JP2019135005A - 眼科撮影装置 - Google Patents
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Abstract
Description
図1および図2に示すように、眼科撮影装置1は、眼底カメラユニット2、OCTユニット100および演算制御ユニット200を含んで構成される。眼底カメラユニット2には、眼底を撮影して正面画像を取得するための光学系が設けられている。OCTユニット100には、眼底のOCT画像を取得するための光学系が設けられている。演算制御ユニット200は、各種の演算処理や制御処理等を実行するコンピュータを具備している。表示装置3は、各種の情報を表示する。表示装置3は、眼科撮影装置1の一部として構成されてもよいし、その外部装置として構成されてもよい。
図1に示す眼底カメラユニット2には、被検眼Eの眼底Efの表面形態を表す2次元画像(眼底像)を取得するための光学系が設けられている。眼底像には、観察画像や撮影画像などが含まれる。観察画像は、たとえば、近赤外光を用いて所定のフレームレートで形成されるモノクロの動画像である。撮影画像は、たとえば、可視光をフラッシュ発光して得られるカラー画像、または近赤外光若しくは可視光を照明光として用いたモノクロの静止画像であってもよい。眼底カメラユニット2は、これら以外の画像、たとえばフルオレセイン蛍光画像やインドシアニングリーン蛍光画像や自発蛍光画像などを取得可能に構成されていてもよい。
図2を参照しつつOCTユニット100の構成の一例を説明する。OCTユニット100には、眼底EfのOCT画像を取得するための光学系が設けられている。この光学系は、従来のスペクトラルドメインタイプのOCT装置と同様の構成を有する。すなわち、この光学系は、低コヒーレンス光を参照光と測定光に分割し、眼底Efを経由した測定光と参照アームを経由した参照光とを干渉させて干渉光を生成し、この干渉光のスペクトル成分を検出するように構成されている。この検出結果(検出信号)は演算制御ユニット200に送られる。
演算制御ユニット200の構成について説明する。演算制御ユニット200は、CCDイメージセンサ115から入力される検出信号を解析して眼底EfのOCT画像を形成する。そのための演算処理は、従来のスペクトラルドメインタイプのOCT装置と同様である。
眼科撮影装置1の制御系の構成について図3および図4を参照しつつ説明する。
眼科撮影装置1の制御系は、制御部210を中心に構成される。制御部210は、たとえば、前述のマイクロプロセッサ、RAM、ROM、ハードディスクドライブ、通信インターフェイス等を含んで構成される。制御部210には、主制御部211と、記憶部212とが設けられている。
主制御部211は前述の各種制御を行う。特に、主制御部211は、眼底カメラユニット2の光路長変更部41や、ガルバノスキャナ42や、合焦レンズ31およびフォーカス光学系60(撮影合焦駆動部300)や、合焦レンズ43(OCT合焦駆動部400)や、光学系全体(光学系駆動部500)などを制御する。さらに、主制御部211は、OCTユニット100の光源ユニット101や、光減衰器105や、偏波調整器106などを制御する。
記憶部212は、各種のデータを記憶する。記憶部212に記憶されるデータとしては、たとえば、OCT画像の画像データ、眼底像の画像データ、被検眼情報などがある。被検眼情報は、患者IDや氏名などの被検者に関する情報や、左眼/右眼の識別情報などの被検眼に関する情報を含む。また、記憶部212には、眼科撮影装置1を動作させるための各種プログラムやデータが記憶されている。
画像形成部220は、CCDイメージセンサ115からの検出信号に基づいて、眼底Efの断層像の画像データを形成する。この処理には、従来のスペクトラルドメインタイプの光コヒーレンストモグラフィと同様に、ノイズ除去(ノイズ低減)、フィルタ処理、分散補償、FFT(Fast Fourier Transform)などの処理が含まれている。他のタイプのOCT装置の場合、画像形成部220は、そのタイプに応じた公知の処理を実行する。
データ処理部230は、被検眼Eの撮影やOCT計測により取得されたデータを処理する。たとえば、データ処理部230は、画像形成部220により形成された画像に対して各種の画像処理や解析処理を施す。たとえば、データ処理部230は、画像の輝度補正等の各種補正処理を実行する。また、データ処理部230は、眼底カメラユニット2により得られた画像(眼底像、前眼部像等)に対して各種の画像処理や解析処理を施す。
アライメントを行なうとき、眼科撮影装置1は、アライメント指標が投影されている状態の被検眼E(前眼部)を撮影して正面画像を取得する。この正面画像は、所定のフレームレートの動画像である。光学系移動量取得部231は、この正面画像(のフレーム)を解析することで、適正なアライメント状態を達成するために必要な光学系の移動量を取得する。
フォーカス粗調整を行なうとき、眼科撮影装置1は、スプリット指標(合焦指標)が投影されている状態の眼底Efを撮影して正面画像を取得する。この正面画像は、所定のフレームレートの動画像である。撮影合焦レンズ移動量取得部232は、この正面画像(のフレーム)を解析することで、適正なフォーカス状態を達成するために必要な合焦レンズ31の移動量を取得する。
オートZを行なうとき、眼科撮影装置1は、光学系を制御して眼底EfのOCT計測を実行する。このOCT計測においては、たとえば、眼底Efの実質的に同じ断面が所定の周波数で反復的にスキャンされる。すなわち、固視標が提示されている被検眼Eに対し、同じスキャンパターンでのOCT計測が繰り返し実行される。光路長差変更量取得部233は、このOCT計測により繰り返し取得される干渉光LCの検出結果(反射強度プロファイル、OCT画像など)を解析することで、眼底Efの像をフレームの特定位置に配置させるための光路長差の変更量を取得する。本実施形態の光路長差変更量取得部233は、サンプルアームの光路長の変更量を取得する。
偏光調整について説明する。測定光LSおよび/または参照光LRの偏光状態の調整を行なうとき、眼科撮影装置1は、偏波調整器106を所定のアルゴリズムにしたがって制御しつつ、上記と同様の反復的なOCT計測を行う。画質判定部235は、OCT計測により繰り返し取得される干渉光LCの検出結果を解析することで、OCT画像の画質に関する所定の評価値を算出する。さらに、画質判定部235は、算出された評価値が閾値以下であるか否か判定する。この閾値はあらかじめ設定される。偏光調整は、算出される評価値が閾値以下になるまで継続される。
ユーザインターフェイス240には、表示部241と操作部242とが含まれる。表示部241は、前述した演算制御ユニット200の表示デバイスや表示装置3を含んで構成される。操作部242は、前述した演算制御ユニット200の操作デバイスを含んで構成される。操作部242には、眼科撮影装置1の筐体や外部に設けられた各種のボタンやキーが含まれていてもよい。たとえば眼底カメラユニット2が従来の眼底カメラと同様の筺体を有する場合、操作部242は、この筺体に設けられたジョイスティックや操作パネル等を含んでいてもよい。また、表示部241は、眼底カメラユニット2の筺体に設けられたタッチパネルなどの各種表示デバイスを含んでいてもよい。
ここで、測定光LSの走査およびOCT画像について説明しておく。
眼科撮影装置1の動作について説明する。図9は、OCT計測(および眼底撮影)の前に実行される予備動作において、眼科撮影装置1が実行する処理の例を表す。本例では、アライメント、フォーカス粗調整、オートZ、Zロック、Zロック位置変更処理、偏光調整およびフォーカス微調整の順に予備動作が実行される場合を説明する。
まず、予備動作を開始させるための所定の操作を受けて、主制御部211は、観察光源11を点灯する。それにより、被検眼Eの前眼部の正面画像(近赤外動画像)の取得が開始される。この正面画像は、観察光源11が消灯されるまでリアルタイムで得られる。主制御部211は、この正面画像を表示部241にリアルタイムで動画表示させる。
主制御部211は、アライメント光学系50を制御して、被検眼Eにアライメント指標を投影させる。このとき、被検眼Eには、LCD39による固視標も投影される。光学系移動量取得部231は、所定の時間間隔で取得されるフレーム(たとえば全てのフレーム)をそれぞれ解析し、光学系の移動量を取得する。主制御部211は、光学系駆動部500を制御し、光学系を当該移動量だけ移動させる。主制御部211は、この処理を繰り返し実行させる。
アライメントが終了すると、主制御部211は、フォーカス粗調整を開始する。具体的には、主制御部211は、眼底Efの正面画像の取得を開始させ、フォーカス光学系60を制御して眼底Efにスプリット指標を投影させる。撮影合焦レンズ移動量取得部232は、所定の時間間隔で取得されるフレーム(たとえば全てのフレーム)をそれぞれ解析し、合焦レンズ31の移動量を取得する。主制御部211は、撮影合焦駆動部300を制御して合焦レンズ31を当該移動量だけ移動させる。ここで、撮影合焦レンズ移動量取得部232が合焦レンズ43の移動量も取得する場合、主制御部211は、OCT合焦駆動部400を制御して合焦レンズ43を当該移動量だけ移動させる。主制御部211は、この処理を繰り返し実行させる。
フォーカス粗調整(または小瞳孔判定)の終了を受けて、或いはその終了後に所定の操作が行われたことを受けて、主制御部211は、OCT計測を開始させる。このOCT計測においては、前述したように、眼底Efの実質的に同じ断面が所定の周波数で反復的にスキャンされる。
主制御部211は、ステップS4において取得が開始されたOCT画像(または反射強度プロファイルなど)に基づいてオートZを実行する。
オートZの成功を受けて、主制御部211はZロックを開始させる。
Zロックの開始とともに、主制御部211は、Zロック位置を変更するためのモニタを開始する。このモニタ処理においては、前述したように、OCT画像のフレーム内における被検眼Eの像(画像領域R、表面領域R1など)のz方向の位置が監視される。なお、本例では、網膜表面に相当する表面領域R1と、フレーム上端との間の距離Δz1が算出される場合について説明するが、他の場合(たとえば上記の距離Δz2が算出される場合)についても同様の処理を実行することができる。
判定部234は、前述したように、距離Δz1が閾値以下であるか判定する。距離Δz1が閾値以下であると判定されることなく偏光調整(S10)が開始された場合(S8:No)、そのまま処理が続く。
一方、偏光調整(S10)が開始される前に距離Δz1が閾値以下であると判定された場合(S8:Yes)、主制御部211は、現在の基準z位置を新たな基準z位置に変更する。この処理は、図7A等に示すスライダHの位置を変更することに相当する。新たな基準z位置は、たとえば、現在の基準z位置よりもフレームの上端側に位置する。また、現在の基準z位置と新たな基準z位置との間の距離は、たとえば、現在の基準z位置に対する画像の変位量と同じであってよい。この変位量は、たとえば、基準z位置と画像領域Rとの間の変位として取得される。基準z位置が変更された後にもステップS7およびステップS8は継続され、ステップS8において再度「Yes」と判定された場合には基準z位置が再度変更される。
偏光調整への移行トリガを受けて、主制御部211は偏光調整を開始する。この段階においても、ステップS7で開始されたモニタ処理が並行して実行されている。
判定部234は、距離Δz1が閾値以下であるか判定する。距離Δz1が閾値以下であると判定されることなく偏光調整が終了した場合(S11:No)、ステップS13に移行する。
一方、偏光調整の終了前に距離Δz1が閾値以下であると判定された場合(S11:Yes)、主制御部211は、現在の基準z位置を新たな基準z位置に変更する。この処理は、ステップS9と同様であってよい。
フォーカス微調整への移行トリガを受けて、主制御部211はフォーカス微調整を開始する。この段階においても、ステップS7で開始されたモニタ処理が並行して実行されている。
判定部234は、距離Δz1が閾値以下であるか判定する。距離Δz1が閾値以下であると判定されることなくフォーカス微調整が終了した場合(S14:No、S16)、予備動作は終了となり、眼科撮影装置1は、眼底EfのOCT計測(本計測)を実行可能な状態に移行する。
一方、フォーカス微調整の終了前に距離Δz1が閾値以下であると判定された場合(S14:Yes)、主制御部211は、現在の基準z位置を新たな基準z位置に変更する。この処理は、ステップS9と同様であってよい。
フォーカス微調整が終了すると、予備計測は終了となり、眼科撮影装置1は、眼底EfのOCT計測(本計測)を実行可能な状態に移行する。
実施形態に係る眼科撮影装置の効果について説明する。
以上に説明した構成は、この発明を好適に実施するための一例に過ぎない。よって、この発明の要旨の範囲内における任意の変形(省略、置換、付加等)を適宜に施すことが可能である。
2 眼底カメラユニット
10 照明光学系
30 撮影光学系
31 合焦レンズ
41 光路長変更部
42 ガルバノスキャナ
50 アライメント光学系
60 フォーカス光学系
100 OCTユニット
101 光源ユニット
105 光減衰器
106 偏波調整器
115 CCDイメージセンサ
200 演算制御ユニット
210 制御部
211 主制御部
212 記憶部
220 画像形成部
230 データ処理部
231 光学系移動量取得部
232 撮影合焦レンズ移動量取得部
233 光路長差変更量取得部
234 判定部
235 画質判定部
241 表示部
242 操作部
300 撮影合焦駆動部
400 OCT合焦駆動部
500 光学系駆動部
E 被検眼
Ef 眼底
LS 測定光
LR 参照光
LC 干渉光
Claims (4)
- 光コヒーレンストモグラフィを用いて被検眼を反復的に走査することによりデータを繰り返し取得するデータ取得部と、
前記データ取得部により繰り返し取得されるデータに基づいて、前記被検眼の像がフレームにおける基準位置に配置されるように光コヒーレンストモグラフィのための干渉光学系におけるサンプルアームと参照アームとの間の光路長差を調整する第1の制御を実行し、かつ、前記データ取得部により繰り返し取得されるデータに基づいて、前記被検眼の像がフレームの新たな基準位置に配置されるように前記光路長差を変更する第2の制御を実行する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記被検眼の光コヒーレンストモグラフィを行うための1以上の予備動作が実行されているときに、前記データ取得部により繰り返し取得されるデータに基づいて前記第2の制御を実行するか否か判定する処理を実行する判定部を含み、
前記判定部は、
前記被検眼の所定部位の画像とフレームの上端または下端との間の距離を算出する第1の距離算出部と、
前記第1の距離算出部により算出された距離が既定の閾値以下であるか判定する第1の距離判定部と、
を含み、
前記制御部は、前記第1の距離判定部により前記距離が前記閾値以下であると判定されたことに対応して前記第2の制御を実行し、
前記所定部位は、前記被検眼の網膜表面であり、
前記第1の距離算出部は、前記網膜表面の画像とフレームの上端との間の距離を算出し、
前記制御部は、前記基準位置よりもフレームの上端側に前記新たな基準位置を設定するように前記第2の制御を実行する
ことを特徴とする眼科撮影装置。 - 光コヒーレンストモグラフィを用いて被検眼を反復的に走査することによりデータを繰り返し取得するデータ取得部と、
前記データ取得部により繰り返し取得されるデータに基づいて、前記被検眼の像がフレームにおける基準位置に配置されるように光コヒーレンストモグラフィのための干渉光学系におけるサンプルアームと参照アームとの間の光路長差を調整する第1の制御を実行し、かつ、前記データ取得部により繰り返し取得されるデータに基づいて、前記被検眼の像がフレームの新たな基準位置に配置されるように前記光路長差を変更する第2の制御を実行する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記被検眼の光コヒーレンストモグラフィを行うための1以上の予備動作が実行されているときに、前記データ取得部により繰り返し取得されるデータに基づいて前記第2の制御を実行するか否か判定する処理を実行する判定部を含み、
前記判定部は、
前記被検眼の所定部位の画像と前記基準位置との間の距離を算出する第2の距離算出部と、
前記第2の距離算出部により算出された距離が既定の閾値以上であるか判定する第2の距離判定部と、
を含み、
前記制御部は、前記第2の距離判定部により前記距離が前記閾値以上であると判定されたことに対応して前記第2の制御を実行する
ことを特徴とする眼科撮影装置。 - 前記制御部は、前記基準位置よりも前記所定部位の画像の変位方向の側に前記新たな基準位置を設定するように前記第2の制御を実行する
ことを特徴とする請求項2に記載の眼科撮影装置。 - 前記所定部位は、前記被検眼の網膜の所定の層組織である
ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の眼科撮影装置。
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