JP2014093944A - 冷して食べる即席油揚げ麺およびその調理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、即席油揚げ麺を、冷して食べる麺として、調理、喫食する場合、その冷却時において麺線内に含有するフライ油が析出しない、又はほとんど析出しない即席油揚げ麺を提供する。
【解決手段】 常法によって製造した即席油揚げ麺の油揚げ処理後の麺塊に、飽和蒸気又は/及び過熱蒸気で蒸煮処理しておくことで、冷して調理する際、あるいは冷して食べる際に、麺線内に含有されたフライ油がほとんど溶出しない即席油揚げ麺とすることができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、氷や冷水で常温以下に冷して食べる即席油揚げ麺、及びその調理方法に関する。
本発明が対象とする「冷して食べる麺」とは、氷や冷水で常温以下に冷やして喫食する麺をいう。具体的には、氷や冷水で冷やした後、水切りした麺を、つけダレに漬けて食べるつけ麺やざるそば、そうめん等の麺、あるいは、前記水切りした麺に錦糸卵や千切りのチャーシュー等をのせ、冷たいタレをかけて食べるいわゆる狭義の冷麺、さらには、冷たいスープに麺が入った、例えば冷製スープスパゲティのような汁物タイプの麺等であり、このような常温以下に冷やして食べる麺のことをいう。なお、本発明において常温とは、特に冷やしたり熱したりしない周りの雰囲気温度をいう。
夏場においては、上記のような冷麺等、冷やして食べる麺の需要は高いものの、従来の即席麺においては、喫食までにやや手間が掛かることもあり、商品の種類としてはあまり多くなかった。具体的に市販されているものとしては、古くから袋入りノンフライ麺の冷麺商品があり、即席麺を炊いて湯戻しした後、湯戻しした湯を捨て、湯を捨てた後に麺を冷水や氷で冷やし、これを漬けダレに漬けて、あるいはタレをかけて喫食するものがあった。
しかし、即席麺において冷やして食べる麺の市場規模は大きくなく、夏場商品として画期的な商品が望まれていた。そこで、本出願人は平成24年夏に、即席カップ麺において、熱湯で湯戻しした後、これに直接氷を入れて冷やして喫食する汁物タイプの即席麺を提案し、好評を博した。
このような新しい喫食方法が追加されたことによって、今後冷やして食べる即席麺の需要は高まっていくものと思われるが、従来の冷して食べる即席麺は、ほとんどがノンフライ麺であった。
これは、油揚げ麺の場合、フライ処理によって乾燥するため、麺線がフライ処理によって重量比で十数%もの油脂を含むことになるため、冷して調理、喫食するとフライ油が析出という問題があり、これがその一因であった。特に、即席カップ麺に氷を入れて冷やして喫食する汁物タイプの麺の場合には、スープ表面に油が浮いて固まると外観が悪くなり、析出した油によって麺がざらつく等食味が悪化する。
しかしノンフライ麺よりも油揚げ麺の方が、湯戻りがよく、少量の熱湯で湯戻りさせることができる等の利点があるので、即席油揚げ麺において冷して食べる麺の開発が望まれる。
一方、このように、即席油揚げ麺を冷やして食べる麺とした場合において、析出してしまうフライ油に対する解決方法を記した先行文献は見当たらない。
特開昭56−102763号公報 特開昭61−274657号公報 特開2003−325154号公報 特開2007−60904号公報
前述のように、常法によって製造された即席油揚げ麺を冷して食べる麺として調理、喫食する場合、氷または冷水によって冷却すると麺線内のフライ油が析出するが、本発明は、このように析出する油脂の量を格段に減らした即席油揚げ麺を提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決した「冷して食べる即席油揚げ麺」であって、油揚げ処理後に麺塊を飽和蒸気及び又は過熱蒸気で蒸煮処理したことを特徴とする即席油揚げ麺である。
また、前記冷して食べる即席油揚げ麺としては、具体的に、熱湯注加又は、電子レンジ調理、又は茹で処理によって麺を湯戻しし、湯戻しした後氷を入れて喫食する、もしくは湯戻しした麺を氷や冷水にさらして冷やした後(これにタレを掛けるかタレに漬ける等して)、喫食する麺であることが好ましい。
このように常法によって油揚げ処理して製造した油揚げ麺塊に、飽和蒸気又は過熱蒸気で蒸煮すると、油揚げ麺のフライ油の析出量を好ましくは10分の1以下に減少させることができ、先述した氷を入れて喫食する汁物タイプの麺であってもスープ表面に油脂が浮かないようにすることができる。
また、この場合の蒸煮の条件としては、100℃以上180℃以下で10秒以上行うことで、行わない場合の半分程度に析出量を抑えることができ、特に30秒以上行うことで、10分の1以下減少させることができる。また、特に過熱蒸気を用いれば、蒸煮後に麺塊を再乾燥する必要がなく、工程的にも好ましい。
また、本発明は以下のような(冷して食べる)即席麺油揚げ麺の調理方法を提案する。すなわち、即席油揚げ麺製造の、常法によって油揚げ麺塊を得た後、該油揚げ麺塊に、飽和蒸気及び又は過熱蒸気で蒸煮処理を施した即席油揚げ麺の調理方法であって、熱湯注加、又は電子レンジ調理、又は茹で処理によって麺を湯戻しした後、これに氷を入れるか、もしくは氷又は冷水にさらして冷やすことで、冷して食べる麺とする、即席油揚げ麺の調理方法である。
また、特に、前記即席油揚麺がカップ麺であって、前記調理方法が、カップ内の即席麺塊に熱湯を注加して湯戻しした後、湯戻しした熱湯を捨てずに氷を加えて調理することで、スープに油脂が浮いていない冷たい麺とすることができる。
また、本発明は、上記のように湯戻し時に麺塊からの油の溶出量が少ないため、油揚げ処理後の麺塊に飽和蒸気及び又は過熱蒸気で蒸煮処理を施した即席麺を、冷して食べる麺用の即席油揚麺とすることを提案するものである。
このように、本発明は、湯戻しした油揚げ麺を、氷あるいは冷水を用いて冷却する際に、あるいは喫食する際に、油揚げ処理によって麺線が包含したフライ油を析出させない技術であって、このような発明の課題を持つ先行技術は見当たらず、また即席油揚げ麺を冷麺等とした商品の前例もほとんど無い。しかし、即席油揚げ麺を油揚げ処理後再加熱処理する先行文献にはいくつかのものがある。
その中で、特許文献1には、フライ処理後の油揚げ麺塊にマイクロ波を照射することで、麺線内に油脂を均一に吸収させることができる記載がある。しかし、実際に追実験した所、マイクロ波照射では最大でも油脂の析出量を照射しない場合の30%程度までしか減らすことができず、汁物タイプの場合には油脂がスープに浮いて固まっている状態であった。
一方、特許文献2には、フライ処理後98℃の蒸気で麺塊を加熱することで、麺の油脂含量が低減したことが記載されているが、第1表によれば98℃の蒸煮によって麺の水分含量も上昇しているので、麺塊中に含まれるトータルの油脂含量はあまり減少していないと思われる。
そして特許文献2には、冷やして食べる麺に関する記載は一切無く、このような再加熱処理した麺を冷やして食べようとした時に、麺線内に十数%も含まれるフライ油が析出して来ないという効果も全く想到できない。同様に、特許文献3,4においても油揚げ麺を蒸気又は過熱蒸気で再加熱する工程は記載されているが、冷やして食べる麺に関する記載は一切無く、冷やして食べようとしたときにフライ油が析出して来ないという効果は全く想到できない。
本発明の冷やして食べる即席油揚げ麺によれば、油揚げ麺であるにもかかわらず、氷や冷水で冷やして調理する際、及び喫食する際、フライ油の析出量が通常の油揚げ麺に比して格段に少なく、スープや麺線表面に析出した油脂が固まることなく、外観、食味に優れている。
以下、製造工程に従って本発明を詳細に説明する。
本発明の製造方法は、簡単に言えば、即席油揚げ麺の製造方法の常法に従って油揚げ麺塊を製造し、これに飽和蒸気又は過熱蒸気によって蒸煮処理するものである。詳細には以下の通りである。
まず、本発明の即席麺に用いられる原料粉としては、製品とする麺の種類によって適宜選択できる。具体的には小麦粉、そば粉、穀粉等であり、これに必要に応じてタピオカ澱粉等を加えて主原料粉とする。この主原料粉に練り水を加えてよく混練する。混練に際しては、副原料として卵白、グルテン、食塩、かんすい、増粘剤、油脂等を必要に応じて練り水、又は原料粉に直接加えて添加する。
このように原料粉に練り水を加えてミキサーでよく混練後、複合、圧延、切り出しして製麺し生麺線を得る。又はエクストルーダーを用いて押し出して生麺線を得る。
次いで得られた生麺線を、蒸し処理または茹で処理によってα化する。この生麺線に対する蒸し処理は通常の飽和蒸気で行えばよいが、過熱蒸気を用いて処理することもできる。また、蒸しと茹でを併用することもできる。このように蒸し又は茹でてα化した後、必要に応じて着味処理し、1食分ずつにカットする。カットした麺線をフライリテーナに入れ、フライ処理する。フライ処理は温度130〜160℃程度で1分〜3分程度行い、水分含量を1〜8%程度とする。
以上のように製造した油揚げ麺が、常法によって製造された一般的な即席油揚げ麺である。
本発明は、このように即席油揚げ麺の常法によって製造された油揚げ麺塊に対して、飽和蒸気又は、過熱蒸気によって再び蒸煮処理を施す。具体的には飽和蒸気、過熱蒸気いずれの場合でも好ましくは5秒以上、10分以下、特に好ましくは10秒〜5分程度行う。過熱蒸気の場合、温度は100℃以上、あまり温度が高すぎると焦げが生じるので180℃以下程度とするのがよい。このような条件で蒸煮処理することで、蒸煮処理しない場合に比べて、最大で油脂の析出量を10分の1以下に減少させることができ、冷して食べる麺用にふさわしい即席油揚げ麺塊となる。
蒸煮方法としてはフライリテーナに入れたまま、又はフライリテーナから出してバッチ式あるいは、連続式の蒸煮機に入れて蒸煮するのがよい。飽和蒸気で蒸煮する場合は、麺の水分含量が上がるため、熱風乾燥等による再乾燥を行うことが好ましいが、短い時間であれば、水分含量はあまり上がらないので再乾燥は必ずしも必要でない。また、高温の過熱蒸気を用いる場合は、麺塊の水分含量はほとんど上がらないので、通常、再乾燥の必要がない。なお、飽和蒸気、過熱蒸気の両方で蒸煮処理してもよく、また、複数回に分けて処理することもできる。
このようにして、油揚げした麺塊に対して、飽和蒸気又は過熱蒸気で蒸煮処理した麺塊が、本発明の冷して食べる麺用の即席麺となる。本発明の即席麺は、袋入りタイプ、カップ入りタイプの両方が可能であり、麺塊と共に、乾燥ネギ、乾燥チャーシュー等のかやく、及び袋入りの粉末、液体スープ等を同封することもできる。なお、カップ麺タイプの場合は、容器内に麺塊と共に、粉末スープやかやくを直入れすることもできる。
本発明の冷して食べる即席麺の調理方法としては、カップ麺の場合は熱湯注加、又は水又は湯をカップに入れて電子レンジで、袋麺の場合には熱湯注加、電子レンジ調理、又は炊いて湯戻しした後、いずれの場合も湯戻しした麺を氷や冷水で冷やす。例えば、汁物のカップ麺の場合、カップ容器内に熱湯を注加して数分間放置して湯戻しし、これに直接氷を入れて常温以下に冷やして調理し、喫食に供する。
あるいは、つけ麺や、ざるそばタイプのカップ麺の場合には、カップ容器内に熱湯を注加して数分間放置して湯戻しし、湯切りし、又は湯切りせずに、冷水や氷を容器内に投入して麺を冷し、さらに投入した水や氷を切って調理完了とし、別途用意したつけダレに漬けて喫食する。あるいは、袋麺タイプの冷麺の場合には、麺を数分間茹でて戻し、これを流水にさらして冷して水切りし、これにキュウリ、チャーシュー等の具を加えて、冷たいタレを掛けて調理完了とする。等、常温以下に冷して各種の調理方法を経て喫食する。
なお、本発明の即席油揚げ麺は、前述した本出願人が提案した汁物の即席麺、すなわち、熱湯を注加して復元した後、これに氷を入れて冷して喫食する即席麺において特に有効である。これは、このような汁物の即席麺の場合には、復元に用いた熱湯が捨てられずに冷されるため、析出した油脂がダイレクトに食味に影響するためである。
以下、実施例を比較実験を挙げて説明する。
<実験1>(油揚げ麺塊に対する各処理毎の油脂析出量)
準強力粉900gとタピオカ澱粉100gを主原料とし、食塩10g、かんすい2gを溶解させた練り水340mlを加え、ミキサーで15分間よく混練した。この麺生地を複合、圧延して麺帯とし、さらにロール圧延を繰り返して麺厚0.75mmの麺帯とした。これを角刃20番の切刃で切り出し、生麺(生ラーメン)を得た。
これを飽和蒸気で2分間蒸煮してα化し、食塩10%の着味液に短時間浸漬し、1食分100gをカットして縦型カップ状リテーナに充填し、150℃のパーム油で2分40秒間フライした。フライ後リテーナに入れたまま30秒間放置し余分な油を落とした後、リテーナから取り出した。この油揚げ麺塊をコントロールとする。重量は約65gであった。
このコントロールの麺塊を200Wのマイクロウェーブで上向き、下向き両方の状態で各30秒間照射した後、放置したものを比較例1のマイクロウェーブ処理品とした。
また、コントロールの麺塊に対して高温気流乾燥機で、100℃の高温高速の熱風を、噴射孔の風速で約70m/sとなるように、30秒間及び1分間噴射したものを、それぞれ比較例2(熱風30秒)、比較例3(熱風1分)の熱風処理品とした。
また、コントロールの麺塊に対して、100℃で30秒間蒸気流量180kg/hの飽和蒸気で蒸煮処理した後放置したものを実施例1(飽和蒸気30秒)とし、過熱蒸煮機で140℃で30秒間蒸気流量180kg/hの過熱蒸気で蒸煮処理した後、放置したものを実施例2(140℃過熱蒸気30秒)とした。
これら、コントロール、比較例、実施例の各麺塊をカップ容器に入れ、沸騰した湯190mlを注加して、3分間放置した。3分放置後15秒間かき混ぜ、析出した油脂を確認するため、笊で麺を取り出して、スープだけとした。このスープに180gの氷を入れよくかき混ぜ、静置してスープの表面上に白く浮いている油や容器側面および攪拌棒に付着している油があるかどうかの外観を目視で確認し、次いで析出した油脂の重量を下記方法で測定した。結果を表1に示す。
外観評価はコントロール品と比較して、析出している油について、外観上ほとんど変わらないものを×、減少が認められるものを△、明らかに減少しているものを○、ほとんど析出していないものを◎とした。
析出した油脂の測定方法は、予め重量を測定した60メッシュのステンメッシュに、前記の静置したスープをろ過して油脂を濾し取り、容器側面および攪拌棒に付着した油脂も併せて、このステンメッシュを1日冷蔵庫で4℃で保持し、水と析出した油脂を分離した。この重量を測定して、予め測定しておいたシートの重量から引いて、析出した油脂の重量とした。なお、当該メッシュのシートに捉えられたものを別途分析した結果、その97%が油脂であることが確かめられた。
Figure 2014093944
表1の結果から、即席油揚げ麺塊をそのまま用いた場合(コントロール)に対し、マイクロ波照射や高温熱風処理を行ったものは、溶出する油脂の量がやや低減する傾向が認められるが、これらに比して飽和蒸気、過熱蒸気を用いたものは格段に減少させることができる。
<実験2>(飽和蒸気による処理)
前記実験1のコントロールの即席油揚げ麺塊を、100℃の飽和蒸気(蒸気流量180kg/h)で10秒間、30秒間、1分間、2分間、4分間、蒸煮処理した後放置したものをそれぞれ、実施例1−1、1−2、1−3、1−4、1−5とし実験1同様に、概観の確認及び析出した油脂の重量を測定した。結果を表2に示す。
Figure 2014093944
表2の結果から、10秒の蒸煮時間でも油脂析出量が約半分まで減少し、外観は格段に向上した。約30秒後には油脂析出量はほぼ定常に達するものと思われたが、外観上では2分以上蒸煮したもののスープがもっとも析出が少なく良好であった。
<実験3>(過熱蒸気による処理)
前記実験1のコントロールの即席油揚げ麺塊を、140℃の過熱蒸気(蒸気流量180kg/h)で10秒間、30秒間、1分間、2分間、4分間、蒸煮処理した後放置したものをそれぞれ、実施例2−1、2−2、2−3、2−4、2−5とし実験1同様に、概観の確認及び析出した油脂の重量を測定した。結果を表3に示す。
Figure 2014093944
表3の結果から、過熱蒸気の場合でも10秒の蒸煮時間で油脂析出量が約半分まで減少し、外観は格段に向上した。飽和蒸気の場合と同じように約30秒後には油脂析出量はほぼ定常に達するものと思われたが、外観上では2分以上蒸煮したもののスープがもっとも析出が少なく良好であった。
<実施例3>(袋麺での実施例)
準強力粉1,000gを主原料とし、食塩16g、かんすい3gを溶解させた練り水330mlを加え、ミキサーで15分間よく混練した。この麺生地を複合、圧延して麺帯とし、さらにロール圧延を繰り返して麺厚約1.1mmの麺帯とした。これを丸刃22番の切刃で切り出し、生麺(生ラーメン)を得た。
これを飽和蒸気で2分30秒間蒸煮してα化し、1食分115gをカットして2枚に折りたたんで袋麺用のリテーナに充填し、147℃のパーム油で1分25秒間フライし、フライ後リテーナに入れたまま30秒間放置し余分な油を落とした後、リテーナから取り出し、袋麺用のコントロールの麺塊とした。この油揚げ麺塊の重量は約97gである。
この油揚げ処理した麺塊(コントロールの麺塊)を100℃の飽和蒸気(蒸気流量180kg/h)で2分間蒸煮し、放置した。これを実施例3の飽和蒸気処理した袋麺とした。
コントロールの麺と飽和蒸気で処理した実施例3の麺を、それぞれ350mlの熱湯で3分間茹で、麺を笊で取り除いて、残ったスープに氷250gを投入して冷した。その結果、コントロールの麺はスープ表面に白い析出した油脂が点々と浮いており、一方、実施例3のスープは白く析出した油脂は肉眼では見当たらなかった。
なお、冷したスープにもう一度、先ほど笊で取り除いた麺を入れて喫食した所、コントロールの麺は析出した油によるザラツキを感じたが、実施例3のものはコントロールのようなザラツキを感じなかった。

Claims (5)

  1. 冷して食べる即席油揚げ麺であって、油揚げ処理後の麺塊に、飽和蒸気又は/及び過熱蒸気で蒸煮処理したことを特徴とする即席油揚げ麺。
  2. 前記冷して食べる即席油揚げ麺が、熱湯注加、又は電子レンジ調理、又は茹で調理によって湯戻しし、湯戻しした後氷を入れて喫食する、もしくは湯戻しした麺を氷又は冷水にさらして冷やした後喫食する麺である請求項1に記載の即席油揚げ麺。
  3. 常法によって油揚げ麺塊を得た後、該油揚げ麺塊に、飽和蒸気又は/及び過熱蒸気で蒸煮処理を施した即席油揚げ麺の調理方法であって、熱湯注加、又は電子レンジ調理、又は茹で調理によって麺を湯戻しした後、これに氷を入れるか、もしくは氷又は冷水にさらして冷やすことで、冷して食べる麺とする、即席油揚げ麺の調理方法。
  4. 前記即席油揚げ麺がカップ麺であって、前記調理方法が、カップ内の麺塊に熱湯を注加して湯戻しした後、湯戻しした熱湯を捨てずに氷を加えて調理する、請求項3に記載の即席油揚げ麺の調理方法。
  5. 常法によって油揚げ麺塊を得た後、該油揚げ麺塊に、飽和蒸気又は/及び過熱蒸気で蒸煮処理を施した、冷して食べる麺用の即席油揚げ麺。
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