JP2014080023A - 積層シート及び発泡積層シート - Google Patents

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Abstract

【課題】発泡助剤として汎用性の高い金属酸化物及び/又は脂肪酸金属塩を使用し、実用的な表面強度を有し、且つ黄変の問題を解消した発泡積層シート、並びに、当該発泡積層シートの製造に有用な、積層シート(未発泡原反)を提供する。
【解決手段】基材上に少なくとも発泡剤含有樹脂層が形成されている積層シートであって、
(1)前記発泡剤含有樹脂層は、発泡剤として熱分解型発泡剤を含有し、発泡助剤として金属酸化物及び/又は脂肪酸金属塩を含有し、
(2)前記発泡剤含有樹脂層は、樹脂成分中に、少なくともα,β不飽和カルボン酸無水物を構成モノマーとして含むオレフィン共重合体を含有し、当該オレフィン共重合体の含有量は、前記樹脂成分100質量%中に5〜20質量%である
ことを特徴とする積層シート。
【選択図】なし

Description

本発明は、積層シート及び発泡積層シートに関する。前記発泡積層シートは、発泡樹脂層を有しており、発泡壁紙、各種装飾材等として有用である。また、前記積層シートは、前記発泡積層シートの発泡前の状態であり、いわゆる未発泡原反を意味する。
オレフィン系の発泡壁紙は表面強度が弱いため、その改善策として例えば、(1)発泡樹脂層の発泡倍率を抑える、(2)発泡樹脂層上にフィルム層や厚い塗工膜を設ける等の方法が採られている。しかしながら、(1)では発泡壁紙の施工時に下地の不陸を隠蔽できない、(2)では発泡壁紙自体が硬くなるため折れシワやカールが発生し易いといった問題がある。
上記問題を改善する手法の一つとして、発泡樹脂層の樹脂としてアクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種のモノマーとエチレンとの組み合わせにより得られる共重合体(以下、カルボキシル基含有樹脂とも言う。)、より具体的には、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA、特許文献1及び2)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、アイオノマーを用いる手法がある。このような樹脂成分を用いる場合には、特に樹脂中の水素結合等に起因する強固な層を形成することができるため、優れた表面強度が得られる。
しかしながら、前記樹脂成分を使用する場合には、最終的に得られた発泡樹脂層が変色(黄変)したり、紙質基材が黄変したりする問題がある。これは、カルボキシル基含有樹脂と発泡助剤(金属酸化物及び/又は脂肪酸金属塩)とが化学的に反応することにより、発泡助剤の発泡促進効果が損なわれてしまい、発泡工程において過度の加熱が必要となって樹脂層や紙質基材が焼ける(黄変する)ことが原因と考えられている。また、カルボキシル基含有樹脂、発泡剤及び発泡助剤が錯体等の発色団(黄色)を形成して発泡樹脂層を着色することも原因と考えられている。
上記黄変の問題に関して、特許文献3には、発泡助剤としてカルボン酸ヒドラジド化合物を使用することにより、発泡助剤の効果を損なわず、黄変等の問題が改善された発泡樹脂層の提供に成功したことが記載されている。
しかしながら、発泡助剤として上記カルボン酸ヒドラジド化合物を使用する場合には、所望の発泡倍率を得るために、金属酸化物及び/又は脂肪酸金属塩の発泡助剤と比較して多目の添加量と熱量が必要であるため、更なる改善の余地がある。
特許第4110422号公報 特許第4009873号公報 特開2009-197219号公報
本発明は、発泡助剤として汎用性の高い金属酸化物及び/又は脂肪酸金属塩を使用した発泡積層シートにおいて、実用的な表面強度を有し、且つ黄変の問題を解消した発泡積層シート、並びに、当該発泡積層シートの製造に有用な、積層シート(未発泡原反)を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、特定の樹脂成分を含有する発泡剤含有樹脂層を有する積層シート及び当該発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより得られる発泡積層シートによれば上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の積層シート及び発泡積層シートに関する。
1. 基材上に少なくとも発泡剤含有樹脂層が形成されている積層シートであって、
(1)前記発泡剤含有樹脂層は、発泡剤として熱分解型発泡剤を含有し、発泡助剤として金属酸化物及び/又は脂肪酸金属塩を含有し、
(2)前記発泡剤含有樹脂層は、樹脂成分中に、少なくともα,β不飽和カルボン酸無水物を構成モノマーとして含むオレフィン共重合体を含有し、当該オレフィン共重合体の含有量は、前記樹脂成分100質量%中に5〜20質量%である
ことを特徴とする積層シート。
2. 前記樹脂成分は、i)密度0.85 g/cm3以上0.91 g/cm3未満の超低密度ポリエチレン、ii)密度0.91 g/cm3以上0.93 g/cm3未満の低密度ポリエチレン、並びにiii)エチレン−アクリル酸共重合体及びエチレン−メタクリル酸共重合体以外のエチレン共重合体からなる群から選択される少なくとも1種を含有する、上記項1に記載の積層シート。
3. 前記樹脂成分は、i)密度0.85 g/cm3以上0.91 g/cm3未満の超低密度ポリエチレン及びii)密度0.91 g/cm3以上0.93 g/cm3未満の低密度ポリエチレンを含有する、上記項1に記載の積層シート。
4. 前記超低密度ポリエチレン及び低密度ポリエチレンの含有量の含有割合は、質量比で前記超低密度ポリエチレン:低密度ポリエチレン=7:3〜9:1である、上記項2又は3に記載の積層シート。
5. 前記発泡剤含有樹脂層は、電子線照射により樹脂架橋されている、上記項1〜4のいずれかに記載の積層シート。
6. 前記基材上に非発泡樹脂層B、前記発泡剤含有樹脂層及び非発泡樹脂層Aが順に形成されている、上記項1〜5のいずれかに記載の積層シート。
7. 前記基材は、繊維質シートである、上記項1〜6のいずれかに記載の積層シート。
8. 上記項1〜7のいずれかに記載の積層シートの前記発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより得られる発泡積層シート。
9. 最表面層の上からエンボス加工が施されている、上記項8に記載の発泡積層シート。
以下、本発明の積層シート及び発泡積層シートについて詳細に説明する。
≪積層シート≫
本発明の積層シートは、基材上に少なくとも発泡剤含有樹脂層が形成されており、
(1)前記発泡剤含有樹脂層は、発泡剤として熱分解型発泡剤を含有し、発泡助剤として金属酸化物及び/又は脂肪酸金属塩を含有し、
(2)前記発泡剤含有樹脂層は、樹脂成分中に、少なくともα,β不飽和カルボン酸無水物を構成モノマーとして含むオレフィン共重合体を含有し、当該オレフィン共重合体の含有量は、前記樹脂成分100質量%中に5〜20質量%であることを特徴とする。
上記特徴を有する本発明の積層シートは、特に発泡剤含有樹脂層の樹脂成分100質量%中に少なくともα,β不飽和カルボン酸無水物を構成モノマーとして含むオレフィン共重合体を5〜20質量%含有することにより、発泡積層シートを得た際に従来のEMAA、EAA等のカルボキシル基含有樹脂を用いた場合と同等の優れた表面強度が得られるとともに、発泡助剤として汎用性の高い金属酸化物及び/又は脂肪酸金属塩を用いながらも黄変の問題が解消されている。また、優れた下地追従性も得られる。
基材
基材としては限定されず、公知の繊維質基材(裏打紙)などが利用できる。
具体的には、壁紙用一般紙(パルプ主体のシートを既知のサイズ剤でサイズ処理したもの);難燃紙(パルプ主体のシートをスルファミン酸グアニジン、リン酸グアジニン等の難燃剤で処理したもの);水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機添加剤を含む無機質紙;上質紙;薄用紙;繊維混抄紙(パルプと合成繊維とを混合して抄紙したもの)などが挙げられる。
基材の坪量は限定的ではないが、50〜300g/m2程度が好ましく、50〜120 g/m2程度がより好ましい。
発泡剤含有樹脂層
本発明で用いる発泡剤含有樹脂層は、
(1)発泡剤として熱分解型発泡剤を含有し、発泡助剤として金属酸化物及び/又は脂肪酸金属塩を含有し、且つ、
(2)樹脂成分中に、少なくともα,β不飽和カルボン酸無水物を構成モノマーとして含むオレフィン共重合体を含有し、当該オレフィン共重合体の含有量は、前記樹脂成分100質量%中に5〜20質量%である。
上記発泡剤としては熱分解型発泡剤であればよく、例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスホルムアミド等のアゾ系;オキシベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、パラトルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジド系などが挙げられる。
熱分解型発泡剤の含有量は、発泡剤の種類、発泡倍率等に応じて適宜設定できる。発泡倍率の観点からは、5倍以上、好ましくは7〜10倍程度であり、熱分解型発泡剤は、樹脂成分100質量部に対して、1〜20質量部程度とすることが好ましい。
上記発泡助剤としては金属酸化物及び/又は脂肪酸金属塩であればよく、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、オクチル酸亜鉛、オクチル酸カルシウム、オクチル酸マグネシウム、ラウリン酸亜鉛、ラウリン酸カルシウム、ラウリン酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、等を使用することができる。発泡助剤の含有量は、樹脂成分100質量部に対して、0.3〜10質量部程度が好ましく、1〜5質量部程度がより好ましい。
本発明では、少なくともα,β不飽和カルボン酸無水物を構成モノマーとして含むオレフィン共重合体を樹脂成分100質量%中に5〜20質量%(好ましくは10〜15質量%)含有する。当該少なくともα,β不飽和カルボン酸無水物を構成モノマーとして含むオレフィン共重合体(以下、「不飽和カルボン酸無水物共重合体」とも言う。)としては、i)オレフィン系モノマーと、少なくともα,β不飽和カルボン酸無水物とをコモノマーとして重合させることにより得られる樹脂、ii)オレフィン系モノマーを構成モノマーとして含むオレフィン共重合体に、少なくともα,β不飽和カルボン酸無水物をグラフト重合させることにより得られる樹脂、などが挙げられる。
前記オレフィン系モノマーとしては、特に制限されないが、例えば、炭素数2〜12のオレフィン、好ましくは炭素数2〜8のオレフィンが挙げられる。より具体的には、オレフィン系モノマーとして、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチルペンテン−1、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等のオレフィンが挙げられる。これらのオレフィン系モノマーの中でも、好ましくはエチレンが挙げられる。これらのオレフィン系モノマーは1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
前記α,β不飽和カルボン酸無水物としては、2つの異なる不飽和カルボン酸が脱水縮合した混成酸無水物、同一の不飽和カルボン酸2分子が脱水縮合した対称型酸無水物、及び2つのカルボキシル基を有する不飽和カルボン酸1分子において該2つのカルボキシル基が脱水縮合した分子内環状無水物のいずれであってもよいが、好ましくは不飽和カルボン酸の分子内環状無水物であり、具体的には、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等が挙げられる。
不飽和カルボン酸無水物共重合体中の前記オレフィン系モノマーの含有量は68質量%以上が好ましく、75質量%以上がより好ましい。他方、前記α,β不飽和カルボン酸無水物の含有量は20質量%以下が好ましく、2質量%以上6質量%以下がより好ましい。
このような不飽和カルボン酸無水物共重合体を用いることにより、製膜時及び発泡時にはカルボキシル基が閉環しているために発泡助剤の金属塩を取り込まず、加熱発泡時の黄変が抑制されると考えられる。他方、製品としての発泡積層シートにおいては経時的に加水分解によりカルボキシル基が開環するため、カルボン酸含有樹脂特有の極性による凝集力が生じて、従来のEMAA、EAA等のカルボキシル基含有樹脂を用いた場合と同等の優れた表面強度が得られると考えられる。
また、不飽和カルボン酸無水物共重合体は、他の共重合成分を含んでもよい。例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル類、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル等のマレイン酸エステル類、アクリル酸アミド類、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル類、並びにビニルエステル類を塩基性化合物等でケン化して得られるビニルアルコール、その他ジエン類、アクリロニトリル、ハロゲン化ビニル類、ハロゲン化ビリニデン類、一酸化炭素、二硫化硫黄等などが挙げられ、これらの混合物を用いることもできる。この中では、アクリル酸エステル類、メタアクリル酸エステル類がより好ましい。
本発明では、不飽和カルボン酸無水物を共重合成分として含む共重合体としては、例えば、エチレン−アクリル酸メチル−無水マレイン酸共重合体(EMAMAH)、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル−無水マレイン酸共重合体等が挙げられる。
本発明では、上記オレフィン共重合体以外の樹脂成分としては、限定的ではないが、i)密度0.85 g/cm3以上0.91 g/cm3未満の超低密度ポリエチレン、ii)密度0.91 g/cm3以上0.93 g/cm3未満の低密度ポリエチレン、並びにiii)エチレン−アクリル酸共重合体及びエチレン−メタクリル酸共重合体以外のエチレン共重合体からなる群から選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。また、より好ましい態様では、上記i)の超低密度ポリエチレン及び上記ii)の低密度ポリエチレンを含有することが好ましい。また、更に好ましい態様では、上記i)の超低密度ポリエチレン及び上記ii)の低密度ポリエチレンからなることが好ましい。
密度0.85 g/cm3以上0.91 g/cm3未満の超低密度ポリエチレン(VLDPE)、密度0.91 g/cm3以上0.93 g/cm3未満の低密度ポリエチレン(LDPE)としては、公知のもの又は市販品が使用できる。なお、超低密度ポリエチレンとしては、密度0.900g/cm3以上0.909g/cm3以下が好ましく、低密度ポリエチレンとしては、密度0.910g/cm3以上0.920g/cm3以下が好ましい。
本発明では、超低密度ポリエチレン及び低密度ポリエチレンの含有量の合計量は、発泡剤含有樹脂層の樹脂成分の好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは80〜95質量%である。超低密度ポリエチレン及び低密度ポリエチレンの含有量の合計量を上記範囲に設定することにより、不飽和カルボン酸無水物共重合体を加えた際の発泡性低下を抑制できる。
超低密度ポリエチレン及び低密度ポリエチレンの含有量の含有割合は、質量比で超低密度ポリエチレン:低密度ポリエチレン=7:3〜9:1が好ましく、7.5:2.5〜8.5:1.5がより好ましい。超低密度ポリエチレン及び低密度ポリエチレンの含有割合を上記範囲に設定することにより、発泡積層シートのカール及びクラックの発生を抑制し易い。
上記iii)のエチレン−アクリル酸共重合体及びエチレン−メタクリル酸共重合体以外のエチレン共重合体からなる群から選択される少なくとも1種としてはカルボキシル基を含有しない樹脂であればよく、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)等からなる群から選択された少なくとも1種が好ましい。
前記エチレン共重合体の含有量は、発泡剤含有樹脂層の樹脂成分の10〜95質量%が好ましく、50〜95質量%がより好ましい。前記エチレン共重合体の含有量を上記範囲に設定することにより、良好な発泡性が得られるとともに発泡積層シートに弾力性を付与して実用的な表面強度を確保し易い。
発泡剤含有樹脂層を形成する樹脂組成物としては、例えば、上記樹脂成分、無機充填剤、顔料、上記熱分解型発泡剤、上記発泡助剤、架橋助剤等を含む樹脂組成物を好適に使用できる。その他にも、安定剤、滑剤等を添加剤として使用できる。
無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、モリブデン化合物等が挙げられる。無機充填剤を含むことにより、目透き抑制効果、表面特性向上効果等が得られる。無機充填剤の含有量は、樹脂成分100質量部に対して0〜100質量部程度が好ましく、20〜70質量部程度がより好ましい。
顔料については、無機顔料として、例えば、酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、黄鉛、モリブデートオレンジ、カドミウムイエロー、ニッケルチタンイエロー、クロムチタンイエロー、酸化鉄(弁柄)、カドミウムレッド、群青、紺青、コバルトブルー、酸化クロム、コバルトグリーン、アルミニウム粉、ブロンズ粉、雲母チタン、硫化亜鉛等が挙げられる。また、有機顔料として、例えば、アニリンブラック、ペリレンブラック、アゾ系(アゾレーキ、不溶性アゾ、縮合アゾ)、多環式(イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、ペリノン、フラバントロン、アントラピリミジン、アントラキノン、キナクリドン、ペリレン、ジケトピロロピロール、ジブロムアンザントロン、ジオキサジン、チオインジゴ、フタロシアニン、インダントロン、ハロゲン化フタロシアニン)等が挙げられる。顔料の含有量は、樹脂成分100質量部に対して10〜50質量部程度が好ましく、15〜30質量部程度がより好ましい。
本発明では、発泡剤含有樹脂層は電子線照射により樹脂架橋されていてもよい。発泡剤含有樹脂層に電子線を照射する方法及び発泡させる方法としては、後記の製造方法に記載された方法に従って実施すればよい。なお、発泡剤含有樹脂層の厚さは40〜100μm程度が好ましく、発泡後の発泡樹脂層の厚さは300〜700μm程度が好ましい。
本発明では、発泡剤含有樹脂層に含まれる樹脂成分は、JIS K 6922に記載の190℃、荷重21.18Nの条件で測定したMFR(メルトフローレート)が10〜35g/10minであることが好ましい。MFRが上記範囲内の場合には、発泡剤含有樹脂層を押出し製膜により形成する際の温度上昇が少なく、非発泡状態で製膜できるため、後に絵柄模様層を形成する場合には、平滑な面に印刷処理をすることができて柄抜け等が少ない。MFRが大きすぎる場合は、樹脂が軟らかすぎることにより、形成される発泡樹脂層の耐傷性が不十分となるおそれがある。
非発泡樹脂層A及びB
発泡剤含有樹脂層は、その片面又は両面に非発泡樹脂層を有していてもよい。
例えば、発泡剤含有樹脂層の裏面(基材が積層される面)には、基材との接着力を向上させる目的で非発泡樹脂層B(接着樹脂層)を有してもよい。
接着樹脂層の樹脂成分としては特に限定はないが、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)が好ましい。EVAは公知又は市販のものを使用することができる。特に、酢酸ビニル成分(VA成分)が10〜46質量%であるものが好ましく、15〜41質量%であるものがより好ましい。
接着樹脂層の厚さは限定的ではないが、5〜50μm程度が好ましい。
発泡剤含有樹脂層の上面には、絵柄模様層を形成する際の絵柄模様を鮮明にしたり発泡樹脂層の耐傷性を向上させたりする目的で非発泡樹脂層Aを有してもよい。
非発泡樹脂層Aの樹脂成分としては、ポリオレフィン系樹脂、メタクリル系樹脂、熱可塑性ポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられ、その中でもポリオレフィン系樹脂が好ましい。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリイソプレン等の樹脂単体、炭素数が4以上のαオレフィンの共重合体(線状低密度ポリエチレン)、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸メチル共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合体樹脂等のエチレン(メタ)アクリル酸系共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂ケン化物、アイオノマー等の少なくとも1種が挙げられる。なお、「(メタ)アクリル」は、アクリル又はメタクリルを意味し、他の(メタ)と記載している部分についても同様である。
これらのポリオレフィン系樹脂の中でも、超低密度ポリエチレン及び低密度ポリエチレンの混合物を用いることが好ましく、質量比で超低密度ポリエチレン:低密度ポリエチレン=7:3〜9:1が好ましく、7.5:2.5〜8.5:1.5がより好ましい。超低密度ポリエチレン及び低密度ポリエチレンの含有割合を上記範囲に設定することにより、発泡剤含有樹脂層と樹脂成分が共通する場合には、発泡剤含有樹脂層とともに同時押出し製膜する場合に良好な押出し性が得られるとともに界面接着性の向上効果も得られる。
非発泡樹脂層Aの厚さは限定的ではないが、5〜50μm程度が好ましい。
本発明では、後記製造上の観点からも、基材上に非発泡樹脂層B、発泡剤含有樹脂層及非泡樹脂層Aが順に形成された態様が好ましい。
絵柄模様層
発泡剤含有樹脂層上(又は非発泡樹脂層A上)には、絵柄模様層を形成してもよい。
絵柄模様層は、樹脂積層体に意匠性を付与する。絵柄模様としては、例えば木目模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様等が挙げられる。絵柄模様は、発泡壁紙の種類に応じて選択できる。
絵柄模様層は、例えば、絵柄模様を印刷することで形成できる。印刷手法としては、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷等が挙げられる。印刷インキとしては、着色剤、結着材樹脂、溶剤を含む印刷インキが使用できる。これらのインキは公知又は市販のものを使用してもよい。
着色剤としては、例えば、前記の発泡剤含有樹脂層で使用されるような顔料を適宜使用することができる。
結着材樹脂は、基材シートの種類に応じて設定できる。例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキド系樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素誘導体、ゴム系樹脂等が挙げられる。
溶剤(又は分散媒)としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の石油系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル等のエステル系有機溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系有機溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶剤、;ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤;水などが挙げられる。これらの溶剤(又は分散媒)は、単独又は混合物の状態で使用できる。
絵柄模様層の厚みは、絵柄模様の種類より異なるが、一般には0.1〜10μm程度とすることが好ましい。
表面保護層(オーバーコート層)
本発明では、発泡剤含有樹脂層(又は非発泡樹脂層A、絵柄模様層のいずれか最表層)の表面には艶調整及び/又は絵柄模様層の保護を意図して表面保護層を有してもよい。
表面保護層の種類は限定的ではない。艶調整を目的とする表面保護層であれば、例えば、シリカなどの既知フィラーを含む表面保護層がある。表面保護層の形成方法としては、グラビア印刷などの公知の方法が採用できる。なお、絵柄模様層と表面保護層との密着性が十分に得られない場合には、絵柄模様層の表面を易接着処理(プライマー処理)した後に表面保護層を設けることもできる。
積層シート又は後記の発泡積層シートの表面強度(耐スクラッチ性など)、耐汚染性、絵柄模様層の保護等を目的として表面保護層を形成する場合には、電離放射線硬化型樹脂を樹脂成分として含有するものが好適である。電離放射線硬化型樹脂としては、電子線照射によってラジカル重合(硬化)するものが好ましい。
表面保護層の厚みは限定的ではないが、0.1〜15μm程度が好ましい。
≪発泡積層シート≫
本発明の発泡積層シートは、上記積層シートの発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより得られる。発泡時の加熱条件は、熱分解型発泡剤の分解により発泡樹脂層が形成される条件ならば限定されない。加熱温度は210〜240℃程度が好ましく、加熱時間は20〜80秒程度が好ましい。
本発明の発泡積層シートは、最表面層の上からエンボス加工が施されていてもよい。エンボス加工は、エンボス版等の公知の手段により実施することができる。例えば、最表面層が上記表面保護層である場合に、表面樹脂層を加熱軟化後、エンボス版を押圧することにより所望のエンボス模様を賦型できる。エンボス模様としては、例えば、木目板導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチャア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等がある。
≪発泡積層シートの製造方法≫
発泡積層シートの製造方法としては、例えば、基材及び発泡剤含有樹脂層上に絵柄模様層を形成後、絵柄模様層上に表面保護層を形成して積層シートとし、次いで熱処理することにより発泡剤含有樹脂層を発泡樹脂層にすることにより製造できる。
発泡剤含有樹脂層がその片面又は両面に非発泡樹脂層を有する場合には、Tダイ押出し機による同時押出し製膜が好適である。例えば、両面に非発泡樹脂層を有する場合には、3つの層に対応する溶融樹脂を同時に押出すことにより3層の同時成膜が可能なマルチマニホールドタイプのTダイを用いることができる。
なお、発泡剤含有樹脂層を形成する樹脂組成物に無機充填剤が含まれる場合であって、発泡剤含有樹脂層を押出し製膜により形成する場合には、押出し機の押出し口(いわゆるダイス)に無機充填剤の残渣(いわゆる目やに)が発生し易く、これが発泡剤含有樹脂層表面の異物となり易い。そのため、発泡剤含有樹脂層を形成する樹脂組成物に無機充填剤が含まれる場合には、上記のように3層同時押出し製膜することが好ましい。即ち、発泡剤含有樹脂層を非発泡樹脂層によって挟み込んだ態様で同時押出し製膜することにより、前記目やにの発生を抑制することができる。
発泡剤含有樹脂層を製膜後は、必要に応じて電子線照射を行う。これにより樹脂成分を架橋して発泡樹脂層の表面強度、発泡特性等を調整することができる。電子線のエネルギーは、150〜250kV程度が好ましく、175〜200kV程度がより好ましい。照射量は、10〜100kGy程度が好ましく、10〜50kGy程度がより好ましい。電子線源としては、公知の電子線照射装置が使用できる。なお、この電子線照射は、絵柄模様層や表面保護層を形成した後でもよい。
発泡剤含有樹脂層上には、必要に応じて、絵柄模様層及び表面保護層を順次積層する。この際、印刷、塗布などのコーティング、押出し製膜等を組み合わせることにより積層することができる。印刷、塗布等のコーティングは常法に従って行うことができる。
次いで、発泡剤含有樹脂層を加熱することにより発泡樹脂層を形成する。加熱条件は、熱分解型発泡剤の分解により発泡樹脂層が形成される条件ならば限定されない。加熱温度は210〜240℃程度が好ましく、加熱時間は20〜80秒程度が好ましい。
本発明の積層シートは、特に発泡剤含有樹脂層の樹脂成分100質量%中に不飽和カルボン酸無水物共重合体を5〜20質量%含有することにより、発泡積層シートを得た際に従来のEMAA、EAA等のカルボキシル基含有樹脂を用いた場合と同等の優れた表面強度が得られるとともに、発泡助剤として汎用性の高い金属酸化物及び/又は脂肪酸金属塩を用いながらも黄変の問題が解消されている。また、優れた下地追従性も得られる。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1
超低密度ポリエチレン(VLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)及びエチレン−アクリル酸メチル−無水マレイン酸共重合体(EMAMAH)とその他発泡剤含有樹脂層の材料を下記の配合により溶融混練した後、厚みが70μmとなるように製膜し、裏打紙と貼り合わせた。
次に165kV, 35kGyの条件で電子線照射を行った。
次に、発泡剤含有樹脂層上にグラビア印刷機によりアクリル系水性エマルジョン(大日精化工業株式会社製)をコートすることにより表面保護層を形成し、ギアオーブンにて加熱(220℃×25秒)し、所望の発泡積層シート(発泡壁紙)を得た。
発泡剤含有樹脂組成物
・VLDPE「エクセレンFX5501:住友化学(株)製」:72質量部
・LDPE「ペトロセン202:東ソー(株)製」:18質量部
・EMAMAH「レクスパールET:日本ポリエチレン(株)製」:10質量部
・炭酸カルシウム「ホワイトンH:白石工業(株)製」:10部
・二酸化チタン「タイピュアR-108:デュポン(株)製」:30質量部
・発泡剤「ビニホールAC#3:永和化成工業(株)製」:6.0質量部
・発泡助剤「MFX-50E:大協化成工業(株)製」:3.0質量部
実施例2
実施例1のVLDPE:LDPE:EMAMAHの配合量を76:19:5(EMAMAH 5部)に変えた以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
実施例3
実施例1のVLDPE:LDPE:EMAMAHの配合量を64:16:20(EMAMAH 20部)に変えた以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
実施例4
実施例1のPE成分(VLDPE、LDPE)をEVA「エバフレックスEV450:三井デュポンポリケミカル(株)製 MFR:15,VA:19」に変えた以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
実施例5
実施例1のEMAMAH成分を「モディックM545:三菱化学(株)製」:5質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
実施例6
実施例1のEMAMAH成分を「モディックM545:三菱化学(株)製」に変更し、配合量をVLDPE:LDPE:モディックM545=76:19:5に変えた以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
比較例1
実施例1のVLDPE:LDPE:EMAMAHの配合量を80:20:0(EMAMAHなし)に変えた以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
比較例2
実施例1のVLDPE:LDPE:EMAMAHの配合量を60:15:25(EMAMAH 25部)に変えた以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
比較例3
実施例4のEVA「エバフレックスEV450:三井デュポンポリケミカル(株)製 MFR:15,VA:19」の配合量を100質量部(すなわち、EMAMAHの配合量が0質量部)に変えた以外は、実施例4と同様にして発泡壁紙を作製した。
比較例4
実施例1のEMAMAHを「エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA):ニュクレルN1560(三井デュポンポリケミカル(株)製)MFR:60、MAA:15」に変えた以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
比較例5
実施例1のポリエチレン成分(VLDPE及びLDPE)をエチレン−メタクリル酸共重合体「ニュクレルN1110H:三井デュポンポリケミカル(株)製」:100質量部(α,β不飽和カルボン酸無水物は0質量部)に変え、発泡助剤を「アジピン酸ジヒドラジド:大塚化学(株)製」6質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
試験例1
各実施例及び比較例で作製した発泡壁紙の表面強度、発泡性(厚み、変色)及び下地追従性を調べた。各試験方法を評価基準は次の通りである。
<表面強度>
表面強化性能試験(日本ビニル工業会)に従って、荷重200gで5往復の引掻き試験を行った。引掻き跡の樹脂の毛羽立ちがない又は僅かであるものをA、引掻き跡が僅かに毛羽立つものをB、引掻き跡が大きく毛羽立つものをCと評価した。尚、評価がB又はAであるものは壁紙の製品として実用的な表面強度を有するものと判断した。
<発泡性(厚み)>
発泡壁紙の発泡倍率を算出し、発泡倍率が7倍以上のものをA、5倍以上7倍未満のものをB、5倍未満のものをCと評価した。なお、発泡倍率は、
発泡倍率=(発泡後厚み−裏打紙厚み)/(発泡前厚み−裏打紙厚み)により算出した。
<発泡後の変色>
色差計(コニカミノルタ(株)製)を用いて、発泡壁紙のb値を測定することにより評価した。具体的には、b値が5.0未満のものをA、b値が5.0以上7.0未満のものをB、b値が7.0以上のものをCと評価した。尚、b値が大きいほど変色の程度が大きい。
<下地追従性>
2枚の粘着剤付きボード紙(2.5cm×4.0cm、厚み0.7mm)の端辺(2.5cm巾の辺)を突き付けた状態とし、これらに対して発泡壁紙の裏打紙側を粘着剤を介して貼り合せ、発泡壁紙をボード紙の寸法に合わせてカットして試験片を作製した(具体的には、発泡壁紙の巾方向及び長さ方向のうち、巾方向に対する垂直方向が突き付けた端辺と平行になるように貼り合わせた)。
次いで、試験片のボード紙を突き付けた端辺に対して垂直方向に引張り試験機を用いて3mm/minの速度で引張り、2.0mmの間隙を生じさせた時の外観を観察した。評価基準は、A:破れなし、B:クラック(穴あき)が確認される、C:完全破断する、とした。
Figure 2014080023

Claims (9)

  1. 基材上に少なくとも発泡剤含有樹脂層が形成されている積層シートであって、
    (1)前記発泡剤含有樹脂層は、発泡剤として熱分解型発泡剤を含有し、発泡助剤として金属酸化物及び/又は脂肪酸金属塩を含有し、
    (2)前記発泡剤含有樹脂層は、樹脂成分中に、少なくともα,β不飽和カルボン酸無水物を構成モノマーとして含むオレフィン共重合体を含有し、当該オレフィン共重合体の含有量は、前記樹脂成分100質量%中に5〜20質量%である
    ことを特徴とする積層シート。
  2. 前記樹脂成分は、i)密度0.85 g/cm3以上0.91 g/cm3未満の超低密度ポリエチレン、ii)密度0.91 g/cm3以上0.93 g/cm3未満の低密度ポリエチレン、並びにiii)エチレン−アクリル酸共重合体及びエチレン−メタクリル酸共重合体以外のエチレン共重合体からなる群から選択される少なくとも1種を含有する、請求項1に記載の積層シート。
  3. 前記樹脂成分は、i)密度0.85 g/cm3以上0.91 g/cm3未満の超低密度ポリエチレン及びii)密度0.91 g/cm3以上0.93 g/cm3未満の低密度ポリエチレンを含有する、請求項1に記載の積層シート。
  4. 前記超低密度ポリエチレン及び低密度ポリエチレンの含有量の含有割合は、質量比で前記超低密度ポリエチレン:低密度ポリエチレン=7:3〜9:1である、請求項2又は3に記載の積層シート。
  5. 前記発泡剤含有樹脂層は、電子線照射により樹脂架橋されている、請求項1〜4のいずれかに記載の積層シート。
  6. 前記基材上に非発泡樹脂層B、前記発泡剤含有樹脂層及び非発泡樹脂層Aが順に形成されている、請求項1〜5のいずれかに記載の積層シート。
  7. 前記基材は、繊維質シートである、請求項1〜6のいずれかに記載の積層シート。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の積層シートの前記発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより得られる発泡積層シート。
  9. 最表面層の上からエンボス加工が施されている、請求項8に記載の発泡積層シート。
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