JP2002131530A - 蛍光体発光型ディスプレイパネル用フィルター及びプラズマディスプレイパネル用フィルター - Google Patents

蛍光体発光型ディスプレイパネル用フィルター及びプラズマディスプレイパネル用フィルター

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JP2002131530A JP2000303178A JP2000303178A JP2002131530A JP 2002131530 A JP2002131530 A JP 2002131530A JP 2000303178 A JP2000303178 A JP 2000303178A JP 2000303178 A JP2000303178 A JP 2000303178A JP 2002131530 A JP2002131530 A JP 2002131530A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 赤、青、緑の3原色発光に影響を及ぼさず、
耐熱性、耐光性等の耐久性に優れた蛍光体発光型ディス
プレイパネル用フィルターを提供する。 【解決手段】 下記一般式(II) 【化1】 〔式(II) 中、Rは、水素原子、置換基を有していて
も良いアルキル基または置換基を有していても良いアリ
ール基を表し、R1は、水素原子、置換基を有していて
も良いアミノ基、置換基を有していてもよいアルキル
基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を
有していても良いアリール基、置換基を有していても良
いアルコキシカルボニル基または置換基を有していても
良いアリールオキシカルボニル基を表し、各々のR1
同じであっても異なっていても良い。R2は、水素原
子、置換基を有していても良いアルキル基または置換基
を有していても良いアリール基を表し、各々のR2は同
じであっても異なっていても良い。〕で表されるピラゾ
ールメチン系色素を含有する蛍光体発光型ディスプレイ
パネル用フィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光体発光型ディ
スプレイパネル用フィルター、特に好適にはプラズマデ
ィスプレイパネル用フィルターに関する。詳しくは特定
のメチン系色素(特に好ましくはピラゾールメチル系色
素)を使用した電子ディスプレイパネル用フィルター、
及びプラズマディスプレイパネル用フィルターに関し、
電子ディスプレイの発光強度を弱めることなく、電子デ
ィスプレイの色調を調節でき、あるいは、発光の色純
度、及び色温度を高めることの出来る蛍光体発光型ディ
スプレイパネル用フィルター、及びプラズマディスプレ
イパネル用フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大型の壁掛けテレビをはじめ種々
の電子機器の表示パネルとしてプラズマディスプレイ、
CRT、蛍光表示管、電界放射型ディスプレイ等の蛍光
体発光型ディスプレイが使用され、その需要が増大し、
今後もその数は益々増加するものと考えられる。
【0003】蛍光体発光型ディスプレイでは、蛍光体に
電子線や紫外線を照射し、赤、青、緑のそれぞれの蛍光
体の発光を利用して3原色発光を得て表示を行うが、こ
れらの三色の発光に影響を及ぼさずに三色の色バランス
の補正する色調整フィルターが求められている。例え
ば、特開昭61−188501号公報、特開平10−2
6704号公報、特開平12−43175号公報など
に、プラズマディスプレイや蛍光表示管に使用する色調
整フィルターが開示されている。
【0004】しかし、画面のの3原色の明るさを損なう
ことなく、かつ色調、色純度をともに満足するフィルタ
ーは得られていなかった。また、蛍光体発光型ディスプ
レイにおいては、赤の色純度を向上させたり、色温度を
上げたりするために600nm近辺に吸収をもつ色素を
配合するが、このような色素を添加することにより、フ
ィルター自体の色調は青から青紫となってしまい、ナチ
ュラルな色調のフィルターが望まれていたが、このよう
な色調調整フィルターは実現できていなかった。
【0005】また、400nm近辺に吸収をもつ色素と
して、一般に紫外線吸収剤をフィルターに配合させるこ
とは知られていたが、紫外線吸収剤の吸収波長の中心は
可視光よりもっと短波長側であったり、吸収する波長領
域が非常に広かったりするため、望まれているように4
00nm近辺のみの波長だけを選択的に吸収することは
不可能であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、赤、青、緑
の3原色発光に影響を及ぼさず、耐熱性、耐光性等の耐
久性の良好な色調整フィルターを与えるメチン系色素及
びそれを使用した色調整フィルター、色純度改善フィル
ター、色再現範囲拡大フィルター等を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明等は、種々検討を
重ね、特定のメチン系色素で、さらには特定のピラゾー
ル基を有するメチン系色素を使用することにより上記目
的が達成されることを見出した。本発明のメチン系色素
を用いることにより、380〜420nm近辺の青〜青
紫を選択的に効率的に吸収することができ、一方他の波
長領域での吸収はほとんどないことからディスプレイ画
面の明るさを損なうこともなく、ナチュラルな色調、即
ち無色のフィルターを得ることが出来、また蛍光体発光
により得られた画面の色調を理想の3原色により近づけ
ることが可能となった。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明は、以下の内容を特徴とする。 (1)下記一般式(I)
【0009】
【化6】
【0010】〔式(I) 中、Rは、水素原子、置換基
を有していても良いアルキル基または置換基を有してい
ても良いアリール基を表し、環A及びBは、各々独立
に、置換基を有していても5〜6員環の複素環基を表
し、Xは−O−又は−NH−を表す。〕で表されるメチ
ン系色素を含有することを特徴とする蛍光体発光型ディ
スプレイパネル用フィルター。 (2)メチン系色素が下記一般式(II)
【0011】
【化7】
【0012】〔式(II) 中、Rは、水素原子、置換基
を有していても良いアルキル基または置換基を有してい
ても良いアリール基を表し、R1は、水素原子、置換基
を有していても良いアミノ基、置換基を有していてもよ
いアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ
基、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有
していても良いアルコキシカルボニル基または置換基を
有していても良いアリールオキシカルボニル基を表し、
各々のR1は同じであっても異なっていても良い。R
2は、水素原子、置換基を有していても良いアルキル基
または置換基を有していても良いアリール基を表し、各
々のR2は同じであっても異なっていても良い。〕で表
されるピラゾールメチ系ン色素であることを特徴とする
上記1の蛍光体発光型ディスプレイパネル用フィルタ
ー。 (3)上記(1)または(2)のメチン系色素、及び下
記一般式(III)
【0013】
【化8】
【0014】〔式(III) 中、A及びBは、各々独立
に、置換基を有していても良いアリール基、置換基を有
していても良い複素環基、または −CH=D (D
は、置換基を有していても良い複素環基を表す。)を表
す。〕 〔式(V) 中、R4は、水素原子、置換基を有していても
良いアルキル基又は置換基を有していても良いアリール
基を表し、各々のR4は同じであっても異なっていても
良い。R5は、水素原子、置換基を有していても良いア
ルキル基、置換基を有していても良いアミノ基、置換基
を有していても良いアルコキシカルボニル基又は置換基
を有していても良いアリールオキシカルボニル基を表
し、各々のR5は同じであっても異なっていても良い。
Xは−O−又は−NH−基を表す。〕で表されるスクア
リリウム系化合物を含有することを特徴とする蛍光体発
光型ディスプレイパネル用フィルター。
【0015】(4)スクアリリウム系化合物が、下記一
般式(IV)で表されるフェニル系スクアリリウム化合物
【0016】
【化9】
【0017】〔式(IV)中、R3は任意の置換基を表
し、各々のR3は同じであっても異なっていても良い。
mは1〜4の整数を、nは0〜4の整数を表す。〕及び
下記一般式(V)で表されるピラゾール系スクアリリウ
ム化合物
【0018】
【化10】
【0019】〔式(V) 中、R4は、水素原子、置換基を
有していても良いアルキル基又は置換基を有していても
良いアリール基を表し、R5は、水素原子、置換基を有
していても良いアルキル基、置換基を有していても良い
アミノ基、置換基を有していても良いアルコキシカルボ
ニル基、又は置換基を有していても良いアリールオキシ
カルボニル基を表し、各々のR4、R5は同一であっても
異なっていても良い。Xは−O−又は−NH−基を表
す。〕から選ばれる少なくとも1種のスクアリリウム系
化合物であることを特徴とする上記(3)の蛍光体発光
型ディスプレイパネル用フィルター。
【0020】(5)前記一般式(IV)で表されるフェ
ニル系スクアリリウム化合物及び前記一般式(V)で表
されるピラゾール系スクアリリウム化合物をともに含有
することを特徴とする上記(4)の蛍光体発光型ディス
プレイパネル用フィルター。 (6)上記の蛍光体発光型ディスプレイパネル用フィル
ターを用いることを特徴とするプラズマディスプレイパ
ネル用フィルター。
【0021】(7) 紫外線吸収層をさらに積層したこ
とを特徴とする上記(6)のプラズマディスプレイパネ
ル用フィルター。 本発明では、蛍光体発光型ディスプレイパネル用フィル
ターに、前記一般式(I)で表されるメチン系色素を用
いるのが特徴である。そして本発明のメチン系色素は3
80〜420nmに波長の吸収極大を有し、しかもシャ
ープな吸収特性を有することから、この部分の波長のみ
を選択的にカットしながら、一方で他の領域の波長はほ
とんど吸収しないので、ディスプレイ画面の明るさを損
なうことなく、効率的に色調調整が出来る。前記一般式
(I)において、環Aの置換基を有していても良い5〜
6員環の複素環基としては、ピラゾール基、イソキサゾ
ール基、ピリジル基等が挙げられ、環Bの置換基を有し
ていても5〜6員環の複素環基としては、ピラゾロン
基、イソキサゾロン基、ピリドン基等が挙げられる。
【0022】一般式(I) における環Aとしてはピラゾー
ル基、環Bとしてはピラゾロン基である場合が好まし
く、一般式(II)で表されるピラゾールメチン系色素が好
ましい。一般式(II)の置換基R、R1およびR2にお
いて、置換基を有していても良いアルキル基の好ましい
ものとしては、次の(i) 〜(v) のようなものが例示でき
る。
【0023】(i)メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ペンンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オク
チル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデ
シル基、ペンタデシル基等の炭素数1〜20の直鎖もし
くは分岐鎖アルキル基; (ii) 置換基としてフッ素原子、塩素原子、臭素原子等
のハロゲン原子を有する前記炭素数1〜20の直鎖もし
くは分岐鎖アルキル基; (iii) 置換基としてヒドロキシ基又はメトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンンチルオキシ
基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオ
キシ基等の炭素数1〜8のアルコキシ基を有する前記炭
素数1〜20の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基 (iV)置換基としてフェニル基、P―トリル基等のアリ
ール基を有する前記炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐
鎖アルキル基 (V)置換基としてフェニルオキシ基、P―トリルオキ
シ基等のアリールオキシ基を有する前記炭素数1〜20
の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基 一般式(II) において、置換基R、R1、R2の置換基を
有していても良いアリール基の好ましいものとしては、
フェニル基、ナフチル基、置換基としてフッ素原子、塩
素原子、臭素原子等のハロゲン原子、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ペンンチル基、ヘキシル
基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基等のアルキル
基、ヒドロキシ基、アルコキシ基(例えば、炭素数1〜
10のアルコキシ基)、スルフォンアミド基、ジアルキ
ル(例えば、炭素数1〜10のアルキル基)スルフォン
アミド基、ニトロ基等で置換されたフェニル基が挙げら
れる。
【0024】一般式(II) において、置換基R1の置換基
を有していても良いアミノ基の好ましいものとしては、
アミノ基;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル
基、ペンタデシル基等の炭素数1〜20の直鎖もしくは
分岐鎖アルキル基で置換されたアミノ基;アセチル基、
プロピオニル基、ブチリル基、ベンゾイル基等のアシル
基で置換されたアミノ基、メタンスルフォニル基、ベン
ゼンスルフォニル基等のスルフォニル基等が挙げられ
る。
【0025】一般式(II) において、置換基R1の置換基
を有していても良いアルコキシ基の好ましいものとして
は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基、ペンンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチル
オキシ基、オクチルオキシ基等の炭素数1〜8のアルコ
キシ基等が挙げられる。一般式(II) において、置換基
1の置換基を有していても良いアルキルオキシカルボ
ニル基の好ましいアルキルオキシ基としては、メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンンチ
ルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オ
クチルオキシ基等の炭素数1〜8のアルコキシ基を有す
る前記炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐鎖アルキルオ
キシ基等が挙げられる。
【0026】一般式(II) において、置換基R1の置換基
を有していても良いアリールオキシカルボニル基の好ま
しいアリールオキシ基としては、フェニルオキシ基、P
―トリルオキシ基、又はP−メトキシフェニルオキシ基
等のアルキル基、又はアルコキシ基で置換されていても
良いアリールオキシ基等が挙げられる。前記一般式(I
I)において、さらに好ましくは、置換基Rが水素原子
または置換基を有していても良いアリール基である場合
が好ましく、特に好ましくは水素原子またはフェニル基
の場合である。また置換基R1のうち、炭素数1〜8の
直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又は炭素数1〜8の
アルコキシ基を有する前記炭素数1〜8の直鎖もしくは
分岐鎖アルキル基がさらに好ましく、特に好ましくは炭
素数1〜8の直鎖もしくは分岐のアルキル基である場合
である。置換基R 2のうち、炭素数1〜8の直鎖もしく
は分岐鎖のアルキル基;フェニル基、又はフッ素原子、
塩素原子又は炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖のアル
キル基で置換されたフェニル基である場合がさらに好ま
しく、特に好ましくはフェニル基、または上記のような
置換されたフェニル基の場合である。また、一般式(I
I)のピラゾールメチン系色素は、左右対称の骨格を有
している方が、化学的にも安定であり、また製造も容易
であるため好ましい。
【0027】本発明では、一般式(I)または(II)で
表されるメチン系色素に、さらに前記一般式(III)で
表されるスクアリリウム系色素を配合して用いることに
より、より色調の優れた蛍光体発光型ディスプレイパネ
ル用フィルターを得ることが出来る。一般式(III)
中、A及びBにおける好ましいアリール基としては、フ
ェニル基、ナフチル基等が挙げられ、置換基を有してい
ても良い複素環基の好ましい複素環としては、ピロール
基、ピラゾール基、キノリル基等が挙げられる。
【0028】中でもA及びBが置換されていても良いフ
ェニル基や置換を有していても良いピラゾール基である
のが好ましい。A及びBが置換基を有していても良いフ
ェニル基の場合の好ましいスクアリリウム系化合物は、
前記一般式(IV)で表されるフェニル系スクアリリウム
化合物であり、A及びBが置換基を有していても良いピ
ラゾール基である場合、前記一般式(V)で表されるピ
ラゾール系スクアリリウム化合物である。一般式(II
I)〜(V)で表されるスクアリリウム系化合物は、左
右対称の構造である方が、化学的にも安定であり、また
製造上容易であることからも好ましい。
【0029】一般式(IV)で表されるフェニル系スクアリ
リウム化合物は、600nm近辺の波長を選択的に吸収
できるため、いわゆるネオン発光とよばれるディスプレ
イ画面の色調に悪影響を及ぼす波長をカットできるの
で、本発明のメチン系色素に一般式(IV)の色素を配合
することにより、より好ましい色調の画面を得ることが
出来る。一般式(IV) において、置換基R3の好ましいも
のとしては、次の(i) 〜(vii)のようなものが例示でき
る。
【0030】(i) フッ素原子、塩素原子、臭素原子等の
ハロゲン原子; (ii)メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
ンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシ
ル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ペン
タデシル基等の炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐鎖ア
ルキル基; (iii) 置換基としてヒドロキシ基、メトキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等の
アルキコキシカルボニル基、アセチルオキシ基カルボニ
ル基、プロピオニルオキシカルボニル基等のアシルオキ
シカルボニル基、メトキシカルボニルオキシ基、エトキ
シカルボニルオキシ基、ブトキシカルボニルオキシ基等
のアルコキシカルボニルオキシ基等を有する前記炭素数
1〜20の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基; (iv)メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基、ペンンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチル
オキシ基、オクチルオキシ基、デシオキシ基、ウンデシ
ルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリデシルオキシ基、
ペンタデシルオキシ基等の炭素数1〜20の直鎖もしく
は分岐鎖アルコキシ基; (v) 置換基としてメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基、ペンンチルオキシ基、ヘキシルオキシ
基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基等の炭素数1
〜8のアルコキシ基を有する前記炭素数1〜20の直鎖
もしくは分岐鎖アルコキシ基; (vi)エテニル基などのアルケニル基; (vii) 置換基としてメチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、ペンンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オ
クチル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、4−
ヒドロキシフェニル基、4−アルコキシ(例えば、炭素
数1〜10のアルコキシ基)フェニル基、3,4−ビス
アルコキシ(例えば、炭素数1〜10のアルコキシ基)
フェニル基、3,5−ビスアルコキシ(例えば、炭素数
1〜10のアルコキシ基)フェニル基、3,4,5−ト
リスアルコキシ(例えば、炭素数1〜10のアルコキシ
基)フェニル基で置換されたエテニル基等のアルケニル
基。
【0031】これらのうち、R3が炭素数1〜6の直鎖
もしくは分岐鎖のアルキル基;水酸基もしくはアルコキ
シカルボニル基で置換された炭素数1〜6の直鎖もしく
は分岐鎖のアルキル基;または炭素数1〜6のアルコキ
シ基であるのがさらに好ましく、特に好ましくはR3
炭素数1〜6のアルキル基である場合である。また一般
式(IV)において、n=3である場合が特に好ましい。
【0032】一方、一般式(V)で表されるピラゾール
系スクアリリウム化合物は、青と緑との谷間である48
0nm〜520nm近辺の光を有効に吸収しながら、原
色の青や緑の蛍光体発光を阻害することがないので、ピ
ラゾール系スクアリリウム化合物を本発明の色素に併用
して用いることにより、より色調調整が可能となり、色
純度の高いディスプレイパネル用フィルターが得られ
る。
【0033】一般式(V) において、置換基R4及びR5
置換基を有していても良いアルキル基の好ましいものと
しては、次の(i) 〜(v) のようなものが例示できる。 (i)メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
ンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシ
ル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ペン
タデシル基等の炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐鎖ア
ルキル基; (ii) 置換基としてフッ素原子、塩素原子、臭素原子等
のハロゲン原子を有する前記炭素数1〜20の直鎖もし
くは分岐鎖アルキル基; (iii) 置換基としてヒドロキシ基又はメトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンンチルオキシ
基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオ
キシ基等の炭素数1〜8のアルコキシ基を有する前記炭
素数1〜20の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基 (iv)置換基としてフェニル基、P―トリル基等のアリ
ール基を有する前記炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐
鎖アルキル基; (V)置換基としてフェニルオキシ基、P―トリルオキ
シ基等のアリールオキシ基を有する前記炭素数1〜20
の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基 置換基R4の置換基を有していても良いアリール基の好
ましいものとしては、フェニル基、ナフチル基、置換基
としてフッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原
子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル
基等のアルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基(例え
ば、炭素数1〜10のアルコキシ基)、スルフォンアミ
ド基、ジアルキル(例えば、炭素数1〜10のアルキル
基)スルフォンアミド基,ニトロ基等で置換されたフェ
ニル基が挙げられる。
【0034】置換基R4の置換基を有していても良いア
リール基うち、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖のア
ルキル基;フッ素原子、塩素原子又は炭素数1〜8の直
鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基で置換されたフェニル
基が特に好ましい。一般式(V) において、置換基R5
置換基を有していても良いアミノ基の好ましいものとし
ては、アミノ基;メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチ
ル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシ
ル基、ペンタデシル基等の炭素数1〜20の直鎖もしく
は分岐鎖アルキル基で置換されたアミノ基;アセチル
基、プロピオニル基、ブチリル基等のアシル基で置換さ
れたアミノ基等が挙げられる。
【0035】一般式(V) において、置換基R5の置換基
を有していても良いアルキルオキシカルボニル基の好ま
しいアルキルオキシ基としては、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンンチルオキシ基、
ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ
基等の炭素数1〜8のアルコキシ基を有する前記炭素数
1〜20の直鎖もしくは分岐鎖アルキルオキシ基等が挙
げられる。
【0036】一般式(V) において、置換基R5の置換基
を有していても良いアリールオキシカルボニル基の好ま
しいアリールオキシ基としては、フェニルオキシ基、P
―トリルオキシ基、又はP−メトキシフェニルオキシ基
等のアルキル基、又はアルコキシ基で置換されていても
良いアリールオキシ基等が挙げられる。置換基R5とし
ては、置換基を有していても良いアルキル基が好まし
く、このうち、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖のア
ルキル基、又は炭素数1〜8のアルコキシ基を有する前
記炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基が特に
好ましい。
【0037】置換基R4としては、置換基を有していて
も良いアルキル基、又は、置換基を有していても良いア
リール基が好ましく、このうち、置換基を有していても
良いアルキル基としては、炭素数1〜8の直鎖もしくは
分岐鎖のアルキル基、又は炭素数1〜8のアルコキシ基
を有する前記炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖アルキ
ル基が特に好ましく、置換基を有していても良いアリー
ル基としては、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖のア
ルキル基;フッ素原子、塩素原子又は炭素数1〜8の直
鎖もしくは分岐鎖のアルコキシ基で置換されたフェニル
基が特に好ましい。
【0038】一般式(I) 及び一般式(II)のメチン系色素
は、例えば、Liebigs Ann.Chem.1680〜1688(1976)記載
の方法あるいはそれらに準じて製造することが出来る。
例えば、一般式(II)のピラゾールメチン系化合物の場
合、次のようにして製造することが出来る。
【0039】
【化11】
【0040】即ち、下記一般式(VI) 〔式中、X、R1及びR2は、前記一般式(II)と同じ定
義である。〕で表されるピラゾロン系色素2モルに対
し、下記一般式(VII)
【0041】
【化12】
【0042】〔式中、Rは、前記と同じ定義であり、R
6は、炭素数1〜8のアルキル基を示す。〕で表される
オルトギ酸エスエル誘導体1モルをN,N−ジメチルフ
ォルムアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチ
ル−2−イミダゾリジノン、トルエン、キシレン、クロ
ロベンゼン、ブロモベンゼン等の高沸点溶媒中で100
〜200℃程度に加熱して合成することが出来る。
【0043】一般式(III) 、一般式( IV)、及び 一般
式(V)のスクアリリウム系色素は、例えば、Angew.Che
m.77 680-681 (1965) 記載の方法あるいはそれらに
準じて製造することが出来る。即ち、下記一般式(VII
I)
【0044】
【化13】
【0045】〔式中、R3、m及びnは、前記一般式(I
V)と同じ定義である。〕で表されるフェノール系化合
物2モル、又は下記一般式(IX)
【0046】
【化14】
【0047】〔式中、R4、R5およびXは、前記一般式
(V)と同じ定義である。〕で表される化合物2モルに対
し、それぞれ、スクアリック酸1モルをエタノール、酢
酸、n−ブチルアルコール−トルエン混合溶媒、n−ブ
チルアルコール−ベンゼン混合溶媒等の中で、70〜1
50℃程度に加熱しながら脱水縮合させることにより合
成することが出来る。
【0048】一般式(II)の好ましい例として、代表例
を次の表−1に示す 。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】一般式(II)のうち好ましい化学構造例を
次に示す。
【0052】
【化15】
【0053】一般式(IV)の代表例を次に示す 。
【0054】
【化16】
【0055】一般式(IV)のうち好ましい化学構造例を
次に示す。
【0056】
【化17】
【0057】一般式(V)の代表例を次に示す 。
【0058】
【化18】
【0059】一般式(V)のうち好ましい化学構造例を
次に示す。
【0060】
【化19】
【0061】本発明のフィルターの一般式(I)、(I
I)で表されるピラゾール系色素、又は(III)、(IV)、
(V)で表される色素を含有する層は、フィルムあるいは
シート等に成形された透明基板に、それらの色素を含む
塗工液を塗布することにより、容易に製造される。
【0062】塗工液は、前記の色素をバインダーと共に
有機溶剤に溶解させる方法、又は粒径0.1 〜3μm に微
粒化したスクアリリウム系色素、又は化合物を、必要に
応じ分散剤を用い、バインダーと共に溶剤に分散させる
方法により調製される。このとき溶剤に溶解、又は分散
される色素、バインダー、分散剤等の塗工液に対する含
有量は0.5 〜5 0 重量% で、色素、バインダー、分散剤
の中で色素が占める割合は0.05〜50重量% 、好ましくは
0.1 〜20重量% である。
【0063】必要に応じて使用される分散剤としては、
ポリビニルブチラール樹脂、フェノキシ樹脂、ロジン変
性フェノール樹脂、石油樹脂、硬化ロジン、ロジンエス
テル、マレイン化ロジン、ポリウレタン樹脂等が挙げら
れる。その使用量は、色素に対して0.5 〜150 重量倍、
好ましくは 0.5〜20 重量倍である。使用されるバイン
ダーとしては、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリエ
チルアクリレート樹脂等のアクリレート系樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、エチレンービニルアルコール共重合樹
脂、エチレンー酢酸ビニル共重合樹脂、AS樹脂、ポリ
エステル樹脂、塩酢ビ樹脂、ポリビニルブチラール樹
脂、PVPA、ポリスチレン系樹脂、フェノール系樹
脂、フェノキシ系樹脂、ポリスルフォン、ナイロン、セ
ルロース系樹脂、酢酸セルロース系樹脂等が挙げられる
が、中でもポリエステル樹脂やポリカーボネート樹脂が
成形性や色素溶解性が優れている点で好ましい。とりわ
け、ポリカーボネート樹脂が好ましく、特に粘度平均分
子量(Mv)が10000〜90000であり、ガラス転
移点(Tg)が160℃以上である樹脂が好ましい。この
ようなポリカーボネート樹脂として、下記構造単位を含
有する樹脂を挙げることができる。
【0064】
【化20】
【0065】バインダーの使用量はスクアリリウム系化
合物に対して、10〜500 重量倍、好ましくは50〜350 重
量倍である。本発明の一般式(I)又は、(II)で表さ
れるメチン系色素を含有する本発明の蛍光体発光型フィ
ルターは、青の蛍光体発光を阻害しないように、380
〜420nm付近に透過率曲線の最小値を有し、透過率
曲線はシャープなバレー型(谷型)を有しているほうが
良く、その透過率曲線の半値幅は小さいことが望まし
い。透過率曲線の半値幅は、90nm以下が好ましく、
さらには80nm以下が、最も好ましくは60nm以下
であるのが好適である。一般式(II)の置換基Rのう
ち、水素原子または置換基を有していても良いフェニル
基である場合が、前記の半値幅が小さく好ましい。又、
透過率曲線の最小値以外には透過率曲線の極小値を有さ
ない方が、フィルターの透過率が高くなり好ましく、更
に、青又は緑の蛍光体発光を阻害しないように400n
m、450nmの透過率はそれぞれ30%以上、70%
以上が好ましい。
【0066】本発明の一般式(I)、又は一般式(II)
で表される系色素は、色調調節用、色純度改善用、又は
色再現範囲拡大用色素として使用できるが、更に、一般
式(III)で表されるスクアリリウム系化合物を含有さ
せることにより、より色調が調整され、色純度の改善さ
れたフィルターを得ることが出来る。このようなスクア
リリウム系色素として、一般式(IV)で表されるフェニ
ル系スクアリリウム化合物、及び一般式(V)で表され
るピラゾール系スクアリリウム化合物から選ばれたう
ち、少なくとも1種を配合するのが好ましい。
【0067】中でも、一般式(IV)及び一般式(V)をと
もに、本発明のメチン系色素に配合して用いた場合、特
に、優れた蛍光体発光型ディスプレイパネル用フィルタ
ーを得ることが出来る。
【0068】一般式(IV)で表されるフェニル系スクア
リリウム化合物を用いた本発明のフィルターは、プラズ
マディスプレイのネオン発光を有効にカットし、又、標
準比視感度曲線の中心波長近傍の透過率を押さえる為
に、色調調節、色再現範囲拡大等の機能の他、色温度改
善、赤色純度改善、防眩等の機能を有し、それらの機能
性フィルターとして使用出来る。
【0069】一般式(IV)のフェニル系スクアリリウム
色素は、590nm付近のネオン発光を効率的にカット
し、蛍光体の発光色である500〜530nm付近の緑
色発光及び600nmより長波長の赤色発光はカットし
ないことが好ましい。この為には、スクアリリウム系色
素の透過率曲線はシャープなバレー型(谷型)を有して
いるほうが良く、スクアリリウム系色素の透過率曲線の
最小値における波長は、570nm〜605nmが好ま
しく、580〜600nmがより好ましく、透過率曲線
の半値幅は、60nm以下が好ましい。又、視野の明る
さを確保する為、590nm付近の透過率曲線の最小値
以外には、フェニル系スクアリリウム化合物は、透過率
曲線の極小値を有さないことが好ましいが、有したとし
ても70%以上、より好ましくは80%以上である。
【0070】また一般式(V)で表されるピラゾール系
スクアリリウム化合物を含有する本発明のフィルター
は、青又は緑の蛍光体発光を阻害しないように、480
〜520nm付近に透過率曲線の最小値を有し、透過率
曲線はシャープなバレー型(谷型)を有しているほうが
良く、その透過率曲線の半値幅は、60nm以下である
ことが好ましく、透過率曲線の最小値以外には透過率曲
線の極小値を有さないことが好ましい。又、青又は緑の
蛍光体発光を阻害しないように450nm、500n
m、550nmの透過率はそれぞれ70%以上、30%
以上、70%以上が好ましい。一般式(V)で表される
ピラゾール系スクアリリウム化合物を含有するフィルタ
ーは、色調調節用フィルター、色純度改善用フィルタ
ー、色再現範囲拡大用フィルター等として使用出来る。
【0071】本発明の一般式(I)〜(V)で表される色素
含有フィルターは、可視光線透過率の大きい、明るいフ
ィルターであることが望まれ、可視光透過率は好ましく
は53%以上であり、より好ましくは63%以上であ
る。一般式(I)〜(V)で表される色素を含む塗工液
のコーティングは、ディッピング法、フローコート法、
スプレー法、バーコート法、グラビアコート法、ロール
コート法、プレードコート法及びエアーナイフコート法
等の公知の塗工方法でコーティングされる。このとき膜
厚は、0.1 〜30μm 、好ましくは0.5 〜10μm となるよ
うコーティングされる。
【0072】本発明のプラズマディスプレイパネル用の
フィルターを構成する透明基板の材質としては、実質的
に透明であって、吸収、散乱が大きくない材料であれば
特に制限はない。具体的な例としては、ガラス、ポリオ
レフィン樹脂、非晶質ポリオレフィン樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ( メタ) アクリル
酸エステル樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ
酢酸ビニル、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルサルホ
ン樹脂等を挙げることができる。
【0073】これらの中では、特に非晶質ポリオレフィ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポ
リ( メタ) アクリル酸エステル樹脂、ポリアリレート樹
脂、ポリエーテルサルホン樹脂等が好ましい。上記の樹
脂には、一般的に公知である添加剤、耐熱老化防止剤、
滑剤、帯電防止剤等を配合することができる。
【0074】また上記樹脂は、公知の射出成形、T ダイ
成形、カレンダー成形、圧縮成形等の方法や、有機溶剤
に溶融させてキャスティングする方法などを用い、フィ
ルムまたはシート( 板) に成形される。その厚みとして
は、目的に応じて10μm 〜5mm の範囲が望ましい。かか
る透明基板を構成する基材は、未延伸でも延伸されてい
ても良い。また、他の基材と積層されていても良い。
【0075】更に、該透明基板は、コロナ放電処理、火
炎処理、プラズマ処理、グロー放電処理、粗面化処理、
薬品処理等の従来公知の方法による表面処理や、アンカ
ーコート剤やプライマー等のコーティングを施しても良
い。本発明の蛍光体発光型ディスプレイパネル用フィル
ターは、前記一般式(I)〜(V)で表される色素を透明基
板を構成する各種樹脂あるいは他の樹脂に直接溶解ある
いは分散させて、得られたスクアリリウム系色素を含有
する樹脂を、射出成形、T ダイ成形、カレンダー成形あ
るいは圧縮成形などの成形技術を用いて成形、フィルム
化し、必要に応じて他の透明基板と張り合わせて製造す
ることもできる。
【0076】更に、前記塗工液のコーティング法に代え
て、前記一般式(I)〜(V)で 表わされる色素を透明基
板を構成する樹脂シートあるいはフィルムその他の樹脂
シート( 板) またはフィルムに染着させ、必要に応じて
他の透明基板と張り合わせて製造することもできる。本
発明の前記一般式(I)〜(V)の色素を含有する層は同一
でも良いし、それぞれ別層にして積層しても良い。又、
他のスクアリリウム系、アントラキノン系、フタロシア
ニン系、ピロメテン系、シアニン系、インドアニリン
系、メチン系、アゾ系等の可視光線吸収色素を同一又は
別層に添加しても良い。
【0077】また本発明では、フィルターの耐光性を上
げるために酸化防止剤と紫外線吸収剤を含有する層を設
けることが出来る。酸化防止剤としては、フェノール系
酸化防止剤及びリン系酸化防止剤等を挙げることが出来
る。酸化防止剤を紫外線吸収剤と併用することにより、
紫外線吸収剤によって遮断しきれなかった紫外光による
か、又は可視光線による色素の活性化により生じる色素
のラジカルを酸化防止剤が不活性化することにより、色
素の耐光性が向上するものと考えられる。 又、酸化防
止剤のみでは、強い光が酸化防止剤に当たる結果、酸化
防止剤が酸化され、色素の連鎖酸化反応が酸化防止剤の
酸化により誘起され、かえって、色素の耐光性が劣化す
ることがある。
【0078】また本発明では、フィルターの耐光性を上
げるために色素を含有する層に紫外線吸収剤を含有させ
るか、紫外線吸収剤を含有する透明樹脂層を色素を含有
する層に積層することが出来る。透明樹脂層に使用する
樹脂としては、前記の色素のバインダーとして挙げた樹
脂を使用することが出来る。この場合、色素と同じ層内
に紫外線吸収剤を含有する方法より、紫外線吸収層を積
層する本発明の方法は、色素の耐光性向上効果が遥かに
大である。積層方法としては、色素を含有する層に接し
て積層しても良いし、色素を含有する層を塗布した透明
基板の系色素を含有する層と反対側に積層しても良い。
このとき紫外線吸収剤を含有層の膜厚は、0.1 〜30μm
、好ましくは0.5 〜10μm となるように積層する。
又、紫外線吸収剤含有層を塗布して形成する代わりに、
市販の紫外線カットフィルターを積層して使用しても良
い。この様なフィルターとしては、シャープカットフィ
ルターSC−38、SC−39、SC−40(富士写真
フィルム(株)製)やアクリプレン(三菱レーヨン
(株))等を挙げることが出来る。
【0079】紫外線吸収剤としては、有機系紫外線吸収
剤と無機系紫外線吸収剤が使用出来る。有機系紫外線吸
収剤としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒド
ロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾ
トリアゾール等のベンゾトリアゾール系化合物、2−ヒ
ドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキ
シ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン等のベンゾ
フェノン系化合物、フェニルサルシレート、4−t−ブ
チルフェニルサルシレート、2,5−t−ブチル−4−
ヒドロキシ安息香酸n−ヘキサデシルエステル、2,4
−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−ブチ
ル−4’−ヒドロキシベンゾーエート等のヒドロキシベ
ンゾエート系化合物等を挙げることが出来る。無機系紫
外線吸収剤としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリ
ウム、酸化鉄、硫酸バリウム等を挙げることが出来る。
紫外線吸収剤としては、50%透過率での波長が350
〜420nmが好ましく、より好ましくは360nm〜
400nmであり、350nmより低波長では、紫外線
遮断能が弱く、420nmより高波長では着色が強くな
り好ましくない。
【0080】本発明の蛍光体発光型ディスプレイパネル
用フィルターをプラズマディスプレイパネル用フィルタ
ー用等として使用する場合には、近赤外線カット層や電
磁波カット層を設けたり、表面への蛍光灯などの外光の
写り込みを防止する反射防止層、ぎらつき防止( ノング
レア) 層を設けることができる。これらの層の膜厚は、
それぞれ、0.1 〜30μm 、好ましくは0.5 〜10μm とな
るように積層する、或いはフィルムに積層したものをフ
ィルターに貼り合わせる。
【0081】近赤外線カット層は、プラズマディスプレ
ーから放射される近赤外線によるリモコンや伝送系光通
信における誤動作を防止する目的でディスプレーの前面
に設置する。近赤外線光のカット領域は特に問題になる
波長としてリモコンや伝送系光通信に、800 〜1000nmで
あり、その領域に吸収を有する近赤外線吸収物質を使用
する。この近赤外線吸収物質しては、ニトロソ化合物及
びその金属錯塩、シアニン系化合物、ジチオールニッケ
ル錯塩系化合物、アミノチオールニッケル錯塩系化合
物、フタロシアニン系化合物、トリアリルメタン系化合
物、イモニウム系化合物、ジイモニウム系化合物、ナフ
トキノン系化合物、アントラキノン系化合物、アミノ化
合物、アミニウム塩系化合物の近赤外線吸収色素、ある
いは、カーボンブラックや、酸化インジウムスズ、酸化
アンチモンスズなどの近赤外線吸収化合物を、単独又は
組み合わせて使うことができる。
【0082】電磁波カット層は、金属酸化物等の蒸着あ
るいはスパッタリング方法、メッシュ等が利用できる。
通常は酸化インジウムスズ(ITO) が一般的であるが、誘
電体層と金属層を基材上に交互にスパッタリング等で積
層させることで1000nm以上の光をカットすることもでき
る。誘電体層としては酸化インジウム、酸化亜鉛などの
透明な金属酸化物等であり、金属層としては銀あるいは
銀- パラジウム合金が一般的であり、通常、誘電体層よ
りはじまり3 層、5 層、7 層あるいは11層程度積層す
る。メッシュは、蒸着あるいはスパッタリング、金属箔
の貼合、無電解メッキ等により基材上に積層された金属
層をフォトリソグラフィー等でパターン化したものを使
用できる。
【0083】基材は、該フィルターをそのまま利用して
も良いし、樹脂フィルムあるいはガラス上に蒸着あるい
はスパッタリング後に、該フィルターと貼り合わせても
良い。反射防止層は、表面の反射を抑えてフィルターの
透過率を向上させるために、金属酸化物、フッ化物、ケ
イ化物、ホウ化物、炭化物、窒化物、硫化物等の無機物
を、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ−ティ
ング法、イオンビームアシスト法等で単層あるいは多層
に積層させる方法、アクリル樹脂、フッ素樹脂などの屈
折率の異なる樹脂を単層あるいは多層に積層させる方法
等がある。また、反射防止処理を施したフィルムを該フ
ィルター上に貼り付けることもできる。
【0084】また、ぎらつき防止層(ノングレア層)も
設けることもできる。ノングレア層は、フィルターの視
野角を広げる目的で、透過光を散乱させるために、シリ
カ、メラミン、アクリル等の徴粉体をインキ化して、表
面にコーティングする方法などを用いることができる。
インキの硬化は、熱硬化あるいは光硬化を用いることが
できる。また、ノングレア処理をしたフィルムを該フィ
ルター上に貼り付けることもできる。更に必要であれば
ハードコート層を設けることもできる。
【0085】本発明のディスプレイパネル用フィルター
には最外層に粘着剤層を設けても良い。この粘着剤層に
より、例えばプラズマディスプレイの製造工程の途中、
またはプラズマディスプレイの製造後、プラズマディス
プレイの前面にこのフィルターを貼着することにより、
ネオン発光を効率的にカットでき、かつ耐光性にも優れ
たプラズマディスプレイパネル表示装置を得ることがで
きる。
【0086】このようにすることにより、プラズマディ
スプレイ自体の前面に順番に近赤外線吸収層、電磁波シ
ールド層や他の層を設ける必要がなくなり、またフィル
ターがプラズマディスプレイと一体形成されるので、プ
ラズマディスプレイの薄肉化が可能となる。粘着剤層を
構成する粘着剤としては、スチレンブタジエンラバー、
ポリイソブチレン、天然ゴム、ネオプレン、ブチルゴム
等のゴム類やポリアクリル酸メチル、ボリアクリル酸エ
チル、ポリアクリル酸ブチル等のポリアクリル酸アルキ
ルエステル等の低重合度ポリマ- 単独もしくはこれらに
粘着付与剤としてピッコライト、ポリベール、ロジンエ
ステル等を添加したもの等が挙げられる。
【0087】プラズマディスプレイにフィルターを貼着
時、プラズマディスプレイの表面とフィルターとの間に
気泡が入ると画像が歪んだり、見にくくなったりする
等、実用上の大きな問題となるので気泡の巻き込みには
十分に注意する必要がある。また、プラズマディスプレ
イ自体、その表面が高温になるので、加熱によりガスが
発生するような粘着剤は避けるべきである。
【0088】ガスの発生が考えられる場合には吸収剤等
の添加を考慮するのがよい。このような理由から、3mm
のガラス板に30μm のポリエステルフィルムを、3 0 μ
m の粘着剤で貼り合わせ、8 0 ℃で10日間保持後におけ
る180度剥離強度が300g/cm 以上、好ましくは400g/c
m 以上の粘着剤を用いるのが望ましい。具体的には、ポ
リアクリル酸アルキルエステル系等のポリマー系粘着
剤、又はスチレンブタジエンラバー、天然ゴム等のゴム
系粘着剤を、ハロゲン系、アルコール系、ケトン系、エ
ステル系、エ- テル系、脂肪族炭化水素系、芳香族炭化
水素系等の有機溶剤を単独又は複数混合した溶剤系に分
散又は溶解して粘度を調整したものをディッピング法、
フロ- コート法、スプレー法、バーコート法、グラビア
コート法、ロールコート法、プレードコート法及びエア
ーナイフコ- ト法等の塗工方法で塗工し、その後溶剤を
乾燥させ、粘着剤層とする。
【0089】この際の粘着剤層の厚みは、通常、5 〜10
0 μm 、好ましくは10〜50μm である。粘着剤層の表面
に剥離フィルムを設け、粘着剤層にゴミ等が付着しない
ように、プラズマディスプレイの表面に張り付けるまで
粘着剤層を保護するのも良い。この場合、フィルターの
縁綾部の粘着剤層と剥離フィルムとの間に、粘着剤層を
設けない部分を形成したり、非粘着性のフィルムを挟む
等して非粘着部分を形成し、剥離開始部とすれば貼着時
の作業がやりやすい。
【0090】更に、本発明のフィルターは単独はもちろ
ん透明のガラスや他の透明樹脂板等と貼り合わせた積層
体として用いることができる。本願のフィルターを用い
て、プラズマディスプレイパネル表示装置を得るには、
プラズマディスプレイパネル表示装置として、公知の表
示装置あるいは市販品であれば特に限定なく用いること
ができる。
【0091】そのようなプラズマディスプレイパネル表
示装置とは、次のような原理によってカラー画像の表示
を行う装置である。前面ガラス板と背面ガラス板との間
に表示電極対と、2枚のガラス板の間に設けた各画素
(R(赤)、G(緑)、B(青))に対応するセルを設
け、セルの中にキセノンガスやネオンガスを封入し、一
方セル内の背面ガラス板側に各画素に対応する蛍光体を
塗布しておく。表示電極間の放電によって、セル中のキ
セノンガスおよびネオンガスの励起発光し、紫外線が発
生する。そしてこの紫外線を蛍光体に照射することによ
って、各画素に対応する可視光が発生する。そして、背
面ガラス板にアドレス用電極を設け、このアドレス用電
極に信号を印加することにより、どの放電セルを表示す
るかを制御し、カラー画像の表示を行うものである。
【0092】
【実施例】以下に、実施例により本発明の実施態様を説
明する。 合成例1 ピラゾールメチン系色素II−3の合成例 3−メチル−1−フェニル−5−ピラゾロン0.5g及
びオルトぎ酸トリエチルエステル0.21g、及びN−
メチルピロリドン5mlを反応容器に加え、150℃で
30分間加熱する。 反応終了後、反応混合物を放冷
し、メタノール10CCを加え、生成した沈殿物を濾
過、乾燥し、ピラゾールメチン系色素II−3を0.3
2gを得た。 可視部吸収 λmax:398nm(テトラヒドロフラ
ン) 合成例2 ピラゾールメチン系色素II−7の合成例 3−メチル−1−フェニル−5−ピラゾロン0.5g及
びオルト安息香酸トリメチル0.26g、及びブロムベ
ンゼン5mlを反応容器に加え、150℃で1時間加熱
する。 反応終了後、反応混合物を放冷し、n−ヘキサ
ン90CCを加え、生成した沈殿物を濾過、乾燥し、ピ
ラゾールメチン系色素II−7を0.33gを得た。 可視部吸収 λmax:394nm(テトラヒドロフラ
ン) 合成例3 ピラゾールメチン系色素II−8の合成例 3−メチル−1−p−トリル−5−ピラゾロン0.5g
及びオルト安息香酸トリメチル0.24g、及びブロム
ベンゼン5mlを反応容器に加え、150℃で1時間加
熱する。 反応終了後、反応混合物を放冷し、n−ヘキ
サン90CCを加え、生成した沈殿物を濾過、乾燥し、
ピラゾールメチン系色素II−8を0.37gを得た。 可視部吸収 λmax:397nm(テトラヒドロフラ
ン) 実施例1 1)ポリエチレンテレフタレート製フィルム(三菱化学
ポリエステルフィルム社製PET フィルム「T 100E
」、厚み100μm )に、ピラゾールメチン系色素II
−3の0.625%ジメトキシエタン(DME)溶液
0.13g、ポリカーボネート系樹脂(Z−400;三
菱エンジニアリングプラスチック社(株)製)の10%
溶液(DME/トルエン=13/7(vol比))1.
0gを混合溶解し、NO.24バーコーター(江藤器械
(株)製)で塗工し、乾燥してコーティング膜を有する
フィルターを得た。用いたポリカーボネート樹脂は下記
構造単位からなる樹脂である。
【0093】
【化21】
【0094】このフィルターの透過率を日立分光光度計
(U−3500)で測定した。透過率曲線を図−1に示
す。透過率の最小値における波長は404nmで透過率
は、61.32%であり、スペクトルの半値幅は89n
mであった。404nmの最小値の他には、透過率の極
小値はなく、透過率の良好なフィルターが得られた。 2)上記1)のコーティングフィルムを100℃の恒温
槽に100時間入れて耐熱性の試験を行い、 日立分光
光度計(U−3500)の吸光度で色素残存率(%)を
測定した所、全く劣化はなく100%であり、非常に良
好な耐熱性を示した。
【0095】3) 上記1)のコーティングフィルムの
スクアリリウム系化合物含有層面と反対側のポリエチレ
ンテレフタレート樹脂面上に、2−(2' −ヒドロキシ
−3' ,5' −ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリア
ゾールの0.63%シクロヘキサノン溶液0.36g、
ポリエテレンテレフタレート樹脂(バイロン200;東
洋紡(株)製)の20%シクロヘキサノン溶液3gを混
合し、NO.24バーコーター(江藤器械(株)製)で
塗工し、乾燥して、膜厚6μm のコーティング膜を得た
(紫外線吸収層積層膜)。この紫外線吸収層の50%透
過率での波長は390nmであった。
【0096】キセノンフェードメーター(スガ試験機
(株)製 FAL-25AX-HC.B.EC)で上記のネオン発光カッ
トフィルターの耐光性の評価を紫外線吸収層面より露光
して行った(280Hr露光)。日立分光光度計(U−
3500)の吸光度で色素残存率(%)を測定した所、
95.1%であり、良好な耐光性を示した。 実施例2 1)実施例1のピラゾールメチン系色素II−3の1.8
8%DME溶液0.11gの代わりに、ピラゾールメチ
ン系色素II−7の0.625%DME溶液0.13g、
酸化防止剤AO−330(旭電化工業(株)製)0.0
04g、ポリカーボネート系樹脂(Z−400;三菱エ
ンジニアリングプラスチック社(株)製)の10%溶液
(DME/トルエン=13/7(vol比))1.0g
を混合溶解し、NO.24バーコーター(江藤器械
(株)製)で塗工し、乾燥してコーティング膜を有する
フィルターを得た。
【0097】このコーティングフィルムの透過率を日立
分光光度計(U−3500)で測定した。透過率曲線を
図−2に示す。透過率の最小値における波長は397n
mで透過率は、62.40%であり、スペクトルの半値
幅は、56nmで狭かった。又、397nmの最小値の
他には、透過率の極小値はなく、透過率の良好なフィル
ターが得られた。
【0098】2)上記1)のコーティングフィルムを1
00℃の恒温槽に100時間入れて耐熱性の試験を行
い、 日立分光光度計(U−3500)の吸光度で色素
残存率(%)を測定した所、全く劣化はなく100%で
あり、非常に良好な耐熱性を示した。 実施例3 1)実施例2のピラゾールメチン系色素II−7の0.6
25%DME溶液0.13gの代わりに、ピラゾールメ
チン系色素II−8の0.625%DME溶液0.13g
を使用し、他は同様にしてバーコーターで塗工し、乾燥
して、膜厚6μm のコーティング膜を有するフィルター
を得た。
【0099】このコーティングフィルムの透過率を日立
分光光度計(U−3500)で測定した。透過率曲線を
図−3に示す。透過率の最小値における波長は399n
mで透過率は、66.96%であり、スペクトルの半値
幅は、54nmで狭かった。又、399nmの最小値の
他には、透過率の極小値はなく、透過率の良好なフィル
ターが得られた。
【0100】2)上記1)のコーティングフィルムを1
00℃の恒温槽に100時間入れて耐熱性の試験を行
い、 日立分光光度計(U−3500)の吸光度で色素
残存率(%)を測定した所、全く劣化はなく100%で
あり、非常に良好な耐熱性を示した。 実施例4 1)実施例3の一般式(II)のピラゾールメチン系色素
(II−8)6.5mg、一般式(IV)の IV−1で表され
るスクアリリウム系色素5.0mg、及び一般式(V)の
V−5で表されるスクアリリウム系色素2.2mg、を
DME/トルエン=3/1(vol比)の混合溶媒1.
8gに溶解後、この色素溶解液0.12gとポリエステ
ル系樹脂(バイロン200;東洋紡績(株)製)の20
%DME溶液1.0gを混合溶解し、NO.24バーコ
ーター(江藤器械(株)製)で塗工し、コーティング膜
を有するフィルターを得た。
【0101】このコーティングフィルムの透過率を日立
分光光度計(U−3500)で測定した。透過率曲線を
図−4に示す。透過率の極小値における波長は576n
m、500nm、及び401nmで、透過率は、それぞ
れにおいて45.59%、73.30%、75.47%
であった。 このフィルターの可視光透過率は、75.
87%で非常に明るいフィルターであった。又、L**
*表色系色度図(2°視野、C光源)で、L*=89.
66、a*=10.54、b*=−7.57であり、ピラ
ゾールメチン系色素II−8、及びスクアリリウム系色素
V−5を使用しないで、スクアリリウム系色素IV−1で
表されるプラズマディスプレイのネオン発光カット用色
素のみを使用して、上記と同様にしてコーティングして
作成したフィルターの色調(L*=91.27、a*
8.00、b*=−11.30より青味が弱まり、無彩
色に近づいた。 2) 上記1)のコーティングフィルムの色素含有層面
と反対側のポリエチレンテレフタレート樹脂面上に、実
施例1と同様にして紫外線吸収層を積層し、耐光性の良
好なネオン発光カットフィルターを得た。
【0102】
【発明の効果】本発明のメチン系色素及びスクアリリウ
ム系色素を含有する蛍光体発光型ディスプレイパネル用
フィルターは、赤、青、緑の3原色発光をに影響を及ぼ
さず、耐熱性、耐光性等の耐久性のに優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたコーティングフィルムの透
過率曲線
【図2】実施例2で得られたコーティングフィルムの透
過率曲線
【図3】実施例3で得られたコーティングフィルムの透
過率曲線
【図4】実施例4で得られたコーティングフィルムの透
過率曲線
フロントページの続き (72)発明者 中野 智美 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社四日市事業所内 Fターム(参考) 2H048 CA04 CA09 CA13 CA19 CA24 CA27 4H056 CA01 CC02 CC08 CE03 DD06 EA09 EA12 FA01 5C032 EE03 EF02 5G435 AA01 AA04 AA12 AA14 BB02 BB03 BB06 GG11 GG16 GG33 HH03 KK07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I) 【化1】 〔式(I) 中、Rは、水素原子、置換基を有していて
    も良いアルキル基、または置換基を有していても良いア
    リール基を表し、環A及びBは、各々独立に、置換基を
    有していても良い5〜6員環の複素環基を表し、Xは−
    O−又は−NH−を表す。〕で表されるメチン系色素を
    含有することを特徴とする蛍光体発光型ディスプレイパ
    ネル用フィルター。
  2. 【請求項2】 メチン系色素が下記一般式(II) 【化2】 〔式(II) 中、Rは、水素原子、置換基を有していて
    も良いアルキル基または置換基を有していても良いアリ
    ール基を表し、R1は、水素原子、置換基を有していて
    も良いアミノ基、置換基を有していてもよいアルキル
    基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を
    有していても良いアリール基、置換基を有していても良
    いアルコキシカルボニル基または置換基を有していても
    良いアリールオキシカルボニル基を表し、各々のR1
    同じであっても異なっていても良い。R2は、水素原
    子、置換基を有していても良いアルキル基または置換基
    を有していても良いアリール基を表し、各々のR2は同
    じであっても異なっていても良い。〕で表されるピラゾ
    ールメチン系色素であることを特徴とする請求項1の蛍
    光体発光型ディスプレイパネル用フィルター。
  3. 【請求項3】 請求項1〜2に記載のメチン系色素、及
    び下記一般式(III) 【化3】 〔式(III) 中、A及びBは、各々独立に置換基を有し
    ていても良いアリール基、置換基を有していても良い複
    素環基、又は、−CH=Dを表し、Dは置換基を有して
    いても良い複素環基を表す。〕で表されるスクアリリウ
    ム系色素を含有することを特徴とする請求項1〜2に記
    載の蛍光体発光型ディスプレイパネル用フィルター。
  4. 【請求項4】 スクアリリウム系色素が、下記一般式
    (IV)で表されるフェニル系スクアリリウム化合物、 【化4】 〔式(IV) 中、R3は任意の置換基を表し、各々のR3
    は同一であっても異なっていても良い。mは1〜4の整
    数を、nは0〜4の整数を表す。〕及び下記一般式(V)
    で表されるピラゾール系スクアリリウム化合物 【化5】 〔式(V) 中、R4は、水素原子、置換基を有していても
    良いアルキル基又は置換基を有していても良いアリール
    基を表し、各々のR4は同じであっても異なっていても
    良い。R5は、水素原子、置換基を有していても良いア
    ルキル基、置換基を有していても良いアミノ基、置換基
    を有していても良いアルコキシカルボニル基又は置換基
    を有していても良いアリールオキシカルボニル基を表
    し、各々のR5は同じであっても異なっていても良い。
    Xは−O−又は−NH−基を表す。〕から選ばれる少な
    くとも1種のスクアリリウム系化合物であることを特徴
    とする請求項3に記載の蛍光体発光型ディスプレイパネ
    ル用フィルター。
  5. 【請求項5】 前記一般式(IV)で表されるフェニル
    系スクアリリウム化合物及び前記一般式(V)で表され
    るピラゾール系スクアリリウム化合物をともに含有する
    ことを特徴とする請求項4に記載の蛍光体発光型ディス
    プレイパネル用フィルター。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5に記載の蛍光体発光型ディ
    スプレイパネル用フィルターを用いることを特徴とする
    プラズマディスプレイパネル用フィルター。
  7. 【請求項7】 紫外線吸収層をさらに積層したことを特
    徴とする請求項1〜6に記載のプラズマディスプレイパ
    ネル用フィルター。
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