JP2014112197A - 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子 - Google Patents
液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014112197A JP2014112197A JP2013165490A JP2013165490A JP2014112197A JP 2014112197 A JP2014112197 A JP 2014112197A JP 2013165490 A JP2013165490 A JP 2013165490A JP 2013165490 A JP2013165490 A JP 2013165490A JP 2014112197 A JP2014112197 A JP 2014112197A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- group
- aligning agent
- crystal aligning
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09K—MATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
- C09K19/00—Liquid crystal materials
- C09K19/52—Liquid crystal materials characterised by components which are not liquid crystals, e.g. additives with special physical aspect: solvents, solid particles
- C09K19/54—Additives having no specific mesophase characterised by their chemical composition
- C09K19/56—Aligning agents
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G73/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule, not provided for in groups C08G12/00 - C08G71/00
- C08G73/06—Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain of the macromolecule
- C08G73/10—Polyimides; Polyester-imides; Polyamide-imides; Polyamide acids or similar polyimide precursors
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L79/00—Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing nitrogen with or without oxygen or carbon only, not provided for in groups C08L61/00 - C08L77/00
- C08L79/04—Polycondensates having nitrogen-containing heterocyclic rings in the main chain; Polyhydrazides; Polyamide acids or similar polyimide precursors
- C08L79/08—Polyimides; Polyester-imides; Polyamide-imides; Polyamide acids or similar polyimide precursors
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02F—OPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
- G02F1/00—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
- G02F1/01—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour
- G02F1/13—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
- G02F1/133—Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
- G02F1/1333—Constructional arrangements; Manufacturing methods
- G02F1/1337—Surface-induced orientation of the liquid crystal molecules, e.g. by alignment layers
- G02F1/133711—Surface-induced orientation of the liquid crystal molecules, e.g. by alignment layers by organic films, e.g. polymeric films
- G02F1/133723—Polyimide, polyamide-imide
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Nonlinear Science (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Mathematical Physics (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Liquid Crystal (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
Abstract
Description
本発明における重合体(A)としてのポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを反応させることにより得ることができる。
本発明におけるポリアミック酸を合成するのに用いるテトラカルボン酸二無水物としては、例えば脂肪族テトラカルボン酸二無水物、脂環式テトラカルボン酸二無水物、芳香族テトラカルボン酸二無水物などを挙げることができる。これらの具体例としては、
脂肪族テトラカルボン酸二無水物として、例えば1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物などを;
脂環式テトラカルボン酸二無水物として、例えば1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシメチルノルボルナン−2:3,5:6−二無水物、2,4,6,8−テトラカルボキシビシクロ[3.3.0]オクタン−2:4,6:8−二無水物、4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオン、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物などを;
芳香族テトラカルボン酸二無水物として、例えばピロメリット酸二無水物などを;それぞれ挙げることができるほか、特開2010−97188号公報に記載のテトラカルボン酸二無水物を用いることができる。なお、上記テトラカルボン酸二無水物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明におけるポリアミック酸を合成するために使用するジアミン化合物としては、例えば脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン、芳香族ジアミン、ジアミノオルガノシロキサンなどを挙げることができる。これらジアミン化合物の具体例としては、脂肪族ジアミンとして、例えばm−キシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどを;
脂環式ジアミンとして、例えば1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンなどを;
で表される化合物などを;
基「−CcH2c+1」の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−エイコシル基などを挙げることができる。ジアミノフェニル基における2つのアミノ基は、他の基に対して2,4−位又は3,5−位にあることが好ましい。
Z1における炭素数1〜3のアルカンジイル基としては、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プレピレン基を挙げることができる。
g及びhは、好ましくは0又は1であり、より好ましくは0である。
ポリアミック酸を合成するに際して、上記の如きテトラカルボン酸二無水物及びジアミン化合物とともに、適当な分子量調節剤を用いて末端修飾型の重合体を合成することとしてもよい。かかる末端修飾型の重合体とすることにより、本発明の効果を損なうことなく液晶配向剤の塗布性(印刷性)をさらに改善することができる。
分子量調節剤の使用割合は、使用するテトラカルボン酸二無水物及びジアミンの合計100重量部に対して、20重量部以下とすることが好ましく、10重量部以下とすることがより好ましい。
本発明におけるポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との使用割合は、ジアミン化合物のアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、0.3〜1.2当量となる割合がより好ましい。また、ポリアミック酸の合成反応は、好ましくは有機溶媒中において行われる。このときの反応温度は−20℃〜150℃が好ましく、0〜100℃がより好ましい。また、反応時間は0.1〜24時間が好ましく、0.5〜12時間がより好ましい。
アルコールとして、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコールなどを;ケトンとして、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどを;エステルとして、例えば、乳酸エチル、乳酸ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、イソアミルプロピオネート、イソアミルイソブチレートなどを;
エーテルとして、例えば、ジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン、ジイソペンチルエーテルなどを;
ハロゲン化炭化水素として、例えば、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼンなどを;炭化水素として、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを;それぞれ挙げることができる。
上記重合体(A)としてのポリアミック酸エステル(以下、ポリアミック酸エステル(A)ともいう。)は、例えば、[I]上記合成反応により得られたポリアミック酸(A)と、水酸基含有化合物、ハロゲン化物、エポキシ基含有化合物等とを反応させることにより合成する方法、[II]テトラカルボン酸ジエステルとジアミン化合物とを反応させる方法、[III]テトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化物とジアミン化合物とを反応させる方法によって得ることができる。
ここで、方法[I]で使用する水酸基含有化合物としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類;フェノール、クレゾール等のフェノール類などが挙げられる。また、ハロゲン化物としては、例えば臭化メチル、臭化エチル、臭化ステアリル、塩化メチル、塩化ステアリル、1,1,1−トリフルオロ−2−ヨードエタン等が挙げられ、エポキシ基含有化合物としては、例えばプロピレンオキシド等が挙げられる。方法[II]で使用するテトラカルボン酸ジエステルは、テトラカルボン酸二無水物を上記のアルコール類を用いて開環することにより得ることができる。また、方法[III]で使用するテトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化物は、上記の如くして得たテトラカルボン酸ジエステルを、塩化チオニル等の適当な塩素化剤と反応させることにより得ることができる。方法[II]及び[III]で使用するジアミン化合物としては、上記ポリアミック酸の合成に使用するジアミンとして例示した化合物等が挙げられる。なお、ポリアミック酸エステル(A)は、アミック酸エステル構造のみを有していてもよく、アミック酸構造とアミック酸エステル構造とが併存する部分エステル化物であってもよい。
本発明の液晶配向剤に含有される重合体(A)としてのポリイミドは、上記の如くして合成されたポリアミック酸を脱水閉環してイミド化することにより得ることができる。
以上のようにして得られるポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドは、これを濃度10重量%の溶液としたときに、10〜800mPa・sの溶液粘度を持つものであることが好ましく、15〜500mPa・sの溶液粘度を持つものであることがより好ましい。なお、上記重合体の溶液粘度(mPa・s)は、当該重合体の良溶媒(例えばγ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドンなど)を用いて調製した濃度10重量%の重合体溶液につき、E型回転粘度計を用いて25℃において測定した値である。また、本発明の液晶配向剤に含有させるポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドについて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、500〜100,000であることが好ましく、1,000〜50,000であることがより好ましい。
本発明の液晶配向剤は、必要に応じてその他の成分を含有していてもよい。かかるその他の成分としては、例えば、上記重合体(A)以外のその他の重合体、分子内に少なくとも一つのエポキシ基を有する化合物(以下、「エポキシ基含有化合物」という。)、官能性シラン化合物等を挙げることができる。
上記その他の重合体は、溶液特性や電気特性の改善のために使用することができる。かかるその他の重合体としては、例えば、ポリオルガノシロキサン、ポリエステル、ポリアミド、セルロース誘導体、ポリアセタール、ポリスチレン誘導体、ポリ(スチレン−フェニルマレイミド)誘導体、ポリ(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
その他の重合体を液晶配向剤に添加する場合、その配合割合は、液晶配向剤中に含まれる重合体の合計100重量部に対して、50重量部以下であることが好ましく、0.1〜40重量部であることがより好ましく、0.1〜30重量部であることが更に好ましい。
エポキシ基含有化合物は、液晶配向膜における基板表面との接着性や電気特性を向上させるために使用することができる。このようなエポキシ基含有化合物としては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N−ジグリシジル−ベンジルアミン、N,N−ジグリシジル−アミノメチルシクロヘキサン、N,N−ジグリシジル−シクロヘキシルアミン等を好ましいものとして挙げることができる。その他、エポキシ基含有化合物の例としては、国際公開第2009/096598号記載のエポキシ基含有ポリオルガノシロキサンを用いることができる。
これらエポキシ化合物を液晶配向剤に添加する場合、その配合割合は、液晶配向剤中に含まれる重合体の合計100重量部に対して、40重量部以下が好ましく、0.1〜30重量部がより好ましい。
上記官能性シラン化合物は、液晶配向剤の印刷性の向上を目的として使用することができる。このような官能性シラン化合物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノナン酸メチル、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、2−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
これら官能性シラン化合物を液晶配向剤に添加する場合、その配合割合は、液晶配向剤中に含まれる重合体の合計100重量部に対して、2重量部以下が好ましく、0.02〜0.2重量部がより好ましい。
なお、その他の成分としては、上記のほか、分子内に少なくとも一つのオキセタニル基を有する化合物や酸化防止剤などを使用することができる。
本発明の液晶配向剤は、上記重合体(A)及び必要に応じて任意に配合されるその他の成分が、好ましくは有機溶媒中に溶解されて構成される。本発明の液晶配向剤の調製に使用される溶剤は、重合体(A)を可溶な有機溶媒(以下、第1溶剤(a)ともいう。)を含むものとすることができ、その具体例としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−ペンチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクタム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、1,3−ジメチル−1−イミダゾリジノン、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、3−ヘキシルオキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド等が挙げられる。
R1は、炭素数3〜7のものであることが好ましく、炭素数4〜6のものであることがより好ましい。
また、化合物(b)は、上記の中でも、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,3−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,3−ヘキサンジオール、2,4−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、3,4−ヘキサンジオール、及び2−メチル−2,4−ペンタンジオールよりなる群から選ばれる少なくとも一種であることが特に好ましい。
その他の溶剤(c)の含有量は、重合体(A)の析出を抑制しつつ液晶配向剤の塗布性を高める観点から、液晶配向剤に含まれる全溶剤量に対して、1〜60重量%とすることが好ましい。その下限値について、液晶配向剤の塗布性を良好にする観点から、全溶剤量に対して2重量%以上とすることがより好ましく、5重量%以上とすることが更に好ましい。また、上限値は、重合体(A)の析出を抑制する観点から、全溶剤量に対して50重量%以下とすることがより好ましく、40重量%以下とすることが更に好ましい。
本発明の液晶配向膜は、上記のように調製された液晶配向剤により形成される。当該液晶配向膜を製造する方法としては、例えば、一対の基板表面のそれぞれに液晶配向剤を塗布し、塗膜を形成する従来の方法(第1の膜形成方法);一対の基板を対向配置してから塗布する方法(第2の膜形成方法)等が挙げられる。また、本発明の液晶表示素子は、本発明の液晶配向剤を用いて形成された液晶配向膜を具備する。本発明の液晶表示素子を適用する駆動モードは特に限定せず、TN型、STN型、IPS型、FFS型、VA型、MVA型、PSA型などの種々の駆動モードに適用することができる。
本発明の液晶配向膜を上記第1の膜形成方法によって製造する場合、本発明の液晶表示素子は、例えば以下の(1)〜(3)の工程により製造することができる。工程(1)は、所望の駆動モードによって使用基板が異なる。工程(2)及び(3)は各駆動モードに共通である。
先ず、基板上に本発明の液晶配向剤を塗布し、次いで基板を加熱することにより基板上に塗膜を形成する。
(1−1)TN型、STN型、VA型、MVA型又はPSA型の液晶表示素子を製造する場合、パターニングされた透明導電膜が設けられている基板二枚を一対として、それぞれの基板における透明性導電膜の形成面上に本発明の液晶配向剤を塗布する。基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスなどのガラス;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリ(脂環式オレフィン)などのプラスチックからなる透明基板を用いることができる。基板の一面に設けられる透明導電膜としては、酸化スズ(SnO2)からなるNESA膜(米国PPG社登録商標)、酸化インジウム−酸化スズ(In2O3−SnO2)からなるITO膜などを用いることができる。パターニングされた透明導電膜を得るには、例えばパターンなし透明導電膜を形成した後にフォト・エッチングによりパターンを形成する方法、透明導電膜を形成する際に所望のパターンを有するマスクを用いる方法等によることができる。
TN型、STN型、IPS型又はFFS型の液晶表示素子を製造する場合、上記工程(1)で形成した塗膜を、例えばナイロン、レーヨン、コットンなどの繊維からなる布を巻き付けたロールで一定方向に擦るラビング処理を施す。これにより、液晶分子の配向能が塗膜に付与されて液晶配向膜となる。一方、VA型液晶表示素子を製造する場合、上記工程(1)で形成した塗膜をそのまま液晶配向膜として使用することができるが、該塗膜に対しラビング処理を施してもよい。なお、ラビング処理後の液晶配向膜に対して、更に、液晶配向膜の一部に紫外線を照射することによって液晶配向膜の一部の領域のプレチルト角を変化させる処理や、液晶配向膜表面の一部にレジスト膜を形成した上で先のラビング処理と異なる方向にラビング処理を行った後にレジスト膜を除去する処理を行い、液晶配向膜が領域ごとに異なる液晶配向能を持つようにしてもよい。この場合、得られる液晶表示素子の視界特性を改善することが可能である。
PSA型液晶表示素子を製造する場合には、上記工程(1)で形成した塗膜をそのまま用いて以下の工程(3)を実施してもよいが、液晶分子の倒れ込みを制御し、配向分割を簡易な方法で行う目的で弱いラビング処理を行ってもよい。
(3−1)上記のようにして液晶配向膜が形成された基板を2枚準備し、対向配置した2枚の基板間に液晶を配置することにより液晶セルを製造する。液晶セルを製造するには、例えば以下の2つの方法が挙げられる。まず、第一の方法は、従来から知られている方法である。この方法では、先ずそれぞれの液晶配向膜が対向するように間隙(セルギャップ)を介して2枚の基板を対向配置し、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板表面及びシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填した後、注入孔を封止することにより液晶セルを製造する。また、第二の方法は、ODF(One Drop Fill)方式と呼ばれる手法である。この手法では、液晶配向膜を形成した2枚の基板のうちの一方の基板上の所定の場所に、例えば紫外光硬化性のシール剤を塗布し、さらに液晶配向膜面上の所定の数箇所に液晶を滴下した後、液晶配向膜が対向するように他方の基板を貼り合わせる。そして、液晶を基板の全面に押し広げ、次いで基板の全面に紫外光を照射してシール剤を硬化することにより液晶セルを製造する。いずれの方法による場合でも、上記のようにして製造した液晶セルにつき、用いた液晶が等方相をとる温度まで更に加熱した後、室温まで徐冷することにより、液晶充填時の流動配向を除去することが望ましい。
本発明における第2の膜形成方法は、例えば以下の(1a)〜(3a);
(1a)一対の基板を、所定の間隙を隔てて対向配置する工程、
(2a)対向配置された一対の基板における対向する面のそれぞれに、毛細管現象を利用して本発明の液晶配向剤を塗布する工程、及び
(3a)該塗布後に上記基板を加熱する工程、を含む。
この手法に用いる液晶配向剤は、固形分濃度が0.1〜2.0重量%であることが好ましい。固形分濃度が0.1重量%未満であると、この塗膜の膜厚が過小となって良好な液晶配向膜を得にくく、一方、2.0重量%を超えると、液晶配向剤の粘性が増して塗布性が劣る傾向にある。より好ましくは、0.2〜1.8重量%であり、更に好ましくは、0.3〜1.7重量%である。
[ポリイミドのイミド化率]
ポリイミドの溶液を純水に投入し、得られた沈殿を室温で十分に減圧乾燥した後、重水素化ジメチルスルホキシドに溶解し、テトラメチルシランを基準物質として室温で1H−NMRを測定した。得られた1H−NMRスペクトルから、下記数式(x)によりイミド化率[%]を求めた。
イミド化率[%]=(1−A1/A2×α)×100 …(x)
(数式(x)中、A1は化学シフト10ppm付近に現れるNH基のプロトン由来のピーク面積であり、A2はその他のプロトン由来のピーク面積であり、αは重合体の前駆体(ポリアミック酸)におけるNH基のプロトン1個に対するその他のプロトンの個数割合である。)
[重合体溶液の溶液粘度]
重合体溶液の溶液粘度[mPa・s]は、所定の溶媒を用い、重合体濃度10重量%に調製した溶液について、E型回転粘度計を用いて25℃で測定した。
[重合体の重量平均分子量]
重量平均分子量は、以下の条件におけるゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算値である。
カラム:東ソー(株)製、TSKgelGRCXLII
溶剤:テトラヒドロフラン
温度:40℃
圧力:68kgf/cm2
[エポキシ当量]
エポキシ当量は、JIS C 2105に記載の塩酸−メチルエチルケトン法により測定した。
[合成例1:ポリイミド(PI−1)の合成]
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物(TCA)22.4g(0.1モル)、ジアミンとして3,5−ジアミノ安息香酸(35DAB)12.2g(0.08モル)及びコレスタニルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン(HCODA)9.80g(0.02モル)を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)178gに溶解し、60℃で6時間反応を行い、ポリアミック酸を20重量%含有する溶液を得た。得られたポリアミック酸溶液を少量分取し、NMPを加えてポリアミック酸濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は88mPa・sであった。
次いで、得られたポリアミック酸溶液に、NMPを追加してポリアミック酸濃度7重量%の溶液とし、ピリジン11.9g及び無水酢酸15.3gを添加して110℃で4時間脱水閉環反応を行った。脱水閉環反応後、系内の溶媒を新たなNMPで溶媒置換(本操作によって脱水閉環反応に使用したピリジン及び無水酢酸を系外に除去した。以下同じ。)することにより、イミド化率約60%のポリイミド(PI−1)を26重量%含有する溶液を得た。得られたポリイミド溶液を少量分取し、NMPを加えてポリイミド濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は45mPa・sであった。
テトラカルボン酸二無水物としてTCA22.5g(0.1モル)、ジアミンとして
35DAB 10.7g(0.07モル)、HCODA 7.35g(0.015モル)及び上記式(D−1−5)で表される化合物(LDA)6.94g(0.015モル)、をNMP190gに溶解し、60℃で6時間反応を行い、ポリアミック酸を20重量%含有する溶液を得た。得られたポリアミック酸溶液を少量分取し、NMPを加えてポリアミック酸濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は80mPa・sであった。
次いで、得られたポリアミック酸溶液に、NMPを追加してポリアミック酸濃度7重量%の溶液とし、ピリジン15.7g及び無水酢酸20.3gを添加して110℃で4時間脱水閉環反応を行った。脱水閉環反応後、系内の溶媒を新たなNMPで溶媒置換することにより、イミド化率約80%のポリイミド(PI−2)を26重量%含有する溶液を得た。得られたポリイミド溶液を少量分取し、NMPを加えてポリイミド濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は40mPa・sであった。
テトラカルボン酸二無水物として2,4,6,8−テトラカルボキシビシクロ[3.3.0]オクタン−2:4,6:8−二無水物(BODA)24.9g(0.1モル)、ジアミンとして35DAB 10.7g(0.07モル)及び3,5−ジアミノ安息香酸コレスタニル(HCDA)15.6g(0.03モル)を、NMP200gに溶解し、60℃で6時間反応を行い、ポリアミック酸を20重量%含有する溶液を得た。得られたポリアミック酸溶液を少量分取し、NMPを加えてポリアミック酸濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は85mPa・sであった。
次いで、得られたポリアミック酸溶液に、NMPを追加してポリアミック酸濃度7重量%の溶液とし、ピリジン11.9g及び無水酢酸15.3gを添加して110℃で4時間脱水閉環反応を行った。脱水閉環反応後、系内の溶媒を新たなNMPで溶媒置換することにより、イミド化率約60%のポリイミド(PI−3)を26重量%含有する溶液を得た。得られたポリイミド溶液を少量分取し、NMPを加えてポリイミド濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は43mPa・sであった。
テトラカルボン酸二無水物としてTCA22.4g(0.1モル)、ジアミンとしてp−フェニレンジアミン(PDA)7.57g(0.07モル)、4,4’−ジアミノジフェニルメタン(DDM)4.0g(0.02モル)及びHCDA 5.2g(0.01モル)を、NMP150gに溶解し、60℃で4時間反応を行い、ポリアミック酸を10重量%含有する溶液を得た。得られたポリアミック酸溶液を少量分取し、NMPを加えてポリアミック酸濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は90mPa・sであった。
次いで、得られたポリアミック酸溶液に、NMP188gを追加し、ピリジン11.9g及び無水酢酸15.3gを添加して110℃で4時間脱水閉環反応を行った。脱水閉環反応後、系内の溶媒を新たなNMPで溶媒置換し、イミド化率約70%のポリイミド(PI−4)を26重量%含有する溶液を得た。得られたポリイミド溶液を少量分取して測定した溶液粘度は50mPa・sであった。
撹拌機、温度計、滴下漏斗及び還流冷却管を備えた反応容器に、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(ECETS)100.0g、メチルイソブチルケトン500g及びトリエチルアミン10.0gを仕込み、室温で混合した。次いで、脱イオン水100gを滴下漏斗より30分かけて滴下した後、還流下で撹拌しつつ、80℃で6時間反応を行った。反応終了後、有機層を取り出し、0.2重量%硝酸アンモニウム水溶液により、洗浄後の水が中性になるまで洗浄した後、減圧下で溶媒及び水を留去することにより、反応性ポリオルガノシロキサン(EPS−1)を粘調な透明液体として得た。この反応性ポリオルガノシロキサンについて、1H−NMR分析を行ったところ、化学シフト(δ)=3.2ppm付近にエポキシ基に基づくピークが理論強度どおりに得られ、反応中にエポキシ基の副反応が起こっていないことが確認された。得られた反応性ポリオルガノシロキサンの重量平均分子量Mwは3,500、エポキシ当量は180g/モルであった。
次いで、200mLの三口フラスコに、反応性ポリオルガノシロキサン(EPS−1)を10.0g、溶媒としてメチルイソブチルケトン30.28g、反応性化合物として4−ドデシルオキシ安息香酸3.98g、及び触媒としてUCAT 18X(商品名、サンアプロ(株)製)0.10gを仕込み、100℃で48時間撹拌下に反応を行った。反応終了後、反応混合物に酢酸エチルを加えて得た溶液を3回水洗し、有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥した後、溶剤を留去することにより、液晶配向性ポリオルガノシロキサン(APS−1)を9.0g得た。得られた重合体の重量平均分子量Mwは9,900であった。
[液晶配向剤の調製]
重合体(A)としてポリイミド(PI−1)を含有する溶液に、重合体(A)としてポリオルガノシロキサン(APS−1)、溶剤としてγ−ブチロラクトン(BL)、N−エチルピロリドン(NEP)、ブチルセロソルブ(BC)及びエチレングリコール(EG)を加え、重合体組成が(PI−1):(APS−1)=95:5(重量比)、溶剤組成がBL:NEP:BC:EG=10:40:30:20(重量比)、固形分濃度3.5重量%の溶液とした。この溶液を孔径1μmのフィルターを用いて濾過することにより液晶配向剤(S−1)を調製した。
[塗膜端部の膜厚評価]
上記で調製した液晶配向剤(S−1)を、インクジェット塗布装置(芝浦メカトロニクス(株)製)を用いてシリコンウェハに塗布した。塗布条件は、ヘッド数64、ディスペンス量0.2g/ヘッド・秒にて二往復塗布(4回塗布)とした。次いで、80℃のホットプレート上で1分間加熱(プレベーク)して溶媒を除去して、平均膜厚80nmの塗膜を形成した。シリコンウェハに形成された塗膜につき、目視で観察し、塗膜の端部において膜厚が中心部よりも薄く色調が変化している部分(膜厚不良の部分)の幅を測定し、その幅の長さにより膜厚評価を行った。評価は、塗膜端部において色調変化している部分の幅が3mm以下であった場合を「特に良好」、幅が3mmよりも長く4mm以下であった場合を「良好」、幅が4mmよりも長い場合を「不良」として行った。その結果を下記表1に示す。
[化合物(b)]
EG:エチレングリコール
PG:プロピレングリコール(1,2−プロパンジオール)
BG:β−ブチレングリコール(1,3−ブタンジオール)
HG:ヘキシレングリコール(2−メチルペンタン−2,4−ジオール)
DEG:ジエチレングリコール(3−オキサペンタン−1,5−ジオール)
DPG:ジプロピレングリコール(4−オキサヘプタン−2,6−ジオール)
[第1溶剤(a)]
BL:γ−ブチロラクトン
NEP:N−エチル−2−ピロリドン
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
[その他の溶剤(c)]
BC:ブチルセロソルブ
DAA:ダイアセトンアルコール
PGDAc:プロピレングリコールジアセテート
使用する溶剤の種類及び量を上記表1の通り変更した以外は実施例1と同様にして液晶配向剤(S−2)〜(S−4)をそれぞれ調製した。また、調製した液晶配向剤をそれぞれ用い、上記実施例1と同様にして基板上に塗膜を形成するとともに、その塗膜端部の膜厚評価を行った。それらの結果を上記表1に示す。
<実施例5〜10、比較例1>
使用する重合体(A)の種類を上記表1の通り1種類に変更するとともに、使用する溶剤の種類及び量を上記表1の通り変更した以外は実施例1と同様にして液晶配向剤(S−5)〜(S−10)、(SR−1)をそれぞれ調製した。また、調製した液晶配向剤をそれぞれ用い、上記実施例1と同様にして基板上に塗膜を形成するとともに、その塗膜端部の膜厚評価を行った。それらの結果を上記表1に示す。
[液晶配向剤の調製]
重合体(A)としてポリイミド(PI−1)を含有する溶液に、重合体(A)としてポリオルガノシロキサン(APS−1)、溶剤としてγ−ブチロラクトン(BL)、N−エチルピロリドン(NEP)、ブチルセロソルブ(BC)及びエチレングリコール(EG)を加え、重合体組成が(PI−1):(APS−1)=95:5(重量比)、溶剤組成がBL:NEP:BC:EG=10:40:30:20(重量比)、固形分濃度1.0重量%の溶液とした。この溶液を孔径1μmのフィルターを用いて濾過することにより液晶配向剤(S−11)を調製した。
[液晶セルの製造]
一対のITO付き基板の外縁に、直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤を塗布した。その際、基板外縁のうち対向する2つの辺の一部に接着剤を塗布せず、これにより液晶配向剤及び液晶の注入口を基板上下に確保した。その後、ITO面が相対するように重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化させた。次いで、上記で調製した液晶配向剤(S−11)をシャーレに適量入れ、上記にて作製した一対のITO基板の注入口の一方をシャーレにディップした。液晶配向剤(S−11)を毛細管現象を利用してITO基板間に充填した後、80℃のホットプレートで10分間加熱(プレベーク)して溶媒を除去した後、210℃のホットプレート上で30分間加熱(ポストベーク)して、平均膜厚10nmの塗膜を形成した。次いで、注入口より一対の基板間にネマチック液晶(メルク社製MLC−6608)を充填した後、アクリル系光硬化接着剤で注入口を封止することにより液晶セルを製造した。
上記で得られた液晶セルの中央部について、偏光板をクロスニコリルに配置した偏光顕微鏡を用いて液晶配向性を評価した。なお、偏光顕微鏡はオリンパス製を使用し、接眼レンズ10倍、対物レンズ5倍を用いた。評価は、ディスクリネーションと呼ばれる表示不良の個数によって行った。ここで、「ディスクリネーション」とは、線状の白欠陥をいい、液晶配向膜の液晶配向規制力が不足することによって起こると推測されている。ここでは、ディスクリネーションの個数が0個の場合を配向性「良好(○)」、ディスクリネーションの個数が1〜3個の場合を配向性「可(△)」、ディスクリネーションの個数が4個以上の場合を配向性「不可(×)」とした。その結果、実施例11の液晶配向剤(S−11)では、ディスクリネーションの個数が0個であり、液晶配向性が良好であった。
使用する溶剤の種類及び量並びに液晶配向剤の固形分濃度を下記表2の通り変更した以外は実施例11と同様にして液晶配向剤(S−12)〜(S−14)をそれぞれ調整した。また、調製した液晶配向剤をそれぞれ用い、上記実施例11と同様にして液晶セルを作製するとともに、その液晶セルについて配向性評価を行った。それらの結果を下記表2に示す。
使用する重合体(A)の種類を上記表2の通り1種類に変更した点、使用する溶剤の種類及び量を上記表2の通り変更した点、並びに液晶配向剤の固形分濃度を上記表2の通りとした点以外は、実施例11と同様にして液晶配向剤(S−15)〜(S−20)、(SR−2)をそれぞれ調整した。また、調製した液晶配向剤をそれぞれ用い、上記実施例11と同様にして液晶セルを作製するとともに、その液晶セルについて配向性評価を行った。それらの結果を上記表2に示す。
Claims (9)
- 前記重合体(A)は、テトラカルボン酸二無水物及びテトラカルボン酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも一種と、ジアミン化合物との反応により得られる重合体であり、
前記ジアミン化合物として、カルボキシル基を有するジアミン(d−1)を含む、請求項1に記載の液晶配向剤。 - 前記化合物(b)の炭素数が3〜7である、請求項1又は2に記載の液晶配向剤。
- 前記重合体(A)は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との反応により得られる重合体であり、
前記テトラカルボン酸二無水物として、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、2,4,6,8−テトラカルボキシビシクロ[3.3.0]オクタン−2:4,6:8−二無水物及び1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物よりなる群から選ばれる少なくとも一種を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶配向剤。 - 固形分濃度が0.1〜2.0重量%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の液晶配向剤。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の液晶配向剤を、インクジェット法により基板上に塗布する工程と、
該塗布後に前記基板を加熱する工程と、を含む、液晶配向膜の製造方法。 - 一対の基板を、所定の間隙を隔てて対向配置する工程と、
対向配置された前記一対の基板における対向する面のそれぞれに、請求項1〜5のいずれか一項に記載の液晶配向剤を毛細管現象を利用して塗布する工程と、
該塗布後に前記基板を加熱する工程と、を含む液晶配向膜の製造方法。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の液晶配向剤を用いて形成された液晶配向膜。
- 請求項8に記載の液晶配向膜を具備する液晶表示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013165490A JP6179261B2 (ja) | 2012-11-07 | 2013-08-08 | 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012245006 | 2012-11-07 | ||
JP2012245006 | 2012-11-07 | ||
JP2013165490A JP6179261B2 (ja) | 2012-11-07 | 2013-08-08 | 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014112197A true JP2014112197A (ja) | 2014-06-19 |
JP6179261B2 JP6179261B2 (ja) | 2017-08-16 |
Family
ID=50702612
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013165490A Active JP6179261B2 (ja) | 2012-11-07 | 2013-08-08 | 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6179261B2 (ja) |
KR (1) | KR101999245B1 (ja) |
CN (1) | CN103805213B (ja) |
TW (1) | TWI582503B (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016027130A (ja) * | 2014-06-26 | 2016-02-18 | 三菱化学株式会社 | ポリイミド前駆体組成物 |
JP2016145951A (ja) * | 2014-08-29 | 2016-08-12 | Jsr株式会社 | 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子 |
CN106282947A (zh) * | 2015-05-25 | 2017-01-04 | 中国人民公安大学 | 一种基于胆固醇酯液晶材料制备成膜的方法 |
WO2018025872A1 (ja) * | 2016-08-03 | 2018-02-08 | 日産化学工業株式会社 | 曲面形状を有する液晶パネルを備える液晶表示素子及びそのための液晶配向剤 |
JP2019133015A (ja) * | 2018-01-31 | 2019-08-08 | Jsr株式会社 | 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶素子 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102399376B1 (ko) * | 2016-03-31 | 2022-05-17 | 닛산 가가쿠 가부시키가이샤 | 액정 배향제, 액정 배향막, 및 액정 표시 소자 |
JPWO2021033482A1 (ja) * | 2019-08-19 | 2021-02-25 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10168314A (ja) * | 1996-12-06 | 1998-06-23 | Jsr Corp | 液晶配向剤 |
JP2009080454A (ja) * | 2007-09-06 | 2009-04-16 | Seiko Epson Corp | 配向膜形成用組成物、液晶装置の製造方法 |
Family Cites Families (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000162604A (ja) * | 1998-11-25 | 2000-06-16 | Denso Corp | 液晶配向処理剤およびその製造方法 |
GB2366874B (en) | 2000-06-26 | 2004-04-28 | Ibm | Liquid crystal display |
JP2008010899A (ja) | 2005-04-06 | 2008-01-17 | Nikon Corp | カメラ付き携帯電話、大画面表示装置及び画像表示システム |
KR20070035683A (ko) * | 2005-09-28 | 2007-04-02 | 삼성전자주식회사 | 액정 표시 장치 및 그 제조 방법 |
JP5078326B2 (ja) * | 2005-11-24 | 2012-11-21 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 液晶表示装置の作製方法 |
JP5062443B2 (ja) * | 2007-03-08 | 2012-10-31 | Jsr株式会社 | 液晶配向剤および横電界方式液晶表示素子 |
KR100882586B1 (ko) * | 2007-10-10 | 2009-02-13 | 제일모직주식회사 | 액정 광배향제, 이를 포함하는 액정 광배향막, 및 이를포함하는 액정 표시 장치 |
CN101925850B (zh) * | 2008-01-25 | 2012-06-06 | 日产化学工业株式会社 | 液晶取向剂、液晶取向膜及液晶显示元件 |
JP5532195B2 (ja) | 2008-06-10 | 2014-06-25 | Jsr株式会社 | 液晶配向剤および液晶表示素子 |
JP5668904B2 (ja) * | 2008-09-18 | 2015-02-12 | Jsr株式会社 | 液晶配向剤および液晶表示素子 |
WO2012091088A1 (ja) * | 2010-12-28 | 2012-07-05 | 日産化学工業株式会社 | ポリイミド膜形成用塗布液、液晶配向剤、ポリイミド膜、液晶配向膜及び液晶表示素子 |
-
2013
- 2013-08-08 JP JP2013165490A patent/JP6179261B2/ja active Active
- 2013-09-17 KR KR1020130111542A patent/KR101999245B1/ko active IP Right Grant
- 2013-11-05 CN CN201310542324.3A patent/CN103805213B/zh active Active
- 2013-11-06 TW TW102140198A patent/TWI582503B/zh active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10168314A (ja) * | 1996-12-06 | 1998-06-23 | Jsr Corp | 液晶配向剤 |
JP2009080454A (ja) * | 2007-09-06 | 2009-04-16 | Seiko Epson Corp | 配向膜形成用組成物、液晶装置の製造方法 |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016027130A (ja) * | 2014-06-26 | 2016-02-18 | 三菱化学株式会社 | ポリイミド前駆体組成物 |
JP2016145951A (ja) * | 2014-08-29 | 2016-08-12 | Jsr株式会社 | 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子 |
CN106282947A (zh) * | 2015-05-25 | 2017-01-04 | 中国人民公安大学 | 一种基于胆固醇酯液晶材料制备成膜的方法 |
WO2018025872A1 (ja) * | 2016-08-03 | 2018-02-08 | 日産化学工業株式会社 | 曲面形状を有する液晶パネルを備える液晶表示素子及びそのための液晶配向剤 |
KR20190031570A (ko) * | 2016-08-03 | 2019-03-26 | 닛산 가가쿠 가부시키가이샤 | 곡면 형상을 갖는 액정 패널을 구비하는 액정 표시 소자 및 그것을 위한 액정 배향제 |
JPWO2018025872A1 (ja) * | 2016-08-03 | 2019-06-20 | 日産化学株式会社 | 曲面形状を有する液晶パネルを備える液晶表示素子及びそのための液晶配向剤 |
KR102438830B1 (ko) * | 2016-08-03 | 2022-08-31 | 닛산 가가쿠 가부시키가이샤 | 곡면 형상을 갖는 액정 패널을 구비하는 액정 표시 소자 및 그것을 위한 액정 배향제 |
JP2019133015A (ja) * | 2018-01-31 | 2019-08-08 | Jsr株式会社 | 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶素子 |
JP7135328B2 (ja) | 2018-01-31 | 2022-09-13 | Jsr株式会社 | 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶素子 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6179261B2 (ja) | 2017-08-16 |
KR20140059123A (ko) | 2014-05-15 |
CN103805213B (zh) | 2017-03-01 |
KR101999245B1 (ko) | 2019-07-11 |
TW201418848A (zh) | 2014-05-16 |
CN103805213A (zh) | 2014-05-21 |
TWI582503B (zh) | 2017-05-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6146135B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶配向膜の製造方法及び液晶表示素子 | |
TWI709611B (zh) | 液晶配向劑、液晶配向膜、液晶顯示元件、相位差膜及其製造方法、聚合物以及化合物 | |
JP6248784B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子 | |
JP6179261B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子 | |
JP6260150B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶表示素子、位相差フィルム、位相差フィルムの製造方法、重合体及び化合物 | |
JP6172453B2 (ja) | 液晶配向剤 | |
JP6375789B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶表示素子、位相差フィルム及びその製造方法 | |
JP6318467B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶表示素子、位相差フィルム、位相差フィルムの製造方法及び重合体 | |
JP6160218B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶表示素子及び液晶配向膜の製造方法 | |
JP2016118574A (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶表示素子、重合体及び化合物 | |
KR20150026791A (ko) | 액정 배향제, 액정 배향막, 액정 표시 소자, 위상차 필름 및 그의 제조 방법, 중합체 그리고 화합물 | |
JP6349726B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶表示素子、位相差フィルム、位相差フィルムの製造方法、重合体及び化合物 | |
JP2013174682A (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子 | |
JP2014178666A (ja) | 液晶表示素子及びその製造方法 | |
JP6079148B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子 | |
KR20140128228A (ko) | 액정 배향제, 액정 배향막 및 액정 표시 소자 | |
JP6492982B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子 | |
JP6057066B2 (ja) | 液晶配向剤 | |
JP5832847B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP5892330B2 (ja) | 液晶配向剤 | |
JP5832846B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160107 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20161122 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20161124 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170120 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170620 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170703 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6179261 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |