JP2014114536A - 除雪機 - Google Patents

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大介 藤井
Makoto Kurihara
信 栗原
Hiroyuki Sekizaki
裕之 関崎
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Abstract

【課題】除雪作業中のオーガローリング自動制御において、ユーザーの意志で動作でき、ヒューマンインターフェイスに優れた操作性のある除雪機にする。
【解決手段】オーガローリング自動制御傾斜角の設定を、操縦者が除雪作業中あらかじめ油圧又は電動アクチュエータの手動操作により、除雪作業する傾斜角位置へ定めた後、押しボタンなどのワンタッチ操作器で、その傾斜センサの出力値を、制御部に取り込み、基準傾斜角に設定し、即ローリング自動制御を、傾斜センサの出力値に追従する油圧又は電動アクチュエータのパルス駆動制御で行うようにし、更には、略時分割比例制御で行うようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は主に、個人、農家、店舗、事務所、中小事業所などで使用される小形歩行型除雪機で、その除雪作業能率の向上と操縦操作性の向上に関するものである。
小型歩行型除雪機は国や県が管理する公道、公共設備などで使用される大型除雪機とは別に、雪国地域の前記個別小口用に今では広く普及している。特に大型機の入っていけない山間地や山麓地などでは、現在では雪国の必需品並に需要が高い。この除雪機による除雪作業は、従来、成人男子の仕事だったが、徐々に少子高齢化へと時代の推移とともに担い手不足となっていき、高齢者や婦女子でも行うようになってきた。これに伴い体力、腕力のない高齢者や婦女子でも熟練男性並みに除雪作業が出来るよう、製造メーカーにおいて操作性の様々な工夫と改善がされてきた。中でも直接の除雪作業部であるオーガの姿勢制御については、かなり以前から自動水平制御を初めとして幾つか開発がされてきた。
特公平6−23445 特許第3630899
しかしこれまでのものはニーズに基づいてはいるものの、メーカー側の手前勝手な改良でしかなく、除雪作業性の向上や操縦操作性の向上には至っていず、無いよりは有った方がいくらかまし程度の効果しかなかった。高度エレクトロニクス制御技術がなかなかコスト的に作業機レベルに降りてくることがなかったのはもちろんであるが、市場の特殊性と、生産性のない、利益を生まない、「たかが作業機」意識が、ユーザー、メーカーの双方にあったことも改良改善開発を滞らせていた。
初期のオーガ自動水平制御は(特許文献1)、それまでの作業機械としては画期的なものだった。しかし当時にはまだ作業機に使用できる性能の優れた傾斜センサがなく、また自動水平制御も回路上の設定基準値(水平値)に、オーガケースに配設した傾斜センサ出力値と比較するという初歩的アナログコンパレータ回路制御で、傾いたオーガを水平に戻す制御動作はぎこちなく、オーバーランあり、水平静定精度もバラツキあり、経年変化ありで、自動水平制御というには不完全なものだった。加えて手動運転と自動運転の切り替えスイッチを配備したことがかえって操作性を損なうものとなってしまっていた。
近年、この運転切り替えの操作性を改良したものがある。(特許文献2)またこれには後発の改良開発としては当然のことであるが、設定基準値に水平値だけでなく任意傾斜角値も設定できるようにもしている。自動水平制御が有効なのは市街地や公道などの平坦地ぐらいしかなく、本当に除雪機が必要とされる山麓、山間地では傾斜地であるのが普通である。自動水平制御が世に出て直ぐ、このニーズが上がっていたが、前記理由で開発が滞っていた。しかしこれとてメーカー側の手前勝手な開発改良であり、除雪作業性や操縦操作性の十分な向上に至っていないのは否めない。除雪部ローリング自動制御時のオーバーラン、静定精度バラツキ、経時経年変化などの問題は残ったままである。これに任意傾斜角設定用のポテンショメーターのバラツキと経時経年変化が加わる。更にはオーガ自動制御傾斜角を事前にポテンショメーターで設定することになるが、除雪作業中にその場所の傾斜角を操縦者に判断させるのは、操作性を損ない、かえって操縦者に混乱を与えることになる。おのずと何回も制御基準傾斜角を設定し直すことになる。
本発明は除雪機の以上のような従来のオーガローリング自動制御の欠点を克服し、過去20年以上に渡り不完全のままだったオーガ部(除雪部)のローリング自動制御を完全なものにし、除雪作業能率を向上させると共に、操縦操作性を飛躍的に向上させ、高齢者や婦女子でも熟練男性作業者並に操縦可能な、優れた除雪機を提供する。
前記課題を解決するために本発明において講じた手段は、オーガ又はオーガケースに傾斜センサを搭載し、そのセンサの信号により、油圧又は電動アクチュエータによる駆動で、オーガを機体進行方向に対し左右にローリング傾斜角位置を、設定した基準傾斜角位置へローリング自動制御できる構成にした歩行型ロータリー除雪機において、その基準傾斜角の設定を、操縦者が除雪作業中あらかじめ前記油圧又は電動アクチュエータのスイッチ又はジョイステック等による手動操作により、除雪作業するオーガの傾斜角位置へ定めた後、押しボタン又はタッチセンサ、タッチパネルなどのワンタッチ操作器で、その時のオーガローリング傾斜角位置での前記傾斜センサの出力値を、制御部に取り込み、基準傾斜角に設定するとともに、即前記ローリング自動制御を開始せしめる構成にしたことである。更に基準傾斜角の設定を、任意傾斜角とは別に、前記ワンタッチ操作器の押し時間、タッチ時間など、別操作方法で絶対水平にも設定できるようにしたことである。
そして、オーガの絶対水平角を含む設定基準傾斜角位置へのローリング自動制御を、前記傾斜センサの出力値に追従する前記油圧又は電動アクチュエータのパルス駆動制御で行うようにしたことである。更にはこの制御を発展させ、前記傾斜センサの出力値に追従する前記油圧又は電動アクチュエータの略時分割比例制御で行うようにし、オーガの静定精度を飛躍的に上げたことである。
本発明は上記手段を施したことにより以下の効果を有する。
除雪作業中にオーガローリング自動制御の基準傾斜角を、作業感覚に応じた操縦者の意志で都度設定できるため、あらかじめ設計された設計者の思想で動作する自動制御とは異なりユーザー(操縦者)の感覚で、ユーザーの意志で動作し、ユーザーの除雪作業をバックアップするヒューマンインターフェースに優れたローリング自動制御として、操作性が飛躍的に向上し、作業能率が上がる。
オーガローリング自動制御の基準傾斜角を、センサの基本特性から事前に定めておくのでなく、除雪作業中の自動制御しようとするその時の傾斜センサの出力値を取り込む為、
センサ特性の宿命である出力特性値の環境変化(温度、湿度、他)、経時経年変化などに依存せず相殺するため、センサが壊れるまでは性能安定しており、精度調整などのメインテナンスの必要が無く、作業機用としてメインテナンス性に非常に優れる。
設定基準傾斜角位置へオーガをパルス駆動制御にしたことにより、従来の連続駆動制御よりオーバーランが少なく整定精度が上がるため、操縦者に与える違和感が少なく作業能率が向上する。
更に設定傾斜角位置へオーガをパルス駆動の略時分割比例制御にしたことにより、整定精度が飛躍的に上がり、理想的自動制御となり、操縦者に違和感を全く与えない、ヒューマンインターフェースに優れたローリング自動制御として、操作性が飛躍的に向上し、作業能率が上がる。
歩行型ロータリー除雪機を示す全体図である。(実施例1) オーガローリング制御動作を示す斜視図である。(実施例1)(実施例2) オーガケースへの傾斜センサの装着を示す図である。(実施例1)(実施例2) アクチュエータである油圧シリンダ(復動シリンダ)と油圧電磁弁(4方向切替弁)を示す斜視図である。(実施例1)(実施例2) オーガをローリング駆動及びリフトダンプ(昇降)駆動させる油圧制御回路を示すブロック図である。(実施例1)(実施例2) オーガをローリング駆動及びリフトダンプ(昇降)駆動させる油圧制御回路を示す実体図である。(実施例1)(実施例2) オーガローリング&リフト手動操作及びローリング自動制御の制御回路ブロック図である。(実施例1) 傾斜センサの入出力特性図である。(実施例1)(実施例2) オーガローリング自動制御の制御フローチャート図である。(実施例1) オーガローリング自動制御用の押しボタン式操作器と除雪機の操縦用操作パネルを示す図である。(実施例1) オーガローリング自動制御用の液晶タッチパネル式操作器と除雪機の操縦用操作パネルを示す図である。(実施例2) 実施例1及び実施例2の除雪機操縦面側を示す図である。 オーガローリング自動制御の油圧電磁弁パルス駆動制御の様子を従来のアナログ制御と比較して示した動作チャート図である。 オーガローリング自動制御の油圧電磁弁略時分割比例制御の様子をパルス駆動制御と比較して示した図である。
本願の実用化に際し、安全性及びヒューマンインターフェース優先の考えから、オーガローリング自動制御中にオーガローリングを手動操作した場合、即自動運転停止させる手動優先のインターロック制御にしている、自動運転だからといって終始操縦者の思い通りに動いてくれるわけではない。オーガ姿勢を操縦者の操縦しようとするオーガローリング姿勢に補正した後はまた押しボタン631を押すと(実施例1)、そのまま補正したオーガローリング姿勢を維持するようにローリング自動制御運転に入る。ワンタッチで操縦者の意図をそのまま継続する。他の設定操作などは一切入らない自動運転制御であり、スイッチや押しボタンなどの従来型制御操作機器を使用する制御としてはもっとも進化した制御である。また今回、コンセプトモデルとして次世代制御操作機器の液晶タッチパネル操作の機種を製作したが(実施例2)、従来のスイッチや押しボタンではできない更に優れた操作性が実現できる。
本願発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。図1は実施例1の除雪機で除雪部であるオーガ側(上図)と操縦側(下図)から見た斜視図である。除雪機は通常オーガ1により積雪を掻き崩したり削雪したりして中央部に収集し取り込み、オーガ1中央部奥にあるブロワで高速回転の上、ブロワ周速で吐出させ、シュータ3によって操縦者の意図する場所に投雪させる。オーガ1は手動操作の場合、操作パネル6上のオーガクロスレバースイッチ61でリフト位置と左右ローリング位置を操作する。投雪も同様にシュータクロスレバースイッチ62で左右方向や投雪遠近を操作する。これらオーガ、ブロワ、シュータは他の制御部品や原動機など(図省略)と共に上部機体4に搭載される。これに対し除雪機の移動を行うクローラ51や走行ミッション(図省略)などは下部機体5に搭載される。図2にオーガ1のローリング制御動作の様子を示す。オーガ1はオーガケース12の機体側と上部機体4の上部フレーム41の先端部分とでメタル構成に支持され、その間にローリングシリンダH1が軸支され、その伸縮動作でオーガ1はメタル周りに除雪機進行方向に対し左右に回動する。上図はオーガ1の水平位置状態を、下図はローリングシリンダH1が伸び左側にローリングしている状態を示す。
図3にオーガ1の傾斜角度を検知する傾斜センサS1の装着状態を示す。オーガケース12の背面側にブラケット121を略水平に固着し、その略水平面に傾斜センサS1をボルト固定している。ブラケット121には他にシュータ3を旋回させるモータやギヤ減速機なども装着している。図4にオーガ1をローリング作動させるアクチュエータである油圧ローリングシリンダH1と油圧電磁弁H2の略斜視図を示す。ローリングシリンダH1は従来から使用されている復動の片ロッドシリンダで両端軸支タイプのものである。油圧電磁弁H2も従来から使用されている4方向切替弁で最も基本的な摺動スプール型の電磁ソレノイドによるスプリングセンタタイプのものである。
図5にオーガ1をローリング作動させる油圧回路図を、図6にその実体図を、図7にその油圧回路を制御する電子制御ブロック図を示す。オーガ1の基本作動は、油圧電磁弁H2の一組の2方向切替弁出力A2、B2ポートから復動型のローリングシリンダH1を伸縮作動させオーガ1をローリング作動させる。一方、もう一組の2方向切替弁出力A1、B1ポートからはローリング用より出力の大きい復動の油圧リフトダンプシリンダ(図省略)を伸縮作動させオーガ1をリフトダンプ(昇降)作動させる。以上の油圧4回路方向の切り替え操作に現在ではクロスレバースイッチ61が使用されるのが普通である。油圧電磁弁H2が出力するのは4ポートの内いずれか一つであり、複数ポートが同時に出力することはない。
本願発明のオーガローリング自動制御について説明する。除雪作業開始あるいは除雪作業中いずれでもよいが、オーガクロスレバースイッチ61の操作でオーガ1のローリング位置を決めた後、ローリング自動スイッチ631(図1、図7)の押しボタンを押すとオーガローリング自動制御ユニットU1(図7)は即座にそのローリング位置での傾斜センサS1の出力値を読み、取り込み、ローリンク自動制御の基準傾斜角度即ち上限角度と下限角度を設定しローリング自動運転制御を開始する。即ち、以後除雪作業進行中、除雪面の不規則な状況で機体が不用意に左右に傾き、オーガ1に装着した傾斜センサS1の出力値が設定した基準傾斜角値を超えると、ユニットU1はオーガ1のローリング傾斜角を基準傾斜角値内に入れるよう電磁弁H2を動作させ、ローリングシリンダH1を動作させ、オーガ1をローリング動作させる。その後、基準傾斜角に除雪された除雪面を走行部のクローラ51が乗り上げ進行し、機体は設定したローリング姿勢に戻り、オーガ1もそのローリング位置に戻る。オーガローリング自動制御は除雪面のローリング制御であると共に機体のローリング姿勢制御でもある。この機能は地面の状況に対してというよりは、むしろ積雪数メータになる雪上走行除雪時に非常に有効であり、今では豪雪地での必要欠くべからざる機能になっている。積雪状態は全体には平坦に見えても非常に不規則且つ不均一であり、不意な凹凸面、軟質雪、硬質雪の入り交じりなどで、除雪進行中は絶えず機体が左右に傾かされるのが普通である。
除雪作業進行中、再びローリング位置を調整し直したければ、オーガクロススイッチ61を操作すれば即自動制御はキャンセルされ、オーガ1は手動優先で操作できる。オーガクロススイッチ61で直接電磁弁H2を操作できると共に、スイッチ出力をオーガローリング自動制御ユニットU1に並列入力し、スイッチ61が操作された場合、直ちに自動制御をキャンセルさせる手動優先インターロックの制御回路に構成している。(図7)そしてローリング位置調整し直し後、再びローリング自動スイッチ631(図1、図7)の押しボタンを押せば、その新規の基準傾斜角度でローリング自動運転制御を継続する。他の設定操作などは一切入らずに、ワンタッチで操縦者の意図をそのまま自動継続する。
このローリング自動制御には従来から行われている自動水平運転制御機能も並設している。ローリング自動制御スイッチ631の押しボタンを2秒以上押し続けると、製造時に
オーガローリング自動制御ユニットU1に登録した(後述する)傾斜センサS1の絶対水平角値、即ちセンサ製品仕様の2.6V付近(図8)を基準傾斜角値に設定しローリング自動運転を開始する。操作器多用の煩雑さを避けるため、任意傾斜角でも絶対水平角でもローリング制御に変わりはないため、一つのスイッチでこのような操作方法にした。
以上の制御はもちろん従来の電子回路では基本的にはできない。マイコン制御の使用で初めて製品的に可能になる。マイコンが製品に使われ始めてから30年以上になり、やっと作業機レベルに使える時代になった。この制御方法で操作性が従来より格段に向上するが、メインテナンス性においても優れた真価を発揮する。即ちセンサ、アクチュエータ、制御ユニットが壊れるまで、従来式で行われていた、オーガ水平度の再調整、センサ特性がセンサ自信の劣化、取り付けのガタ、ゆるみ、変形、などでズレた場合のセンサの交換などの、再調整、再設定を全く必要としない。
このことを図8に傾斜センサ1の製品入出力特性で示す。センサ特性は大きく感度特性と零点特性がある。他に直線性とか再現性などもあるが、センサ性能を示すのは主にこの二つによる。この二つの、バラツキ、環境性能、耐久性能、経時経年変化、などがそのセンサを使用する製品の性能を決める。この二つの特性の内、感度特性は主にセンサ素子自信の物性によるものであり、環境性能(特に温度変化)以外はセンサ開発時からコントロールされているため極めて安定している。また環境性能にしてもそれを補償する技術が進化しており近年の製品は極めて安定している。もっとも除雪機の場合は環境、主に温度影響は作業中ほぼ氷点下前後で大きな温度変化はなくほとんど影響はない。これに対し零点、(本願のものは傾斜センサで±入出力の為5V電源の中央値2.6Vであるがセンサ一般には検知0入力に対し仮に5V単電源であると0.5Vとか1V)零点特性はセンサ素子自信の物性はもちろんセンサ構成の総てに、部材、接着、締め付け、成形歪み、はたまた製品の取り付け方そのもの、など総てに関係し影響を受ける。図8の「δ零」は零点変化によるセンサ特性の変化と製品バラツキを示す。いわゆるセンサ特性は環境影響、耐久後、径時経年後ほぼδ零範囲を平行移動する。これに対し感度V/aそのものは極めて安定している。本願発明の制御方法は以上のセンサ零点の狂いによる特性変化の原因を総て相殺するねらいがある。
本願発明の制御方式でオーガローリング制御の操作性とメインテナンス性が従来より格段に向上するが、除雪機の機能性能とは別に製造工程においても大きな変革をもたらす。
従来式オーガ自動水平制御では傾斜センサS1の左右取り付けボルト(図3)にオーガ1を大型の水平定盤に乗せたうえで、センサ出力が製品仕様特性の絶対水平値(本願センサでは2.6V)になるよう隙間調整用のシムを何枚か挿入し調整したりしていた。耐久劣化、経時経年劣化などでセンサ特性がズレた場合でも同様にこの厄介なシム調整をしていた。再調整不可であればセンサを新規交換し再調整、再設定をしていた。従来方式は以上のように除雪機を使う上で厄介な調整を必要としていたが、製造ラインにおいても大きなネック工程になっていた。本願方式では並設する水平制御の絶対水平値の設定はオーガ1を水平定盤に乗せた後、ローリング自動スイッチ631(図1、図7)の押しボタンを5秒以上押し続けるだけである。センサ製品特性の絶対水平標準値2.6Vに合わせる必要はない。2.61Vであろうと2.58Vであろうとかまわない。それがその製造完成した号機のオーガ1を絶対水平にしたときの、その号機に取り付けた傾斜センサS1の絶対水平値であり、その値を押しボタンを5秒以上押すと即オーガローリング自動制御ユニットU1に読み込み登録する。センサ特性バラツキもセンサのオーガへの取り付け誤差もオーガケース、ブラケットなどの製造バラツキも全て相殺することができる。
そしてこの本願発明の制御方法であれば出荷後、センサとその取り付け状態にいかなる環境変化があろうと耐久変化があろうと経時経年変化があろうと、その影響を受けず操縦者の意図するローリング自動制御の機能を維持する。まさに自己補償、自己修復の制御である。センサ自身及びセンサ取り付け機構の摩耗、ゆるみ変形などによるセンサ特性劣化による再調整、再設定の必要が全くない。
以上、センサフィードバック制御はかくあるべき理想の制御を実現した。学習制御などの先端制御技術までには至ってないものの、この制御で充分製造上のあらゆる誤差を相殺し、耐久劣化も経時経年劣化をも補償する、自己補償、自己修復制御を実現している。図9に制御のフローチャート概要を示す。
図10に本願第1実施例の除雪機操作パネルを示す。前記スイッチ、レバー以外は他の機能の操作器である。図11に本願第2実施例のモニタ、スイッチ類を液晶タッチパネルに統合した除雪機の操作パネルを示す、第二実施例では液晶画面のメリットを生かし水平制御用独自のタッチボタン642を配設した。またこれはコンセプトモデルで本願発明以外にも他の新規開発を実施しており操作部全体を次世代型にしている。図12に本願発明の第一実施例(左図)と第二実施例(右図)のそれぞれ除雪機の正面図を示す。
次にオーガ1のローリング作動制御方法について説明する。図13上段に従来の制御方法を、下段に本願パルス制御方法を、比較できるように示す。連続曲線はオーガ1のローリング角度と傾斜センサS1の出力値を示し、矩形線はオーガローリング自動制御ユニットU1の電磁弁H2への駆動信号を示す。駆動信号送出からローリングシリンダH1が動作するまで応答遅れがあるため、入力の矩形線に対しその結果の連続曲線には位相遅れがある。従来方式では、除雪作業中に機体が傾きセンサ出力が設定範囲を超えると、即センサ出力を設定範囲に入れる方向に電磁弁を連続動作させ、傾いたローリング角度が設定範囲に入ると即、電磁弁を止めるというごく普通のやり方だった。ここで先の応答遅れが問題になる。シリンダH1にはもちろん動作停止の遅れもある。止まって欲しい位置では止まってくれない。結果オーバーランし、ひどいときは反対側の設定範囲を飛び越えロールハンチングする場合もあった。これを解決するいくつかの改良もなされた。設定範囲に入るとその動作電磁弁を止めると同時に、逆側電磁弁を一瞬動作させオーバーラン影響を少なくする(図示)(工作機械での一瞬逆回転操作での瞬停止の発想)。とか、油圧オリフェスなどの使用でローリング動作速度そのものを遅らせる、など。しかしいずれもこそくな対策であり、作業機としての除雪機に使われる最も安価な油圧機器を使って、約±1度の精度で油圧シンリンダの伸縮動作を、アナログ連続制御で行おうとすること自体にもともと無理があった。
図13の下図は断続動作を連続継続するデジタル制御の発想から生まれた本願発明の制御方式である。ローリングシリンダH1は動作時間が長ければ長いほどオーバーランが大きい。ならばオーバーランを最小にする駆動時間で駆動しこれを繰り返す。本願ではローリングシリンダH1の動作遅れ時間以上、プラス停止遅れ時間以内の付近に電磁弁H2の動作時間を設定し(数100msec)、これを繰り返しローリングシリンダH1を断続的に動作させるようにした(パルス制御)。更には駆動直前に傾斜センサS1の値もチェックするようにした。しかしこれだけでは10度以上の大きなローリング復帰動作に時間がかかるため、検出基準傾斜角を二重に設け(図で仮に±5度)、±5度までは連続ローリング復帰動作させ、±5度以内に入ったら前記断続動作(パルス制御)に切り替えるようにした。そして設定精度基準傾斜角内に入ったら、駆動前であれば駆動中止、駆動中であれば即キャンセルするようにしオーバーラン影響を最小限に抑えるようにした。以上によりローリング製定精度は従来式より向上したのと同時に、極めて安定するようにもなった。
当初はこの断続駆動時間を数10msec程度に見込んでいたが、油圧流量力を使う油圧シリンダと油圧電磁弁の油圧回路であると、100msec(0.1秒)を超えるほどになってしまった。とても流量を使わない圧だけのPWM制御弁(例えばABS用制御弁)のようなわけにはいかなかった。結果、ローリング動作は操縦者が見てもわかる少々ぎこちないものとなったが、代わりにローリング復帰動作の最後は設定精度内以上にピタリと収まる制御安定感を実現することが出来た。この断続駆動時間や連続制御範囲は幾通りも実験を行い最適な設定にしている。
図14の下図に前記パルス制御を更に発展させた。略時分割比例制御方法を示す。比較のため前記パルス制御を上図に示す。前記断続(パルス)駆動時間をローリングシリンダH1の動作遅れ時間以上で最小にすれば、オーバーラン影響を最小に出来るが、その駆動時間で断続継続しローリング制御動作を行おうとするとローリング速度が前記のごとく遅くなる。しかしそれが必要になるのはローリング復帰動作でオーガ1の傾斜角が設定精度範囲内に入る最後の時だけである。
ここに近年発達した温度制御における時分割比例制御の考えを水平展開した。時分割比例制御による温度制御では古式バイメタル制御から大きく進化し、設定値に限りなく漸近線のように静定するオーバーランの全くない制御である。本願発明では設定精度基準傾斜角内に入る直前の断続駆動時間を最小とし、それ以前はその倍数時間、又その前は倍の倍数時間というように設定した。そしてローリング復帰動作のどの時点でどの断続駆動時間(パルス巾)にするかは、駆動直前にピックアップする傾斜センサ値によって判断するようにした。この制御方法でローリング自動制御動作を行ったところ前記パルス制御より更に静定精度が向上し、またローリング動作も滑らかになった。パルス巾変調に関数あてはめこそしていないものの十分に時分割比例制御と同等の効果が出ている。
ワンタッチ操作によるセンサ値の取り込みはセンサフィードバック制御を行う総ての作業機に、油圧回路の制御方式は本願除雪機と同等の作業走行速度の作業機(歩行型農機、小中建機など)に利用が可能である。
1 オーガ
2 ブロワ
3 シュータ
4 上部機体
5 下部機体
6 操縦パネル
11 オーガ翼
12 オーガケース
41 上部フレーム
51 クローラ
61 オーガクロスレバースイッチ
62 シュータクロスレバースイッチ
63 モニタ&スイッチ操作パネル
631 ローリング自動制御スイッチ
S1 オーガ傾斜センサ
H1 オーガローリングシリンダ
H2 オーガ油圧電磁弁
U1 オーガローリング自動制御ユニット

Claims (4)

  1. 原動機を搭載し、除雪部に傾斜センサを配設し、該センサの信号により、アクチュエータによる駆動で、除雪部を機体進行方向に対し左右にローリング傾斜角位置を、設定した基準傾斜角位置へローリング自動制御できる構成にした除雪機において、該基準傾斜角の設定を、操縦者が除雪作業中あらかじめ前記アクチュエータのスイッチ又はジョイステック等による手動操作により、除雪作業する除雪部の傾斜角位置へ定めた後、押しボタン又はタッチセンサ、タッチパネルなどのワンタッチ操作器で、該除雪部ローリング傾斜角位置での前記傾斜センサの出力値を、制御部に取り込み、基準傾斜角に設定し、即前記ローリング自動制御を開始せしめる構成にした除雪機。
  2. 前記基準傾斜角の設定を、前記ワンタッチ操作器の押し時間、タッチ時間など、別操作方法で絶対水平に設定できるようにした請求項1に記載する除雪機。
  3. 前記オーガの設定基準傾斜角位置へのローリング自動制御を、前記傾斜センサの出力値に追従する前記アクチュエータのパルス駆動制御とする請求項1及び請求項2に記載する除雪機。
  4. 前記オーガの設定設定傾斜角位置へのローリング自動制御を、前記傾斜センサの出力値に追従する前記アクチュエータの略時分割比例制御とする請求項1及び請求項2に記載する除雪機。
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