JP2014103107A - 非水系電解質二次電池用正極及びそれを用いた非水系電解質二次電池の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】正極活物質と導電材の混合作業性に優れ、かつ正極中における導電材の分散性に優れる非水系電解質二次電池用正極の製造方法を提供する。
【解決手段】正極を構成する材料を混合して正極合材を得る混合工程と、正極合材を正極に形成する正極形成工程とを含む非水系電解質二次電池用正極の製造方法であって、前記混合工程における正極を構成する材料の混合が、気温25℃における相対湿度40%RH以上の雰囲気下での乾式混合であることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】正極を構成する材料を混合して正極合材を得る混合工程と、正極合材を正極に形成する正極形成工程とを含む非水系電解質二次電池用正極の製造方法であって、前記混合工程における正極を構成する材料の混合が、気温25℃における相対湿度40%RH以上の雰囲気下での乾式混合であることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、非水系電解質二次電池の製造方法に関し、より詳細には、非水系電解質二次電池用正極の製造方法、ならびにその製造方法によって得られた正極を用いた非水系電解質二次電池の製造方法に関する。
非水系電解質二次電池は高いエネルギー密度をもつため、近年、小型化や軽量化を要求される携帯電話やノートパソコンのような携帯電子機器に広く使用されている。また、自動車用途ではクリーンなエネルギー源として開発が盛んであり、非水系電解質二次電池に対する要求、とりわけ正極に対する高性能化の開発要求はますます高まっている。
特に前述の自動車用途では、小型、軽量、高容量、高出力などの高性能化や低コスト化が求められており、なかでも特にエネルギーを貯蔵するためのエネルギー密度と、自動車の大きな加速性を示すための出力密度とが重要視されている。
特に前述の自動車用途では、小型、軽量、高容量、高出力などの高性能化や低コスト化が求められており、なかでも特にエネルギーを貯蔵するためのエネルギー密度と、自動車の大きな加速性を示すための出力密度とが重要視されている。
非水系電解質二次電池の基本的な構造は、中央にセパレーターを配置し、正極および負極でセパレーターを挟みこむように配置し、電解質を満たした構成である。また、非水系電解質二次電池に用いられる正極は、LiCoO2やLiNiO2等からなる正極活物質とカーボンブラック等からなる導電材とを含む正極膜が集電体上に形成されたものが用いられている。上述の電池で充放電を行った場合、電極活物質からLiイオンが吸蔵・放出されるのと同時に、電子が導電材を通して移動することにより、電極反応が進行して充放電が行われる。
非水系電解質二次電池の正極の一般的な製造方法は、正極活物質、導電材などをバインダーおよび溶媒の中で混練してスラリー化した後、前記スラリーを集電体上に塗布する方法(例えば、特許文献1、2参照)などが用いられている。
一方、高い電流レートの充放電時の際でも高出力の非水系電解質二次電池を得るためには、使用する正極膜の構造を多孔質にして正極活物質の電解液に接触する面積を大きくし、Liイオンの拡散性を向上させることと、正極活物質の表面に導電材を均一に付着させ、導電材を連続的に配置させることで導電ネットワークを形成し、正極の電子伝導性を高めることが重要である。このような混合状態とすることで、正極活物質と導電材と電解液の接触する領域が多量に存在することになり、正極反応の反応抵抗を低減させて速やかな充放電を行うことができる。
しかしながら、十分な導電ネットワーク形成させるには大量の導電材が必要となるため、エネルギー密度の低下や、導電材の嵩高さによって混錬が困難になり、また混錬に長時間を要するという問題がある。さらに、混錬後のスラリーの高粘度化を防ぐために溶媒を増加させ体積密度を減らした場合には、スラリーの乾燥中に電極膜の厚さが不均一になり、または膜表面の平滑性が損なわれるなど、膜形成の精度低下の問題を招いていた。
本発明は、上記問題点に鑑み、正極活物質と導電材の混合作業性に優れ、かつ正極中における導電材の分散性に優れる非水系電解質二次電池の製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため、正極活物質と導電材の混合時の雰囲気を制御することで正極中における導電材の分散性が改善され、その正極を用いた電池の特性も改善されるとの知見を得て、本発明を完成した。
すなわち、本発明の第1の発明は、負極とリチウム遷移金属複合酸化物からなる正極活物質を含む正極とが、セパレーターを介して対向するように配置された非水系電解質二次電池に用いられる正極の製造方法であって、その正極を構成する材料を混合して正極合材を得る混合工程と、その正極合材を正極に形成する正極形成工程とを含み、混合工程における正極を構成する材料の混合が、気温25℃における相対湿度40%RH以上の雰囲気下での乾式混合であることを特徴とする非水系電解質二次電池用正極の製造方法である。
本発明の第2の発明は、第1の発明における正極を構成する材料が、少なくとも正極活物質および導電材を含むことを特徴とする非水系電解質二次電池用正極の製造方法である。
本発明の第3の発明は、第1及び第2の発明における混合工程の乾式混合が、容器回転型遊星運動混合器を用いて行うことを特徴とする非水系電解質二次電池用正極の製造方法である。
本発明の第4の発明は、第1から第3の発明における混合工程と正極形成工程の間に、正極合材に溶媒およびバインダーを加えて混練し、正極合材ペーストを作製する混練工程を含むことを特徴とする非水系電解質二次電池用正極の製造方法である。
本発明の第5の発明は、第4の発明における正極形成工程が、正極合材ペーストを集電体上に塗布し、正極活物質層を形成して正極を得ることを特徴とする非水系電解質二次電池用正極の製造方法である。
本発明の第6の発明は、第1から第5の発明のいずれかに記載の非水系電解質二次電池用正極の製造方法によって得られた正極と、負極と、セパレーターおよび電解液からなる電池構成部材を組み立てて電池を得ることを特徴とする非水系電解質二次電池の製造方法である。
本発明によれば、導電材の分散性が改善され、そのため正極の反応抵抗を低減させることが可能な量の導電材を使用した際であっても、正極中に良好な導電ネットワーク形成が可能であり、分散が良好なことにより導電材の凝集体が少なく、極めて表面平滑性に優れた正極を得ることができる。
さらに、その正極を用いた非水系電解質二次電池は、優れた放電容量を示すと共に、電池間の容量のバラツキが少ない安定した性能を有するものである。
また、本発明の製造方法によれば、導電材の配合を増加させた場合であっても、正極活物質と導電材の混合作業性に優れることから、容易に工業的規模での生産が可能であり、工業的価値が極めて高いものである。
さらに、その正極を用いた非水系電解質二次電池は、優れた放電容量を示すと共に、電池間の容量のバラツキが少ない安定した性能を有するものである。
また、本発明の製造方法によれば、導電材の配合を増加させた場合であっても、正極活物質と導電材の混合作業性に優れることから、容易に工業的規模での生産が可能であり、工業的価値が極めて高いものである。
本発明は、(1)非水系電解質二次電池用正極の製造方法と、(2)その製造方法によって得られた正極を用いた非水系電解質二次電池の製造方法により構成される。
(1)非水系電解質二次電池用正極の製造方法
本発明の非水系電解質二次電池用正極の製造方法は、正極を構成する材料(以下、「正極材料」という)を混合して正極合材を得る混合工程と、この正極合材を正極に形成する正極形成工程とを含み、混合工程においては、正極材料を気温25℃における相対湿度40%RH以上の雰囲気中で乾式混合することを特徴とするものである。
本発明の非水系電解質二次電池用正極の製造方法は、正極を構成する材料(以下、「正極材料」という)を混合して正極合材を得る混合工程と、この正極合材を正極に形成する正極形成工程とを含み、混合工程においては、正極材料を気温25℃における相対湿度40%RH以上の雰囲気中で乾式混合することを特徴とするものである。
本発明の混合工程では、気温25℃における相対湿度40%RH以上の雰囲気中で乾式混合することが重要である。
乾式混合を湿度40%RH以上の雰囲気下で行うことにより、できあがった正極合材内での正極材料の分散性が良くなる。即ち、正極合材に含まれる各正極材料が良好に分散した正極合材を得ることができる。
このため、得られた正極合材をそのまま用いる正極、あるいは湿式の混練工程を経て形成される正極においても、正極材料間の分散性が極めて優れたものとなる。また、正極材料間の分散性に優れているため、得られる正極表面も極めて表面平滑性に優れたものとなる。一方、湿度40%RH未満の雰囲気では、特に導電材が凝集しやすく均一に混合されず、正極材料が凝集体を形成し、正極材料が分散した優れた正極合材が得られない。
乾式混合を湿度40%RH以上の雰囲気下で行うことにより、できあがった正極合材内での正極材料の分散性が良くなる。即ち、正極合材に含まれる各正極材料が良好に分散した正極合材を得ることができる。
このため、得られた正極合材をそのまま用いる正極、あるいは湿式の混練工程を経て形成される正極においても、正極材料間の分散性が極めて優れたものとなる。また、正極材料間の分散性に優れているため、得られる正極表面も極めて表面平滑性に優れたものとなる。一方、湿度40%RH未満の雰囲気では、特に導電材が凝集しやすく均一に混合されず、正極材料が凝集体を形成し、正極材料が分散した優れた正極合材が得られない。
この混合工程における雰囲気湿度の上限は、特に限定されないが、結露すると電池内に混入する水分が増加するため、最終的に正極として用いられた電池の性能が低下する。したがって、結露しない湿度とすることが好ましく、相対湿度40〜60%RHの範囲とすることがより好ましい。
この混合工程により、短時間で正極活物質と導電材を均一に高い分散性を有する状態に混合することが可能となる。一方、本発明に係る混合工程を経ずに、量産規模での電池生産時において一般的に行われるペースト化などの湿式混練を行うと、正極材料、特に導電材の激しい凝集が生じるため、強剪断力を付与した長時間の混練が必要となり、生産性が低下する。
また、長時間の混練によっても正極材料の十分な分散とペースト粘度が得られない場合もあり、正極中において良好な導電ネットワークが形成されず、得られる電池の特性が低下するなどの問題が生じる。さらに、この混合工程を経ずに湿式混練を行うと、正極材料の嵩高さにより混練が困難になることがあるが、本発明に係る混合工程を採りいれることにより、このような事態を避けることができる。
また、長時間の混練によっても正極材料の十分な分散とペースト粘度が得られない場合もあり、正極中において良好な導電ネットワークが形成されず、得られる電池の特性が低下するなどの問題が生じる。さらに、この混合工程を経ずに湿式混練を行うと、正極材料の嵩高さにより混練が困難になることがあるが、本発明に係る混合工程を採りいれることにより、このような事態を避けることができる。
以上のように本発明に係る混合工程により、電池の高出力化を目的として十分な量の導電材を添加した場合においても、簡易で良好な混合作業性が確保され、さらに湿式混練によりペースト化する場合においても、正極材料の分散性に優れ、良好な塗工性を有するペースト粘度を得ることが可能となる。
また、この混合工程で得られた正極合材を用いて正極を形成する場合においても、簡易かつ迅速に正極材料の分散性に優れた正極を得ることが可能であり、迅速な電池の作製が求められる評価用電池において好ましく用いられる。
また、この混合工程で得られた正極合材を用いて正極を形成する場合においても、簡易かつ迅速に正極材料の分散性に優れた正極を得ることが可能であり、迅速な電池の作製が求められる評価用電池において好ましく用いられる。
上記正極材料は、一般的な電池の正極を構成する材料が用いられ、その配合量も通常の電池と同様の範囲内とすることができる。具体的には、少なくとも正極活物質、導電材が含まれ、電池性能を向上させ、あるいは安定化させるため、必要に応じてその他の材料を追加することができる。混合工程で得られた正極合材から直接、正極を形成する場合には、通常、バインダーが添加される。また、電気二重層容量を増加させるために活性炭を添加することもできる。
用いる正極活物質は、一般的な非水系電解質二次電池で使用されている正極活物質であればよく、例えば、LiCoO2、LiNiO2またはLiMn2O4などのリチウム金属複合酸化物が好ましく用いられる。
導電材は、正極活物質粒子間の電気伝導性を高め、正極の充放電反応を効率的に行うためのものであり、一般的な非水系電解質二次電池で使用されている導電材であればよく、例えば、黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛、膨張黒鉛など)やアセチレンブラック、ケッチェンブラックなどのカーボンブラック系材料などの炭素材料を単体、もしくは複合して用いることができる。
バインダー(結着剤)は、正極活物質粒子をつなぎ止める役割を果たすもので、一般的な非水系電解質二次電池で使用されているものであればよく、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、エチレンプロピレンジエンゴム、スチレンブタジエン、セルロース系樹脂、ポリアクリル酸等を用いることができる。
本発明に係る混合工程における乾式混合に用いる装置は、乾式ボールミル、乾式ビーズミル、ブレード遊星運動型の混合器、容器回転型の遊星運動混合器 、擂潰機、ホモジナイザー、などが挙げられるが、容器回転型の遊星運動混合器が好ましい。
遊星運動混合器は、短時間で均一な混合が可能であり、高い生産性で均一な混合物を得ることができる。
遊星運動混合器は、短時間で均一な混合が可能であり、高い生産性で均一な混合物を得ることができる。
さらに、正極に適用した場合を具体的態様として説明したが、本発明に係る混合工程は、炭素材料を用いた負極に対しても適用することが可能である。負極においても炭素材料とバインダーなどを高い生産性で均一に混合することが可能である。
本発明の製造方法においては、正極の生産性が高い塗布工法に必要な正極合材ペーストを得るため、混合工程で得られた正極合材に、さらに溶媒およびバインダーを加えて混練し、正極合材ペーストとする混練工程を加えることができる。
混練工程においても、前工程の混合工程で正極材料が均一に良好な分散状態で混合されているため、用いる正極合材では正極材料の凝集が生じることなく、容易に高い分散性を有する状態まで混練することが可能である。
混練工程においても、前工程の混合工程で正極材料が均一に良好な分散状態で混合されているため、用いる正極合材では正極材料の凝集が生じることなく、容易に高い分散性を有する状態まで混練することが可能である。
本発明に係る混練工程で用いる溶媒は、バインダーを溶解するとともにペースト化する作用を有するものであり、一般的な非水系電解質二次電池で使用されているものであればよく、例えば、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶媒を用いることができる。
また、混練工程で用いるバインダーは、正極合材をそのまま正極に形成する際に正極合材に添加されるものと同様のものでよく、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、エチレンプロピレンジエンゴム、スチレンブタジエン、セルロース系樹脂、ポリアクリル酸等を用いることができる。
また、混練工程で用いるバインダーは、正極合材をそのまま正極に形成する際に正極合材に添加されるものと同様のものでよく、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、エチレンプロピレンジエンゴム、スチレンブタジエン、セルロース系樹脂、ポリアクリル酸等を用いることができる。
さらに、混合工程と同様に、電池性能を向上させ、あるいは安定化させるため、必要に応じてその他の材料を追加することができる。
このような電池性能を改善する材料は、混合工程および混練工程のいずれで添加してもよく、各工程における作業性を考慮して添加すればよい。
このような電池性能を改善する材料は、混合工程および混練工程のいずれで添加してもよく、各工程における作業性を考慮して添加すればよい。
混練工程における各材料の配合比は、後工程である正極形成工程における塗布性や電池の使用適性に応じて任意に調整することが可能であるが、溶媒を除いたペースト中の固形分の全質量を100質量%とした構成比率は、正極活物質が60〜96質量%、導電材が2〜20質量%、バインダーが1〜20質量%とすることが好ましい。このような配合比は正極合材から直接、正極を形成する際にも好ましく用いられる。
また、混練時に用いる溶媒の含有量は、バインダー中に含まれる溶媒分と合わせて全ペーストに対して30〜50質量%とすることが好ましい。その際のペースト粘度は、25℃において、10000cP以下とすることが好ましく、2000〜5000cPとすることがより好ましい。これにより、ペースト中において電極活物質および導電材を均一に分散させることができるとともに、ペーストを塗布することによって得られる正極の厚みを均一にできる。
混練工程に用いられる混練装置は、一般的な非水系電解質二次電池の正極の製造で使用されているものであればよく、例えば、ブレード遊星運動型の混練機、容器回転型の遊星運動混練機、ホモジナイザー、などが挙げられる。
混合工程で得られた正極合材、あるいは混練工程で得られた正極合材ペーストを、正極形成工程に提供することにより正極が形成される。
正極合材を用いて正極を成形する際には、シート状に加工されるが、必要に応じ、電極密度を高めるべくロールプレス等により加圧してもよい。シート状の正極は、目的とする電池に応じて適当な大きさに裁断等し、電池の作製に供することができる。
正極合材を用いて正極を成形する際には、シート状に加工されるが、必要に応じ、電極密度を高めるべくロールプレス等により加圧してもよい。シート状の正極は、目的とする電池に応じて適当な大きさに裁断等し、電池の作製に供することができる。
このようにして得られる正極は、その作製が簡易かつ迅速であり、迅速な電池の作製が求められる評価用電池の作製に好適である。その際には、正極中に含まれる正極活物質を負極と対向する正極面積当たり50〜60mg/cm2の範囲で制御することが好ましい。正極中に含まれる正極活物質を、上記範囲にすることで、電池の充放電特性を安定化することができ、電池評価の精度を向上させることができる。
含まれる正極活物質が50mg/cm2未満になると、重量測定の誤差や精度が低下することがある。一方、含まれる正極活物質が60mg/cm2を超えると、電流密度が高くなりデントライトによる短絡が発生しやすくなることがある。
含まれる正極活物質が50mg/cm2未満になると、重量測定の誤差や精度が低下することがある。一方、含まれる正極活物質が60mg/cm2を超えると、電流密度が高くなりデントライトによる短絡が発生しやすくなることがある。
また、評価用電池として、2032型コイン電池を作製する場合には、正極の大きさは、直径8〜14mm、0.3〜0.8mm程度の厚みが好ましく、負極より面積が小さいものが好ましい。その重さは65〜85mg程度のものを用いることが好ましい。
一方、正極合材ペーストを用いて正極を形成する方法は、一般的な非水系電解質二次電池の正極の製造で用いられる公知の方法でよく、正極合材ペーストをアルミ箔に塗布し乾燥させ、必要に応じ、電極密度を高めるべくロールプレス等により加圧してもよい。このようにしてシート状の正極を製造し、目的とする電池に応じて適当な大きさに裁断等し、電池の製造に供することができる。ただし、正極形成工程における正極の製造方法は、前記例示のものに限られることなく、他の方法に依ってもよい。
(2)非水系電解質二次電池の製造方法
次に、本発明の非水系電解質二次電池の製造方法は、これまで述べてきた製造方法によって得られた正極と、一般の非水系電解質二次電池と同様の負極、セパレーターおよび非水系電解液からなる電池構成部材を組み立てて、所望の電池を得るものである。
したがって、本発明に係る製造方法によって作製した正極を用いることが重要であり、以下で説明する実施形態は例示に過ぎず、本発明の非水系電解質二次電池の製造方法は、下記実施形態をはじめとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。また、本発明によって得られる非水系電解質二次電池は、その用途を特に限定するものではない。
次に、本発明の非水系電解質二次電池の製造方法は、これまで述べてきた製造方法によって得られた正極と、一般の非水系電解質二次電池と同様の負極、セパレーターおよび非水系電解液からなる電池構成部材を組み立てて、所望の電池を得るものである。
したがって、本発明に係る製造方法によって作製した正極を用いることが重要であり、以下で説明する実施形態は例示に過ぎず、本発明の非水系電解質二次電池の製造方法は、下記実施形態をはじめとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。また、本発明によって得られる非水系電解質二次電池は、その用途を特に限定するものではない。
負極には、金属リチウム、リチウム合金等、また、リチウムイオンを吸蔵・脱離できる負極活物質に結着剤を混合し、適当な溶剤を加えてペースト状にした負極合材を、銅等の金属箔集電体の表面に塗布、乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成したものを使用する。
負極活物質としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、フェノール樹脂等の有機化合物焼成体、コークス等の炭素物質の粉状体を用いることができる。この場合、負極バインダーとして、正極同様、ポリフッ化ビニリデン等の含フッ素樹脂等を用いることができ、これら活物質およびバインダーを分散させる溶剤としてはN−メチル−2−ピロリドン等の有機溶剤を用いることができる。
これらの負極材料を、混練して負極合材ペーストを作製し、そのスラリーを公知の方法で銅箔に塗布して乾燥させる。その後必要に応じてプレス、スリット加工することにより所定の寸法に加工し、シート状の負極を得る。
正極と負極との間にはセパレーターを挟み込んで配置する。
セパレーターは、正極と負極とを分離し電解質を保持するものであり、ポリエチレン、ポリプロピレン等の薄い膜で、微少な穴を多数有する膜を用いることができる。
セパレーターは、正極と負極とを分離し電解質を保持するものであり、ポリエチレン、ポリプロピレン等の薄い膜で、微少な穴を多数有する膜を用いることができる。
非水系電解液は、支持塩としてのリチウム塩を有機溶媒に溶解したものである。
有機溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート等の環状カーボネート、また、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート等の鎖状カーボネート、さらに、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル化合物、エチルメチルスルホン、ブタンスルトン等の硫黄化合物、リン酸トリエチル、リン酸トリオクチル等のリン化合物等から選ばれる1種を単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。
有機溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート等の環状カーボネート、また、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート等の鎖状カーボネート、さらに、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル化合物、エチルメチルスルホン、ブタンスルトン等の硫黄化合物、リン酸トリエチル、リン酸トリオクチル等のリン化合物等から選ばれる1種を単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。
支持塩としては、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiAsF6、LiN(CF3SO2)2等、およびそれらの複合塩を用いることができる。
さらに、非水系電解液は、ラジカル補足剤、界面活性剤および難燃剤等を含んでいてもよい。
さらに、非水系電解液は、ラジカル補足剤、界面活性剤および難燃剤等を含んでいてもよい。
以上説明してきた正極、負極、セパレーターおよび非水系電解液で構成される本発明に係る非水系電解質二次電池の形状は、円筒型、積層型等、種々のものとすることができる。
いずれの形状を採る場合であっても、正極および負極をセパレーターを介して積層させて電極体とし、この電極体に所定の非水系電解液を含浸させる。正極集電体と外部に通ずる正極端子との間、並びに負極集電体と外部に通ずる負極端子との間を集電用リード等を用いて接続する。以上の構成のものを電池ケースに密閉して電池を完成させることができる。
いずれの形状を採る場合であっても、正極および負極をセパレーターを介して積層させて電極体とし、この電極体に所定の非水系電解液を含浸させる。正極集電体と外部に通ずる正極端子との間、並びに負極集電体と外部に通ずる負極端子との間を集電用リード等を用いて接続する。以上の構成のものを電池ケースに密閉して電池を完成させることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。本発明は、下記実施例のみに限定されることはない。
1.正極の作製
[混合工程]
正極活物質としてLi1.060Ni0.76Co0.14Al0.10O2で表されるリチウムニッケル複合酸化物の粉末(粒径10μm)を36g、導電材として一次粒子径35nmのカーボン粉(電気化学株式会社製「デンカブラック:登録商標」)2g、直径3mmのジルコニアボール60gを、気温25℃における相対湿度が40%RHの雰囲気下で、PP製容器に入れ、容器回転型遊星運動混合器を用いて公転1500rpm、自転600rpmで60秒間の遊星撹拌を行って混合して正極合材を得た。得られた正極合材は、リチウムニッケル複合酸化物とカーボン粉が均一に分散して混合されていることを確認した。
[混合工程]
正極活物質としてLi1.060Ni0.76Co0.14Al0.10O2で表されるリチウムニッケル複合酸化物の粉末(粒径10μm)を36g、導電材として一次粒子径35nmのカーボン粉(電気化学株式会社製「デンカブラック:登録商標」)2g、直径3mmのジルコニアボール60gを、気温25℃における相対湿度が40%RHの雰囲気下で、PP製容器に入れ、容器回転型遊星運動混合器を用いて公転1500rpm、自転600rpmで60秒間の遊星撹拌を行って混合して正極合材を得た。得られた正極合材は、リチウムニッケル複合酸化物とカーボン粉が均一に分散して混合されていることを確認した。
[混練工程]
次に、ジルコニアボールを取り除き、容器の中にバインダーとして質量平均分子量約28万のポリフッ化ビニリデン(PVDF)を固形分換算で2g、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)をペーストの固形分濃度が65質量%になるように加え、容器回転型遊星運動混合器を用いて公転1500rpm、自転600rpmで5分間の遊星撹拌を行って正極合材ペーストを得た。
得られた正極合材ペーストは、均一に分散して混合されていることが確認された。
次に、ジルコニアボールを取り除き、容器の中にバインダーとして質量平均分子量約28万のポリフッ化ビニリデン(PVDF)を固形分換算で2g、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)をペーストの固形分濃度が65質量%になるように加え、容器回転型遊星運動混合器を用いて公転1500rpm、自転600rpmで5分間の遊星撹拌を行って正極合材ペーストを得た。
得られた正極合材ペーストは、均一に分散して混合されていることが確認された。
[正極形成工程]
前記正極合材ペーストを、アプリケーターによってアルミニウム箔(厚み20μm)上に正極活物質量が10mg/cm2となるように塗布し、130℃で6時間乾燥させた。
次に正極活物質層が形成されたアルミニウム箔を、直径12mmにプレス打ち抜き、実施例1に係る正極を作製した。
前記正極合材ペーストを、アプリケーターによってアルミニウム箔(厚み20μm)上に正極活物質量が10mg/cm2となるように塗布し、130℃で6時間乾燥させた。
次に正極活物質層が形成されたアルミニウム箔を、直径12mmにプレス打ち抜き、実施例1に係る正極を作製した。
2.負極の作製
負極活物質として、一次粒子径10μmの天然黒鉛90g、バインダーとしてPVDF10g、および、溶媒としてNMP(適量)をプラネタリーミキサーにより撹拌混合することにより、粘度が3000cPの負極合材ペーストを調製した。
その負極合材ペーストを、アプリケーターによって銅箔(厚み20μm)上に天然黒鉛が6mg/cm2となるように塗布し、130℃で6時間乾燥させた。次に負極活物質層が形成された銅箔を直径14mmにプレス打ち抜きして実施例1に係る負極を作製した。
負極活物質として、一次粒子径10μmの天然黒鉛90g、バインダーとしてPVDF10g、および、溶媒としてNMP(適量)をプラネタリーミキサーにより撹拌混合することにより、粘度が3000cPの負極合材ペーストを調製した。
その負極合材ペーストを、アプリケーターによって銅箔(厚み20μm)上に天然黒鉛が6mg/cm2となるように塗布し、130℃で6時間乾燥させた。次に負極活物質層が形成された銅箔を直径14mmにプレス打ち抜きして実施例1に係る負極を作製した。
3.評価用電池の作製
セパレーターにはポリプロピレン製の多孔質樹脂膜を用い、電解液には電解質LiPF6を1モル/L含有するエチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とジメチルカーボネート(DMC)の等量混合液(容積比でEC/EMC/DMC=3/4/3)を用いた。
これらの各構成部材を用いて、露点−30℃未満のグローブボックス中で、図1に示す2032型コイン電池を製造した。
図1において、1は正極、2はLi金属負極、3はセパレーター、4はガスケット、5はウェーブワッシャー、6は正極缶、7は負極缶である。
セパレーターにはポリプロピレン製の多孔質樹脂膜を用い、電解液には電解質LiPF6を1モル/L含有するエチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とジメチルカーボネート(DMC)の等量混合液(容積比でEC/EMC/DMC=3/4/3)を用いた。
これらの各構成部材を用いて、露点−30℃未満のグローブボックス中で、図1に示す2032型コイン電池を製造した。
図1において、1は正極、2はLi金属負極、3はセパレーター、4はガスケット、5はウェーブワッシャー、6は正極缶、7は負極缶である。
4.評価
(塗工性評価)
上記製造方法で得られた正極合材ペーストの粘度測定、アプリケーターによる塗布のハンドリング、また正極塗布後の塗布膜表面を目視観察してスラリーの塗布性を評価した。その評価結果を纏めて、表1に示す。表1において、塗布膜表面に筋などがなく平滑な表面が得られた場合を判定「○」とし、筋や凸が確認された場合を判定「×」と評価した。
(塗工性評価)
上記製造方法で得られた正極合材ペーストの粘度測定、アプリケーターによる塗布のハンドリング、また正極塗布後の塗布膜表面を目視観察してスラリーの塗布性を評価した。その評価結果を纏めて、表1に示す。表1において、塗布膜表面に筋などがなく平滑な表面が得られた場合を判定「○」とし、筋や凸が確認された場合を判定「×」と評価した。
(電池特性評価)
上記製造方法で得られた2032型コイン電池の電池特性を評価した。
評価は、1mAで4.2Vまで定電流充電を行い、4.2Vに到達後に4.2Vで定電圧充電(電流値が0.1mAで充電終了)した後、1mAの定電流で3.0Vまで放電を行って放電容量を求めることにより行った。
その評価結果を纏めて、表1に示す。表1において、放電容量が170[mAh/g]以上の場合を判定「○」とし、未満での場合を判定「×」と評価した。
上記製造方法で得られた2032型コイン電池の電池特性を評価した。
評価は、1mAで4.2Vまで定電流充電を行い、4.2Vに到達後に4.2Vで定電圧充電(電流値が0.1mAで充電終了)した後、1mAの定電流で3.0Vまで放電を行って放電容量を求めることにより行った。
その評価結果を纏めて、表1に示す。表1において、放電容量が170[mAh/g]以上の場合を判定「○」とし、未満での場合を判定「×」と評価した。
正極合材を得る際の雰囲気を気温25℃における相対湿度を50%RHとした以外は実施例1と同様の条件で評価用電池を作製して評価した。
その評価結果を纏めて、表1に示す。
その評価結果を纏めて、表1に示す。
正極合材を得る際にPP製容器中にジルコニアボールを加えずに気温25℃における相対湿度を50%RHとし、公転1340rpm、自転1340rpmで遊星撹拌を行った以外は実施例1と同様の条件で評価用電池を作製して評価した。
その評価結果を纏めて、表1に示す。
その評価結果を纏めて、表1に示す。
(比較例1)
正極合材を得る際の雰囲気を気温25℃における相対湿度を30%RHとした以外は実施例1と同様の条件で評価用電池を作製して評価した。
その評価結果を纏めて、表1に示す。
正極合材を得る際の雰囲気を気温25℃における相対湿度を30%RHとした以外は実施例1と同様の条件で評価用電池を作製して評価した。
その評価結果を纏めて、表1に示す。
実施例1〜3から、本発明を用いることで、放電容量が高く、良好な電池が得られることがわかる。
1.正極の作製
[混合工程]
正極活物質としてLi1.060Ni0.76Co0.14Al0.10O2で表されるリチウムニッケル複合酸化物粉末70質量部と、導電材となるアセチレンブラック粉末とバインダーであるポリテトラフルオロエチレンの2対1混合物30質量部とを、気温25℃における相対湿度が40%RHの大気雰囲気で混合した。
[混合工程]
正極活物質としてLi1.060Ni0.76Co0.14Al0.10O2で表されるリチウムニッケル複合酸化物粉末70質量部と、導電材となるアセチレンブラック粉末とバインダーであるポリテトラフルオロエチレンの2対1混合物30質量部とを、気温25℃における相対湿度が40%RHの大気雰囲気で混合した。
[正極形成工程]
さらに、プレス機により板状とした後、打ち抜いて直径11mm、厚み約0.5mm、重さ75mgの正極を作製した。
この正極中に含まれる正極活物質は52.5mgであり、負極と対向する正極面積当たりの正極活物質量は55.2mg/cm2となる。
さらに、プレス機により板状とした後、打ち抜いて直径11mm、厚み約0.5mm、重さ75mgの正極を作製した。
この正極中に含まれる正極活物質は52.5mgであり、負極と対向する正極面積当たりの正極活物質量は55.2mg/cm2となる。
2.評価用電池の作製
負極に厚み1.0mmの金属リチウムを直径13mmに打ち抜いた物を用い、セパレーターには、ポリプロピレン樹脂製多孔質膜を用いた。
電解液は、電解質LiClO4を1モル/Lを含有するエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の等量混合液(容積比でEC/DEC=1/1)を用いた。
これらの材料を用いて露点−30℃未満のグローブボックス中で図1に示す2032型コイン電池を5個作製した。
負極に厚み1.0mmの金属リチウムを直径13mmに打ち抜いた物を用い、セパレーターには、ポリプロピレン樹脂製多孔質膜を用いた。
電解液は、電解質LiClO4を1モル/Lを含有するエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の等量混合液(容積比でEC/DEC=1/1)を用いた。
これらの材料を用いて露点−30℃未満のグローブボックス中で図1に示す2032型コイン電池を5個作製した。
3.評価
作製した5個の電池を、充放電特性試験に供した。
その充放電測定条件は0.4mAで4.3Vまで定電流充電を行い、0.4mAで3.0Vまで定電流放電を行って、充放電特性評価を行った。
その評価結果を纏めて、表2に示す。
表2において、電池5個の放電容量の平均値が180[mAh/g]以上、その標準偏差が2[mAh/g]以下の場合を判定「○」とし、平均値が180[mAh/g]未満、その標準偏差が2[mAh/g]を超える場合を判定「×」と評価した。
作製した5個の電池を、充放電特性試験に供した。
その充放電測定条件は0.4mAで4.3Vまで定電流充電を行い、0.4mAで3.0Vまで定電流放電を行って、充放電特性評価を行った。
その評価結果を纏めて、表2に示す。
表2において、電池5個の放電容量の平均値が180[mAh/g]以上、その標準偏差が2[mAh/g]以下の場合を判定「○」とし、平均値が180[mAh/g]未満、その標準偏差が2[mAh/g]を超える場合を判定「×」と評価した。
湿度を60%RHの雰囲気として混合した以外は実施例4と同様にして、5個の2032型コイン電池を作製して評価した。
その評価結果を纏めて、表2に示す。
(比較例2)
その評価結果を纏めて、表2に示す。
(比較例2)
混合する際の湿度を、30%RHの雰囲気として混合した以外は、実施例4と同様にして、5個の2032型コイン電池を作製して評価した。
その評価結果を纏めて、表2に示す。
その評価結果を纏めて、表2に示す。
実施例4、5及び比較例2から、本発明を用いることで、放電容量が高く、またその変動が抑制され、信頼性が高い電池が得られることがわかる。また、放電容量の変動が抑制されているため、高い測定精度が得られることから、評価用電池としても好適である。
1 正極
2 Li金属負極
3 セパレーター
4 ガスケット
5 ウェーブワッシャー
6 正極缶
7 負極缶
2 Li金属負極
3 セパレーター
4 ガスケット
5 ウェーブワッシャー
6 正極缶
7 負極缶
Claims (6)
- 負極とリチウム遷移金属複合酸化物からなる正極活物質を含む正極とが、セパレーターを介して対向するように配置された非水系電解質二次電池に用いられる前記正極の製造方法であって、
前記正極を構成する材料を混合して正極合材を得る混合工程と、
前記正極合材を正極に形成する正極形成工程とを含み、
前記混合工程における正極を構成する材料の混合が、気温25℃における相対湿度40%RH以上の雰囲気下での乾式混合であることを特徴とする非水系電解質二次電池用正極の製造方法。 - 前記正極を構成する材料が、少なくとも正極活物質および導電材を含むことを特徴とする請求項1に記載の非水系電解質二次電池用正極の製造方法。
- 前記混合工程における乾式混合が、容器回転型遊星運動混合器を用いて行うことを特徴とする請求項1または2に記載の非水系電解質二次電池用正極の製造方法。
- 前記混合工程と正極形成工程の間に、前記正極合材に溶媒およびバインダーを加えて混練し、正極合材ペーストを作製する混練工程を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水系電解質二次電池用正極の製造方法。
- 前記正極形成工程が、前記正極合材ペーストを集電体上に塗布し、正極活物質層を形成して正極を得ることを特徴とする請求項4に記載の非水系電解質二次電池用正極の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の非水系電解質二次電池用正極の製造方法によって得られた正極と、負極と、セパレーターおよび電解液からなる電池構成部材を組み立てて電池を得ることを特徴とする非水系電解質二次電池の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013219647A JP2014103107A (ja) | 2012-10-26 | 2013-10-22 | 非水系電解質二次電池用正極及びそれを用いた非水系電解質二次電池の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012236934 | 2012-10-26 | ||
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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ID=51025413
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2014103107A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017157337A (ja) * | 2016-02-29 | 2017-09-07 | 住友金属鉱山株式会社 | 非水系電解質コイン型電池用正極の製造方法 |
JP2019008957A (ja) * | 2017-06-23 | 2019-01-17 | 住友金属鉱山株式会社 | リチウムイオン二次電池用正極膜の製造方法 |
-
2013
- 2013-10-22 JP JP2013219647A patent/JP2014103107A/ja active Pending
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