JP2014097629A - ラミネートチューブ容器用積層体およびそれを用いたラミネートチューブ容器 - Google Patents

ラミネートチューブ容器用積層体およびそれを用いたラミネートチューブ容器 Download PDF

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Abstract

【課題】アルミニウム箔を使用しない構成において、生産性を有し、隠蔽性ならびにガスバリア性に優れたラミネートチューブ容器用積層体およびそれを用いたラミネートチューブ容器を提供することにある。
【解決手段】ラミネートチューブ容器用積層体であって、少なくとも、表面樹脂層2/白色隠蔽層3/ガスバリア層4/裏面樹脂層5が順次積層された積層体からなり、
前記白色隠蔽層3が、酸化チタンを含有した乳白ポリエチレンフィルム12と、
該乳白ポリエチレンフィルムの前記ガスバリア層側の面に、塗布方式により形成された酸化チタン層13と、が形成されてなることを特徴とするラミネートチューブ容器用積層体1である。
【選択図】図1

Description

本発明は、練り歯磨き、食品、化粧品や医薬品などを包装するためのチューブ容器の筒状胴部に使用するラミネートチューブ容器用積層体に関するものである。特に内容物の隠蔽性に優れた積層体およびそれを用いたラミネートチューブ容器に関するものである。
従来、チューブ容器の筒状胴部に使用される積層体は、外部からの水蒸気や酸素などの侵入防止あるいは内容物に含まれる各種成分の外部への散逸防止、また遮光のためにアルミニウム箔を中間層に用い、その両面に多層の熱可塑性樹脂からなるフィルム層を積層したものが使用されていた。
しかし、積層体中にアルミニウム箔が存在していると、使用後に、焼却による廃棄処理の際、焼却残渣が発生する問題がある。
また、特に食品用途では、食品を充填した後、異物検査として金属探知機による検査を行うが、積層体中にアルミニウム箔が存在していると高精度の検査を実施しようとしても、異物の有無に関わらず検知器に引っ掛かってしまうという問題がある。
また、アルミニウム箔を使用せずに、ガスバリア層として、無機酸化物を蒸着したフィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムなどを使用したものがある。このような構成は、透明性を有しているために、内容物が透けて観える長所がある反面、内容物によっては、観られたくないものもある。このような内容物には、例えば、乳白ポリエチレンフィルムをガスバリア層の外側に設け隠蔽性を向上させたものがある。しかし、十分な隠蔽性を出すためには、乳白ポリエチレンフィルムを厚くする必要があり、材料費のコストアップや、積層された積層体の剛性がアップすることから、チューブ容器のスクイズ性が低下する問題があった。
このような問題点に対して提案がなされている。白色顔料を含んだポリオレフィン樹脂層と、このポリオレフィン樹脂層よりも外側の層として配置された外側金属蒸着樹脂層と、白色ポリオレフィン樹脂層よりも内側の層として配置された内側無機酸化物と、最内層として配置されたシーラント層とを含んだ構成からなるものである(特許文献1)。
アルミニウム箔と同等の隠蔽性とガスバリア性を備えたチューブ容器の提案である。しかし、外側金属蒸着樹脂層のアルミニウム蒸着層があることにより、隠蔽性は向上するが、アルミニウム蒸着層の外側に形成される印刷情報が観難い問題がある。またアルミニウム蒸着層の上に白色隠蔽層を設けても、白色がやや沈んだ色になってしまうなどの問題がある。
また、酸化珪素を蒸着したフィルムの外側に二枚以上の乳白ポリエチレンフィルムからなる150μm以上のフィルム部分を有する提案がある(特許文献2)。しかし、乳白ポリエチレンフィルムを二枚以上、150μm以上設けることは、材料費のコストアップ、生産コストが高くなる問題がある。またチューブ容器の剛性が高くなりスクイズ性が低下する問題もある。
生産性を有し、隠蔽性ならびにガスバリア性に優れた積層体およびそれを用いたラミネートチューブ容器の要望がある。
特開2010−222043号公報 特開平7−187205号公報
本発明は、アルミニウム箔を使用しない構成において、生産性を有し、隠蔽性ならびにガスバリア性に優れたラミネートチューブ容器用積層体およびそれを用いたラミネートチューブ容器を提供することにある。
上記の課題を解決するために、発明者は鋭意検討を行い、本発明を完成するに至った。
本発明の請求項1に係る発明は、ラミネートチューブ容器用積層体であって、少なくとも、表面樹脂層/白色隠蔽層/ガスバリア層/裏面樹脂層が順次積層された積層体からなり、
前記白色隠蔽層が、酸化チタンを含有した乳白ポリエチレンフィルムと、
該乳白ポリエチレンフィルムの前記ガスバリア層側の面に、塗布方式により形成された酸化チタン層と、が形成されてなることを特徴とするラミネートチューブ容器用積層体である。
本発明の請求項2に係る発明は、前記乳白ポリエチレンフィルムが、低密度ポリエチレン樹脂からなり、酸化チタンが該低密度ポリエチレン樹脂に対する重量比で、7〜15重量%の範囲で含有され、厚みが80〜120μmの範囲で製膜されてなることを特徴とする請求項1記載のラミネートチューブ容器用積層体である。
本発明の請求項3に係る発明は、前記酸化チタン層が、酸化チタンの塗布量が1〜4g/m(dry)の範囲であることを特徴とする請求項1または2記載のラミネートチューブ容器用積層体である。
本発明の請求項4に係る発明は、前記ガスバリア層が、無機酸化物を蒸着したフィルムまたはエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のラミネートチューブ容器用積層体である。
本発明の請求項5に係る発明は、前記無機酸化物が、酸化珪素または酸化マグネシウムであることを特徴とする請求項4記載のラミネートチューブ容器用積層体である。
本発明の請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載のラミネートチューブ容器用積層体を用いたことを特徴とするラミネートチューブ容器である。
本発明の積層体は、白色隠蔽層が、酸化チタンを含有させた乳白ポリエチレンフィルムと、該乳白ポリエチレンフィルムのガスバリア層側の面に、塗布方式により形成された酸化チタン層と、が形成されてなることにより、隠蔽性に優れた積層体を提供することができる。生産性を有し、隠蔽性ならびにガスバリア性に優れる積層体である。
本発明の請求項1によれば、白色隠蔽層が、酸化チタンを含有した乳白ポリエチレンフィルムと、該乳白ポリエチレンフィルムのガスバリア層側の面に、塗布方式により形成された酸化チタン層が形成されてなることにより、生産性を有し、隠蔽性ならびにガスバリア性に優れる積層体ができる。
本発明の請求項2によれば、乳白ポリエチレンフィルムが、低密度ポリエチレン樹脂からなり、酸化チタンが該低密度ポリエチレン樹脂に対する重量比で、7〜15重量%の範囲で含有され、厚みが80〜120μmの範囲で製膜されてなることにより、隠蔽性を有した製膜が安定して可能となる。
本発明の請求項3によれば、酸化チタン層が、酸化チタンの塗布量が1〜4g/m(dry)の範囲であることにより、さらに白色隠蔽層の隠蔽性を向上させることができる。また塗布方式を用いることにより、乳白ポリエチレンフィルムを薄肉化することができ、生産コストを低減することができる。
本発明の請求項4によれば、ガスバリア層が、無機酸化物を蒸着したフィルムまたはエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムであることにより、使用後に、焼却による廃棄処理の際、焼却残渣が発生する問題がなく、また食品を充填した際の異物検査として金属探知機を使用することができる。
本発明の請求項5によれば、無機酸化物が、酸化珪素または酸化マグネシウムであることアルミニウム箔なみのガスバリア性を得ることができる。
本発明の請求項6によれば、請求項1〜5のいずれか1項に記載のラミネートチューブ容器用積層体を用いたことを特徴とするラミネートチューブ容器である。内容物の隠蔽性に優れ、また印刷情報の美粧性および文字の視認性の優れたラミネートチューブ容器である。
本発明の積層体の一例を示す断面図である。 本発明のラミネートチューブ容器の組み立ての一例を示す説明図である。 本発明のラミネートチューブ容器の一例を示す説明図である。
以下に、本発明を実施するための形態について具体的に説明する。
図1は、本発明の積層体の一例を示す断面図である。ラミネートチューブ容器用積層体1の層構成を示している。
(図1−1)は、表面樹脂層2の外面には印刷層18が形成されている。表面樹脂層2は、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム10からなっている。
白色隠蔽層3は、白色顔料として酸化チタンが練り込まれた乳白ポリエチレンフィルム12と、該乳白ポリエチレンフィルムの片面に酸化チタンが塗布された酸化チタン層13からなっている。酸化チタン層13は、ガスバリア層4側の面に塗布されている。
直鎖状低密度ポリエチレンフィルム10の内面と白色隠蔽層、即ち乳白ポリエチレンフィルム12とは、接着層11を介して貼り合わされる。接着層11は、押出しラミネートされた低密度ポリエチレンフィルムからなっている。
ガスバリア層4は、無機酸化物を蒸着したフィルムまたはエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム(以下、EVOHフィルムと記す)15からなっている。EVOHフィ
ルムを使用する場合は、接着性樹脂フィルム/EVOHフィルム/接着性樹脂フィルムからなる共押出しされた三層のフィルムを使用することができる。また、接着性樹脂フィルムは、低密度ポリエチレンフィルム、プロピレンフィルムなどのオレフィン系フィルムが使用できる。
白色隠蔽層の酸化チタン層とガスバリア層は、接着層14を介して貼り合わされる。接着層14は、押出しラミネートされた低密度ポリエチレンフィルムからなっている。
裏面樹脂層5は、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム17からなっている。内容物の成分が浸透がし難いフィルムからなっている。ガスバリア層4と裏面樹脂層5との貼り合わせは、接着剤層16を介して貼り合わせることができる。接着剤層16は、ウレタン系接着剤などを用いればよく、例えば、ドライラミネートして貼り合わせることができる。
(図1−1)の構成は、一般的に小ロット向けに対応される構成の一例を示している。筒状胴部を形成した後、表面樹脂層の表面にオフセット印刷、シルクスクリーン印刷などで印刷層18が形成される。
(図1−2)は、一般的に大ロット向けに対応される構成の一例を示している。表面樹脂層2と白色隠蔽層3との間に印刷層18を有したプラスチックフィルム19が積層されたものである。印刷層を形成したプラスチックフィルム19は、接着剤層16を介して積層されている。印刷層が積層体の中に積層されているために、印刷層の耐磨耗性、耐内容性に強い構成になっている。
図2は、本発明のラミネートチューブ容器の組み立ての一例を示す説明図である。(図1−1)または(図1−2)の積層体を用いてラミネートチューブ容器を形成したものである。表面樹脂層と裏面樹脂層を重ね合わせて筒状にし、重ね合わせた部分を熱融着して筒状胴部20を形成し、筒状胴部20の一方の開口部には、ポリエチレン樹脂からなり、肩部21および口部22を一体成型した成型品が装着され、他方の開口部には、内容物を充填するための開口部が形成されている。なお、肩部21および口部22は、乳白ポリエチレン樹脂などを用いて一体成型して設けることができる。
図3は、本発明のラミネートチューブ容器の一例を示す説明図である。図には示していないが、内容物を充填、密封する場合は、例えば、図2に示すように、ラミネートチューブ容器の口部先端部23をアルミニウム箔シール材24で密封し、その上にキャップ25を螺合した後に、開口部から内容物を充填し、その開口部を熱融着して密封して、内容物が収納されたラミネートチューブ容器30が形成される。隠蔽性、ガスバリア性に優れ、かつスクイズ性に優れたラミネートチューブ容器が形成される。
本発明の積層体は、隠蔽層として、白色顔料である酸化チタンを練り込んだ乳白ポリエチレンフィルムと、該乳白ポリエチレンフィルムの片面に酸化チタン層を設けることで、乳白ポリエチレンフィルムの厚みを薄肉化することができる。材料費の低減、生産効率の向上、積層体の低重量化など、生産性を向上させることができる。
本発明を実施するための形態につき、さらに詳しく説明する。
表面樹脂層は、直鎖状低密度ポリエチレンの他に、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、エチレンまたはポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂に不飽和カルボン酸を使用して酸変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂などからなるフィルムが使用できる。中でも直鎖状低密度ポリエチレンフィルムが、柔軟性に優れて好ましい。
また、(図1−1)に示すようにチューブ容器の筒状胴部の外円周表面に印刷されることから、印刷適性に優れることから好ましい。オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、転写印刷など公知の印刷方法を使用することができる。また直鎖状低密度ポリエチレンフィルムは、チューブ容器を形成する際には、裏面樹脂層の直鎖状低密度ポリエチレンフィルムと熱接着される。
表面樹脂層の直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを形成するには、Tダイ押出し法、インフレーション法などの成形法を用いて製膜が可能である。直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの膜厚としては、25〜100μmの範囲がよく、好ましくは30〜80μmの範囲が好ましい。
白色隠蔽層を構成する白色ポリエチレンフィルムは、低密度ポリエチレン樹脂の中に、隠蔽性を付与する、例えば、酸化チタン、アルミナ、マイカ、酸化鉛(鉛白)、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、チタン酸カリウム、タルク、水酸化マグネシウム、天然珪酸、合成珪酸(ホワイトカーボン)などの無機酸化物、または有機系顔料を、練り込むことにより可能であるが、中でも練り込み分散性、隠蔽性の点から酸化チタンが好ましい。酸化チタンが練り込まれた低密度ポリエチレン樹脂をTダイ押出し法やインフレーション法などの成形法を用いて成形し、乳白ポリエチレンフィルムを形成することができる。乳白ポリエチレンフィルムの膜厚としては、50〜300μmの範囲がよく、好ましくは80〜120μmの範囲が好ましい。特に本発明の目的から、酸化チタンを7〜15重量%の範囲で含有し、厚さ80〜120μmの範囲で製膜した乳白ポリエチレンフィルムが好ましい。隠蔽性と製膜性から好ましい。
酸化チタンは、ルチル型、アナタ―ゼ型およびそれらの表面をアルミニウム(Al)、シリカ(Si)などの金属酸化物で処理した酸化チタンなどが使用できる。また、その平均粒径は特に限定されず、本発明の目的を妨げない範囲において使用できるものが挙げられる。
白色隠蔽層を構成する酸化チタン層は、乳白ポリエチレンフィルムの片面に塗布方式で形成される。酸化チタンを7〜15重量%の範囲で含有し、厚みが80〜120μmの範囲で製膜された乳白ポリエチレンフィルムの片面に塗布方式で形成され、酸化チタンが1〜4g/m(dry)の範囲で形成されることにより、乳白ポリエチレンフィルムを薄肉化し隠蔽性を保持できる。酸化チタンが1g/m未満になると、隠蔽性の効果が低減する。また4g/mを超えると、チューブ容器でのスクイズ性から酸化チタン層にクラックが発生するなどの問題が生じる。
酸化チタン層は、少なくとも、酸化チタン、バインダー樹脂、溶剤からなる塗布液をコーター機を用いて塗布し形成することができる。
バインダー樹脂としては、本発明の目的を妨げない範囲で、ニトロセルロースなどのセルロース誘導体、アルキッド樹脂、ポリビニルブチラ―ル、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエステル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂などが挙げられる。
溶剤としては、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸ピロピなどのエステル類、メチルエチルケトンなどのケトン類
、ジエチレングリコールメチルエーテルなどのエーテル類、トルエン、キシレンなどの芳香族類などが挙げられ、必要に応じて、可塑剤や分散剤など添加剤を添加して使用することができる。
コーター機としては、グラビアコーター、リバースロールコーター、ナイフコーター、ワイヤバーコーター、コンマーコーターなどのコーター機が使用できる。中でもグラビアコーター機が安定して塗布ができる。
表面樹脂層の直鎖状低密度ポリエチレンフィルムと乳白ポリエチレンフィルムの貼り合わせは、低密度ポリエチレン樹脂をTダイ押出し成形機により押出し、サンドポリにて貼り合わせることができる。低密度ポリエチレンフィルムの膜厚としては、15〜60μmの範囲が好ましい。
また、(図1−2)に示すように、プラスチックフィルムに印刷層を設け、それを表面樹脂層と白色隠蔽層の間に積層することができる。プラスチックフィルムとしては、ポリエステルフィルムが好適であり、印刷層は、ポリアミド系インキ、硝化綿系インキ、塩酢ビ系インキ、ポリエステル系インキを用いてグラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷などの印刷方式が可能である。特に色相の再現性、美粧性などからグラビア印刷方式が好適である。印刷層を設けたフィルムを積層するには、ポリウレタン系接着剤など用いてドライラミネートにて貼り合わせることができる。
ガスバリア層は、無機酸化物を蒸着したフィルムを使用することができる。無機酸化物としては、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化錫などが使用できる。これらの中でも、ガスバリア性に優れる酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムまたはそれらのいずれか2種以上の混合物が好ましい。フィルムとしては、二軸延伸ポリエステルフィルム、二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルムなどが使用できる。
無機酸化物の厚みとしては、5〜100nmの範囲内であることが好ましく、10〜50μmの範囲がより好ましい。厚さ5μm未満になると均一な薄膜が形成されず、ガスバリアの機能を十分に果たすことができない。また厚さが100nmを超えると、フレキシビリティが低下し、成膜後に折り曲げ、引っ張りなどの外的要因により亀裂を生じる恐れがある。
またEVOHフィルムも使用できる。EVOH樹脂は、エチレンとビニルアルコールとの共重合体であり公知のものである。その共重合比は、モル比でビニルアルコールの多いものが好ましい。その比率は、エチレンが20〜50モル%で、ビニルアルコールが80〜50モル%の範囲内のものを用いるのが好ましい。EVOH樹脂層の膜厚としては、7〜20μmの範囲がよく、特に8〜12μmの範囲が好ましい。EVOHフィルム単体でのフィルム化は難しい面があり、通常ポリエチレンなどの接着性樹脂と共押出しされたフィルムを用いることができる。
白色隠蔽層の酸化チタン層とガスバリア層は、接着層を介して貼り合わせることができる。接着層は、低密度ポリエチレン樹脂を用い押出しラミネートすることで貼り合わせができる。
裏面樹脂層は、ポリオレフィン系樹脂であれば特に限定はされないが、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂などのポリエチレン系樹脂からなるフィルムが好ましい。特に直鎖状低密度ポリエチレンフィルムが、内容物の成分の浸透し難いおよびラミネートチューブ容器に成形する
ための加工性から好ましい。厚みは、適宜選定するが、30〜100μmの範囲が好ましい。
ガスバリア層と裏面樹脂層を貼り合わせるには、接着剤を介して貼り合わせることができる。接着剤としては、ポリウレタン系接着剤を用い、ドライラミネート法により貼り合わせることができる。
本発明の積層体は、隠蔽性、ガスバリア性、スクイズ性、内容物適性、などを有している。
次に、本発明の積層体を用いてラミネートチューブ容器を製造する方法の一例を説明する。
本発明の積層体を、チューブ容器の筒状胴部を形成するサイズに裁断した後、両端部を重ね合わせて、表面樹脂層の直鎖状低密度ポリエチレンフィルム面と裏面樹脂層の直鎖状低密度ポリエチレンフィルム面を熱接着して筒状胴部を形成する。次いで、インジェクション成形法やコンプレッション成形法などの公知の方法によって肩部と口部を一体成形した成形品を、筒状胴部の一方の開口部に装着し、さらに口部の先端部にアルミニウム箔シール材を熱シールし、その上にキャップを螺合させてラミネートチューブ容器を製造することができる。
次に、他方の開口部より、例えば、練り歯磨きなどの内容物を適量分だけ充填し、しかる後、開口部の端部を熱接着して密封し、内容物を収納したラミネートチューブ容器が製造することができる。
以下に、本発明の具体的実施例について説明する。
酸化チタンを9.5重量%含有させた低密度ポリエチレンフィルム(乳白ポリエチレンフィルム)100μmの片面に、ニトロセルロースと酢酸エチルを用いて、酸化チタンが35重量%となるようにした塗布液を、塗布量が8g/m(dry)になるように塗布した。酸化チタンの塗布量は2.8g/m(dry)であった。塗布は、グラビアコーター機を用いて形成した。
表面樹脂層の直鎖状低密度ポリエチレンフィルム40μmと上記乳白ポリエチレンフィルム面を、低密度ポリエチレン樹脂を押出しラミネートし貼り合わせた。低密度ポリエチレンフィルムの膜厚を15μmで作成した。
次に、酸化珪素を20nm蒸着したポリエステルフィルム12μmと、裏面樹脂層の直鎖状低密度ポリエチレンフィルム80μmを接着剤を介してドライラミネートにて貼り合せた。接着剤はウレタン系接着剤を用いた。
次に、上記酸化チタン層の面と上記ポリエステルフィルム面を、低密度ポリエチレン樹脂を押出しラミネートし貼り合わせ、ラミネートチューブ容器用積層体を形成した。低密度ポリエチレンフィルムの厚さは18μmであった。
次に、上記積層体を用い、筒状胴部を形成し、その後、肩部と口部が一体成型された成型品を一方の開口部に装着し、口部先端部にアルミニウムシール材をシールし、その上からキャップを螺合して、その後、他方の開口部からバター充填し、内容物が充填されたラミネートチューブ容器を作成した。
以下に、本発明の比較例について説明する。
<比較例>
酸化チタン層を形成しない以外は、実施例1と同様に行いラミネートチューブ容器を作成した。
<評価方法>
表面白色度は、JIS−Z−8715に準じ測定した。測定する箇所は、ラミネートチューブ容器の筒状胴部を測定した。白色度指数が90以上であれば、内容物の隠蔽性を良好とした。
<評価結果>
実施例のチューブ容器の白色度指数が93、比較例のチューブ容器の白色度指数が87であり、隠蔽性が良好であった。内容物の隠蔽性が優れていた。
また、筒状胴部の表面にオフセット印刷して印刷層を形成したチューブ容器を作成したところ、白色隠蔽性に優れ、印刷情報が明確に視認できた。
本発明の積層体を用いたラミネートチューブ容器は、生産性を有し、隠蔽性、ガスバリア性、スクイズ性に優れた容器である。
本発明のラミネートチューブ用積層体は、白色隠蔽性に優れることから、印刷される印刷情報の美粧性、視認性を有するものであり、製品価値を向上させることができる。また各種表示の文字、記号などが容易に観えることから、老人や子供にも観やすくなる効果を有している。この積層体は、包装袋用、ラベル用、カップ用、トレー用などにも利用できる。
1 ラミネートチューブ容器用積層体
2 表面樹脂層
3 白色隠蔽層
4 ガスバリア層
5 裏面樹脂層
10 直鎖状低密度ポリエチレンフィルム
11 接着層(ポリエチレンフィルム)
12 乳白ポリエチレンフィルム
13 酸化チタン層
14 接着層(ポリエチレンフィルム)
15 無機酸化物を蒸着したフィルムまたはEVOHフィルム
16 接着剤層
17 直鎖状低密度ポリエチレンフィルム
18 印刷層
19 プラスチックフィルム(ポリエステルフィルム)
20 筒状胴部
21 肩部
22 口部
23 口部先端部
24 アルミニウム箔シール材
25 キャップ
30 ラミネートチューブ容器

Claims (6)

  1. ラミネートチューブ容器用積層体であって、少なくとも、表面樹脂層/白色隠蔽層/ガスバリア層/裏面樹脂層が順次積層された積層体からなり、
    前記白色隠蔽層が、酸化チタンを含有した乳白ポリエチレンフィルムと、
    該乳白ポリエチレンフィルムの前記ガスバリア層側の面に、塗布方式により形成された酸化チタン層と、が形成されてなることを特徴とするラミネートチューブ容器用積層体。
  2. 前記乳白ポリエチレンフィルムが、低密度ポリエチレン樹脂からなり、酸化チタンが該低密度ポリエチレン樹脂に対する重量比で、7〜15重量%の範囲で含有され、厚みが80〜120μmの範囲で製膜されてなることを特徴とする請求項1記載のラミネートチューブ容器用積層体。
  3. 前記酸化チタン層が、酸化チタンの塗布量が1〜4g/m(dry)の範囲であることを特徴とする請求項1または2記載のラミネートチューブ容器用積層体。
  4. 前記ガスバリア層が、無機酸化物を蒸着したフィルムまたはエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のラミネートチューブ容器用積層体。
  5. 前記無機酸化物が、酸化珪素または酸化マグネシウムであることを特徴とする請求項4記載のラミネートチューブ容器用積層体。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のラミネートチューブ容器用積層体を用いたことを特徴とするラミネートチューブ容器。
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