JP2014105485A - 折戸 - Google Patents

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Abstract

【課題】
ラッチを枠体に嵌め込む必要がなく、また安全性にも優れた折戸を提供すること。
【解決手段】
隣接する二枚のパネル11、21を回動自在に連結する連結体41、43と、二枚のパネル11、21のそれぞれに取り付けて噛み合いを維持する一対の歯車18、28と、パネル21と連結体41を回動不能に拘束可能なラッチ51と、折戸を開く際に操作するノブ32、36と、その動作をラッチ51に伝達する主ワイヤ61と、で折戸を構成して、連結体41には、ラッチ51が嵌まり込む受入穴47を設ける。これにより枠体には、ラッチ51を嵌め込む必要がなくなる。そしてノブ32、36をパネル21の表裏面に配置して、それらはパネル21から遠ざかる方向にのみ変位可能とする。これにより表裏面いずれにおいても、通行者はパネル21を手前側に引き寄せて折戸を開くことになり、安全性に優れる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数のパネルを回動自在に連結した折戸に関する。
折戸は、二枚以上のパネルを回動自在に連結したもので、戸袋が不要で、しかも開閉に要する空間が開き戸より狭いなど、様々な利点があり、車両の乗降口やユニットバスの出入口などで使用されている。折戸が二枚のパネルで構成される場合、一方のパネルは、戸の外縁を囲む枠体に対して回動自在に取り付けられ、他方のパネルは、枠体に沿って延びるガイドで移動が規制される。そのため戸を開閉する際、二枚のパネルを上から見ると、二等辺三角形を維持しながら移動していく。そして戸が完全に開いた際は、二枚のパネルが重なり、枠体から直角に突出する。
戸は、必要に応じて、閉じた状態や開いた状態を維持できることが好ましい。そのため折戸についても、パネルの移動を規制する機能を持たせることが多い。具体例としては、エアシリンダなどでパネルを一方向に押し付けるものや、パネルと枠体を貫通するようにラッチを差し込むものなどが挙げられる。ラッチはノブと連動しており、ノブを操作することでラッチが引き抜かれ、パネルが自在に移動できるようになる。
折戸に関しては、後記特許文献などのように、様々な技術開発が進められている。特許文献1では、折戸を外側から開く際、内側にいる人への安全性を向上させたラッチ付引き手が開示されている。この折戸の引き手は、係合ラッチと連動しており、引き手を操作すると係合ラッチが移動して、扉を自在に開くことができる。しかし人感センサにより、内側に人がいることを検知した場合、係合ラッチの移動を規制して、外側から扉を開くことができない。
特許文献2では、折戸を構成する扉体が閉鎖する際、扉体を素早く静止できる折戸装置が開示されている。この折戸装置は、戸先側と戸尻側の二枚の扉体と、これらを囲む不動部位と、からなり、不動部位には、扉体のガイドとなる移動支持部を設けてあり、さらに移動支持部と戸先側扉体との間には、凹凸係合手段を組み込んである。扉体が完全に閉鎖した瞬間、凹凸係合手段が嵌まり込むことで、扉体は、振り子状に揺れることなく、素早く不動部位と一体化する。
特開2000−356062号公報 特開2009−280996号公報
折戸を閉じた状態に維持するため、パネルにラッチを組み込む場合、パネルを囲む枠体には、ラッチが嵌まり込む溝や穴などを設ける。そのため枠体の構成や材質などを自由に選択することは難しく、需要者が望むデザインの折戸を提供できない恐れがある。この点を解消するには、ラッチの構造を根本的に見直す必要がある。
閉じている折戸を開くには、パネルを手前側に引き寄せるか、あるいは奥側に押し込む必要がある。仮にパネルを手前側に引き寄せる場合、当人はパネルの挙動を把握できるため、パネルと接触する可能性は極めて低く、安全性に問題はない。しかしパネルを奥側に押し込む場合、偶然にも反対側に人が居合わせると、その人は不意に飛び出してくるパネルと接触する恐れがあるほか、接触を回避しようとして転倒する恐れもある。この点は、パネルに透光性を持たせることで解決可能だが、それでも死角が残るなど万全の対策ではない。またパネルを奥側に押し込むことで、二枚のパネルの間に指などを挟む恐れもある。したがって安全性を考慮すると、折戸を開く際は、パネルを手前側に引き寄せることが好ましい。
本発明はこうした実情を基に開発されたもので、ラッチを枠体に嵌め込む必要がなく、また安全性にも優れた折戸の提供を目的としている。
前記の課題を解決するための請求項1記載の発明は、二枚のパネルの側端面同士が隣接し且つ両パネルが回動自在に連結している折戸であって、隣接する前記二枚のパネルの境界を跨ぐように配置して、それぞれの前記パネルに対して回動自在に取り付ける連結体と、隣接する前記二枚のパネルのそれぞれに取り付け、噛み合いを維持する一対の歯車と、前記パネルと前記連結体を回動不能に拘束可能なラッチと、折戸を開く際に操作されるノブと、該ノブの動作を前記ラッチに伝達する伝達手段と、を備え、前記連結体または前記パネルのいずれか一方には、凹状の受入穴を設け、さらに前記ラッチには、該受入穴に嵌まり込む突入片を設け、該突入片が前記受入穴に嵌まり込むことで、前記パネルと前記連結体は回動不能になり、前記伝達手段により、前記突入片が前記受入穴から引き抜かれることで、前記パネルと前記連結体は回動可能になることを特徴とする折戸である。
本発明による折戸は、直立したパネルを複数並べた構成で、隣接するパネルの側端面同士がわずかな隙間を隔てて平行に並んでおり、且つ隣接するパネルは、回動自在に連結される。なおパネルは、三枚以上連結することもできる。また従来の折戸と同様、全てのパネルは、鴨居などで構成される枠体の中を塞ぐように取り付けられる。そして端寄りの一枚のパネルは、枠体に対して回動自在に取り付けられ、さらに残りのパネルは、枠体から離脱しないよう、ガイドで移動範囲が規制される。そのため戸の開閉時、各パネルは一定の軌跡を描く。
連結体は、隣接する二枚のパネルを回動自在に連結するためのもので、隣接する二枚のパネルの境界を跨ぐように配置して、さらにそれぞれのパネルに対して回動自在に取り付ける。連結体を用いることで、二枚のパネルの隙間は一定に維持され、且つ一方のパネルは、他方のパネルの周囲を自在に回動可能となる。なお個々のパネルには、連結体を回動自在に取り付けるための中心軸を組み込む。この計二列の中心軸は、パネル側端面の長手方向と平行に揃える。
連結体を介して二枚のパネルが連結されると、個々のパネルは、二列の中心軸を中心として左右両方向に回動できる。そのため折戸が閉じている際、パネルは手前側と奥側の両方向に開くことができる。なお連結体は、二枚のパネルを連結する重要な役割を担い、さらにパネルに作用する垂直荷重を受け止めるため、一定の強度が必要で、パネルの上下二箇所に同心で配置することが多い。
歯車は、二枚のパネルの回動を同期させるために用い、噛み合う一対の歯車のうち一方は、一方のパネルに取り付け、他方の歯車は、他方のパネルに取り付け、二枚のパネルの境界で両歯車が噛み合う。当然ながら個々の歯車は、直径を揃えた上、連結体の中心軸と同心に揃え、且つパネルとは回動不能に取り付ける。このように一対の歯車を用いることで、二枚のパネルの挙動が規制され、一方のパネルと連結体を回動不能に固定すると、他方のパネルも連動して回動不能になる。なお歯車は、パネルの境界に一組だけ配置することもできるが、連結体と同様、上下に二組配置することが多い。
ラッチは、パネルと連結体を回動不能に固定して、折戸が閉じた状態を維持するために用い、パネルと連結体を貫通するように差し込まれる。さらにラッチは、連結される複数のパネルのうち、いずれか一枚の中に組み込まれ、且つパネルの中で一定の方向に変位可能とする。そして突入片と受入穴は、パネルと連結体を回動不能とする機能を実現する部位で、突入片は、ラッチの先端部分などに設けて、受入穴は、突入片と対向する位置に設ける。突入片が受入穴に嵌まり込むことで、ラッチがパネルと連結体のいずれにも接触して、双方を回動不能に固定する。
受入穴は、連結体の表面を削った凹状である。ただしこれとは逆に、連結体の内部にラッチを収容して、パネルの方に受入穴を設けることもできる。なお隣接する二枚のパネルは、歯車で連動しており、一枚のパネルと連結体との回動を規制できれば、必然的に二枚のパネルが回動不能となる。そのためラッチは、二枚のパネルの境界において、いずれか一方のパネルだけに組み込めばよい。
突入片と受入穴の形状は、自在に決めることができるが、パネルが一直線に並ぶ直前の段階で、突入片が受入穴に嵌まり込むよう、双方をテーパー状にすることが多い。また受入穴は、突入片を確実に嵌め込むことができ、且つパネルと連結体を回動不能にできるならば、全周が閉じた穴ではなく、溝状でも構わない。そのほか、閉じたパネルの微動を防止するため、ラッチは緩みなく内部に組み込む必要がある。
伝達手段は、ノブの操作をラッチに伝達するためのもので、ワイヤや金属棒などを用いる。ノブを操作していない場合、突入片は、バネなどの弾性体によって受入穴に嵌まり込み、折戸を開くことができない。しかしノブを操作することで、突入片は受入穴から引き抜かれ、折戸を開くことができる。なお、ノブにスイッチを組み込み、ラッチをソレノイドやモーターで駆動するならば、伝達手段は電気回路となる。
折戸が完全に開いた際、隣接するパネルは折り重なり、双方の面同士が密着する。そのため、ノブがパネルから飛び出していると、隣接するパネルと干渉して十分な開口幅を得られない。この問題を解消するためノブは、パネルの表面に埋め込むことが好ましい。ただしノブの埋め込みが難しい場合、ノブと対向するパネルの表面を部分的に陥没させる。
このようにラッチは、パネルと連結体を貫通するように差し込む構造とすることで、パネルを囲む枠体には、ラッチを嵌め込むための穴や溝などを設ける必要がない。そのため枠体の構成や材質などを自由に選択できる。
請求項2記載の発明は、折戸の表裏面いずれにおいても、パネルを手前側に引き寄せて開く構造とするためのもので、ノブは、パネルの表面と裏面の両方に配置してあり、且ついずれとも手前側に引き寄せる方向に変位することを特徴とする。このノブは、パネルの表面と裏面の両方に配置するため、両面から折戸を開くことができる。なお「表面」と「裏面」は、パネルの最も広い二面を識別するために規定したもので、「表面」と「裏面」で構造などに差がある訳ではない。
さらにこのノブは、ヒンジ式の自動車ドア(外側のもの)と同様、手前側に引き寄せる方向(パネルから遠ざかる方向)にのみ変位可能とする。そのため折戸を開く際は、パネルの表面と裏面のいずれについても、ノブを引き寄せて、パネルを手前側に突出させることになる。
実際にノブを操作した際は、まず突入片が受入穴から引き抜かれて、二枚のパネルが自在に回動できるようになり、さらに操作を続けることでパネルが手前側に開いていく。なおノブを手前側に引き寄せた後、意図的に反対方向に押し込むと、ラッチが変位して再び突入片が受入穴に嵌まり込み、パネルを奥側に開くことはできない。
請求項3記載の発明は、折戸を閉じる際の操作を円滑にするためのもので、ノブには、パネルに形成した掛け穴に嵌まり込む副ラッチを設け、副ラッチが掛け穴から引き抜かれることで、ノブが変位可能となることを特徴とする。折戸を閉じる際、操作者の位置によっては、ノブを手前側に引き寄せることがある。ところがノブを手前側に引き寄せると、内部の伝達手段を介してラッチが後退してしまい、二枚のパネルが一直線に並んだ時点でも、ラッチが本来の機能を発揮できず、パネルの静止にやや時間を要することがある。
本発明はこの事態に対応したもので、ノブに副ラッチを設けて、またパネルには、副ラッチが嵌まり込む掛け穴を形成して、掛け穴から副ラッチを引き抜くことで、初めてノブを手前側に引き寄せることのできる構造としている。副ラッチを設けることで、通常、ノブはパネルと一体化しており、単純にノブを手前側に引き寄せても、ノブだけが変位することはなく、ラッチが後退することもない。そのため折戸を閉じる際、二枚のパネルが一直線に並ぶと直ちにラッチが機能して、パネルは素早く静止する。なお折戸を開く際は、ノブの引き寄せに先立ち、副ラッチを掛け穴から引き抜く操作を行う。そのほか副ラッチの具体的な構成は自在だが、折戸を開く際の操作を円滑に実施できるよう配慮する。
請求項1記載の発明のように、折戸を構成する二枚のパネルを連結体と歯車で連結した上、ラッチをパネルと連結体との間で作用させることで、パネルを囲む枠体には、ラッチを嵌め込むための穴や溝などを設ける必要がない。そのため枠体の構成や材質などは、自由に選択でき、需要者が望むデザインの折戸を提供できる。またラッチ全体をパネルや連結体の内部に収容することで、その存在を覆い隠すことができ、折戸の美感を向上できる。
請求項2記載の発明のように、パネルの表面と裏面の両方にノブを配置して、両ノブとも、手前側に引き寄せる方向にのみ変位可能とすることで、パネルの表裏面いずれにおいても、通行者は、パネルを奥側に押し込むことができない。そのため通行者から見て、折戸の反対側に別の人が居合わせた場合でも、その人とパネルが接触することを防止でき、安全性に優れている。
請求項3記載の発明のように、ノブに副ラッチを設けることで、通常、ノブはパネルと一体化している。そのため折戸を閉じる際、ノブを手前側に引き寄せた場合でも、ラッチの後退を防止でき、二枚のパネルが一直線に並ぶと直ちにラッチが機能して、パネルを素早く静止させることができる。
本発明による折戸の構成例を示す斜視図で、図の上方は折戸全体を描いており、図の下方は下部中央の詳細を描いている。 図1のラッチと連結体の詳細を示す斜視図と縦断面図である。 図1に描いた折戸の下部中央の構成要素を示す斜視図である。 図1に描いた折戸の上部中央の構成要素を示す斜視図である。 図1に描いた折戸の中央内部を示す斜視図で、突入片は受入穴に嵌まり込んでいる。 図5と同様、折戸の中央内部を示す斜視図だが、突入片は受入穴から引き抜かれている。 図6の右側のパネルを奥側に押し込み、二枚のパネルが重なった状態の斜視図で、ラッチが組み込まれたパネルが手前側に位置している。 図7とは逆に、右側のパネルを手前側に引き寄せ、二枚のパネルが重なった状態の斜視図で、ラッチが組み込まれたパネルが奥側に位置している。 図1で描いたノブ周辺の詳細を示す斜視図である。 ノブと主ワイヤとの接続構造を示す斜視図である。 図1の折戸を拡大した斜視図で、左右二枚のパネルが一直線に並んでいる。 図11の表面側のノブを引き寄せて折戸を開いた状態の斜視図である。 図12とは逆に、裏面側のノブを引き寄せて折戸を開いた状態の斜視図である。 ラッチの大半を連結体に埋め込み、パネルに受入穴を設けた構成を示す斜視図である。 図14の各要素を組み上げた状態の斜視図で、図の上方はラッチが引き抜かれており、図の下方はラッチが下降している。 図13のように折戸が開いた後、徐々に折戸を閉じていき、完全に閉じる直前の状態の斜視図である。 ノブに副ラッチを組み込み、単にノブを手前側に引き寄せただけでは、副ワイヤを引き出すことができない構成を示す斜視図である。 図17のノブがパネルに組み込まれた状態の斜視図で、図の上方はノブがパネルに埋め込まれており、図の下方はノブがパネルから飛び出している。
図1は、本発明による折戸の構成例を示しており、図の上方は折戸全体で、図の下方は下部中央の詳細である。この折戸は図のように、直立する左右二枚のパネル11、21が一直線に並び、その上に直線状のガイド64を配置してある。なおガイド64は、折戸を囲む枠体(図示は省略)に固定されている。そして右側のパネル11の上面右端には、支点14が突出しており、その先端がガイド64に差し込まれている。支点14は、ガイド64に対して回動自在で、右側のパネル11の回動中心となる。また左側のパネル21の上面左端には、従動軸24が突出している。従動軸24は、ガイド64の中に差し込まれ、その長手方向にのみ移動できる。そのため支点14と従動軸24は、ガイド64から離れることができず、二枚のパネル11、21の境界部分がガイド64から突出する。
二枚のパネル11、21は、上下の連結体41、43を介して連結されている。連結体41、43は、中央がくびれた「8」の字状で、パネル11、21の境界を跨ぐように差し込まれる。連結体41、43を差し込むため、パネル11、21の側端面には、側溝12、22、13、23を形成してある。側溝12、22、13、23の高さは、連結体41、43の厚さと等しく、左右のパネル11、21で段差が生じることを防止しているほか、垂直荷重の伝達を担う。またパネル11、21の境界の上下両面には、噛み合いを維持する一対の歯車18、28を取り付けてある。
左側のパネル21の表面と裏面の両方には、折戸を開く際に操作するノブ32、36を組み込んである。ノブ32、36は通常、パネル21に埋め込まれているが、操作する際は、手前側に引き寄せる。またノブ32、36の背後に指を差し入れるため、ノブ32、36の周辺には、パネル21をくり抜いた凹部31、35を設けてある。凹部31、35は、パネル21の表面と裏面で高さを変えて、必要な奥行きを確保している。
二枚のパネル11、21の境界部分は、図の下方のような構造となっている。それぞれのパネル11、21には、連結体41を貫通して上下に延びる中心軸15、25を差し込んであり、しかも連結体41は、いずれの中心軸15、25に対しても自在に回動できる。そのため図では、二枚のパネル11、21が一直線に並んでいるが、これらを「く」の字状に折り曲げることもできる。また連結体41の上下面は、パネル11、21に設けた側溝12、22の上下面と接触している。
二枚のパネル11、21の境界下面には、一対の歯車18、28を取り付けてある。個々の歯車18、28は、中心軸15、25と同心で、ビス68によってパネル11、21と完全に一体化している。なお二列の中心軸15、25の距離は、連結体41で一定に維持される。そのため二枚のパネル11、21の交角が変化した場合でも、一対の歯車18、28の噛み合いは維持される。さらに一対の歯車18、28は歯数を揃えてあり、折戸を開閉する際、二枚のパネル11、21は二等辺三角形を維持しながら変形していく。
左側のパネル21の内部には、折戸を閉じた状態に維持するラッチ51が収容されている。ラッチ51は細長い棒状で、パイプ54やスライダ56や突入片57などで構成され、その中には中心軸25が貫通しており、上下にのみ変位できる。また連結体41には、突入片57を嵌め込むための受入穴47を形成してあり、実際に突入片57が下降して受入穴47に嵌まり込むと、パネル21と連結体41が回動不能になる。なお突入片57は、円滑に受入穴47に嵌まり込むよう、先細り形状としてある。
ラッチ51は、主ワイヤ61とリンク63で上下に変位する。主ワイヤ61は、ノブ32、36の操作をラッチ51に伝える伝達手段であり、いずれかのノブ32、36を操作すると、主ワイヤ61が引き上げられる。またリンク63は、パネル21の内部に設けた支点ピン30によって回動可能で、その中間部分に主ワイヤ61が係止されており、さらにリンク63の先端部分がラッチ51と接続している。そのため主ワイヤ61が引き上げられると、リンク63を介して、ラッチ51も引き上げられる。
折戸が閉じている際、パネル11、21には風圧など様々な外力が作用するが、ラッチ51はこれらの外力に耐えて、パネル11、21の移動を防止する必要がある。またラッチ51に緩みがあると、パネル11、21の微動を抑えることができない。そのためラッチ51は、中心軸25のほか、案内孔34と案内壁26で拘束されている。案内孔34は、パネル21の内部に設けた丸孔で、ラッチ51のパイプ54に応じた内径で、パイプ54の半径方向の変位を規制する。対して案内壁26は、パネル21の内部に設けた垂直の壁面で、スライダ56を挟むように左右に配置してあり、スライダ56は、案内壁26の表面を滑りながら上下に変位する。
弾性体60は、案内孔34とスライダ56との間に挟み込まれるコイルバネで、圧縮した状態で組み込まれ、常時、ラッチ51を押し下げる反力を発生する。そのため主ワイヤ61を緩めると、ラッチ51は直ちに落下して、突入片57が連結体41に接触する。そのほか、二枚のパネル11、21が対向する側端面は、中心軸15、25を中心とした半円形としてあり、どのような状態でも隙間は一定に維持される。
図2は、図1のラッチ51と連結体41の詳細を示している。ラッチ51は、パイプ54とリング55とスライダ56と突入片57で構成され、パイプ54は、中心軸25を無理なく差し込み可能な内径で、中心軸25に沿って上下に変位できる。またリング55は、パイプ54を無理なく差し込み可能な内径で、パイプ54に沿って上下に変位できるほか、パイプ54に対して回転することもできる。さらにリング55の外周面には、図1のリンク63と接続するため、丸棒状の接続ピン59が突出している。なおパイプ54の上端には、リング55の抜け出しを防止するツバ58を設けてある。
スライダ56は直方体状だが、パイプ54を差し込むため、中心に孔を設けてある。また突入片57は、中央がくびれて且つ先端をやや先細りにした形状で、さらに中心軸25を無理なく差し込めるよう、中心に孔を設けてある。このラッチ51を組み立てる際は、まずリング55の中にパイプ54を差し込み、次にスライダ56の中にパイプ54の下端部を差し込み、最後にパイプ54の下端面を突入片57の上面に接触させる。そしてパイプ54とスライダ56と突入片57を接着などで完全に一体化する。
連結体41は、二枚のパネル11、21の境界を跨ぐように配置され、二つの曲面からなる「8」の字状で、それぞれの曲面は、パネル11、21の側端面と同心になっている。また連結体41には、中心軸15、25を差し込むための中孔45を二箇所に設けてある。中孔45は、中心軸15、25の回動を規制しない内径とするが、緩みを生じてはならない。さらに突入片57を嵌め込むため、連結体41の上面には、受入穴47を形成してある。受入穴47は、突入片57に対応して中央がくびれているほか、奥に向かうに連れて先細りとしてある。
中孔45に差し込まれた二列の中心軸15、25は、一定の距離を維持する。また中心軸25に差し込まれたラッチ51は、上下に変位できる。そしてラッチ51が下降すると、突入片57が受入穴47に嵌まり込み、以降、ラッチ51と連結体41は、中心軸25に対して一体で回動する。なお、突入片57と受入穴47の双方を先細りとすることで、突入片57の下面と連結体41の上面が同一高さに揃った際、双方にはある程度の隙間がある。そのため二枚のパネル11、21が一直線に並ぶ直前、突入片57は受入穴47に嵌まり込み、その後、突入片57が受入穴47の奥に達することで、二枚のパネル11、21が自然に一直線に並ぶ。
図3は、図1に描いた折戸の下部中央の構成要素を示している。二枚のパネル11、21には、連結体41を差し込むための側溝12、22を設けてあり、さらに中心軸15、25を差し込むため、軸孔19、29を設けてある。中心軸15、25は、パネル11、21の上下を貫通しており、その両端にナット65を螺合してパネル11、21に固定され、連結体41や歯車18、28の回転中心としての機能を担う。また歯車18、28は、ビス68でパネル11、21に取り付ける。
ラッチ51のリング55は、案内孔34の上に配置する。また弾性体60は、案内孔34とスライダ56との間に挟み込む。そのためラッチ51は、決められた手順でパネル21の中に組み込む。そしてラッチ51に中心軸25を差し込み、さらにリンク63の右端を接続ピン59に差し込むことで、ラッチ51は、リンク63によって上下に変位する。なおリンク63の左端は、パネル21内部の支点ピン30に差し込まれているほか、リンク63の中間部分には、主ワイヤ61が係止されており、ラッチ51を引き上げることができる。
図4は、図1に描いた折戸の上部中央の構成要素を示している。折戸の上部についても、左右のパネル11、21を跨ぐように連結体43を配置して、さらに一対の歯車18、28をビス68で取り付けている点は、下部と同じである。また中心軸15、25は、パネル11、21の上下を貫通しているため、連結体43や歯車18、28は、下部と同心になっている。そのほか二枚のパネル11、21には、連結体43を差し込むための側溝13、23を設けてあり、その上下には、中心軸15、25を差し込むための軸孔19、29を設けてある。なお折戸の上部にはラッチ51が存在しない。そのため連結体43は、単純な「8」の字状で、その上下面は単純な平面である。
図5は、図1に描いた折戸の中央内部を示し、突入片57は受入穴47に嵌まり込んでいる。なおパネル11、21の上端部と下端部との間は、形状に変化がないため、作図を省略している。中心軸15、25は、パネル11、21の軸孔19、29に差し込まれており、さらに連結体41、43や歯車18、28を貫通している。そして中心軸15、25の両端部には、歯車18、28を挟み込むようにナット65を螺合してあり、パネル11、21と中心軸15、25は一体化している。
連結体41、43は、上下とも二列の中心軸15、25が差し込まれており、個々の中心軸15、25を中心として自在に回動できる。また連結体41、43は、パネル11、21の側端面に設けた側溝12、22、13、23に隙間なく差し込まれ、左右のパネル11、21に段差が生じることはなく、歯車18、28は円滑な噛み合いを維持する。そしてこの図では、主ワイヤ61が緩んでおり、リンク63は、支点ピン30から垂れ下がり、連動するラッチ51も、弾性体60の反力で下降している。そのため突入片57は、受入穴47に嵌まり込んでいる。
突入片57が受入穴47に嵌まり込むことで、中心軸25を中心として連結体41を回動させた場合、ラッチ51も一体で回動しようとする。その際、ラッチ51のスライダ56は、左右の案内壁26に挟み込まれており、左側のパネル21は、連結体41と一体で回動する。このように、突入片57が受入穴47に嵌まり込むことで、パネル21と連結体41が一体化する。さらに一対の歯車18、28が噛み合っており、右側のパネル11も連結体41に対して回動できない。そのため二枚のパネル11、21は、外力を受けた場合でも、それに対抗して一直線に並んだ状態を維持する。
このように、パネル21と連結体41との回動を一箇所でも規制できれば、隣接する二枚のパネル11、21は回動不能に一体化する。そのためラッチ51は、パネル21上部のほか、隣接するパネル11に組み込むこともできる。ただしラッチ51を組み込むには、リンク63などを周辺に配置する必要がある。
図6は、図5と同様、折戸の中央内部を示しているが、突入片57は受入穴47から引き抜かれている。この図では、主ワイヤ61に張力が作用しており、リンク63は、支点ピン30を中心として持ち上げられ、ラッチ51も連動して引き上げられている。そのため突入片57は、受入穴47から引き抜かれ、二枚のパネル11、21は自在に回動できる。なおこの際、スライダ56と案内孔34との間隔が狭くなり、弾性体60は上下に圧縮される。
図7は、図6の右側のパネル11を奥側に押し込み、二枚のパネル11、21が重なった状態で、ラッチ51が組み込まれたパネル21が手前側に位置している。図6の右側のパネル11を奥側に押し込むと、この図のように、二枚のパネル11、21が重なり、折戸が全開した状態になる。パネル11、21の回動に伴い、パネル11、21と連結体41、43との位置関係も変化していき、この図では、パネル11、21の厚さ方向に連結体41、43が突出している。
二枚のパネル11、21が折れ曲がった後、主ワイヤ61が緩み、弾性体60の反力でラッチ51が押し下げられた場合でも、突入片57の下面と受入穴47の上面との輪郭がずれるため、突入片57が受入穴47に嵌まり込むことはなく、双方が面接触する。この両面を摺動可能な状態に仕上げておくことで、双方が面接触した際も、連結体41は、中心軸25に対して自在に回動可能で、パネル11、21も自在に移動可能である。ただし二枚のパネル11、21がほぼ一直線に並ぶと、弾性体60の反力で直ちに突入片57が受入穴47に嵌まり込み、パネル11、21の移動が不可能になる。
図8も、二枚のパネル11、21が重なった状態だが、図7とは逆に、右側のパネル11を手前側に引き寄せており、ラッチ51が組み込まれたパネル21が奥側に位置している。このように、連結体41、43と歯車18、28で連結された二枚のパネル11、21は、互いに重なるまでの範囲で自在に回動できる。
図9は、図1で描いたノブ32、36周辺の詳細を示している。ノブ32、36は、パネル21の表面と裏面の両方に取り付ける細長い棒状で、一端側には、パネル21に取り付けるための丸孔73と、半円状に突出した出鼻72を設けてある。また他端側には、副ワイヤ62、66を差し込んである。
凹部31、35は、ノブ32、36全体をパネル21に埋め込むため、表面および裏面をくり抜いたもので、ノブ32、36の背後に指を差し入れ可能な深さを確保してある。そのため凹部31、35は、パネル21の表面と裏面で高さを変えて、反対面に貫通しないよう配慮してある。そのほか凹部31、35には、ノブ32、36の丸孔73に差し込むシャフト33を組み込んであり、その奥には、出鼻72と接触する当接面37を設けてある。なおノブ32、36や凹部31、35は、表裏面とも同一形状である。
丸孔73にシャフト33を差し込み、ノブ32、36をパネル21に取り付けると、ノブ32、36は、副ワイヤ62、66でパネル21に引き寄せられ、パネル21にノブ32、36が埋め込まれる。この時、ノブ32、36は、パネル21から遠ざかる方向にのみ変位できる。なお実際にノブ32を手前側に引き寄せると、図下方の「ノブを取り付けた状態」のように、ノブ32の右側がパネル21から飛び出し、副ワイヤ62が引き出される。引き続きノブ32を引き寄せると、やがて出鼻72が当接面37に接触して、以降、ノブ32を引き寄せる力は、パネル21を移動させるために利用される。
図10は、ノブ32、36と主ワイヤ61との接続構造を示している。主ワイヤ61は、図1などのように、ノブ32、36とラッチ51を連動させる伝達手段としての機能を担う。ただし本発明では、ノブ32、36をパネル21の表裏面両方に設けるため、単純にノブ32、36と主ワイヤ61を接続することができない。そのため個々のノブ32、36の操作は、副ワイヤ62、66とブロック69を介して、主ワイヤ61に伝達する。
ブロック69は単純な直方体で、パネル21の内部に形成した四列の凸条39により、直線状にのみ移動できる。また個々の副ワイヤ62、66は、スプリング70を介してストッパ71に固定されている。そしてストッパ71をパネル21に一体化すると、ノブ32、36を引き寄せることでスプリング70が引張され、この反力でノブ32、36を元の状態に戻すことができる。
図11は、図1の折戸を拡大して描いたもので、左右二枚のパネル11、21が一直線に並んでいる。二枚のパネル11、21は、枠体10の中に収容されており、さらにパネル11、21の上には、直線状のガイド64を配置してある。そして右側のパネル11の上面から突出する支点14は、ガイド64に差し込まれており、右側のパネル11は、支点14を中心として回動できる。また左側のパネル21の上面から突出する従動軸24は、ガイド64の中に差し込まれ、その長手方向にのみ移動できる。そのため支点14と従動軸24はガイド64から離れることができず、二枚のパネル11、21が開閉する際は一定の軌跡を描き、パネル11、21の境界部分がガイド64から最も突出する。
二枚のパネル11、21は、上下の連結体41、43を介して連結されており、また二枚のパネル11、21の境界には、噛み合いを維持する一対の歯車18、28を取り付けてある。さらに、左側のパネル21の表裏面両方には、ノブ32、36を取り付けてある。通常、ノブ32、36は、パネル21に埋め込まれた状態で、内部のラッチ51は、連結体41に嵌まり込んでいる。そのためパネル11、21は移動不能になっており、風圧などで自然に開くことはない。ただしノブ32、36に指を掛けて手前側に引き寄せると、ラッチ51が連結体41から引き抜かれて、二枚のパネル11、21が移動可能になり、引き続きノブ32、36を手前側に引き寄せることで、パネル11、21が手前側に突出して、折戸が開いていく。
図12は、図11の表面側のノブ32を引き寄せて折戸を開いた状態である。二枚のパネル11、21は右下方向に突出して重なっており、ガイド64の下に通路が確保される。このように折戸が開いた際は、図7のように、ラッチ51が連結体41に嵌まり込むことができず、二枚のパネル11、21は自在に移動できる。なお折戸を再び閉じる際は、ノブ32を手前側に引き寄せて、二枚のパネル11、21を「く」の字状に開いた後、ノブ32を押し込んでいく。そして二枚のパネル11、21が一直線に並ぶ直前、ラッチ51が連結体41に嵌まり込み、閉じた状態が維持される。
図13は、図12とは逆に、裏面側のノブ36を引き寄せて折戸を開いた状態である。二枚のパネル11、21は左上方向に突出して重なっており、ガイド64の下に通路が確保される。このように本発明では、パネル11、21の表面側と裏面側のいずれにおいても、折戸を開きたい場合、ノブ32、36を手前側に引き寄せて、パネル11、21を手前側に突出させる必要がある。そのため、折戸の反対側に別の人が居合わせた場合でも、パネル11、21がその人と接触することを防止でき、安全性に優れている。
図14は、ラッチ52の大半を連結体42に埋め込み、パネル21に受入穴27を設けた構成を示す。ラッチ52は、パネル21と連結体42を跨ぐように配置できればよく、この図のように、その大半を連結体42に埋め込み、対するパネル21に受入穴27を設けてもよい。この連結体42は、ラッチ52を埋め込むために厚さを増大させて、さらにラッチ52を収容する矩形断面の空洞46を設けてある。なおスライダ56は、空洞46の中をガタ付くことなく摺動できる大きさとしてある。そのためラッチ52は、上下のみ変位可能で、突入片57を受入穴27に嵌め込むことができる。
この図では、中心軸25と連結体42が非接触となる。ただし双方の間にはスライダ56が介在しており、連結体42は、中心軸25を中心として円滑に回動できる。またラッチ52の上部は、空洞46から突出しており、パイプ54は案内孔34に差し込まれ、ツバ58とリング55は、案内孔34よりも上に位置する。なお案内孔34は、パイプ54を回動自在に保持できる内径としてあり、連結体42やラッチ52は、パネル21に対して自在に回動できる。
図15は、図14の各要素を組み上げた状態である。なお図の上方は、ラッチ52が引き抜かれており、突入片57が受入穴27から離れている。そのため連結体42は、中心軸25を中心として、自在に回動できる。その際、ラッチ52は連結体42と一体で回動するが、案内孔34はパイプ54を拘束しないため、回動を阻害されることはない。
図の下方は、ラッチ52が下降して、その突入片57が受入穴27に嵌まり込んだ状態で、ラッチ52を介してパネル21と連結体42が一体化して、二枚のパネル11、21は一直線に並ぶ。なお図示を省略しているが、本来は図1などのように、接続ピン59にはリンク63を接続する。そのため接続ピン59は、突入片57などと一体で回動してはならず、接続ピン59の根元のリング55は、パイプ54に対して回動自在である。
図16は、図13のように折戸が開いた後、徐々にパネル11、21を閉じていき、完全に閉じる直前の状態を示している。この際、図の手前側から折戸を完全に閉じるには、ノブ32を手前側に引き寄せる。しかしノブ32を引き寄せることで、必然的にラッチ51が後退してしまう。そのため、二枚のパネル11、21が一直線に並んでも、ラッチ51が連結体41に嵌まり込むことはなく、やがてパネル11、21が反対側に突出する。その後、ノブ32を押し込み、二枚のパネル11、21が一直線に並ぶと、ラッチ51が正常に機能して、ようやくパネル11、21が静止する。このように、折戸を閉じる際の状況によっては、ノブ32を引き寄せた後に押し込むことを要求され、操作が複雑化する。
図17は、図16で説明した事態を改善するためのもので、ノブ32に副ラッチ78を組み込み、単にノブ32を手前側に引き寄せただけでは、副ワイヤ62を引き出すことができない構成を示している。このノブ32の中には、副ラッチ78を収容するため、長手方向に延びる中溝75を形成してある。また副ラッチ78は細長い棒状で、中溝75に沿って移動可能で、その右端をノブ32から突出させる。さらにパネル21の凹部31には、ノブ32から突出した副ラッチ78を嵌め込むため、掛け穴38を形成してある。そして、副ラッチ78が掛け穴38に嵌まり込むと、ノブ32はパネル21と一体化して、副ワイヤ62を引き出すことができない。
副ラッチ78の左端には、平面状の指当板79を設けてある。指当板79は、スリット76を通過してノブ32の側面に位置しており、人為的に副ラッチ78を操作することができる。また中溝75の左端には、押バネ77を組み込んであり、常時、副ラッチ78を右方向に押し出し、その先端をノブ32の右端から突出させて、掛け穴38に嵌め込む。折戸を開く際は、指当板79を左方向に移動させ、副ラッチ78を掛け穴38から引き抜く。
副ラッチ78の移動範囲は、スリット76で規制されており、副ラッチ78がノブ32から離脱することはない。また副ラッチ78の先端は半円形に形成してある。そのため、パネル21から飛び出したノブ32が元の状態に戻る際は、副ラッチ78がパネル21の表面に接触して左側に押し込まれ、その後、副ラッチ78が掛け穴38に到達すると、押バネ77によって双方が自動的に嵌まり込む。
図18は、図17のノブ32がパネル21に組み込まれた状態である。通常は上方の図のように、ノブ32がパネル21に埋め込まれている。さらに副ラッチ78は、掛け穴38に嵌まり込んでおり、ノブ32とパネル21は一体化している。そのため単純にノブ32を引き寄せただけでは、副ワイヤ62が引張されることはない。仮に図16の折戸にこのノブ32を導入するならば、ノブ32を手前側に引き寄せると直ちにラッチ51が連結体41に嵌まり込み、素早くパネル11、21を静止できる。
閉じた折戸を開く際は、下方の図のように、まず指当板79を左方向に移動させて、副ラッチ78を掛け穴38から引き抜く。そうするとノブ32が回動可能になり、ノブ32がパネル21から飛び出すと副ワイヤ62が引張され、パネル21は移動可能になる。なお副ラッチ78は、これまでに示した構成に限定される訳ではなく、同等の機能を発揮できるならば、詳細は自在に決めてよい。
10 枠体
11 パネル(図の右側の方)
12 側溝(下側)
13 側溝(上側)
14 支点
15 中心軸
18 歯車
19 軸孔
21 パネル(図の左側の方)
22 側溝(下側)
23 側溝(上側)
24 従動軸
25 中心軸
26 案内壁
27 受入穴
28 歯車
29 軸孔
30 支点ピン
31 凹部
32 ノブ
33 シャフト
34 案内孔
35 凹部
36 ノブ
37 当接面
38 掛け穴
39 凸条
41 連結体(下側:受入穴あり)
42 連結体(下側:ラッチを収容)
43 連結体(上側)
45 中孔
46 空洞
47 受入穴
51 ラッチ(パネルの中に収容)
52 ラッチ(連結体の中に収容)
54 パイプ
55 リング
56 スライダ
57 突入片
58 ツバ
59 接続ピン
60 弾性体
61 主ワイヤ(伝達手段)
62 副ワイヤ
63 リンク
64 ガイド
65 ナット
66 副ワイヤ
68 ビス
69 ブロック
70 スプリング
71 ストッパ
72 出鼻
73 丸孔
75 中溝
76 スリット
77 押バネ
78 副ラッチ
79 指当板

Claims (3)

  1. 二枚のパネル(11、21)の側端面同士が隣接し且つ両パネル(11、21)が回動自在に連結している折戸であって、
    隣接する前記二枚のパネル(11、21)の境界を跨ぐように配置して、それぞれの前記パネル(11、21)に対して回動自在に取り付ける連結体(41、42、43)と、
    隣接する前記二枚のパネル(11、21)のそれぞれに取り付け、噛み合いを維持する一対の歯車(18、28)と、
    前記パネル(21)と前記連結体(41、42)を回動不能に拘束可能なラッチ(51、52)と、
    折戸を開く際に操作されるノブ(32、36)と、
    該ノブ(32、36)の動作を前記ラッチ(51、52)に伝達する伝達手段(61)と、
    を備え、
    前記連結体(41)または前記パネル(21)のいずれか一方には、凹状の受入穴(47、27)を設け、さらに前記ラッチ(51、52)には、該受入穴(47、27)に嵌まり込む突入片(57)を設け、
    該突入片(57)が前記受入穴(47、27)に嵌まり込むことで、前記パネル(21)と前記連結体(41、42)は回動不能になり、
    前記伝達手段(61)により、前記突入片(57)が前記受入穴(47、27)から引き抜かれることで、前記パネル(21)と前記連結体(41、42)は回動可能になることを特徴とする折戸。
  2. 前記ノブ(32、36)は、前記パネル(21)の表面と裏面の両方に配置してあり、且ついずれとも手前側に引き寄せる方向に変位することを特徴とする請求項1記載の折戸。
  3. 前記ノブ(32、36)には、前記パネル(21)に形成した掛け穴(38)に嵌まり込む副ラッチ(78)を設け、該副ラッチ(78)が該掛け穴(38)から引き抜かれることで、該ノブ(32、36)が変位可能となることを特徴とする請求項2記載の折戸。
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