JP2014113175A - 眼科観察装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】OCT計測の準備に掛かる時間を短縮する。
【解決手段】実施形態の眼科観察装置の計測光学系は、被検眼のOCT計測を行なう。画像形成部は、OCT計測により取得された情報に基づいて画像を形成する。予備動作実行部は、OCT計測を行なうための複数の予備動作を実行する。記憶部には、複数の予備動作の少なくとも1つの特定予備動作について、他の予備動作への移行条件と当該特定予備動作の終了条件とを含む動作条件情報があらかじめ記憶される。制御部は、予備動作実行部を制御して特定予備動作を開始させ、当該特定予備動作の移行条件が満足されたことに対応して予備動作実行部を制御して他の予備動作を開始させ、当該特定予備動作の終了条件が満足されたことに対応して予備動作実行部を制御して当該特定予備動作を終了させる。
【選択図】図3

Description

この発明は、光コヒーレンストモグラフィ(Optical Coherence Tomography:OCT)計測を用いて被検眼の画像を取得する眼科観察装置に関する。
近年、レーザ光源等からの光ビームを用いて被測定物体の表面形態や内部形態を表す画像を形成するOCTが注目を集めている。OCTは、X線CTのような人体に対する侵襲性を持たないことから、特に医療分野や生物学分野における応用の展開が期待されている。たとえば眼科分野においては、眼底や角膜等の画像を形成する装置が実用化されている。
特許文献1には、いわゆる「フーリエドメインOCT(Fourier Domain OCT)」の手法を用いた装置が開示されている。すなわち、この装置は、被測定物体に対して低コヒーレンス光のビームを照射し、その反射光と参照光とを重ね合わせて干渉光を生成し、この干渉光のスペクトル強度分布を取得してフーリエ変換を施すことにより被測定物体の深度方向(z方向)の形態を画像化するものである。更に、この装置は、光ビーム(信号光)をz方向に直交する1方向(x方向)に走査するガルバノミラーを備え、それにより被測定物体の所望の測定対象領域の画像を形成するようになっている。この装置により形成される画像は、光ビームの走査方向(x方向)に沿った深度方向(z方向)の2次元断層像となる。なお、この手法は、特にスペクトラルドメイン(Spectral Domain)とも呼ばれる。
特許文献2には、信号光を水平方向(x方向)および垂直方向(y方向)に走査(スキャン)することにより水平方向の2次元断層像を複数形成し、これら複数の断層像に基づいて測定範囲の3次元の断層情報を取得して画像化する技術が開示されている。この3次元画像化としては、たとえば、複数の断層像を垂直方向に並べて表示させる方法や(スタックデータなどと呼ばれる)、スタックデータに基づくボリュームデータ(ボクセルデータ)にレンダリング処理を施して3次元画像を形成する方法などがある。
特許文献3、4には、他のタイプのOCT装置が開示されている。特許文献3には、被測定物体に照射される光の波長を走査(波長掃引)し、各波長の光の反射光と参照光とを重ね合わせて得られる干渉光を検出してスペクトル強度分布を取得し、それに対してフーリエ変換を施すことにより被測定物体の形態を画像化するOCT装置が記載されている。このようなOCT装置は、スウェプトソース(Swept Source)タイプなどと呼ばれる。スウェプトソースタイプはフーリエドメインタイプの一種である。
また、特許文献4には、所定のビーム径を有する光を被測定物体に照射し、その反射光と参照光とを重ね合わせて得られる干渉光の成分を解析することにより、光の進行方向に直交する断面における被測定物体の画像を形成するOCT装置が記載されている。このようなOCT装置は、フルフィールド(full−field)タイプ、或いはインファス(en−face)タイプなどと呼ばれる。
特許文献5には、OCTを眼科分野に適用した構成が開示されている。なお、OCTが応用される以前には、被検眼を観察するための装置として眼底カメラ、スリットランプ、SLO(Scanning Laser Ophthalmoscope)などが使用されていた(たとえば特許文献6、特許文献7、特許文献8を参照)。眼底カメラは被検眼に照明光を照射し、その眼底反射光を受光することで眼底を撮影する装置である。スリットランプは、スリット光を用いて角膜の光切片を切り取ることにより角膜の断面の画像を取得する装置である。SLOは、レーザ光で眼底を走査し、その反射光を光電子増倍管等の高感度な素子で検出することにより眼底表面の形態を画像化する装置である。
OCTを用いた装置は、高精細の画像を取得できる点、更には断層像や3次元画像を取得できる点などにおいて、眼底カメラ等に対して優位性を持つ。
このように、OCTを用いた装置は被検眼の様々な部位の観察に適用可能であり、また高精細な画像を取得できることから、様々な眼科疾患の診断への応用がなされてきている。
特開平11−325849号公報 特開2002−139421号公報 特開2007−24677号公報 特開2006−153838号公報 特開2008−73099公報 特開平9−276232号公報 特開2008−259544号公報 特開2009−11381号公報
OCTを用いた眼科観察装置では、一般に、OCT計測を行なうための予備動作として各種の動作が実行される。具体的には、アライメント、フォーカス調整、光路長差調整、偏光調整などが、OCT計測の前に行われる。
アライメントでは、被検眼に対する光学系の位置合わせが行われる。フォーカス調整では、被検眼に対する光学系のピント合わせが行われる。光路長差調整では、被検眼の対象部位が好適に画像化されるように、信号光の光路長と参照光の光路長との差が調整される。偏光調整では、信号光と参照光との干渉効率を高めるために、信号光および/または参照光の偏光状態が調整される。
OCT計測に加えて眼底撮影も可能な眼科観察装置では、小瞳孔判定などが予備動作として行われる。小瞳孔判定は、被検眼が小瞳孔眼であるか判定し、小瞳孔眼である場合には専用の絞り(小瞳孔絞りまたは水晶体絞り)を照明光路に配置させたり、撮像素子に電子マスクを掛けたりする予備動作である。
以上のような予備動作は、所定の順序で一つひとつ実行されていた。よって、OCT計測の準備には或る程度の時間を要し、被検者に負担が掛かることがあった。
この発明の目的は、OCT計測の準備に掛かる時間を短縮することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、被検眼の光コヒーレンストモグラフィ計測を行なう計測光学系と、前記光コヒーレンストモグラフィ計測により取得された情報に基づいて被検眼の画像を形成する画像形成部と、光コヒーレンストモグラフィ計測を行なうための複数の予備動作を実行する予備動作実行部と、前記複数の予備動作の少なくとも1つの特定予備動作について、他の予備動作への移行条件と当該特定予備動作の終了条件とを含む動作条件情報があらかじめ記憶された記憶部と、前記予備動作実行部を制御して特定予備動作を開始させ、当該特定予備動作の移行条件が満足されたことに対応して前記予備動作実行部を制御して他の予備動作を開始させ、当該特定予備動作の終了条件が満足されたことに対応して前記予備動作実行部を制御して当該特定予備動作を終了させる制御部とを有する眼科観察装置である。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の眼科観察装置であって、前記特定予備動作は、被検眼に対する前記計測光学系のアライメントを含み、前記予備動作実行部は、アライメントを行なうための第1の指標を被検眼に投影する第1の投影光学系と、前記第1の指標が投影されている状態の被検眼を撮影して正面画像を取得する撮影光学系と、前記計測光学系を移動させる第1の駆動部と、前記正面画像を解析することで、前記計測光学系の移動量を取得する第1の取得部とを含み、前記記憶部には、前記移動量の第1の閾値が前記移行条件として記憶され、かつ、前記第1の閾値未満の第2の閾値が前記終了条件として記憶され、前記制御部は、前記予備動作実行部にアライメントを開始させた後に、前記第1の取得部により取得された移動量が前記第1の閾値以下になったことに対応して他の予備動作を開始させ、当該移動量が前記第2の閾値以下になったことに対応してアライメントを終了させることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の眼科観察装置であって、前記計測光学系は、光軸方向に移動可能な合焦レンズを含み、前記特定予備動作は、被検眼に対する前記計測光学系のフォーカス調整を含み、前記予備動作実行部は、フォーカス調整を行なうための第2の指標を被検眼に投影する第2の投影光学系と、前記第2の指標が投影されている状態の被検眼を撮影して正面画像を取得する撮影光学系と、前記合焦レンズを移動させる第2の駆動部と、前記正面画像を解析することで、前記合焦レンズの移動量を取得する第2の取得部とを含み、前記記憶部には、前記移動量の第1の閾値が前記移行条件として記憶され、かつ、前記第1の閾値未満の第2の閾値が前記終了条件として記憶され、前記制御部は、前記予備動作実行部にフォーカス調整を開始させた後に、前記第2の取得部により取得された移動量が前記第1の閾値以下になったことに対応して他の予備動作を開始させ、当該移動量が前記第2の閾値以下になったことに対応してフォーカス調整を終了させることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の眼科観察装置であって、前記計測光学系は、光源からの光を信号光と参照光とに分割し、被検眼を経由した信号光と参照光路を経由した参照光との干渉光を検出し、前記特定予備動作は、信号光と参照光との間の光路長差の調整を含み、前記予備動作実行部は、前記光路長差を変更する光路長差変更部と、前記計測光学系による干渉光の検出結果を解析することで、前記光路長差の変更量を取得する第3の取得部とを含み、前記記憶部には、前記変更量の第1の閾値が前記移行条件として記憶され、かつ、前記第1の閾値未満の第2の閾値が前記終了条件として記憶され、前記制御部は、前記予備動作実行部に光路長差の調整を開始させた後に、前記第3の取得部により取得された変更量が前記第1の閾値以下になったことに対応して他の予備動作を開始させ、当該変更量が前記第2の閾値以下になったことに対応して光路長差の調整を終了させることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の眼科観察装置であって、前記計測光学系は、光源からの光を信号光と参照光とに分割し、被検眼を経由した信号光と参照光路を経由した参照光との干渉光を検出し、前記特定予備動作は、信号光および/または参照光の偏光状態の調整を含み、前記予備動作実行部は、信号光および/または参照光の偏光状態を変更する偏光状態変更部と、前記計測光学系による干渉光の検出結果を解析することで、前記偏光状態の変更量を取得する第4の取得部とを含み、前記記憶部には、前記変更量の第1の閾値が前記移行条件として記憶され、かつ、前記第1の閾値未満の第2の閾値が前記終了条件として記憶され、前記制御部は、前記予備動作実行部に偏光状態の調整を開始させた後に、前記第4の取得部により取得された変更量が前記第1の閾値以下になったことに対応して他の予備動作を開始させ、当該変更量が前記第2の閾値以下になったことに対応して偏光状態の調整を終了させることを特徴とする。
この発明によれば、光コヒーレンストモグラフィ計測の準備に掛かる時間を短縮することが可能である。
実施形態に係る眼科観察装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科観察装置の構成の一例を表す概略図である。 実施形態に係る眼科観察装置の構成の一例を表す概略ブロック図である。 実施形態に係る眼科観察装置が実行する処理を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科観察装置が実行する処理を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科観察装置が実行する処理を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科観察装置が実行する処理を説明するための概略図である。 実施形態に係る眼科観察装置の動作例を表すフローチャートである。 実施形態に係る眼科観察装置の動作例を説明するための概略図である。
この発明に係る眼科観察装置の実施形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。この発明に係る眼科観察装置は、OCTを用いて被検眼の断層像や3次元画像を形成する。この明細書では、OCTによって取得される画像をOCT画像と総称することがある。また、OCT画像を形成するための計測動作をOCT計測と呼ぶことがある。なお、この明細書に記載された文献の記載内容を、以下の実施形態の内容として適宜援用することが可能である。
以下の実施形態では、フーリエドメインタイプのOCTを適用した構成について詳しく説明する。特に、実施形態に係る眼科観察装置は、特許文献5に開示された装置と同様に、スペクトラルドメインOCTの手法を用いて眼底のOCT画像および眼底像の双方を取得可能である。なお、スペクトラルドメイン以外のタイプ、たとえばスウェプトソースOCTの手法を用いる眼科観察装置に対して、この発明に係る構成を適用することも可能である。また、この実施形態ではOCT装置と眼底カメラとを組み合わせた装置について説明するが、眼底カメラ以外の眼底撮影装置、たとえばSLO、スリットランプ、眼科手術用顕微鏡などに、この実施形態に係る構成を有するOCT装置を組み合わせることも可能である。また、この実施形態に係る構成を、単体のOCT装置に組み込むことも可能である。
[構成]
図1および図2に示すように、眼科観察装置1は、眼底カメラユニット2、OCTユニット100および演算制御ユニット200を含んで構成される。眼底カメラユニット2は、従来の眼底カメラとほぼ同様の光学系を有する。OCTユニット100には、眼底のOCT画像を取得するための光学系が設けられている。演算制御ユニット200は、各種の演算処理や制御処理等を実行するコンピュータを具備している。
〔眼底カメラユニット〕
図1に示す眼底カメラユニット2には、被検眼Eの眼底Efの表面形態を表す2次元画像(眼底像)を取得するための光学系が設けられている。眼底像には、観察画像や撮影画像などが含まれる。観察画像は、たとえば、近赤外光を用いて所定のフレームレートで形成されるモノクロの動画像である。撮影画像は、たとえば、可視光をフラッシュ発光して得られるカラー画像、または近赤外光若しくは可視光を照明光として用いたモノクロの静止画像であってもよい。眼底カメラユニット2は、これら以外の画像、たとえばフルオレセイン蛍光画像やインドシアニングリーン蛍光画像や自発蛍光画像などを取得可能に構成されていてもよい。
眼底カメラユニット2には、被検者の顔を支持するための顎受けや額当てが設けられている。更に、眼底カメラユニット2には、照明光学系10と撮影光学系30が設けられている。照明光学系10は眼底Efに照明光を照射する。撮影光学系30は、この照明光の眼底反射光を撮像装置(CCDイメージセンサ(単にCCDと呼ぶことがある)35、38。)に導く。また、撮影光学系30は、OCTユニット100からの信号光を眼底Efに導くとともに、眼底Efを経由した信号光をOCTユニット100に導く。
照明光学系10の観察光源11は、たとえばハロゲンランプにより構成される。観察光源11から出力された光(観察照明光)は、曲面状の反射面を有する反射ミラー12により反射され、集光レンズ13を経由し、可視カットフィルタ14を透過して近赤外光となる。更に、観察照明光は、撮影光源15の近傍にて一旦集束し、ミラー16により反射され、リレーレンズ17、18、絞り19およびリレーレンズ20を経由する。そして、観察照明光は、孔開きミラー21の周辺部(孔部の周囲の領域)にて反射され、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により屈折されて眼底Efを照明する。なお、観察光源としてLED(Light Emitting Diode)を用いることも可能である。
観察照明光の眼底反射光は、対物レンズ22により屈折され、ダイクロイックミラー46を透過し、孔開きミラー21の中心領域に形成された孔部を通過し、ダイクロイックミラー55を透過し、合焦レンズ31を経由し、ミラー32により反射される。更に、この眼底反射光は、ハーフミラー39Aを透過し、ダイクロイックミラー33により反射され、集光レンズ34によりCCDイメージセンサ35の受光面に結像される。CCDイメージセンサ35は、たとえば所定のフレームレートで眼底反射光を検出する。表示装置3には、CCDイメージセンサ35により検出された眼底反射光に基づく画像(観察画像)が表示される。なお、撮影光学系30のピントが前眼部に合わせられている場合、被検眼Eの前眼部の観察画像が表示される。
撮影光源15は、たとえばキセノンランプにより構成される。撮影光源15から出力された光(撮影照明光)は、観察照明光と同様の経路を通って眼底Efに照射される。撮影照明光の眼底反射光は、観察照明光のそれと同様の経路を通ってダイクロイックミラー33まで導かれ、ダイクロイックミラー33を透過し、ミラー36により反射され、集光レンズ37によりCCDイメージセンサ38の受光面に結像される。表示装置3には、CCDイメージセンサ38により検出された眼底反射光に基づく画像(撮影画像)が表示される。なお、観察画像を表示する表示装置3と撮影画像を表示する表示装置3は、同一のものであってもよいし、異なるものであってもよい。また、被検眼Eを赤外光で照明して同様の撮影を行う場合には、赤外の撮影画像が表示される。また、撮影光源としてLEDを用いることも可能である。
照明光学系10は、光路に対して挿脱可能な小瞳孔絞りを有する。小瞳孔絞りは、被検眼Eが小瞳孔眼である場合に光路に挿入される。小瞳孔絞りは、たとえば絞り19として光路に配置される。なお、被検眼Eの瞳孔径が通常である場合には、通常瞳孔径の被検眼Eの撮影に適用される絞り(通常瞳孔絞り)が絞り19として光路に配置される。すなわち、絞り19は、択一的に光路に配置可能な通常瞳孔絞りと小瞳孔絞りとを含む。
LCD(Liquid Crystal Display)39は、固視標や視力測定用指標を表示する。固視標は被検眼Eを固視させるための指標であり、眼底撮影時やOCT計測時などに使用される。
LCD39から出力された光は、その一部がハーフミラー39Aにて反射され、ミラー32に反射され、合焦レンズ31およびダイクロイックミラー55を経由し、孔開きミラー21の孔部を通過し、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により屈折されて眼底Efに投影される。
LCD39の画面上における固視標の表示位置を変更することにより、被検眼Eの固視位置を変更できる。被検眼Eの固視位置としては、たとえば従来の眼底カメラと同様に、眼底Efの黄斑部を中心とする画像を取得するための位置や、視神経乳頭を中心とする画像を取得するための位置や、黄斑部と視神経乳頭との間の眼底中心を中心とする画像を取得するための位置などがある。また、固視標の表示位置を任意に変更することも可能である。
更に、眼底カメラユニット2には、従来の眼底カメラと同様にアライメント光学系50とフォーカス光学系60が設けられている。アライメント光学系50は、被検眼Eに対する装置光学系の位置合わせ(アライメント)を行うための指標(アライメント指標)を生成する。アライメント光学系50は「第1の投影光学系」の一例であり、アライメント指標は「第1の指標」の一例である。フォーカス光学系60は、眼底Efに対してフォーカスを合わせるための指標(スプリット指標)を生成する。フォーカス光学系60は「第2の投影光学系」の一例であり、スプリット指標は「第2の指標」の一例である。
アライメント光学系50のLED51から出力された光(アライメント光)は、絞り52、53およびリレーレンズ54を経由してダイクロイックミラー55により反射され、孔開きミラー21の孔部を通過し、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により被検眼Eの角膜に投影される。
アライメント光の角膜反射光は、対物レンズ22、ダイクロイックミラー46および上記孔部を経由し、その一部がダイクロイックミラー55を透過し、合焦レンズ31を通過し、ミラー32により反射され、ハーフミラー39Aを透過し、ダイクロイックミラー33に反射され、集光レンズ34によりCCDイメージセンサ35の受光面に投影される。CCDイメージセンサ35による受光像(アライメント指標)は、観察画像とともに表示装置3に表示される。ユーザは、アライメント指標を視認しつつ手動でアライメントを行うことができる。また、詳細は後述するが、演算制御ユニット200がアライメント指標の位置を解析して光学系を移動させることによりアライメントを行うことができる(オートアライメント機能)。
フォーカス調整を行う際には、照明光学系10の光路上に反射棒67の反射面が斜設される。フォーカス光学系60のLED61から出力された光(フォーカス光)は、リレーレンズ62を通過し、スプリット指標板63により2つの光束に分離され、二孔絞り64を通過し、ミラー65に反射され、集光レンズ66により反射棒67の反射面に一旦結像されて反射される。更に、フォーカス光は、リレーレンズ20を経由し、孔開きミラー21に反射され、ダイクロイックミラー46を透過し、対物レンズ22により屈折されて眼底Efに投影される。
フォーカス光の眼底反射光は、アライメント光の角膜反射光と同様の経路を通ってCCDイメージセンサ35により検出される。CCDイメージセンサ35による受光像(スプリット指標)は、観察画像とともに表示装置3に表示される。ユーザは、従来の眼底カメラと同様に、スプリット指標を視認しつつ手動でフォーカス調整を行うことができる。また、詳細は後述するが、演算制御ユニット200がスプリット指標の位置を解析して合焦レンズ31およびフォーカス光学系60を移動させることによりフォーカス調整を行なうことができる(オートフォーカス機能)。
ダイクロイックミラー46は、眼底撮影用の光路からOCT計測用の光路を分岐させている。ダイクロイックミラー46は、OCT計測に用いられる波長帯の光を反射し、眼底撮影用の光を透過させる。このOCT計測用の光路には、OCTユニット100側から順に、コリメータレンズユニット40と、光路長変更部41と、ガルバノスキャナ42と、合焦レンズ43と、ミラー44と、リレーレンズ45とが設けられている。
光路長変更部41は、光軸方向(図1に示す矢印の方向)に移動可能とされ、OCT計測用の光路(信号光路)の光路長を変更する。信号光路の光路長を変更することにより、信号光路の光路長と参照光路の光路長との差(光路長差)が変更される。光路長差の変更は、被検眼Eの眼軸長に応じた光路長の補正や、干渉状態の調整などに利用される。光路長変更部41は、たとえばコーナーキューブと、これを移動する機構とを含んで構成される。光路長変更部41は「光路長差変更部」の一例である。
光路長差変更部の構成はこれに限定されない。たとえば、参照光路に反射ミラー(参照ミラー)を配置し、この参照ミラーを参照光の進行方向に移動させることで、参照光路の光路長を変更することができる。また、OCT計測に寄与する光学系(計測光学系)自体を被検眼に対して移動させることにより信号光路の光路長を変更することができる。一般に、光路長差変更部は、信号光路および/または参照光路の光路長を変更可能な任意の構成を有する。
ガルバノスキャナ42は、OCT計測用の光路を通過する光(信号光)の進行方向を変更する。それにより、眼底Efを信号光で走査することができる。ガルバノスキャナ42は、たとえば、信号光をx方向に走査するガルバノミラーと、y方向に走査するガルバノミラーと、これらを独立に駆動する機構とを含んで構成される。それにより、信号光をxy平面上の任意の方向に走査することができる。
〔OCTユニット〕
図2を参照しつつOCTユニット100の構成の一例を説明する。OCTユニット100には、眼底EfのOCT画像を取得するための光学系が設けられている。この光学系は、従来のスペクトラルドメインタイプのOCT装置と同様の構成を有する。すなわち、この光学系は、低コヒーレンス光を参照光と信号光に分割し、眼底Efを経由した信号光と参照光路を経由した参照光とを干渉させて干渉光を生成し、この干渉光のスペクトル成分を検出するように構成されている。この検出結果(検出信号)は演算制御ユニット200に送られる。
なお、スウェプトソースタイプのOCT装置の場合には、低コヒーレンス光源を出力する光源の代わりに波長掃引光源が設けられるとともに、干渉光をスペクトル分解する光学部材が設けられない。一般に、OCTユニット100の構成については、光コヒーレンストモグラフィのタイプに応じた公知の技術を任意に適用することができる。
光源ユニット101は広帯域の低コヒーレンス光L0を出力する。低コヒーレンス光L0は、たとえば、近赤外領域の波長帯(約800nm〜900nm程度)を含み、数十マイクロメートル程度の時間的コヒーレンス長を有する。なお、人眼では視認できない波長帯、たとえば1040〜1060nm程度の中心波長を有する近赤外光を低コヒーレンス光L0として用いてもよい。
光源ユニット101は、スーパールミネセントダイオード(Super Luminescent Diode:SLD)や、LEDや、SOA(Semiconductor Optical Amplifier)等の光出力デバイスを含んで構成される。
光源ユニット101から出力された低コヒーレンス光L0は、光ファイバ102によりファイバカプラ103に導かれて信号光LSと参照光LRに分割される。
参照光LRは、光ファイバ104により導かれて光減衰器(アッテネータ)105に到達する。光減衰器105は、公知の技術を用いて、演算制御ユニット200の制御の下、光ファイバ104に導かれる参照光LRの光量を自動で調整する。光減衰器105により光量が調整された参照光LRは、光ファイバ104により導かれて偏波調整器(偏波コントローラ)106に到達する。
偏波調整器106は、たとえば、ループ状にされた光ファイバ104に対して外部から応力を与えることで、光ファイバ104内を導かれる参照光LRの偏光状態を調整する装置である。なお、偏波調整器106の構成はこれに限定されるものではなく、任意の公知技術を用いることが可能である。偏波調整器106により偏光状態が調整された参照光LRは、ファイバカプラ109に到達する。
偏波調整器106は「偏光状態変更部」の一例である。偏光状態変更部は、信号光LSの偏光状態を調整するものでもよい。一般に、偏光状態変更部は、信号光LSおよび/または参照光LRの偏光状態を変更するものである。それにより、信号光LSと参照光LRの偏光状態が一致されて干渉効率が向上する。
ファイバカプラ103により生成された信号光LSは、光ファイバ107により導かれ、コリメータレンズユニット40により平行光束とされる。更に、信号光LSは、光路長変更部41、ガルバノスキャナ42、合焦レンズ43、ミラー44、およびリレーレンズ45を経由してダイクロイックミラー46に到達する。そして、信号光LSは、ダイクロイックミラー46により反射され、対物レンズ22により屈折されて眼底Efに照射される。信号光LSは、眼底Efの様々な深さ位置において散乱(反射を含む)される。眼底Efによる信号光LSの後方散乱光は、往路と同じ経路を逆向きに進行してファイバカプラ103に導かれ、光ファイバ108を経由してファイバカプラ109に到達する。
ファイバカプラ109は、信号光LSの後方散乱光と、光ファイバ104を経由した参照光LRとを干渉させる。これにより生成された干渉光LCは、光ファイバ110により導かれて出射端111から出射される。更に、干渉光LCは、コリメータレンズ112により平行光束とされ、回折格子113により分光(スペクトル分解)され、集光レンズ114により集光されてCCDイメージセンサ115の受光面に投影される。なお、図2に示す回折格子113は透過型であるが、たとえば反射型の回折格子など、他の形態の分光素子を用いることも可能である。
CCDイメージセンサ115は、たとえばラインセンサであり、分光された干渉光LCの各スペクトル成分を検出して電荷に変換する。CCDイメージセンサ115は、この電荷を蓄積して検出信号を生成し、これを演算制御ユニット200に送る。
この実施形態ではマイケルソン型の干渉計を採用しているが、たとえばマッハツェンダー型など任意のタイプの干渉計を適宜に採用することが可能である。また、CCDイメージセンサに代えて、他の形態のイメージセンサ、たとえばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどを用いることが可能である。また、スウェプトソースタイプのOCTを適用する場合には、回折格子113は不要であり、かつCCDイメージセンサ115の代わりにバランスドフォトダイオードなどが設けられる。
〔演算制御ユニット〕
演算制御ユニット200の構成について説明する。演算制御ユニット200は、CCDイメージセンサ115から入力される検出信号を解析して眼底EfのOCT画像を形成する。そのための演算処理は、従来のスペクトラルドメインタイプのOCT装置と同様である。
また、演算制御ユニット200は、眼底カメラユニット2、表示装置3およびOCTユニット100の各部を制御する。たとえば演算制御ユニット200は、眼底EfのOCT画像を表示装置3に表示させる。
また、眼底カメラユニット2の制御として、演算制御ユニット200は、観察光源11、撮影光源15およびLED51、61の動作制御、LCD39の動作制御、合焦レンズ31、43の移動制御、反射棒67の移動制御、フォーカス光学系60の移動制御、光路長変更部41の移動制御、ガルバノスキャナ42の動作制御などを行う。
また、OCTユニット100の制御として、演算制御ユニット200は、光源ユニット101の動作制御、光減衰器105の動作制御、偏波調整器106の動作制御、CCDイメージセンサ115の動作制御などを行う。
演算制御ユニット200は、たとえば、従来のコンピュータと同様に、マイクロプロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、通信インターフェイスなどを含んで構成される。ハードディスクドライブ等の記憶装置には、眼科観察装置1を制御するためのコンピュータプログラムが記憶されている。演算制御ユニット200は、各種の回路基板、たとえばOCT画像を形成するための回路基板を備えていてもよい。また、演算制御ユニット200は、キーボードやマウス等の操作デバイス(入力デバイス)や、LCD等の表示デバイスを備えていてもよい。
眼底カメラユニット2、表示装置3、OCTユニット100および演算制御ユニット200は、一体的に(つまり単一の筺体内に)構成されていてもよいし、2つ以上の筐体に別れて構成されていてもよい。
〔制御系〕
眼科観察装置1の制御系の構成について図3を参照しつつ説明する。
(制御部)
眼科観察装置1の制御系は、制御部210を中心に構成される。制御部210は、たとえば、前述のマイクロプロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、通信インターフェイス等を含んで構成される。制御部210には、主制御部211と記憶部212が設けられている。
(主制御部)
主制御部211は前述の各種制御を行う。特に、主制御部211は、眼底カメラユニット2の光路長変更部41、ガルバノスキャナ42、合焦レンズ31およびフォーカス光学系60(撮影合焦駆動部300)、合焦レンズ43(OCT合焦駆動部400)、光学系全体(光学系駆動部500)などを制御する。更に、主制御部211は、OCTユニット100の光源ユニット101、光減衰器105、偏波調整器106などを制御する。
撮影合焦駆動部300は、撮影光学系30の光軸方向に合焦レンズ31を移動させるとともに、照明光学系10の光軸方向にフォーカス光学系60を移動させる。それにより、撮影光学系300の合焦位置が変更される。撮影合焦駆動部300は、合焦レンズ31を移動させる機構と、フォーカス光学系60を移動させる機構とを個別に有していてよい。撮影合焦駆動部300は、フォーカス調整を行なうときなどに制御される。
OCT合焦駆動部400は、信号光路の光軸方向に合焦レンズ43を移動させる。それにより、信号光LSの合焦位置が変更される。信号光LSの合焦位置は、信号光LSのビームウェストの深さ位置(z位置)に相当する。OCT合焦駆動部400は「第2の駆動部」の一例である。
光学系駆動部500は、眼底カメラユニット2に設けられた光学系を3次元的に移動させる。この制御は、アライメントやトラッキングにおいて用いられる。トラッキングとは、被検眼Eの眼球運動に合わせて装置光学系を移動させるものである。トラッキングを行う場合には、事前にアライメントとフォーカス調整が実行される。トラッキングは、装置光学系の位置を眼球運動に追従させることにより、アライメントとピントが合った好適な位置関係を維持する機能である。光学系駆動部500は「第1の駆動部」の一例である。
主制御部211は、記憶部212にデータを書き込む処理や、記憶部212からデータを読み出す処理を行う。
(記憶部)
記憶部212は、各種のデータを記憶する。記憶部212に記憶されるデータとしては、たとえば、OCT画像の画像データ、眼底像の画像データ、被検眼情報などがある。被検眼情報は、患者IDや氏名などの被検者に関する情報や、左眼/右眼の識別情報などの被検眼に関する情報を含む。また、記憶部212には、眼科観察装置1を動作させるための各種プログラムやデータが記憶されている。
この実施形態の記憶部212には、動作条件情報212aがあらかじめ記憶されている。動作条件情報212aについて説明する。眼科観察装置1は、OCT計測を行なう前に複数の予備動作を実行する。予備動作としては、アライメント、フォーカス調整(フォーカス粗調整)、小瞳孔判定、光路長差調整、偏光調整、フォーカス調整(フォーカス微調整)などがある。複数の予備動作は、所定の順序で実行される。この実施形態では上記順序で実行されるものとする。ただし、予備動作の種別や順序はこれに限定されるものではなく、任意である。
ここで、フォーカス粗調整は、前述のスプリット指標を用いたフォーカス調整である。なお、あらかじめ取得された眼屈折力と合焦レンズ43の位置とを関連付けた情報と、被検眼の屈折力の測定値とに基づいて合焦レンズ43の位置を決定することにより、フォーカス粗調整を行なうこともできる。一方、フォーカス微調整は、OCT計測の干渉感度に基づいて行われるものである。たとえば、被検眼EのOCT計測を行なって干渉信号を取得して干渉強度(干渉感度)をモニタすることにより、干渉強度が最大となるような合焦レンズ43の位置を求め、その位置に合焦レンズ43を移動させることにより、フォーカス微調整を実行することができる。
動作条件情報212aには、これら予備動作の少なくとも1つ(特定予備動作と呼ぶ)について、移行条件と終了条件とが含まれている。移行条件は、この特定予備動作から他の予備動作への移行、つまり、この特定予備動作を継続しつつ他の予備動作を開始させるための条件である。終了条件は、この特定予備動作を終了させるための条件である。一般に、移行条件は終了条件よりも緩く設定される。すなわち、移行条件が満足されなければ終了条件は満足されないように設定される。なお、例外的なケースとして、移行条件と終了条件を同一にすることも可能である。
アライメントについては、後述のように、被検眼Eの正面画像(前眼部の観察画像)を解析することで、計測光学系の移動量が取得される。そして、動作条件情報212aには、計測光学系の移動量の第1の閾値が移行条件として含まれ、この第1の閾値未満の第2の閾値が終了条件として含まれる。
フォーカス粗調整については、後述のように、被検眼Eの正面画像(眼底Efの観察画像)を解析することで、合焦レンズ43の移動量が取得される。そして、動作条件情報212aには、合焦レンズ43の移動量の第1の閾値が移行条件として含まれ、この第1の閾値未満の第2の閾値が終了条件として含まれる。
光路長差調整については、後述のように、計測光学系による干渉光LCの検出結果を解析することで、信号光路と参照光路との光路長差の変更量が取得される。そして、動作条件情報212aには、光路長差の変更量の第1の閾値が移行条件として含まれ、この第1の閾値未満の第2の閾値が終了条件として含まれる。
偏光調整については、後述のように、計測光学系による干渉光LCの検出結果を解析することで、信号光LSおよび/または参照光LRの偏光状態の変更量が取得される。そして、動作条件情報212aには、偏光状態の変更量の第1の閾値が移行条件として記憶され、この第1の閾値未満の第2の閾値が終了条件として含まれる。
なお、実施形態において、これら予備動作の全てについて動作条件情報212aが設けられる必要はなく、これら予備動作のうちのいずれか1つまたは2つ以上について動作条件情報212aが設けられていればよい。
小瞳孔判定については、ほぼ瞬時に実行される処理であり、また閾値判定も必要ないので、動作条件情報212aを設ける必要はない。ただし、小瞳孔判定は、被検眼Eの正面画像(前眼部像)の取得、判定処理、絞り19の制御などの段階的な動作を含むので、たとえば、途中の動作のいずれか(たとえば正面画像の取得)の完了を移行条件とし、最後の動作(たとえば絞り19の制御)の完了を終了条件とすることが可能である。
また、フォーカス微調整については、この実施形態で最後に実行される予備動作であるから、動作条件情報212aを設ける必要はない。なお、フォーカス微調整の後に他の予備動作を実行する場合には、フォーカス微調整に関する動作条件情報212aを設けることができる。たとえば、干渉強度の第1の閾値を移行条件とし、この第1の閾値未満の第2の閾値を終了条件とすることが可能である。
(画像形成部)
画像形成部220は、CCDイメージセンサ115からの検出信号に基づいて、眼底Efの断層像の画像データを形成する。この処理には、従来のスペクトラルドメインタイプの光コヒーレンストモグラフィと同様に、ノイズ除去(ノイズ低減)、フィルタ処理、分散補償、FFT(Fast Fourier Transform)などの処理が含まれている。他のタイプのOCT装置の場合、画像形成部220は、そのタイプに応じた公知の処理を実行する。
画像形成部220は、たとえば、前述の回路基板を含んで構成される。なお、この明細書では、「画像データ」と、それに基づく「画像」とを同一視することがある。
(データ処理部)
データ処理部230は、被検眼Eの撮影やOCT計測により取得されたデータを処理する。たとえば、データ処理部230は、画像形成部220により形成された画像に対して各種の画像処理や解析処理を施す。たとえば、データ処理部230は、画像の輝度補正等の各種補正処理を実行する。また、データ処理部230は、眼底カメラユニット2により得られた画像(眼底像、前眼部像等)に対して各種の画像処理や解析処理を施す。
データ処理部230は、断層像の間の画素を補間する補間処理などの公知の画像処理を実行して、眼底Efの3次元画像の画像データを形成する。なお、3次元画像の画像データとは、3次元座標系により画素の位置が定義された画像データを意味する。3次元画像の画像データとしては、3次元的に配列されたボクセルからなる画像データがある。この画像データは、ボリュームデータ或いはボクセルデータなどと呼ばれる。ボリュームデータに基づく画像を表示させる場合、データ処理部230は、このボリュームデータに対してレンダリング処理(ボリュームレンダリングやMIP(Maximum Intensity Projection:最大値投影)など)を施して、特定の視線方向から見たときの擬似的な3次元画像の画像データを形成する。表示部240A等の表示デバイスには、この擬似的な3次元画像が表示される。
また、3次元画像の画像データとして、複数の断層像のスタックデータを形成することも可能である。スタックデータは、複数の走査線に沿って得られた複数の断層像を、走査線の位置関係に基づいて3次元的に配列させることで得られる画像データである。すなわち、スタックデータは、元々個別の2次元座標系により定義されていた複数の断層像を、1つの3次元座標系により表現する(つまり1つの3次元空間に埋め込む)ことにより得られる画像データである。
データ処理部230は、光学系移動量取得部231と、レンズ移動量取得部232と、光路長差変更量取得部233と、偏光状態変更量取得部234とを有する。なお、光学系移動量取得部231はアライメントに関し、レンズ移動量取得部232はフォーカス粗調整に関し、光路長差変更量取得部233は光路長差調整に関し、偏光状態変更量取得部234は偏光状態調整に関する。これら機能部位の全てがデータ処理部230に設けられている必要はなく、実施形態に係る処理の実行対象となる予備動作に関する機能部位が設けられていれば十分である。また、これら以外の予備動作について実施形態に係る処理を実行する場合には、その予備動作に関する機能部位が設けられる。
光学系移動量取得部231について説明する。アライメントを行なうときに、眼科観察装置1は、アライメント指標が投影されている状態の被検眼E(前眼部)を撮影して正面画像を取得する。この正面画像は、所定のフレームレートの動画像である。光学系移動量取得部231は、この正面画像(のフレーム)を解析することで、適正なアライメント状態を達成するために必要な計測光学系の移動量を取得する。光学系移動量取得部231は「第1の取得部」の一例である。
なお、光学系移動量取得部231により取得される情報は、計測光学系の移動量そのものには限定されない。たとえば、光学系駆動部500の制御内容(送信パルス数など)や、この移動量を取得する処理の途中で得られる情報(アライメントのずれ量など)のように、計測光学系の移動量と実質的に同値な(等価な)情報であればよい。
光学系移動量取得部231が実行する処理の例を説明する。光学系移動量取得部231に入力される正面画像には、アライメント指標が描出されている。アライメント指標の描出態様の例を図4Aおよび図4Bに示す。図4Aおよび図4Bにおいて、被検眼Eの像は省略されている。
図4Aに示す被検眼Eの正面画像G1には、アライメント指標の2つの像(アライメント指標像)A1およびA2が輝点として描出されている。また、主制御部211は、正面画像G1の中心位置に、アライメントの目標位置を示す括弧形状のターゲット像Tを重畳表示させる。
被検眼Eに対するxy方向のアライメントがずれている場合、アライメント指標像A1およびA2は、ターゲット像Tから離れた位置に描出される。また、z方向のアライメントがずれている場合、2つのアライメント指標像A1およびA2は、異なる位置に描出される。xyz方向全てのアライメントが適正である場合、図4Bに示すように、アライメント指標像A1およびA2は、互いに重なった状態でターゲット像Tの内部に描出される。
ターゲット像Tに対するアライメント指標像A1およびA2の変位(変位量、変位方向)は、xy方向におけるアライメントのずれ(ずれ量、ずれ方向)を示す。2つのアライメント指標像A1およびA2の変位(変位量、変位方向)は、z方向におけるアライメントのずれ(ずれ量、ずれ方向)を示す。
光学系移動量取得部231は、正面画像G1を解析することでアライメントのずれを求め、このずれを打ち消すような光学系の移動量を取得する。この処理はたとえば次のようにして実行される。まず、光学系移動量取得部231は、正面画像G1の画素情報(輝度値等)に基づいて、アライメント指標像A1およびA2に相当する画像領域を特定する。次に、光学系移動量取得部231は、特定された各画像領域の特徴位置(中心、重心等)を特定する。続いて、光学系移動量取得部231は、ターゲット像Tの中心位置に対する各画像領域の特徴位置の変位を求める。そして、光学系移動量取得部231は、求められた変位に基づいてアライメントのずれを求め、このアライメントのずれを打ち消すような光学系の移動量を取得する。なお、光学系移動量取得部231は、正面画像の座標系で定義されるアライメント指標像の変位と、実空間の座標系で定義されるアライメントのずれとを対応付けた情報をあらかじめ記憶しておき、この対応情報を参照してアライメントのずれを求めることができる。
レンズ移動量取得部232について説明する。フォーカス粗調整を行なうときに、眼科観察装置1は、スプリット指標(合焦指標)が投影されている状態の眼底Efを撮影して正面画像を取得する。この正面画像は、所定のフレームレートの動画像である。レンズ移動量取得部232は、この正面画像(のフレーム)を解析することで、適正なフォーカス状態を達成するために必要な合焦レンズ43の移動量を取得する。レンズ移動量取得部232は「第2の取得部」の一例である。
なお、レンズ移動量取得部232により取得される情報は、合焦レンズ43の移動量そのものには限定されない。たとえば、OCT合焦駆動部400の制御内容(送信パルス数など)や、この移動量を取得する処理の途中で得られる情報(フォーカスのずれ量など)のように、合焦レンズ43の移動量と実質的に同値な情報であればよい。
レンズ移動量取得部232が実行する処理の例を説明する。レンズ移動量取得部232に入力される正面画像には、スプリット指標が描出されている。スプリット指標の描出態様の例を図5Aおよび図5Bに示す。図5Aおよび図5Bにおいて、眼底Efの像は省略されている。
図5Aに示す眼底Efの正面画像G2には反射棒67の影が映り込んでおり、この影の領域には、スプリット指標の2つの像(スプリット指標像)B1およびB2が輝線として描出される。各スプリット指標像B1およびB2の形状は略長方形状である。
フォーカス位置が(z方向に)ずれている場合、スプリット指標像B1およびB2は、横方向に変位して描出される。その変位方向はフォーカス位置のずれ方向(+z方向または−z方向)を示し、変位量はフォーカス位置のずれの大きさを示す。フォーカス位置が適正である場合、図5Bに示すように、スプリット指標像B1およびB2は縦方向に揃った位置に描出される。
レンズ移動量取得部232は、正面画像G2を解析することでフォーカス位置のずれを求め、このずれを打ち消すような合焦レンズ43の移動量を取得する。この処理はたとえば次のようにして実行される。まず、レンズ移動量取得部232は、正面画像G2の画素情報(輝度値等)に基づいて、スプリット指標像B1およびB2に相当する画像領域を特定する。次に、レンズ移動量取得部232は、特定された各画像領域の特徴位置(中心、重心、軸線等)を特定する。続いて、レンズ移動量取得部232は、スプリット指標像B1およびB2に相当する2つの画像領域の特徴位置の、横方向における変位を求める。そして、レンズ移動量取得部232は、求められた変位に基づいてフォーカス位置のずれを求め、このフォーカス位置のずれを打ち消すような合焦レンズ43の移動量を取得する。ここで、レンズ移動量取得部232は、正面画像の座標系で定義されるスプリット指標像の変位と、実空間の座標系で定義されるフォーカス位置のずれとを対応付けた情報をあらかじめ記憶しておき、この対応情報を参照してフォーカス位置のずれを求めることができる。
また、レンズ移動量取得部232は、撮影光学系30の合焦レンズ31の移動量も取得する。この処理は、たとえば、上記と同様の対応情報を参照することにより、または2つの合焦レンズ31おおよび43の間のフォーカス位置を対応付ける情報を参照することにより、実行される。
光路長差変更量取得部233について説明する。信号光路と参照光路との間の光路長差調整を行なうとき、眼科観察装置1は、計測光学系を制御して眼底EfのOCT計測を実行する。このOCT計測は、たとえば、眼底Efの同じ断面を所定の周波数で反復スキャンすることにより行われる。光路長差変更量取得部233は、このOCT計測により得られた干渉光LCの検出結果を解析することで、眼底Efの所望の深さ位置(z位置)の画像を取得するための光路長差の変更量を取得する。光路長差変更量取得部233は「第3の取得部」の一例である。
なお、光路長差変更量取得部233により取得される情報は、光路長差の変更量そのものには限定されない。たとえば、光路長変更部41の制御内容(送信パルス数など)や、この変更量を取得する処理の途中で得られる情報(フレーム内における画像のz方向の位置のずれ量など)のように、光路長差の変更量と実質的に同値な情報であればよい。
光路長差変更量取得部233が実行する処理の例を説明する。光路長差変更量取得部233には、たとえば画像形成部220により形成された、スキャン断面の断層像が入力される。光路長差変更量取得部233は、この断層像の画素情報(輝度値等)を解析することで、フレーム内における眼底Efの所定部位のz方向の位置を求める。この処理の例として、光路長差変更量取得部233は、眼底Efの表面(網膜と硝子体との境界)に相当する画像領域を特定し、この画像領域の特徴部位(中心窩、視神経乳頭の開口など)のz座標を求める。次に、光路長差変更量取得部233は、あらかじめ決められた基準z座標(フレームにおけるz方向の中心位置)に対する特徴部位のz座標の変位を求め、この変位を打ち消すような光路長差の変更量を取得する。ここで、光路長差変更量取得部233は、断層像の座標系で定義されるz方向の変位と、実空間の座標系で定義される光路長差のずれとを対応付けた情報をあらかじめ記憶しておき、この対応情報を参照して光路長差のずれを求めることができる。
偏光状態変更量取得部234について説明する。信号光LSおよび/または参照光LRの偏光状態の調整を行なうとき、眼科観察装置1は、信号光LSおよび参照光LRのそれぞれの偏光状態(偏光方向)の検出を行なう。この検出処理は、たとえば、信号光路を遮断して参照光LRの偏光状態を検出する処理と、参照光路を遮断して信号光LSの偏光状態を検出する処理とを含む。信号光路の遮断は、たとえばガルバノスキャナ42を制御することで行われる。参照光路の遮断は、たとえば光減衰器105を制御することで行われる。
図示は省略するが、偏光状態を検出するための検出光学系を設けることができる。この検出光学系は、たとえば、図2に示すファイバカプラ109の出射端側に一端が接続された光ファイバと、この光ファイバの他端の後段に設けられた偏光板と、この偏光板の後段に設けられた検出素子(フォトダイオード等)とを含む。偏光板は、特定方向に偏光した光のみを透過させる偏光子であり、図示しないアクチュエータ(パルスモータ等)により回転される。偏光板の回転位置を変えることにより、検出素子により検出される光の強度が変化する。検出される光の強度が最大となる偏光方向が、その光の偏光方向となる。なお、光ファイバ110の出射端111とCCDイメージセンサ115との間の任意の位置に、上記と同様の回転可能な偏光子を設けるようにしてもよい。
偏光状態変更量取得部234には、上記のようにして取得された信号光LSの偏光方向を示す情報と、参照光LRの偏光方向を示す情報とが入力される。偏光状態変更量取得部234は、信号光LSの偏光方向と参照光LRの偏光方向との変位を求める。この変位は、回転方向の変位(角度)である。更に、偏光状態変更量取得部234は、この変位を打ち消すような偏光状態の変更量を取得する。
以上のように機能するデータ処理部230は、たとえば、前述のマイクロプロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、回路基板等を含んで構成される。ハードディスクドライブ等の記憶装置には、上記機能をマイクロプロセッサに実行させるコンピュータプログラムが予め格納されている。
(ユーザインターフェイス)
ユーザインターフェイス240には、表示部240Aと操作部240Bとが含まれる。表示部240Aは、前述した演算制御ユニット200の表示デバイスや表示装置3を含んで構成される。操作部240Bは、前述した演算制御ユニット200の操作デバイスを含んで構成される。操作部240Bには、眼科観察装置1の筐体や外部に設けられた各種のボタンやキーが含まれていてもよい。たとえば眼底カメラユニット2が従来の眼底カメラと同様の筺体を有する場合、操作部240Bは、この筺体に設けられたジョイスティックや操作パネル等を含んでいてもよい。また、表示部240Aは、眼底カメラユニット2の筺体に設けられたタッチパネルなどの各種表示デバイスを含んでいてもよい。
なお、表示部240Aと操作部240Bは、それぞれ個別のデバイスとして構成される必要はない。たとえばタッチパネルのように、表示機能と操作機能とが一体化されたデバイスを用いることも可能である。その場合、操作部240Bは、このタッチパネルとコンピュータプログラムとを含んで構成される。操作部240Bに対する操作内容は、電気信号として制御部210に入力される。また、表示部240Aに表示されたグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)と、操作部240Bとを用いて、操作や情報入力を行うようにしてもよい。
〔信号光の走査およびOCT画像について〕
ここで、信号光LSの走査およびOCT画像について説明しておく。
眼科観察装置1による信号光LSの走査態様としては、たとえば、水平スキャン、垂直スキャン、十字スキャン、放射スキャン、円スキャン、同心円スキャン、螺旋(渦巻)スキャンなどがある。これらの走査態様は、眼底の観察部位、解析対象(網膜厚など)、走査に要する時間、走査の精密さなどを考慮して適宜に選択的に使用される。
水平スキャンは、信号光LSを水平方向(x方向)に走査させるものである。水平スキャンには、垂直方向(y方向)に配列された複数の水平方向に延びる走査線に沿って信号光LSを走査させる態様も含まれる。この態様においては、走査線の間隔を任意に設定することが可能である。また、隣接する走査線の間隔を十分に狭くすることにより、前述の3次元画像を形成することができる(3次元スキャン)。垂直スキャンについても同様である。
十字スキャンは、互いに直交する2本の直線状の軌跡(直線軌跡)からなる十字型の軌跡に沿って信号光LSを走査するものである。放射スキャンは、所定の角度を介して配列された複数の直線軌跡からなる放射状の軌跡に沿って信号光LSを走査するものである。なお、十字スキャンは放射スキャンの一例である。
円スキャンは、円形状の軌跡に沿って信号光LSを走査させるものである。同心円スキャンは、所定の中心位置の周りに同心円状に配列された複数の円形状の軌跡に沿って信号光LSを走査させるものである。円スキャンは同心円スキャンの一例である。螺旋スキャンは、回転半径を次第に小さく(または大きく)させながら螺旋状(渦巻状)の軌跡に沿って信号光LSを走査するものである。
ガルバノスキャナ42は、互いに直交する方向に信号光LSを走査するように構成されているので、信号光LSをx方向およびy方向にそれぞれ独立に走査できる。更に、ガルバノスキャナ42に含まれる2つのガルバノミラーの向きを同時に制御することで、xy面上の任意の軌跡に沿って信号光LSを走査することが可能である。それにより、上記のような各種の走査態様を実現できる。
上記のような態様で信号光LSを走査することにより、走査線(走査軌跡)に沿う方向と眼底深度方向(z方向)とにより張られる面における断層像を取得することができる。また、特に走査線の間隔が狭い場合には、前述の3次元画像を取得することができる。
上記のような信号光LSの走査対象となる眼底Ef上の領域、つまりOCT計測の対象となる眼底Ef上の領域を走査領域と呼ぶ。3次元スキャンにおける走査領域は、複数の水平スキャンが配列された矩形の領域である。また、同心円スキャンにおける走査領域は、最大径の円スキャンの軌跡により囲まれる円盤状の領域である。また、放射スキャンにおける走査領域は、各スキャンラインの両端位置を結んだ円盤状(或いは多角形状)の領域である。
[動作]
眼科観察装置1の動作について説明する。図6は、OCT計測(および眼底撮影)の前に実行される予備動作において、眼科観察装置1が実行する処理の例を表す。本例では、アライメント、フォーカス粗調整、小瞳孔判定、光路長差調整、偏光調整およびフォーカス微調整の順に予備動作が実行される場合を説明する。
(S1:前眼部像の取得を開始)
まず、予備動作を開始させるための所定の操作を受けて、主制御部211は、観察光源11を点灯する。それにより、被検眼Eの前眼部の正面画像(近赤外動画像)の取得が開始される。この正面画像は、観察光源11が消灯されるまでリアルタイムで得られる。主制御部211は、この正面画像を表示部240Aにリアルタイムで動画表示させる。
(S2:アライメント)
主制御部211は、アライメント光学系50を制御して、被検眼Eにアライメント指標を投影させる。このとき、被検眼Eには、LCD39による固視標も投影される。光学系移動量取得部231は、所定の時間間隔で取得されるフレーム(たとえば全てのフレーム)をそれぞれ解析し、計測光学系の移動量を取得する。主制御部211は、光学系駆動部500を制御し、計測光学系を当該移動量だけ移動させる。主制御部211は、この処理を繰り返し実行させる。
(S3:移行条件を満足?)
主制御部211は、ステップ2で取得される移動量がアライメントに関する移行条件を満足するか、つまり移動量が第1の閾値未満であるか判定する。なお、アライメントは、その終了条件が満足されるまで、つまり移動量が第2の閾値未満になるまで継続される。
(S4:フォーカス粗調整)
ステップ3において移行条件が満足されたら(S3:Yes)、主制御部211は、フォーカス粗調整を開始する。具体的には、主制御部211は、眼底Efの正面画像の取得を開始させ、フォーカス光学系60を制御して眼底Efにスプリット指標を投影させる。レンズ移動量取得部232は、所定の時間間隔で取得されるフレーム(たとえば全てのフレーム)をそれぞれ解析し、合焦レンズ31および合焦レンズ43の移動量を取得する。主制御部211は、撮影合焦駆動部300を制御して合焦レンズ31を当該移動量だけ移動させるとともに、OCT合焦駆動部400を制御して合焦レンズ43を当該移動量だけ移動させる。主制御部211は、この処理を繰り返し実行させる。
(S5:移行条件を満足?)
主制御部211は、ステップ4で取得される移動量がフォーカス粗調整に関する移行条件を満足するか、つまり移動量が第1の閾値未満であるか判定する。なお、フォーカス粗調整は、その終了条件が満足されるまで、つまり移動量が第2の閾値未満になるまで継続される。
(S6:小瞳孔判定)
ステップ5において移行条件が満足されたら(S5:Yes)、主制御部211は、小瞳孔判定を実行させる。小瞳孔判定は、たとえば、被検眼Eの正面画像(前眼部像)の取得、判定処理、絞り19の制御を含む。なお、解析対象の正面画像は、ステップ1等で取得されたものでもよい。
(S7:光路長差調整)
小瞳孔判定が終了したら、主制御部211は、光路長差調整を開始させる。具体的には、主制御部211は、計測光学系を制御して干渉光LCを検出させる。光路長差変更量取得部233は、所定の時間間隔で収集される干渉光LC(たとえば1フレーム相当分)をそれぞれ解析することで、信号光路と参照光路との間の光路長差の変更量を取得する。主制御部211は、光路長変更部41を制御し、信号光路の光路長を当該変更量だけ変化させる。それにより、信号光路と参照光路との間の光路長差が当該変更量だけ変化する。主制御部211は、この処理を繰り返し実行させる。
(S8:移行条件を満足?)
主制御部211は、ステップ7で取得される変更量が光路長差調整に関する移行条件を満足するか、つまり変更量が第1の閾値未満であるか判定する。なお、光路長差調整は、その終了条件が満足されるまで、つまり変更量が第2の閾値未満になるまで継続される。
(S9:偏光調整)
ステップ8において移行条件が満足されたら(S8:Yes)、主制御部211は、偏光調整を開始する。具体的には、主制御部211は、計測光学系および検出光学系を制御し、信号光LSの偏光方向と、参照光LRの偏光方向とを検出させる。光路長差変更量取得部233は、所定の時間間隔で収集される干渉光LC(たとえば1フレーム相当分またはAライン相当分)をそれぞれ解析することで、偏光方向の変更量を取得する。主制御部211は、偏波調整器106を制御し、参照光LRの偏光方向を当該変更量だけ変化させる。それにより、信号光LSと参照光LRとの間の相対的な偏光方向が当該変更量だけ変化する。主制御部211は、この処理を繰り返し実行させる。
(S10:移行条件を満足?)
主制御部211は、ステップ9で取得される変更量が偏光調整に関する移行条件を満足するか、つまり変更量が第1の閾値未満であるか判定する。なお、偏光調整は、その終了条件が満足されるまで、つまり変更量が第2の閾値未満になるまで継続される。
(S11:フォーカス微調整)
ステップ10において移行条件が満足されたら(S10:Yes)、主制御部211は、フォーカス微調整を開始する。フォーカス微調整は、たとえば、被検眼EのOCT計測を行なって干渉信号を取得して干渉強度(干渉感度)をモニタすることにより、干渉強度が最大となるような合焦レンズ43の位置を求め、その位置に合焦レンズ43を移動させることにより実行される。
フォーカス微調整を含む全ての予備動作が終了したら予備動作は完了となる。主制御部211は、所定のトリガを受けて、眼底EfのOCT計測(本計測)を実行させる。以上で、本動作例の説明を終了する。
上記のような予備動作の時間経過の例を図7に示す。本例の時間経過を以下に示す。
時刻t=0 :アライメントの開始
時刻t=t1 :アライメントの途中でフォーカス粗調整の開始
時刻t=t2 :アライメントの終了
時刻t=t3 :フォーカス粗調整の途中で小瞳孔判定の開始
時刻t=t4 :フォーカス粗調整の終了
時刻t=t5 :小瞳孔判定の終了、光路長差調整の開始
時刻t=t6 :光路長差調整の途中で偏光調整の開始
時刻t=t7 :光路長差調整の終了
時刻t=t8 :偏光調整の途中でフォーカス微調整の開始
時刻t=t9 :偏光調整の終了
時刻t=t10:フォーカス微調整の終了
この動作例によれば、これら予備動作を一つひとつ順次に実行する場合と比較し、異なる予備動作の実施時間の重なりに相当する分だけ、つまり異なる予備動作を並行的に実施している分だけ、動作時間が短縮される。具体的には、これら予備動作をシリアルに実行する場合よりも(t2−t1)+(t4−t3)+(t7−t6)+(t9−t8)だけ、予備動作に掛かる時間が短縮される。
なお、任意の予備動作について、移行条件(第1の閾値)と終了条件(第2の閾値)を任意に設定することができる。一般に、第1の閾値と第2の閾値との差を大きくすると、予想される時間短縮の効果は大きくなる。一方、当該予備動作の結果が後段の予備動作で利用される場合がある。たとえば、アライメントが或る程度適正でないと、フォーカス粗調整を実行することは困難である。よって、このような様々な要因を考慮して第1の閾値および第2の閾値を設定することが望ましい。
[効果]
眼科観察装置1の効果について説明する。
眼科観察装置1は、計測光学系と、画像形成部と、予備動作実行部と、記憶部と、制御部とを有する。
計測光学系は、被検眼EのOCT計測に用いられ、OCTユニット100に含まれる光学系と、信号光路を形成する眼底カメラユニット2内の光学系とを含む。
画像形成部は、OCT計測により取得された情報に基づいて被検眼Eの画像を形成し、画像形成部220を含む。
予備動作実行部は、OCT計測を行なうための複数の予備動作を実行し、前述のように予備動作の種別に応じた構成を含む。
記憶部は、複数の予備動作の少なくとも1つの特定予備動作について、他の予備動作への移行条件と当該特定予備動作の終了条件とを含む動作条件情報(212a)をあらかじめ記憶し、記憶部212を含む。
制御部は、主制御部211を含み、次の処理を実行する:予備動作実行部を制御して特定予備動作を開始させる;当該特定予備動作の移行条件が満足されたことに対応して予備動作実行部を制御して他の予備動作を開始させる;当該特定予備動作の終了条件が満足されたことに対応して予備動作実行部を制御して当該特定予備動作を終了させる。
各種予備動作に関する実施形態は次のような構成により実現される。
特定予備動作が、被検眼Eに対する計測光学系のアライメントである場合について説明する。予備動作実行部は次の構成要素を含む:アライメントを行なうための第1の指標(アライメント指標)を被検眼Eに投影する第1の投影光学系(アライメント光学系50);第1の指標が投影されている状態の被検眼Eを撮影して正面画像を取得する撮影光学系(照明光学系10および撮影光学系30);計測光学系を移動させる第1の駆動部(光学系駆動部500);正面画像を解析することで、計測光学系の移動量を取得する第1の取得部(光学系移動量取得部231)。
記憶部には、計測光学系の移動量の第1の閾値が移行条件として記憶され、かつ、第1の閾値未満の第2の閾値が終了条件として記憶される。
制御部は、予備動作実行部にアライメントを開始させた後に、第1の取得部により取得された移動量が第1の閾値以下になったことに対応して他の予備動作を開始させる。更に、制御部は、第1の取得部により取得された移動量が第2の閾値以下になったことに対応してアライメントを終了させる。
特定予備動作が、被検眼Eに対する計測光学系のフォーカス調整である場合について説明する。計測光学系は、光軸方向に移動可能な合焦レンズ43を含む。
予備動作実行部は次の構成要素を含む:フォーカス調整を行なうための第2の指標を被検眼Eに投影する第2の投影光学系(フォーカス光学系60);第2の指標が投影されている状態の被検眼Eを撮影して正面画像を取得する撮影光学系(照明光学系10および撮影光学系30);合焦レンズ43を移動させる第2の駆動部(OCT合焦駆動部400);正面画像を解析することで、合焦レンズ43の移動量を取得する第2の取得部(レンズ移動量取得部232)。
記憶部には、合焦レンズ43の移動量の第1の閾値が移行条件として記憶され、かつ、第1の閾値未満の第2の閾値が終了条件として記憶されている。
制御部は、予備動作実行部にフォーカス調整を開始させた後に、第2の取得部により取得された移動量が第1の閾値以下になったことに対応して他の予備動作を開始させる。更に、制御部は、第2の取得部により取得された移動量が第2の閾値以下になったことに対応してフォーカス調整を終了させる。
特定予備動作が、信号光と参照光との間の光路長差の調整である場合について説明する。計測光学系は、光源(光源ユニット101)からの光を信号光LSと参照光LRとに分割し、被検眼Eを経由した信号光LSと参照光路を経由した参照光LRとの干渉光LCを検出する。
予備動作実行部は次の構成要素を含む:信号光LSと参照光LRとの間の光路長差、つまり信号光路と参照光路との間の光路長差を変更する光路長差変更部(光路長変更部41);計測光学系による干渉光LCの検出結果を解析することで、光路長差の変更量を取得する第3の取得部(光路長差変更量取得部233)。
記憶部には、光路長差の変更量の第1の閾値が移行条件として記憶され、かつ、第1の閾値未満の第2の閾値が終了条件として記憶されている。
制御部は、予備動作実行部に光路長差の調整を開始させた後に、第3の取得部により取得された変更量が第1の閾値以下になったことに対応して他の予備動作を開始させる。更に、制御部は、第3の取得部により取得された変更量が第2の閾値以下になったことに対応して光路長差の調整を終了させる。
特定予備動作が、信号光および/または参照光の偏光状態の調整である場合について説明する。計測光学系は、光源(光源ユニット101)からの光を信号光LSと参照光LRとに分割し、被検眼Eを経由した信号光LSと参照光路を経由した参照光LRとの干渉光LCを検出する。
予備動作実行部は次の構成要素を含む:信号光LSおよび/または参照光LRの偏光状態を変更する偏光状態変更部(偏波調整器106);計測光学系による干渉光LCの検出結果を解析することで、偏光状態の変更量を取得する第4の取得部(偏光状態変更量取得部234)。
記憶部には、偏光状態の変更量の第1の閾値が移行条件として記憶され、かつ、第1の閾値未満の第2の閾値が終了条件として記憶されている。
制御部は、予備動作実行部に偏光状態の調整を開始させた後に、第4の取得部により取得された変更量が第1の閾値以下になったことに対応して他の予備動作を開始させる。更に、制御部は、第4の取得部により取得された変更量が第2の閾値以下になったことに対応して偏光状態の調整を終了させる。
以上のような実施形態によれば、特定予備動作が終了する前に、他の予備動作を開始することが可能である。よって、特定予備動作の少なくとも一部と他の予備動作の少なくとも一部とを並行して処理することができる。したがって、OCT計測の準備に掛かる時間を短縮することが可能である。
[変形例]
以上に説明した構成は、この発明を好適に実施するための一例に過ぎない。よって、この発明の要旨の範囲内における任意の変形(省略、置換、付加等)を適宜に施すことが可能である。
上記の実施形態を実現するためのコンピュータプログラムを、コンピュータによって読み取り可能な任意の記録媒体に記憶させることができる。この記録媒体としては、たとえば、半導体メモリ、光ディスク、光磁気ディスク(CD−ROM/DVD−RAM/DVD−ROM/MO等)、磁気記憶媒体(ハードディスク/フロッピー(登録商標)ディスク/ZIP等)などを用いることが可能である。
また、インターネットやLAN等のネットワークを通じてこのプログラムを送受信することも可能である。
1 眼科観察装置
2 眼底カメラユニット
10 照明光学系
30 撮影光学系
31 合焦レンズ
41 光路長変更部
42 ガルバノスキャナ
50 アライメント光学系
60 フォーカス光学系
100 OCTユニット
101 光源ユニット
105 光減衰器
106 偏波調整器
115 CCDイメージセンサ
200 演算制御ユニット
210 制御部
211 主制御部
212 記憶部
212a 動作条件情報
220 画像形成部
230 データ処理部
231 光学系移動量取得部
232 レンズ移動量取得部
233 光路長差変更量取得部
234 偏光状態変更量取得部
240A 表示部
240B 操作部
300 撮影合焦駆動部
400 OCT合焦駆動部
500 光学系駆動部
E 被検眼
Ef 眼底
LS 信号光
LR 参照光
LC 干渉光

Claims (5)

  1. 被検眼の光コヒーレンストモグラフィ計測を行なう計測光学系と、
    前記光コヒーレンストモグラフィ計測により取得された情報に基づいて被検眼の画像を形成する画像形成部と、
    光コヒーレンストモグラフィ計測を行なうための複数の予備動作を実行する予備動作実行部と、
    前記複数の予備動作の少なくとも1つの特定予備動作について、他の予備動作への移行条件と当該特定予備動作の終了条件とを含む動作条件情報があらかじめ記憶された記憶部と、
    前記予備動作実行部を制御して特定予備動作を開始させ、当該特定予備動作の移行条件が満足されたことに対応して前記予備動作実行部を制御して他の予備動作を開始させ、当該特定予備動作の終了条件が満足されたことに対応して前記予備動作実行部を制御して当該特定予備動作を終了させる制御部と
    を有する眼科観察装置。
  2. 前記特定予備動作は、被検眼に対する前記計測光学系のアライメントを含み、
    前記予備動作実行部は、
    アライメントを行なうための第1の指標を被検眼に投影する第1の投影光学系と、
    前記第1の指標が投影されている状態の被検眼を撮影して正面画像を取得する撮影光学系と、
    前記計測光学系を移動させる第1の駆動部と、
    前記正面画像を解析することで、前記計測光学系の移動量を取得する第1の取得部と
    を含み、
    前記記憶部には、前記移動量の第1の閾値が前記移行条件として記憶され、かつ、前記第1の閾値未満の第2の閾値が前記終了条件として記憶され、
    前記制御部は、前記予備動作実行部にアライメントを開始させた後に、
    前記第1の取得部により取得された移動量が前記第1の閾値以下になったことに対応して他の予備動作を開始させ、
    当該移動量が前記第2の閾値以下になったことに対応してアライメントを終了させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼科観察装置。
  3. 前記計測光学系は、光軸方向に移動可能な合焦レンズを含み、
    前記特定予備動作は、被検眼に対する前記計測光学系のフォーカス調整を含み、
    前記予備動作実行部は、
    フォーカス調整を行なうための第2の指標を被検眼に投影する第2の投影光学系と、
    前記第2の指標が投影されている状態の被検眼を撮影して正面画像を取得する撮影光学系と、
    前記合焦レンズを移動させる第2の駆動部と、
    前記正面画像を解析することで、前記合焦レンズの移動量を取得する第2の取得部と
    を含み、
    前記記憶部には、前記移動量の第1の閾値が前記移行条件として記憶され、かつ、前記第1の閾値未満の第2の閾値が前記終了条件として記憶され、
    前記制御部は、前記予備動作実行部にフォーカス調整を開始させた後に、
    前記第2の取得部により取得された移動量が前記第1の閾値以下になったことに対応して他の予備動作を開始させ、
    当該移動量が前記第2の閾値以下になったことに対応してフォーカス調整を終了させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼科観察装置。
  4. 前記計測光学系は、光源からの光を信号光と参照光とに分割し、被検眼を経由した信号光と参照光路を経由した参照光との干渉光を検出し、
    前記特定予備動作は、信号光と参照光との間の光路長差の調整を含み、
    前記予備動作実行部は、
    前記光路長差を変更する光路長差変更部と、
    前記計測光学系による干渉光の検出結果を解析することで、前記光路長差の変更量を取得する第3の取得部と
    を含み、
    前記記憶部には、前記変更量の第1の閾値が前記移行条件として記憶され、かつ、前記第1の閾値未満の第2の閾値が前記終了条件として記憶され、
    前記制御部は、前記予備動作実行部に光路長差の調整を開始させた後に、
    前記第3の取得部により取得された変更量が前記第1の閾値以下になったことに対応して他の予備動作を開始させ、
    当該変更量が前記第2の閾値以下になったことに対応して光路長差の調整を終了させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼科観察装置。
  5. 前記計測光学系は、光源からの光を信号光と参照光とに分割し、被検眼を経由した信号光と参照光路を経由した参照光との干渉光を検出し、
    前記特定予備動作は、信号光および/または参照光の偏光状態の調整を含み、
    前記予備動作実行部は、
    信号光および/または参照光の偏光状態を変更する偏光状態変更部と、
    前記計測光学系による干渉光の検出結果を解析することで、前記偏光状態の変更量を取得する第4の取得部と
    を含み、
    前記記憶部には、前記変更量の第1の閾値が前記移行条件として記憶され、かつ、前記第1の閾値未満の第2の閾値が前記終了条件として記憶され、
    前記制御部は、前記予備動作実行部に偏光状態の調整を開始させた後に、
    前記第4の取得部により取得された変更量が前記第1の閾値以下になったことに対応して他の予備動作を開始させ、
    当該変更量が前記第2の閾値以下になったことに対応して偏光状態の調整を終了させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼科観察装置。
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