JP2014108209A - 定量シリンジ型噴出器 - Google Patents

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Abstract

【課題】1のシリンジの内容物を小分けして取り出せるシリンジ型噴出器を提供する。
【解決手段】シリンジ型噴出器1は、指掛け部14を有するシリンジ10と、シリンジ10内に押し込み可能なプランジャPとを備える。プランジャPは、ピストン保持部材30と、ピストン保持部材30の後側に配置されるプランジャ操作部材40とを有する。ピストン保持部材30は、変形及び復元が可能な複数のアーム33に、シリンジ後端開口部A1から進入してシリンジ内周面10fを摺動可能な摺動突起34と、シリンジ後端10eに係止される係止突起35が設けられたストッパ30sを有する。プランジャ操作部材40は、ストッパ30sを動作可能に収納する切欠き30cが形成されているとともに、切欠き30cの突き当たり端部44がストッパ30sの自由端30eを押圧する押圧面44に形成され、シリンジ後端10eに乗り越え可能に係止される複数の係止部46が軸線O方向に間隔を置いて配置されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、指掛け部を有するシリンジと、シリンジ内に押し込み可能なプランジャとを備え、1つのシリンジ内に充填された内容物を小分けにして噴出させることができる定量シリンジ型噴出器に関するものである。
シリンジ型噴出器には、例えば、プランジャロッド(プランジャ)を有するピストン(ガスケット)をシリンジ内に配置することで、シリンジとピストンとの間に内容物(例えば、薬液)の充填空間を形成するとともに、この充填空間の内容物をプランジャロッドの押し込みによって外界に取り出させるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−213612号公報
しかしながら、従来のシリンジ型噴出器は、ピストンがシリンジ内で規制されることなく一気に押し込まれてしまうため、1つのシリンジ内に充填された内容物を小分けして噴出することが困難であった。
本発明の目的とするところは、1つのシリンジに充填された内容物を小分けにして噴出することができる、新規な定量シリンジ型噴出器を提供することにある。
本発明は、指掛け部を有するシリンジと、シリンジ内に押し込み可能なプランジャとを備え、プランジャは、ピストンを前側に有するピストン保持部材と、ピストン保持部材の後側に配置されるプランジャ操作部材とを有し、ピストン保持部材は、変形及び復元が可能な複数のアームに、シリンジの後端開口部から進入して当該シリンジの内周面を摺動可能な摺動突起と、シリンジの後端に係止される係止突起が設けられたストッパを有するものであり、プランジャ操作部材は、ストッパを動作可能に収納する切欠きが形成されているとともに、切欠きの突き当たり端部がストッパの自由端を押圧する押圧面に形成され、さらに、シリンジの後端に乗り越え可能に係止される係止部が軸線方向に間隔を置いて複数配置されたものである。
前記係止部は、シリンジの後端に乗り越え可能に係止される隆起部とすることができる。また、前記係止部は、シリンジの後端に反転可能に係止される反転部とすることもできる。
本発明では、プランジャ操作部材の押し戻しを可能にするとともに、当該プランジャ操作部材を抜け止め保持する抜け止め部を設けることができる。
加えて、本発明では、ストッパの自由端に、プランジャ操作部材からの受圧部を形成する段差を設け、当該段差の側面をテーパ面に形成することができる。また、プランジャ操作部材の突き当たり端部には、テーパ面を形成することができる。さらに本発明によれば、シリンジの前端部に、噴霧ノズルを設けることができる。
本発明では、使用者がプランジャを押し込むとき、プランジャ操作部材に設けた係止部がシリンジの後端を乗り越える力で押圧する必要があり、隆起部とシリンジの後端との係止が解除されると、プランジャを一気に押し込むことができる。これにより、内容物が勢いよく押し出されることで、内容液を一定の状態に保ちつつ安定的に噴出させることができる。
しかも、プランジャを押し込むと、ピストン保持部材のストッパに設けた摺動突起がシリンジの後端開口部から進入して当該シリンジの内周面を摺動するとともに、当該アームの自由端の動きがシリンジとの間で拘束されることで、当該ストッパに摺動突起を起点にした撓み変形が生じる。このため、プランジャは、摺動突起が邪魔になることなく押し込まれることで、アームに設けた係止突起がシリンジの後端に係止されるまで、1回目の噴出が可能になる。
次いで、プランジャ操作部材の押し込みを緩め、或いは解除すると、上記撓み変形の摺動突起を起点にした復元力によってストッパの自由端側が摺動突起を起点に復元する。このとき、ストッパの固定端側は摺動突起を起点に内側に変形したままであるから、当該ストッパの自由端側は、摺動突起を起点に内側に変形したままの固定端側と整列するように斜め内向きに復元する。このため、係止突起もストッパの自由端側に追従するように斜め内向きに変位することで、当該係止突起の係止が解除される。これにより、再びプランジャを押し込めば、2回目の噴出が可能になる。
従って、本発明によれば、1つのシリンジに充填された内容物を一定の状態に保ちつつ安定的に、小分けにして取り出すことができる。また、本発明では、プランジャ操作部材の押し込みを緩め、或いは解除するだけで、2回目の噴出が可能になる。このため、使用者は、2回目の噴出を行うときに噴出器を持ち替える必要がない。従って、使用者は、内容物の小分けを片手操作で行うことができる。
加えて、本発明では、プランジャ操作部材に、ストッパを動作可能に収納する切欠きを形成したことから、プランジャの全長を短縮できるとともに、ピストン保持部材とプランジャ操作部材を組み付けることで生じるガタツキを軽減することができる。従って、本発明に従えば、良好な操作を維持しつつ内容物を小分けにして噴出することができる。
本発明の第1の実施形態である点鼻薬噴霧器であって、その操作前の初期状態を一部断面で示す一側面図およびその一部拡大図である。 同実施形態の操作前の初期状態を一部断面で示す他の側面図およびその一部拡大図である。 同実施形態にあって、(a)は、プランジャを押し込んで1回目の噴霧を開始した状態を示す拡大断面図、(b)は、1回目の噴霧が完了した状態を示す拡大断面図であり、(c)は、2回目の噴霧を開始するためにプランジャの押し込みを緩めた状態を示す拡大断面図である。 同実施形態にあって、2回目の噴霧がなされた状態を示す断面図である。 同実施形態にあって、ピストン保持部材の一部とプランジャ操作部材とを模式的に示した分解斜視図である。 本発明の第2の実施形態である点鼻薬噴霧器に係る、プランジャであって、ピストン保持部材の一部とプランジャ操作部材とを模式的に示した分解斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の定量シリンジ型噴出器を様々な実施形態を用いて詳細に説明する。
図1中、符号1は、本発明の第1の実施形態である、点鼻薬噴霧器である。点鼻薬噴霧器1は、合成樹脂製又はガラス製のシリンジ10を有する。シリンジ10は、内容物(点鼻薬)Mを充填可能な中空の胴部11を有し、この胴部11には、肩部12を介して前端部13が一体に繋がる。前端部13は、胴部11よりも小径としてなる。前端部13の内側には、内部通路rが形成されている。
符号20は、シリンジ10に対して着脱可能な噴霧ノズルである。噴霧ノズル20は、前端部13に取り外し可能に嵌合する本体21を有する。本体21には、ノズルチップ22が内蔵されている。また本体21の前端には、ノズルチップ22に通じる噴出孔1aが形成されている。これにより、噴霧ノズル20は、噴出孔1aを通して内容物Mを外界に噴霧させることができる。
また、胴部11の後端部には、外向きに突出する指掛け部14が別体に設けられている。指掛け部14には、シリンジ10内を外界に通じさせる開口部(以下、「後端開口部」)A1が形成されている。また、指掛け部14の後端は、シリンジ10の後端(以下、「シリンジ後端」)10eを構成する。なお、本発明によれば、指掛け部14は、胴部11と一体に設けることができる。
符号Pは、シリンジ10内に収納される合成樹脂製のプランジャである。プランジャPは、ピストン保持部材30と、このピストン保持部材30の後方に配置されるプランジャ操作部材40とを有する。
ピストン保持部材30は、保持部本体31を有し、保持部本体31の前端部には、ピストン(ガスケット)30pが設けられている。ピストン30pは、後端開口部A1を通してシリンジ10内に配置される。ピストン30pは、シリンジ10の内周面10fに摺動可能に保持されている。ピストン30pは、例えば、ゴムなどの弾性材料からなる。これにより、ノズル20とピストン30pの間には、シリンジ10内に充填された内容物Mを密封保持する充填空間S1が形成される。
保持部本体31は、図5に示すように、縦長の4枚のプレート部31aと、ディスク部31bとを一体に有する。また、保持部本体31には、シャフト32が一体に設けられている。シャフト32は、ディスク部31bよりも小径のシャフト本体32aを有する。シャフト本体32aは、ディスク部31bから軸線Oに沿って後方に伸びる。シャフト本体32aの先端(後端)には、シャフト本体32aよりも大径のヘッド32bが一体に設けられている。ヘッド32bは、先端(後端)に向かって先細りする傾斜面32fを有する。
また、保持部本体31には、2つのストッパ30sが一体に設けられている。ストッパ30sは、シャフト32を挟んで対向する位置に配置されている。ストッパ30sは、ディスク部31bに一体に固定されるアーム33を有する。アーム33はそれぞれ、平板状の形状を有し、ディスク部31bから軸線Oに沿って後方に伸びる。すなわち、アーム33の固定端は、ストッパ30sの固定端30aとして機能する。これにより、ストッパ30sはそれぞれ、図5に示す初期位置(図1および図2も同様)から外力を負荷することによって固定端30aを基点に変形させることができる。また、ストッパ30sはそれぞれ、外力などの負荷を解除することによって初期位置に復元させることができる。
また、ストッパ30sは、アーム33に一体に設けられた摺動突起34を有する。摺動突起34は、固定端30aに向かって先細りに傾斜する傾斜面34fを有する。これにより、摺動突起34は、後端開口部A1からシリンジ10内に容易に進入させることができる。さらに、ストッパ30sは、アーム33に一体に設けられた係止突起35を有する。係止突起35は、摺動突起34から後方に向かって間隔を置いて設けられている。本実施形態では、係止突起35は、ストッパ30の自由端(アームの自由端)30eを外向きに突出させた部分として一体に形成されている。これにより、本実施形態では、係止突起35の後端は、ストッパ30sの自由端30eとして機能する。
また、本実施形態では、ストッパ30の自由端30eは、図1の拡大図に示すように、テーパ(傾き)がつけられている。自由端30eは、テーパがつけられたことで、点鼻薬噴霧器1の中心軸線(以下、「軸線」)Oに直交する水平線に対して外向きに角度θで減少する。θの値は、点鼻薬噴出器の大きさ等に応じて、適宜変更することができる。
加えて、本形態では、図1の拡大図に示すように、係止突起35に段差36が設けられている。段差36は、ストッパ30sの内面側に形成されている。本実施形態では、同図に示すように、段差36は、受圧部として形成されている。段差36(以下、「受圧部36」)は、平坦な突き当たり端面36aと、この底面36aに繋がる突き当たり側面36bで形作られる。本実施形態では、突き当たり側面36bは、外向きに傾斜するテーパ面として形成されている。
一方、プランジャ操作部材40は、図5に示すように、操作部本体41を有し、その後端には、使用者がピストン保持部材30を押し込むための押圧部42が一体に設けられている。操作部本体41は、同図に示すように、円筒形状をなしている。プランジャ操作部材40の内側には、その前端40aと後端40bとの間を貫通する内部空間S2が形成されている。内部空間S2は、シャフト32を収納する。
内部空間S2には、環状突起43が介在する。環状突起43は、操作部本体41の内側から突出し、その内側に、内部空間S2よりも小径の開口部A2を形成する。開口部A2は、シャフト本体32aよりも大きくヘッド32bよりも小さい内径を有する。これにより、プランジャ操作部材40は、図2に示すように、シャフト32を貫通させるとともに、ヘッド32bを抜け止め保持する。すなわち、ヘッド32bと環状突起43とは、ピストン保持部材30をプランジャ操作部材40に抜け止め保持する抜け止め部として機能する。特に、本実施形態では、図5に示すように、環状突起43の内周面4fが後方に向かって縮径するテーパ面で構成されている。これにより、図2に示すように、ヘッド32bを環状突起43の上端に容易に組み付けることができる。また、プランジャ操作部材40は、ヘッド32bを環状突起43よりも、後端側に突出させることで、内部空間S2のうち、環状突起43よりも後端側の内部空間S2にて、遊び空間Sを形成する。遊び空間Sでは、ヘッド32bを軸線Oに沿って前後に移動させることができる。これにより、ピストン保持部材30とプランジャ操作部材40を連結してプランジャPを形成するとともに、ヘッド32bと環状突起43との間の隙間分だけ、ピストン保持部材30とプランジャ操作部材40を、互いに軸線Oに沿って移動させることができる。
また、操作部本体41には、図5に示すように、内部空間S2に通じる複数の切欠き40cが形成されている。本実施形態では、切欠き40cは、ストッパ30sに対応して2箇所に形成されている。切欠き40cは、図5に示すように、シャフト32とともにストッパ30sを動作可能に収納することで、ストッパ30sの動きを実質、径方向外向きに沿った動きのみに規制する。
切欠き40cの突き当たり端部44は、押圧部として形成されている。突き当たり端部44(以下、「押圧部44」)は、突き当たり端面44aと、この突き当たり端面44aに繋がる突き当たり側面44bで形作られている。本実施形態では、突き当たり端面44aは、図1の拡大図に示すように、平坦な面として形成されている。また、当たり端面44aは、ピストン保持部材30に設けた突き当たり端面36aを押圧する押圧面(以下、「押圧面44a」)として機能し、突き当たり端面36aは、押圧面44aを受ける受圧面(以下、「受圧面36a」)として機能する。これにより、押圧部44は、プランジャ操作部材40の押し込みにより、受圧部36を押圧する。すなわち、プランジャPはプランジャ操作部材40を押し込むことで、ピストン30a(保持部材30)をシリンジ10内に押し込むことができる。
また、突き当たり側面44bは、押圧面44aに向かって先細りするテーパ面として形成されている。本実施形態では、突き当たり側面44bの傾斜角度は、ピストン保持部材30の突き当たり側面36bとほぼ等しい。加えて、本実施形態では、突き当たり側面36bと突き当たり側面44bとの間には隙間Gが形成されている。
加えて、プランジャ操作部材40は、図2に示すように、操作部本体41に、切欠き40c(軸線O)を挟んで対向する位置にそれぞれ、複数の係止部46が一体に設けられている。係止部46は、プランジャ操作部材40から一体に隆起する隆起部(以下、「隆起部46」)としてなる。切欠き40cを挟んで対向する2つの隆起部46の間は、その最大寸法が、同図に示すようにシリンジ10に形成された後端開口部A1の内径よりも大きくなるように設定されている。これにより、隆起部46は、シリンジ後端10eに引っ掛かることで、シリンジ10に対して係止される。また、2つの隆起部46の間の最大寸法と後端開口部A1の内径との差分は、プランジャPの押し込みにより、隆起部46が一定以上の力でシリンジ後端10eを押圧すると、このシリンジ後端10eを乗り越えられるように設定されている。これにより、隆起部46は、プランジャPの押し込みによりシリンジ後端10eに対して乗り越え可能に係止される。
加えて、隆起部46は、図2に示すように、軸線O方向に間隔を置いて配置されている。本実施形態では、隆起部46は、内部空間S2とともに切欠き40cで分断された操作部本体41の部分にそれぞれ、軸線O方向に間隔を置いて2箇所の位置に配置されている。また、本実施形態では、隆起部46は、操作部本体41からドーム状に突出する。さらに、隆起部46は、図1に示すように、操作部本体41の幅方向に伸びる楕円形状に形成されている。
ここで、本実施形態の使用方法を説明する。
使用者は先ず、図1に示す状態で、人差し指と中指を指掛け部14に掛けるとともに後端40bを親指で押さえてノズル20を一方の鼻の穴に挿入した後、プランジャ操作部材40を押し込む。このとき、プランジャ操作部材40に設けた隆起部46がシリンジ後端10eを乗り越える力で押圧する必要があり、その押圧力が一定の力に達するまでは、隆起部46がシリンジ後端10eを乗り越えることがない。このため、プランジャ操作部材40をさらに押圧すると、その押圧力が一定の力に達して隆起部46がシリンジ後端10eを乗り越えることで、隆起部46とシリンジ後端10eとの係止が解除される。これにより、プランジャ操作部材40を押し込むことができる。
プランジャ操作部材40を押し込んだとき、同拡大図に示すように、プランジャ操作部材40の押圧面44aがピストン保持部材30の受圧面36aを押圧するため、ピストン保持部材30もプランジャ操作部材40とともに押し込まれる。このとき、ストッパ30sの摺動突起34は、傾斜面34fを有しているため、図3(a)に示すように、後端開口部A1からシリンジ10内に進入することができる。このとき、プランジャ操作部材40の押圧面44aは、ピストン操作部材30の受圧面36aを大きな力で押圧するため、ストッパ30sの摺動突起34は、後端開口部A1から進入してシリンジ内周面10fを一気に摺動する。すなわち、プランジャ操作部材40に対する押圧力が一定の力に達すると、シリンジ10内のピストン保持部材30を一気に押し込むことができる。これにより、内容物Mが勢いよく押し出されることで、内容物Mを一定の状態に保ちつつ安定的に噴出させることができる。
また、ピストン保持部材30は、プランジャ操作部材40の押圧面44aがストッパ30sの受圧面36aに接触して押圧するとともに、ストッパ30sの摺動突起34がシリンジの内周面10fに接触するため、ストッパ30sの動きは、ストッパ30sの自由端35がプランジャ操作部材40の押圧面44aに押圧されることで拘束される。このため、ストッパ30sの摺動突起34が後端開口部A1から進入すると、シリンジ10内でのストッパ30sの動きも拘束されることで、ストッパ30s全体には図3(b)に示すように、摺動突起34を起点にした撓み変形が生じる。これにより、ピストン保持部材30は、ストッパ30sに生じた撓み変形によって摺動突起34が邪魔になることなく、シリンジ内周面10fに沿って押し込むことができる。これにより、点鼻薬噴霧器1は、同図に示すように、ストッパ30sに設けた係止突起35がシリンジの後端10eに接触するまで、噴出口1aから内容物Mを鼻の穴に一定量噴出させることができる。
係止突起35がシリンジ後端10eに接触すると、ピストン保持部材30を押し込むことができなくなるので、充填空間S1に内容物Mを残した状態で1回目の噴出は終了する。この時点での充填空間S1の容量は、使用目的に応じて適宜選択できるが、例えば、噴出開始前の充填空間S1の容量の半分とする。
次いで、プランジャ操作部材40の押し込みを緩め、あるいは、解除すると、図3(c)に示すように、上記撓み変形の復元力によって、ストッパ30sの自由端30e側が摺動突起34を起点に復元する。このとき、ストッパ30sの固定端30a側は摺動突起34を起点に内側に変形したままであるから、ストッパ30sの自由端30e側は、同図に示すように、摺動突起34を起点に内側に変形したままの固定端30a側と整列するように斜め内向きに復元する。このため、係止突起35もストッパ30sの自由端30e側に追従するように斜め内向きに変位することで、当該係止突起35の係止状態が同図に示すように解除される。
特に、本実施形態では、図1の拡大図で説明したように、プランジャ操作部材40を押し込んだとき、突き当たり側面44bは、ピストン保持部材30の突き当たり側面36bで規制されることで、ピストン保持部材30を効果的に押し込むことができる。また、プランジャ操作部材40の押し込みを解除すれば、その突き当たり側面44bは、ピストン保持部材30の突き当たり側面36bを案内に移動するため、ストッパ30sの自由端30e側が容易にプランジャ操作部材40を押し戻しつつ逃げることで、ストッパ30sの変形を容易に復元させることができる。
これにより、プランジャ操作部材40の押し込みを緩め、あるいは、解除した後、再びプランジャ操作部材40を押し込めば、2回目の噴出が可能になる。本実施形態では、隆起部46が軸線Oに沿って二列に設けられているため、ストッパ30sによる係止状態が解除されたのち、プランジャ操作部材40を押し込むと、もう一方の隆起部46がシリンジ後端10eに係止される。このため、プランジャ操作部材40が押し戻された後、再度プランジャ操作部材40を押し込むときには、再び、隆起部46がシリンジ後端10eを乗り越える力で押圧する必要がある。このため、2回目の噴出を行うときには、1回目の噴出操作と同様、プランジャ操作部材40を大きな力で押圧する。すると、2つ目の隆起部46とシリンジ後端10eとの係止が解除されることで、プランジャ操作部材40を一気に押し込むことができる。これにより、図4に示すように、プランジャ操作部材40の押圧部44を、ピストン保持部材30の係止突起35(自由端30e)に大きな力で一気に押し込むことができる。このため、ストッパ30sが摺動突起34を起点に復元したのちも、ピストン保持部材30を一気に押し込むことができる。
特に、本実施形態では、ストッパ30sの自由端30eにテーパをつけたため、ストッパ30sの自由端30e側が摺動突起34を起点に復元しても、プランジャ操作部材40の押圧面44aと平行に近い状態で接触できるので、ピストン保持部材30の押し込みを円滑に行うことができる。
従って、図3(c)に示すように、プランジャ操作部材40の押し込みを緩め、あるいは、解除してプランジャ操作部材40が押し戻された後、他方の鼻の穴にノズル20を挿入して、プランジャ操作部材40を押し込めば、図4に示すように、噴出口1aから充填空間S1内に残った内容物Mを1回目と同様、一定の状態に保ちつつ安定的に噴出させることができる。
上述のように、本実施形態によれば、1つのシリンジ10に充填された内容物Mを一定の状態に保ちつつ安定的に、小分けにして取り出すことができる。また、本実施形態では、プランジャ操作部材40の押し込みを緩め、或いは、解除すると、2回目の噴出が可能になる。このため、2回目の噴出を行うときに点鼻薬噴霧器1を持ち替える必要がない。従って、使用者は、内容物の小分けを片手操作で行うことができる。
加えて、本実施形態では、プランジャ操作部材40に、ストッパ30sを動作可能に収納する切欠き40cを形成したことから、プランジャPの全長を短縮できるとともに、ピストン保持部材30とプランジャ操作部材40を組み付けることで生じるガタツキ(例えば、シャフト32の軸線O周りの動き)を軽減することができる。従って、本実施形態に従えば、良好な操作を維持しつつ内容物を小分けにして噴出することができる。
さらに、本発明に従えば、係止部(隆起部46)を変更することができる。図6には、第2の実施形態として、係止部の変形例が示されている。本実施形態に係る、係止部47は、プランジャ操作部材40から一体に突出する反転可能な反転部(以下、「反転部47」)としてなる。反転部47は、操作部本体41から外向きに突出する羽根片として形成されている。反転部47は、プランジャ操作部材40の前端に向かって傾斜する。反転部47は、プランジャ操作部材40を押圧するとき、矢印に示すように反転して摺動抵抗を生じさせる。これにより、反転部47は、隆起部46と同様、プランジャPの押し込みによりシリンジ後端10eに対して乗り越え可能に係止される。
上述したところは、本発明の様々な実施形態であるが、本発明に従えば、様々な変更が可能となる。例えば、ストッパ30s及び切欠き40cは、2以上設けることができる。特に、本実施形態のように、偶数個で配置すれば、軸線O周りのバランスが安定するため、良好な操作が実現できる。上述の実施形態では、シリンジ型噴出器を噴霧器として説明したが、本発明に従えば、泡として噴出させ、または、通常の液体として噴出させるなど、内容物を様々な形態で噴出させることができる。
本発明は、フランジ部を有するシリンジと、当該シリンジ内に押し込み可能なプランジャとを備える定量シリンジ型噴出器であれば、様々な形態のものに採用することができる。内容物も、点鼻薬に限定されることなく、様々なものを採用することができる。
1 点鼻薬噴霧器(定量シリンジ型噴出器)
1a 噴出口
10 シリンジ
11 胴部
12 肩部
13 前端部
14 指掛け部
20 ノズル
21 本体
22 噴霧チップ
30 ピストン保持部材
30a ストッパ固定端
30p ピストン(ガスケット)
30s ストッパ
43b ストッパ自由端
31 保持部本体
32 シャフト
32a シャフト本体
32b ヘッド
33 アーム
34 摺動突起
34f 傾斜面
35 係止突起
36 段差(受圧面)
36a 突き当たり端面(受圧面)
36b 突き当たり側面
40 プランジャ操作部材
40c 切欠き
41 操作部本体
42 プランジャ操作部
43 環状突起
44 突き当たり端部(押圧部)
44a 突き当たり端面(押圧面)
44b 突き当たり側面
46 隆起部(係止部)
47 反転部(係止部)
1 シリンジ後端開口部
2 開口部
G 隙間
M 内容物(点鼻薬)
r 内部空間
1 点鼻薬充填空間
2 内部空間
S 遊び空間

Claims (7)

  1. 指掛け部を有するシリンジと、当該シリンジ内に押し込み可能なプランジャとを備え、
    プランジャは、ピストンを前側に有するピストン保持部材と、当該ピストン保持部材の後側に配置されるプランジャ操作部材とを有し、
    ピストン保持部材は、変形及び復元が可能な複数のアームに、シリンジの後端開口部から進入して当該シリンジの内周面を摺動可能な摺動突起と、シリンジの後端に係止される係止突起が設けられたストッパを有するものであり、
    プランジャ操作部材は、ストッパを動作可能に収納する切欠きが形成されているとともに、当該切欠きの突き当たり端部がストッパの自由端を押圧する押圧部に形成され、さらに、シリンジの後端に乗り越え可能に係止される係止部が軸線方向に間隔を置いて複数配置されたものである、定量シリンジ型噴出器。
  2. 請求項1において、前記係止部がプランジャ操作部材から隆起する隆起部である定量シリンジ型噴出器。
  3. 請求項1において、前記係止部がプランジャ操作部材から突出する反転可能な反転部である定量シリンジ型噴出器。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項において、プランジャ操作部材の押し戻しを可能にするとともに、当該プランジャ操作部材を抜け止め保持する抜け止め部を設けた定量シリンジ型噴出器。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項において、ストッパの自由端に、プランジャ操作部材からの受圧部を形成する段差を設け、当該段差の側面をテーパ面に形成したことを特徴とする定量シリンジ型噴出器。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項において、プランジャ操作部材の突き当たり端部に、テーパ面を形成したことを特徴とする定量シリンジ型噴出器。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項において、シリンジの前端部に噴霧ノズルを設けたことを特徴とする定量シリンジ型噴出器。
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