JP2014104532A - 胸肉のスライス方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】胸肉Bを搬送する搬送部材13と、搬送部材13に向けて付勢され、搬送部材13によって間隙Gに搬入される胸肉Bを、搬送部材13との間で挟持する挟持部材23と、間隙Gを、載置面13aに平行でかつ搬送部材13の移動方向に直交する方向に移動することで、搬送部材13と挟持部材23との間で挟持搬送中の胸肉Bをスライスする刃部33aを有する帯状刃33とを備えたスライス装置1を使用し、胸肉Bのうちの、厚さが薄く尖った端部を端部cとし、端部cの反対側に位置して端部cとの間で胸肉Bの全長が最大となる端部を端部dとし、端部cと端部dとを結ぶ直線を加工基準線Sとしたときに、載置面13aに胸肉Bを載置する際に、端部cが端部dよりも挟持部材23に近い側に位置する向きに加工基準線Sが向くように胸肉Bを載置する。
【選択図】図3
Description
<実施形態1>
ここで、形不良とは、スライス後の薄切り肉B1の形が、理想的にスライスされた場合の形から大きく異なることをいう。また、穴あきとは、スライス後の薄切り肉B1に穴があくことをいい、割れとは、スライス後の薄切り肉B1の周縁部に切欠ができることをいう。形状不良については、スライス後の薄切り肉B1の合否を目視によって判断するものとする。
図3(A)はスライス装置1の要部を、搬送ベルト13の移動方向(矢印K1方向)に沿っての上流側(正面側)の斜め上方から見た模式図であり、(B)は同じくスライス装置1を(A)中の右側から見た模式図である。
挟持ベルト23は、駆動ローラ21の回転によって、搬送ベルト13の移動方向(矢印K1方向)とほぼ同じ移動方向(矢印K4方向)に回転(移動)する。挟持ベルト23の移動速度は、例えば、7.4m/minに設定されている。この移動速度は、上述の搬送ベルト13の移動速度(6.27m/min)よりも速い速度に設定されている。
刃部33aの移動方向は、搬送ベルト13の移動方向(矢印K1方向)に直交する矢印K2方向である。
図7は、図6の(1)〜(6)の胸肉Bの向きを、搬送ベルト13の載置面13aに仮定したxy座標上に表示した図である。
解体日とは、鶏を解体して胸肉Bを取り出した日時である。加工日は、スライス加工を行った日時、つまり検証を行った日時である。加工日及び計測日が、解体日の翌日になっているのは、後述するように、原料(胸肉B)として、解体後、死後硬直が終了して、既に解硬が始まっているものを使用したためである。これにより、死後硬直の影響を排除している。
(b)流し方(3)(加工基準線S3)と流し方(6)(加工基準線S6)とを比較する。
(c)流し方(1)(加工基準線S1)と流し方(2)(加工基準線S2)とを比較する。
流し方(1)は、加工基準線S1が搬送ベルト13の移動方向(矢印K1方向)に対して右45度の角度で傾いている。つまり、刃部33aの移動方向(矢印K2方向)の上流側を向いている。一方、流し方(2)は、加工基準線S2が搬送ベルト13の移動方向(矢印K1方向)に対して左45度の角度で傾いている。つまり、刃部33aの移動方向(矢印K2方向)の下流側を向いている。なお、流し方(1)も流し方(2)も、端部c側が、端部d側よりも、搬送ベルト13の移動方向(矢印K1方向)に沿っての下流側に位置する点は同じである。
上述の(a)〜(c)について、大差の原因を考察する。
(a)については、図4を参照して説明した通りである。すなわち、搬送ベルト13と挟持ベルト23との間の間隙Gに、厚さの厚い端部d側が先に進入した場合には、この端部d側によって間隙Gが広げられるため、厚さの薄い端部c側が挟持ベルト23によって十分に挟持されなくなる。このため、端部c近傍が切断時に不要に移動してしまうので、スライス後に形状不良が発生しやすい。厚さが薄い端部c側から進入することにより、このような形状不良を抑制することができる。
この条件は、端部cと端部dの位置が、搬送ベルト13及び刃部33aの移動方向に沿って同じ場合も許容すると、上述の加工基準線S1,S3,S5が満たすことになる。
この3つの加工基準線S1,S3,S5を比較すると、厚薄差、形状不良発生率の何れについても加工基準線S1が最も良い。そこで、さらに、この加工基準線S1が中心となる加工基準線S3と加工基準線S5とを比較すると、厚薄差、形状不良発生率の双方について、加工基準線S5の方が良好である。これらから、xy座標の原点Oを通って第1象限R1を2つの領域R1,R2に2等分する直線Qを考えたときに、端部cが、直線Qと、y軸の正の部分とで挟まれる領域R2に位置する場合の方が、領域R1に位置する場合よりも結果が良好であるといえる。
図10(A)は、一晩寝かした原料(解体した翌日の胸肉B)と当日原料(解体した当日の胸肉B)とを、それぞれ厚さ5mmにスライスした際の、1枚目の薄切り肉B1について平均の厚薄差、形状不良率を比較した図である。また、図10(B)は、同様に、2枚目の薄切り肉B1について比較したものである。
(A)の1枚目について見る。平均の厚薄差は、前日原料が1.7mmであり、当日原料が2.6mmである。また、形状不良発生率は、前日原料が2%であり、当日原料が5%である。
(B)の2枚目については、平均の厚薄差は、前日原料が1.0mmであり、当日原料が1.2mmである。また、形状不良発生率は、前日原料が4%であり、当日原料が12%である。
次に、スライス加工時の温度と、形状不良との関係について検証する。
(a)解体後の胸肉Bは、チルド状態(例えば、3℃程度)で保持することにより、鮮度の低下を抑制することが好ましい。
ここで、胸肉Bを3℃程度まで低下させる方法としては、急冷、徐冷の何れを採用することも可能であるが、急冷するためには、除冷よりも、冷蔵庫等の設備上の負担が大きくなる。
(b)一方、上述の図10から明らかなように、スライス加工する胸肉Bは、スライス加工後の薄切り肉B1の平均の厚薄差、形状不良を抑制するため、死後硬直が終了して、解硬が始まっているものが好適である。
(c)また、上述の図11から明らかなように、スライス加工時の胸肉Bは、芯温が9℃付近よりも、3℃付近の方が、形状不良について良好な結果を得られる。
以上の(a)〜(c)を総合的に勘案すると、スライス加工直前の胸肉Bは、死後硬直が終了して既に解硬が開始されていて、温度は3℃付近が望ましく、また、冷蔵庫等の設備の負担を軽くするため、死後硬直が終了するまでの間に徐冷により3℃付近まで冷却すれば十分である。
図12は、前日(7月26日)の11:20に解体して12.3℃あった胸肉Bを、翌日(7月27日)の7:40までに3.5℃に徐冷し、その後、速やかにスライス加工する例を示している。つまり、20時間20分かけて徐冷するため、これによりも短時間で急冷する場合と比較して、冷蔵庫等の能力が低いものを有効に使用することができる。
13 搬送ベルト(搬送部材)
13a 載置面
23 挟持ベルト(挟持部材)
33 帯状刃
33a 刃部
B 胸肉
a 下面
b 上面
c 端部(一端部)
d 端部(他端部)
G 間隙
K1 搬送ベルトの移動方向
K2 刃部の移動方向
L 胸肉の全長
R2 領域
S,S1〜S6
加工基準線
T 胸肉の厚さ
t1 薄切り肉の厚さ
Claims (7)
- 厚さが不均一な鶏の胸肉を、厚さ方向に直交する方向にスライスする胸肉のスライス方法において、
載置面に載置された胸肉を前記載置面の移動により搬送する搬送部材と、
前記搬送部材に間隙を介して対向配置されるとともに前記搬送部材に向けて付勢され、前記搬送部材によって前記間隙に搬入される胸肉を、前記搬送部材との間で挟持する挟持部材と、
前記間隙を、前記載置面に平行でかつ前記搬送部材の移動方向に直交する方向に移動することで、前記搬送部材と前記挟持部材との間で挟持搬送中の胸肉をスライスする刃部を有する帯状刃と、を備えたスライス装置を使用し、
胸肉のうちの、厚さが薄く先が尖った端部を一端部とし、前記一端部の反対側に位置して前記一端部との間で胸肉の全長が最大となる端部を他端部とし、前記一端部と前記他端部とを結ぶ直線を加工基準線としたときに、
前記載置面に胸肉を載置する際に、前記一端部が前記他端部よりも前記挟持部材に近い側に位置するように前記加工基準線を向ける、
ことを特徴とする胸肉のスライス方法。 - 前記載置面に胸肉を載置する際に、前記一端部が前記他端部よりも前記刃部の移動方向に沿っての上流側に位置するように前記加工基準線を向ける、
ことを特徴とする請求項1に記載の胸肉のスライス方法。 - 前記載置面にxy座標を仮定し、前記刃部の移動方向に沿っての上流側をx軸の正方向に対応させ、前記搬送部材の移動方向に沿っての下流側をy軸の正方向に対応させ、前記加工基準線の中心を原点に対応させて、前記載置面に胸肉を載置する際に、前記加工基準線の前記一端部が、前記原点を通って第1象現を2等分する直線と前記y軸の正の部分とで挟まれる領域に位置するように前記加工基準線を向ける、
ことを特徴とする請求項2に記載の胸肉のスライス方法。 - 前記挟持部材は、前記搬送部材よりも速い速度で前記搬送部材と同方向に移動する、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の胸肉のスライス方法。 - 前記挟持部材は、前記搬送部材との間の間隙が、前記挟持部材の移動方向に沿っての上流側よりも下流側の方が狭くなるように傾斜している、
ことを特徴とする請求項4に記載の胸肉のスライス方法。 - スライスされる胸肉が、鶏の解体後、死後硬直が終了して解硬が始まった胸肉である、
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の胸肉のスライス方法。 - スライスされる胸肉が、鶏の解体後、急冷又は徐冷されてチルド状態に保持されていた胸肉である、
ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の胸肉のスライス方法。
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- 2012-11-27 JP JP2012258503A patent/JP6084825B2/ja active Active
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