JP2007131237A - 高電圧ケーブルの保護構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両衝突時にケーブルに過大な衝撃が加わることを防止する高電圧ケーブルの保護構造を提供する。
【解決手段】高電圧ケーブルの保護構造は、ハイブリッド自動車に搭載され、互いに距離を隔てて配置された昇圧コンバータ63およびリヤ用インバータ67と、昇圧コンバータ63とリヤ用インバータ67との間で延びるケーブル71と、ケーブル71が延びる経路上の少なくとも一部の区間に設けられたプロテクタ21と、プロテクタ21の内側でケーブル71の周囲を取り囲み、ケーブル71が延びる方向に沿って自在に湾曲するフレキシブルチューブとを備える。ケーブル71に外力が加わる場合に、その外力はプロテクタ21およびフレキシブルチューブによって低減される。
【選択図】図2

Description

この発明は、一般的には、高電圧ケーブルの保護構造に関し、より特定的には、車両に搭載された電気部品間で延びる高電圧ケーブルの保護構造に関する。
従来の高電圧ケーブルの保護構造に関して、たとえば、特開2005−104387号公報(特許文献1)および特開2005−104386号公報(特許文献2)には、車両衝突時に、通電ケーブルの断線や損傷等を回避することにより、車両の安全性を高めることを目的としたハイブリッド車両の駆動装置が開示されている。
特許文献1では、発電用モータのステータコイルとインバータとを接続する通電ケーブルが、フロアトンネルを通って延びている。変速機を収容するギヤケースの表面には、2本の補強リブが設けられている。2本の補強リブの間には、通電ケーブルを収容するケーブル収容溝が形成されている。ギヤケースには、ケーブル収容溝を覆うように保護カバーが設けられている。
一方、特許文献2では、通電ケーブルがギヤケースに沿って配設されている。ギヤケースには、通電ケーブルを覆うように保護カバーが設けられている。特許文献1では、通電ケーブルの周囲が、ケーブル収容溝の表面と保護カバーとによって取り囲まれており、特許文献2では、ギヤケースの表面と保護カバーとによって取り囲まれている。
また、特開2004−82940号公報には、他の車載部品との干渉を極力抑えて、エンジンルーム内にPCU(Power Control Unit)を配置することを目的とした車両用電力変換装置が開示されている(特許文献3)。PCUは、インバータおよびコンバータを含む。特許文献3では、エンジンルーム内に配置されたPCUが、パワーケーブルにより、電圧の異なる2つの電源とモータジェネレータとに接続されている。
特開2005−104387号公報 特開2005−104386号公報 特開2004−82940号公報
上述の特許文献1および2では、ギヤケースの表面上に設けられたケーブル収容溝や保護カバーによって、車両衝突時における通電ケーブルの曲げ方向が予め設定されている。これにより、ギヤケースと車体との間における通電ケーブルの挟み込みを防止している。しかしながら、この場合、ギヤケースの表面上に通電ケーブルを回避させるためのスペースを確保する必要があり、このようなスペースを確保できない車両では、車両衝突時に通電ケーブルに過大な衝撃が加わることを避けられない。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、車両衝突時にケーブルに過大な衝撃が加わることを防止する高電圧ケーブルの保護構造を提供することである。
この発明に従った高電圧ケーブルの保護構造は、車両に搭載され、互いに距離を隔てて配置された第1および第2の電気部品と、第1の電気部品と第2の電気部品との間で延びるケーブルと、ケーブルが延びる経路上の少なくとも一部の区間に設けられた樹脂成形プロテクタと、樹脂成形プロテクタの内側でケーブルの周囲を取り囲み、ケーブルが延びる方向に沿って自在に湾曲するチューブ部材とを備える。ケーブルに外力が加わる場合に、その外力は樹脂成形プロテクタおよびチューブ部材によって低減される。
このように構成された高電圧ケーブルの保護構造によれば、ケーブルに加わる外力を樹脂成形プロテクタおよびチューブ部材によって低減するため、ケーブルの経路上にスペースを大きく確保することが難しい車両であっても、車両衝突時にケーブルに過大な衝撃が加わることを防止できる。また、樹脂成形プロテクタが設けられた区間では、樹脂成形プロテクタおよびチューブ部材による2重の保護構造となるため、ケーブルへの衝撃をより効果的に低減させることができる。
また好ましくは、ケーブルの全周は、上記区間で樹脂成形プロテクタにより取り囲まれている。
また好ましくは、樹脂成形プロテクタは、チューブ部材よりも大きい強度を有する。
また好ましくは、ケーブルは、樹脂成形プロテクタ内でケーブルが延びる方向に移動可能に設けられている。
また好ましくは、樹脂成形プロテクタは、ケーブルが延びる方向に沿って開口する開口部が形成され、ケーブルを収容する本体と、本体に取り付けられ、開口部を塞ぐ蓋体とを有する。
また、第1および第2の電気部品と略水平方向に距離を隔てた位置には、車両を構成し、剛体である部品が設置されている。樹脂成形プロテクタは、第1および第2の電気部品の少なくともいずれか一方と、部品との間に配置されている。
以上説明したように、この発明に従えば、車両衝突時にケーブルに過大な衝撃が加わることを防止する高電圧ケーブルの保護構造を提供することができる。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
(実施の形態1)
図1は、ハイブリッド自動車に搭載された高電圧システムのブロック図である。この発明の実施の形態1における高電圧ケーブルの保護構造は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関と、充放電可能な2次電池(バッテリ)とを動力源とするハイブリッド自動車に適用されている。
図1を参照して、ハイブリッド自動車には、2次電池51と、フロントモータジェネレータ52と、フロント用インバータユニット61と、リヤモータジェネレータ53と、リヤ用インバータユニット66とが搭載されている。フロント用インバータユニット61には、昇圧コンバータ63およびフロント用インバータ62が収容されている。リヤ用インバータユニット66には、リヤ用インバータ67が収容されている。
2次電池51と昇圧コンバータ63との間は、ケーブル83により接続されている。昇圧コンバータ63とフロント用インバータ62との間は、フロント用インバータユニット61の内部でケーブル84により接続されている。昇圧コンバータ63とリヤ用インバータ67との間は、ケーブル71により接続されている。ケーブル83、84および71は、それぞれ、プラスケーブルとマイナスケーブルとから構成されている。
フロント用インバータ62とフロントモータジェネレータ52との間は、ケーブル81により接続されている。リヤ用インバータ67とリヤモータジェネレータ53との間は、ケーブル82により接続されている。ケーブル81および82は、U相、V相、W相の3相ケーブルから構成されている。
図2は、この発明の実施の形態1における高電圧ケーブルの保護構造が適用されたハイブリッド自動車の平面図である。図1および図2を参照して、ハイブリッド自動車には、エンジン11を搭載するエンジンルーム13が形成されている。エンジンルーム13は、車両前方に形成されている。エンジンルーム13は、フロントバンパ16とダッシュボードパネル17との間に形成されている。ダッシュボードパネル17は、エンジンルーム13と車両室内との間を区画している。
エンジンルーム13には、フロント用インバータユニット61およびリヤ用インバータユニット66が、互いに距離を隔てて設置されている。フロント用インバータユニット61およびリヤ用インバータユニット66は、車両幅方向に並んでいる。リヤ用インバータユニット66とエンジン11とは、互いに距離を隔てて車両幅方向に隣り合っている。エンジン11とフロント用インバータユニット61との間には、リヤ用インバータユニット66が配置されている。フロント用インバータユニット61は、サイドボディ18に隣り合う位置に配置されている。リヤ用インバータユニット66とサイドボディ18との間には、フロント用インバータユニット61が配置されている。
エンジンルーム13には、さらに、剛体である部品としてのブレーキアクチュエータ12が設置されている。ブレーキアクチュエータ12は、ダッシュボードパネル17と、フロント用インバータユニット61およびリヤ用インバータユニット66との間に配置されている。ブレーキアクチュエータ12と、フロント用インバータユニット61およびリヤ用インバータユニット66とは、互いに距離を隔てて車両進行方向に並んでいる。ブレーキアクチュエータ12とエンジン11とは、互いに距離を隔てて車両幅方向に並んでいる。
フロントモータジェネレータ52は、エンジンの出力を補助し、フロントタイヤの駆動力を高める働きをしたり、減速時に、回生ブレーキによる発電を行なったりする。フロントモータジェネレータ52は、エンジン11の直下に配置されている。リヤモータジェネレータ53は、リヤタイヤを駆動したり、減速時に回生ブレーキによる発電を行なったりする。リヤモータジェネレータ53は、車両後方のリヤタイヤの車軸上に設置されている。
2次電池51は、発進時、加速時、登坂時などに、フロントモータジェネレータ52およびリヤモータジェネレータ53に電力を供給したり、減速時に、フロントモータジェネレータ52およびリヤモータジェネレータ53で回生発電した電力を蓄えたりする。2次電池51は、充放電可能な電池であれば特に限定されず、たとえば、ニッケル水素電池であっても良いし、リチウムイオン電池であっても良い。
2次電池51は、たとえば、車両後方に設けられたラゲージルームに配置されている。2次電池51は、フロントシートやリヤシートの下、フロントシートの運転席と助手席との間に設置されたセンターコンソールの下等に配置されていても良い。車両が3列シートの場合には、2次電池51は、セカンドシートやサードシートの下に配置されていても良い。
昇圧コンバータ63は、2次電池51からフロント用インバータ62もしくはリヤ用インバータ67への入力電力を昇圧したり、これらのインバータから2次電池51への入力電圧を降圧したりする。フロント用インバータ62およびリヤ用インバータ67は、昇圧コンバータ63で昇圧された直流電流を、モータ駆動用の交流電流に変換したり、ジェネレータで発電された交流電流を、2次電池51に充電するための直流電流に変換したりする。
昇圧コンバータ63による昇圧後の電流、つまりケーブル81、84、71および82に流れる電流は、500V以上の電圧を有する。昇圧コンバータ63による昇圧後の電流は、650V以上の電圧を有しても良い。2次電池51と昇圧コンバータ63との間に流れる電流、つまりケーブル83に流れる電流は、200V以上の電圧を有する。
ブレーキアクチュエータ12は、スキッドコントロールコンピュータからの制御信号により各ホイールシリンダへのブレーキ圧力を調整して、各ホイールの回転状態を制御し、各制御(ABS:anti-lock brake system、トラクションコントロール、ブレーキアシスト等)に応じた油圧回路の変更を行なう。
図3は、図2中のIII−III線上に沿ったエンジンルーム内の側面図である。図2および図3を参照して、フロント用インバータユニット61およびリヤ用インバータユニット66は、それぞれ、ブレーキアクチュエータ12に向い合う側面61bおよび66bを有する。側面61bと側面66bとは、同じ方向に面している。
昇圧コンバータ63とリヤ用インバータ67との間を接続するケーブル71は、フロント用インバータユニット61の側面61bからリヤ用インバータユニット66の側面66bに向かって延びている。ケーブル71は、フロント用インバータユニット61およびリヤ用インバータユニット66と、ブレーキアクチュエータ12との間の空間を通っている。
フロント用インバータユニット61とリヤ用インバータユニット66とは、プレート31および32によって互いに連結されている。ブレーキアクチュエータ12に面した位置に設けられたプレート31には、プロテクタ固定座33が設けられている。プロテクタ固定座33は、プレート31と別部材として設けられていても良いし、プレート31と一体に設けられていても良い。本実施の形態では、プレート31およびプロテクタ固定座33が、プロテクタ固定部材として機能している。
プロテクタ固定座33には、プロテクタ21が固定されている。プロテクタ21は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ブチルゴムまたはフッ素樹脂等を用いた樹脂成形により形成されている。プロテクタ21は、筒形状を有する。プロテクタ21の内側には、ケーブル71が挿通されている。プロテクタ21は、ケーブル71が延びる昇圧コンバータ63とリヤ用インバータ67との間の一部の区間に設けられている。
プロテクタ21は、少なくともケーブル71が挿通された状態で変形しない剛性を有する。プロテクタ21が設けられた区間では、ケーブル71が延びる経路がプロテクタ21によって決定されている。言い換えれば、プロテクタ21の形状は、設定するケーブル71の経路に合わせて決定される。
本実施の形態では、プロテクタ21が、ケーブル71が延びる側面61bと側面66bとの間の一部の区間に設けられている。プロテクタ21は、側面61bから所定の距離だけ離れた位置に位置決めされる一方端21pと、側面66bから所定の距離だけ離れた位置に位置決めされる他方端21qとを有する。一方端21pは、他方端21qよりも高い位置に設けられている。プロテクタ21は、一方端21pと他方端21qとの間で曲りながら延びている。このような形状を有するプロテクタ21により、ケーブル71の経路が、側面61bから側面66bに向けて鉛直下方向に向くように規定されている。
プロテクタ21は、ケーブル71の全周を取り囲むように設けられている。プロテクタ21は、フロント用インバータユニット61およびリヤ用インバータユニット66と、ブレーキアクチュエータ12との間の空間に配置されている。プロテクタ21は、フロント用インバータユニット61、リヤ用インバータユニット66およびブレーキアクチュエータ12等、ハイブリッド自動車の走行を支える機能部品から離間した位置に設けられている。
図4は、図3中のIV−IV線上に沿ったプロテクタの断面図である。図4を参照して、図中には、ケーブル71を構成するプラスケーブル72およびマイナスケーブル73が示されている。プラスケーブル72およびマイナスケーブル73は、それぞれ、図示しない絶縁被膜によって被覆された金属製の撚り線から形成されている。プラスケーブル72およびマイナスケーブル73には、プロテクタ21の内側でそれぞれのケーブルの周囲を取り囲むフレキシブルチューブ75が設けられている。フレキシブルチューブ75は、プロテクタ21よりも長い区間に渡って設けられている。フレキシブルチューブ75は、昇圧コンバータ63とリヤ用インバータ67との間に渡って設けられている。
フレキシブルチューブ75は、蛇腹が形成された表面を有する中空状のチューブである。フレキシブルチューブ75は、たとえばポリプロピレン等の樹脂材料から形成されている。フレキシブルチューブ75は、プロテクタ21とともにケーブル71に加わる衝撃を低減する役割の他、ケーブル71を振動から保護したり、ケーブル71と他の部品との干渉を回避する役割を果たす。
プロテクタ21は、フレキシブルチューブ75よりも大きい強度を有する。プロテクタ21およびフレキシブルチューブ75の強度は、以下の方法により測定される。まず、同じ長さ(挿通されたケーブル71が延びる方向の長さ)を有するプロテクタ21およびフレキシブルチューブ75を準備し、それぞれの両端を支持する。プロテクタ21およびフレキシブルチューブ75の支持端の中心にそれぞれ、同じ大きさの力を加える。力を加えた地点でのプロテクタ21およびフレキシブルチューブ75の撓み量を測定する。この場合に、プロテクタ21の撓み量は、フレキシブルチューブ75の撓み量よりも小さくなる。プロテクタ21とフレキシブルチューブ75との強度差は、それぞれを形成する材料の違いによって生じても良いし、形状の違いによって生じても良い。
プロテクタ21が、少なくともケーブル71が挿通された状態で変形しないのに対して、フレキシブルチューブ75は、ケーブル71が挿通された状態でケーブル71が延びる方向に沿って自在に湾曲する。つまり、ケーブル71が延びる経路が、フレキシブルチューブ75によって決定されることはない。
プロテクタ21は、開口部22hが形成された本体22と、開口部22hを塞ぐように本体22に取り付けられた蓋体23とを有する。本体22は、ケーブル71を収容する空間24を形成している。開口部22hは、ケーブル71が延びる方向に沿って連続して開口している。プロテクタ21には、ケーブル71が延びる方向に沿って開口する開口部22hが形成されている。本体22と蓋体23とは、樹脂成形部品同士の嵌め合いによって互いに固定されている。プロテクタ21は、鉛直方向に短く、水平方向に長い略矩形の断面形状を有する。開口部22hは、その略矩形の断面形状の相対的に長い辺に開口している。
ケーブル71は、プロテクタ21の内部でケーブル71が延びる方向に沿って移動可能に設けられている。プロテクタ21の内壁とケーブル71との間には、隙間が確保されている。
ハイブリッド自動車の製造工程時、昇圧コンバータ63とリヤ用インバータ67との間をケーブル71によって接続してから、そのケーブル71にプロテクタ21を取り付ける。この際、作業者は、本体22を作業者が取り付け易いケーブル71の適当な位置にまず設け、本体22に蓋体23を取り付ける。そして、プロテクタ21をケーブル71が延びる方向にスライド移動させ、図2および図3中のプロテクタ21が設けられる本来に位置に移す。最後に、プロテクタ21をプロテクタ固定座33に固定することで、プロテクタ21の取り付け作業が完了する。
すなわち、この発明の実施の形態1における高電圧ケーブルの保護構造の取り付け方法は、プロテクタ21をケーブル71に設けるステップと、ケーブル71が延びる方向にプロテクタ21をスライド移動させるステップとを備える。
図5は、図4中に示すプロテクタの変形例を示す断面図である。図5を参照して、本変形例では、プロテクタ21は、鉛直方向に短く、水平方向に長い略矩形の断面形状を有する。開口部22hは、その略矩形の断面形状の相対的に短い辺に開口している。このような構成により、図4中に示すプロテクタ21と比較して、開口部22hの開口面積をより小さく設定することができる。これにより、プロテクタ21の強度を向上させることができる。
プロテクタ21は、開口部22hが形成された本体22と、開口部22hを塞ぐように本体22に取り付けられた蓋体23とを有する。プロテクタ21は、相対的に長い第1の辺と、相対的に短い第2の辺とを有する断面形状を有する。開口部22hは、第2の辺に開口するように形成されている。
この発明の実施の形態1における高電圧ケーブルの保護構造は、車両としてのハイブリッド自動車に搭載され、互いに距離を隔てて配置された第1および第2の電気部品としての昇圧コンバータ63およびリヤ用インバータ67と、昇圧コンバータ63とリヤ用インバータ67との間で延びるケーブル71と、ケーブル71が延びる経路上の少なくとも一部の区間に設けられた樹脂成形プロテクタとしてのプロテクタ21と、プロテクタ21の内側でケーブル71の周囲を取り囲み、ケーブル71が延びる方向に沿って自在に湾曲するチューブ部材としてのフレキシブルチューブ75とを備える。ケーブル71に外力が加わる場合に、その外力はプロテクタ21およびフレキシブルチューブ75によって低減される。
樹脂成形プロテクタとしてのプロテクタ21は、上記区間でケーブル71が延びる経路を規定する。
このように構成された、この発明の実施の形態1における高電圧ケーブルの保護構造によれば、車両衝突時、ケーブル71が、フロント用インバータユニット61とブレーキアクチュエータ12との間もしくはリヤ用インバータユニット66とブレーキアクチュエータ12との間に挟持された場合に、プロテクタ21およびフレキシブルチューブ75による2重構造によってケーブル71に過大な力が加わることを防止する。このため、本実施の形態では、車両衝突時にケーブル71を逃がす空間をエンジンルーム13内に確保しておく必要がなく、スペース上の制約の大きいエンジンルーム13内であってもケーブル71の保護を適切に図ることができる。
また、本実施の形態では、プロテクタ21がケーブル71の全周を取り囲む形態で設けられている。このため、プロテクタ21をフロント用インバータユニット61やリヤ用インバータユニット66、ブレーキアクチュエータ12から離間した位置に配置しても、プロテクタ21の四方から加わる衝撃からケーブル71を確実に保護することができる。このため、ケーブル71の経路が、側面61bおよび66bの表面上やブレーキアクチュエータ12の表面上に沿った経路に限定されるということがなく、経路をエンジンルーム13内の空いた空間に自由に設定することができる。言い換えれば、フロント用インバータユニット61やリヤ用インバータユニット66、ブレーキアクチュエータ12の近傍にケーブル71を配索する空間を必ずしも確保する必要がなく、エンジンルーム13内の省スペース化を効果的に図ることができる。
なお本実施の形態では、プロテクタ21が、ケーブル71が延びる経路上の一部の区間にのみ設けられたが、ケーブル71が延びる経路上のすべての区間にプロテクタ21が設けられても良い。
また、本実施の形態では、内燃機関と2次電池とを動力源とするハイブリッド自動車に本発明を適用したが、これに限定されず、燃料電池と2次電池とを動力源とする燃料電池ハイブリッド自動車(FCHV:Fuel Cell Hybrid Vehicle)または電気自動車(EV:Electric Vehicle)に本発明を適用することもできる。本実施の形態におけるハイブリッド自動車では、燃費最適動作点で内燃機関を駆動するのに対して、燃料電池ハイブリッド自動車では、発電効率最適動作点で燃料電池を駆動する。また、2次電池の使用に関しては、両方のハイブリッド自動車で基本的に変わらない。
また、化学変化等により自ら電気を創り出す2次電池51を、外部からの供給により電気を蓄えるキャパシタ等の蓄電装置に置き換えても良い。
キャパシタは、活性炭と電解液との界面に発生する電気2重層を動作原理とした電気2重層キャパシタのことである。固体として活性炭、液体として電解液(奇硫酸水溶液)を用いて、これらを接触させるとその界面にプラス、マイナスの電極が極めて短い距離を隔てて相対的に分布する。イオン性溶液中に一対の電極を浸して電気分解が起こらない程度に電圧を負荷させると、それぞれの電極の表面にイオンが吸着され、プラスとマイナスの電気が蓄えられる(充電)。外部に電気を放出すると、正負のイオンが電極から離れて中和状態に戻る(放電)。
(実施の形態2)
図6は、この発明の実施の形態2における高電圧ケーブルの保護構造が適用されたハイブリッド自動車の平面図である。本実施の形態における高電圧ケーブルの保護構造は、実施の形態1における高電圧ケーブルの保護構造と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については説明を繰り返さない。
図6を参照して、フロント用インバータユニット61およびリヤ用インバータユニット66は、それぞれ、互いに向い合う側面61cおよび66cを有する。側面61cおよび66cは、車両幅方向に面している。本実施の形態では、昇圧コンバータ63とリヤ用インバータ67との間を接続するケーブル71が、フロント用インバータユニット61の側面61cからリヤ用インバータユニット66の側面66cに向かって延びている。ケーブル71は、フロント用インバータユニット61とリヤ用インバータユニット66との間の空間を通っている。
側面61cと側面66cとの間に設けられたプロテクタ固定座33には、プロテクタ21が固定されている。プロテクタ21の内側には、ケーブル71が挿通されている。プロテクタ21は、側面61cと側面66cとの間でケーブル71が延びる経路を規定している。
このように構成された、この発明の実施の形態2における高電圧ケーブルの保護構造によれば、ケーブル71がフロント用インバータユニット61とリヤ用インバータユニット66との間に挟まれる場合があっても、実施の形態1に記載の効果と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
図7は、この発明の実施の形態3における高電圧ケーブルの保護構造が適用されたハイブリッド自動車の平面図である。本実施の形態における高電圧ケーブルの保護構造は、実施の形態1における高電圧ケーブルの保護構造と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については説明を繰り返さない。
図7を参照して、本実施の形態では、リヤ用インバータ67とリヤモータジェネレータ53との間を接続するケーブル82が、リヤ用インバータユニット66の側面66bから車両後方に向かって延びている。ケーブル82は、ブレーキアクチュエータ12、エンジン11およびリヤ用インバータユニット66に囲まれた位置を通っている。
ブレーキアクチュエータ12、エンジン11およびリヤ用インバータユニット66に囲まれた位置に設けられたプロテクタ固定座33には、プロテクタ21が固定されている。プロテクタ21の内側には、ケーブル82が挿通されている。プロテクタ21は、ブレーキアクチュエータ12、エンジン11およびリヤ用インバータユニット66に囲まれた位置で、ケーブル82が延びる経路を規定している。
このように構成された、この発明の実施の形態3における高電圧ケーブルの保護構造によれば、実施の形態1に記載の効果と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明におけるケーブルは、実施の形態1から3に挙げたケーブル71および82に限定されず、図1中に示すケーブル81および83であっても良い。また、昇圧コンバータ63とフロント用インバータ62とが別々に設けられている場合には、本発明におけるケーブルが、昇圧コンバータ63とフロント用インバータ62との間を接続するケーブル84であっても良い。また、樹脂成形プロテクタが配置される位置は、実施の形態1から3に説明した位置に限定されず、たとえば、図2中のエンジン11とリヤ用インバータユニット66との間の空間や、フロントバンパ16とフロント用インバータユニット61およびリヤ用インバータユニット66との間の空間、フロント用インバータユニット61とサイドボディ18との間の空間等であっても良い。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
ハイブリッド自動車に搭載された高電圧システムのブロック図である。 この発明の実施の形態1における高電圧ケーブルの保護構造が適用されたハイブリッド自動車の平面図である。 図2中のIII−III線上に沿ったエンジンルーム内の側面図である。 図3中のIV−IV線上に沿ったプロテクタの断面図である。 図4中に示すプロテクタの変形例を示す断面図である。 この発明の実施の形態2における高電圧ケーブルの保護構造が適用されたハイブリッド自動車の平面図である。 この発明の実施の形態3における高電圧ケーブルの保護構造が適用されたハイブリッド自動車の平面図である。
符号の説明
12 ブレーキアクチュエータ、21 プロテクタ、22 本体、22h 開口部、23 蓋体、63 昇圧コンバータ、67 リヤ用インバータ、71,81,82,83,84 ケーブル、75 フレキシブルチューブ。

Claims (6)

  1. 車両に搭載され、互いに距離を隔てて配置された第1および第2の電気部品と、
    前記第1の電気部品と前記第2の電気部品との間で延びるケーブルと、
    前記ケーブルが延びる経路上の少なくとも一部の区間に設けられた樹脂成形プロテクタと、
    前記樹脂成形プロテクタの内側で前記ケーブルの周囲を取り囲み、前記ケーブルが延びる方向に沿って自在に湾曲するチューブ部材とを備え、
    前記ケーブルに外力が加わる場合に、その外力は前記樹脂成形プロテクタおよび前記チューブ部材によって低減される、高電圧ケーブルの保護構造。
  2. 前記ケーブルの全周は、前記区間で前記樹脂成形プロテクタにより取り囲まれている、請求項1に記載の高電圧ケーブルの保護構造。
  3. 前記樹脂成形プロテクタは、前記チューブ部材よりも大きい強度を有する、請求項1または2に記載の高電圧ケーブルの保護構造。
  4. 前記ケーブルは、前記樹脂成形プロテクタ内で前記ケーブルが延びる方向に移動可能に設けられている、請求項1から3のいずれか1項に記載の高電圧ケーブルの保護構造。
  5. 前記樹脂成形プロテクタは、前記ケーブルが延びる方向に沿って開口する開口部が形成され、前記ケーブルを収容する本体と、前記本体に取り付けられ、前記開口部を塞ぐ蓋体とを有する、請求項1から4のいずれか1項に記載の高電圧ケーブルの保護構造。
  6. 前記第1および第2の電気部品と略水平方向に距離を隔てた位置には、前記車両を構成し、剛体である部品が設置されており、
    前記樹脂成形プロテクタは、前記第1および第2の電気部品の少なくともいずれか一方と、前記部品との間に配置されている、請求項1から5のいずれか1項に記載の高電圧ケーブルの保護構造。
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