JP2014109336A - ピン・ローラ構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピン・ローラ構造のピン部材およびローラ部材の耐久性をより向上させる。
【解決手段】両持ち支持された外ピン26Bの内歯用外ピン部26B1(ピン部材)と、該内歯用外ピン部26B1に外嵌された筒状の外ローラ26C(ローラ部材)と、を備え、外ローラ26Cの外周面26Coに他部材たる外歯歯車24が接触して、外ローラ26Cと外歯歯車24とが相対運動し、かつ外ローラ26Cが内歯用外ピン部26B1に対して回転する第1のピン・ローラ構造PR1において、外ローラ26Cの内周面26C1は、該外ローラ26Cの軸方向両端部26C2側より軸方向中央部26C3側に向かって内径がD1からD2に小さくなるように傾斜する傾斜部26C4を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ピン・ローラ構造に関する。
特許文献1に、外歯歯車が揺動しながら内歯歯車に内接噛合する偏心揺動型の歯車装置が開示されている。
この歯車装置では、内歯歯車の内歯が、両持ち支持された円柱状のピン部材と、該ピン部材に外嵌された筒状のローラ部材とを備えたピン・ローラ構造によって構成され、該ローラ部材が、前記外歯歯車の外歯と噛合している。
特開2008−38941号公報
このようなピン・ローラ構造にあっては、ローラ部材の外周面に外歯歯車(の外歯)が接触して動力の伝達を行うときに、荷重によってピン部材が撓む。このため、ピン部材が、該ピン部材に外嵌されているローラ部材の端部と強く接触して動力が伝達されるようになってしまい、ピン部材およびローラ部材の接触面圧が増大して摩耗の進行が速まり、耐久性が低下するという問題があった。
本発明は、このような従来の問題を解消するためになされたものであって、ピン・ローラ構造のピン部材およびローラ部材の耐久性をより向上させることをその課題としている。
本発明は、両持ち支持されたピン部材と、該ピン部材に外嵌された筒状のローラ部材と、を備え、前記ローラ部材の外周面に他部材が接触して、当該ローラ部材と他部材とが相対運動し、かつ前記ローラ部材がピン部材に対して回転するピン・ローラ構造において、前記ローラ部材の内周面は、該ローラ部材の軸方向両端部側より軸方向中央部側に向かって内径が小さくなるように傾斜する傾斜部を有する構成とすることにより、上記課題を解決したものである。
本発明では、ローラ部材の内周面が、該ローラ部材の軸方向両端部側より軸方向中央部側に向かって内径が小さくなるように傾斜する傾斜部を有している。
このため、ピン部材が、ローラ部材と接触する他部材側から荷重を受けて撓んだとしても、該ピン部材がローラ部材の軸方向端部と強く接触して動力伝達を行う現象が発生するのを防止でき、摩耗の進行を抑制することができる。
本発明によれば、ピン・ローラ構造のピン部材およびローラ部材の耐久性をより向上させることができる。
本発明の実施形態の一例に係るピン・ローラ構造が適用された偏心揺動型の減速機の全体構成を示す断面図 図1の矢視II部の拡大断面図 第1〜第3のピン・ローラ構造を模式的に示した断面図 ローラ部材の変形例を模式的に示した断面図
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態の一例に係るピン・ローラ構造が適用された偏心揺動型の減速機の全体構成を示す断面図、図2は、図1の矢視II部の拡大断面図である。
モータ12のモータ軸12Aは、継手14を介して減速機G1の入力軸16と連結されている。入力軸16には、キー18を介して偏心体20が一体回転可能に設けられている。この実施形態では、偏心体20に2つの偏心部20Aが180度の偏心位相で設けられている。偏心部20Aの外周には、ころ22を介して外歯歯車24が揺動可能に組み込まれている。外歯歯車24は、内歯歯車26に内接噛合している。
内歯歯車26は、この実施形態では、ケーシング28(のケーシング本体28A)と一体化された内歯歯車本体26Aと、該内歯歯車本体26Aに両持ち支持された円柱状の外ピン26B(第1のピン部材:より正確にはその外歯歯車24の径方向外側の部分近傍:以下内歯用外ピン部26B1と称す)と、該外ピン26Bに外嵌された筒状の外ローラ26C(第1のローラ部材)によって構成されている。外ピン26B(の内歯用外ピン部26B1)および外ローラ26Cは、当該内歯歯車26の内歯を構成している。内歯歯車26の内歯の数(外ピン26B、あるいは外ローラ26Cの数)は、外歯歯車24の外歯の数よりも僅かだけ(この例では1だけ)多い。本実施形態では、本発明に係る第1のピン・ローラ構造PR1を、この内歯歯車26の内歯の構成に適用している。第1のピン・ローラ構造PR1の具体的な構成については、後に詳述する。
なお、この減速機G1のケーシング28は、前述した内歯歯車本体26Aを兼ねるケーシング本体28Aと、該ケーシング本体28Aの軸方向モータ側に配置され、モータ12のカバーを兼ねる継ケーシング体28Bと、ケーシング本体28Aの軸方向反モータ側に配置された負荷側ケーシング体28Cと、オイルシール30の組み込まれたフロントカバー体28Dとで構成されている。
前記外歯歯車24の軸方向両側には、第1、第2キャリヤ32、34が配置されている。また、外歯歯車24には、貫通孔24Aが形成され、この貫通孔24Aを、内ピン36(第2のピン部材)が貫通している。
内ピン36は、第1、第2キャリヤ32、34に圧入され、該第1、第2キャリヤ32、34に両持ち支持されている。内ピン36には、円筒状の外ローラ38(第2のローラ部材)が外嵌されている。内ピン36と外歯歯車24の貫通孔24Aとの間には、偏心体20の偏心部20Aの偏心量の2倍に相当する隙間δが確保されている。本実施形態では、本発明に係る第2のピン・ローラ構造PR2を、該内ピン36および内ローラ38の構成に適用している。この第2のピン・ローラ構造PR2の具体的な構成についても、後に詳述する。
第1、第2キャリヤ32、34は、内ピン36が圧入されることによって連結され、一体的に回転する大型の「出力ブロック37」として機能し、第1キャリヤ32と一体化された出力軸部32Aから減速出力が取り出される。
出力ブロック37は、該出力軸部32Aと第1キャリヤ32との間に配置された玉軸受40と、第2キャリヤ34の外周に配置されたローラ軸受42によって両持ち支持されている。このローラ軸受42は、前記内歯用外ピン部26B1から延在された軸受用外ピン部26B3(第3のピン部材)と、該軸受用外ピン部26B3に外嵌された軸受ローラ44(第3のローラ部材)とで構成されている。本実施形態では、本発明に係る第3のピン・ローラ構造PR3を、当該軸受用外ピン部26B3および軸受ローラ44の構成に適用している。
ここで、第1〜第3のピン・ローラ構造PR1〜PR3について詳細に説明する。
先ず、図2を合わせて参照して、第1のピン・ローラ構造PR1の構成から説明する。
既に言及したように、本実施形態では、内歯歯車26の内歯が、外ピン26Bの内歯用外ピン部26B1(ピン部材)および内歯用外ピン部26B1に外嵌される筒状の外ローラ26C(ローラ部材)によって構成され、この内歯用外ピン部26B1と外ローラ26Cに対して、第1のピン・ローラ構造PR1が適用されている。
具体的には、(内歯歯車本体26Aを兼ねる)ケーシング本体28Aには、外ローラ26Cを収容する外ローラ凹部28A1が、外歯歯車24の径方向外側位置に形成されている。また、外ローラ凹部28A1と距離L1を隔てて、ケーシング本体28Aには、第2キャリヤ34の径方向外側位置に、軸受ローラ44を収容する軸受凹部28A2が軸方向に並んで形成されている。
外ピン26Bは、外ローラ凹部28A1の反モータ側支持部P1、外ローラ凹部28A1と軸受凹部28A2との間の中央支持部P2、および軸受凹部28A2のモータ側支持部P3の3ヶ所で、ケーシング本体28Aに支持されている。したがって、第1のピン・ローラ構造PR1に着目するならば、外ピン26Bの内歯用外ピン部26B1は、反モータ側支持部P1および中央支持部P2の部分で両持ち支持されていると言える。
内歯用外ピン部26B1に外嵌された外ローラ26Cは、外ローラ凹部28A1に嵌合することで、軸方向の位置規制が行われている。
なお、外ローラ26Cの外周の最外側部26C6の内歯歯車26の軸心O2(図1)からの半径r2は、外ローラ凹部28A1の底部の内歯歯車26の軸心O2からの半径r3よりも小さい。すなわち、外ローラ26Cの径方向外側では、外ローラ26Cは、外ローラ凹部28A1の底部とは接触していない。
因みに、負荷側ケーシング体28Cには、軸方向モータ側に向けて第1、第2突起部28C1、28C2が形成され、このうちの第2突起部28C2が、該外ピン26Bの径方向内側にまで延在されている。ただし、この第2突起部28C2は、外ピン26Bの外れ防止用として機能しているもので、動力伝達機構的に外ピン26Bを支持しているものではない。外ピン26Bは、負荷側ケーシング体28Cの第1突起28C1と継ケーシング体28Bに形成された突起28B1との間に挟まれることで、軸方向の位置規制がなされている。
外ローラ26Cの内周面26C1の形状は、この実施形態では、図3の(A)に示される形状とされている。なお、図3の各例(および図4の各例)は、第1〜第3のピン・ローラ構造PR1〜PR3のローラ部材を模式的に示したものであり、実際の形状とは一致していない。
図3の(A)に示すように、この外ローラ26Cの内周面26C1は、外ローラ26Cの軸方向両端部26C2側より軸方向中央部26C3側に向かって内径がD1からD2に小さくなるように傾斜する傾斜部26C4を有している(D1>D2)。具体的には、該外ローラ26Cの内周面26C1の傾斜部26C4は、(該外ローラ26Cの軸心O1を含む軸断面において)該外ローラ26Cの軸方向両端部26C2側より軸方向中央部26C3側に向かって内径D1〜D2が連続的に変化している。さらに具体的には、傾斜部26C4は、全体が単一の曲率半径r1を有する円弧によって構成されている。
外ローラ26Cは、内歯用外ピン部26B1に対して回転可能である。また、外ローラ26Cの外周面26Coには、第1のピン・ローラ構造PR1において他部材である外歯歯車24が接触しており、当該外ローラ26Cと外歯歯車24は相対運動が可能である。またこの実施形態では、「他部材」である外歯歯車24の外ローラ26Cとの接触面(歯面)24Bは、軸方向中央部24B1側から軸方向両端部24B2側に向かって外径がd1からd2に小さくなるように傾斜する傾斜部24B3を有している(d1>d2)。より具体的には、外歯歯車24の外ローラ26Cとの接触面26Bは、該接触面24Bの軸方向中央部24B1が、外径d1が一定の平坦面であり、当該平坦面の軸方向両側に傾斜部24B3が形成されている。
次に、第2のピン・ローラ構造PR2について説明する。
この実施形態では、第2のピン・ローラ構造PR2が、外歯歯車24を貫通する内ピン36(第2のピン部材)と該内ピン36に外嵌された筒状の内ローラ38(第2のローラ部材)に対して適用されている。
既に述べたように、内ピン36は、第1、第2キャリヤ32、34によって両持ち支持されている。
内ピン36に外嵌された内ローラ38は、第1、第2キャリヤ32、34の側面32A、34Aによって軸方向の位置規制がなされ、内ピン36に対して回転可能である。内ローラ38の外周面38Coは、外歯歯車24の貫通孔24Aの一部と接触して該貫通孔24Aと相対運動が可能である。すなわち、この第2のピン・ローラ構造PR2では、内ローラ38の外周面38Coと接触している外歯歯車24(の貫通孔24A)が「他部材」に相当することになる。
内ローラ38の内周面38Bは、図3の(B)に示されるような形状とされている。
すなわち、内ローラ38の内周面38Bも、該内ローラ38の軸方向両端部38B1側より軸方向中央部38B2側に向かって内径がD5からD6に小さくなるように傾斜する傾斜部38B3を有している(D5>D6)。但し、この例では、内ローラ38の内周面38Bは、単純に軸方向中央部38B2側が最も内径が小さくなるのではなく、軸方向両端部38B1の近傍に山部38B4があり、軸方向中央部38B2は凹状となっている。すなわち、軸方向中央部38B2の内径D7は、山部38B4の内径D6よりも大きい(D7>D6)。
第2のピン・ローラ構造PR2では、他部材である外歯歯車24の(内ローラ38との)接触面である貫通孔24Aは、軸方向中央部24A1側から軸方向両端部24A2側に向かって内径がD8からD9に大きくなるように傾斜する傾斜部24A3を有している。具体的には、該貫通孔24Aの軸方向中央部24A1は、(該貫通孔24Aの軸心O3を含む軸断面が)直線(内径がD8で一定の平坦面)であり、該平坦面の軸方向両端部24A2に、アール部(面取り部)に相当する傾斜部24A3が形成されることで、軸方向中央部24A1側から軸方向両端部24A2側に向かって内径がD8からD9に大きくなる構成とされている。
最後に、第3のピン・ローラ構造PR3について説明する。
再び図2を参照して、第3のピン・ローラ構造PR3は、内歯用外ピン部26B1から延在された軸受用外ピン部26B3(第3のピン部材)および該軸受用外ピン部26B3に外嵌された筒状の軸受ローラ44(第3のローラ部材)に適用されている。
すなわち、第3のピン・ローラ構造PR3に着目するならば、ピン部材である軸受用外ピン部26B3は、中央支持部P2およびモータ側支持部P3の部分で両持ち支持されていると言える。
軸受用外ピン部26B3に外嵌された軸受ローラ44は、軸受凹部28A2に嵌合することで、軸方向の位置規制が行われている。
軸受ローラ44の外周の最外側部の内歯歯車の軸心O2からの半径r4は、軸受凹部28A2の底部の内歯歯車の軸心O2からの半径r5よりも小さい。すなわち、軸受ローラ44の径方向外側は、軸受凹部28A2の底部とは接触していない。
一方、軸受ローラ44は、軸受用外ピン部26B3に対して回転可能である。また、軸受ローラ44の外周面44Coは、第2キャリヤ34と接触して相対運動が可能である。換言するならば、この第3のピン・ローラ構造PR3においては、第2キャリヤ34が軸受ローラ44と接触する「他部材」に相当している。
この実施形態においては、(第3のピン・ローラ構造PR3において他部材である)第2キャリヤ34の軸受ローラ44との接触面には、特に傾斜部等を形成していない。すなわち、本発明においては、他部材側の傾斜部の形成は必ずしも必須ではない。但し、勿論、この第3のピン・ローラ構造PR3の第2キャリヤ34においても、例えば、第1のピン・ローラ構造PR1における他部材である外歯歯車24の歯部に対して形成した傾斜部と同様な傾斜部を設けるようにしてもよい。
なお、第1のピン・ローラ構造PR1と第3のピン・ローラ構造PR3は、ピン部材たる外ピン26Bの内歯用外ピン部26B1と軸受用外ピン部26B3の外径d3は同一であるが、ローラ部材である外ローラ26Cの肉厚t1と軸受ローラ44の肉厚t2は異なっており、軸受ローラ44の方が厚い(t1<t2)。これは部材に発生する応力等を総合的に考慮したためである。このように、ピン部材とローラ部材の肉厚や大きさは、部材に発生する応力等に応じて適宜に設定されてよい。
第3のピン・ローラ構造PR3における軸受ローラ44の内周面44Aは、図3の(C)に示されるような形状とされている。すなわち、軸受ローラ44の内周面44Aも、該軸受ローラ44の軸方向両端部44A1側より軸方向中央部44A2側に向かって内径がD10からD11に小さくなるように傾斜する傾斜部44A3を有している。具体的には、該軸受ローラ44の軸方向中央部44A2は直線(内径がD11で一定の平坦面)であり、該平坦面の軸方向両端部44A1に、アール部(面取り部)に相当する傾斜部44A3が形成されることで、軸方向両端部44A1側より軸方向中央部44A2側に向かって内径がD10からD11に小さくなる構成が実現されている。
次に、本実施形態に係る第1〜第3のピン・ローラ構造PR1〜PR3の作用を説明する。
初めに、当該第1〜第3のピン・ローラ構造PR1〜PR3が適用された偏心揺動型の減速機G1の概略作用から説明する。
モータ軸12の回転が偏心揺動型の減速機G1の入力軸16に伝達されると、偏心体20が該入力軸16と一体的に回転し、ころ22を介して外歯歯車24が揺動する。外歯歯車24は、内歯歯車26に内接噛合しているため、この揺動により、内歯歯車26との噛合位置が順次ずれて行く現象が発生する。この結果、入力軸16が1回転する毎に、(内歯の位相が固定状態にある)内歯歯車26に対して外歯歯車24は、1歯分だけ自転することになる。この自転成分が、該外歯歯車24を貫通している内ピン36および該内ピン36に外嵌された内ローラ38を介して第1、第2キャリヤ32、34に伝達される。第1、第2キャリヤ32、34は、内ピン36によって連結されているため、大型の「出力ブロック37」として一体的に回転し、第1キャリヤ32と一体化されている出力軸部32Aから減速された回転が取り出される。
ここにおいて、本実施形態では、内歯歯車26の内歯が、第1のピン・ローラ構造PR1が適用された外ピン26Bの内歯用外ピン部26B1と外ローラ26Cによって構成されている。内歯用外ピン部26B1は、ケーシング本体28A(内歯歯車本体26A)の外ローラ凹部28A1の軸方向両側、即ち、反モータ側支持部P1、中央支持部P2において強固に両持ち支持されている。該内歯用外ピン部26B1に外嵌された筒状の外ローラ26Cは、該内歯用外ピン部26B1に対して回転可能であり、他部材である外歯歯車24の接触面(歯面)24Bに対して相対運動が可能であるため、外歯歯車24と内歯歯車26の噛合を極めて円滑に行うことができる。
外歯歯車24が揺動しながら内歯歯車26と噛合して動力の伝達(内歯歯車26が、外歯歯車24の揺動に対して反力を提供する作用)が行われると、外ピン26Bの内歯用外ピン部26B1は、このときの荷重によって撓む。しかし、本実施形態では、外ローラ26Cの内周面26C1が、軸方向両端部26C2側より軸方向中央部26C3側に向かって内径がD1からD2に小さくなるように傾斜する傾斜部26C4を有しているため、内歯用外ピン部26B1が外ローラ26Cの軸方向端部26C2と強く接触して応力が集中する現象を緩和できる。その結果、外ピン26Bの内歯用外ピン部26B1および外ローラ26Cの摩耗・損傷を防止し、耐久性をより向上させることができる。
特に、本実施形態では、外ローラ26Cの内周面26C1は、該外ローラ26Cの軸方向両端部26C2から軸方向中央部26C3に向かって内径がD1からD2に「連続的に」変化しているため、外ピン26Bの内歯用外ピン部26B1の撓みに対して滑らかに沿うことができ、傾斜部26C4の各部において応力集中が発生するのを、一層効果的に防止できる。
さらに、本実施形態においては、他部材である外歯歯車24の(該外ローラ26Cとの)接触面(歯面)24Bについても、軸方向中央部24B1側より軸方向両端部24B2側に向かって外径がd1からd2に小さくなるように傾斜する傾斜部24B3を形成するようにしたため、例えば、軽負荷時の内歯用外ピン部26B1が撓まない状態において外ローラ26Cが傾いたりした場合であっても、外ローラ26Cの軸方向両端部24B2での外歯歯車24との応力集中をより緩和することができる。
また、本実施形態においては、この外歯歯車24の外ローラ26Cとの接触面24Bが、該接触面24Bの軸方向中央部24B1が外径d1が一定の平坦面とされ、当該平坦面の軸方向両側に外歯歯車24の傾斜部(アール部)24B3が形成されるようにしたため、必要な接触面積を確保しつつ、応力集中を良好に緩和することができる。
一方、第2のピン・ローラ構造PR2においても、外歯歯車24が自転しようとする力を第1、第2キャリヤ32、34に伝達する際に、内ピン36が撓むため、同様に、内ローラ38の軸方向端部38B1のみが内ピン36と接触する現象が発生し易くなる。しかし、本実施形態においては、内ローラ38の内周面38Bが、該内ローラ38の軸方向両端部38B1側より軸方向中央部38B2側に向かって内径がD5からD6に小さくなるように傾斜する傾斜部38B3が形成されているため、応力集中を緩和することができる。
また、この内ローラ38の内周面38Bは、軸方向両端部38B1の近傍に山部38B4があり、軸方向中央部38B2は凹状となっているため、この凹状の軸方向中央部38B2に潤滑剤を保持することができることから、内ピン36と内ローラ38の相対運動をより円滑に行わせることができる。
さらに、この内ローラ38は、第2のピン・ローラ構造PR2における「他部材」である外歯歯車24の接触面である貫通孔24Aが、軸方向中央側24A1側から軸方向両端部24A2側に向かって内径D8からD9に大きくなるような傾斜部24A3を有しているため、内ローラ38と貫通孔24Aとの間の応力集中も緩和することができる。
そして、第3のピン・ローラ構造PR3、すなわち外ピン26Bの軸受用外ピン部26B3と、該軸受用外ピン部26B3に外嵌された筒状の軸受ローラ44についても、軸受ローラ44の内周面44Aが、該軸受ローラ44の軸方向両端部44A1側より軸方向中央部44A2側に向かって内径がD10からD11に小さくなるように傾斜する傾斜部44A3を有しているため、同様に応力集中を緩和することができ、軸受用外ピン部26B3と軸受ローラ44の耐久性をより向上させることができる。
なお、本発明においては、ローラ部材の内周面の具体的な構成は、特に上記3例の構成に限定されない。
例えば、これらの変形例として、図4(A)〜(D)のような構成を採用してもよい。
図4の(A)のローラ部材Rm1では、該ローラ部材Rm1の軸断面において、内周面Ri1が、ローラ部材Rm1の軸方向両端部Re1側より軸方向中央部Rc1側に向かって内径が小さくなるように傾斜する傾斜部Rt1を有する。傾斜部Rt1は、2つの半径r7、r8を有する円弧を連続させている。すなわち、軸方向中央部Rc1はなだらかな(大きな半径r8)の曲線とされ、軸方向両端部Re1は中央部Rc1よりも小さな半径r7の曲線で構成されている。これにより、特に軽負荷時の傾きを良好に抑制したローラ部材Rm1を得ることができる。なお、3種以上の曲線を組み合わせても良い。
図4(B)のローラ部材Rm2では、内周面Ri2が、ローラ部材Rm2の軸方向両端部Re2側より軸方向中央部Rc2側に向かって内径が小さくなるように傾斜する傾斜部Rt2を有する。傾斜部Rt2は、軸方向中央部Rc2は曲線、軸方向両端部Re2の近傍が直線で構成されている。このように、内周面は、必ずしも曲線のみで構成しなければならないものではなく、適宜直線部分が混在していてもよい。
図4(C)のローラ部材Rm3では、内周面Ri3が、ローラ部材Rm3の軸方向両端部Re3側より軸方向中央部Rc3側に向かって内径が小さくなるように傾斜する傾斜部Rt3を有する。軸方向両端部Re3および軸方向中央部Rc3は、いずれも、直線で構成されている。すなわち、この例のように、ローラ部材の内周面は直線のみで構成されていてもよい。
図4(D)のローラ部材Rm4では、内周面Ri4が、ローラ部材Rm4の軸方向両端部Re4側より軸方向中央部Rc4側に向かって内径が小さくなるように傾斜する傾斜部Rt4を有する。傾斜部Rt4より中央側の軸方向中央部Rc4では、複数の凹凸の繰り返しが曲線で繋げられた形状とされている。これにより、軸方向複数ヶ所においてピン部材(図示略)との間に潤滑剤を保持することができ、高い潤滑性能を確保することができる。
さらには、図示はしないが、例えば、軸方向中央部が段状に凸になり、その段部の両端部にアール部を有するような構成として、当該段部の軸方向両端部側より軸方向中央部側に向かって内径が小さくなるように傾斜する傾斜部としてもよい。つまり、傾斜部は、ローラ部材の軸方向両端から始まる必要はなく、軸方向両端部側から軸方向中央部側に向かって傾斜していればよい。
なお、上記実施形態においては、偏心揺動型の減速機G1の中の3ヶ所で本発明に係る第1〜第3のピン・ローラ構造PR1〜PR3を適用していたが、本発明においては、必ずしも減速機G1の全てのピン部材および該ピン部材にローラ部材が外嵌される部分に本発明を適用する必要はない。また、上記実施形態においては、単一の部材の外ピンに対し、別個の外ローラと軸受ローラが配置されていたが、この種の偏心揺動型の減速機にあっては、外ローラと軸受ローラが合体され、単一の外ピンに対して単一のローラが配置されることもある。また、単一の外ピンに対して、複数の外歯歯車それぞれに別個のローラ部材が配置されることもある。また、複数の外ピンと複数のローラ部材のそれぞれが、ペアで配置されることもある。本発明は、いずれの場合にも適用可能である。
また、上記実施形態では、内歯歯車の軸心に偏心部を有する軸(入力軸16)が配置されるセンタークランクタイプの偏心揺動型の減速機に本発明を適用していたが、本発明はこれに限定されず、偏心部を有する軸が内歯歯車の軸心からオフセットして複数配置される振り分けタイプの偏心揺動型の減速機にも適用できる。
また、そもそも、本発明が適用される用途は、減速機に限定されるものではなく、例えば、ラック・ピニオン構造のピニオン側に、ピン部材と該ピン部材に外嵌される筒状のローラ部材を備える場合には、当該ラック・ピニオン構造のピン部材とローラ部材に本発明に係るピン・ローラ構造を適用することが可能である。
あるいは、カム機構のフォロワー側に、ピン部材と該ピン部材に外嵌される筒状のローラ部材を備える場合には、当該カム機構のピン部材とローラ部材に適用することも可能である。すなわち、本発明は、さまざまな用途に適用できる。
G1…減速機
16…入力軸
24…外歯歯車
24A…貫通孔
26…内歯歯車
26B…外ピン
26B1…内歯用外ピン部(第1のピン部材)
26B3…軸受用外ピン部(第3のピン部材)
26C…外ローラ(第1のローラ部材)
36…内ピン(第2のピン部材)
38…内ローラ(第2のローラ部材)
44…軸受ローラ(第3のローラ部材)
PR1〜PR3…第1〜第3のピン・ローラ構造

Claims (6)

  1. 両持ち支持されたピン部材と、該ピン部材に外嵌された筒状のローラ部材と、を備え、前記ローラ部材の外周面に他部材が接触して、当該ローラ部材と他部材とが相対運動し、かつ前記ローラ部材がピン部材に対して回転するピン・ローラ構造において、
    前記ローラ部材の内周面は、該ローラ部材の軸方向両端部側より軸方向中央部側に向かって内径が小さくなるように傾斜する傾斜部を有する
    ことを特徴とするピン・ローラ構造。
  2. 請求項1において、
    前記ローラ部材の内周面は、該ローラ部材の軸方向両端部側より軸方向中央部側に向かって内径が連続的に変化する前記傾斜部を有する
    ことを特徴とするピン・ローラ構造。
  3. 請求項1または2において、
    前記他部材の前記ローラ部材との接触面は、前記ピン部材の軸方向における中央部側から軸方向両端部側に向かって外径が小さくなるように傾斜する傾斜部を有する
    ことを特徴とするピン・ローラ構造。
  4. 請求項3において、
    前記他部材の前記ローラ部材との接触面は、該接触面の軸方向中央部が、外径が一定の平坦面であり、
    当該平坦面の軸方向両側に前記他部材の前記傾斜部が形成されている
    ことを特徴とするピン・ローラ構造。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、
    前記ピン部材は、外歯歯車が内歯歯車に揺動しながら内接噛合すると共に前記内歯歯車の内歯が、円柱状の外ピンと該外ピンに外嵌された筒状の外ローラによって構成されている偏心揺動型の減速機の、前記外ピンであり、かつ
    前記ローラ部材は、該外ピンに外嵌された前記筒状の外ローラである
    ことを特徴とするピン・ローラ構造。
  6. 請求項1〜5のいずれかにおいて、
    前記ピン部材は、外歯歯車が内歯歯車に揺動しながら内接噛合すると共に前記外歯歯車を貫通する円柱状の内ピンを有する偏心揺動型の減速機の、前記内ピンであり、かつ
    前記ローラ部材は、該内ピンに外嵌された筒状の内ローラである
    ことを特徴とするピン・ローラ構造。
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