JP7463083B2 - 結晶性ポリエステル樹脂及びトナー - Google Patents

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本発明は、結晶性ポリエステル樹脂及びトナーに関する。
近年、電子写真装置の小型化、高速化、高画質化の促進とともに、定着工程における消費エネルギーを低減するという省エネルギーの観点から、トナーの低温定着性の向上が強く求められている。
トナーの定着温度を低くする手段として、結着樹脂のガラス転移温度を低くする技術が一般的に使用されている。
しかしながら、ガラス転移温度を低くし過ぎると、耐ホットオフセット性が低下し、また粉体の凝集(ブロッキング)が起り易くなることからトナーの保存性が低下するため、ガラス転移温度の下限は実用上50℃である。このガラス転移温度は、結着樹脂の設計ポイントであり、ガラス転移温度を下げる方法では、更に低温定着可能なトナーを得ることはできない。
その他の方法として、結着樹脂に非晶性樹脂と結晶性樹脂を併用することで、結晶性樹脂の溶融特性から、トナーの低温定着性が向上することが知られており、低温定着性と耐ホットオフセット性のいずれにも優れた、ポリエステル系トナーバインダーを含有するトナー組成物が知られている(特許文献1,2参照)。しかし、近年、保存安定性や、低温定着性と耐ホットオフセット性の両立(定着温度幅)の要望がますます高まっており、結晶性樹脂の含有量を増やして低温定着性を向上させても、同時に樹脂強度が低下するため、少量で低温定着性に大きく寄与する結晶性樹脂の開発が望まれる。
一方トナー製造方法には大別して粉砕法とケミカル法とがある。
粉砕法では、溶融混練時に結晶性樹脂と結着樹脂の相溶化により結晶性樹脂が非晶化し、その結果、トナーのガラス転移温度が低下するため、結晶性樹脂の使用量に制限があり、十分な低温定着性が達成できない。
この粉砕法の課題を解決するために、溶融混練工程後に加熱処理を行い結晶性樹脂の結晶性を再現させる方法や(特許文献3)、使用するモノマー成分を代える方法(特許文献4)等が提案されている。
かかる方法ではトナーの低温定着性及び光沢性は確保できるが、耐ホットオフセット性やトナーの流動性、粉砕する際の粉砕性が低下する問題がある。
またケミカル法として、溶融懸濁法や乳化凝集法を用いて得られたシェル層で被覆する方法等も提案されているが(特許文献5~8)、結晶性樹脂の使用量が多いと結晶性樹脂がコアの結着樹脂と相溶化し、短時間では結晶の再析出が不充分なことから定着後の画像強度及び耐折り曲げ性が未だ不充分である。
特開2005-77930号公報 特開2012-98719号公報 特開2005-308995号公報 特開2007-292816号公報 特開2011-197193号公報 特開2011-197192号公報 特開2011-186053号公報 特開2006-251564号公報
本発明の目的は、低温定着性に優れた結晶性ポリエステル樹脂及びトナーを提供することにある。
本発明者らは、これらの問題点を解決するべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、アルコール成分(X)とカルボン酸成分(Y)との重縮合体である結晶性ポリエステル樹脂であって、アルコール成分(X)がジオール(x1)及びジオール(x2)を含有し、ジオール(x1)は炭素数2~20の直鎖型脂肪族ジオールであり、ジオール(x2)は炭素数6~36の脂環式ジオール及び/又は芳香族ジオールであり、カルボン酸成分(Y)が炭素数2~50の直鎖型脂肪族ジカルボン酸を含有し、示差走査熱量計を用いて30℃から10℃/分の条件で180℃まで第1回目の昇温を行い、続いて180℃から10℃/分の条件で0℃まで冷却し、続いて0℃から10℃/分の条件で180℃まで第2回目の昇温をした際の第2回目の昇温過程における結晶性ポリエステル樹脂の吸熱ピークのピークトップ温度(Tm)が40~100℃であり、前記吸熱ピークから測定される吸熱開始温度(T)(単位は℃)と前記吸熱ピークのピークトップ温度(Tm)(単位は℃)の比率[(T)/(Tm)]が0.6以下である結晶性ポリエステル樹脂;及び結晶性ポリエステル樹脂を含有するトナーである。
本発明により、優れた低温定着性を維持しつつ、耐ホットオフセット性、耐熱保存性、帯電安定性、画像強度及びドキュメントオフセット性に優れた結晶性ポリエステル樹脂及びトナーを提供することが可能になった。
以下、本発明を詳述する。
本発明の結晶性ポリエステル樹脂は、アルコール成分(X)とカルボン酸成分(Y)との重縮合体である結晶性ポリエステル樹脂である。本発明における「結晶性」とは示差走査熱量測定(DSC測定ともいう)において、DSC曲線が吸熱ピークのピークトップ温度(Tm)を有することを意味し、本発明の結晶性ポリエステル樹脂は40~100℃に吸熱ピークのピークトップ温度を有する。
以下に結晶性ポリエステル樹脂の吸熱ピークのピークトップ温度の測定方法を記載する。
示差走査熱量計(例えばTA Instruments(株)製、DSC Q20)を用いて測定する。結晶性ポリエステル樹脂を30℃から10℃/分の条件で180℃まで第1回目の昇温を行い、続いて180℃から10℃/分の条件で0℃まで冷却し、続いて0℃から10℃/分の条件で180℃まで第2回目の昇温をした際の第2回目の昇温過程の吸熱ピークのトップを示す温度を結晶性ポリエステル樹脂の吸熱ピークのピークトップ温度とする。
本発明の結晶性ポリエステル樹脂は、アルコール成分(X)とカルボン酸成分(Y)とを含有する成分を重縮合して得られた結晶性ポリエステル樹脂である。アルコール成分(X)はジオール(x1)及びジオール(x2)を必須成分として含有し、カルボン酸成分(Y)は炭素数2~50の直鎖型脂肪族ジカルボン酸を必須成分として含有する。
また、アルコール成分(X)はジオール(x1)及びジオール(x2)以外のジオール、アルコール及び3価以上のポリオールを含有してもよく、カルボン酸成分(Y)は炭素数2~50の直鎖型脂肪族ジカルボン酸以外のジカルボン酸、モノカルボン酸及び3価以上のポリカルボン酸を含有してもよい。
ジオール(x1)である炭素数2~20の直鎖型脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,12-ドデカンジオール、1,13-トリデカンジオール、1,14-テトラデカンジオール、1,15-ペンタデカンジオール、1,18-オクタデカンジオール、1,19-ノナデカンジオール及び1,20-エイコサンジオール等が挙げられ、低温定着性の観点から炭素数2~12の直鎖型脂肪族ジオールが好ましく、より好ましくはエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、及び1,12-ドデカンジオールである。
ジオール(x2)は炭素数6~36の脂環式ジオール及び/又は芳香族ジオールである。
炭素数6~36の脂環式ジオールとしては、1,2-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,1-シクロヘキサンジメタノール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、5-ノルボルネン-2,3-ジメタノール、水素添加ビスフェノールA、スピログリコール、イソソルバイド及び上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(以下、「アルキレンオキサイド」をAOと略記することがある。)付加物等が挙げられる。
上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド付加物としては、上記脂環式ジオールのエチレンオキサイド(以下、「エチレンオキサイド」をEOと略記することがある。)付加物、プロピレンオキサイド(以下、「プロピレンオキサイド」をPOと略記することがある。)付加物及びブチレンオキサイド(以下、「ブチレンオキサイド」をBOと略記することがある。)付加物等が挙げられる。上記アルキレンオキサイドの平均付加モル数は好ましくは1~30であり、より好ましくは2~5である。
芳香族ジオールとしては、1,3-ベンゼンジメタノール,1,4-ベンゼンジメタノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールB、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、トリクロロビスフェノールA、テトラクロロビスフェノールA、ジブロモビスフェノールF、2-メチルビスフェノールA、2,6-ジメチルビスフェノールA及び2,2’-ジエチルビスフェノールF及び上記芳香族ジオールのアルキレンオキサイド付加物が挙げられる。
上記芳香族ジオールのアルキレンオキサイド付加物としては、上記芳香族ジオールのEO付加物(例えば、ビスフェノールAのEO付加物等)、上記芳香族ジオールのPO付加物(例えば、ビスフェノールAのPO付加物等)、上記芳香族ジオールのBO付加物(例えば、ビスフェノールAのBO付加物等)が挙げられる。上記アルキレンオキサイドの平均付加モル数は好ましくは1~30であり、より好ましくは2~5である。
ジオール(x2)のうち低温定着性の観点から、水素添加ビスフェノールA及びビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物が好ましく、より好ましくは水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールAのEO付加物(平均付加モル数2~5)、ビスフェノールAのPO付加物(平均付加モル数2~5)である。
カルボン酸成分(Y)である炭素数2~50の直鎖型脂肪族ジカルボン酸としては、
コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸及び1,18-オクタデカンジカルボン酸等が挙げられる。低温定着性の観点から炭素数2~12の直鎖型脂肪族ジカルボン酸が好ましく、より好ましくはアジピン酸、セバシン酸及びドデカン二酸である。
アルコール成分(X)のうちジオール(x1)の含有率は、低温定着性の観点から結晶性ポリエステル樹脂(A)の構成成分であるアルコール成分(X)のモル数に基づいて50~95モル%であることが好ましく、より好ましくは70~95モル%である。
アルコール成分(X)のうちジオール(x2)の含有率は、低温定着性と耐ホットオフセットの観点から結晶性ポリエステル樹脂(A)の構成成分であるアルコール成分(X)のモル数に基づいて5~50モル%であることが好ましく、より好ましくは5~30モル%である。
カルボン酸成分(Y)のうち炭素数2~50の直鎖型脂肪族ジカルボン酸の含有率は、結晶性の観点から結晶性ポリエステル樹脂(A)の構成成分であるカルボン酸成分(Y)のモル数に基づいて80モル%以上であることが好ましく、より好ましくは90~100モル%である。
本発明において結晶性ポリエステル樹脂は、公知のポリエステル製造法と同様にして製造することができる。例えば、アルコール成分(X)とカルボン酸成分(Y)とを含む成分を、不活性ガス(窒素ガス等)雰囲気中で、反応温度が好ましくは150~280℃、より好ましくは160~250℃、さらに好ましくは170~235℃で反応させることにより行うことができる。また反応時間は、重縮合反応を確実に行う観点から、好ましくは30分以上、より好ましくは2~40時間である。反応末期の反応速度を向上させるために減圧することも有効である。
このとき必要に応じてエステル化触媒を使用することもできる。
エステル化触媒の例には、スズ含有触媒(例えばジブチルスズオキシド等)、三酸化アンチモン、チタン含有触媒[例えばチタンアルコキシド、シュウ酸チタン酸カリウム、テレフタル酸チタン、テレフタル酸チタンアルコキシド、特開2006-243715号公報に記載の触媒{チタニウムジイソプロポキシビス(トリエタノールアミネート)、チタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)、チタニウムモノヒドロキシトリス(トリエタノールアミネート)、チタニルビス(トリエタノールアミネート)及びそれらの分子内重縮合物等}、及び特開2007-11307号公報に記載の触媒(チタントリブトキシテレフタレート、チタントリイソプロポキシテレフタレート及びチタンジイソプロポキシジテレフタレート等)等]、ジルコニウム含有触媒(例えば酢酸ジルコニル等)並びに酢酸亜鉛等が挙げられる。これらの中で好ましくはチタン含有触媒である。
アルコール成分(X)とカルボン酸成分(Y)との反応比率は、水酸基とカルボキシル基の当量比{[OH]/[COOH]}として、好ましくは1/2~2/1であり、より好ましくは1/1.3~1.5/1、さらに好ましくは1/1.2~1.4/1である。上記水酸基は、アルコール成分(X)由来の水酸基である。
本発明の結晶性ポリエステル樹脂は、示差走査熱量計を用いて30℃から10℃/分の条件で180℃まで第1回目の昇温を行い、続いて180℃から10℃/分の条件で0℃まで冷却し、続いて0℃から10℃/分の条件で180℃まで第2回目の昇温をした際の第2回目の昇温過程における吸熱ピークのピークトップ温度(Tm)が40~100℃であり、より好ましくは40~66℃である。40℃以上であると耐熱保存性が良好になり、100℃以下であると低温定着性が良好になる。
本発明の結晶性ポリエステル樹脂は、上記吸熱ピークから測定される吸熱開始温度(T)(単位は℃)と上記吸熱ピークのピークトップ温度(Tm)(単位は℃)の比率[(T)/(Tm)]が0.6以下であり、より好ましくは0.2~0.5である。0.6以下であると低温定着性と帯電安定性が良好になる。
[(T)/(Tm)]は結晶性ポリエステル樹脂の溶融しやすさを示している。通常、低温定着性を良くするために、単一の脂肪族ジオールおよびジカルボン酸からなる結晶性ポリエステル樹脂の吸熱開始温度(T)を下げると、同時に吸熱ピークのピークトップ温度(Tm)も下がり、トナーの耐熱保存性が悪化する。本発明の結晶性ポリエステル樹脂は吸熱ピークのピークトップ温度(Tm)を保持したままで吸熱開始温度(T)が下がる([(T)/(Tm)]が小さくなる)ことで結晶性ポリエステル樹脂が加熱により溶融しやすくなることを意味している。本発明の結晶性ポリエステル樹脂は、炭素数2~20の直鎖型脂肪族ジオールおよび炭素数2~50の直鎖型脂肪族ジカルボン酸からなる結晶性ポリエステル樹脂より[(T)/(Tm)]が小さい。[(T)/(Tm)]を小さくするためには、ジオール(x2)の含有率を上げる必要があるが、含有率を上げすぎると結晶性が失われる。例えば、アルコール成分(X)のうちジオール(x2)の含有率を5~50モル%とすることで上記範囲の達成が容易となる。
本発明の結晶性ポリエステル樹脂は、低温定着性の観点から、上記吸熱ピークから測定される吸熱開始温度(T)が10~35℃であることが好ましい。
吸熱ピークが複数ある場合は、その最初のピークの開始温度を吸熱開始温度(T)とする。
本発明の結晶性ポリエステル樹脂は、低温定着性の観点から、上記のピークトップ温度(Tm)を持つ吸熱ピークにおける吸熱量が10~100J/gであることが好ましく、より好ましくは15~92J/gである。
本発明の結晶性ポリエステル樹脂の酸価は、帯電安定性及び耐熱保存性の観点から、0~20mgKOH/gであることが好ましく、より好ましくは9~20mgKOH/gでる。
本発明の結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、低温定着性、光沢性、画像強度及びドキュメントオフセット性の観点から、好ましくは10,000~30,000であり、より好ましくは12,900~15,200である。
本発明のトナーは、上記本発明の結晶性ポリエステル樹脂を含有する。
本発明の結晶性ポリエステル樹脂は、必要により公知のトナー用結着樹脂、着色剤、離型剤、荷電制御剤、流動化剤などの種々の添加剤等を混合し、トナーとして用いられる。トナー中の本発明の結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、好ましくは1~50重量%であり、より好ましくは3~20重量%であり、さらに好ましくは5~15重量%である。
結着樹脂としては、非晶性樹脂が好ましく、例えば、非晶性ポリエステル樹脂、非晶性ビニル樹脂、非晶性エポキシ樹脂、非晶性ポリカーボネート樹脂及び非晶性ポリウレタン樹脂等の樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、低温定着性の観点から非晶性ポリエステル樹脂が好ましい。
非晶性ポリエステル樹脂は、アルコール成分(x)とカルボン酸成分(y)との重縮合体である非晶性ポリエステル樹脂であればその樹脂の組成は特に限定されない。
なお、本発明における「非晶性」とは、示差走査熱量計を用いて試料の転移温度測定を行った場合に、吸熱ピークのピークトップ温度が存在しないことを意味する。
非晶性ポリエステル樹脂のアルコール成分(x)としては、炭素数2~12のアルキレングリコール、3価以上の価数の多価脂肪族アルコール、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物(付加モル数は好ましくは2~30)及びノボラック樹脂のアルキレンオキサイド付加物(付加モル数は好ましくは2~30)等が挙げられ、カルボン酸成分(y)としては、炭素数8~36の芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸等)及び炭素数9~20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸及びピロメリット酸等)等が挙げられる。
また、カルボン酸成分(y)として、これらのカルボン酸の無水物、低級アルキル(炭素数1~4)エステル(メチルエステル、エチルエステル及びイソプロピルエステル等)を用いてもよいし、該無水物又は低級アルキルエステルと、上記カルボン酸とを併用してもよい。
非晶性ポリエステル樹脂に用いるアルコール成分(x)のうち、低温定着性と耐ホットオフセット性の観点から、好ましくは、ビスフェノールAのEO付加物(平均付加モル数2~3)及びビスフェノールAのPO付加物(平均付加モル数2~3)であり、カルボン酸成分(y)のうち、低温定着性と耐ホットオフセット性の観点から、好ましくはテレフタル酸、アジピン酸及び無水トリメリット酸である。
非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、40~75℃が好ましく、より好ましくは45~72℃、さらに好ましくは50~70℃である。
非晶性ポリエステル樹脂の酸価は、好ましくは30mgKOH/g以下であり、より好ましくは1~25mgKOH/g以下である。
非晶性ポリエステル樹脂の水酸基価は、好ましくは60mgKOH/g以下であり、より好ましくは3~56mgKOH/g以下である。
非晶性ポリエステル樹脂のMwは、好ましくは5,000~20,000、さらに好ましくは5,500~15,000である。
非晶性ポリエステル樹脂の1/2降下温度は、80~170℃が好ましく、より好ましくは92~132℃である。
非晶性ポリエステル樹脂は1/2降下温度の異なるものを2種類以上併用してもよく、1/2降下温度が80℃以上110℃未満のものと110℃以上170℃以下のものとの組み合わせが好ましく、1/2降下温度が85℃以上105℃以下のものと115℃以上~160℃以下のものとの組み合わせがより好ましい。
本発明の結晶性ポリエステル樹脂と結着樹脂の重量比は、3:97~30:70であることが好ましい。
着色剤としては黒色着色剤、青色着色剤、赤色着色剤及び黄色着色剤からなる群より選ばれる1種類以上を含有することが好ましい。着色剤としては、トナー用着色剤として使用されている染料、顔料等のすべてを使用することができる。
具体的には、カーボンブラック、鉄黒、スーダンブラックSM、ファーストイエローG、ベンジジンイエロー、ソルベントイエロー(21、77及び114等)、ピグメントイエロー(12、14、17及び83等)、インドファーストオレンジ、イルガシンレッド、パラニトアニリンレッド、トルイジンレッド、ソルベントレッド(17、49、128、5、13、22及び48・2等)、ディスパースレッド、カーミンFB、ピグメントオレンジR、レーキレッド2G、ローダミンFB、ローダミンBレーキ、メチルバイオレットBレーキ、フタロシアニンブルー、ソルベントブルー(25、94、60及び15・3等)、ピグメントブルー、ブリリアントグリーン、フタロシアニングリーン、オイルイエローGG、カヤセットYG、オラゾールブラウンB及びオイルピンクOP等が挙げられる。また、必要により磁性粉(鉄、コバルト及びニッケル等の強磁性金属の粉末、マグネタイト、ヘマタイト並びにフェライト等の化合物)を着色剤としての機能を兼ねて含有させることができる。
着色剤の含有量は、本発明の結晶性ポリエステル樹脂と結着樹脂の合計100重量部に対して、好ましくは1~40重量部、より好ましくは2~15重量部である。なお、磁性粉を用いる場合は、磁性粉の含有量は、結晶性ポリエステル樹脂と結着樹脂の合計100重量部に対して、好ましくは20~150重量部、より好ましくは30~120重量部である。
離型剤としては、天然ワックス(蜜ろう、カルナバワックス及びモンタンワックス等)、石油ワックス(パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、及びペトロラタム等)、合成ワックス(フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化ポリエチレンワックス及び酸化ポリプロピレンワックス等)、及び合成エステルワックス(炭素数10~30の脂肪酸と炭素数10~30のアルコールから合成される脂肪酸エステル等)等が挙げられ、これらの離型剤からなる群より選ばれる1種類以上を含有することが好ましい。離型剤の含有量は、本発明の結晶性ポリエステル樹脂と結着樹脂の合計100重量部に対して、好ましくは0~30重量%、より好ましくは0.5~20重量%、さらに好ましくは1~10重量%である。
離型剤の融点は、低温定着性及び光沢の観点から好ましくは40~90℃であり、更に好ましくは45~85℃、特に好ましくは50~80℃である。
離型剤の100℃における動粘度は、低温定着性及び光沢の観点から好ましくは3~20mm/sであり、更に好ましくは4~19mm/s、特に好ましくは5~18mm/sである。
荷電制御剤としては、正帯電性荷電制御剤及び負帯電性荷電制御剤のいずれを含有していてもよく、例えば、ニグロシン染料、3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体、4級アンモニウム塩基含有ポリマー、含金属アゾ染料、銅フタロシアニン染料、サリチル酸金属塩、ベンジル酸のホウ素錯体、スルホン酸基含有ポリマー、含フッ素系ポリマー、ハロゲン置換芳香環含有ポリマー等が挙げられる。荷電制御剤の含有量は、本発明の結晶性ポリエステル樹脂と結着樹脂の合計100重量部に対して、0~20重量%であってよく、好ましくは0.1~10重量%、より好ましくは0.5~7.5重量%である。
流動化剤としては、シリカ、チタニア、アルミナ、脂肪酸金属塩、シリコーン樹脂粒子及びフッ素樹脂粒子等が挙げられ、2種以上を併用してもよい。トナーの帯電性の観点からシリカが好ましい。また、シリカは、トナーの転写性の観点から疎水性シリカであることが好ましい。流動化剤の含有量は、本発明の結晶性ポリエステル樹脂と結着樹脂の合計100重量部に対して、0~10重量%であってよく、好ましくは0~5重量%、より好ましくは0.1~4重量%である。
また、着色剤、離型剤、荷電制御剤、流動化剤などの添加剤の合計重量はトナー重量に基づき、3~70重量%であってよく、好ましくは4~58重量%、より好ましくは5~50重量%である。トナーの組成比が上記の範囲であることで帯電特性が良好なものを容易に得ることができる。
トナーの体積平均粒径(D50)は、好ましくは1~15μmであり、更に好ましくは2~10μm、特に好ましくは3~7μmである。
トナーの製造方法については特に制限はなく、公知の混練粉砕法、特公昭36-10231号公報、特開昭59-53856号公報、特開昭59-61842号公報に記載されている懸濁重合法、単量体には可溶で水溶性重合開始剤の存在下で直接重合させてトナーを生成するソープフリー重合法に代表される乳化重合法、マイクロカプセル製法のような界面重合法、in site重合法、コアセルベーション法、特開昭62-106473号公報や特開昭63-186253号公報に開示されている様な少なくとも1種以上の微粒子を凝集させ所望の粒径のものを得る会合重合法、単分散を特徴とする分散重合法、非水溶性有機溶媒に必要な樹脂類を溶解させた後水中でトナー化する溶解懸濁法により得られたものであってもよいし、超臨界状態の二酸化炭素中で分散する方法により製造してもよい。
上記の製造方法のうち、トナー粒径制御、帯電安定性の観点から少なくとも1種以上の微粒子を凝集させ所望の粒径のものを得る会合重合法が好ましい。
例えば、混練粉砕法によりトナーを得る場合、流動化剤を除くトナーを構成する成分をヘンシェルミキサー、ナウターミキサー及びバンバリーミキサー等で乾式ブレンドした後、二軸混練機、エクストルーダー、コンティニアスニーダー及び3本ロール等の連続式の混合装置で溶融混練し、その後ミル機等で粗粉砕し、最終的に気流式粉砕機等を用いて微粒化して、さらにエルボージェット等の分級機で粒度分布を調整することにより、体積平均粒径(D50)を4~12μmの微粒子とした後、流動化剤をミル機等で混合して製造することができる。
例えば、溶解懸濁法によりトナーを得る場合は、流動化剤を除くトナーを構成する成分を有機溶剤に溶解又は分散して油相とした後、界面活性剤を含有した水相と上記油相を混合することで微細な粒子化を行い、更に油相と水相の混合物から有機溶剤を除去し、次いでトナー粒子を分離、分級した後、最後に流動化剤を混合して製造することができる。
例えば、少なくとも1種以上の微粒子を凝集させ所望の粒径のものを得る会合重合法によりトナーを得る場合は、以下の工程(1)~(3)を含む方法で樹脂粒子の分散体を得た後、水性溶媒を除去することにより製造することができる。
工程(1):樹脂微粒子分散液(結晶性ポリエステル樹脂の樹脂微粒子分散液及び結着樹脂の樹脂微粒子分散液)及び添加剤分散液(着色剤分散液及び離型剤分散液等)を得る工程
工程(2):樹脂微粒子分散液と添加剤分散液とを混合し、樹脂微粒子を凝集させ、樹脂微粒子の凝集体を形成させる工程
工程(3):凝集体を融合させて凝集体を融合させた樹脂粒子を得る工程
分散液を構成する分散媒としては、水性溶媒が挙げられる。水性溶媒としては、水を必須構成成分とする液体であれば制限なく使用でき、後述する、水、有機溶剤の水溶液、界面活性剤(s)の水溶液及びこれらの2以上の混合物等が用いることができる。また、水性溶媒への樹脂の分散性を良くするため、有機溶剤を樹脂の溶解に使用してもよい。
有機溶剤としては、例えば、芳香族炭化水素溶剤、脂肪族又は脂環式炭化水素溶剤、ハロゲン溶剤、エステル又はエステルエーテル溶剤、エーテル溶剤、ケトン溶剤、アルコール溶剤、アミド溶剤、スルホキシド溶剤、複素環式化合物溶剤及びこれらの2種以上の混合溶剤等が挙げられる。好ましくは、酢酸エチル、アセトン及びメチルエチルケトンである。
水性溶媒への樹脂の分散性を良くするため、結晶性ポリエステル樹脂及び結着樹脂のカルボキシル基を中和するために中和剤を使用してもよい。中和剤としては、アンモニア、トリエチルアミン等の有機化合物、水酸化ナトリウム等の無機化合物が挙げられる。
中和剤の使用量は、結晶性ポリエステル樹脂及び結着樹脂のカルボキシル基に対して、分散性の観点から、好ましくは1~150モル%、より好ましくは5~100モル%である。
結晶性ポリエステル樹脂及び結着樹脂を水性溶媒に分散させる際、乳化剤又は分散剤として、公知の界面活性剤(s)及び無機分散剤を用いることができる。界面活性剤(s)及び無機分散剤を用いた方が樹脂微粒子の体積平均粒径が小さくなり易い点で好ましい。
界面活性剤(s)としては、特に限定されず、アニオン界面活性剤(s-1)、カチオン界面活性剤(s-2)、両性界面活性剤(s-3)及び非イオン界面活性剤(s-4)等が挙げられる。界面活性剤(s)は2種以上の界面活性剤を併用したものであってもよい。
アニオン界面活性剤(s-1)としては、カルボン酸又はその塩、硫酸エステル塩、カルボキシメチル化物の塩、スルホン酸塩及びリン酸エステル塩等が挙げられる。
カチオン界面活性剤(s-2)としては、4級アンモニウム塩型界面活性剤及びアミン塩型界面活性剤等が挙げられる。
両性界面活性剤(s-3)としては、カルボン酸塩型両性界面活性剤、硫酸エステル塩型両性界面活性剤、スルホン酸塩型両性界面活性剤及びリン酸エステル塩型両性界面活性剤等が挙げられる。
非イオン界面活性剤(s-4)としては、AO付加型非イオン界面活性剤及び多価アルコ-ル型非イオン界面活性剤等が挙げられる。
これらの界面活性剤(s)の具体例としては、特開2002-284881号公報に記載のもの等が挙げられる。
水性溶媒としての水100重量部に対する界面活性剤(s)の使用量は、好ましくは0~300重量部、より好ましくは0.001~10重量部、さらに好ましくは0.01~5重量部である。
樹脂微粒子の体積基準のメジアン径はトナーの体積粒径及び粒度分布制御の観点から、好ましくは0.050~1μm、より好ましくは0.07~0.5μm、さらに好ましくは0.09~0.3μmである。
樹脂微粒子の体積基準のメジアン径は、動的光散乱式粒子径分布測定装置「SZ-100」(株式会社堀場製作所製)を用いて測定することができる。
分散液100重量部中の樹脂微粒子の量はトナーの体積粒径及び粒度分布制御の観点から、好ましくは1~70重量部(分散液中の樹脂微粒子の固形分濃度1~70重量%)、より好ましくは5~65重量部、さらに好ましくは10~60重量部である。
以下に工程(1)について説明する。
例えば、結晶性ポリエステル樹脂を含む成分の有機溶剤溶液を、必要であれば適当な分散剤存在下で水性溶媒中に分散させた後、有機溶剤を除去して分散液を製造することができる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。分散体中の微粒子の粒径を0.05~1μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、好ましくは1000~30000rpm、より好ましくは5000~20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、好ましくは0.1~5分である。温度は5~200℃が好ましく、より好ましくは20~100℃である。
分散装置は、例えばホモジナイザー(IKA社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、ホモミクサー[PRIMIX製]等のバッチ式乳化機、ウルトラビスコミル(アイメックス製)、エバラマイルダー[(株)荏原製作所製]、フィルミックス及びパイプラインホモミクサー[PRIMIX製]等が挙げられる。
以下に工程(2)について説明する。
樹脂微粒子を凝集させて凝集体を得る方法は特に限定されないが、分散液に、凝集剤を添加する方法が挙げられる。
凝集剤としては、無機酸の金属塩(塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硝酸アルミニウム、硝酸銀、硫酸銅及び炭酸ナトリウム等)等が挙げられる。
上記工程(2)における上記分散液の温度は、樹脂粒子の体積平均粒径及び粒度分布制御の観点から、好ましくは5~100℃、より好ましくは20~100℃である。
また、工程(2)における凝集体を形成させる工程において、分散液のpHは樹脂粒子の体積平均粒径及び粒度分布制御の観点から、好ましくは2~10、より好ましくは3~6である。
以下に工程(3)について説明する。
工程(3)において、融合させる際の温度は、得られる樹脂粒子及びトナーの形状制御性の観点から、5~200℃が好ましく、さらに好ましくは30~100℃である。工程(3)において、凝集体を融合させる際の液のpHは、好ましくは3~10、より好ましくは5~10である。
本発明のトナーは、複写機、プリンター等により支持体(紙、ポリエステルフィルム等)に定着して記録材料とされる。支持体に定着する方法としては、公知の熱ロール定着方法、フラッシュ定着方法等が適用できる。
本発明の結晶性ポリエステル樹脂及びトナーは電子写真法、静電記録法や静電印刷法等において、静電荷像又は磁気潜像の現像に好ましく用いることができる。更に好ましくは、フルカラー用の静電荷像又は磁気潜像の現像に用いることができる。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り「部」は重量部を示す。
結晶性ポリエステル樹脂、非晶性ポリエステル樹脂及びトナー等の各物性値については次の方法により測定した。
[測定方法]
<吸熱ピークのピークトップ温度(Tm)、吸熱開始温度(T)>
示差走査熱量計(TA Instruments(株)製、DSC Q20)を用いて30℃から10℃/分の条件で180℃まで第1回目の昇温を行い、続いて180℃から10℃/分の条件で0℃まで冷却し、続いて0℃から10℃/分の条件で180℃まで第2回目の昇温をした際の第2回目の昇温過程の吸熱ピークのトップを示す温度を吸熱ピークのピークトップ温度とし、DSC曲線でベースラインを基準として吸熱が最初に観察される温度(吸熱ピークの高さの1%の高さになる温度)を吸熱開始温度(T)とした。
<吸熱ピークにおける吸熱量>
上記吸熱ピークのピークトップ温度の測定と同様の測定条件で観測される第2回目の昇温過程のDSC曲線で、吸熱ピークの吸熱開始温度(T)以下のベースライン上の最もピークに近い点と吸熱ピークの終点温度以上のベースライン上の最もピークに近い点とを結ぶ直線を引くことにより、上記吸熱ピークのピークトップ温度をもつ吸熱ピークにおける吸熱量を算出した。
<酸価及び水酸基価>
JIS K0070に規定の方法で測定した。ただし、酸価の測定溶媒はアセトン、メタノール及びトルエンの混合溶媒(アセトン:メタノール:トルエン=12.5:12.5:75)、水酸基価の測定溶媒はTHFとした。
<数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)>
樹脂をテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、それを試料溶液として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて以下の条件で測定した。
装置 : HLC-8120〔東ソー(株)製〕
カラム: TSK GEL GMH6 2本 〔東ソー(株)製〕
測定温度: 40℃
試料溶液: 0.25重量%のTHF溶液(不溶解分をグラスフィルターでろ別したもの)
溶液注入量: 100μL
検出装置: 屈折率検出器
基準物質: 標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(分子量 500 1050 2800 5970 9100 18100 37900 96400 190000 355000 1090000 2890000)〔東ソー(株)製〕
<1/2降下温度>
高化式フローテスター{(株)島津製作所製、CFT-500D}を用いて、1gの測定試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出して、「プランジャー降下量(流れ値)」と「温度」とのグラフを描き、プランジャーの降下量の最大値の1/2に対応する温度をグラフから読み取り、この値(測定試料の半分が流出したときの温度)を1/2降下温度とした。
<ガラス転移温度(Tg)>
示差走査熱量計(TA Instruments(株)製、DSC Q20)を用いて、ASTM D3418-82に規定の方法(DSC法)で測定した。
ガラス転移温度の測定条件は以下の通り
(1)30℃から20℃/分で150℃まで昇温
(2)150℃で10分間保持
(3)20℃/分で-35℃まで冷却
(4)-35℃で10分間保持
(5)20℃/分で150℃まで昇温
(6)(5)の過程にて測定される示差走査熱量曲線を解析しガラス転移温度を求めた。
<分散液の固形分濃度及び揮発分>
樹脂粒子又は樹脂微粒子等の沈澱が起こらないよう注意しながら、乾燥前の試料約2.00gをはかりとり、120℃で1時間の条件で乾燥し、乾燥後の試料を取り出し重量を小数点第2位まで測定し、(乾燥後の試料の重量/乾燥前の試料の重量)×100から固形分濃度(重量%)を算出し、{(乾燥前の試料の重量-乾燥後の試料の重量)/乾燥前の試料の重量}×100から揮発分(重量%)を算出した。
<樹脂微粒子分散液の体積基準のメジアン径>
樹脂微粒子の体積基準のメジアン径は、動的光散乱式粒子径分布測定装置「SZ-100」(株式会社堀場製作所製)を用いて測定した。
樹脂微粒子分散液をイオン交換水で100倍希釈して25℃に温調後、ディズポーサブルセル(四面透明)に充填した。次に、測定モードを粒子径測定モードにし、体積基準のメジアン径を測定した。
<トナーの体積平均粒径(D50)(μm)、個数平均粒径(μm)、粒度分布(体積平均粒径/個数平均粒径)>
コールターカウンター[商品名:マルチサイザーIII(ベックマン・コールター(株)製)]を用いて測定した。
まず、電解水溶液であるISOTON-II(ベックマン・コールター社製)100~150mL中に分散剤として界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1~5mL加えた。さらに測定試料を2~20mg加え、試料を懸濁した電解液を、超音波分散器で約1~3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして50μmアパーチャーを用いて、トナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出した。得られた分布から、トナーの体積平均粒径(D50)(μm)、個数平均粒径(μm)、粒度分布(体積平均粒径/個数平均粒径)を求めた。
<製造例1>〔結晶性ポリエステル樹脂(A-1)の合成〕
冷却管、加熱冷却装置、温度計、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、1,6-ヘキサンジオール227部(35.3モル%)、ビスフェノールA・EO2モル付加物(三洋化成工業(株)製、「ハイマーBPE-20」)269部(15.1モル%)、ドデカン二酸604部(49.6モル%)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート2.5重量部を入れ、170℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成する水を留去しながら4時間反応させ、さらに0.5~2.5kPaの減圧下に反応させ、酸価が10mgKOH/gになった時点で取り出した。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕して粒子化し、結晶性ポリエステル樹脂(A-1)を得た。
<製造例2>〔結晶性ポリエステル樹脂(A-2)の合成〕
冷却管、加熱冷却装置、温度計、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、エチレングリコール129部(35.5モル%)、ビスフェノールA・PO2モル付加物(三洋化成工業(株)製、「ハイマーBP-2P」)310部(15.2モル%)、ドデカン二酸666部(49.3モル%)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート2.5重量部を入れ、170℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成する水を留去しながら4時間反応させ、さらに0.5~2.5kPaの減圧下に反応させ、酸価が9mgKOH/gになった時点で取り出した。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕して粒子化し、結晶性ポリエステル樹脂(A-2)を得た。
<製造例3>〔結晶性ポリエステル樹脂(A-3)の合成〕
冷却管、加熱冷却装置、温度計、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、1,12-ドデカンジオール352部(35.6モル%)、水素添加ビスフェノールA179部(15.2モル%)、ドデカン二酸555部(49.2モル%)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート2.5重量部を入れ、170℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成する水を留去しながら4時間反応させ、さらに0.5~2.5kPaの減圧下に反応させ、酸価が12mgKOH/gになった時点で取り出した。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕して粒子化し、結晶性ポリエステル樹脂(A-3)を得た。
<製造例4>〔結晶性ポリエステル樹脂(A-4)の合成〕
冷却管、加熱冷却装置、温度計、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、1,6-ヘキサンジオール244部(35.1モル%)、ビスフェノールA・EO2モル付加物(三洋化成工業(株)製、「ハイマーBPE-20」)290部(15.5モル%)、セバシン酸573部(49.4モル%)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート2.5重量部を入れ、170℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成する水を留去しながら4時間反応させ、さらに0.5~2.5kPaの減圧下に反応させ、酸価が11mgKOH/gになった時点で取り出した。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕して粒子化し、結晶性ポリエステル樹脂(A-4)を得た。
<製造例5>〔結晶性ポリエステル樹脂(A-5)の合成〕
冷却管、加熱冷却装置、温度計、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、1,6-ヘキサンジオール290部(35.7モル%)、ビスフェノールA・EO2モル付加物(三洋化成工業(株)製、「ハイマーBPE-20」)345部(15.3モル%)、アジピン酸493部(49.0モル%)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート2.5重量部を入れ、170℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成する水を留去しながら4時間反応させ、さらに0.5~2.5kPaの減圧下に反応させ、酸価が10mgKOH/gになった時点で取り出した。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕して粒子化し、結晶性ポリエステル樹脂(A-5)を得た。
<製造例6>〔結晶性ポリエステル樹脂(A-6)の合成〕
冷却管、加熱冷却装置、温度計、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、1,6-ヘキサンジオール301部(43.5モル%)、ビスフェノールA・EO2モル付加物(三洋化成工業(株)製、「ハイマーBPE-20」)147部(7.7モル%)、ドデカン二酸661部(48.8モル%)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート2.5重量部を入れ、170℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成する水を留去しながら4時間反応させ、さらに0.5~2.5kPaの減圧下に反応させ、酸価が10mgKOH/gになった時点で取り出した。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕して粒子化し、結晶性ポリエステル樹脂(A-6)を得た。
<製造例7>〔結晶性ポリエステル樹脂(A-7)の合成〕
冷却管、加熱冷却装置、温度計、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、1,6-ヘキサンジオール145部(25.6モル%)、ビスフェノールA・EO2モル付加物(三洋化成工業(株)製、「ハイマーBPE-20」)402部(25.6モル%)、ドデカン二酸541部(48.9モル%)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート2.5重量部を入れ、170℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成する水を留去しながら4時間反応させ、さらに0.5~2.5kPaの減圧下に反応させ、酸価が11mgKOH/gになった時点で取り出した。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕して粒子化し、結晶性ポリエステル樹脂(A-7)を得た。
<製造例8>〔結晶性ポリエステル樹脂(A-8)の合成〕
冷却管、加熱冷却装置、温度計、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、1,6-ヘキサンジオール360部(48.7モル%)、ビスフェノールA・EO2モル付加物(三洋化成工業(株)製、「ハイマーBPE-20」)53部(2.4モル%)、ドデカン二酸706部(48.9モル%)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート2.5重量部を入れ、170℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成する水を留去しながら4時間反応させ、さらに0.5~2.5kPaの減圧下に反応させ、酸価が10mgKOH/gになった時点で取り出した。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕して粒子化し、結晶性ポリエステル樹脂(A-8)を得た。
<製造例9>〔結晶性ポリエステル樹脂(A-9)の合成〕
冷却管、加熱冷却装置、温度計、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、1,4-ブタンジオール283部(35.3モル%)、ビスフェノールA・EO2モル付加物(三洋化成工業(株)製、「ハイマーBPE-20」)434部(14.9モル%)、コハク酸443部(49.7モル%)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート2.5重量部を入れ、170℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成する水を留去しながら4時間反応させ、さらに0.5~2.5kPaの減圧下に反応させ、酸価が11mgKOH/gになった時点で取り出した。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕して粒子化し、結晶性ポリエステル樹脂(A-9)を得た。
<製造例10>〔結晶性ポリエステル樹脂(A-10)の合成〕
冷却管、加熱冷却装置、温度計、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、1,6-ヘキサンジオール214部(33.5モル%)、ビスフェノールA・EO2モル付加物(三洋化成工業(株)製、「ハイマーBPE-20」)254部(14.5モル%)、ドデカン二酸637部(51.7モル%)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート2.5重量部を入れ、170℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成する水を留去しながら4時間反応させ、さらに0.5~2.5kPaの減圧下に反応させ、酸価が20mgKOH/gになった時点で取り出した。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕して粒子化し、結晶性ポリエステル樹脂(A-10)を得た。
<比較製造例1>〔結晶性ポリエステル樹脂(AR-1)の合成〕
冷却管、加熱冷却装置、温度計、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、1,6-ヘキサンジオール392部(51.2モル%)、ドデカン二酸731部(48.8モル%)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート2.5重量部を入れ、170℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成する水を留去しながら4時間反応させ、さらに0.5~2.5kPaの減圧下に反応させ、酸価が10mgKOH/gになった時点で取り出した。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕して粒子化し、結晶性ポリエステル樹脂(AR-1)を得た。
<比較製造例2>〔結晶性ポリエステル樹脂(AR-2)の合成〕
冷却管、加熱冷却装置、温度計、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、1,6-ヘキサンジオール534部(51.0モル%)、アジピン酸635部(49.0モル%)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート2.5重量部を入れ、170℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成する水を留去しながら4時間反応させ、さらに0.5~2.5kPaの減圧下に反応させ、酸価が8mgKOH/gになった時点で取り出した。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕して粒子化し、結晶性ポリエステル樹脂(AR-2)を得た。
<比較製造例3>〔結晶性ポリエステル樹脂(AR-3)の合成〕
冷却管、加熱冷却装置、温度計、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、1,6-ヘキサンジオール429部(51.1モル%)、セバシン酸694部(48.9モル%)、及び縮合触媒としてテトラブトキシチタネート2.5重量部を入れ、170℃で窒素気流下に、生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで220℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に、生成する水を留去しながら4時間反応させ、さらに0.5~2.5kPaの減圧下に反応させ、酸価が11mgKOH/gになった時点で取り出した。取り出した樹脂を室温まで冷却後、粉砕して粒子化し、結晶性ポリエステル樹脂(AR-3)を得た。
製造例1~10で得られた本発明の結晶性ポリエステル樹脂(A)及び比較製造例1~3で得られた結晶性ポリエステル樹脂(AR)の組成及び物性を表1に示す。
Figure 0007463083000001
<製造例11>[非晶性ポリエステル樹脂(B-1)の合成]
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールA・PO2モル付加物(三洋化成工業(株)製、「ハイマーBP-2P」)633部(48.0モル%)、ビスフェノールA・PO3モル付加物(三洋化成工業(株)製、「ハイマーBP-3P」)150部(9.8モル%)、テレフタル酸251部(39.9モル%)縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)2.5部を入れ、230℃まで0.5~2.5kPaの減圧下で昇温しながら、生成する水を留去しながら反応させ、酸価が2未満になった時点で無水トリメリット酸17部(2.3モル%)を入れ、さらに、0.5~2.5kPaの減圧下に反応させ、酸価が7になった時点で取り出し、非晶性ポリエステル樹脂(B-1)を得た。
<製造例12>[非晶性ポリエステル樹脂(B-2)の合成]
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールA・PO2モル付加物(三洋化成工業(株)製、「ハイマーBP-2P」)793部(5.0モル%)、ビスフェノールA・PO3モル付加物(三洋化成工業(株)製、「ハイマーBP-3P」)687部(45.2モル%)、テレフタル酸185部(29.9モル%)、アジピン酸53部(10.0モル%)、縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)2.5部を入れ、230℃まで0.5~2.5kPaの減圧下で昇温しながら、生成する水を留去しながら反応させ、酸価が2未満になった時点で無水トリメリット酸74部(10.0モル%)を入れ、さらに、0.5~2.5kPaの減圧下に反応させ、酸価が24になった時点で取り出し、非晶性ポリエステル樹脂(B-2)を得た。
製造例11~12で得られた非晶性ポリエステル樹脂(B)の組成及び物性を表2に示す。
Figure 0007463083000002
<製造例13>[結晶性ポリエステル樹脂(A-1)の樹脂微粒子分散液の製造]
撹拌装置、加熱冷却装置、冷却管および温度計を備えた反応容器に、(A-1)15部およびイオン交換水20部を仕込み、撹拌下90℃に昇温し、同温度で30分間撹拌後、1時間かけて10℃まで冷却して結晶性ポリエステル樹脂を微粒子状に晶析させ、更にウルトラビスコミル(アイメックス製)で湿式粉砕し、結晶性ポリエステル樹脂(A-1)の樹脂微粒子分散液(AD-1)を得た。(AD-1)の体積基準のメジアン径は0.10μm、固形分濃度は43重量%であった。
<製造例14~18>[結晶性ポリエステル樹脂(A-2)、(A-3)、(A-6)~(A-10)の樹脂微粒子分散液の製造]
製造例13において、(A-1)15部を各々(A-2)、(A-3)、(A-6)~(A-10)15部に置き換えた以外は製造例13と同様にして樹脂微粒子分散液(AD-2)、(AD-3)、(AD-6)~(AD-10)を得た。
(AD-2)、(AD-3)、(AD-6)~(AD-10)の体積基準のメジアン径はいずれも0.10μm、固形分濃度は、いずれも43重量%であった。
<製造例19>[非晶性ポリエステル樹脂(B―1)の樹脂微粒子分散液の製造]
撹拌装置、加熱冷却装置、冷却管および温度計を備えた反応容器に(B-1)15.5部、メチルエチルケトン15.1部及びイソプロピルアルコール1.7部を仕込み、撹拌、均一化を行い有機溶剤溶液を得て、25℃に温調した。これに中和剤として10.0重量%アンモニア水を0.87重量部添加し、5分間撹拌した。その後、25℃の水61.7部を1時間かけて滴下して転相乳化させ樹脂微粒子の分散液を得た後、40℃において30kPaの減圧下でメチルエチルケトンとイソプロピルアルコールを留去し、結着樹脂である非晶性ポリエステル樹脂(B-1)の樹脂微粒子分散液(BD-1)を得た。樹脂微粒子分散液(BD-1)の体積基準のメジアン径は0.15μm、固形分濃度は20重量%であった。
<製造例20>[非晶性ポリエステル樹脂(B―2)の樹脂微粒子分散液の製造]
製造例19において、(B-1)を(B-2)に置き換えた以外は製造例19と同様に樹脂微粒子分散液(BD-2)を得た。樹脂微粒子分散液(BD-2)の体積基準のメジアン径は0.15μm、固形分濃度は20重量%であった。
<製造例21>[着色剤分散液1の製造]
撹拌装置、加熱冷却装置、冷却管および温度計を備えた反応容器に、カーボンブラック「MA100」[三菱化学(株)製]10部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5部、イオン交換水40部を投入し、回転数300rpmで撹拌下30℃に昇温し、同温度で30分間撹拌後、更にウルトラビスコミルで湿式粉砕し、黒色着色剤分散液1を得た。得られた黒色着色剤分散液1の体積基準のメジアン径は0.05μm、固形分濃度は21重量%であった。
<製造例22>[離型剤分散液1の製造]
撹拌装置、加熱冷却装置、冷却管および温度計を備えた反応容器に、パラフィンワックス「HNP-9」[融解熱最大ピーク温度:73℃、日本精蝋(株)製]10部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5部、イオン交換水15部を投入し、回転数300rpmで撹拌下78℃に昇温し、同温度で30分間撹拌後、1時間かけて30℃まで冷却してパラフィンワックスを微粒子状に晶析させ、更にウルトラビスコミルで湿式粉砕し、離型剤分散液1を得た。得られた離型剤分散液1の体積基準のメジアン径は0.25μm、固形分濃度は41重量%であった。
トナー(T-1)~(T-3)、(T-6)~(T-10)は以下の乳化凝集法でトナー化した。
<実施例1>[トナー(T-1)の作製]
撹拌装置、加熱冷却装置、冷却管、温度計および窒素導入管の付いた反応容器に結着樹脂である非晶性ポリエステル樹脂の樹脂微粒子分散液(BD-1)、樹脂微粒子分散液(BD-2)、結晶性ポリエステル樹脂(A-1)の樹脂微粒子分散液(AD-1)、着色剤分散液1、および離型剤分散液1を固形分が表3の部数となるように仕込み、イオン交換水300部を仕込み、液温を30℃に調整した後、撹拌しながら濃度25重量%の水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整して分散液を得た。
次いで、非晶性ポリエステル樹脂(B-1)、非晶性ポリエステル樹脂(B-2)、結晶性ポリエステル樹脂(A-1)、着色剤、および離型剤の凝集を行うため、回転数300rpmで撹拌しながら凝集剤として濃度10重量%の塩化マグネシウム水溶液を加えていき、適宜にサンプリングを行い体積平均粒径5μmになったことを確認した後、系の温度を60℃に調整し、続いて0.3M硝酸水溶液を添加することにより、pHを4.5に調節し、30分後に4.0に調節した。撹拌を3時間保持することにより融着および球状化を行った。
その後、30℃まで冷却して着色剤を含有する樹脂粒子の水性分散液を得た。次いで樹脂粒子を濾過と水による洗浄を3回繰り返したあと、濾別し、40℃の送風循環式乾燥機で18時間乾燥を行い、揮発分を0.5重量%以下とした樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子99重量部と疎水性シリカ「アエロジルR-972」[日本アエロジル製]1重量部とを均一混合して、体積平均粒径5μmの本発明のトナー(T-1)を得た。
<実施例2、3、6~10>[トナー(T-2)、(T-3)、(T-6)~(T-10)の作製]
実施例1の結晶性ポリエステル樹脂(A-1)を(A-2)、(A-3)、(A-6)~(A-10)に置き換えた以外は実施例1と同様にトナー(T-2)、(T-3)、(T-6)~(T-10)を得た。
<製造例23>[非晶性ビニル樹脂(C-1)の樹脂微粒子分散液の製造]
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管及び窒素導入管を備えた反応容器に、水690.0部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩「エレミノールRS-30」[三洋化成工業(株)製]9.0部、スチレン90.0部、メタクリル酸90.0部、アクリル酸ブチル110.0部及び過硫酸アンモニウム1.0部を投入し、350回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。次いで75℃まで昇温し、同温度で5時間反応させた。更に、1重量%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成して非晶性ビニル樹脂(スチレン-メタクリル酸-アクリル酸ブチル-メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)(C-1)の樹脂微粒子分散液(CD-1)を得た。樹脂微粒子分散液(CD-1)に分散されている樹脂粒子の体積平均粒径を、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置「LA-920」[(株)堀場製作所製]を用いて測定したところ、0.1μmであった。非晶性ビニル樹脂(C-1)の一部を取り出し、Tg及びMwを測定したところ、Tgは65℃であり、Mwは150,000であった。
<製造例24>[着色剤分散液2の製造]
撹拌装置、加熱冷却装置、冷却管および温度計を備えた反応容器に、に、銅フタロシアニン20重量部と着色剤分散剤「ソルスパーズ28000」[アビシア(株)製]4重量部、及び酢酸エチル56重量部を投入し、撹拌して均一分散させた後、ビーズミルによって銅フタロシアニンを微分散して、着色剤分散液2を得た。着色剤分散液の「LA-920」で測定した体積平均粒径は0.2μmであった。
<製造例25>[離型剤分散液2の製造]
撹拌装置、加熱冷却装置、冷却管及び温度計を備えた反応容器に、パラフィンワックス「HNP-9」[融解熱最大ピーク温度:73℃、日本精鑞(株)製]10重量部及び酢酸エチル33重量部を投入し、撹拌下78℃に昇温し、同温度で30分間撹拌後、1時間かけて30℃まで冷却してパラフィンワックスを微粒子状に晶析させ、更にウルトラビスコミル(アイメックス製)で湿式粉砕し、離型剤分散液2を得た。体積平均粒径は0.25μmであった。
<製造例26>[樹脂溶液(E-1)の製造]
撹拌装置及び温度計を備えた反応容器に、着色剤分散液2、離型剤分散液2、結晶性ポリエステル樹脂(A-4)、非晶性ポリエステル樹脂(B-1)、非晶性ポリエステル樹脂(B-2)を固形分が表3の部数となるように仕込み、酢酸エチル153部を投入し、撹拌してすべての樹脂を均一に溶解させ、樹脂溶液(E-1)を得た。
<製造例27>[樹脂溶液(E-2)の製造]
製造例26において、(A-4)を(A-5)に置き換えた以外は製造例26と同様にして、樹脂溶液(E-2)を得た。
トナー(T-4)、(T-5)は以下の溶解懸濁法でトナー化した。
<実施例4>[トナー(T-4)の製造]
ビーカーに、イオン交換水170.2部、樹脂微粒子分散液(CD-1)0.3部、カルボキシメチルセルロースナトリウム1部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液「エレミノールMON-7」[三洋化成工業(株)製]36部及び酢酸エチル15.3部を投入し、撹拌して均一に溶解した。次いで50℃に昇温し、同温度でTKオートホモミキサーを10,000rpmに撹拌しながら、樹脂溶液(E-1)75部を投入し2分間撹拌した。次いでこの混合液を撹拌装置及び温度計を備えた反応容器に移し、50℃で濃度が0.5%以下となるまで酢酸エチルを留去し、樹脂粒子の水性樹脂分散体を得た。次いで洗浄、濾別し、40℃で18時間乾燥を行い、揮発分を0.5%以下として、樹脂粒子を得た。次いで、樹脂粒子10部に疎水性シリカ「アエロジルR972」[日本アエロジル(株)製]0.05重量部をサンプルミルにて混合して、本発明のトナー(T-4)を得た。
<実施例5>[トナー(T-5)の製造]
実施例4において、樹脂溶液(E-1)75部を樹脂溶液(E-2)75部に変更する以外は実施例4と同様にして、本発明のトナー(T-5)を得た。
トナー(T-11)は以下の粉砕法でトナー化した。
<実施例11>[トナー(T-11)の製造]
結晶性ポリエステル樹脂(A-1)10部、非晶性ポリエステル樹脂(B-1)45部、非晶性ポリエステル樹脂(B-2)45部に対して、着色剤として顔料のカーボンブラック「MA-100」[三菱化学(株)製]8部、離型剤としてパラフィンワックス「HNP-9」[日本精鑞(株)製]4部、荷電制御剤「T-77」[保土谷化学(製)]1重量部を加え、ヘンシェルミキサ[三井三池化工機(株)製 FM10B]を用いて予備混合した後、二軸混練機[(株)池貝製 PCM-30]で混練した。
ついで超音速ジェット粉砕機ラボジェット[日本ニューマチック工業(株)製]を用いて微粉砕した後、気流分級機[日本ニューマチック工業(株)製 MDS-I]で分級し、体積平均粒径が5μm、粒度分布が1.8の樹脂粒子を得た。得られた樹脂粒子(99部に流動化剤の疎水性シリカ「アエロジルR972」[日本アエロジル製]1部をサンプルミルにて混合して、トナー(T-11)を得た。
<比較例1~3>[トナー(TR-1)~(TR-3)の製造]
実施例1の結晶性ポリエステル樹脂(A-1)を(AR-1)、(AR-2)、(AR-3)に置き換えた以外は実施例1と同様にトナー(TR-1)~(TR-3)を得た。
[評価方法]
以下に得られたトナーの低温定着性、光沢性、耐ホットオフセット性、耐熱保存性、帯電安定性、画像強度、ドキュメントオフセット性の測定方法、評価方法、判定基準を説明する。
<低温定着性>
トナーを紙面上に0.6mg/cmとなるよう均一に載せた。このとき粉体を紙面に載せる方法は、熱定着機を外したプリンターを用いた。上記の重量密度で粉体を均一に載せることができるのであれば他の方法を用いてもよい。
この紙を加圧ローラーに定着速度(加熱ローラ周速)213mm/sec、定着圧力(加圧ローラ圧)10kg/cmの条件で通したときのコールドオフセットの発生温度である低温定着温度を測定した。
低温定着温度が低いほど、低温定着性に優れることを意味する。トナーの低温定着温度(℃)を、表3に、低温定着性(℃)として示した。
<光沢性>
低温定着性と同様に定着評価を行った。画像の下に白色の厚紙を敷き、光沢度計(株式会社堀場製作所製、「IG-330」)を用いて、入射角度60度にて、印字画像の光沢度を測定した。
[判定基準]
◎:20以上
○:15以上20未満
△:10以上15未満
×:10未満
<耐ホットオフセット性(ホットオフセット発生温度)>
低温定着性と同様に定着評価し、定着画像へのホットオフセットの有無を目視評価した。
加圧ローラー通過後、ホットオフセットが発生した温度を耐ホットオフセット性(℃)とした。
<耐熱保存性>
トナー1gを密閉容器に入れ、温度50℃、湿度50%の雰囲気で24時間静置し、ブロッキングの程度を目視で判断し、下記判定基準で耐熱保存性を評価した。
[判定基準]
○:ブロッキングが発生しておらず、耐熱保存性に優れる。
△:一部にブロッキングが発生しており、耐熱保存性が劣る。
×:ブロッキングが発生しており、耐熱保存性が大きく劣る。
<帯電安定性>
(1)トナー0.5gとフェライトキャリア(パウダーテック社製、F-150)20gとを50mLのガラス瓶に入れ、これを23℃、相対湿度50%で8時間以上調湿した。
(2)ターブラーシェーカーミキサーにて50rpm×10分間と60分間摩擦攪拌し、それぞれの時間での帯電量を測定した。
測定にはブローオフ帯電量測定装置[東芝ケミカル(株)製]を用いた。
「摩擦時間60分の帯電量/摩擦時間10分の帯電量」を計算し、これを帯電安定性の指標とした。
[判定基準]
◎:0.8以上
○:0.7以上0.8未満
△:0.6以上0.7未満
×:0.6未満
<画像強度>
低温定着温度の測定に使用したテスト用紙(低温定着性の評価で得られた、画像が定着された紙)を、JIS K5600-5-4(1999)に準じて、斜め45度に固定した鉛筆の真上から10gの荷重をかけ引っ掻き試験を行い、傷のつかない鉛筆硬度から画像強度を評価した。
鉛筆硬度が高いほど画像強度に優れることを意味する。
<ドキュメントオフセット性>
低温定着性の評価で得られた画像が定着されたA4の紙2枚を、定着面同士で重ね合わせ、420gの加重(0.68g/cm2)をかけ、65℃で10分間静置した。
重ね合わせた紙同士を引き離したときの状態について、下記の判定基準でドキュメントオフセット性を評価した。
[判定基準]
○:抵抗なし
△:パリパリと音がするが、紙面から画像は剥がれない
×:紙面から画像が剥がれる
上記の評価結果を表3に示す。
Figure 0007463083000003
表3の評価結果から明らかなように、実施例1~11に係る結晶性ポリエステル(A-1)~(A-10)を含有するトナー(T-1)~(T-11)はいずれもすべての性能評価が優れた結果が得られた。
一方、比較例1~3に係るトナー(TR-1)~(TR-3)は、いくつかの性能項目が不良であった。
本発明の結晶性ポリエステル樹脂及びトナーは、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる電子写真用トナーとして好適に使用できる。
さらに、塗料用添加剤、接着剤用添加剤、電子ペーパー用粒子などの用途として好適である。

Claims (4)

  1. アルコール成分(X)とカルボン酸成分(Y)との重縮合体である結晶性ポリエステル樹脂であって、アルコール成分(X)がジオール(x1)及びジオール(x2)を含有し、ジオール(x1)は炭素数2~12の直鎖型脂肪族ジオールであり、ジオール(x2)は炭素数6~36の脂環式ジオール及び/又は芳香族ジオールであり、炭素数6~36の脂環式ジオールは水素添加ビスフェノールA及びそのアルキレンオキサイド付加物からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、芳香族ジオールはビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールB、ビスフェノールAD及びビスフェノールS並びにそれらのアルキレンオキサイド付加物からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、カルボン酸成分(Y)が炭素数2~12の直鎖型脂肪族ジカルボン酸を含有し、ジオール(x1)の含有率はアルコール成分(X)のモル数に基づいて50~95モル%であり、ジオール(x2)の含有率はアルコール成分(X)のモル数に基づいて5~50モル%であり、炭素数2~12の直鎖型脂肪族ジカルボン酸の含有率はカルボン酸成分(Y)のモル数に基づいて80モル%以上であり、示差走査熱量計を用いて30℃から10℃/分の条件で180℃まで第1回目の昇温を行い、続いて180℃から10℃/分の条件で0℃まで冷却し、続いて0℃から10℃/分の条件で180℃まで第2回目の昇温をした際の第2回目の昇温過程における結晶性ポリエステル樹脂の吸熱ピークのピークトップ温度(Tm)が40~100℃であり、前記吸熱ピークから測定される吸熱開始温度(T)(単位は℃)と前記吸熱ピークのピークトップ温度(Tm)(単位は℃)の比率[(T)/(Tm)]が0.20~0.51である結晶性ポリエステル樹脂。
  2. 前記のピークトップ温度(Tm)を持つ吸熱ピークにおける吸熱量が10~100J/gである請求項1に記載の結晶性ポリエステル樹脂。
  3. 酸価が0~20mgKOH/gである請求項1または2に記載の結晶性ポリエステル樹脂。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の結晶性ポリエステル樹脂を含有するトナー。
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