JP2014115981A - タッチパネルセンサの製造方法、及びタッチパネルセンサ - Google Patents

タッチパネルセンサの製造方法、及びタッチパネルセンサ Download PDF

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Abstract

【課題】性能を低下させることなく、タッチパネルの外観を良くすることができるタッチパネルセンサ、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】第2の領域20Bに対応する部分は、酸素イオンが注入されることにより過酸化状態となり、導電性を有さない絶縁部12Bとなる。一方、第1の領域20Aではレジスト20が残存しているため、透明導電膜12がレジスト20に覆われた状態となる。従って、当該部分では、導電部12Aとして、レジスト20の第1の領域20Aに対応するパターンにてパターンニングされる。これによって、透明導電膜12に電気的なパターンニングがなされる。一方、導電部12A及び絶縁部12Bは、光学的に同一な材料にて同一な膜厚で形成されるため、導電部12Aのパターン形状を目視することができない状態となる。すなわち、光学的にはパターンニングされていない状態とすることができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、タッチパネルセンサの製造方法、及びタッチパネルセンサに関する。
タッチパネルセンサとして、基板上に所定パターンの透明導電膜を形成するものが知られている。例えば、特許文献1に示すタッチパネルの製造方法では、レジストに所定パターンを露光するフォトリソグラフィ工程の後、透明導電膜をエッチングすることによってパターンを形成している。
特開2012−164079号公報
しかしながら、特許文献1の製造方法によって製造されたタッチパネルセンサでは、透明導電膜のパターンが形成されている部分と形成されていない部分が存在することにより、タッチパネルとして使用する際に、透明導電膜のパターンが見えてしまうという問題があった。パターンを見えにくくするために透明導電膜を薄くした場合、シート抵抗値が上昇することによって、タッチパネルを操作する際のノイズが大きく、誤作動を招きやすいという問題がある。
そこで、本発明は、性能を低下させることなく、タッチパネルの外観を良くすることができるタッチパネルセンサ、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るタッチパネルセンサの製造方法は、基板と、基板上に形成された透明導電膜とを備えるタッチパネルセンサの製造方法であって、透明導電膜が表面に形成された基板を準備する準備工程と、透明導電膜を覆う第1の領域、及び透明導電膜を露出させる第2の領域が形成されたパターンを有するパターンニング部材を透明導電膜上に設ける設置工程と、第2の領域に対応する部分における透明導電膜に酸素、酸素イオン、窒素、窒素イオン、窒素酸化物、及び窒素酸化物イオンのうち少なくともいずれか一つの照射物を注入することで絶縁部を形成し、第1の領域で覆われる部分における透明導電膜を導電部としてパターンニングするパターンニング工程と、パターンニング部材を透明導電膜上から除去する除去工程と、を備える。
本発明に係るタッチパネルセンサの製造方法によれば、パターンニング部材の第2の領域に対応する部分では、透明導電膜が露出した状態となる。従って、当該部分は、酸素又は酸素イオンが注入されることにより過酸化状態となり、導電性を有さない絶縁部となる。また、窒素、窒素イオン、窒素酸化物、又は窒素酸化物イオンが注入されることにより、当該部分に絶縁性を有する窒素化合物が形成されるため、導電性を有さない絶縁部となる。一方、パターンニング部材の第1の領域に対応する部分では、透明導電膜がレジストに覆われた状態となる。従って、当該部分は、酸素、酸素イオン、窒素、窒素イオン、窒素酸化物、及び窒素酸化物イオンが注入されることなく、導電性を有したままの導電部として、パターンニング部材の第1の領域に対応するパターンにてパターンニングされる。これによって、透明導電膜に電気的なパターンニングがなされる。一方、導電部及び絶縁部は、同一な材料にて同一な膜厚で形成されるため、導電部のパターン形状を目視することができない状態となる。すなわち、光学的にはパターンニングされていない状態とすることができる。透明導電膜の膜厚を薄くしなくともパターンを見えないようにすることができるため、タッチパネルセンサとしての性能を維持することができる。以上により、性能を低下させることなく、タッチパネルの外観を良くすることができる。
本発明に係るタッチパネルセンサの製造方法では、透明導電膜上にレジストを形成し、第1の領域に対応する部分のレジストを残存させると共に、第2の領域に対応する部分のレジストを透明導電膜上から除去することによって、透明導電膜上にパターンニング部材が設けられてよい。このような方法によれば、一のタッチパネルセンサごとにパターンニング部材を設けることができるため、導電部及び絶縁部を精度良く形成することができる。
本発明に係るタッチパネルセンサの製造方法では、予め第1の領域及び第2の領域が形成されたパターンニング部材を準備すると共に透明導電膜上に配置することによって、透明導電膜上にパターンニング部材が設けられてもよい。このような方法によれば、パターンニング部材を複数回流用することが可能であるため、コストを抑えることができる。
本発明に係るタッチパネルセンサの製造方法では、パターニング工程において注入される照射物のエネルギーよりも低いエネルギーの照射物を絶縁部に照射し、絶縁部の表面をエッチングするエッチング工程を更に備えてよい。このような方法によれば、当該絶縁部を薄くすることによって、導電部と絶縁部との間の光学条件をより近づけることができる。
本発明に係るタッチパネルセンサは、基板と、基板上に形成された透明導電膜と、を備え、透明導電膜は、所定のパターンを有する導電部、及び当該導電部よりも酸素量、窒素量、及び窒素酸化物量のうち少なくともいずれか一つが多い絶縁部を有する。
本発明に係るタッチパネルセンサによれば、上述のタッチパネルセンサの製造方法と同様な効果を得ることができる。
本発明によれば、性能を低下させることなく、外観を良くすることができる。
本発明のタッチパネルセンサを製造するための製造装置の一実施形態を示すブロック構成図である。 本発明の実施形態に係るタッチパネルセンサの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るタッチパネルセンサの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るタッチパネルセンサの製造方法の内容を示すフローチャートである。 図4に示す各工程の内容を説明するための模式図である。 図4に示す各工程の内容を説明するための模式図である。 (a)は本発明の実施形態に係るタッチパネルセンサの構成を示す図であり、(b)は比較例に係るタッチパネルセンサの構成を示す図である。 変形例に係るタッチパネルセンサの構造及び製造方法を示す模式図である。 酸素イオン注入量とシート抵抗との関係を示すグラフである。 酸素イオン注入量と反射率平行偏差との関係を示すグラフである。 絶縁部及び導電部についての、反射率と波長との関係を示すグラフである。
以下、添付図面を参照しながら本発明によるタッチパネルセンサの製造方法、及びタッチパネルセンサの一実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明のタッチパネルセンサ10を製造するための製造装置100の一実施形態を示すブロック構成図である。図2及び図3は、本実施形態に係るタッチパネルセンサ10の構成を示す図である。
(タッチパネルセンサ)
まず、図2及び図3を参照して、タッチパネルセンサ10について説明する。タッチパネルセンサ10は、タッチパネルセンサ10への外部導体(例えば、人間の指)の接触位置または接近位置を検知して、検知に基づく信号を外部に送るものである。タッチパネルセンサ10は、基板11と、透明導電膜(TCO:Transparent Conductive Oxide)12と、を備えている。このうち、透明導電膜12は、導電部12A及び絶縁部12Bを有している。図2に示すように、透明導電膜12の導電部12Aのパターンニングにより、基板11上に複数の第1検出部13及び第2検出部15が所定のパターンとなるように設けられ、検出部13,15にそれぞれ電気的に接続された第1取出部14及び第2取出部16が所定のパターンとなるように設けられる(ただし、取出部14,16が金属材料のみで構成される場合は、当該取出部14,16に対応する導電部12Aのパターンニングはなされない)。これによって、タッチパネルセンサ10は、複数の第1検出部13及び第2検出部15と、第1取出部14及び第2取出部16と、を備える。このうち第1検出部13及び第1取出部14は基板11の一面11a上に設けられており、第2検出部15及び第2取出部16は基板11の他面11b上に設けられている。また、第1検出部13及び第2検出部15からの信号を外部へ取り出すための第1端子部17及び第2端子部18が、それぞれ第1取出部14及び第2取出部16に接続されている。なお、図2(a)においては、基板11の他面11b側に設けられている構成要素が破線で表されている。
検出部13,15は、外部導体の接触位置または接近位置を検知するものである。このうち第1検出部13は、第1方向(図2(a)における上下方向)における外部導体の接触位置または接近位置を検知するものである。図2(a)に示すように、第1検出部13は、略正方形の形状を有する複数の第1電極単位13aと、隣接する第1電極単位13a間を第1方向に直交する第2方向(図2(a)における左右方向)において接続する第1接続部13bと、を有している。また第2検出部15は、第2方向における外部導体の接触位置または接近位置を検知するものである。図2(a)に示すように、第2検出部15は、略正方形の形状を有する複数の第2電極単位15aと、隣接する第2電極単位15a間を第1方向において接続する第2接続部15bと、を有している。
また取出部14,16及び端子部17,18は、外部導体の接触位置または接近位置の検知に基づく検出部13,15からの電気信号を外部に送るための経路を構成するものである。
透明導電膜12は、基板11の略全域を覆うように形成されている。透明導電膜12は、所定のパターンとなるように形成された導電部12A、及び当該導電部12Aよりも酸素量が多い絶縁部12Bを有している。透明導電膜12は、導電部12Aに対応する位置を、導電部12Aの形状・位置と同様にパターンニングされたレジストで覆った状態で酸素を注入することで、当該レジストで覆われていない部分に絶縁部12Bが形成される。透明導電膜12に酸素を注入し、透明導電膜12中の酸素空孔を減少させてキャリア密度を小さくすることによって、絶縁部12Bが形成される。なお、ここでの「酸素」という語は、酸素イオン、酸素ラジカル、酸素原子を含んでいる。
タッチパネルセンサ10は、液晶表示装置などの表示装置(図示せず)と組み合わされ、これによってタッチパネルが構成される。一般に表示装置は、映像が表示される表示領域と、表示領域の外側に位置する非表示領域とに区画される。また一般に、タッチパネルセンサ10と表示装置とが組み合わされる際、タッチパネルセンサ10の検出部13,15が表示装置の表示領域に対応するよう組み合わされる。このため検出部13,15は、透明導電膜12のうち、導電性及び透明性を有する導電部12Aから構成される。そして、本実施形態においては、表示領域における検出部13,15以外の部分は、透明導電膜12のうち、透明性を有して導電性を有さない絶縁部12Bから構成される。
図3に示すように、検出部13のパターンが、導電部12Aで構成され(図3では、透明導電膜12のうち、ドット模様が付されていない部分に対応する)、導電部12Aを除く当該導電部12Aの周辺部分が、絶縁部12Bで構成される(図3では、透明導電膜12のうち、ドット模様が付されている部分に対応する)。透明導電膜12の材料として、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛、酸化インジウム、アンチモン添加酸化錫、フッ素添加酸化錫、アルミニウム添加酸化亜鉛、カリウム添加酸化亜鉛、シリコン添加酸化亜鉛や、酸化亜鉛−酸化錫系、酸化インジウム−酸化錫系、酸化亜鉛−酸化インジウム−酸化マグネシウム系などの金属酸化物が用いられる。これらの金属酸化物が2種以上複合されてもよい。また、透明導電膜12の厚みは、当該数値に限定されないが、例えば5〜35nm程度に設定してよい。なお、基板11を構成する材料としては、光透過性、安定性や耐久性等に優れた材料が用いられ、例えばPETやガラス、PENやPMMA等の樹脂、その他の透明結晶材料などを用いてよい。
図2に示すように、取出部14,16及び端子部17,18も検出部13,15と同様な処理でパターンニングし、取出部14,16及び端子部17,18が透明導電膜12の導電部12Aを含んで構成され、当該取出部14,16及び端子部17,18を除く周辺部分が絶縁部12Bで構成されてもよい。ただし、取出部14,16及び端子部17,18は一般に、表示装置の非表示領域に対応する位置に設けられる。このため、取出部14,16及び端子部17,18が透明性を有する必要はない。従って取出部14,16及び端子部17,18が、透明導電膜12の導電部12Aよりも高い電気伝導率を有する金属材料を含んで構成されてもよい。例えば、図2(b)に示すように、第1取出部14は、導電部12Aを第1取出部14の形状にパターンニングすることによって形成された取出パターン部14aと、導電部12Aの取出パターン部14aの上に形成された金属膜14bと、を含んで構成されてもよい。このような金属材料として、例えば、アルミニウム(Al)、モリブデン、パラジウム、銀(Ag)、クロム、銅等の金属及びそれらを主成分とする合金、あるいはそれら合金を含む積層体を用いてよい。このうち銀を含む合金の例としては、銀、パラジウム、銅を含んでなるAPC合金が挙げられる。取出部14,16及び端子部17,18は、導電部12Aによるパターン部、及び金属膜によって構成されていてもよく、導電部12Aのパターン部のみによって構成されていてもよく、金属膜のみによって構成されていてもよい。取出部14,16及び端子部17,18が金属膜のみによって構成される場合、絶縁部12Bの上に金属膜が形成される。当該金属膜と検出部13,15の導電部12Aとは、電気的に接続される。なお、表示装置の非表示領域に対応する位置には、透明導電膜12が形成されていなくともよい。
(タッチパネルセンサの製造装置)
図1に示すように、タッチパネルセンサ10を製造するための製造装置100は、基板11上に透明導電膜12を形成するための成膜部101と、フォトリソグラフィ工程によって透明導電膜12に導電部12Aをパターンニングするためのパターンニング部材準備工程実行部102と、透明導電膜12に酸素を注入して絶縁部12Bを形成する酸素注入部103と、を備える。
成膜部101は、基板11に対して透明導電膜12を形成する成膜装置によって構成される。成膜部101で採用される成膜方法は特に限定されず、あらゆる成膜方法を採用してよい。例えば、成膜材料からなるターゲットに電圧を印加して基板11上に透明導電膜12を成膜するDCスパッタリング法、RFスパッタリング法、ACスパッタリング法などを採用してよい。または、プラズマを用いて成膜材料をイオン化して基板11に付着させて透明導電膜12の成膜を行うイオンプレーティング法を採用してよい。または、真空蒸着法、印刷法、スピンコート法、その他のコーティング法(塗布法)などを採用してよい。なお、製造装置100の外部で透明導電膜12が予め形成された基板11を用いてもよく、この場合、製造装置100から成膜部101が省略されていてもよい。
パターンニング部材準備工程実行部102は、パターンニング部材を準備する工程を実行するために、各工程で用いられる装置の組み合わせによって構成される。パターンニング部材は、酸素注入部103が透明導電膜12に酸素を注入するときに、当該透明導電膜12上に設けられているものである。パターンニング部材は、透明導電膜12を覆う第1の領域、及び透明導電膜12を露出させる第2の領域(貫通穴)が形成されたパターンを有するものである。パターンニング部材は、フォトリソグラフィ工程によってパターンニングされたフォトレジストによって構成されてもよく、マスキング法(予め第1の領域及び第2の領域が形成されているマスクを、透明導電膜12上に配置する方法)で用いられるマスクによって構成されていてもよい。フォトリソグラフィ工程によってパターンニング部材を形成する場合、パターンニング部材準備工程実行部102は、当該フォトリソグラフィ工程を実行するために、各工程で用いられる装置の組み合わせによって構成される。パターンニング部材準備工程実行部102は、フォトレジストを塗布する装置、フォトレジストにパターンを露光する装置、フォトレジストを現像する装置、酸素イオン注入後にフォトレジストを剥離する装置などによって構成されている。マスキング法を採用する場合、パターンニング部材準備工程実行部102は、パターンニング部材を作成する装置(あるいは、製造装置100の外部で作成されたものを用いてよい)、パターンニング部材を透明導電膜12上に配置し回収する装置などによって構成されている。
酸素注入部103は、基板11上の透明導電膜12に酸素を注入する装置によって構成される。本実施形態では、酸素注入部103は、酸素イオンを注入する装置によって構成される。酸素注入部103で採用される方法は特に限定されず、あらゆる方法を採用してよい。例えば、イオンビームを、静電電界による偏向走査及び静電電界による平行化をした後、基板11にイオン注入を行うイオン注入装置を適用してよい。または、高周波放電を利用して酸素をイオン化して、基板11にドーピングするプラズマドーピング装置を適用してよい。または、リニアイオンソースを採用してもよい。または、ニュートライザーを用いて酸素イオンを中性化した酸素ラジカルとして注入する方法を採用してよい。
(タッチパネルセンサの製造方法)
次に、図4〜図6を参照して、タッチパネルセンサ10の製造方法について説明する。図4は、本実施形態に係るタッチパネルセンサ10の製造方法の内容を示すフローチャートである。図5及び図6は、図4に示す各工程の内容を説明するための模式図である。図4に示すように、まず、基板11を準備する工程から処理が開始される(ステップS10:準備工程)。図5(a)に示すように、S10の工程では、所定の大きさに設定された基板11が準備され、成膜部101へ搬送される。次に、基板11に透明導電膜12を形成する工程が実行される(ステップS12:準備工程)。図5(b)に示すように、基板11の一面11aに透明導電膜12が成膜される。S12の処理は、成膜部101にて実行される。S10及びS12が完了することにより、透明導電膜12が表面に形成された基板11を準備する工程が完了する。なお、製造装置100の外部で予め透明導電膜12が表面に形成された基板11を準備してもよい。
次に、透明導電膜12上にレジスト材料を塗布することによってレジスト20を形成する工程が実行される(ステップS14:設置工程)。レジスト材料として、例えばノボラック型フェノール樹脂やエポキシ樹脂などを適用してよい。図5(c)に示すように、S14では、透明導電膜12の全面にレジスト20が形成される。レジスト20は、現像時に透明導電膜12上に残存する第1の領域20Aと、現像時に除去されて貫通穴となる第2の領域20Bと、に区画される。第1の領域20Aは、導電部12Aと対応する所定のパターンを有しており、酸素イオン注入時に透明導電膜12を覆っておくことで、当該覆われた部分を導電部12Aとしてパターンニングする。第2の領域20Bは、絶縁部12Bに対応する位置に形成されており、透明導電膜12を露出させておくことで、当該露出部分に酸素イオンが注入されるようにし、絶縁部12Bを形成する。
次に、レジスト20にパターンを露光すると共に現像を行う工程が実行される(ステップS16:設置工程)。まず、図示されないフォトマスクをレジスト20の上方に配置する。当該フォトマスクには、導電部12Aのパターンが形成されている。当該フォトマスクを介してレジスト20に光を照射してパターンを露光する。その後、現像を行うことによって、図6(a)に示すように、レジスト20のうち、導電部12Aに対応する第1の領域20Aは透明導電膜12上に残存し、絶縁部12Bに対応する第2の領域20Bは除去される。なお、S14〜S16の工程は、パターンニング部材準備工程実行部102で実行される。
次に、レジスト20を介して透明導電膜12に酸素イオンを注入する工程が実行される(ステップS18:パターンニング工程)。図6(b)に示すように、透明導電膜12のうち、レジスト20で覆われていない部分(第2の領域20Bに対応する部分)には酸素イオンFが照射されて酸素イオンが注入される。当該部分に係る透明導電膜12は酸化過剰となり絶縁部12Bとなる。一方、透明導電膜12のうち、レジスト20で覆われている部分(第1の領域20Aに対応する部分)には酸素イオンFが照射されないので酸素イオンが注入されず、導電部12Aとしてパターンニングされる。S18の工程は、酸素注入部103で実行される。次に、レジスト20を除去する工程を実行する(ステップS20:除去工程)。図6(c)に示すように、残存しているレジスト20の第1の領域20Aに該当する部分も、透明導電膜12上から除去する。S20の処理は、パターンニング部材準備工程実行部102で実行される。これによって、透明導電膜12の電気的なパターンニングが完了し、図4に示す工程が終了する。
なお、上述のようなフォトリソグラフィ工程に代えて、マスキング法を採用する場合、S14及びS16の工程に代えて、予め第1の領域20A及び第2の領域20Bが形成されたパターンニング部材を準備する工程と、透明導電膜12上にパターンニング部材を配置する工程が実行される。また、S20の工程に代えて、透明導電膜12上からパターンニング部材を回収する工程が実行される。また、上述のような酸素イオンを注入する工程に代えて、酸素(中性化した酸素ラジカル)を注入する場合、透明導電膜12のうち、レジスト20で覆われていない部分(第2の領域20Bに対応する部分)には酸素フラックスが照射されて酸素(中性化した酸素ラジカル)が注入される。
図4に示すようなフォトリソグラフィ工程を実行することでパターンニング部材を透明導電膜12上に設ける方法によれば、一のタッチパネルセンサごとにパターンニング部材を設けることができるため、導電部12A及び絶縁部12Bを精度良く形成することができる。一方、マスキング法を採用した方法によれば、パターンニング部材を複数回流用することが可能であるため、コストを抑えることができる。
次に、本実施形態に係るタッチパネルセンサ10及びその製造方法の作用・効果について説明する。
まず、比較例に係るタッチパネルセンサ50の構成について説明する。図7(b)に示すように、タッチパネルセンサ50では、検出部13などに該当する部分にのみ透明導電膜12がパターンニングされている(グレースケールで塗った部分に透明導電膜12が形成されている)。一方、その他の部分に関しては、基板11の一面11aが露出した状態となっている。透明導電膜12が形成されている部分と形成されていない部分とでは、光学的な特性が異なるため、透明導電膜12のパターンを目視することができる。すなわち、基板11に対して、電気的なパターンニングのみならず、光学的なパターンニングもなされる。従って、タッチパネルセンサ50をタッチパネルに組み込んだ際に、透明導電膜12のパターンが見えてしまうという問題がある。ここで、パターンを見えにくくするために透明導電膜12を薄くした場合、シート抵抗値が上昇することによって、タッチパネルを操作する際のノイズが大きく、誤作動を招きやすいという問題がある。
一方、本実施形態に係るタッチパネルセンサ10の製造方法によれば、第2の領域20Bに対応する部分ではレジスト20が除去されているため、透明導電膜12が露出した状態となる。従って、当該部分は、酸素イオンが注入されることにより酸素空孔が減少してキャリア密度が小さくなり、導電性を有さない絶縁部12Bとなる。一方、第1の領域20Aではレジスト20が残存しているため、透明導電膜12がレジスト20に覆われた状態となる。従って、当該部分は、酸素イオンが注入されることなく、導電性を有したままの導電部12Aとして、レジスト20の第1の領域20Aに対応するパターンにてパターンニングされる。これによって、透明導電膜12に電気的なパターンニングがなされる。一方、導電部12A及び絶縁部12Bは、光学的に同一な材料にて同一な膜厚で形成されるため、導電部12Aのパターン形状を目視することができない状態となる。すなわち、光学的にはパターンニングされていない状態とすることができる。なお、絶縁部12Bは、酸素イオンが照射されることで膜の表面が僅かにエッチングされて、導電部12Aよりも僅かに膜厚が薄くなることがある。しかし、導電部12Aの膜厚と絶縁部12Bの膜厚との差による光学的な特性の差が小さい(透明導電膜12のパターンを目視できない)状態であれば、導電部12Aの膜厚と絶縁部12Bの膜厚とは、完全一致しなくても良い。つまり、「同一な膜厚」とは、膜厚が完全一致する場合だけでなく、膜厚が多少異なる場合も含む。
図7(a)に示すように、タッチパネルセンサ10の検出部13などは、絶縁部12B中に所定パターンとなるように形成される導電部12Aによって構成されているため、図7(b)の比較例に係るタッチパネルセンサ50の検出部13と同様の機能を発揮することができる。一方、図7(a)においてグレースケールで示すように、基板11全体が光学的に同一な材料・膜厚で形成された透明導電膜12で覆われている。従って、外観的には、導電部12Aと絶縁部12Bの境界を目視することはできない。
従って、透明導電膜12の膜厚を薄くしなくともパターンを見えないようにすることができるため、タッチパネルセンサ10としての性能を維持することができる。以上により、性能を低下させることなく、タッチパネルの外観を良くすることができる。なお、基板11上に一定の厚さの透明導電膜12が形成されるため、物理的にも表面に凹凸ができない構成とすることができる。このように、外観上のメリットのみならず、物理的形状に関するメリットもある。また、従来のように、透明導電膜を大きくエッチングする場合は、透明導電膜が薄くなってしまい、タッチパネル基板に波打ち(反り)が発生してしまうことがあった。それに対し、上述のような本実施形態に係る方法を用いると透明導電膜を大きくエッチングすることなく電極をパターニングできるため、透明導電膜が薄くならず、波打ち(反り)を抑制することができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、上述の実施形態で示した導電部12Aのパターンは一例に過ぎず、あらゆるパターンを採用してもよい。また、上述の実施形態で示した製造装置や製造方法も一例に過ぎず、導電部12A及び絶縁部12Bを有する透明導電膜12を形成できる限り、あらゆる製造装置や製造方法を採用してよい。
上述の実施形態では、透明導電膜に酸素イオンを注入することによって絶縁部を形成したが、これに限定されない。すなわち、酸素、酸素イオン、窒素、窒素イオン、窒素酸化物、及び窒素酸化物イオンのうち少なくともいずれか一つの照射物を透明導電膜に注入することによって、絶縁部を形成してよい。例えば、N、N、O 、O 、O 、O 、O、O、N、N、N 、N などを注入してもよい。絶縁部は、導電部よりも酸素量、窒素量、及び窒素酸化物量のうち少なくともいずれか一つが多くなる。透明導電膜に酸素が注入された場合、酸素が注入された部分は過酸化状態となり、導電性を有さない絶縁部となる。また、窒素、窒素イオン、窒素酸化物、又は窒素酸化物イオンが注入された場合、これらが注入された部分には絶縁性を有する窒素化合物が生成されるため、導電性を有さない絶縁部となる。なお、酸素又は酸素イオンが注入された場合の方が、窒素、窒素イオン、窒素酸化物、又は窒素酸化物イオンが注入された場合と比較して、注入部分の光の屈折率が導電部に近くなるため、導電部と絶縁部との境界を目視しづらくすることができる。
また、酸素又は酸素イオンを注入するのに代えて、窒素、窒素イオン、窒素酸化物、又は窒素酸化物イオンを注入する場合、図1に示す酸素注入部103は窒素注入部となり、図4に示す酸素イオンを注入する工程(ステップS18)は窒素を注入する工程となる。
また、図8(a)に示すように、第2の領域20Bに対応する部分における透明導電膜12(すなわち絶縁部12B)を、第1の領域20Aに対応する部分における透明導電膜12(すなわち導電部12A)に比して薄くしてよい。第2の領域20Bに対応する部分における透明導電膜12は、イオンなどが注入された場合に屈折率が若干高くなるため、反射率が若干高くなる場合がある。従って、当該部分を薄くすることによって、導電部12Aと絶縁部12Bとの間の光学条件をより近づけることができる。具体的には、絶縁部12Bの厚さは、導電部12Aの70%〜99%としてよい。
具体的には、図8(b)に示すように、第2の領域20Bに対応する部分における透明導電膜12(絶縁部12Bとなる部分)に対して、絶縁部12Bを形成する時のエネルギーよりも低いエネルギーのイオンを照射することにより、第2の領域20Bに対応する部分における透明導電膜12のエッチングを行ってよい(エッチング工程)。例えば、酸素イオンを注入して絶縁部12Bを形成する場合、注入するイオンF1のエネルギーは、透明導電膜12の厚さに見合う注入深さを得られるような高い値に設定される。一方、第2の領域20Bに対応する部分に対しては、透明導電膜12の表層までしか到達しない程度の低いエネルギーのイオンF2を照射することによって、当該部分の表面12Baを削ってエッチングを行うことが可能となる。エッチングのためのイオンF2を照射するときは、所望のエッチング量に見合ったイオン電流量だけを照射する。
注入用のイオンのエネルギーと、エッチング用のイオンのエネルギーの具体例について説明する。例えば、透明導電膜12(ITO)の厚さを30nmとした場合、注入用のイオンのエネルギーを12keVとし、エッチング用のイオンのエネルギーを3keVとする。また、厚さ30nmの透明導電膜12のうち、絶縁部12Bに対応する部分を例えば25nmまでエッチングする。
注入するためのイオンとエッチングのためのイオンとを同一元素としてよい。例えば、酸素イオンを注入して絶縁部12Bを形成する場合、酸素イオンを用いてエッチングを行ってよい。また、注入するためのイオンとエッチングのためのイオンとを異種元素としてよい。例えば、酸素イオンを注入して絶縁部12Bを形成する場合、アルゴンのイオンを用いてエッチングを行ってよい。
また、図8(c)に示すように、注入するための高エネルギーのイオンF1と、エッチングのための低エネルギーのイオンF2とを、同一のイオンガンGで照射してよい。この場合のイオンガンGは、注入するための高エネルギーのイオンF1と、エッチングのための低エネルギーのイオンF2とを時間差を設けて照射する。また、注入するための高エネルギーのイオンF1と、エッチングのための低エネルギーのイオンF2とを、別々のイオンガンG1,G2で照射してよい。このとき、イオンガンG1で高エネルギーのイオンF1を照射し、イオンガンG2で低エネルギーのイオンF2を照射する。イオンガンG1,G2による照射は、時間差を設けてもよく、同時に行ってもよい。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[透明導電膜の導電部及び絶縁部]
まず、測定対象物として、基板上の透明導電膜の導電部及び絶縁部について説明する。本実施例では、上述の図4〜図6を参照して説明した、タッチパネルセンサの製造方法と同様な方法で導電部及び絶縁部を形成した。具体的には、基板を準備すると共に、当該基板上に透明導電膜を形成した。なお、透明導電膜の成膜は、イオンプレーティング法による成膜装置を用い、200℃の温度条件にて行った。なお、シート抵抗の測定は、シート抵抗測定器(ハイレスタ(登録商標)UP MCP−HT450、三菱化学アナリテック社製)を用いて行った。透明導電膜が形成された基板の1/4の領域をマスクで覆い、マスクされていない領域の所定位置の点をシート抵抗測定器で測定した。

基板:□125の無アルカリガラス
透明導電膜: 材質 インジウム錫酸化物(ITO)
厚さ 30nm
シート抵抗(イオン注入前) 60Ω/□
次に、透明導電膜上に樹脂をレジスト材として塗布し、フォトマスクを用いて導電部と絶縁部のパターンを露光して現像を行った。透明導電膜のうち、絶縁部に対応する部分をレジストで覆った状態で、酸素イオンを注入した。酸素イオンの注入は、酸素イオン注入装置を用いて行った。なお、イオン注入装置は公知なものであるため、ここでの詳細な説明は省略する。ここでは、一枚の基板上の箇所によって酸素イオン注入量を変化させた。酸素イオンの注入後、レジストを除去した。以上によって、基板上に透明導電膜の導電部と絶縁部を形成した。

エネルギー: 12keV
注入温度: 室温
[絶縁部のシート抵抗]
基板上の絶縁部の中の5点について、上述のシート抵抗測定器を用いて絶縁部のシート抵抗を測定した。各点についての酸素イオン注入量とシート抵抗との関係をプロットし、当該プロットに基づいて描かれたグラフを図9に示す。図9に示すように、2×1017n/cm以上の酸素イオンを注入することによって、絶縁部のシート抵抗を1×1012Ω/□以上確保できることが理解される。シート抵抗を1×1012Ω/□以上とすることによって、絶縁部としての性能を十分に発揮することができる。以上より、絶縁部を形成するためには、酸素イオンの注入量を2×1017n/cm以上(5×1017n/cm以下)とすればよいことが理解される。
[反射率]
基板上の各箇所について、絶縁部及び導電部のそれぞれの反射率を測定し、反射率平均偏差を算出した。ここでは、分光光度計(U−4100、日立ハイテクノロジーズ製)にて絶縁部及び導電部の反射率を測定し、視感感度補正した値について380nm〜780nmまでの値を平均した平均値を算出した。反射率平均偏差は、絶縁部の反射率の平均値と、導電部の反射率の平均値との差を算出した値である。各箇所についての絶縁部への酸素イオン注入量と反射率平均偏差との関係をプロットし、当該プロットに基づいて描かれたグラフを図10に示す。ここで、反射率平均偏差が0±0.5%の範囲内であると、絶縁部のパターンをより確実に目視できないものとすることができる。酸素イオン注入量が増えると、酸素ビームによるエッチング作用によって、透明導電膜の膜厚が小さくなることで、反射率が減少する可能性がある。図10に示すように、酸素イオン注入量を3×1017n/cm以上、4×1017n/cm以下とすることによって、反射率平均偏差を0±0.5%以下とできることが理解される。
また、酸素イオン注入量が3.1×1017n/cmの箇所における絶縁部及び導電部について、反射率と波長との関係をプロットしたグラフを図11に示す。導電部と絶縁部とで反射率スペクトルは略同じであることが図11より理解される。若干の差があっても、図10に示すように、酸素イオン注入量が3.1×1017n/cmの箇所では反射率平均偏差が0±0.5%の範囲内であり、絶縁部のパターンは目視することができないため、問題は生じない。
10…タッチパネルセンサ、11…基板、12…透明導電膜、12A…導電部、12B…絶縁部、20…レジスト、20A…第1の領域、20B…第2の領域、100…製造装置、101…成膜部、102…パターンニング部材準備工程実行部、103…酸素注入部。

Claims (5)

  1. 基板と、前記基板上に形成された透明導電膜とを備えるタッチパネルセンサの製造方法であって、
    前記透明導電膜が表面に形成された前記基板を準備する準備工程と、
    前記透明導電膜を覆う第1の領域、及び前記透明導電膜を露出させる第2の領域が形成されたパターンを有するパターンニング部材を前記透明導電膜上に設ける設置工程と、
    前記第2の領域に対応する部分における前記透明導電膜に酸素、酸素イオン、窒素、窒素イオン、窒素酸化物、及び窒素酸化物イオンのうち少なくともいずれか一つの照射物を注入することで絶縁部を形成し、前記第1の領域で覆われる部分における前記透明導電膜を導電部としてパターンニングするパターニング工程と、
    前記パターンニング部材を前記透明導電膜上から除去する除去工程と、を備えるタッチパネルセンサの製造方法。
  2. 前記透明導電膜上にレジストを形成し、
    前記第1の領域に対応する部分の前記レジストを残存させると共に、前記第2の領域に対応する部分の前記レジストを前記透明導電膜上から除去することによって、前記透明導電膜上に前記パターンニング部材が設けられる、請求項1に記載のタッチパネルセンサの製造方法。
  3. 予め前記第1の領域及び前記第2の領域が形成された前記パターンニング部材を準備すると共に前記透明導電膜上に配置することによって、前記透明導電膜上に前記パターンニング部材が設けられる、請求項1に記載のタッチパネルセンサの製造方法。
  4. 前記パターニング工程において注入される前記照射物のエネルギーよりも低いエネルギーの前記照射物を前記絶縁部に照射し、前記絶縁部の表面をエッチングするエッチング工程を更に備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサの製造方法。
  5. 基板と、
    前記基板上に形成された透明導電膜と、を備え、
    前記透明導電膜は、所定のパターンを有する導電部、及び当該導電部よりも酸素量、窒素量、及び窒素酸化物量のうち少なくともいずれか一つが多い絶縁部を有するタッチパネルセンサ。
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