JP2014087238A - 回転直動同期モータ - Google Patents

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Yukio Inaguma
幸雄 稲熊
Fumiaki Osawa
文明 大澤
Yuichiro Fujita
雄一郎 藤田
Kazuhisa Tsutsui
和久 筒井
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Abstract

【課題】 回転及び直動を容易に制御できるとともに、その動作を滑らかにし得る回転直動モータの提供。
【解決手段】 固定子には、中心軸線と平行方向に一様な磁界を付与する線状磁界発生手段と、中心軸線の周りで周方向に一様な磁界を付与するリング状磁界発生手段と、が設けられる。可動子の外表面には、中心軸線と平行な第1仮想線を1〜nの順番に等角度で設定し、中心軸線を周回するm本の第2仮想線1〜mを順番に等間隔で与え、X番目の第1仮想線とY番目の第2仮想線の交点において、XとYがともに奇数の交点及び偶数の交点にはそれぞれ互いに逆極を表に向けた板状磁石が配置される。この板状磁石は第1仮想線及び第2仮想線のそれぞれに沿って板状磁石の端部から交点に向かって幅を拡げる形状を有している。
【選択図】 図5

Description

本発明は、略円筒形の固定子の内孔に配置された可動子を周方向に回動させるとともに軸方向に往復動させ得る回転直動同期モータに関する。
モータの可動子を回動せしめるとともにその軸方向にも往復動させ得る回転直動モータが知られている。かかるモータでは、略円筒形の固定子の内孔に向けて、周方向に可動子を回転せしめるための回転磁界と、軸方向に可動子を直動(往復動)せしめるための直動磁界とをそれぞれ与え、永久磁石を表面に与えられた可動子が該内孔の内部で回転及び直動する。
例えば、特許文献1では、可動子を回動させるためのロータリ巻線及び可動子を直動させるためのリニア巻線の2つの巻線を与えた固定子鉄心と、該固定鉄心と組み合わせられ、表面にN極磁石を周方向及び軸方向に1極置きに配設するとともにこの各N極磁石とは周方向及び軸方向で1極ずらした位置にS極磁石を周方向及び軸方向に1極置きに配設した可動子とを含む回転直動モータが開示されている。軸方向には同種の磁極磁石が1極置きに存在するとともに、円周方向にも同種の磁極磁石が1極置きに存在することで、ロータリ巻線及びリニア巻線のそれぞれに対する磁極が互いに独立して存在する。ロータリ巻線に三相交流を印加すると可動子が回動し、リニア巻線に三相交流を印加すると可動子が軸線方向に直動する。また、両巻線にそれぞれ三相交流を印加すると、可動子は螺旋運動することになる。
また、特許文献2では、ストロークは小さいが、構造が比較的簡単で、力率及び効率が良く、制御性も良いとされるリニア直流モータを直動だけでなく、回転もさせる方法について述べている。かかる回転直動モータは、特許文献1と同様に、ロータリ巻線及びリニア巻線の2つの巻線を与えた固定子鉄心と、表面に市松模様状に永久磁石を配置した可動子とを含む。ここでも、可動子の軸方向には同種の磁極磁石が1極置きに存在するとともに、円周方向にも同種の磁極磁石が1極置きに存在するようにして、ロータリ巻線及びリニア巻線のそれぞれに対する磁極が互いに独立して存在するようにしている。その上で、ロータリ巻線には三相交流を印加し回転を制御し、リニア巻線には直流を印加して直動を制御するとしている。
更に、特許文献3では、回転及び直動、螺旋運動等の回転及び直動の複合動作運動を高精度に行うことが可能な電磁アクチュエータ、すなわち、回転直動モータを開示している。超小型のモータでは、特許文献1及び2の回転直動モータのように固定子にロータリ巻線及びリニア巻線の2つの巻線を与えることができないことを述べた上で、円筒体をマトリックス状に分割するように磁極を形成した磁極部及び出力軸を備える可動子と、可動子の磁極部よりも多セグメントで分割してマトリクス状に励磁コイルを配置した円筒状の励磁コイル部及びハウジングからなる固定子と、を含む回転直動モータを開示している。励磁コイル部を構成する励磁コイルの励磁パターンを変えることで、制御は複雑となってしまうが、可動子を回転、直動、又は、回転及び直動の複合動作運動をさせ得るとしている。
特開2004−343903号公報 特開2005−020885号公報 特開2009−071967号公報
ところで、上記した回転直動モータ、特に、特許文献1に開示の回転直動同期モータでは回転及び直動の制御が比較的容易であるものの、可動子と固定子との相対的位置関係によって互いの磁気的吸引力が変化し、脈動のような移動むらを生じやすい。特に、回転と直動とを同時に行った場合には互いの移動むらが重畳し、正確な制御が困難となる。
本発明はかかる状況に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、回転及び直動を容易に制御できるとともに、その動作を滑らかにし得る回転直動モータを提供することにある。
本発明による回転直動同期モータは、略円筒形の固定子の内孔における中心軸線上に同軸配置された略棒状の可動子を該中心軸線の周りに回動させ及び該中心軸線に沿って往復動させ得る回転直動同期モータであって、前記固定子において、前記中心軸線と平行方向に一様であって前記内孔の内表面から前記中心軸線へ向けた方向に磁界を付与する線状磁界発生手段を前記中心軸線の周囲を等角度に分割した各分割位置に設けるとともに、前記中心軸線の周りで周方向に一様であって前記内孔の内表面から前記中心軸線へ向けた方向に磁界を付与するリング状磁界発生手段を前記中心軸線に沿った等間隔位置に設け、前記可動子の外表面において、前記中心軸線と平行な第1仮想線を前記中心軸線の周囲を等角度にn分割した各分割位置に1〜n(n;自然数)の順番に設定するとともに、前記中心軸線の周囲を周回する第2仮想線を前記中心軸線に沿った等間隔位置に1〜m(m;自然数)の順番に与え、X番目の前記第1仮想線とY番目の前記第2仮想線の交点(X、Yはそれぞれn及びm以下の自然数)において、XとYがともに奇数の交点及び偶数の交点にはそれぞれ互いに逆極を表に向けた板状磁石が配置され、前記板状磁石はその端部から前記第1仮想線及び前記第2仮想線のそれぞれに沿って前記交点に向かって幅を拡げた形状を有していることを特徴とする。
かかる発明によれば、線状磁界発生手段及びリング状磁界発生手段のそれぞれによって回転及び直動を独立して容易に制御できるとともに、可動子の板状磁石の所定の形状により、可動子と固定子との相対的位置関係の変化による互いの磁気的吸引力の急激な変化を減じ、可動子の回転及び直動の動作を滑らかにし得るのである。
上記した発明において、前記板状磁石の板面は菱形であって、その対角線をそれぞれ前記第1仮想線及び前記第2仮想線に沿って配置させていることを特徴としてもよい。また、上記した発明において、前記板状磁石の板面は円形又は楕円形であることを特徴としてもよい。かかる発明によれば、可動子の板状磁石に複雑な形状を与えずとも、可動子と固定子との相対的位置関係の変化による互いの磁気的吸引力の急激な変化を減じ、可動子の回転及び直動の動作を滑らかにし得る。
上記した発明において、前記固定子は略円筒形の固定子鉄心を有し、前記固定子鉄心の内周面において、前記中心軸線の周囲を等角度に分割した各分割位置に前記中心軸線に沿った方向に縦溝を設けるとともに、前記中心軸線に沿った等間隔位置に前記中心軸線を中心とした周方向に横溝を設け、前記線状磁界発生手段及び前記リング状磁界発生手段の各コイルは、互いに深さの異なる前記縦溝及び前記横溝にそれぞれ収容されて、この深さ方向に重ねて配置されていることを特徴としてもよい。かかる発明によれば、中心軸線に平行な方向に一様な線状磁界と周方向に一様なリング状磁界とを内孔の内表面から中心軸線へ向けた方向に付与し、回転及び直動を容易に制御できる。
上記した発明において、前記固定子鉄心は圧粉磁心からなることを特徴としてもよい。かかる発明によれば、固定子鉄心として線状磁界及びリング状磁界を偏りなく内孔の内表面から中心軸線へ向けた方向に付与できるとともに、渦電流の発生を抑制できるので、その動作を高速且つ滑らかにしつつ制御の応答性を高め得る。
本発明による回転直動同期モータの斜視図である。 本発明による回転直動同期モータの側断面図である。 本発明による回転直動同期モータの要部の断面斜視図である。 本発明による回転直動同期モータの要部の斜視図である。 本発明による回転直動同期モータの要部の(a)斜視図(b)展開図である。 本発明による回転直動同期モータ及び比較例の要部の展開図である。 本発明による回転直動同期モータの要部の展開図である。 本発明による回転直動同期モータの要部の展開図である。 本発明による回転直動同期モータの要部の斜視図である。 本発明による他の回転直動同期モータの要部の側断面図である。
本発明の1つの実施例による回転直動同期モータについて、図1乃至図5を用いて説明する。
図1に示すように、回転直動同期モータ1は、略円筒形の固定子2とその内孔に挿通された略棒状の可動子3とを有する。可動子3は略円筒形の可動子鉄心33を含み、これに図示しないリムなどで固定された軸体39が与えられている。軸体39は固定子2の端面に固定された軸受け29に支持されて、軸方向への往復動及び周方向への回動を可能としている。つまり、可動子3は固定子2の内孔の中心軸線L上に同軸で配置され、中心軸線L周りの回動(A)及び中心軸線に沿った直線運動による往復動(B)を可能とし、これを軸体39を介して外部へ伝達させることができる。
図2及び図3に示すように、固定子2の側壁には、内周側に開口し周方向に沿って延びる周溝21が軸方向に複数等間隔で並列するように設けられている。また、周溝21より内周側の位置に、内周側に開口し軸方向に沿って延びる直溝22が周方向に複数等間隔(等角度)で並列して設けられている。図では、周溝21を12スロット、直溝22を12スロット備えている。周溝21及び直溝22のそれぞれには周方向巻線23及び軸方向巻線24が収納されている。その結果、周方向巻線23は、軸方向巻線24の外周側に位置している。
固定子2はその側壁の外周部分でヨーク25を形成するとともに、各周溝21及び各直溝22の間に、内周側に向けて延びるように角柱状のティース26を形成する。各ティース26の先端には、周方向及び軸方向それぞれの寸法をティース26の寸法より大きくした板状の鍔部27を備える。鍔部27のそれぞれは互いに離間しており、その内周側の表面を仮想的に延長して連続させたときに円筒体の内孔を画定するような湾曲面を有して並んでいる。固定子2の鉄心は、ヨーク25、ティース26及び鍔部27により形成されている。かかる鉄心は軟磁性体からなるが、特に、磁気的な異方性のない、三次元等方磁気特性を有する材料であることが好ましい。磁束の流れを三次元的に導き得る鉄心によれば、周方向巻線23により発生する周方向に一様なリング状磁界と、軸方向巻線24により発生する軸方向に一様な線状磁界とをそれぞれ中心軸線Lの方向に向けて、すなわち可動子3に向けて偏り無く導き得るのである。特に、電気抵抗の相対的に高い圧粉磁心を鉄心に用いることで、渦電流の発生を抑制し、高速で磁界を変化させても渦電流損を抑制でき、制御の応答性も高め得るのである。
図4を併せて参照すると、周方向巻線23のそれぞれには、三相交流が印加される。例えば、図面左手前側から2極分の相と方向を表示すると、順に、U相右回り、W相左回り、V相右回り、U相左回り、W相右回り、V相左回りとなり、更に奥側に位置する他の周方向巻線23においても同様に繰り返される。すなわち、周方向巻線23はいわゆる分布巻であって、リング状磁界による軸方向の移動磁界を形成させ得る。
また、軸方向巻線24のそれぞれについても三相交流が印加される。例えば、反時計回りに2極分の相と方向を表示すると、順に、U相負(図面左手前方向)、V相正(図面右奥方向)、W相負、U相正、V相負、W相正となり、以降、同様に繰り返される。すなわち、軸方向巻線24も分布巻であって、線状磁界による周方向の回転磁界を形成させ得る。
再び図2を参照すると、可動子3はその可動子鉄心33の外周面に沿うように湾曲した平板形状の永久磁石からなる板状磁石4を有する。板状磁石4は、鍔部27により画定された円筒体の内表面からわずかに離間させてこれに対向させるように配置される。
図5(a)に示すように、可動子3に配置される板状磁石4は略菱形平板で表(外周側)にN極を向けたN極磁石41と、同一形状で表にS極を向けたS極磁石42との2種類である。
図5(b)を併せて参照すると、可動子鉄心33の外周面に沿って軸方向に延びる中心軸線Lと平行な第1配置線31(31−1〜31−4)は、周方向に等間隔、すなわち可動子鉄心33の外周面を等角度(本実施例においては90度)に分割した位置に仮想的に設定される。また、周方向に沿って周回する第2配置線32(32−1〜32−2)は、軸方向に等間隔に仮想的に設定される。その上で、N極磁石41は第1配置線31−1及び31−3と第2配置線32−1との交点の上にその中心を位置させて配置され、S極磁石42は第1配置線31−2及び31−4と第2配置線32−2との交点の上にその中心を位置させて配置されている。すなわち、N極磁石41は奇数番目の第1配置線31及び奇数番目の第2配置線32の交点上に配置され、S極磁石42は偶数番目の第1配置線31及び偶数番目の第2配置線32の交点上に配置される。その他の交点には板状磁石は配置されない。ここで、N極磁石41及びS極磁石42は、その略菱形である表側の面の対角線をそれぞれ軸方向及び周方向に向けて配置される。
次に、上記した回転直動同期モータ1における動作について、図4乃至図7を用いて説明する。
図4及び図5を参照しつつ、周方向巻線23によって与えられるリング状磁界による可動子3の動きについて説明する。周方向巻線23に三相交流を印加させると、各周方向巻線23は周方向に一様なリング状磁界を周期的に発生・消失させるが、このとき軸方向に並列する各周方向巻線23には互いに位相差を持って電流が流れ、リング状磁界の強度は軸方向に順次変化していく。すなわち、可動子3の外表面において、第2配置線32に沿った方向には一様な磁界が与えられるが、第1配置線31に沿った方向には時間的に変化する磁界(移動磁界)が与えられるのである。
ここで、図5(b)に示すように、可動子3の外表面が通過し得る位置であって固定子2に対して固定位置である仮想円筒面において、幅の狭い周方向に延びる帯状の仮想領域36を仮定する。仮想領域36と平行な第2配置線32(32−1〜32−2)のうち、第2配置線32−2が最も近接しており、仮想領域36にはS極磁石42のみが位置している。すなわち、仮想領域36に最も近接する第2配置線32上にあるN極磁石41又はS極磁石42のいずれか一方のみが仮想領域36に位置するのである。つまり、周方向巻線23から与えられるリング状磁界が時間的に変化すると、仮想領域36の磁界が変化する。一方、仮想領域36内にはN極磁石41又はS極磁石42のいずれか一方のみが位置しているから、可動子3には引力又は斥力のみが働き、これが時間的に変化するから、可動子3が軸方向に移動する。一方で、リング状磁界による周方向への移動磁界は発生しないから、可動子3は周方向へは移動しない。すなわち、周方向巻線23によって発生するリング状磁界による移動磁界に可動子3を同期させて軸方向に往復動させ得る。
同様に、図4及び図5を参照しつつ、軸方向巻線24によって与えられる線状磁界による可動子3の動きについて説明する。軸方向巻線24に三相交流を印加させると、各軸方向巻線24は軸方向に一様な線状磁界を周期的に発生・消失させるが、このとき周方向に並列する各軸方向巻線24には互いに位相差を持って電流が流れ、線状磁界の強度は周方向に順次変化する。すなわち、可動子3の外表面において、第1配置線31に沿った方向には一様な磁界が与えられるとともに、第2配置線32に沿った方向には時間的に変化する磁界(移動磁界)が与えられる。
ここで、図5(b)に示すように、上記した仮想円筒面において、幅の狭い軸方向に延びる帯状の仮想領域35を仮定する。仮想領域35と平行な第1配置線31(31−1〜31−4)のうち、第1配置線31−3が最も近接しており、仮想領域35にはN極磁石41のみが位置している。すなわち、仮想領域35に最も近接する第1配置線31上にあるN極磁石41又はS極磁石42のいずれか一方のみが仮想領域35に位置するのである。つまり、軸方向巻線24から与えられる線状磁界が時間的に変化すると、仮想領域35の磁界が変化する。一方、仮想領域35内にはN極磁石41又はS極磁石42のいずれか一方のみが位置しているから、可動子3には引力又は斥力のみが働き、これが時間的に変化するから、可動子3が周方向に移動する。一方で、線状磁界による軸方向への移動磁界は発生しないから、可動子3は軸方向へは移動しない。すなわち、軸方向巻線24によって発生する線状磁界による移動磁界に可動子3を同期させて周方向に回動させ得る。
さらに、周方向巻線23及び軸方向巻線24の両者によって与えられるリング状磁界及び線状磁界による可動子3の動きについて説明する。上記したように、リング状磁界による周方向への移動磁界は発生しないから、リング状磁界は可動子3の周方向への移動に干渉しない。また、線状磁界による軸方向への移動磁界も発生しないから、線状磁界は可動子3の軸方向への移動に干渉しない。すなわち、リング状磁界及び線状磁界をそれぞれ独立して制御することで、可動子3の軸方向の往復動及び周方向の回動をそれぞれ互いに干渉させることなく容易に制御することができる。
ここで、可動子3が回動する場合における上記した仮想円筒面での板状磁石による磁束の変化について説明する。まず、図6(b)に比較例として示すように、周方向に沿って幅の一定な長方形の板状磁石100をその辺の方向を周方向に向けて配置した場合、可動子3が回動し、仮想円筒面の仮想領域35が板状磁石100の端部を通過するときに極性が不連続に変化する。このとき、可動子と固定子との間の磁気的吸引力が急激に変化し、モータの滑らかな動作を阻害し得る。
一方で、図6(a)に示すように、本実施例の可動子3では、対角線を周方向にむけて配置した菱形の板状磁石4により、その周方向端部から中心に向かって軸方向の幅を漸増させている。そのため、可動子3が回動し、仮想円筒面の仮想領域35が奇数番目の第1配置線31−1から偶数番目の第1配置線31−2へと移動したときに、仮想領域35内の磁束はN極からS極側へ連続的に変化するのである。すなわち、磁極の端部を通過しても可動子3と固定子2との間の磁気的吸引力の急激な変化が防止できて、回転直動同期モータ1の動作を滑らかにし得る。
なお、仮想領域35内の磁束の変化は、例えば、図7(a)に示すように、N極磁石41及びS極磁石42の周方向端部同士が軸方向に重なるように配置された場合であっても、仮想領域35内の磁束の変化はほぼ連続的に変化する。同様に、図7(b)に示すように、N極磁石41及びS極磁石42の周方向端部同士に隙間があっても、仮想領域35内の磁束の変化はほぼ連続的に変化する。故に、可動子3と固定子2との磁気的吸引力の急激な変化を防止できる。また、可動子3の軸方向への往復動においても同様である。つまり、回転直動同期モータ1の動作を滑らかにし得る。
また、図8に示すように、軸方向及び周方向に沿って板状磁石4の端部から中心に向かってその幅を拡げる形状であれば、板状磁石4を表面視で略円形又は略楕円形としてもよい。板状磁石4の中心点は第1配置線31と第2配置線32との交点上に配置させるが、略楕円形の板状磁石4では長軸及び短軸をそれぞれ第1配置線31又は第2配置線32に沿って配置させる。ここで、表(外周側)にN極を向けたN極磁石43及び表にS極を向けたS極磁石44の2種類を上記と同様に配置する。かかる板状磁石4によっても、磁極の端部近傍における磁束の不連続又は急激な変化を防いで可動子3と固定子2との磁気的吸引力の急激な変化を防止し得る。
更に、本実施例では、周方向巻線23を軸方向巻線24の外側に配置したが、周方向巻線23を内側に配置してもよい。
また、図9に示すように、周方向巻線23及び軸方向巻線24は集中巻とすることもできる。すなわち、周方向巻線23においては、例えば、1スロットに2相ずつの巻線を配置しており、図面左手前側から1極分の相と方向を表示すると、順に、W相左回り、U相右回り、U相左回り、V相右回り、V相左回り、W相右回り、となり、奥側の残りも同様に繰り返される。また、軸方向巻線24においては、例えば、1スロットに2相ずつの巻線を配置しており、反時計回りに順に1極分の相と方向を表示すると、U相正(図面右奥方向)、W相負(図面左手前方向)、W相正、V相負、V相正、U相負となり、以降同様に繰り返される。
以上のように、本実施例によれば、周方向巻線23及び軸方向巻線24のそれぞれを独立して制御することで、可動子3の往復動及び回動を容易に制御できるとともに、板状磁石4の形状により可動子3と固定子2との相対的位置関係の変化による互いの磁気的吸引力の急激な変化を減じ、回転直動同期モータ1の動作を滑らかにし得る。また、そのような板状磁石4の形状として、周方向及び軸方向に対角線を向けた菱形などの簡単な形状を採用し得る。
なお、他の実施例として、図10に示すように、外周形状を多角柱として外表面を複数の平面によって構成した可動子鉄心34を可動子3’に用いてもよい。図では、外周形状を6角柱として、周方向に6極の板状磁石5を配置した例を示す。板状磁石5は、湾曲しておらず平板形状であり外表面の各面に配置されるとともに、上記した実施例と同様に、周方向及び軸方向にそれぞれ対角線を向けた菱形形状であって、表(外表面側)にN極を向けたN極磁石51及び表にS極を向けたS極磁石52の2種類を図5の如く、配置するのである。かかる場合であっても、可動子3’の磁束の変化が不連続又は急激とならず、可動子3’と固定子2との磁気的吸引力の急激な変化を減じ得る。また、円柱形状の可動子鉄心に前記した板状磁石5を埋め込んで配置させてもよい。
ここまで本発明による代表的実施例及びこれに基づく変形例について説明したが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。当業者であれば、添付した特許請求の範囲を逸脱することなく、種々の代替実施例及び改変例を見出すことができるだろう。
1 回転直動同期モータ
2 固定子
3 可動子
4 板状磁石
31 第1配置線
32 第2配置線

Claims (5)

  1. 略円筒形の固定子の内孔における中心軸線上に同軸配置された略棒状の可動子を該中心軸線の周りに回動させ及び該中心軸線に沿って往復動させ得る回転直動同期モータであって、
    前記固定子において、前記中心軸線と平行方向に一様であって前記内孔の内表面から前記中心軸線へ向けた方向に磁界を付与する線状磁界発生手段を前記中心軸線の周囲を等角度に分割した各分割位置に設けるとともに、前記中心軸線の周りで周方向に一様であって前記内孔の内表面から前記中心軸線へ向けた方向に磁界を付与するリング状磁界発生手段を前記中心軸線に沿った等間隔位置に設け、
    前記可動子の外表面において、前記中心軸線と平行な第1仮想線を前記中心軸線の周囲を等角度にn分割した各分割位置に1〜n(n;自然数)の順番に設定するとともに、前記中心軸線の周囲を周回する第2仮想線を前記中心軸線に沿った等間隔位置に1〜m(m;自然数)の順番に与え、
    X番目の前記第1仮想線とY番目の前記第2仮想線の交点(X、Yはそれぞれn及びm以下の自然数)において、XとYがともに奇数の交点及び偶数の交点にはそれぞれ互いに逆極を表に向けた板状磁石が配置され、前記板状磁石はその端部から前記第1仮想線及び前記第2仮想線のそれぞれに沿って前記交点に向かって幅を拡げた形状を有していることを特徴とする回転直動同期モータ。
  2. 前記板状磁石の板面は菱形であって、その対角線をそれぞれ前記第1仮想線及び前記第2仮想線に沿って配置させていることを特徴とする請求項1記載の回転直動同期モータ。
  3. 前記板状磁石の板面は円形又は楕円形であることを特徴とする請求項1記載の回転直動同期モータ。
  4. 前記固定子は略円筒形の固定子鉄心を有し、前記固定子鉄心の内周面において、前記中心軸線の周囲を等角度に分割した各分割位置に前記中心軸線に沿った方向に縦溝を設けるとともに、前記中心軸線に沿った等間隔位置に前記中心軸線を中心とした周方向に横溝を設け、前記線状磁界発生手段及び前記リング状磁界発生手段の各コイルは、互いに深さの異なる前記縦溝及び前記横溝にそれぞれ収容されて、この深さ方向に重ねて配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のうちの1つに記載の回転直動同期モータ。
  5. 前記固定子鉄心は圧粉磁心からなることを特徴とする請求項4記載の回転直動同期モータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021249470A1 (zh) * 2020-06-10 2021-12-16 克瑞科技(东莞)有限公司 一种双向磁悬浮声波电机装置

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