JP2014104532A - 胸肉のスライス方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】割れや形状不良の発生を抑制することができる胸肉のスライス方法を提供する。
【解決手段】胸肉Bを搬送する搬送部材13と、搬送部材13に向けて付勢され、搬送部材13によって間隙Gに搬入される胸肉Bを、搬送部材13との間で挟持する挟持部材23と、間隙Gを、載置面13aに平行でかつ搬送部材13の移動方向に直交する方向に移動することで、搬送部材13と挟持部材23との間で挟持搬送中の胸肉Bをスライスする刃部33aを有する帯状刃33とを備えたスライス装置1を使用し、胸肉Bのうちの、厚さが薄く尖った端部を端部cとし、端部cの反対側に位置して端部cとの間で胸肉Bの全長が最大となる端部を端部dとし、端部cと端部dとを結ぶ直線を加工基準線Sとしたときに、載置面13aに胸肉Bを載置する際に、端部cが端部dよりも挟持部材23に近い側に位置する向きに加工基準線Sが向くように胸肉Bを載置する。
【選択図】図3

Description

本発明は、鶏の胸肉を、割れや形状不良の発生を抑制してスライスすることができる胸肉のスライス方法に関する。
鶏の胸肉は、もも肉と比較して、安価であり、また、低カロリーで健康に良いにもかかわらず、食卓での使用頻度が低い。
使用頻度が低い理由として、胸肉そのままでは厚くて調理しづらく、また、調理法によっては固くてパサパサした食感になってしまう等があげられる。
そこで、これまであまり流通していなかった、調理しやすく、種々の調理法が可能な形状、具体的には、薄切り(例えば、厚さ5mm程度)やカツ用(例えば、厚さ10mm程度)のスライスが強く望まれていた。
ここで、ブロック肉を薄切りにする装置として、無端状に構成された帯状の刃を走行回転させるスライス装置が知られている(例えば、特許文献1〜4)。
特開2001−300893号公報 特開2004−034281号公報 特開2005−193314号公報 特開2007−054952号公報
しかしながら、胸肉は、一般に、厚さの厚い部位と薄い部位とがあり、また、白い筋が通っており、さらに、肉の繊維についても一定の向きがある。
このため、上述の特許文献1〜4に提案されているような帯状の刃を走行回転させてスライスする際、走行回転する刃に対して、好適な向きで供給できない場合には、スライス後の胸肉に、割れや形状不良が発生するおそれがある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、割れや形状不良の発生を抑制することができる、胸肉のスライス方法を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る発明は、厚さが不均一な鶏の胸肉を、厚さ方向に直交する方向にスライスする胸肉のスライス方法において、載置面に載置された胸肉を前記載置面の移動により搬送する搬送部材と、前記搬送部材に間隙を介して対向配置されるとともに前記搬送部材に向けて付勢され、前記搬送部材によって前記間隙に搬入される胸肉を、前記搬送部材との間で挟持する挟持部材と、前記間隙を、前記載置面に平行でかつ前記搬送部材の移動方向に直交する方向に移動することで、前記搬送部材と前記挟持部材との間で挟持搬送中の胸肉をスライスする刃部を有する帯状刃と、を備えたスライス装置を使用し、胸肉のうちの、厚さが薄く先が尖った端部を一端部とし、前記一端部の反対側に位置して前記一端部との間で胸肉の全長が最大となる端部を他端部とし、前記一端部と前記他端部とを結ぶ直線を加工基準線としたときに、前記載置面に胸肉を載置する際に、前記一端部が前記他端部よりも前記挟持部材に近い側に位置するように前記加工基準線を向ける、ことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る胸肉のスライス方法において、前記載置面に胸肉を載置する際に、前記一端部が前記他端部よりも前記刃部の移動方向に沿っての上流側に位置するように前記加工基準線を向ける、ことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る胸肉のスライス方法において、前記載置面にxy座標を仮定し、前記刃部の移動方向に沿っての上流側をx軸の正方向に対応させ、前記搬送部材の移動方向に沿っての下流側をy軸の正方向に対応させ、前記加工基準線の中心を原点に対応させて、前記載置面に胸肉を載置する際に、前記加工基準線の前記一端部が、前記原点を通って第1象現を2等分する直線と前記y軸の正の部分とで挟まれる領域に位置するように前記加工基準線を向ける、ことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に係る胸肉のスライス方法において、前記挟持部材は、前記搬送部材よりも速い速度で前記搬送部材と同方向に移動する、ことを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項4に係る胸肉のスライス方法において、前記挟持部材は、前記搬送部材との間の間隙が、前記挟持部材の移動方向に沿っての上流側よりも下流側の方が狭くなるように傾斜している、ことを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1ないし5のいずれか1項に係る胸肉のスライス方法において、スライスされる胸肉が、鶏の解体後、死後硬直が終了して解硬が始まった胸肉である、ことを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1ないし6のいずれか1項に係る胸肉のスライス方法において、スライスされる胸肉が、鶏の解体後、急冷又は徐冷されてチルド状態に保持されていた胸肉である、ことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、厚さが不均一な胸肉は、搬送部材によって搬送されて、他の部分よりの厚さの薄い一端部側が先に搬送部材と挟持部材との間隙に進入するので、この逆に、厚さの厚い他端部側から進入した場合と比較して、挟持時に良好に挟持される。すなわち、間隙に、厚さの厚い他端部側から進入した場合には、この他端部側によって間隙が広げられるため、厚さの薄い一端部側が挟持部材によって十分に挟持されなくなってスライス後に形状不良が発生しやすい。厚さが薄い一端部側から進入することにより、このような形状不良を抑制することができる。
請求項2の発明によれば、厚さが薄くて挟持部材による挟持が不十分な一端部側が、厚さが厚くて良好に挟持される他端部側よりも、刃部の移動方向上流側に位置しているので、一端部側が切断される際に、一端部側は他端部側に押し付けられながら切断されるため、この逆の一端部側が他端部側から引き離されながら切断される場合と比較して、形状不良の発生を抑制することができる。
請求項3の発明によれば、形状不良の発生をさらに抑制することができる。
請求項4の発明によれば、挟持部材が移動しない場合や挟持部材の移動速度が搬送部材と同じ場合と比較して、刃部による切断時の抵抗によって遅れがちな、胸肉の上面側を積極的に移動させることができるので、形状不良の発生を抑制することができる。すなわち、搬送部材と挟持部材との間に相対速度を設けることで両者により胸肉に対してせん断力(胸肉における下面側と上面側とを逆方向にずらすように作用する力)を発生させて、刃部による切断を促進することができる。
請求項5の発明によれば、挟持部材が傾斜していない場合と比較して、挟持部材は、搬送部位の積載面との間に、胸肉の厚さが薄い側についてもより大きな力で挟持することが可能となる。
請求項6の発明によれば、解硬が始まった状態、すなわち軟らかくなり始めた状態で、スライス加工することができるので、形状不良の発生を抑制することができる。さらに、解硬の始まりは、熟成の始まりでもあるので、スライス加工後に風味のある状態で、次の工程に送ることができる。
請求項7の発明によれば、スライス加工の直前まで胸肉の鮮度を保つことができる。
(A)は左側の胸肉Bの側面図であり、(B)は胸肉Bの上面図であり、(C)は胸肉Bのスライスを説明する図である。 スライス後の胸肉Bの筋B1及び繊維B2の位置及び走行方向を説明する図である。 (A)はスライス装置1の要部を、搬送ベルト13の移動方向(矢印K1方向)に沿っての上流側(正面側)の斜め上方から見た模式図であり、(B)は同じくスライス装置1を(A)中の右側から見た模式図である。 (A)は搬送ベルト13と挟持ベルト23との間の間隙Gに、胸肉Bの端部cが先に進入する際の挟持ベルト13の動きを説明する図であり、(B)は同じく、胸肉Bの端部dが先に進入する際の挟持ベルト23の動きを説明する図である。 胸肉Bに対する刃部33aの実質的な移動方向を説明する図である。 胸肉Bを搬送ベルト13の載置面13aに載置する際の、6種類の異なる向き(流し方(1)〜(6))を説明する図である。 図6の(1)〜(6)の胸肉Bの向きを、搬送ベルト13の載置面13aに仮定したxy座標上に表示した図である。 方向や向きが異なる6種の加工基準線S1〜S6の方向及び向き(流し方(1)〜(6))を変化させたときの、平均の厚薄差、形状不良の検証結果を説明する図である。 載置面13a上に仮想したxy座標上で、方向及び向きが好適な加工基準線Sを説明する図である。 (A)は、一晩寝かした原料(解体した翌日の胸肉B)と当日原料(解体した当日の胸肉B)とを、それぞれ厚さ5mmにスライスした際の、1枚目の薄切り肉B1について平均の厚薄差、形状不良率を比較したものであり、(B)は同様に、2枚目の薄切り肉B1について比較した図である。 (A)はスライス加工時の温度の違いによる形状不良率の違いを、1枚目の薄切り肉B1について比較した図であり、(B)は同じく、2枚目の薄切り肉B1について比較した図である。 水平スライス用原料(胸肉B)を解体室冷蔵庫で徐冷する例を説明する図である。
以下、本発明を適用した実施形態を、図面に基づいて詳述する。なお、各図面において、同じ符号を付した部材等は、同一又は類似の構成のものであり、これらについての重複説明は適宜省略するものとする。また、各図面においては、説明に不要な部材等は適宜、図示を省略している。
<実施形態1>
図1〜図12を参照して本発明を適用した実施形態1に係る胸肉のスライス方法について説明する。
ここで、図1(A)は1羽の鶏の左側と右側とにある胸肉Bのうちの、左側の胸肉B(breast)の側面図であり、(B)は胸肉Bの上面図であり、(C)は胸肉Bのスライスを説明する図である。
鶏の胸肉Bは、図1(A)中で下方に位置する、皮を剥いだ面を下面a、これとは反対の上方に位置する面を上面bとすると、下面aを平らな面に載置した際に、上面bがほぼ上方に向かって凸状に緩やかに湾曲するため、厚さTが不均一となる。
胸肉Bは、図1(B)中に示すように、下面aにおける周縁に、端部(一端部)c、端部(他端部)d、端部e、端部fを有している。ここで、端部cは、鶏の解体前の足側に位置する端部であって、厚さTが薄く先が尖った端部である。また、端部dは、端部cの反対側に位置する端部であって、端部cとの間で全長Lが最大となるような端部である。さらに、端部eは、解体前に手羽側に位置する端部であり、端部fは、解体前に体の中心側に位置する端部である。
ここで、上述の胸肉Bの端部cと端部dとを結ぶ直線を、加工基準線Sというものとする。
胸肉Bは、図1(A)に示すように、その厚さTについては、端部c側が薄く、端部d側が厚くなる傾向にある。
以下では、図1(C)に示すように、胸肉Bを、その厚さT方向に直交する方向にスライスして、厚さt1が5mmの2枚の薄切り肉B1をとる場合を例に説明する。この場合、上面b側には、残余部B3が残る。
なお、胸肉Bからは、これに代えて、例えば、厚さt2が10mmのカツ用肉B2をとることもできるが、カツ用肉B2を1枚とる場合よりも、薄切り肉B1を2枚とる場合の方が、形状不良の発生率が高い。そこで、以下の説明では、1つの胸肉Bから厚さt1が5mmの薄切り肉B1を2枚とる場合について説明する。
なお、形状不良とは、形不良、穴あき、割れの3つの観点から判断する。
ここで、形不良とは、スライス後の薄切り肉B1の形が、理想的にスライスされた場合の形から大きく異なることをいう。また、穴あきとは、スライス後の薄切り肉B1に穴があくことをいい、割れとは、スライス後の薄切り肉B1の周縁部に切欠ができることをいう。形状不良については、スライス後の薄切り肉B1の合否を目視によって判断するものとする。
図2は、良好にスライスされた、割れや形状不良のない薄切り肉B1を示している。薄切り肉B1には、筋Baやこの筋Baから周縁部に向かって延びる多数の繊維Bbがみられる。筋Baは、端部f側に向かって凸状に緩やかに湾曲している。筋Baは、一方の端部をBa1、他方の端部をBa2とすると、一方の端部Ba1が端部cとほぼ一致していて、この一方の端部Ba1から全長のほぼ半分位までは、加工基準線Sとほぼ一致し、その後は、他方の端部Ba2に近づくほど加工基準線Sから離れていく。
ここで、筋Baの一方の端部Ba1と他方の端部Ba2とを結ぶ直線の方向を、仮に筋Baの方向とすると、大雑把には、この筋Baの方向は、加工基準線Sとほぼ一致すると言える。
したがって、以下で説明する加工基準線Sの方向とは、ほぼ筋Baの方向であると考えることができる。
なお、胸肉Bをスライスした際に発生する割れは、一般に、上述の筋Ba近傍に発生することが多い。
つづいて、スライス装置1について説明する。
図3(A)はスライス装置1の要部を、搬送ベルト13の移動方向(矢印K1方向)に沿っての上流側(正面側)の斜め上方から見た模式図であり、(B)は同じくスライス装置1を(A)中の右側から見た模式図である。
スライス装置1は、搬送装置10と、挟持装置20と、切断装置30とを備えて構成されている。
搬送装置10は、駆動ローラ11と従動ローラ12と、これらに架け渡された搬送ベルト(搬送部材)13と、支持板14とを有している。
搬送ベルト13は、駆動ローラ11と従動ローラ12とに無端状に架け渡されており、上半部に対応するフォワード側と下半部に対応するリターン側とを有している。搬送ベルト13のフォワード側の上面は、水平な載置面13aとなっている。この載置面13aに、スライス加工に供される胸肉Bがその下面aを接触させた状態で載置される。搬送ベルト13は、駆動ローラ11の回転によって、矢印K1方向に無端回転し、これにより載置面13aに載置された胸肉Bが上流側から下流側に向かって矢印K1方向に移動するようになっている。搬送ベルト13の移動速度は、例えば、6.27m/minに設定されている。
支持板14は、搬送ベルト13におけるフォワード側の裏面にほぼ密着するように配設されている。支持板14は、フォワード側を裏面側から支持して、不要に変形するのを防止している。これにより、胸肉Bが精度よく水平に搬送されることになる。
挟持装置20は、駆動ローラ21と従動ローラ22と、これらに架け渡された挟持ベルト23と、支持ロッド24とを有している。
挟持ベルト23は、搬送ベルト13に、間隙Gを介して対向配置されており、上下方向に延びる支持ロッド24を介して、装置本体(不図示)により矢印K5方向に昇降可能に支持されている。挟持ベルト23、駆動ローラ21、従動ローラ22は、一体的に構成されていて、同じ姿勢を維持した状態で、支持ロッド24によって昇降されるとともに、ばね等の付勢部材(不図示)によって搬送ベルト13の載置面13aに向けて付勢されている。これにより、挟持ベルト23は、搬送ベルト13によって搬送されて間隙Gに進入する胸肉Bの一部が当接されるとその厚さに応じて、高さ位置を変更し、その位置で搬送ベルト13との間に胸肉Bを挟持するようになっている。
挟持ベルト23は、駆動ローラ21の回転によって、搬送ベルト13の移動方向(矢印K1方向)とほぼ同じ移動方向(矢印K4方向)に回転(移動)する。挟持ベルト23の移動速度は、例えば、7.4m/minに設定されている。この移動速度は、上述の搬送ベルト13の移動速度(6.27m/min)よりも速い速度に設定されている。
このように、挟持ベルト23の移動速度が、搬送ベルト13の移動速度よりも速く設定されているため、挟持ベルト23が移動しない場合や挟持ベルト23の移動速度が搬送ベルト13の移動速度と同じ場合と比較して、後述の刃部33aによる胸肉Bの切断時の抵抗によって遅れがちな、胸肉Bの上面b側を積極的に移動させることができるので、形状不良の発生を抑制することができる。すなわち、搬送ベルト13と挟持ベルト23との間に相対速度を設けることで両者により胸肉Bに対してせん断力(胸肉Bの下面aと上面bとを逆方向にずらすように作用する力)を発生させることができるので、刃部33aによる切断を促進することができる。
切断装置30は、駆動プーリ31と従動プーリ32と、これらに架け渡された帯状刃33とを有している。
帯状刃33は、駆動プーリ31の回転に伴って無端回転(無端移動)する。帯状刃33のうち、搬送ベルト13と挟持ベルト23との間の間隙Gに位置する部分は、搬送ベルト13の移動方向(矢印K1方向)に対して直交する方向(矢印K2方向)に、水平に移動ようになっている。帯状刃33は、幅方向の一方の端縁、すなわち幅方向に対向する2つの端縁のうちの、搬送ベルト13の上流側に位置する側の端縁に、刃部33aが形成されている。この刃部33aが矢印K2方向に移動し、かつ搬送ベルト13の載置面13a上の胸肉Bが矢印K1方向に移動することにより、胸肉Bを、その厚さT方向に直交する方向にスライスすることができる。
帯状刃33は、図3(B)に示すように、搬送ベルト13と挟持ベルト23との間に形成される間隙Gにおける上流側、すなわち、搬送ベルト13の移動方向(矢印K1方向)に沿っての間隙Gの中心よりも上流側に寄った位置に配設されている。つまり、帯状刃33は、間隙Gの入口Ga近傍に配置されている。
なお、帯状刃33の移動速度(回転速度)は、例えば、408m/minに設定されている。この帯状刃33の移動速度は、上述の搬送ベルト13の移動速度(6.27m/min)に対して、その60倍以上の速度となっている。
図4(A)は搬送ベルト13と挟持ベルト23との間の間隙Gに、胸肉Bの端部cが先に進入する際の挟持ベルト13の動きを説明する図であり、(B)は同じく、胸肉Bの端部dが先に進入する際の挟持ベルト23の動きを説明する図である。
上述のように、挟持ベルト23は、間隙Gに進入した胸肉Bが当接すると、これにより、矢印K4方向に上昇して間隙Gを広げることになる。
このため、挟持ベルト23は、図4(A)の(a)〜(c)に示すように、厚さTの薄い側の端部cが、厚さTの厚い側の端部dよりも先に間隙Gに進入した場合の方が、図4(B)の(a)〜(c)に示すように、この逆に、端部dが端部cよりも先に間隙Gに進入した場合よりも、胸肉Bを確実に(十分に)挟持することができる。すなわち(B)では、(c)から明らかなように、胸肉Bは、帯状刃33による切断中に、その端部c側(薄い側)が挟持ベルト23によってほとんど挟持されないのに対し、(A)では、(a),(b)から明らかなように、端部c側(薄い側)も適度に挟持されることになる。
このことが、次に説明する、スライス加工時に胸肉Bを搬送ベルト13の載置面13aに載置する際の載置方向によって、形状不良率が異なる主な原因となる。
図5は、胸肉Bに対する刃部33aの実質的な移動方向を説明する図である。
刃部33aの移動方向は、搬送ベルト13の移動方向(矢印K1方向)に直交する矢印K2方向である。
ここで、胸肉Bに対する刃部33aの相対移動方向は、搬送ベルト13の移動方向(矢印K1方向)とは逆の矢印K1´方向となる。このため、胸肉Bに対する実質的な刃部33aの移動方向は、矢印K2方向と矢印K1´方向とを合成した方向である矢印K3方向となる。この矢印K3方向を決める際には、刃部33aの矢印K2方向の移動速度のベクトルと、刃部33aの矢印K1´方向の移動速度のベクトルとの合成ベクトルとして決める必要がある。
なお、本実施例では、前述のように、刃部33aの移動速度が、搬送ベルト13の移動速度の60倍強であるため、実質的な移動方向(矢印K3方向)が刃部33aの移動方向(矢印K2方向)にほぼ一致するものと仮定しても後述の形状不良に対して、ほとんど影響を与えない。
そこで、以下では、胸肉Bに対する刃部33aの移動方向が矢印K2方向であるものとして説明を行う。なお、刃部33aの移動速度に対して、搬送ベルト13の移動速度が比較的大きい場合には、胸肉Bに対する刃部33aの移動方向が矢印K3方向であるものとして、形状不良との関係を考慮する必要がある。
次に、上述構成のスライス装置1を使用して、胸肉Bをスライス加工する際の、胸肉Bの載置方向によって、スライス加工後の薄切り肉B1に発生する形状不良の違いについて検証する。
図6は、胸肉Bを搬送ベルト13の載置面13aに載置する際の、6種類の異なる向き(流し方(1)〜(6))を説明する図である。
図7は、図6の(1)〜(6)の胸肉Bの向きを、搬送ベルト13の載置面13aに仮定したxy座標上に表示した図である。
ここで、xy座標は、説明の便宜上、刃部33aの移動方向(矢印K2方向)に沿っての上流側をx軸の正方向に対応させ、搬送ベルト13の移動方向(矢印K2方向)に沿っての下流側をy軸の正方向に対応させて、また、加工基準線Sの中心を原点Oに対応させて、搬送ベルト13の幅方向(同図の左右方向)のほぼ中央に設定している。また、図6,図7に示すように、加工基準線S1〜S6は、方向及び向きを属性として含んだ加工基準線Sであり、各加工基準線S1〜S6の矢印は、端部cを示している。そして、図7では、胸肉Bの方向及び向きを、xy座標上の加工基準線S1〜S6のみで示している。
図6,図7に示すように、搬送ベルト13の載置面13aに、胸肉Bを、それぞれ(1)〜(6)の向きに載置してスライス加工(検証)を行い、胸肉Bの方向及び向きと、形状不良との関係を調べた。
図8は、方向や向きが異なる6種の加工基準線S1〜S6の方向及び向き(流し方(1)〜(6))を変化させたときの、平均の厚薄差、形状不良の検証結果を説明する図である。なお、6種の加工基準線S1〜S6の方向及び向き以外の条件については、すべて同じとした。
ここで、表中の左欄の項目について簡単に説明する。
解体日とは、鶏を解体して胸肉Bを取り出した日時である。加工日は、スライス加工を行った日時、つまり検証を行った日時である。加工日及び計測日が、解体日の翌日になっているのは、後述するように、原料(胸肉B)として、解体後、死後硬直が終了して、既に解硬が始まっているものを使用したためである。これにより、死後硬直の影響を排除している。
流し方は、図6,図7に示す通りの6種類である。芯温は、胸肉Bの全体の中心の温度を測定した。スライス幅は、図1に示す、厚さt1が5mmとなるようにした。押え隙間は、搬送ベルト13と挟持ベルト23と間の間隙Gであり、10mmに設定した。備考の「2枚目」とは、図1(C)に示す厚さt1が5mmの2枚の薄切り肉B1のうちの、上側に位置する薄切り肉B1である。下側の1枚目の薄切り肉B1よりも2枚目の方が形状不良が発生しやすいため、検証には好適である。
測定部位の「最厚部分P1」は、図1(B)に丸印P1で囲んだ部位の近傍の、厚さTが最も厚い部位の厚さであり、「最薄部分P2」は、丸印P2で囲んだ部位の近傍で、端部cから3cm程内側に入った部位の厚さである。枚数については、各流し方(1)〜(6)に対し、50枚の薄切り肉B1の最厚部分P1を測定し、別の50枚の薄切り肉B1の最薄部分P2を測定した。平均mmは、最厚部分P1、最薄部分P2とも50枚の平均である。平均の厚薄差mmは、これらの平均の差である。標準偏差(厚み)は、厚さについてのデータから算出したものである。調査枚数は、各流し方(1)〜(6)について100枚であり、形状不良枚数は、上述のように目視によるもので、形状不良が発生していると判断されるものの枚数である。形状不良発生率は、形状発生枚数を100で割ったパーセントで表示している。
(a)流し方(4)(加工基準線S4)と流し方(5)(加工基準線S5)とを比較する。
流し方(4)と流し方(5)とは、加工基準線S4,S5の方向については、いずれも搬送ベルト13の移動方向(矢印K1方向)に沿っていて同じである。しかし、これらは向きが異なり、正反対を向いている。つまり、流し方(4)は、端部cが搬送ベルト13の移動方向(矢印K1方向)に沿っての上流側を向き、端部dが下流側を向いている。一方、流し方(5)は、この逆に、端部cが下流側を向き、端部dが上流側を向いている。
この結果、流し方(4)では、厚さの厚い端部d側が先に間隙Gに進入し、流し方(5)では、この逆に、厚さの薄い端部c側が先に間隙Gに進入することになる。
このような向きの違いにより、図8に示すように、平均の厚薄差は、流し方(4)が2.0mm、流し方(5)が1.8mmとなり、両者に大差はない。しかし、形状不良発生率については、流し方(4)が18%、流し方(5)が1%と、両者の間に大きな差が生じた。
なお、この大差の原因は、図4(A),(B)を参照して前述した通りである。
(b)流し方(3)(加工基準線S3)と流し方(6)(加工基準線S6)とを比較する。
流し方(3)と流し方(6)とは、加工基準線S3,S6の方向については、いずれも刃部33aの移動方向(矢印K2方向)に沿っていて同じである。しかし、これらは向きが異なり、正反対を向いている。つまり、流し方(3)は、端部cが刃部33aの移動方向(矢印K2方向)に沿っての上流側を向き、端部dが下流側を向いている。一方、流し方(6)は、この逆に、端部cが下流側を向き、端部dが上流側を向いている。すなわち、挟持力の強い端部d側が、流し方(3)では、挟持力の弱い端部c側よりも下流側に位置し、流し方(6)では、この逆に、端部cよりも上流側に位置している。
このような向きの違いにより、図8に示すように、平均の厚薄差は、流し方(3)が2.4mm、流し方(6)が2.8mmとなり、両者にそれほどの差はない。しかし、形状不良発生率については、流し方(3)が2%、流し方(6)が8%と、両者の間に大きな差が生じた。
なお、この大差の原因は後に説明する。
(c)流し方(1)(加工基準線S1)と流し方(2)(加工基準線S2)とを比較する。
流し方(1)は、加工基準線S1が搬送ベルト13の移動方向(矢印K1方向)に対して右45度の角度で傾いている。つまり、刃部33aの移動方向(矢印K2方向)の上流側を向いている。一方、流し方(2)は、加工基準線S2が搬送ベルト13の移動方向(矢印K1方向)に対して左45度の角度で傾いている。つまり、刃部33aの移動方向(矢印K2方向)の下流側を向いている。なお、流し方(1)も流し方(2)も、端部c側が、端部d側よりも、搬送ベルト13の移動方向(矢印K1方向)に沿っての下流側に位置する点は同じである。
このような方向及び向きの違いにより、図8に示すように、平均の厚薄差は、流し方(1)が1.3mm、流し方(2)が1.4mmとなり、両者はほぼ同じである。しかし、形状不良発生率については、流し方(1)が1%、流し方(2)が8%と、両者の間に大きな差が生じた。
なお、この大差の原因は後に説明する。
上述の(a)〜(c)について、大差の原因を考察する。
(a)については、図4を参照して説明した通りである。すなわち、搬送ベルト13と挟持ベルト23との間の間隙Gに、厚さの厚い端部d側が先に進入した場合には、この端部d側によって間隙Gが広げられるため、厚さの薄い端部c側が挟持ベルト23によって十分に挟持されなくなる。このため、端部c近傍が切断時に不要に移動してしまうので、スライス後に形状不良が発生しやすい。厚さが薄い端部c側から進入することにより、このような形状不良を抑制することができる。
このことから、胸肉Bを搬送ベルト13の載置面13aに載置する際に、厚さの薄い端部c側が、厚さの厚い端部d側よりも、搬送ベルト13の移動方向(矢印K1方向)に沿っての下流側に位置するように、胸肉Bを載置するのが好ましいことが分かる。
(b)については、厚さが薄くて挟持ベルト23による挟持力が不十分な端部c側が、厚さが厚くて挟持力が大きい端部d側よりも、刃部33aの移動方向(矢印K2方向)に沿っての上流側に位置することにより、端部c側が切断される際に、端部c側は端部d側に押し付けられながら切断されるため、この逆の端部c側が端部d側から引き離されながら切断される場合と比較して、形状不良が抑制されるものと考えられる。
(c)については、流し方(1)は上述の(b)の条件を満たし、流し方(2)は、上述の(2)の条件を満たさないため、この点からだけ考えても、流し方(1)の方が良好な結果が出ることが考えられる。
以上の(a)〜(c)からは、図9に示すように、胸肉Bを搬送ベルト13の載置面13aに載置する際に、加工基準線Sの方向及び向きが、以下のように向くことが好ましい。厚さの薄い端部c側が、厚さの厚い端部d側の位置について、端部d側に対して端部c側が、搬送ベルト13の移動方向(矢印K1方向)に沿っての下流側で、かつ、刃部33aの移動方向(矢印K2方向)に沿っての上流側に位置するように、胸肉Bを載置するのが好ましいことが分かる。
つまり、図9のxy座標に対し、加工基準線Sの一方の端部である端部cが第1象限に位置するように、胸肉Bを載置することが好ましい。
この条件は、端部cと端部dの位置が、搬送ベルト13及び刃部33aの移動方向に沿って同じ場合も許容すると、上述の加工基準線S1,S3,S5が満たすことになる。
そこで、これらについてさらに考察する。
この3つの加工基準線S1,S3,S5を比較すると、厚薄差、形状不良発生率の何れについても加工基準線S1が最も良い。そこで、さらに、この加工基準線S1が中心となる加工基準線S3と加工基準線S5とを比較すると、厚薄差、形状不良発生率の双方について、加工基準線S5の方が良好である。これらから、xy座標の原点Oを通って第1象限R1を2つの領域R1,R2に2等分する直線Qを考えたときに、端部cが、直線Qと、y軸の正の部分とで挟まれる領域R2に位置する場合の方が、領域R1に位置する場合よりも結果が良好であるといえる。
次に、胸肉Bをスライス加工する時間(解体後、スライス加工するまでの経過時間)と、平均の厚薄差及び形状不良との関係について検証する。
図10(A)は、一晩寝かした原料(解体した翌日の胸肉B)と当日原料(解体した当日の胸肉B)とを、それぞれ厚さ5mmにスライスした際の、1枚目の薄切り肉B1について平均の厚薄差、形状不良率を比較した図である。また、図10(B)は、同様に、2枚目の薄切り肉B1について比較したものである。
ここで、一晩寝かした原料(以下「前日原料」という。)とは、詳しくは、解体後、死後硬直が終了して解硬が既に始まっている胸肉B1である。また、当日原料とは、死後硬直が進行中の胸肉B1である。
(A)の1枚目について見る。平均の厚薄差は、前日原料が1.7mmであり、当日原料が2.6mmである。また、形状不良発生率は、前日原料が2%であり、当日原料が5%である。
(B)の2枚目については、平均の厚薄差は、前日原料が1.0mmであり、当日原料が1.2mmである。また、形状不良発生率は、前日原料が4%であり、当日原料が12%である。
このように、1枚目については、平均の薄厚差と形状不良率とも、前日原料と当日原料とでは大きな違いがあり、双方とも前日原料の方が当日原料よりも良い結果が得られている。
また、2枚目については、平均の厚薄差は、前日原料と当日原料とで大きな差はないが、前日原料の方が当日原料よりも良い結果である。形状不良率については、前日原料の方が当日原料よりもかなり良い結果となっている。
つまり、1枚目及び2枚目の双方について、平均の厚薄差及び形状不良率とも、前日原料の方が当日原料よりも良い結果が得られた。
以上から、胸肉Bとしては、死後硬直が進行中の当日原料よりも、既に死後硬直が終了している前日原料を使用した方が良いことが分かる。
なお、前日原料としては、解体後の経過時間が長いほど鮮度は低下することを考慮すると、経過時間は、死後硬直が終了後、下級的速やかにスライス加工することが望ましい。
具体的な経過時間としては、10H〜16H程度が好ましい。
次に、スライス加工時の温度と、形状不良との関係について検証する。
図11(A)はスライス加工時の温度の違いによる形状不良率の違いを、1枚目の薄切り肉B1について比較した図であり、(B)は同じく、2枚目の薄切り肉B1について比較した図である。なお、いずれもスライス加工日は、解体日の翌日としている。
同図から、1枚目、2枚目の双方とも、形状不良率について、9℃の場合よりも3℃の場合の方が良好であることが分かる。なお、3℃とは、いわゆるチルド状態の温度であり、この温度を維持した場合には、鮮度の低下を極力抑制することができる。つまり、解体後、冷蔵庫等を使用して3℃に保持した状態の胸肉Bを、直ちにスライス加工することにより、形状不良についても、また、鮮度についても良好であることが分かる。
図12は、水平スライス用原料(胸肉B)を解体室冷蔵庫で徐冷する例を説明する図である。
(a)解体後の胸肉Bは、チルド状態(例えば、3℃程度)で保持することにより、鮮度の低下を抑制することが好ましい。
ここで、胸肉Bを3℃程度まで低下させる方法としては、急冷、徐冷の何れを採用することも可能であるが、急冷するためには、除冷よりも、冷蔵庫等の設備上の負担が大きくなる。
(b)一方、上述の図10から明らかなように、スライス加工する胸肉Bは、スライス加工後の薄切り肉B1の平均の厚薄差、形状不良を抑制するため、死後硬直が終了して、解硬が始まっているものが好適である。
(c)また、上述の図11から明らかなように、スライス加工時の胸肉Bは、芯温が9℃付近よりも、3℃付近の方が、形状不良について良好な結果を得られる。
以上の(a)〜(c)を総合的に勘案すると、スライス加工直前の胸肉Bは、死後硬直が終了して既に解硬が開始されていて、温度は3℃付近が望ましく、また、冷蔵庫等の設備の負担を軽くするため、死後硬直が終了するまでの間に徐冷により3℃付近まで冷却すれば十分である。
以上の条件を満たす経過時間としては、10H〜16Hが好適である。
図12は、前日(7月26日)の11:20に解体して12.3℃あった胸肉Bを、翌日(7月27日)の7:40までに3.5℃に徐冷し、その後、速やかにスライス加工する例を示している。つまり、20時間20分かけて徐冷するため、これによりも短時間で急冷する場合と比較して、冷蔵庫等の能力が低いものを有効に使用することができる。
上述のスライス装置1(図3参照)において、挟持ベルト23は、搬送ベルト13との間の間隙Gが、挟持ベルト23の移動方向(矢印K4方向)に沿っての上流側よりも下流側の方が狭くなるように傾斜させるようにしてもよい。この場合の傾斜は、図9に示すxy座標の第1象現の領域R2に、加工基準線Sの端部cが入るように胸肉Bを搬送ベルト13の載置面13aに載置した状態の胸肉Bの上面の形状(傾斜)に合わせると良い。
これにより、挟持ベルト23は、搬送ベルト13の載置面13aとの間に、胸肉Bの端部d側の厚い部位だけでなく、端部c側の薄い部位もよりよく挟持できるようになる。
1 スライス装置
13 搬送ベルト(搬送部材)
13a 載置面
23 挟持ベルト(挟持部材)
33 帯状刃
33a 刃部
B 胸肉
a 下面
b 上面
c 端部(一端部)
d 端部(他端部)
G 間隙
K1 搬送ベルトの移動方向
K2 刃部の移動方向
L 胸肉の全長
R2 領域
S,S1〜S6
加工基準線
T 胸肉の厚さ
t1 薄切り肉の厚さ

Claims (7)

  1. 厚さが不均一な鶏の胸肉を、厚さ方向に直交する方向にスライスする胸肉のスライス方法において、
    載置面に載置された胸肉を前記載置面の移動により搬送する搬送部材と、
    前記搬送部材に間隙を介して対向配置されるとともに前記搬送部材に向けて付勢され、前記搬送部材によって前記間隙に搬入される胸肉を、前記搬送部材との間で挟持する挟持部材と、
    前記間隙を、前記載置面に平行でかつ前記搬送部材の移動方向に直交する方向に移動することで、前記搬送部材と前記挟持部材との間で挟持搬送中の胸肉をスライスする刃部を有する帯状刃と、を備えたスライス装置を使用し、
    胸肉のうちの、厚さが薄く先が尖った端部を一端部とし、前記一端部の反対側に位置して前記一端部との間で胸肉の全長が最大となる端部を他端部とし、前記一端部と前記他端部とを結ぶ直線を加工基準線としたときに、
    前記載置面に胸肉を載置する際に、前記一端部が前記他端部よりも前記挟持部材に近い側に位置するように前記加工基準線を向ける、
    ことを特徴とする胸肉のスライス方法。
  2. 前記載置面に胸肉を載置する際に、前記一端部が前記他端部よりも前記刃部の移動方向に沿っての上流側に位置するように前記加工基準線を向ける、
    ことを特徴とする請求項1に記載の胸肉のスライス方法。
  3. 前記載置面にxy座標を仮定し、前記刃部の移動方向に沿っての上流側をx軸の正方向に対応させ、前記搬送部材の移動方向に沿っての下流側をy軸の正方向に対応させ、前記加工基準線の中心を原点に対応させて、前記載置面に胸肉を載置する際に、前記加工基準線の前記一端部が、前記原点を通って第1象現を2等分する直線と前記y軸の正の部分とで挟まれる領域に位置するように前記加工基準線を向ける、
    ことを特徴とする請求項2に記載の胸肉のスライス方法。
  4. 前記挟持部材は、前記搬送部材よりも速い速度で前記搬送部材と同方向に移動する、
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の胸肉のスライス方法。
  5. 前記挟持部材は、前記搬送部材との間の間隙が、前記挟持部材の移動方向に沿っての上流側よりも下流側の方が狭くなるように傾斜している、
    ことを特徴とする請求項4に記載の胸肉のスライス方法。
  6. スライスされる胸肉が、鶏の解体後、死後硬直が終了して解硬が始まった胸肉である、
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の胸肉のスライス方法。
  7. スライスされる胸肉が、鶏の解体後、急冷又は徐冷されてチルド状態に保持されていた胸肉である、
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の胸肉のスライス方法。
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