JP2014111621A - 6−o−pufaアスコルビン酸エステルを含有する皮膚化粧料並びに飲食品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】式(I):RCO−A(I)(式中、RCO−は高度不飽和脂肪酸由来のアシル基を示し、Aはアスコルビン酸の水酸基由来の−O−で結合するアスコルビン酸の残基を示す)で示される6-O-PUFA-アスコルベートをビタミンC成分として含有する、アスコルビン酸の優れた組織あるいは細胞移行性を示し、アスコルビン酸の機能を効率的に発揮させ、さらにPUFAの持つ機能性をも期待できる皮膚化粧料、および式(I)で示される6-O-PUFA-アスコルベートを含有する飲食品。
【選択図】なし
Description
コルビン酸エステルとしてアスコルビン酸成分を含有する、皮膚における表皮や真皮への
アスコルビン酸の透過性が向上し、特に皮膚角化細胞へのアスコルビン酸の移行性が増加
した皮膚化粧料に関する。本発明はさらに、6−O−PUFAアスコルビン酸エステルを
含有する飲食品にも関する。
抗酸化物質として生体内で生成するフリーラジカルを消去したり、チトクロームCの鉄イ
オンの酸化還元反応に関与するなどの生理作用以外に、抗がん、免疫賦活、コレステロー
ル生成抑制に伴う抗動脈硬化などの多くの作用が知られている。また、皮膚領域において
も、抗酸化やコラーゲン合成促進などに基づく光老化防止、紫外線障害の予防、色素沈着
の抑制などの作用を有し、化粧品に添加されている(フレグランスジャーナル、25巻、
3月号、特集、7頁、1997年)。また、酸化防止剤としても、食品や化粧品に添加さ
れている。しかしながら、ビタミンCの生理機能を化粧品として期待する場合、ビタミン
Cの水溶性が高く、皮膚の表皮を通過し、目的とする細胞に到達することが難しい。
A)、またαやγ−リノレン酸、ジホモ−γ−リノレン酸(DGLA)、アラキドン酸な
どは生体成分としてだけでなく、種々の有用な機能性が知られており(脳の働きと脂質、
奥山治美ら編、学会センター関西、1997年。機能性脂質の開発、佐藤清隆ら監修、1
992年。肝臓病と治療栄養、渡邉明治ら著、第一出版、1992年。)、それらのいく
つかは医薬や食品、健康食品として利用されている。特に、DGLAやGLAは1シリー
ズのプロスタグランディン(PGE1)の前駆体として知られている。PGE1は例えば
2−シリーズのプロスタグランディン(PGE2)と拮抗し、抗炎症的に働くことや、そ
れ以外にも遅延型アレルギーに対する抑制効果が知られている(植物資源の生理活性物質
ハンドブック、吉積顕雄ら編、サイエンスフォーラム、536頁、1998年)。
、それらはPUFAの機能とアスコルビン酸の相互の機能が期待されるだけでなく、それ
らそのものの機能性についてもいくつか知られている。例えば、6-O-ドコサヘキサエノ
イル-アスコルベートは抗不整脈作用(特開平10−139664)、カルシウム拮抗作
用(WO94/20092)、抗アレルギー作用(特開平6−122627)を示すこと
、6−O−γ―リノレノイルアスコルベートがアルドースレダクターゼ阻害作用を有し(
USP6069168)、ストレプトゾトシンで誘発した糖尿病モデルで有効である(Di
abetologia, 1996, 39, 1047)ことなどが知られている。さらに、PUFAが6位にエス
テル結合したアスコルビン酸誘導体はPUFAそのものよりも酸化安定性が優れているこ
とも知られている(J.Oil Chem. Soc., 2001, 78, 823)。リノール酸を種々の界面活
性剤の存在化にマルトデキストリンやアラビアゴム、大豆多糖などの水溶性多糖と混合し
て、スプレードライすることによって、ミクロカプセル化され、それがリノール酸に比べ
て酸化安定性が向上することも知られている(J. Agr. Food Chem., 2002, 50, 3984。J.
Microencapsulation, 2002, 19, 181)。以上のように、PUFAが6位にエステル結合
したアスコルビン酸誘導体は、生理機能の面や酸化安定性に優れた性質を持っていること
が確認あるいは推測されている。
合したアスコルビン酸誘導体を用いる試みはなされていなかった。
料と比べ、表皮や真皮の細胞内へのビタミンCの移行を顕著に向上させ、アスコルビン酸
の機能を効率的に発揮させた皮膚化粧料を提供する。
る。
RCO−A (I)
(式中、RCO−は高度不飽和脂肪酸由来のアシル基を示し、Aはアスコルビン酸の水酸
基由来の−O−で結合するアスコルビン酸の残基を示す)
で示される6-O-PUFA-アスコルベートをビタミンC成分として含有する。
透過性は必ずしもよくないため、皮膚化粧料にビタミンCを含ませても、その効果が十分
に発揮できなかった。ところが驚くべきことに、ビタミンCの6位がPUFAでエステル
化されたPUFAアスコルビン酸誘導体を皮膚切片に接触させると、ビタミンCそのもの
に比べて表皮、真皮への移行性が顕著に向上することを見いだした。また、このエステル
誘導体を培養皮膚角化細胞の培地に添加すると、ビタミンCそのものに比べて細胞内のビ
タミンC濃度が顕著に向上することがわかった。さらにまた、このエステル誘導体を取り
込んだヒト皮膚角化細胞にUVAを照射した場合、ビタミンCそのものに比べてその細胞
の生存率が顕著に改善されることもわかった。本発明はこのような発見に基づいて完成す
るに至った。
いる。従って、一般式(I)で示されるPUFAが6位にエステル結合したアスコルビン
酸誘導体をビタミンC成分として含有する本発明の皮膚化粧料は、ビタミンCそのものを
含む皮膚化粧料に比べて、皮膚に適用したとき、より多くのビタミンCを角化細胞に取り
込ませて表皮および真皮に移行させ、これらの細胞内のビタミンCを濃縮し、さらにまた
、屋外でUVAにさらされる皮膚を損傷から保護するために使用することができる。
Aの機能とビタミンCとしての機能の両方を併せ持ち、かつPUFAの酸化安定性を向上
させるという性質を持っていることが確認あるいは推測されている。また、PUFAはD
HAやEPA、アラキドン酸などで代表されるように生体成分としての生理機能だけでな
く、種々の有用な機能性が知られている。そのため、本発明の皮膚化粧料および飲食品は
、以下の効果を発揮すると期待される。
水溶性ビタミンとして、優れた生理機能を持ち、また優れた抗酸化剤として、美白作用;
および皮膚のUVAからの保護作用を発揮する;
ロ) ビタミンCとともに生じたPUFA、例えばDGLAやGLAが、さらにPGE
1を生じてPGE2と拮抗する抗炎症作用を発揮し、あるいは遅延型アレルギーに対する
抑制作用を発揮する;特に、DGLAの場合はその抗炎症作用は肌荒れなどに効果を示す
ことが期待される。その際、同時に生じたビタミンCは抗酸化剤としてDGLAやGLA
の安定性を高める;
ハ) PUFAが6位にエステル結合したアスコルビン酸誘導体そのものの機能、例え
ば、6-O-ドコサヘキサエノイル-アスコルベートを用いた場合は抗不整脈作用、カルシ
ウム拮抗作用、抗アレルギー作用、および6−O−γ―リノレノイルアスコルベートを用
いた場合はアルドースレダクターゼ阻害作用に対する効果などが期待できる。
aturated fatty acid)の例として、炭素数が18以上、不飽和結合が2個以上の脂肪酸、
リノール酸、リノレン酸、γ−リノレン酸、ジホモγ−リノレン酸、アラキドン酸、エイ
コサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸が挙げられる。したがって、一般式(I)で示さ
れるPUFAが6位にエステル結合したアスコルビン酸誘導体の具体例としては、6-O-
ジホモ-γ-リノレノイル-アスコルベート、6-O-アラキドノイルアスコルベートおよび
6-O-ドコサヘキサエノイル-アスコルベートが挙げられる。
いずれも公知の化学的合成方法(USP6069168)または酵素的製造方法(JAOCS,
2001, 78, 823)によって製造できる。化学的合成方法においては、PUFAとアスコル
ビン酸とをジシクロヘキシルイソウレカルボジイミドなどの通常の脱水剤により縮合させ
るか、あるいはPUFAの酸クロリドをアスコルビン酸と処理する(USP606916
8)。酵素的に製造法においては、PUFAとアスコルビン酸をアセトンなどの有機溶剤
に溶解し、リパーゼを用いて合成することができる(JAOCS, 2001, 78, 823)。これらの
方法で製造したPUFAが6位にエステル結合したアスコルビン酸誘導体は、必要であれ
ばシリカゲルクロマトグラフィによって精製することもできる。
組成物として知られる種々の形態の化粧料の基剤に配合して、本発明の皮膚化粧料を調製
することができる。配合に際して、適当な有機溶媒に溶解して基剤に混合してもよく、液
状の基剤もしくは基剤成分に直接混合してもよい。PUFAアスコルビン酸エステルは、
基剤に対して0.001〜10重量%、より好ましくは0.01〜10重量%含有するこ
とが好ましい。
、パック、洗浄料、口紅などのメーキャップ化粧料、頭皮・毛髪用品などの化粧品や、軟
膏剤、分散液、クリーム剤、外用液剤などの医薬部外品などとすることができる。外用組
成物の基剤としては、これら外用剤の形態に応じた基剤、例えば、精製水、低級アルコー
ル、多価アルコール、油脂等を用いることができる。皮膚化粧料は、慣用されている補助
成分、例えば、界面活性剤、pH調製成分、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、増粘剤、色素、
顔料、防腐剤、香料等を用いることができ、またビタミンC成分以外の生理活性成分およ
び/または栄養成分を適宜含有してよい。
、経皮吸収促進剤を含んでもよい。しかしながら、PUFAが6位にエステル結合したア
スコルビン酸誘導体の皮膚透過性は極めて良好であるため、経皮吸収促進剤を使用しない
皮膚化粧料は、本発明の好ましい態様である。
る。6−O−PUFAアスコルビン酸エステルは、一般に任意の飲食品にビタミンC成分
として配合することが可能である。配合量に特別の制限はないが、ビタミンC添加効果を
奏するために、一般には、飲食品の全量あたり0.001〜10重量%である。
配合に際して、適当な有機溶媒に溶解して飲食品に混合してもよく、液状の飲料に直接混
合してもよい。
ーツドリンク、ビタミン剤、愛玩動物用飲食品、家畜飼料、ミネラルウォーター、調味料
、乳製品、フリカケ、ダシ、清涼飲料、粉末飲料、アルコール飲料であってよい。
する本発明の皮膚化粧料は、ビタミンCの細胞移行性を顕著に増大させることによってビ
タミンCの機能を効率的に発揮させることができる。
行し、またこれらの組織の細胞内に顕著にアスコルビン酸が蓄積される。さらに、UVA
により損傷を受け易いヒト皮膚角化細胞の生存率が改善される。
酸誘導体は、PUFAの機能をも示すことが期待できる。例えば、DGLAやGLAは1
シリーズのプロスタグランディンの前駆体として知られ、例えば、PGE1は2−シリー
ズのPGE2と拮抗し、抗炎症的に働く。それ以外にも遅延型アレルギーに対する抑制効
果も知られている。このような作用は肌荒れなどに効果を示すことが期待される。PUF
Aアスコルビン酸エステルは、体内でエステルが分解されたとき、そのビタミンC成分が
、酸化に対して不安定なPUFAの酸化安定性を顕著に向上させる。
から、本発明の飲食品は、6−O−PUFAアスコルビン酸エステルの小腸管からの吸収
も容易であることが期待される。また、体内に移行した後上皮組織に移行することも期待
される。一方、体内のエステラーゼやリパーゼで徐々にアスコルビン酸とPUFAとに分
解される。そのため、遊離状態で含まれるアスコルビン酸と比べて、ビタミンCの効果が
体内で持続することが期待できる。ビタミンCは、生じたPUFAの安定性を高める、一
方、PUFAは上記化粧料の場合と同様に、遅延型アレルギー抑制作用、抗炎症作用など
の種々の健康に好ましい作用に加え、抗不整脈作用を奏することも期待される。
[実施例]
の実施例に限定するものではないことは言うまでもない。また、参考例として各種PUF
Aが6位にエステル結合したアスコルビン酸誘導体の製造例も併記する。
アラキドン酸(2.0g、6.6mmol)をベンゼン(20ml)に溶解し、オキザリルクロリド(5
.4ml、7.9mmol)を添加し、窒素雰囲気下、2.5時間室温で攪拌する。その後、減圧濃縮し
、油状のアラキドン酸クロリドを得る。N−メチルピロリドン(15ml)の4N-HCl/
ジオキサン(2.4ml)混合液に、L−アスコルビン酸(1.4g、7.9mmol)を加え、氷冷する
。この溶液に、先に、調製したアラキドン酸クロリドの塩化メチレン溶液(約2ml)を加
え、氷冷下、一夜攪拌する。反応終了後、水を加え、酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル
層を水洗(2回)し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカ
ゲルクロマトグラフィーで精製し(溶出液、1%〜20%のグラジエント)、減圧乾固し、
ペースト状のの表記化合物(2.7g、90%収率)を得た。PMR(δppm、CDCl3); 0.87(3H
, t), 1.2-1.4(6H, m), 1.73(2H, q), 2.0-2.2(4H, m), 2.36(2H, t), 2.8-2.9(6H, 4.2-
4.3(3H, m), 4.79(1H, s), 5.36(8H, m)。
ジホモ-γ-リノレン酸(2.0g、6.6mmol)から同様にしてペースト状の表記化合物(2.4
3g、80%収率)を得た。PMR(δppm、CDCl3); 0.89(3H, t), 1.2-1.4(12H, m),1.63(2
H, t), 2.0-2.1(4H, m), 2.39(2H, t), 2.7-2.9(4H, m), 4.2-4.3(3H, m), 4.79(1H, s),
5.2-5.4(6H, m)
ドコサヘキサエン酸(2.0g、6.1mmol)から同様にしてペースト状の表記化合物(2.5g
、84%収率)を得た。PMR(δppm、CDCl3); 0.97(3H, t), 2.07(2H, q), 2.43(4H, q)
, 2.8-2.9(10H, m), 4.76(1H, s), 5.2-5.4(10H, m), 4.2-4.7(3H, m), 4.80(1H, s), 5.
2-5.5(12H, m)。
イル-アスコルベートの効果
ヒト皮膚角化細胞HaCaT細胞を100ミリメートル直径のディッシュに37000
0細胞蒔く。 培養16時間後に、HaCaTの24時間無血清培養液を40%添加した
10%FBS含有DMEM培地に溶かした6-O-ジホモ-γ-リノレノイル-アスコルベートを
100μM加える。添加後3−24時間に培地を除去して、 氷冷したPBSで2回リンス
し、トリプシンで細胞シートを剥離し、単一細胞の状態とする。これを50μMのジチオス
レイトール(DTT)を含有したPBSで懸濁し、遠心処理によって3回リンスする。細
胞懸濁液をポッター型テフロンホモジェナイザで破砕し、 次いで液体窒素中で2回凍結
・融解させる。この上澄み液をモルカット(日本ミリポア(株)製、加圧式限外ろ過ユニ
ット、分画分子量10000、ポリエーテルスルホン膜)処理して高速液体クロマトグラ
フィー(東ソー(株)製AS−8020システム、カラム:Shodex ODSpak
(昭和電工(株)製、4.6X150mm)、移動相:0.1M KH2PO4−H3P
O4(pH2.35)−0.1mM EDTA−2Na、流速:1.5mL/分)で細胞
内アスコルビン酸量をクーロメトリック電気化学検出器(ESACo,Bedford,
MA、200mV)で分析する。結果を図1に示す。
スコルベート、比較例として、アスコルビン酸も検討し、結果を同じく図1に示した。
角化細胞内のビタミンC量を増大させる。
に対する6-O-ジホモ-γ-リノレノイル-アスコルベートの保護効果
ヒト皮膚角化細胞HaCaT(ハイデルベルグ大学Fusenig博士から恵与された細胞株)
を10%ウシ胎仔血清(FBS)含有ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)中で24
ウェルプレートに10000細胞/ウェルを蒔いて18時間後に32−48ミリジュール
/平方センチメートル( mJ/cm2)のUVAを照射する。照射前2時間に6-O-ジホモ-γ
-リノレノイル-アスコルベートを100−200μM添加しておき、照射直前に除去しリ
ンスする。照射は薬剤非存在下PBS中で行ない、照射後はFBS10%含有DMEM培
地で培養を継続し、照射後24時間に細胞生存率を2−(4−ヨードフェニル)−3−(4
−ニトロフェニル)−5−(2,4−ジスホフェニル)−2H−テトラゾリウム、一ナト
リウム塩(WST−1)を用いたミトコンドリア脱水素酵素活性測定法で調べた。結果を
図2に示す。
細胞の生存率を向上させる。
アスコルビン酸の移行性に対する効果
インフォームドコンセントの得られたヒト摘出皮膚片(56才の男性の右側腹部)を垂直
方向に短冊型小片に分割し、この小片を改変ブロノフ拡散セルチャンバーに組み込んだ。
皮下側をDMEM培地(2 mL)に漬けて栄養を供給しつつ、角質層側へは5% CO2を通気して
培地のpHを7.25に維持した。角質層の上に、実施例2で得られた6-O-ジホモ-γ-リノレ
ノイル-アスコルベート100 mM(3.38%w/w、 PBS(-)溶液)、1 mLを染み込ませた約5
mm四方の二重ガーゼをあてる。
mM(3.38%w/w、 PBS(-)溶液)を同様に投与し、24時間後、改変ブロノフ拡散セルか
ら皮膚小片を切り出し、0.1%トリプシンのPBS(-)溶液を10倍量添加して、37℃、3時間処
理後、温和に攪拌して、 表皮と真皮に分離した。無気泡下で、ポッター型テフロンホモ
ジェナイザーと液体窒素での凍結融解をそれぞれに施し、細胞破砕した。破砕液の遠心分
離上清を限外ろ過した。表皮および真皮中の総ビタミンC量および(還元型と酸化型の総
和)および還元型ビタミンC量を総ビタミンC量は還元剤 16 mM Dithiothreitolを添
加した条件で、還元型ビタミンC量は還元剤無添加の条件で測定し、それぞれの値から還
元型ビタミンCの総ビタミンCに占める割合を算出した。結果を図3に示す。
スコルベート、比較例として、アスコルビン酸も検討し、結果を同じく図3に示した。
キドノイル-アスコルベートはビタミンCに比べて、真皮におけるビタミンC量を顕著に
増大させる。
スクワラン5.0重量%、ワセリン2.0重量%、ミツロウ0.5重量%、ソルビタンセスキオ
レエート0.8重量%、ポリオキシエチレンオレイルエーテル(20E.O)1.2重量%、1,3
−ブチレングリコール5.0重量%、防腐剤適量、香料適量、6-O-ジホモ-γ-リノレノイ
ル-アスコルベート1.0重量%を混合し、加熱して70℃に保つ。また、エチルアルコール
5.0重量%および精製水59.5重量%を混合し、加熱して70℃に保つ。これらを混合した
後、冷却し、カルボキシビニルポリマー(1%溶液)20.0重量%を加えて、クリームを得
る。
コルベートを用いて、同様のクリームを得た。
ル-アスコルベートを用いて、同様のクリームを得た。
ポリオキシエチレン(20E.O)ソルビタンモノラウレート1.2重量%、エチルアルコール
8.0重量%、6-O-ジホモ-γ-リノレノイル-アスコルベート1.0重量%、防腐剤適量、香
料適量を混合溶解する。また、グリセリン5.0重量%、1,3−ブチレングリコール6.5重
量%、および精製水78.3重量%を混合溶解する。両者を混合して均一にし、化粧水を得た
。
コルベートを用いて、同様の化粧水を得た。
エノイル-アスコルベートを用いて、同様の化粧水を得た。
ポリオキシエチレン(10E.O)ソルビタンモノステアレート1.0重量%、ポリオキシエチ
レン(10E.O)ソルビタンテトラオレエート0.5重量%、グリセリルモノステアレート1.0
重量%、ステアリン酸0.5重量%、ベヘニルアルコール0.5重量%、スクワラン8.0重量%
および6-O-ジホモ-γ-リノレノイル-アスコルベート1.0重量%を加熱混合し、70℃に
保つ。また、カルボキシビニルポリマー0.1重量%、エチルアルコール5.0重量%、防腐剤
適量、香料適量および精製水82.4重量%を加熱混合し、70℃に保つ。両者を均一に混合
し、乳液を得た。
コルベートを用いて、同様の乳液を得た。
ル-アスコルベートを用いて、同様の乳液を得た。
トリエタノールアミン2.0重量%、グリセリン5.0重量%および精製水70重量%を加熱混
合し、75℃に保つ。また、ステアリン酸18.0重量%、セタノール4.0重量%および6-O
-ジホモ-γ-リノレノイル-アスコルベート1.0重量%を加熱混合し、75℃に保つ。前者
を徐々に後者に加え、冷却して軟膏を得た。
コルベートを用いて、同様の軟膏を得た。
6-O-ジホモ-γ-リノレノイル-アスコルベートの替わりに6-O-ドコサヘキサエノイル-
アスコルベートを用いて、同様の軟膏を得た。
Claims (12)
- 一般式(I):
RCO−A (I)
(式中、RCO−は高度不飽和脂肪酸由来のアシル基を示し、Aはアスコルビン酸の水酸
基由来の−O−で結合するアスコルビン酸の残基を示す)
で示される6-O-PUFA-アスコルベートを含有する皮膚化粧料。 - 6-O-ジホモ-γ-リノレノイル-アスコルベートを含有する、請求項1記載の皮膚化粧料
。 - 6-O-アラキドノイルアスコルベートを含有する、請求項1記載の皮膚化粧料。
- 6-O-ドコサヘキサエノイル-アスコルベートを含有する、請求項1記載の皮膚化粧料。
- 外用化粧料の基剤中に、6-O-PUFA-アスコルベートを0.001〜10重量%含有
する、請求項1ないし4のいずれか1項記載の皮膚化粧料。 - 乳液、クリーム、化粧水、パック、洗浄料、メーキャップ化粧料、頭皮・毛髪用品、軟膏
剤、分散液および外用液剤からなる群から選択される、請求項1ないし5のいずれか1項
記載の皮膚化粧料。 - 一般式(I):
RCO−A (I)
(式中、RCO−は高度不飽和脂肪酸由来のアシル基を示し、Aはアスコルビン酸の水酸
基由来の−O−で結合するアスコルビン酸の残基を示す)
で示される6-O-PUFA-アスコルベートを含有する飲食品。 - 6-O-ジホモ-γ-リノレノイル-アスコルベートを含有する、請求項7記載の飲食品。
- 6-O-アラキドノイルアスコルベートを含有する、請求項7記載の飲食品。
- 6-O-ドコサヘキサエノイル-アスコルベートを含有する、請求項7記載の飲食品。
- 6-O-PUFA-アスコルベートを0.001〜10重量%含有する、請求項7ないし1
0のいずれか1項記載の飲食品。 - 乳幼児用食品、高齢者用食品、栄養補給食品、点滴、携帯食、スポーツドリンク、ビタミ
ン剤、愛玩動物用飲食品、家畜飼料、ミネラルウォーター、調味料、乳製品、フリカケ、
ダシ、清涼飲料、粉末飲料、アルコール飲料からなる群から選択される、請求項7ないし
10のいずれか1項記載の飲食品。
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