JP2014095716A - 慣性センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】振動外乱があるような環境においても、SNRを維持できる高性能慣性センサを提供する。
【解決手段】二つの錘(励振素子)2、3と、それらを逆相に変位させる手段(C1、C2、C3、C4、+Vd、-Vd)と、それらの変位を容量変化として検出する2組の電極(C5、C6、C7、C8)と、この電極の容量変化を電気信号に変換するCV変喚部53とを備えた振動型の慣性センサにおいて、二つの錘2、3が逆相に変位した場合に互いに静電容量が増加する1組の電極同士(例えば、C5とC8)を電気的に接続し、同場合に互いに静電容量が減少する1組の電極同士(例えば、C6とC7)を電気的に接続し、それぞれをCV変換部53に接続する。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体微細加工技術により形成され、振動する物体に生起されるコリオリ力に関連される物理量を検出することで角速度等を測定する微小電気機械システム(MEMS(Micro Electro Mechanical Systems))を用いた慣性センサに関する。
角速度センサ(ジャイロ)の方式には、回転体の歳差運動を利用する機械式、筐体内で周回するレーザー光の筐体回転に伴う受光タイミング変化を利用する光学式、筐体内でセンシング用のガスを熱線に噴射し、その噴射量が筐体の回転により変化するのを熱線温度で検知する流体式などが知られている。
他方、カーナビゲーションや車の横滑り防止システム、二足歩行ロボットや一輪乗り物等のバランス制御システム等における車両方向や姿勢検知用の角速度センサの需要が近年急速に高まっており、上記各方式と比較してより安価で軽量かつ小型な振動式角速度センサ(特許文献1)が主流となりつつある。振動式角速度センサは、予め定められた基準方向に振動する振動子に角速度が作用したとき、基準振動方向と直交する検出方向へのコリオリ力に基づく新たな振動成分(以下角速度振動成分という)を検出し、該振動成分に基づいて角速度情報を出力するものである。
例えば、カーナビゲーションシステムの場合、GPS(Global Positioning System)による現在位置のモニタリングは、車両のマクロな進行方向変化を検知することはできても、交差点などにおける急な方向変化には追従できないから、車両の旋回運動を角速度の形で検知し、その角速度の時間的な積分値により方向転換角度をトレースする方式が用いられている。
別の例として、車の横滑り防止システムの場合、ハンドルに装着されている操舵角センサの値(指令値)と横滑り防止システムに組み込まれている角速度センサの出力値(実測値)を比較することで車の横滑りを判定し、その結果に基づいてエンジン出力や四輪夫々の制動力を制御することで車体が滑らないように制御する方式が用いられている。
別の例として、一輪乗り物や二足歩行ロボットのバランス制御システムの場合、横倒れや横転など姿勢が崩れないように常時バランスを制御する必要がある。風や、傾斜、積荷等によって回転や重さ重心の移動が発生した場合には、角速度センサや加速度センサを用いることで回転や重心移動を計測し、回転方向に車輪を動かす若しくは、重心が移動した方向のアクチュエータにより強い力を発生させることでバランスを制御する方式が用いられている。
ところで、上記の振動型角速度センサにおいては、検出方向における振動子の運動成分が常に角速度に由来したコリオリ力に限られるわけではなく、自動車やロボット等にセンサが搭載される場合には、突発的な衝撃や角速度以外の要因による振動など、不要加速度成分が重畳されることも多い。このような不要加速度成分は、本来検知すべき角速度成分に対して当然ノイズとなって現れるため、車両方向や姿勢検知などに用いる場合、その検知精度の低下に直結することはいうまでもない。そこで、特許文献2と特許文献3には、基準振動方向に振動子が互いに逆相にて加振される二つの錘(振動子)を組み合わせ、各センサの角速度振動成分波形の差分を最終的な角速度波形として出力する構成が開示されている。逆相にて加振される振動子は角速度振動成分も互いに逆相となるが、上記の不要な加速度成分は同相成分となって現れるので、差分波形を取れば同相加速度成分は相殺され、必要な角速度振動成分だけが残るので検知精度を高めることができる。
米国特許第4524619号明細書 特開2000−9470号公報 特開2001−153659号公報
上記例に挙げた他の応用でも同じことが言えるが、ここでは、説明が明確で分かりやすい横滑り防止システムに組み込まれる角速度センサの場合を用いて記述する。既存の横滑り防止システムでは、ブレーキ制御用のECU(Electronic Control Unit)やブレーキ圧発生装置(油圧モーターや、ブレーキ圧分岐用ソレノイドバルブ)など関連部品がエンジンルーム内にあるのにも関わらず、角速度センサはブレーキを制御する重要部品であることと、共振現象を用いるその原理上の理由の故、比較的に振動外乱が少なく、除振・免振対策が取りやすい車室内に設置されていた。従って、横滑り防止システムは、角速度センサとECU、ブレーキ圧発生装置以外にCAN(Controller Area Network)通信用のマイコンや、車室内からエンジンルーム内まで信号を伝達するケーブル、センサの固定や除振・免振に使われるハーネス等で構成され、付加的な費用が掛かっていた。
最近は、自動車向け振動型角速度センサの普及に伴い更なる低コスト化要求が日々増しており、角速度センサを前記油圧制御用ECUボード上に他のLSIやチップコンデンサ同様一つの電子部品として実装する動きが活発になってきた。しかし、車室内に実装する場合と違い、ECUのボード上に実装する場合は、エンジンルーム内の温度や振動などの過酷な環境に耐えられる必要がある。特に、ブレーキ制御に伴う、油圧モーターや、ソレノイドバルブの動作による振動は周期的なバルブの振動と共に、衝撃振動が含まれる。そのため、今までのように車室内で使う場合では想定できない最大数十〜数百Gに相当する幅広い周波数帯域の振動が発生する。
そのため、特許文献2と特許文献3に開示されている差分波形を取るやり方では差分を取る前に検出回路が飽和し、センサとしての機能を喪失することが懸念される。なお、差分を取る前の初段変換部の変換範囲を広くすることも考えられるが、その場合は、大きな信号量(外乱による信号分+角速度振動による信号分)の中で小さな信号(角速度振動による信号分)を検出することとなり、検出回路の熱雑音などに起因するノイズ成分が相対的に拡大される。結果的にSNR(Signal to Noise Ratio)が悪化する問題が予想される。
本発明の目的は、振動外乱があるような環境においても、SNRを維持できる高性能慣性センサを提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明に係る慣性センサは、上記の課題を解決するため、励振方向に変位可能である励振素子と、
検出梁を介して前記励振素子と接続され、前記励振方向と垂直な検出方向に変位可能であるコリオリ素子と、
前記励振素子を挟む位置に配置される複数の固定部と、
前記複数の固定部と前記励振素子とを接続する支持梁と、をそれぞれ2組有し、
2組の前記励振素子を、前記励振方向において互いに逆相に変位させる駆動信号を、2組の前記励振素子に印加する2組の駆動電極と、
2組の前記励振素子のそれぞれの、前記励振方向または前記検出方向に対する変位を、静電容量の変化として検出する2組のモニタ電極と、
2組の前記モニタ電極の静電容量の変化を、電気信号に変換するCV変換部と、を有し、
前記支持梁のそれぞれは、
一端が前記固定部に接続され、前記励振素子と遠ざかるように形成され、他端が自由梁に接続される固定側梁と、
前記自由梁と前記励振素子とを接続する支持側梁と、をそれぞれ2組含み、
2組の前記励振素子が前記励振方向に逆相に変位した場合に互いに静電容量が増加する1組の前記モニタ電極同士が電気的に接続され、同場合に互いに静電容量が減少する1組の前記モニタ電極同士が電気的に接続され、それぞれが前記CV変換部に接続されることを特徴とする。
また、本発明に係る慣性センサは、励振方向に変位可能である励振素子と、
検出梁を介して前記励振素子と接続され、前記励振方向と垂直な検出方向に変位可能であるコリオリ素子と、
前記励振素子を挟む位置に配置される複数の固定部と、
前記複数の固定部と前記励振素子とを接続する支持梁と、をそれぞれ2組有し、
2組の前記励振素子を、前記励振方向において互いに逆相に変位させる駆動信号を、2組の前記励振素子に印加する2組の駆動電極と、
2組の前記コリオリ素子のそれぞれの前記検出方向に対する変位を、静電容量の変化として検出する2組の検出電極と、
2組の前記検出電極の静電容量の変化を、電気信号に変換するCV変換部と、を有し、
前記支持梁のそれぞれは、
一端が前記固定部に接続され、前記励振素子と遠ざかるように形成され、他端が自由梁に接続される固定側梁と、
前記自由梁と前記励振素子とを接続する支持側梁と、をそれぞれ2組含み、
2組の前記励振素子が前記励振方向に逆相に変位した場合に互いに静電容量が増加する1組の前記検出電極同士が電気的に接続され、同場合に互いに静電容量が減少する1組の前記検出電極同士が電気的に接続され、それぞれが前記CV変換部に接続されることを特徴とする。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
本発明に係る角速度センサによると、錘(励振素子)が第1方向や第2方向に逆相に変位した場合、夫々の方向に対して同じ方向(増える方向若しくは減る方向)に静電容量が変化する検出電極同士をCV変換部の前で互いに電気的に接続している。そのため、主に前記錘に同相的な変位を発生させる振動外乱成分は、前記検出電極の内部で互いに相殺されることとなり、CV変換部には入力されない。結果的に、大きな振動外乱が印加されてもCV変換部は飽和せず、センサとしての機能を維持することができる。なお、前記第1方向と前記第2方向は互いに直交することが理論的に望ましいが、特に限定していることではなく、前記第2方向は、前記角速度振動による変位が計測できる方向であればよい。
また、前記の検出電極同士の接続は、適用する応用分野に合わせ前記第1方向若しくは前記第2方向の変位を計測する検出電極だけに適用してもよく、両方向共に適用してもよい。
第1の実施例に係る慣性センサ(角速度センサ)の全体構成模式図である。 図1のA−A’線で切断した断面を示す断面図である。 第2の実施例に係る慣性センサ(角速度センサ)の全体構成模式図である。 第3の実施例に係る慣性センサ(角速度センサ)の全体構成模式図である。 図4のB−B’線で切断した断面を示す断面図である。 図4に示す角速度センサの裏面配線図である。 第3の実施例に係る角速度センサの支持梁のz方向剛性を説明するための概略図であり、(a)は平面図、(b)は変形前の側面図、(c)は変形後の側面図を示す。 比較例に係る角速度センサの支持梁のz方向剛性を説明するための概略図であり、(a)は平面図、(b)は変形前の側面図、(c)は変形後の側面図を示す。 第3の実施例に係る角速度センサの検出・サーボ回路を示す概念図である。 第3の実施例に係る角速度センサの実装形態を示す実装図である。 第4の実施例に係る慣性センサ(角速度センサ)の検出・サーボ回路の概念図である。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は可能な限り省略するようにしている。なお、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
(実施例1)
本発明の第1の実施例に係る振動型角速度センサ(以下、単に「角速度センサ」ともいう)S1について図面を参照しながら説明する。図1は角速度センサS1の全体構成を示す模式図である。まず、角速度センサS1の構成を説明する。本角速度センサS1には、後述する錘や固定部など機械的な構成要素を形成するため、例えば、SOI(Silicon On Insulator)基板1が使用されている。図2のA−A’断面図に示すSOI基板1は、支持基板1a上に中間絶縁層1bが形成されており、この中間絶縁層1b上に導体層1cが形成されている。支持基板1aは、例えば、シリコン(Si)より形成され、中間絶縁層1bは、例えば、酸化シリコン(SiO2)より形成されている。さらに、中間絶縁層1b上に形成されている導体層1cは、例えば、導電性シリコンより形成されている。
支持基板1aと中間絶縁層1bとの総厚は、例えば、数十〜数百μm、導体層1cの厚さは、例えば、数〜数十μmである。本実施例では、SOI基板を使用しているが、半導体基板としてSOI基板に限定されるものではなく種々変更可能である。例えば、表面MEMS技術を用いた導電性ポリシリコン、または、例えば、ニッケル(Ni)などのめっき金属を導体層として使用してもよい。
本実施例に係る角速度センサS1の各構成要素は、前記SOI基板1の導体層1cを加工することで形成される。導体層1cを加工する方法としては前記導体層1c上に光や電子ビームなどに反応するレジストを塗布した後、フォトリソグラフィや電子線描画技術を利用することで前記導体層1c上のレジストの一部を除去する。次に、RIE(Reactive Ion Etching)を用いたドライエチングや、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)やKOH(水酸化カリウム)などアルカリ性薬品を用いたウェットエチング技術を駆使することで露出された前記導体層1cを除去する。その後、残りのレジストを除去し、フッ酸などのガス若しくは液体を用いて前記中間絶縁層1bを除去する。
この際、図2の前記中間絶縁層1bの形状から分かるように前記導体層1cの幅が細く形成されている部分はその下の中間絶縁層1bが全てなくなり前記支持基板1aから浮いた状態となり、前記導体層1cの幅が広く形成されている部分はその下の中間絶縁層1bが残り前記支持基板1aに固定されることになる。このような加工を施すことにより後述する錘や固定部、梁など角速度センサS1の機械的な構成要素を前記導体層1cに形成することができる。
本実施例に係る角速度センサS1には、上述した加工方法で二つの錘2、3が形成されている。この錘2、3は比較的広い面積を持つ場合が多いためホール4を設け前記フッ酸など中間絶縁層1bを除去するための加工液の浸透を容易にしている。本実施例ではSOI基板1を使うため4が必要であるが、ガラス/シリコン基板の張り合わせなど他の基板を使う場合には中間絶縁層1bを除去する必要もないため前記ホール4を設ける必要もない。
前記錘2、3は、前記第1方向であるx方向と前記第2方向であるy方向に柔軟な支持梁5を介して固定部6に懸架される。固定部6は比較的に広い面積で形成され、前記中間絶縁層1bを介して前記支持基板1aに固定される。
さらに、前記錘2、3は互いの振動エネルギーを共有し音叉構造をなすためリンク梁7によって繋がっている。後述する同期した逆相の駆動力を用いれば音叉構造でなくても二つの錘2、3を逆相に振動させることは可能である。そのため、必ずしも前記リンク梁7が本発明の効果を得るための必要条件にはならない。即ち、支持梁5を含め、錘2、3が同一の場合にはリンク梁7を省略できる。
しかし、前述した加工方法を用いて前記錘2、3、前記支持梁5等を加工する際にはわずかながら加工ばらつきが発生する。そのため、前記錘2と前記支持梁5、前記錘3と支持梁5で形成される夫々の振動系では固有振動数など系の振動特性が微妙に異なることが現実である。前記リンク梁7を用いて前記錘2、3を繋げば、前記錘2、3と前記支持梁5、前記リンク梁7として構成される一つの音叉振動系(以下、「駆動振動系」という)を構成することができ、加工ばらつきがある場合でも二つの錘2、3の固有振動数や位相関係、機械品質係数(Q値)を揃えることができる。
次に、本実施例に係る角速度センサS1の動作原理と回路的な構成について説明する。前記二つの錘2、3は、各々の錘2、3の外側に配置されている駆動電極8(C1、C4)と、内側に配置されている駆動電極9(C2、C3)によって前記第1方向(x方向)に励振される。前記駆動電極8には、駆動信号としてVcom+Vb−Vdの信号が印加され、前記駆動電極9には、駆動信号としてVcom+Vb+Vdが印加される。また、前記錘2、3には、共通電極10を介してVcomが印加される。従って、前記駆動電極8、9と錘2、3の間の電位差はVb±Vdとなり、電位差による静電力が発生し、前記二つの錘2、3が逆相振動する仕組みとなっている。
ここで、前記共通電極10には後述するキャリア信号Vcも印加されているが、キャリア信号Vcの周波数は数百kHzであり、前記駆動振動系が追従できないほど十分高いため駆動力としては働かない。
限定するわけではないが、小さい駆動電圧で大きい駆動振幅Xを得るために前記駆動信号Vdの周波数(以下、駆動周波数ともいう)を前記錘2、3と前記支持梁5、前記リンク梁7によって構成される前記駆動振動系の逆相固有振動数に合わせることもできる。本実施例に係る角速度センサS1では、周辺環境(温度、圧力)の変動による前記駆動振動系の固有振動数変化に前記駆動周波数を追従させるため、PLL(Phase Locked Loop)を用いたAFC(Auto Frequency Control)51を用いている。
式1と式2は、夫々駆動振幅Xとコリオリ力Fc、前記第2方向(y方向)の振幅(検出振幅)yとコリオリ力Fcの関係を示している関係式である。ここで、前記錘2、3の重さmと駆動角振動数ωx(2πで割れば周波数となるため、駆動角振動数と駆動周波数を混用する)、印加される角速度Ωを一定だと仮定すれば、センサの出力として変換されるコリオリ力Fcと検出振幅yは、前記駆動振幅Xのみの関数となる。従って、周辺圧力の変動や振動外乱がある場合でもセンサの感度を一定に維持し、信頼性を確保するためには、前記駆動振幅Xを常にモニタし、フィードバック制御を行うことで一定値になるよう管理(AGC:Auto Gain Control)する必要がある。
Figure 2014095716
Figure 2014095716
本実施例に係る角速度センサS1では、前記錘2、3の外側に配設されている駆動振幅モニタ電極11(C5、C8)と、内側に配設されている駆動振幅モニタ電極12(C6、C7)の静電容量変化を検出することで駆動振幅Xをモニタしている。その検出原理について図1を参照しながら説明すると、前記共通電極10には数百kHzのキャリア信号Vcが印加され、この信号は、前記支持梁5と前記錘2、3を伝播し前記駆動振幅モニタ電極11(C5、C8)、12(C6、C7)の静電容量に応じて電荷の移動を発生させ、CV変換部53でアナログ電圧信号に変換され、AD変換部54でデジタル信号に変換される。夫々の信号は差動検出部55で演算され、駆動振幅Xが0の場合は、初期の容量値同士が互いに相殺されるため、同期検波部56への入力電圧は0となる。前記錘2、3が逆相振動している場合は、前記錘2、3の駆動振幅Xに追従して前記駆動振幅モニタ電極11(C5、C8)の容量が増、前記駆動振幅モニタ電極12(C6、C7)の容量が減、若しくはその逆の変化が発生する。従って、前記差動検出部55では前記逆相駆動振幅Xに比例した信号が出力される。
この出力信号は、同期検波部56で前記駆動周波数成分(本実施例では数十kHz)と必要に応じてDCを含めた低周波数成分(本実施例ではDCから数百Hz)に変換される。低周波のデジタル信号に変換された駆動振幅XはAGC52に入力され、予め設定されている駆動振幅の目標値と比較される。その結果を元にDA変換部67で駆動信号Vdの大きさを調整することで、駆動振幅Xを予め設定された目標値になるよう常時フィードバック制御を行っている。
本実施例に係る角速度センサS1では、前記二つの錘2と3が第1方向に逆相に振動した場合、同じ方向(増える方向若しくは減る方向)に静電容量が変化する前記駆動振幅モニタ電極同士をCV変換部の前で互いに電気的に接続していることを特徴としている。すなわち、前記駆動振幅モニタ電極11の場合、前記錘2、3と容量を形成する電極C5とC8によって構成され、CV変換部53に入力される前に互いに電気的に連結されている。また、前記駆動振幅モニタ電極12の場合、前記錘2、3と容量を形成する電極C6とC7によって構成され、前記駆動振幅モニタ電極11同様CV変換部53に入力される前に互いに電気的に連結されている。
このような電極構成にすることで、前記錘2、3が逆相振動している場合には、差動検出部55で逆相振動振幅に比例した出力を得ることができる。その反面、前記錘2、3が同相振動している場合は、前記C5とC7の容量が増えると前記C6とC8の容量が減るため、C5とC8の合計として構成される前記駆動振幅モニタ電極11とC6とC7の合計として構成される前記駆動振幅モニタ電極12の容量は変動しないこととなる。結果的に同相振動には反応せず逆相振動のみに感度を持つ電極を構成することができる。更に、図1では便宜上駆動振幅モニタ電極11、12を並行平板型の構造に表しているが、クシ歯型の構造にしても良く、クシ歯型にすることで、並行平板型構造で発生する非線形(容量の変化分と駆動振幅の比)的な挙動を抑制することができる。
更に、CV変換部53に入力される前に前記同相振動成分を相殺しているため、大きな同相振動成分が発生した場合でも、前記CV変換部53や前記AD変換部54が飽和することなく、センサとしての機能を保つことができる。
更に、同相振動成分が入力前に相殺され前記CV変換部53やAD変換部54が飽和し難くなるため、未知の振動外乱に対処するために必要以上の変換範囲を持たせる必要もなく、高分解能の変位計測が可能となる。例えば、従来のCV変換後差動検出部で同相振動外乱を除去する方式では、振動外乱(例えば、10G以上)相当の振動を変換するための変換範囲を持たせる必要がある。しかし、車の横滑り防止システムなどでは、数nm以下の変位をCV変換とAD変換によって検知する必要があり、その変位を加速度に換算すれば2〜5G程度の値となる。そのため、10G以上の変換範囲を持たせることは分解能を悪化させ、センサの精度を落とす結果となる。さらに、振動外乱の場合、センサを適用したシステムの運転状況や路面など周辺環境によって未知の場合が多い。そのため、センサが搭載されている場所の振動外乱が帯域幅50kHzの加速度センサを用いて100kHzのサンプリングレートで測定したとき10Gを超える場合や、路面やシステムの動作など周辺環境変動によって振動外乱の大きさが予測できない場合に本実施例に係るセンサは、より効果を発揮することができる。
更に、本実施例に係る角速度センサS1は、前記二つの錘2、3を前記リンク梁7で連結することで音叉構造を成している。その上、前記駆動振動系の最も低いモード周波数(基本モード周波数、若しくは第1次モード周波数)が同相振動モードになるように設計され、次の振動モード周波数がセンサの駆動に使われる逆相振動モードになるように設計されている。そのため、主に前記第1次モード周波数より低い周波数成分が多いセンサ実装環境から伝わる振動外乱は同相振動として変換され、前述のように前記駆動振幅モニタ電極11、12によって相殺される。結果的に振動外乱にロバストな(強い)センサを提供することができる。
さらに、図示はしないが、低周波領域の振動は減衰させにくく、高周波領域の振動減衰には効果が大きいことが特徴である防振構造など物理的な振動減衰装置と組み合わせることで、高周波振動外乱成分は振動減衰装置で除去し、低周波の振動外乱成分は前記駆動振幅モニタ電極11、12で相殺されるため、より振動外乱にロバストな(強い)センサを提供することができる。
前記錘2、3が逆相振動している状態で、z軸周りの角速度Ωが印加されると、前記錘2、3には前記第2方向に式1で定義したコリオリ力Fcが発生し、印加角速度Ωに比例した第2方向(y方向)の振動yが発生する。前記錘2、3が逆相振動しているため、前記y方向の振動も逆相となる。各々の錘2、3のy方向振動振幅yは、検出電極C9、C10、C11、C12の容量変化をCV変換部57、61、とAD変換部58、62、差動検出部59、63、同期検波部60、64によって電気信号に変換し、演算処理部65とLPF(低帯域通過フィルター)66で信号処理を行い出力する。
なお、錘2、3が逆相振動している方向(x方向)では錘2、3が大きく動くため角速度のみの検出となるが、y方向ではそれらの動きが小さいため角速度に加え、加速度の検出が可能である。
本実施例に係る角速度センサは、プラスチックPKGやセラミックPKG、ウエハレベルPKGによって封止することで、外部からのゴミや汚れ対策を行った後、車やロボット、携帯機器などに実装される。詳細な実装形態に関しては別の実施例で詳述する。
以上述べたように、互いに逆相振動する錘の外側電極同士、内側電極同士をCV変換部前で互いに電気的に接続することにより同相振動成分が相殺され、CV変換部やAD変換部が飽和することがなくセンサとしての機能を保つことができるので、振動外乱があるような環境においても、SNRを維持できる高性能慣性センサを提供することができる。
(実施例2)
第2の実施例について図3を用いて説明する。なお、実施例1に記載され、本実施例に未記載の事項は特段の事情がない限り本実施例にも適用することができる。図3は、本実施例に係る角速度センサS2の主要な構成要素を平面的に示す模式図である。
本実施例に係る角速度センサS2の製造方法は、実施例1における角速度センサS1と同様である。実施例1と異なる点は、角速度センサS2の構成であり、本実施例では、前記錘2、3が第2方向に逆相に変位した場合、同じ方向(増える方向若しくは減る方向)に静電容量が変化する検出電極同士をも前記CV変換部の前で互いに電気的に接続している。
まず、図3を用いて本実施例に係る角速度センサS2の構成について説明するが、実施例1で説明した内容と重複する部分は省いて、変更・追加された部分を重点的に説明する。
前記錘2、3が逆相振動している状態で、z軸周りの角速度Ωが印加されると、前記錘2、3には前記第2方向に式1で定義したコリオリ力Fcが発生し、印加角速度Ωに比例した第2方向(y方向)の振動yが発生する。前記錘2、3が前記第1方向に逆相振動しているため、前記y方向の振動yも逆相となる。
本実施例の角速度センサS2では、前記二つの錘2と3が第2方向に逆相に振動した場合、同じ方向(増える方向若しくは減る方向)に静電容量が変化する検出電極C9とC12同士、C10とC11同士を前記CV変換部57の前で互いに電気的に接続している。
このような電極構成にすることで、前記錘2、3が前記第2方向に逆相振動している場合には、前記差動検出部59で逆相振動振幅に比例した出力を得ることができる。その反面、前記錘2、3が同相振動する場合は、前記C9とC10の容量が増えると前記C11とC12の容量が減るため、C9とC12の合計として構成される検出電極13とC10とC11の合計で構成される検出電極14の容量は変動しないこととなる。そのため、同相振動には反応せず逆相振動のみに感度を持つ電極を構成することができる。更に、図3では便宜上検出電極13、14を並行平板型の構造に表しているが、クシ歯型の構造にしても良く、クシ歯型にすることで、並行平板型構造によって発生する非線形(容量の変化分と駆動振幅の相関関係)的な挙動を抑制することができる。
更に、CV変換部57に入力される前に前記同相振動成分を相殺しているため、y方向に大きな同相振動成分が発生した場合でも、前記CV変換部57やAD変換部58が飽和することなく、センサとしての機能を保つことができる。
特に、本実施例2の角速度センサS2は、前記二つの錘2、3を前記リンク梁7で連結することで前記第2方向に関しても音叉構造を成している。その上、前記錘2、3、前記支持梁5、前記リンク梁7によって構成される検出振動系に関しても最も低いモード周波数(第1次モード周波数)が前記第2方向に沿って同相振動モードになるように設計され、次の振動モード周波数が逆相振動モードになるように設計されている。
そのため、主に前記第1次モード周波数より低い周波数成分が多いセンサ実装環境から伝わる振動外乱は同相振動として変換され、前記検出電極13、14によって相殺される。そのため、本実施の形態2の角速度センサS2では、前記第1方向と共に第2方向への同相振動外乱成分も除去することができるため、より振動外乱にロバストな(強い)センサを提供することができる。
さらに、図示はしないが、低周波領域の振動は減衰させにくく、高周波領域の振動減衰には効果が大きいことが特徴である防振構造など物理的な振動減衰装置と組み合わせることで、高周波振動外乱成分は振動減衰装置で除去し、低周波の振動外乱成分は本実施の形態2の角速度センサS2で相殺させることができるため、より振動外乱にロバストな(強い)センサを提供することができる。
前記検出電極13、14の容量変化はCV変換部57、AD変換部58、差動検出部59、同期検波部60によって電気信号に変換され、LPF(低帯域通過フィルター)66を通って出力される。
以上述べたように、本実施例によれば、振動外乱があるような環境においても、SNRを維持できる高性能慣性センサを提供することができる。また、二つの錘が第2方向(y方向)に逆相に振動した場合、それぞれ互いに同じ方向に静電容量が変化する検出電極同士をCV変換部の前で互いに電気的に接続しており、第1方向(x方向)だけでなく、第2方向(y方向)においても同相振動成分が相殺されるため、より振動外乱に強いセンサを得ることができる。
(実施例3)
第3の実施例について図4〜図9を用いて説明する。なお、実施例1又は2に記載され、本実施例に未記載の事項は特段の事情がない限り本実施例にも適用することができる。図4は、本実施例における角速度センサS3の主要な構成要素を平面的に示す模式図であり、図5は、B―B’断面の拡大図である。図6は図4に示す角速度センサの裏面配線図である。
まず、図4〜図9を用いて本実施例における角速度センサS3の構成と製造方法について説明するが、実施例1、2で説明した内容と重複する部分は省いて、変更・追加された部分を重点的に説明する。
図4、図5に示すように、導体層1cをパターニングすることで後述するキャップ100が接合される台座15が形成されている。この台座15には、公知の貫通電極16を用いることで、支持基板1a側から電気信号を与えるか若しくは、一定電位に固定できるようにしている。貫通電極16は、支持基板1a、中間絶縁層1b、導体層1cに貫通孔を形成した後、熱酸化させることで貫通孔周囲に絶縁膜25を形成する。その後、前記導体層1c表面に形成された絶縁膜25をCMP(Chemical Mechanical Polishing)やプラズマエッチング法で除去し、CVD(Chemical Vapor Deposition)でポリシリコン26を埋めることで形成する。ポリシリコン26を埋める際には、2回に分けて埋めても良く、1回目の埋め込み後に導電性不純物を熱拡散によって前記ポリシリコン26に注入させることで、前記ポリシリコン26の電気的抵抗を下げることもできる。このような貫通電極を用いることで、前記導体層1cに形成される構成要素との電気的な信号入出力を前記支持基板1a側から行うことができ、ガラスを用いた陽極接合や、その他接着剤を用いで前記台座15上にキャップ100を設置した場合でも外部との信号伝達が容易にできる。なお、符号16P、41Pはパッドを示す。
前記支持基板1aには基板電極47を介して一定電位が印加されており、外部からの電磁ノイズによる帯電や静電結合による信号の伝播を遮断している。前記台座15によって囲まれる領域の中には、前記中間層1bを介して前記支持基板1aに固定される固定部6が形成され、その固定部6には、後述する励振素子2A、3Aを支持する支持梁5A、5B、5C、5D、5E、5Fが接続されている。また、固定部6には、貫通電極27が形成されており、後述する制御LSI50からの搬送波Vcがパッド27Pと前記貫通電極27を介して印加される。
図6では、前記支持基板1aの表面上に形成される配線形状を示す。本実施例では、図6で示す配線パターンを用いることで必要に応じて前記貫通電極同士を束ねている。本実施例では、励振素子2A、3A外側に配置されている駆動電極8A、8Bに駆動信号を供給する貫通電極17、18同士を配線17W連結している。後述する制御LSI50からの駆動信号はパッド17Pを介して前記駆動電極8A、8Bに印加される。前記励振素子2A、3Aの内側にある駆動電極9A、9Bも外側同様、配線19Wによって束ねられた貫通電極19、20にパッド19Pを介して駆動信号が供給される。
モニタ電極11A、11Bと12A、12Bに関しても駆動電極同様、夫々配線21Wと23Wによって連結され、夫々のパッド21P、23Pを介して制御LSI50とワイヤボンディングや半田ボールのような手段を用いて接続される。符号32P、33P、34P、35P、42P、43P、44Pはパッドを示す。
前記駆動電極8A、8B、9A、9Bなど、前記導体層1cに形成される電極同士を、貫通電極を用いて前記支持基板1a側に引き出し、前記支持基板1aの表面に形成される配線層を用いて必要に応じて束ねることができる。このような方法によれば、同一基板1内で電極同士を束ねることができるため、ワイヤボンディングなどの手段を用いる方法に比べ、小型化が可能となる。更に、フォトリソグラフィなど半導体バッチプロセスで形成できるため、歩留りが高く、外部の振動によってワイヤが揺れたり、倒れて他の部分と接触したり、揺れることでワイヤと基板間の寄生容量が変動しその結果センサの特性が変化もしくは不安定になることが無いため、高信頼性が確保できる。
支持梁5A〜5Fは、前記第1方向に直交する前記第2方向に互いに反対方向に延設され、励振方向である前記第1方向(x方向)には柔らかく、検出方向である前記第2方向(y方向)には硬く、一端が前記固定部6に繋がっていて前記y方向に対して互いに対称的に配置されている少なくとも2本の固定側梁と、この固定側梁の他端にx方向に延設されx軸方向にも、y軸方向にも変形し難い自由梁と、この自由梁に固定側梁と並行で所定の間隔を隔て、励振方向(x方向)には柔らかく、検出方向(y方向)には硬く、一端が前記自由梁に、もう一端が前記励振素子2A、3Aに繋がっていて前記y方向に対して互いに対称的に配置されている少なくとも2本の支持側梁とで構成されている。
この支持梁5A〜5Fは、励振素子2A、3Aとリンク梁7とで駆動振動系を形成する。この駆動振動系では、支持梁5A〜5Fとリンク梁7がばねとなり、励振素子2A、3A等可動部が錘となるため、前記駆動振動系の固有振動数ωxは(kx/m)1/2として定義できる。ここで、支持梁5A〜5Fのx方向ばね定数kxは、支持梁5A〜5Fの形状、構成材料のヤング率などの関数となるが、構成材料のヤング率は、構成材料固有の物性値でありながらも材料の内部応力によっては見かけ上の値が変化する。
そこで、前記支持梁5Aの内部応力の有限要素解析を行った。図7A(a)に支持梁5Aの詳細構成を示す。まず、解析条件に関して説明した後、支持梁5Aを採用することで得られる効果について説明する。
本実施例の角速度センサS3は図5に示すように異種材料が積層されている前記SOI基板1を用いている。また、前記台座15上には後述する封止用のキャップ100が接合され、図9の実装図で示すようにセンサエレメントS3EはLSI50の上に実装され、さらにPKG150に搭載される。つまり、角速度センサS3は線膨張係数が異なる複数材料の積層構造として形成される。このような積層構造を持つセンサが、例えば車のエンジンルームなど温度変動が激しい場所にて使われる場合は、各々の材料の線膨張係数の差によって前記PKG150や、LSI50、SOI基板1が変形し、前記固定部6の位置が変動する。
材料力学の理論によれば温度変動と線膨張係数差によって、前記センサエレメントS3Eは均一な曲率を持つように変形する。そのため、前記支持梁5Aに接続されている固定部6は4つともセンサエレメントS3Eの中心から放射線状に離れる方向若しくは、近づく方向に移動する。有限要素解析では、前記固定部6がセンサエレメントS3Eの中心から1μm程度離れた場合の前記支持梁5Aのy方向主応力分布を求めた。
ここで、y方向主応力成分に注目した理由は、前記固定部6がセンサ中心部に対して放射線状に移動した場合、x方向の移動分においては前記支持梁5Aが変形することで吸収され内部応力が発生することはない。しかし、y方向の移動においては、前記支持梁5Aを長さ方向に伸ばす若しくは圧縮させる方向に働くため、y方向に硬く形成されている前記支持梁5Aの内部にはy方向の圧縮若しくは引っ張り応力が発生する。特に、y方向の内部応力は前記支持梁5Aのx方向のばね定数kxに影響を及ぼすため、式1の逆相振動モード周波数ωxとコリオリ力Fcが変動する。すなわち、センサの感度に影響を及ぼす。そのため、y方向主応力に注目し、解析した。
その結果、前記固定部6に接続されている4本の固定側梁(5A1、5A4、5A5、5A8)と、前記励振素子2Aに接続されている4本の支持側梁(5A2、5A3、5A6、5A7)には、前記固定部6の位置変動による内部応力を互いに打ち消すように内部応力が発生しており、支持梁5A3と5A6には強い引っ張り応力がかかること、支持梁5A2と5A7には強い圧縮応力がかかること、一方、他の支持梁にかかる応力は弱いことがわかった。特に、支持梁5A2の圧縮応力と支持梁5A6の引っ張り応力は励振素子2Aとの接続部側で強く、また、支持梁5A3の引っ張り応力と支持梁5A7の圧縮応力は自由梁200との接続部側で強いことが分かった。その故、前記SOI基板1などの変形やひずみに起因する前記支持梁5Aの内部応力は支持梁5Aの構成する要素間で相殺され、前記支持梁5Aのばね定数kxの変動を抑えることができるため、前記駆動振動系の固有振動数ωxの変動や、内部応力に起因する駆動振幅対駆動信号Vdの比における線形性悪化も抑えられる。
広い範囲の温度でも前記駆動振動系の固有振動数ωxの変動が抑制されるため、LSI50による高度な温度特性補正を必要とせず、センサ性能の高信頼化や、LSIの小型化、センサ出荷時の温度特性補正の簡素化による低コスト化が実現できる。
さらに、前記支持梁5A〜5Fを構成する前記固定側梁と前記支持側梁は、励振方向(x方向)には数μmの幅を持ちながら数百〜千μmの両持ち折り返し梁になるように形成されるため柔らかく、検出方向(y方向)と面外方向(z方向)には、厚さ数十μmの前記導体層1cを用いることと共に前記固定部6に前記励振素子2Aが挟まれるように対称的に配置されているため硬く形成されている。これにより、前記駆動振動系の第1次固有モードを前記第1方向(x方向、励振方向)における同相振動モードに、そして、第2次固有モードを逆相振動モードにすることが実現できた。
図7A(a)(b)(c)図7B(a)(b)(c)は、前記対称配置型支持梁5A〜5Fを使うことで前記面外方向(z方向)のばね定数kzが大きくできる、つまり、z方向の剛性が高くできることを説明する模式図である。図7A(a)(b)(c)は前記対称配置型支持梁5Aにz方向の外力Fを印加した場合の支持梁5Aと前記励振素子2Aの変形の様子を示した図であり、図7B(a)(b)(c)は一つの比較例として非対称配置型支持梁を採用した場合の支持梁と前記励振素子2Aの変形の様子を示した図である。図7A(a)、図7B(a)には平面図を、図7A(b)、図7B(b)には変形前の側面図を、図7A(c)、図7B(c)には変形後の側面図を示す。
まず、(1)対称配置型支持梁の場合においては、前記固定部6が前記励振素子2Aを中心に対称的に挟むように配置され、その固定部6から前記固定側梁5A1、5A4、5A5、5A8が前記励振素子2Aから遠ざかるように形成され、各自由梁で折り返され、前記支持側梁5A2、5A3、5A6、5A7が前記励振素子2Aに接続されるような形に配置したため、前記支持梁5Aによって両持ち梁のような形で支持・拘束される前記励振素子2Aがz方向外力Fによって前記支持基板1aから離れる若しくは近づく方向に変位するためには、図7A(c)で示すように前記支持梁5Aを構成している固定側梁と支持側梁は‘S’字のような3次曲線の形で変形することになる。従って、前記外力Fは、前記支持梁5A内部の伸縮として吸収され、前記励振素子2Aのz方向への変位は後述する非対称配置型支持梁の場合と比べ小さくなる。式3のように前記支持梁5Aのz方向ばね定数kzを定義した場合、ばね定数kzは外力Fに対するz方向の変位zに反比例の関係となり、後述する非対称配置型支持梁構造に比べ大きいことが証明できる。
Figure 2014095716
図7B(a)で示す非対称配置型支持梁の場合においては、自明であるため詳細は説明しないが、x方向とy方向におけるばね定数kx、kyは前記対称配置型支持梁と同等である。しかし、支持梁が励振素子2Aを片持ち梁のような形で支持するため、外力Fに対するz方向の変位zが相対的に大きく、ばね定数kzは相対的に小さい値となる。
前記対称配置型支持梁5A〜5Fを採用したことで得られる他の効果は、両持ち梁のような形で支持されている前記励振素子2Aが、前記z方向の外力Fに対して、前記支持基板1aと並行を保ちながらz方向に移動することである。後ほど詳細を説明するが、前記励振素子2A、3Aとコリオリ素子2B、3Bのx方向及びy方向の変位を容量の変化として検知する駆動振幅モニタ電極11、12や検出電極13、14の場合、各電極の値を夫々差動検出することで、同相成分を相殺し、逆相成分のみを出力している。前記励振素子2Aがz方向に並行移動する場合、その移動に伴う前記駆動振幅モニタ電極11、12及び検出電極13、14の容量変化は同相成分として現れるため、差動検出時互いに相殺される。従って、よりz方向の振動外乱にロバストな(強い)センサを提供することができる。
前記励振素子2Aと3Aは、励振方向であるx方向には柔らかく、y方向とz方向には硬い前記支持梁5A〜5Fにより支持され、前記支持基板1a上に懸架されている。図面上では省略しているが、ここでも、実施例1、実施例2同様、梁など他の可動部に比べ比較的に広い幅を持つ前記励振素子2A、3Aと後述するコリオリ素子2B、3Bには前記ホール4を形成し、前記中間絶縁層1bの除去を容易にしている。
前記励振素子2Aと3Aは、‘Y’字のような開ループ形状としている。‘Y’字の3つの先端部には前記対称配置型支持梁5A〜5Fが設置されている。このような構造と配置によれば、前記温度変動による基板1の変形などの歪が発生した場合でも、前記励振素子2A、3Aが変形することで前記基板1の変形を吸収するため、前記支持梁5A〜5Fや前記励振素子2A、3Aが破壊されることなく、広い温度範囲で使用可能な角速度センサを提供することができる。
その詳細なメカニズムや得られる効果について図4を参照しながら説明する。まず、センサエレメントS3Eの中央部に配置されている前記支持梁5Cと5Dにおいては、前記SOI基板1が温度変動によって変形する場合でも接続されている前記固定部6が近い場所に集結しているためその移動量は微小であり、前記支持梁5C、5Dの内部に大きい応力が発生することはない。しかし、前記支持梁5A、5B、5E、5Fの固定部6は、比較的中心から遠い場所に位置しているため、その移動量も比較的に大きく、前記支持梁5A、5B、5E、5Fには比較的大きい内部応力が発生することになる。前述したように、前記支持梁5A〜5Fは、対称配置構造になっているため、発生した内部応力は夫々の支持梁の内部で相殺される。ただし、発生した内部応力が各支持梁5A〜5Fを構成する前記固定側梁や支持側梁の降伏応力を超える場合には、破壊が発生する。そのため、本実施例3の角速度センサS3では、‘Y’字の励振素子2A、3Aを採用し、その先端部を前記支持梁5A〜5Fで支持することで、前記基板1の変形に追従して前記励振素子2A、3Aを変形させ、前記基板1の変形を吸収することで例えば、―50〜150℃のような広い使用温度範囲を実現した。
更に、‘Y’字の形状を持つ前記励振素子2A、3Aの先端部に前記支持梁5A〜5Fを配置することで、前記励振素子2A、3Aは、夫々の外周円状に3点ずつの支持点を持つことになる。つまり、温度変動に強いと言われている、従来の1点支持や、2点支持に比べ、z軸方向や、x、y、z軸周りの回転剛性を高くすることができ、励振や検出に用いるx軸とy軸に並行移動するモード周波数から、各軸に対する回転モードやねじれモードなど不要モード関連固有振動数を離すことができた。これら、不要モードは、前記励振・検出モードとはことなる振動系となるため、その温度特性(温度変動に伴う周波数変動特性)も異なり、励振・検出周波数と隣接した周波数に存在する場合には、特定温度で振動モードが混じるなど誤動作の原因となる。
本実施例3の角速度センサS3では、前記‘Y’字型励振素子2A、3Aの先端を前記支持梁5A〜5Fで支持することで、限定するわけではないが、前記同相振動モード周波数として10〜12kHz、逆相モード周波数と検出モード周波数として13〜18kHz、それ以外の不要モード周波数は19kHz以上を持つセンサエレメントS3Eを実現した。
駆動電極8A、8B、9A、9Bには、夫々貫通電極17、18、19、20を介して駆動信号Vdを印加することで、前記励振素子2A、3Aを逆相モードに加振する。ここで、前記駆動電極8Aと8B、9Aと9Bは実施例1、2同様夫々電気的に連結されており、駆動の仕組みに関しても説明済みであるのでここでは説明を省略する。
駆動振幅モニタ電極11A、11B、12A、12Bには、夫々貫通電極21、22、23、24が形成され、実施例1、2同様前記振動振幅モニタ電極11Aと11B、12Aと12Bは、前記CV変換部53の前で電気的に連結されている。これによって得られる基本的な効果や、駆動振幅を検出するための回路構成、検出メカニズムは実施例1、2と同様である。
本実施例の角速度センサS3は、前記駆動電極8A、8B、9A、9Bと前記駆動振幅モニタ電極11A、11B、12A、12Bのような駆動(x方向)を妨げる方向(y方向に伸びる方向)に設置されている電極にはクシ歯構造を採用している。電磁気学の理論からクシ歯型電極構造は平行平板型電極構造に比べ、駆動振幅Xと駆動信号Vdの比と、駆動振幅モニタ電極の容量変化量と駆動振幅Xの比における線形性が優れる。更に、x方向の駆動振動を妨げるように設置される電極をクシ歯型にすれば、流体力学の理論から固定電極と可動電極間にはスライドダンピングが支配的となり、並行平板型電極で発生するスクィーズダンダンピングより減衰が小さくできる。すなわち、高い機械品質係数(Q値)を得ることができ、周辺圧力などの環境条件が同じであれば、小さい駆動信号Vdで大きい駆動振幅Xを得ることができる。
しかし、実施例1の角速度センサS1のようにx方向にもy方向にも動く前記錘2、3を持つ構造にクシ歯型電極を採用した場合には、x方向の振動外乱による駆動振幅モニタ電極の容量変化はCV変換部に入力される前に相殺できるとしても、y方向の振動外乱によるモニタ電極の容量変化はCV変換部に入力される。従って、その大きさによっては、CV変換部を飽和させるため、AGCとAFCに正しい信号が入らず、センサとしての機能を喪失する恐れがある。
本実施例の角速度センサS3は、y方向には硬い前記支持梁5A〜5Fで前記励振素子2A、3Aを支持しているため、前記駆動振幅モニタ電極11A、11B、12A、12Bのy方向の振動外乱に対しての感度は低い。そのため、高いQ値を確保しながらもx、y両方向共に振動外乱にロバストな(強い)センサを実現することができる。
コリオリ素子2B、3Bは、励振方向であるx軸方向には硬く、検出方向であるy軸方向には柔らかい夫々4つの検出梁36によって励振素子2A、3Aに接続されている。そのため、コリオリ素子2B、3Bは、励振素子2A、3Aのx軸方向の振動に追従して励振素子2A、3Aと同じ振幅、同じ位相で励振方向に振動する。
検出電極28、29、30、31は、コリオリ素子2B、3Bに接続されている可動電極と支持基板1aに中間絶縁層1bを介して固定されている固定電極によって容量を形成しており、各々の固定電極には検出電極の容量変化に応じて発生する電荷を後述する検出回路に伝達するための貫通電極32、33、34、35が形成されている。また、検出回路については図8に示しており、後述する。
サーボ電極37、38、39、40は、コリオリ素子2B、3Bに接続されている可動電極と支持基板1aに中間絶縁層1bを介して固定されている固定電極によって容量を形成しており、各々の固定電極には角速度Ωによって前記コリオリ素子2B、3Bに発生する式1のコリオリ力Fcを打ち消す静電力Fsを発生させるための電圧を印加する貫通電極41、42、43、44が形成されている。信号伝達経路については、検出回路と合わせて図8に示しており、後述する。
すなわち、導体層1cに形成される台座15、固定部6、駆動電極8、9の固定電極、駆動振幅モニタ電極11、12の固定電極、検出電極28、29、30、31固定検出電極、及びサーボ電極37、38、39、40の固定電極など固定要素は、下層に形成されている中間絶縁層1bを介して支持基板1aに固定されている。図4の角速度センサS3の全体構成模式図では、固定要素にハッチングを付している。
一方、励振素子2A、3A、コリオリ素子2B、3B、および梁5A〜5F、7、36など可動要素は、下層に形成されている中間絶縁層1bが除去され、固定部6に懸架された状態となっている。このため、前記可動要素は、SOI基板(支持基板1a)の主面に平行な導体層1cの平面内で移動できるように構成されている。
図8には、前記コリオリ素子2B、3Bの検出方向(y方向)振幅yを検出するための検出回路と、静電力を用いることで前記コリオリ力Fcを打ち消すフィードバック制御回路を示す。コリオリ素子2B、3Bのy方向における変位yは、変位に伴う前記並行平板型の検出電極28、29、30、31の容量変化を電気信号に変換することで検出する。検出電極28〜31の容量に比例して発生する電荷はCV変換部57、61とAD変換部58、62に入力され電圧信号に変換された後、差動検出部59、63でy方向変位に比例した信号に変換される。その後、同期検波部60、64で駆動周波数及び、それより低い周波数に変換される。変換された信号はサーボ制御部68、69で、規定値と比較され、前記コリオリ素子2B、3Bに発生しているコリオリ力Fcを打ち消すように信号の大きさや周波数、位相を調整した後DA変換部70、71と、差動演算処理部65に入力される。DA変換部70、71に入力されたデジタル信号はアナログ電圧信号に変換され、夫々のサーボ電極37、38、39、40に入力される。角速度Ωによってコリオリ素子2B、3Bに発生するコリオリ力Fcは、サーボ電極37、38、39、40によって発生する静電サーボ力Fsによって相殺されるため、前記コリオリ力Fcによるコリオリ素子2B、3Bのy方向変位yは必要最小限に制限される。
すなわち、前記サーボ制御部68、69の信号はコリオリ力Fcに相当する信号となるため、サーボ制御部68、69からの信号をそのまま差動演算処理部65で処理し、LPF66を通してセンサ出力としている。
サーボ制御を用いることで得られる効果としては、出力線形性向上、封止圧力変動ロバスト性向上がある。式4は、コリオリ素子2Bがy方向に変位した場合の検出電極28、29の容量差をΔCとしてまとめた式である。この式から、検出方向変位yをそのままセンサの出力として用いる場合は、変位yが大きくなるに従ってセンサの出力となるΔCは非線形的な挙動を示すことが分かる。
Figure 2014095716
しかし、サーボ制御を行えば、式2で示すようにコリオリ力Fcと検出変位yは線形的な関係であり、変位yもほぼ0に維持されるため変位yとΔCも線形的な関係となる。式5はサーボ電極37、38に作用するサーボ力Fsを表す計算式である。この式から、変位yを必要最小限に抑えることで、並行平板型のサーボ電極の場合でも、サーボ力Fsと信号電圧Vsは線形的な関係になることが分かる。すなわち、センサの出力に関連する全項目が入力角速度Ωと線形的な関係となるため、センサの出力線形性が向上する。
Figure 2014095716
式2で示すように、検出変位yはコリオリ素子2B、3Bと検出梁36として構成される検出振動系の機械品質係数Qyと比例関係である。検出振動系の固有振動数が前記駆動信号Vdの周波数と一致している場合は、共振現象により検出変位yは検出振動系の固有振動数が前記駆動信号Vdの周波数から十分離れている場合に比べてQy倍大きくなる。このような現象を用いれば、入力角速度Ωに対して大きな検出振幅yを得ることができるため、センサの感度を向上させることができる。しかし、共振現象を用いることで前記検出振幅yがQy倍され最大振幅まで到達するためには、一定の時間を必要とする。そのため、センサの応答速度に制限が発生する恐れがある。更に、前記機械品質係数Qyは、センサエレメントS3Eの封止圧力に大きく依存する。そのため、初期的な封止圧力のばらつきや、経時的に封止圧力が変動した場合にはQyも変動し、センサの感度ばらつきや感度変動も発生する恐れがある。
しかし、サーボ制御でば、ほぼ無限小の時間でフィードバックを行い、前記検出変位yをほぼ無限小に抑えている。結局、検出変位yを用いてフィードバックは行っているものの結果的には前記コリオリ力Fcをサーボ力Fsで打ち消し、サーボ力Fsを発生させるために印加した電圧値をセンサ出力値としている。すなわち、サーボ制御により電気的なダンピングを付加することで、Qyの影響を最小限に抑制している。そのため、前記検出振動系の固有振動数と前記駆動信号Vdの周波数を一致させている場合でも、高速な応答が得られることと、封止圧力の初期ばらつきや、経時的な封止圧力変動が発生した場合でもセンサの感度を一定に維持することができる。
図9にはセンサの実装形態を示す。前記台座15上には、キャップ100が角速度センサエレメントS3Eを覆うように配置、接合されている。このキャップ100は、例えば、ガラス基板から形成されており、シリコンよりなる台座15と陽極接合によって接合されている。さらに、このキャップ100には、空間101の経時的な圧力変動を制御するためのガス吸収剤(ゲッター)を成膜してもよい。
キャップされた角速度センサエレメントS3Eはセラミックパッケージ150に信号処理用のLSI50とともに実装される。まず、接着剤151を介して前記セラミックパッケージ150にLSI50を固定したあと、前記角速度センサエレメントS3Eを前記LSI50上に接着固定する。その後、ワイヤボンディングを用いて、LSI50、角速度センサエレメントS3E、セラミックパッケージ150の外部入出力端子154間を導電性ワイヤ152で接続する。最後に蓋153で封止することで完成となる。
ここで図示はしないが、センサエレメントS3EやLSI50など内容物を入れるPKGとしては、前記セラミックPKG150の代わりにプラスチックPKGなどを用いても良く、前記導電性ワイヤ152など内容物が保護でき、外部との信号入出力ができるものであれば良い。
以上述べたように、本実施例によれば、振動外乱があるような環境においても、SNRを維持できる高性能慣性センサを提供することができる。また、励振素子の逆相振動方向(x方向:第1方向)とは異なる方向(y方向:第2方向)に硬い支持梁を用いることにより高いQ値を確保することができる。また、励振素子をY字型とし、その3箇所の先端部に支持梁を配置することにより、z軸方向や、x、y、z軸周り回転剛性を高くすることができ、励振や検出に用いるx軸とy軸に並行移動するモード周波数から、各軸に対する回転モードやねじれモードなど不要モード関連固有振動数を離すことができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
(実施例4)
第4の実施例について図10を用いて説明する。なお、実施例1〜3のいずれかに記載され、本実施例に未記載の事項は特段の事情がない限り本実施例にも適用することができる。図10は、本実施例4における角速度センサS4のコリオリ素子2B、3Bの検出電極28、29、30、31とサーボ電極37、38、39、40及び回路構成を示す回路図である。センサエレメントの製造方法や、構成、駆動回路などそれ以外の構成要素と回路については実施例3の角速度センサS3と同様であり、説明を省略する。
本実施例4では、コリオリ素子2B、3Bが第2方向(y方向)に逆相に変位した場合、同じ方向(増える方向若しくは減る方向)に静電容量が変化する前記検出電極(28と31、29と30)同士をも前記CV変換部の前で互いに電気的に接続している。
前記コリオリ素子2B、3Bが逆相振動している状態で、z軸周りの角速度Ωが印加されると、前記コリオリ素子2B、3Bにはy方向にコリオリ力Fcが発生し、印加角速度Ωに比例したy方向の振動yが発生する。前記コリオリ素子2B、3Bは励振素子2A、3Aと共に前記第1方向(x方向)に逆相振動しているため、前記y方向の振動も逆相となる。
本実施例4の角速度センサS4でも、実施例3の角速度センサS3同様サーボ電極37、38、39、40を備えている。そのため、同期検波部60を通った信号、すなわち、コリオリ力Fc(駆動周波数成分の力)による検出変位yに関してはサーボ制御と前記サーボ電極37、38、39、40における静電力Fsを用いることでほぼ0に抑制することができる。しかし、それ以外の周波数成分の振動に関しては、サーボ制御を行ったとしても検出方向への変位yを抑制することはできず、振動が発生する。
本実施例4の角速度センサS4では、前記コリオリ素子2Bと3Bがy方向に逆相に振動した場合、同じ方向(増える方向若しくは減る方向)に静電容量が変化する前記検出電極28と31同士、29と30同士を前記CV変換部57の前で互いに電気的に接続している。このような電極構成にすることで、前記コリオリ素子2B、3Bがy方向に逆相振動している場合には、前記差動検出部59で逆相振動振幅に比例した出力を得ることができる。その反面、前記コリオリ素子2B、3Bが同相振動する場合は、前記検出電極28と30の容量が増えると前記検出電極29と31の容量が減るため、検出電極28と31の合計として構成される検出電極45と、検出電極29、30の合計で構成される検出電極46の容量は変動しないこととなる。すなわち、振動外乱の周波数に関係なく同相振動には反応せず逆相振動のみに感度を持つ電極を構成することができる。
更に、CV変換部57に入力される前に前記同相振動成分を相殺しているため、大きな同相振動成分が発生した場合でも、前記CV変換部57やAD変換部58が飽和することなく、センサとしての機能を保つことができる。さらに、図示はしないが、低周波領域の振動は減衰させにくく、高周波領域の振動減衰には効果が大きいことが特徴である防振構造など物理的な振動減衰装置と組み合わせることで、高周波振動外乱成分は振動減衰装置で除去し、低周波の振動外乱成分は本実施例4の角速度センサS4で相殺させることができるため、より振動外乱にロバストな(強い)センサを提供することができる。
前記4つの検出電極28、29、30、31を二つの電極45、46に束ねているため、サーボ制御部68に入力される信号も一つとなり、各サーボ電極にも一つの制御信号を位相のみ反転させて使っている。すなわち、前記検出電極45、46同様、前記コリオリ素子2Bと3Bがy方向に逆相に振動した場合、同じ方向(増える方向若しくは減る方向)に静電容量が変化する前記サーボ電極37と40同士、38と39同士を電気的に接続している。そのため、本実施例4の角速度センサS4の検出とサーボ回路構成は、図8に示す実施例3の角速度センサS3の検出とサーボ回路構成に比べ、その規模を約半分に減らすことができ、前記LSI50の小型化や低コスト化に有利となる。
前記サーボ制御部68からの信号はLPF(低帯域通過フィルター)66を通って印加された角速度の値として出力される。
以上述べたように、本実施例によれば、実施例3と同様の効果を得ることができる。また、2つのコリオリ素子がy方向(第2方向)に逆相振動した場合に同じ方向に静電容量が変化する検出電極同士をそれぞれCV変換部の前で互いに電気的に接続することにより、振動外乱の周波数に関係なく同相振動には反応せず、逆相振動のみに感度を持つ電極を構成することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
以上、本願発明を詳細に説明したが、以下に主な発明の形態を列挙する。
(1)二つの錘と、前記二つの錘を第1方向において互いに逆相に変位させる手段と、前記第1方向に対する前記二つの錘のそれぞれの変位を静電容量の変化として検出する2組の第1電極と、前記第1方向とは異なる第2方向に対する前記二つの錘のそれぞれの変位を静電容量の変化として検出する2組の第2電極と、前記第1電極の容量変化を電気信号に変換する第1のCV変喚部と、前記第2電極の容量変化を電気信号に変換する第2のCV変換部とを備えた振動型の慣性センサにおいて、
前記二つの錘が前記第1方向に逆相に変位した場合に互いに静電容量が増加する1組の前記第1電極同士が電気的に接続され、同場合に互いに静電容量が減少する1組の前記第1電極同士が電気的に接続され、それぞれが前記第1のCV変換部に接続されていることを特徴とする慣性センサ。
(2)二つの錘と、前記二つの錘を第1方向において互いに逆相に変位させる手段と、前記第1方向に対する前記二つの錘のそれぞれの変位を静電容量の変化として検出する2組の第1電極と、前記第1方向とは異なる第2方向に対する前記二つの錘のそれぞれの変位を静電容量の変化として検出する2組の第2電極と、前記第1電極の容量変化を電気信号に変換する第1のCV変喚部と、前記第2電極の容量変化を電気信号に変換する第2のCV変喚部とを備えた振動型の慣性センサにおいて、
前記二つの錘が前記第2方向に逆相に変位した場合に互いに静電容量が増加する1組の前記第2電極同士が電気的に接続され、同場合に互いに静電容量が減少する1組の前記第2電極同士が電気的に接続され、それぞれが前記第2のCV変換部に接続されていることを特徴とする慣性センサ。
本発明は、自動車、ロボットなどの姿勢検知、デジタルカメラの手ぶれ補正、ナビゲーションの姿勢・方向検知、ゲーム機の姿勢検知用のセンサなどの分野に幅広く利用することができる。特に、移動体での使用や、周辺にモーターやバルブ、スピーカなど振動発生源がある場合にその威力を発揮することが期待できる。
S1…角速度センサ、S2…角速度センサ、S3…角速度センサ、S4…角速度センサ、1a…支持基板、1b…中間絶縁層、1c…導体層、2…錘、2A…励振素子、2B…コリオリ素子、3…錘、3A…励振素子、3B…コリオリ素子、4…ホール、5…支持梁、6…固定部、7…リンク梁、8…駆動電極、8A…駆動電極、8B…駆動電極、9…駆動電極、9A…駆動電極、9B…駆動電極、10…共通電極、11…駆動振幅モニタ電極、11A…駆動振幅モニタ電極、11B…駆動振幅モニタ電極、12…駆動振幅モニタ電極、12A…駆動振幅モニタ電極、12B…駆動振幅モニタ電極、13…検出電極、14…検出電極、15…台座、16…貫通電極、17…貫通電極、18…貫通電極、19…貫通電極、20…貫通電極、21…貫通電極、22…貫通電極、23…貫通電極、24…貫通電極、25…絶縁膜、26…ポリシリコン(導体膜)、27…貫通電極、28…検出電極、29…検出電極、30…検出電極、31…検出電極、32…貫通電極、33…貫通電極、34…貫通電極、35…貫通電極、36…検出梁、37…サーボ電極、38…サーボ電極、39…サーボ電極、40…サーボ電極、41…貫通電極、42…貫通電極、43…貫通電極、44…貫通電極、45…検出電極、46…検出電極、47…基板電極、50…LSI、51…AFC、52…AGC、53…CV変換部、54…AD変換部、55…差動検出部、56…同期検波部、57…CV変換部、59…差動検出部、58…AD変換部、60…同期検波部、61…CV変換部、62…AD変換部、63…差動検出部、64…同期検波部、65…差動演算処理部、66…LPF(低帯域通過フィルター)、68…サーボ制御部、69…サーボ制御部、70…DA変換部、71…DA変換部、100…キャップ、101…空間、150…パッケージ、151…接着剤、152…ワイヤ、153…蓋、154…外部入出力端子、200…自由梁。

Claims (6)

  1. 励振方向に変位可能である励振素子と、
    検出梁を介して前記励振素子と接続され、前記励振方向と垂直な検出方向に変位可能であるコリオリ素子と、
    前記励振素子を挟む位置に配置される複数の固定部と、
    前記複数の固定部と前記励振素子とを接続する支持梁と、をそれぞれ2組有し、
    2組の前記励振素子を、前記励振方向において互いに逆相に変位させる駆動信号を、2組の前記励振素子に印加する2組の駆動電極と、
    2組の前記励振素子のそれぞれの、前記励振方向または前記検出方向に対する変位を、静電容量の変化として検出する2組のモニタ電極と、
    2組の前記モニタ電極の静電容量の変化を、電気信号に変換するCV変換部と、を有し、
    前記支持梁のそれぞれは、
    一端が前記固定部に接続され、前記励振素子と遠ざかるように形成され、他端が自由梁に接続される固定側梁と、
    前記自由梁と前記励振素子とを接続する支持側梁と、をそれぞれ2組含み、
    2組の前記励振素子が前記励振方向に逆相に変位した場合に互いに静電容量が増加する1組の前記モニタ電極同士が電気的に接続され、同場合に互いに静電容量が減少する1組の前記モニタ電極同士が電気的に接続され、それぞれが前記CV変換部に接続されることを特徴とする慣性センサ。
  2. 励振方向に変位可能である励振素子と、
    検出梁を介して前記励振素子と接続され、前記励振方向と垂直な検出方向に変位可能であるコリオリ素子と、
    前記励振素子を挟む位置に配置される複数の固定部と、
    前記複数の固定部と前記励振素子とを接続する支持梁と、をそれぞれ2組有し、
    2組の前記励振素子を、前記励振方向において互いに逆相に変位させる駆動信号を、2組の前記励振素子に印加する2組の駆動電極と、
    2組の前記コリオリ素子のそれぞれの前記検出方向に対する変位を、静電容量の変化として検出する2組の検出電極と、
    2組の前記検出電極の静電容量の変化を、電気信号に変換するCV変換部と、を有し、
    前記支持梁のそれぞれは、
    一端が前記固定部に接続され、前記励振素子と遠ざかるように形成され、他端が自由梁に接続される固定側梁と、
    前記自由梁と前記励振素子とを接続する支持側梁と、をそれぞれ2組含み、
    2組の前記励振素子が前記励振方向に逆相に変位した場合に互いに静電容量が増加する1組の前記検出電極同士が電気的に接続され、同場合に互いに静電容量が減少する1組の前記検出電極同士が電気的に接続され、それぞれが前記CV変換部に接続されることを特徴とする慣性センサ。
  3. 請求項1において、
    2組の前記コリオリ素子の前記検出方向への変位を抑制する2組のサーボ電極を更に有し、
    2組の前記コリオリ素子が前記検出方向へ逆相に変位した場合に互いに静電容量が増加する1組の前記サーボ電極同士が電気的に接続され、同場合に互いに静電容量が減少する1組の前記サーボ電極同士が電気的に接続されることを特徴とする慣性センサ。
  4. 請求項1または2において、
    前記固定側梁および前記支持側梁のそれぞれは、前記検出方向に延伸し、
    前記自由梁のそれぞれは、前記励振方向に延伸することを特徴とする慣性センサ。
  5. 請求項1または2において、
    2組の前記励振素子のそれぞれは、Y字型であり、3つの先端部に前記支持梁が配置されることを特徴とする慣性センサ。
  6. 請求項1または2において、
    2組の前記励振素子を接続するリンク梁をさらに有することを特徴とする慣性センサ。
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