JP2014098932A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】中間転写体裏面における傷の発生を抑制することができ、像担持体から中間転写体への、トナー像の転写性能の向上が図られ、高品質な画像形成を遂行することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置1は、トナー像を一旦担持する中間転写ベルト8と、中間転写ベルト8が巻き掛けられた複数の支持ローラであって、回転力を伝達する駆動ローラ8aと、中間転写ベルト8の回転に従って回転する従動ローラ8b〜8dとを備える。中間転写ベルト8にはPVDF(ポリフッ化ビニリデン)樹脂が使用されている。従動ローラ8b〜8dは、表面にアルマイト処理による絶縁処理が施されている。これにより、従動ローラ8b〜8dが帯電し易くなり、中間転写ベルト8との間に静電気力が作用して、中間転写ベルト8の裏面に従動ローラ8b〜8dが吸着せしめられるような状態となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、複写機やプリンタに代表される電子写真方式の画像形成装置、特に中間転写体を使用してトナー像を用紙に転写する画像形成装置に関する。
複写機やプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置においては、像担持体として感光体ドラムが広く用いられている。感光体ドラムを用いた一般的な画像形成動作は以下のようである。感光体ドラムの表面は帯電装置により所定電位で一様に帯電せしめられ、そこに露光装置のLED光などを照射することにより部分的に電位が光減衰して原稿画像の静電潜像が形成される。そして、この静電潜像を現像装置で現像することにより、感光体ドラム表面にトナー像が形成される。トナー像は、感光体ドラムと転写部材とを接触、或いは近接させて構成した転写領域に用紙を挿通する時に、用紙に転写される。
画像形成装置には、像担持体である感光体ドラムから直接用紙にトナー像を転写するタイプのほかに、トナー像を中間転写体に一旦担持させた後、中間転写体から用紙に転写するタイプもある。中間転写体は、複数色のトナーに対応した各画像形成部を一列に並べて配置した所謂タンデム型画像形成装置のような、カラー印刷用画像形成装置に多く見られる。そのような画像形成装置の一例を、特許文献1に見ることができる。
中間転写体に関して、トナー像に対する好適な転写性能を保持するためには、たとえ裏面であっても、傷が付くのを防止しなければならない。中間転写体の裏面の傷、すなわち裏面の凹凸は、トナー像の転写時に密着不良を引き起こし、筋状の画像不良を発生させる恐れがある。このような中間転写体裏面における傷発生の原因のひとつには、中間転写体が巻き掛けられた支持ローラのうち、従動ローラ表面へのトナーなどの異物付着が挙げられる。
そこで、上記のような問題を解決すべく、特許文献1に記載された画像形成装置では、中間転写体である中間転写ベルトを張架支持する従動ローラの表面摩擦係数を、中間転写ベルトの裏面摩擦係数より小さくする、或いは0.25以下にすることにより、中間転写ベルトの裏面に付着したトナーなどの異物が従動ローラ表面に移動して、固着するのを防止している。
特開2004−117462号公報(第4−5頁、図4)
特許文献1に記載された画像形成装置は、中間転写体を支持する従動ローラの表面にトナーなどの異物が付着し難くなるので、中間転写体の裏面を傷付ける可能性が低くなると考えられる。しかしながら、中間転写体裏面における傷発生の主たる原因は、中間転写体と従動ローラとの間のスリップである。特に、中間転写体の回転の起動、停止時において発生し易い中間転写体と従動ローラとの間のスリップを防止できれば、筋状の画像不良の原因となる中間転写体裏面の傷を大幅に低減させることが可能である。
中間転写体と従動ローラとの間のスリップを防止するために、従動ローラ表面にゴムを巻くことが考えられる。しかしながら、運転時、ローラによっては回転数をチェックし続けているものもあり、ゴムを巻いたローラは熱膨張するので、温度状態によって回転数が変化してしまう恐れがある。これにより、中間転写体の回転速度に悪影響を及ぼして、トナー像の転写に異常が生じ、画像不良が発生する可能性が高くなる。また、従動ローラにゴムを巻くことは、コストアップにも繋がる。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、トナー像を一旦担持する中間転写体を備えた画像形成装置において、中間転写体裏面における傷の発生を抑制することができ、像担持体から中間転写体への、トナー像の転写性能の向上が図られ、高品質な画像形成を遂行することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、トナー像を一旦担持する中間転写体と、この中間転写体が巻き掛けられた複数の支持ローラであって、回転力を伝達する駆動ローラと、中間転写体の回転に従って回転する少なくとも1本の従動ローラとを備えた画像形成装置において、前記従動ローラの少なくとも1本は、表面に絶縁処理が施されていることとした。
また、上記構成の画像形成装置において、前記絶縁処理は、アルマイト処理であることとした。
また、上記構成の画像形成装置において、前記アルマイト処理により形成された絶縁層は、厚さが20μm以下であることとした。
本発明の構成によれば、トナー像を一旦担持する中間転写体と、この中間転写体が巻き掛けられた複数の支持ローラであって、回転力を伝達する駆動ローラと、中間転写体の回転に従って回転する少なくとも1本の従動ローラとを備えた画像形成装置において、前記従動ローラの少なくとも1本は、表面に絶縁処理が施されていることとしたので、この従動ローラが帯電し易くなる。これにより、中間転写体と従動ローラとの間に静電気力が作用し、中間転写体裏面に従動ローラが吸着せしめられるような状態となる。したがって、熱による悪影響を受けることなく、コストアップを抑制しながら、中間転写体と従動ローラとの間のスリップを防止することが可能である。その結果、中間転写体裏面における傷の発生を抑制することができ、像担持体から中間転写体への、トナー像の転写性能の向上が図られ、高品質な画像形成を遂行することが可能な画像形成装置を得ることができる。
また、前記絶縁処理は、アルマイト処理であることとしたので、絶縁処理が容易であることに加えて、従動ローラ表面を硬くすることができる。これにより、静電気力の作用で中間転写体と従動ローラとの間のスリップを防止することができることと、従動ローラ表面の硬度を上げることとで、中間転写体裏面における傷の発生を抑制する効果をさらに高めることが可能になる。
また、前記アルマイト処理により形成された絶縁層は、厚さが20μm以下であることとしたので、従動ローラの電気抵抗の上昇を抑制することができる。これにより、中間転写体用のクリーニング装置に対向して配置された従動ローラに関して言えば、非常に多くの印刷を実行した後であっても、中間転写体の体積抵抗率の上昇を抑制することができ、中間転写体の劣化を防止することが可能である。また、クリーニング時にバイアス電流を印加しても、中間転写体表面に残留するトナーのクリーニングを正常に実行することが可能である。したがって、中間転写体の劣化や中間転写体に対するクリーニング性能の低下を防止しながら、従動ローラ表面に絶縁処理を施し、中間転写体と従動ローラとの間のスリップを防止することができる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の模型的垂直断面正面図である。 図1に示す画像形成装置の中間転写ベルト周辺の垂直断面部分拡大図である。 従動ローラのアルマイト処理の有無が、筋状の画像不良の発生に及ぼす影響を示すグラフである。 従動ローラのアルマイト処理による絶縁層の厚さが、中間転写ベルトの体積抵抗率に及ぼす影響を示すグラフである。 従動ローラのアルマイト処理による絶縁層の厚さが、中間転写ベルトクリーニング時のバイアス電流−電圧特性に及ぼす影響を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を図1〜図5に基づき説明する。
最初に、本発明の実施形態に係る画像形成装置について、図1を用いてその構造の概略を説明しつつ、画像出力動作を説明する。図1は、画像形成装置の模型的垂直断面正面図である。この画像形成装置は、中間転写ベルトを用いてトナー像を用紙に転写するカラー印刷タイプのものである。
図1に示すように、画像形成装置1の本体2の内部下方には、給紙カセット3が配置されている。給紙カセット3は、その内部に、印刷前のカットペーパー等の用紙Pを積載して収容している。そして、この用紙Pは、図1において給紙カセット3の左上方に向けて、1枚ずつ分離されて送り出される。給紙カセット3は、本体2の前面側から水平に引き出すことが可能である。
本体2の内部であって、給紙カセット3の左方には、第1用紙搬送部4が備えられている。第1用紙搬送部4は、本体2の左側面に沿って略垂直に形設されている。そして、第1用紙搬送部4は、給紙カセット3から送り出された用紙Pを受け取り、本体2の左側面に沿って垂直上方に二次転写部40まで搬送する。
給紙カセット3の上方であって、第1用紙搬送部4が形設された本体2の左側面とは反対側の側面である右側面の箇所には、手差し給紙部5が備えられている。手差し給紙部5には、給紙カセット3に入っていないサイズの用紙Pや、厚紙、OHPシートのように1枚ずつ送り込みたいものが載置される。
手差し給紙部5の左方には、第2用紙搬送部6が備えられている。第2用紙搬送部6は、給紙カセット3のすぐ上方にあって、手差し給紙部5から第1用紙搬送部4まで略水平に延び、第1用紙搬送部4に合流している。そして、第2用紙搬送部6は、手差し給紙部5から送り出された用紙P等を受け取り、略水平に第1用紙搬送部4まで搬送する。
一方、画像形成装置1は、外部コンピュータ(図示せず)から原稿画像データを受信する。この画像データの情報は、第2用紙搬送部6の上方に配置された露光手段であるレーザ照射部7に送られる。レーザ照射部7により、画像データに基づいて制御されたレーザ光Lが、画像形成部20に向かって照射される。
レーザ照射部7の上方には計4台の画像形成部20が、さらにそれら各画像形成部20の上方には中間転写体を無端ベルトの形で用いた中間転写ベルト8が備えられている。中間転写ベルト8は、複数のローラに巻き掛けられて支持され、図示しない駆動装置により図1において時計方向に回転する。
4台の画像形成部20は、中間転写ベルト8の回転方向に沿って、回転方向上流側から下流側に向けて一列にして配置された所謂タンデム方式である。4台の画像形成部20とは、上流側から順に、マゼンタ用の画像形成部20M、シアン用の画像形成部20C、イエロー用の画像形成部20Y、及びブラック用の画像形成部20Bである。これらの画像形成部20には、各色に対応する現像剤供給容器及び搬送手段(図示せず)により、現像剤(トナー)が補給される。なお、以下の説明において、特に限定する必要がある場合を除き、「M」「C」「Y」「B」の識別記号は省略するものとする。
各画像形成部20では、露光手段であるレーザ照射部7によって照射されたレーザ光Lにより原稿画像の静電潜像が形成され、この静電潜像からトナー像が現像される。トナー像は、各画像形成部20の上方に備えられた一次転写部30で、中間転写ベルト8表面に一次転写される。そして、中間転写ベルト8の回転とともに、所定のタイミングで各画像形成部20のトナー像が中間転写ベルト8に転写されることにより、中間転写ベルト8表面にはマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの4色のトナー像が重ね合わされたカラートナー像が形成される。
中間転写ベルト8が用紙搬送路に懸かる箇所には、二次転写ローラ41を備えた二次転写部40が配置されている。中間転写ベルト8表面に一旦担持されたカラートナー像は、第1用紙搬送部4によって同期をとって送られてきた用紙Pに、中間転写ベルト8と二次転写ローラ41とが圧接して形成される二次転写ニップ部にて転写される。
二次転写後、中間転写ベルト8表面に残留するトナーなどの付着物は、中間転写ベルト8に対してマゼンタ用の画像形成部20Mの回転方向上流側に設けられた中間転写ベルト8用のクリーニング装置9によってクリーニング、回収される。
二次転写部40の上方には、定着部10が備えられている。二次転写部40にて未定着トナー像を担持した用紙Pは、定着部10へと送られ、熱ローラと加圧ローラとによりトナー像が加熱、加圧されて定着される。
定着部10の上方には、分岐部11が備えられている。定着部10から排出された用紙Pは、両面印刷を行わない場合、分岐部11から画像形成装置1の上部に設けられた用紙排出部12に排出される。
分岐部11から用紙排出部12に向かって用紙Pが排出されるその排出口部分は、スイッチバック部13としての機能を果たす。両面印刷を行う場合には、このスイッチバック部13において、定着部10から排出された用紙Pの搬送方向が切り替えられる。そして、用紙Pは、分岐部11、定着部10の左方、及び二次転写部40の左方を通って下方に送られ、再度第1用紙搬送部4を経て二次転写部40へと送られる。
続いて、画像形成装置1の中間転写ベルト8周辺の詳細な構成について、図1に加えて、図2を用いて説明する。図2は、図1に示す画像形成装置の中間転写ベルト周辺の垂直断面部分拡大図である。なお、4色の各画像形成部20及び一次転写部30は構造が共通するので、前述のように「M」「C」「Y」「B」の識別記号は省略するものとする。
図2に示すように、各画像形成部20には、その中心に像担持体である感光体ドラム21が備えられている。感光体ドラム21は、画像形成装置1内の用紙搬送方向と直角をなす用紙幅方向、すなわち図2の紙面奥行き方向に延び、その軸線方向を水平にして配置されている。感光体ドラム21は、アルミニウム等により構成される導電性ローラ状基体の外側に、真空蒸着等によって無機光導電性材料であるアモルファスシリコンの感光層を設けた無機感光体のドラムで、直径が30mmである。感光体ドラム21は、図示しない駆動装置によって、その周速度が用紙搬送速度(150mm/s)とほぼ同じになるように回転せしめられている。なお、図2に示す4台の画像形成装置20は、DCモータとギアとを備えた、各々個別の駆動装置によって回転せしめられる。
一次転写部30には、中間転写ベルト8を挟んで感光体ドラム21と対向する形で、一次転写部材である一次転写ローラ31が配置されている。一次転写ローラ31は、中間転写ベルト8を介して感光体ドラム21に接触する。一次転写ローラ31は、直径8mmの金属軸に、6mmの厚さでEPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)発泡体を設けた、直径20mmのローラである。一次転写ローラ31は、駆動装置を有することなく、中間転写ベルト8に接触することによって、中間転写ベルト8の回転に従って回転する。また、一次転写ローラ31には、必要に応じて、感光体ドラム21やトナーの帯電極性とは異なる極性であって、マイナス15μAの一次転写バイアスが印加される。
なお、中間転写ベルト8は、図2に示すように、複数のローラに巻き掛けられ、支持されている。中間転写ベルト8は、基材表面に弾性層を積層して設けた弾性無端ベルトであって、体積抵抗率が5.0E+10[Ω・cm]、表面抵抗率が1.0E+11[Ω/□]である。この中間転写ベルト8の基材には厚さ100μmのPVDF(ポリフッ化ビニリデン)樹脂を使用し、その表面には弾性層として150μmの導電性CRゴム(クロロプレンゴム)を設けている。さらにその弾性層を厚さ10μmのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)でコーティングして、中間転写ベルト8の総厚さは260μmになっている。
中間転写ベルト8を支持するローラのうち、図2に示すように、二次転写部40の近傍において、中間転写ベルト8を挟んで二次転写ローラ41に対向する箇所に設けられたローラが駆動ローラ8aである。駆動ローラ8aは、駆動モータであるステッピングモータ(図示せず)に連結され、中間転写ベルト8を150mm/sの速度で回転させる。駆動ローラ8aは、直径27mmの金属軸に、1.2mmの厚さでEPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)を設けた、直径29.4mmのローラであって、電気抵抗値は1.0E+5[Ω]以下(10V印加時)である。
一方の二次転写ローラ41は、直径10mmの金属軸に、7mmの厚さでEPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)発泡体を設けた、直径24mmのローラである。二次転写ローラ41は、中間転写ベルト8を回転させる駆動ローラ8aに連結された駆動モータから、ギアを介して動力を得て回転する。また、二次転写ローラ41には、必要に応じて、感光体ドラム21やトナーの帯電極性とは異なる極性であって、マイナス30μAの二次転写バイアスが印加される。
中間転写ベルト8を支持する他の3個のローラ8b〜8dは、中間転写ベルト8の回転に従って回転する従動ローラである。これらの従動ローラ8b〜8dは、材質がアルミニウムであって、その表面に絶縁処理が施されている。この絶縁処理はアルマイト処理であり、絶縁層の厚さは8μmである。また、従動ローラ8cは中間転写ベルト8用のクリーニング装置9の対向ローラの役割を果たし、従動ローラ8dは中間転写ベルト8のテンションを調節するテンションローラの役割を果たす。
続いて、上記構成の画像形成装置1において、中間転写ベルト8を支持する従動ローラ8b〜8dの表面の、アルマイト処理(絶縁処理)の有無が、中間転写ベルト8の裏面に発生する傷に起因する筋状の画像不良の発生に及ぼす影響について、図3を用いて説明する。図3は、従動ローラのアルマイト処理の有無が、筋状の画像不良の発生に及ぼす影響を示すグラフである。
なお、筋状の画像不良の発生状況は、5万枚の印刷を実行するたびにチェックし、画像上に現れた筋について目視にてその本数を数えた。
図3によると、従動ローラ8b〜8dの表面にアルマイト処理を施していない場合、5万枚の印刷後ですでに5本もの筋状の画像不良が発生し、30万枚の印刷後では20本にも達している。一方、従動ローラ8b〜8dの表面にアルマイト処理を施した場合、30万枚の印刷後でも、筋状の画像不良の発生をわずか1本に抑制することができ、良好な結果であった。
したがって、中間転写ベルト8の裏面に発生する傷に起因する筋状の画像不良の発生を未然に防ぐためには、中間転写ベルト8を支持する従動ローラ8b〜8dの表面に、絶縁処理であるアルマイト処理を施すことが望まれる。なお、従動ローラ8b〜8dのいずれか1本にアルマイト処理を施すことにより、中間転写ベルト8のスリップは防止できるので、上記と同様の作用、効果を得ることができる。
次に、中間転写ベルト8を支持する従動ローラ8b〜8dの表面の、アルマイト処理による絶縁層の厚さが、中間転写ベルト8の劣化や中間転写ベルト8に対するクリーニング性能に及ぼす影響について、図4及び図5を用いて説明する。図4は従動ローラのアルマイト処理による絶縁層の厚さが、中間転写ベルトの体積抵抗率に及ぼす影響を示すグラフ、図5は同じく、中間転写ベルトクリーニング時のバイアス電流−電圧特性に及ぼす影響を示すグラフである。
なお、図4に示す中間転写ベルト8の劣化については、30万枚の印刷終了後、中間転写ベルト8の体積抵抗率を計測することによって評価した。また、図5に示す中間転写ベルト8に対するクリーニング性能については、クリーニング装置9による中間転写ベルト8のクリーニング時の、バイアス電流印加による、電流−電圧特性を計測することによって評価した。
図4によると、従動ローラ8b〜8dの表面の、アルマイト処理による絶縁層の厚さが20μmを超えると、30万枚という多くの印刷を実行したとき、中間転写ベルト8の体積抵抗率が急激に上昇していることが分かる。一方、アルマイト処理による絶縁層の厚さが20μm以下の場合、中間転写ベルト8の体積抵抗率の上昇を抑制することができ、良好な結果であった。
したがって、中間転写ベルト8を劣化させる体積抵抗率の上昇を未然に防ぐためには、中間転写ベルト8を支持する従動ローラ8b〜8dの表面の、アルマイト処理による絶縁層の厚さを20μm以下にすることが望まれる。
また、図5によると、従動ローラ8b〜8dの表面の、アルマイト処理による絶縁層の厚さが23μmである場合、中間転写ベルト8のクリーニング時に印加するバイアス電流に対して、電圧が著しく上昇、すなわち電気抵抗が上昇し、クリーニングに悪影響を及ぼす恐れがあることが分かる。一方、アルマイト処理による絶縁層の厚さが20μmの場合、バイアス電流に対する電圧は、アルマイト処理を施していない場合とほとんど同じであり、良好な結果であった。
したがって、中間転写ベルト8に対するクリーニング性能を正常に保持するためには、中間転写ベルト8を支持する従動ローラ8b〜8dの表面の、アルマイト処理による絶縁層の厚さを20μm以下にすることが望まれる。
このようにして、トナー像を一旦担持する中間転写体である中間転写ベルト8と、この中間転写ベルト8が巻き掛けられた複数の支持ローラであって、回転力を伝達する駆動ローラ8aと、中間転写ベルト8の回転に従って回転する従動ローラ8b〜8dとを備えた画像形成装置1において、従動ローラ8b〜8dは、表面に絶縁処理が施されているので、これら従動ローラ8b〜8dが帯電し易くなる。これにより、中間転写ベルト8と従動ローラ8b〜8dとの間に静電気力が作用し、中間転写ベルト8の裏面に従動ローラ8b〜8dが吸着せしめられるような状態となる。したがって、熱による悪影響を受けることなく、コストアップを抑制しながら、中間転写ベルト8と従動ローラ8b〜8dとの間のスリップを防止することが可能である。その結果、中間転写ベルト8の裏面における傷の発生を抑制することができ、感光体ドラム21から中間転写ベルト8への、トナー像の転写性能の向上が図られ、高品質な画像形成を遂行することが可能な画像形成装置1を得ることができる。
また、従動ローラ8b〜8dの表面の絶縁処理は、アルマイト処理であるので、絶縁処理が容易であることに加えて、従動ローラ8b〜8dの表面を硬くすることができる。これにより、静電気力の作用で中間転写ベルト8と従動ローラ8b〜8dとの間のスリップを防止することができることと、従動ローラ8b〜8dの表面の硬度を上げることとで、中間転写ベルト8の裏面における傷の発生を抑制する効果をさらに高めることが可能になる。
また、従動ローラ8b〜8dの表面の、アルマイト処理により形成された絶縁層は、厚さが20μm以下であるので、従動ローラ8b〜8dの電気抵抗の上昇を抑制することができる。これにより、中間転写ベルト8用のクリーニング装置9に対向して配置された従動ローラ8cに関して言えば、非常に多くの印刷を実行した後であっても、中間転写ベルト8の体積抵抗率の上昇を抑制することができ、中間転写ベルト8の劣化を防止することが可能である。また、クリーニング時にバイアス電流を印加しても、中間転写ベルト8の表面に残留するトナーのクリーニングを正常に実行することが可能である。したがって、中間転写ベルト8の劣化や中間転写ベルト8に対するクリーニング性能の低下を防止しながら、従動ローラ8b〜8dの表面に絶縁処理を施し、中間転写ベルト8と従動ローラ8b〜8dとの間のスリップを防止することができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
例えば、上記実施形態で説明に用いた画像形成装置1は、中間転写ベルト8を支持する従動ローラを3本備えた機種であるが、1本や4本以上備えた機種であっても構わない。また、前述のように、複数の従動ローラのうち、いずれか1本にアルマイト処理を施すことにより、中間転写ベルト8のスリップは防止できるので、上記実施形態と同様の作用、効果を得ることができる。
本発明は、中間転写体と、中間転写体の回転に従って回転する少なくとも1本の従動ローラとを備えた画像形成装置において利用可能である。
1 画像形成装置
2 本体
8 中間転写ベルト(中間転写体)
8a 駆動ローラ
8b〜8d 従動ローラ
9 クリーニング装置
20 画像形成部
21 感光体ドラム(像担持体)
30 一次転写部
31 一次転写ローラ

Claims (2)

  1. トナー像を一旦担持する中間転写体と、この中間転写体が巻き掛けられた複数の支持ローラであって、回転力を伝達する駆動ローラと、中間転写体の回転に従って回転する少なくとも1本の従動ローラとを備えた画像形成装置において、
    前記中間転写体にはPVDF(ポリフッ化ビニリデン)樹脂が使用され、
    前記従動ローラの少なくとも1本は表面にアルマイト処理による絶縁処理が施されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記アルマイト処理により形成された絶縁層は、厚さが20μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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