JP2014081469A - 正帯電性トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

正帯電性トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、画像形成方法及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】正帯電性に優れ、カブリの発生を抑制できる正帯電性トナーを提供すること。
【解決手段】少なくともエチレン性不飽和結合を有する結着樹脂を含有するトナー母粒子を含み、トナーをメチルエチルケトンと混合した後に、イオン交換水を添加し水相に抽出した成分のアミン価が、600〜1,250mgKOH/gであり、前記水相に抽出した成分の重量平均分子量が、1,000以上200,000以下であることを特徴とする正帯電性トナー。
【選択図】なし

Description

本発明は、正帯電性トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、画像形成方法及び画像形成装置に関する。
電子写真法など静電潜像を経て画像情報を可視化する方法は、現在様々の分野で利用されている。電子写真法においては、帯電、露光工程により感光体上に静電潜像を形成し、トナーを含む現像剤で静電潜像を現像し、転写、定着工程を経て可視化される。
乾式現像剤は、結着樹脂中に着色剤を分散したトナーそのものを用いる一成分現像剤と、そのトナーにキャリアを混合した二成分現像剤とに大別することができ、また、一成分現像剤としては、磁性トナーを用いる磁性一成分トナーと、非磁性トナーを用いる非磁性一成分トナーとが挙げられる。
従来のトナーの製造方法としては、例えば、特許文献1又は2に記載の方法が知られている。
特許文献1には、ポリエステル樹脂を主体とする負帯電トナーの製造方法であって、前記ポリエステル樹脂の乳化によって母粒子を作製する工程と、前記母粒子の表面に正帯電化合物を保持させる正帯電化合物保持工程と、前記正帯電化合物が保持された前記母粒子と負帯電制御樹脂微粒子とを接触させて前記母粒子の表面に前記負帯電制御樹脂微粒子固着させるトナー母粒子作製工程と、を備える、負帯電トナーの製造方法が開示されている。
また、特許文献2には、正の極性基を有する帯電制御樹脂、有機溶剤および水系媒質を配合して乳化させた乳化液から前記有機溶剤を除去することにより、前記正の極性基が5.0×10-5〜6.0×10-4mol/gの範囲である帯電制御樹脂の懸濁液を得る工程と、結着樹脂と着色剤とを含むトナー母粒子の懸濁液と、前記帯電制御剤の懸濁液とを混合する工程と、前記トナー母粒子の懸濁液と前記帯電制御樹脂の懸濁液との混合物を加熱することにより、前記トナー母粒子の表面に前記帯電制御樹脂を固着させる工程とを含んでいることを特徴とする、正帯電性トナーの製造方法が開示されている。
特開2009−244494号公報 特開2008−186002号公報
本発明の目的は、正帯電性に優れ、カブリの発生を抑制できる正帯電性トナーを提供することである。
本発明の上記課題は、以下の<1>又は<5>〜<8>に記載の手段により解決された。好ましい実施態様である<2>〜<4>と共に以下に示す。
<1>エチレン性不飽和結合を有する結着樹脂を含有するトナー母粒子を含み、トナーをメチルエチルケトンと混合した後に、イオン交換水を添加し水相に抽出した成分のアミン価が、600〜1,250mgKOH/gであり、前記水相に抽出した成分の重量平均分子量が、1,000以上200,000以下であることを特徴とする正帯電性トナー、
<2>前記水相に抽出した成分の量が、トナーの全重量に対し、0.01〜10重量%である、上記<1>に記載の正帯電性トナー、
<3>前記トナー母粒子の表面の少なくとも一部に、第3級アミノ基を有する高分子化合物を有する、上記<1>又は<2>に記載の正帯電性トナー、
<4>トナーをメチルエチルケトンと混合した後に、イオン交換水を添加し有機相に溶解した成分の酸価が、5〜30mgKOH/gである、上記<1>〜<3>のいずれか1つに記載の正帯電性トナー、
<5>上記<1>〜<4>のいずれか1つに記載の正帯電性トナーと、キャリアと、を含む静電荷像現像剤、
<6>静電荷像を現像してトナー像を形成する現像手段を少なくとも備えた画像形成装置に対して着脱可能であり、前記現像手段に供給するためのトナーとして上記<1>〜<4>のいずれか1つに記載の正帯電性トナーを収納しているトナーカートリッジ、
<7>像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記像保持体表面に形成された静電潜像を上記<1>〜<4>のいずれか1つに記載の正帯電性トナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、前記トナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、前記被転写体表面に転写されたトナー像を定着する定着工程、を少なくとも含む画像形成方法、
<8>像保持体と、前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、前記静電荷像を上記<1>〜<4>のいずれか1つに記載の正帯電性トナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を被転写体表面に転写する転写手段と、被転写体表面に転写された前記トナー像を定着する定着手段と、を少なくとも備える画像形成装置。
上記<1>に記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、正帯電性に優れ、カブリの発生を抑制できる正帯電性トナーを提供することができる。
上記<2>に記載の発明によれば、前記水相に抽出した成分の量が、トナーの全重量に対し、0.01〜10重量%でない場合に比べて、正帯電性により優れる正帯電性トナーを提供することができる。
上記<3>に記載の発明によれば、前記トナー母粒子の表面の少なくとも一部に、第3級アミノ基を有する高分子化合物を有しない場合に比べて、正帯電性により優れる正帯電性トナーを提供することができる。
上記<4>に記載の発明によれば、トナーをメチルエチルケトンと溶解した後に、イオン交換水を添加し有機相に溶解した成分の酸価が、5〜30mgKOH/gでない場合に比べて、正帯電性により優れる正帯電性トナーを提供することができる。
上記<5>に記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、正帯電性に優れ、カブリの発生を抑制できる静電荷像現像剤を提供することができる。
上記<6>に記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、正帯電性に優れ、カブリの発生を抑制できるトナーカートリッジを提供することができる。
上記<7>に記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、正帯電性に優れ、カブリの発生を抑制できる画像形成方法を提供することができる。
上記<8>に記載の発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、正帯電性に優れ、カブリの発生を抑制できる画像形成装置を提供することができる。
以下、本実施形態について詳細に説明する。
なお、本実施形態において、「A〜B」との記載は、AからBの間の範囲だけでなく、その両端であるA及びBも含む範囲を表す。例えば、「A〜B」が数値範囲であれば、数値の大小に応じて「A以上B以下」又は「B以上A以下」を表す。
(正帯電性トナー)
本実施形態の正帯電性トナー(以下、単に「トナー」ともいう。)は、少なくともエチレン性不飽和結合を有する結着樹脂を含有するトナー母粒子を含み、トナーをメチルエチルケトンと混合した後に、イオン交換水を添加し水相に抽出した成分のアミン価が、600〜1,250mgKOH/gであり、前記水相に抽出した成分の重量平均分子量が、1,000以上200,000以下であることを特徴とする。
本実施形態のトナーは、トナーをメチルエチルケトンと混合した後に、イオン交換水を添加し水相に抽出した成分のアミン価が、600〜1,250mgKOH/gであり、前記水相に抽出した成分の重量平均分子量が、1,000以上200,000以下である。
本実施形態において、トナーをメチルエチルケトンと混合した後に、イオン交換水を添加し行う水相への抽出は、以下の方法により行うものとする。
ビーカーにトナー5g及びメチルエチルケトン(MEK)100gを添加し、室温(25℃)で1時間撹拌させ、外添剤や顔料等のトナー中の不溶分以外をMEKに溶解させる。その後、前記ビーカーにイオン交換水を100g加え、1時間撹拌させた後に、1時間静置する。沈殿物を除き、水相部分をMEK相から分離し、抽出物の水溶液を得る。得られた水溶液を真空乾燥機にて乾燥させ、抽出物を得ることができる。
また、本実施形態における抽出物のアミン価の測定方法は、以下の方法により行うものとする。
前記により得られた抽出物約0.5g程度を25mlのメタノールの入った100ml三角フラスコに精秤し、指示薬(0.20gのメタノールオレンジをイオン交換水50mlに溶解した液と、0.28gのキシレンシアノールをメタノール50mlに溶解した液と混合した溶液)2〜3滴加え、N/2塩酸エタノール液で緑色が青灰色に変色するまで滴定する。この時、滴定に使用したN/2塩酸エタノール液の使用量をBgとし、式(1)によりアミン価を計算する。式(1)中、wは精秤した試料量、fはN/2塩酸エタノール液のファクターである。
アミン価(mgKOH/g)=(HCl ml数×1/2×f×56.11)/w ・・・式(1)
本実施形態のトナーは、トナーをメチルエチルケトンと混合した後に、イオン交換水を添加し水相に抽出した成分のアミン価が、800〜1,200mgKOH/gであることが好ましく、850〜1,150mgKOH/gであることがより好ましく、950〜1,100mgKOH/gであることが更に好ましい。上記範囲であると、正帯電量が十分得られ、また、かぶりの発生がより抑制される。
また、本実施形態のトナーは、トナーをメチルエチルケトンと混合した後に、イオン交換水を添加し水相に抽出した成分の重量平均分子量が、1,000以上180,000以下であることが好ましく、2,000以上150,000以下であることがより好ましく、5,000以上50,000以下であることが更に好ましく、10,000以上30,000以下であることが特に好ましい。上記範囲であると、正帯電量がより多いトナーが得られる。
本実施形態のトナーは、トナーをメチルエチルケトンと混合した後に、イオン交換水を添加し水相に抽出した成分の量が、トナーの全重量に対し、0.01〜10重量%であることが好ましく、0.01〜5重量%であることがより好ましく、0.1〜3重量%であることが更に好ましく、0.5〜2重量%であることが特に好ましい。上記範囲であると、正帯電量がより多いトナーが得られ、また、正帯電安定性、特に吸湿性を低く抑えられるため高温高湿度環境下における正帯電安定性に優れる。
また、本実施形態のトナーは、トナーをメチルエチルケトンと混合した後に、イオン交換水を添加し有機相(MEK相)に溶解した成分の酸価が、5〜30mgKOH/gであることが好ましく、7〜25mgKOH/gであることがより好ましく、10〜20mgKOH/gであることが更に好ましい。上記範囲であると、正帯電安定性に優れる。
<アミノ基を有する高分子化合物>
本実施形態のトナーは、トナーをメチルエチルケトンと混合した後に、イオン交換水を添加し水相に抽出した成分のアミン価が、600〜1,250mgKOH/gであり、前記水相に抽出した成分の重量平均分子量が、1,000以上200,000以下であるので、上記要件を満たすように、トナー中に、アミノ基を有する高分子化合物(「高分子アミノ化合物」ともいう。)を少なくとも含有する。
本実施形態のトナーは、トナー母粒子がアミノ基を有する高分子化合物を少なくとも含有することが好ましく、トナー母粒子の表面の少なくとも一部にアミノ基を有する高分子化合物を少なくとも有することがより好ましい。上記態様であると、正帯電量が多いトナーが容易に得られ、また、アミノ基を有する高分子化合物の含有量が少なくとも十分な効果が発揮される。
前記アミノ基を有する高分子化合物におけるアミノ基は、第1級アミノ基、第2級アミノ基、及び/又は、第3級アミノ基であってもよいが、前記アミノ基を有する高分子化合物は、第3級アミノ基を少なくとも有していることが好ましく、前記アミノ基を有する高分子化合物のアミノ基が第3級アミノ基であることがより好ましい。上記態様であると、正帯電量がより多いトナーが得られ、また、吸湿性を低く抑えられるので高温高湿度環境下における正帯電安定性に優れる。
また、前記第1級アミノ基、第2級アミノ基及び第3級アミノ基は、塩を形成していてもよい。
前記アミノ基を有する高分子化合物は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
前記アミノ基を有する高分子化合物としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、アリルアミン塩重合体、メチルジアリルアミン塩重合体、ポリビニルアミン、ポリアミンポリアミドエピクロロヒドリン樹脂(PAE樹脂)、ジシアンジアミドポリアルキレンポリアミン縮合物、ポリアルキレンポリアミンジシアンジアミドアンモニウム塩縮合物、ジシアンジアミドホルマリン縮合物、エピクロルヒドリン・ジアルキルアミン付加重合物、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合物、ポリビニルイミダゾール、ビニルピロリドン・ビニルイミダゾール共重合物、ポリビニルピリジン、ポリアミジン、キトサン、カチオン化澱粉、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド重合物、(2−メタクロイルオキシエチル)トリメチルアンモニウムクロライド重合物、ポリアルキルアミノエチルアクリレート、ポリアルキルアミノエチルメタクリレート、ポリビグアニド、ポリグアニドなどの高分子化合物が挙げられる。
これらの中でも、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、アリルアミン塩重合体、及び、メチルジアリルアミン塩重合体が好ましく、アリルアミン塩重合体、及び、メチルジアリルアミン塩重合体がより好ましく、メチルジアリルアミン塩重合体が特に好ましい。
また、市販のアミノ基を有する高分子化合物としては、ニットーボーメディカル(株)製のPAAシリーズ及びPASシリーズや、(株)日本触媒製エポミンシリーズ等が挙げられる。
また、本実施形態のトナーにおける前記アミノ基を有する高分子化合物のアミン価、重量平均分子量、及び、含有量等の好ましい態様は、トナーをメチルエチルケトンと混合した後に、イオン交換水を添加し水相に抽出した成分の好ましい態様とそれぞれ同様である。
また、本実施形態のトナーにおいて、トナーをメチルエチルケトンと混合した後に、イオン交換水を添加し水相に抽出した成分は、アミノ基を有する高分子化合物を主成分(全体の50重量%を超える成分)として含むことが好ましく、80重量%以上含むことがより好ましく、90重量%以上含むことが更に好ましい。
<結着樹脂>
本実施形態のトナーは、少なくともエチレン性不飽和結合を有する結着樹脂を含有するトナー母粒子を含む。
前記トナー母粒子は、エチレン性不飽和結合を有する結着樹脂以外の結着樹脂(以下、「他の結着樹脂」ともいう。)を含有していてもよい。
他の結着樹脂としては、ポリエステル樹脂が好ましく挙げられ、結晶性ポリエステル樹脂がより好ましく挙げられる。
−エチレン性不飽和結合を有する結着樹脂−
本実施形態のトナーは、結着樹脂として、エチレン性不飽和結合を有する結着樹脂を少なくとも含有する。詳細は不明であるが、エチレン性不飽和結合を有する結着樹脂と前記アミノ基を有する高分子化合物とが何らか相互作用及び/又は反応するものと推定され、これによって正帯電性に優れ、カブリの発生を抑制できる正帯電性トナーが得られていると推定される。
エチレン性不飽和結合を有する結着樹脂におけるエチレン性不飽和結合の位置は、特に制限はなく、例えば、樹脂の主鎖に有していても、側鎖に有していてもよく、主鎖又は側鎖の内部に有していても、末端に有していてもよい。
中でも、エチレン性不飽和結合を有する結着樹脂は、エチレン性不飽和結合を少なくとも主鎖に有していることが好ましく、エチレン性不飽和結合を主鎖及び側鎖の両方に有していることがより好ましい。
エチレン性不飽和結合を有する結着樹脂としては、エチレン性不飽和基を有する、ポリエステル樹脂、スチレンとアクリル酸又はメタクリル酸との共重合体、ポリ塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂、ポリエーテルポリオール樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、エチレン性不飽和結合を有するポリエステル樹脂(以下、単に「不飽和ポリエステル樹脂」ともいう。)が好ましく、エチレン性不飽和基を有する非結晶性(「非晶性」ともいう。)ポリエステル樹脂がより好ましい。
不飽和ポリエステル樹脂は、ポリオール(本実施形態において、「多価アルコール」ともいう。)成分とポリカルボン酸(本実施形態において「多価カルボン酸」ともいう。)成分から重縮合により合成される。不飽和ポリエステル樹脂が有するエチレン性不飽和基は、どちらの単量体単位にあるか特に制限はないが、コストや反応性の観点から、ポリカルボン酸に由来する残基がエチレン性不飽和結合を含むことが好ましい。
なお、前記不飽和ポリエステル樹脂として市販品を使用してもよいし、適宜合成したものを使用してもよい。
不飽和ポリエステル樹脂は、非結晶性ポリエステル樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂のいずれであってもよいが、非結晶性ポリエステル樹脂であることが好ましい。
不飽和ポリエステル樹脂を重縮合するために使用するポリカルボン酸として、脂肪族の不飽和ポリカルボン酸が好ましく使用され、このような不飽和多価カルボン酸としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、3−ヘキセンジオイック酸、3−オクテンジオイック酸、ドデセニルコハク酸、これらの低級エステル、酸無水物等が挙げられる。中でも、マレイン酸、フマル酸、ドデセニルコハク酸、これらの低級エステル、及び/又は、これらの酸無水物がより好ましく挙げられる。
また、前記不飽和ポリエステル樹脂は、マレイン酸、フマル酸、及び/又は、ドデセニルコハク酸由来の単量体単位を少なくとも有することが好ましく、マレイン酸及び/又はフマル酸由来の単量体単位と、ドデセニルコハク酸由来の単量体単位とを少なくとも有することが特に好ましい。
他の多価カルボン酸成分としては、例えば、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、マロン酸、メサコニン酸等の二塩基酸等の芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。更に、これらの無水物やこれらの低級アルキルエステルも挙げられるがこの限りではない。
三価以上のカルボン酸としては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸等、及びこれらの無水物やこれらの低級アルキルエステルなどが挙げられる。なお、「低級アルキルエスエル」とは、炭素数が1〜5のアルコールとのエステルを意味する。
これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコール成分としては、二価の多価アルコールが好ましく使用され、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド付加物(平均付加モル数1.5〜6)、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールが例示される。
三価以上の多価アルコールとしては、例えば、ソルビトール、ペンタエリスリトール、グリセロール、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
−結晶性ポリエステル樹脂−
前記エチレン性不飽和結合を有するポリエステル樹脂は、結晶性樹脂であってもよい。
また、前記トナー母粒子は、結晶性ポリエステル樹脂を含有することが好ましく、他の結着樹脂として、結晶性ポリエステル樹脂を含有することがより好ましい。結着樹脂の一部として結晶性ポリエステル樹脂を用いることにより、トナーに低温定着性を付与することができる。
本実施形態において、結着樹脂として、エチレン性不飽和結合を有する非結晶性ポリエステル樹脂とエチレン性不飽和結合を有しない結晶性ポリエステル樹脂とを併用することが好ましい。この場合、結晶性ポリエステル樹脂の非結晶性ポリエステル樹脂に対する配合量は、非結晶性ポリエステル樹脂の全量に対して、2〜20重量であることが好ましい。
「結晶性ポリエステル樹脂」は、示差走査熱量測定(DSC)において、明確な吸熱ピークを有するものをいう。すなわち、示差走査熱量測定(DSC)において、明確な吸熱ピークを有することを指し、具体的には、昇温速度10℃/minで測定した際の吸熱ピークの半値幅が6℃以内であることを意味する。一方、吸熱ピークの半値幅が6℃を越える樹脂や、明確な吸熱ピークが認められない樹脂は、非晶性とする。なお、結晶性樹脂が複数の融解ピークを示す場合、最大のピークをもって融解温度とする。
また、非結晶性樹脂のガラス転移温度は、ASTM D3418−82に規定された方法(DSC法)で測定した値をいう。
結晶性ポリエステル樹脂の吸熱ピーク温度(融解温度)は、50〜120℃であることが好ましく、55〜100℃であることがより好ましい。吸熱ピーク温度が50℃以上であると、高温度域においても結着樹脂自体の凝集力が良好であり、定着の際の剥離性に優れ、ホットオフセットを抑制することができる。また、吸熱ピーク温度が120℃以下であると、十分な溶融が得られ、最低定着温度を低くすることができる。
非結晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度Tgは、40〜80℃であることが好ましく、50〜65℃であることがより好ましい。Tgが40℃以上であると、高温度域においても結着樹脂自体の凝集力が保持され、定着の際にホットオフセットを抑制することができる。また、Tgが80℃以下であると、十分な溶融が得られ、最低定着温度を低くすることができる。
結晶性ポリエステル樹脂では、脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとからなることが好ましく、主鎖部分の炭素数が4〜20である直鎖型ジカルボン酸、直鎖型脂肪族ジオールがより好ましい。直鎖型であると、ポリエステル樹脂の結晶性に優れ、結晶融点が適度であるため、耐トナーブロッキング性、画像保存性、及び、低温定着性に優れる。また、炭素数が4以上であると、エステル結合濃度が低く、電気抵抗が適度であり、トナー帯電性に優れる。また、20以下であると、実用上の材料の入手が容易である。前記炭素数としては14以下であることがより好ましい。
結晶性ポリエステルの合成に好適に用いられる脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼリン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸など、又は、その低級アルキルエステルや酸無水物が挙げられるが、この限りではない。これらのうち、入手容易性を考慮すると、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸が好ましい。
脂肪族ジオールとしては、具体的には、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,14−エイコサンデカンジオールなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのうち、入手容易性を考慮すると1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオールが好ましい。
三価以上のアルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価カルボン酸成分のうち、脂肪族ジカルボン酸の含有量が80モル%以上であることが好ましく、90モル%以上であることがより好ましい。脂肪族ジカルボン酸の含有量が80モル%以上であると、ポリエステル樹脂の結晶性に優れ、融点が適度であるため、耐トナーブロッキング性、画像保存性、及び、低温定着性に優れる。
多価アルコール成分のうち、前記脂肪族ジオール成分の含有量が80モル%以上であることが好ましく、90モル%以上であることがより好ましい。前記脂肪族ジオール成分の含有量が80モル%以上であると、ポリエステル樹脂の結晶性に優れ、融点が適度であるため、耐トナーブロッキング性、画像保存性、及び、低温定着性に優れる。
−非結晶性ポリエステル樹脂−
前記エチレン性不飽和結合を有するポリエステル樹脂は、非結晶性樹脂であることが好ましい。
また、前記トナー母粒子は、他の結着樹脂として、非結晶性ポリエステル樹脂を含有していてもよい。
非結晶性ポリエステル樹脂(「非晶性ポリエステル樹脂」ともいう。)では、原料モノマーとして、二価以上の第二級アルコール及び/又は二価以上の芳香族カルボン酸化合物が好ましい。二価以上の第二級アルコールとしては、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、グリセロール等が挙げられる。これらの中では、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物が好ましい。
二価以上の芳香族カルボン酸化合物としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸及びトリメリット酸が好ましく、テレフタル酸及びトリメリット酸がより好ましい。
ポリエステル樹脂の製造方法としては、結晶性、非晶性を問わず、特に制限はなく、ポリオール成分とポリカルボン酸成分とを反応させる一般的なポリエステル重合法で製造することができ、例えば、直接重縮合、エステル交換法等が挙げられ、モノマーの種類によって使い分けて製造する。また、金属触媒やブレンステッド酸触媒等の重縮合触媒を使用することが好ましい。
ポリエステル樹脂は、上記ポリオールとポリカルボン酸を直接重縮合する場合には、例えば、上記ポリオールとポリカルボン酸、必要に応じて触媒を入れ、温度計、撹拌器、流下式コンデンサを備えた反応容器に配合し、不活性ガス(窒素ガス等)の存在下、150℃〜250℃で加熱し、副生する低分子化合物を連続的に反応系外に除去し、所定の酸価に達した時点で反応を停止させ、冷却し、目的とする反応物を取得することによって製造される。
本実施形態のトナーにおける結着樹脂の水酸基価は、0〜10mgKOH/gであることが好ましく、0〜8mgKOH/gであることがより好ましく、0〜5mgKOH/gであることが更に好ましい。上記範囲であると、帯電性により優れる。
本実施形態のトナーにおける結着樹脂の酸価は、5〜30mgKOH/gであることが好ましく、7〜25mgKOH/gであることがより好ましく、10〜20mgKOH/gであることが更に好ましい。上記範囲であると、トナーの造粒性に優れ、また、帯電量環境依存性により優れる。
なお、本実施形態における酸価及び水酸基価の測定は、以下の方法により行う。
酸価及び水酸基価は、JIS K0070−1992に定められた方法(電位差滴定法)に準じて測定した値を採用する。ただし、サンプルが溶解しない場合は溶媒にジオキサン、テトラヒドロフラン等の溶媒を用いる。
また、本実施形態に用いられるポリエステル樹脂の重量平均分子量は、4,000〜100,000であることが好ましく、6,000〜80,000であることがより好ましい。重量平均分子量が4,000以上であると、結着樹脂として良好な凝集力を得ることができ、ホットオフセット性に優れる。また、重量平均分子量が100,000以下であると、良好なホットオフセット性及び好適な最低定着温度を得ることができる。
また、他の結着樹脂として、ポリエステル樹脂以外に、スチレンとアクリル酸又はメタクリル酸との共重合体、ポリ塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂、ポリエーテルポリオール樹脂等も必要に応じて併用される。
また、本実施形態のトナーにおけるトナー母粒子中の結着樹脂の含有量としては、特に制限はないが、トナー母粒子の全重量に対し、30〜99重量%であることが好ましく、40〜98重量%であることがより好ましく、50〜96重量%であることが更に好ましい。上記範囲であると、定着性、保管性、粉体特性、帯電特性等に優れる。
〔着色剤〕
本実施形態の正帯電性トナーは、トナー母粒子に着色剤を含有してもよい。
着色剤としては、公知のものを用いることができ、色相角、彩度、明度、耐候性、OHP透過性、トナー中での分散性の観点から任意に選択すればよい。
例えば、シアントナーにおいては、その着色剤として、例えば、C.I.ピグメントブルー1、同2、同3、同4、同5、同6、同7、同10、同11、同12、同13、同14、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:6、同16、同17、同23、同60、同65、同73、同83、同180、C.I.バットシアン1、同3、同20等や、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルーの部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBCのシアン顔料、C.I.ソルベントシアン79、162等のシアン染料などが用いられる。
マゼンタトナーにおいては、その着色剤として、例えば、C.I.ピグメントレッド1、同2、同3、同4、同5、同6、同7、同8、同9、同10、同11、同12、同13、同14、同15、同16、同17、同18、同19、同21、同22、同23、同30、同31、同32、同37、同38、同39、同40、同41、同48、同49、同70、同51、同52、同53、同54、同55、同57、同58、同60、同63、同64、同68、同81、同83、同87、同88、同89、同90、同112、同114、同122、同123、同163、同184、同185、同202、同206、同207、同209、同238等、ピグメントバイオレット19のマゼンタ顔料や、C.I.ソルベントレッド1、同3、同8、同23、同24、同25、同27、同30、同49、同81、同82、同83、同84、同100、同109、同121、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ベーシックレッド1、同2、同9、同12、同13、同14、同15、同17、同18、同22、同23、同24、同27、同29、同32、同34、同35、同36、同37、同38、同39、同40等のマゼンタ染料等、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ロータミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bなどが用いられる。
イエロートナーにおいては、その着色剤として、例えば、C.I.ピグメントイエロー2、同3、同15、同16、同17、同74、同93、同97、同128、同155、同180、同185、同139等のイエロー顔料などが用いられる。
また、ブラックトナーにおいては、その着色剤として、例えば、カーボンブラック、活性炭、チタンブラック、磁性粉、Mn含有の非磁性粉などが用いられる。また、イエロー、マゼンタ、シアン、レッド、グリーン、ブルー顔料を混合して、ブラックトナーとしてもよい。
着色剤の使用量は、トナー母粒子100重量部に対して、0.1〜20重量部であることが好ましく、0.5〜15重量部であることがより好ましい。また、着色剤として、これらの顔料や染料等を1種単独で使用する、又は、2種以上を併せて使用することができる。
〔離型剤〕
本実施形態の正帯電性トナーは、トナー母粒子に離型剤を含有することが好ましい。
離型剤の具体例としては、例えば、エステルワックス、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリエチレンとポリプロピレンの共重合物、ポリグリセリンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックス、脱酸カルナバワックス、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、ブランジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸などの不飽和脂肪酸類、ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、あるいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルアルコール類などの飽和アルコール類;ソルビトールなどの多価アルコール類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドなどの脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドなどの飽和脂肪酸ビスアミド類、エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドなどの、不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドなどの芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸などのビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加などによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物などが挙げられる。
前記離型剤は、結着樹脂100重量%に対して、1〜20重量%の範囲で含有することが好ましく、3〜15重量%の範囲で含有することがより好ましい。上記範囲であると、良好な定着及び画質特性の両立が可能である。
〔帯電制御剤〕
本実施形態の正帯電性トナーは、必要に応じて、帯電制御剤を含有してもよいが、含有しないほうが好ましい。
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものを用いることができる。例えば、ニグロシン染料、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート等の四級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩、及びこれらのレーキ顔料;トリフェニルメタン染料;高級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイド等のジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート等のジオルガノスズボレート類;グアニジン化合物、イミダゾール化合物、アミノアクリル系樹脂などが挙げられる。
これらの帯電制御剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本実施形態の正帯電性トナーの体積平均粒径(D50v)は、2μm以上10μm以下が好ましく、3μm以上9μm以下がより好ましく、4μm以上8μm以下が更に好ましい。
また、本実施形態の正帯電性トナーにおけるトナー母粒子の体積平均粒径(D50v)は、2μm以上10μm以下が好ましく、3μm以上9μm以下がより好ましく、4μm以上8μm以下が更に好ましい。
トナーの粒度分布としては狭いほうが好ましく、より具体的にはトナーの個数粒径の小さい方から換算して16%径(D16p)と84%径(D84p)の比を平方根として示したもの(GSDp)、すなわち、下式で表されるGSDpが1.40以下であることが好ましく、1.31以下であることがより好ましく、1.27以下であることが特に好ましい。
GSDp={(D84p)/(D16p)}0.5
体積平均粒径、GSDpともに上記範囲であれば、極端に小さな粒子が存在しないため、小粒径トナーの帯電量が過剰になることによる現像性の低下を抑制できる。
トナーやトナー母粒子等の粒子の平均粒径測定には、コールターマルチサイザーII型(ベックマン・コールター社製)を用いることができる。この場合、粒子の粒径レベルにより、最適なアパーチャーを用いて測定することができる。測定した粒子の粒径は体積平均粒径で表す。
<正帯電性トナーの製造方法>
本実施形態の正帯電性トナーの製造方法は、特に制限はなく、公知の方法により製造すればよい。
例えば、結着樹脂と、着色剤と、離型剤と、必要に応じて、帯電制御剤、赤外線吸収剤等の成分を混合した後、ニーダー、押し出し機などを用いて上記材料を溶融混練する。この後、得られた溶融混錬物を粗粉砕した後、ジェットミル等で微粉砕し、風力分級機により、目的とする粒径のトナー母粒子を得る混練粉砕法、混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力又は熱エネルギーにて形状を変化させる方法、結着樹脂を乳化させ、形成された分散液と、必要に応じて、着色剤の分散液、離型剤の分散液、及び/又は、帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナー母粒子を得る乳化凝集法、結着樹脂を得るための単量体と、着色剤と、離型剤と、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法、結着樹脂と、着色剤と、離型剤と、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法等が使用される。また上記方法で得られたトナー粒子をコアにして、更に凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法を行ってもよい。
これらの中でも、混練粉砕法、又は、乳化凝集法を用いて、本実施態様のトナーを製造することが好ましい。
外添剤をトナーへ外添する方法としては、特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。具体的には例えば、Vブレンダー、ヘンシェルミキサー等の混合機を用いて乾式でトナー母粒子表面に付着する方法、外添剤を液体に分散させた後、スラリー状態のトナーに添加し乾燥させ表面に付着する方法、又は、湿式方法として、乾燥トナーにスラリーをスプレーしながら乾燥する方法が挙げられる。
また、本実施形態の正帯電性トナーの製造方法は、少なくともエチレン性不飽和結合を有する結着樹脂を含有する粒子を含む分散液を、結着樹脂のガラス転移温度未満であり、かつ、40℃〜70℃の温度及びpH4.0〜9.0に調整する調整工程、前記調整工程の後、前記調整工程において調整した温度及びpHである前記分散液に高分子アミン化合物を添加するアミン添加工程を含むことが好ましい。上記態様であると、トナー母粒子表面に高分子アミン化合物を均一の付着させることができ、正帯電性に優れたトナーが容易に得られる。また、上記態様であると、高分子アミン化合物とエチレン性不飽和結合を有する結着樹脂とが何らか相互作用及び/又は反応するものと推定され、これによって正帯電安定性に優れたトナーが得られると推定される。
前記調整工程における結着樹脂のガラス転移温度は、前記粒子に含まれる非結晶性樹脂のガラス転移温度であることが好ましく、エチレン性不飽和結合を有する非結晶性樹脂のガラス転移温度であることがより好ましい。また、当該ガラス転移温度の基準となる非結晶性樹脂が前記粒子中に含まれる結着樹脂の主成分(全体の50重量%を超える成分)であることが好ましい。
前記調整工程において調整する温度は、40℃〜65℃であることが好ましく、45℃〜60℃であることがより好ましく、45℃〜59℃であることが更に好ましい。また、前記調整工程において調整する温度は、結着樹脂のガラス転移温度より1℃以上低い温度であることが好ましい。
また、前記調整工程において調整するpHは、4.0〜9.0であることが好ましく、5.0〜9.0であることがより好ましく、6.0〜9.0であることが更に好ましい。
前記アミン添加工程における高分子アミン化合物の添加量は、少なくともエチレン性不飽和結合を有する結着樹脂を含有する粒子の全重量に対し、0.02〜15重量%であることが好ましく、0.02〜10重量%であることがより好ましく、0.2〜5重量%であることが更に好ましく、0.5〜2重量%であることが特に好ましい。上記範囲であると、正帯電量がより多く、また、正帯電安定性、特に吸湿性を低く抑えられるため高温高湿度環境下における正帯電安定性に優れるトナーが容易に得られる。
また、本実施形態の正帯電性トナーの製造方法は、前記調整工程の前に、エチレン性不飽和結合を有する結着樹脂を含有する樹脂を水系媒体中に分散し樹脂粒子分散液を得る工程、少なくとも前記樹脂粒子分散液を含む分散液中で前記樹脂粒子を凝集して凝集粒子を得る工程、及び、前記凝集粒子を加熱して融合させる工程を含むことが好ましい。上記態様であると、少なくともエチレン性不飽和結合を有する結着樹脂を含有する粒子を含む分散液が容易に得られる。
(静電荷像現像剤)
本実施形態の静電荷像現像剤(以下、単に「現像剤」ともいう。)は、本実施形態の正帯電性トナーとキャリアとを含むことを特徴とする。
前記キャリアとしては、公知のものを用いることができ、芯材表面に導電材料を含む被覆樹脂層を有する樹脂被覆型キャリアを用いることができる。
芯材表面に導電材料を含む被覆樹脂層を有するキャリアは、例えば、芯材に、スプレードライ方式、ロータリドライ方式、万能撹拌機による液浸乾燥法等により、樹脂をコーティングして得られる。
また、被覆樹脂層は、単層に限られず、2層以上の構成であってもよい。
芯材表面を被覆するために用いられる被覆樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、等が挙げられる。
特に、前記被覆樹脂層の最表面が、架橋性樹脂であることが好ましい。架橋性樹脂を用いることにより、外添剤がキャリア表面に埋め込まれ、外添構造が変化するの抑制することができる。
前記架橋性樹脂しては、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、架橋性フッ素系樹脂、エポキシ樹脂、架橋性シリコーン樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、エポキシ樹脂、架橋性シリコーン樹脂が好ましく、架橋性シリコーン樹脂としては、架橋性のストレートシリコーン樹脂、フッ素変性シリコーン樹脂が好ましい。
導電材料の具体例としては、金、銀、銅のような金属;カーボンブラック;酸化チタン
、酸化亜鉛のような導電性の金属酸化物単体系;酸化チタン、酸化亜鉛、ホウ酸アルミニ
ウム、チタン酸カリウム、酸化スズ、酸化インジュームスズ等の微粒子の表面を導電性の
金属酸化物で被覆した複合系;などが挙げられる。
また、必要に応じて被覆樹脂中に荷電制御剤等の添加剤を添加してもよい。
キャリア中における被覆樹脂層の全含有量は、芯材100重量部に対し、0.5重量部以上10重量部以下の範囲が好ましく、1重量部以上5重量部以下がより好ましく、1重量部以上3重量部以下が更に好ましい。被覆樹脂層の含有量が0.5重量部以上であると、芯材粒子の表面露出が少なく、現像電界の注入を抑制することができる。また、被覆樹脂層の含有量が10重量部以下であると、被覆樹脂層から遊離する樹脂粉が少なく、現像剤中に剥がれた樹脂粉を初期の段階から抑制することができる。
各被覆樹脂層の平均膜厚は、0.1μm以上10μm以下であることが好ましく、0.1μm以上3.0μm以下であることがより好ましく、0.1μm以上1.0μm以下であることが更に好ましい。被覆樹脂層の平均膜厚が0.1μm以上であると、長時間使用時に被覆樹脂層剥離による抵抗低下が発生せず、キャリアの粉砕の制御が容易である。一方、被覆樹脂層の平均膜厚が10μm以下であると、飽和帯電量に達するまでの時間が短い。
被覆樹脂層の平均膜厚(μm)は、芯材の真比重をρ(無次元)、芯材の体積平均粒子径をd(μm)、被覆樹脂層の平均比重をρC、芯材100重量部に対する被覆樹脂層の全含有量をWC(重量部)とすると、下記式(11)以下のようにして求めることができる。
式(11):平均膜厚(μm)={[キャリア1個当たりの被覆樹脂量(導電粉等の添加物もすべて含む)/キャリア1個当たりの表面積]}/被覆樹脂層の平均比重
={[4/3π・(d/2)3・ρ・WC]/[4π・(d/2)2]}/ρC
=(1/6)・(d・ρ・WC/ρC
導電材料の含有量は、被覆樹脂100重量部に対し、0.5〜20重量部であることが好ましく、2〜18重量部であることが更に好ましい。0.5〜20重量部の範囲であればキャリアの抵抗を良好に制御することができる。
キャリアの平均粒径は、20〜100μmであることが好ましく、30〜80μmであることがより好ましい。
本実施形態の静電荷像現像剤中のトナーの含有量は、現像剤100重量部に対し、2.0重量部以上20重量部以下が好ましく、2.5重量部以上16重量部以下がより好ましく、3.0重量部以上14重量部以下が更に好ましい。
(画像形成方法、及び、画像形成装置)
本実施形態の正帯電性トナー及び本実施形態の静電荷像現像剤は、特に制限はなく、静電荷像現像方式(電子写真方式)の画像形成方法及び装置に使用される。
本実施形態の画像形成方法は、像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記像保持体表面に形成された静電潜像を本実施形態の正帯電性トナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、前記トナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、前記被転写体表面に転写されたトナー像を定着する定着工程、を少なくとも含むことが好ましい。前記転写工程では、中間転写体を用いて2回以上の転写を行ってもよい。また、必要に応じて、クリーニング工程等を含んでいてもよい。
また、本実施形態の画像形成装置は、像保持体と、前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、前記静電荷像を本実施形態の正帯電性トナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を被転写体表面に転写する転写手段と、被転写体表面に転写された前記トナー像を定着する定着手段と、を少なくとも備えることが好ましい。前記転写手段では、中間転写体を用いて2回以上の転写を行ってもよい。また、像保持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段等を有していてもよい。
像保持体である感光体としては、アモルファスシリコン、セレンなどの無機感光体、ポリシラン、フタロシアニンなどを電荷発生材料や電荷輸送材料として使用した有機感光体が挙げられる。
また、前記画像形成方法における各工程は、例えば、特開昭56−40868号公報、特開昭49−91231号公報等に記載されている。なお、本実施形態の画像形成方法は、それ自体公知のコピー機、ファクシミリ機等の画像形成装置を用いて実施される。
前記潜像形成工程は、像保持体表面に静電潜像を形成する工程である。
前記現像工程は、現像剤保持体上の現像剤層により前記静電潜像を現像してトナー像を形成する工程である。前記現像剤層としては、前記本実施形態の静電荷像現像トナーを含有する本実施形態の静電荷像現像剤を含んでいれば特に制限はない。
前記転写工程は、前記トナー像を被転写体上に転写する工程である。
前記定着工程は、光定着装置や熱定着装置等により、記録紙などの被記録媒体上に転写したトナー像を定着して複写画像を形成する工程である。
前記クリーニング工程は、像保持体上に残留する静電荷像現像剤を除去する工程である。本実施形態の画像形成方法においては、更にリサイクル工程をも含む態様が好ましい。
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程において回収した静電荷像現像トナーを現像剤層に移す工程である。このリサイクル工程を含む態様の画像形成方法は、トナーリサイクルシステムタイプのコピー機、ファクシミリ機等の画像形成装置を用いて実施される。また、クリーニング工程を省略し、現像と同時にトナーを回収する態様のリサイクルシステムにも適用される。
このような一連の処理工程を経て、目的とする複製品(印刷物など)を得られる。
また、前記画像形成装置における各手段は、前記画像形成方法の各工程で述べた構成を好ましく用いられる。
前記の各手段は、いずれも画像形成装置において公知の手段が利用される。また、本実施形態で用いる画像形成装置は、前記した構成以外の手段や装置等を含むものであってもよい。また、本実施形態で用いる画像形成装置は前記した手段のうちの複数を同時に行ってもよい。
(トナーカートリッジ、及び、プロセスカートリッジ)
本実施形態のトナーカートリッジは、静電荷像を現像してトナー像を形成する現像手段を少なくとも備えた画像形成装置に対して着脱可能であり、前記現像手段に供給するためのトナーとして本実施形態の正帯電性トナーを収納しているトナーカートリッジである。
また、本実施形態のプロセスカートリッジは、静電荷像を現像してトナー像を形成する現像手段を少なくとも備えた画像形成装置に対して着脱可能であり、静電荷像を現像してトナー像を形成する現像手段と、像保持体、像保持体表面を帯電させるための帯電手段、及び、像保持体表面に残存したトナーを除去するためのクリーニング手段よりなる群から選ばれる少なくとも1種と、を備え、本実施形態の正帯電性トナー、又は、本実施形態の静電荷像現像剤を少なくとも収容しているプロセスカートリッジである。
トナーカートリッジ及びプロセスカートリッジとしては、公知の構成を採用してもよく、例えば、特開2008−209489号公報、及び、特開2008−203736号公報等が参照される。
以下、実施例を交えて詳細に本実施形態を説明するが、何ら本実施形態を限定するものではない。なお、以下の記載における「部」とは、特に断りのない限り「重量部」を示すものとする。
〔測定方法〕
<トナーのアミン抽出方法>
ビーカーにトナー5g及びメチルエチルケトン(MEK)100gを添加し、室温(25℃)で1時間撹拌させ、外添剤や顔料等のトナー中の不溶分以外をMEKに溶解させた。その後、前記ビーカーにイオン交換水を100g加え、1時間撹拌させた後に、1時間静置した。沈殿物を除き、水相部分をMEK相から分離し、アミン水溶液を得た。得られたアミン水溶液を真空乾燥機にて乾燥させ、アミン化合物を抽出した。
<アミン価の測定方法>
上記で得られたアミン化合物約0.5g程度を25mlのメタノールの入った100ml三角フラスコに精秤し、指示薬(0.20gのメタノールオレンジをイオン交換水50mlに溶解した液と、0.28gのキシレンシアノールをメタノール50mlに溶解した液と混合した溶液)2〜3滴を加え、N/2塩酸エタノール液で緑色が青灰色に変色するまで滴定した。この時、滴定に使用したN/2塩酸エタノール液の使用量をBgとし、式(1)によりアミン価を計算した。式(1)中、wは精秤した試料量、fはN/2塩酸エタノール液のファクターである。
アミン価(mgKOH/g)=(HCl ml数×1/2×f×56.11)/w ・・・式(1)
<MEKによる結着樹脂抽出方法>
ビーカーにトナー5gとMEK100gを添加し、室温(25℃)で1時間撹拌させ、外添剤や顔料等のトナー中の不溶分以外をMEKに溶解させた。その後、前記ビーカーにイオン交換水を100g加え、1時間撹拌させた後に、1時間静置した。沈殿物、水相を除き、MEK相を分離し、アミン化合物を取り除いた樹脂溶解液を得た。得られた樹脂溶解液を真空乾燥機にて乾燥させ、トナーの結着樹脂を抽出した。
<酸価の測定方法>
トナー、樹脂の酸価(AV)は以下のようにして測定した。基本操作はJIS K−0070−1992に準ずる。
上記で得られた結着樹脂の試料の粉砕品1.5gを精秤し、300mlのビーカーに試料を入れ、トルエン/エタノール(4/1)の混合液100mlを加え溶解させた。自動滴定装置GT−100(ダイアインスツルメンツ社製)を用いて、0.1mol/lのKOHエタノール溶液により電位差滴定を行った。この時のKOH溶液の使用量をA(ml)とし、同時にブランクを測定し、この時のKOH溶液の使用量をB(ml)とする。これらの値から、下記式(2)により酸価を計算した。式(2)中、wは精秤した試料量、fはKOHのファクターである。
酸価(mgKOH/g)={(A−B)×f×5.61}/w ・・・式(2)
<樹脂の吸熱ピーク温度及びガラス転移温度の測定方法>
樹脂のガラス転移温度(Tg)は、ASTM D3418に準拠して、示差走査熱量計((株)島津製作所製:DSC−60A)を用いて得ることができる。サンプルは、アルミニウム製パンを用い、対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃/分で昇温し、200℃で5分間ホールドし、200℃から0℃まで液体窒素を用いて−10℃/分で降温し、0℃で5分間ホールドし、再度0℃から200℃まで10℃/分で昇温を行う。2度目の昇温時の吸熱曲線から解析を行い、非晶性樹脂についてはオンセット温度をTgとし、結晶性樹脂については極大ピークより吸熱ピーク温度とする。
<軟化温度の測定方法>
軟化温度は、高化式フローテスター CFT−500((株)島津製作所製)を用い、ダイスの細孔の径を0.5mm、加圧荷重を0.98MPa(10kg/cm2)、昇温速度を1℃/分とした条件下で、1cm3の試料を溶融流出させた時の流出開始点から終了点の高さの1/2に相当する温度を1/2流出温度(Tf1/2)として求めた。
<樹脂の重量平均分子量、分子量分布測定方法>
本発明において、結着樹脂等の分子量は以下の条件で行ったものである。GPCは「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。実験条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、IR検出器を用いて実験を行った。また、検量線は東ソー(株)製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。
<トナーの体積平均粒子径の測定方法>
トナーの体積平均粒子径は、コールターマルチサイザーII(ベックマン・コールター社製)を用いて測定した。電解液としては、ISOTON−II(ベックマン・コールター社製)を使用した。
測定法としては、まず、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液2ml中に、測定試料を0.5mg以上50mg以下加え、これを前記電解液100ml以上150ml以下中に添加した。この測定試料を懸濁させた電解液を超音波分散器で約1分間分散処理を行い、前記コールターマルチサイザーII型により、アパーチャー径が100μmのアパーチャーを用いて、粒径が2.0μm以上60μm以下の範囲の粒子の粒度分布を測定した。測定する粒子数は50,000とした。
測定された粒度分布を、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小径側から累積分布を描き、累積50%となる粒径を体積平均粒子径と定義する。
<キャリアの体積平均粒子径の測定方法>
キャリアの体積平均粒子径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(LS Particle Size Analyzer:LS13 320、ベックマン・コールター社製)を用いて測定した。得られた粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、小粒径側から体積累積分布を引いて、累積50%となる粒径を体積平均粒子径とした。
<非晶性ポリエステル樹脂1の作製>
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物 310部
・テレフタル酸 116部
・フマル酸 12部
・ドデセニルコハク酸 54部
・Ti(OC494 0.05部
加熱乾燥した三口フラスコに、上記原料を入れた後、減圧操作により容器内の空気を減圧し、更に窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械撹拌にて180℃で8時間還流を行った。その後、反応系内に生成した水を減圧蒸留にて留去しながら、230℃まで徐々に昇温を行った。更に240℃で2時間脱水縮合反応を継続し、粘稠な状態となったところでGPCにて分子量を確認し、重量平均分子量18,000になったところで、減圧蒸留を停止し非晶性ポリエステル1を得た。非晶性ポリエステル樹脂1は非晶性であり、ガラス転移温度60℃、軟化温度105℃、酸価14mgKOH/gであった。
<非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の調製>
この非晶性ポリエステル樹脂1を100部と、酢酸エチルを50部と、イソプロピルアルコールを25部と、10重量%アンモニア水溶液を5部と、をセパラブルフラスコに入れ、充分混合、溶解した後、40℃で加熱撹拌しながら、イオン交換水を送液ポンプを用いて送液速度8g/minで滴下した。液が白濁した後、送液速度25g/minに上げて転相させ、送液量が135部になったところで滴下を止めた。その後減圧下で溶剤除去を行い、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1を得た。得られた非晶性ポリエステル樹脂粒子の体積平均粒径は135nm、非晶性ポリエステル樹脂粒子の固形分濃度は32.0重量%であった。
<結晶性ポリエステル樹脂1の作製>
加熱乾燥した三口フラスコに、1,10−ドデカン二酸230部、1,9−ノナンジオール160部、及び触媒としてジブチル錫オキサイド0.2部を入れ、その後減圧操作により、三口フラスコ内の空気を窒素に置換して不活性雰囲気下として、機械撹拌により180℃、5時間撹拌し、且つ還流して反応を進行させた。反応中は、反応系内において生成した水を留去した。その後、減圧下において235℃まで徐々に昇温し、2時間撹拌して粘稠な状態となったところでGPCにて分子量を確認し、重量平均分子量28,500になったところで、減圧蒸留を停止し結晶性ポリエステル樹脂1を得た。結晶性ポリエステル樹脂1の融解温度は73℃、軟化温度75℃、酸価は12.5mgKOH/gであった。
<結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の調製>
この結晶性ポリエステル樹脂1を100部と、酢酸エチルを35部と、イソプロピルアルコールを35部と、をセパラブルフラスコに入れ、これを75℃で充分混合、溶解した後、10重量%アンモニア水溶液を5.5部滴下した。加熱温度を60℃に下げ、撹拌しながらイオン交換水を送液ポンプを用いて送液速度6g/minで滴下し、液が白濁したのち、送液速度25g/minに上げ、送液量が400部になったところで、イオン交換水の滴下を止めた。その後、減圧下で溶媒の除去を行い、結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1を得た。得られた結晶性ポリエステル樹脂粒子の体積平均粒径は140nm、結晶性ポリエステル樹脂粒子の固形分濃度は26.21重量%であった。
<離型剤粒子分散液1の調製>
フィッシャートロプシュワックス(融解温度92℃、日本精蝋(株)製)を用いて離型剤粒子分散液1を調製した。
・フィッシャートロプシュワックス(融解温度92℃、日本精蝋(株)製) 180部
・アニオン性界面活性剤(ネオゲンR、第一工業製薬(株)製) 4.5部
・イオン交換水 410部
以上を110℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザー(ゴーリン社)で分散処理し、体積平均粒径が0.24μmの離型剤粒子を分散させ、イオン交換水で濃度を調整し、離型剤粒子の固形分濃度が31.0重量%の離型剤粒子分散液1を調製した。
<着色剤粒子分散液(Cyan)の調製>
・C.I.ピグメントブルー15:3(銅フタロシアニン系シアン顔料、大日精化工業(株)製) 13.75部
・アニオン界面活性剤(ネオゲンR、第一工業製薬(株)製) 1.238部
・イオン交換水 41.697部
以上を混合し、高圧衝撃式分散機アルティマイザー((株)スギノマシン製、HJP30006)を用いて1時間分散して着色剤粒子分散液を調製した。着色剤粒子分散液における着色剤粒子の体積平均粒子は、0.18μm、着色剤粒子の固形分濃度は26.44重量%であった。
(実施例1)
−トナー粒子1の作製−
・非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1 490.6部
・離型剤粒子分散液 87.9部
・着色剤粒子分散液 45.3部
・結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1 53.2部
・イオン交換水 610部
・アニオン性界面活性剤(ネオゲンR、第一工業製薬(株)製) 2.25部
pHメーター、撹拌羽、温度計を具備した重合釜に、上記原料を入れ、ウルトラタラックス(IKAジャパン(株)製)により6,000rpmでせん断力を加えながら、凝集剤として硫酸アルミニウム1重量%水溶液100部を滴下し、原料混合物を調製した。
次いで、上記原料混合物をマントルヒーターにて30℃に加温しながら550〜650rpmで撹拌した。60分撹拌後、コールターマルチサイザー(アパーチャー径:100μm、コールター社製)を用いて一次粒子が形成するのを確認した後、凝集粒子を成長させるために0.5℃/分で昇温した。凝集粒子径はコールターマルチサイザーを用いて随時確認した。凝集粒子の体積平均粒径が6.3μmとなったところで、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の175部をイオン交換水48部で希釈したものを添加し、凝集粒子を被覆し、凝集粒子(付着粒子)の成長を停止させるために、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)水溶液(キレスト社製キレスト40をイオン交換水で12重量%濃度に希釈したもの)20.0部と1M水酸化ナトリウム水溶液を順に加え、原料混合物のpHを8.0に制御した。次いで、凝集粒子を融合させるために、昇温速度1℃/minで合一温度90℃まで昇温し、光学顕微鏡で凝集粒子が融合したのを確認した後、冷却してトナー粒子を含むスラリーを得た。
次いで、得られたスラリーをろ過し、トナー固形分の10倍のイオン交換水を加えて分散撹拌を10分間行い、ろ過を行うことを5回繰り返し、トナー粒子の洗浄を行った。更にろ過後にイオン交換水を1,300部加えリスラリーを行い、55℃に加温し、pH5.0に調製した。その後PAS−M−1(40重量%水溶液、メチルジアリルアミン塩酸塩重合体:ニットーボーメディカル(株)製)6.5部を加え、30分撹拌した。冷却後、得られたスラリーをろ過し、トナー固形分の5倍のイオン交換水を加えてトナー粒子の洗浄を行った。その後、真空乾燥を行い、体積平均粒径6.6μmのトナー粒子1を得た。
その後、得られたトナー粒子1 100部に対して、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物((株)日本触媒製、エポスターS、数平均一次粒径200nm)2部をヘンシェルミキサー(25m/sで10分)で混合して外添し、トナー1を得た。
前記方法により、トナー1における水層抽出成分のアミン価の測定を測定したところ、950mgKOH/gであり、また、水層抽出成分の重量平均分子量を測定したところ、20,000であった。
なお、トナー粒子の全重量に対する水層抽出成分の量は、1.00重量%であった。
−現像剤1の調製−
シリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製、SR2411)を1重量%被覆した体積平均粒径50μmのフェライトキャリアに対し、トナー濃度が5重量%となるよう上記トナー1を秤量し、Vブレンダーで30分間撹拌、混合して現像剤1を調製した。
得られた現像剤1を用い、下記に示す正帯電量評価及びかぶり評価を実施した。結果を表1に示す。
−評価方法−
富士ゼロックス(株)製Docu Print 1100CF改造機(プロセス速度等を調整できるよう改造したもの)にトナー及び現像剤を入れ、以下の方法により正帯電量評価及びかぶり評価を行った。
<正帯電量評価>
画像印字率50%のチャートを用いA4で10万枚印字後、現像器中のスリーブ上から現像剤を約0.3g乃至0.7gずつ採取し、25℃、55%RHの条件下で、帯電量測定装置((株)東芝製、TB200)にてブローオフ法によりトナー帯電量を測定した。
<かぶり評価>
画像印字率50%のチャートを用いA4で10万枚のプリントを行った後、定着後の画像の白地部分において、直径2mmの範囲に存在するかぶりトナーの個数を光学顕微鏡にてカウントした。この測定をA4用紙に対し12箇所行い、それらの個数を平均化して、以下の基準により判断した。なお、プロセス速度は1,000mm/sとし、印刷評価環境条件は25℃、55%RHとした。
◎:かぶりトナー個数が10個以下
○:かぶりトナー個数が11個以上30個以下
△:かぶりトナー個数が31個以上60個以下
×:かぶりトナー個数が61個以上
<非晶性ポリエステル樹脂2の作製>
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物 310部
・テレフタル酸 116部
・コハク酸 12.2部
・ドデシルコハク酸 54.4部
・Ti(OC494 0.05部
上記組成にした以外は非晶性ポリエステル樹脂1の作製と同様にして、非晶性ポリエステル2を得た。非晶性ポリエステル樹脂2は非晶性であり、ガラス転移温度60℃、軟化温度105℃、酸価14mgKOH/gであった。
<非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液2の調製>
上記で得られた非晶性ポリエステル樹脂2を用いた以外は非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の調製と同様の方法で、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液2を得た。得られた非晶性ポリエステル樹脂粒子の体積平均粒径は135nm、非晶性ポリエステル樹脂粒子の固形分濃度は32.0重量%であった。
(比較例1)
−トナー粒子2の作製−
・非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液2 490.6部
・離型剤粒子分散液 87.9部
・着色剤粒子分散液 45.3部
・結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1 53.2部
・イオン交換水 610部
・アニオン性界面活性剤(ネオゲンR、第一工業製薬(株)製) 2.25部
上記に変更した以外はトナー粒子1の作製と同様の方法で、体積平均粒径6.6μmのトナー粒子2を得た。
その後、得られたトナー粒子2 100部に対して、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物((株)日本触媒製、エポスターS、数平均一次粒径200nm)2部をヘンシェルミキサー(25m/sで10分)で混合して外添し、トナー2を得た。
前記方法により、トナー2における水層抽出成分のアミン価の測定を測定したところ、950mgKOH/gであり、また、水層抽出成分の重量平均分子量を測定したところ、20,000であった。
なお、トナー粒子の全重量に対する水層抽出成分の量は、1.00重量%であった。
−現像剤2の調製−
上記トナー2を用いる以外は現像剤1と同様にして現像剤2を調製した。
得られた現像剤2を用い、下記に示す正帯電量評価及びかぶり評価を実施した。結果を表1に示す。
(実施例2〜7、比較例2及び3)
高分子アミン類であるPAS−M−1を表1に記載されたものに変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜7、比較例2及び3のトナー、並びに、現像剤をそれぞれ作製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
(比較例4)
特開2009−244494号公報に記載の実施例1と同様に負帯電性トナーを作製した。
すなわち、以下に示すように作製した。
−トナー樹脂溶液の調製−
以下の原料を混合後、45℃に加熱して樹脂溶液を調製した。
・ポリエステル樹脂FC1565*1 17重量部
・エステル系ワックス*2 1重量部
・ニグロシン系染料(帯電制御剤)*3 1重量部
・カーボンブラック(着色剤)*4 1重量部
・メチルエチルケトン 80重量部
*1:三菱レイヨン(株)製、Tg64℃、Mn(数平均分子量)5,000、Mw(重量平均分子量)98,000、ゲル分(THF不溶分)1.5重量%、酸価6.1mgKOH/g、エチレン性不飽和結合なし
*2:日油(株)製ユニスターH476
*3:オリエント化学工業(株)製ボントロンNO4
*4:三菱化学(株)製カーボンブラック#260
蒸留水100重量部と1規定の水酸化ナトリウム水溶液1重量部とを混合して水性媒体を調製し、その後、45℃に加熱した。
樹脂溶液100重量部及び水性媒体100重量部を、45℃に保持しながら、配合し、その後、ホモジナイザーDIAX900(ハイドルフ社製)で、16,000rpmで30分間撹拌して、乳化液を調製した。
得られた乳化液1,600重量部を、セパラブルフラスコに挿入して、その気相中に窒素を送気しながら、70℃で150分間加熱撹拌して有機溶媒を除去し、懸濁液を得た。懸濁液中の樹脂微粒子の体積平均径は256nmであった。また、懸濁液中の析出物の有無を確認したところ、析出物はなかった。その後、懸濁液の固形分濃度を10重量%となるように蒸留水で希釈して、1,600重量部の懸濁液を調製した。
懸濁液100重量部に対して、0.2規定の塩化アルミニウム2.5重量部を添加して、ホモジナイザーで10分間高速混合し、その後、6枚平板タービン翼により300rpmで懸濁液を撹拌しながら液温45℃にまで昇温し、20分間撹拌を継続した。その後、懸濁液に0.2規定の水酸化ナトリウム水溶液2.5重量部を添加し、液温90℃まで昇温し、トナー母粒子が真球状になるまで約5時間撹拌を継続し、その後冷却した。冷却後、懸濁液100重量部に対して1規定の塩酸水溶液2.5重量部を添加して、懸濁液が流動する程度に1時間撹拌後、ろ過し、再懸濁することにより母粒子懸濁液を得た。
−負帯電制御樹脂粒子の懸濁液の調製−
以下の原料を混合溶解して樹脂溶液を調製した。
・負帯電制御樹脂FCA−1001NS*4 20重量部
・メチルエチルケトン 80重量部
*4:藤倉化成(株)製、Tg59℃、Mw(重量平均分子量)10,000、酸価21.1mgKOH/g、スチレンアクリル系ポリマー
蒸留水100重量部に対して調製した樹脂溶液100重量部を配合し、その後、ホモジナイザーDIAX900(ハイドルフ社製)で、16,000rpmで20分間撹拌して、乳化液を調製した。得られた乳化液を、セパラブルフラスコに挿入して、その気相中に窒素を送気しながら、60℃で90分間加熱撹拌して有機溶媒を除去し、負帯電制御樹脂粒子の懸濁液を得た。懸濁液中の負帯電制御樹脂粒子の体積平均粒子径は70nmであった。
前記トナー母粒子懸濁液に、ポリアリルアミンPAA−25(ニットーボーメディカル(株)製、分子量約25,000)を、トナー母粒子の全重量に対し1.0重量%となるように添加し、マグネチックスターラーで1時間撹拌後減圧濾過を行い固液分離した。得られた固形分を固形分10重量%で水に分散させ、この分散液に、負帯電制御樹脂粒子懸濁液を母粒子の重量に対して3重量%の負帯電制御樹脂粒子となるように添加して、超音波を印加して3分間分散させ、比較例4のトナーを得た。
比較例4のトナーを使用した以外は、実施例1と同様にして、比較例4の現像剤を作製し、評価を行った。評価結果を表1に示す。
Figure 2014081469
なお、実施例2〜7、比較例2〜4で使用した高分子アミン類は、以下に示す通りである。
P−1000:ポリエチレンイミン、エポミンP−1000、(株)日本触媒製、分子量:約70,000
SP−012:ポリエチレンイミン、エポミンSP−012、(株)日本触媒製、分子量:約1,200
SP−006:ポリエチレンイミン、エポミンSP−006、(株)日本触媒製、分子量:約600
NK−100PM:アミノエチル化アクリルポリマー、ポリメントNK−100PM、(株)日本触媒製、分子量:5,000
PAA−HCL−01:アリルアミン塩酸塩重合体、40重量%水溶液、ニットーボーメディカル(株)製、重量平均分子量:1,600
PAA−HCL−10L:アリルアミン塩酸塩重合体、40重量%水溶液、ニットーボーメディカル(株)製、重量平均分子量:20,000
PAA−25:アリルアミン重合体、10重量%水溶液、ニットーボーメディカル(株)製、重量平均分子量:25,000

Claims (8)

  1. エチレン性不飽和結合を有する結着樹脂を含有するトナー母粒子を含み、
    トナーをメチルエチルケトンと混合した後に、イオン交換水を添加し水相に抽出した成分のアミン価が、600〜1,250mgKOH/gであり、
    前記水相に抽出した成分の重量平均分子量が、1,000以上200,000以下であることを特徴とする
    正帯電性トナー。
  2. 前記水相に抽出した成分の量が、トナーの全重量に対し、0.01〜10重量%である、請求項1に記載の正帯電性トナー。
  3. 前記トナー母粒子の表面の少なくとも一部に、第3級アミノ基を有する高分子化合物を有する、請求項1又は2に記載の正帯電性トナー。
  4. トナーをメチルエチルケトンと混合した後に、イオン交換水を添加し有機相に溶解した成分の酸価が、5〜30mgKOH/gである、請求項1〜3のいずれか1つに記載の正帯電性トナー。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の正帯電性トナーと、キャリアと、を含む静電荷像現像剤。
  6. 静電荷像を現像してトナー像を形成する現像手段を少なくとも備えた画像形成装置に対して着脱可能であり、
    前記現像手段に供給するためのトナーとして請求項1〜4のいずれか1つに記載の正帯電性トナーを収納している
    トナーカートリッジ。
  7. 像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、
    前記像保持体表面に形成された静電潜像を請求項1〜4のいずれか1つに記載の正帯電性トナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、
    前記トナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、
    前記被転写体表面に転写されたトナー像を定着する定着工程、を少なくとも含む
    画像形成方法。
  8. 像保持体と、
    前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
    前記静電荷像を請求項1〜4のいずれか1つに記載の正帯電性トナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記トナー像を被転写体表面に転写する転写手段と、
    被転写体表面に転写された前記トナー像を定着する定着手段と、を少なくとも備える
    画像形成装置。
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