JP2014105326A - 粘着剤およびこれを用いた光学フィルム - Google Patents

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【課題】 本発明は、青色可視光をカットし、かつ耐久性に優れた粘着剤を提供することができる。また、該粘着剤を用いてLED光源等の青色可視光放射対象物に対して、任意の位置に簡易に貼り付けをすることができる光学フィルムを提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、粘着性樹脂と380〜500ナノメートルに極大吸収波長を有する青色可視光吸収剤を含有する粘着剤であり、該粘着剤を透光性基体上に積層した光学フィルムである。また、前記青色可視光吸収剤が、粘着性樹脂100質量部に対して、0.001〜0.05質量部含有することが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、可視光線の透過を調整した粘着剤に関し、該粘着剤を用いた光学フィルムに関する。
近年、パソコンやテレビの他に、スマートフォンやタブレット、あるいは、発光ダイオード(以下、LEDという)を用いた照明機器の急速な浸透により、人工的な光源に長時間接する頻度がますます増加している。これら光源から発せられる可視光線のうち、約380〜500ナノメートルの短波長の青色領域の光(以下、青色可視光という)が、目の健康上問題となりうるものとして注目されている。青色可視光は可視光線の中で、紫外線に最も近い性質を有するため最もエネルギーが高く目の角膜や水晶体で吸収されないため、光が網膜に達し、視細胞を傷つけやすいといわれている。
従来上記の問題を解決する技術として白色発光装置の発光部に、フィルターからなるスペクトル除去手段を備える発明が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら前記従来技術におけるフィルターからなるスペクトル除去手段では、
発光光源に直接設けているため、任意の位置に簡易に青色可視光を除去する手段を設けることができないという問題を有していた。
特開2008−311532号公報
本発明は、以上のような問題点を鑑みてなされたものであり、青色可視光をカットし、かつ耐久性に優れた粘着剤を提供することができる。また、該粘着剤を用いてLED光源等の青色可視光放射対象物に対して、任意の位置に簡易に貼り付けをすることができる光学フィルムを提供することを目的とする。
(1)本発明の粘着剤は、粘着性樹脂と380〜500ナノメートルに極大吸収波長を有する青色可視光吸収剤を含有することを特徴とする。
(2)また、本発明の粘着剤は、上記(1)の粘着剤であって青色可視光吸収剤が、粘着性樹脂100質量部に対して、0.001〜0.05質量部含有することを特徴とする。
(3)また、本発明の光学フィルムは、上記(1)又は(2)の粘着剤を透光性基体上に積層したことを特徴とするものである。
本発明の粘着剤は、LED光源からの青色可視光を吸収することができる。したがって、人体に有害な可視光を吸収でき、安全にLED光源等の青色可視光放射対象物を目視することができる。また、該粘着剤を用いてLED光源等の青色可視光放射対象物に簡易に貼り付けをすることができる光学フィルムを提供することができる。
実施例1の粘着剤による透過スペクトルを示した図である。 実施例2の粘着剤による透過スペクトルを示した図である。 実施例3の粘着剤による透過スペクトルを示した図である。
本発明における380〜500ナノメートルに極大吸収波長を有する青色可視光吸収剤としては、次の黄色系着色剤、オレンジ系着色剤などを挙げることができる。
黄色系着色剤、オレンジ系着色剤としては、例えば、次のようなものが挙げられる。なお、以下の染料・顔料などの色材の種類は、C.I.(カラーインデックス)番号で記載する。
黄色顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、4、5、6、12、13、14、16、17、18、20、24、55、65、73、74、81、83、86、87、93、94、95、97、98、100、101、108、109、110、113、116、117、120、123、125、128、129、133、137、138、139、147、148、150、151、153、154、155、156、166、168、169、170、171、172、173、175などである。
オレンジ顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ1、2、5、13、15、16、17、18、19、31、34、36、38、40、42、43、51、52、55、59、60、61、62などである。
染料としては、アゾ系染料、キノリン系染料、ニトロ系染料、カルボニル系染料、メチン系染料などが挙げられる。
アゾ系染料としては、例えば、C.I.アシッドイエロー11、C.I.アシッドオレンジ7、C.I.ダイレクトイエロー12、C.I.ダイレクトオレンジ26、C.I.リアクティブイエロー2、C.I.ディスパースオレンジ5、C.I.モルダントイエロー5、C.I.ソルベントイエロー16などが挙げられる。
キノリン系染料として、例えば、C.I.ソルベントイエロー33、C.I.アシッドイエロー3、C.I.ディスパースイエロー64などが挙げられる。ニトロ系染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー1、C.I.アシッドオレンジ3、C.I.ディスパースイエロー42などが挙げられる。メチン系染料として、例えば、C.I.ディスパースイエロー201などが挙げられる。
また、コバルト錯体系色素などが挙げられ、コバルト錯体系色素として例えば、C.I.ソルベントイエロー89などが挙げられる。
具体的には、アゾ系染料としては、次の化1のモノアゾ系染料が挙げられる。このような化1のモノアゾ系染料としては、オリエント化学工業社製の商品名:Oil Yellow 5001を挙げることができる。
Figure 2014105326
また、メチン系染料としては次の化2、化3のメチン系染料が挙げられる。このような化2のメチン系染料としては、有本化学工業社製の商品名:Plast Yellow DY−352、Plast Yellow 8070を挙げることができる。また、このような化3のメチン系染料としては、オリエント化学工業社製の商品名:Oil Yellow 8000を挙げることができる。
Figure 2014105326
Figure 2014105326
前記青色可視光吸収剤は、粘着性樹脂100質量部に対して、0.001〜0.05質量部含有することが全光線透過率維持の理由で好ましい。青色可視光吸収剤の含有量が0.001質量部未満は380〜500ナノメートル光のカット性能不足の問題を有しやすいため好ましくなく、0.05質量部より多いと全光線透過率が低下し画像が暗く見えるなどの問題を有しやすいため好ましくない。
粘着性樹脂としては、常温で粘着性(タック性)を発現する樹脂であれば使用できる。粘着性樹脂としては、例えば、天然ゴム;スチレンーブタジエン系、ポリイソブチレン系、イソプレン系等の合成ゴム;アクリル樹脂、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、ブチルアクリレート、エチルアクリレートの重合体;オレフィン樹脂、例えば、ポリスチレン−エチレン/ブチレン共重合体、ポリエチレン、ポリスチレン−エチレン−プロピレンの共重合体;シリコーン樹脂、例えば、ビニルポリジメチルシロキサンの共重合体、ビニルトリクロロシラン−アルコキシシラン共重合体;ウレタン樹脂、例えば、ポリイソシアネートと下記のポリオールとの反応により得られるもの:ポリエステルポリオール、ポリエステルポリオール・ポリラクトンポリオール等、ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル、不飽和ポリエステルなどを挙げることができる。
特にアクリル樹脂が好ましい。アクリル樹脂は、高い全光線透過率が得られやすく、好ましい接着性を得ることができる。アクリル樹脂は下記のアクリル系ポリマーを含有することが好ましい。
アクリル系ポリマーは、アルキル(メタ)アクリレートモノマーを少なくとも含有することが好適であり、官能基含有ポリマー(カルボキシル基含有モノマーと水酸基含有モノマーとアミノ基含有モノマーとアミド基含有モノマーとエポキシ基含有モノマーから選択される少なくとも一種)と、前記アルキル(メタ)アクリレートモノマーとを重合させて得られるものであることがより好適である。これらのポリマーの中でもアルキル基の炭素数が4〜12のアルキル(メタ)アクリレート{(メタ)アクリル酸アルキルエステル}モノマーと水酸基含有モノマーとを含有して重合されてなるアクリル系ポリマーを使用することが好適である。アクリル系ポリマーは、粘着剤樹脂固形分成分100質量部に対し50質量部以上含まれていることが好適であり、60〜99.9質量部の範囲がより好適である。
アルキル(メタ)アクリレート(アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート)としては、特に制限されないが、例えば、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。尚、モノマー成分としてのアルキル(メタ)アクリレートは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。これらのアクリレートの中でも、n−ブチル(メタ)アクリレートの単体が特に好適である。アルキル(メタ)アクリレートの含有量は、アクリル系ポリマー100質量部中、1〜100質量%であればよいが、50〜99質量%が好適であり、70〜98質量%が更に好適である。
カルボキシル基含有モノマーとしては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸等が挙げられる。また、これらのカルボキシル基含有モノマーの無水物も、カルボキシル基含有モノマーとして用いることができる。
水酸基含有モノマーとしては、例えばアクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル等が挙げられる。
アミノ基含有モノマーとしては、例えばアクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等が挙げられる。
アミド基含有モノマーとしては、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等が挙げられる。
エポキシ基含有モノマーとしては、例えばアクリル酸グリシジルエーテル、メタクリル酸グリシジルエーテル、アクリル酸−2−エチルグリシジルエーテル、メタクリル酸−2−グリシジルエーテル等が挙げられる。
カルボキシル基含有モノマーと水酸基含有モノマーとアミノ基含有モノマーとアミド基含有モノマーとエポキシ基含有モノマーは架橋剤との架橋点として作用する。これら官能基を含有するモノマーは0.1〜15質量%の割合で使用される。
アクリル系ポリマーは、公知の重合方法により製造することができるが、例えば、溶液重合法、乳化重合法、塊状重合方法や紫外線照射による重合方法等が挙げられる。また、重合に際して用いられる重合開始剤、連鎖移動剤などは、公知のものを適宜用いることが可能である。
アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、10万〜200万が好適であり、30万〜150万がより好適であり、40万〜120万が更に好適である。
上記アクリル系ポリマーは、ガラス転移温度が0℃未満であることが好ましく、−20℃未満であれば粘着性は更に良好なものとなるので好ましい。なお、ガラス転移温度は示差走査熱量計(DSC)により測定されるショルダー値である。
また、粘着性樹脂は、架橋剤を含有していることが好適である。架橋剤としては、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、イミン系架橋剤、過酸化物系架橋剤、等が挙げられる。これらの中でも、エポキシ系架橋剤や、イソシアネート系架橋剤が好適である。
エポキシ系架橋剤は、エポキシ化合物を含有し、エポキシ化合物としては、例えば、グリセリンジグリシジルエーテルなどが挙げられる。エポキシ系架橋剤の使用量は、アクリル系ポリマー100質量部に対して、0.001〜2質量部、好ましくは0.01〜1質量部、さらに好ましくは0.02〜0.5質量部である。エポキシ系化合物の使用量が0.001質量部未満では密着性や耐久性の点で好ましくない。
イソシアネート系架橋剤は、イソシアネート化合物を含有し、イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、クロルフェニレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、テトラメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添されたジフェニルメタンジイソシアネートなどのイソシアネートモノマー及びこれらイソシアネートモノマーをトリメチロールプロパンなどの多価アルコールと付加したアダクト系イソシアネート化合物、イソシアヌレート化合物、ビュレット型化合物、さらには公知のポリエーテルポリオールやポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオールなどを付加反応させたウレタンプレポリマー型のイソシアネートなどが挙げられる。これらイソシアネート系化合物のなかでも、透光性基体との密着性向上の面からは、キシリレンジイソシアネート等のアダクト系イソシアネート化合物が好ましい。
イソシアネート系架橋剤の使用量は、アクリル系ポリマー100質量部に対して、0.001〜5質量部、好ましくは0.01〜3質量部、さらに好ましくは0.02〜2.5質量部である。イソシアネート系化合物の使用量が0.001質量部未満では密着性や耐久性の点で好ましくない。
本発明の粘着剤には、その他、種々の公知の添加剤を添加することができるが、粘着付与剤、可塑剤、ガラス繊維、ガラスビーズ、金属粉、その他の無機粉末等からなる充填剤、顔料、着色剤、充填剤、酸化防止剤、防錆剤、紫外線吸収剤等を使用することもできる。
前記の粘着剤を透光性基体上に積層することにより光学フィルムとすることができる。透光性基体と粘着剤は隣接して積層されていてもよいし、透光性基体と粘着剤の間に他の層を有していてもよいし、粘着剤上に他の層を有していてもよい。また、粘着剤の両面に透光性基体を積層してもよい。
ここで他の層としては、例えば、ハードコート層、偏光層、光拡散層、低反射層、防汚層、帯電防止層、紫外線・近赤外線(NIR)吸収層、電磁波シールド層などを挙げることができる。
透光性基体上に粘着剤を積層する手法としては、通常の塗工方式や印刷方式が適用される。具体的には、エアドクターコーティング、バーコーティング、ブレードコーティング、ナイフコーティング、リバースコーティング、トランスファロールコーティング、グラビアロールコーティング、キスコーティング、キャストコーティング、スプレーコーティング、スロットオリフィスコーティング、カレンダーコーティング、ダムコーティング、ディップコーティング、ダイコーティング等のコーティングや、グラビア印刷等の凹版印刷、スクリーン印刷等の孔版印刷等の印刷等が使用できる。
透光性基体としては、透光性である限り特に限定されず、石英ガラスやソーダガラス等のガラスも使用可能であるが、ポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、シクロオレフィンコポリマー(COC)、含ノルボルネン樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルスルホン、セロファン、芳香族ポリアミド等の各種樹脂フィルムを好適に使用することができる。これらの各種樹脂フィルムの表面(片面又は両面)に剥離層を設けることもできる。
これら透光性基体の透明性は高いものほど良好であるが、全光線透過率(JIS K7105)としては80%以上、より好ましくは90%以上が良い。また、透光性基体の厚さとしては、軽量化の観点からは薄い方が好ましいが、その生産性やハンドリング性を考慮すると、1〜700μmの範囲のもの、好ましくは25〜250μmを使用することが好適である。
透光性基体表面に、アルカリ処理、コロナ処理、プラズマ処理、スパッタ処理などのトリートメント処理、界面活性剤、シランカップリング剤などのプライマーコーティング、Si蒸着などの薄膜ドライコーティングなどを施すことも可能である。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
(アクリル系の粘着性樹脂の調製)
モノマーとしてブチルアクリレート(427.3g)、エチルアクリレート(171.2g)、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート(1.5g)を秤量し、十分に混合して重合性モノマー混合物(a1)を得た。次いで、この重合性モノマー混合物(a1)300gと酢酸エチル160gとをフラスコに入れた。また、滴下ロートに300gの重合性モノマー混合物(a1)、16gの酢酸エチル及び0.15gの2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチル)バレロニトリルを入れ、よく混合して滴下用混合物(a2)を調製した。
次に、窒素ガスを20ml/分で流通させながら、上記フラスコの内温を95℃まで上昇させ、重合開始剤である2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチル)バレロニトリル(0.15g)をフラスコに投入し、重合反応を開始させた。そして、このフラスコに滴下ロートから滴下用混合物(a2)を90分掛けて滴下した。滴下用混合物(a2)の滴下終了後、粘度の上昇に応じて酢酸エチルで希釈を行いながら、6時間の熟成を行った。反応終了後、重量平均分子量60万、酸価0mgKOH/gのアクリル系粘着剤を得た。
[実施例1]
青色可視光吸収剤(C.I.ソルベントイエロー33、オリエント化学工業社製の商品名:Oil Yellow 5001、極大吸収波長:約395ナノメートル)をメチルエチルケトン(以下、MEKという)に溶解し、固形分1%の色素溶液を調整した。一方、別に架橋剤としてイソシアネート系硬化剤コロネートL(日本ポリウレタン工業製)をMEKに溶解し、固形分10%の架橋剤溶液を調製した。そして、上記のアクリル系粘着剤100質量部中に固形分比で上記色素溶液を0.015質量部、上記架橋剤溶液を0.9質量部となる様に添加・混合し本発明の粘着剤を得た。
上記のようにして調製された粘着剤をアプリケーターにて剥離PET(リンテック製、商品名:PET38C)に塗工した。塗工時の厚みは乾燥後の粘着剤厚みが25μmになる様に調整した。次いで、80℃のオーブン中にて2分間乾燥させた。この粘着剤からなる層に剥離フィルム(リンテック製、商品名:PET3801)を貼り合せ、常温で7日間養生させ、実施例1の光学フィルムを作製した。
[実施例2]
実施例1において、前記青色可視光吸収剤として、青色可視光吸収剤(C.I.ディスパースイエロー201、有本化学工業社製の商品名:Plast Yellow DY−352、極大吸収波長:約440ナノメートル)に代えた以外は同様にして本発明の粘着剤及び光学フィルムを得た。
[実施例3]
実施例1において、前記青色可視光吸収剤として、青色可視光吸収剤(C.I.ソルベントイエロー89、チバ・ジャパン社製の商品名:Orasol Yellow 2RLN、極大吸収波長:約470ナノメートル)に代えた以外は同様にして本発明の粘着剤及び光学フィルムを得た。
[評価]
前記で得た実施例1〜3の光学フィルムから軽剥離側剥離PETを剥がし、易接着処理光学PET(東洋紡社製、商品名:コスモシャインA4300)に貼り合せた。さらに、各光学フィルムから重剥離側剥離PETを剥がし、評価試験用の粘着型光学フィルムを得た。得られた評価試験用の各光学フィルムに対して、分光光度計(島津製作所製、商品名:UV3150)により透過スペクトルを測定した。
各光学フィルムの透過スペクトルを図1〜3に示した。
図1〜3から明らかなように、実施例1〜3の光学フィルムは、波長380〜500ナノメートルの間に透過率が低い極大値を有し、青色可視光をカットしていることが確認された。
したがって、本発明の粘着剤は、青色可視光をカットし、かつ耐久性に優れた粘着剤である。また、本発明の光学フィルムは、該粘着剤を用いて照明器具などのLED光源等の青色可視光放射対象物に対して、任意の位置に簡易に貼り付けをすることができる。

Claims (3)

  1. 粘着性樹脂と380〜500ナノメートルに極大吸収波長を有する青色可視光吸収剤を含有することを特徴とする粘着剤。
  2. 前記青色可視光吸収剤が、粘着性樹脂100質量部に対して、0.001〜0.05質量部含有することを特徴とする請求項1に記載の粘着剤。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の粘着剤を透光性基体上に積層したことを特徴とする光学フィルム。
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