JP2014113909A - トレーリングアームの取付構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】連接部35は、フロアサイドメンバ14の下面の延びる平面方向から上側に突き出されるハット形を有して形成されている。抉れ部36は、連接部35によるハット形の内部空間により設定されている。トレーリングアームの取付部は抉れ部36の内部に入り込んで取り付けられている。トレーリングアームのスイング支点部は、フロアサイドメンバ14の下面の延びる平面方向に沿って配置されるようになっている。トレーリングアームの取付箇所にかかる荷重を、フロアサイドメンバ14の下面にて支持させることができる。トレーリングアームの取付箇所を、剛性が十分に確保されるフロアサイドメンバ14により支持させることができる。
【選択図】図2
Description
他方、このようなキック部を設けずにトレーリングアームを取り付けようとすると、ブラケットが必要となって全体重量が増加してしまう。さらに、このようなブラケットによって取り付けられた箇所は、ロッカの下面から離れてしまうため、トレーリングアームを支持するための剛性をより高めなくてはならない。
この第1の発明に係るトレーリングアームの取付構造によれば、支点を含むトレーリングアームの取付部を抉れ部に一部入り込ませて配置させてある。ここで、サイドメンバ下面の平面方向に沿ってトレーリングアームのスイングの支点を配置させるようになる。これによって、トレーリングアームの取付箇所にかかる荷重を、サイドメンバの下面にそって支持させることができる。つまり、トレーリングアームの取付箇所を、剛性が十分に確保されるサイドメンバにより支持させることができる。また、この際、このトレーリングアームの取付箇所には、従来から設けられるキック部の構造を設ける必要がなくなるので、絞り加工等の手間を省くことができる。これによって、トレーリングアームの取付部の重量の軽量化および生産コストの安価化を図ることができる。
この第2の発明に係るトレーリングアームの取付構造によれば、連接部はサイドメンバ下面の平面方向から上側に突き出されるハット形を有して形成されている。ここで、抉れ部は、連接部によるハット形の内部空間により設定されている。これによって、トレーリングアームのスイングの支点をサイドメンバの下面の延びる平面方向に沿って配置させるにあたって、この抉れ部の下側のスペースを十分に確保することができる。したがって、このトレーリングアームを取り付ける箇所の構造の単純化を図ることができる。
第2の発明に係るトレーリングアームの取付構造によれば、トレーリングアームを取り付ける箇所の構造の単純化を図ることができる。
図1に示すように、車両10の幅方向両側には、車両の前後方向に延びる左右一対のサイドメンバ11が配置されている。このサイドメンバ11は、車両骨格をなす主たるフレームであり、車体床部の幅方向両側を車体前後方向に延びている。このサイドメンバ11は、車両10の前部に配置されるフロントサイドメンバ12と、このフロントサイドメンバ12の後側にて車両フロアを構成するフロアサイドメンバ14と、フロアサイドメンバ14の後側で車両後部に配置されるリヤサイドメンバ16とを備える。
左右のフロントサイドメンバ12は、先端位置で前部クロスメンバ13により連結されている。この左右のフロントサイドメンバ12は、基端部の間にて配置されるサスペンションメンバ15を略水平に支持する。また、左右のフロアサイドメンバ14の間には、車両の幅方向に延びる複数本(図1では6本)のクロスメンバ17が架け渡されるようにして配置されている。
左右のフロアサイドメンバ14の車両の幅方向外側には、左右のロッカレール18が配置されている。なお、このロッカレール18は、本発明に係るロッカに相当する。このロッカレール18は、上記したフロアサイドメンバ14の幅方向外側に並列配置されており、車体前後方向に延びてピラー(不図示)を支持する。なお、この不図示のピラーは、本発明に係る車体支柱に相当する。このロッカレール18も、フロアサイドメンバ14と同様、車両の前後方向に延びるように設けられている。これらフロアサイドメンバ14とロッカレール18との間には、車両の幅方向に延びる複数本(図1では3本)のアウトリガー20が略等間隔で架け渡されるようにして配置されている。このアウトリガー20は、フロアサイドメンバ14に対して前部、中央部、後部の三箇所の位置に配置される。このアウトリガー20は、クロスメンバ17が延びる方向に沿って延びるように、クロスメンバ17に隣接配置されている。すなわち、アウトリガー20は、フロアサイドメンバ14とロッカレール18とを連結してフロアサイドメンバ14にてロッカレール18を支持させる。また、アウトリガー20は、クロスメンバ17からの支持を受けることができるように、フロアサイドメンバ14とロッカレール18との間に設けられている。つまり、このアウトリガー20は、フロアサイドメンバ14の外側に設けられている。
クロスメンバ17も、上記したフロアサイドメンバ14と略同様に構成される。すなわち、クロスメンバ17は、クロスメンバ本体171と、クロスメンバ本体171の上部開口を塞ぐ蓋板(不図示)とにより、略角形筒状に形成されている。このクロスメンバ本体171は、断面略U字形を有して左右方向に延びており、鋼板を折り曲げることにより成形される。クロスメンバ本体171は、前後の縦板部172と、それらの縦板部172の下部を連接する底板部173とを備える。底板部173は、クロスメンバ17の下面を構成する。不図示の蓋板は、このクロスメンバ本体171の上部開口を塞ぐようにクロスメンバ本体171にスポット溶接される。このフロアサイドメンバ14の底板部143の延びる平面方向と、クロスメンバ17の底板部173の延びる平面方向とは、略同一に延在される平面を有する。
ところで、図1においては詳しい図示を省略したが、後部に配置される後部アウトリガー20Cは、上記した前部アウトリガー20Aと中央部アウトリガー20Bとは相違する構成を有する。なお、この後部アウトリガー20Cも、ほかの前部アウトリガー20Aおよび中央部アウトリガー20Bと同様、フロアサイドメンバ14にロッカレール18を支持させるように、フロアサイドメンバ14に対してロッカレール18を連結する。
図3の斜視図は、図2の後部アウトリガー20Cの下側部材31を拡大して示している。図4の斜視図は、図2の後部アウトリガー20Cの上側部材41を拡大して示している。図5の正面図は、図2の(V)-(V)断面矢視箇所におけるトレーリングアーム61の取付けを模式的に示している。図6の側面図は、図2の(VI)-(VI)断面矢視箇所におけるトレーリングアーム61の取付けを模式的に示している。この後部アウトリガー20Cは、図3および図4に示すように、下側部材31と上側部材41との2つの部材が重ねられることにより構成される。この後部アウトリガー20Cには、図5および図6に示すように、リアサスペンション60のスイングアームをなすトレーリングアーム61が取り付けられる。
連接部35は、後部アウトリガー20Cの左右中間部分に配置される。この連接部35は、上記した内側取付部33と外側取付部34とを連接する。この連接部35は、ハット形のクラウン形をなすように、上側に向けて張り出されて形成される。つまり、フロアサイドメンバ14とロッカレール18とを連接する後部アウトリガー20Cの連接部35は、適宜の折曲形状を有して形成される。この連接部35は、フロアサイドメンバ14下面の平面方向に対して上方に抉られた空間をなす抉れ部36を形成する。この抉れ部36は、車体前後方向に貫通されるように形成されている。
具体的には、連接部35は、上側が凸をなすように折り曲げられるようにして形成される。この連接部35は、フロアサイドメンバ14の下面の延びる平面方向から上側に突き出される。このように連接部35は、上側が凸をなすようにハット形に突き出されることにより、このハット形の内部空間が抉れ部36として設定されている。この抉れ部36は、フロアサイドメンバ14およびクロスメンバ17の底板部143,173の延びる平面方向に比して上側に抉られた空間として形成される。つまり、抉れ部36は、連接部35の形状として選択された折り曲げ形状の間に構成される空間を指している。なお、後に詳述するが、この抉れ部36には、後に説明するトレーリングアーム61の一部が入り込むことが可能になっている。このため、後に詳述するが、下側部材31には、このトレーリングアーム61を取り付けるためのボルト挿通孔37,38が設けられている。これらボルト挿通孔37,38には、図2に示すボルト21が差し込まれる。差し込まれたボルト21には、ナット23が螺合される。なお、下側部材31の連接部35には、前後方向に向かってフランジ状に張り出される張り出し補強部39が設けられている。この張り出し補強部39は、張り出された形状により、下側部材31自体の剛性を高める。
開口連接部45は、後部アウトリガー20Cの左右中間部分に配置される。この開口連接部45は、下側部材31を上側部材41の下側に重ねた場合に、この下側部材31の連接部35を下から上に差し込むようにする開口形状を有している。このため、図2に示すように、下側部材31の連接部35は、開口連接部45から上に向けて突き出させることができる。なお、開口連接部45にあっても、図示するように内側取付部43と外側取付部44とを連接する。なお、この上側部材41にも、トレーリングアーム61のスイング支点部63を取り付けるためのボルト挿通孔47,48が設けられている。なお、このスイング支点部63は、本発明に係るトレーリングアームのスイングの支点に相当する。これらボルト挿通孔47,48にも、図2に示すボルト21が差し込まれる。なお、上側部材41の開口連接部45を含む内側取付部43と外側取付部44とには、前後方向に向かってフランジ状に張り出される張り出し補強部49が設けられている。この張り出し補強部49は、張り出された形状により、上側部材41自体の剛性を高める。
また、上記した実施の形態のトレーリングアーム61の取付部62の取付構造によれば、連接部35はフロアサイドメンバ14の下面の延びる平面方向から上側に突き出されるハット形を有して形成されている。ここで、抉れ部36は連接部35によるハット形の内部空間により設定されている。これによって、トレーリングアーム61のスイング支点部63をフロアサイドメンバ14の下面の延びる平面方向に沿って配置させるにあたって、この抉れ部36の下側のスペースを十分に確保することができる。したがって、このトレーリングアーム61を取り付ける箇所の構造の単純化を図ることができる。
11 サイドメンバ
12 フロントサイドメンバ
13 前部クロスメンバ
14 フロアサイドメンバ
141 サイドメンバ本体
142 縦板部
143 底板部
15 サスペンションメンバ
16 リヤサイドメンバ
17 クロスメンバ
171 クロスメンバ本体
172 縦板部
173 底板部
18 ロッカレール(ロッカ)
20 アウトリガー
20A 前部アウトリガー
20B 中央部アウトリガー
20C 後部アウトリガー
21 ボルト
23 ナット
31 下側部材
33 内側取付部
34 外側取付部
35 連接部
36 抉れ部
37,38 ボルト挿通孔
39 補強部
41 上側部材
43 内側取付部
44 外側取付部
45 開口連接部
47,48 ボルト挿通孔
49 補強部
60 リアサスペンション
61 トレーリングアーム(スイングアーム)
62 取付部
63 スイング支点部(スイングの支点)
64 支持片部
65 ボルト挿通孔
Claims (2)
- 車体床部の幅方向両側を車体前後方向に延びて車体骨格をなすサイドメンバと、該サイドメンバの幅方向外側に並列配置されて車体前後方向に延びて車体支柱を支持するロッカと、該サイドメンバと該ロッカとを連結して該サイドメンバにて該ロッカを支持させるアウトリガーとを有し、サスペンションのスイングアームをなすトレーリングアームのスイングの支点を前記アウトリガーにより支持させるトレーリングアームの取付構造において、
前記サイドメンバと前記ロッカとを連接する前記アウトリガーの連接部は、前記サイドメンバ下面の平面方向に対して上下いずれかで車体前後方向に貫通されるように抉られた空間をなす抉れ部を形成する折曲形状を有しており、
前記サイドメンバ下面の平面方向に沿って前記トレーリングアームの前記スイングの支点を配置させるように、該支点を含む該トレーリングアームの取付部を前記抉れ部に一部入り込ませて配置させてある、ことを特徴とするトレーリングアームの取付構造。 - 請求項1に記載のトレーリングアームの取付構造において、
前記連接部は、前記サイドメンバ下面の平面方向から上側に突き出されるハット形を有して形成され、
前記抉れ部は、前記連接部によるハット形の内部空間により設定されている、ことを特徴とするトレーリングアームの取付構造。
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