JP2014114264A - 毛髪化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】日常のスタイリングなどの単回使用のヘアケア行動で、毛髪表面をメラニン重合物で覆うことで、簡単に白髪を目立たなくすることができ、複数回の継続使用で髪を十分なレベルまで染めることができる毛髪化粧料の提供。
【解決手段】成分(a)、(b)及び(c)を含有し、25℃におけるpHが7.5以上12以下であり、成分(a)に対する成分(b)のモル比(b)/(a)が0.01以上0.45以下である毛髪化粧料。
(a) 一般式(1)で表されるメラニン前駆体
Figure 2014114264

〔式破線はπ結合の存在又は不存在、R1は水酸基又はアセトキシ基、R2はH、−COOR(RはH、CH3又はC25)又は−COO-+(X+は陽イオン)、R3はH、アセチル基、CH3又はC25を示す〕
(b) 二価の鉄イオン
(c) アニオン性の皮膜形成ポリマー
【選択図】なし

Description

本発明は、毛髪化粧料に関する。
白髪を染めるには、2剤式のヘアカラー、1剤式のヘアマニキュア等の染毛剤を使用するのが一般的であるが、これら染毛剤を使用した染毛処理は、洗髪などの必要や周辺の汚れなどへの配慮から場所が限定されるとともに、処理方法が複雑で、また毛髪の色の急激な変化による染毛直後の不自然さや伸びてきた白髪との色の段差などの問題があった。
これに対し、日常のスタイリングなどのヘアケア行動によって毛髪表面をメラニン重合物で覆うことで、簡単に白髪を目立たなくすることができ、継続使用で髪を染めることができる毛髪化粧料として、5,6-ジヒドロキシインドール誘導体及び造膜性ポリマーを含有する洗い流さないタイプの毛髪化粧料が提案されている(特許文献1参照)。
一方、遷移金属イオンを含有する組成物での処理と、5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸を含有する組成物での処理とを連続して行うことで、当該5,6-ジヒドロキシインドール誘導体のメラニン様色素への変換を促進する方法が知られている(特許文献2参照)。
特開2007-326805号公報 特開平01-319413号公報
特許文献1に記載の毛髪化粧料は、日常のヘアケア行動により簡単に白髪を目立たなくすることができるが、染毛性が十分満足いくものではなかった。また、特許文献2に記載の方法は、操作が煩雑であり、かつ高度な処理技術を要するものであった。また、例えば1剤式のヘアマニキュアでは、2剤式のヘアカラーのように2剤を混合する手間が不要であるため簡便な使用が可能であるものの、上記の問題に加えて、染毛剤が衣服へ移染してしまうという問題があった。
本発明の課題は、日常のスタイリングなどのヘアケア行動により、毛髪表面をメラニン重合物で覆うことで、簡単に白髪を目立たなくすることができ、継続使用で髪を十分なレベルまで染めることができる毛髪化粧料を提供することにある。更に、本発明の整髪処理がされた毛髪と衣服等との接触による移染を抑えることができる毛髪化粧料を提供することにある。
本発明者は、(i)メラニン前駆体であるインドール誘導体又はインドリン誘導体と、二価の鉄イオンとを特定比で共存させることで、単回使用乃至複数回使用での染毛性を向上させ得ること、(ii)アニオン性の皮膜形成ポリマーを併用することで、染毛性を更に向上させ得ると共に、鉄イオンを毛髪化粧料中に安定配合し得ることを見出した。
本発明は、成分(a)、(b)及び(c)を含有し、25℃におけるpHが7.5以上12以下であり、成分(a)に対する成分(b)のモル比(b)/(a)が0.01以上0.45以下である毛髪化粧料を提供するものである。
(a) 一般式(1)で表されるメラニン前駆体
Figure 2014114264
〔式中、破線はπ結合の存在又は不存在を示し、R1は水酸基又はアセトキシ基を示し、R2は水素原子、−COOR(Rは水素原子、メチル基又はエチル基)又は−COO-+(X+は陽イオン)を示し、R3は水素原子、アセチル基、メチル又はエチル基を示す。〕
(b) 二価の鉄イオン
(c) アニオン性の皮膜形成ポリマー
更に本発明は、(i)上記の毛髪化粧料を毛髪に適用する工程、及び(ii)毛髪化粧料を適用した毛髪を整髪する工程を有する整髪方法を提供するものである。
更に本発明は、(i)上記の毛髪化粧料を毛髪に適用する工程、及び(ii)毛髪化粧料を適用した毛髪を整髪する工程を繰り返し行うことによる白髪染め方法を提供するものである。
本発明の毛髪化粧料は、日常のスタイリングによって簡便に白髪を染めることができ、使用場所、使用方法における煩わしさが無く、簡単に徐々に白髪を目立たなくすることができる。特に、アニオン性の皮膜形成ポリマーを併用することで、染毛性及び安定性に優れ、高温保管後においても異物の吐出を抑制し得る毛髪化粧料を製造することができる。スタイリング剤として毛髪化粧料を用いる場合、メラニン重合物の衣類等への移染が課題となるが、本発明の毛髪化粧料は、この移染を抑えることができる。
〔成分(a)〕
本発明の毛髪化粧料は、成分(a)として、一般式(1)で表されるインドール誘導体又はインドリン誘導体(以下、メラニン前駆体(1)ということがある)を含有する。本発明においては、一般式(1)で表されるメラニン前駆体は、2種以上を組み合わせて用いることができ、これにより、染め上がりの色を調整することができる。
一般式(1)で表されるメラニン前駆体としては、5,6-ジヒドロキシインドール、5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸、5,6-ジヒドロキシインドリン、5,6-ジヒドロキシインドリン-2-カルボン酸等が挙げられる。これらの中でも、髪を自然な色合いに染める観点から、5,6-ジヒドロキシインドール単独、又は5,6-ジヒドロキシインドールと5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸との組み合わせがより好ましい。この5,6-ジヒドロキシインドールと5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸とを併用する場合のモル比は、好ましくは50/50以上、更に好ましくは60/40以上、更に好ましくは70/30以上、更に好ましくは80/20以上であり、また、好ましくは999/1以下、更に好ましくは99/1以下、更に好ましくは98/2以下、更に好ましくは95/5以下である。ここで、一般式(1)で表されるメラニン前駆体(1)は、逆相HPLCにより定量することができる。
成分(a)のメラニン前駆体の含有量は、染毛性を向上させる観点、及び色移りを防止する観点から、本発明の毛髪化粧料中の好ましくは0.01質量%以上、更に好ましくは0.02質量%以上、更に好ましくは0.03質量%以上であり、また、好ましくは1質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.2質量%以下である。
〔成分(b)〕
本発明の毛髪化粧料は、成分(b)として、二価の鉄イオン(Fe2+)を含有する。毛髪化粧料に二価の鉄イオンを配合するには、硫酸第一鉄、硫酸第一鉄アンモニウム、塩化第一鉄等の無機鉄(II)化合物;グルコン酸第一鉄塩、クエン酸第一鉄塩等の有機鉄(II)化合物等の二価の鉄化合物として配合すればよい。
二価の鉄イオンの含有量は、染毛性を向上させる観点、及び色移りを防止する観点から、本発明の毛髪化粧料中の好ましくは0.0001質量%以上、更に好ましくは0.0005質量%以上、更に好ましくは0.0009質量%以上であり、また、好ましくは0.1質量%以下、更に好ましくは0.05質量%以下、更に好ましくは0.04質量%以下である。
成分(a)に対する成分(b)のモル比(b)/(a)は、単回使用時の染毛性を向上させる観点から、0.01以上、好ましくは0.02以上、更に好ましくは0.03以上、更に好ましくは0.04以上、更に好ましくは0.06以上である。また上記モル比は、複数回使用後の染毛性を向上させる観点、及び色移り防止の観点から、0.45以下、好ましくは0.4以下、更に好ましくは0.35以下、更に好ましくは0.3以下である。また、モル比(b)/(a)は、上記の観点から、0.01〜0.45、好ましくは0.02〜0.4、更に好ましくは0.03〜0.35、更に好ましくは0.04〜0.3、更に好ましくは0.06〜0.3である。
〔成分(c)〕
本発明の毛髪化粧料は、成分(c)として、アニオン性の皮膜形成ポリマーを含有する。本発明の皮膜形成ポリマーは、髪の表面に被膜を形成して毛髪セット性を示すものである。
アニオン性の皮膜形成ポリマーの具体例としては、ガントレッツES-225、ES-425、SP-215(以上、GAF社)等のメチルビニルエーテル/無水マレイン酸アルキルハーフエステル共重合体;レジン28-1310(ナショナルスターチ社)、ルビセットCA(BASF社)等の酢酸ビニル/クロトン酸共重合体;レジン28-2930(ナショナルスターチ社)等の酢酸ビニル/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル共重合体;ルビセットCAP(BASF社)等の酢酸ビニル/クロトン酸/プロピオン酸ビニル共重合体;ADVANTAGE CP(ISP社)等の酢酸ビニル/マレイン酸モノブチルエステル/イソボルニルアクリレート共重合体;ダイヤホールド(三菱化学社)等の(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体;プラスサイズL-53P、L-75CB、L-9540B、L-6466、L-3200B(互応化学工業社)等の(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマーAMP;ウルトラホールド8、ウルトラホールド・ストロング(以上、BASF社)、アンフォーマーV-42(ナショナルスターチ社)等のアクリル酸/アクリル酸アルキルエステル/アルキルアクリルアミド共重合体;ルビフレックスVBM35(BASF社)等のポリビニルピロリドン/アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられる。
成分(c)のアニオン性の皮膜形成ポリマーとしては、一般式(2)で表される構成単位を含む重合体又は共重合体を好適に用いることができる。
Figure 2014114264
〔式中、R4は水素原子又はカルボキシ基を示し、R5は水素原子又はメチル基を示す。〕
より好ましくは、一般式(2)で表される構成単位及び一般式(3)で表される構成単位を含む共重合体を用いることができる。
Figure 2014114264
〔式中、R4及びR6は各々独立に水素原子又はカルボキシ基を示し、R5及びR7は各々独立に水素原子又はメチル基を示し、R8は炭素数1〜18のアルキル基を示す。〕
一般式(2)で表される構成単位及び一般式(3)で表される構成単位以外の構成単位を含有してもよいが、染毛性の観点から、一般式(2)で表される構成単位及び一般式(3)で表される構成単位の合計が、共重合体の一分子中に60〜100質量%であることが好ましく、更には70〜100質量%、更には80〜100質量%、更には90〜100質量%であることが好ましい。
上記の一般式(2)で表される構成単位を含む共重合体として、ダイヤホールド(三菱化学社)等の(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体;プラスサイズL-53P、L-75CB、L-9540B、L-6466、L-3200B(互応化学工業社)等の(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマーAMP;ウルトラホールド8、ウルトラホールド・ストロング(以上、BASF社)、アンフォーマーV-42(ナショナルスターチ社)等のアクリル酸/アクリル酸アルキルエステル/アルキルアクリルアミド共重合体;ルビフレックスVBM35(BASF社)等のポリビニルピロリドン/アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体等を好適に用いることができる。
アニオン性の皮膜形成ポリマーの重量平均分子量(ゲルろ過クロマトグラフィー(ポリエチレングリコール換算)による)は、重合条件を選択すれば1,000〜1,000,000に制御でき、本発明においては、好ましくは10,000以上、更に好ましくは20,000以上であり、また、好ましくは500,000以下、更に好ましくは200,000以下である。
成分(c)のアニオン性の皮膜形成ポリマーの含有量は、染毛性を向上させる観点、及び色移りを防止する観点から、本発明の毛髪化粧料中の好ましくは0.001質量%以上、更に好ましくは0.005質量%以上、更に好ましくは0.01質量%以上、更に好ましくは0.05質量%以上であり、また、好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である。
成分(c)に対する成分(b)の質量比(b)/(c)は、単回使用時の染毛性及び複数回使用後の染毛性を向上させる観点、毛髪化粧料の配合安定性を向上させる観点、及び高温保存後の異物の発生を防ぐ観点から、好ましくは0.00001以上、更に好ましくは0.00005以上、更に好ましくは0.0001以上、更に好ましくは0.0003以上であり、また、好ましくは0.01以下、更に好ましくは0.005以下、更に好ましくは0.003以下、更に好ましくは0.002以下、更に好ましくは0.0015以下である。
〔成分(d)〕
本発明の毛髪化粧料には、更に界面活性剤を含有させることができる。そのような界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α-スルホン脂肪酸塩、N-アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、スルホコハク酸エステル等のアニオン界面活性剤;イミダゾリン系、カルボベタイン系、アミドベタイン系、スルホベタイン系、ヒドロキシスルホベタイン系又はアミドスルホベタイン系両性界面活性剤等の両性界面活性剤;ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、高級脂肪酸ショ糖エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸モノエタノールアミド又はジエタノールアミド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、アルキルサッカライド系界面活性剤、アルキルアミンオキサイド、アルキルアミドアミンオキサイド等の非イオン界面活性剤;イミダゾリン開環型第四級アンモニウム塩、モノ長鎖アルキル第四級アンモニウム塩、ジ長鎖アルキル第四級アンモニウム塩等のカチオン界面活性剤などが挙げられる。これらの界面活性剤のアニオン性残基の対イオンとしては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属イオン、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン、炭素数2又は3のアルカノール基を1〜3個有するアルカノールアミン(例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなど)を挙げることができる。またカチオン性残基の対イオンとしては、塩素、臭素、沃素等のハロゲンイオン及びメトサルフェート、サッカリネートイオンを挙げることができる。
これらの界面活性剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、その組合せとしては、非イオン界面活性剤及びカチオン界面活性剤を併用することが好ましい。成分(d)の界面活性剤の含有量は、染毛性、安定性及び塗布性の向上の観点から、成分(c)に対する質量比(d)/(c)が好ましくは0.01以上、更に好ましくは0.02以上、更に好ましくは0.03以上であり、また、好ましくは1.5以下、更に好ましくは1.2以下、更に好ましくは1.0以下である。
〔成分(e)〕
本発明の毛髪化粧料には、有機系高分子増粘剤を含有させることができる。有機系高分子増粘剤としては、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、キサンタンガム、ヒドロキシプロピルキサンタンガム、カチオン化グアーガム、カチオン化セルロース等を使用することができる。有機系高分子増粘剤の成分(c)に対する質量比は、染毛性及び塗布性の向上の観点から、好ましくは0.001以上、更に好ましくは0.002以上、更に好ましくは0.003以上であり、また、好ましくは0.05以下、更に好ましくは0.03以下、更に好ましくは0.01以下である。
これらの有機系高分子増粘剤のうち、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体等のアニオン系増粘剤を用いることが好ましく、またアニオン系増粘剤と共にアニオン系増粘剤と他の高分子増粘剤とを組み合わせて使用することもできるが、他の高分子増粘剤はアニオン系増粘剤よりも少ない含有量とすることが、染毛性や安定性の向上の観点から好ましい。
〔成分(f)〕
本発明の毛髪化粧料には、亜硫酸、アスコルビン酸及びそれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有させることができる。その含有量は、東洋人の白髪を隠蔽するのに好適な赤みのない黒色に染色する点から、亜硫酸及びアスコルビン酸として(すなわち塩の場合は遊離の酸の量として)本発明の毛髪化粧料中の好ましくは0.005質量%以上、更に好ましくは0.01質量%以上であり、また、好ましくは2質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である。
〔追加の染料成分〕
本発明の毛髪化粧料には、成分(a)に加え、追加の染料成分として、前記一般式(1)で表されるメラニン前駆体から酸化重合により生成したメラニンを含有させることもできる。このメラニンとしては、特に5,6-ジヒドロキシインドール及び5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸の少なくとも一方からなる酸化重合物であって分子量1,000〜10,000のものが好ましい。このメラニンを本発明の染毛剤組成物に含有させるには、メラニン前駆体(1)からあらかじめ重合物を調製した後、本発明の毛髪化粧料に配合しても、またメラニン前駆体(1)を配合し毛髪化粧料を調製する際に空気に触れることでメラニンを生成させてもよい。このメラニン生成物は、黒〜茶色の固形物として、白髪を隠蔽する効果を有するので、本発明の毛髪化粧料の一時染めとしての機能を補完することができる。そのため、その含有量は、本発明の毛髪化粧料の好ましくは0.01質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上であり、また、好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である。
また、本発明の毛髪化粧料には、更に通常染毛剤に使用されている直接染料を含有させてもよい。
直接染料としては、酸性染料、ニトロ染料、分散染料、塩基性染料、特開2003-342139号公報記載の直接染料等が挙げられる。酸性染料としては、青色1号、紫色401号、黒色401号、だいだい色205号、赤色227号、赤色106号、黄色203号、酸性橙3等が挙げられ、ニトロ染料としては、2-ニトロパラフェニレンジアミン、2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール、3-ニトロ-p-ヒドロキシエチルアミノフェノール、4-ニトロオルトフェニレンジアミン、4-アミノ-3-ニトロフェノール、4-ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノール、HC青2、HC橙1、HC赤1、HC黄2、HC黄4、HC黄5、HC赤3、N,N-ビス-(2-ヒドロキシエチル)-2-ニトロパラフェニレンジアミン等が挙げられ、分散染料としては、分散紫1、分散青1、分散黒9等が挙げられ、塩基性染料としては、塩基性青99、塩基性茶16、塩基性茶17、塩基性赤76、塩基性赤51、塩基性黄57、塩基性黄87、塩基性橙31等が挙げられる。
本発明の毛髪化粧料に直接染料を含有させる場合、その含有量は、本発明の毛髪化粧料中の好ましくは0.001質量%以下、更に好ましくは0.01質量%以下であり、また、好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下である。
本発明の毛髪化粧料には、成分(b)に加え、銀、カルシウム、銅、亜鉛及びマンガンからなる群より選ばれる金属の二価イオンを含有させることができる。その含有量は、染毛性を向上させる観点から、本発明の毛髪化粧料の好ましくは0.0001質量%以上、更に好ましくは0.0005質量%以上、更に好ましくは0.001質量%以上であり、また、好ましくは3質量%以下、更に好ましくは2質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である。
〔追加の皮膜形成ポリマー〕
本発明の毛髪化粧料には、成分(c)に加え、ノニオンポリマー、カチオンポリマー、及び両性ポリマーからなる群より選択される皮膜形成ポリマーを含有させることができる。これらの皮膜形成ポリマーの成分(c)に対する質量比は、整髪性の向上や感触を向上させる観点から、好ましくは0.001以上、更に好ましくは0.002以上、更に好ましくは0.003以上であり、また、好ましくは0.8以下、更に好ましくは0.5以下、更に好ましくは0.1以下である。
ノニオンポリマーとしては、例えばルビスコールK12、17、30、60、80、90(以上、BASF社)、PVP K15、30、60、90(以上、GAF社)等のポリビニルピロリドン;ルビスコールVA28、37、55、64、73、VA37E(以上、BASF社)、PVP/VA E-735、E-635、E-535、E-335、S-630、W-735(以上、GAF社)等のポリビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体;ルビスコールVAP343(BASF社)等のポリビニルピロリドン/酢酸ビニル/プロピオン酸ビニル三元共重合体;Dowtex(ダウ・ケミカル社)等の酢酸ビニル/N-ビニル-5-メチル-2-オキサゾリン共重合体等が挙げられる。
カチオンポリマーとしては、例えばルビカットFC370、FC550、FC905、HM552、MonoCP(以上、BASF社)等のビニルイミダゾリウムクロライド/ビニルピロリドン共重合体;セルカットH-100(粘度1000cps)、L-200(粘度100cps)(以上、ナショナルスターチ社)等のヒドロキシエチルセルロース/ジメチルジアリルアンモニウムクロリド;ガフカット734、755N、755(以上、GAF社)等のビニルピロリドン/四級化ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体;ルビフレックス(BASF社)、コポリマー845、937、958(以上、GAF社)等のポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート共重合体;コポリマーVC-713(GAF社)等のポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体;ガフカットHS-100(ISP社)等のビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウム共重合体;特開平2-180911号公報に記載の水溶性高分子化合物等のアルキルアクリルアミド/アクリレート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体、N-プロピオニルポリエチレンイミン/メチルポリシロキサン共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸/アルキルメタクリル酸/メトキシポリエチレングリコール共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。
両性ポリマーとしては、例えばユカフォーマーM-75、SM(三菱化学社)等のN-メタクリロイルオキシエチル-N,N-ジメチルアンモニウム-α-N-メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体;ユカフォーマーAM-75、AM75S/SM(以上、三菱化学社)等のジアルキルアミノエチルメタクリレート/メタクリル酸アルキルエステル共重合体のモノクロル酢酸両性化物;アンフォーマー28-4910、LV-71(以上、ナショナルスターチ社)等のアクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル/アクリル酸オクチルアミド共重合体等が挙げられる。
〔油剤〕
更に、本発明の毛髪化粧料には、コンディショニング剤として、油剤を含有させることができる。油剤としては、スクワレン、スクワラン、流動パラフィン、流動イソパラフィン、シクロパラフィン等の炭化水素;ヒマシ油、カカオ油、ミンク油、アボカド油、オリーブ油等のグリセリド;ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ等のロウ;パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ラウリン酸ヘキシル、乳酸セチル、モノステアリン酸プロピレングリコール、オレイン酸オレイル、2-エチルヘキサン酸ヘキサデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸トリデシル等のエステル;カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ヤシ油脂肪酸、イソステアリル酸、イソパルミチン酸等の高級脂肪酸;ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、2-オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール;その他イソステアリルグリセリルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテルなどが挙げられる。これらのうち、高級アルコールが好ましく、更にミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコールが好ましい。これら油剤は、2種以上を併用することもでき、その含有量は、本発明の毛髪化粧料中の好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上であり、また、好ましくは2質量%以下、更に好ましくは1.8質量%以下、更に好ましくは1.5質量%以下である。
〔その他の成分〕
本発明の毛髪化粧料には、その他、通常の染毛剤や毛髪化粧料に用いられる成分、例えば保湿剤、紫外線吸収剤、pH調整剤、安定化剤、緩衝剤、香料、感触向上剤、キレート剤、可溶化剤、防腐剤等を、目的に応じ、適宜配合することができる。本発明の毛髪化粧料は、以上の成分を水性媒体中に溶解して製造されるが、水性媒体としては水のほか、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコールが挙げられる。
成分(a)のメラニン前駆体は、塩基性条件で空気中の酸素により酸化されメラニン色素に変換する。このため、本発明の毛髪化粧料の25℃におけるpHは、7.5以上、好ましくは8以上、更に好ましくは8.5以上であり、また、12以下、好ましくは11以下である。
本発明の毛髪化粧料は、洗い流さないタイプの毛髪化粧料(整髪料)として使用することが好ましい。また本発明の毛髪化粧料は、成分(a)としてメラニン前駆体が配合されているため、整髪料としての使用と同時に、染毛料(特に、白髪染め用染毛料)として用いることができる。
本発明の毛髪化粧料の使用形態としては、ポンプスプレー、ポンプフォーム等の容器に充填した形態で使用するのが簡便であるが、より好ましくは、本発明の毛髪化粧料を原液として、噴射剤と共に加圧容器に封入したエアゾールスプレー、エアゾールフォーム等の1剤式形態で使用するのが良い。エアゾールの噴射剤としては、例えば、液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル(DME)、炭酸ガス、窒素ガス、これらの混合物等を使用するのが好ましく、更に、LPG、DME、又はLPGとDMEの混合ガスを使用するのが好ましい。噴射剤は、毛髪化粧料/噴射剤の混合質量比が、(99.5〜40)/(0.5〜60)、更に(95〜80)/(5〜20)となる範囲で使用するのが好ましい。また毛髪化粧料/噴射剤が(5〜70)/(95〜30)、更に(20〜60)/(80〜40)の比率で噴射剤を多量に含有するヘアスプレーとして使用してもよい。
〔整髪方法、白髪染め方法〕
本発明の毛髪化粧料を整髪剤として使用する場合、(i)本発明の毛髪化粧料を毛髪に適用する工程、及び(ii)毛髪化粧料を適用した毛髪を整髪する工程を行うことにより整髪することができる。このような整髪方法により、簡単に白髪を目立たなくすることができる。
(i)の適用工程は、適量の毛髪化粧料を毛髪に直接適用するか、又はブラシ等の道具若しくは直接手に取り出し、次いで毛髪に適用することにより行うことができる。毛髪化粧料は、乾いた髪のほか、タオルドライ後のような湿った髪に適用してもよい。
(ii)の整髪工程は、ブラシ等の道具又は直接手を用いて行うことができる。染毛性の向上及び移染の防止の観点から、ヘアドライヤー等の毛髪乾燥機を併用して整髪することが好ましい。
工程(i)及び(ii)を繰り返すことにより、白髪を徐々に目立たなくし、十分なレベルまで染めることができ、その際、工程(ii)の次に、更に、(iii)毛髪から毛髪化粧料を除去する工程を含めることもできる。
(iii)の除去工程は、染毛性の向上、移染の防止、及び清潔維持の観点から、工程(ii)の整髪後30分〜72時間後、更には1時間〜48時間後、更には3時間〜24時間後、更には6時間〜18時間後に毛髪化粧料を除去することが好ましい。除去工程は、一般に市販されているシャンプーを用いて行うことができる。
白髪をより目立たなくする観点から、工程(i)〜(iii)を複数回にわたって繰り返してして行うことが好ましい。この工程(i)〜(iii)は、白髪をより目立たなくする観点から、1〜4日に1回、更には1〜3日に1回、更には1〜2日に1回、更には1日に1回の周期で繰り返すことが好ましい。この工程(i)〜(iii)は、白髪をより目立たなくする観点から、1週間に1〜8回、2〜7回、3〜7回繰り返すことが好ましい。工程(iii)から次の工程(i)までの時間は、白髪をより目立たなくする観点から、3〜96時間、更には4〜84時間、更には6〜72時間の間隔にすることが好ましい。
以上述べた実施形態に関し、以下に本発明の好ましい態様を更に開示する。
<1>
成分(a)、(b)及び(c)を含有し、25℃におけるpHが7.5以上12以下であり、成分(a)に対する成分(b)のモル比(b)/(a)が0.01以上0.45以下である毛髪化粧料。
(a) 一般式(1)で表されるメラニン前駆体
Figure 2014114264
〔式中、破線はπ結合の存在又は不存在を示し、R1は水酸基又はアセトキシ基を示し、R2は水素原子、−COOR(Rは水素原子、メチル基又はエチル基)又は−COO-+(X+は陽イオン)を示し、R3は水素原子、アセチル基、メチル又はエチル基を示す。〕
(b) 二価の鉄イオン
(c) アニオン性の皮膜形成ポリマー
<2>
成分(a)の含有量が好ましくは0.01質量%以上、更に好ましくは0.02質量%以上、更に好ましくは0.03質量%以上であり、また、好ましくは1質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.2質量%以下である<1>記載の毛髪化粧料。
<3>
成分(b)の含有量が好ましくは0.0001質量%以上、更に好ましくは0.0005質量%以上、更に好ましくは0.0009質量%以上であり、また、好ましくは0.1質量%以下、更に好ましくは0.05質量%以下、更に好ましくは0.04質量%以下である<1>又は<2>記載の毛髪化粧料。
<4>
成分(a)に対する成分(b)のモル比(b)/(a)が、好ましくは0.02以上、更に好ましくは0.03以上、更に好ましくは0.04以上、更に好ましくは0.06以上である<1>〜<3>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<5>
成分(a)に対する成分(b)のモル比(b)/(a)が、好ましくは0.4以下、更に好ましくは0.35以下、更に好ましくは0.3以下である<1>〜<4>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<6>
成分(a)に対する成分(b)のモル比(b)/(a)が好ましくは0.02以上、更に好ましくは0.03以上、更に好ましくは0.04以上、更に好ましくは0.06以上であり、また、好ましくは0.4以下、更に好ましくは0.35以下、更に好ましくは0.3以下である<1>〜<5>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<7>
成分(c)が、次の一般式(2)
Figure 2014114264
〔式中、R4は水素原子又はカルボキシ基を示し、R5は水素原子又はメチル基を示す。〕
で表される構成単位を含む重合体又は共重合体である、<1>〜<6>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<8>
成分(c)が、次の一般式(2)で表される構成単位及び一般式(3)で表される構成単位を含む共重合体である、<7>記載の毛髪化粧料。
Figure 2014114264
〔式中、R4及びR6は各々独立に水素原子又はカルボキシ基を示し、R5及びR7は各々独立に水素原子又はメチル基を示し、R8は炭素数1〜18のアルキル基を示す。〕
<9>
成分(c)の重量平均分子量が、好ましくは10,000以上、更に好ましくは20,000以上であり、また、好ましくは500,000以下、更に好ましくは200,000以下である<1>〜<8>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<10>
成分(c)に対する成分(b)の質量比(b)/(c)が、好ましくは0.00001以上、更に好ましくは0.00005以上、更に好ましくは0.0001以上、更に好ましくは0.0003以上であり、また、好ましくは0.01以下、更に好ましくは0.005以下、更に好ましくは0.003以下、更に好ましくは0.002以下、更に好ましくは0.0015以下である<1>〜<9>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<11>
ノニオンポリマー、カチオンポリマー及び両性ポリマーからなる群より選択される皮膜形成ポリマーの、成分(c)に対する質量比が、好ましくは0.001以上、更に好ましくは0.002以上、更に好ましくは0.003以上であり、また、好ましくは0.8以下、更に好ましくは0.5以下、更に好ましくは0.1以下である<1>〜<10>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<12>
好ましくは、更に、(d)界面活性剤を含有する<1>〜<11>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<13>
成分(d)の成分(c)に対する質量比(d)/(c)が、好ましくは0.01以上、更に好ましくは0.02以上、更に好ましくは0.03以上であり、また、好ましくは1.5以下、更に好ましくは1.2以下、更に好ましくは1.0以下である<12>記載の毛髪化粧料。
<14>
好ましくは、更に、(e)有機系高分子増粘剤を含有する<1>〜<13>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<15>
成分(e)として、好ましくはアニオン系増粘剤を含有する<14>記載の毛髪化粧料。
<16>
成分(e)の成分(c)に対する質量比が、好ましくは0.001以上、更に好ましくは0.002以上、更に好ましくは0.003以上であり、また、好ましくは0.05以下、更に好ましくは0.03以下、更に好ましくは0.01以下である<14>又は<15>記載の毛髪化粧料。
<17>
成分(e)のうちアニオン系増粘剤以外の有機系高分子増粘剤の含有量が、好ましくはアニオン系増粘剤の含有量より少ない<14>〜<16>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<18>
好ましくは、更に、(f)亜硫酸、アスコルビン酸及びこれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する<1>〜<17>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<19>
好ましくは、更に、銀、カルシウム、銅、亜鉛及びマンガンからなる群より選ばれる金属の二価イオンを含有する、<1>〜<18>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<20>
25℃におけるpHが、好ましくは8以上、更に好ましくは8.5以上であり、また、好ましくは11以下である<1>〜<19>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<21>
好ましくは洗い流さないタイプの整髪料として用いられる<1>〜<20>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<22>
好ましくは白髪染めに用いられる<1>〜<21>のいずれかに記載の毛髪化粧料。
<23>
<1>〜<22>のいずれかに記載の毛髪化粧料及び噴射剤からなるエアゾール式毛髪化粧料。
<24>
(i)<1>〜<23>のいずれかに記載の毛髪化粧料を毛髪に適用する工程、及び(ii)毛髪化粧料を適用した毛髪を整髪する工程を有する整髪方法。
<25>
(i)<1>〜<23>のいずれかに記載の毛髪化粧料を毛髪に適用する工程、及び(ii)毛髪化粧料を適用した毛髪を整髪する工程を繰り返し行うことによる白髪染め方法。
<26>
好ましくは工程(ii)の次に、更に(iii)毛髪から毛髪化粧料を除去する工程を有し、工程(i)〜(iii)を繰り返し行う<25>に記載の白髪染め方法。
<27>
工程(i)〜(iii)を好ましくは1〜4日に1回、より好ましくは1〜3日に1回、より好ましくは1〜2日に1回、更に好ましくは1日に1回繰り返す<26>に記載の白髪染め方法。
実施例1〜4及び比較例1〜3
表1に示す処方に従ってエアゾール型毛髪化粧料の原液を調製し、この原液をエアゾール用相溶性ビン(東京高分子社)に詰めてクリンチした後、原液:ガス比=90:10(質量比)となるように、噴射剤としてLPGを充填し、泡状に吐出させるエアゾール型毛髪化粧料を得た。
得られた毛髪化粧料につき、以下に示す評価を行った。結果を表1に併記する。
・1回施術後の染毛性
前記のエアゾール型毛髪化粧料を中国人白髪1gトレスに浴比(毛髪:剤)1:0.2で塗布し、1時間自然乾燥させた。この処理の前後において、色彩色差計CR-400(コニカミノルタ製)を用いてL*、a*、b*を測定し、下記の式により、初期値(未処理)との変化(ΔE* ab)を算出した。
ΔE* ab=〔(L* 2−L* 12+(a* 2−a* 12+(b* 2−b* 120.5
〔式中、L* 1、a* 1、b* 1は処理前、L* 2、a* 2、b* 2は染色後の測定値である。〕
・30回施術後の染毛性
前記のエアゾール型毛髪化粧料を中国人白髪1gトレスに浴比(毛髪:剤)1:0.2で塗布し、1時間自然乾燥させた後に洗髪、ドライヤー乾燥を行う一連の操作を30回繰り返した。この処理の前後において、色彩色差計CR-400(コニカミノルタ製)を用いてL*、a*、b*を測定し、前記の式により、初期値(未処理)との変化(ΔE* ab)を算出した。
・1回施術後の移染性
施術後に雨や汗で濡れた場合を想定し、前記のエアゾール型毛髪化粧料を中国人白髪1gトレスに浴比(毛髪:剤)1:0.2で塗布し、1時間自然乾燥させた後に、人工汗(JIS0848)に浴比1:1となるように浸す。40℃で1時間放置した後、ろ紙に挟み、1kgの重しを載せ、ろ紙への移染性を5段階で評価した(1:著しく色移りがある、2:はっきりと色移りがある、3:多少の色移りがある、4:僅かに色移りがある、5:色移りがほとんど無い)。
・高温保存後の安定性(凝集物の発生実験)
前記のエアゾール型毛髪化粧料を45℃の保存庫に1ヶ月間保存した後、泡を吐出させた時の泡への凝集物の混入状態を5段階で評価した(1:多量の混入あり、2:少し混入あり、3:僅かに混入あり、4:極僅かに混入あり、5:混入無し)。
Figure 2014114264
実施例5
上記実施例3で調製したエアゾール型毛髪化粧料を下記の使用方法(実際の生活の中での使用)により用いて、効果を確認した。
<使用方法>
毎朝、上記エアゾール型毛髪化粧料を良く振って容器から吐出し、手に適量を取り出した。次いで頭髪全体になじませるように塗布し、手を用いて頭髪を整え、ヘアドライヤーを用いて乾かした。その夜、市販のシャンプー(花王社製:アジエンス(登録商標))で頭髪を洗い、タオルドライした後にヘアドライヤーを用いて頭髪を乾かした。これを週に5日間、1ヶ月間繰り返し使用した。日によっては本毛髪化粧料を洗い落とさずに、翌日重ね塗りを行うこともあった。更に1日に2度(朝と夕方)、頭髪へ使用することもあった。
<効果>
1ヶ月間の使用後には白髪が目立たなくなり、十分満足できる効果を得ることができた。
また使用期間中、汗をかいても色のついた汗が垂れ落ちることがなく、またハンカチ等で拭いた時にハンカチに色が移ることもなかった。つまりこれまでに一時染毛料やヘアマニキュア等で課題と考えられていた移染のない染毛効果が得られることがわかった。
処方例1 ジェル型毛髪化粧料
(質量%;アクティブ量)
5,6-ジヒドロキシインドール 0.05
二価の鉄イオン(硫酸第一鉄七水和物) 0.002(*7)
(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマーAMP
(プラスサイズL-6466(互応化学工業社製)) 3.0
カルボマー(カーボポール980(日光ケミカルズ社製)) 1.5
アスコルビン酸 0.1
炭酸水素Na 0.5
水酸化Na pH9に調整
水 残量
*7:鉄(II)イオンとしての量
処方例2 エアゾールスプレー型毛髪化粧料
(原液) (質量%;アクティブ量)
5,6-ジヒドロキシインドール 0.05
二価の鉄イオン(硫酸第一鉄七水和物) 0.002(*7)
(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマーAMP
(プラスサイズL-3200B(互応化学工学社製)) 2.0
アスコルビン酸 0.1
炭酸水素Na 0.5
エタノール 30.0
水酸化Na pH9に調整
水 残量
*7:鉄(II)イオンとしての量
(噴射剤)
LPG
原液/噴射剤(質量比)=60/40

Claims (12)

  1. 成分(a)、(b)及び(c)を含有し、25℃におけるpHが7.5以上12以下であり、成分(a)に対する成分(b)のモル比(b)/(a)が0.01以上0.45以下である毛髪化粧料。
    (a) 一般式(1)で表されるメラニン前駆体
    Figure 2014114264
    〔式中、破線はπ結合の存在又は不存在を示し、R1は水酸基又はアセトキシ基を示し、R2は水素原子、−COOR(Rは水素原子、メチル基又はエチル基)又は−COO-+(X+は陽イオン)を示し、R3は水素原子、アセチル基、メチル又はエチル基を示す。〕
    (b) 二価の鉄イオン
    (c) アニオン性の皮膜形成ポリマー
  2. 成分(c)に対する成分(b)の質量比(b)/(c)が0.0001以上0.01以下である請求項1記載の毛髪化粧料。
  3. 更に、(d)界面活性剤を含有する請求項1又は2記載の毛髪化粧料。
  4. 更に、(e)有機系高分子増粘剤を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の毛髪化粧料。
  5. 更に、(f)亜硫酸、アスコルビン酸及びこれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の毛髪化粧料。
  6. 成分(c)が、次の一般式(2)
    Figure 2014114264
    〔式中、R4は水素原子又はカルボキシ基を示し、R5は水素原子又はメチル基を示す。〕
    で表される構成単位を含む重合体又は共重合体である、請求項1〜5のいずれかに記載の毛髪化粧料。
  7. 成分(c)が、次の一般式(2)で表される構成単位及び一般式(3)で表される構成単位を含む共重合体である、請求項6記載の毛髪化粧料。
    Figure 2014114264
    〔式中、R4及びR6は各々独立に水素原子又はカルボキシ基を示し、R5及びR7は各々独立に水素原子又はメチル基を示し、R8は炭素数1〜18のアルキル基を示す。〕
  8. 更に、銀、カルシウム、銅、亜鉛及びマンガンからなる群より選ばれる金属の二価イオンを含有する、請求項1〜7のいずれかに記載の毛髪化粧料。
  9. 洗い流さないタイプの整髪料として用いられる請求項1〜8のいずれかに記載の毛髪化粧料。
  10. 白髪染めに用いられる請求項1〜9のいずれかに記載の毛髪化粧料。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の毛髪化粧料及び噴射剤からなるエアゾール式毛髪化粧料。
  12. (i)請求項1〜11のいずれかに記載の毛髪化粧料を毛髪に適用する工程、及び(ii)毛髪化粧料を適用した毛髪を整髪する工程を有する整髪方法。
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