JP2014077936A - レジスト剥離液の再生方法および再生装置 - Google Patents

レジスト剥離液の再生方法および再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】従来レジスト剥離液の再生においては、使用済みレジスト剥離液から水分を分離し溶剤成分を分離抽出している。これらの水分は気化分離されたとはいえ、完全に自然に対して安全とは言えないという課題があった。
【解決手段】少なくとも溶剤と水とレジスト成分を含む使用済みレジスト剥離液から、前記水の一部を廃液Aとして気化分離し取り出す低沸点分離器と、前記低沸点分離器の分離残留液を気化分離し、前記レジスト成分および前記添加剤を含むレジスト分離残留液と、前記溶剤と前記水の残りを分離液として取り出す高沸点分離器と、前記高沸点分離器の分離液から前記水の残りを廃液Bとして気化分離し、分離残留液をレジスト剥離再生液として取り出す精製器と、前記廃液Aと前記廃液Bをさらに濃縮し、前記水と残留液に分離する濃縮装置を有するレジスト剥離液の再生装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、使用済みのレジスト剥離液から溶剤成分を分離し、再生使用するレジスト剥離液の再生方法に関し、特に、使用済みのレジスト剥離液から分離した水を所定の水質基準値以下で排出し、後段の排水処理設備に高負荷がかからない排水とすることができるレジスト剥離液の再生方法および装置に関する。
半導体や液晶ディスプレイ、有機および無機のELディスプレイの製造では、フォトリソグラフィの技術が多用される。ここでは、基板上に材料薄膜を形成し、その上にレジストでパターンを形成する。そしてそのレジストパターンに沿ってエッチング処理を行い、材料薄膜を所望のパターンに形成する。そして、最後に残ったレジストを剥離する。
レジストは、感光性を有する樹脂材料であり、例えばノボラック樹脂等が好適に利用されている。したがって、レジストを剥離させるためには溶剤が基体となる剥離剤が使用される。例えば、モノエタノールアミン、ジメチルスルホキシドの混合物や、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとプロピレングリコールモノメチルエーテルの混合物である所謂シンナー等、更に複数の溶剤成分と水分からなる水系剥離液が使用される。
これらの溶剤は大量に使用され、決して安価ではない。また、無毒ではない有機溶剤であるので、使用する有機溶剤を一部抜き取り、時間経過での劣化等を確認する為にサンプリングして、一定期間保管する必要がある。また、再資源化の観点から、各溶剤成分に分離・再資源化が最も効果的な方法であるが、個別溶剤を再利用化できるまで、分離・精製するにはコスト面から実用的な方法には至っていない。一般的には、使用済みレジスト剥離液を助燃剤として使用される場合が多いが、水分を有することもあり、大量に使用されるため、燃焼によって分解させるにもコストがかかる。
したがって、使用済みレジスト剥離液は回収して気化分離し、再使用することが行われている。特許文献1では、そのような溶剤の再生方法が開示されている。特許文献1の再生方法では、使用済みレジスト剥離液から樹脂成分をまず除去し、次に低沸点不純物を蒸発除去する。そして、その残留液を蒸留し、溶剤成分を蒸発させ凝縮液として回収する。
特許第3409028号公報
特許文献1では、確かに使用済みレジスト剥離液から溶剤成分を分離抽出している。しかし、使用済みレジスト剥離液からは水分などが多量に分離される。これらの水分は気化分離されたとはいえ、完全に自然に対して安全とは言えない。
特に低沸点分離工程および水分分離工程で気化分離される水には、レジスト剥離液中の有機物や溶剤成分が幾分か混入しているおそれがある。このように有機物や溶剤成分が混入している水をそのまま自然に戻すと、環境汚染の原因となる。
本発明は上記課題に鑑みて相当されたものであり、使用済みレジスト剥離液から分離した水を後段の排水処理設備での負荷を抑えるためにあらかじめ水質を所定基準内とする。
より具体的に本発明のレジスト剥離液の再生方法は、
レジストの剥離に用いられ、少なくとも溶剤と水とレジスト成分を含む使用済みレジスト剥離液から、
前記水の一部を廃液Aとして気化分離し取り出す低沸点分離工程と、
前記低沸点分離工程の分離残留液を気化分離し、前記レジスト成分を含むレジスト分離残留液と、前記溶剤と前記水の残りを分離液として取り出す高沸点分離工程と、
前記高沸点分離工程の分離液から他の低沸点成分と前記水の残りを合わせて廃液Bとして気化分離し、分離残留液をレジスト剥離再生液として取り出す精製工程を有し、
前記廃液Aと前記廃液Bをさらに濃縮し、凝縮水と残留液に分離する濃縮工程を有することを特徴とする。
また、本発明のレジスト剥離液の再生装置は、
レジストの剥離に用いられ、少なくとも溶剤と水とレジスト成分を含む使用済みレジスト剥離液から、
前記水の一部を廃液Aとして気化分離し取り出す低沸点分離器と、
前記低沸点分離器の分離残留液を気化分離し、前記レジスト成分を含むレジスト分離残留液と、前記溶剤と前記水の残りを分離液として取り出す高沸点分離器と、
前記高沸点分離器の分離液から前記水の残りを廃液Bとして気化分離し、分離残留液をレジスト剥離再生液として取り出す精製器と、
前記廃液Aと前記廃液Bをさらに濃縮し、凝縮水と残留液に分離する濃縮装置を有することを特徴とする。
本発明では、低沸点分離工程および精製工程で気化分離された水(廃液Aおよび廃液B)を濃縮する濃縮工程を設けたので、気化分離された水からさらに、有機物や変性した溶剤を分離し、後段の排水処理設備に高負荷がかからない様に水質を所定基準内に抑えることができる。
また濃縮工程の後段には光学測定法等による紫外線吸光光度測定または分光光度測定を利用した透過度を測定するCODセンサを配設したので、濃縮工程で分離し切れなかった有機物や変性した溶剤があった場合は、再度、濃縮工程に戻すことができるので、有機物や変性した溶剤を確実に所定濃度以下に分離することができる。
また、濃縮工程の後段には、pH調整手段を設けたので、これらの水の中に炭酸が含まれ酸性になっていたり、他の理由でアルカリ側になっていても、ほぼ7付近のpHに調整してから後段の排水処理設備に送ることで、排水処理の負荷を低減することができ、環境保護を考慮したレジスト剥離液の再生が可能となる。
本発明に係るレジスト剥離液の再生装置の構成を示した図である。 図1の分離装置の内容の構成を示した図である。
以下に本発明に係るレジスト剥離液の再生方法および装置について図面を用いて説明する。なお、下記の説明は本発明の一実施形態を説明するのであり、下記の説明に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することができる。
まず、図1に本発明のレジスト剥離液の再生装置1の概要を示す。本発明の再生装置1は、使用済みレジスト剥離液が貯留されている回収槽50から使用済みレジスト剥離液を移送する配管LXと、使用済みレジスト剥離液からレジスト濃縮液と、レジスト剥離再生液と、主として水である廃液Aおよび廃液Bを排出する分離装置10と、廃液Aおよび廃液Bを濃縮する濃縮装置30を含む。
半導体等の製造に用いるフォトリソグラフィでは、回路や絶縁パターンをエッチングで形成してゆく。この時にエッチングさせず残しておく部分にレジストパターンを形成させる。そして、エッチングが完了した後、このレジストパターンを除去する。このレジスト除去工程で使用されるのが、レジスト剥離剤である。レジスト自体は感光性樹脂であり、レジストパターンを除去するのは、基本的に有機溶剤である。ここでは、レジスト剥離剤を溶剤と水と添加剤の混合物であるとして説明を続ける。
溶剤としては、複数の溶剤が含まれていてもよい。好適に利用されるものとして、アミン化合物およびグリコールエーテルの混合物がある。また、より具体的にはアミン化合物はモノエタノールアミン(MEA)であり、グリコールエーテルは、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(BDG)が好適に用いられる。添加剤は、主に防食の目的で、すでにフォトリソグラフィによって形成したパターンを侵食させないために混合するものであり、主として有機物である。
レジスト剥離液は図示しないエッチング工程で使用され、剥離させたレジストと共に使用済みレジスト剥離液となって回収槽50に貯留される。図1はその回収槽50から記載される。回収槽50に貯留された使用済みレジスト剥離液は、ポンプ52によって分離装置10に送られる。分離装置10内の詳細は図2を用いて後述する。
分離装置10からは、レジストや金属配線のパターンで使用されたアルミニウムやSiOといった物質および添加剤が濃縮されたレジスト濃縮液と、主溶剤成分の混合液であるレジスト剥離再生液と、廃液Aとして水分を主体とする低沸点成分および廃液Bとして主溶剤成分より低沸点である変性した溶剤および水分が分離排出される。
なお、本明細書を通じて、「変性した溶剤」とは、主溶剤成分より低沸点側の溶剤をいい、主溶剤成分の一部が含まれていてもよい。
<分離装置の説明>
ここで、図2を参照して、分離装置10の詳細を説明する。分離装置10は、低沸点分離器12と、高沸点分離器14と残渣濃縮器15と精製器16から構成される。また、分離装置10の入口10iと低沸点分離器12の間は配管L0で連通されている。低沸点分離器12と高沸点分離器14は配管L1で連通されている。低沸点分離器12の分離残留液は配管L1で高沸点分離器14まで移送される。また低沸点分離器12からのベーパー状分離液は配管L2で取り出される。このベーパー状分離液が廃液Aである。廃液Aはレジスト剥離液中の水の大部分である。
高沸点分離器14は残渣濃縮器15との間を配管L3と配管L4で連通されている。高沸点分離器14の分離残留液は配管L3で残渣濃縮器15に移送される。また残渣濃縮器15からのベーパー状分離液は配管L4で再度高沸点分離器14に送られる。高沸点分離器14からのベーパー状分離液は配管L5で精製器16に移送される。
精製器16からは分離残留液を配管L6で取り出す。この時の分離残留液はレジスト剥離液中の複数の溶剤の混合液である。また、精製器16のベーパー状分離液は配管L7で還流タンク17に移送される。還流タンク17からは、配管L11によって廃液Bが取り出される。この廃液Bは主溶剤成分より低沸点である変性した溶剤および水分である。還流タンク17の残りは、配管L10を介して再び精製器16の頂上付近に還流される。また配管L7からは分岐管を引き出して真空ポンプVPが配置されている。
以上のように構成された分離装置10についてその動作を説明する。分離装置10には、使用済みレジスト剥離液が導入される。使用済みレジスト剥離液は、レジスト剥離液と、剥離されたレジスト成分と、アルミニウムやSiOといったパターン形成された膜構成物質(無機固形物)が混合状態になっている。すなわち、分離装置10には、水と、溶剤および添加剤と、レジスト成分および無機固形物の混合物が配管LXを通じて導入される。
分離装置10の初段には低沸点分離器12が設置されている。低沸点分離器12は、ステンレス製の筒状形状をしており、図示しない加熱器(リボイラー)を付属しており、予め熱交換器で40℃から60℃に加温された回収槽からの使用済みレジスト剥離液は前記加熱器を介して低沸点分離器12に導入される。
この、低沸点分離器12は、グラスウール等の断熱材で覆われている。低沸点分離器12の内部は常圧で、塔底で略115℃から140℃、塔頂で85℃から115℃が好適であり、より好ましくは、塔底で120℃から135℃、塔頂で90℃から110℃に加熱されている。ここでは主として使用済みレジスト剥離液中の低沸点物である水分を気化し粗分離する。後段の高沸点分離器14内では、減圧昇温にされるため、多量の水分は完全に気化し、高沸点分離器14の大部分の容積を占めてしまい、より沸点の高い材料の分離効率が低下するからである。したがって、低沸点分離器12からのベーパー状分離液である廃液Aはほぼ水分である。気化分離された水分は配管L2によって廃液Aとして取り出される。
低沸点分離器12の分離残留液は、図示しない加熱器(リボイラー)によって、略120℃〜150℃に加熱され、配管L1を介して高沸点分離器14に移送される。配管L1は、周囲をグラスウール等の断熱材で覆われている。そして配管L1中の分離残留液は、略115℃から140℃に保温される。配管L1を保温する断熱材を配管保温手段HL1とよぶ。分離残留液は、使用済みレジスト剥離液となる際に空気中の炭酸ガスを吸収している場合がある。この炭酸ガスは、溶剤(例えばモノエタノールアミン等)と反応すると炭酸塩が生成する。
この炭酸塩は、所定温度以下では炭酸ガスを吸収しやすく分離しにくいため、以後の高沸点分離工程では溶剤と共に分離される。この炭酸塩が混入した溶剤を再度レジスト剥離液として利用すると、剥離性の機能が損われ、剥離不良が発生し、残渣残り等基板不良の原因となる。低沸点分離器12の分離残留液の移送の際に配管L1を120℃から150℃に保温するのは、溶剤と炭酸ガスの反応を防止するためである。また、低沸点分離器12の分離残留液の移送の際に配管L1の内側へのスケーリング防止や、使用済みレジスト剥離液中のレジスト成分の析出防止のためである。
高沸点分離器14は、低沸点分離器12同様ステンレス製の筒状をしている。周囲も同様に電気ヒータ等で加熱され、グラスウール等の断熱材でおおわれている。高沸点分離器14の中は、真空ポンプVPによって1.9から2.1kPa(14から16Torr)程度に減圧され、塔頂90℃から110℃、塔底95℃から115℃での温度調整をしている。この環境下では溶剤は気化分離する。もちろん、残留している水および炭酸ガスも同時に気化分離する。
これらのベーパー状分離液は配管L5によって精製器16に移送される。配管L5は配管L1同様、周囲を断熱材で覆い略90℃から110℃で保温される。配管L5を保温するのは配管保温手段HL5である。配管保温手段HL5の配設は、溶剤と炭酸ガスの反応を防止するためである。また、配管L5内は、精製器16と還流タンク17の間の配管L7に配設された、系内の減圧手段である真空ポンプVPによって減圧される。また、真空ポンプVPによる減圧は高沸点分離器14内にまでおよぶ。高沸点分離器14からのベーパー状分離液は、減圧保温された配管L5内部を通って精製器16に移送される。
高沸点分離器14内に残留する分離残留液は、レジスト成分、添加剤および無機固形物である。これらは配管L3を介して残渣濃縮器15に移送される。残渣濃縮器15は、配管L3から送られた分離残留液から、減圧下で125℃以下のものを再度気化分離し、気化分離されたものを配管L4で高沸点分離器14に戻す。なお、ここで高沸点分離器14に戻されるのは、水と溶剤である。
したがって、残渣濃縮器15から配管L8を介して得られるレジスト濃縮液はほぼレジスト成分、添加剤と無機固形物である。なお、無機固形物からは銅や金、銀といった貴金属が含まれる場合もあり、このレジスト濃縮液からこれらの無機固形物を分離再利用してもよい。また、残渣濃縮器15には、配管L1から低沸点分離器12の分離残留液を直接導入できるバルブV20、配管L9、バルブV21も配設されている。これは、残渣濃縮器15を洗浄する際に用いる。
高沸点分離器14からのベーパー状分離液は精製器16に移送される。精製器16もステンレス製の筒状形状をしている。また、周囲も蒸気等で加熱され、グラスウール等の断熱材で覆われている。高沸点分離器14からのベーパー状分離液は、精製器16の中ほどに放出される。精製器16内は図示しないが加熱器(リボイラー)で80℃から90℃、精製器16中段部で65℃から90℃、精製器16塔頂では25℃から32℃で温度調整される。さらに真空ポンプVPによって1.9から2.1kPa(14から16Torr)程度に減圧されている。ここでは、溶剤は沸点以下の温度になるので、液化し分離残留液として配管L6を介して回収される。この分離残留液がレジスト剥離再生液である。すなわち、レジスト剥離再生液とは複数の溶剤の混合物をいう。
一方、水分と炭酸ガスおよび変性した溶剤はベーパー状分離液として配管L7によって還流タンク17へ移送される。この配管L7も、配管L5、配管L1同様、周囲を断熱材で覆われ略120℃から150℃に保温される。配管L7に配設される配管保温手段は、配管保温手段HL7と呼ぶ。還流タンク17からは、水と炭酸ガスおよび変性した溶剤を配管L11で廃液Bとして取り出し、一部は再び配管L10を介して精製器16に戻す。
図1を再度参照して、以上のように廃液Aおよび廃液Bは主として水分が大部分である。しかし、気化分離におけるプロセスでは、沸点以下の物質であってもミストとなって本来分離残留液で残るべき物質がベーパー状分離液として分離される場合がある。したがって、廃液Aおよび廃液Bは、水といっても、変性した溶剤成分やレジスト成分また炭酸塩などを含んでいる。このような水は、そのままか外部に放出はできず、排水設備に導入して処理する。
この場合においても、BOD(Biochemical Oxygen Demand:生物化学的酸素要求量)、COD(Chemical Oxygen Demand:化学的酸素要求量)、TOC(Total Organic Carbon:全炭素濃度)といった環境指数の各項目について負荷が掛かる導入条件が厳しい場合は、その前段で前処理を行うことが必要である。
そこで、本発明のレジスト剥離液の再生装置1では、廃液Aおよび廃液Bを濃縮する濃縮装置30が設けられる。
分離装置10から排出された廃液Aおよび廃液Bは、配管L2およびL11を介して一度排水槽31に貯留される。排水槽31には、センサ手段41が設置されている。ここでは、BOD、COD、TOCといった環境指数の各項目について測定できる測定器が配置されている。なお、これらの環境指数の測定には光学的透過度を用いてもよい。
この排水槽31の廃液は、ポンプP1によって配管L21を介して凝縮水と残留液に分離する濃縮装置30に移送される。濃縮装置30は、廃液を100℃から130℃程度にして循環させながら、廃液に含まれる水分との沸点の差で水分を蒸発させ加圧昇温して蒸気化させる。これが廃液の温度を上昇させる熱源となる。また、熱交換部での廃液との熱交換により、蒸気は凝縮して処理水として分離、排出され、廃液中の変性した溶剤成分等は濃縮される。濃縮装置30は、例えば、クリスタルエンジニアリング株式会社製のHP−VFC型濃縮装置を好適に利用することができる。
濃縮装置30で、濃縮された残留液は配管L22を介して残留液槽45に送られる。また、凝縮された廃液Aおよび廃液Bは凝縮水と呼ぶ。凝縮水は、排水槽31の廃液から、混在している変性した溶剤成分やレジスト成分また炭酸ガスといった成分が大幅に除外されている。
濃縮装置30で得た凝縮水は、配管L24を介して排水槽32に送られる。排水槽32にもセンサ手段42が配設されている。ここで、BOD、COD、TOC、pHといった環境指数が所定の値以下であれば、配管L30を介して次段の排水設備40に送られる。もし、pHが7から大きく変わっているようであれば、中和剤を投入し、ほぼpH7にして次段の排水設備40に送る。このpHの調整はpH調整手段43が行う。なお、センサ手段42には光学的透過度を用いる装置が含まれる。
排水槽32で測定されたpH以外の環境指数が、所定の値に達していない場合は、凝集水は、配管L26を介して残留液槽45に破棄される。これは、次工程の排水設備40の処理負荷を下げるためである。また、排水槽32で測定された環境指数が、所定の値に達していない場合は、排水槽31に再度戻してもよい。したがって、排水槽32と排水槽31の間には、配管L28と戻しポンプP2が設けられていてもよい。なお、排水槽31に戻すということは、再度濃縮装置30に戻すことと同義である。なお、センサ手段42に光学的透過度を用いた場合は、光学的透過度が所定値より低いことで、排水槽31に戻す判断を行ってもよい。
なお、センサ手段42では光学的透過度を測定する透過度計を配設してもよい。すなわち、凝縮水の光学的透過度が所定の値より低い場合は、凝縮水中に不純物が残留していると判断し、再度濃縮装置30に返す。
以上のように本発明のレジスト剥離液の再生装置1では、使用済みレジスト剥離液から気化分離させた水分を濃縮装置30で濃縮し、有機溶媒などの汚染物を取り除いた後、後段に排出でき、その後段の排水設備40の処理に悪い影響を与えないような排水基準まで排水の質を良化させることができる。
本発明のレジスト剥離液の再生装置および再生方法は、フォトリソグラフィを利用して配線パターンなどを形成する工程を有する工場における、レジスト剥離液の再生利用に好適に利用することができる。
1 再生装置
10i 入口
10 分離装置
12 低沸点分離器
14 高沸点分離器
15 残渣濃縮器
16 精製器
17 還流タンク
30 濃縮装置
31、32 排水槽
40 排水設備
41、42 センサ手段
43 pH調整手段
45 残留液槽
50 回収槽
52 ポンプ
HL1、HL5、HL7 配管保温手段
LX、L0、L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8、L9 配管
L10、L11 配管
L21、L22、L23、L24、L26、L28、L30 配管
VP 真空ポンプ

Claims (8)

  1. レジストの剥離に用いられ、少なくとも溶剤と水とレジスト成分を含む使用済みレジスト剥離液から、
    前記水の一部を廃液Aとして気化分離し取り出す低沸点分離工程と、
    前記低沸点分離工程の分離残留液を気化分離し、前記レジスト成分を含むレジスト分離残留液と、前記溶剤と前記水の残りを分離液として取り出す高沸点分離工程と、
    前記高沸点分離工程の分離液から他の低沸点成分と前記水の残りを合わせて廃液Bとして気化分離し、分離残留液をレジスト剥離再生液として取り出す精製工程を有し、
    前記廃液Aと前記廃液Bをさらに濃縮し、凝縮水と残留液に分離する濃縮工程を有することを特徴とするレジスト剥離液の再生方法。
  2. 前記濃縮工程で分離された凝縮水の光学的透過度を測定する工程を更に有し、
    前記光学的透過度が所定の値より低い場合は、前記濃縮工程で分離された凝縮水を再び前記濃縮工程に戻すことを特徴とする請求項1に記載されたレジスト剥離液の再生方法。
  3. 前記低沸点分離工程の分離残留液が、前記低沸点分離工程から前記高沸点分離工程まで移送される際に保温されながら移送されることを特徴とする請求項1または2の何れか1の請求項に記載されたレジスト剥離液の再生方法。
  4. 前記高沸点分離工程の分離液が、前記高沸点分離工程から前記精製工程まで移送される際に、減圧されなおかつ保温されながら移送されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1の請求項に記載されたレジスト剥離液の再生方法。
  5. レジストの剥離に用いられ、少なくとも溶剤と水とレジスト成分を含む使用済みレジスト剥離液から、
    前記水の一部を廃液Aとして気化分離し取り出す低沸点分離器と、
    前記低沸点分離器の分離残留液を気化分離し、前記レジスト成分を含むレジスト分離残留液と、前記溶剤と前記水の残りを分離液として取り出す高沸点分離器と、
    前記高沸点分離器の分離液から前記水の残りを廃液Bとして気化分離し、分離残留液をレジスト剥離再生液として取り出す精製器と、
    前記廃液Aと前記廃液Bをさらに濃縮し、凝縮水と残留液に分離する濃縮装置を有することを特徴とするレジスト剥離液の再生装置。
  6. 前記濃縮装置からの凝縮水を貯留する排水槽と、
    前記排水槽に貯留された前記凝縮水の光学的透過度を測定するセンサ手段を更に有し、
    前記光学的透過度が所定の値より低い場合は、前記排水槽中の前記凝縮水を戻すための戻しポンプを有し、前記凝縮水を再び前記濃縮装置に戻すことを特徴とする請求項5に記載されたレジスト剥離液の再生装置。
  7. 前記低沸点分離器の分離残留液を、前記低沸点分離器から前記高沸点分離器まで移送する配管には、前記配管を保温する配管保温手段が配設されていることを特徴とする請求項5または6の何れかの請求項に記載されたレジスト剥離液の再生装置。
  8. 前記高沸点分離器の分離液を、前記高沸点分離器から前記精製器まで移送する配管には、前記配管内を減圧する減圧手段と、前記配管を保温する配管保温手段が配設されていることを特徴とする請求項5乃至7の何れか1の請求項に記載されたレジスト剥離液の再生装置。
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