JP2009249602A - 赤外線吸収性粘着剤組成物、粘着フィルム、プラズマディスプレイパネル用光学フィルム及び多層光学フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】湿度等で色調の変化の少ない赤外線吸収性粘着剤組成物およびこれを表面に有する粘着フィルム及び多層光学フィルムを提供することにある。
【解決手段】プラズマディスプレイパネル用光学フィルム7は、光学基板7aと反射防止層7bとを含む。粘着樹脂層12を用いて、光学基板フィルム7をプラズマディスプレイパネル1の表示部2の前面に貼り付けて、パネルが完成する。粘着樹脂層12を形成する赤外線吸収性粘着剤組成物は、赤外線吸収色素と色調補正用色素を含む。上記色調補正用色素として用いる染料は、当該赤外線吸収性粘着剤組成物を固形フィルムにした状態で、80℃の環境温度で500時間保存した場合、色差の変化ΔEが1.0以下になるように選ばれている。
【選択図】図3
【解決手段】プラズマディスプレイパネル用光学フィルム7は、光学基板7aと反射防止層7bとを含む。粘着樹脂層12を用いて、光学基板フィルム7をプラズマディスプレイパネル1の表示部2の前面に貼り付けて、パネルが完成する。粘着樹脂層12を形成する赤外線吸収性粘着剤組成物は、赤外線吸収色素と色調補正用色素を含む。上記色調補正用色素として用いる染料は、当該赤外線吸収性粘着剤組成物を固形フィルムにした状態で、80℃の環境温度で500時間保存した場合、色差の変化ΔEが1.0以下になるように選ばれている。
【選択図】図3
Description
本発明は一般に赤外線吸収性粘着剤組成物に関するものであり、より特定的には、赤外線吸収機能を有し、かつ高精度で色調補正が可能であり、さらに熱、湿度等で色調の変化の少ない赤外線吸収性粘着剤組成物に関する。この発明はそのような赤外線吸収性粘着剤組成物を表面に有する粘着フィルム及び多層光学フィルムに関する。
図6は、種々の機能フィルムが設けられた従来のプラズマディスプレイパネルの分解斜視図である。プラズマディスプレイパネル1の表示部2の前面側に、電磁波シールド(EMI)フィルム3と、赤外線吸収(NIR)フィルム4と、色調補正用フィルム5と、反射防止(AR)フィルム6とが順番に設けられている。赤外線吸収フィルム4はプラズマディスプレイパネル1から放射される赤外線を遮断するために設けられており、赤外線で働くリモコンの誤動作を防止する。色調補正用フィルム5は、例えば青みなどを付与して色合い・明暗のバランスを整えるために設けられている。これらの機能フィルムは、プラズマディスプレイパネルの製造現場では接着剤で貼り付けられる。
ところで、カラーテレビの場合、色調が購買選択の一つの重要な要素となっている。ここで、色調(Color Tone )について、若干の説明をしておくと、物を見る際に知覚される色で最も一般的であるのは、物体の表面からの反射光による表面色である。この表面色は赤、黄、緑といった有彩色と、白、黒といった無彩色がある。有彩色は赤系統、黄系統、青系統など、いくつかの色あいごとに区別することができる。網膜に達する光の波長に従って決定されるこの色あいの基本的な相違を色相という。有彩色、無彩色ともに、光の輝度が変化すると色の明るさの度合いも変化するが、それを明度という。また、有彩色においてはその色相の色味の含み方によって、鮮やかで冴えた色もあれば、渋く濁った色もある。この色つきの純粋さの度合いを彩度という。これらは色の三つの基本的な性質であり、色の3属性と呼ばれる。
しかしながら、われわれは厳密に3属性の分類に従って色を心理的に知覚するのではない。色の印象は明度と彩度の両感覚を含んだ色の性質に基づいており、それが色調(color tone)である。「色」を使う現場でいちばん問題になるのは、この微妙な色調の違い(色差)である。色彩計があれば、この色差は数値で表わすことができる。
感覚的には、一般に黄色い色調は古びた感じを与え、青色は新品の感じ、高級感を人の目に与える。したがって、商品を差別化し、購買意欲を喚起するためには、画面の色合い・明暗のバランスを整え、例えば新品の感じ、高級感を与えるのが得策である。そのために、色調を補正することの重要性があり、従来は、色調補正用フィルム5をパネルに貼り付けていた。
しかし、図5を再び参照して、ディスプレイパネルの組立て現場で、これらのフィルム3,4,5,6(これらを総称して機能フィルムという)をそれぞれ取り揃え、貼り付けるのは部品点数が多くなり、また位置合わせなどの作業が煩雑であった。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、赤外線吸収フィルム及び色調補正用フィルムを不用とする赤外線吸収性粘着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、熱、湿度等で色調の変化の少ない赤外線吸収性粘着剤組成物を提供することにある
本発明のさらに他の目的は、そのような赤外線吸収性粘着剤組成物を表面に有する粘着フィルム及び多層光学フィルムを提供することにある。
本発明に係る赤外線吸収性粘着剤組成物は、800〜1000nmに最大吸収を有する赤外線吸収色素と、色合い・明暗のバランスを整えるための色調補正用色素と、粘着性樹脂とを含む。上記色調補正用色素として用いる染料は、当該赤外線吸収性粘着剤組成物を固形フィルムにした状態で、80℃の環境温度で500時間保存した場合、色差の変化ΔEが1.0以下になるように選ばれている。
本発明に係る赤外線吸収性粘着剤組成物は、粘着性樹脂を含むので、パネルに他の機能フィルムを貼り付ける際の接着剤としての役割を果たす。また、これに赤外線吸収色素と色調補正用色素を含めたので、赤外線吸収(NIR)フィルム及び色調補正用フィルムを別途用意する必要がなくなり、その分、部品点数が少なくなる。また、色調補正用色素として用いる染料は、当該赤外線吸収性粘着剤組成物を固形フィルムにした状態で、80℃の環境温度で500時間保存した場合、色差の変化ΔEが1.0以下になるように選ばれているので、色目についての耐久性が保証され、需要者の安心が確保される。
また、色調補正用色素として、400〜800nmに最大吸収を有するアントラキノン系染料(Red、Green、Violet)の3色及び/又はメチン系染料(Yellow)の計4色の染料を選ぶことにより、広い範囲の色調補正を行うことができ、かつ、熱、湿度等で色調の経時変化が少なくなることがわかった。アントラキノン系染料、メチン系染料は、その化学構造から類推して、溶媒に対する溶解性がよく、粘着剤組成物中に安定な状態で配合されているため、熱、湿度などによって壊れにくいためと考えている。熱、湿度などの耐久性を得るためには色調補正色素として染料のほかに顔料の使用が考えられるが、顔料の場合、粘着剤組成物中に分散するのみであり、使用時にヘイズが高くなる可能性が高い。
上記粘着性樹脂の固形分100質量部に対し、上記色調補正用色素を0.01〜0.2質量部含むのが好ましい。0.2質量部以上含めると、色差の経時変化が許容範囲を超え、0.01質量部より少ないと、色調補正の効果が減少する。
上記粘着性樹脂は、アクリルポリマーを含む。アルキル基の炭素数が4〜8のアクリル酸アルキルエステルを使用すると得られる粘着剤の粘着力、柔軟性が良好になる、とくにアクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルが好ましい。カルボキシル基含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマーを共重合すると、イソシアネート系架橋剤などを用いて架橋することができる。
本発明の他の局面に従う粘着フィルムは、上記赤外線吸収性粘着剤組成物が基材フィルム上に形成されてなる粘着フィルムに係る。
本発明のさらに他の局面に従うプラズマディスプレイパネル用光学フィルムは、上記赤外線吸収性粘着剤組成物が基材フィルム上に形成されてなる。
本発明のさらに他の局面に従う多層光学フィルムは、透明性樹脂基材と、上記透明性樹脂基材の一方の面に設けられた、電磁波を遮断する電磁波シールドメッシュ層と、上記電磁波シールドメッシュ層を覆うように、上記透明性樹脂基材の一方の面側に設けられた粘着性樹脂層と、上記透明性樹脂基材の他方の面に設けられた反射防止層とを備える。上記粘着性樹脂層を、上記赤外線吸収性粘着剤組成物で形成していることを特徴とする。
本発明のさらに他の局面に従う多層光学フィルムは透明性樹脂基材と、上記透明性樹脂基材の一方の面に設けられた、電磁波を遮断する電磁波シールドメッシュ層と、上記透明性樹脂基材の他方の面に粘着性樹脂層により貼り付けられた反射防止層とを備える。上記粘着性樹脂層を上記赤外線吸収性粘着剤組成物で形成していることを特徴とする。
本発明に係る赤外線吸収性粘着剤組成物は、パネルに他の機能フィルムを貼り付ける際の接着剤としての働きを有し、これに赤外線吸収色素と色調補正用色素を含めた。したがって、機能フィルムを接着させるために従来用いていた接着剤の代わりとなり、さらに赤外線吸収フィルム及び色調補正用フィルムを別途用意する必要がなくなり、ひいては部品点数が減る。また、色調補正用染料として、当該赤外線吸収性粘着剤組成物を固形フィルムにした状態で、80℃の環境温度で500時間保存した場合、色差の変化ΔEが1.0以下になるように選んでいるので、熱、湿度等で色調の経時変化が少ない。
赤外線吸収機能を有し、かつ高精度で色調補正が可能であり、熱、湿度等で色調の変化の少ない赤外線吸収性粘着剤組成物を得るという目的を、赤外線吸収色素と色調補正用色素とを含む粘着性樹脂において、上記色調補正用色素として用いる染料として、当該赤外線吸収性粘着剤組成物を固形フィルムにした状態で、80℃の環境温度で500時間保存した場合、色差の変化ΔEが1.0以下になるように選ぶことによって実現した。以下、この発明の実施例について説明する。
(アクリルポリマー溶液)
n−ブチルアクリレート93.8質量部、アクリル酸6質量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.2質量部、酢酸エチル150質量部、アゾビスイソブチロニトリル0.2質量部を反応容器に入れ、この反応容器内の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌下に窒素雰囲気中で、この反応容器を60℃に昇温させ、4時間反応させた後、酢酸エチル50質量部を添加し、さらに60℃で6時間反応させた。反応後、メチルエチルケトン200質量部を添加、希釈し、アクリルポリマー溶液(重量平均分子量120万、ガラス転移温度−48℃)を得た。
(粘着剤組成物)
上記アクリルポリマー溶液の固形分100質量部に対して、近赤外線吸収色素であるフタロシアニン系色素A(日本触媒株式会社製IR14)0.48質量部、フタロシアニン系色素B(日本触媒株式会社製IR915)0.79質量部、フタロシアニン系色素C(日本触媒株式会社製EX818)0.79質量部を加え、さらに色調補正用色素としてアントラキノン系色素(有本化学工業FS Red1336)0.048質量部、メチン系色素(有本化学工業FS Yellow1002)0.048質量部を加え、さらにイソシアネート系硬化剤0.275質量部を添加して、粘着剤組成物を調製した。それにメチルエチルケトンを添加して、ホモジナイザーに投入し、10,000rpm、5分間攪拌し、固形分濃度10%の粘着剤組成物を得た。調製した粘着剤組成物をPETフィルム(東洋紡績株式会社製A4300)上に、乾燥後の厚みが20μmになるようにバーコートを用いて塗布し、室温で1分間の予備乾燥後、90℃で3分間乾燥した。乾燥後、粘着剤層側に剥離性基材(東洋紡績株式会社製E−7002,厚み38μm)を貼りあわせ、40℃で48時間熟成させ、近赤外線吸収性粘着フィルムを得た。
(透過率及び色調の測定)
分光光度計(日本分光株式会社製V670)を用いて、300〜1600nmの透過率及び色調の変化ΔEを求めた。
(比較例1)
色調補正用色素(FS Red1336、FS Yellow1002)を添加しないこと以外は、実施例1と同様にして、近赤外線吸収性粘着フィルムを作成した。
(結果)
色特性の計算は、JIS-Z−8701 の方法に従って、各標準光源に対するスペクトル三刺激純値(青(z)・緑(y)・赤(x)の3色での係数)を用いて各波長に対する透過率または反射率にこれらの係数を乗じて求めた。実施例1によれば、x、y値±0.003の精度で色調調整することができた。実施例1および比較例1のいずれも、800〜1000nmに最大吸収を有していた。
図1に、試料を80℃のオーブンに投入し、色差の変化ΔEを経時的に追ってみた結果を示す。実施例1において、比較例1に比べて、色調補正のためにアントラキノン系染料及びメチン系染料を追加的に含んでいるにもかかわらず、500時間後の色差の変化ΔEは0.8以下であり、許容範囲内に収まっていた。
色調補正用色素として、メチン系染料(有本化学工業製 FS Yellow1002)を0.1質量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、近赤外線吸収性粘着フィルムを作成した。
(比較例2)
色調補正用色素として、キノリン系染料(有本化学工業製 Plast Yellow8005)を0.1質量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、近赤外線吸収性粘着フィルムを作成した。
(比較例3)
色調補正用色素として、有機顔料(大日本インキ化学工業製 FASTOGEN SUPER VIOLET)を0.1質量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、近赤外線吸収性粘着フィルムを作成した。
(結果)
(比較例2)
色調補正用色素として、キノリン系染料(有本化学工業製 Plast Yellow8005)を0.1質量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、近赤外線吸収性粘着フィルムを作成した。
(比較例3)
色調補正用色素として、有機顔料(大日本インキ化学工業製 FASTOGEN SUPER VIOLET)を0.1質量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、近赤外線吸収性粘着フィルムを作成した。
(結果)
図2に示す表を参照して、112℃の環境下に24時間投入し、耐久性加速試験を行った結果、色調補正用色素としてキノリン系染料を用いた場合は、色調変化が大きく、顔料を用いた場合は、ヘイズ値が基準値3を超えてしまう。それに対して、メチン系染料を用いた場合は、色調変化も少なく、ヘイズ値も基準値3以下を維持することができた。
図3は、実施例3に係るプラズマディスプレイパネル用光学フィルムの使用例を説明する図である。プラズマディスプレイパネル用光学フィルム7は光学基板7aと、光学基板7aの一方の面に設けられた反射防止層7bを備える。これらは一体化して市販されている。実施例1で作成した赤外線吸収性粘着剤組成物からなる粘着樹脂層12を光学基板7aの他方の面に被覆し、光学フィルム7をプラズマディスプレイパネル1の表示部2の前面側に貼り付けて、パネルを完成させる。図面では、説明上、分解して図示しているが、光学基板7aと反射防止層7bと粘着樹脂層12は一体化している。
粘着樹脂層12を形成する赤外線吸収性粘着剤組成物は、赤外線吸収色素と色調補正用色素を含めているので、赤外線吸収フィルム及び色調補正用フィルムを別途用意する必要がなくなり、部品点数が少なくなる。また、色調補正用色素により、新品感、高級感が与えられる。そしてこの色調補正用色素として用いる染料は、当該赤外線吸収性粘着剤組成物を固形フィルムにした状態で、80℃の環境温度で500時間保存した場合、色差の変化ΔEが1.0以下になるように選ばれているので、熱、湿度等で色調の経時変化が少ない。
本実施例では、プラズマディスプレイパネルに応用する場合を例示したが、本発明はこれに限られるものでなく、液晶ディスプレイパネルに応用することもできる。
図4(A)は、実施例4に係る多層光学フィルムの平面図であり、図4(B)は、図4(A)におけるB−B線に沿う断面図である。
これらの図を参照して、多層光学フィルム8は透明性樹脂基材(PET)9を備える。透明性樹脂基材9の一方の面に、電磁波を遮断する電磁波シールドメッシュ層10が設けられている。透明性樹脂基材層9の他方の面に反射防止層11が設けられている。電磁波シールドメッシュ層10を覆うように、実施例1で作成した赤外線吸収性粘着剤組成物よりなる粘着樹脂層12が、透明性樹脂基材9の一方の面側に設けられている。
電磁波シールドメッシュ層10は、導電性粉末とバインダーとからなる、例えば銀ペーストを用いてスクリーン印刷により、格子状に形成される。粘着樹脂層12側をプラズマディスプレイパネルの表示部の前面側に貼り付けて、パネルを完成させる。
実施例3に係る多層光学フィルム8は、以上のように構成されており、反射防止機能、電磁波シールド機能を有する。粘着樹脂層12内に含まれる赤外線吸収色素により、赤外線吸収機能を有する。また、粘着樹脂層12内に含まれる色調補正用色素により、色調が調節される。さらに、色調補正用色素として用いる染料は、当該赤外線吸収性粘着剤組成物を固形フィルムにした状態で、80℃の環境温度で500時間保存した場合、色差の変化ΔEが1.0以下になるように選ばれているので、熱、湿度等で色調の経時変化が少ない。
図5は、実施例5に係る多層光学フィルムの断面図である。
多層光学フィルム8は、透明性樹脂基材(PET)9を備える。透明性樹脂基材9の一方の面に、電磁波を遮断する電磁波シールドメッシュ層10が設けられている。透明性樹脂基材層9の他方の面に、実施例1で作成した赤外線吸収性粘着剤組成物よりなる粘着樹脂層12を介在させて反射防止層11が貼り付けられている。電磁波シールドメッシュ層10側を、接着剤を用いて、プラズマディスプレイパネルの表示部の前面に貼り付けて、パネルを完成させる。
このような実施例であっても、反射防止機能、電磁波シールド機能、赤外線吸収機能を有する。また、粘着樹脂層12内に含まれる色調補正用色素により、色調が調節される。さらに、色調補正用色素として用いる染料は、当該赤外線吸収性粘着剤組成物を固形フィルムにした状態で、80℃の環境温度で500時間保存した場合、色差の変化ΔEが1.0以下になるように選ばれているので、熱、湿度等で色調の経時変化が少ない。
今回開示された実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
今回開示された実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明に係る赤外線吸収性粘着剤組成物は、赤外線吸収色素と色調補正用色素を含めているので、赤外線吸収フィルム及び色調補正用フィルムを別途用意する必要がなくなり、部品点数を少なくできる。
1 プラズマディスプレイパネル
2 表示部
3 電磁波シールドフィルム
4 赤外線吸収フィルム
5 色調補正用フィルム
6 反射防止層
7 プラズマディスプレイパネル用光学フィルム
7a 光学基板
7b 反射防止層
8 多層光学フィルム
9 透明性樹脂基材
10 電磁波シールドメッシュ層
11 反射防止層
12 粘着樹脂層
2 表示部
3 電磁波シールドフィルム
4 赤外線吸収フィルム
5 色調補正用フィルム
6 反射防止層
7 プラズマディスプレイパネル用光学フィルム
7a 光学基板
7b 反射防止層
8 多層光学フィルム
9 透明性樹脂基材
10 電磁波シールドメッシュ層
11 反射防止層
12 粘着樹脂層
Claims (8)
- 800〜1000nmに最大吸収を有する赤外線吸収色素と、色合い・明暗のバランスを整えるための色調補正用色素と、粘着性樹脂とを含み、
前記色調補正用色素として用いる染料は、当該赤外線吸収性粘着剤組成物を固形フィルムにした状態で、80℃の環境温度で500時間保存した場合、色差の変化ΔEが1.0以下になるように選ばれている赤外線吸収性粘着剤組成物。 - 前記色調補正用色素として、黄色系色素だけメチン系染料を、他の色はアントラキノン系染料を選んでいることを特徴とする請求項1に記載の赤外線吸収性粘着剤組成物。
- 前記粘着性樹脂の固形分100質量部に対し、前記色調補正用色素を0.01〜0.2質量部含む、請求項1又は2に記載の赤外線吸収性粘着剤組成物。
- 前記粘着性樹脂は、アクリルポリマーを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の赤外線吸収性粘着剤組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の赤外線吸収性粘着剤組成物が基材フィルム上に形成されてなる粘着フィルム。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の赤外線吸収性粘着剤組成物が基材フィルム上に形成されてなるプラズマディスプレイパネル用光学フィルム。
- 透明性樹脂基材と、
前記透明性樹脂基材の一方の面に設けられた、電磁波を遮断する電磁波シールドメッシュ層と、
前記電磁波シールドメッシュ層を覆うように、前記透明性樹脂基材の一方の面側に設けられた粘着性樹脂層と、
前記透明性樹脂基材の他方の面に設けられた反射防止層とを備え、
前記粘着性樹脂層を、請求項1〜4のいずれか1項に記載の赤外線吸収性粘着剤組成物で形成していることを特徴とする多層光学フィルム。 - 透明性樹脂基材と、
前記透明性樹脂基材の一方の面に設けられた、電磁波を遮断する電磁波シールドメッシュ層と、
前記透明性樹脂基材の他方の面に粘着性樹脂層により貼り付けられた反射防止層とを備え、
前記粘着性樹脂層を、請求項1〜4のいずれか1項に記載の赤外線吸収性粘着剤組成物で形成していることを特徴とする多層光学フィルム。
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