JP2014106300A - 医療用観察装置、そのフォーカス制御方法及びそのフォーカス制御プログラム - Google Patents

医療用観察装置、そのフォーカス制御方法及びそのフォーカス制御プログラム Download PDF

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Abstract


【課題】大型化、高価格化することなく、観察装置本体を移動した後でも、被写体に対するフォーカスに要する時間を短縮して被写体を観察するときのレンポンスを向上すること。
【解決手段】被検体にフォーカスするための焦準機構を備え、当該焦準機構により被検体にフォーカスした状態で被検体を観察するための観察装置本体と、観察装置本体の移動を検出するための移動センサと、移動センサにより観察装置本体の移動を検出したときに、当該移動センサから出力される検出信号に基づいて観察装置本体の移動情報を求め、この移動情報に基づいて焦準機構を駆動制御して被検体にフォーカスするフォーカス制御部とを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば被検体として脳神経外科等で頭部の微細部位を観察したり撮像したりするのに用いられる手術用観察装置等の医療用観察装置、そのフォーカス制御方法及びそのフォーカス制御プログラムに関する。
一般に、脳神経外科領域においては、頭部の術部を拡大観察するために手術用顕微鏡等の医療用観察装置が使用されている。手術用顕微鏡は、術部を立体観察するための鏡体が配される顕微鏡本体と、この顕微鏡本体を術部に対して3次元方向に移動可能に支持する架台とから成る。
近年、手術用顕微鏡としては、術部をTVカメラ等の撮像部により立体撮影し、この撮像部により得られる画像により術部を立体観察を行うものが種々提案されている。
このような手術用顕微鏡は、肉眼観察と画像観察との両方式とも、術部を拡大観察するための対物光学系と、術部にピントを合わせるためのフォーカス機構とを備える。このうちフォーカス機構は、手術中のピント合わせの煩わしさを軽減するためにオートフォーカス機構を備える。
このオートフォーカス機構について図6及び図7を参照して説明すると、手術用顕微鏡の鏡体70には、対物レンズ71が設けられている。この対物レンズ71の左右の観察光路72L,72Rは、その光軸が手術用顕微鏡の焦点位置Pで一致している。この焦点位置Pでは、左右の観察光路72L,72Rの解像力が最高の位置となる。このオートフォーカス機構では、一般的に、焦点位置Pが被写体の位置に一致するように制御される。
対物レンズ71から焦点位置Pまでの距離Sは、いわゆる焦点距離となる。対物レンズ71の焦点位置Pが被写体の位置から前後方向にずれると、被写体に対してフォーカスずれ(ピントズレ)になる。図7は対物レンズ71と被写体との間の距離に対する解像力の関係を示す。このように対物レンズ71の焦点位置Pは、解像力が最高となる位置に設定される。
なお、対物レンズ71は、図7に示すようにフォーカスが合っていると認識できる範囲である被写界深度Wを有する。従って、対物レンズ71の焦点位置Pを中心として略対称に被写界深度Wを有するので、実際に手術では、観察者により被写界深度W内に被検体が存在するように制御される。
手術用顕微鏡を用いる手術、例えば脳神経外科等での頭部の微細部位の手術では、一般的に図6に示すように小さい開口部を通して穴の底部を観察したりすることが多く、例えば術部Qにフォーカスを合わせた場合(P=Q)、当該術部Qより浅い部分(手前側)では、被写界深度Wの半分の範囲(W/2)までフォーカスが合って観察されることになる。言い換えると、術部Qより深い方向にもW/2の被写界深度があるが、この範囲は、観察の必要ない領域となる。
このような手術用顕微鏡としては、例えば特許文献1乃至3に開示されている技術がある。特許文献1は、鏡体部位置決め後、焦準操作が自動的に成され得、常に正確な合焦状態を得るもので、鏡体位置操作検出手段により鏡体部の可動状態の監視を行い、術者が鏡体部の位置移動を停止した時に、鏡体位置移動操作終了信号を焦準手段へ出力し、焦準手段は、該終了信号に基づいて測距手段を作動させて焦準制御を行うことを開示する。
特許文献2は、架台のアームの先端に保持されて使用された場合に観察者の眼に識別可能な程度の像ブレが生じる蓋然性の高い顕微鏡において、像ブレを防止するもので、ビデオ式立体顕微鏡の筐体内には、角速度センサ及び加速度センサが内蔵され、角速度センサによって検出された立体顕微鏡の回転角度及び加速度センサによって検出された立体顕微鏡のシフト量は、顕微鏡制御部に入力され、この顕微鏡制御部は、入力されたこれらデータに基づいて防振補正部を制御し、防振補正部は、レンズを光軸と直交する面内でシフトさせることにより、被観察フィールドからの被写体光を、各ズーム光学系の先軸と平行な方向へ偏向し、このビデオ式顕微鏡の被観察フィールドの縦幅及び作動距離は、1/AV>1/(11.46+0.011×L)を満たすことを開示する。
特許文献3は、手術用顕微競の位置・角度が変更された際に、常に一定の移動代が確保され、焦点合わせ機能を十分に発揮するもので、駆動対象部の移動範囲中に任意の原点を設定し、スイッチ部にて手術用顕微鏡がフリー状態とされた際に、該駆動手段が駆動対象部を原点位置に復帰させることにより、手術用顕微鏡の位置・角度が変更された際に、常に一定の移動代が確保されることとなり、自動焦点機構の焦点合わせ機能を十分に発揮できることを開示する。
特許文献4は、立体観察手段と、立体観察手段を3次元的に保持する移動可能な架台アームと、立体観察手段によって得られた立体画像を撮像する立体画像撮像手段と、この立体画像撮像手段によって撮像された画像の3次元計測を行なう画像計測手段と、術前の診断画像を保存する保存装置と、立体観察手段による観察位置を測定する位置測定手段とからなり、術前の診断画像と現在の観察位置とを一致させた3次元画像データ信号を形成するナビゲーション装置と、ナビゲーション装置と画像計測手段とに基づいて3次元画像を合成する画像合成手段と、合成された3次元画像に基づいて架台アームの可動範囲を演算する演算手段と、この演算手段の演算結果に基づいて架台アームの移動を制御する制御手段とからなり、手術にとって有用な情報が得られ、安全で容易な手術を行なう手術用顕微鏡装置について開示する。
特許文献5は、患者の体内の術部を観察する手術用顕微鏡と、体内の術部の処置に使用する処置用機器の位置を測定する位置測定部と、患者の体内に挿入される挿入部の先端から術部の目標物までの距離を測定する距離測定手段を有する内視鏡と、患者の体内の術部の画像情報を表示する画像情報表示部と、予め測定された生体画像情報を保持する記憶部と、位置測定部からの位置情報と、距離測定手段からの距離情報と、記憶部に予め記録されている生体画像情報とを合成して基準となる画像を構築するとともに、内視鏡及び手術用顕微鏡の位置、目標物との距離、内視鏡画像のデータから解析した術部内における手術用顕微鏡からは死角になって見る事が出来ない目標物の情報を画像情報表示部の画面上に合成表示する画像情報合成部とを具備する手術用ナビゲーションシステムについて開示する。
特開平05−212056号公報 特開2002−090650号公報 特開平05−173053号公報 特開2001−46399号公報 特許第4472085号公報
以上のような手術用顕微競があると共に、又、従来の手術用顕微競は、大型で観察位置や観察する方向に移動するときの調整が非常に煩雑であることが多い。近年の手術用顕微競は、撮像装置を取り付けて被写体をビデオ撮像するものがあり、このビデオ性能の大幅な向上に伴って、頻繁に観察位置を変えられる小型で操作性の極めて高いものの開発が可能になっている。一方、操作性の高まりに伴って頻繁に観察位置を変えられるようになると、フォーカス合わせの動作も頻繁に行われるようになり、オートフォーカス(AF)化することが要望されている。
しかしながら、このAFは、対物レンズ等を通して取り込んだ被写体の観察画像に基づいて被写体にフォーカスを合わせるので、顕微競本体を架台によって移動して被写体を別の観察方向から観察する場合、観察画像からフォーカス位置を求める処理に時間を要し、当該顕微競本体を移動している間に被写体に対するフォーカス位置を検出することが難しく、顕微競本体の位置が固定されてからフォーカス位置を検出することが一般的である。例えば、図6に示すような小さい開口部を通して穴の底部を観察する場合、顕微競本体を移動して別の観察方向に固定されてから穴の底部に対するフォーカス位置を検出している。
このため、顕微競本体を移動して被写体を観察するときのレンポンスが悪く、かつ超音波又はレーザ光などを含めたアクティブ方式の測距方式等を用いてフォーカスすることも考えられるが、手術用顕微鏡が大型化し、高価格化してしまう。
本発明の目的は、大型化、高価格化することなく、顕微競本体を移動した後でも、被写体に対するフォーカスに要する時間を短縮して被写体を観察するときのレンポンスを向上できる医療用観察装置、そのフォーカス制御方法及びそのフォーカス制御プログラムを提供することにある。
本発明の主要な局面に係る医療用観察装置は、被検体にフォーカスするための焦準機構を備え、当該焦準機構により前記被検体にフォーカスした状態で前記被検体を観察するための観察装置本体と、前記観察装置本体の移動を検出するための移動センサと、前記移動センサにより前記観察装置本体の移動を検出したときに、当該移動センサから出力される検出信号に基づいて前記観察装置本体の移動情報を求め、この移動情報に基づいて前記焦準機構を駆動制御して前記被検体にフォーカスするフォーカス制御部とを具備する。
本発明の主要な局面に係る医療用観察装置のフォーカス制御方法は、被検体にフォーカスするための焦準機構を備え、当該焦準機構により前記被検体にフォーカスした状態で前記被検体を観察するための観察装置本体を備えた医療用観察装置のフォーカス制御方法において、前記観察装置本体の移動を移動センサにより検出し、コンピュータによって、前記移動センサにより前記観察装置本体の移動を検出したときに、当該移動センサから出力される検出信号に基づいて前記観察装置本体の移動量及び移動方向を求め、これら移動量及び移動方向に基づいて前記焦準機構を駆動制御して前記被検体にフォーカスする。
本発明の主要な局面に係る医療用観察装置のフォーカス制御プログラムは、被検体にフォーカスするための焦準機構と、前記観察装置本体の移動を検出する移動センサとを備え、当該焦準機構により前記被検体にフォーカスした状態で前記被検体を観察するための観察装置本体を備えた医療用観察装置のコンピュータに、前記移動センサから出力される検出信号から前記観察装置本体の移動を検出させる移動検出機能と、前記移動センサにより前記観察装置本体の移動を検出したときに、当該移動センサから出力される検出信号に基づいて前記観察装置本体の移動量及び移動方向を求め、これら移動量及び移動方向に基づいて前記焦準機構を駆動制御して前記被検体にフォーカスするフォーカス制御機能とを実現させる。
本発明によれば、大型化、高価格化することなく、顕微競本体を移動した後でも、被写体に対するフォーカスに要する時間を短縮して被写体を観察するときのレンポンスを向上できる医療用観察装置、そのフォーカス制御方法及びそのフォーカス制御プログラムを提供できる。
本発明に係る手術用観察装置としての手術用顕微鏡の第1の実施の形態を示す構成図。 同顕微鏡における顕微鏡本体を示す具体的な構成図。 同顕微鏡における加速度センサを示す構成図。 同顕微鏡におけるズーム機能に適用したときの光軸ずれの補正を説明するための図。 本発明に係る手術用観察装置としての手術用顕微鏡に用いた加速度センサを内視鏡に適用した場合を示す構成図。 従来のオートフォーカス機構を示す図。 従来のオートフォーカス機構による対物レンズと被写体との間の距離に対する解像力の関係を示す図。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は医療用観察装置としての手術用顕微鏡の構成図を示す。この手術用顕微鏡は、支持機構1と、観察装置本体としての顕微鏡本体2と、フォーカス制御系3とから構成される。支持機構1は、例えば観察者のマニュアル操作によって顕微鏡本体2を3次元方向(xyz方向)に移動する。この支持機構1は、マニュアル操作に限らず、電動式で顕微鏡本体2を3次元方向に移動するように構成してもよい。この支持機構1は、ベース4と、このベース4上に設けられた架台4aと、この架台4aに連結された複数のアーム4b、4cとから成る。これら連結された各アーム4b、4cの先端部には、顕微鏡本体2が連結されている。この支持機構1は、カメラコントロールユニット(CCU)50によって駆動制御するようにしてもよいし、他の図示しない制御部によって駆動制御するようにしてもよい。この場合、CCU50又は他の図示しない制御部は、支持機構1の複数のアーム4b、4cを駆動する支持機構制御部として機能する。
この顕微鏡本体2は、例えば脳神経外科等での頭部の微細部位の手術に際し、その頭部における術部Qの小さな穴の底部を拡大観察するときに用いられる。顕微鏡本体2の下端部には、光軸23を有する焦点距離可変用の対物光学系9が配置される。この対物光学系9は、焦点距離を変化させ得るレンズ群を備える。
この対物光学系9には、焦準機構10が設けられている。この焦準機構10は、対物光学系9のレンズ群を駆動制御し、当該レンズ群のレンズ間隔を変化させて焦点距離を可変設定する。この焦準機構10は、例えば駆動モータ10aと、この駆動モータ10aと対物光学系9とを連結し、駆動モータ10aの駆動をレンズ群のレンズ間隔の変化に変換する変換機構10bとを有する。なお、対物光学系9のレンズ群は、例えばフットスイッチ等の操作に応動して駆動することが可能である。
図2は顕微鏡本体2の具体的な構成図を示す。対物光学系9は、光軸23に対応して左右一対の観察光軸15L,15Rを有する。これら観察光軸15L,15R上には、左右一対の変倍光学系10L,10Rが配置されている。これら変倍光学系10L,10Rは、それぞれレンズ群から成り、これらレンズ群の間隔を可変調整して観察倍率を可変設定する。ここで、一対の観察光軸15L,15Rは、それぞれの解像力が最高となる位置が上記光軸23上で一致され、この位置が焦点位置Pを形成する。
観察鏡筒6内には、左右一対の結像レンズ11L,11Rが一対の変倍光学系10L,10Rに対応して設けられている。
鏡体部5には、AF機構を構成する赤外投影指標発光用の赤外発光素子13が発光光学系14とミラー16とを介して対物光学系9の光軸23上に配置されている。この配置により赤外発光素子13から発光された赤外光は、発光光学系14とミラー16とを介して対物光学系9の光軸23に導かれて術部Qに投影される。
鏡体部5の赤外発光素子13を避けた側方位置には、術部Qからの赤外光の反射光を受光する光電変換素子18が受光光学系17を介して配設されている。この受光光学系17の中心軸(受光光軸22)と左側の観察光軸15Lとが交差する位置には、ダイクロイックプリズム19が配設される。このダイクロイックプリズム19は、その反射面20において可視光を全透過し、赤外光を受光光学系17側へ全反射する。ここで、焦点位置Pは、一対の観察光軸15L,15Rのピント位置及び交点に一致されると共に、上記光電変換素子18上の基準位置Tが光学的に共役な位置関係に設定されている。
一対の観察光軸15L,15R上には、それぞれ2視点となる2つの撮像素子30L、30Rが配置されている。これら撮像素子30L、30Rは、それぞれ一対の観察光軸15L,15Rを通ってきた術部Qからの左右一対の各観察像を受光し、これら観察像の撮像信号を出力する。
この顕微鏡本体2には、移動センサとして加速度センサ40が設けられている。この加速度センサ40は、顕微鏡本体2の3次元方向(xyz方向)の加速度を検出し、これら方向の各検出信号を出力する。すなわち、顕微鏡本体2は、手術中、例えば観察者のマニュアル操作によって移動されるので、加速度センサ40は、この顕微鏡本体2の移動開始時に加わる加速度を検出する。この加速度センサ40は、図2に示すように例えば顕微鏡本体2の光軸23と同一方向(z方向)を術部Q等の被検体に対して近付く又は遠ざかる方向とする。
図3は加速度センサ40の構成図を示す。この加速度センサ40は、例えば加速度検出用のチップ素子40aを複数、例えばxyz方向の加速度の検出用として3つのチップ素子40aを配置して成る。これらチップ素子40aは、例えば架橋された金属部と当該チップ素子40aのチップ表面の金属部との位置が加速度によって変化するもので、例えばマイクロ・エレクトロ・メカニカル・システムズ(MEMS)のプロセスによって作成される。
このような各チップ素子40aであれば、例えば顕微鏡本体2に対して加速度が加わると、その加速度によって電極間の距離が変化してそのコンデンサ成分が変化し、加速度を検出する。例えば観察者のマニュアル操作によって顕微鏡本体2が移動され、この移動により顕微鏡本体2に対してxyz方向の少なくとも1方向に加速度が加わると、このとき各チップ素子40aは、それぞれxyz方向の重力の加わり方で撓んで変化し、加速度に対応するパルス状の信号、すなわちxyz方向の加速度に応じた各検出信号を出力する。
移動量演算部41は、加速度センサ9を構成する3つのチップ素子8aからの各検出信号を入力し、これら検出信号の変化に基づいて顕微鏡本体2の移動情報、すなわち顕微鏡本体2のxyz方向に加わる各加速度の向きと、顕微鏡本体2のxyz方向への各移動量とを演算する。顕微鏡本体2のxyz方向への各移動量は、加速度センサ9から出力される各検出信号をそれぞれ積分することにより求められる。
なお、顕微鏡本体2に設ける移動センサは、加速度センサ40に限らず、光学センサ又は磁気センサを用いても良い。光学センサは、光の送受光の時間差により顕微鏡本体2のxyz方向への移動量を求めるものであり、磁気センサは、磁気の変化により顕微鏡本体2のxyz方向への移動量を求める。
センサ用AF制御部(第1の制御部)42は、移動量演算部41により求められた顕微鏡本体2のxyz方向に加わる加速度の向きと、顕微鏡本体2のxyz方向への移動量とを入力し、これら加速度の向きと移動量とに基づいて顕微鏡本体2が被検体に対して近付いているのか、又は遠ざかっているのかを判定し、この判定の結果、顕微鏡本体2が被検体に近付く方向に移動していることを判定すると、当該近付いた移動量に対応して焦点距離を短く制御し、一方、顕微鏡本体2が被検体から遠ざかる方向に移動していると判定すると、当該遠ざかる移動量に対応して焦点距離を長く制御する駆動制御信号をフォーカスモータ制御駆動部43に送出する。
フォーカスモータ制御駆動部43は、センサ用AF制御部42からの駆動制御信号を入力し、この駆動制御信号に従って焦準機構10の駆動モータ10aを駆動する。この駆動モータ10aの駆動は、変換機構10bによって対物光学系9のレンズ群のレンズ間隔の変化に変換され、焦点距離を可変設定する。
CCU50は、2視点の各撮像素子30L、30Rから出力される各撮像信号を入力し、これら撮像信号を画像処理して被写体を含む3次元画像データ(3D画像データ)を作成し、この3D画像データを3Dモニタ51に表示する。フォーカスモータ制御駆動部43は、手術用顕微鏡のフォーカス制御プログラムを記憶している。この手術用顕微鏡のフォーカス制御プログラムは、コンピュータの演算によって、移動量演算部41に指令を送って加速度センサ40から出力される検出信号から顕微鏡本体2の移動を検出させる移動検出機能と、センサ用AF制御部42フォーカスモータ制御駆動部43に指令を送って加速度センサ40により顕微鏡本体2の移動を検出したときに、加速度センサ40から出力される検出信号に基づいて顕微鏡本体2の移動量及び移動方向を求め、これら移動量及び移動方向に基づいて焦準機構10を駆動制御させて被検体にフォーカスするフォーカス制御機能とを実現させる。
コントラストAF制御部(第2の制御部)52は、CCU50により作成された3D画像データを入力し、この3D画像データの高周波成分を抽出し、この抽出した高周波成分を積算することによりAF用の合焦評価値を取得し、この合焦評価値に従って各撮像信号のコントラストを評価しながら対物光学系9を合焦状態となる位置に制御する駆動制御信号をフォーカスモータ制御駆動部43に送出する。
切替え制御部53は、移動量演算部41により求められる顕微鏡本体2のxyz方向への各移動量を入力し、これら移動量に応じてセンサ用AF制御部42からの駆動制御信号をフォーカスモータ制御駆動部43に送るか、又はコントラストAF制御部52からの駆動制御信号をフォーカスモータ制御駆動部43に送るのかを切り替える。
次に、上記の如く構成された手術用顕微鏡の動作について説明する。
例えば、脳神経外科領域では、手術用顕微鏡を用いて頭部の術部Qを拡大観察して当該術部Qの手術が行われる。このとき、顕微鏡本体2の位置が固定されていれば、顕微鏡本体2の対物光学系9の左右一対の観察光軸15L,15Rは、その光軸が手術用顕微鏡の焦点位置Pで一致している。この焦点位置Pでは、左右の観察光路15L,15Rの解像力が最高の位置となる。
このときコントラストAF制御部52は、焦点位置Pが被写体の位置に一致するように制御する。すなわち、2視点となる2つの撮像素子30L、30Rは、それぞれ一対の観察光軸15L,15Rを通ってきた術部Qからの左右一対の各観察像を受光し、これら観察像の撮像信号を出力する。
CCU50は、各撮像素子30L、30Rから出力される各撮像信号を入力し、これら撮像信号を画像処理して被写体を含む3D画像データを作成し、この3D画像データを3Dモニタ51に表示する。又、CCU50は、3D画像データをコントラストAF制御部52に送る。
このコントラストAF制御部52は、CCU50により作成された3D画像データを入力し、この3D画像データの高周波成分を抽出し、この抽出した高周波成分を積算することによりAF用の合焦評価値(コントラスト)を取得し、この合焦評価値に従って各撮像信号のコントラストが最大となる対物光学系9を合焦状態となる位置を求め、この位置に制御する駆動制御信号をフォーカスモータ制御駆動部43に送出する。
このフォーカスモータ制御駆動部43は、センサ用AF制御部42からの駆動制御信号を入力し、この駆動制御信号に従って焦準機構10の駆動モータ10aを駆動する。この駆動モータ10aの駆動は、変換機構10bによってレンズ群のレンズ間隔の変化に変換され、焦点距離を可変設定する。この結果、対物光学系9の左右一対の観察光軸15L,15Rは、その光軸が手術用顕微鏡の焦点位置Pに一致する。
術部Qの手術中、顕微鏡本体2を移動し、術部Qを角度を変えて観察することがある。この顕微鏡本体2を移動したとき、当該顕微鏡本体2に設けられた加速度センサ40は、顕微鏡本体2の3次元方向(xyz方向)の加速度を検出し、これら方向の各検出信号を出力する。
移動量演算部41は、加速度センサ9を構成する3つのチップ素子8aからの各検出信号を入力し、これら検出信号に基づいて顕微鏡本体2のxyz方向に加わる各加速度の向きと、顕微鏡本体2のxyz方向への各移動量とを演算する。
センサ用AF制御部42は、移動量演算部41により求められた顕微鏡本体2のxyz方向に加わる加速度の向きと、顕微鏡本体2のxyz方向への移動量とを入力し、これら加速度の向きと移動量とに基づいて顕微鏡本体2が被検体に対して近付いているのか、又は遠ざかっているのかを判定する。
この判定の結果、顕微鏡本体2が被検体に近付く方向に移動していることを判定すると、センサ用AF制御部42は、当該近付いた移動量に対応して焦点距離を短く制御する駆動制御信号をフォーカスモータ制御駆動部43に送出する。
これに対して、顕微鏡本体2が被検体から遠ざかる方向に移動していると判定すると、センサ用AF制御部42は、当該遠ざかる移動量に対応して焦点距離を長く制御する駆動制御信号をフォーカスモータ制御駆動部43に送出する。
フォーカスモータ制御駆動部43は、センサ用AF制御部42からの駆動制御信号を入力し、この駆動制御信号に従って焦準機構10の駆動モータ10aを駆動する。この駆動モータ10aの駆動は、変換機構10bによって対物光学系9のレンズ群のレンズ間隔の変化に変換され、焦点距離を可変設定する。
この結果、顕微鏡本体2を移動して術部Qを角度を変えて観察するとき、対物光学系9の左右一対の観察光軸15L,15Rは、顕微鏡本体2の移動が終了した直後に、その光軸が手術用顕微鏡の焦点位置Pに一致する。
この後、顕微鏡本体2の位置が固定されると、上記同様に、コントラストAF制御部52からフォーカスモータ制御駆動部43に駆動制御信号が送られ、このフォーカスモータ制御駆動部43によって対物光学系9の左右一対の観察光軸15L,15Rは、その光軸が手術用顕微鏡の焦点位置Pに一致される。
このように上記第1の実施の形態によれば、加速度センサ40によって顕微鏡本体2の3次元方向(xyz方向)の加速度を検出し、この加速度に基づいて顕微鏡本体2のxyz方向に加わる各加速度の向きと各移動量とを演算し、これら加速度の向きと移動量とに基づいて顕微鏡本体2が被検体に対して近付いているのか、又は遠ざかっているのかを判定し、この判定の結果、顕微鏡本体2が被検体に近付く方向に移動していることを判定すると、当該近付いた移動量に対応して焦点距離を短く制御し、顕微鏡本体2が被検体から遠ざかる方向に移動していると判定すると、当該遠ざかる移動量に対応して焦点距離を長く制御する。
この制御により、術部Qの手術中、顕微鏡本体2を移動し、術部Qを角度を変えて観察するときに、当該顕微鏡本体2の移動終了の直後に、その光軸を手術用顕微鏡の焦点位置Pに一致できる。これにより、顕微鏡本体2を移動しても、術部Qにフォーカスされた画像を常に得ることが可能になる。
従って、顕微鏡本体2を含む手術用顕微鏡の全体を大型化、高価格化することなく、顕微競本体2を移動した後でも、術部Qに対するフォーカスに要する時間を短縮して術部Qを観察するときのレンポンスを向上できる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本第2の実施の形態は、上記図1に示す構成と略同一であり、その相違する部分について説明する。
センサ用AF制御部42は、上記第1の実施の形態で説明した機能を有すると共に、加速度センサ40から出力される検出信号に対して第1のしきい値を設定し、当該第1のしきい値以上の検出信号に基づいて顕微鏡本体2の移動量及び移動方向を求め、支持機構1によって顕微鏡本体2に生じるブレをキャンセルする。
このセンサ用AF制御部42は、顕微鏡本体2に生じるブレによる定在波をキャンセルする。
このセンサ用AF制御部42に設定される第1のしきい値は、顕微鏡本体2の焦点深度に対応する値に設定される。
すなわち、術部Qの手術中、顕微鏡本体2を移動し、術部Qを角度を変えて観察することがある。この顕微鏡本体2の移動では、支持機構1の各アーム4b、4cを移動されることになる。これらアーム4b、4cは、その剛性により、移動時に撓み等によりブレが生じることがある。このブレにより顕微鏡本体2には、定在波が発生することがある。このため、加速度センサ40から出力される各検出信号には、各アーム4b、4cの移動時に生じる撓み等に起因するブレによる定在波成分が含まれてしまう。
従って、センサ用AF制御部42は、加速度センサ40から出力される検出信号に対して第1のしきい値を設定し、当該第1のしきい値によって各アーム4b、4cの移動時に生じる撓み等に起因するブレによる定在波成分を除去する。
しかるに、センサ用AF制御部42は、加速度センサ40から出力された検出信号のうち第1のしきい値以上の検出信号に基づいて顕微鏡本体2の移動量及び移動方向を求め、これら移動量及び移動方向に基づいて顕微鏡本体2が被検体に対して近付いているのか、又は遠ざかっているのかを判定するものとなる。
このように上記第2の実施の形態によれば、加速度センサ40から出力される検出信号に対して第1のしきい値を設定し、当該第1のしきい値によって各アーム4b、4cの移動時に生じる撓み等に起因するブレによる定在波成分を除去するので、上記第1の実施の形態の効果に加えて、顕微鏡本体2の移動時に、支持機構1の各アーム4b、4cの撓み等により生じるブレによる定在波成分をキャンセルでき、支持機構1の各アーム4b、4cの撓み等により生じるブレの影響を受けずに、顕微鏡本体2の移動終了の直後に、その光軸を手術用顕微鏡の焦点位置Pに一致できる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本第3の実施の形態は、上記図1に示す構成と略同一であり、その相違する部分について説明する。
センサ用AF制御部42は、加速度センサ40から出力される各検出信号から求められた顕微鏡本体2の移動量と顕微鏡本体2の倍率とに基づいて術部Qが顕微鏡本体2の視野外に外れたことを認識すると、焦準機構10の駆動制御を停止する。すなわち、センサ用AF制御部42は、顕微鏡本体2の倍率から術部Qを観察するときの視野の大きさを認識できるので、加速度センサ40から出力される各検出信号から顕微鏡本体2の移動量が分かれば、術部Qが顕微鏡本体2の視野外に外れたことを認識できる。
焦準機構10の駆動制御の停止は、センサ用AF制御部42による加速度センサ40から出力される各検出信号に基づくAF制御と、コントラストAF制御部52によるコントラストAF制御とである。
なお、顕微鏡本体2の倍率は、観察者等の操作により切り替えられるが、この倍率の情報は、図示しない変倍制御部からセンサ用AF制御部42に送られるようにすればよい。
このように術部Qが顕微鏡本体2の視野外に外れたことを認識すると、焦準機構10の駆動制御を停止するので、3Dモニタ51に表示される画像のフォーカスが合わない状態になって術部Qが顕微鏡本体2の視野外に外れたことが3Dモニタ51の表示画像から確認でき、かつ術部Qが顕微鏡本体2の視野外に外れたときに無駄なフォーカス動作を行うことがない。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本第4の実施の形態は、上記図1に示す構成と略同一であり、その相違する部分について説明する。
上記切替え制御部53は、移動量演算部41により求められる顕微鏡本体2のxyz方向への各移動量を入力し、これら移動量に応じてセンサ用AF制御部42からの駆動制御信号をフォーカスモータ制御駆動部43に送るか、又はコントラストAF制御部52からの駆動制御信号をフォーカスモータ制御駆動部43に送るのかを切り替える。
この切替え制御部53は、加速度センサ40により検出される顕微鏡本体2の移動量が第2のしきい値よりも大きければ、センサ用AF制御部42によって焦準機構10を駆動制御し、顕微鏡本体2の移動量が第2のしきい値よりも小さければ、コントラストAF制御部52によって焦準機構10を駆動制御する。
第2のしきい値は、顕微鏡本体2が3次元方向に移動されたか否かを判定するために設定される。すなわち、顕微鏡本体2が3次元方向に移動したときは、加速度センサ40から出力される検出信号の変化が第2のしきい値よりも大きくなる。一方、顕微鏡本体2の位置が固定されているときは、加速度センサ40から出力される検出信号の変化が殆ど無い。
このように顕微鏡本体2のxyz方向への各移動量に応じてセンサ用AF制御部42によるAF制御とコントラストAF制御部52によるコントラストAFとを切り替えるので、顕微鏡本体2が移動したときに自動的にセンサ用AF制御部42によるAF制御に切り替えて、顕微鏡本体2の移動終了の直後に、その光軸を手術用顕微鏡の焦点位置Pに一致できる。
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本第5の実施の形態は、上記図1に示す構成と略同一であり、その相違する部分について説明する。
顕微鏡本体2は、ズーム機能を備える。このズーム機能は、一対の観察光軸15L,15R上のそれぞれにズームレンズを設ける。
切替え制御部53は、加速度センサ40を用いたセンサ用AF制御部42によるAF制御と、コントラストAF制御部52によるコントラストAFとの切り替えを、支持機構1の駆動制御に応じて行う。
この切替え制御部53は、顕微鏡本体2の位置が固定であれば、コントラストAF制御部52によるコントラストAFを行い、支持機構1を駆動制御しての顕微鏡本体2の移動時には加速度センサ40を用いたセンサ用AF制御部42によるAF制御を行う。
加速度センサ40は、顕微鏡本体2を術部Qに対して近付ける、又は遠ざけるときの加速度をxyz方向で検出する。
移動量演算部41は、加速度センサ9から出力される検出信号の変化に基づいて顕微鏡本体2のxyz方向に加わる各加速度の向きと、顕微鏡本体2のxyz方向への各移動量とを演算する。
センサ用AF制御部42は、移動量演算部41により求められた顕微鏡本体2のxyz方向に加わる加速度の向きと、顕微鏡本体2のxyz方向への移動量とに基づいて顕微鏡本体2が被検体に対して近付いているのか、又は遠ざかっているのかを判定し、かつ術部Qに対する光軸23のずれを求めることが可能である。この術部Qに対する光軸23のずれは、例えば図4に示すように顕微鏡本体2の視野F内の術部Qの位置がズーム動作により術部Q1の位置にずれることがある。
コントラストAF制御部52は、顕微鏡本体2の移動終了後に、当該術部Qに対する光軸23のずれを補正してAF制御を行うことができる。
[第6の実施の形態]
次に、本発明の第6の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本第6の実施の形態は、上記図1に示す構成と略同一であり、その相違する部分について説明する。
移動量演算部41は、加速度センサ40を構成する3つのチップ素子40aからの各検出信号の変化に基づいて顕微鏡本体2のxyz方向への各移動量を演算する。
コントラストAF制御部52は、CCU50を介して移動量演算部41により求められた顕微鏡本体2のxyz方向への各移動量を入力し、これら顕微鏡本体2のxyz方向への各移動量に応じてCCU50により作成される3D画像データ上のフォーカスエリアの位置及びその大きさを制御する。この場合、コントラストAF制御部52は、センサ用AF制御部42による顕微鏡本体2が被検体に対して近付いているのか、又は遠ざかっているのかの判定結果に応じて3D画像データ上のフォーカスエリアの位置及びその大きさを制御してもよい。なお、フォーカスエリアの位置及びその大きさは、顕微鏡本体2のxyz方向への移動方向とその各移動量とに応じて変更パターンを予め設定しておけばよい。
このように顕微鏡本体2のxyz方向への各移動量に応じて3D画像データ上のフォーカスエリアの位置及びその大きさを制御すれば、顕微鏡本体2の移動方向やその移動量に応じて術部Qを観察するに最適なフォーカスエリアの位置及びその大きさに設定できる。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されるものでなく、次の通り変形してもよい。
上記各実施の形態は、コントラストAF制御を用いているが、これに限らず、位相差AF方式、又はTTL位相差検出方式などを用いても良い。
位相差AF方式は、一対の撮像素子から出力される被写体像の位相差情報からデフォーカス量を求め、このデフォーカス量に基づいて対物光学系9のレンズ群を移動制御する。
TTL位相差検出方式は、対物光学系9のレンズ群を光軸方向に移動させながら各撮像素子30L,30Rの出力を監視し、これら撮像素子30L,30Rの出力から取得される一対の被写体像が所定の位置関係になったときに合焦状態であると判定し、その時点で対物光学系9のレンズ群の駆動を停止する。
本発明の各実施の形態は、手術用顕微鏡に適用した場合について説明したが、これに限らず、医療用観察装置として例えば内視鏡に適用することもできる。
図5は内視鏡に適用した場合の構成図を示す。内視鏡の挿入部60の先端部に加速度センサ40等の移動センサが設けられる。この加速度センサ40は、挿入部60の挿脱や挿入部60の先端部の湾曲動作時に、挿入部60の先端部に加わる加速度を検出する。
移動量演算部41は、加速度センサ9から出力される検出信号に基づいて内視鏡の挿入部60の先端部に加わる各加速度の向きと同先端部の各移動量とを演算する。
センサ用AF制御部42は、移動量演算部41により求められた内視鏡の挿入部60の先端部に加わる加速度の向きとその移動量とに基づいて対物光学系9のレンズ群のレンズ間隔の変化を変換して焦点距離を可変設定するための駆動制御信号をフォーカスモータ制御駆動部43に送出する。
又、内視鏡のズーム動作は、図5に示すような内視鏡の挿入部60を術部Qに対して近付ける、又は遠ざけることにより行われる。このズーム動作により3Dモニタ51には、術部Qを拡大した画像、又は縮小した画像が表示される。
加速度センサ40は、内視鏡の挿入部60を術部Qに対して近付ける、又は遠ざけるときの加速度をxyz方向で検出する。
移動量演算部41は、加速度センサ9から出力される検出信号の変化に基づいて内視鏡の挿入部60のxyz方向に加わる各加速度の向きと、内視鏡の挿入部60のxyz方向への各移動量とを演算する。
センサ用AF制御部42は、移動量演算部41により求められた内視鏡の挿入部60のxyz方向に加わる加速度の向きと、内視鏡の挿入部60のxyz方向への移動量とに基づいて内視鏡の挿入部60が術部Qに対して近付いているのか、又は遠ざかっているのかを判定し、かつ術部Qに対する内視鏡の光軸のずれを求めることが可能である。この術部Qに対する光軸のずれは、上記図4に示すのと同様に、内視鏡の挿入部60の視野内の術部Qの位置がずれることになる。コントラストAF制御部52は、内視鏡の光軸のずれを補正してAF制御を行うことができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1:支持機構、2:顕微鏡本体、3:フォーカス制御系、4:ベース、4a:架台、4b,4c:アーム、5:鏡体部、9:対物光学系、10:焦準機構、10a:駆動モータ、10b:変換機構、10L,10R:変倍光学系、6:観察鏡筒、11L,11R:結像レンズ、12L,12R:接眼レンズ、13:赤外発光素子、14:発光光学系、15L,15R:観察光軸、16:ミラー、17:受光光学系、18:光電変換素子、19:ダイクロイックプリズム、20:反射面、23:光軸、30L,30R:撮像素子、40:加速度センサ、40a:チップ素子、41:移動量演算部、42:センサ用AF制御部、43:フォーカスモータ制御駆動部、50:CCU、51:3Dモニタ、52:コントラストAF制御部、53:切替え制御部。

Claims (16)

  1. 被検体にフォーカスするための焦準機構を備え、当該焦準機構により前記被検体にフォーカスした状態で前記被検体を観察するための観察装置本体と、
    前記観察装置本体の移動を検出するための移動センサと、
    前記移動センサにより前記観察装置本体の移動を検出したときに、当該移動センサから出力される検出信号に基づいて前記観察装置本体の移動情報を求め、この移動情報に基づいて前記焦準機構を駆動制御して前記被検体にフォーカスするフォーカス制御部と、
    を具備することを特徴とする医療用観察装置。
  2. 前記フォーカス制御部は、前記移動センサから出力される検出信号に基づいて前記観察装置本体の前記移動情報として移動量及び移動方向を求め、これら移動量及び移動方向に基づいて前記焦準機構を駆動制御することを特徴とする請求項1記載の医療用観察装置。
  3. 前記移動センサは、加速度センサ、光学センサ又は磁気センサを有することを特徴とする請求項2記載の医療用観察装置。
  4. 前記移動センサは、前記観察装置本体に設けられることを特徴とする請求項3記載の医療用観察装置。
  5. 前記フォーカス制御部は、前記移動センサから出力される前記検出信号から前記観察装置本体が前記被検体に近付く方向に移動すると、前記近付いた前記移動量に対応して焦点距離を短く制御し、かつ前記観察装置本体が前記被検体から遠ざかる方向に移動すると、前記遠ざかる前記移動量に対応して焦点距離を長く制御することを特徴とする請求項4記載の医療用観察装置。
  6. 前記フォーカス制御部は、前記移動センサから出力される検出信号に基づいて前記観察装置本体の前記移動方向を3次元方向で求めることを特徴とする請求項5記載の医療用観察装置。
  7. 前記観察装置本体を支持し、当該観察装置本体を3次元方向に移動させる支持機構を備え、
    前記フォーカス制御部は、前記移動センサから出力される検出信号に対して第1のしきい値を設定し、当該第1のしきい値以下の前記検出信号であれば前記観察装置本体の移動量及び移動方向に基づいて前記焦準機構を駆動制御しないように制御する、
    ことを特徴とする請求項1記載の医療用観察装置。
  8. 前記第1のしきい値は、前記観察装置本体の焦点深度に対応する値に設定されることを特徴とする請求項7記載の医療用観察装置。
  9. 前記フォーカス制御部は、前記移動センサから出力される前記検出信号から求められた前記観察装置本体の前記移動量と前記観察装置本体の倍率とに基づいて前記被検体が前記観察装置本体の視野外に外れたことを認識すると、前記焦準機構の駆動制御を停止することを特徴とする請求項1記載の医療用観察装置。
  10. 前記フォーカス制御部は、前記移動センサから出力される検出信号に基づいて前記観察装置本体の移動量及び移動方向を求め、これら移動量及び移動方向に基づいて前記焦準機構を駆動制御する第1の制御部と、
    前記観察装置本体により観察される前記被写体の情報に基づいて前記焦準機構を駆動制御する第2の制御部とを有し、
    前記移動センサにより検出される前記観察装置本体の移動量に応じて前記第1と前記第2の各制御部を切り替える、
    ことを特徴とする請求項1記載の医療用観察装置。
  11. 前記フォーカス制御部は、前記移動センサにより検出される前記観察装置本体の移動量が第2のしきい値よりも大きければ、前記第1の制御部によって前記焦準機構を駆動制御し、前記観察装置本体の移動量が第2のしきい値よりも小さければ、前記第2の制御部によって前記焦準機構を駆動制御することを特徴とする請求項10記載の医療用観察装置。
  12. 前記観察装置本体を支持し、当該観察装置本体を3次元方向に移動させる支持機構と、
    前記支持機構を駆動制御する支持機構制御部と、
    を備え、
    前記観察装置本体は、ズーム機能を備え、
    前記フォーカス制御部は、前記支持機構制御部と前記ズーム機能との動作に連動して前記センサ用と前記コントラスト用制御部とを切り替える、
    ことを特徴とする請求項10又は11記載の医療用観察装置。
  13. 前記フォーカス制御部は、前記観察装置本体により観察される前記被写体の情報に基づいて前記焦準機構を駆動制御する第2の制御部を有し、
    前記移動センサから出力される検出信号に基づいて前記観察装置本体の移動量を求め、この移動量に応じて前記第2の制御部による少なくともフォーカスエリアの位置及びその大きさを制御する、
    ことを特徴とする請求項1記載の医療用観察装置。
  14. 前記焦準機構による前記被検体に対するフォーカスの機構は、コントラスト方式又は位相差方式を含むことを特徴とする請求項1記載の医療用観察装置。
  15. 被検体にフォーカスするための焦準機構を備え、当該焦準機構により前記被検体にフォーカスした状態で前記被検体を観察するための観察装置本体を備えた医療用観察装置のフォーカス制御方法において、
    前記観察装置本体の移動を移動センサにより検出し、
    前記移動センサにより前記観察装置本体の移動を検出したときに、当該移動センサから出力される検出信号に基づいて前記観察装置本体の移動量及び移動方向を求め、これら移動量及び移動方向に基づいて前記焦準機構を駆動制御して前記被検体にフォーカスする、
    ことを特徴とする医療用観察装置のフォーカス制御方法。
  16. 被検体にフォーカスするための焦準機構と、前記観察装置本体の移動を検出する移動センサとを備え、当該焦準機構により前記被検体にフォーカスした状態で前記被検体を観察するための観察装置本体を備えた医療用観察装置のコンピュータに、
    前記移動センサから出力される検出信号から前記観察装置本体の移動を検出させる移動検出機能と、
    前記移動センサにより前記観察装置本体の移動を検出したときに、当該移動センサから出力される検出信号に基づいて前記観察装置本体の移動量及び移動方向を求め、これら移動量及び移動方向に基づいて前記焦準機構を駆動制御して前記被検体にフォーカスするフォーカス制御機能と、
    を実現させる医療用観察装置のフォーカス制御プログラム。
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