JP2014099078A - 運転支援装置及び運転支援方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の走行環境に応じた案内を容易に認識可能な態様でドライバに通知することのできる運転支援装置及び運転支援方法を提供する。
【解決手段】車両には、運転支援に供される支援要素を算出する支援要素算出部130搭載されている。支援要素算出部130は、車両の減速度が維持されたときの車両の停止位置である停止予測位置、車両の減速操作が行われたときの停止位置である停止限界位置、及び車両の走行環境に応じて車両が停止すべき位置である停止要求位置を算出する。支援要素通知部140は、算出された停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置をドライバに通知する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の運転を支援する運転支援装置及び運転支援方法に関する。
一般に、車両の運転を支援する運転支援装置は、交差点や一時停止位置、カーブ、前方車両の接近等といった車両の減速制御が必要となる交通情報を車載カメラやナビゲーションシステムにより取得している。そして、この取得された車両周辺の交通情報に基づき、音声による減速案内や半強制的な制動力の付与を通じた減速支援等の運転支援が行われる。
また一般に、こうした運転支援装置は、各種の情報を通知する装置を備えており、この装置によって車両の周辺状況の案内、減速案内、右左折の案内等が行われる。この種の運転支援装置としては、例えば特許文献1に見られるように、支援対象とする移動体(列車)の停止位置を予測し、この予測結果をドライバ(運転士)に通知するものが知られている。この特許文献1に記載の装置は、支援対象とする列車の速度、現在地、路線勾配、路線曲率、及び停止目標に関する情報を取得し、この取得した情報を演算することによって車両の停止位置をブレーキノッチ毎に求める。この停止位置は、図26に示すように、列車の進行方向前方の景色と重畳表示されてブレーキノッチ毎に表示される。これにより、ブレーキノッチが操作されたときの列車の停止位置が案内されることとなる。
特開平2−119502号公報
ところで、移動体が自動車等の車両である場合、車両の実際の走行環境には様々な交通支援要素が存在し、この交通支援要素に応じた車両の操作が要求される。また、運転支援は通常、車両を操作するドライバに対して行われることから、運転支援による案内を容易に認識可能な態様でドライバに通知しなければその支援効果は低いものとなってしまう。しかし、既存の運転支援装置では、このように実際の車両の走行環境に応じた運転支援による案内を容易に認識可能な態様でドライバに通知するには至っていない。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両の走行環境に応じた案内を容易に認識可能な態様でドライバに通知することのできる運転支援装置及び運転支援方法を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、車両の運転を支援する運転支援装置であって、減速中の車両が等加速度運動したときに目標速度に至る位置である予測位置、走行中の車両が最大の減速度で減速したときに目標速度に至る位置である限界位置、車両の走行速度が規定された目標速度以下に減速していることが要求される位置である要求位置、及び目標速度までの必要減速量のうち、少なくとも2つの支援要素を算出する支援要素算出部と、前記支援要素算出部が算出した少なくとも2つの支援要素をドライバに通知する支援要素通知部を備える。
請求項12に記載の発明は、車両の運転を支援する運転支援方法であって、減速中の車両が等加速度運動したときに目標速度に至る位置である予測位置、走行中の車両が最大の減速度で減速したときに目標速度に至る位置である限界位置、車両の走行速度が規定された目標速度以下に減速していることが要求される位置である要求位置、及び目標速度までの必要減速量のうち、少なくとも2つの支援要素を算出する算出ステップと、前記算出した少なくとも2つの支援要素をドライバに通知する通知ステップと、を含む。
上記構成或いは方法では、支援要素として、例えば、減速中の車両が等加速度運動したときに目標速度に至る位置である予測位置が算出される。そして、この算出された予測位置が通知されることにより、ドライバは、減速中の車両の減速度が維持された場合に目標速度に到達することとなる位置を認知することが可能となる。また、上記構成或いは方法では、支援要素として、例えば、走行中の車両が最大の減速度で減速したときに目標速度に至る位置である限界位置が算出される。そして、この算出された限界位置が通知されることにより、ドライバは、車両の走行時の走行速度を目標速度に到達させるために必要最低限の距離を認知することが可能となる。また、上記構成或いは方法では、支援要素として、例えば、車両の走行速度が規定された目標速度以下に減速していることが要求される位置である要求位置が算出される。そして、この算出された要求位置が通知されることにより、ドライバは、減速もしくは停止等の必要性を認知することが可能となる。また、これにより、ドライバは、目標速度に到達させることが要求される地点を認知することが可能となり、この地点を踏まえて車両の操作を行うことが可能となる。さらに、上記構成或いは方法では、支援要素として、例えば、目標速度までの必要減速量が算出される。そして、この算出された必要減速量が通知されることにより、ドライバは、車両の速度を目標速度に到達させるために必要な減速量を認知することが可能となる。これにより、車両の速度が、目標速度まで円滑に到達されることとなる。
また、上記構成或いは方法により通知される予測位置、限界位置、要求位置、及び必要減速量は、各々関連性が高い要素である。そして、このように互いに関連性の高い2以上の支援要素が通知されることにより、車両の走行環境に応じた案内が容易に認識可能な態様でドライバに通知されることとなる。例えば、予測位置と限界位置とが通知されることにより、ドライバは、現在の車両の減速度を最大度の減速度に変更することで車両の停止位置を予測位置から限界位置までに短縮することが可能であると認知することが可能となる。
また、例えば、予測位置と要求位置とが通知されることにより、ドライバは、予測位置と要求位置との位置関係を認知することが可能となる。このため、ドライバは、現在の減速度を維持した場合に要求位置に至るまでに車両の速度を目標速度に到達させることが可能であるか否かを認知することが可能となる。これにより、ドライバは、認知した予測位置と要求位置との位置関係に応じて、車両の減速度を維持したり、変更する操作を行うことが可能となる。
また、例えば、限界位置と要求位置とが通知されることにより、ドライバは、最大の減速度のもとに減速操作を行ったときに要求位置に至るまでに車両の速度を目標速度以下に減速することが可能であるか否かを認知することが可能となる。このため、ドライバは、限界位置と要求位置との位置関係に応じて、車両の減速操作や進路変更操作等を行うことが可能となる。
また、例えば、要求位置と必要減速量とが通知されることにより、ドライバは、目標速度に到達することが要求される位置と、目標速度に到達するために必要な必要減速量とを認知することが可能となる。このため、ドライバは、要求位置の存在を踏まえた車両の的確な操作を行うことが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の運転支援装置において、前記支援要素通知部は、前記少なくとも2つの支援要素の通知を、フロントウィンドウを介して視認可能な車両の周辺環境に対応する位置に前記少なくとも2つの支援要素をヘッドアップ表示すること、もしくは、車両内に設けられた表示装置に車両の周辺環境と前記少なくとも2つの支援要素とを重畳表示することにより行う。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の運転支援方法において、前記通知ステップでは、前記少なくとも2つの支援要素の通知を、フロントウィンドウを介して視認可能な車両の周辺環境に対応する位置に前記少なくとも2つの支援要素をヘッドアップ表示すること、もしくは、車両内に設けられた表示装置に車両の周辺環境と前記少なくとも2つの支援要素とを重畳表示することにより行う。
上記構成或いは方法では、少なくとも2つの支援要素が、フロントウィンドウにヘッドアップ表示される。このとき、少なくとも2つの支援要素は、フロントウィンドウのうちの該フロントウィンドウを介して視認可能な車両の周辺環境に対応する位置に表示される。よって、例えば、フロントウィンドウを介して視認可能な或る交通要素が予測位置であると算出されたときには、この算出された予測位置が、フロントウィンドウのうちの交通要素が透過される位置に可視表示される。このため、車両を運転するドライバは、フロントウィンドウを介して車両の周辺環境を監視するだけで、フロントウィンドウに表示される支援要素も認知することが可能となる。これにより、ドライバの視認性を維持しつつ、支援要素が的確に通知されることとなる。
また、上記構成或いは方法では、少なくとも2つの支援要素が、表示装置に表示される車両の周辺環境上に重畳表示される。このため、自車両の周辺の道路や交通要素等の周辺環境と支援要素とが表示装置に表示される。そして、ドライバは、この表示装置を視認するだけで、車両周辺環境と支援要素とを同時に認知することが可能となる。また、上記表示装置が例えばナビゲーションシステム等を構成する液晶ディスプレイ等によって構成されるときには、ドライバは、ナビゲーションシステムにより案内される経路と支援要素とを同時に認知することが可能となる。これにより、ドライバは、案内される経路上に存在する予測位置、限界位置、及び要求位置や、案内される経路で要求される目標速度までの必要減速量を認知することが可能ともなる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の運転支援装置において、前記支援要素通知部は、通知対象とする支援要素に前記予測位置、前記限界位置、及び前記要求位置の少なくとも1つの支援要素が含まれるとき、該含まれる支援要素の通知を、車両の走行速度が目標速度以下に減速していることが要求される位置に支援対象となる車両が到達するまでの期間を対象として行う。
請求項14に記載の発明は、請求項12または13に記載の運転支援方法において、前記通知ステップでは、通知対象とする支援要素に前記予測位置、前記限界位置、及び前記要求位置の少なくとも1つの支援要素が含まれるとき、該含まれる支援要素の通知を、車両の走行速度が目標速度以下に減速していることが要求される位置に支援対象となる車両が到達するまでの期間を対象として行う。
道路上には様々な交通要素等の走行環境が存在する。そして、走行環境によっては、車両の走行速度が目標速度以下に減速することが要求されることも多い。よって、車両の走行速度が目標速度以下に減速することが要求される状況下では、上記支援要素に予測位置、限界位置、及び要求位置を通知する必要性が高い。
そこで、上記構成或いは方法では、通知対象とされる支援要素に予測位置、限界位置、及び要求位置が含まれるとき、通知対象とされる予測位置、限界位置、及び要求位置の通知が、車両の走行速度が目標速度以下に減速していることが要求される位置に到達するまでの期間を対象として行われる。そして、支援対象となる車両が、目標速度以下に減速していることが要求される位置を通過すると、支援要素の通知が終了される。このため、目標速度以下への到達が要求されない状況下では支援要素が通知されず、目標速度以下への到達が要求される状況下でのみ支援要素が通知されることとなる。これにより、通知の必要性が高いときにのみ支援要素が通知されることとなり、支援要素の通知が的確なタイミングで行われることとなる。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の運転支援装置において、前記支援要素通知部は、通知対象とする支援要素に前記予測位置、前記限界位置、及び前記要求位置の少なくとも1つの支援要素が含まれるとき、該含まれる支援要素の通知を常時行う。
請求項15に記載の発明は、請求項12または13に記載の運転支援方法において、前記通知ステップでは、通知対象とする支援要素に前記予測位置、前記限界位置、及び前記要求位置の少なくとも1つの支援要素が含まれるとき、該含まれる支援要素の通知を常時行う。
上記構成或いは方法では、通知対象とされる支援要素に予測位置、限界位置、及び要求位置の少なくとも1つの支援要素が含まれるときには、通知対象とされた支援要素が常時通知される。よって、ドライバは、支援要素を常時認知することが可能となる。
特に、予測位置や限界位置が常時通知されることとすれば、ドライバは、随時変化する車両状態に応じた予測位置や限界位置を認知することが可能となる。よって、ドライバは、予測位置や限界位置を意識した車両操作を行うことが可能となる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の運転支援装置において、支援対象とする車両のドライバに関する情報を取得するドライバ情報取得部をさらに備え、前記支援要素算出部は、前記支援要素通知部を通じて通知される支援要素の通知内容を前記ドライバ情報取得部が取得した情報に応じて変更する。
ドライバにより行われる車両操作は、ドライバの年齢や体調等の各種状態によって変化することが多い。このため、ドライバの状態如何によっては、予測位置や限界位置が変化する可能性もある。
この点、上記構成によれば、ドライバ情報取得部によってドライバに関する情報が取得される。そして、取得された情報に応じて支援要素の通知内容が変更される。このため、一旦算出された支援要素が、ドライバの状態に応じて補正されることとなる。そして、この補正された結果がドライバに通知される。これにより、個々のドライバの状態に応じた支援要素の通知が行われることとなり、より実用性の高い支援要素の通知が行われることとなる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の運転支援装置において、前記支援要素算出部は、算出対象とする支援要素が前記予測位置もしくは前記限界位置であるとき、支援対象とする車両の減速度が変化したときにその都度の予測位置もしくは限界位置を再算出し、前記支援要素通知部は、前記減速度が変化する都度算出された予測位置もしくは限界位置の再通知を行う。
予測位置や限界位置は、支援対象となる車両の減速度に応じて変化する。そこで、上記構成では、支援対象となる車両の減速度が変化する都度、通知対象とされる予測位置や限界位置が再算出される。そして、この再算出された予測位置や限界位置がドライバに再通知される。このため、車両の減速度が変化すると、これに応じて予測位置や限界位置が動的に算出され、通知されることとなる。これにより、車両の状態に応じた最新の支援要素がドライバに通知されることとなる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の運転支援装置において、前記支援要素算出部は、信号交差点、停止線、一時停止線、停止標識、一時停止標識、一方通行、横断歩道、速度制限標識、及び人物の少なくとも1つの存在位置に基づいて前記要求位置を求める。
信号交差点、停止線、一時停止線、停止標識、一時停止標識、一方通行、及び横断歩道等の交通要素が存在する道路では、この交通要素の手前での車両の減速や停止が要求されることが多い。また、歩行者、他車両、及び障害物等の人物が道路上に存在するときにも、この人物の手前での車両の減速や停止が要求されることが多い。
そこで、上記構成では、信号交差点、停止線、一時停止線、停止標識、一時停止標識、一方通行、横断歩道、速度制限標識、及び人物の少なくとも1つの存在位置に基づいて要求位置が算出される。このため、所定速度までの減速や停止が要求される蓋然性の高い要素の存在に基づいて要求位置が算出される。これにより、算出される要求位置の精度が好適に高められることとなる。
また、信号交差点、停止線、一時停止線、停止標識、一時停止標識、一方通行、横断歩道、速度制限標識、及び人物の少なくとも1つの存在位置に基づけば、支援対象となる車両の目標速度も容易に設定されることが可能となる。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の運転支援装置において、前記支援要素算出部は、車両の走行環境として、減速もしくは停止が要求される交通要素及び人物の少なくとも1つが検知されたとき、前記予測位置、前記限界位置、及び前記要求位置を算出し、前記支援要素通知部は、前記算出された予測位置、限界位置、及び要求位置を同時に通知する。
減速もしくは停止が要求される交通要素及び人物の少なくとも1つが、支援対象となる車両の周辺に存在するときには、この車両のドライバに減速や停止を促す必要性が極めて高い。
そこで、上記構成によれば、車両の走行環境として、減速もしくは停止が要求される交通要素及び人物の少なくとも1つが検知されたことを条件として、予測位置、限界位置、及び要求位置の3つの支援要素が算出される。そして、これら算出された予測位置、限界位置、及び要求位置が同時に通知される。このため、検知された交通要素や人物の存在位置に応じて算出された要求位置がドライバに通知されることとなる。また、この要求位置と併せて予測位置や限界位置が通知されることで、ドライバは、予測位置や限界位置と要求位置との位置関係に応じて車両の操作を行うことが可能となる。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の運転支援装置において、前記車両の運転の支援が、前記目標速度が「0」であるときの減速支援であり、前記予測位置が、車両の減速度が維持されたときの車両の停止位置である停止予測位置、前記限界位置が、車両の減速操作が行われたときの停止位置である停止限界位置、前記要求位置が、車両の走行環境に応じて車両が停止すべき位置である停止要求位置、前記目標速度までの必要減速量が、停止目標までの必要減速量である。
道路上を走行する車両には、各種交通要素に従った停止や、人物等との接近を回避するための停止が要求されることが多い。そして、各種交通要素や人物等が存在する状況下では、車両が目標とすべき速度は「0」となる。
そこで、上記構成では、車両の運転の支援として、目標速度が「0」であるときの減速支援が行われる。また、上記構成によれば、支援要素として、車両の減速度が維持されたときの車両の停止位置である停止予測位置が算出される。そして、この算出された停止予測位置がドライバに通知されることにより、ドライバは、減速中の車両の減速度が維持されたときに停止する位置を認知することが可能となる。
また、上記構成によれば、支援要素として、車両の減速操作が行われたときの停止位置である停止限界位置が算出される。そして、この算出された停止限界位置がドライバに通知されることにより、ドライバは、走行中の車両が最大の減速度のもとに減速したときに予測される停止位置を認知することが可能となる。
また、上記構成によれば、支援要素として、車両の走行環境に応じて車両が停止すべき位置である停止要求位置が算出される。そして、この算出された停止要求位置がドライバに通知されることにより、ドライバは、停止要求位置の存在を認知することが可能となり、この停止要求位置に応じた車両操作を行うことが可能となる。
さらに、上記構成によれば、支援要素として、目標速度「0」とすべき停止目標までの必要減速量が算出される。そして、この算出された必要減速量がドライバに通知されることにより、ドライバは、停止目標に到達する以前に自車両の走行速度を「0」とするために必要な減速量を認知することが可能となる。これにより、停止目標以前での円滑な停止が促されることとなる。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜9のいずれか一項に記載の運転支援装置において、前記支援要素算出部及び前記支援要素通知部が、ナビゲーションシステムもしくは多機能電話機器に設けられてなり、前記支援要素通知部は、前記ナビゲーションシステムもしくは前記多機能電話機器を介した表示案内及び音声案内の少なくとも1つの案内として前記支援要素の通知を行う。
上記構成によれば、支援要素算出部及び支援要素通知部が、ナビゲーションシステムに設けられる。このため、ナビゲーションシステムが有する表示装置や音声装置による支援要素の案内が可能となる。また、ナビゲーションシステムは通常、目的地までの経路案内機能等を有している。このため、ナビゲーションシステムは、支援要素算出部及び支援要素通知部を備えることで、経路案内と支援要素の案内とを同時に行うことが可能となる。これにより、支援要素の通知が、ナビゲーションシステムといった車両に搭載可能な装置を有効に活用して実現されることとなる。
また、上記構成によれば、支援要素算出部及び支援要素通知部が多機能電話機器に設けられることも可能である。一般に多機能電話機器は、GPSや地図データを保有していることが多く、GPSが取得する緯度経度情報や地図データに基づけば、支援対象となる車両の位置を特定されたり、支援対象となる車両の走行環境を特定されたりすることが可能である。そして、この特定可能な車両の位置や走行環境に基づけば、上記支援要素も容易に算出可能となる。また、多機能電話機器は、多くのユーザが所有しており、支援要素算出部及び支援要素通知部が当該多機能電話機器に設けられることで、支援要素の通知がより多くの場面で実現されることとなる。
請求項11に記載の発明は、請求項1〜10のいずれか一項に記載の運転支援装置において、前記支援要素算出部は、支援対象とする車両が前記限界位置に到達するまでの距離である限界距離と、支援対象とする車両が前記要求位置に到達するまでの距離である要求距離とをさらに算出するものであり、前記支援要素通知部は、前記算出された要求距離が前記限界距離よりも短いとき、操舵操作を案内する通知を行う。
上記要求距離が限界距離よりも短いときには、支援対象とされた車両が要求位置までに目標速度に到達することは困難となる。そこで、上記構成では、要求距離が限界距離よりも短いか否かが比較され、比較の結果、要求距離が限界距離よりも短いときには、操舵操作を案内する通知が行われる。このため、支援対象となる車両が要求位置に到達する以前に目標速度に到達することが困難なときには、要求位置を回避するための回避通知がドライバに対して行われる。これにより、要求位置及び限界位置に応じた的確な運転支援が実行されることとなる。
本発明にかかる運転支援装置及び運転支援方法の第1の実施の形態について、運転支援装置及び運転支援方法が適用される車両のブロック図。 路面状況毎の摩擦係数を示す図。 走行環境が信号機の設けられた交差点であるときの停止予測位置、停止要求位置、及び停止限界位置の通知態様の一例を示す図。 図3に例示した停止予測位置の変化態様の一例を示す図。 図3に例示した停止予測位置及び停止限界位置の変化態様の一例を示す図。 走行環境が停止線の設けられた交差点であるときの停止予測位置、停止要求位置、及び停止限界位置の通知態様の一例を示す図。 進行方向前方に歩行者が存在するときの停止予測位置、停止要求位置、及び停止限界位置の通知態様の一例を示す図。 同実施の形態の運転支援装置及び運転支援方法による支援要素の通知手順の一例を示すフローチャート。 本発明にかかる運転支援装置及び運転支援方法の第2の実施の形態について、運転支援装置及び運転支援方法が適用される車両のブロック図。 支援対象となる車両と支援要素が通知される地点との位置関係を示す図。 (a)は、停止要求位置への到達前における支援要素の通知態様の一例を示す図。(b)は、停止要求位置への到達後における支援要素の通知態様の一例を示す図。 同実施の形態の運転支援装置及び運転支援方法による支援要素の通知手順の一例を示すフローチャート。 本発明にかかる運転支援装置及び運転支援方法の第3の実施の形態について、運転支援装置及び運転支援方法が適用される車両のブロック図。 同実施の形態において、走行環境が信号機の設けられた交差点であるときの停止予測位置、停止要求位置、停止限界位置、及び必要減速量の通知態様の一例を示す図。 同実施の形態の運転支援装置及び運転支援方法による支援要素の通知手順の一例を示すフローチャート。 本発明にかかる運転支援装置及び運転支援方法の第4の実施の形態について、運転支援装置及び運転支援方法が適用される車両のブロック図。 同実施の形態において、走行環境が停止線の設けられた交差点であるときの停止予測位置、停止要求位置、及び補正後の停止限界位置の通知態様の一例を示す図。 同実施の形態の運転支援装置及び運転支援方法による支援要素の通知手順の一例を示すフローチャート。 本発明にかかる運転支援装置及び運転支援方法の第5の実施の形態について、運転支援装置及び運転支援方法が適用される車両のブロック図。 同実施の形態において、(a)は、停止対象として前方車両が存在するときの停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置の通知態様の一例を示す図。(b)は、回避案内の通知態様の一例を示す図。 同実施の形態の運転支援装置及び運転支援方法による支援要素の通知手順の一例を示すフローチャート。 本発明にかかる運転支援装置及び運転支援方法の他の実施の形態について、走行環境が速度制限標識であるときの予測位置、限界位置、及び要求位置の通知態様の一例を示す図。 本発明にかかる運転支援装置及び運転支援方法の他の実施の形態について、走行中の前方車両が存在するときの予測位置、限界位置、及び要求位置の通知態様の一例を示す図。 本発明にかかる運転支援装置及び運転支援方法の他の実施の形態について、走行環境が停止線の設けられた交差点であるときの停止予測位置、及び停止要求位置の通知態様の一例を示す図。 本発明にかかる運転支援装置及び運転支援方法の他の実施の形態について、走行環境が信号機の設けられた交差点であるときの停止限界位置の通知態様の一例を示す図。 従来の運転支援装置による停止位置の通知態様を示す図。
(第1の実施の形態)
以下、本発明にかかる運転支援装置及び運転支援方法を具体化した第1の実施の形態について図1〜図8を参照して説明する。
図1に示すように、本実施の形態の運転支援装置及び運転支援方法が適用される車両は、当該車両の状態に関する情報を取得する車両状態取得部110、及び当該車両の周辺の状況に関する情報を取得する周辺状況取得部120を有している。
車両状態取得部110は、例えば、アクセルセンサ111、ブレーキセンサ112、加速度センサ113、ジャイロセンサ114、及び車速センサ115等によって構成されている。各センサ111〜115は、運転支援に用いられる要素である支援要素に関する情報を当該センサ111〜115の検出結果に基づき算出する支援要素算出部130に電気的に接続されている。
アクセルセンサ111は、ドライバによるアクセルペダルの操作によって変化するアクセルの踏込み量を検出し、この検出したアクセルの踏込み量に応じた信号を支援要素算出部130に出力する。ブレーキセンサ112は、ドライバによるブレーキペダルの操作の有無を検出し、この検出した操作の有無に応じた信号を支援要素算出部130に出力する。加速度センサ113は、車両の加速度を検出し、この検出した加速度に応じた信号を支援要素算出部130に出力する。ジャイロセンサ114は、車両進行方向を検出し、この検出した進行方向に応じた信号を支援要素算出部130に出力する。車速センサ115は、車両の速度である車速を検出し、この検出した車速に応じた信号を支援要素算出部130に出力する。
周辺状況取得部120は、例えば、地図情報が記録されている地図情報記録部121、GPS122、車外カメラ123、通信機124、ミリ波レーダ125、ワイパースイッチ126、及び路面センサ127等によって構成されている。
地図情報記録部121に記録されている地図情報には、カーブ、交差点、一方通行道路、一時停止位置、踏切、及び信号機の緯度経度を示す情報が含まれている。また、地図情報には、例えば信号機の種別が矢印式信号機であるといった情報も含まれている。
GPS122は、当該GPS122が搭載される車両の絶対位置を検出するためのGPS衛星信号を受信する。また、GPS122は、受信したGPS衛星信号に基づき自車両の位置を特定する。GPS122は、特定した位置を示す緯度経度情報を支援要素算出部130に出力する。
車外カメラ123は、ルームミラーの裏側に設置された光学式のCCDカメラなどにより車両前方の所定範囲を撮像する。車外カメラ123は、撮像した撮像画像に基づく画像信号を、移動体の位置を算出する支援要素算出部130に出力する。
通信機124は、例えば、自車両の周辺に存在する他車両との車車間通信を通じて、他車両の走行速度や緯度経度を示す情報を取得する。通信機124は、取得した情報を支援要素算出部130に出力する。また、通信機124は、道路に設けられる光ビーコンアンテナとの路車間通信を行う。通信機124は、光ビーコンアンテナとの路車間通信を通じて、インフラ情報を取得する。通信機124は、インフラ情報を受信すると、受信したインフラ情報を、支援要素算出部130に出力する。なお、インフラ情報には、例えば、交差点までの距離や交差点に設けられた信号機の信号サイクルや道路線形、及び光ビーコンアンテナが設けられている道路の道路状況(交差点形状、曲率、勾配、車線数を含む)が含まれる。また、インフラ情報には、道路に付随した付随情報や、地上設備等により検出された交差点周辺の他車両などの移動体の情報も含まれる。
ミリ波レーダ125は、例えば、自車両の周辺に存在する物体と該車両との距離を測定する距離測定機能や、物体と自車両との相対速度を測定する速度測定機能を有している。ミリ波レーダ125は、自車両の周辺に存在する物体を検出すると、検出結果を示す信号を支援要素算出部130に出力する。
ワイパースイッチ126は、車両に設けられたワイパーの動作及び停止が切り換えられるスイッチである。ワイパースイッチ126は、車両のドライバ等によってワイパーの動作及び停止が選択されると、選択された内容を示す信号を、路面の湿潤状態を示す情報として支援要素算出部130に出力する。すなわち、ワイパースイッチ126の選択内容がワイパーの動作を示しているときには、雨天に伴い路面が湿潤していることが予測される。よって、ワイパースイッチ126が支援要素算出部130に出力する信号は、路面の湿潤を示す情報となる。逆に、ワイパースイッチ126の選択内容がワイパーの停止を示しているときには、晴天に伴い路面が乾燥していることが予測される。よって、ワイパースイッチ126が支援要素算出部130に出力する信号は、路面の乾燥を示す情報となる。
路面センサ127は、当該路面センサ127が設けられる車両が走行する路面の状態を検出する。路面センサ127は、路面の湿潤状態等を検出し、検出結果を示す信号を支援要素算出部130に出力する。
本実施の形態の支援要素算出部130は、減速中の車両が等加速度運動したときに車両が目標速度に到達する位置である予測位置を算出する停止位置算出部131を有している。また、支援要素算出部130は、走行中の車両が最大の減速度で減速したときに目標速度に至る位置である限界位置を算出する停止限界位置算出部132を有している。さらに、支援要素算出部130は、車両の走行速度が規定された目標速度以下に減速していることが要求される位置である要求位置を算出する停止要求位置算出部133を有している。
なお、本実施の形態では、目標速度として「0km/h」が設定されており、停止位置算出部131は、予測位置として、減速中の車両が等加速度運動したときに停止する位置である停止予測位置を算出する。また、本実施の形態の停止限界位置算出部132は、限界位置として、走行中の車両が最大の減速度で減速したときに停止に至る位置である停止限界位置を算出する。さらに、本実施の形態の停止要求位置算出部133は、要求位置として、車両の走行環境に応じて車両が停止すべき位置である停止要求位置を算出する。
また、本実施の形態では、停止位置算出部131、停止限界位置算出部132、及び停止要求位置算出部133が算出する停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置が、運転支援に供される支援要素として規定されている。
停止位置算出部131は、車両状態取得部110を構成する各センサ111〜115から入力される信号に基づいて停止予測位置を算出する。本実施の形態の停止位置算出部131は、例えば、以下の式(1)によって示される停止距離に基づき、減速中の車両が等加速度運動したときに停止する位置、換言すれば、減速操作が行われているときの車両の操作状態が維持されたときに車両が停止する位置(停止予測位置)の算出を行う。なお、停止距離は、ドライバがブレーキの踏み込みを行う旨を意図した地点から車両が停止するまでの距離である。また、停止予測位置や停止限界位置の算出に際しては、図2に示す路面状況毎の摩擦係数が加味される。

停止距離=空走距離+制動距離 …(1)

また、上記空走距離は、以下の式(2)によって示される。

空走距離=反応時間×車両の走行速度 …(2)

また、上記反応時間は、以下の式(3)によって示される。

反応時間=ペダル踏み替え時間+ペダル踏み込み時間 …(3)

なお、上記反応時間は、標準的なドライバにおいて約「0.75」秒となる。
さらに、上記制動距離は、以下の式(4)によって示される。

制動距離=速度/(2×減速度) …(4)

ここで、例えば、車両のドライバが標準的な踏み込み量でブレーキペダルを踏み込んでおり、車両の走行速度が「10m/s」(36km/h)、減速度が「2m/s」、反応時間が「0秒」で与えられていたとする。すると、停止位置算出部131は、車両の走行速度「10m/s」(36km/h)、減速度「2m/s」、反応時間「0秒」を上記式(1)に代入した以下の式(5)に基づいて停止予測距離を算出する。

停止予測距離=0×10+10/(2×2)=25m …(5)

そして、停止位置算出部131は、上記算出した停止予測距離を以下の式(6)に代入することによって停止予測位置を算出する。

停止予測位置=現在位置+停止予測距離 …(6)

なお、停止位置算出部131は、上記式(6)の予測距離を、例えば上記GPS122から入力される車両の緯度経度情報に基づき特定する。停止位置算出部131は、停止予測位置を算出すると、この停止予測位置を示す情報を、支援要素算出部130が算出する支援要素をドライバに通知する支援要素通知部140に出力する。
また、停止予測位置は、車両の走行速度や減速度に応じて変化するものである。よって、本実施の形態の停止位置算出部131は、車両の走行速度や減速度が変化する度に、その都度の停止予測位置を再算出する。そして、停止位置算出部131は、再算出した停止予測位置を示す情報を支援要素通知部140に適宜出力する。
停止限界位置算出部132は、車両状態取得部110を構成する各センサ111〜115から入力される信号に基づき、走行中の車両が最大の減速度で減速したときに停止に至る位置、換言すれば、ドライバが危険を認知してから車両が停止可能な限界の距離を算出する。
ここで、例えば、車両の走行速度として「20m/s」(72km/h)、減速度として「7.76m/s」、反応時間として「0.75秒」が与えられていたとする。なお、減速度「7.76m/s」は、重力加速度「9.8m/s」、乾燥時における路面の摩擦係数「0.7」が加味されたものとなっている。また、路面の状態は、上記路面センサ127の検出結果、もしくは上記ワイパースイッチ126から入力される信号に基づき識別される。
そして、停止限界位置算出部132は、車両の走行速度「20m/s」(72km/h)、減速度「7.76m/s」、反応時間「0.75秒」を上記式(1)に代入した以下の式(7)に基づいて停止限界距離を算出する。

停止限界距離=0.75×20+20/(2×7.76)=44.2m…(7)

そして、停止限界位置算出部132は、上記算出された停止限界距離を以下の式(8)に代入することによって停止限界位置を算出する。

停止限界位置=現在位置+停止限界距離 …(8)

停止限界位置算出部132は、算出した停止限界位置に関する情報を支援要素通知部140に出力する。
なお、停止限界位置も、車両の走行速度や減速度に応じて変化するものである。よって、本実施の形態の停止限界位置算出部132は、車両の走行速度や減速度が変化する度に、その都度の停止限界位置を再算出する。そして、停止限界位置算出部132は、再算出した停止限界位置を示す情報を支援要素通知部140に適宜出力する。
停止要求位置算出部133は、周辺状況取得部120から入力される各種の情報等に基づき、停止要求位置を算出する。本実施の形態の停止要求位置算出部133は、例えば、信号交差点、停止線、一時停止線、停止標識、一時停止標識、一方通行、及び横断歩道等の交通要素の存在位置や、人物の存在位置等に基づいて停止要求位置を求める。停止要求位置算出部133は、例えば、地図情報記録部121に記録されている地図情報に含まれる各種交通要素の緯度経度とGPS122が検出した自車両の緯度経度とに基づき、自車両の進行方向前方に存在する交通要素の位置を特定する。また、停止要求位置算出部133は、上記車外カメラ123から入力される車両周辺の撮像画像を解析することにより、自車両の進行方向前方に存在する交通要素の種別及び位置を特定することも可能である。なお、停止要求位置算出部133は、撮像画像に信号機が含まれるとき、信号機の現示を特定する。さらに、停止要求位置算出部133は、上記通信機124から入力されるインフラ情報に基づき、自車両の進行方向前方に存在する交通要素の種別及び位置を特定することも可能である。また、停止要求位置算出部133は、インフラ情報に基づき信号機の現示サイクルを特定することも可能である。
そして、停止要求位置算出部133は、特定した交通要素の種別及び位置に応じて、停止要求位置を算出する。停止要求位置算出部133は、例えば、自車両の進行方向前方に存在する横断歩道を検知したときには、該横断歩道から所定距離だけ手前の位置を停止要求位置として求める。また、停止要求位置算出部133は、例えば、自車両の進行方向前方に存在する停止線を検知したときには、停止線の位置を停止要求位置とする。
また、停止要求位置算出部133は、車外カメラ123の撮像画像やミリ波レーダ125の検出結果に基づき、自車両の進行方向前方に存在する歩行者、障害物、及び他車両等の存在を検知する。そして、停止要求位置算出部133は、検知した歩行者、障害物、及び他車両等と自車両との距離を、例えばミリ波レーダ125の検出結果に基づき求める。また、停止要求位置算出部133は、例えば、検知した歩行者、障害物、及び他車両等の位置から所定距離だけ手前の位置を停止要求位置とする。なお、停止要求位置算出部133は、通信機124による車車間通信、路車間通信を通じて、自車両の周辺に存在する他車両の存在や位置を検知することも可能である。
停止要求位置算出部133は、停止要求位置を求めると、この停止要求位置に関する情報を支援要素通知部140に出力する。また、停止要求位置算出部133は、自車両が停止限界位置を通過したと判断すると、次の停止限界位置の対象となる交通要素や人物等が検知されるまで、停止限界位置「無」の情報を支援要素通知部140に出力する。なお、自車両が停止限界位置を通過したか否かは、例えば、GPS122の緯度経度情報に基づき判断される。
本実施の形態の支援要素通知部140は、例えば、支援要素を可視表示するための処理を行う表示処理部141、及び支援要素を音声出力するための処理を行う音声処理部142を有している。
表示処理部141は、支援要素算出部130から支援要素に関する情報が入力されると、フロントウィンドウ151を介して視認可能な自車両の周辺環境のうちの各支援要素の対応する位置に該支援要素をヘッドアップ表示するための画像を生成する処理を行う。表示処理部141は、生成した画像をフロントウィンドウ151に表示する。本実施の形態のフロントウィンドウ151は、文字や画像等を可視表示可能な機能を有しており、ヘッドアップディスプイレイとして機能する。
音声処理部142は、支援要素算出部130から支援要素に関する情報が入力されると、支援要素をドライバに案内するための音声データを生成する。音声処理部142は、生成した音声データを音声装置152に出力することにより、支援要素をドライバに案内する。なお、音声による案内は、例えば、「現在の停止予測位置は進路方向前方○○mです」、「現在の停止限界位置は進路方向前方○○mです」、「停止要求位置は進路方向前方に存在する停止線です。この停止線までの距離は○○です」といった態様で行われる。
なお、本実施の形態では、支援要素算出部130及び支援要素通知部140は、例えば車両に搭載されたナビゲーションシステムに設けられる。
以下、図3〜図7を参照して本実施の形態の支援要素通知部140による支援要素の通知態様を詳述する。
図3に、支援対象とされる減速中の車両のフロントウィンドウから視認される車両の進行方向前方の状況を示す。車両の進行方向前方には、信号機SGが設けられた交差点SCが存在している。また、交差点SCには、歩行者Tgの歩行用の横断歩道SWが設けられている。
ここで、停止位置算出部131は、現在の車両の減速度が維持されたときには、車両が交差点SCの中央付近で停止すると予測する。すなわち、停止位置算出部131は、停止予測位置が交差点SCの中央付近であると予測する。
そして、支援要素通知部140が停止位置算出部131の予測結果をフロントウィンドウ151にヘッドアップ表示する処理を行うことにより、同図3に領域10として示すように、例えば、破線及び文字により停止予測位置が表示される。本実施の形態では、同図3に示すように、フロントウィンドウ151を介して視認可能な周辺環境のうち、上記算出された停止予測位置が示す地点と重なる位置に当該停止予測位置がヘッドアップ表示される。
また、停止限界位置算出部132は、現地点において最大の減速度のもとに車両が減速したときには、横断歩道SWから距離L2手前の位置で車両が停止可能であると判断する。すなわち、停止限界位置算出部132は、停止限界位置が横断歩道SWから距離L2手前の位置であると判断する。
そして、支援要素通知部140が停止限界位置算出部132の判断結果をフロントウィンドウ151にヘッドアップ表示する処理を行うことにより、同図3に領域20として示すように、例えば、一点鎖線及び文字により停止限界位置が表示される。
さらに、停止要求位置算出部133は、図3に示される走行環境においては、信号機SGが赤現示であることから、例えば横断歩道SWから距離L2(L2<L1)だけ手前の位置で停止する必要があると判断する。すなわち、停止要求位置算出部133は、横断歩道SWから距離L2だけ手前の位置が停止要求位置であると判断する。
そして、支援要素通知部140が停止要求位置算出部133の判断結果をフロントウィンドウ151にヘッドアップ表示する処理を行うことにより、同図3に領域30として示すように、例えば、二点鎖線及び文字により停止要求位置が表示される。
なお、信号機SGの現示は例えば、車外カメラ123の撮像結果や通信機124が取得したインフラ情報に基づき特定される。
なお、本実施の形態では、停止予測位置及び停止限界位置は、常時、フロントウィンドウ151にヘッドアップ表示される。
ここで、図3に示した停止予測位置を視認したドライバがブレーキの踏み込み量を増加させることにより、自車両の減速度が上昇し、車両の速度が低下したとする。すると、停止位置算出部131は、停止予測位置を再算出する。また、停止限界位置算出部132は、停止限界位置を再算出する。
この結果、図4に領域11として例示するように、停止予測位置の表示位置は、領域10よりも手前の位置に変化する。同様に、停止限界位置の表示位置も、領域21として示すように、横断歩道SWから距離L3(L3>L1)だけ手前の位置に変化する。
また、図5に示すように、例えば、信号機SGの現示が赤現示から青現示に変化したことにより、ドライバがブレーキの踏み込みを解除し、アクセルペダルを踏み込んだとする。すると、車両の加速度が増加し、車両の速度が上昇することにより、停止位置算出部131は停止予測位置を再算出する。また、停止限界位置算出部132は、停止限界位置を再算出する。
この結果、図5に領域12として例示するように、停止予測位置の表示位置は、初期の表示領域である領域10よりも奥の位置、換言すれば、領域10よりも進行方向前方の位置に変化する。同様に、停止限界位置の表示位置も、領域22として示すように、初期の表示領域である領域20よりも奥の位置、換言すれば、領域20よりも進行方向前方の位置に変化する。
このように、本実施の形態では、停止予測位置及び停止限界位置が再算出されることにより、停止予測位置及び停止限界位置の表示位置がその都度の車両の状態に応じて動的に変化する。これにより、車両のドライバは、最新の車両の状態に基づく停止予測位置及び停止限界位置を把握することが可能となる。
また、図6に示すように、信号機の設けられていない交差点SCの手前に停止標識ST1が設けられており、この停止標識ST1の手前の道路に停止線ST2が設けられていたとする。すると、例えば、地図情報記録部121に記録されている地図情報、通信機124が取得したインフラ情報、車外カメラ123が撮像した撮像画像等に基づき、停止標識ST1や停止線ST2の存在が検知される。そして、停止要求位置算出部133は、停止線ST2が設けられている位置が、車両の停止が要求される位置であると判断する。すなわち、停止要求位置算出部133は、停止線ST2が設けられている位置が停止要求位置であると判断する。
そして、支援要素通知部140が停止要求位置算出部133の判断結果をフロントウィンドウ151にヘッドアップ表示する処理を行うことにより、同図6に領域30として示すように、例えば、二点鎖線及び文字により停止要求位置が表示される。
また、例えば、このときの車両の速度及び減速度に基づき算出された停止予測位置と停止限界位置とが、領域10と領域20とに表示される。そして、同図6に示す例では、停止予測位置が、停止線ST2が設けられている位置よりも車両の進行方向前方に位置することから、ブレーキの踏み込み、すなわち車両の減速がドライバに促されることとなる。
また、図7に示すように、単線道路において、車両の進行方向前方に歩行者Tgが存在していたとする。すると、例えば車外カメラ123の撮像画像やミリ波レーダ125の検出結果に基づき歩行者Tgの存在が検知される。そして、停止要求位置算出部133は、歩行者Tgから所定距離手前の位置が、車両の停止が必要な位置であると判断する。すなわち、停止要求位置算出部133は、歩行者Tgから所定距離手前の位置が停止要求位置であると判断する。
そして、支援要素通知部140が停止要求位置算出部133の判断結果をフロントウィンドウ151にヘッドアップ表示する処理を行うことにより、同図7に領域30として示すように、例えば、二点鎖線及び文字により停止要求位置が表示される。
また、このときの車両の速度及び減速度に基づき算出された停止予測位置と停止限界位置とが、領域10と領域20とに表示される。
そして、図7に示す例では、停止予測位置が歩行者Tgの位置よりも車両の進行方向前方に位置する。よって、現在の減速度では歩行者Tgの手前で停止することが困難であることがドライバに通知される。これにより、ブレーキの踏み込みによる車両の減速がドライバに促されることとなる。
次に、図8を参照して本実施形態の作用について説明する。
図8に示すように、ステップS100にて、車両の速度、減速度等の状態を示す情報が車両状態取得部110により取得される。また、車両の周辺に存在する交通要素の種別や位置、車両の周辺に存在する歩行者及び他車両等の位置等の車両周辺の状況に関する情報が取得される(ステップS101)。
次いで、ステップS101で取得された車両周辺の状況に関する情報に基づき、停止が要求される交通要素、歩行者、及び他車両等が、支援対象とされる車両の周辺に存在するか否かが判断される(ステップS102)。
そして、停止が要求される交通要素、歩行者、及び他車両のいずれかが支援対象とされる車両の周辺に存在すると(ステップS102:YES)、ステップS101で取得された車両周辺の状況に関する情報に基づいて停止要求位置が算出される(ステップS103)。次いで、ステップS100で取得された車両の状態に関する情報に基づき、停止予測位置及び停止限界位置が算出される(ステップS104、S105)。
こうして、停止要求位置、停止予測位置、及び停止限界位置が算出されると、これら算出された停止要求位置、停止予測位置、及び停止限界位置が、フロントウィンドウ151にヘッドアップ表示される。また、停止要求位置、停止予測位置、及び停止限界位置の音声案内が音声装置152により行われる。
一方、停止が要求される交通要素、歩行者、及び他車両のいずれかが支援対象とされる車両の周辺に存在しないときには(ステップS102:NO)、停止要求位置の算出が行わない。そして、ステップS100で取得された車両の状態に関する情報に基づき、停止予測位置及び停止限界位置が算出される(ステップS104、S105)。
こうして、停止要求位置及び停止予測位置が算出されると、これら算出された停止予測位置及び停止限界位置が、フロントウィンドウ151にヘッドアップ表示される。また、停止予測位置及び停止限界位置の音声案内が音声装置152により行われる。
そして、車両の状態が変化すると、停止予測位置及び停止限界位置が再算出され、再算出された停止予測位置及び停止限界位置が再通知されることとなる。また、一旦通知された停止要求位置を車両が通過し、新たな停止要求位置が出現すると、この停止要求位置が通知されることとなる。
以上説明したように、本実施の形態にかかる運転支援装置及び運転支援方法によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)支援要素算出部130が、減速中の車両が等加速度運動したときに目標速度に至る位置である予測位置、走行中の車両が最大の減速度で減速したときに目標速度に至る位置である限界位置、車両の走行速度が規定された目標速度以下に減速していることが要求される位置である要求位置を支援要素として算出した。そして、支援要素通知部140が、算出された支援要素をドライバに通知した。これにより、ドライバは、通知される予測位置に基づき、減速中の車両の減速度が維持された場合に目標速度に到達することとなる位置を認知することが可能となる。また、これにより、ドライバは、通知される限界位置に基づき、車両の走行時の走行速度を目標速度に到達させるために必要最低限の距離を認知することが可能となる。また、これにより、ドライバは、通知される要求位置に基づき減速もしくは停止等の必要性を認知することが可能となり、要求位置を踏まえて車両の操作を行うことが可能となる。また、予測位置、限界位置、及び要求位置、及び必要減速量といった関連性が2以上の高い支援要素が通知されることにより、車両の走行環境に応じた案内が容易に認識可能な態様でドライバに通知されることとなる。そして、予測位置と限界位置とが同時に通知されることにより、ドライバは、現在の車両の減速度を最大度の減速度に変更することにより、車両の停止位置を予測位置から限界位置までに短縮することが可能であることを認知することが可能となる。また、予測位置と要求位置とが同時に通知されることにより、ドライバは、予測位置と要求位置との位置関係を認知することが可能となる。このため、ドライバは、現在の減速度を維持することによって、要求位置に至るまでに車両の速度を目標速度に到達させることが可能であるか否かを認知することが可能となる。これにより、ドライバは、認知した予測位置と要求位置との位置関係に応じて、車両の減速度を維持したり、変更する操作を行うことが可能となる。さらに、限界位置と要求位置とが同時に通知されることにより、ドライバは、最大の減速度のもとに減速操作を行ったときに、要求位置に至るまでに車両の速度を目標速度以下に減速することが可能であるか否かを認知することが可能となる。このため、ドライバは、限界位置と要求位置との位置関係に応じて、車両の減速操作や進路変更操作等を行うことが可能となる。
(2)支援要素通知部140が、支援要素の通知を、フロントウィンドウ151を介して視認可能な車両の周辺環境に対応する位置に支援要素をヘッドアップ表示することにより行った。このため、車両を運転するドライバは、フロントウィンドウ151を介して車両の周辺環境を監視するだけで、フロントウィンドウ151にヘッドアップ表示される支援要素も認知することが可能となる。これにより、ドライバの視認性を維持しつつ、支援要素が的確に通知されることとなる。
(3)通知対象とする支援要素に予測位置、限界位置、及び要求位置の少なくとも1つの支援要素が含まれるとき、支援要素通知部140は、該含まれる支援要素の通知を常時行った。よって、ドライバは、支援要素を常時認知することが可能となる。特に、予測位置や限界位置が常時通知されることとすれば、ドライバは、随時変化する車両状態に応じた予測位置や限界位置を認知することが可能となる。よって、ドライバは、予測位置や限界位置を意識した車両操作を行うことが可能となる。
(4)算出対象とする支援要素が予測位置であるとき、支援要素算出部130は、支援対象とされる車両の減速度が変化したときにその都度の予測位置を再算出した。また、算出対象とする支援要素が限界位置であるとき、支援要素算出部130は、支援対象とされる車両の減速度もしくは走行速度が変化したときにその都度の限界位置を再算出した。そして、支援要素通知部140が、再算出された予測位置及び限界位置を再通知した。このため、車両の減速度が変化すると、これに応じて予測位置や限界位置が動的に算出され、算出された予測位置や限界位置がドライバに通知されることとなる。これにより、車両の状態に応じた最新の支援要素がドライバに通知されることとなる。
(5)支援要素算出部130が、信号交差点、停止線、一時停止線、停止標識、一時停止標識、一方通行、横断歩道、及び人物の少なくとも1つの存在位置に基づいて要求位置を求めた。このため、所定速度までの減速や停止が要求される蓋然性の高い要素の存在に基づいて要求位置が算出される。これにより、算出される要求位置の精度が好適に高められることとなる。また、信号交差点、停止線、一時停止線、停止標識、一時停止標識、一方通行、横断歩道、及び人物の少なくとも1つの存在位置に基づけば、支援対象となる車両の目標速度も容易に設定されることが可能となる。
(6)支援要素算出部130が、停止が要求される交通要素及び人物の少なくとも1つが検知されたとき、予測位置、限界位置、及び要求位置を算出した。また、支援要素通知部140が、算出された予測位置、限界位置、及び要求位置を同時に通知した。このため、検知された交通要素や人物の存在位置に応じて算出された要求位置がドライバに通知されることとなる。また、この要求位置と併せて予測位置や限界位置が通知されることで、ドライバは、予測位置や限界位置と要求位置との位置関係に応じて車両の操作を行うことが可能となる。
(7)車両の運転の支援として、目標速度が「0」であるときの減速支援が行われた。そして、支援要素算出部130が、予測位置として、車両の減速度が維持されたときの車両の停止位置である停止予測位置を算出した。また、支援要素算出部130が、限界位置として、車両の減速操作が行われたときの停止位置である停止限界位置を算出した。また、支援要素算出部130が、要求位置として、車両の走行環境に応じて車両が停止すべき位置である停止要求位置を算出した。これにより、ドライバは、減速中の車両の減速度が維持されたときに停止する車両の位置を認知することが可能となる。また、これにより、ドライバは、走行中の車両が最大の減速度のもとに減速したときに予測される停止位置を認知することが可能となる。さらに、これにより、ドライバは、停止要求位置の存在を認知することが可能となり、この停止要求位置に応じた車両操作を行うことが可能となる。
(8)支援要素算出部130及び支援要素通知部140が、車両に搭載されたナビゲーションシステムに設けられた。また、支援要素通知部140が、表示案内及び音声案内により支援要素の通知を行った。このため、ナビゲーションシステムが有する表示装置や音声装置による支援要素の案内が可能となる。また、ナビゲーションシステムは通常、目的地までの経路案内機能等を有している。このため、ナビゲーションシステムは、支援要素算出部130及び支援要素通知部140を備えることで、経路案内と支援要素の案内とを同時に行うことが可能となる。これにより、支援要素の通知が、ナビゲーションシステムといった車両に搭載可能な装置を有効に活用して実現されることとなる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明にかかる運転支援装置及び運転支援方法の第2の実施の形態を、第1の実施の形態との相違点を中心に、図9〜図12を参照して説明する。なお、本実施の形態にかかる運転支援装置及び運転支援方法も、その基本的な構成は第1の実施の形態と同等であり、図9〜図12においても第1の実施の形態と実質的に同一の支援要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、重複する説明は割愛する。
図9に示すように、本実施の形態の支援要素通知部140Aは、停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置が通知される区間を設定する通知区間設定部143をさらに有している。
通知区間設定部143は、例えば、周辺状況取得部120から入力される自車両の周辺に関する情報に基づき、減速や停止が必要な交通要素、歩行者、及び他車両の存在を検知する。そして、通知区間設定部143は、検知した交通要素、歩行者、及び他車両の位置から所定距離手前までの区間を、停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置が通知される通知区間として設定する。なお、検知した交通要素、歩行者、及び他車両の位置から手前の所定距離としては、例えば、その都度の停止限界距離よりも規定された閾値以上大きい値が規定されている。また、検知した交通要素が信号機であるときには、信号機の赤現示もしくは黄現示が検知されたときの車両の位置から当該信号機までの区間が、通知区間として設定される。
通知区間設定部143は、GPS122等により取得される緯度経度情報等に基づき、自車両が通知区間に侵入したことを検知すると、停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置の通知開始指令を表示処理部141及び音声処理部142に出力する。また、通知区間設定部143は、GPS122等により取得される緯度経度情報等に基づき、自車両が通知区間を通過したことを検知すると、停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置の通知終了指令を表示処理部141及び音声処理部142に出力する。
表示処理部141は、通知開始指令が入力されてから通知終了指令が入力されるまでの間、停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置を表示する処理を行う。また、音声処理部142は、通知開始指令が入力されてから通知終了指令が入力されるまでの間、停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置を音声案内する処理を行う。
次に、本実施の形態の運転支援装置及び運転支援方法による支援要素の通知態様を図10及び図11を参照して説明する。
図10に示すように、支援対象とされる車両Crが交差点SCに向かって進行している。交差点SCには、歩行者Tgの歩行用の横断歩道SWが設けられている。
ここで、歩行者Tgや横断歩道SWの存在が検知されると、横断歩道SWから数m〜数十m手前の地点Prが停止要求位置として規定される。また、車両Crの速度や減速度に基づき、地点Pf及び地点Pmがそれぞれ停止予測位置及び停止限界位置として算出される。
そして、車両Crが、横断歩道SWから所定距離手前に規定された支援要素の通知地点Psに到達する。
すると、図11(a)に示すように、停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置がフロントウィンドウ151にヘッドアップ表示される。また、同時に、停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置がドライバに音声案内される。
その後、図10に示すように、車両Crが交差点SCの進行方向前方に規定された支援要素の通知終了地点Peに到達すると、減速や停止が要求される交通要素、人物等が存在しなくなったと判断される。
この結果、図11(b)に示すように、停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置の表示が終了される。また、停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置の音声案内が終了される。これにより、減速や停止が要求される交通要素、人物等が存在しないときには、停止予測位置及び停止限界位置の通知が行われず、通知の必要性が高いときに限り停止予測位置及び停止限界位置の通知が行われることとなる。
以下、図12を参照して、本実施の形態の運転支援装置及び運転支援方法の作用を説明する。
図12に示すように、ステップS200にて、車両の周辺に存在する交通要素の種別や位置、車両の周辺に存在する歩行者及び他車両等の位置等の車両周辺の状況に関する情報が取得される。次いで、この取得された車両周辺の状況に関する情報に基づき、停止が要求される交通要素、歩行者、及び他車両等が、支援対象とされる車両の周辺に存在するか否かが判断される(ステップS201)。
そして、停止が要求される交通要素、歩行者、及び他車両のいずれかが支援対象とされる車両の周辺に存在すると(ステップS201:YES)、ステップS200で取得された車両周辺の状況に関する情報に基づき、停止要求位置が算出される(ステップS202)。次いで、車両の速度、減速度等の状態を示す情報が車両状態取得部110により取得され、この情報に基づき、停止予測位置及び停止限界位置が算出される(ステップS203〜S205)。
こうして、停止要求位置、停止予測位置、及び停止限界位置が算出されると、それらの通知区間が設定される(ステップS206)。そして、車両Crが通知区間に侵入すると(ステップS207:YES)、車両Crが通知区間を通過するまでの間、停止要求位置、停止予測位置、及び停止限界位置が通知される(ステップS208、S209:NO)。
こうして、車両Crが通知区間を通過すると(ステップS209:YES)、停止要求位置、停止予測位置、及び停止限界位置の通知が終了される。そして、停止要求位置の通知が必要な交通要素や人物等が新たに検知されると、停止要求位置、停止予測位置、及び停止限界位置が新たに算出され、この算出された停止要求位置、停止予測位置、及び停止限界位置が通知されることとなる。
以上説明したように、本実施の形態にかかる運転支援装置及び運転支援方法によれば、前記(1)、(2)、(4)〜(8)の効果が得られるとともに、前記(3)に代えて以下の効果が得られるようになる。
(3A)支援要素通知部140は、車両の走行速度が目標速度以下に減速していることが要求される位置に支援対象となる車両が到達するまでの期間を対象として、支援要素の通知を行った。このため、目標速度以下への到達が要求されない状況下では支援要素が通知されず、目標速度以下への到達が要求される状況下でのみ支援要素が通知されることとなる。これにより、通知の必要性が高いときにのみ支援要素が通知されることとなり、支援要素の通知が的確なタイミングで行われることとなる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明にかかる運転支援装置及び運転支援方法の第3の実施の形態を、第1の実施の形態との相違点を中心に、図13〜図15を参照して説明する。なお、本実施の形態にかかる運転支援装置及び運転支援方法も、その基本的な構成は第1の実施の形態と同等であり、図13〜図15においても第1の実施の形態と実質的に同一の支援要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、重複する説明は割愛する。
図13に示すように、本実施の形態の支援要素算出部130Bは、車両の停止位置を停止要求位置以前とするために必要な減速量を算出する必要減速量算出部134をさらに有している。
必要減速量算出部134は、車両の速度や減速度等の車両状態に関する情報を車両状態取得部110から取得する。また、必要減速量算出部134は、停止要求位置を示す情報を、停止要求位置算出部133から取得する。また、必要減速量算出部134は、停止予測位置を示す情報を、停止位置算出部131から取得する。
必要減速量算出部134は、停止要求位置及び停止予測位置を示す情報が入力されると、自車両から停止要求位置までの距離と自車両から停止予測位置までの距離である停止予測距離とを比較する。なお、停止予測距離は、例えば上記式(1)、(5)等に基づき算出される。
そして、必要減速量算出部134は、比較した結果、停止予測距離が、自車両から停止要求位置までの距離を超えるとき、現在の減速度が維持された状態では自車両が停止要求位置に到達するまでに停止できないと判断する。
そこで、必要減速量算出部134は、車両状態取得部110から取得した車両の速度及び減速度、並びに上記式(1)〜(6)等に基づき、自車両が停止要求位置に到達するまでに停止するために必要な減速量である必要減速量を算出する。この減速量としては、例えば、減速度やブレーキペダルの踏込み量等が算出される。必要減速量算出部134は、必要減速量を算出すると、算出した必要減速量を示す情報を支援要素通知部140に出力する。
支援要素通知部140は、必要減速量算出部134から必要減速量が入力されると、この必要減速量、並びに停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置を、ドライバに通知する。
次に、図14を参照して本実施の形態の運転支援装置及び運転支援方法による支援要素の通知態様を説明する。
図14に示すように、領域10に表示される停止要求位置が領域30に表示される停止要求位置よりも車両の進行方向前方に存在すると、必要減速量が算出される。そして、この算出された必要減速量を案内する情報が、例えば領域40にヘッドアップ表示される。ここでの例では、必要減速量を案内する情報として、停止予測位置が停止要求位置を超えている旨を示す情報、並びに、停止予測位置を停止要求位置とを一致させるために必要なブレーキペダルの踏込み量及び減速度を示す情報が表示される。また、こうした情報が音声によりドライバに案内される。そして、車両のドライバが、通知された必要減速量に基づき車両の減速を行うことにより、車両が停止要求位置に到達する以前に停止することが促されることとなる。
以下、図15を参照して本実施の形態の運転支援装置及び運転支援方法の作用を説明する。
図15に示すように、先の図8のステップS100〜S105が実行されると、ステップS110にて、車両の現在の位置から停止要求位置までの距離と停止予測距離とが比較される。そして、停止予測距離が、車両の現在の位置から停止要求位置までの距離を超えていると(ステップS110:YES)、ステップS100で取得された車両の速度及び減速度に基づき、必要減速量が算出される(ステップS111)。
次いで、必要減速量が算出されると、この必要減速量がドライバに通知される(ステップS112)。また、ステップS103〜S105で算出された停止要求位置、停止予測位置、及び停止限界位置がドライバに通知される。
一方、停止予測距離が車両の現在の位置から停止要求位置までの距離以内であるとき(ステップS110:NO)、必要減速量の算出が行われない。そして、その他の支援要素である停止要求位置、停止予測位置、及び停止限界位置がドライバに通知されることとなる。
以上説明したように、本実施の形態にかかる運転支援装置及び運転支援方法によれば、前記(1)〜(8)の効果が得られるとともに、さらに以下の効果が得られるようになる。
(9)支援要素算出部130Bが、車両の停止位置を停止要求位置以前とするために必要な減速量を算出する必要減速量算出部134をさらに備えた。このため、停止予測距離が車両の現在の位置から停止要求位置までの距離を超えるときには、車両の停止位置を停止要求位置以前とするために必要な減速量がドライバに通知される。これにより、停止要求位置に到達する以前に車両を停止させることが的確に促進されることとなる。
(第4の実施の形態)
次に、本発明にかかる運転支援装置及び運転支援方法の第4の実施の形態を、第1の実施の形態との相違点を中心に、図16〜図18を参照して説明する。なお、本実施の形態にかかる運転支援装置及び運転支援方法も、その基本的な構成は第1の実施の形態と同等であり、図16〜図18においても第1の実施の形態と実質的に同一の支援要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、重複する説明は割愛する。
図16に示すように、本実施の形態の運転支援装置及び運転支援方法が適用される車両には、ドライバに関する情報を取得するドライバ情報取得部160がさらに設けられている。また、本実施の形態の支援要素算出部130Cは、ドライバの状態を識別するドライバ状態識別部135をさらに有している。
ドライバ情報取得部160は、例えば、ドライバによる選択結果が入力される選択部161、及びドライバの顔等を撮像する車内カメラ162を有して構成されている。
選択部161は、車両内に設けられた表示装置等に表示される選択画面の選択項目が選択される装置である。選択画面には、例えば、ドライバの年齢や体調等を選択可能な選択項目が表示される。ドライバにより選択結果が選択部161に入力されると、選択部161は、選択結果を示す情報をドライバ状態識別部135に出力する。
車内カメラ162は、例えばステアリングの表面に設置され、ドライバの顔を撮像する。車内カメラ162は、撮像結果をドライバ状態識別部135に出力する。
ドライバ状態識別部135は、選択部161から選択結果を示す情報が入力されると、この情報に基づきドライバの年齢や体調等を識別する。また、ドライバ状態識別部135は、車内カメラ162から撮像結果が入力されると、撮像結果を解析することにより、ドライバの年齢や体調等を識別する。ドライバ状態識別部135は、識別結果を停止限界位置算出部132Cに出力する。
本実施の形態の停止限界位置算出部132Cは、ドライバ状態識別部135によるドライバの識別結果に応じて停止限界位置を補正する停止限界位置補正部136を有している。停止限界位置補正部136は、例えば、識別された年齢に応じた乗数を、上記算出した停止限界位置に乗算する。この乗数には、例えば、規定された平均年齢と識別されたドライバの年齢とが一致するときには「1」が用いられる。また、識別されたドライバの年齢と規定された平均年齢との差分の絶対値が大きくなる程、この差分に比例して大きくなる乗数が用いられる。すなわち、規定された標準的なドライバの平均年齢よりもドライバの年齢が高まるほど、ドライバの反応速度が低下し、これに伴い停止距離も増大する傾向にある。よって、このときには、「1」を超える乗数が停止限界位置に乗算されることで、通常よりも遠方の位置に停止限界位置が設定される。また、規定された標準的なドライバの平均年齢よりもドライバの年齢が低下するほど、ドライバの熟練度が低下し、これに伴い停止距離も増大する傾向にある。よって、このときにも、「1」を超える乗数が停止限界位置に乗算されることで、通常よりも遠方の位置に停止限界位置が設定される。
また、停止限界位置補正部136は、例えば、識別された体調に応じた乗数を、上記算出した停止限界位置に乗算する。この乗数は、例えば、「体調不良」、「体調通常」、及び「体調良好」の三つの要素毎に規定されている。「体調不良」、「体調通常」、及び「体調良好」には、それぞれ、「1.1以上」、「1.0」、及び「1.0未満」の乗数が規定されている。すなわち、ドライバの体調が不良なほど、ドライバの反応速度が低下し、これに伴い停止距離も増大する傾向にある。よって、このときには、「1.1以上」の乗数が停止限界位置に乗算されることで、通常よりも遠方の位置に停止限界位置が設定される。逆に、ドライバの体調が良好なほど、ドライバの反応速度が上昇し、これに伴い停止距離も短縮する傾向にある。よって、このときには、「1.0未満」の乗数が停止限界位置に乗算されることで、通常よりも手前の位置に停止限界位置が設定される。
停止限界位置補正部136は、停止限界位置を補正すると、補正した停止限界位置を示す情報を支援要素通知部140に出力する。
次に、図17を参照して本実施の形態の運転支援装置及び運転支援方法による支援要素の通知態様を説明する。
図17に先の図6に対応する通知態様を示すように、本実施の形態では、車両の停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置が算出されると、これら算出された停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置がヘッドアップ表示される。
ここで、本実施の形態では、平均年齢よりも高いドライバの年齢に応じて停止限界位置が補正されることにより、停止限界位置の表示位置は、補正前の領域20ではなく該領域20よりも遠方の補正後の領域23となる。なお、ドライバの状態が「体調不良」であると識別されたときにも、停止限界位置の表示位置は、領域20よりも遠方の補正後の領域23となる。これにより、ドライバの年齢が平均年齢よりも高いことに起因する反応速度の低下が加味された停止限界位置がドライバに通知されることとなる。
また、逆に、ドライバの状態が「体調良好」であると識別されたときには、停止限界位置の表示位置は、領域20よりも手前の位置となる。
以下、図18を参照して本実施の形態の運転支援装置及び運転支援方法の作用を説明する。
図18に示すように、本実施の形態では、先の図8のステップS100〜S105が実行されると、ステップS120にて、ドライバ情報取得部160によりドライバの状態を示す情報が取得される。次いで、この取得された情報に基づいてドライバの状態が識別される(ステップS121)。
ドライバの状態が識別されると、この識別結果に応じて、支援要素が補正される(ステップS122)。ここでの例では、識別結果に応じて停止限界位置が補正される。
そして、支援要素が補正されると、補正後の支援要素がドライバに通知される(ステップS123)。
以上説明したように、本実施の形態にかかる運転支援装置及び運転支援方法によれば、前記(1)〜(8)の効果が得られるとともに、さらに以下の効果が得られるようになる。
(10)支援要素算出部130Cが、ドライバの状態を識別するドライバ状態識別部135をさらに備えた。また、停止限界位置算出部132Cが、ドライバ状態識別部135の識別結果に応じて停止限界位置を補正する停止限界位置補正部136を備えた。このため、ドライバの年齢や体調に相関する反応速度が加味された停止限界位置が算出される。これにより、ドライバの状態に即した停止限界位置が通知されることとなり、より実用性の高い情報がドライバに通知されることとなる。
(第5の実施の形態)
次に、本発明にかかる運転支援装置及び運転支援方法の第5の実施の形態を、第1の実施の形態との相違点を中心に、図19〜図21を参照して説明する。なお、本実施の形態にかかる運転支援装置及び運転支援方法も、その基本的な構成は第1の実施の形態と同等であり、図19〜図21においても第1の実施の形態と実質的に同一の支援要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、重複する説明は割愛する。
図19に示すように、本実施の形態の支援要素算出部130Dは、停止限界位置算出部132が算出した停止限界位置と停止要求位置算出部133が算出した停止要求位置とを比較する位置比較部137をさらに有している。
位置比較部137は、停止限界位置及び停止要求位置を示す情報を、それぞれ停止限界位置算出部132及び停止要求位置算出部133から取得する。そして、位置比較部137は、取得した情報に基づき、自車両から停止限界位置までの距離である限界距離と、自車両から停止要求位置までの距離である要求距離とを比較する。
位置比較部137は、比較した結果、自車両から停止限界位置までの距離が、自車両から停止要求位置までの距離を超えているとき、換言すれば、停止限界位置が停止要求位置よりも遠方に位置するとき、停止限界位置を回避するための制御量を算出する。この制御量としては、例えば、ステアリングの操舵量等が算出される。位置比較部137は、制御量を算出すると、算出した制御量を示す情報を支援要素通知部140に出力する。
支援要素通知部140は、制御量を示す情報が位置比較部137から入力されると、制御量に応じた通知内容を生成する。そして、支援要素通知部140は、生成した通知内容を、フロントウィンドウ151、音声装置152を介してドライバに通知する。
次に、図20を参照して本実施の形態の運転支援装置及び運転支援方法による支援要素の通知態様を説明する。
図20(a)に示すように、支援対象となる車両の進行方向前方を走行していた他車両Cr2が緊急停止したとする。すると、通信機124が他車両Cr2との車車間通信を通じて取得した他車両Cr2の車両情報、ミリ波レーダ125の検出結果、車外カメラ123の撮像結果等に基づいて、他車両Cr2の緊急停止が検知される。そして、他車両Cr2から数m手前の位置が停止要求位置として算出される。
しかし、同図20(a)に示されるように、ここでの例では、領域30に表示される停止要求位置よりも、領域20に表示される停止限界位置が遠方に存在する。すなわち、自車両から停止要求位置までの距離よりも、自車両から停止限界位置までの距離の方が長くなっている。
そこで、本実施の形態では、自車両が停止要求位置を回避するための制御量が算出され、この制御量に基づく通知内容が生成される。
この結果、図20(b)に示すように、停止限界位置が停止要求位置を超えていることを警告する情報と、他車両Cr2との異常接近を回避するために必要なステアリングの操作量を示す情報とが、フロントウィンドウ151にヘッドアップ表示される。そして、このヘッドアップ表示される各情報に基づきドライバがステアリングを操作することにより、他車両Cr2との異常接近が回避されることとなる。
以下、図21を参照して本実施の形態の運転支援装置及び運転支援方法の作用を説明する。
図21に示すように、先の図8のステップS100〜S105が実行されると、ステップS130にて、ステップS102で存在が確認された停止要求対象に対する停止要求位置が算出されたか否かが判断される。すなわち、ステップS130では、停止要求対象が存在していることがステップS102で検知されており、この停止要求対象に対する停止要求位置が算出されているか否かが判断される。
次いで、停止要求位置が算出されている旨判断されると(ステップS130:YES)、自車両から停止限界位置までの距離が、自車両から停止要求位置までの距離を超えているか否かが判断される(ステップS131)。こうして、自車両から停止限界位置までの距離が自車両から停止要求位置までの距離を超えている旨判断されると(ステップS131:YES)、停止要求位置を回避するための制御量が求められる(ステップS132)。そして、この制御量に基づき、停止要求位置を回避するための回避通知が行われる(ステップS133)。また、ステップS103〜ステップS105で算出された停止要求位置、停止予測位置、及び停止限界位置が通知される。
一方、ステップS130にて停止要求位置が算出されていない、換言すれば、停止要求対象が存在しない旨判断されると、ステップS104、S105で算出された停止予測位置及び停止限界位置のみが通知される(ステップS134)。
また一方、停止要求位置が算出されていたときであっても(ステップS131:YES)、自車両から停止限界位置までの距離が自車両から停止要求位置までの距離以内にあるときには(ステップS131:NO)、ステップS103〜ステップS105で算出された停止要求位置、停止予測位置、及び停止限界位置のみが通知される(ステップS134)。
以上説明したように、本実施の形態にかかる運転支援装置及び運転支援方法によれば、前記(1)〜(8)の効果が得られるとともに、さらに以下の効果が得られるようになる。
(11)支援要素算出部130Dが、停止限界位置算出部132が算出した停止限界位置と停止要求位置算出部133が算出した停止要求位置とを比較する位置比較部137をさらに備えた。位置比較部137は、比較した結果、自車両から停止限界位置までの距離が、自車両から停止要求位置までの距離を超えているとき、停止要求位置を回避するための制御量に基づく回避通知を、支援要素通知部140を介して行った。このため、支援対象となる車両が停止要求位置に到達する以前に停止することが困難なときには、停止要求位置を回避するための回避通知がドライバに対して行われる。これにより、停止要求位置及び停止限界位置に応じた的確な運転支援が実行されることとなる。
(他の実施の形態)
なお、上記各実施の形態は、以下のような形態をもって実施することもできる。
・上記各実施の形態では、停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置がそれぞれ、破線、一点鎖線、及び二点鎖線による図線で表示された。また、停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置の文字が表示された。停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置は、図線もしくは文字の一方で表示されてもよい。また、停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置の表示態様は適宜変更されることが可能である。
・上記第1、第3〜第5の各実施の形態では、停止予測位置及び停止限界位置が常時算出され、算出された停止予測位置及び停止限界位置が常時通知された。これに限らず、上記第2の実施の形態と同様に、停止要求対象の存在が検知されたことを条件として、停止予測位置及び停止限界位置が算出されてもよい。そして、この算出された停止予測位置及び停止限界位置が通知されてもよい。また、支援対象となる車両の所定範囲内に停止要求対象が存在するときにのみ、停止予測位置及び停止限界位置が通知されてもよい。
・上記第2の実施の形態では、支援要素通知部140が、停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置の通知を、車両の走行速度が目標速度以下に減速していることが要求される位置に支援対象となる車両が到達するまでの期間を対象として行った。これに限らず、例えば、支援要素通知部140は、支援対象となる車両から停止予測位置までの距離が、支援対象となる車両から停止要求位置までの距離を超えていることを条件として、停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置の通知を行ってもよい。これによれば、支援対象となる車両から停止予測位置までの距離が支援対象となる車両から停止要求位置までの距離を超えているときには、減速を促す必要性が高いとして支援要素が通知されることとなる。これにより、停止予測位置及び停止要求位置に応じた通知が行われることとなる。同様に、支援要素通知部140は、支援対象となる車両から停止限界位置までの距離が、支援対象となる車両から停止要求位置までの距離を超えていることを条件として、停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置の通知を行ってもよい。これによれば、支援対象となる車両から停止限界位置までの距離が支援対象となる車両から停止要求位置までの距離を超えているときには、減速を促す必要性が高いとして支援要素が通知されることとなる。これにより、停止限界位置及び停止要求位置に応じた通知が行われることとなる。
・上記第4の実施の形態では、ドライバ情報取得部160によって取得された情報に基づき停止限界位置が補正された。これに限らず、停止限界位置補正部136もしくはドライバ状態識別部135が、ドライバの車両操作を学習し、学習した内容に基づいて停止限界位置を補正してもよい。また、ドライバ状態識別部135が、ドライバの熟練度を識別し、識別した熟練度に応じて停止限界位置を補正してもよい。これによれば、例えば、熟練度「高」、「中」、「低」に応じて、上記乗数が「1未満」、「1.0」、「1.1以上」とされる。これにより、ドライバの熟練度に応じた支援要素が通知されることとなる。
・上記第4の実施の形態では、停止限界位置算出部132Cが、ドライバ状態識別部135の識別結果に応じて停止限界位置を補正する停止限界位置補正部136を備えた。さらに、停止位置算出部131が、ドライバ状態識別部135の識別結果に応じて停止予測位置を補正することとしてもよい。同様に、停止位置算出部131が、ドライバ状態識別部135の識別結果に応じて停止要求位置を補正することとしてもよい。これによれば、停止予測位置や停止要求位置も、ドライバの状態に応じて補正されることとなる。
・上記第4の実施の形態では、ドライバ情報取得部160が、選択部161及び車内カメラ162によって構成された。これに限らず、ドライバ情報取得部160が、選択部161及び車内カメラ162のいずれか一方によって構成されてもよい。また、ドライバ情報取得部160が、例えばドライバの体温を検知する温度センサによって構成されてもよい。この構成によれば、ドライバ状態識別部135は、温度センサが検知したドライバの体温に基づき、ドライバの体調を識別する。この他、車両の操作に与えるドライバの状態に関する情報を取得可能なものであれば、ドライバ情報取得部160を構成することは可能である。
・上記各実施の形態では、支援要素が、フロントウィンドウ151及び音声装置152を介して、画像及び音声によって通知された。これに限らず、支援要素は、フロントウィンドウ151のみにより、画像によって通知されてもよい。また、支援要素は、音声装置152のみにより、画像によって通知されてもよい。
・上記各実施の形態では、フロントウィンドウ151上に支援要素がヘッドアップ表示された。これに限らず、支援要素は、車両内に設けられた表示装置に表示されてもよい。これによれば、支援要素が、表示装置に表示される車両の周辺環境上に重畳表示もしくはポップアップ表示される。また、表示装置やフロントウィンドウ151に代えて、多機能電話機器の表示部が用いられてもよい。これによれば、多機能電話機器は、支援要素通知部140から支援要素に関する情報を取得し、取得した情報を表示部に表示する。また、多機能電話機器は、取得した情報を音声によりドライバに通知することも可能である。
・上記各実施の形態では、要求位置が一つに設定された。これに限らず、支援対象の進行方向前方に目標速度に到達することが要求される対象物が複数存在するときには、複数の要求位置が設定されてもよい。そして、設定された複数の要求位置が通知されてもよい。また、複数の要求位置が存在するときには、各要求位置の中で優先度が設定され、優先度が高い要求位置のみが通知されてもよい。また一方、複数の要求位置が存在するときには、各要求位置の中で最も手前に存在する要求位置のみが通知されてもよい。これによれば、要求位置が複数存在する実際の走行環境に即した支援要素の通知が実現されることとなる。
・上記各実施の形態では、車両状態取得部110が、アクセルセンサ111、ブレーキセンサ112、加速度センサ113、ジャイロセンサ114、及び車速センサ115によって構成された。これに限らず、車両状態取得部110は、アクセルセンサ111、ブレーキセンサ112、加速度センサ113、ジャイロセンサ114、及び車速センサ115の少なくとも1つによって構成されてもよい。そして、少なくも一つのセンサの検出結果に基づく演算を通じて、上記停止予測位置や停止限界位置が算出されてもよい。この他、車両状態取得部110は、停止予測位置や停止限界位置等を算出可能な値を検出可能なものであればよい。
・上記各実施の形態では、周辺状況取得部120が、地図情報記録部121、GPS122、車外カメラ123、通信機124、ミリ波レーダ125、ワイパースイッチ126、及び路面センサ127によって構成された。これに限らず、周辺状況取得部120は、地図情報記録部121、GPS122、車外カメラ123、通信機124、ミリ波レーダ125、ワイパースイッチ126、及び路面センサ127の少なくとも1つによって構成されてもよい。そして、周辺状況取得部120は、地図情報記録部121、GPS122、車外カメラ123、通信機124、ミリ波レーダ125、ワイパースイッチ126、及び路面センサ127の少なくとも1つによって取得可能な情報に基づき、停止要求位置を算出してもよい。この他、周辺状況取得部120は、支援対象とする車両の走行環境に関する情報を取得可能なものであればよい。
・上記第4の実施の形態では、ドライバ情報取得部160が選択部161及び車内カメラ162によって構成された。これに限らず、ドライバ情報取得部160は、選択部161及び車内カメラ162のいずれか一方によって構成されてもよい。この他、ドライバ情報取得部160は、ドライバの車両操作に影響する情報を取得可能なものであればよい。
・上記各実施の形態では、上記車両の運転の支援として、目標速度が「0」であるときの減速支援が行われた。そして、上記予測位置として、車両の減速度が維持されたときの車両の停止位置である停止予測位置が規定された。また、限界位置として、車両の減速操作が行われたときの停止位置である停止限界位置が規定された。また一方、上記要求位置として、車両の走行環境に応じて車両が停止すべき位置である停止要求位置が規定された。さらに、目標速度までの必要減速量として、停止目標までの必要減速量が規定された。これに限らず、運転の支援として、車両の走行速度を、「0」を超える目標速度まで減速させる減速支援が行われてもよい。すなわち、図22に例示するように、支援対象となる車両の進行方向前方に、制限速度「50km/h」の速度制限標識SP5が設置され、該速度制限標識SP5の前方に制限速度「20km/h」の速度制限標識SP2が設置されていたとする。また、制限速度「50km/h」が適用される区間を、支援対象とされる車両が走行していたとする。この例では、速度制限標識SP2の設置位置よりも車両の進行方向前方では、車両の走行速度を制限速度「20km/h」以内にすることが要求される。よって、速度制限標識SP2の設置位置が、目標速度「20km/h」に到達することが要求される要求位置として設定される。また、現在の車両の速度及び減速度に基づき、車両が等加速度運動したときに目標速度「20km/h」に到達する予測位置、及び車両が最大の減速度で減速したときに目標速度に至る限界位置が算出される。そして、同図22に例示するように、予測位置、限界位置、要求位置がそれぞれ、各領域15、25、35に表示される。なお、ここでの例では、支援対象となる車両が約「50km/h」で走行しているとき、車両の走行速度が目標速度「20km/h」に到達するまでに必要な減速量として約「30km/h」が領域35に表示される。これによれば、任意の目標速度までの予測位置、限界位置、要求位置、及び必要減速量がドライバに通知される。これにより、目標速度が変動する状況下であっても、目標速度に応じた支援要素がドライバに案内されることとなる。
・上記各実施の形態では、要求位置が、停止線、歩行者Tg、横断歩道SW等が設定され、これら停止線、歩行者Tg、横断歩道SW等を対象に設定された。これに限らず、図23に例示するように、支援対象となる車両の進行方向前方を走行中の他車両Cr3を対象として要求位置が設定されてもよい。これによれば、他車両Cr3から距離L4だけ手前の位置が要求位置として設定される。また、他車両Cr3の走行速度が、例えば、他車両Cr3の走行速度との車車間通信やミリ波レーダ125の検出結果等に基づき取得され、目標速度として他車両Cr3の走行速度以下の速度が設定される。そして目標速度に基づき予測位置及び限界位置が算出されると、同図23に示すように、予測位置、要求位置、及び限界位置がそれぞれ、領域16、26、36に表示される。なお、他車両Cr3の走行速度が変化すると、変化した走行速度に基づき予測位置、要求位置、及び限界位置が再算出され、再算出された予測位置、要求位置、及び限界位置が再通知されることとなる。これによれば、予測位置、要求位置、及び限界位置が走行中の他車両Cr3の走行速度に応じて設定され、これら予測位置、要求位置、及び限界位置が通知されることで、他車両Cr3と支援対象との車間距離が一定に維持されることが促進される。すなわち、予測位置、要求位置、及び限界位置の通知を通じて、車間距離を維持するための支援が実現される。
・上記各実施の形態では、支援要素として、停止予測位置、停止限界位置、及び停止要求位置の3つの支援要素が通知された。これに限らず、例えば、先の図6に対応する図として図24に示すように、停止予測位置及び停止要求位置の2つの支援要素が通知されてもよい。なお、停止予測位置及び停止要求位置のみが支援要素とされるときには、上記支援要素算出部130、130B〜130Dが、停止限界位置算出部132、132Cを備えない構成とされることが可能である。また、例えば、先の図3に対応する図として図25に示すように、停止限界位置のみが支援要素とされてもよい。なお、停止限界位置のみが支援要素とされるときには、上記支援要素算出部130、130B〜130Dが、停止位置算出部131及び停止要求位置算出部133を備えない構成とされることが可能である。この他、通知される支援要素としては、上記停止予測位置、停止限界位置、停止要求位置、及び必要減速量の4つのうちから選択されるものであればよく、これら4つの支援要素の組み合わせ態様も適宜変更されることが可能である。また、支援要素算出部130、130B〜130Dを構成する停止位置算出部131、停止限界位置算出部132、132C、停止要求位置算出部133、及び必要減速量算出部134の組み合わせも、選択された通知要素に応じて変更されることが可能である。これによれば、23通りのパターンの支援要素が通知可能となり、通知される支援要素のバリエーションが拡充されることとなる。なお、通知される支援要素の種別は、上記選択部161を介してドライバにより選択されることも可能である。
・上記各実施の形態では、支援要素算出部130、130B〜130D、支援要素通知部140が、支援対象となる車両に搭載された。これに限らず、支援要素算出部130、130B〜130D、及び支援要素通知部140は、スマートフォン等の多機能電話機器に搭載されてもよい。すなわち、多機能電話機器は一般に、GPSを有していたり、地図情報を保有していることが多い。このため、GPSが取得する緯度経度情報や地図情報に基づけば、支援対象となる車両の位置が特定されたり、支援対象となる車両の走行環境が特定されたりすることが可能である。そして、この特定可能な車両の位置や走行環境に基づけば、上記支援要素も容易に算出可能となる。また、多機能電話機器は、多くのユーザが所有しており、支援要素算出部及び支援要素通知部が当該多機能電話機器に設けられることで、支援要素の通知がより多くの場面で実現されることとなる。
10、11、12、15、16…停止予測位置の表示領域、20−23、25、26…停止限界位置の表示領域、30、35、36…停止要求位置の表示領域、40…必要減速量の表示領域、110…車両状態取得部、111…アクセルセンサ、112…ブレーキセンサ、113…加速度センサ、114…ジャイロセンサ、115…車速センサ、120…周辺状況取得部、121…地図情報記録部、122…GPS、123…車外カメラ、124…通信機、125…ミリ波レーダ、126…ワイパースイッチ、127…路面センサ、130、130B−130D…支援要素算出部、131…停止位置算出部、132、132C…停止限界位置算出部、133…停止要求位置算出部、134…必要減速量算出部、135…ドライバ状態識別部、136…停止限界位置補正部、137…位置比較部、140、140A…支援要素通知部、141…表示処理部、142…音声処理部、143…通知区間設定部、151…フロントウィンドウ、152…音声装置、160…ドライバ情報取得部、161…選択部、162…車内カメラ、Cr…支援対象となる車両、Pe…通知終了地点、Pf…停止予測位置、Pm…停止限界位置、Pr…停止限界位置、Ps…通知開始地点、SC…交差点、SG…信号機、SW…横断歩道、Tg…停止対象となる歩行者、Cr2…停止対象となる他車両、Cr3…減速対象となる他車両、SP2、SP5…目標速度を示す速度制限標識、ST1…停止標識、ST2…停止線。

Claims (15)

  1. 車両の運転を支援する運転支援装置であって、
    減速中の車両が等加速度運動したときに目標速度に至る位置である予測位置、走行中の車両が最大の減速度で減速したときに目標速度に至る位置である限界位置、車両の走行速度が規定された目標速度以下に減速していることが要求される位置である要求位置、及び目標速度までの必要減速量のうち、少なくとも2つの支援要素を算出する支援要素算出部と、
    前記支援要素算出部が算出した少なくとも2つの支援要素をドライバに通知する支援要素通知部を備える
    ことを特徴とする運転支援装置。
  2. 前記支援要素通知部は、前記少なくとも2つの支援要素の通知を、フロントウィンドウを介して視認可能な車両の周辺環境に対応する位置に前記少なくとも2つの支援要素をヘッドアップ表示すること、もしくは、車両内に設けられた表示装置に車両の周辺環境と前記少なくとも2つの支援要素とを重畳表示することにより行う
    請求項1に記載の運転支援装置。
  3. 前記支援要素通知部は、通知対象とする支援要素に前記予測位置、前記限界位置、及び前記要求位置の少なくとも1つの支援要素が含まれるとき、該含まれる支援要素の通知を、車両の走行速度が目標速度以下に減速していることが要求される位置に支援対象となる車両が到達するまでの期間を対象として行う
    請求項1または2に記載の運転支援装置。
  4. 前記支援要素通知部は、通知対象とする支援要素に前記予測位置、前記限界位置、及び前記要求位置の少なくとも1つの支援要素が含まれるとき、該含まれる支援要素の通知を常時行う
    請求項1または2に記載の運転支援装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の運転支援装置において、
    支援対象とする車両のドライバに関する情報を取得するドライバ情報取得部をさらに備え、
    前記支援要素算出部は、前記支援要素通知部を通じて通知される支援要素の通知内容を前記ドライバ情報取得部が取得した情報に応じて変更する
    ことを特徴とする運転支援装置。
  6. 前記支援要素算出部は、算出対象とする支援要素が前記予測位置もしくは前記限界位置であるとき、支援対象とする車両の減速度が変化したときにその都度の予測位置もしくは限界位置を再算出し、
    前記支援要素通知部は、前記減速度が変化する都度算出された予測位置もしくは限界位置の再通知を行う
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  7. 前記支援要素算出部は、信号交差点、停止線、一時停止線、停止標識、一時停止標識、一方通行、横断歩道、速度制限標識、及び人物の少なくとも1つの存在位置に基づいて前記要求位置を求める
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  8. 前記支援要素算出部は、車両の走行環境として、減速もしくは停止が要求される交通要素及び人物の少なくとも1つが検知されたとき、前記予測位置、前記限界位置、及び前記要求位置を算出し、
    前記支援要素通知部は、前記算出された予測位置、限界位置、及び要求位置を同時に通知する
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  9. 前記車両の運転の支援が、前記目標速度が「0」であるときの減速支援であり、
    前記予測位置が、車両の減速度が維持されたときの車両の停止位置である停止予測位置、前記限界位置が、車両の減速操作が行われたときの停止位置である停止限界位置、前記要求位置が、車両の走行環境に応じて車両が停止すべき位置である停止要求位置、前記目標速度までの必要減速量が、停止目標までの必要減速量である
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  10. 前記支援要素算出部及び前記支援要素通知部が、ナビゲーションシステムもしくは多機能電話機器に設けられてなり、前記支援要素通知部は、前記ナビゲーションシステムもしくは前記多機能電話機器を介した表示案内及び音声案内の少なくとも1つの案内として前記支援要素の通知を行う
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  11. 前記支援要素算出部は、支援対象とする車両が前記限界位置に到達するまでの距離である限界距離と、支援対象とする車両が前記要求位置に到達するまでの距離である要求距離とをさらに算出するものであり、
    前記支援要素通知部は、前記算出された要求距離が前記限界距離よりも短いとき、操舵操作を案内する通知を行う
    請求項1〜10のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  12. 車両の運転を支援する運転支援方法であって、
    減速中の車両が等加速度運動したときに目標速度に至る位置である予測位置、走行中の車両が最大の減速度で減速したときに目標速度に至る位置である限界位置、車両の走行速度が規定された目標速度以下に減速していることが要求される位置である要求位置、及び目標速度までの必要減速量のうち、少なくとも2つの支援要素を算出する算出ステップと、
    前記算出した少なくとも2つの支援要素をドライバに通知する通知ステップと、を含む
    ことを特徴とする運転支援方法。
  13. 前記通知ステップでは、前記少なくとも2つの支援要素の通知を、フロントウィンドウを介して視認可能な車両の周辺環境に対応する位置に前記少なくとも2つの支援要素をヘッドアップ表示すること、もしくは、車両内に設けられた表示装置に車両の周辺環境と前記少なくとも2つの支援要素とを重畳表示することにより行う
    請求項12に記載の運転支援方法。
  14. 前記通知ステップでは、通知対象とする支援要素に前記予測位置、前記限界位置、及び前記要求位置の少なくとも1つの支援要素が含まれるとき、該含まれる支援要素の通知を、車両の走行速度が目標速度以下に減速していることが要求される位置に支援対象となる車両が到達するまでの期間を対象として行う
    請求項12または13に記載の運転支援方法。
  15. 前記通知ステップでは、通知対象とする支援要素に前記予測位置、前記限界位置、及び前記要求位置の少なくとも1つの支援要素が含まれるとき、該含まれる支援要素の通知を常時行う
    請求項12または13に記載の運転支援方法。
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