JP2015177587A - 回転直動同期モータ - Google Patents

回転直動同期モータ Download PDF

Info

Publication number
JP2015177587A
JP2015177587A JP2014050442A JP2014050442A JP2015177587A JP 2015177587 A JP2015177587 A JP 2015177587A JP 2014050442 A JP2014050442 A JP 2014050442A JP 2014050442 A JP2014050442 A JP 2014050442A JP 2015177587 A JP2015177587 A JP 2015177587A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
central axis
magnetic field
virtual
line
stator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014050442A
Other languages
English (en)
Inventor
稲熊 幸雄
Yukio Inaguma
幸雄 稲熊
文明 大澤
Fumiaki Osawa
文明 大澤
太陽 岩田
Taiyo Iwata
太陽 岩田
藤田 雄一郎
Yuichiro Fujita
雄一郎 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Daido Gakuen School
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
Daido Gakuen School
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daido Steel Co Ltd, Daido Gakuen School filed Critical Daido Steel Co Ltd
Priority to JP2014050442A priority Critical patent/JP2015177587A/ja
Publication of JP2015177587A publication Critical patent/JP2015177587A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)
  • Linear Motors (AREA)

Abstract

【課題】 より高い出力を得ることのできる回転直動モータの提供。
【解決手段】 中心軸線と平行方向に一様な磁界を与える線状磁界発生手段について中心軸線の周囲を等角度に分割した各分割位置に与えた第1固定子と、中心軸線の周りで周方向に一様な磁界を付与するリング状磁界発生手段について中心軸線に沿った等間隔位置に与えた第2固定子とを含む。可動子の外表面を含む仮想円筒面には、中心軸線と平行な第1仮想線を1〜nの順番に等角度で設定し、中心軸線を周回するm本の第2仮想線1〜mを順番に等間隔で与え、X番目の第1仮想線とY番目の第2仮想線の交点において、XとYがともに奇数の交点及び偶数の交点にはそれぞれ互いに逆極を表に向けた板状磁石が配置される。また、隣り合う第1仮想線同士の中心線及び隣り合う第2仮想線同士の中心線の交点に突極としての磁性体板を配置する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、略円筒形の固定子の内孔に配置された可動子を周方向に回動させるとともに軸方向にも往復動させ得る回転直動同期モータに関する。
モータの可動子を回動せしめるとともにその軸方向にも往復動させ得る回転直動モータが知られている。かかるモータでは、周方向に可動子を回転(回動)せしめるための回転磁界と、軸方向に可動子を直動(往復動)せしめるための直動磁界とを略円筒形の固定子の内孔に向けて与え、永久磁石を表面に与えられた可動子が該内孔の内部で回転及び直動して出力が取り出される。
例えば、特許文献1では、可動子を回動させるためのロータリ巻線及び直動させるためのリニア巻線を備えた固定子鉄心と、これに対応した可動子と、を組み合わせた回転直動モータが開示されている。該可動子の表面には、N極磁石が周方向及び軸方向に1極置きに配置されているとともに、この各N極磁石とは周方向及び軸方向で1極ずらした位置にS極磁石が周方向及び軸方向に1極置きに配置されている。つまり、軸方向には同種の磁極磁石が1極置きに配置され、且つ、周方向にも同種の磁極磁石が1極置きに配置されている。これにより、ロータリ巻線及びリニア巻線のそれぞれに対する磁極が互いに独立して存在することになるから、ロータリ巻線に三相交流を印加すると可動子が回動し、リニア巻線に三相交流を印加すると可動子が軸線方向に直動するのである。また、両巻線にそれぞれ三相交流を印加すると可動子は螺旋運動をする。
また、特許文献2では、小ストロークながら比較的簡単な構造で高い力率及び効率を得られ制御性にも優れるとされるリニア直流モータについて、直動だけでなく回動も可能とさせる方法について述べている。ここでは、特許文献1と同様に、ロータリ巻線及びリニア巻線の2つの巻線を与えた固定子鉄心に、表面に市松模様状に永久磁石を配置した可動子とを組み合わせている。可動子の軸方向には同種の磁極磁石が1極置きに配置され、円周方向にも同種の磁極磁石が1極置きに配置されていることで、ロータリ巻線及びリニア巻線のそれぞれに対する磁極が互いに独立するようにしている。よって、ロータリ巻線に三相交流を印加して回転を制御し、一方、リニア巻線に直流を印加して直動を制御することができるとしている。
ところで、回転子に永久磁石を用いた永久磁石モータに対して、強磁性体である鉄などの棒体表面に凹凸を与えただけの回転子を含むリラクタンスモータが知られている。永久磁石を用いずに、回転子の固定子に対する角度位置と回転子の表面の凹凸部における磁気抵抗の不均一さとによって固定子からの磁気エネルギーを変化させ、これにより発生する力で回転子を回転させるのである。リラクタンスモータは簡単な構造である一方、永久磁石モータのように永久磁石の磁力によって出力を向上させ得ない。そこで、リラクタンスモータに永久磁石を与えて出力を向上させた永久磁石併用リラクタンスモータも提案された。
例えば、特許文献3では、リラクタンスモータにおいて、有効磁束を増加させて出力の向上を与えるよう、鉄からなる回転子に永久磁石を与えた回転子構造を開示している。リラクタンスモータの回転子に与えられた凸部について、この磁極の側面に永久磁石を配置することで該磁極の側面(凸部に隣接する凹部)に漏れる固定子コイルからの磁束を抑制し有効磁束を増加できるとしている。
また、永久磁石モータの回転子における永久磁石の周囲に磁性部材を配置してリラクタンストルクを重畳的に得ようとする永久磁石モータも提案されている。
特開2004−343903号公報 特開2005−020885号公報 特開平11−027913号公報
回転直動モータにおいても出力の向上が要求されるが、上記したようなリラクタンスモータや永久磁石モータとは異なり、可動子における固定子のロータリ巻線及びリニア巻線のそれぞれからの磁界の作用を考慮しなければならない。
本発明はかかる状況に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、略円筒形の固定子の内孔に配置され且つ永久磁石を表面に与えられた可動子を周方向に回動させるとともに軸方向にも往復動させ得る回転直動同期モータにおいて、より高い出力を得ることのできる回転直動同期モータを提供することにある。
本発明による回転直動同期モータは、略円筒形の固定子の内孔における中心軸線上に同軸配置された略棒状の可動子を該中心軸線の周りに回動させ及び該中心軸線に沿って往復動させ得る回転直動同期モータであって、前記固定子は、前記中心軸線と平行方向に一様であって前記内孔の内表面から前記中心軸線へ向けた方向に磁界を与える線状磁界発生手段について前記中心軸線の周囲を等角度に分割した各分割位置に与えた第1固定子と、前記中心軸線の周りで周方向に一様であって前記内孔の内表面から前記中心軸線へ向けた方向に磁界を付与するリング状磁界発生手段について前記中心軸線に沿った等間隔位置に与えた第2固定子と、を含み、前記可動子は、外表面を含む仮想円筒面において、前記中心軸線と平行に前記中心軸線の周囲を等角度にn分割した各分割位置に1〜n(n;自然数)の順番に設定した第1仮想線と、前記中心軸線の周囲を周回し前記中心軸線に沿った等間隔位置に1〜m(m;自然数)の順番に設定した第2仮想線と、を与えられ、X番目の前記第1仮想線とY番目の前記第2仮想線の交点(X、Yはそれぞれn及びm以下の自然数)において、XとYをともに奇数とする交点及び偶数とする交点にはそれぞれ互いに逆極を表に向けた板状磁石を配置し、且つ、隣り合う前記第1仮想線同士の中心線及び隣り合う第2仮想線同士の中心線の交点に突極としての磁性体板を配置することを特徴とする。
かかる発明によれば、インナーローター型の回転直動同期モータにおいて、線状磁界発生手段及びリング状磁界発生手段のそれぞれからの磁界に対して磁性体板からのリラクタンスによるトルク及び推力をそれぞれ重畳的に得ることができて、より高い出力を効率よく得ることができる。
また、本発明による回転直動同期モータは、略棒状の固定子の中心軸線上に同軸配置された略円筒形の可動子を該中心軸線の周りに回動させ及び該中心軸線に沿って往復動させ得る回転直動同期モータであって、前記固定子は、前記中心軸線と平行方向に一様であって外表面から放射方向外側に磁界を与える線状磁界発生手段について前記中心軸線の周囲を等角度に分割した各分割位置に与えた第1固定子と、前記中心軸線の周りで周方向に一様であって前記外表面から放射方向外側に磁界を付与するリング状磁界発生手段について前記中心軸線に沿った等間隔位置に与えた第2固定子と、を含み、前記可動子は、内表面を含む仮想円筒面において、前記中心軸線と平行に前記中心軸線の周囲を等角度にn分割した各分割位置に1〜n(n;自然数)の順番に設定した第1仮想線と、前記中心軸線の周囲を周回し前記中心軸線に沿った等間隔位置に1〜m(m;自然数)の順番に設定した第2仮想線と、を与えられ、X番目の前記第1仮想線とY番目の前記第2仮想線の交点(X、Yはそれぞれn及びm以下の自然数)において、XとYをともに奇数とする交点及び偶数とする交点にはそれぞれ互いに逆極を表に向けた板状磁石を配置し、且つ、隣り合う前記第1仮想線同士の中心線及び隣り合う第2仮想線同士の中心線の交点に突極としての磁性体板を配置することを特徴とする。
かかる発明によれば、アウターローター型の回転直動同期モータにおいて、線状磁界発生手段及びリング状磁界発生手段のそれぞれからの磁界に対して磁性体板からのリラクタンスによるトルク及び推力をそれぞれ重畳的に得ることができて、より高い出力を効率よく得ることができる。
上記した発明において、前記磁性体板は、その少なくとも一部を前記板状磁石の背面下に配置させることを特徴としてもよい。かかる発明によれば、磁石磁束によるトルクや推力を減じること無く、高い出力を効率よく得ることができる。
上記した発明において、前記板状磁石は、その少なくとも一部を前記磁性体板の背面下に配置させることを特徴としてもよい。かかる発明によれば、磁石磁束の変化を緩和して可動子の回転及び直動の動作を滑らかにすることができる。
上記した発明において、前記板状磁石は、その端部から前記第1仮想線及び/又は前記第2仮想線に沿って且つ前記交点に向かって幅を拡げた形状を有していることを特徴としてもよい。かかる発明によれば、可動子の位置の変化による磁石磁束の急激な変化を減じて可動子の回転及び直動の動作を滑らかにすることができる。
また、本発明による回転直動同期モータは、略円筒形の固定子の内孔における中心軸線上に同軸配置された略棒状の可動子を該中心軸線の周りに回動させ及び該中心軸線に沿って往復動させ得る回転直動同期モータであって、前記固定子は、前記中心軸線と平行方向に一様であって前記内孔の内表面から前記中心軸線へ向けた方向に磁界を与える線状磁界発生手段について前記中心軸線の周囲を等角度に分割した各分割位置に与えた第1固定子と、前記中心軸線の周りで周方向に一様であって前記内孔の内表面から前記中心軸線へ向けた方向に磁界を付与するリング状磁界発生手段について前記中心軸線に沿った等間隔位置に与えた第2固定子と、を含み、前記可動子は、外表面を含む仮想円筒面において、前記中心軸線と平行に前記中心軸線の周囲を等角度にn分割した各分割位置に1〜n(n;自然数)の順番に設定した第1仮想線と、前記中心軸線の周囲を周回し前記中心軸線に沿った等間隔位置に1〜m(m;自然数)の順番に設定した第2仮想線と、を与えられ、X番目の前記第1仮想線とY番目の前記第2仮想線の交点(X、Yはそれぞれn及びm以下の自然数)において、XとYをともに奇数とする交点及び偶数とする交点にはそれぞれ互いに逆極を表に向けた板状磁石を配置し、且つ、隣り合う前記第1仮想線同士又は第2仮想線同士の中心線上に突極としての磁性体板をストライプ状に配置することを特徴とする。
かかる発明によれば、インナーローター型の回転直動同期モータにおいて、線状磁界発生手段及びリング状磁界発生手段のそれぞれからの磁界に対して磁性体板からのリラクタンスによるトルク又は推力を重畳的に得ることができて、回転又は直動についてより高い出力を効率よく得ることができる。
さらに、本発明による回転直動同期モータは、略棒状の固定子の中心軸線上に同軸配置された略円筒形の可動子を該中心軸線の周りに回動させ及び該中心軸線に沿って往復動させ得る回転直動同期モータであって、前記固定子は、前記中心軸線と平行方向に一様であって外表面から放射方向外側に磁界を与える線状磁界発生手段について前記中心軸線の周囲を等角度に分割した各分割位置に与えた第1固定子と、前記中心軸線の周りで周方向に一様であって前記外表面から放射方向外側に磁界を付与するリング状磁界発生手段について前記中心軸線に沿った等間隔位置に与えた第2固定子と、を含み、前記可動子は、内表面を含む仮想円筒面において、前記中心軸線と平行に前記中心軸線の周囲を等角度にn分割した各分割位置に1〜n(n;自然数)の順番に設定した第1仮想線と、前記中心軸線の周囲を周回し前記中心軸線に沿った等間隔位置に1〜m(m;自然数)の順番に設定した第2仮想線と、を与えられ、X番目の前記第1仮想線とY番目の前記第2仮想線の交点(X、Yはそれぞれn及びm以下の自然数)において、XとYをともに奇数とする交点及び偶数とする交点にはそれぞれ互いに逆極を表に向けた板状磁石を配置し、且つ、隣り合う前記第1仮想線同士又は第2仮想線同士の中心線上に突極としての磁性体板をストライプ状に配置することを特徴とする。
かかる発明によれば、アウターローター型の回転直動同期モータにおいて、線状磁界発生手段及びリング状磁界発生手段のそれぞれからの磁界に対して磁性体板からのリラクタンスによるトルク又は推力を重畳的に得ることができて、回転又は直動についてより高い出力を効率よく得ることができる。
本発明による回転直動同期モータの斜視図である。 本発明による回転直動同期モータの(a)側断面図及び(b)(a)の部分拡大図である。 本発明による回転直動同期モータの要部の断面斜視図である。 本発明による回転直動同期モータの要部の斜視図である。 本発明による回転直動同期モータの要部の(a)斜視図及び(b)展開図である。 本発明による回転直動同期モータの要部の展開図(拡大図)である。 回転直動同期モータの電流進角に対する(a)トルク換算値及び(b)推力の関係を示す図である。 回転直動同期モータの要部の正断面図である。 本発明による回転直動同期モータの要部の斜視図である。 本発明による他の回転直動同期モータの要部の展開図である。 本発明による他の回転直動同期モータの要部の展開図である。
本発明の1つの実施例による回転直動同期モータについて、図1乃至図7を用いて説明する。
図1に示すように、回転直動同期モータ1は、略円筒形の固定子2とその内孔27aに挿通された略棒状の可動子3とを備える。可動子3は略円筒形の可動子鉄心33を含み、これに図示しないハブなどで固定された軸体39が与えられている。軸体39は固定子2の端面に固定された軸受け29に支持されて、軸方向への往復動及び周方向への回動を可能としている。つまり、可動子3は固定子2の内孔27aの中心軸線L上に同軸で配置され、中心軸線L周りの回動(A)及び中心軸線Lに沿った直線運動による往復動(B)を可能とし、軸体39を介してかかる回動(A)及び往復動(B)を外部へ伝達させることができる。
図2及び図3に示すように、固定子2の側壁には、内周側に開口し周方向に沿って延びる周溝21が軸方向に複数等間隔で並列するように設けられている。また、周溝21より内周側の位置に、内周側に開口し軸方向に沿って延びる直溝22が周方向に複数等間隔(等角度)で並列して設けられている。図では、周溝21を12スロット、直溝22を12スロット備えている。周溝21及び直溝22のそれぞれには周方向巻線23及び軸方向巻線24が収納されている。その結果、周方向巻線23は、軸方向巻線24の外周側に位置している。
固定子2はその側壁の外周部分でヨーク25を形成するとともに、各周溝21及び各直溝22の間に、内周側に向けて延びるように角柱状のティース26を形成する。各ティース26の先端には、周方向及び軸方向それぞれの寸法をティース26の寸法より大きくした板状の鍔部27を備える。鍔部27のそれぞれは互いに離間しており、その内周側の表面を仮想的に延長して連続させたときに円筒体の内孔27aを画定する湾曲面を有して並んでいる。固定子2の鉄心は、ヨーク25、ティース26及び鍔部27により形成されている。かかる鉄心は軟磁性体であるが、特に、磁気的な異方性のない、三次元等方磁気特性を有する材料であることが好ましい。磁束の流れを三次元的に導き得る鉄心によれば、周方向巻線23により発生する周方向に一様なリング状磁界と、軸方向巻線24により発生する軸方向に一様な線状磁界とをそれぞれ中心軸線Lの方向に向けて、すなわち可動子3に向けて偏り無く導き得るのである。特に、電気抵抗の相対的に高い圧粉磁心を鉄心に用いることで、渦電流の発生を抑制し、高速で磁界を変化させても渦電流損を抑制でき、制御の応答性も高め得るのである。
図4を併せて参照すると、周方向巻線23のそれぞれには、三相交流が印加される。例えば、図面左手前側から2極分の相と方向を表示すると、順に、U相右回り(R)、W相左回り(L)、V相右回り、U相左回り、W相右回り、V相左回りとなり、更に図面奥側に位置する他の周方向巻線23においても同様に繰り返される。つまり、中心軸線Lの周りで周方向に一様なリング状磁界を発生し、鍔部27の内表面から中心軸線Lへ向けた方向にかかる磁界を与える固定子が中心軸線Lに沿った方向に等間隔で並んでいることとなる。周方向巻線23はいわゆる分布巻であって、これにより、リング状磁界による軸方向の移動磁界を形成させ得る。
また、軸方向巻線24のそれぞれについても三相交流が印加される。例えば、図面左手前側から見て反時計回りに2極分の相と方向を表示すると、順に、U相負(図面左手前方向)、V相正(図面右奥方向)、W相負、U相正、V相負、W相正となり、以降、同様に繰り返される。つまり、中心軸線Lと平行方向に一様な線状磁界を発生し、鍔部27の内表面から中心軸線Lへ向けた方向にかかる磁界を与える固定子が中心軸線Lの周囲を等角度に分割した各分割位置に並んでいることとなる。軸方向巻線24も分布巻であって、これにより、線状磁界による周方向の回転磁界を形成させ得る。
再び図2を参照すると、可動子3はその可動子鉄心33の外表面に沿うように湾曲した平板形状の永久磁石からなる板状磁石4を備える。板状磁石4は、鍔部27により画定された円筒体の内表面からわずかに離間させてこれに対向させるように配置される。また、可動子3は可動子鉄芯33の外表面に沿うように湾曲した平板形状の磁性体からなる磁性体板34を備える。磁性体板34も、鍔部27より画定された円筒体の内表面からわずかに離間させてこれに対向させるように配置される。なお、磁性体板34は、透磁率の高い軟磁性体であることが好ましく、また、可動子鉄芯33と連続して一体に形成されていてもよい。
図5(a)に示すように、可動子3に配置される板状磁石4は長方形の四隅を長方形に切り取った外周形状を有する平板で表(外周側)にN極を向けたN極磁石41と、同一形状で表にS極を向けたS極磁石42との2種類である。
図5(b)を併せて参照すると、可動子鉄心33の外表面に沿って軸方向に延びる中心軸線Lと平行な第1配置線31(31−1〜31−4)は、周方向に等間隔、すなわち可動子鉄心33の外表面を等角度(本実施例においては90度)に分割した位置に仮想的に設定される。また、周方向に沿って周回する第2配置線32(32−1〜32−2)は、軸方向に等間隔に仮想的に設定される。その上で、N極磁石41は第1配置線31−1及び31−3と第2配置線32−1との交点の上にその中心を位置させて配置され、S極磁石42は第1配置線31−2及び31−4と第2配置線32−2との交点の上にその中心を位置させて配置されている。すなわち、N極磁石41は奇数番目の第1配置線31及び奇数番目の第2配置線32の交点上に配置され、S極磁石42は偶数番目の第1配置線31及び偶数番目の第2配置線32の交点上に配置される。その他の交点には板状磁石は配置されない。ここで、N極磁石41及びS極磁石42は、その外周形状の各辺をそれぞれ第1配置線31及び第2配置線と平行にするよう配置される。このようにN極磁石41及びS極磁石42を同数配置する場合に、第1配置線32及び第2配置線32はそれぞれ偶数本となる。
また、隣り合う第1配置線31同士の中心線である第1追加配置線37及び隣り合う第2配置線32同士の中心線である第2追加配置線38が仮想的に設定される。ここでは、さらに軸方向の端部側にも第2配置線32に対して等間隔で第2追加配置線38を追加して軸方向端部にも配置させる。このとき、可動子鉄心33の外表面を含む仮想円筒面に、すなわち外表面の形成する円筒面を軸方向に延長させた仮想面上にも上記と同様に第2配置線32を配置すれば、軸方向の端部側に追加された第2追加配置線38も第2配置線32同士の中心線となる。そして磁性体板34は第1追加配置線37及び第2追加配置線38の交点の上にその中心を位置して配置される。つまり、磁性体板34は、第1追加配置線37に沿ってその複数が間欠的に配置されるとともに、第2追加配置線38に沿ってその複数が間欠的に配置される。また、磁性体板34の外周形状は長方形であり、上記した板状磁石4の長方形に切り取った四隅のそれぞれに沿う向き及び位置に配置されている。結果として、板状磁石4の四隅は磁性体板34の外周形状に合わせて切り取られた形状となっているのである。可動子3の軸方向の端部(図3(b)において上下端部)に配置される磁性体板34は、可動子鉄芯33の軸方向の端面に沿って切り取られた外周形状を有している。
次に、上記した回転直動同期モータ1における動作について、図4乃及び図5を用いて説明する。
図4及び図5を参照しつつ、軸方向巻線24によって与えられる線状磁界による可動子3の動きについて説明する。軸方向巻線24に三相交流を印加させると、各軸方向巻線24は軸方向に一様な線状磁界を周期的に発生・消失させるが、このとき周方向に並列する各軸方向巻線24には互いに位相差を持って電流が流れ、線状磁界の強度は周方向に順次変化する。すなわち、可動子3の外表面において、第1配置線31に沿った方向には一様な磁界が与えられるとともに、第2配置線32に沿った方向には時間的に変化する磁界(移動磁界)が与えられる。
ここで、図5(b)に示すように、可動子3の外表面が通過し得る位置であって固定子2に対して固定位置である仮想円筒面において、軸方向に延びる幅の狭い帯状の仮想領域35を仮定する。仮想領域35と平行な第1配置線31(31−1〜31−4)のうち、第1配置線31−3が最も近接しており、仮想領域35にはN極磁石41が位置している。すなわち、仮想領域35に最も近接する第1配置線31上にあるN極磁石41又はS極磁石42のいずれか一方が仮想領域35に位置するのである。つまり、軸方向巻線24から与えられる線状磁界が時間的に変化すると、仮想領域35の磁界が変化する。一方、仮想領域35内にはN極磁石41又はS極磁石42のいずれか一方が位置しているから、可動子3には仮想領域35の磁界によって引力又は斥力が働き、これが時間的に変化するから、可動子3が周方向に移動する。換言すれば、可動子3は周方向に移動する線状磁界によって板状磁石4からの磁石磁束によるトルクを得て周方向に回動する。一方で、線状磁界による軸方向への移動磁界は発生しないから、可動子3は軸方向へは移動しない。すなわち、軸方向巻線24によって発生する線状磁界による移動磁界に可動子3を同期させて周方向に回動させ得る。
また、仮想領域35の磁界は磁性体板34に対しては常に引力を働かせる。ここで、周方向に回動する可動子3の外表面において、磁性体板34の複数は第2追加配置線38に沿って間欠的に配置されているので、仮想領域35を間欠的に通過する。つまり、可動子3は、周方向に磁気抵抗の低いいわゆる突極としての磁性体板34の複数を間欠的に配置されているため、軸方向巻線24からの磁界に対して磁性体板34からのリラクタンスによるトルクを得ることができる。
同様に、図4及び図5を参照しつつ、周方向巻線23によって与えられるリング状磁界による可動子3の動きについて説明する。周方向巻線23に三相交流を印加させると、各周方向巻線23は周方向に一様なリング状磁界を周期的に発生・消失させるが、このとき軸方向に並列する各周方向巻線23には互いに位相差を持って電流が流れ、リング状磁界の強度は軸方向に順次変化していく。すなわち、可動子3の外表面において、第2配置線32に沿った方向には一様な磁界が与えられるが、第1配置線31に沿った方向には時間的に変化する磁界(移動磁界)が与えられる。
ここで、図5(b)に示すように、上記した仮想円筒面において、周方向に延びる幅の狭い帯状の仮想領域36を仮定する。仮想領域36と平行な第2配置線32(32−1、32−2)のうち、第2配置線32−2が最も近接しており、仮想領域36にはS極磁石42のみが位置している。すなわち、仮想領域36に最も近接する第2配置線32上にあるN極磁石41又はS極磁石42のいずれか一方が仮想領域36に位置するのである。つまり、周方向巻線23から与えられるリング状磁界が時間的に変化すると、仮想領域36の磁界が変化する。一方、仮想領域36内にはN極磁石41又はS極磁石42のいずれか一方が位置しているから、可動子3には仮想領域36の磁界によって引力又は斥力が働き、これが時間的に変化するから、可動子3が軸方向に移動する。換言すれば、可動子3は軸方向に移動するリング状磁界によって板状磁石4からの磁石磁束による推力を得て軸方向に移動する。一方で、リング状磁界による周方向への移動磁界は発生しないから、可動子3は周方向へは移動しない。すなわち、周方向巻線23によって発生するリング状磁界による移動磁界に可動子3を同期させて軸方向に往復動させ得る。
また、仮想領域36の磁界は磁性体板34に対しては常に引力を働かせる。ここで、軸方向に往復動する可動子3の外表面において、磁性体板34の複数は第1追加配置線37に沿って間欠的に配置されているので、仮想領域36を間欠的に通過する。つまり、可動子3は、軸方向に磁気抵抗の低いいわゆる突極としての磁性体板34の複数を間欠的に配置されているため、周方向巻線23からの磁界に対して磁性体板34からのリラクタンスによる推力を得ることができる。
つまり、このような可動子3を備える回転直動同期モータ1によれば、周方向巻線23及び軸方向巻線24のそれぞれを独立して制御することで、可動子3の往復動及び回動を容易に制御できる。また、軸方向巻線24及び周方向巻線23のそれぞれに対して、板状磁石4からの磁石磁束によるトルク及び推力に併せて磁性体からなる磁性体板34からのリラクタンスによるトルク及び推力を重畳的に得て、高い出力を効率良く得ることができる。なお、回転直動同期モータ1は、図示しない可動子3の位置を検出するセンサを含み、検出された可動子3の位置に基づいて決定される位相の電流を周方向巻線23及び軸方向巻線24のそれぞれに与える。
さらに上記した実施例及びその変形例におけるトルクや推力に関し、図6及び図7を用いて説明する。
まず、図6(a)に示すように、可動子3として、磁性体板34の外周形状を長方形とし、板状磁石4の外周形状については磁性体板34に合わせて長方形から四隅を切り取った形状とする。また、図6(b)に示すように、可動子3−1として、板状磁石4−1の外周形状を長方形とし、これに合わせて磁性体板34−1の形状を長方形から2箇所の隅を切り取った形状とする。かかる可動子3−1によっても上記と同様に可動子3−1に作用する回転のトルク及び直動の推力を大きくし得るが、可動子3に比べて板状磁石4−1の面積を大としたので、板状磁石41からの磁石磁束によるトルク及び推力は大きくなる。
図7には、可動子3、可動子3−1、及び可動子3の磁性体板34を取り除いたもの(可動子鉄芯33に板状磁石4のみを取り付けた可動子)のそれぞれの電流進角に対する、(a)周方向のトルク換算値、及び、(b)軸方向の推力についてのシミュレーション結果、を示した。板状磁石4のみの場合に比べ、磁性体板34を追加した可動子3では得られるトルク及び推力のピーク値が大きく、また、ピークが電流進角の増大する側にシフトしている。さらに、可動子3−1によれば、板状磁石4−1の面積が広く可動子3よりもトルク及び推力のピーク値が大きくなる。なお、ここには示していないが、可動子3−1の場合であっても、磁性体板34−1を取り除いた場合に比べるとトルク及び推力のピーク値は大きくなる。
なお、上記した実施例では、周方向巻線23を軸方向巻線24の外側に配置したが、周方向巻線23を内側に配置してもよい。また、周方向巻線23及び軸方向巻線24はそれぞれ集中巻とすることもできる。
また、図8(a)に示すように、磁性体板34は、少なくともその一部を板状磁石4の下側、すなわち可動子3の中心軸線L側に位置させるように重ねて配置してもよい。この場合、板状磁石4を可動子3の外周側に位置させて、板状磁石4からの磁石磁束によるトルクや推力を減じることなく、高い出力を効率良く得ることができる。
また、図8(b)に示すように、板状磁石4は、少なくともその一部を磁性体板34の下側、すなわち可動子3の中心軸線L側に位置させるように重ねて配置してもよい。この場合、磁性体板34を可動子3の外周側に位置させて、一部を可動子3の内周側に位置させた板状磁石4からの磁石磁束の変化を緩和して可動子の回転及び直動の動作を滑らかにすることができる。なお、板状磁石4と磁性体板34との間には、適宜、空隙が設けられる。
また、図9に示すように、板状磁石4及び磁性体板34は可動子3の外表面でなく、可動子鉄芯33の内部に埋め込んでもよい。すなわち、板状磁石4を長方形の平板として、可動子鉄心33の所定位置内部に埋め込むのである。このとき、上記と同様にN極磁石41は、奇数番目の第1配置線31及び奇数番目の第2配置線32の交点近傍に埋め込まれ、また、S極磁石42は偶数番目の第1配置線31及び偶数番目の第2配置線32の交点近傍に埋め込まれている。更に、非磁性体の板状体からなる非磁性体板50は、板状磁石4の配置されていない第1配置線31及び第2配置線32の交点近傍に埋め込まれている。ここで、非磁性体板50は長方形の四隅に長方形の切り欠きを与えた板状体とすることで、磁性体からなる可動子鉄心33の一部がこの切り欠きに位置し、磁気抵抗の低い、いわゆる突極を形成するのである。かかる可動子3によっても、上記と同様に高い出力を効率良く得ることができる。なお、非磁性体板50の箇所は、空洞としてもよい。
次に、他の実施例として、可動子上の板状磁石及び磁性体板の配置について図10及び図11を用いて説明する。
図10(a)に示すように、可動子3aにおいて、磁性体板34aは軸方向に長く可動子鉄心33の軸方向の一端から他端まで延びる帯状体であり、第1追加配置線37のそれぞれを中心として配置されている。つまり、磁性体板34aの複数は軸方向に向いたストライプ状に配置されるとともに、第2配置線32に沿って間欠的に配置されている。このとき、板状磁石4aは磁性体板34aに重ならないように、上記した板状磁石4の外周形状、すなわち長方形から四隅を切り取った形状について、さらに周方向の端部を切り取った長方形の外周形状を有している。ここで、上記と同様に、可動子3aの外表面が通過し得る位置であって固定子2に対して固定位置である仮想円筒面において、軸方向及び周方向のそれぞれに延びる幅の狭い帯状の仮想領域35及び仮想領域36を仮定する。
このような可動子3aによれば、N極磁石41a及びS極磁石42aは上記した可動子3と同様に配置されており、仮想領域35及び36の磁界による可動子3aの動作も同様となる。つまり、可動子3aは周方向に移動する線状磁界によって板状磁石4aからの磁石磁束によるトルクを得て周方向に回動できるとともに、軸方向に移動するリング状磁界によって板状磁石4aからの磁石磁束による推力を得て軸方向に往復動できる。
ここで、磁性体板34aは、軸方向に向いたストライプ状に配置されており、軸方向に往復動する可動子3aの外表面において仮想領域36に対して磁気抵抗を変化させずに通過する。つまり、磁性体板34aは、リング状磁界による軸方向への移動磁界からはリラクタンスによるトルクを得ることはない。一方、磁性体板34aの複数は、第2配置線32に沿って間欠的に配置されているので、周方向に回動する可動子3aの外表面において仮想領域35を間欠的に通過する。つまり、可動子3aは、周方向の回動に対して磁気抵抗の低いいわゆる突極としての磁性体板34aの複数を間欠的に配置されているため、軸方向巻線24からの磁界に対して磁性体板34aからのリラクタンスによるトルクを得ることができる。また、上記した可動子3の磁性体板34に比べて、磁性体板34aの軸方向の寸法が大きく、軸方向に延びる仮想領域35を周方向に通過する場合の仮想領域35に対する磁気抵抗の変化も大きくでき、磁性体板34aからのリラクタンスによって得るトルクを大きくし得る。すなわち、このような磁性体板34aの配置は、特に周方向のトルクを大きくしたい場合に好適である。
次いで、図10(b)に示すように、可動子3bにおいて、磁性体板34bは周方向に長く可動子鉄心33を周方向に周回するように延びる帯状体であり、第2追加配置線38のそれぞれを中心として配置されている。つまり、磁性体板34bの複数は周方向に向いたストライプ状に配置されるとともに、第1配置線31に沿って間欠的に配置されている。このとき、板状磁石4bは磁性体板34bに重ならないように、上記した板状磁石4の外周形状、すなわち長方形から四隅を切り取った形状について、さらに軸方向の端部を切り取った長方形の外周形状を有している。ここで、上記と同様に、可動子3bの外表面が通過し得る位置であって固定子2に対して固定位置である仮想円筒面において、軸方向及び周方向のそれぞれに延びる幅の狭い帯状の仮想領域35及び仮想領域36を仮定する。
このような可動子3bによれば、N極磁石41b及びS極磁石42bは上記した可動子3と同様に配置されており、仮想領域35及び36の磁界による可動子3bの動作も同様となる。つまり、可動子3bは周方向に移動する線状磁界によって板状磁石4bからの磁石磁束によるトルクを得て周方向に回動できるとともに、軸方向に移動するリング状磁界によって板状磁石4bからの磁石磁束による推力を得て軸方向に往復動できる。
ここで、磁性体板34bは周方向に向いたストライプ状に配置されており、周方向に回動する可動子3bの外表面において仮想領域35に対して磁気抵抗を変化させずに通過する。つまり、磁性体板34bは、線状磁界による周方向への移動磁界からはリラクタンスによる推力を得ることはない。一方、磁性体板34bの複数は、第1配置線31に沿って間欠的に配置されているので、軸方向に往復動する可動子3bの外表面において仮想領域36を間欠的に通過する。つまり、可動子3bは、軸方向の往復動に対して磁気抵抗の低いいわゆる突極としての磁性体板34bの複数を間欠的に配置されているため、周方向巻線23からの磁界に対して磁性体板34bからのリラクタンスによる推力を得ることができる。また、上記した可動子3の磁性体板34に比べて、磁性体板34bの周方向の寸法が大きく、周方向に延びる仮想領域36を軸方向に通過する場合の仮想領域36に対する磁気抵抗の変化も大きくでき、磁性体板34bからのリラクタンスによって得る推力を大きくし得る。すなわち、このような磁性体板34bの配置は、特に軸方向の推力を大きくしたい場合に好適である。
更に、図11に示すように、可動子として、外周形状を略楕円形とした板状磁石4c及び磁性体板34cを備えた可動子3cを用いることもできる。ここで、板状磁石4cの外周形状は磁性体板34cの外周形状に沿うように楕円の一部を凹ませている。また、板状磁石4c及び磁性体板34cは上記した可動子3の板状磁石4及び磁性体板34と同様に配置され、軸方向の端部(図の上下端)においては、可動子鉄芯33の軸方向の端面に沿って一部を切り取られた外周形状を有する。
かかる可動子3cによっても、上記した可動子3と同様に、周方向巻線23及び軸方向巻線24のそれぞれを独立して制御することで、可動子3cの往復動及び回動を容易に制御できる。また、軸方向巻線24及び周方向巻線23からの磁界に対して磁性体からなる磁性体板34cからのリラクタンスによるトルク及び推力を重畳的に得て、出力を向上させることができる。
さらに、板状磁石4cは、略楕円形状であるので、その端部から第1配置線及び第2配置線に沿って且つこれらの交点に向かって幅を拡げた形状を有している。これにより、可動子3cの位置の変化による磁石磁束の急激な変化を減じて可動子3cの回動及び往復動を滑らかにすることができる。
板状磁石及び磁性体板の外周形状は上記したものに限らず、例えば菱形や六角形などの多角形や、他の形状とすることもできる。
また、上記した実施例ではインナーローター型の回転直動同期モータについて説明したが、アウターローター型の回転直動同期モータとすることもできる。すなわち、可動子を略円筒形とするとともに、その内孔に略棒状の固定子を挿通し、固定子の周囲で円筒形の可動子が回転及び直動するのである。可動子における板状磁石及び磁性体板の配置についてはインナーローター型の回転直動同期モータの場合と同様であるのでその説明は省略する。かかる実施例によっても、板状磁石からの磁石磁束によるトルク及び/又は推力に併せて磁性体板からのリラクタンスによるトルク及び/又は推力を重畳的に得て、高い出力を効率良く得ることができる。
ここまで本発明による代表的実施例及びこれに基づく変形例について説明したが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。当業者であれば、添付した特許請求の範囲を逸脱することなく、種々の代替実施例及び改変例を見出すことができるだろう。
1 回転直動同期モータ
2 固定子
3、3−1、3a、3b、3c 可動子
4、4−1、4a、4b、4c 板状磁石
27a 内孔
31 第1配置線
32 第2配置線
34、34a、34b、34c 磁性体板
37 第1追加配置線
38 第2追加配置線

Claims (7)

  1. 略円筒形の固定子の内孔における中心軸線上に同軸配置された略棒状の可動子を該中心軸線の周りに回動させ及び該中心軸線に沿って往復動させ得る回転直動同期モータであって、
    前記固定子は、
    前記中心軸線と平行方向に一様であって前記内孔の内表面から前記中心軸線へ向けた方向に磁界を与える線状磁界発生手段について前記中心軸線の周囲を等角度に分割した各分割位置に与えた第1固定子と、前記中心軸線の周りで周方向に一様であって前記内孔の内表面から前記中心軸線へ向けた方向に磁界を付与するリング状磁界発生手段について前記中心軸線に沿った等間隔位置に与えた第2固定子と、を含み、
    前記可動子は、
    外表面を含む仮想円筒面において、前記中心軸線と平行に前記中心軸線の周囲を等角度にn分割した各分割位置に1〜n(n;自然数)の順番に設定した第1仮想線と、前記中心軸線の周囲を周回し前記中心軸線に沿った等間隔位置に1〜m(m;自然数)の順番に設定した第2仮想線と、を与えられ、
    X番目の前記第1仮想線とY番目の前記第2仮想線の交点(X、Yはそれぞれn及びm以下の自然数)において、XとYをともに奇数とする交点及び偶数とする交点にはそれぞれ互いに逆極を表に向けた板状磁石を配置し、且つ、
    隣り合う前記第1仮想線同士の中心線及び隣り合う第2仮想線同士の中心線の交点に突極としての磁性体板を配置することを特徴とする回転直動同期モータ。
  2. 略棒状の固定子の中心軸線上に同軸配置された略円筒形の可動子を該中心軸線の周りに回動させ及び該中心軸線に沿って往復動させ得る回転直動同期モータであって、
    前記固定子は、
    前記中心軸線と平行方向に一様であって外表面から放射方向外側に磁界を与える線状磁界発生手段について前記中心軸線の周囲を等角度に分割した各分割位置に与えた第1固定子と、前記中心軸線の周りで周方向に一様であって前記外表面から放射方向外側に磁界を付与するリング状磁界発生手段について前記中心軸線に沿った等間隔位置に与えた第2固定子と、を含み、
    前記可動子は、
    内表面を含む仮想円筒面において、前記中心軸線と平行に前記中心軸線の周囲を等角度にn分割した各分割位置に1〜n(n;自然数)の順番に設定した第1仮想線と、前記中心軸線の周囲を周回し前記中心軸線に沿った等間隔位置に1〜m(m;自然数)の順番に設定した第2仮想線と、を与えられ、
    X番目の前記第1仮想線とY番目の前記第2仮想線の交点(X、Yはそれぞれn及びm以下の自然数)において、XとYをともに奇数とする交点及び偶数とする交点にはそれぞれ互いに逆極を表に向けた板状磁石を配置し、且つ、
    隣り合う前記第1仮想線同士の中心線及び隣り合う第2仮想線同士の中心線の交点に突極としての磁性体板を配置することを特徴とする回転直動同期モータ。
  3. 前記磁性体板は、その少なくとも一部を前記板状磁石の背面下に配置させることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転直動同期モータ。
  4. 前記板状磁石は、その少なくとも一部を前記磁性体板の背面下に配置させることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転直動同期モータ。
  5. 前記板状磁石は、その端部から前記第1仮想線及び/又は前記第2仮想線に沿って且つ前記交点に向かって幅を拡げた形状を有していることを特徴とする請求項1乃至4のうちの1つに記載の回転直動同期モータ。
  6. 略円筒形の固定子の内孔における中心軸線上に同軸配置された略棒状の可動子を該中心軸線の周りに回動させ及び該中心軸線に沿って往復動させ得る回転直動同期モータであって、
    前記固定子は、
    前記中心軸線と平行方向に一様であって前記内孔の内表面から前記中心軸線へ向けた方向に磁界を与える線状磁界発生手段について前記中心軸線の周囲を等角度に分割した各分割位置に与えた第1固定子と、前記中心軸線の周りで周方向に一様であって前記内孔の内表面から前記中心軸線へ向けた方向に磁界を付与するリング状磁界発生手段について前記中心軸線に沿った等間隔位置に与えた第2固定子と、を含み、
    前記可動子は、
    外表面を含む仮想円筒面において、前記中心軸線と平行に前記中心軸線の周囲を等角度にn分割した各分割位置に1〜n(n;自然数)の順番に設定した第1仮想線と、前記中心軸線の周囲を周回し前記中心軸線に沿った等間隔位置に1〜m(m;自然数)の順番に設定した第2仮想線と、を与えられ、
    X番目の前記第1仮想線とY番目の前記第2仮想線の交点(X、Yはそれぞれn及びm以下の自然数)において、XとYをともに奇数とする交点及び偶数とする交点にはそれぞれ互いに逆極を表に向けた板状磁石を配置し、且つ、
    隣り合う前記第1仮想線同士又は第2仮想線同士の中心線上に突極としての磁性体板をストライプ状に配置することを特徴とする回転直動同期モータ。
  7. 略棒状の固定子の中心軸線上に同軸配置された略円筒形の可動子を該中心軸線の周りに回動させ及び該中心軸線に沿って往復動させ得る回転直動同期モータであって、
    前記固定子は、
    前記中心軸線と平行方向に一様であって外表面から放射方向外側に磁界を与える線状磁界発生手段について前記中心軸線の周囲を等角度に分割した各分割位置に与えた第1固定子と、前記中心軸線の周りで周方向に一様であって前記外表面から放射方向外側に磁界を付与するリング状磁界発生手段について前記中心軸線に沿った等間隔位置に与えた第2固定子と、を含み、
    前記可動子は、
    内表面を含む仮想円筒面において、前記中心軸線と平行に前記中心軸線の周囲を等角度にn分割した各分割位置に1〜n(n;自然数)の順番に設定した第1仮想線と、前記中心軸線の周囲を周回し前記中心軸線に沿った等間隔位置に1〜m(m;自然数)の順番に設定した第2仮想線と、を与えられ、
    X番目の前記第1仮想線とY番目の前記第2仮想線の交点(X、Yはそれぞれn及びm以下の自然数)において、XとYをともに奇数とする交点及び偶数とする交点にはそれぞれ互いに逆極を表に向けた板状磁石を配置し、且つ、
    隣り合う前記第1仮想線同士又は第2仮想線同士の中心線上に突極としての磁性体板をストライプ状に配置することを特徴とする回転直動同期モータ。
JP2014050442A 2014-03-13 2014-03-13 回転直動同期モータ Pending JP2015177587A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014050442A JP2015177587A (ja) 2014-03-13 2014-03-13 回転直動同期モータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014050442A JP2015177587A (ja) 2014-03-13 2014-03-13 回転直動同期モータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015177587A true JP2015177587A (ja) 2015-10-05

Family

ID=54256278

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014050442A Pending JP2015177587A (ja) 2014-03-13 2014-03-13 回転直動同期モータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015177587A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107896020A (zh) * 2017-12-20 2018-04-10 宝龙电子集团有限公司 一种驱动马达
WO2020232740A1 (zh) * 2019-05-20 2020-11-26 江苏大学 一种基于双绕组混合磁路直线旋转永磁电机作动器的两自由度电磁馈能悬架
CN112968559A (zh) * 2021-02-20 2021-06-15 上海隐冠半导体技术有限公司 一种磁浮旋转装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107896020A (zh) * 2017-12-20 2018-04-10 宝龙电子集团有限公司 一种驱动马达
CN107896020B (zh) * 2017-12-20 2024-04-12 浙江宝龙机电有限公司 一种驱动马达
WO2020232740A1 (zh) * 2019-05-20 2020-11-26 江苏大学 一种基于双绕组混合磁路直线旋转永磁电机作动器的两自由度电磁馈能悬架
GB2587964A (en) * 2019-05-20 2021-04-14 Univ Jiangsu Two-degree-of-freedom electromagnetic energy feedback suspension based on dual-winding hybrid magnetic circuit linear rotation permanent magnet motor actuator
GB2587964B (en) * 2019-05-20 2022-03-30 Univ Jiangsu Two-degree-of-freedom electromagnetic energy regenerative suspension based on linear-rotary permanent magnet actuator and dual-winding hybrid magnetic circuit
CN112968559A (zh) * 2021-02-20 2021-06-15 上海隐冠半导体技术有限公司 一种磁浮旋转装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW201334371A (zh) 電動機械
US20130207500A1 (en) Three-phase alternating current permanent magnet motor
RU2562293C2 (ru) Магнитный радиальный подшипник с трехфазным управлением
WO2003056688A1 (fr) Generateur
CN107787547A (zh) 具有减小的齿槽效应和转矩波动性的电机
JP5773282B2 (ja) リニアモータ
JP5602815B2 (ja) 永久磁石を位置決めするための突起を有する回転子及びそのような回転子を備える電動機
US20190267855A1 (en) Rotary electric machine
JP5462877B2 (ja) 永久磁石型ステッピングモータ
JP2015177587A (ja) 回転直動同期モータ
JP6324384B2 (ja) 電気機械的な変換器
JP2011172301A (ja) モータ
JP5838440B2 (ja) 磁石埋め込み型回転子構造
JP2007181370A (ja) リニアモータ及びこれに含まれる固定子の製造方法
JP6373022B2 (ja) リニアモータ
JP2005151750A (ja) リニア型アクチュエータ
CN103493345A (zh) 磁阻电动机
JP2014087238A (ja) 回転直動同期モータ
JP5525416B2 (ja) リニアアクチュエータ
WO2015136759A1 (ja) リニアモータ
JP5637458B2 (ja) リニアモータ
JP2005130689A (ja) 回転電機
US20200006992A1 (en) Electromagnetic assembly of polyphase structure
JP6082380B2 (ja) リニアアクチュエータ
CN109075680B (zh) 旋转发电机