JP2014076745A - 車両の高電圧ハーネス保護構造 - Google Patents

車両の高電圧ハーネス保護構造 Download PDF

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Abstract

【課題】高電圧ハーネスが部分的に位置決めされながらエンジンルームに配設される車両において、車両前方から衝撃荷重が加えられたときにおける高電圧ハーネスの損傷を抑制する。
【解決手段】エンジンルームに配設されたベース部材16に、高電圧ハーネス36におけるベース部材16の後方を通る部分を位置決めする位置決め部74を備えたガイド部材60を取り付ける。ガイド部材60の形状は、位置決め部74に後方から荷重が加えられたときにガイド部材60における位置決め部74を含む所定の部分82が残りの部分に対して前側へ相対移動するように屈曲変形可能な形状とし、該屈曲変形によって、高電圧ハーネス36における位置決め部74で位置決めされた部分が、前後の部材間に挟まれることのない安全スペースSへ導かれるように、ガイド部材60を配設する。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両のエンジンルームに配設される高電圧ハーネスを保護するための構造に関する。
ハイブリッド車や電気自動車では、例えば、バッテリとPCU(Power Control Unit)との間での電力の伝送、PCUからパワーユニットのモータへの電力の伝送、パワーユニットのジェネレータからPCUへの電力の伝送、PCUからカーエアコン用電動コンプレッサへの電力の伝送など、200ボルト以上の高電圧での電力伝送に高電圧ハーネスが用いられる。
例えば特許文献1に開示されているように、この種の車両のエンジンルームにおいて、パワーユニットやPCU等に接続される高電圧ハーネスは、クリップ等の位置決め部材により部分的に位置決めされながら所定の経路を通るように配設される。
特開2007−135303号公報
ところで、上記のように高電圧での電力伝送に用いられる高電圧ハーネスは、信号伝送用のハーネスよりも安全面の要求が厳しく、車両が衝突したときであっても破断しないように保護することが求められる。
しかしながら、例えば車両の前方衝突時に、PCUやパワーユニット等と共に高電圧ハーネスがダッシュパネル等の後方部材に対して相対的に後方へ移動すると、高電圧ハーネスの一部がその周辺部材と後方部材とによって挟まれて損傷することがある。特に、高電圧ハーネスにおいて位置決め部材により固定された部分は、部材間に挟まれたときに応力が集中しやすいため、損傷しやすくなる問題がある。
そこで、本発明は、高電圧ハーネスが部分的に位置決めされながらエンジンルームに配設される車両において、車両前方から衝撃荷重が加えられたときにおける高電圧ハーネスの損傷を抑制することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、
エンジンルームに配設されたベース部材と、エンジンルームにおいて前記ベース部材の後方を通るように配設された高電圧ハーネスと、を備えた車両の高電圧ハーネス保護構造であって、
前記ベース部材に、前記高電圧ハーネスにおける前記ベース部材の後方を通る部分を位置決めする位置決め部を備えたガイド部材が取り付けられ、
該ガイド部材は、
前記位置決め部に後方から荷重が加えられたときに、前記ガイド部材における前記位置決め部を含む所定の部分が残りの部分に対して前側へ相対移動するように屈曲変形可能な形状を有し、且つ、
該屈曲変形によって、前記高電圧ハーネスにおける前記位置決め部で位置決めされた部分が、前後の部材間に挟まれることのない安全スペースへ導かれるように配設されていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、
前記安全スペースは、前記位置決め部に隣接した位置において前方に凹入するように前記ベース部材の後面部に形成された凹部に対応する空間で構成されていることを特徴とする。
なお、ここでいう「凹部に対応する空間」は、凹部内の空間のみならず、凹部内の空間から前後方向に直角な任意の方向(例えば上方、下方または側方)に連続する周辺空間を含むものとする。
さらに、請求項3に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の発明において、
前記ガイド部材の縁部における前記屈曲変形の屈曲部となり得る位置に、前記屈曲変形を促進するためのノッチ部が設けられていることを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明によれば、エンジンルームにおいて、高電圧ハーネスにおけるベース部材の後方を通る部分が、該ベース部材に取り付けられたガイド部材の位置決め部で位置決めされている場合において、例えば車両の前方衝突時等に、車両前方から衝撃荷重が加えられることで、ベース部材と共にガイド部材及び高電圧ハーネスがダッシュパネル等の後方部材に対して相対的に後方へ移動して、前記位置決め部に後方から荷重が加えられたときに、ガイド部材が屈曲変形することで、ガイド部材における位置決め部を含む所定の部分が残りの部分に対して前側へ相対移動し、これにより、位置決め部で位置決めされたハーネス部分が安全スペースへ導かれる。そのため、このハーネス部分がその前方の周辺部材と後方部材との間に挟み込まれることを防止することができ、これにより、高電圧ハーネスの損傷を抑制することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、ベース部材の後面部に形成された凹部に対応する空間を前記安全スペースとして利用することで、高電圧ハーネスの損傷を効果的に抑制することができる。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、ガイド部材縁部の前記屈曲変形の屈曲部となり得る位置にノッチ部が設けられているため、このノッチ部を起点として屈曲部が形成されやすくなり、ガイド部材の屈曲変形による高電圧ハーネスの保護を確実に実現することができる。
本発明の一実施形態に係る高電圧ハーネス保護構造を備えた車両を示す平面図である。 エンジンルームに搭載されたパワーユニット及びPCUを示す平面図である。 図2に示すパワーユニット及びPCUを後方から見た図である。 パワーユニット後方を通る高電圧ハーネス部分及びその周辺部を斜め後上方から見た斜視図である。 図4に示す高電圧ハーネスを位置決めするガイド部材を示す平面図である。 ガイド部材が屈曲変形した状態を示す図4と同様の斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明において、「前」、「後」、「前後」、「右」、「左」、「左右」等の方向を示す用語は、特段の説明がある場合を除いて、車両の進行方向を「前」とした場合の方向を指すものとする。
図1に示すように、本実施形態に係る高電圧ハーネス保護構造を備えた車両1は、前席4,5と後席6とが設けられた車室2と、車室2の前方にダッシュパネル20により隔てられて配設されたエンジンルーム10とを備えている。
エンジンルーム10には、エンジン14とトランスアクスル16とで構成されたパワーユニット12が搭載されている。パワーユニット12は、マウント部材(図示せず)を介してフロントサイドフレームに固定されている。
トランスアクスル16の各構成部材の図示は省略するが、トランスアクスル16は、変速機及び差動装置に加えて、走行用駆動源としてのモータと、エンジン14の動力により発電を行うジェネレータとを備えている。
すなわち、車両1は、走行用駆動源としてエンジン14とトランスアクスル16のモータとを併せ持ったハイブリッド車であり、エンジン14又はモータの少なくとも一方の動力は、トランスアクスル16の変速機及び差動装置により減速されて駆動輪(図示せず)に伝達される。
車両1の発進時は、後席6の後方に配設されたバッテリ22から供給される電力によりトランスアクスル16のモータが駆動され、モータ走行が行われる。また、車両1の通常走行時には、主にエンジン14の動力が走行用駆動源として利用されるが、エンジン14の動力の一部はトランスアクスル16のジェネレータでの発電に利用され、この発電により生じた電力によりトランスアクスル16のモータが駆動されて、このモータの動力が補助的に走行用駆動源として利用される。さらに、車両1の減速時には、トランスアクスル16のモータが回生ブレーキとして機能し、このときにモータで発生する電力はバッテリ22の充電に利用される。
エンジンルーム10において、トランスアクスル16の上方には、PCU(Power Control Unit)18が配設されている。PCU18は、昇圧コンバータ及びインバータ(いずれも図示せず)等を備えており、車両1の電気システムを制御するように構成されている。
図2及び図3に示すように、PCU18は、ブラケット28を介して例えばフロントサイドフレーム等の車体100に固定されている。PCU18は、車両1の前方衝突時に容易にブラケット28に対して後方へ相対移動可能なようにブラケット28に取り付けられている。また、PCU18は、パワーユニット12よりも遙かに軽量である。これらの理由により、車両1の前方から衝撃荷重が加えられたとき、PCU18は、パワーユニット12よりも先に後方へ移動するようになっており、これにより、PCU18の保護が図られている。
PCU18には、複数の接続口42,44,46,48が設けられており、各接続口42,44,46,48に、200ボルト以上の高電圧での電力伝送に用いられる高電圧ハーネス30,32,34,36が接続されている。
具体的に、高電圧ハーネス30は、PCU18の後面部に設けられた接続口44とバッテリ22とを接続しており、これにより、バッテリ22の出入力がPCU18により制御可能となっている。
高電圧ハーネス32は、PCU18の車幅方向内側(右側)の側面部に設けられた接続口42と、エンジン14の前面に固定されたカーエアコン用電動コンプレッサ24とを接続している。これにより、電動コンプレッサ24への電力供給がPCU18により制御可能となっている。
高電圧ハーネス32は、図2及び図3において部分的に省略して図示されているが、複数の位置決め用クリップ及びプロテクタ26等の位置決め部材によって部分的に位置決めされながら所定の経路を通るように配設されている。具体的に、高電圧ハーネス32は、PCU18の接続口42からトランスアクスル16の上面部に向かって後方且つ下方へ車幅方向外側(左側)に迂回しながら延びた後、トランスアクスル16上をトランスアクスル16の前端部に至るまで前方へ延び、さらに車幅方向内側(右側)へ延びながらパワーユニット12の前面側に回り込んで電動コンプレッサ24に接続されている。このように、高電圧ハーネス32は、後方および車幅方向外側(左側)に迂回した経路を通ることで余長を持って配設されており、これにより、エンジン14の振れを吸収可能となっている。
なお、トランスアクスル16の上面部は、多数の凸凹(図示せず)を有するが、概略的には前後方向中央部から前方および後方に向かってそれぞれ徐々に低くなるような形状となっている。また、プロテクタ26は、後述のガイド部材60を介してトランスアクスル16の上面部に固定されており、高電圧ハーネス32におけるトランスアクスル16上を車幅方向に延びる部分と、この部分の車幅方向内側端部(右側端部)から前方に向かって屈曲する部分とを位置決め且つ保護している。
高電圧ハーネス34は、PCU18の後面部において前記接続口44の車幅方向外側(左側)に隣接して設けられた接続口46と、トランスアクスル16上面における前部に設けられた前記ジェネレータの接続口(図示せず)とを接続している。これにより、トランスアクスル16のジェネレータで発電された電力をPCU18に伝送可能となっている。
高電圧ハーネス34は、図2及び図3において部分的に省略して図示されているが、PCU18の接続口46からトランスアクスル16の上面部に向かって斜め後下方へ車幅方向内側(右側)に迂回しながら延びた後、トランスアクスル16上を前方へ延びてトランスアクスル16上面の前記接続口に接続されている。図3に示すように、高電圧ハーネス34におけるPCU18の接続口46から下方へ延びる部分の下端近傍部は位置決め用クリップ54により位置決めされている。この位置決め用クリップ54は、トランスアクスル16の上面後端部に固定された支持部材58に、ブラケット56を介して支持されている。なお、図2では、位置決め用クリップ54及びブラケット56の図示を省略している。
高電圧ハーネス36は、PCU18の後面部において前記接続口46の車幅方向外側(左側)に隣接して設けられた接続口48と、トランスアクスル16の後面部に設けられた前記モータの接続口50とを接続している。これにより、トランスアクスル16のモータへの電力供給がPCU18により制御可能となっている。
具体的に、高電圧ハーネス36は、PCU18の接続口48から後方かつ車幅方向内側(右側)に向かって斜め下方に延びて前記高電圧ハーネス34と共に結束された後、ガイド部材60により位置決めされながらトランスアクスル16の後方を通るように更に斜め後下方に延びて、その下端部から後方かつ車幅方向外側(左側)へ迂回した後、前方へ延びてトランスアクスル16の接続口50に接続されている。高電圧ハーネス36の下端部およびトランスアクスル16の接続口50は、トランスアクスル16の後面部に固定されたカバー52により後方から覆われており、これにより、車両1の前方衝突時等において、高電圧ハーネス36とトランスアクスル16との接続部がダッシュパネル20等の後方部材に接触して損傷することを防止できるようになっている。
図4に示すように、ガイド部材60は、それぞれ位置決め部として機能する上下一対の位置決め用クリップ73,74を備えており、これらの位置決め用クリップ73,74により、高電圧ハーネス36におけるトランスアクスル16の後方を通る部分が位置決めされるようになっている。これらの位置決め用クリップ73,74は、例えば金属製のC形クリップであり、高電圧ハーネス36における位置決め用クリップ73,74で保持された部分は、高電圧ハーネス36の長さ方向以外のあらゆる方向への移動が規制されるようになっている。
なお、図4及び図6では、前記カバー52の図示を省略している。また、図4及び図6では、高電圧ハーネス34、位置決め用クリップ54及びブラケット56の図示も省略しており、支持部材58の取付位置を二点鎖線で示している。
図3に示すように、高電圧ハーネス36における下側の位置決め用クリップ74で位置決めされた部分は、前記カバー52よりも上側に露出するように配設されている。そのため、例えば前方衝突時等において、PCU18及びパワーユニット12と共に高電圧ハーネス36がダッシュパネル20等の後方部材に対して相対的に後方へ移動したとき、高電圧ハーネス36における下側の位置決め用クリップ74で位置決めされた部分が、トランスアクスル16と後方部材との間に挟み込まれて損傷する懸念がある。
この問題を解消するため、本実施形態では、高電圧ハーネス36における位置決め用クリップ74で位置決めされた部分を破断させない程度で且つ所定以上の荷重が後方から位置決め用クリップ74に加えられたときに、ガイド部材60が、このハーネス部分を前後の部材間に挟まれることのない安全スペースSへ導くように構成されている。
図4に示すように、安全スペースSは、位置決め用クリップ74の車幅方向外側(左側)に隣接した位置において前方に凹入するようにトランスアクスル16の後面部に形成された凹部17に対応する空間で構成されている。より具体的に説明すると、この凹部17は、トランスアクスル16の後部を上下方向に貫通する溝状に形成されており、この凹部17内の空間と該空間の上方に連続する周辺空間とで安全スペースSが構成されている。この安全スペースSには、ダッシュパネル20等の後方部材が入り込めないため、ガイド部材60により安全スペースSに導かれた高電圧ハーネス36部分は、前後の部材間に挟まれることが回避されて、破断しないように確実に保護される。
図5に示す平面図を参照しながら、ガイド部材60の構成について説明する。
ガイド部材60は、例えば金属製の板状部材である。ガイド部材60は、トランスアクスル16の上面後端部に例えばボルトで固定される固定部68と、該固定部68から斜め後下方に延びるように設けられトランスアクスル16に固定されない非固定部69とを有する。すなわち、ガイド部材60は、下端部が自由端となるようにトランスアクスル16に固定される。
ガイド部材60の固定部68は例えば矩形に形成されている。この固定部68には、例えば一対のボルト挿通穴63,64が設けられており、該ボルト挿通穴63,64に挿通されるボルトにより、ガイド部材60がトランスアクスル16に固定されるようになっている。また、固定部68には、前記プロテクタ61をガイド部材60に固定するために用いられるボルト挿通穴61と例えば略矩形の係止用穴62とが設けられている。そして、プロテクタ26の下面から下方に突出する係止用突起が係止用穴62に嵌め込まれるとともに、ガイド部材60のボルト挿通穴61とこれに対応してプロテクタ26に設けられたボルト挿通穴とに下側から挿通されたボルトが締め付けられることで、ガイド部材60にプロテクタ26が固定される。固定部68の車幅方向外側端部(左側端部)には、例えばL字状のブラケット82を介して前記上側の位置決め用クリップ73が固定される(図4参照)。
ガイド部材60の非固定部69は、なだらかな屈曲部70を挟んで固定部68の後端部に連なっている。非固定部69は、後方に向かって先細りになり且つ車幅方向外側(左側)に傾斜した形状を有する。非固定部69の下端部には、前記下側の位置決め用クリップ74を取り付けるために用いられる例えば略矩形の係止用穴67が設けられている。下側の位置決め用クリップ74は、該クリップ74から前方に突出するように設けられた係止用突起(図示せず)がガイド部材60の係止用穴67に嵌め込まれた状態で、該係止用穴67の周縁部に例えば溶接により固定される(図4参照)。
また、ガイド部材60には、例えば一対の凹部65,66が、前記屈曲部70を横切って固定部68から非固定部69にかけて延びるように形成されている。これにより、ガイド部材60における屈曲部70の周辺部の剛性が高められており、この部分での変形が抑制されるようになっている。
上述のようにガイド部材60の下端部は自由端であり、この自由端部分に位置決め用クリップ74が固定されているため、位置決め用クリップ74に後方から荷重が加えられたとき、非固定部69で屈曲変形が生じやすくなっている。より具体的には、このとき、非固定部69における前記凹部65,66により剛性が高められた部分よりも先端側の部分で屈曲しやすくなっている。本実施形態では、このガイド部材60の屈曲変形を利用して、高電圧ハーネス36における位置決め用クリップ74で位置決めされた部分を安全スペースSへ導くようにしている。
ガイド部材60の前記屈曲変形を確実に実現するために、ガイド部材60の縁部における前記屈曲変形の屈曲部となり得る位置に、前記屈曲変形を促進するためのノッチ部71,72が設けられている。具体的には、ガイド部材60の非固定部69における車幅方向外側(左側)の縁部と車幅方向内側(右側)の縁部にそれぞれノッチ部71,72が形成されている。これにより、位置決め用クリップ74に後方から荷重が加えられたときに、一対のノッチ部71,72を起点として、これらのノッチ部71,72間を結ぶ直線状の屈曲部80が形成されて、この屈曲部80に沿って平面視における山折りの向きでガイド部材60が屈曲変形するようになっている。また、車幅方向外側(左側)のノッチ部71は内側のノッチ部72に比べて前側に設けられている。そのため、前記屈曲部80は、前方に向かって車幅方向外側(左側)に傾斜した方向に沿って形成される。
屈曲部80に沿った前記屈曲変形が生じるとき、ガイド部材60における屈曲部80よりも先端側の部分(以下、「可動部」という)82は、位置決め用クリップ74と共に、ガイド部材60における残りの部分に対して前側且つ車幅方向外側(左側)へ相対移動する。また、上述したように、ガイド部材60は、位置決め用クリップ74が安全スペースSの車幅方向内側(右側)に隣接するように配設されている。したがって、図6に示すように、屈曲部80に沿った前記屈曲変形が生じるとき、高電圧ハーネス36における位置決め用クリップ74で位置決めされた部分は、ガイド部材60の可動部82及び位置決め用クリップ74と共に、ガイド部材60における残りの部分に対して前側且つ車幅方向外側(左側)へ相対移動し、確実に安全スペースSへ導かれる。
よって、例えば車両の前方衝突時等に、パワーユニット12と共にガイド部材60及び高電圧ハーネス36がダッシュパネル20等の後方部材に対して相対的に後方へ移動して、図4に示すように、位置決め用クリップ74に後方から荷重Fが加えられたときに、図6に示すように、高電圧ハーネス36における位置決め用クリップ74で位置決めされた部分は、上述のガイド部材60の屈曲変形により安全スペースSへ導かれる。安全スペースSに収容されたハーネス部分はトランスアクスル16とダッシュパネル20等の後方部材との間に挟み込まれることはないため、高電圧ハーネス36の損傷を効果的に抑制することができる。
ここで、位置決め用クリップ74に後方から荷重Fが加えられる場合の具体的な態様としては、位置決め用クリップ74又はこのクリップ74で位置決めされた高電圧ハーネス36部分の少なくとも一方にダッシュパネル20等の後方部材が接触する場合、PCU18がパワーユニット12よりも先に後方へ移動することにより高電圧ハーネス36に張力が生じたときに該高電圧ハーネス36が位置決め用クリップ74を前方へ押し込む場合、又は、これらの現象が組み合わされて生じた場合が挙げられる。
上記の高電圧ハーネス36に張力が生じる場合について具体的に説明する。図2、図4及び図6に示すように、下側の位置決め用クリップ74は上側の位置決め用クリップ73よりも後側に配設されている。また、高電圧ハーネス36における下側の位置決め用クリップ74よりもパワーユニット12の接続口50側における部分には、後方へ迂回した余長部分が設けられている。さらに、車両1の前方から衝撃荷重が加えられたとき、上述したようにPCU18はパワーユニット12よりも先に後方へ移動する。よって、このとき、高電圧ハーネス36は、パワーユニット12に対して相対的に後方へ移動するPCU18により引っ張られる。このとき、高電圧ハーネス36における下側の位置決め用クリップ74で位置決めされた部分及びその周辺のハーネス部分は、前記余長部分を解消させながら、上側の位置決め用クリップ73で位置決めされる部分に向かって前上方へ引っ張られるため、下側の位置決め用クリップ74には、高電圧ハーネス36から前方への荷重Fが加えられる。
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態では、走行用駆動源としてエンジンの動力とモータの動力とを用いるハイブリッド車について説明したが、本発明は、ハイブリッド車以外の車両、例えば電気自動車にも適用することができる。
また、上述の実施形態では、PCU18とトランスアクスル16とを接続する高電圧ハーネス36の保護構造について説明したが、本発明が適用される高電圧ハーネスの用途は特に限定されるものでない。
さらに、上述の実施形態では、安全スペースSとして、トランスアクスル16の後面部に形成された凹部17を利用する場合について説明したが、本発明において、安全スペースは、高電圧ハーネスが前後の部材間に挟み込まれることがないように構成された空間であれば、その空間の具体的構成は必ずしも限定されるものでない。
以上のように、本発明によれば、高電圧ハーネスが部分的に位置決めされながらエンジンルームに配設される車両において、車両前方から衝撃荷重が加えられたときにおける高電圧ハーネスの損傷を抑制することが可能となるから、高電圧ハーネスが用いられるハイブリッド車や電気自動車の製造産業分野において好適に利用される可能性がある。
1 車両
10 エンジンルーム
12 パワーユニット
14 エンジン
16 トランスアクスル(ベース部材)
17 凹部
18 PCU
20 ダッシュパネル(後方部材)
22 バッテリ
36 高電圧ハーネス
52 カバー
60 ガイド部材
68 固定部
69 非固定部
71,72 ノッチ部
74 位置決め用クリップ(位置決め部)
80 屈曲部
82 可動部
S 安全スペース

Claims (3)

  1. エンジンルームに配設されたベース部材と、エンジンルームにおいて前記ベース部材の後方を通るように配設された高電圧ハーネスと、を備えた車両の高電圧ハーネス保護構造であって、
    前記ベース部材に、前記高電圧ハーネスにおける前記ベース部材の後方を通る部分を位置決めする位置決め部を備えたガイド部材が取り付けられ、
    該ガイド部材は、
    前記位置決め部に後方から荷重が加えられたときに、前記ガイド部材における前記位置決め部を含む所定の部分が残りの部分に対して前側へ相対移動するように屈曲変形可能な形状を有し、且つ、
    該屈曲変形によって、前記高電圧ハーネスにおける前記位置決め部で位置決めされた部分が、前後の部材間に挟まれることのない安全スペースへ導かれるように配設されていることを特徴とする車両の高電圧ハーネス保護構造。
  2. 前記安全スペースは、前記位置決め部に隣接した位置において前方に凹入するように前記ベース部材の後面部に形成された凹部に対応する空間で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両の高電圧ハーネス保護構造。
  3. 前記ガイド部材の縁部における前記屈曲変形の屈曲部となり得る位置に、前記屈曲変形を促進するためのノッチ部が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両の高電圧ハーネス保護構造。
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