JP2014094806A - 乗客コンベア用給油監視システム - Google Patents

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Abstract

【課題】乗客コンベアに用いられるチェーンへの潤滑油の供給不良を適時に発見および解消することができる乗客コンベア用給油監視システムを提供することである。
【解決手段】エスカレータを駆動するチェーン25,32に対向して配置された給油ノズル36a,36bと、給油ノズル36a,36bに接続される給油配管40a,40bと、タンク48に貯留された潤滑油を給油配管40a,40bを介して給油ノズル36a,36bに供給するポンプ46と、給油ノズル36a,36bに供給される潤滑油の圧力を検出する圧力センサ38a,38bと、ポンプ46の作動を制御するコントローラ50とを備える。コントローラ50は、ポンプ46の作動によって給油ノズル36a,36bに潤滑油が供給されたときに圧力センサ38a,38bによって検出される給油圧が予め設定された適正範囲内にない場合に発報信号を生成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、エスカレータ等の乗客コンベアにおいて用いられるチェーンへの潤滑油の給油状態を監視するシステムに関する。
従来、商業施設や公共施設等にエスカレータが広く設置されている。エスカレータは、多数の踏段が階段状に連なって移動し、踏段上の乗った利用者を上階と下階との間で搬送するものである。上り移動するエスカレータでは、多数の踏段が上階乗降口において下側に潜り込み、そこからトラス内を上階から下階へと移動し、そして下階乗降口で上側に現れて、利用者が乗り込めるようになる。一方、下り移動するエスカレータでは、多数の踏段がこの逆で移動する。
上記にように移動する多数の踏段には、幅方向両側に無端状のステップチェーンがそれぞれ連結されている。そして、これらのステップチェーンがモータ駆動によって回転するスプロケットで上階と下階の間を周回移動することによって、上記踏段を移動させるように構成されている。
上記ステップチェーンは、金属製であり、発錆が生じると強度低下や破断等の不具合が発生する可能性が高くなる。そのため、ステップチェーンに定期的に潤滑油を塗布または供給することによって、ステップチェーンの防錆を行っている。このようなステップチェーンへの潤滑油の供給は、保守員によって人的に行われたり、あるいは、ステップチェーンに対向配置された給油ノズルから潤滑油を定期的に自動吐出させることによって行われたりする。
例えば、特許文献1には、モータの動力をステップチェーン駆動用スプロケットに伝達する駆動用チェーンに、異常音発生時に潤滑油を自動的に供給するように構成したエスカレータが記載されている。
また、特許文献2には、ステップチェーンに潤滑油を自動給油するためのノズルを備えたエスカレータが開示されている。このエスカレータでは、潤滑油を貯留する給油タンクが各階にそれぞれ設けられ、最上階の給油タンクから各階の給油タンクへと配管を介して順次に流れるように構成して、各階給油タンクへの給油作業を改善することが記載されている。
また、特許文献3には、エスカレータの駆動部に一定時間毎に潤滑油を供給する潤滑油供給装置において、周囲の温度を検出するための温度検知手段と、温度に応じて潤滑油を供給する時間を調整する手段とを備え、温度検出手段によって検出された温度によって潤滑油の給油時間を該調整手段により変化させることで潤滑油の粘度に関係なく常に一定量の潤滑油を供給する構成としたエスカレータ用潤滑油供給装置が記載されている。
また、特許文献4には、上部機械室に入ることなく、エスカレータのチェーンオイル給油装置のオイルタンク内にオイル残存量を容易に点検でき、また簡便にオイルタンクにオイルを補給可能にしたチェーンオイル補給装置が記載されている。
さらに、特許文献5には、屋外型エスカレータにおいて、通常の運転時間積算によるインターバル給油に加えて、エスカレータに雨滴センサを設けて雨の降りだし時に追加給油してチェーンの油切れを防止することが記載されている。
特開2010−202349号公報 特開2005−219893号公報 特開平11−180668号公報 特開平9−124265号公報 特開平7−76481号公報
上記特許文献1〜5には、エスカレータのステップチェーンや駆動チェーンに自動給油する構成が記載されているが、チェーンに適正量の潤滑油の供給が行われているかどうかは保守員が休日や夜間等にエスカレータを停止した状態で目視にて行っているのが実情である。そのため、潤滑状態の確認作業に手間と時間がかかり、場合によって保守員訪問のインターバルが空いた場合には潤滑油不足の状態での運転期間が長くなってしまう恐れがある。
本発明の目的は、乗客コンベアに用いられるチェーンへの潤滑油の供給不良を適時に発見および解消することができる乗客コンベア用給油監視システムを提供することである。
本発明に係る乗客コンベア用給油監視システムは、乗客コンベアを駆動するチェーンに対向して配置された少なくとも1つの給油ノズルと、前記給油ノズルに接続される給油配管と、タンクに貯留された潤滑油を前記給油配管を介して前記給油ノズルに供給するポンプと、前記給油ノズルに供給される潤滑油の圧力を検出する圧力センサと、前記ポンプの作動を制御するコントローラと、を備え、前記コントローラは、前記ポンプの作動によって前記給油ノズルに潤滑油が供給されたときに前記圧力センサによって検出される給油圧が予め設定された適正範囲内にない場合に発報信号を生成するものである。
本発明に係る乗客コンベア用給油監視システムにおいて、潤滑油の温度を検出する温度センサをさらに備え、前記コントローラは前記温度センサによって検出された潤滑油の温度に基づいて前記給油圧の適正範囲を変更してもよい。
また、本発明に係る乗客コンベア用給油監視システムにおいて、前記給油ノズルと前記圧力センサとの間の給油配管に連結された圧力調整弁をさらに備え、前記コントローラは、前記コントローラは前記温度センサによって検出された潤滑油の温度と前記圧力調整弁の弁開度情報とに基づいて前記給油圧の適正範囲を変更してもよい。
さらに、本発明に係る乗客コンベア用給油監視システムにおいて、前記コントローラは、前記温度センサによって検出される潤滑油の温度が所定温度より低いとき、前記ポンプの回転数を増加させて前記給油ノズルから前記チェーンに供給される潤滑油の量を一定にしたうえで前記給油圧が適正か否かを判定してもよい。
本発明に係る乗客コンベア用給油監視システムによれば、ポンプの作動によって給油ノズルに潤滑油が供給されたときに圧力センサによって検出される給油圧が予め設定された適正範囲内にない場合にコントローラによって発報信号を生成する構成とした。これにより、給油ノズルからチェーンに適正量の潤滑油が供給されていないことを適時に且つ容易に検知することができ、チェーンの潤滑油不足による発錆を効果的に防止することができる。
本発明の第1実施形態である給油監視システムが適用されるエスカレータの全体構成を概略的に示す図である。 第1実施形態である給油監視システムの構成を示すブロック図ある。 図2の給油監視システムのコントローラにおける処理手順を示すフローチャートである。 第2実施形態である給油監視システムの構成を示すブロック図ある。 図4の給油監視システムのコントローラにおける処理手順を示すフローチャートである。 第3実施形態である給油監視システムの構成を示すブロック図ある。 図6の給油監視システムのコントローラにおける処理手順を示すフローチャートである。
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。また、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて用いることは当初から想定されている。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態である給油監視システム1が適用されるエスカレータ10の全体構成を概略的に示す図である。図1に示すように、エスカレータ10は、上階と下階とに架設されてエスカレータ自体を下方から支持する例えば金属板製のトラス12と、トラス12の上部に設けられる移動手摺14および欄干部16とを備える。
トラス12は、上階乗降口18の床に設置される上部トラス部12a、下階乗降口20の床に設置される下部トラス部12b、および上部トラス部12aと下部トラス部12bとの間を傾斜した姿勢で連結する傾斜トラス部12cを含んで構成される。
上部トラス部12aは、上階乗降口18の床と面一をなす取り外し可能なランディングプレート22で覆われている。上部トラス部12a内には、モータ24および減速機等を含む駆動ユニットや、駆動ユニットによって回動駆動される駆動スプロケット26が配置されている。モータ24の駆動軸に取り付けられる駆動ギヤと駆動スプロケット26とには、無端状の駆動チェーン25が掛け渡されている。これにより、モータ24による駆動力が駆動チェーン25を介して駆動スプロケット26に伝達されるようになっている。一方、下部トラス部12b内には、従動スプロケット28が配置されている。
トラス12内には、多数の踏段30が設けられている。各踏段30の幅方向両端部には、駆動スプロケット26と従動スプロケット28とに掛け渡された無端状のステップチェーン32が固定されている。これにより、モータ24によって駆動スプロケット26が回転駆動されることによって、各踏段30は階段状をなしながら下階と上階との間を上り周回移動または下り周回移動するようになっている。
下階乗降口20の床には、下部トラス部12bの上方を覆ってランディングプレート34が設置されている。ランディングプレート34は、下階乗降口20の床と面一をなして取り外し可能に設けられている。ランディングプレート34は、上階のランディングプレート22と同様に、金属製の板部材により形成されている。
モータ24と駆動スプロケット26とを動力連結する駆動チェーン25には、給油ノズル36aが上方位置に対向配置されている。給油ノズル36aは、駆動チェーン25に潤滑油を供給して塗布することによって、駆動チェーン25に対する防錆と潤滑性の付与を図るものである。給油ノズル36aは、1本の駆動チェーン25に対して複数設けられてもよい。
ステップチェーン32についても同様に、駆動スプロケット26の近傍位置で潤滑油を供給する給油ノズル36bが上方位置に対向配置されている。給油ノズル36bは、ステップチェーン32に潤滑油を供給して塗布することにより、ステップチェーン32に対する防錆と潤滑性の付与を図るものである。
ステップチェーン32は、踏段30の幅方向(移動方向に直交する水平方向をいう)両側に1本ずつ、計2本設けられているので、給油ノズル36bもまた各ステップチェーン32に対応してそれぞれ設けられている。なお、1本のステップチェーン32に対して複数の給油ノズル36bが設けられてもよい。
なお、エスカレータ10には、踏段30の移動に同期して移動手摺14を周回駆動するための無端状の手摺チェーン(図示せず)が設けられていてもよい。その場合、手摺チェーンに潤滑油を供給するための更に別の給油ノズルを対向配置することができる。
エスカレータ10は、さらに、コントローラ50を備える。コントローラ50は、中央処理装置(CPU)、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)などを含んで構成されている。コントローラ50は、エスカレータ10全体の作動を制御する機能を有し、インバータ装置52を介してモータ24の駆動を制御するようになっている。また、コントローラ50は、後述する給油ノズル36a,36による給油が適正に行われているかを開始する機能を有する。
図2は、第1実施形態の給油監視システム1の構成を示すブロック図ある。給油監視システム1は、上記給油ノズル36a,36bと、給油ノズル36a,36bにそれぞれ接続される給油配管40a,40bと、潤滑油を貯留するタンク48と、タンク48に貯留された潤滑油を給油配管40a,40bを介して給油ノズル36a,36bに供給するポンプ46と、給油ノズル36a,36bに供給される潤滑油の圧力を検出する圧力センサ38a,38bと、ポンプ46の作動を制御するコントローラ50とを備える。
本実施形態における給油ノズル36a,36bは、潤滑油の供給量または供給速度が異なるタイプのものを用いている。例えば、給油ノズル36aは、駆動チェーン25に対して潤滑油を点滴状に滴下して供給するタイプであり、給油ノズル36bは、ステップチェーン32に対して潤滑油を糸状または線状に吐出して供給するタイプのものである。ただし、これは例示であって、給油ノズル36aが糸状吐出タイプで給油ノズル36bが点滴状吐出タイプであってもよいし、あるいは、2つの給油ノズル36a,36bに同じ吐出タイプのものを用いても構わない。
タンク48は、エスカレータ10が設置されている施設の各階に設置されてもよいし、該施設の最上階に1つだけ設置されてそこから各階のエスカレータ10に配管によって潤滑油を供給するものであってもよい。また、タンク48には、例えばフロート式の油面センサ(図示せず)を設けて、その検出信号をコントローラ50に送信してタンク48内の油量を監視するようにしてもよい。
ポンプ46は、給油配管44bを介してタンク48に接続されている。また、ポンプ46は、給油配管44aを介して配管ジョイント42に接続されている。そして、配管ジョイント42に分岐して接続された給油配管40a,40bが給油ノズル36a,36bにそれぞれ接続されている。
圧力センサ38aは、給油ノズル36aの近傍において給油配管40aに接続されており、給油ノズル36aへの潤滑油の給油圧力を検出してコントローラ50に送信するようになっている。また、圧力センサ38bは、給油ノズル36bの近傍において給油配管40bに接続されており、給油ノズル36bへの潤滑油の給油圧力を検出してコントローラ50に送信するようになっている。
コントローラ50は、後述するように、ポンプ46の作動を制御して駆動チェーン25およびステップチェーン32への潤滑油の供給を実施するとともに、各圧力センサ38a,38bから受信する潤滑油の給油圧に基づいて、各チェーン25,32への潤滑油の供給が適正に行われているか否かを監視する機能を有する。
また、コントローラ50は、電話回線やインターネット等を介して情報センタ54に発報信号を送信可能に構成されている。ここで、情報センタ54は、エスカレータ10が設置されている施設等の管理室であってもよいし、上記施設外にあって多数のエスカレータの監視および管理を集中して行うサービスセンタであってもよい。
さらに、コントローラ50のROMには、各給油ノズル36a,36bによって潤滑油が適正に供給されるときの給油圧範囲が予め記憶されている。この給油圧範囲は、実験、シミュレーション、経験等に基づいて得られた数値範囲を設定することができる。また、潤滑油の吐出状態が異なる給油ノズル36aと36bとでは、異なる給油圧範囲が適正範囲として設定されている。なお、上記給油範囲は、圧力センサ38a,38bの検出誤差によって給油状態不適正との判定がなされないように考慮して設定するのが好ましい。
続いて、上記構成からなる給油監視システム1の動作について図3を参照しながら説明する。図3は、図2の給油監視システム1のコントローラ50における処理手順を示すフローチャートである。
コントローラ50は、ステップS10においてポンプ46を作動させて、駆動チェーン25およびステップチェーン32に給油ノズル36a,36bから潤滑油の供給を行う。コントローラ50は、例えば、エスカレータ10の稼動時間を積算して、積算稼働時間が所定時間になったときにポンプ46を作動させて給油を行う。このとき、ポンプの作動時間は、例えば、ステップチェーン32が給油ノズル36bの対向位置を一巡するのに要する時間以上に設定されている。
次に、コントローラ50は、ステップS12において、上記のような給油が行われているときに、圧力センサ38a,38bによって検出される給油圧を取得する。そして、続くステップS14において、給油圧が適正か否かを判定する。この判定では、圧力センサ38a,38bによる検出圧力がROMから読み出した適正範囲内にあるか否かによって行う。
そして、給油圧が適正であると判定されたとき(ステップS14でYES)、そのまま処理を終了する。一方、給油圧が適正でないと判定されたとき(ステップS14でNO)、コントローラ50は発報信号を生成して情報センタ54に送信する。これにより、情報センタ54から出向いた保守員等が潤滑油の供給状態を確認することで、チェーンへの潤滑油供給不良を適時かつ容易に発見して対応することができる。
ここで、検出圧力が適正範囲を外れる原因としては、例えば、給油ノズルの詰まりによって潤滑油が適正に吐出されていないために給油圧が高くなる、給油配管の破損等によって潤滑油が漏出しているために給油圧が低くなる等が考えられる。
上述したように、本実施形態の給油監視システム1によれば、ポンプ46の作動によって給油ノズル36a,36bに潤滑油が供給されたときに圧力センサ38a,38bによって検出される給油圧が予め設定された適正範囲内にない場合にコントローラ50によって発報信号を生成する構成としたので、給油ノズル36a,36bからチェーン25,32に適正量の潤滑油が供給されていないことを適時に且つ容易に検知することができ、チェーン25,32の潤滑油不足による発錆を効果的に防止することができる。
<第2実施形態>
次に、図4及び図5を参照して、第2実施形態の給油監視システム1Aについて説明する。図4は第2実施形態の給油監視システム1Aの構成を示すブロック図あり、図5は図4の給油監視システム1Aのコントローラ50における処理手順を示すフローチャートである。ここでは、上記第1実施形態の給油監視システム1と異なる構成および動作についてのみ説明することとし、同一構成に同一符号を付して説明を省略する。
図4に示すように、給油監視システム1Aには、潤滑油の温度を検出するための温度センサ56が設けられている。本実施形態では、温度センサ56はモータ24やポンプ46等が配置されている例えば上階機械室内の周囲温度を検出するもので、この周囲温度を潤滑油の温度として用いることができる。ただし、これに限定されるものではなく、例えば、温度センサ56をタンク48内の潤滑油温度を直接検出するものであってもよいし、あるいは、給油配管40a,40bや給油ノズル36a,36bの温度を検出して潤滑油温度として用いてもよい。
コントローラ50のROMには、各給油ノズル36a,36bによって潤滑油が適正に供給されるときの給油圧範囲が、潤滑油の温度に対応して予め記憶されている。この給油圧範囲は、実験、シミュレーション、経験等に基づいて得られた数値範囲を設定することができる。また、潤滑油の吐出状態が異なる給油ノズル36aと36bとでは、異なる給油圧範囲が適正範囲として設定されている。また、温度が低下すると潤滑油の粘性が上昇して給油圧が高くなる傾向があるため、適性な給油圧範囲もまた潤滑油温度が低下すると高圧側へシフトした圧力範囲に設定変更される。他の構成は、第1実施形態の給油監視システム1と同様である。
続いて、第2実施形態の給油監視システム1Aの動作について図5を参照して説明する。図5に示すように、コントローラ50は、ステップS10において、ポンプ46を作動させてチェーン25,32への給油を行う。
次に、コントローラ50は、ステップS18において、温度センサ56によって検出される温度を取得する。そして、続くステップS20において、上記温度に応じた適正給油圧範囲をROMから読み出して取得する。
次に、コントローラ50は、ステップS14において、給油圧が適正か否かを判定する。この判定では、圧力センサ38a,38bによる検出圧力がROMから読み出した適正給油圧範囲内にあるか否かによって行う。
そして、給油圧が適正であると判定されたとき(ステップS14でYES)、そのまま処理を終了する。一方、給油圧が適正でないと判定されたとき(ステップS14でNO)、コントローラ50は発報信号を生成して情報センタ54に送信する。これにより、情報センタ54から出向いた保守員等が潤滑油の供給状態を確認することで、チェーンへの潤滑油供給不良を適時かつ容易に発見して対応することができる。
このように第2実施形態の給油監視システム1Aによれば、給油ノズル36a,36bからチェーン25,32に適正量の潤滑油が供給されていないことを適時に且つ容易に検知することができ、チェーン25,32の潤滑油不足による発錆を効果的に防止することができる。これに加えて、潤滑油の温度を考慮して適性給油圧範囲を変更することにより、給油が適正に行われているか否かをより正確に判定することが可能になる。
<第3実施形態>
続いて、図6及び図7を参照して第3実施形態の給油監視システム1Bについて説明する。図6は第3実施形態の給油監視システム1Bの構成を示すブロック図あり、図7は図6の給油監視システム1Bのコントローラ50における処理手順を示すフローチャートである。ここでは、上記第1及び第2実施形態の給油監視システム1,1Aと異なる構成および動作についてのみ説明することとし、同一構成に同一符号を付して説明を省略する。
図6に示すように、圧力センサ38a,38bより給油ノズル36a,36bに近い位置の給油配管40a,40b上に圧力調整弁37a,37bが設けられている。これらの圧力調整弁37a,37bは、例えばエスカレータ保守員が各給油ノズル36a,36bからの潤滑油の吐出状態を手動操作によって調整することができるようにするための調整弁である。これらの圧力調整弁37a,37bはコントローラ50と信号線が接続されており、圧力調整弁37a,37bの弁開度が変更されたとき弁開度情報がコントローラ50に送信されるように構成されている。
コントローラ50のROMには、各給油ノズル36a,36bによって潤滑油が適正に供給されるときの給油圧範囲が、潤滑油の温度と圧力調整弁の弁開度とに対応して予め記憶されている。この給油圧範囲は、実験、シミュレーション、経験等に基づいて得られた数値範囲を設定することができる。また、潤滑油の吐出状態が異なる給油ノズル36aと36bとでは、異なる給油圧範囲が適正範囲として設定されている。また、温度が低下すると潤滑油の粘性が上昇して給油圧が高くなる傾向があるため、適性な給油圧範囲もまた潤滑油温度が低下すると高圧側へシフトした圧力範囲に設定変更される。さらに、圧力調整弁37a,37bの弁開度が大きくなると適正な給油圧範囲は低くなる一方、弁開度が小さくなると適性は給油圧範囲が高くなるので、各弁開度に応じて適正な給油圧範囲を選択して設定変更する。他の構成は、第1実施形態の給油監視システム1と同様である。
続いて、上記の構成を有する給油監視システム1Bの動作について図7を参照しながら説明する。図7に示すように、コントローラ50は、ステップS10において、ポンプ46を作動させてチェーン25,32への給油を行う。
次に、コントローラ50は、ステップS22において、温度センサ56によって検出される温度を取得するとともに、圧力調整弁37a,37bの弁開度情報を取得する。そして、続くステップS24において、上記温度と上弁開度情報に応じた適正給油圧範囲をROMから読み出して取得する。
次に、コントローラ50は、ステップS14において、給油圧が適正か否かを判定する。この判定では、圧力センサ38a,38bによる検出圧力がROMから読み出した適正給油圧範囲内にあるか否かによって行う。
そして、給油圧が適正であると判定されたとき(ステップS14でYES)、そのまま処理を終了する。一方、給油圧が適正でないと判定されたとき(ステップS14でNO)、コントローラ50は発報信号を生成して情報センタ54に送信する。これにより、情報センタ54から出向いた保守員等が潤滑油の供給状態を確認することで、チェーンへの潤滑油供給不良を適時かつ容易に発見して対応することができる。
このように第3実施形態の給油監視システム1Bによれば、給油ノズル36a,36bからチェーン25,32に適正量の潤滑油が供給されていないことを適時に且つ容易に検知することができ、チェーン25,32の潤滑油不足による発錆を効果的に防止することができる。これに加えて、潤滑油の温度を考慮して適性給油圧範囲を変更することにより、給油が適正に行われているか否かをより正確に判定することが可能になる。さらに加えて、保守員等が手動で給油圧調整を行ったことを考慮して適性な給油圧範囲を設定することで、給油が適正に行われているか否かをさらに正確に判定することが可能になる。
なお、本発明は、上述して各実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された事項およびその均等な範囲内で種々の変更や改良が可能である。
例えば、コントローラ50は、温度センサ56によって検出される潤滑油の温度が所定温度より低いとき、ポンプ46の回転数を増加させて、給油ノズル36a,36bから駆動チェーン25およびステップチェーン32に供給される潤滑油の量をそれぞれ一定にしたうえで、給油圧が適正か否かを判定してもよい。このようにすることで、各チェーン25,32に供給される潤滑油の供給量を温度にかかわらず安定させることができ、チェーン25,32の防錆および潤滑を良好に行うことができる。
また、本発明は、各踏段が面一をなした状態で水平方向に又は傾斜して移動する動く歩道等の乗客コンベヤに適用されてもよい。
1,1A,1B 給油監視システム、10 エスカレータ、12 トラス、12a 上部トラス部、12b 下部トラス部、12c 傾斜トラス部、14 移動手摺、16 欄干部、18 上階乗降口、20 下階乗降口、22,34 ランディングプレート、24 モータ、25 駆動チェーン、26 駆動スプロケット、28 従動スプロケット、30 踏段、32 ステップチェーン、36a,36b 給油ノズル、37a,37b 圧力調整弁、38a,38b 圧力センサ、40a,40b,44a,44b 給油配管、42 配管ジョイント、46 ポンプ、48 タンク、50 コントローラ、52 インバータ装置、54 情報センタ、56 温度センサ。

Claims (4)

  1. 乗客コンベアを駆動するチェーンに対向して配置された少なくとも1つの給油ノズルと、
    前記給油ノズルに接続される給油配管と、
    タンクに貯留された潤滑油を前記給油配管を介して前記給油ノズルに供給するポンプと、
    前記給油ノズルに供給される潤滑油の圧力を検出する圧力センサと、
    前記ポンプの作動を制御するコントローラと、を備え、
    前記コントローラは、前記ポンプの作動によって前記給油ノズルに潤滑油が供給されたときに前記圧力センサによって検出される給油圧が予め設定された適正範囲内にない場合に発報信号を生成する、
    乗客コンベア用給油監視システム。
  2. 請求項1に記載の乗客コンベア用給油監視システムにおいて、
    潤滑油の温度を検出する温度センサをさらに備え、前記コントローラは前記温度センサによって検出された潤滑油の温度に基づいて前記給油圧の適正範囲を変更することを特徴とする、乗客コンベア用給油監視システム。
  3. 請求項2に記載の乗客コンベア用給油監視システムにおいて、
    前記給油ノズルと前記圧力センサとの間の給油配管に連結された圧力調整弁をさらに備え、前記コントローラは、前記コントローラは前記温度センサによって検出された潤滑油の温度と前記圧力調整弁の弁開度情報とに基づいて前記給油圧の適正範囲を変更することを特徴とする、乗客コンベア用給油監視システム。
  4. 請求項2〜3のいずれか一項に記載の乗客コンベア用給油監視システムにおいて、
    前記コントローラは、前記温度センサによって検出される潤滑油の温度が所定温度より低いとき、前記ポンプの回転数を増加させて前記給油ノズルから前記チェーンに供給される潤滑油の量を一定にしたうえで前記給油圧が適正か否かを判定することを特徴とする、乗客コンベア用給油監視システム。
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