリスタL2のしきい電圧が−3V、転送サイリスタT3、発光サイリスタL3のしきい電圧が−4.5V、番号が4以上の転送サイリスタT、発光サイリスタLのしきい電圧が−4.8Vになる。
(3)時刻c
時刻cにおいて、点灯信号φI1が「H」から「L」に移行する。
すると、電流制限抵抗RIおよびφI端子を介して、点灯信号線75が「H」から「L」に移行する。すると、しきい電圧が−1.5Vである発光サイリスタL1がターンオンして、点灯(発光)する。これにより、点灯信号線75の電位が−1.5Vに近い電位(絶対値が1.5Vより大きい負の電位)になる。
(4)時刻d
時刻dにおいて、点灯信号φI1が「L」から「H」に移行する。
すると、電流制限抵抗RIおよびφI端子を介して、点灯信号線75の電位が「L」から「H」に移行する。すると、発光サイリスタL1は、アノード端子とカソード端子とがともに「H」になるのでターンオフして消灯(非点灯)する。発光サイリスタL1の点灯期間は、点灯信号φI1が「H」から「L」に移行した時刻cから、点灯信号φI1が「L」から「H」に移行する時刻dまでの、点灯信号φI1が「L」である期間となる。
(5)時刻e
時刻eにおいて、第2転送信号φ2が「H」から「L」に移行する。ここで、発光サイリスタL1を点灯制御する期間T(1)が終了し、発光サイリスタL2を点灯制御する期間T(2)が開始する。
第2転送信号φ2が「H」から「L」に移行すると、φ2端子を介して第2転送信号線73の電位が「H」から「L」に移行する。前述したように、転送サイリスタT2は、しきい電圧が−3Vになっているので、ターンオンする。これにより、ゲート端子Gt2(Gl2)の電位が「H」(0V)、ゲート端子Gt3(Gl3)の電位が−1.5V「H」(0V)、ゲート端子Gt4(Gl4)の電位が−3Vになる。そして、番号が5以上のゲート端子Gt(Gl)の電位が−3.3Vになる。
(6)時刻f
時刻fにおいて、第1転送信号φ1が「L」から「H」に移行する。
すると、φ1端子を介して第1転送信号線72の電位が「L」から「H」に移行する。すると、オン状態の転送サイリスタT1は、アノード端子とカソード端子とがともに「H」になって、ターンオフする。すると、ゲート端子Gt1(Gl1)の電位は、電源線抵抗Rgx1を介して、電源線71の電源電位Vga(「L」(−3.3V))に向かって変化する。これにより、結合ダイオードDx1は、電流が流れない方向に電位が加えられた状態(逆バイアス)になる。よって、ゲート端子Gt2(Gl2)が「H」(0V)である影響は、ゲート端子Gt1(Gl1)には及ばなくなる。すなわち、逆バイアスの結合ダイオードDxで接続されたゲート端子Gtを有する転送サイリスタTは、しきい電圧が−4.8Vになって、「L」(−3.3V)の第1転送信号φ1または第2転送信号φ2ではターンオンしなくなる。
(7)その他
時刻gにおいて、点灯信号φI1が「H」から「L」に移行すると、時刻cでの発光サイリスタL1と同様に、発光サイリスタL2がターンオンして、点灯(発光)する。
そして、時刻hにおいて、点灯信号φI1が「L」から「H」に移行すると、時刻dでの発光サイリスタL1と同様に、発光サイリスタL2がターンオフして消灯する。
さらに、時刻iにおいて、第1転送信号φ1が「H」から「L」に移行すると、時刻bでの転送サイリスタT1または時刻eでの転送サイリスタT2と同様に、しきい電圧が−3Vの転送サイリスタT3がターンオンする。時刻iで、発光サイリスタL2を点灯制御する期間T(2)が終了し、発光サイリスタL3を点灯制御する期間T(3)が開始する。
以降は、これまで説明したことの繰り返しとなる。
なお、発光サイリスタLを点灯(発光)させないで、消灯(非点灯)のままとするときは、図7の発光サイリスタL4を点灯制御する期間T(4)における時刻jから時刻kに示す点灯信号φI1のように、点灯信号φIを「H」(0V)のままとすればよい。このようにすることで、発光サイリスタL4のしきい電圧が−1.5Vであっても、発光サイリスタL4は消灯(非点灯)のままとなる。
以上説明したように、転送サイリスタTのゲート端子Gtは結合ダイオードDxによって相互に接続されている。よって、ゲート端子Gtの電位が変化すると、電位が変化したゲート端子Gtに、順バイアスの結合ダイオードDxを介して接続されたゲート端子Gtの電位が変化する。そして、電位が変化したゲート端子を有する転送サイリスタTのしきい電圧が変化する。転送サイリスタTは、しきい電圧が「L」(−3.3V)より高い(絶対値が小さい負の電位)と、第1転送信号φ1または第2転送信号φ2が「H」(0V)から「L」(−3.3V)に移行するタイミングにおいてターンオンする。
そして、オン状態の転送サイリスタTのゲート端子Gtにゲート端子Glが接続された発光サイリスタLは、しきい電圧が−1.5Vであるので、点灯信号φIが「H」から「L」に移行すると、ターンオンして点灯(発光)する。
すなわち、転送サイリスタTはオン状態になることで、点灯制御の対象である発光サイリスタLを指定し、点灯信号φIは、点灯制御の対象の発光サイリスタLを点灯または非点灯に設定する。
このように、画像データに応じて点灯信号φIの波形を設定して、各発光サイリスタLの点灯または非点灯を制御している。
第1の実施の形態では、図6に示したように、アイランドにおいて配線が交差する部分の側面をテーパ状にしている。そして、アイランドにおいて配線が交差しない部分の側面はテーパ状にしていない。
次に、アイランドの一部の側面をテーパ状にし、他の側面をテーパ状にしない方法について説明する。
第1の実施の形態では、アイランドにおいて、側面をテーパ状にする部分に対しては、側面をテーパ状(例えば断面を台形)としたフォトレジストのパターン(レジストパターン)を形成し、ドライエッチングによりレジストパターンの断面形状をアイランドに転写する。一方、アイランドにおいて、側面をテーパ状にしない部分に対しては、側面がテーパ状でないレジストパターンを形成し、ドライエッチングする。
そして、ここでは、アイランドの側面をテーパ状にするため、グレースケールリソグラフィを用いている。
次に、グレースケールリソグラフィについて説明する。
グレースケールリソグラフィは、フォトリソグラフィにおいて、露光光の光透過量(露光量)に分布(階調)を持たせたフォトマスクを用いて行うリソグラフィである。
グレースケールリソグラフィでないフォトリソグラフィに用いられるフォトマスクは、露光光が透過する透過領域と露光光が遮光される遮光領域とで構成されている。フォトマスクは、溶融石英などのガラス基板上に、クロムなどの遮光性の高い膜で遮光領域を形成したものである。透過領域は遮光性の高い膜がエッチングなどにより除去されて形成され、遮光領域は遮光性の高い膜が除去されないで残されている。ここで、透過領域の光透過量を100%、遮光領域の光透過量を0%とする。
フォトレジストには、ポジ型とネガ型ある。ポジ型のフォトレジストは、露光光の照射によって分解して低分子化することにより現像液に溶解し、露光光が遮光された部分が現像液に不溶となる。一方、ネガ型のフォトレジストは、露光光の照射により重合して現像液に不溶になり、露光光が遮光された部分が現像液に溶解する。
よって、ポジ型のフォトレジストの場合、フォトマスクの透過領域に対向する部分が、現像液に溶解し、遮光領域に対向する部分が残ることになる。
一方、グレースケールリソグラフィに用いられるフォトマスクでは、透過領域および遮光領域に加え、露光光の光透過量が0%と100%との間の領域(以下では、グレースケール(半透過)領域と表記する。)を設けている。
グレースケール領域は、例えば、遮光性の膜を、フォトレジストが解像しない微細なドットに加工し、ドットの分布(ドット密度)により、露光光の等価的な光透過量を設定することで得られる。すなわち、ドット密度によって、0%から100%までの間の光透過量が設定できる。なお、フォトマスク上のドットとしては、例えば電子ビーム露光装置などにより形成したサブμmのサイズのドットが使用できる。そして、i線などを用いた露光装置により、フォトレジストを露光すればよい。
そして、例えばポジ型のフォトレジストにおいて、フォトマスクの透過領域に対応する部分では、フォトレジストの全膜厚が丁度分解して現像により除去されるように、露光時間(露光量)を設定する。このとき、グレースケール領域では、フォトレジストの露光光が照射された表面(フォトレジストの発光チップCから遠い側の面)側は分解して、現像により除去されるが、裏面(フォトレジストの発光チップCから近い側の面)側が残存する。そして、遮光領域では、フォトレジストは現像によって除去されないで残る。
よって、被加工材料(基板、膜など)の表面の場所において、フォトマスクの露光光の光透過量に対応して、現像後のフォトレジストの厚さが異なるように形成される。
そして、被加工材料とフォトレジストとのエッチング速度の差が少ないエッチング法により、被加工材料をエッチングすると、被加工材料とともにフォトレジストもエッチング(除去)されるので、フォトレジストの断面形状(プロファイル)が、被加工材料の深さ方向の断面形状(プロファイル)となって転写される。
図8は、第1の実施の形態におけるアイランドを形成するためのフォトマスク(後述する図9のフォトマスク95)において、図6の第1アイランド301、第2アイランド302を形成するためのマスクパターン401、402の一例を示す図である。ここでは、フォトレジスト(後述する図9のフォトレジスト90)はポジ型であるとする。よって、図8において黒く塗りつぶしたマスクパターン401、402以外の部分は露光光(後述する図9の露光光97)が透過する透過領域である。マスクパターン401が第1アイランド301に対応し、マスクパターン402が第2アイランド302に対応する。
そして、マスクパターン401は遮光領域401aとグレースケール領域401bとを備えている。グレースケール領域401bが、図6(a)に示したテーパ状の側面301bに対応する。同様に、マスクパターン402も遮光領域402aとグレースケール領域402bとを備えている。グレースケール領域402bが、図6(a)に示したテーパ状の側面(符号なし)に対応する。
ここでは、グレースケール領域401b、402bは、ともに微細なドットから構成されている。そして、ドットの密度が、それぞれの遮光領域401a、402aに近いほど高く、離れるほど低くなっている。
それぞれのドットは、密度によって等価的に光透過量を設定する。よって、グレースケール領域401b、402bでは、遮光領域401a、402aに近いほど、光透過量が低く、離れるほど光透過量が高くなる。
ポジ型のフォトレジストを用いる場合、遮光領域401a、402aに対応する部分ではフォトレジストが現像で除去されずに残る。一方、透過領域に対応する部分ではフォトレジストが現像で除去される。この中間のグレースケール領域401b、402bに対応する部分において、光透過量が高い部分ではフォトレジストが現像で除去される量が少なく、光透過量が低い部分ではフォトレジストが現像で除去される量が多い。よって、マスクパターン401、402で形成されるレジストパターンは、グレースケール領域401b、402bに対応する部分が、テーパ状の側面となる。
なお、グレースケール領域401b、402bを有しないで、遮光領域401a、402aから透過領域になっていると、レジストパターンの側面の傾きは、テーパ状の側面に比べて、急峻になる。
フォトレジストは、フォトマスクのポジ・ネガの関係を反転すれば、ネガ型であってもよい。
なお、レジストパターンの側面をテーパ状またはなだらかな形状にする方法として、レジストパターンを熱処理(ポストベーク)により粘性流動させ、表面張力によってレジストパターンの端部をなだらかに(角を丸く)することが行われる。この場合、すべてのレジストパターンの端部がなだらかになる。このため、前述したように、アイランドのすべての側面がテーパ状またはなだらかな形状になって、発光サイリスタを高密度に配列するのに好ましくない。
第1の実施の形態では、転送部101に対応するアイランドの側面に対しては、上記のグレースケールリソグラフィを適用してテーパ状にし、発光部102に対応するアイランドの側面に対しては、グレースケールリソグラフィを適用しないでテーパ状にしないようにしている。
次に、発光チップCの製造方法を説明する。
(発光チップCの製造方法)
図9は、発光チップCの製造方法を説明する図である。図9(a1)〜(f1)は、図6(a)におけるIXA−IXA線での断面において、製造方法を説明する図である。すなわち、発光サイリスタL1〜L4の部分(以下では発光部102と表記する。)での断面である。一方、図9(a2)〜(f2)は、図6(a)におけるIXB−IXB線での断面において、製造方法を説明する図である。すなわち、転送サイリスタT1、T3および第1転送信号線72の部分(以下では転送部101と表記する。)での断面である。なお、図8においても、フォトマスク95のマスクパターン401において、発光部102の対応する部分にIXA´−IXA´線を、転送部101の対応する部分にIXB´−IXB´線を示す。
なお、発光チップCの製造においては、例えば円形のウエハ(基板80)上に複数の発光チップCが形成され、ウエハが発光チップC毎に分割される。ここでは、製造方法を発光チップCの内部の構造で説明するので、ウエハと表記せず、発光チップCと表記する。そして、製造の途上であっても、発光チップCと表記する。
図9(a1)〜(f1)の発光部102の断面においては、アイランド(第1アイランド301および第1アイランド301と並列に設けられた番号を付さないアイランド)の側面は、テーパ状にしない。一方、図9(a2)〜(f2)の転送部101の断面においては、アイランドの側面は、テーパ状にする。
図9(a1)、(a2)は、アイランドを形成する前の発光チップCにフォトレジスト90を塗布し、フォトマスク95を介して露光光97を照射する工程を示す。
アイランドを形成する前の発光チップCは、例えばGaAsやGaAlAsなどの化合物半導体のp型の基板80上に、p型の第1半導体層81、n型の第2半導体層82、p型の第3半導体層83およびn型の第4半導体層84が順に積層されている(積層半導体を形成するステップ)。なお、積層されたp型の第1半導体層81、n型の第2半導体層82、p型の第3半導体層83およびn型の第4半導体層84を積層半導体と呼び、積層する工程を積層半導体を形成するステップと呼ぶ。
そして、図6に示すように、第1アイランド301〜第5アイランド305などにおいて、n型の第4半導体層84を除去してp型の第3半導体層83の表面を露出させるためのエッチング(ゲート出しエッチング)が行なわれる。例えば、第1アイランド301においては、発光サイリスタL1の発光面311、結合ダイオードDx1の領域312、転送サイリスタT1の領域313を残して、n型の第4半導体層84が除去されている。
なお、n型の第4半導体層84の厚さは、例えば0.5μmである。n型の第4半導体層84の厚さは、分離溝の深さの例えば2μmに比べて小さい。よって、分離溝に比べ配線の形成に及ぼす影響は小さい。
この発光チップC上に、フォトレジスト90を塗布する。ここで、フォトレジスト90はポジ型である。
図9(a1)に示すように、発光部102の部分ではアイランドの側面は、テーパ状にしない。よって、フォトマスク95は、露光光97を遮光する遮光領域401aが形成されている(図8のIXA´−IXA´線参照)。
一方、図9(a2)に示すように、転送部101の部分ではアイランドの側面は、テーパ状にする。よって、フォトマスク95は、遮光領域401aと遮光領域401aを挟んで外側に行くにしたがい徐々に透過光量が大きくなるグレースケール領域401bとが設けられている(図8のIXB´−IXB´線参照)。
このフォトマスク95を介して、露光光97にて発光チップC上に形成されたフォトレジスト90を露光する(フォトレジストを露光するステップ)。そして、予め定められた現像液により現像してレジストパターン91、92を形成する(レジストパターンを形成するステップ)。
図9(b1)、(b2)は、フォトレジスト90の現像工程後の発光チップCの断面を示す図である。
図9(b1)に示すように、発光部102のレジストパターン91は、側面がテーパ状でない(図9(b1)では発光チップCの表面に対して垂直に表記している。)。一方、図9(b2)で示すように、転送部101のレジストパターン92は、グレースケール領域401bを反映して、側面がテーパ状(図9(b2)では断面を台形で表記している。)である。
なお、レジストパターン91の側面は発光チップCの表面に対して垂直でなくともよく、レジストパターン92の側面より急峻なテーパ状(断面が台形)であってもよく、上部より下部が狭い逆テーパ状(断面が逆台形)であってもよい。
図9(c1)、(c2)は、リアクティブイオンエッチングなどのドライエッチングによるアイランド加工工程後の発光チップCの断面を示す図である。
ここでは、リアクティブイオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)によりアイランドを形成するとする。RIEでは、GaAs、GaAlAsなどの化合物半導体と反応するガスをイオン化し、これらの化合物半導体に照射することにより、GaAs、GaAlAsなどの化合物半導体による第3半導体層83、第2半導体層82、第1半導体層81を、レジストパターン91、92とともにエッチングする(エッチングするステップ)。RIEにおけるエッチングは、基板80に垂直な方向に進む。
なお、RIEの他に、イオンビームエッチングなどが使用できる。
ここでは、化合物半導体のエッチング速度と、レジストパターン91、92のエッチング速度との差が小さくなるように条件を設定する。すると、化合物半導体がエッチングされるとともに、レジストパターン91、92がエッチングされる。すなわち、テーパ状の側面を有するレジストパターン92では、レジストパターン92の側面のテーパ状のすその部分から消失し、テーパ状の側面が内側にシフトする。そして、新たに露出した化合物半導体の部分もエッチングされるようになる。このようにして、レジストパターン92の断面形状が、化合物半導体の断面形状に転写される。すなわち、アイランドの転送部101の部分では側面がテーパ状になる。
一方、側面がテーパ状でないレジストパターン91では、側面がシフトしない。よって、アイランドの発光部102の部分では側面はテーパ状にならない。
図9(d1)、(d2)は、レジストパターン91、92を除去するレジスト除去工程の後の発光チップCの断面を示す図である。
レジストパターン91、92を予め定められた方法により除去する。
図9(e1)、(e2)は、p型オーミック電極およびn型オーミック電極を形成した発光チップCに絶縁層86を形成する絶縁層形成工程の後の発光チップCの断面を示す図である。
AuGeなどによるn型オーミック電極(n型オーミック電極321、322など)、AuZnなどによるp型オーミック電極(p型オーミック電極331など)を予め定められた方法により形成する。
そして、発光チップCの表面に、例えば二酸化シリコンなど、発光サイリスタLの発光する光を透過する絶縁材料で構成される絶縁層86を予め定められた方法により堆積する。
図9(f1)、(f2)は、絶縁層86にスルーホールを設け、配線を形成する配線形成工程の後の発光チップCの断面を示す図である。
p型オーミック電極およびn型オーミック電極の中央部を露出させるように、絶縁層86にスルーホールを設ける。次に、例えばアルミニウム、金などの金属膜を堆積し、予め定められた方法により配線に加工する(配線を形成するステップ)。
このようにすることで、図6に示した発光チップCが製造される。
以上説明したように、第1の実施の形態では、アイランドの配線が交差する転送部101に対応する部分の側面をテーパ状にし、配線が交差しない発光部102の部分の側面をテーパ状にしないことで、配線抵抗の増加、配線の断線確率の低減を図っている。これにより、発光部102における発光サイリスタLの発光面311の面積が減少することを抑制しつつ、発光サイリスタLを高密度に配列している。
なお、第1の実施の形態では、第1アイランド301に、発光サイリスタL1、転送サイリスタT1、結合ダイオードDx1を形成した。しかし、発光サイリスタL1と、転送サイリスタT1および結合ダイオードDx1とを別のアイランドに形成してもよい。このとき、発光サイリスタL1を形成したアイランドでは、点灯信号線75の幹部75aが交差する側面をテーパ状にすればよい。
すなわち、例えば図6(a)、(b)に示した第1アイランド301が複数のアイランドに分割して形成されていても、アイランドの配線が交差する側面の部分をテーパ状にすればよい。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、図6(a)、(b)に示したように、転送部101に対応するアイランドの側面をテーパ状にし、そのテーパ状の側面に電源線71、第1転送信号線72、第2転送信号線73などの配線を交差させた。
第2の実施の形態では、アイランドの側面の配線が交差する部分をテーパ状にする。他の構成は、第1の実施の形態と同様であるので、異なる部分を説明し、同様な部分は同じ符号を付して、説明を省略する。
図10は、第2の実施の形態における発光チップCの平面レイアウト図および断面図の一例である。図10(a)は、発光チップCの平面レイアウト図であって、発光サイリスタL1〜L4、転送サイリスタT1〜T4を中心とした部分を示している。図10(b)は、図10(a)に示したXB−XB線での断面図である。よって、図6(b)と同様に、図10(b)には、図中下より発光サイリスタL1、転送サイリスタT1、結合ダイオードDx1、電源線抵抗Rgx1の断面が示されている。
図10においては、第1アイランド301において、第1転送信号線72、第2転送信号線73、接続配線76、77、78が交差する側面の部分をテーパ状にしている。同様に、第2アイランド302において、電源線71、接続配線76が交差する側面の部分をテーパ状にしている。他のアイランドについても同様である。
第1の実施の形態では、アイランドの転送部101に対応する部分の側面をテーパ状にしたため、転送サイリスタT、結合ダイオードDx、スタートダイオードDx0などの素子が占める面積が小さくなる。しかし、第2の実施の形態では、配線と交差する部分を除き、これらの素子が占める面積を小さくすることを要しない。よって、これらの素子を大きくすることにより、これらの素子の動作がより安定する。
なお、第2の実施の形態でも、第1の実施の形態と同様に、配線が交差するアイランドの側面を選択的にテーパ状にできるので、配線と交差しない発光サイリスタLなどのアイランドの側面をテーパ状にすることを要しない。よって、発光サイリスタLを高密度に配列できる。
第1の実施の形態および第2の実施の形態では、サイリスタ(転送サイリスタT、発光サイリスタL)は、アノード端子が基板80に接続されたアノードコモンとして説明した。サイリスタ(転送サイリスタT、発光サイリスタL)は、回路の極性を変更することによって、カソード端子が基板80に接続されたカソードコモンとしてもよい。
さらに、第1の実施の形態および第2の実施の形態では、発光サイリスタLと転送サイリスタTとから構成される自己走査型発光素子アレイ(SLED)で説明したが、自己走査型発光素子アレイ(SLED)は、発光サイリスタLと転送サイリスタTの他に、制御用のサイリスタ、ダイオード、抵抗などの他の部材を含んでいてもよい。
また、第1の実施の形態および第2の実施の形態では、転送サイリスタTの間を結合ダイオードDxで接続したが、抵抗など電位の変化を伝達できる部材であってもよい。
そして、第1の実施の形態および第2の実施の形態では、発光素子を発光サイリスタLとしたが、発光素子はp型の半導体層とn型の半導体層とが積層された発光ダイオード(LED)であってもよい。
1…画像形成装置、10…画像形成プロセス部、11、11Y、11M、11C、11K…画像形成ユニット、12…感光体ドラム、14…プリントヘッド、30…画像出力制御部、40…画像処理部、62…回路基板、63…光源部、64…ロッドレンズアレイ、65…発光装置、71…電源線、72…第1転送信号線、73…第2転送信号線、75…点灯信号線、90…フォトレジスト、91、92…レジストパターン、95…フォトマスク、97…露光光、101…転送部、102…発光部、110…信号発生回路、120…転送信号発生部、140…点灯信号発生部、160…基準電位供給部、170…電源電位供給部、401、402…マスクパターン、401a、402a…遮光領域、401b、402b…グレースケール(半透過)領域、φ1…第1転送信号、φ2…第2転送信号、φI(φI1〜φI40)…点灯信号、C(C1〜C40)…発光チップ、L…発光サイリスタ、T…転送サイリスタ、Dx…結合ダイオード、Vga…電源電位、Vsub…基準電位

Claims (6)

  1. 基板と、
    前記基板上に導電型の異なる複数の半導体層が積層され、それぞれに発光素子が設けられた複数の島と、
    前記基板上に設けられ、前記複数の島のそれぞれの前記発光素子と接続されて点灯のための電流を供給する点灯信号線と、を備え、
    前記複数の島のそれぞれは、第1の側面と当該第1の側面より傾斜角の小さい第2の側面とを備え、前記点灯信号線は、当該第2の側面と交差して設けられていることを特徴とする発光部品。
  2. 前記発光素子が設けられた前記島において、光を出射する発光面に隣接する側面は、前記第1の側面で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の発光部品。
  3. 前記複数の島は、それぞれの前記発光素子に対応して設けられ当該発光素子を駆動する駆動素子を備え、当該駆動素子を駆動する駆動信号線が前記第2の側面と交差して設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の発光部品。
  4. 基板と、当該基板上に導電型の異なる複数の半導体層が積層され、それぞれに発光素子が設けられた複数の島と、当該基板上に設けられ、当該複数の島のそれぞれの当該発光素子に点灯のための電流を供給する点灯信号線と、を備え、当該複数の島のそれぞれは、第1の側面と当該第1の側面より傾斜角の小さい第2の側面とを備え、当該点灯信号線は、当該第2の側面と交差して設けられている発光手段と、
    前記発光手段から照射される光を結像させる光学手段と
    を備えたプリントヘッド。
  5. 像保持体と、
    前記像保持体を帯電する帯電手段と、
    基板と、当該基板上に導電型の異なる複数の半導体層が積層され、それぞれに発光素子が設けられた複数の島と、当該基板上に設けられ、当該複数の島のそれぞれの当該発光素子に点灯のための電流を供給する点灯信号線と、を備え、当該複数の島のそれぞれは、第1の側面と当該第1の側面より傾斜角の小さい第2の側面とを備え、当該点灯信号線は、当該第2の側面と交差して設けられている発光手段を備え、光学手段を介して前記帯電手段により帯電された前記像保持体を露光する露光手段と、
    前記露光手段により露光され前記像保持体に形成された静電潜像を現像する現像手段と、
    前記像保持体に現像された画像を被転写体に転写する転写手段と
    を備えた画像形成装置。
  6. 基板上に導電型の異なる複数の半導体層を積層して積層半導体を形成するステップと、
    前記積層半導体を第1の側面と当該第1の側面より傾斜角の小さい第2の側面を備える複数の島に分離するため、当該第2の側面に対応する部分が露光光の透過光量に対して階調を有するフォトマスクを介して、当該積層半導体上に塗布されたフォトレジストを露光するステップと、
    露光された前記フォトレジストを現像してレジストパターンを形成するステップと、
    前記レジストパターンおよび前記積層半導体を表面から厚さ方向にエッチングするステップと、
    前記複数の島のそれぞれの前記第2の側面に交差するように配線を形成するステップと
    を含む発光部品の製造方法。
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