JP2014093318A - 半導体素子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フリップチップ実装での使用に耐え得る強度を確保することができる半導体素子を提供する。
【解決手段】フリップチップ実装のための突起電極として段形状のバンプ60を備えた半導体素子において、前記バンプ60は、前記段形状の1段目を構成する第1バンプ部61と、前記段形状の2段目を構成する第2バンプ部63と、前記第1バンプ部61の形成材料とは異なる形成材料により形成され、少なくとも前記第1バンプ部61と前記第2バンプ部63との間に介在するように配された第1被覆層62とを備えて構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体素子およびその製造方法に関し、特にフリップチップ実装されて用いられる半導体素子およびその製造方法に関する。
近年、半導体素子の一種として、LED(Light Emitting Diode)等の発光素子が広く普及している。そして、発光素子などの半導体素子の中には、予め、突起電極であるバンプが素子側に形成されており、そのバンプを用いてプリント配線基板などの実装基板上にフリップチップ実装するものがある。
素子側に形成されるバンプとしては、段形状に形成されたものが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。「段形状」とは、横断面から見た形状が1段目(台座側)と2段目(先端側)とが積層された2段構造のように複数段で構成されており、上面から見た1段目のバンプ平面サイズ(例えばバンプ径)と2段目など各段のバンプ平面サイズとが異なる構造である。例えば、1段目の平面サイズが2段目よりも大きく形成された凸型がある。このような段形状に形成されたバンプを用いれば、半導体素子のフリップチップ実装時において、実装基板上で溶融した半田が段差部分で止まり、当該半田がバンプ側面を濡れ上がり半導体素子側の電極パッドまで到達してしまうのを防止できるので、半田が電極パッドに到達することによる短絡等の電気的接触不良の発生を防ぐことができる。
特開平04−356935号公報 特開平08−186117号公報 特開平09−275106号公報
しかしながら、従来における段形状のバンプについては、以下に述べるような難点が存在していることがわかった。
例えば特許文献1に開示されているように、整形治具を用いて段形状のバンプを形成する場合には、一つの半導体素子あたり複数のバンプがあると、それぞれのバンプを一つずつ個別に整形治具で押圧して段形状にする必要があるので、大きな手間を要してしまい、またそれぞれで同じ形状を得ることが難しくなってしまうおそれがある。
この点については、例えば特許文献2,3に開示されているように、整形治具を用いることなく、めっき法を用いることが考えられる。めっき法を用いて1段目(下段)と2段目(上段)を順に形成して段形状のバンプを完成させるようにすれば、複数のバンプについて一度に高い位置精度で形成することが可能になるからである。ところが、このようにめっき処理を2度に分け、1段目のバンプ部分を形成した後に、そこに重ねるように2段目のバンプ部分を形成すると、完成後のバンプについて、1段目と2段目との間の接合強度が弱くなってしまうことが分かった。つまり、めっき法を用いて1段目と2段目、さらには3段目等を順に形成して段形状のバンプを完成させた場合には、フリップチップ実装での使用に耐える強度が得られないおそれがある。
本発明は、上述した従来技術における難点を解消すべく、フリップチップ実装での使用に耐え得る強度を確保することができ、かつ、大きな手間を要さずに容易に形成可能な段形状のバンプを有する半導体素子およびその製造方法を提供することを目的とする。
上述した目的達成のために、本願発明者は、先ず、2段形状のバンプにおいて、1段目(下段)と2段目(上段)との間の接合強度が弱くなってしまう要因について検討した。そして、接合強度が弱くなってしまう要因は、1段目と2段目を順に形成すると、1段目の形成後2段目を形成するまでの間に1段目の表面が酸化し、これにより1段目の表面部分が当該1段目の形成材料が本来有している性質とは異質なものとなってしまい、そのために2段目との密着性が弱くなってしまうからではないかと推察した。
この点につき、本願発明者は、さらに鋭意検討を重ねた。その結果、接合強度が弱くなってしまう要因を排除して、フリップチップ実装での使用に耐え得る強度を確保するためには、1段目と2段目との組成の連続性を確保すべきという一般的な技術常識に捉われることなく、1段目の表面の酸化を抑制して1段目と2段目との密着性が弱くなってしまうのを回避するための層を1段目と2段目の間に介在させればよいのではないかとの着想に至った。
本発明は、上述した本願発明者による新たな着想に基づいてなされたものである。
本発明の第1の態様は、
フリップチップ実装のための突起電極として段形状のバンプを備えた半導体素子において、
前記バンプは、
前記段形状の1段目を構成する第1バンプ部と、
前記段形状の2段目を構成する第2バンプ部と、
前記第1バンプ部の形成材料とは異なる形成材料により形成され、少なくとも前記第1バンプ部と前記第2バンプ部との間に介在するように配された第1被覆層と
を含むことを特徴とする半導体素子である。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の発明において、
前記第1バンプ部は、前記半導体素子が有するシード層の面上に配置されており、
前記第1被覆層は、導電性を有した金属材料により形成され、当該第1被覆層の一部が前記シード層と電気的に接続している
ことを特徴とする。
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様に記載の発明において、
前記第1バンプ部は、ニッケルを主成分とした金属材料を形成材料とし、
前記第1被覆層は、金を形成材料としたものである
ことを特徴とする。
本発明の第4の態様は、第1、第2または第3の態様に記載の発明において、
前記半導体素子は、発光層を備える発光素子である
ことを特徴とする。
本発明の第5の態様は、
フリップチップ実装のための突起電極として段形状のバンプを備えた半導体素子の製造方法であって、
前記半導体素子に備えられた半導体層の電極と電気的に接続するシード層を形成する工程と、
前記シード層の表面に位置するバンプ形成面上に、前記段形状の1段目を構成する第1バンプ部を形成する工程と、
前記第1バンプ部を、当該第1バンプ部の形成材料とは異なる形成材料により形成される第1被覆層によって覆う第1被覆層形成工程と、
前記第1バンプ部のバンプ形成面上に、前記段形状の2段目を構成する第2バンプ部を形成する工程と、
を備えることを特徴とする半導体素子の製造方法である。
本発明の第6の態様は、第5の態様に記載の発明において、
前記第1バンプ部、前記第1被覆層および前記第2バンプ部を、いずれもめっき処理によって形成する
ことを特徴とする。
本発明の第7の態様は、第5または第6の態様に記載の発明において、
前記シード層のバンプ形成面上の一部に前記第1バンプ部を形成しない開口領域を有するように当該第1バンプ部の形成を行った後に、前記第1被覆層形成工程において、前記開口領域により露出する前記シード層と前記第1被覆層とを接続する
ことを特徴とする。
本発明の第8の態様は、第5、第6または第7の態様に記載の発明において、
前記第1被覆層および前記第2バンプ部を、さらに第2被覆層によって覆う工程
を備えることを特徴とする。
本発明の第9の態様は、第5、第6、第7または第8の態様に記載の発明において、
前記シード層を形成する工程において、前記シード層のバンプ形成面が位置する開口部を具備する保護膜を形成する工程をさらに含む
ことを特徴とする。
本発明によれば、段形状のバンプを有する半導体素子について、フリップチップ実装での使用に耐え得る強度を確保することができ、かつ、大きな手間を要さずに容易に形成することが可能となる。
本発明の第1実施形態における発光素子の概略構成例を示す説明図であり、(a)は発光素子全体の側断面図、(b)および(c)はバンプ部分の拡大図である。 本発明の第1実施形態における発光素子の製造方法の手順を示す説明図であり、(a)〜(f)は各工程での素子状態の側断面図である。 本発明の第2実施形態における発光素子の概略構成例を示す説明図であり、(a)は発光素子全体の側断面図、(b)は要部拡大図である。 従来における発光素子の概略構成例を示す側断面図(その1)である。 従来における発光素子の概略構成例を示す側断面図(その2)である。
以下、図面に基づき、本発明に係る半導体素子およびその製造方法について説明する。
本実施形態では、半導体素子として発光素子を例に挙げ、以下の順序で項分けをして説明を行う。
1.第1実施形態
1−1.発光素子の構成
1−2.発光素子のフリップチップ実装
1−3.発光素子の製造手順
1−4.第1実施形態の効果
2.第2実施形態
2−1.発光素子の構成
2−2.発光素子の製造手順
2−3.第2実施形態の効果
3.変形例等
<1.第1実施形態>
先ず、本発明の第1実施形態について説明する。本実施形態においては、凸型の2段形状のバンプを備える場合を例に説明する。
(1−1.発光素子の構成)
図1は、本発明の第1実施形態における発光素子の概略構成例を示す説明図である。
第1実施形態で説明する発光素子は、図1(a)に示すように、透光性を有する基板10上に、第1導電型層21と、発光層22と、第2導電型層23とが順に積層されてなる半導体層20、および、半導体層20に接続する電極とを備えている。基板10は、例えばサファイアやSiCなど半導体層の発光に対し透光性のある基板である。半導体層20は、例えば、第1導電型層21がn型のAlGaN、発光層22がAlInGaN、第2導電型層23がp型のAlGaNのIII族窒化物半導体層であるが、n型とp型は逆転していてもよく、また半導体材料としてAlGaN以外のGaNやInGaN等を用いてもよい。さらには、これら窒化物系に限らず、他のIII−V族半導体やII−IV族半導体などへの応用も可能である。第1導電型層21と接続する第1電極31と、第2導電型層23と接続する第2電極41とを合わせて半導体層の電極とする。
また、半導体層20は、第1導電型層21、発光層22および第2導電型層23の積層方向に掘られた溝構造部24を有している。つまり、半導体層20には、第2導電型層23の側からのエッチングにより溝構造部24が形成されている。そして、溝構造部24によって、半導体層20は、第2導電型層23が発光領域25と非発光領域26との複数領域に分断されるとともに、当該溝構造部24の底部に第1導電型層21の露出面が形成されている。ここでいう「底部」は、溝構造部24の底面と当該底面近傍の側壁面との少なくとも一方であればよい。したがって、溝構造部24の形成深さは、発光層22および第2導電型層23を分断する深さであれば、図例のように第1導電型層21の途中までエッチング除去されてなるものでも、第1導電型層21が露出した時点でエッチングを止めてなるものでもよい。なお、第1導電型層21が厚く残っているほうが電気抵抗を下げる上では好ましいが、溝構造部24の形成深さは第1導電型層21を完全に除去してなるものでもよい。ただし、その場合は、露出した第1導電型層21の側壁面等と後述する第1電極31とが電気的に接続するとともに、発光領域25における第1導電型層21と非発光領域26における第1導電型層21との電気的な接続が何らかの手段によって確保されるものとする。また、溝構造部24の形成幅は、発光層22および第2導電型層23を分断するのに十分な幅であればよい。
溝構造部24によって分断された複数領域のうち、非発光領域26における第2導電型層23上には、n電極として機能する第1電極31が成膜されている。ただし、第1電極31は、第2導電型層23上の全面を覆うのではなく、部分的に第2導電型層23の露出面を残すような態様で成膜されている。さらに、第1電極31は、第2導電型層23上から溝構造部24の底部における第1導電型層21の露出部分にまで延びるように成膜されている。その結果として、第1電極31は、溝構造部24内における第1導電型層21の露出部分と接合し、これによりn型の第1導電型層21に接続するn電極として機能することになる。このような構成の第1電極31は、n型の第1導電型層21に対して低抵抗なオーミック性を確保し易いAl系の金属材料を用いて形成することが好ましく、具体的には例えばTi/Al/TiまたはTi/Alを用いて形成することが考えられる。ただし、他の公知金属材料を用いて形成することも可能である。
また、非発光領域26における第2導電型層23上において、第1電極31に覆われていない当該第2導電型層23の露出面上には、第1シード層32が成膜されている。第2導電型層23の露出面上に形成されることから、第1シード層32は、その側壁部分等にて第1電極31との電気的接続を確保しつつ、当該第2導電型層23の露出面と直接接合することになる。ここで「直接接合する」とは、第2導電型層23と第1シード層32との間に介在するものがなく接合している状態のことをいう。
このように、第1シード層32が第2導電型層23と直接接合していれば、当該第2導電型層23の露出面が平坦性に優れているので、表面の粗さに起因して発生し得るボイド等の悪影響が及ぶことがないため、第1シード層32と当該第2導電型層23との間の機械的な接合強度を十分に確保することができる。さらには、第2導電型層23の露出面が平坦性に優れていることから、第1シード層32の上面についても、第2導電型層23の露出面と同様に平坦性に優れたものとなり、その上にめっきによりバンプ60が形成される場合であっても、Al系の金属材料を用いた場合の第1電極31上と比較すると、当該バンプ60と当該第2導電型層23との間の機械的な接合強度を十分に確保することができる。なお、本明細書でいう「シード層」とは、めっきを析出させる下地層を意味する。
このような構成の第1シード層32は、例えばTi/Au、Ti/Au/TiまたはTi/Ni、Ti/PdのようにAlを含有しない金属材料を用いて形成することが考えられる。
一方、溝構造部24によって分断された複数領域のうち、発光領域25における第2導電型層23上には、p電極として機能する第2電極41が成膜されている。第2電極41は、p型の第2導電型層23に対して低抵抗なオーミック性を確保し易いAu系の金属材料を用いて形成することが好ましく、具体的には例えばNi/Auの層とPt/Au/Tiの層とが積層された多層構造を用いて形成することが考えられる。ただし、他の公知金属材料を用いて形成することも可能である。
また、第2電極41上には、第2シード層42が成膜されている。第2シード層42は、第1シード層32と同じまたは同種の金属を用いて形成することが考えられる。ただし、他の公知金属材料を用いて形成することも可能である。
なお、第1シード層32と第2シード層42とは、それぞれの上面がほぼ同じ高さとなるように形成されているものとする。
これら半導体層20、第1電極31、第1シード層32、第2電極41および第2シード層42は、保護膜51によって覆われている。保護膜51は、例えばSiOを用いて形成することが考えられる。
ただし、保護膜51は、これらの全面を覆うのではなく、部分的に第1シード層32の露出面および第2シード層42の露出面を残すような態様で成膜されている。
保護膜51で覆われていない第1シード層32の露出面上および第2シード層42の露出面上のそれぞれには、外部との接合に用いられるバンプ60が形成されている。バンプ60は、フリップチップ実装のための突起電極として用いられるもので、第1バンプ部61、第1被覆層62、第2バンプ部63および第2被覆層64を備えて、2段形状(凸型)に形成されたものである。
第1バンプ部61は、2段形状の1段目を構成するもので、第1シード層32または第2シード層42の各露出面に直接接合するように(すなわち各露出面との間に介在するものがない状態で)形成されたものである。この第1バンプ部61は、めっき処理により成膜することが可能で、かつ、導電性を有した金属材料を用いつつ、平面形状が円形である円柱状に形成することが考えられる。さらに安価に形成できることが好ましく、具体的には、ニッケル(Ni)を主成分とした金属材料、好ましくは当該金属材料として例えばPを添加したNiを用いて形成することが考えられる。ただし、CuやNi系合金など他の公知金属材料を用いて形成することも可能であり、また他の形状(例えば角柱状)に形成したものであっても構わない。
第1被覆層62は、第1バンプ部61の表面を覆うように薄膜状に形成されたものである。この第1被覆層62は、めっき処理により成膜することが可能で、かつ、導電性を有した形成材料のうち、第1バンプ部61の形成材料とは異なる形成材料で、特に第1バンプ部61と第2バンプ部63との密着性を改善する機能を有した形成材料を用いて形成されているものとする。ここで、「密着性を改善する機能」とは、同一形成材料を直接重ねた従来構成のように密着性が弱くなってしまうことがなく、当該従来構成の場合に比べて密着性を改善することができる機能のことをいい、当該機能の具体的な一例としては第1バンプ部61の形成材料の酸化を抑制する機能が挙げられる。このような形成材料の代表的なものとして、例えばAu(金)が挙げられる。ただし、必ずしもこれに限定されることはなく、例えばPtなどの白金族や、Cr、Ag等の他の金属材料を用いて形成することも可能である。なお、後述するようにプリント配線基板の電極部分上にAu−Sn系の半田層が形成されて実装される場合であれば、半田層との密着性の観点からAuが好ましい。このように上記の第1バンプと第2バンプとの間の密着性のほかに半田層との密着性も鑑みて被覆層の金属材料を選択する。
第2バンプ部63は、2段形状の2段目を構成するもので、第1バンプ部61を覆う第1被覆層62に重ねるように形成されたものである。したがって、第1バンプ部61と第2バンプ部63との間には、第1被覆層62が介在していることになる。また、第2バンプ部63は、2段形状の凸型の2段目を構成するものである場合、第1バンプ部61と相似形の平面形状を有し、かつ、その平面形状が第1バンプ部61よりも小サイズに形成されている。具体的には、第1バンプ部61の平面形状が円形であれば、第2バンプ部63は、第1バンプ部61よりも小径に形成されていることになる。このような第2バンプ部63は、第1バンプ部61と同様に、めっき処理により成膜することが可能で、かつ、導電性を有した金属材料を用いて形成することが考えられる。さらに安価に形成できることが好ましく、具体的には、金属材料として例えばPを添加したNiを用いて形成することが考えられる。ただし、第1バンプ部61と同様の他の公知金属材料を用いて形成することも可能である。また、形状についても、第1バンプ部61と異なるサイズであれば、円柱状ではなく、他の形状(例えば角柱状)に形成したものであっても構わない。
第2被覆層64は、第1バンプ部61を覆う第1被覆層62およびこれに重ねられた第2バンプ部63について、これらの表面を覆うように薄膜状に形成されたものである。この第2被覆層64は、第1被覆層62と同様に、めっき処理により成膜することが可能で、かつ、導電性を有した形成材料、具体的には例えばAuを用いて形成されているものとする。ただし、必ずしもこれに限定されることはなく、例えばPtなどの白金族や、Cr、Ag等の他の金属材料を用いて形成することも可能である。
第1被覆層62の厚さは、0.05〜0.5μmであることが好ましい。0.05μm未満では立体的なバンプ部の被覆が十分に行われずボイドが発生して密着力が弱まる恐れがあるためである。また、第2被覆層64の厚さは、0.3〜1μmであることが好ましく、0.3〜0.5μmがより好ましい。0.3μm未満の場合、以下に説明する実装において、半田とバンプの間の十分な密着強度が得られない恐れがあるためである。0.5μmを超えて厚く形成しても、バンプ部よりも高価なめっきの使用量が増えるだけであり密着強度は増えない。
(1−2.発光素子のフリップチップ実装)
以上のような構成の発光素子は、図示せぬプリント配線基板上にフリップチップ実装されて用いられる。詳しくは、例えば図1(a)に示した状態の天地を逆転させた状態で、バンプ60がプリント配線基板上の電極部分に接触するように発光素子を当該プリント配線基板上に載置して、バンプ60と電極部分とを接合させる。このようにして、発光素子は、プリント配線基板上にフリップチップ実装される。
このとき、発光素子における第1シード層32と第2シード層42がほぼ同じ高さに形成されており、かつ、これらのそれぞれに形成されたバンプ60がほぼ同じ高さを有していれば、当該発光素子が傾いてしまう等の不都合の発生を抑えることができる。このことは、フリップチップ実装の際の接続不良等の発生を抑制するためには非常に有効であると言える。
また、フリップチップ実装の際には、バンプ60との接合のために、例えば図1(b)に示すように、プリント配線基板の電極部分上に例えばAu−Sn系など公知のPbフリー半田の半田層70を所定厚さ(例えば3μm厚)で形成しておく。そして、バンプ60の先端側(2段目の側)から当該バンプ60を半田層70へ埋入させて、プリント配線基板上の電極部分に対する当該バンプ60の接合を行う。
このとき、例えば図1(c)に示すように、半田層70への凸型のバンプ60の埋入部分の体積Vaと、バンプ60における1段目と2段目の段差の大きさおよび当該段差と半田層70の表面の間の距離によって特定される体積Vbとが、ほぼ等しくなるようなサイズでバンプ60が形成されていれば、半田層70へのバンプ60の埋入によって熔融半田が押し出されても、その熔融半田が1段目と2段目の段差部分で止まり、それよりも上方側へは広がらない。したがって、熔融半田がバンプ60の側面を濡れ上がりシード層32,42まで到達してしまうのを防止でき、フリップチップ実装の際に短絡等の電気的接触不良が発生してしまうことがない。しかも、バンプ60における2段目の側面のみならず、1段目と2段目の段差面にも熔融半田が接触することになるので、十分な接合強度を確保し得るようにもなる。なお、段数を増やして3段、4段などの複数段にした場合においても同様の効果が得られる。
上記は凸型の2段形状の場合であり、溶融半田がバンプ60の側面を濡れ上がりシード層32,42まで到達してしまうのを防止できる段形状であれば他の関係でもかまわない。そして、第1バンプ部61および第2バンプ部63の大きさは、実装に用いる半田の種類や半導体素子と実装基板との間の空隙の形状などによって設定することができる。例えば、平面サイズが50〜200μm、厚さが5〜100μmである。厚さが薄すぎると、チップ側に接触する可能性が高くなるため、半田層の約2倍以上の厚さが望ましい。
このようにしてフリップチップ実装された発光素子は、バンプ60を介して第1シード層32と第2シード層42との間に電圧を印加することで、外部へ向けて光を放出する。詳しくは、バンプ60を介して第1シード層32と第2シード層42との間に電圧を印加すると、第1シード層32から第1電極31を通じて第1導電型層21へ電子が流れ込むとともに、第2シード層42から第2電極41を通じて第2導電型層23へ正孔が流れ込む。そして、発光領域25の発光層22において、電子と正孔が再結合して光が発生する。この光が、発光層22から第1導電型層21および透光性のあるサファイア基板10を通じて外部へ向けて放出されるのである。
なお、ここで説明した発光素子の状態は、当該説明のために例示した一態様に過ぎず、図に示した状態またはその天地を逆転させた状態に限定されないことは勿論である。
(1−3.発光素子の製造手順)
次に、上述した構成の発光素子の製造手順について説明する。
図2は、本発明の第1実施形態における発光素子の製造方法の手順を示す説明図である。
上述した構成の発光素子の製造は、以下に述べる手順で行われる。
先ず、所望厚さの板状に形成されたサファイア基板10を用意し、そのサファイア基板10上に、当該サファイア基板10側から順に、第1導電型層21、発光層22および第2導電型層23を有する積層構造の半導体層20を形成する工程を行う。第1導電型層21、発光層22および第2導電型層23の形成は、例えばIII族窒化物半導体材料により、公知の成膜手法を用いて行えばよい。
そして、サファイア基板10上に半導体層20を形成したら、図2(a)に示すように、半導体層20に対して第2導電型層23の側からのエッチングにより溝構造部24を形成する工程を行う。エッチングは、半導体層20の形成材料を考慮しつつ公知の手法を用いて行えばよいが、一具体例としては反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching;RIE)が挙げられる。また、エッチング深さは、既に説明したように、第2導電型層23を発光領域25と非発光領域26とに分断するとともに、溝構造部24の底部に第1導電型層21を露出させる深さであればよい。
その後は、図2(b)に示すように、第1電極31および第2電極41を形成する工程を行う。
具体的には、先ず、発光領域25における第2導電型層23の露出面上に、多層構造の第2電極41における初期層を形成する。第2電極41の初期層は、第2導電型層23に対してオーミック性を確保し易いAu系の金属材料(例えばNi/Au)を用いて、スパッタリング等の公知の成膜手法により形成すればよい。
次いで、非発光領域26における第2導電型層23の露出面上および溝構造部24の底部に、第1電極31を形成する。第1電極31の形成に際しては、先ず、非発光領域26における第2導電型層23上にレジスト(ただし不図示)を形成する。レジストは、第1電極31に覆われずに第2導電型層23の露出面となる箇所に対応するように、当該第2導電型層23上に部分的に形成する。レジストの形成材料および形成手法は、公知技術を利用すればよい。レジストの形成後は、続いて、第1電極31を成膜する。このとき、第1電極31は、非発光領域26における第2導電型層23上のみならず、当該第2導電型層23上から溝構造部24の底部における第1導電型層21の露出部分にまで延びるように成膜する。第1電極31の成膜は、Al系の金属材料(例えばTi/Al/TiまたはTi/Al)を用いて、スパッタリング等の公知の手法により行えばよい。そして、第1電極31の成膜後は、レジストの除去を行う。このようなリフトオフプロセスにより、溝構造部24内の第1導電型層21の露出部分まで延び、かつ、第2導電型層23上の全面を覆うのではなく部分的に当該第2導電型層23の露出面を残すような態様で、第1電極31が成膜されることになる。
レジストの除去後は、続いて、第1電極31を第1導電型層21の露出面とオーミック接合させるべく、さらに、第2電極41を第2導電型層23とオーミック接合させるべく、当該第1電極31および第2電極41の初期層に対する熱処理を施す工程を行う。具体的には、例えば400℃〜600℃の熱処理を施す。熱処理の雰囲気は、公知の手法によって行えばよい。
さらにその後は、第2電極41の初期層上に、多層構造の第2電極41における2層目を形成してもよい。第2電極41の2層目は、Au系の金属材料(例えばPt/Au/Ti)を用いて、スパッタリング等の公知の成膜手法により形成すればよい。そして、第2電極41の2層目を形成した後に、追加の熱処理として400℃〜600℃の熱処理を施しても良い。
その後は、図2(c)に示すように、第1シード層32および第2シード層42を形成する工程を行う。
第1シード層32は、第1電極31の成膜時にレジストで保護されていた部分、すなわち非発光領域26における第2導電型層23の露出面上に、当該第2導電型層23に対してオーミック性を確保し易いAu系の金属材料(例えばTi/Au、Ti/Au/TiまたはTi/Ni)を用いて、スパッタリング等の公知の成膜手法により形成すればよい。
また、第2シード層42は、第2電極41の上面に、当該第2電極41に対してオーミック性を確保し易いAu系の金属材料(例えばTi/Au、Ti/Au/TiまたはTi/Ni。ただし後述のように保護膜51の開口部の上からシード層32,42を被せる場合であれば最表面にTiがなくてもよい。)を用いて、スパッタリングや真空蒸着等の公知の成膜手法により形成すればよい。
なお、第1シード層32と第2シード層42とは、一方を形成した後に他方を形成してもよいし、両方を同時に形成してもよい。いずれの場合であっても、それぞれの上面高さがほぼ揃うように、第1シード層32および第2シード層42が形成されるものとする。
第1シード層32および第2シード層42の形成後は、図2(d)に示すように、保護膜51を形成する工程を行う。保護膜51は、例えばSiO膜をプラズマCVDなど公知の成膜手法により形成することが考えられる。
ただし、保護膜51は、第1シード層32や第2シード層42等の全面を覆うのではなく、部分的に第1シード層32の露出面および第2シード層42の露出面を有するような態様とされる。例えば、第1シード層32や第2シード層42等の全面を覆うように保護膜51を成膜した後、図示せぬレジストで公知技術を利用しつつマスクパターンを形成し、エッチングを行うことで保護膜51に部分的な開口部を設けて、第1シード層32および第2シード層42の上面(バンプ形成面)を部分的に露出させる。そして、さらにドライエッチングやアッシング等を行って第1シード層32および第2シード層42の上面に残る付着物等を除去することで、部分的に第1シード層32の露出面および第2シード層42の露出面を残すようにする。ここで挙げたシード層32,42の形成手順と保護膜51の形成手順は、単なる一例である。類似の形状が得られる方法であれば、開口部を有する保護膜を形成後にシード層を形成しても良いし、パターニング方法にリフトオフ法を用いるなど、公知の手法を組み合わせた他の工程とすることは可能である。
その後は、図2(e)および(f)に示すように、第1シード層32および第2シード層42の各露出面上にバンプ60を形成する工程を行う。
バンプ60を形成する前に、第1シード層32および第2シード層42の各露出面に対して、酸性クリーナーおよび希釈塩酸を用いて、めっき前活性化処理を行ってもよい。なお、例えば、希釈塩酸の後に、Pd触媒活性液に浸漬して、Pd触媒付与を行うことも考えられる。
バンプ60を形成する工程では、先ず、図2(e)に示すように、第1シード層32および第2シード層42の各露出面(バンプ形成面)をめっきの析出開始面として、バンプ60の1段目を構成する第1バンプ部61を形成する。第1バンプ部61の形成は、例えばPを添加したNiを用いて形成する場合であれば、無電解ニッケルめっきによって行うことが考えられる。ただし、他の公知の成膜手法により形成しても構わない。なお、第1バンプ部61の形成は、第1シード層32および第2シード層42のそれぞれに対して、別個に行ってもよいが、同時に行ったほうが効率的で好ましい。
そして、第1バンプ部61の形成後は、続いて、第1バンプ部61の表面を覆うように、第1被覆層62を形成する。第1被覆層62の形成は、例えばAuを用いて形成する場合であれば、置換金めっきで第1バンプ部61を被覆した後、無電解金めっきにより置換金めっき表面をAu薄膜で覆うことによって行うことが考えられる。ただし、他の公知の成膜手法により形成しても構わない。なお、第1被覆層62の形成は、第1バンプ部61の場合と同様に、第1シード層32および第2シード層42のそれぞれに対して、別個に行ってもよいが、同時に行ったほうが効率的で好ましい。
第1バンプ部61および第1被覆層62の形成後は、続いて、図2(f)に示すように、第1バンプ部61を覆う第1被覆層62に重ねるように、バンプ60の2段目を構成する第2バンプ部63を形成する。このとき、バンプ60が2段凸型形状となるようにすべく、第1バンプ部61の上方側に当該第1バンプ部61よりも小サイズの開口部を有するレジストマスク(ただし不図示)を形成し、そのレジストマスクの開口部内に第2バンプ部63を形成する。第2バンプ部63の形成は、第1バンプ部61の場合と同様に、例えばPを添加したNiを用いて形成する場合であれば、無電解ニッケルめっきによって行うことが考えられる。ただし、他の公知の成膜手法により形成しても構わない。そして、第2バンプ部63を形成したら、その形成に用いたレジストマスクの除去を行う。なお、第2バンプ部63の形成は、第1バンプ部61等の場合と同様に、第1シード層32および第2シード層42のそれぞれに対して、別個に行ってもよいが、同時に行ったほうが効率的で好ましい。
そして、第2バンプ部63の形成後は、続いて、第1バンプ部61を覆う第1被覆層62およびこれに重ねられた第2バンプ部63について、これらの表面を覆うように、第2被覆層64を形成する。第2被覆層64の形成は、第1被覆層62の場合と同様に、例えばAuを用いて形成する場合であれば、置換金めっきで第2バンプ部63等を被覆した後、無電解金めっきにより置換金めっき表面をAu薄膜で覆うことによって行うことが考えられる。ただし、他の公知の成膜手法により形成しても構わない。なお、第2被覆層64の形成は、第1バンプ部61等の場合と同様に、第1シード層32および第2シード層42のそれぞれに対して、別個に行ってもよいが、同時に行ったほうが効率的で好ましい。
このような手順を経ることで、第1シード層32および第2シード層42の各露出面上には、2段形状(凸型)のバンプ60が形成されることになる。
バンプ60の形成後は、必要に応じて、サファイア基板10の研磨・研削や、スクライブによる小片化等を行う。
以上のような一連の手順を経ることで、図1を用いて説明した構成の発光素子が製造される。
(1−4.第1実施形態の効果)
第1実施形態で説明した発光素子およびその製造方法によれば、以下のような効果が得られる。
第1実施形態では、2段形状のバンプ60について、無電解めっきや置換めっき等のめっき法を用いて形成するので、整形治具を用いて形成する場合とは異なり、複数のバンプ60について一度に高い位置精度で形成することが可能になる。つまり、めっき処理を利用することで、2段形状のバンプ60を、大きな手間を要さずに、容易に形成することが可能である。
しかも、第1実施形態では、2段形状のバンプ60において、少なくとも第1バンプ部61と第2バンプ部63との間に第1被覆層62が介在している。そして、その第1被覆層62は、第1バンプ部61の形成材料とは異なる形成材料により形成されている。そのため、同一形成材料を直接重ねる場合とは異なり、第1バンプ部61に対する密着性を改善することが実現可能となる。具体的には、例えば第1被覆層62の形成材料が第1バンプ部61の形成材料の酸化を抑制する機能を有していれば、第1バンプ部61の酸化による表面荒れ等を抑制することで、第1バンプ部61との密着性が弱くなってしまうのを未然に回避することができる。また、仮に第1バンプ部61の酸化が生じても、第1バンプ部61の形成材料とは異なる形成材料の第1被覆層62であれば、酸化によって第1バンプ部61の表面が本来の性質とは異質なものとなった場合でも、同一形成材料を直接重ねる場合とは異なり、異なる形成材料であるが故の密着性改善効果が期待できる。したがって、めっき法を用いて1段目を構成する第1バンプ部61と2段目を構成する第2バンプ部63を順に形成して2段形状を完成させる場合であっても、第1バンプ部61に対する第2バンプ部63の密着性が弱くなるといった事態の発生を未然に回避でき、2段形状における1段目と2段目との間の接合強度を十分に確保することができる。
このように、2段形状における1段目と2段目との接合強度を十分に確保できれば、発光素子をプリント配線基板上にフリップチップ実装した際のダイシェア強度についても十分に確保することが可能となる。ここで「ダイシェア強度」とは、フリップチップ実装された発光素子の接合部分に水平方向の力(せん断方向の力)を加えたときの接合強度を表す指標である。このダイシェア強度が十分に確保されていれば、フリップチップ実装での使用に耐え得る強度を確保できていると言える。
以上のように、第1実施形態によれば、2段形状における1段目と2段目との組成の連続性を確保すべきという一般的な技術常識に捉われることなく、第1バンプ部61と第2バンプ部63との間に第1被覆層62を介在させているので、フリップチップ実装での使用に耐え得る強度を確保することができ、かつ、大きな手間を要さずに容易に2段形状のバンプ60を形成することが可能である。
また、第1実施形態においては、フリップチップ実装のために2段形状のバンプ60を用いているので、熔融半田が1段目と2段目の段差部分で止まり、当該溶融半田がシード層32,42まで到達してしまうのを防止することができる。したがって、フリップチップ実装の際に短絡等の電気的接触不良が発生してしまうことがない。さらには、1段目と2段目の段差面にも熔融半田が接触することになるので、バンプ60と半田層70との間について十分な接合強度を確保し得るようにもなる。
また、第1実施形態においては、例えばPを添加したNiからなる第1バンプ部61および第2バンプ部63を、例えばAuからなる第1被覆層62および第2被覆層64が覆うことで、バンプ60が構成されている。バンプ60については、導電性や化学的特性等に優れた金属材料であるAuのみによって形成することも考えられるが、製作コスト面から現実的ではない。この点、第1実施形態で説明したような構成とすれば、第1バンプ部61および第2バンプ部63の形成材料としてPを添加したNiを用いることで製作コストを抑えることができ、しかも第1被覆層62および第2被覆層64の形成材料としてAuを用いることで優れた導電性や化学的特性等を得ることができる。しかも、AuはPを添加したNiの酸化を抑制して密着性を改善する機能を有しているので、上述したように第1バンプ部61と第2バンプ部63との間の接合強度を十分に確保することができる。これらのことから、第1被覆層62および第2被覆層64の形成材料としては、Auを用いることが最も好ましいと言える。
また、第1実施形態で説明した構成および製造手順は、半導体素子の一例である発光素子、すなわち第1導電型層21、発光層22および第2導電型層23が順に積層された半導体層20を備えるものに適用した場合に非常に有効であると言える。なぜならば、このような発光素子は、バンプ60を介したフリップチップ実装をすると当該バンプ60を通じての放熱が行い易く、そのためにフリップチップ実装されて用いられることが多いので、上述したような接合強度確保および短絡等の電気的接触不良の発生防止を図ることが非常に重要となるからである。
また、第1実施形態で説明したように、半導体層20が溝構造部24を有した構成であれば、シード層32,42の上面高さを揃えることが容易となるので、フリップチップ実装の際に発光素子が傾いてしまう等の不都合の発生を抑えることができ、フリップチップ実装の信頼性を向上させることができる。
また、第1実施形態で説明したように、シード層32,42上のそれぞれに予めバンプ60を形成しておき、バンプ60が形成されている状態で発光素子製品としての工場出荷を行えば、当該バンプ60が形成されていない場合に比べて、製品出荷先で発光素子をフリップチップ実装する際の工数削減が図れる。したがって、発光素子製品の利用者にとっては、利便性に優れたものとなる。しかも、アセンブリ後における接合部分の剥離が抑制されるので、製品信頼性についても非常に優れたものとなる。
<2.第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
ただし、ここでは、主として、上述した第1実施形態との相違点を説明する。
(2−1.発光素子の構成)
図3は、本発明の第2実施形態における発光素子の概略構成例を示す説明図である。
図3(a)および(b)に示すように、第2実施形態で説明する発光素子は、バンプ60における第1バンプ部61および第1被覆層62が、上述した第1実施形態の場合とは相違する。他の構成要素は、第1実施形態の場合と同様である。
第1バンプ部61は、保護膜51で覆われていないシード層32,42の露出面上に、当該露出面と直接接合するように形成されている。ただし、第1実施形態では、シード層32,42の露出面の全域を覆うように(すなわち保護膜51における開口部と同サイズで)形成されているのに対して、第2実施形態では、保護膜51における開口部よりも小サイズで第1バンプ部61が形成されており、そのサイズ違いにより当該第1バンプ部61の形成後においてもシード層32,42の露出面(バンプ形成面)が部分的に露出する。すなわち、シード層32,42のバンプ形成面上の一部に第1バンプ部61を形成しない開口領域を有するように当該第1バンプ部61の形成を行った後に、第1被覆層形成工程において、開口領域により露出するシード層32,42の部分と第1被覆層62とを接続する点で、第1実施形態の場合とは相違する。
第1被覆層62は、第1バンプ部61の表面を覆うように薄膜状に形成されたものである。ただし、第1実施形態では、第1バンプ部61の側壁面を覆う第1被覆層62の下端が保護膜51によって遮られシード層32,42には到達していないのに対して、第2実施形態では、第1バンプ部61の側壁面を覆う第1被覆層62の下端が当該側壁面と保護膜51の開口部との間に入り込んでシード層32,42にまで到達しており、これにより第1被覆層62の一部がシード層32,42と電気的に接続している点で、第1実施形態の場合とは相違する。
(2−2.発光素子の製造手順)
次に、上述した構成の発光素子の製造手順について説明する。
第2実施形態においても、保護膜51を形成する工程の前工程までは、第1実施形態の場合と同様である。
保護膜51を形成する工程では、保護膜51を成膜した後、ドライエッチングによって当該保護膜51に部分的な開口部を設けて、シード層32,42の上面(バンプ形成面)を部分的に露出させる。なお、開口部は、後述するような手法の利用により、結果的に第1バンプ部61の形成サイズよりも大サイズになるものとする。
その後は、シード層32,42の各露出面(バンプ形成面)上に、めっき処理によって第1バンプ部61を形成する。第1バンプ部61の形成は、当該第1バンプ部61の形成後においても、当該第1バンプ部61と保護膜51の開口部とのサイズ違いにより、シード層32,42の露出面(バンプ形成面)が部分的に露出することになるように行う。そのための一つの手法としては、保護膜51の開口部よりも小サイズでの第1バンプ部61の形成を、例えば当該小サイズの開口部を有するレジストマスクを利用するといった公知技術を用いつつ行うことが考えられる。また、他の一つの手法としては、開口部を第1バンプ部61と同じ小サイズとしておき、第1バンプ部61形成後に、エッチングにより第1バンプ部61の外周の保護膜51のみを、レジストマスクを利用するといった公知技術を用いつつ除去することも考えられる。つまり、シード層32,42のバンプ形成面上の一部に第1バンプ部61を形成しない開口領域を形成できれば、どのような手法により第1バンプ部61の形成を行っても構わない。
そして、第1バンプ部61の形成後は、続いて、第1バンプ部61の表面を覆うように、めっき処理によって第1被覆層62を形成する。このとき、第1バンプ部61と保護膜51の開口部との間にはシード層32,42が部分的に露出するような隙間が開いているため、第1被覆層62を形成すると、その隙間部分に第1被覆層62が入り込む。これにより、第1被覆層62は、その一部がシード層32,42にまで到達して、シード層32,42と電気的に接続することになる。特に、シード層32,42がAu系の金属材料によって形成されていれば、第1被覆層62の形成材料としてAuを用いることで、Au同士を繋げることができ、電気的接続を確保する上で非常に好ましいものとなる。
他の詳細内容については、第1実施形態の場合と同様なので、ここでの説明は省略する。
(2−3.第2実施形態の効果)
第2実施形態で説明した発光素子およびその製造方法によれば、以下のような効果が得られる。
第2実施形態では、第1バンプ部61のみならず、これを覆う第1被覆層62についても、シード層32,42と直接接合する箇所を有するように構成されている。つまり、第1バンプ部61の形成材料(例えばPを添加したNi)よりも導電性に優れた形成材料(例えばAu)で形成された第1被覆層62が、シード層32,42と電気的に接続することになる。したがって、第2実施形態によれば、第1実施形態の場合に比べて、シード層32,42とバンプ60との間の電気抵抗を低下させることが可能となる。このことは、発光素子に順方向電圧Vfの増加を抑制する上で、非常に好ましいと言える。
また、第2実施形態では、保護膜51の開口部を第1バンプ部61の形成予定サイズよりも大サイズで形成することで、第1被覆層62の一部をシード層32,42まで到達させている。つまり、第1実施形態で説明したようにそれぞれを同サイズで形成することが一般的であるが、第2実施形態では、敢えて異サイズで形成することで、その後に第1被覆層62を形成する際に、当該第1被覆層62がシード層32,42まで入り込むようにしている。したがって、形成サイズへの配慮のみで、他の工程には全く変更等を加えることなく、電気抵抗を低下させることが可能となるので、発光素子の順方向電圧Vfの増加の抑制のために当該発光素子の生産効率悪化等を招いてしまうこともない。
<3.変形例等>
以上に本発明の第1実施形態および第2実施形態を説明したが、上述した開示内容は、本発明の例示的な実施形態を示すものである。すなわち、本発明の技術的範囲は、上述の例示的な実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述した各実施形態では、バンプ60が第1バンプ部61と第2バンプ部63とを含む凸型の2段形状に構成されている場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数段で構成されており各段のバンプ平面サイズが互いに異なる「段形状」のものであれば、3段以上の段数のものであっても、また平面が円形状以外や横断面が凸型以外等のものであっても、全く同様に本発明を適用することが可能である。
また、例えば、上述した各実施形態では、本発明を発光素子に適用した場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されるものではなく、pn接合の半導体素子であれば発光素子以外にも適用することが考えられ、その場合にもフリップチップ実装での使用に耐え得る強度を確保する上で好適なものとなる。
次に、実施例を挙げて、本発明を具体的に説明する。ただし、本発明が、以下の実施例に限定されないことは勿論である。
(実施例1)
実施例1では、図1に示した構成の発光素子を製造した。具体的には、サファイア基板10上に、n型のAlGaNからなる第1導電型層21、AlInGaNからなる発光層22、および、p型のAlGaNからなる第2導電型層23が順に積層されてなる半導体層20を形成するとともに、その半導体層20に溝構造部24をRIEによって形成し、半導体層20を発光領域25と非発光領域26とに分断した。
発光領域25における第2導電型層23の露出面上に、第2電極(すなわちp型電極)41の初期層として、Ni/Auの金属材料をそれぞれ100Å/200Åの膜厚で真空蒸着法により形成した。その後、非発光領域26における第2導電型層23の露出面上と、溝構造部24の底部における第1導電型層21の露出面上とに、第1電極(すなわちn型電極)31として、これらの間の繋ぐ連続膜となるように、Ti/Al/Tiの金属材料をそれぞれ300Å/6000Å/50Åの膜厚でスパッタ法により成膜した。この第1電極31は、第2導電型層23上の全面を覆うのではなく、部分的に当該第2導電型層23の露出面を残すように成膜されている。なお、図1に示す位置に電極を形成する方法として、レジストパターンを使用したリフトオフ法を用いた。
そして、上記の第1電極31および第2電極41の初期層に対してオーミック性確保のために、550℃の熱処理を施した。その後、さらに当該第2電極41の初期層上に、Pt/Au/Tiの金属材料をそれぞれ500Å/1000Å/50Åの膜厚で形成して第2電極41とした。そして、さらに550℃の熱処理を施した。
その後、非発光領域26における第2導電型層23の露出面上および第2電極41の上面のそれぞれには、第1シード層(すなわちn型電極パッド)32および第2シード層(すなわちp型電極パッド)42として、Ti/Au/Tiの金属材料をそれぞれ200Å/2000Å/100Åの膜厚で成膜した。なお、図1に示す位置にシード層を形成する方法として、レジストパターンを使用したリフトオフ法を用いた。
なお、ここでは、第1シード層32と第2シード層42を同一工程で形成しており、第1電極31と第2電極41との成膜厚さの差分に起因して、各シード層32,42の上面高さがn側とp側で異なることになるが、その差は最大で0.2μm程度なので、この値を鑑みれば大きな影響は出ないと考えられる。ただし、各シード層32,42の上面高さを揃えるように、各シード層32,42の厚さを変えて別々に成膜しても良い。
シード層32,42の形成後は、これらを覆う保護膜51として、SiO膜を3000Åの膜厚で成膜した。そして、第1シード層32および第2シード層42の上面(バンプ形成面)を部分的に露出させるべく、レジストマスク形成後にドライエッチングを行うことで保護膜51に部分的な開口部をφ100μmの大きさで設け、バンプ形成面とした。なお、SiO膜をエッチングした各シード層32,42の露出面については、例えばOガス:60秒後にArガス:30秒でドライエッチングを行い、残留付着物等を除去した。
そして、各シード層32,42の露出面上には、無電解ニッケルめっき(上村工業製エピタスNPR−18)によってPを7%添加したNiの層を成膜してバンプ径φ100μm、厚さ約3μmの第1バンプ部61を形成し、その表面を置換金めっき(上村工業製エピタスTDS−20)で被覆し、さらに置換金めっき表面を無電解金めっき(上村工業製エピタスTMX−16)で覆うことで、約0.1μm厚の第1被覆層62を形成した。さらに、これらに重ねるように、開口部φ70μmを有するレジストパターンを形成し、無電解ニッケルめっき(上村工業製エピタスNPR−18)によってPを7%添加したNiの層を成膜してバンプ径φ70μm、厚さ約6μmの第2バンプ部63を形成し、その表面を置換金めっき(上村工業製エピタスTDS−20)で被覆し、さらに置換金めっき表面および第1被覆層62表面を無電解金めっき(上村工業製エピタスTMX−16)で覆うことで、約0.5μm厚の第2被覆層64を形成した。これらにより、表面に金めっきを有する2段形状の凸型のバンプ60が形成されることになる。
このように製造された実施例1の発光素子において、2段形状の凸型のバンプ60は、第1バンプ部61と第2バンプ部63との間に第1被覆層62が介在している。そのため、発光素子をフリップチップ実装した際のダイシェア強度を十分に確保し得るようになり、バンプ60をSi基板に半田接合(3μm厚のAu/Sn半田層を300℃加熱)した後、ダイシェア測定装置アークテック社製万能型ボンドテスター4000−PXY(条件:ボールシェアテスト)により発光素子に水平方向の応力を加えてダイシェア強度を測定したところ、接合の強さを表す指標となるダイシェア強度は、複数回の測定結果の平均が205gであった。
また、実施例1の発光素子において、20mAの電流を流したときの順方向電圧(Vf)を10個測定したところ、バンプ形成前の第1電極31と第2電極41の間で通電した場合は平均4.11Vであり、バンプ形成後にバンプを介して通電した場合は平均4.24Vであり、その差が約0.1Vであることがわかった。
(実施例2)
実施例2では、図3に示した構成の発光素子を製造した。
具体的には、保護膜51に部分的な開口部をφ110μmの大きさで設けてバンプ形成面とした後、開口部の外周部をレジストで覆うことで露出する面をφ100μmとし、各シード層32,42の露出面上にバンプ径φ100μmで第1バンプ部61を形成した。そして、外周部を覆っていたレジストを除去することで第1バンプ部61が形成されないバンプ形成面上の開口領域を形成した後、その第1バンプ部61の表面を覆い、かつ、シード層32,42との電気的接続を確保し得るように、開口領域のシード層32,42と接続する第1被覆層62を形成した。他は、実施例1の場合と全く同様である。
このように製造された実施例2の発光素子において、2段形状の凸型のバンプ60は、第1被覆層62がシード層32,42と電気的に接続している。そのため、シード層32,42との電気抵抗を実施例1の場合よりも低下させ得るようになり、順方向電圧(Vf)を10個測定したところ、バンプ形成前の第1電極31と第2電極41の間で通電した場合は平均4.04Vであり、バンプ形成後にバンプを介して通電した場合は平均4.04Vであり、その差が0であることがわかった。
(比較例1)
次に、上述した実施例1に対する比較例1を説明する。
図4は、比較例1となる従来構成の発光素子を示す側断面図である。なお、図中において、実施例1の場合と同一の構成要素については、同一の符号を付している。
図例の発光素子は、段形状ではなく1段目のみで構成されたバンプ80を備えたものである。
比較例1では、図4に示す従来構成の発光素子を製造した。具体的には、保護膜51に部分的な開口部をφ100μmの大きさで設けた。その後、各シード層32,42の露出面上には、無電解ニッケルめっきによってPを7%添加したNiの層を成膜してバンプ径φ100μm、厚さ約9μmのバンプ部81を形成し、その表面を置換金めっきで被覆し、さらに置換金めっき表面を無電解金めっきで覆うことで、約0.5μm厚の被覆層82を形成し、これらによって1段目のみからなるバンプ80を形成した。他は、実施例1の場合と全く同様である。
このような比較例1の発光素子において、ダイシェア強度を測定した結果は、複数回の測定結果の平均が235gであった。なお、バンプ径をφ100μm→φ80μmとした場合には、複数回の測定結果の平均が140gであった。
ただし、比較例1の発光素子では、段形状を有しておらず1段目のみで構成されているために短絡等の電気的接触不良が発生し、3μm厚のAu/Sn半田層70を用いてフリップチップ実装をした場合に、溶融半田がシード層32,42まで到達することによる短絡等の電気的接触不良の発生率が10%であった。
(比較例2)
次に、上述した実施例1に対する比較例2を説明する。
図5は、比較例2となる発光素子を示す側断面図である。なお、図中においても、実施例1の場合と同一の構成要素については同一の符号を付し、バンプについては下一桁の数字を同じにしている。
図例の発光素子は、2段形状のバンプ90を備えたものである。そのバンプ90は、第1バンプ部91と第2バンプ部93とが被覆層を介さずに直接接合されている以外は、実施例1と同じである。
具体的には、第1バンプ部91に直接重ねるようにして、開口部φ70μmを有するレジストパターンを形成し、第2バンプ部93を形成した。このとき、第1バンプ部91の表面への置換金と無電解金めっきによる第1被覆層の形成を行わなかった。その後、第1バンプ部91および第2バンプ部93の表面を覆うように第2被覆層94を形成した。
このような比較例2の発光素子は、2段形状の凸型のバンプ90を備えているので、3μm厚のAu/Sn半田層を用いてフリップチップ実装をしても、短絡等の電気的接触不良が発生しない。
しかし、バンプ90は、1段目の第1バンプ部91と2段目の第2バンプ部93とが直接接合しており、これらの間に被覆層が介在していない。ダイシェア強度を測定した結果は、複数回の測定結果の平均が155gであった。したがって、実施例1に比べてダイシェア強度が低く、発光素子をフリップチップ実装した際のダイシェア強度を十分に確保し得るとは言えない。
(まとめ)
以上に説明した実施例1と比較例1とを比べると、比較例1における短絡等の電気的接触不良の発生率が10%であるのに対して、実施例1では短絡等の電気的接触不良が発生しておらず、段形状のバンプ60が電気的接触不良の発生を防ぐのに有効であることがわかる。
また、実施例1と比較例2とを比べると、これらはいずれも凸型の2段形状であるが、実施例1におけるダイシェア強度が205gであるのに対して、比較例2におけるダイシェア強度は155gであり、実施例1のダイシェア強度のほうが優れていることがわかる。ここで、発光素子のフリップチップ実装後に必要とされるダイシェア強度(すなわちフリップチップ実装での使用に耐え得るダイシェア強度)の基準値を例えば180g程度と仮定すると、比較例2はフリップチップ実装での使用に耐え得るダイシェア強度に満たないのに対して、実施例1ではフリップチップ実装での使用に耐え得るダイシェア強度を十分に確保することができていると言える。
したがって、実施例1の発光素子であれば、フリップチップ実装での使用に耐え得る強度を確保することができ、かつ、フリップチップ実装後における短絡等の電気的接触不良が生じることもなく、これらの点で比較例1,2の場合よりも優れている。
また、実施例1と実施例2とを比べると、実施例1の場合よりも実施例2の場合のほうが発光素子の順方向電圧Vfの増加の抑制に有効であることがわかる。つまり、実施例2の発光素子であれば、実施例1で得られる作用効果に加えて、さらに発光素子の順方向電圧Vfの増加を抑制し得るという作用効果が得られると言える。
10…サファイア基板、20…半導体層、21…第1導電型層、22…発光層、23…第2導電型層、24…溝構造部、25…発光領域、26…非発光領域、31…第1電極、32…第1シード層、41…第2電極、42…第2シード層、51…保護膜、60…バンプ、61…第1バンプ部、62…第1被覆層、63…第2バンプ部、64…第2被覆層

Claims (9)

  1. フリップチップ実装のための突起電極として段形状のバンプを備えた半導体素子において、
    前記バンプは、
    前記段形状の1段目を構成する第1バンプ部と、
    前記段形状の2段目を構成する第2バンプ部と、
    前記第1バンプ部の形成材料とは異なる形成材料により形成され、少なくとも前記第1バンプ部と前記第2バンプ部との間に介在するように配された第1被覆層と
    を含むことを特徴とする半導体素子。
  2. 前記第1バンプ部は、前記半導体素子が有するシード層の面上に配置されており、
    前記第1被覆層は、導電性を有した金属材料により形成され、当該第1被覆層の一部が前記シード層と電気的に接続している
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体素子。
  3. 前記第1バンプ部は、ニッケルを主成分とした金属材料を形成材料とし、
    前記第1被覆層は、金を形成材料としたものである
    ことを特徴とする請求項1または2記載の半導体素子。
  4. 前記半導体素子は、発光層を備える発光素子である
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の半導体素子。
  5. フリップチップ実装のための突起電極として段形状のバンプを備えた半導体素子の製造方法であって、
    前記半導体素子に備えられた半導体層の電極と電気的に接続するシード層を形成する工程と、
    前記シード層の表面に位置するバンプ形成面上に、前記段形状の1段目を構成する第1バンプ部を形成する工程と、
    前記第1バンプ部を、当該第1バンプ部の形成材料とは異なる形成材料により形成される第1被覆層によって覆う第1被覆層形成工程と、
    前記第1バンプ部のバンプ形成面上に、前記段形状の2段目を構成する第2バンプ部を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする半導体素子の製造方法。
  6. 前記第1バンプ部、前記第1被覆層および前記第2バンプ部を、いずれもめっき処理によって形成する
    ことを特徴とする請求項5記載の半導体素子の製造方法。
  7. 前記シード層のバンプ形成面上の一部に前記第1バンプ部を形成しない開口領域を有するように当該第1バンプ部の形成を行った後に、前記第1被覆層形成工程において、前記開口領域により露出する前記シード層と前記第1被覆層とを接続する
    ことを特徴とする請求項5または6記載の半導体素子の製造方法。
  8. 前記第1被覆層および前記第2バンプ部を、さらに第2被覆層によって覆う工程
    を備えることを特徴とする請求項5、6または7記載の半導体素子の製造方法。
  9. 前記シード層を形成する工程において、前記シード層のバンプ形成面が位置する開口部を具備する保護膜を形成する工程をさらに含む
    ことを特徴とする請求項5、6、7または8記載の半導体素子の製造方法。
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