JP2014101133A - カップ型容器及びその成形法 - Google Patents

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Abstract

【課題】底部において分子配向に異方性を生じることがなく、底部の落下強度等の機械的強度及び耐熱性に優れたカップ型容器及びその成形方法の提供。
【解決手段】熱可塑性樹脂を圧縮成形することにより得られる、少なくともフランジ部3、胴部1及び底部2から成るカップ型容器において、式、K=P/P。式中、Pは底部中心、Pは底半径をR、測定点の底中心からの距離をrとした場合、底中心からの半径比r/R>0.7となる底部測定点で、上記測定点から切り出した底部の試験片の半径方向をx,周方向をyと定義し、該試験片のxy平面に対して垂直にX線を入射して回折強度測定を行ったときに得られるデバイ環の半径方向(x方向)のピーク強度分布において、ミラー指数が(110)の結晶面による回折を示す回折角2θ=14.5°におけるピーク半価幅である、で表わされる半価幅変化率Kの値が0.95〜1.05の範囲にあることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、カップ型容器及びその成形法に関し、より詳細には、底部の落下強度等の機械的強度及び耐熱性が向上されているカップ型容器及びこのカップ型容器の成形法に関する。
従来より、飲食料品のための容器として、フランジの内縁から垂下する胴部及び底部を有する熱可塑性樹脂から成るカップ型容器が広く実用に供されている。
このようなカップ型容器の成形方法としては、種々の方法が提案されており、射出成形や圧空成形によることが一般的であるが、圧縮成形により成形することも提案されている(特許文献1)。
しかしながら、射出成形や圧空成形により成形された薄肉のポリプロピレン製のカップ型容器は、容器の分子配向の異方性が高いため、十分な落下強度や耐熱性を得ることができず、容器の機械的強度の点でいまだ十分満足し得るものではなかった。
また上記特許文献1に記載された圧縮成形による場合も、側壁を形成すべき空間が樹脂の流動よりも前に規制されているため、限られた空間内を樹脂が流動しなければならず、分子配向に異方性が生じ、やはり十分な落下強度や耐熱性を得ることができなかった。
更に、射出成形や圧空成形による成形品には、成形の際に必ずスクラップ樹脂が発生してしまうことから、スクラップ樹脂を生じることなく効率的にポリプロピレン製カップを成形することが望まれている。
このような問題を解決するものとして、容器の高さ方向及び周方向に均一に配向し、各方向に均一な強度を有し、耐落下衝撃性及び耐圧強度等の機械的強度が改善された、圧縮成形によるカップ型容器も提案されている(特許文献2)。この圧縮成形によるカップ型容器においては、分子配向の異方性が解消されていると共に、ポリプロピレンの結晶構造のうちβ晶に着目し、このβ晶を胴部の少なくとも一部に存在させることによって、優れた機械的強度及び耐熱性をカップ型容器に付与することが可能になった。
特公平6−2359号公報 国際公開2008/32841
一般にカップ型容器を圧縮成形で成形する場合、溶融樹脂塊を下金型に供給した後、上金型又は下金型の移動により溶融樹脂塊を圧縮し、上金型及び下金型で形成される空間を溶融樹脂が流動することによって容器形状に成形されるが、溶融樹脂塊の温度に比して金型温度表面の温度は低いことから、溶融樹脂塊の下金型に接触した部分は圧縮が開始される前に冷却され、冷却された溶融樹脂塊の部分は圧縮に際して、金型に接触していない溶融樹脂塊に比して樹脂の流動性に劣る。その結果、分子配向の位置による差異を生じ、耐熱性が低下するという問題が生じた。このことは特に、カップ型容器の底部に顕著である。
従って本発明の目的は、底部において分子配向位置による差異が生じることがなく、底部の落下強度等の機械的強度及び耐熱性に優れたカップ型容器及びその成形方法を提供することである。
本発明の他の目的は、底部からフランジ部に至るまで多層構造が形成されたカップ型容器を提供することである。
本発明によれば、熱可塑性樹脂を圧縮成形することにより得られる、少なくともフランジ部、胴部及び底部から成るカップ型容器において、下記式(1)、
K= P/P ・・・(1)
式中、Pは底部中心測定点、Pは底半径をR、測定点の底中心からの距離をrとした場合、底中心からの半径比r/R>0.7となる底部測定点で、上記測定点から切り出した底部の試験片の半径方向をx,周方向をyと定義し、該試験片のxy平面に対して垂直にX線を入射して回折強度測定を行ったときに得られるデバイ環の半径方向(x方向)のピーク強度分布において、ミラー指数が(110)の結晶面による回折を示す回折角2θ=14.5°におけるピーク半価幅である、
で表わされる半価幅変化率Kの値が0.95〜1.05の範囲にあることを特徴とするカップ型容器が提供される。
本発明のカップ型容器においては、
1.容器の高さと開口径の比(L/D)が1.0以上であると共に、容器胴部から切り出した試験片の高さ方向をx、周方向をyと定義し、該試験片のxy平面に対して垂直にX線を入射して回折強度測定を行ったときに得られるデバイ環の高さ方向(x方向)のピーク強度分布において、ミラー指数が(110)の結晶面による回折を示す回折角2θ=14.5°におけるピーク半価幅であるPの値が、胴部全体にわたって1.25〜1.5の範囲にあること、
2.胴部の肉厚が2.0mm以下、容器の高さと開口径の比(L/D)が1.0以上であること、
3.胴部及び底部のすべてにおいて多層構造が形成されていること、
4.多層構造が、少なくともポリプロピレンから成る内外層及び他の熱可塑性樹脂から成る中間層から成り、該内外層が中間層を完全に被覆し、中間層が容器表面に露出しないこと、
5.胴部内面又は外面に、スタックのための段差が形成されていること、
が好適である。
本発明によればまた、コア層及びシェル層から成る多層構造を有する溶融樹脂塊を下金型に施した後、上金型と下金型とで圧縮して成るカップ型容器の圧縮成形方法において、前記下金型及び上金型はそれぞれ容器胴部を規定する部分及び底部を規定する部分を有し、該下金型の底部を規定する少なくとも前記半径比r/R>0.7の部分に溶融樹脂塊が接触するように、溶融樹脂塊を下金型に施すことを特徴とするカップ型容器の圧縮成形方法が提供される。
本発明のカップにおいては、
1.下金型の底部を規定する部分のほぼ全面に溶融樹脂が接触するように、溶融樹脂塊を下金型に施すこと、
2.下金型が容器の内面側を規定し且つ前記上金型が容器の外面側を規定すること、
3.上金型又は下金型の移動に先立って開口端部となるべき部分又はその一部を規定し、上金型又は下金型の移動に際して、容器底部及び胴部を形成する部分の肉厚を変化させながら圧縮成形を行うこと、
本発明のカップ型容器において、上記式(1)で表わされるKの値は、1に近いほど分子配向の位置による差異が少ないことから、耐熱性に優れたものとなり、本発明のカップ型容器においては、上記を実現している。
また、上記式(1)において、Kの値の測定点は、後述する図2に示ように、底中心aから接地部最外端12cの距離を1とした時、底中心aからの距離が0.7より大きい点であり、カップ型容器の圧縮成形に際して溶融樹脂塊の下金型への接触の有無が問題となる箇所で判断することに意味がある。
また本発明においては、L/Dが1.0以上であった場合にも、樹脂が高さ方向に十分に伸展されることが可能であり、これにより、多層構造を有する場合には底部からフランジ部に至るまで、容器表面に露出することなく中間層を形成することができる。また射出成形等の従来のカップ型容器に比して中間層を外層側に位置させることが可能であり、内容物の水分に影響を受けやすいガスバリア性樹脂等を中間層とする場合にも、ガスバリア性が損なわれることがなく、優れたガスバリア性を発現できる。
更に、本発明のカップ型容器は、射出成形や圧空成形等によるカップ型容器に比して透明性や寸法精度にも優れている。
本発明のカップ型容器の成形方法においては、圧縮成形に際して、溶融樹脂塊を下金型の底部を規定する部分のほぼ全面に接触するように、下金型に供給することが重要な特徴であり、これにより、溶融樹脂塊の部分的な冷却に起因する不均一な分子配向の発生を防止することが可能になる。
すなわち、本発明においては、下金型に供給された溶融樹脂塊が、下金型の底部を規定する部分の最外端に至るまで、ほぼ全域にわたって接触していることから、成形されるカップ型容器の底部においては、中心部から距離のある外周側の部分においても同中心部近傍と同様の分子配向を呈することが可能になり、底部全体にわたって均一な分子配向を有していることから、底部の機械的強度及び耐熱性に優れたカップ型容器を提供することが可能になる。
またL/Dの値が大きく、高さのあるカップ型容器を圧縮成形で成形する場合、円周方向に比して高さ方向に分子配向しやすいことから、胴部において分子配向に異方性が生じやすい傾向があるが、本発明のカップ型容器の成形方法においては、樹脂の高さ方向への配向を抑制して、胴部に等方性に近い配向を付与することが可能になり、機械的強度及び耐熱性に優れたカップ型容器を提供することも可能になる。
本発明の上述した作用効果は、後述する実施例の結果からも明らかである。
すなわち、実施例1〜4においては、溶融樹脂塊の径と底の径が比較的近いため、溶融樹脂塊が下金型上に供給されてから上金型が下降するまでの間に、下金型と直接接触している部分が底全面に渡って広がっている。金型は常に冷却を行っているため、その金型と直接接触している部分は成形前から冷却固化が進んでおり、成形時に樹脂の流動が起こりにくく、分子の配向も発生しにくい状態となっている。よって底全面に渡って均等な分子の配向状態となっているため、半価幅変化率Kは底全面に渡って1.0に近い値をとる。
これに対して、比較例1のように実施例に比して溶融樹脂塊の径が底の径が小さい場合は、成形前に冷却している金型に直接接触している部分は限定的となり、底の端に近い部分においては成形時に初めて金型と接触する。そしてこの底の端に近い部分においては成形時に樹脂の流動が発生し、分子の配向も起こる。よって底中心から離れるにしたがって、半価幅変化率が小さくなっている。
比較例2の射出成形カップ型容器においては底全面に渡って半価幅変化率Kが1.0に近いことから分子の配向は比較的均一になってはいるが、表1(A)を見るとピーク半価幅の値が1.3よりも小さく、底中心で既に配向していることがわかる。これは流路の狭いゲートから樹脂を射出しているためであると考えられる。
比較例3の圧空成形カップ型容器においては比較例2と同様に底全体において半価幅変化率Kが1.0に近いことから分子の配向は比較的均一になってはいるが、表1(A)よりピーク半価幅の値は1.1より小さく比較例2よりさらに小さな値をとっており、底中心において大きく分子配向しているのがわかる。
本発明のカップ型容器の一例を示す図である。 溶融樹脂塊を下金型に供給した状態を示す図である。 本発明の成形方法を説明するための図である。 半価幅について説明するための図である。 実施例1〜3及び比較例1〜2の容器断面(A)、実施例4の容器断面図(B)、比較例3の容器断面(C)を示す図である。 各条件におけるカップ型容器底部の半径比r/Rに対応した半価幅変化率Kの値を示す図である。 各条件におけるカップ型容器の高さに対応したピーク価幅の値を示す図である。 各条件におけるカップ型容器を熱したときの加熱前後での満注容量変化率を縦軸にカップ型容器胴部中頃(接地面から高さ40mm)の半価幅の値を横軸にした図である。 各条件におけるカップ型容器底部を熱したときの加熱前後での肉厚変化率を示す図である。 各条件におけるカップ型容器を落下させたときの割れ易さを示す図である。
本発明のカップ型容器は、少なくとも胴部、底部から成り、上記式(1)で表わすKの値が0.95〜1.05の範囲にある限り、種々の形態をとることができるが、容器の高さ(L)と開口径(D)の比(L/D)が1.0以上、特に1.5〜2.0の範囲にあり、且つ胴部の肉厚が2.0mm以下、特に1.8〜1mm、さらに1.6〜0.8mm、の範囲であることが好適である。
胴部の肉厚は、胴部の高さ方向における一部にのみ厚肉の部分が形成されていてもよいし、胴部の全体が上記範囲の肉厚を有するものであってもよいが、特に、後述する具体例のように、スタック部の形成位置においては比較的厚肉で、胴部の他の部分は1.1〜0.8mmの厚みを有するものであることが、容器の機械的強度及び経済性の点から好適である。
カップ型容器の形状は、種々の構造を採用することができ、これに限定されないが、図1にその一例を示す。すなわち、図1に示す本発明のカップ型容器の一例では、胴部1、胴部1に連なる底部2から成り、開口端にはフランジ3が形成されている。また胴部1の下部内面には段差が形成され、カップ型容器同士を重ね合わせたときのスタック部4となっている。また底部2には環状の脚部5が形成されている。尚、この具体例においては、スタック部4は内面側に形成されているが、スタック部は外面側に設けられていても勿論よい。
また図1のX部分の拡大図に示すように、熱可塑性樹脂から成る内外層、及びガスバリア性樹脂等から成る中間層を有する多層構造のカップ型容器においては、フランジ部3に至るまで中間層6が形成されており、しかも中間層6は容器表面に露出することなく、内層7及び外層8で完全に封入されている。
尚、胴部における中間層の厚みは、用いる機能性樹脂の種類によっても相違するが、100〜10μmの範囲にあることが好適であり、特にエチレンビニルアルコール共重合体を用いる場合にも同様に100〜10μmの範囲にあることが好適である。
(熱可塑性樹脂)
本発明のカップ型容器は、熱可塑性樹脂の単層からなっていてもよいが、特にガスバリア性樹脂、酸素吸収性樹脂、水蒸気バリア性樹脂等の機能性樹脂から成る中間層を有する多層構造を有することが好適である。
単層の場合、或いは多層構造の場合に内外層を構成する熱可塑性樹脂としては、これに限定されないが、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂及びポリカーボネート系樹脂を挙げることができる。
ポリオレフィン樹脂としては、例えば、低−中−高密度ポリエチレン、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタチックポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン系不飽和カルボン酸乃至その無水物でグラフト変性されたオレフィン樹脂等を挙げることがきる。
ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレートを主たる構成々分とするポリエステルが特に好適に使用することができ、エチレンテレフタレート単位が80モル%以上、特に90モル%以上を占め、他の共重合成分として、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等を含有するものを好適に使用することができる。
ポリカーボネート系樹脂としては、二環二価フェノール類とホスゲンとから誘導される炭酸エステル樹脂を挙げることができ、ビスフェノール類、例えば、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン(ビスフェノールB)、1, 2−ビス(4ーヒドロキシフェニル)エタン等から誘導されたポリカーボネートが好適である。
本発明においては、特にポリプロピレンを好適に用いることができ、特に圧縮成形性の点からランダムポリプロピレンを用いることが好適であり、ポリプロピレンのメルトフローレート(MFR)は5g/10分〜30g/10分の範囲、特に10g/10分〜20g/10分の範囲にあることが好ましい。
本発明において使用される熱可塑性樹脂には、それ自体公知の配合剤、例えば酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、充填剤、滑剤、無機系乃至有機系の着色剤などを配合することができる。
(中間層形成用樹脂)
[ガスバリア性樹脂]
ガスバリア性樹脂の代表的なものとしては、エチレン−ビニルアルコール共重合体を挙げることができ、例えば、エチレン含有量が20〜60モル%、特に25〜50モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体を、ケン化度が96%以上、特に99モル%以上となるようにケン化して得られる共重合体ケン化物が好適である。
また、エチレン−ビニルアルコール共重合体以外のガスバリア性樹脂の例としては、例えば、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6/6・6共重合体、メタキシリレンジアジパミド(MXD6)、ナイロン6・10、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン13等のポリアミドを挙げることができる。これらのポリアミドの中でも、炭素数100個当りのアミド基の数が5〜50個、特に6〜20個の範囲にあるものが好適である。
[酸素吸収性樹脂]
酸素吸収性樹脂としては、少なくとも酸化性有機成分及び遷移金属触媒(酸化触媒)から成る樹脂組成物を例示することができる。
酸化性有機成分及び遷移金属触媒を有する樹脂組成物は、酸化性有機成分及び遷移金属触媒のみから成るものであってもよいが、これら以外の樹脂を含むものであっても勿論よい。
酸化性有機成分及び遷移金属触媒と組み合わせで使用し得る樹脂としては、上述したポリオレフィン樹脂やガスバリア性樹脂を挙げることができるが、特に、エチレンビニルアルコール共重合体やポリアミド樹脂(特に末端アミノ基濃度が40eq/10g以上のキシリレン基含有ポリアミド樹脂)を用いることが好適である。
酸化性有機成分としては、従来より酸素吸収性樹脂に使用されているものを使用することができ、これに限定されないが、エチレン系不飽和基含有重合体を挙げることができる。
また遷移金属系触媒としては、鉄、コバルト、ニッケル等の周期律表第VIII族金属が好適であるが、他に銅、銀等の第I族金属、錫、チタン、ジルコニウム等の第IV族金属、バナジウム等の第V族金属、クロム等の第VI族金属、マンガン等の第VII族金属等であってもよい。
遷移金属系触媒は酸素吸収性樹脂中で、遷移金属原子の濃度(重量濃度基準)として100〜3000ppmの範囲であることが好ましい。
[その他の機能性樹脂]
本発明のカップ型容器の中間層に用いることができる機能性樹脂としては、上記ガスバリア性樹脂、酸素吸収性樹脂の他に、環状オレフィン系樹脂や液晶ポリマー等を挙げることができる。
環状オレフィン系樹脂は、一般に耐熱性、耐湿性、水蒸気バリア性等の諸特性が汎用熱可塑性樹脂に比して優れており、かかる環状オレフィン系樹脂を用いることにより、多層構造体に優れた特性を付与することが可能となる。
また液晶ポリマーは、一般に剛性、耐熱性、バリア性等の諸特性が汎用熱可塑性樹脂に比して優れており、かかる液晶ポリマーを用いることにより多層構造体に優れた特性を付与することが可能となる。
[接着層樹脂]
本発明の多層構造のカップ型容器においては、中間層と内外層の間に必要により接着層を形成することもでき、このような接着性樹脂としては、例えば酸変性ポリプロピレン、酸変性高密度ポリエチレン、酸変性低密度ポリエチレン、或いは酸変性エチレン−酢酸ビニル共重合体等の酸変性ポリオレフィンが挙げることができるが、勿論これに限定されない。
(成形方法)
本発明のカップ型容器の成形方法においては、単層の場合においてはポリプロピレン等の熱可塑性樹脂単独、或いは多層構造の場合においては熱可塑性樹脂とガスバリア性樹脂等の他の熱可塑性樹脂から成る溶融物を連続的に押出機から押出すと共に、従来公知の合成樹脂供給装置の切断手段によりこれを切断して、溶融状態にある溶融樹脂塊を製造し、この溶融樹脂塊を保持手段で保持し、圧縮成形機の下金型に案内手段を介して投入した後、これを上金型と下金型とで圧縮成形し、冷却固化することによりカップ型容器を成形することができるが、本発明においては特に、下金型に供給される溶融樹脂塊の大きさを、下金型の底部を規定する部分のほぼ全面が接触するような大きさにすることが重要な特徴である。
これにより、前述したように、溶融樹脂塊の部分的な冷却に起因する不均一な分子配向の発生を抑制し、等方性に近い配向を付与することが可能になる。
図2は、溶融樹脂塊を下金型に供給した状態を示す図であり、この図においては、下金型は雄金型であり、頂板部が底部を規定する部分12aであり、側面が胴部を規定する部分12bとなる。
この図2において、図2(B)に示すように、溶融樹脂塊17の直径D2が、下金型12の底部を規定する部分12aの直径よりも小さい場合、図2のd点では、溶融樹脂塊は上金型(図示せず)で圧縮されることにより始めて金型表面と接触することになる一方、底部中心a及びb点では、溶融樹脂塊は供給時点から既に下金型表面と接触して冷却されている。したがって、d点とb点では樹脂の流動性が異なり、底部の外周側と中心側で分子配向が異なってしまう。
これに対して図2(A)に示すように、溶融樹脂塊17の直径D2を、下金型12の底部を規定する部分12aの直径とほぼ同じにして、溶融樹脂塊17が下金型の底部を規定する部分12aのほぼ全域で接触するようにすると、底部を形成する溶融樹脂が部分的に冷却されてしまうことがない。従って、中心a点から離れた位置b点及びc点のいずれにおいても、同様の条件で溶融樹脂塊を圧縮することができるため、b点及びc点において分子配向に差が生じないのである。
本発明において、溶融樹脂塊の直径は、予め設定された溶融樹脂のストランド直径(D2)を基準とし、下金型においてカップ型容器の接地部最外端に対応する位置における直径(D1)と対比することが好適である。
下金型の直径に対する溶融樹脂塊の直径の割合は、溶融樹脂塊が可及的に下金型の底部を規定する部分全域に接触するようにほぼ同じであることが望ましいが、金型の形状によって異なり、例えば、溶融樹脂塊を供給する下金型が雌金型となるタイプの場合には、胴部を規定する部分(キャビティ側面)に溶融樹脂塊が接触するおそれがあることから、D2/D1は0.95〜0.7の範囲にあることが好ましく、また下金型が雄金型となるタイプの場合には、このような制限がないのでD2/D1は1〜0.7の範囲にあることが好ましい。
また本発明においては、図3に示すように、下金型(雄金型)12上に施された溶融樹脂塊17を上金型(雄金型)11が下降して押圧するのに先立って、フランジ形成空間規定金型13で開口端部となるべき部分又はその一部(図2においてはフランジ形成部)を規制し(図2(A))、次いで、コア金型12が更に下降する際、キャビティ11及びコア金型12で形成される底部形成空間14及び胴部形成空間15の厚みを徐々に変化させて、胴部の肉厚が最後に規定されるようにすることが好適である。
尚、図3においては、下金型はコアを有する雄金型、上金型はキャビティを有する雌金型の場合を示しているが、下金型が雌金型で上金型が雄金型である天地逆の場合も同様に適用できる。
本発明のカップ型容器の成形方法においては、上記溶融状態にある溶融樹脂塊が、多層構造を有するダイヘッドによって押出された多層構造の溶融樹脂塊であることが特に好適である。すなわち、多層構造を有するダイヘッドによって押出された多層構造を有するストランドは、合成樹脂供給装置の切断手段で切断される。切断された溶融樹脂塊は、切断端部において外層によって覆われ、中心に位置するコア層、このコア層を内包するシェル層から成る多層構造を有する溶融樹脂塊に成形される。かかる多層構造を有する溶融樹脂塊を圧縮成形すると、中間層が表面に露出することがなく、中間層に用いる樹脂による衛生性を考慮する必要がない。
例えば、目的とするカップ型容器が、ポリプロピレンを内外層、バリア性樹脂を中間層とする2種3層の多層構造の場合には、バリア性樹脂から成るコア層、ポリプロピレンから成るシェル層から成る溶融樹脂塊であればよい。
本発明を次の例によりさらに説明する。
1.半価幅及び半価幅変化率
(1)測定装置及び測定条件
透過型微小X線回折装置RAD−RB((株)リガク製)
ターゲット:Cu、フィルター:Ni、検出器:ゴニオメーターPSPC MDG、
計数ガス:Ar90%+CH10%、計数ガス圧力:180kgf/cm
電圧:30kV、電流:90mA、走査速度:2°/min、
ステップ幅:0.081°、測定時間:600秒
(2)X線回折強度測定による底部のピーク半価幅及び半価幅変化率の算出
前記測定装置を用い、カップ型容器から切り出した底部の試験片の半径方向をx、周方向をyと定義し、該試験片のxy平面に対して垂直にX線を入射して回折強度測定を行った。
このときに得られるデバイ環のx方向のピ−ク強度分布において、ミラ−指数が(110)の結晶面による回折を示す回折角2θ=14.5°におけるピ−クの半価幅を求めた。測定サンプル数はN=3で、その平均値を測定結果とした。
ここで半価幅とは、図4に示すようにミラ−指数が(110)の結晶面による回折を示す回折角2θ=14.5°におけるピーク強度の1/2の点を通って横軸に平行線を引いたときに、この平行線とピークとが交差する2点間の間隔である。
ここで底半径をR、測定点の底中心からの距離をrとして、底中心からの半径比r/Rが0、0.36、0.72の3点において測定を行い、前記ピーク半価幅の底中心から底端にかけての変化を見るために半径比r/Rが0、0.36、0.72におけるピーク半価幅を半径比r/Rが0でのピーク半価幅で割った値(半価幅変化率K)を求めた。
尚、前記ピーク半価幅の測定においては、その測定において空気によるX線散乱の影響を排除するため、試験片のない状態で測定した空気散乱値を測定値から差し引き、試験片のみに起因するピーク半価幅を求めた。
また、試験片は測定点が中心となるように一辺が5mmの正方形に切り出して測定を行っている。
ピーク半価幅の結果を表1(A)及び図7に、半価幅変化率Kの結果を表1(B)及び図6に示す。
(3)X線回折強度測定による胴部のピーク半価幅の算出
前記測定装置を用い、カップ型容器から切り出した胴部の試験片の高さ方向をx、周方向をyと定義し、該試験片のxy平面に対して垂直にX線を入射して回折強度測定を行った。底部の場合と同様の方法でピーク半価幅を求めた。
その結果を、表2に示す。
収縮率評価
(1)カップ型容器全体における熱収縮率の算出
カップ型容器をAUTOCLAVE(SS−325)(トミー工業(株)製)を用い95℃、30minの条件で加熱を行い、加熱前後の満注容量を測定し、その変化率を算出した。測定サンプル数はN=3で、その平均値を測定結果とした。
その結果を、表3及び図8に示す。
(2)カップ型容器底部における熱収縮率の算出
カップ型容器の底部分だけを切り出したものを、AUTOCLAVE(SS−325)(トミー工業(株)製)を用い95℃、30minの条件で加熱を行い、前記半径比r/Rが0、0.36、0.72、0.9の4ヶ所において加熱前後の肉厚を測定し、その変化率を算出した。
測定サンプル数はN=3で、その平均値を測定結果とした。なおr/Rが0.36、0.72、0.9の3ヶ所においては8点平均して肉厚を測定している。
その結果を、表4及び図9に示す。
落下強度評価
カップ型容器に水を満注充填させ蓋材をヒートシールした後、温度23℃・湿度50%の環境下で一日保管した。その後、底を下にして高さ50cmから1回落下させ、さらに割れなかった場合は高さ80cmから1回落下させた。容器が割れた高さにより落下強度の評価を行った。なお、ここで割れとは充填水が漏れた場合を指す。
その結果を表5及び図10に示す。
[実施例1]
ランダムポリプロピレン樹脂(MFR 30g/10min)をφ65押出機(L/D=30)に供給し、押出機温度230℃、ダイ温度230℃、樹脂圧力9.0MPaの条件にて出口径φ27のノズルで押し出すと共に切断し、溶融樹脂塊を得た。この溶融樹脂塊を18℃の圧縮金型内(下金型底部半径φ34.6)に搬送して、フランジの一部を予め規定し、容器胴部及び底部を形成する部分の厚みを変化させながら圧縮成形を行い、図5(A)に示す断面構造を有する、容器胴部厚さ1.0〜1.6mm、容器高さ95mm、容器フランジ外径59.3mm、内容積120cc、重量12.8gの単層カップ型容器を得た。
次いで、この単層カップ型容器のX線回折強度測定を行い、収縮率評価及び落下強度評価を行った。
[実施例2]
内外層樹脂としてランダムポリプロピレン樹脂(MFR 30g/10min)を、φ65押出機(L/D=30)に供給し、押出機温度230℃、樹脂圧力9.0MPaの条件で押し出した。
また、エチレンビニルアルコール共重合体樹脂をφ30押出機(L/D=25)に供給し、押出機温度230℃、樹脂圧力30.0MPaの条件で押し出した。
さらに、前記内外層と中間層の接着の接着層樹脂として変性ポリプロピレン樹脂を、φ30押出機(L/D=25)に供給し、押出機温度230℃、樹脂圧力22.0MPaの条件で押し出した。
そして、前記内外層、中間層、接着用樹脂を230℃のダイにおいて合流させて出口径φ27のノズルで押出すと共に切断し、多層溶融樹脂塊を得た。
この多層溶融樹脂塊を実施例1と同条件で圧縮成形を行い、内外層がランダムポリプロピレン樹脂、中間層がエチレンビニルアルコ−ル共重合体樹脂、及び前記内外層と中間層間との接着層が変性ポリプロピレン樹脂で構成された、実施例1と同一形状の多層カップ型容器を得た。
次いで、実施例1と同様の測定、評価を行った。
[実施例3]
ランダムポリプロピレン樹脂(MFR 10g/10min)を用い、φ75押出機(L/D=30)に供給し、押出機温度220℃、ダイ温度220℃、樹脂圧力1.2MPaの条件にて出口径φ27のノズルで押出すと共に切断し、溶融樹脂塊を得た。この溶融樹脂塊を、搬送する圧縮金型内が20℃であることを除いて実施例1と同条件で圧縮成形を行い、実施例1と同一形状で、重量11gの単層カップ型容器を得た後、実施例1と同様の測定、評価を行った。
[実施例4]
ランダムポリプロピレン樹脂(MFR 22g/10min)を用い、φ75押出機(L/D=30)に供給し、押出機温度220℃、ダイ温度220℃、樹脂圧力1.2MPaの条件にて出口径φ32のノズルで押出すと共に切断し、溶融樹脂塊を得た。この溶融樹脂塊を実施例3と同条件で圧縮成形を行い、図5(B)に示す断面構造を有する、容器胴部厚さ0.6mm〜0.8mm、容器高さ48.5mm、容器フランジ外径81mm、内容積135cc、重量8gの単層カップ型容器を得た。次いで、この単層カップ型容器のX線回折強度測定を行った。
[比較例1]
ランダムポリプロピレン樹脂(MFR 10g/10min)を用い、実施例3と同条件にて出口径φ20のノズルで押出すと共に切断し、溶融樹脂塊を得て、実施例3と同様の成形条件にて圧縮成形を行い、実施例3と同様の単層カップ型容器を得た後、実施例1と同様の測定、評価を行った。
[比較例2]
前記実施例1と同一形状で、内外層がランダムポリプロピレン樹脂の市販のポリプロピレン製多層射出成形カップ型容器について実施例4と同様の測定を行った。
[比較例3]
図5(C)に示す断面構造を有する、容器胴部厚み:0.5mm、容器高さ:115mm、容器フランジ外径76mm、内容積:280ccの市販のホモポリプロピレン製多層圧空成形カップ型容器について実施例4と同等の測定を行った。
Figure 2014101133
Figure 2014101133
Figure 2014101133
Figure 2014101133
Figure 2014101133
(考察)
図8及び表2から、胴部における半価幅が小さければ小さいほど、すなわち分子が配向していればいるほど、加熱すると容器が収縮しているのがわかる。これは加熱によって分子の配向が緩和されるためであると推測できる。
また図9において、実施例1〜4のように底全体に均等に分子配向し、かつ、配向が抑えられていると、加熱しても肉厚の変化率が1.5%以下である。これに対して比較例1では底の端に近い部分において分子が配向しているので、変化率が2%以上の部分が存在している。また比較例2のように底全体において分子が配向している場合には、底部測定位置による肉厚の変化の差が大きい。
図10から明らかなように、実施例3は、比較例1に比べて、底全体に均等に分子配向しているので落下強度が強く、こわれにくい。
本発明のカップ型容器は、底部の落下強度等の機械的強度及び耐熱性に優れていることから、特に飲食品を内容物とする容器に好適に使用することができる。
更に、寸法精度に優れていると共に厚肉のスタック部を形成できることから、本発明のカップ型容器同士を複数個重ね合わせることができ、大量生産される汎用品等に有効に利用することができる。
1:胴部、2:底部、3:フランジ部、4:スタック部、5:脚部、6:中間層、7:内層、8:外層、9:胴部、11:上金型(雌金型)、12:下金型(雄金型)、13:フランジ形成空間規定金型、14:底部形成空間、15:胴部形成空間、16:製品フランジ部形成空間、17:溶融樹脂塊、18:製品成立時の接地面

Claims (10)

  1. 熱可塑性樹脂を圧縮成形することにより得られる、少なくともフランジ部、胴部及び底部から成るカップ型容器において、下記式、
    K= P/P
    式中、Pは底部中心測定点、Pは底半径をR、測定点の底中心からの距離をrとした場合、底中心からの半径比r/R>0.7となる底部測定点で、上記測定点から切り出した底部の試験片の半径方向をx,周方向をyと定義し、該試験片のxy平面に対して垂直にX線を入射して回折強度測定を行ったときに得られるデバイ環の半径方向(x方向)のピーク強度分布において、ミラー指数が(110)の結晶面による回折を示す回折角2θ=14.5°におけるピーク半価幅である、
    で表わされる半価幅変化率Kの値が0.95〜1.05の範囲にあることを特徴とするカップ型容器。
  2. 容器の高さと開口径の比(L/D)が1.0以上であると共に、容器胴部から切り出した試験片の高さ方向をx、周方向をyと定義し、該試験片のxy平面に対して垂直にX線を入射して回折強度測定を行ったときに得られるデバイ環の高さ方向(x方向)のピーク強度分布において、ミラー指数が(110)の結晶面による回折を示す回折角2θ=14.5°におけるピーク半価幅であるPの値が、胴部全体にわたって1.25〜1.5の範囲にある請求項1に記載のカップ型容器。
  3. 前記胴部の肉厚が2.0mm以下、容器の高さと開口径の比(L/D)が1.0以上である請求項1又は2に記載のカップ型容器。
  4. 胴部及び底部のすべてにおいて多層構造が形成されている請求項1〜3の何れかに記載のカップ型容器。
  5. 前記多層構造が、少なくともポリプロピレンから成る内外層及び他の熱可塑性樹脂から成る中間層から成り、該内外層が中間層を完全に被覆し、中間層が容器表面に露出しないことを特徴とする請求項4記載のカップ型容器。
  6. 前記胴部内面又は外面に、スタックのための段差が形成されている請求項1〜5の何れかに記載のカップ型容器。
  7. コア層及びシェル層から成る多層構造を有する溶融樹脂塊を下金型に施した後、上金型と下金型とで圧縮して成るカップ型容器の圧縮成形方法において、
    前記下金型及び上金型はそれぞれ容器胴部を規定する部分及び底部を規定する部分を有し、該下金型の底部を規定する少なくとも前記半径比r/R>0.7の部分に溶融樹脂塊が接触するように、溶融樹脂塊を下金型に施すことを特徴とするカップ型容器の圧縮成形方法。
  8. 下金型の底部を規定する部分のほぼ全面に溶融樹脂が接触するように、溶融樹脂塊を下金型に施す請求項7に記載のカップ型容器の圧縮成形方法。
  9. 前記下金型が容器の内面側を規定し且つ前記上金型が容器の外面側を規定する請求項7又は8記載のカップ型容器の圧縮成形方法。
  10. 前記上金型又は下金型の移動に先立って開口端部となるべき部分又はその一部を規定し、上金型又は下金型の移動に際して、容器底部及び胴部を形成する部分の肉厚を変化させながら圧縮成形を行う請求項7〜9の何れかに記載のカップ型容器の圧縮成形方法。
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