JP2014075381A - ウエーハの加工方法およびエッチング方法 - Google Patents

ウエーハの加工方法およびエッチング方法 Download PDF

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敦史 高木
Sakae Matsuzaki
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Abstract

【課題】露光用のマスクを用いることなく分割予定ラインに沿ってエッチングすることにより、分割することができるウエーハの加工方法を提供する。
【解決手段】ウエーハの裏面または表面における分割予定ラインに対応する領域にポジ型ホトレジストを塗布する分割予定ライン領域塗布工程と、ウエーハの裏面または表面におけるデバイスに対応する領域にネガ型ホトレジストを塗布するデバイス領域塗布工程と、塗布されたポジ型ホトレジストおよびネガ型ホトレジストを露光する露光工程と、露光工程が実施されたポジ型ホトレジストおよびネガ型ホトレジストを現像し、ポジ型ホトレジストを除去してネガ型ホトレジストを残存させる現像工程と、現像工程が実施されたウエーハをエッチングしてポジ型ホトレジストが除去された分割予定ラインに沿って分割するエッチング工程とを含む。
【選択図】図5

Description

本発明は、表面に格子状に形成された分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウエーハをストリートに沿って個々のデバイスに分割するウエーハの加工方法およびエッチング方法に関する。
半導体デバイス製造工程においては、略円板形状である半導体ウエーハの表面に格子状に配列された分割予定ラインによって複数の領域が区画され、この区画された領域にIC、LSI等のデバイスを形成する。そして、半導体ウエーハを分割予定ラインに沿って切断することによりデバイスが形成された領域を分割して個々のデバイスを製造している。また、サファイア基板や炭化珪素基板の表面に窒化ガリウム系化合物半導体等が積層された光デバイスウエーハも分割予定ラインに沿って切断することにより個々の発光ダイオード、レーザーダイオード等の光デバイスに分割され、電気機器に広く利用されている。
上述した半導体ウエーハや光デバイスウエーハ等の分割予定ラインに沿った切断は、通常、ダイサーと呼ばれている切削装置によって行われている。この切削装置は、被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を切削するための切削ブレードを備えた切削手段と、チャックテーブルと切削手段とを相対的に移動せしめる加工送り手段とを具備し、切削ブレードを回転しつつ被加工物を保持したチャックテーブルを加工送りすることにより、ウエーハを分割予定ラインに沿って切断する。
しかるに、上述した切削装置の切削ブレードによってウエーハを切断すると、分割された個々のチップの外周に細かな欠けが生じやすく、チップの抗折強度を低下させる原因となっている。このような問題を解消するために、ウエーハの裏面にレジスト膜を被覆し、該レジスト膜の分割予定ラインに対応する領域を露光することにより現像して除去し、その後、ウエーハをレジスト膜側からプラズマエッチング等によって分割予定ラインに沿ってエッチングすることにより、ウエーハを分割予定ラインに沿って分割する方法が提案されている。(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)
特開2006−108428号公報 特開2007−305834号公報
ウエーハの裏面に被覆されたレジスト膜の分割予定ラインに対応する領域を露光するためには、露光用のマスクが用いられる。しかるに、ウエーハに形成された分割予定ラインの間隔はデバイスの種類によって異なるため、露光用のマスクもデバイスの種類に対応して何種類も用意しなければならず必ずしも経済的とはいえない。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術課題は、露光用のマスクを用いることなくウエーハを分割予定ラインに沿ってエッチングすることにより、ウエーハを分割予定ラインに沿って分割することができるウエーハの加工方法およびエッチング方法を提供することにある。
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、表面に格子状に形成された分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウエーハを分割予定ラインに沿って分割するウエーハの加工方法であって、
ウエーハの裏面または表面における分割予定ラインに対応する領域にポジ型ホトレジストを塗布する分割予定ライン領域塗布工程と、
ウエーハの裏面または表面おけるデバイスに対応する領域にネガ型ホトレジストを塗布するデバイス領域塗布工程と、
ウエーハに塗布されたポジ型ホトレジストおよびネガ型ホトレジストを露光する露光工程と、
該露光工程が実施されたウエーハに塗布されたポジ型ホトレジストおよびネガ型ホトレジストを現像し、分割予定ラインに対応する領域に塗布されたポジ型ホトレジストを除去してデバイスに対応する領域に塗布されたネガ型ホトレジストを残存させる現像工程と、
該現像工程が実施されたウエーハをエッチングしてポジ型ホトレジストが除去された分割予定ラインに沿って分割するエッチング工程と、を含む、
ことを特徴とするウエーハの加工方法が提供される。
また、本発明によれば、表面に格子状に形成された分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウエーハを分割予定ラインに沿って分割するウエーハの加工方法であって、
ウエーハの裏面または表面における分割予定ラインに対応する領域にネガ型ホトレジストを塗布する分割予定ライン領域塗布工程と、
ウエーハの裏面または表面におけるデバイスに対応する領域にポジ型ホトレジストを塗布するデバイス領域塗布工程と、
該分割予定ライン領域塗布工程およびデバイス領域塗布工程が実施されたウエーハに塗布されたネガ型ホトレジストおよびポジ型ホトレジストを現像し、分割予定ラインに対応する領域に塗布されたネガ型ホトレジストを除去してデバイスに対応する領域に塗布されたポジ型ホトレジストを残存させる現像工程と、
該現像工程が実施されたウエーハをエッチングしてネガ型ホトレジストが除去された分割予定ラインに沿って分割するエッチング工程と、を含む、
ことを特徴とするウエーハの加工方法が提供される。
上記分割予定ライン領域塗布工程およびデバイス領域塗布工程をウエーハの裏面に実施する場合には分割予定ライン領域塗布工程を実施する前にウエーハの表面に保護部材を貼着する保護部材貼着工程を実施し、上記分割予定ライン領域塗布工程およびデバイス領域塗布工程をウエーハの表面に実施する場合には分割予定ライン領域塗布工程を実施する前にウエーハの裏面に保護部材を貼着する保護部材貼着工程を実施する。
上記分割予定ライン領域塗布工程およびデバイス領域塗布工程を実施した後に、ウエーハに塗布されたポジ型ホトレジストおよびネガ型ホトレジストの表面を旋削バイトで旋削してポジ型ホトレジストおよびネガ型ホトレジストの厚みを均一にするホトレジスト旋削工程を実施する。
また、本発明によれば、エッチングすべきエッチング領域とエッチングすべきでない非エッチング領域とを有する被加工物のエッチング方法であって、
被加工物のエッチング領域にポジ型ホトレジストを塗布するエッチング領域塗布工程と、
被加工物の非エッチング領域にネガ型ホトレジストを塗布する非エッチング領域塗布工程と、
被加工物に塗布されたポジ型ホトレジストおよびネガ型ホトレジストを露光する露光工程と、
該露光工程が実施された被加工物に塗布されたポジ型ホトレジストおよびネガ型ホトレジストを現像し、エッチング領域に塗布されたポジ型ホトレジストを除去して非エッチング領域に塗布されたネガ型ホトレジストを残存させる現像工程と、
該現像工程が実施された被加工物をエッチングしてポジ型ホトレジストが除去されたエッチング領域をエッチングするエッチング工程と、を含む、
ことを特徴とする被加工物のエッチング方法が提供される。
更に、本発明によれば、エッチングすべきエッチング領域とエッチングすべきでない非エッチング領域とを有する被加工物のエッチング方法であって、
被加工物のエッチング領域にネガ型ホトレジストを塗布するエッチング領域塗布工程と、
被加工物の非エッチング領域にポジ型ホトレジストを塗布する非エッチング領域塗布工程と、
該エッチング領域塗布工程および非エッチング領域塗布工程が実施された被加工物に塗布されたネガ型ホトレジストおよびポジ型ホトレジストを現像し、エッチング領域に塗布されたネガ型ホトレジストを除去して非エッチング領域に塗布されたポジ型ホトレジストを残存させる現像工程と、
該現像工程が実施された被加工物をエッチングしてネガ型ホトレジストが除去されたエッチング領域をエッチングするエッチング工程と、を含む、
ことを特徴とする被加工物のエッチング方法が提供される。
本発明によるウエーハの加工方法においては、ウエーハの裏面または表面における分割予定ラインに対応する領域にポジ型ホトレジストを塗布する分割予定ライン領域塗布工程と、ウエーハの裏面または表面におけるデバイスに対応する領域にネガ型ホトレジストを塗布するデバイス領域塗布工程と、ウエーハに塗布されたポジ型ホトレジストおよびネガ型ホトレジストを露光する露光工程と、露光工程が実施されたウエーハに塗布されたポジ型ホトレジストおよびネガ型ホトレジストを現像し、分割予定ラインに対応する領域に塗布されたポジ型ホトレジストを除去してデバイスに対応する領域に塗布されたネガ型ホトレジストを残存させる現像工程と、現像工程が実施されたウエーハをエッチングしてポジ型ホトレジストが除去された分割予定ラインに沿って分割するエッチング工程とを含んでいるので、複数のマスクを用意することなく、ウエーハを分割予定ラインに沿ってエッチングすることにより個々のデバイスに分割することができる。
また、本発明によるウエーハの加工方法においては、ウエーハの裏面または表面における分割予定ラインに対応する領域にネガ型ホトレジストを塗布する分割予定ライン領域塗布工程と、ウエーハの裏面または表面おけるデバイスに対応する領域にポジ型ホトレジストを塗布するデバイス領域塗布工程と、分割予定ライン領域塗布工程およびデバイス領域塗布工程が実施されたウエーハに塗布されたネガ型ホトレジストおよびポジ型ホトレジストを現像し、分割予定ラインに対応する領域に塗布されたネガ型ホトレジストを除去してデバイスに対応する領域に塗布されたポジ型ホトレジストを残存させる現像工程と、現像工程が実施されたウエーハをエッチングしてネガ型ホトレジストが除去された分割予定ラインに沿って分割するエッチング工程とを含んでいるので、複数のマスクを用意することなく、ウエーハを分割予定ラインに沿ってエッチングすることにより個々のデバイスに分割することができる。
本発明による被加工物のエッチング方法においては、被加工物のエッチング領域にポジ型ホトレジストを塗布するエッチング領域塗布工程と、被加工物の非エッチング領域にネガ型ホトレジストを塗布する非エッチング領域塗布工程と、被加工物に塗布されたポジ型ホトレジストおよびネガ型ホトレジストを露光する露光工程と、露光工程が実施された被加工物に塗布されたポジ型ホトレジストおよびネガ型ホトレジストを現像し、エッチング領域に塗布されたポジ型ホトレジストを除去して非エッチング領域に塗布されたネガ型ホトレジストを残存させる現像工程と、現像工程が実施された被加工物をエッチングしてポジ型ホトレジストが除去されたエッチング領域をエッチングするエッチング工程とを含んでいるので、複数のマスクを用意することなく、被加工物をエッチング領域に沿ってエッチングすることにより分割することができる。
また、本発明による被加工物のエッチング方法においては、被加工物のエッチング領域にネガ型ホトレジストを塗布するエッチング領域塗布工程と、被加工物の非エッチング領域にポジ型ホトレジストを塗布する非エッチング領域塗布工程と、エッチング領域塗布工程および非エッチング領域塗布工程が実施された被加工物に塗布されたネガ型ホトレジストおよびポジ型ホトレジストを現像し、エッチング領域に塗布されたネガ型ホトレジストを除去して非エッチング領域に塗布されたポジ型ホトレジストを残存させる現像工程と、現像工程が実施された被加工物をエッチングしてネガ型ホトレジストが除去されたエッチング領域をエッチングするエッチング工程とを含んでいるので、複数のマスクを用意することなく、被加工物をエッチング領域に沿ってエッチングすることにより分割することができる。
本発明によるウエーハの加工方法によって分割されるウエーハとしての半導体ウエーハの斜視図。 本発明によるウエーハの加工方法における保護部材貼着工程の第1の実施形態を示す説明図。 本発明によるウエーハの加工方法における保護部材貼着工程の第2の実施形態を示す説明図。 本発明によるウエーハの加工方法における分割予定ライン領域塗布工程を実施するためのホトレジスト塗布装置の要部斜視図。 本発明によるウエーハの加工方法における分割予定ライン領域塗布工程を示す説明図。 本発明によるウエーハの加工方法におけるデバイス領域塗布工程を実施するためのホトレジスト塗布装置の要部斜視図。 本発明によるウエーハの加工方法におけるデバイス領域塗布工程が実施されたウエーハの斜視図。 本発明によるウエーハの加工方法における露光工程を示す説明図。 本発明によるウエーハの加工方法における現像工程を示す説明図。 本発明によるウエーハの加工方法におけるエッチング工程を実施するためのプラズマエッチング装置の断面図。 本発明によるウエーハの加工方法におけるエッチング工程が実施されたウエーハの断面図。 本発明によるウエーハの加工方法におけるホトレジスト旋削工程を実施するための旋削装置の要部斜視図。 本発明によるウエーハの加工方法におけるホトレジスト旋削工程が実施されるウエーハの要部を拡大して示す断面図。 本発明によるウエーハの加工方法におけるホトレジスト旋削工程を示す説明図。
以下、本発明によるウエーハの加工方法およびエッチング方法の好適な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1には、本発明に従って加工される被加工物であるウエーハとしての半導体ウエーハの斜視図が示されている。図1に示す半導体ウエーハ2は、例えばシリコンウエーハからなっており、表面2aに複数の分割予定ライン21が格子状に形成されているとともに、該複数の分割予定ライン21によって区画された複数の領域にIC、LSI等のデバイス22が形成されている。以下、この半導体ウエーハ2を分割予定ライン21に沿って個々のデバイス22に分割するウエーハの加工方法について説明する。
本発明によるウエーハの加工方法の第1の実施形態について説明する。
先ず、半導体ウエーハ2の表面2aまたは裏面2bに保護部材を貼着する保護部材貼着工程を実施する。この保護部材貼着工程は、半導体ウエーハ2の裏面2bに後述する分割予定ライン領域塗布工程およびデバイス領域塗布工程を実施する場合には図2に示すように表面2aに保護部材3を貼着し、半導体ウエーハ2の表面2aに後述する分割予定ライン領域塗布工程およびデバイス領域塗布工程を実施する場合には図3に示すように裏面2bに保護部材3を貼着する。なお、保護部材3としては、ポリ塩化ビニル(PVC)等の合成樹脂シート状基材からなる保護テープやガラス板等を用いることができる。
上述した保護部材貼着工程を実施したならば、半導体ウエーハ2の表面2aまたは裏面2bにおけるエッチング領域としての分割予定ライン21に対応する領域にポジ型ホトレジストを塗布する分割予定ライン領域塗布工程を実施する。この分割予定ライン領域塗布工程は、図4に示すホトレジスト塗布装置を用いて実施する。図4に示すホトレジスト塗布装置4は、被加工物を保持するチャックテーブル41と、該チャックテーブル41上に保持された被加工物にホトレジストを微細粒子として噴射するホトレジスト噴射手段42、チャックテーブル41上に保持された被加工物を撮像する撮像手段43を具備している。チャックテーブル41は、被加工物を吸引保持するように構成されており、図示しない移動機構によって図4において矢印Xで示す加工送り方向および矢印Yで示す割り出し送り方向に移動せしめられるようになっている。
ホトレジスト噴射手段42は、実質上水平に配置された円筒形状のケーシング421と、該ケーシング421の先端に配設され図示しないホトレジスト供給手段によって供給されたホトレジストを所謂インクジェット素子等の電歪素子の振動によって微細粒子を生成し該微細粒子を噴射孔から噴射する噴射ノズル422を含んでいる。なお、噴射ノズル422としては、武蔵エンジニアリング株式会社から「インクジェット塗装装置 MIDシリーズ」として販売されている噴射手段や、株式会社日立産業システムから「日立産業用IJプリンタ PXRシリーズ」として販売されている噴射手段を挙げることができる。
上記ホトレジスト噴射手段42を構成するケーシング421の先端部に装着された撮像手段43は、図示の実施形態においては可視光線によって撮像する通常の撮像素子(CCD)の外に、被加工物に赤外線を照射する赤外線照明手段と、該赤外線照明手段によって照射された赤外線を捕らえる光学系と、該光学系によって捕らえられた赤外線に対応した電気信号を出力する撮像素子(赤外線CCD)等で構成されており、撮像した画像信号を図示しない制御手段に送る。
上述したホトレジスト塗布装置4を用いて半導体ウエーハ2の表面2aまたは裏面2bにおけるエッチング領域としての分割予定ライン21に対応する領域にポジ型ホトレジストを塗布する分割予定ライン領域塗布工程について説明する。なお、次に示す実施形態においては半導体ウエーハ2の裏面2bおける分割予定ライン21に対応する領域にポジ型ホトレジストを塗布する分割予定ライン領域塗布工程の例について説明する。
この分割予定ライン領域塗布工程は、先ず上述した図4に示すホトレジスト塗布装置4のチャックテーブル41上に図2に示すように半導体ウエーハ2の表面2aに貼着された保護部材3側を載置する。そして、図示しない吸引手段を作動することにより、チャックテーブル41上に保護部材3を介して半導体ウエーハ2を吸引保持する(ウエーハ保持工程)。従って、チャックテーブル41上に保持された半導体ウエーハ2は、裏面2bが上側となる。このようにして、半導体ウエーハ2を吸引保持したチャックテーブル41は、図示しない加工送り手段によって撮像手段43の直下に位置付けられる。
チャックテーブル41が撮像手段43の直下に位置付けられると、撮像手段43および図示しない制御手段によって半導体ウエーハ2のレーザー加工すべき加工領域を検出するアライメント作業を実行する。即ち、撮像手段43および図示しない制御手段は、半導体ウエーハ2の所定方向に形成されている分割予定ライン21と、分割予定ライン21に沿ってホトレジストを噴射するホトレジスト噴射手段42の噴射ノズル422との位置合わせを行うためのパターンマッチング等の画像処理を実行し、ホトレジスト噴射位置のアライメントを遂行する。また、半導体ウエーハ2に形成されている上記所定方向に対して直交する方向に延びる分割予定ライン21に対しても、同様にホトレジスト噴射位置のアライメントが遂行される。このとき、半導体ウエーハ2のストリート21が形成されている表面2aは下側に位置しているが、撮像手段43が上述したように赤外線照明手段と赤外線を捕らえる光学系および赤外線に対応した電気信号を出力する撮像素子(赤外線CCD)等で構成された撮像手段を備えているので、裏面2bから透かして分割予定ライン21を撮像することができる。
以上のようにしてチャックテーブル41上に保持されている半導体ウエーハ2に形成されている分割予定ライン21を検出し、ホトレジスト噴射位置のアライメントが行われたならば、図5の(a)で示すようにチャックテーブル41をホトレジストを噴射するホトレジスト噴射手段42の噴射ノズル422が位置するホトレジスト噴射領域に移動し、所定の分割予定ライン21の一端(図5の(a)において左端)をホトレジスト噴射手段42の噴射ノズル422の直下に位置付ける。そして、噴射ノズル422からポジ型ホトレジストを噴射しつつチャックテーブル41を図5の(a)において矢印X1で示す方向に所定の送り速度で移動せしめる。そして、図5の(b)で示すようにホトレジスト噴射手段42の噴射ノズル422の噴射位置が分割予定ライン21の他端の位置に達したら、ポジ型ホトレジストの噴射を停止するとともにチャックテーブル41の移動を停止する。この結果、半導体ウエーハ2の裏面2bには、エッチング領域としての分割予定ライン21に沿ってポジ型ホトレジスト210が塗布される。なお、分割予定ライン21に沿って塗布されるポジ型ホトレジスト210の厚みは、例えば10μmに設定されている。
上述したように所定の分割予定ライン21に沿って上記分割予定ライン領域塗布工程を実施したら、チャックテーブル41を矢印Yで示す方向に半導体ウエーハ2に形成された分割予定ライン21の間隔だけ割り出し移動し(割り出し工程)、上記分割予定ライン領域塗布工程を遂行する。このようにして所定方向に形成された全ての分割予定ライン21に沿って上記分割予定ライン領域塗布工程を実施したならば、チャックテーブル41を90度回動せしめて、上記所定方向に形成された分割予定ライン21に対して直交する方向に延びる分割予定ライン21に沿って上記分割予定ライン領域塗布工程を実行する。この結果、図5の(c)に示すように半導体ウエーハ2の裏面2bには、格子状に形成された全てのエッチング領域としての分割予定ライン21に沿ってポジ型ホトレジスト210が塗布される。なお、上述した分割予定ライン領域塗布工程において塗布するポジ型ホトレジストは、例えば東京応化工業株式会社が製造販売する「PMERP−CA」シリーズを用いることができる。
上述したように分割予定ライン領域塗布工程を実施したならば、裏面2bにおける分割予定ライン21に沿ってポジ型ホトレジスト210が塗布された半導体ウエーハ2を、加熱乾燥炉に入れて100℃前後の温度で5分程度ベークする(第1のベーク工程)。
上記第1のベーク工程を実施したならば、半導体ウエーハ2の裏面2bまたは表面2aおける非エッチング領域としてのデバイス22に対応する領域にネガ型ホトレジストを塗布するデバイス領域塗布工程を実施する。このデバイス領域塗布工程は、図6に示すホトレジスト塗布装置40を用いて実施する。なお、図6に示すホトレジスト塗布装置40は、上記図4に示すホトレジスト塗布装置4と実質的に同一の構成でよく、従って同一部材には同一符号を付してその説明は省略する。なお、デバイス領域塗布工程を実施するホトレジスト塗布装置40におけるホトレジスト噴射手段42の噴射ノズル422は、Y軸方向に複数の噴口を備えていることが望ましい。
上述したホトレジスト塗布装置40を用いて半導体ウエーハ2の裏面2bまたは表面2aおける非エッチング領域としてのデバイス22に対応する領域にネガ型ホトレジストを塗布するデバイス領域塗布工程について説明する。なお、次に示す実施形態においては半導体ウエーハ2の裏面2bおけるデバイス22に対応する領域にネガ型ホトレジストを塗布するデバイス領域塗布工程の例について説明する。
このデバイス領域塗布工程は、先ず上述した図6に示すホトレジスト塗布装置40のチャックテーブル41上に上記分割予定ライン領域塗布工程および第1の乾燥工程が実施された半導体ウエーハ2の保護部材3側を載置する。そして、図示しない吸引手段を作動することにより、チャックテーブル41上に保護部材3を介して半導体ウエーハ2を吸引保持する(ウエーハ保持工程)。従って、チャックテーブル41上に保持された半導体ウエーハ2は、裏面2bが上側となる。
このようにしてウエーハ保持工程を実施したならば、半導体ウエーハ2を吸引保持したチャックテーブル41を図示しない加工送り手段によって撮像手段43の直下に位置付ける。そして、撮像手段43および図示しない制御手段によって半導体ウエーハ2のレーザー加工すべき加工領域を検出するアライメント作業を実行する。即ち、撮像手段43および図示しない制御手段は、分割予定ライン21に沿って格子状に塗布されたポジ型ホトレジスト210を検出することにより、ポジ型ホトレジスト210によって区画された非エッチング領域としてのデバイス22と対応する領域の座標値を求める。
以上のようにしてチャックテーブル41上に保持されている半導体ウエーハ2の裏面2bにおけるポジ型ホトレジスト210によって区画されたデバイス22と対応する領域の座標値を求めたならば、チャックテーブル41をホトレジストを噴射するホトレジスト噴射手段42の噴射ノズル422が位置するホトレジスト噴射領域に移動し、チャックテーブル41を移動しつつポジ型ホトレジスト210によって区画されたデバイス22と対応する領域にホトレジスト噴射手段42の噴射ノズル422からネガ型ホトレジストを噴射する。この結果、半導体ウエーハ2の裏面2bには、図7に示すようにポジ型ホトレジスト210によって区画された非エッチング領域としてのデバイス22と対応する領域にネガ型ホトレジスト220が塗布される。ポジ型ホトレジスト210によって区画されたデバイス22と対応する領域に塗布されるネガ型ホトレジスト220の厚みは、例えば10μmに設定されている。なお、上述したポジ型ホトレジスト210によって区画されたデバイス22と対応する領域に塗布するネガ型ホトレジストは、例えば東京応化工業株式会社が製造販売する「OMR-83-200cp」シリーズを用いることができる。
上述したようにデバイス領域塗布工程を実施したならば、裏面2bにおけるポジ型ホトレジスト210によって区画されたデバイス22と対応する領域にネガ型ホトレジスト220が塗布された半導体ウエーハ2を、加熱炉に入れて100℃前後の温度で5分程度ベークする(第2のベーク工程)。
なお、上述した実施形態においては、分割予定ライン領域塗布工程を実施した後に第1のベーク工程を実施し、デバイス領域塗布工程を実施した後に第2のベーク工程を実施する例を示したが、分割予定ライン領域塗布工程およびデバイス領域塗布工程を実施した後に同時にポジ型ホトレジスト210とネガ型ホトレジスト220をベークするベーク工程を実施してもよい。
次に、半導体ウエーハ2の裏面2bにおけるエッチング領域としての分割予定ライン21に沿って塗布されたポジ型ホトレジスト210およびポジ型ホトレジスト210によって区画された非エッチング領域としてのデバイス22と対応する領域に塗布されたネガ型ホトレジスト220を露光する露光工程を実施する。この露光工程は、図8に示す露光装置5を用いて実施する。図8に示す露光装置5は、被加工物を保持する保持テーブル51と、該保持テーブル51の上側に配設された高圧水銀灯等からなる光照射手段52とを具備している。このように構成され露光装置5を用いて露光工程を実施するには、保持テーブル51の上面である保持面に上記分割予定ライン領域塗布工程およびデバイス領域塗布工程が実施された半導体ウエーハ2の保護部材3側を載置する。そして、光照射手段52を作動して半導体ウエーハ2の裏面2bにおける分割予定ライン21に沿って塗布されたポジ型ホトレジスト210およびポジ型ホトレジスト210によって区画されたデバイス22と対応する領域に塗布されたネガ型ホトレジスト220に光を照射して露光する。なお、この露光工程は、光照射手段52によって2J/cm2のエネルギーの光で1分間露光する。
上述した露光工程を実施したならば、半導体ウエーハ2に塗布されたポジ型ホトレジスト210およびネガ型ホトレジスト220をアルカリ溶液によって現像し、エッチング領域としての分割予定ライン21に沿って塗布されたポジ型ホトレジスト210を除去してポジ型ホトレジスト210によって区画された非エッチング領域としてのデバイス22と対応する領域に塗布されたネガ型ホトレジスト220を残存させる現像工程を実施する。この現像工程は、図9の(a)に示す現像装置6を用いて実施する。図9の(a)に示す現像装置6は、現像液槽61と、該現像液槽61に配設された被加工物を保持する保持テーブル62とを具備している。現像工程を実施するには、保持テーブル62の上面である保持面に上記露光工程が実施された半導体ウエーハ2の保護部材3側を載置する。そして、現像液槽61に水酸化テトラメチンアンモニウム(TMAH)等のアルカリ溶液63を供給する。このようにして現像工程を実施することにより、図9の(b)に示すようにエッチング領域としての分割予定ライン21に沿って塗布されたポジ型ホトレジスト210が除去され、非エッチング領域としてのデバイス22と対応する領域に塗布されたネガ型ホトレジスト220が残存せしめられる。
次に、上述した現像工程が実施された半導体ウエーハ2をエッチングしてポジ型ホトレジストが除去されたエッチング領域としての分割予定ライン21に沿って分割するエッチング工程を実施する。このエッチング工程は、図10に示すプラズマエッチング装置を用いて実施する。図10に示すプラズマエッチング装置7は、装置ハウジング71と、該装置ハウジング71内に上下方向に対向して配設された下部電極72と、上部電極73を具備している。下部電極72は、円盤状の被加工物保持部721と、該被加工物保持部721の下面中央部から突出して形成された円柱状の支持部722とからなっている。被加工物保持部721の上面には多孔質セラミックス材によって形成された吸着チャック721aが配設されており、この吸着チャック721a上に上記現像工程が実施された半導体ウエーハ2が載置され、図示しない吸引手段を作動することによって吸引保持される。また、支持部722には、高周波電圧印加手段74に接続されている。
上記上部電極73は、円盤状のガス噴出部731と、該ガス噴出部731の上面中央部から突出して形成された円柱状の支持部732とからなっている。このようにガス噴出部731と円柱状の支持部732とからなる上部電極73は、ガス噴出部731が下部電極72を構成する被加工物保持部721と対向して配設されている。上部電極73を構成する円盤状のガス噴出部731には、下面に開口する複数の噴出口731aが設けられている。この複数の噴出口731aは、ガス噴出部731に形成された連通路731bおよび支持部732に形成された連通路732aを介してガス供給手段75に連通されている。ガス供給手段75は、六フッ化イオウ(SF6)等のプラズマ化用ガスを供給するようになっている。なお、プラズマエッチングで使用するプラズマエッチングガスとしては、CF4、CHF3、C4F8、O2、Cl2、BCL3、SiCl4、SiF4を用いることができる。
以上のよう構成されたプラズマエッチング装置7を用いて上記エッチング工程を実施するには、下部電極72を構成する被加工物保持部721上に上記現像工程が実施された半導体ウエーハ2の保護部材3側を載置し、図示しない吸引手段を作動して半導体ウエーハ2を被加工物保持部21上に吸引保持する。従って、被加工物保持部21上に吸引保持された半導体ウエーハ2は、裏面2bが上側となる。
次に、ガス供給手段75を作動してプラズマ化するプラズマ化用ガスを上部電極73に供給する。ガス供給手段75から供給されたプラズマ化用ガスは、支持部732に形成された連通路732aおよびガス噴出部731に形成された連通路731bを通して複数の噴出口731aから下部電極72の被加工物保持部721上に保持された半導体ウエーハ2の裏面(上面)に向けて噴出される。このようにプラズマ化用ガスを供給した状態で、高周波電圧印加手段74から下部電極72と上部電極73との間に高周波電圧を印加する。これにより、プラズマ化用ガスがプラズマ化して下部電極72と上部電極73との間の空間にプラズマが発生し、このプラズマ化した活性物質が半導体ウエーハ2の裏面2bに作用する。この結果、半導体ウエーハ2は図11に示すように、現像工程が実施されポジ型ホトレジストが除去されたエッチング領域としての分割予定ライン21に沿ってエッチングされ、分割予定ライン21に沿って個々のデバイス22に分割される。
なお、上述したエッチング工程においてはフッ素系ガスを主体とするプラズマ化用ガスを用いたプラズマエッチングによって実施した例を示したが、エッチング工程は硝酸とフッ酸との混合液からなるエッチング液を用いたウエットエッチングによって実施してもよい。
以上、本発明によるウエーハの加工方法の第1の実施形態について、半導体ウエーハ2の裏面2bに分割予定ライン領域塗布工程およびデバイス領域塗布工程を実施してエッチング領域としての分割予定ライン21に沿ってポジ型ホトレジスト210を塗布するとともにポジ型ホトレジスト210によって区画された非エッチング領域としてのデバイス22と対応する領域にネガ型ホトレジスト220を塗布する例を示したが、半導体ウエーハ2の表面2aに分割予定ライン領域塗布工程およびデバイス領域塗布工程を実施してもよい。この場合、図3に示すように半導体ウエーハ2の裏面2bに保護部材3を貼着して実施する。
以上のように、本発明によるウエーハの加工方法の第1の実施形態においては、半導体ウエーハ2の裏面2bまたは表面2aにおけるエッチング領域としての分割予定ライン21に対応する領域にポジ型ホトレジストを塗布する分割予定ライン領域塗布工程と、半導体ウエーハ2の裏面2bまたは表面2aにおける非エッチング領域としてのデバイス22に対応する領域にネガ型ホトレジストを塗布するデバイス領域塗布工程と、半導体ウエーハ2に塗布されたポジ型ホトレジストおよびネガ型ホトレジストを露光する露光工程と、露光工程が実施された半導体ウエーハ2に塗布されたポジ型ホトレジストおよびネガ型ホトレジストをアルカリ溶液によって現像し、エッチング領域としての分割予定ライン21に対応する領域に塗布されたポジ型ホトレジストを除去して非エッチング領域としてのデバイスに対応する領域に塗布されたネガ型ホトレジストを残存させる現像工程と、現像工程が実施された半導体ウエーハ2をエッチングしてポジ型ホトレジストが除去されたエッチング領域としての分割予定ライン21に沿って分割するエッチング工程とを含んでいるので、複数のマスクを用意することなく、半導体ウエーハ2をエッチング領域としての分割予定ライン21に沿ってエッチングすることにより個々のデバイスに分割することができる。
次に、本発明によるウエーハの加工方法の第2の実施形態について説明する。
本発明によるウエーハの加工方法の第2の実施形態においては、分割予定ライン領域塗布工程は、ウエーハの裏面または表面におけるエッチング領域としての分割予定ラインに対応する領域にネガ型ホトレジストを塗布する。この分割予定ライン領域塗布工程は、ネガ型ホトレジストを用いる以外は上記図4および図5に示す分割予定ライン領域塗布工程と実質的に同様に実施することができる。
また、デバイス領域塗布工程は、ウエーハの裏面または表面おける非エッチング領域としてのデバイスに対応する領域にポジ型ホトレジストを塗布する。このデバイス領域塗布工程は、ポジ型ホトレジストを用いる以外は上記図6および図7に示す分割予定ライン領域塗布工程と実質的に同様に実施することができる。
そして、上記第1の実施形態における露光工程を実施しないで、エッチング領域分割予定ライン領域塗布工程およびデバイス領域塗布工程が実施されたウエーハに塗布されたネガ型ホトレジストおよびポジ型ホトレジストを例えばシンナー等の有機溶剤によって現像し、エッチング領域としての分割予定ラインに対応する領域に塗布されたネガ型ホトレジストを除去して非エッチング領域としてのデバイスに対応する領域に塗布されたポジ型ホトレジストを残存させる現像工程を実施する。この現像工程は、現像剤としてシンナー等の有機溶剤を用いる以外は上記図9に示す現像工程と実質的に同様に実施することができる。
次に、現像工程が実施されたウエーハをエッチングしてネガ型ホトレジストが除去されたエッチング領域としての分割予定ラインに沿ってエッチングする(エッチング工程)ことにより、ウエーハをネガ型ホトレジストが除去されたエッチング領域としての分割予定ラインに沿って分割する。このエッチング工程は、上記図10に示すエッチング工程と実質的に同様に実施することができる。
以上のように、本発明によるウエーハの加工方法の第2の実施形態においては、半導体ウエーハ2の裏面2bまたは表面2aにおけるエッチング領域としての分割予定ライン21に対応する領域にネガ型ホトレジストを塗布する分割予定ライン領域塗布工程と、半導体ウエーハ2の裏面2bまたは表面2aにおける非エッチング領域としてのデバイス22に対応する領域にポジ型ホトレジストを塗布するデバイス領域塗布工程と、分割予定ライン領域塗布工程およびデバイス領域塗布工程が実施された半導体ウエーハ2に塗布されたネガ型ホトレジストおよびポジ型ホトレジストを有機溶剤によって現像し、エッチング領域としての分割予定ライン21に対応する領域に塗布されたネガ型ホトレジストを除去して非エッチング領域としてのデバイスに対応する領域に塗布されたポジ型ホトレジストを残存させる現像工程と、現像工程が実施された半導体ウエーハ2をエッチングしてネガ型ホトレジストが除去されたエッチング領域としての分割予定ラインに沿って分割するエッチング工程とを含んでいるので、複数のマスクを用意することなく、半導体ウエーハ2を分割予定ライン21に沿ってエッチングすることにより個々のデバイスに分割することができる。
なお、上記分割予定ライン領域塗布工程およびデバイス領域塗布工程を実施してウエーハの裏面または表面に塗布されたポジ型ホトレジストとネガ型ホトレジストは、同一の厚みであることが望ましい。そこで、本発明においては、上記分割予定ライン領域塗布工程およびデバイス領域塗布工程を実施した後に、ウエーハに塗布されたポジ型ホトレジストおよびネガ型ホトレジストの表面を旋削バイトで旋削してポジ型ホトレジストおよびネガ型ホトレジストの厚みを均一にするホトレジスト旋削工程を実施する。このホトレジスト旋削工程は、図12に示す旋削装置を用いて実施する。
図12に示す旋削装置8は、装置ハウジング81の後端部に設けられ上方に延びる直立壁811の前面に上下方向に配設された一対の案内レール811a、811aに移動可能に装着された旋削手段としての旋削ユニット82を具備している。旋削ユニット82は、移動基台83と該移動基台83に装着されたスピンドルユニット84を具備している。移動基台83は上記一対の案内レール811a、811aに摺動可能に装着されており、前面には支持部材831が装着され、この支持部材831にスピンドルユニット84が取り付けられる。
スピンドルユニット84は、支持部材831に装着されたスピンドルハウジング841と、該スピンドルハウジング841に回転自在に配設された回転スピンドル842と、該回転スピンドル842を回転駆動するための駆動源としてのサーボモータ843とを具備している。回転スピンドル842の下端部はスピンドルハウジング841の下端を越えて下方に突出せしめられており、その下端には円板形状のバイト工具装着部材844が設けられている。なお、バイト工具装着部材844には、バイト工具85が着脱可能に装着される。このようにバイト工具装着部材844に装着されたバイト工具85は、上記回転スピンド842が回転することにより、後述するチャックテーブルの被加工物を保持する保持面と平行な面内で回転せしめられる
図12に示す旋削装置8は、上記旋削ユニット82を上記一対の案内レール811a、811aに沿って上下方向(後述するチャックテーブルの保持面と垂直な方向)に移動せしめる旋削ユニット送り機構87を備えている。この旋削ユニット送り機構87は、直立壁811の前側に上下方向に配設された雄ねじロッド871を具備している。この雄ねじロッド871は、その上端部および下端部が直立壁811に取り付けられた軸受部材872および873によって回転自在に支持されている。上側の軸受部材872には雄ねじロッド871を回転駆動するための駆動源としてのパルスモータ874が配設されており、このパルスモータ874の出力軸が雄ねじロッド871に伝動連結されている。なお、移動基台83の後面にはその幅方向中央部から後方に突出する連結部(図示していない)も形成されており、この連結部には鉛直方向に延びる貫通雌ねじ穴が形成されており、この雌ねじ穴に上記雄ねじロッド871が螺合せしめられている。従って、パルスモータ874が正転すると移動基台83即ち旋削ユニット82が下降即ち前進せしめられ、パルスモータ874が逆転すると移動基台83即ち旋削ユニット82が上昇即ち後退せしめられる。
また、図12に示す旋削装置8は、装置ハウジング81の加工作業部810に配設されたチャックテーブル88を備えている。チャックテーブル88は、上面に多孔質セラミッックスの如き適宜の多孔性材料から構成された吸着チャック881を備えており、この吸着チャック881が図示しない吸引手段に接続されている。従って、吸着チャック881の上面である保持面に被加工物を載置し、図示しない吸引手段を作動することにより、吸着チャック881上に被加工物を吸引保持する。なお、チャックテーブル88は、図示しない回転駆動機構によって回転可能に構成されているとともに、図示しないチャックテーブル移動機構によって矢印88aおよび88bで示す方向に移動せしめられるようになっている。
上述した旋削装置8を用いてホトレジスト旋削工程を実施するには、チャックテーブル88上に上記分割予定ライン領域塗布工程およびデバイス領域塗布工程が実施された半導体ウエーハ2の表面に貼着されている保護部材3側を載置し、図示しない吸引手段を作動してチャックテーブル88上に保護部材3を介して半導体ウエーハ2を吸引保持する。従って、チャックテーブル88上に保護部材3を介して保持された半導体ウエーハ2は、ポジ型ホトレジスト210およびネガ型ホトレジスト220が塗布された側が上側となる。なお、図13に示すネガ型ホトレジスト220は、ポジ型ホトレジスト210を覆うように塗布されている。図13に示すようにネガ型ホトレジスト220がポジ型ホトレジスト210を覆うように塗布することにより、デバイス領域塗布工程によるネガ型ホトレジスト220の塗布が容易となる。なお、図13に示す例においては分割予定ライン領域塗布工程においてポジ型ホトレジストが塗布されデバイス領域塗布工程においてネガ型ホトレジストが塗布された例を示したが、デバイス領域塗布工程においてネガ型ホトレジストを塗布しデバイス領域塗布工程においてポジ型ホトレジストを塗布したウエーハを用いてもよい。このようにしてチャックテーブル88上に半導体ウエーハ2を吸引保持したならば、図示しないチャックテーブル移動機構を作動してチャックテーブル88を旋削ユニット82が位置する加工領域に移動する。そして、回転スピンドル842を回転駆動し、バイト工具85が取り付けられたバイト工具装着部材844を図14の(a)において矢印Aで示す方向に例えば6000rpmの回転速度で回転する。そして、旋削ユニット82を下降させバイト工具85を所定の切り込み位置に位置付ける。次に、半導体ウエーハ2を保持したチャックテーブル88を図14の(a)において実線で示す位置から矢印Bで示すように右方に例えば2mm/秒の送り速度で図14の(b)で示す位置まで移動する。この結果、バイト工具装着部材884の回転に伴って回転するバイト工具85によって半導体ウエーハ2に塗布されたポジ型ホトレジスト210およびネガ型ホトレジスト220が旋削され、図14(c)に示すようにポジ型ホトレジスト210およびネガ型ホトレジスト220が露出されるとともに同一厚みとなる。
2:半導体ウエーハ
21:分割予定ライン
22:デバイス
3:保護部材
4、40:ホトレジスト塗布装置
42:ホトレジスト噴射手段
5:露光装置
51:保持テーブル
52:光照射手段
6:現像装置
61:現像液槽
62:保持テーブル
7:プラズマエッチング装置
72:下部電極
73:上部電極
74:高周波電圧印加手段
75:ガス供給手段
8:旋削装置
82:旋削ユニット
87:旋削ユニット送り機構

Claims (7)

  1. 表面に格子状に形成された分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウエーハを分割予定ラインに沿って分割するウエーハの加工方法であって、
    ウエーハの裏面または表面における分割予定ラインに対応する領域にポジ型ホトレジストを塗布する分割予定ライン領域塗布工程と、
    ウエーハの裏面または表面におけるデバイスに対応する領域にネガ型ホトレジストを塗布するデバイス領域塗布工程と、
    ウエーハに塗布されたポジ型ホトレジストおよびネガ型ホトレジストを露光する露光工程と、
    該露光工程が実施されたウエーハに塗布されたポジ型ホトレジストおよびネガ型ホトレジストを現像し、分割予定ラインに対応する領域に塗布されたポジ型ホトレジストを除去してデバイスに対応する領域に塗布されたネガ型ホトレジストを残存させる現像工程と、
    該現像工程が実施されたウエーハをエッチングしてポジ型ホトレジストが除去された分割予定ラインに沿って分割するエッチング工程と、を含む、
    ことを特徴とするウエーハの加工方法。
  2. 表面に格子状に形成された分割予定ラインによって区画された複数の領域にデバイスが形成されたウエーハを分割予定ラインに沿って分割するウエーハの加工方法であって、
    ウエーハの裏面または表面における分割予定ラインに対応する領域にネガ型ホトレジストを塗布する分割予定ライン領域塗布工程と、
    ウエーハの裏面または表面におけるデバイスに対応する領域にポジ型ホトレジストを塗布するデバイス領域塗布工程と、
    該分割予定ライン領域塗布工程およびデバイス領域塗布工程が実施されたウエーハに塗布されたネガ型ホトレジストおよびポジ型ホトレジストを現像し、分割予定ラインに対応する領域に塗布されたネガ型ホトレジストを除去してデバイスに対応する領域に塗布されたポジ型ホトレジストを残存させる現像工程と、
    該現像工程が実施されたウエーハをエッチングしてネガ型ホトレジストが除去された分割予定ラインに沿って分割するエッチング工程と、を含む、
    ことを特徴とするウエーハの加工方法。
  3. 該分割予定ライン領域塗布工程および該デバイス領域塗布工程をウエーハの裏面に実施する場合には該分割予定ライン領域塗布工程を実施する前にウエーハの表面に保護部材を貼着する保護部材貼着工程を実施し、該分割予定ライン領域塗布工程および該デバイス領域塗布工程をウエーハの表面に実施する場合には該分割予定ライン領域塗布工程を実施する前にウエーハの裏面に保護部材を貼着する保護部材貼着工程を実施する、請求項1又は2記載のウエーハの加工方法。
  4. 該分割予定ライン領域塗布工程および該デバイス領域塗布工程を実施した後に、ウエーハに塗布されたポジ型ホトレジストおよびネガ型ホトレジストの表面を旋削バイトで旋削してポジ型ホトレジストおよびネガ型ホトレジストの厚みを均一にするホトレジスト旋削工程を実施する、請求項1から3のいずれかに記載のウエーハの加工方法。
  5. ウエーハはシリコンウエーハからなっている、請求項1から4のいずれかに記載のウエーハの加工方法。
  6. エッチングすべきエッチング領域とエッチングすべきでない非エッチング領域とを有する被加工物のエッチング方法であって、
    被加工物のエッチング領域にポジ型ホトレジストを塗布するエッチング領域塗布工程と、
    被加工物の非エッチング領域にネガ型ホトレジストを塗布する非エッチング領域塗布工程と、
    被加工物に塗布されたポジ型ホトレジストおよびネガ型ホトレジストを露光する露光工程と、
    該露光工程が実施された被加工物に塗布されたポジ型ホトレジストおよびネガ型ホトレジストを現像し、エッチング領域に塗布されたポジ型ホトレジストを除去して非エッチング領域に塗布されたネガ型ホトレジストを残存させる現像工程と、
    該現像工程が実施された被加工物をエッチングしてポジ型ホトレジストが除去されたエッチング領域をエッチングするエッチング工程と、を含む、
    ことを特徴とする被加工物のエッチング方法。
  7. エッチングすべきエッチング領域とエッチングすべきでない非エッチング領域とを有する被加工物のエッチング方法であって、
    被加工物のエッチング領域にネガ型ホトレジストを塗布するエッチング領域塗布工程と、
    被加工物の非エッチング領域にポジ型ホトレジストを塗布する非エッチング領域塗布工程と、
    該エッチング領域塗布工程および非エッチング領域塗布工程が実施された被加工物に塗布されたネガ型ホトレジストおよびポジ型ホトレジストを現像し、エッチング領域に塗布されたネガ型ホトレジストを除去して非エッチング領域に塗布されたポジ型ホトレジストを残存させる現像工程と、
    該現像工程が実施された被加工物をエッチングしてネガ型ホトレジストが除去されたエッチング領域をエッチングするエッチング工程と、を含む、
    ことを特徴とする被加工物のエッチング方法。
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