JP2014103109A - 基板の接合方法、封止体の作製方法、及び発光装置の作製方法 - Google Patents

基板の接合方法、封止体の作製方法、及び発光装置の作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラスフリットを用いた基板の接合技術においてレーザ光の照射工程に係る生産性を向上させること。または、生産性高く作製可能な気密性の高い封止体、または発光装置を提供すること。
【解決手段】ガラスフリットを溶融して得られた溶融体または焼結して得られた焼結体であるガラス層に対してレーザ光を照射して加熱する際、従来よりもその加熱の効率を高めるために、ガラス層の上面に接し、且つ該上面の一部が露出するように、レーザ光を吸収する材料をガラス層に付着させ、ガラス層の上面の一部と基板の接合面が接した状態でレーザ光を照射すればよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、一対の基板の接合方法に関する。また本発明は、封止体の作製方法に関する。また本発明は、発光装置の作製方法に関する。
低融点ガラスを主成分としたガラスフリットを溶融、または焼結して得られたガラス(以下、ガラス層ともいう)を用いて2枚の基板を貼り合わせ、これらを接合する技術が知られている。また、この基板の接合技術を用いて高い気密性を有する封止体を形成する技術が知られている。特許文献1に記載された技術は、低融点ガラスを主成分としたガラスフリット(文献ではフリット材と記載)とバインダとを含むペーストをガラス基板の縁に沿って塗布し、当該ペーストを焼成してバインダを除去すると共にガラスフリットを溶融してガラス層(文献ではフリットガラスと記載)を形成し、当該ガラス基板と対向基板を重ね合わせてガラス層にレーザ光を照射して、ガラス層と対向基板を溶着させ、高い気密性を有する封止体を形成するものである。
このようなガラス層は、高いガスバリア性を有しているため、封止された内部を外部の雰囲気と隔離することができる。このようなガラス層を用いた封止方法は、例えば有機EL(Electro Luminescence)素子や有機トランジスタのように、素子が大気(水分や酸素を含む)に曝されると急速にその性能が低下するような素子が適用されたデバイスに好適に用いることができる。
有機EL素子が適用されたデバイスとしては、例えば有機EL素子を光源として用いた照明装置や、薄膜トランジスタと有機EL素子を組み合わせた画像表示装置などが挙げられる。有機EL素子は膜状に形成可能で、大面積の素子を容易に形成できるため、面光源を有する照明装置を実現できる。また有機EL素子が適用された画像表示装置は、液晶表示装置等で必要であったバックライトが不要なため、薄型、軽量、高コントラストで且つ低消費電力駆動が可能な表示装置を実現できる。
特開2011−65895号公報
ガラスフリットとバインダを含むペースト(以下、フリットペーストともいう)を焼成して得られるガラス層と、これに接する基板とを溶着させる際、ガラス層のパターンに沿ってレーザ光を走査してガラス層を加熱することにより、ガラス層を介して2枚の基板を接合することができる。
ここで、当該接合方法を用いた封止技術が適用された装置の生産性の向上を図るために、レーザ光の照射工程において、工程時間の短縮をはじめとする工程の効率化が望まれている。特に2枚のガラス基板とガラス層によって封入されるデバイスが大型化するほど、レーザ光を走査させる距離が増大するため、その生産性に大きく影響してしまう。
しかしながら以下のような理由からレーザ光の走査速度を高めることは困難であった。
レーザ光の照射工程において、ガラス層の全部、または少なくとも接合界面近傍がほぼ完全に溶融する程度に加熱されるようにレーザ光を照射する必要がある。ここでガラス層への加熱が不十分であると、ガラス層自体や、該ガラス層と接合する基板との接合界面に隙間が生じてしまう、または接合が不十分で容易に剥離してしまうなどにより、気密性が破られる恐れがある。
また、レーザ光の走査速度を高めるために、レーザ光の照射強度を高めると、急激な温度変化によりガラス層や基板、またはこれらの接合界面にクラックが生じ、十分な封止能力を得られない場合もある。
したがって本発明の一態様は、ガラスフリットを用いた基板の接合技術においてレーザ光の照射工程に係る生産性を向上させることを課題の一とする。または、生産性高く作製可能な気密性の高い封止体、または発光装置を提供することを課題の一とする。
上記課題を解決するため、ガラスフリットを溶融して得られた溶融体または焼結して得られた焼結体であるガラス層に対してレーザ光を照射して加熱する際、従来よりもその加熱の効率を高めることに想到した。ガラスフリットを溶融または焼結してガラス層を形成した後、ガラス層の上面に接し、且つ該上面の一部が露出するように、レーザ光を吸収する材料をガラス層に付着させ、ガラス層の上面の一部と基板の接合面が接した状態でレーザ光を照射すればよい。
すなわち、本発明の一態様は、第1の基板上に、ガラスフリットの溶融体または焼結体を含むガラス層を形成し、ガラス層の上面に、該上面の一部が露出するように光吸収材を付着させ、ガラス層の上面の露出した一部と第2の基板とを密着させ、ガラス層及び光吸収材にレーザ光を照射して、ガラス層と第2の基板とを溶着させる、基板の接合方法である。
上記本発明の一態様によれば、ガラス層の上面に付着した光吸収材により、主に第2の基板と溶着するガラス層の上部を効果的に加熱することができる。したがって、従来と同一の照射強度のレーザ光を用いた場合であっても、その走査速度を向上させることができ、生産性を向上できる。また、従来と同一の走査速度であっても、照射強度の小さいレーザ光を用いることができるため、レーザ光の照射装置の消費電力の低減などにより生産性を向上できる。
さらに、ガラス層と第2の基板の溶着部分を効果的に加熱できるため、ガラス層と第2の基板の密着性や接合強度を向上できると共に、ガラス層中、及びガラス層と第2の基板との接合部分に隙間が生じる不具合を抑制できる。例えば、従来と同一の照射強度、同一の走査速度でレーザ光の照射を行った場合であっても、より効率的にガラス層を加熱できるため、接合強度を高めることができる。
また、上記本発明の一態様において、光吸収材は、有機顔料または無機顔料を含んでいることが好ましい。
また、上記本発明の一態様において、ガラス層上に、光吸収材が分散した樹脂を形成し、樹脂の一部を除去することにより、ガラス層上に光吸収材を付着させることが好ましい。
このような方法によれば、光吸収材を樹脂に分散した状態で用いることができるため、取り扱いが容易となる。その結果、例えば多様な樹脂の形成技術を適用することができる。さらに、ガラス層上の樹脂を除去することで容易に、ガラス層に光吸収材を付着させることができる。
また、本発明の一態様は、上記本発明の一態様において、ガラス層を閉曲線状に形成し、レーザ光をガラス層に沿って走査しながら照射し、第1の基板と、第2の基板と、ガラス層に囲まれた閉空間を形成することを特徴とする、封止体の作製方法である。
このような方法によれば、気密性の高い封止体を生産性高く作製することができる。
また、本発明の一態様は、第1の基板上に、ガラスフリットの溶融体または焼結体を含むガラス層を閉曲線状に形成し、ガラス層の上面に、該上面の一部が露出するように光吸収材を付着させ、第2の基板上に、一対の電極間に発光性の有機化合物を含む層が挟持された発光素子を形成し、ガラス層の上面の露出した一部と第2の基板とを密着させ、発光素子が第1の基板と、第2の基板と、ガラス層に囲まれた閉空間内に設けられるように、ガラス層及び光吸収材にレーザ光を照射してガラス層と第2の基板とを溶着させる、発光装置の作製方法である。
このような方法によれば、高い気密性を有する閉空間内に発光素子が封入され、極めて信頼性の高い発光装置を生産性高く作製することができる。
また、上記本発明の一態様において、第1の基板上及びガラス層上に、光吸収材が分散した樹脂を形成し、樹脂の一部を除去することにより、ガラス層上に光吸収材を付着させると共に、第1の基板のガラス層が設けられていない領域に樹脂と光吸収材を含むカラーフィルタを形成することが好ましい。
このような方法によれば、ガラス層に付着させる光吸収材に、カラーフィルタに含まれる顔料などの光吸収材を利用することができる。さらに、カラーフィルタの形成工程により同時にガラス層に光吸収材を付着させることができるため、工程や材料を増やすことなく、信頼性の高い発光装置を作製できる。
また、上記本発明の一態様において、ガラス層は上面に凹凸形状を有することが好ましい。
このような形状を有するガラス層を用いると、表面の凹部に光吸収材を捕捉して定着させることができる。特に、光吸収材として粒状の顔料を用いた場合には、効果的にガラス層の表面に顔料の粒子を定着させることができる。
また、上記本発明の一態様において、ガラス層の端部がテーパ形状となるように、ガラス層を第1の基板上に形成することが好ましい。
このような形状にガラス層を形成することで、ガラス層と第1の基板との接着面積を大きくでき、これらの密着性や接合強度を向上できる。さらに上述のように、ガラス層の上面に光吸収材を設けることでガラス層と第2の基板と密着性や接合強度を高めることができるため、第1の基板と第2の基板の密着性や接合強度を極めて高いものとすることができる。
またガラス層をその端部がテーパ形状となるように形成することで、ガラス層の露出した表面に均一に光吸収材を付着させることができるため、後のレーザ光の照射によってガラス層を効率的に加熱することができる。また特に、光吸収材をスピンコート法により形成する場合では、このような形状とすることで、ガラス層の端部の段差により付着する光吸収材の量(密度)に偏りが生じてしまうことを抑制できる。
なお、本明細書等において、閉曲線とは、両端が一致している連続曲線のことを言う。また、ここでいう曲線には、広義に直線や線分の概念を含むものとする。したがって、例えば四辺形の外周のように、複数の線分で構成され、且つ各々の線分の両端がそれぞれ他の線分の一端と一致している形状も、閉曲線の一態様である。また、円や楕円、曲率の異なる複数の曲線部が連続して構成された形状や、直線部分と曲線部分とが混在して構成された形状なども閉曲線の一態様である。
なお、本明細書中において、発光装置とは画像表示デバイス、もしくは光源(照明装置含む)をいう。また、発光装置にコネクター、例えばFPC(Flexible printed circuit)もしくはTCP(Tape Carrier Package)が取り付けられたモジュール、TCPの先にプリント配線板が設けられたモジュール、または発光素子が形成された基板にCOG(Chip On Glass)方式によりIC(集積回路)が直接実装されたモジュールも全て発光装置に含むものとする。
本発明によれば、ガラスフリットを用いた基板の接合技術においてレーザ光の照射工程に係る生産性を向上できる。または、生産性高く作製可能な気密性の高い封止体、または発光装置を提供できる。
本発明の一態様の、基板の接合方法及び封止体の作製方法を説明する図。 本発明の一態様の、基板の接合方法及び封止体の作製方法を説明する図。 本発明の一態様の、基板の接合方法及び封止体の作製方法を説明する図。 本発明の一態様の、基板の接合方法及び封止体の作製方法を説明する図。 本発明の一態様の、封止体を説明する図。 本発明の一態様の、発光装置の作製方法を説明する図。 本発明の一態様の、発光装置の作製方法を説明する図。 本発明の一態様の、発光装置を説明する図。 実施例に係る、カルシウム膜の透過率とその変動率の時間推移を示す図。
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
なお、本明細書で説明する各図において、各構成の大きさ、層の厚さ、または領域は、明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の基板の接合方法と、これを用いた封止体の作製方法について説明する。
まず、第1の基板101上に、ガラスフリットを含有したフリットペースト(パターン)103を形成する(図1(A))。ここでフリットペースト103は、第1の基板101の外周に沿って閉曲線状に設ける。
なお、第1の基板101と、後に説明する第2の基板102とを単純に接合するのみの場合、すなわちこれら2枚の基板とガラス層に囲まれた封止領域を形成する必要のない場合には、フリットペースト103は閉曲線状に設ける必要はなく、接合したい部位にのみ設ければよい。
フリットペースト103は、少なくとも低融点ガラスを含むガラスフリットと、バインダを含んで構成される。バインダは有機樹脂や有機溶媒を含む。また、フリットペースト103には、後のレーザ光の照射工程に用いるレーザ光を吸収する材料を含んでいてもよい。
ガラスフリットに用いるガラス材料としては、例えば酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化ホウ素、酸化バナジウム、酸化亜鉛、酸化テルル、酸化アルミニウム、二酸化シリコン、酸化鉛、酸化スズ、酸化リン、酸化ルテニウム、酸化ロジウム、酸化鉄、酸化銅、酸化チタン、酸化タングステン、酸化ビスマス、酸化アンチモン、ホウ酸鉛ガラス、リン酸スズガラス、バナジン酸塩ガラス及びホウケイ酸ガラスよりなる群から選択された一以上の化合物を含むことが好ましい。
フリットペースト103を第1の基板101上に形成する方法としては、スクリーン印刷法などの印刷法、ディスペンス法などの方法を用いることができる。
続いて、フリットペースト103を加熱して、フリットペースト103内のガラスフリットを溶融または焼結してガラス層104を形成する(図1(B))。
フリットペースト103を加熱する方法としては、焼成炉、オーブン、またはホットプレートなどの加熱装置を用いてもよいし、レーザ光の照射により局所的にフリットペースト103を加熱してもよい。
フリットペースト103の加熱により、フリットペースト103内のバインダが除去される。さらにガラスフリットが溶融、または焼結することで一体となり、その後冷却することによりガラスフリットの溶融体または焼結体を含むガラス層104が形成される。このときガラス層104は、ガラスフリットが完全に溶融した後に溶着して一体となっていてもよいし、ガラスフリット同士が部分的に溶着した状態であってもよい。なお、フリットペースト103の加熱の条件によっては、バインダが完全に除去されずガラス層104の内部または表面に残存している場合もあるが、バインダを完全に除去することが好ましい。
続いて、ガラス層104上に、ガラス層104の上面の一部が露出するように光吸収材105を付着させる(図1(C))。
光吸収材105としては、後のレーザ光の照射工程に用いるレーザ光を吸収する材料を用いる。例えば、光吸収性を有する粒子や薄膜を用いることができる。
光吸収性の粒子としては、例えば無機顔料、有機顔料、または金属や金属酸化物を含むガラス粒子などが挙げられる。
無機顔料としては、酸化鉄系材料、クロム系材料、バナジウム−クロム系材料、アルミン酸コバルト系材料、バナジウム−ジルコニウム系材料、コバルト−クロム−鉄系材料などを用いることができる。また、このほかにカーボンブラックを用いることができる。
有機顔料としては、可視光領域の光を吸収するアゾ系、アントラキノン系、ナフトキノン系、イソインドリノン系、ペリレン系、インジゴ系、フルオレノン系、フェナジン系、フェノチアジン系、ポリメチン系、ポリエン系、ジフェニルメタン系、トリフェニルメタン系、キナクリドン系、アクリジン系、フタロシアニン系、キノフタロシアニン系等の顔料のほか、紫外線領域の光を吸収するベンゾトリアゾール系化合物、ヒドロキシベンゾフェノン系化合物、サリチレート系化合物等を用いることができる。
また、金属や金属酸化物を着色成分として含有した透光性のガラスを用いて、光を吸収するガラス粒子として用いてもよい。また、透光性のガラス中に上述した無機顔料を分散させた粒子を用いることもできる。
光吸収材105として光吸収性の粒子を用いる場合、その粒径は小さいほどガラス層104の表面に均一に付着させることができるため好ましい。また特に光吸収材105として顔料を用いる場合には、粒径が小さいほどレーザ光に対する透過率を向上できるため、後のレーザ光の照射工程において、ガラス層104の内部に到達するレーザ光の強度の減衰を抑制し、効果的にガラス層104の上面及び内部を加熱できるため好ましい。
光吸収材105に用いる光吸収性の粒子の粒径は、1nm以上10μm以下、好ましくは1nm以上1μm以下、より好ましくは1nm以上100nm以下の粒径とする。
また、このような光吸収性の粒子を、有機樹脂に分散させた状態で用いることもできる。有機樹脂に分散させることで取り扱いが容易になる。また、光吸収性の粒子は、液体に分散させた状態で用いてもよい。なお、光吸収性の粒子の有機樹脂や液体への分散性を向上させるため、これらの混合物に分散剤が添加されていることが好ましい。
一方、光吸収性を有する薄膜としては、無機材料の薄膜、または有機材料の薄膜を用いることができる。
光吸収性を有する無機材料の薄膜としては、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜などの窒素を含むシリコン膜や、酸化チタン、窒化チタンなどの金属酸化物または金属窒化物を用いることができる。また透光性を有する程度に薄い金属薄膜を用いることもできる。
ここで、光吸収材105として無機材料の薄膜を用いる場合には、酸化物または窒素を含む酸化物を用いると、ガラス層104と接合する第2の基板102との密着性を向上できるため好ましい。
光吸収性を有する有機材料の薄膜としては、ポリイミドなどのさまざまな有色の有機樹脂を用いることができる。また、アクリルなどの透明な有機樹脂を染料により着色した材料を用いてもよい。
以下、光吸収材105をガラス層104の表面に付着させる方法の例について説明する。
<光吸収材105の形成方法例1>
始めに、光吸収材105として光吸収性を有する粒子を用いる場合について説明する。
光吸収性を有する粒子が分散した液体をガラス層104上に塗布する。該液体は、スピンコート法などを用いて第1の基板101の全面に塗布してもよいが、インクジェット法により、ガラス層104上に直接吐出すると材料の使用効率を高めることができるため好ましい。
用いる液体としては、沸点が室温よりも高い材料を用いることが好ましい。
その後、液体の沸点以上の温度で第1の基板101を加熱して該液体を揮発させる。該液体を揮発させることにより、分散していた光吸収性を有する粒子である光吸収材105をガラス層104の上面に付着させることができる。
この時点での、ガラス層104を含む断面概略図を図2(A)に示す。図2(A)は、図1(C)中の切断線A−Bで切断した断面概略図である。また、図2(B)は、図2(A)中の破線で示した領域を拡大した概略図である。
図2(A)に示すように、ガラス層104はその上面に凹凸形状を有していることが好ましい。このような形状とすることで、光吸収材105は凹部に多く付着し、凸部にはほとんど付着しないため、特別な工程を経ることなくガラス層104の上面の一部を露出させることができる。また、光吸収材105として粒径の小さい粒子を用いているため、図2(B)に示すようにガラス層104の表面の凹部に該粒子を捕捉して定着させることができる。
このような形状のガラス層104を形成するためには、上述のフリットペーストの加熱処理の際に加熱条件(加熱温度、加熱時間など)を、ガラスフリットが完全に溶融してしまわずに、ガラスフリットの形状が反映される程度に調整すればよい。
またガラス層104の形状をその端部がテーパ形状となるように形成することで、ガラス層の露出した表面に均一に光吸収材105を付着させることができるため、後のレーザ光の照射によってガラス層104を効率的に加熱することができる。また特に、光吸収材105をスピンコート法により形成する場合では、このような形状とすることで、ガラス層の端部の段差により付着する光吸収材105の量(密度)に偏りが生じてしまうことを抑制できる。なお、本明細書等において、対象物の端部がテーパ形状であるとは、その端部の領域において表面と被形成面との成す角度が0度より大きく90度未満、好ましくは5度以上70度以下であり、端部から連続的に厚さが増加するような断面形状を有することをいう。
以上の方法により、ガラス層104の表面に光吸収材105として光吸収性を有する粒子を付着させることができる。
<光吸収材105の形成方法例2>
続いて、光吸収材105として有機樹脂に分散された光吸収性を有する粒子を用いる場合について説明する。
まず、ガラス層104を覆うように、光吸収材105が分散した樹脂111を形成する(図3(A))。
樹脂111としては、感光性の有機樹脂または非感光性の有機樹脂を用いることができる。
樹脂111は、スピンコート法、スクリーン印刷法などの印刷法、ディスペンス法、またはインクジェット法などを用いて形成することができる。なお、樹脂111を塗布した後、加熱処理により樹脂111に含まれる有機溶媒などを除去してもよい。
ここで、樹脂111は被覆性が高いため、ガラス層104の凸部上には薄く、また凹部上には厚く形成することができる。図3(A)では、ガラス層104が表面に凹凸形状を有する場合を示したが、例えばその断面形状が円弧形状や矩形形状である場合など、ガラス層104の表面に顕著な凹凸形状が無い場合であっても、ガラス層104が頂部や角部などを有する形状の場合には、その部分に形成される樹脂111が薄く形成される。
その後、樹脂111を除去する。樹脂111を除去する際、樹脂111に分散していた光吸収材105が露出し、直接ガラス層104に接することにより、ガラス層104の表面に付着する(図3(B))。
樹脂111の除去は、樹脂111として感光性の有機樹脂を用いた場合には、現像処理(または、露光処理及び現像処理)を施すことにより行うことができる。また樹脂111として非感光性の有機樹脂を用いた場合には、ウェットエッチングまたはドライエッチングにより除去することができる。
図3(C)は、図3(B)中の破線で示した領域を拡大した概略図である。図3(C)に示すように、ガラス層104の表面の凹部において、光吸収材105上に樹脂111の一部が上記エッチングや現像処理により除去されずに残存している場合がある。このように樹脂111の一部を残存させることで、光吸収材105を確実にガラス層104の表面に定着させることができるため好ましい。
以上の方法により、ガラス層104の表面に光吸収材105として光吸収性を有する粒子を付着させることができる。
<光吸収材105の形成方法例3>
続いて、光吸収材105として光吸収性を有する薄膜を用いる場合について説明する。
まず、ガラス層104を覆うように、光吸収性を有する材料からなる薄膜112を形成する(図4(A))。
薄膜112として、有機材料の薄膜を用いる場合には、スピンコート法、スクリーン印刷法などの印刷法、ディスペンス法、またはインクジェット法などを用いて形成することができる。なお、樹脂を塗布した後、加熱処理により有機溶媒などを除去することにより薄膜112を形成してもよい。また、真空蒸着法を用いて薄膜112を形成してもよい。
一方、薄膜112として、無機材料の薄膜を用いる場合には、スパッタリング法や真空蒸着法、CVD法などの成膜方法を用いることができる。
薄膜112は、ガラス層104の表面の凹凸形状を被覆するように形成することが好ましい。このとき、ガラス層104の表面の凸部上では薄く、凹部上ではこれよりも厚く形成することが好ましい。
続いて、薄膜112の一部をエッチングし、ガラス層104の上面を露出させる(図4(B)、(C))。エッチングは、ウェットエッチングまたはドライエッチングにより行うことができる。
このとき、ガラス層104の表面の凸部上の薄膜112を先に消失させ、凹部上の比較的厚い薄膜112を残存させるようにエッチングを行うことにより、ガラス層104の上面の一部を露出させることができる。
このようにして、ガラス層104の上面に光吸収材105を付着させることができる。
なお、薄膜112の形成方法として、例えば真空蒸着法やスパッタリング法、CVD法などを用いた場合、ガラス層104の凸部と凹部とで形成される薄膜112の厚さに差が生じない場合がある。このような場合は、薄膜112を形成後、異方性のドライエッチング処理を施すことにより、ガラス層104の表面の凸部や凹部の側面に、薄膜112の一部を残存させることができる。また、ガラス層104の一部を覆うようにエッチングマスクを形成し、該エッチングマスクに覆われていない領域の薄膜112をエッチングして、ガラス層104の上面の一部を露出させてもよい。
以上が、光吸収材105をガラス層104の上面に付着させる方法についての説明である。
続いて、第2の基板102を第1の基板101と対向するように配置する。このとき、第2の基板102の表面と、ガラス層104の露出した上面の一部が接するように設ける。その後、ガラス層104にレーザ光113を照射してガラス層104の少なくとも上面を溶融することで、ガラス層104と第2の基板102を接合する(図1(D))。
レーザ光113の照射工程において、第1の基板101または第2の基板102を透過させた光を、ガラス層104に照射することが好ましい。このとき、レーザ光113の照射側の基板には、レーザ光113に対して透光性の材料を用いる。
また、レーザ光113はガラス層104に沿って走査しながら照射する。このとき、ガラス層104が設けられる第1の基板101、またはレーザ光113を射出する射出口114、もしくはその両方を動かしながら照射すればよい。
レーザ光113を射出する射出口114としては、例えば光ファイバーなどを用い、レーザ発振器に直接接続してレーザ光113を取り出す構成を用いてもよいし、ミラーやレンズを組み合わせてレーザ光113を取り出す構成としてもよい。
レーザ光113の照射により、ガラス層104自体が加熱されると共に、ガラス層104の上面に付着した光吸収材105も加熱される。光吸収材105からの発熱により、ガラス層104の上部を効果的に加熱することができるため、ガラス層104と第2の基板102を接合するために必要なレーザ光113の照射エネルギーを低減することができる。すなわち、レーザ光113の走査速度を向上させること、またはレーザ光113の照射強度を低減することによる低消費電力化により、生産性を向上できる。
さらに、ガラス層104と第2の基板102の溶着部分を効果的に加熱できるため、ガラス層104と第2の基板102の密着性や接合強度を向上させることができる。また、ガラス層104への加熱が不十分となることでガラス層104自体や、ガラス層104と第2の基板102の接合部分に、隙間が生じてしまう不具合を抑制し、高い気密性と高い機械的強度を兼ね備え、信頼性の高い封止体を作製することができる。
また、本発明の一態様の基板の接合方法では光吸収材105を用いることで、ガラス層104と第2の基板102の界面近傍を効果的に加熱させることができるため、フリットペースト103としてレーザ光113を吸収する材料を含まない材料を用い、ガラス層104自体がレーザ光113を吸収しない場合であっても、ガラス層104と第2の基板102とを確実に接合させることができる。そのため、フリットペースト103としてガラス材料とバインダのみを含むものを用いることが可能で、コストを低減できる。また、フリットペースト103としてレーザ光113を吸収する材料を含む材料を用いた場合では、レーザ光113の照射によりガラス層104と光吸収材105の両方が加熱されるため、ガラス層104の内部まで効率的に加熱することができ、より確実にガラス層104と第2の基板102を接合させることができる。
以上の工程により、第1の基板101と第2の基板102をガラス層104によって接合することができる。
上記工程により作製された封止体100の概略図を図5(A)に示す。封止体100は、第1の基板101と第2の基板102と、ガラス層104に囲まれた閉空間である封止領域106を有する。また図5(B)及び図5(C)には、図5(A)中の切断線C−Dで切断した断面の一例をそれぞれ示す。
上記工程において、例えば図2(A)等で示したように、ガラス層104の端部がテーパ形状となるように形成し、上部から見たときのガラス層104の幅と第1の基板101との接触面の幅が一致するようにガラス層104を形成することにより、接合後のガラス層108の形状を、図5(B)に示すように、第2の基板102との接触面積よりも第1の基板101との接触面積の方が大きな形状とすることができる。このように第1の基板101とガラス層108の接触面積を大きくすることで、これらの密着性や接合強度を高めることができる。
また図5(B)に示すように、接合後のガラス層108と第2の基板102の間には、光吸収材105が一部偏析、または凝集して残存している場合がある。このとき、上部からみて光吸収材105が残存している領域の面積、すなわち該領域を第1の基板101の被形成面と平行な面に投影したときの面積が、ガラス層108と第2の基板102との接触面積よりも十分に小さい、例えば10%以下であれば、接合強度にはほとんど影響しない。
また、光吸収材105として金属、金属酸化物、金属窒化物、または窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜などの無機材料を用いた場合、レーザ光113の照射によりこれら無機材料が接合後のガラス層108中に拡散し、図5(C)に示すような拡散層107を形成する場合がある。拡散層107は、ガラス層108を構成するガラス材料と光吸収材105に用いる材料の両方を含んで構成される。したがって、拡散層107自体も第2の基板102と溶着させることができる。このような拡散層107を用いることでガラス層108と第2の基板102との接合強度の低下を抑制できるため好ましい。
また、光吸収材105に用いる材料の拡散層107中の濃度には、ガラス層108よりも外側から内側にかけて低くなるように濃度勾配がみられる場合がある。なお、ガラス層108と拡散層107の境界は不明瞭な場合があるため、図5(C)には点線で示している。このように拡散層107からガラス層108にかけて連続的な濃度勾配を有することで、拡散層107自体や拡散層107とガラス層108の境界付近における内部応力を緩和し、クラックの発生等の不具合を抑制でき、信頼性の高い封止体とすることができる。
以上が本発明の一態様の封止体の作製方法を用いて作製可能な封止体の構成例についての説明である。
本実施の形態は、本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様の接合方法を用いた、発光装置の作製方法例について説明する。なお、実施の形態1と重複する部分については、説明を省略するか簡略化して説明する。
まず、実施の形態1と同様にして、第1の基板101上にフリットペースト103を形成した後、該フリットペースト103を加熱してガラス層104を形成する(図6(A))。
続いて第1の基板101上のガラス層104に囲まれた領域に、カラーフィルタ121を形成する。このとき同時に、ガラス層104上に光吸収材105を形成する(図6(B))。
カラーフィルタ121としては、実施の形態1で例示した光吸収性の粒子を顔料として含む樹脂を用いることができる。
カラーフィルタ121の形成方法としては、例えばエッチング法や、カラーレジスト法等がある。
エッチング法を用いて複数色のカラーフィルタを形成する場合、第1の基板101上に第1の色の顔料を分散した樹脂をスピンコート法などにより塗布し、乾燥させる。続いて当該樹脂上にレジストマスクを形成し、エッチングにより該樹脂の不要な部分を除去した後、レジストマスクを除去することで第1の色のカラーフィルタを形成することができる。次いで、上記と同様に、第2の色の顔料を分散した樹脂を用いて第2の色のカラーフィルタを形成することにより、複数色のカラーフィルタを形成することができる。
また、カラーレジスト法を用いる場合には、光を照射することにより現像液に対する溶解度が変化する感光性樹脂に顔料が分散したものを用い、これをスピンコート法などにより塗布した後乾燥させる。その後、フォトマスクを用いて露光し、現像処理を施すことによりカラーフィルタのパターンを形成することができる。
いずれの形成方法においても、光吸収性の粒子を顔料として含む樹脂を塗布する際に、ガラス層104の上面にも同時に光吸収性の粒子を付着させることができ、これを光吸収材105として用いることができる。したがって、工程を増やすことなくガラス層104上に光吸収材105を形成することができる。
なお、上記ではカラーフィルタ121の材料の一例として光吸収性の粒子を含む材料を用いる場合について説明したが、透過光を所望の色に着色する材料を用いればよく、例えば実施の形態1で例示した光吸収性の薄膜を用いることもできる。その場合、フォトリソグラフィ法などの方法によりカラーフィルタ121を形成することができる。光吸収性の薄膜を用いた場合でも、該薄膜の成膜時にガラス層104上にも形成されるように成膜することにより、工程を増やすことなくガラス層104上に光吸収材105を形成することができる。
続いて、発光モジュール120を備える第2の基板102を準備する(図6(C))。発光モジュール120は、第2の基板102の一表面上に形成されている。また、発光モジュール120を駆動させるための電源電位や信号等を外部から入力するための配線122も、発光モジュール120が設けられる同一面上に形成されている。
発光モジュール120としては、有機EL素子が適用されたアクティブマトリクス型やパッシブマトリクス型の画像表示装置、または照明装置などを用いることができる。画像表示装置にカラーフィルタを適用することで、表示品位を向上させることができる。また照明装置にカラーフィルタを適用することで、発光色を所望の色に調整することができる。また発光モジュール120には、有機EL素子を発光させるための駆動回路や、配線などを含んでいてもよい。
発光モジュール120は、様々な作製方法により作製することができる。例えば有機EL素子が適用されたアクティブマトリクス型の画像表示装置を適用する場合には、第2の基板上にトランジスタを構成するゲート電極(及び配線)、ゲート絶縁層、半導体層、ソース電極及びドレイン電極(及び配線)を形成する。その後、トランジスタと電気的に接続する第1の電極と、発光性の有機化合物を含む層と、第2の電極とを順次積層して形成することにより、有機EL素子を形成する。なお、第1の電極とトランジスタのソース電極またはドレイン電極とを共通して用いてもよい。
なお、発光モジュール120の構成例については、後の実施の形態で詳細に説明する。
続いて、第1の基板101と第2の基板102とを、ガラス層104と第2の基板102の上面とが接するように配置する(図7(A))。
その後、実施の形態1と同様に、ガラス層104にレーザ光113(図示しない)を照射し、ガラス層104と第2の基板102とを溶着させることにより、第1の基板101と第2の基板102とを溶着後のガラス層108により接合する。
以上の工程により、第1の基板101、第2の基板102及びガラス層108に囲まれた封止領域内に発光モジュール120が封入された、発光装置150を作製することができる(図7(B))。
このような方法によれば、信頼性の高い発光装置を高い生産性で作製することができる。さらに、工程を増やすことなくカラーフィルタ121の形成と光吸収材105の形成を同時に行うことができため、より生産性を高めることができる。
本実施の形態は、本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態3)
本発明の一態様の基板の接合方法が適用された封止体は極めて気密性が高く、例えば有機EL素子、有機半導体素子、有機太陽電池などのように、素子が大気(水分や酸素を含む)に曝されると急速にその性能が低下するような素子が適用された、様々なデバイスに適用することができる。また、本発明の一態様の封止体の作製方法を適用することにより、耐熱性の低いデバイスにも適用可能で、且つ高い生産性で上述した様々なデバイスを作製することができる。
また有機EL素子を備える発光装置としては、表示装置や照明等が挙げられる。有機EL素子を備える表示装置としては、パッシブマトリクス方式(単純マトリクス方式)、またはアクティブマトリクス方式が適用された表示装置が挙げられる。以下では、アクティブマトリクス方式が適用された表示装置を例に挙げて、その構成例を説明する。
図8(A)は、本実施の形態で例示する表示装置200の上面概略図である。
表示装置200は第1の基板101、第2の基板102、及びガラス層108に囲まれた封止領域内に、複数の画素を備える表示部211、ソース駆動回路212、ゲート駆動回路213を備える。また、第2の基板102上の封止領域よりも外側の領域に外部接続電極205を備える。外部接続電極205に電気的に接続されたFPC204から、表示部211やソース駆動回路212、ゲート駆動回路213等を駆動するための電源や信号を入力することができる。
図8(B)は、図8(A)に示した表示装置200において、FPC204及びゲート駆動回路213を含む領域を切断する切断線A−Bと、表示部211を含む領域を切断する切断線C−Dと、ガラス層108を含む領域を切断する切断線E−Fのそれぞれに沿って切断した際の断面概略図である。
第2の基板102と第1の基板101は、第1の基板101の外周部においてガラス層108によって接着されている。また第1の基板101、第2の基板102、及びガラス層108に囲まれた封止領域内に、少なくとも発光素子220が設けられている。
図8(B)には、ゲート駆動回路213として、いずれもnチャネル型トランジスタであるトランジスタ231とトランジスタ232を組み合わせた回路を有する例を示している。なお、ゲート駆動回路213の構成はこれに限られず、nチャネル型のトランジスタとpチャネル型のトランジスタを組み合わせた種々のCMOS回路や、pチャネル型のトランジスタを組み合わせた回路としてもよい。なお、ソース駆動回路212についても同様である。また、本実施の形態では、表示部211が形成される絶縁表面上にゲート駆動回路213とソース駆動回路212が形成されたドライバ一体型の表示装置の構成を示すが、表示部211が形成される絶縁表面とは別にゲート駆動回路213とソース駆動回路212の一方または両方を設ける構成としてもよい。例えば、COG方式により駆動回路用ICを実装してもよいし、COF方式により駆動回路用ICが実装されたフレキシブル基板(FPC)を実装してもよい。
なお、表示部211、ソース駆動回路212、ゲート駆動回路213が備えるトランジスタの構造は特に限定されない。例えば、スタガ型のトランジスタ、逆スタガ型のトランジスタなどを用いてもよい。また、トップゲート型またはボトムゲート型のいずれのトランジスタ構造としてもよい。また、トランジスタに用いる半導体材料としては、例えばシリコンやゲルマニウムなどの半導体材料、化合物半導体材料、有機半導体材料、またはインジウム、ガリウム、亜鉛のうち少なくともひとつを含む酸化物半導体材料を用いてもよい。
また、トランジスタに用いる半導体の結晶性についても特に限定されず、非晶質半導体、結晶性を有する半導体(微結晶半導体、多結晶半導体、単結晶半導体、または一部に結晶領域を有する半導体)のいずれを用いてもよい。結晶性を有する半導体を用いると、トランジスタ特性の劣化が抑制されるため好ましい。
インジウム、ガリウム、亜鉛のうち少なくともひとつを含む酸化物半導体としては、代表的にはIn−Ga−Zn系金属酸化物などが挙げられる。シリコンよりもバンドギャップが広く、且つキャリア密度の小さい酸化物半導体を用いると、オフ状態におけるリーク電流を抑制できるため好ましい。
図8(B)には、表示部211の一例として、一画素分の断面構造を示している。表示部211内の一つの画素は、スイッチング用のトランジスタ233と、電流制御用のトランジスタ234と、該トランジスタ234の一方の電極(ソース電極又はドレイン電極)に電気的に接続された第1の電極221を含む。また第1の電極221の端部を覆う絶縁層235が設けられ、該絶縁層235上の、ブラックマトリクス242と重なる領域にスペーサ236が設けられている。スペーサ236を表示部211に複数設けることで、第2の基板102と第1の基板101の距離が必要以上近づくことを抑制できるため、信頼性の高い表示装置とすることができる。
なお、図8(B)ではスペーサ236を第2の基板102側に設ける構成としたが、第1の基板101側に設ける構成としてもよい。例えば、ブラックマトリクス242と重なる位置にスペーサ236を設ける。またこのとき、スペーサ236の表面に導電性を持たせ、スペーサ236の該表面と発光素子220の第2の電極223とを接して設けることにより、スペーサ236を第2の電極223と電気的に接続する補助配線として用いることもできる。特に第2の電極223として比較的抵抗率の高い透光性の導電性材料を用いた場合には有効である。
発光素子220は、第1の電極221と、第2の電極223と、これらに挟持されたEL層222を有する。以下、発光素子220について説明する。
発光素子220において、光射出側に設ける電極には、EL層222からの発光に対して透光性を有する材料を用いる。
透光性を有する材料としては、酸化インジウム、インジウムスズ酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛などの導電性酸化物、またはグラフェン等を用いることができる。そのほか、金、銀、白金、マグネシウム、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、またはチタンなどの金属材料や、該金属材料を含む合金材料を用いることができる。または、該金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)などを用いてもよい。なお、金属材料、合金材料(またはそれらの窒化物)を用いる場合には、透光性を有する程度に薄くすればよい。また、上記材料の積層膜を導電層として用いることができる。例えば、銀とマグネシウムの合金とインジウムスズ酸化物の積層膜などを用いると、導電性を高めることができるため好ましい。
このような材料からなる導電膜は、真空蒸着法、スパッタリング法などにより形成する。そのほか、インクジェット法などの吐出法、スクリーン印刷法などの印刷法、またはメッキ法などを用いて形成することができる。
なお、透光性を有する上述の導電性酸化物をスパッタリング法によって形成する場合、当該導電性酸化物を、アルゴン及び酸素を含む雰囲気下で成膜すると、透光性を向上させることができる。
また導電性酸化物膜をEL層222上に形成する場合、酸素濃度が低減されたアルゴンを含む雰囲気下で成膜した第1の導電性酸化物膜と、アルゴン及び酸素を含む雰囲気下で成膜した第2の導電性酸化物膜の積層膜とすると、EL層222への成膜ダメージを低減させることができるため好ましい。ここで特に第1の導電性酸化物膜を成膜する際に用いるアルゴンガスの純度が高いことが好ましく、例えば露点が−70℃以下、好ましくは−100℃以下のアルゴンガスを用いることが好ましい。
光射出側とは反対側に設ける電極には、該発光に対して光反射性を有する材料を用いる。
光反射性を有する材料としては、例えばアルミニウム、金、白金、銀、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、又はパラジウム等の金属材料や、該金属材料を含む合金材料を用いることができる。また、このような金属材料または合金材料にランタンやネオジム、ゲルマニウムなどを添加してもよい。合金材料の例としては、アルミニウムとチタンの合金、アルミニウムとニッケルの合金、アルミニウムとネオジムの合金などのアルミニウムを含む合金(アルミニウム合金)や、銀と銅の合金、銀とパラジウムと銅の合金、銀とマグネシウムの合金などの銀を含む合金などが挙げられる。銀と銅を含む合金は耐熱性が高いため好ましい。さらに、アルミニウムを含む膜に接して金属膜、または金属酸化物膜を積層することで、アルミニウムを含む膜の酸化を抑制することができる。アルミニウムを含む膜に接して設ける金属材料、または金属酸化物材料としては、チタン、酸化チタンなどが挙げられる。また、上記透光性を有する材料からなる膜と金属材料からなる膜とを積層してもよい。例えば、銀とインジウムスズ酸化物の積層膜、銀とマグネシウムの合金とインジウムスズ酸化物の積層膜などを用いることができる。
このような電極は、真空蒸着法や、スパッタリング法などにより形成する。そのほか、インクジェット法などの吐出法、スクリーン印刷法などの印刷法、またはメッキ法を用いて形成することができる。
EL層222は、少なくとも発光性の有機化合物を含む層(以下、発光層ともいう)を含めばよく、単数の層で構成されていても、複数の層が積層されていてもよい。複数の層が積層された構成としては、陽極側から正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、並びに電子注入層が積層された構成を例に挙げることができる。なお、発光層を除くこれらの層はEL層222中に必ずしも全て設ける必要はない。また、これらの層は重複して設けることもできる。具体的にはEL層222中に複数の発光層を重ねて設けてもよい。また、電荷発生領域など他の構成を適宜加えることができる。また、例えば、異なる発光色を呈する発光層を複数積層する構成としてもよい。例えば補色の関係にある2以上の発光層を積層することにより白色発光を得ることができる。
EL層222は、真空蒸着法、またはインクジェット法などの吐出法、スピンコート法などの塗布法、または印刷法などを用いて形成できる。
本実施の形態では、第1の電極221として光反射性を有する材料を用い、第2の電極223として透光性を有する材料を用いる。したがって、発光素子220は上面射出型(トップエミッション型)の発光素子であり、第1の基板101側に光を射出する。
以上が発光素子220についての説明である。
第2の基板102上には、第2の基板102の上面に接する絶縁層237と、トランジスタのゲート絶縁層として機能する絶縁層238と、トランジスタを覆う絶縁層239及び絶縁層241が設けられている。
絶縁層237は、第2の基板102に含まれる不純物の拡散を抑制する目的で設けられる。また、トランジスタの半導体層に接する絶縁層238及び絶縁層239は、トランジスタの劣化を助長する不純物の拡散を抑制する材料を用いることが好ましい。これら絶縁層には、例えばシリコンなどの半導体やアルミニウムなどの金属の酸化物、窒化物、または酸窒化物を用いることができる。またこのような無機絶縁材料の積層膜、または無機絶縁材料と有機絶縁材料の積層膜を用いてもよい。なお、絶縁層237や絶縁層239は、不要であれば設けなくてもよい。
絶縁層241は、下層に設けられるトランジスタや配線などによる段差を被覆する平坦化層として機能する。絶縁層241としてはポリイミドやアクリルなどの樹脂材料を用いることが好ましい。また平坦性を高められる場合には、無機絶縁材料を用いてもよい。なお、絶縁層241は不要であれば設けなくてもよい。
第2の基板102に設けられる配線206は、ガラス層108によって封止された封止領域内から外側にかけて延在して設けられ、ゲート駆動回路213(またはソース駆動回路212)と電気的に接続している。また配線206の端部の一部が外部接続電極205を成している。本実施の形態では、外部接続電極205は、トランジスタのソース電極またはドレイン電極を構成する導電膜と同一の導電膜と、トランジスタのゲート電極を構成する導電膜と同一の導電膜とを積層して形成されている。このように、複数の導電膜を積層して外部接続電極205を構成することにより、FPC204などの圧着工程に対する機械的強度を高めることができるため好ましい。
また、外部接続電極205の上面に接して接続層208が設けられ、接続層208を介してFPC204と外部接続電極205が電気的に接続している。接続層208としては、異方性導電フィルムや異方性導電ペーストなどを用いることができる。
第1の基板101上の、少なくとも表示部211と重なる領域には、カラーフィルタ243とブラックマトリクス242が設けられている。
カラーフィルタ243は、発光素子からの発光を調色し、色純度を高める目的で設けられている。例えば、白色発光の発光素子を用いてフルカラーの表示装置とする場合には、異なる色のカラーフィルタを設けた複数の画素を用いる。その場合、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色のカラーフィルタを用いてもよいし、これにY(黄色)を加えた4色とすることもできる。またR,G,B(及びY)に加えてW(白色)の画素を用い、4色(又は5色)としてもよい。
また、隣接するカラーフィルタ243の間に、ブラックマトリクス242が設けられている。ブラックマトリクス242は、隣接する画素から回り込む光を遮光し、隣接画素間における混色を抑制する。ブラックマトリクス242は異なる発光色の隣接画素間にのみ配置し、同色画素間には設けない構成としてもよい。ここで、カラーフィルタ243の端部をブラックマトリクス242と重なるように設けることにより。光漏れを抑制することができる。ブラックマトリクス242は発光素子の発光を遮光する材料を用いることができ、金属材料や顔料を含む樹脂材料などを用いて形成することができる。なお、図8Bに示すように、ブラックマトリクス242はゲート駆動回路213などの表示部211以外の領域と重ねて設けると、導波光などによる意図しない光漏れを抑制できるため好ましい。
また、カラーフィルタ243、ブラックマトリクス242を覆うオーバーコートを設けてもよい。オーバーコートにより、カラーフィルタ243やブラックマトリクス242に含まれる不純物が封止領域内に拡散することを抑制できる。オーバーコートは透光性の材料を用い、無機絶縁材料または有機絶縁材料を用いることができる。
ここで、図8では、有機絶縁材料からなる絶縁層235及び絶縁層241が、ガラス層108よりも内側で島状に加工され、ガラス層108と接しない構成となっている。このように、有機材料を含む層がガラス層108と重畳しないように設けることで、ガラス層108と第2の基板102との接合強度を高めることができるため好ましい。このとき、ガラス層108と接する面(第2の基板102の表面を含む)には、無機絶縁材料、好ましくは無機酸化物材料を用いると、より接合強度を高めることができる。
本実施の形態で例示した表示装置は、本発明の一態様の基板の接合方法、及び発光装置の作製方法を適用することができる。したがって、生産性が高められ、且つ信頼性の高い発光装置である。
本実施の形態は、本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
本実施例では、本発明の一態様の基板の接合方法を用いて作製した封止体の気密性を評価した結果について説明する。
ここでは、作製した封止体の内部にカルシウム膜を封入し、その光に対する透過率を測定することで、気密性を評価した。カルシウム膜は水と反応することによりその透過率が減少するという特徴を用いて、その透過率を測定することにより封止体の気密性を評価することができる。
<サンプルの作製>
まず、第1の基板としてガラス基板を準備した。
第1の基板の一表面上に、スクリーン印刷法を用いてフリットペーストを塗布した。フリットペーストは第1の基板の外周に沿って閉曲線を成し、厚さ約10μm、幅約500μmとなるように形成した。その後、室温大気圧下で約30分放置した後、約140度で20分の加熱処理を行い、続けて約450度で1時間の加熱処理を行った。このようにして、フリットペーストに含まれるバインダ等を除去し、ガラスフリットを溶融して得られた溶融体を含むガラス層を形成した。
続いて、第1の基板上にブラックマトリクスを形成した。ブラックマトリクスの形成は、カーボンブラックを含むカラーレジスト(東京応化工業株式会社製:CFPR BK−4611)をスピンコータで塗布し、90度で加熱処理した後に、露光、現像処理を行って不要な部分を除去した後、220度で加熱処理を行うことにより形成した。
続いて、同様の方法により、緑色のカラーフィルタ、赤色のカラーフィルタ、青色のカラーフィルタをそれぞれ順に形成した。緑色のカラーフィルタには、緑色の顔料を含むカラーレジスト(富士フイルム株式会社製:CG−7001W)を用いた。また赤色のカラーフィルタには、赤色の顔料を含むカラーレジスト(富士フイルム株式会社製:CR−7001W)を用いた。また青色のカラーフィルタには、青色の顔料を含むカラーレジスト(富士フイルム株式会社製:CB−7001W)を用いた。
このとき、ガラス層の上面の一部にカーボンブラック、及び各カラーフィルタに含まれる顔料が付着していることを確認した。
続いて、第2の基板としてガラス基板を準備した。
第2の基板の一表面上に、真空蒸着法によりカルシウム膜を約50nmの厚さで成膜した。
その後、第1の基板と第2の基板とを、ガラス層及びカラーフィルタ等が形成された面と、カルシウム膜が形成された面とが対向するように配置した。続いて第2の基板とガラス層の一部を密着させた状態で、第2の基板側からガラス層に対してレーザ光を走査しながら照射することにより、第1の基板と第2の基板とをガラス層により接合した。レーザ光の照射は、波長940nmの半導体レーザを用い、出力28W、走査速度1mm/秒の条件で行った。
以上の方法により、第1の基板、第2の基板及びガラス層に囲まれた封止領域内にブラックマトリクス、3種類のカラーフィルタ、及びカルシウム膜が封入された封止体であるサンプルを得た。本サンプルは同一工程を経て4つ作製した。
<比較サンプルの作製>
上記サンプルの気密性を評価するための比較サンプルとして、ブラックマトリクス及びカラーフィルタを形成しない工程で作製したサンプルを比較サンプルとして用いた。
まず上記と同様に、第1の基板上にガラス層を形成した。その後、ブラックマトリクス及びカラーフィルタを形成せずに、上記と同様にして、カルシウム膜が形成された第2の基板と第1の基板とをガラス層により接合した。
ここで、レーザ光の照射条件は、上記条件と同一の条件とした。
以上の方法により、第1の基板、第2の基板及びガラス層に囲まれた封止領域内にカルシウム膜が封入された封止体である比較サンプルを得た。本比較サンプルは同一工程を経て3つ作製した。
<気密性の評価>
作製したサンプル、及び比較サンプルの気密性を評価するため、それぞれを温度65度、湿度90%の環境における保存試験を行い、その際のカルシウム膜の透過率の時間推移を測定した。
図9(A)は各サンプルのカルシウム膜における、波長700nmの光に対する透過率の時間推移を示している。図9(A)ではサンプルの測定結果を示すマーカを三角形で、比較サンプルの測定結果を示すマーカを四角形で、それぞれ示している。
この結果からは、カルシウム膜の成膜工程以降は同一の条件で2種類のサンプルを作製したのにもかかわらず、測定の初期段階からカラーフィルタを形成したサンプルでのカルシウム膜の透過率の値が、カラーフィルタを設けない場合に比べて低いことが確認された。この結果からは、カラーフィルタを形成したサンプルの方が封止領域内の湿度がより低減されていることが確認でき、カラーフィルタは乾燥剤としても機能すると推察できる。
図9(B)は、図9(A)の結果を元に導出した、測定開始時からの透過率の変化率の時間推移を示している。ここで、図9(B)では、カラーフィルタの形成工程を経た4つのサンプルと、カラーフィルタの形成を行っていない3つの比較サンプルについて、それぞれの平均値を算出し、その時間推移を示している。
カラーフィルタの形成工程を経たサンプルでは、カラーフィルタの形成を行っていない比較サンプルに比べて、透過率の変化率が低い傾向が見られた。すなわち、同一のレーザ光の照射条件を用いた場合、カラーフィルタの形成工程を経たサンプルの方が気密性に優れていることが確認できた。
以上の結果から、本発明の一態様の基板の接合方法を用いることにより、より高い気密性を有する封止体を作製できることが確認できた。
100 封止体
101 第1の基板
102 第2の基板
103 フリットペースト
104 ガラス層
105 光吸収材
106 封止領域
107 拡散層
108 ガラス層
111 樹脂
112 薄膜
113 レーザ光
114 射出口
120 発光モジュール
121 カラーフィルタ
122 配線
150 発光装置
200 表示装置
204 FPC
205 外部接続電極
206 配線
208 接続層
211 表示部
212 ソース駆動回路
213 ゲート駆動回路
220 発光素子
221 第1の電極
222 EL層
223 第2の電極
231 トランジスタ
232 トランジスタ
233 トランジスタ
234 トランジスタ
235 絶縁層
236 スペーサ
237 絶縁層
238 絶縁層
239 絶縁層
241 絶縁層
242 ブラックマトリクス
243 カラーフィルタ

Claims (10)

  1. 第1の基板上に、ガラスフリットの溶融体または焼結体を含むガラス層を形成し、
    前記ガラス層の上面に、該上面の一部が露出するように光吸収材を付着させ、
    前記ガラス層の前記上面の露出した一部と第2の基板とを密着させ、
    前記ガラス層及び前記光吸収材にレーザ光を照射して、前記ガラス層と前記第2の基板とを溶着させる、
    基板の接合方法。
  2. 前記光吸収材は、有機顔料または無機顔料を含むことを特徴とする、
    請求項1に記載の、基板の接合方法。
  3. 前記ガラス層上に、前記光吸収材が分散した樹脂を形成し、
    前記樹脂の一部を除去することにより、前記ガラス層上に前記光吸収材を付着させることを特徴とする、
    請求項1又は請求項2に記載の、基板の接合方法。
  4. 前記ガラス層は上面に凹凸形状を有することを特徴とする、
    請求項1乃至請求項3のいずれか一に記載の、基板の接合方法。
  5. 前記ガラス層の端部がテーパ形状となるように、前記ガラス層を前記第1の基板上に形成することを特徴とする、
    請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載の、基板の接合方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一に記載の基板の接合方法において、
    前記ガラス層を閉曲線状に形成し、
    前記レーザ光を前記ガラス層に沿って走査しながら照射し、
    前記第1の基板と、前記第2の基板と、前記ガラス層に囲まれた閉空間を形成する、
    封止体の作製方法。
  7. 第1の基板上に、ガラスフリットの溶融体または焼結体を含むガラス層を閉曲線状に形成し、
    前記ガラス層の上面に、該上面の一部が露出するように光吸収材を付着させ、
    第2の基板上に、一対の電極間に発光性の有機化合物を含む層が挟持された発光素子を形成し、
    前記ガラス層の前記上面の露出した一部と前記第2の基板とを密着させ、
    前記発光素子が前記第1の基板と、前記第2の基板と、前記ガラス層に囲まれた閉空間内に設けられるように、前記ガラス層及び前記光吸収材にレーザ光を照射して前記ガラス層と前記第2の基板とを溶着させる、
    発光装置の作製方法。
  8. 請求項7に記載の発光装置の作製方法において、
    前記第1の基板上及び前記ガラス層上に、前記光吸収材が分散した樹脂を形成し、
    前記樹脂の一部を除去することにより、前記ガラス層上に前記光吸収材を付着させると共に、前記第1の基板のガラス層が設けられていない領域に前記樹脂と前記光吸収材を含むカラーフィルタを形成することを特徴とする、
    発光装置の作製方法。
  9. 前記ガラス層は上面に凹凸形状を有することを特徴とする、
    請求項7または請求項8に記載の、発光装置の作製方法。
  10. 前記ガラス層の端部がテーパ形状となるように、前記ガラス層を前記第1の基板上に形成することを特徴とする、
    請求項7乃至請求項9のいずれか一に記載の、発光装置の作製方法。
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