JP2014083298A - 加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】米への吸水を促進すると共に米の炊きムラを抑え、かつ、炊飯後の米の仕上りにおいてベタツキ感や焦げなどの不具合の発生を防止できる加熱調理器を提供する。
【解決手段】速度制御部(32)の駆動入力手段(320)は、米と水を常温から設定温度まで昇温加熱する吸水加熱工程において、常温から第1温度まで昇温する間のモータ(21)を駆動するための駆動入力値を、上記第1温度から上記設定温度まで昇温する間のモータ(21)を駆動するための駆動入力値よりも、大きくする。
【選択図】図2

Description

本発明は、炊飯工程の初期段階においてお米への吸水を促進し且つ炊きムラを抑えた炊飯ができる炊飯器等の加熱調理器に関する。
ご飯には、糖質、ミネラル、たんぱく質、食物繊維、脂質などが含まれおり、また低カロリーでもあることから、近年健康食として見直されてきている。そうしたなか、従来からおいしいご飯を炊くために様々な炊飯器が開発されている。
一般の炊飯器は、洗米後のお米を炊飯釜に入れ、所定量の水を加水して、炊飯器にセットした後、炊飯をスタートさせると、炊飯釜の温度を検知して加熱制御をしながら、お米に予め水分を吸水させるための吸水加熱工程および吸水工程、沸騰温度まで昇温加熱する沸騰加熱工程、水分を更に吸水させながらお米を充分にα化させる沸騰工程を経て最後に蒸らし工程を実行する。
また、一般の炊飯器は、近年の消費者の嗜好の多様化に伴って上記各工程の時間あるいは温度、または水加減を変えて、消費者の好みにあった炊飯米の硬さや粘りなどを炊き分けるシーケンスを備えている。
特許文献1(特開昭62−144606号公報)、特許文献2(特許第3121270号公報)、特許文献3(特開2011−183085号公報)には、炊飯釜内部にてお米を撹拌できる撹拌機構を設けて、炊飯中の均温化(温度ムラの防止)および炊飯時間の短縮ができる炊飯器が開示されている。
特開昭62−144606号公報 特許第3121270号公報公報 特開2011−183085号公報
ところで、通常の炊飯器では、炊飯釜内部のお米の温度は、釜を横からみた上-下、釜を上からみた中-外で温度差が生じる。この温度差を抑えるためには、加熱時の昇温を緩やかにするか、昇温加熱と共に内部を直接撹拌する必要がある。
特許文献1、特許文献2、特許文献3では、炊飯釜内部に設けた撹拌機構の駆動により、炊飯中の均温化および炊飯時間の短縮ができるものの、撹拌機構の具体的な運転動作については言及されていない。
一般に、撹拌しながら速やかに昇温するために、高火力で加熱を行う場合、加熱中の撹拌が弱いと炊飯釜内部のお米の温度にムラが生じ易くなる。一方、撹拌が強過ぎると、米から糊のような固形分が多く溶出され、この溶出固形分量が多いと、炊飯後の米の仕上りにおいてベタツキ感や焦げなどの不具合が生じることが発明者等の調査により判った。
そこで、この発明の課題は、米への吸水を促進すると共に米の炊きムラを抑え、かつ、炊飯後の米の仕上りにおいてベタツキ感や焦げなどの不具合の発生を防止できる加熱調理器を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の加熱調理器は、
米と水を含む被加熱物を収容する炊飯釜と、
上記炊飯釜内の被加熱物を撹拌する撹拌機構と、
上記被加熱物を攪拌するために上記攪拌機構を駆動するモータと、
上記炊飯釜を加熱する加熱部と、
上記被加熱物の温度を検出する温度センサと、
上記温度センサの出力に基づいて、上記被加熱物の温度が所定の温度になるように、上記加熱部を制御する加熱制御部と、
上記モータの回転速度を検出する回転速度検知手段と、
上記回転速度検知手段の出力に基づいて、上記モータの回転速度が所定の回転速度になるように、上記モータを制御する速度制御部と
を備え、
上記速度制御部は、
上記被加熱物を常温から設定温度まで昇温加熱する吸水加熱工程において、常温から第1温度まで昇温する間の上記モータを駆動するための駆動入力値を、上記第1温度から上記設定温度まで昇温する間の上記モータを駆動するための駆動入力値よりも、大きくする駆動入力手段を
有することを特徴としている。
ここで、駆動入力値とは、PWM制御のデュティ比、電圧制御の電圧値、電流制御の電流値等である。
この発明の加熱調理器によれば、上記速度制御部の上記駆動入力手段によって、米と水を常温から設定温度まで昇温加熱する吸水加熱工程において、常温から第1温度まで昇温する間の上記モータを駆動するための駆動入力値を、上記第1温度から上記設定温度まで昇温する間の上記モータを駆動するための駆動入力値よりも、大きくする。
このように、米と水の温度が上記第1温度に達するまで、撹拌を強くすることで、速やかに昇温して、米への吸水を促進すると共に米の炊きムラを抑えることができる。一方、米と水の温度が上記第1温度に達した後、撹拌を弱くすることで、米からの溶出固形分量を少なくして、炊飯後の米の仕上りにおいてベタツキ感や焦げなどの不具合の発生を防止できる。
また、一実施形態の加熱調理器では、
上記加熱制御部は、
上記吸水加熱工程において、常温から上記第1温度まで昇温する間の上記加熱部を駆動するための駆動入力値を、上記第1温度から上記設定温度まで昇温する間の上記加熱部を駆動するための駆動入力値よりも、大きくする駆動入力手段を
有する。
この実施形態の加熱調理器によれば、上記加熱制御部の上記駆動入力手段によって、上記吸水加熱工程において、常温から上記第1温度まで昇温する間の上記加熱部を駆動するための駆動入力値を、上記第1温度から上記設定温度まで昇温する間の上記加熱部を駆動するための駆動入力値よりも、大きくする。
このように、米と水の温度が上記第1温度に達するまで、火力を強くすることで、米と水の温度を一層速やかに上昇できる。一方、米と水の温度が上記第1温度に達した後、火力を弱くすることで、米と水の温度のオーバーシュートを防止できる。
また、一実施形態の加熱調理器では、上記第1温度は、溶出固形分量が増加する温度である。
ここで、溶出固形分量が増加する温度とは、溶出固形分量が臨界的に増加する温度をいう。
この実施形態の加熱調理器によれば、上記第1温度は、溶出固形分量が増加する温度であるから、この溶出固形分量の増加温度に達した後、撹拌を弱くすることで、米からの溶出固形分量を一層確実に少なくできる。
この発明の加熱調理器によれば、上記速度制御部によって、米と水を常温から設定温度まで昇温加熱する吸水加熱工程において、常温から第1温度まで昇温する間の上記モータを駆動するための駆動入力値を、上記第1温度から上記設定温度まで昇温する間の上記モータを駆動するための駆動入力値よりも、大きくするので、米への吸水を促進すると共に米の炊きムラを抑え、かつ、炊飯後の米の仕上りにおいてベタツキ感や焦げなどの不具合の発生を防止できる。
本発明の加熱調理器の一例としての炊飯器の概略構成図である。 炊飯器の制御装置のブロック図である。 炊飯器の各工程と温度履歴を示す図である。 炊飯器の攪拌機構の回転体と攪拌翼の動作と温度履歴を示す図である。 吸水加熱工程における撹拌翼の回転数およびヒータの出力の制御を示す図である。 溶出固形分量を測定する試験装置を示す概略構成図である。 上記試験装置を用いて測定した結果を示す図である。 吸水加熱工程における撹拌翼の回転数およびヒータの出力の他の制御を示す図である。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の加熱調理器の一例としての炊飯器の概略構成図である。図1に示すように、この炊飯器は、開口を有する本体1と、本体1に収納される炊飯釜2と、図示しない枢軸(ヒンジ軸)およびラッチの機構により開閉できるよう本体1に接続された蓋3とを備える。
上記蓋3には、内蓋4が設けられており、更に内蓋4の内部には蓋ヒータ5、蓋温度センサ6が設けられている。当該内蓋4には、その内蓋4および蓋ヒータ5を非接触にて貫通する回転軸7、その回転軸7と同期して回転可能な回転体8が設けられている。
上記回転体8には、その回転体8に対して起立(展開)および倒伏する攪拌翼9が設けられている。上記回転軸7は蓋3の内部にある図1では示されていなモータと連結されて、回転体8、ひいては、攪拌翼9が回転駆動可能に構成されている。
上記攪拌翼9は、回転軸7からの回転力を、図示しない傘歯車を含む歯車機構を介して伝えられて、回転軸7の正転および逆転に応じて、起立(展開)および倒伏(収納)するようになっている。上記攪拌翼9は、回転体8から起立、つまり、展開した状態で回転体8と連動して回転することにより、攪拌翼9によって炊飯釜2に収容された水と米が撹拌されるようになっている。
上記歯車機構の詳細は、本件発明の要旨ではなく、また、特開2012−135605号公報等で周知なので、詳細な説明は省略する。
上記回転体8、歯車機構および攪拌翼9は、攪拌機構20の一例を構成する。尤も、攪拌機構は、炊飯釜2内の米および水を攪拌できるものならばどのようなものであってもよく、例えば、特許文献1〜3に記載の攪拌機構であってもよい。
上記蓋3の筐体には、炊飯中に炊飯釜2内に発生する水蒸気を外部に逃すための蒸気口13、炊飯器の動作状態を指す情報の表示およびユーザの命令を受付ける操作部14が設けられており、内蓋4には、蓋3が閉じられたとき、本体1に収納された炊飯釜2と密着するパッキン15が設けられている。
上記本体1の内部には、炊飯釜2の収容部を構成する外鍋10、炊飯釜2に収容された被加熱物、つまり、調理物を加熱および保温するための加熱部の一例としてのヒータ11、炊飯釜2の温度を検出する温度センサ12が配置されている。炊飯器の動作を制御する制御装置30(図2参照)は、蓋3または本体1に配置される。
上記温度センサ12は、図1に示すように、炊飯釜2の底部温度を計測可能に設置され、炊飯釜2に収容された被加熱物(米、水)の温度が温度センサ12によって計測されるようになっている。この実施形態では、炊飯釜2の釜底の壁面温度が、炊飯釜2に収容された被加熱物の温度に略等しいことが確認されている。
上記操作部14は、蓋3の筐体表面において一体的に設けられている。尚、操作部14の取り付け位置は、ユーザが表示情報を視認可能であり、またボタン操作などの操作が可能な位置であれば、本実施形態に限定されないことは勿論である。
上記炊飯器は、図示しない電源コードを介して商用電源に接続されるようになっている。そして、商用電源からの供給電力を、図示しない電源部を介して各部に供給するようになっている。
尚、加熱・保温用の熱源としてのヒータ11は、ニクロム線ヒータ等の抵抗体ヒータの他に、IH(Induction Heating:電磁誘導加熱)ヒータで構成してもよく、特にこれらに限定されるものではない。
尚、上記炊飯釜2に収容された米の重量の判定手段は、たとえば、別途設置した重量センサにより計測しても良く、または、攪拌翼8を回転させるモータ21(図2参照)の負荷に基づき検出しても良く、炊飯釜2内の水位を検出するセンサの検出結果に基づき米の重量を検出するようにしてもよく、または、ユーザが操作部14から米の量を入力するとしてもよく、特にこれらに限定されるものではない。
上記操作部14のボタン操作などによって、炊飯コースが選択決定される。上記制御装置30は、選択決定された炊飯コースに対応する制御プログラムに従って、温度センサ12の信号に基づいてヒータ11の制御をし、攪拌翼9の倒伏および起立の制御をし、回転体の回転速度および駆動時間の制御と行う。
図2は、上記制御装置30のブロック図である。図2に示すように、この制御装置30は、例えば、マイクロコンピュータからなり、ヒータ11を制御する加熱制御部31と、モータ21の速度制御を行う速度制御部32とを有する。加熱制御部31および速度制御部32は、ソフトウェアによって構成されている。
上記加熱制御部31は、操作部14のボタン操作などによって決定された炊飯コースの制御プログラムに従って、温度センサ12の出力に基づいて、温度センサ12の検出温度が目標温度となるように、ヒータ11を制御して、その検出温度が時間経過と共に図3A,3Bに示す温度になるように制御する。
上記加熱制御部31は、駆動入力手段310を有する。この駆動入力手段310は、ソフトウェアによって構成されている。駆動入力手段310は、図4に示すように、ヒータ11を駆動するための駆動入力値の一例としてのデュティ比を、炊飯工程の初期の低温時に大きくし、その後、デュティ比を小さくする。
上記モータ21、ひいては、回転体8および攪拌翼9の回転速度は、回転速度検知手段25によって検出されて、上記速度制御部32は、この回転速度検知手段25の出力に基づいて、モータ21の回転速度が所定の回転速度になるように、モータ21を制御する。
上記速度制御部32は、駆動入力手段320を有する。この駆動入力手段320は、ソフトウェアによって構成されている。駆動入力手段320は、図4に示すように、モータ21を駆動するための駆動入力値の一例としてのデュティ比を、炊飯工程の初期の低温時に大きくし、その後、デュティ比を小さくする。
上記構成の炊飯器は次のように動作する。
図3Aおよび3Bは、本実施形態における炊飯の各工程を説明する図である。
図3Aにおいて、縦軸は水温を示し、横軸は炊飯開始からの経過時間を示している。図3Bは、各工程における撹拌翼9の状態および回転体8の動作状態が示されている。炊飯釜2内の米および水は、制御装置30の加熱制御部31によって、温度センサ12の出力を基に、図3Aおよび3Bに示されている温度に制御される。尚、図3Aおよび3Bは、5.5合(米の1合は150グラム)炊きの炊飯器において、炊飯釜2に3合の白米を収容して炊飯した場合を示している。
この実施形態では、炊飯開始と共に回転体8から撹拌翼9を展開(起立)して回転させ、炊飯釜2に収容した水および米を攪拌翼9で撹拌しながら、ヒータ12により加熱する吸水加熱工程を行い、温度センサ12が50〜66℃の温度範囲内で設定された温度に達すると、同様に炊飯釜2に収容した水および米を撹拌しながら、温度センサ12の温度が設定温度に保持されるようにヒータ12による加熱を制御する吸水工程を行う。その後、撹拌翼9を回転体8に収納(倒伏)して温度センサ12が95℃になるまでヒータ12により加熱する沸騰加熱工程を経て、撹拌翼9を収納した状態で回転体8を回転させながらヒータ12による加熱を継続する沸騰工程を行う。最後に、蒸らし工程を行って、炊飯を完結させるようになっている。
上記吸水加熱工程および吸水工程では、炊飯釜2内の米および水を攪拌翼9で撹拌しながら、ヒータ12で加熱することによって、お米のデンプン質を糊化させるために、米の芯にまで充分水を吸わせるようになっている。お米に水と熱を加えることにより、生デンプンの形が変化し、消化されやすいアルファ(α)化デンプンになる。この生デンプンからアルファ化デンプンへの変化を糊化と呼ぶ。また、水と熱に加えて糖化酵素により、デンプンが加水分解され甘味成分であるグルコースが生成される。
上記糖化酵素の至適温度は約60℃であるが、糊化温度はうるち米で約60〜64℃、もち米では約55〜60℃である。
糊化が開始すると、米のデンプンに水と熱を加えると糊状に変化する現象が見られ、米粒表面は徐々に粘りをもったやわらかいデンプンに変化する。そのため擦り合わせを続けると糊のような固形分が多く溶出され、その溶出固形分量が過度に多いと焦げが生じる。また、保温後の黄変はグルコースとアミノ酸のメイラード反応により生じる。
したがって、過剰な固形分の溶出およびグルコースの生成を避けるために、吸水工程の温度は64℃以下が好ましい。
吸水加熱工程および吸水工程における、回転体8つまり攪拌翼9の回転数(rpm)とヒータ11の出力(W)とを、図4に示す。
図4に示すように、吸水加熱工程において、炊飯釜2内のお米の温度が、常温から第1温度(約50℃)に達するまで、加熱制御部31の駆動入力手段310によって、ヒータ11への入力電圧のデュティ比を100%として火力を強め、速度制御部32の駆動入力手段320によって、モータ21への入力電圧のデュティ比を80%として撹拌力を強める。つまり、ヒータ11の出力を1000Wとし、ヒータ11の運転を連続とし、撹拌翼9の回転数を150rpmとし、モータ21のON/OFF時間を12秒/3秒とする。
その後、炊飯釜2内のお米の温度が、第1温度(約50℃)から第2温度(約55℃)に達するまで、加熱制御部31の駆動入力手段310によって、ヒータ11への入力電圧のデュティ比を53%とし火力を弱め、速度制御部32の駆動入力手段320によって、モータ21への入力電圧のデュティ比を60%として撹拌力を弱める。つまり、ヒータ11の出力を1000Wとし、ヒータ11のON/OFF時間を8秒/7秒とし、撹拌翼9の回転数を150rpmとし、モータ21のON/OFF時間を9秒/6秒とする。
その後、炊飯釜2内のお米の温度が、第2温度(約55℃)から設定温度(約60℃)に達するまで、加熱制御部31の駆動入力手段310によって、ヒータ11への入力電圧のデュティ比を33%とし火力を更に弱め、速度制御部32の駆動入力手段320によって、モータ21への入力電圧のデュティ比を40%として撹拌力を弱める。つまり、ヒータ11の出力を1000Wとし、ヒータ11のON/OFF時間を5秒/10秒とし、撹拌翼9の回転数を150rpmとし、モータ21のON/OFF時間を6秒/9秒とする。
ここで、上記第1温度(約50℃)は、溶出固形分量が増加する温度である。この温度を求める試験装置を、図5Aに示す。図5Aに示すように、この試験装置は、断熱箱体116の内部に炊飯釜102を配置し、炊飯釜102の周囲にハロゲンヒータ117を配置している。先端に直径50mmのプロペラ翼118が固定されたシャフト119が、断熱蓋120の中央を貫通し、モータ121に連結している。炊飯釜102の内部の温度を測定する熱電対122が、断熱蓋120を介して、設置されている。
そして、上記試験装置を用いて、先ず、炊飯釜102の内部に、お米450g、水665mLを入れ、モータ121を駆動させ、プロペラ翼118を回転数750rpm、運転率(デュティ比)80%(ON時間8秒、OFF時間2秒)で回転させながら、約20分で炊飯釜102の内部の温度が約60℃に達するように、ハロゲンヒータ117の入力を制御し記憶する。続いて、炊飯釜102を冷ました後、同様にお米と水を入れ、スタートから2.5分後で終了させ、炊飯釜102内のお米と水を分離し、水を完全乾燥させた後に残る固形分量を測定した。更に5分後、10分後、15分後、20分後の固形分量を同様な方法にて測定した。
この測定結果を、図5Bに示す。図5Bに示すように、炊飯釜102の内部の温度が、常温から約50℃までは、溶出固形分量に大きな差はない。一方、50℃を超えると、溶出固形分量が、急激に、増加する。つまり、この50℃は、臨界的な温度であるといえる。
上記構成の炊飯器によれば、上記速度制御部32の上記駆動入力手段320によって、米と水を常温から設定温度(約60℃)まで昇温加熱する吸水加熱工程において、常温から第1温度(約50℃)まで昇温する間の上記モータ21を駆動するための駆動入力値(デュティ比)を、上記第1温度から上記設定温度まで昇温する間の上記モータ21を駆動するための駆動入力値(デュティ比)よりも、大きくする。
このように、米と水の温度が上記第1温度に達するまで、撹拌を強くすることで、速やかに昇温して、米への吸水を促進すると共に米の炊きムラを抑えることができる。一方、米と水の温度が上記第1温度に達した後、撹拌を弱くすることで、米からの溶出固形分量を少なくして、炊飯後の米の仕上りにおいてベタツキ感や焦げなどの不具合の発生を防止できる。
また、上記加熱制御部31の上記駆動入力手段310によって、上記吸水加熱工程において、常温から上記第1温度まで昇温する間の上記ヒータ11を駆動するための駆動入力値(デュティ比)を、上記第1温度から上記設定温度まで昇温する間の上記ヒータ11を駆動するための駆動入力値(デュティ比)よりも、大きくする。
このように、米と水の温度が上記第1温度に達するまで、火力を強くすることで、米と水の温度を一層速やかに上昇できる。一方、米と水の温度が上記第1温度に達した後、火力を弱くすることで、米と水の温度のオーバーシュートを防止できる。
また、上記第1温度は、溶出固形分量が増加する温度であるから、この溶出固形分量の増加温度に達した後、撹拌を弱くすることで、米からの溶出固形分量を一層確実に少なくできる。
上記実施形態では、駆動入力値の一例としてデュティ比を述べたが、駆動入力値は、電圧値、電流値であってもよい。
図6に示すように、常温から第1温度(約50℃)まで昇温する間のモータ21(撹拌翼9)の回転数を、第1温度から設定温度(約60℃)まで昇温する間のモータ21の回転数よりも、大きくするようにしてもよい。つまり、回転数を、常温〜50℃で150rpmとし、50℃〜55℃で100rpmとし、55℃〜60℃で50rpmとする。
また、常温から第1温度まで昇温する間のヒータ11の出力を、第1温度から設定温度まで昇温する間のヒータ11の出力よりも、大きくするようにしてもよい。つまり、出力を、常温〜50℃で1000Wとし、50℃〜55℃で700Wとし、55℃〜60℃で300Wとする。
上記実施形態では、第1温度(50℃)と設定温度(60℃)との間に、第2温度(55℃)を設け、段階的に、駆動入力値を小さくしたが、この第2温度を設けなくてもよく、常温から第1温度までの間の駆動入力値が、第1温度から設定温度までの間の駆動入力値よりも、大きければよい。
上記実施形態では、加熱制御部31に、駆動入力手段310を設けたが、この駆動入力手段310を省略してもよい。
上記実施形態では、加熱調理器の一例としての炊飯器を説明したが、加熱調理器は、レンジであっても、オーブンであってよい。加熱調理器は、米を調理できるものならば、どのようなものであってもよい。
1 本体
2 炊飯釜
3 蓋
4 内蓋
8 回転体
9 撹拌翼
10 内鍋
11 ヒータ(加熱部)
12 温度センサ
21 モータ
25 回転速度検知手段
30 制御装置
31 加熱制御部
310 駆動入力手段
32 速度制御部
320 駆動入力手段

Claims (3)

  1. 米と水を含む被加熱物を収容する炊飯釜と、
    上記炊飯釜内の被加熱物を撹拌する撹拌機構と、
    上記被加熱物を攪拌するために上記攪拌機構を駆動するモータと、
    上記炊飯釜を加熱する加熱部と、
    上記被加熱物の温度を検出する温度センサと、
    上記温度センサの出力に基づいて、上記被加熱物の温度が所定の温度になるように、上記加熱部を制御する加熱制御部と、
    上記モータの回転速度を検出する回転速度検知手段と、
    上記回転速度検知手段の出力に基づいて、上記モータの回転速度が所定の回転速度になるように、上記モータを制御する速度制御部と
    を備え、
    上記速度制御部は、
    上記被加熱物を常温から設定温度まで昇温加熱する吸水加熱工程において、常温から第1温度まで昇温する間の上記モータを駆動するための駆動入力値を、上記第1温度から上記設定温度まで昇温する間の上記モータを駆動するための駆動入力値よりも、大きくする駆動入力手段を
    有することを特徴とする加熱調理器。
  2. 請求項1に記載の加熱調理器において、
    上記加熱制御部は、
    上記吸水加熱工程において、常温から上記第1温度まで昇温する間の上記加熱部を駆動するための駆動入力値を、上記第1温度から上記設定温度まで昇温する間の上記加熱部を駆動するための駆動入力値よりも、大きくする駆動入力手段を
    有することを特徴とする加熱調理器。
  3. 請求項1または2に記載の加熱調理器において、
    上記第1温度は、溶出固形分量が増加する温度であることを特徴とする加熱調理器。
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