JP2014074895A - 現像剤収納ユニット、プロセスカートリッジ、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 画像形成に用いられる現像剤を収納した現像剤収納ユニット25であって、現像剤Gを収納する可撓性容器16と、可撓性容器16を収納すると共に可撓性容器16から排出される現像剤Gを収納する枠体17、18と、を備え、可撓性容器16を形成する面の一部に突出部34tを有する現像剤収納ユニット25を構成した。
【選択図】 図1
Description
ことを特徴とする。
また、本発明は、現像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置を提供するものである。
<画像形成装置の構成概要>
図2は、画像形成装置100の構成を示す断面図である。図2に示されるように、『装置』である画像形成装置100は、『画像形成装置本体』である装置本体Bを有し、この装置本体Bに『プロセスカートリッジ』であるカートリッジAが着脱可能な構成となっている。このカートリッジAは、感光体ドラム11と現像剤収納ユニット25とが一体化されたものである。装置本体Bの下部に装着されたシートカセット6には、紙などのシートS(記録媒体)が収納されている。画像形成時には、このシートSは、搬送ローラ7によって『像担持体』である『電子写真感光体ドラム』としての感光体ドラム11の方へと搬送される。
図1は、カートリッジAの構成を示す断面図である。図1に示されるように、クリーナユニット24、及び、現像剤収納ユニット25を有する。クリーナユニット24は、感光体ドラム11、感光体ドラム11の表面をクリーニングするクリーニングブレード14、感光体ドラム11の表面を帯電する帯電ローラ12を有する。現像剤収納ユニット25は、現像ローラ13、現像ローラ13に現像剤を供給する供給ローラ23、現像剤を収納する可撓性容器16を有する。この現像剤収納ユニット25に関して、更に詳細を述べると、以下のようになる。
図3は、枠体17、18の内部機構の断面を取った斜視図である。図4は、現像剤収納ユニット25の構成を示す断面図であり、封止部材19の封止部19aが開口35aを閉じている状態を示す。図6は、現像剤収納ユニット25の構成を示す断面図であり、封止部材19の封止部19aが開口35aを開いた状態を示す。
図14(a)〜図14(c)は、現像剤収納部材34の構成を示す斜視図である。図14(a)に示されるように、現像剤収納部材34は、その長手方向の一方の端部に、現像剤を注入する注入口39を有している。また、可撓性容器16は、その表面に、長手方向に一列に(複数列であっても良いが)並ぶ複数の開口35aを有している。この現像剤収納部材34の開口35aには、封止部材19が貼り付けられる。このように、封止部材19の先端は、現像剤収納部材34の開口35aを封止するように貼り付けられ、封止部材19の基端には、回転部材20の留め部材と係合する係合部19bである穴が形成されている。なお、ここで現像剤は粉体である。また、図14(a)の状態では、現像剤収納部材34に現像剤が充填されておらず、現像剤を入れる注入口39が開口されている。
現像剤を収納した現像剤収納部材34が袋形態をとることにより現像剤をユニットとして扱える。そのため現像剤充填工程をカートリッジAのメインの組立工程(製造ライン)から分離できる。これによりカートリッジAのメインの組み立て工程(製造ライン)に現像剤が飛散することがなくなり製造ラインの清掃などのメンテナンスを削減することができる。組立工程時に現像剤の飛散がなくなることにより現像剤を充填した後のカートリッジAの清掃工程を省くことができる。
本実施例では、可撓性容器として現像剤収納部材34が用いられている。ここで、再び図3に戻って説明する。図3で示すように、本実施例における現像剤収納部材34は、真空成形、圧空成形、プレス成形により形つくられた可撓性を有する可撓性容器である成形部34aと、シート状の通気部34bから構成されている。ここで成形部34aと通気部34bの接合は熱溶着、レーザ溶着、接着剤、接着テープ等がある。現像剤収納部材34は内部に現像剤を収納しており形状が可撓性を有しており、収納した現像剤を排出するために排出部35に複数の開口35aを備えている。また、現像剤収納部材34は枠体17、枠体18に固定されている現像剤収納部材の固定部(被固定部)16d、16eを有している。
図22は、現像剤収納部材34の状態に関して、通常の状態と、現像剤収納部材34に内包される現像剤Gに現像ローラ13の回転軸方向において偏りが生じた状態とを示している。以後、現像ローラ13の回転軸方向の事を、長手方向と呼ぶ。上述の通常の状態における出力画像は問題ないが、偏りが生じた状態における出力画像には長手方向に濃度ムラが発生し易い。ここで、通常の状態とは、現像ローラ13の回転軸が水平になる姿勢(画像形成時の姿勢と同じ姿勢。以下、「水平姿勢」と記載)で現像剤収納ユニット25が保管された場合の状態である。一方、長手方向において偏りが発生した状態は、現像ローラ13の回転軸が重力方向と平行になる姿勢(以下、「直立姿勢」と記載)で現像剤収納ユニット25が保管された後に、水平姿勢に戻した場合に発生しやすい。
出力画像に濃度ムラが発生する理由を、以下に説明する。
図25(a)は、本実施例1における現像剤収納ユニット25を回転部材20の軸に垂直な断面図であり、図25(b)は現像剤収納ユニット25を図25(a)のR1方向から見た図である。また、図25(a)における支点34p及び支点34qは、図25(b)における支点34p及び支点34qに対応している。図25(a)に示されるように、垂直面部34eには、水平方向に向かって突出する凸部34tが形成されている。この凸部34tの形状は、支点部34p及び支点部34qを結ぶ仮想平面に対して水平方向にコの字上に膨らみ、つまり、現像剤収納部材34の容積が広がる方向へ膨らむ直方体形状に形成されている。
本実施例においては、図24(a)、図23(a)に示すように、垂直面部34e上に凸部34tが設けられている。これによって、上述の現像剤収納ユニット25が直立姿勢で保管されていた場合に発生し易い現像剤収納部材34の長手方向に関する偏りが抑制される。ここでは、可撓性容器を形成する面の一部から前記可撓性容器の外側に向かって突出する凸部(突出部)について説明しているが、可撓性容器の内側に向かって突出する凸部(突出部又は凹み部)を有していても同様の効果が得られる。容器の形状によっては、内側に凸部を有する構造の方がいい場合もある。
第一の効果として、現像剤収納部材34を枠体の内側に沿った形状にできる。そのため、枠体の隅部にまで袋を入れる事が可能であり、現像剤収納部材34と枠体17に隙間ができて、そのスペースがデッドスペースとなることはない。
図26(a)は、現像剤収納部材34及び封止部材19の構成を示す断面図である。現像剤収納部材34は開口35aを有し通気性を有さない成形部34aと、通気部となる通気性を有するシート状の通気部34bを貼り合わせて現像剤収納部材34は構成されている。ここで通気部であるシート状の通気部34bの通気度は収納する現像剤の大きさ(粉体の粒径)との兼ね合いで現像剤が現像剤収納部材34の外に漏れないものを適宜選定すれば良い。
このように現像剤収納部材34に通気性をもたせる理由としては、製造時、ユーザがカートリッジAを使用するまでの物流時、および保管時に対応する為である。まず、製造時の理由としては、現像剤収納部材34を枠体17、18に組み込み易いように現像剤収納部材34を変形、縮小可能とする為である。現像剤収納部材34に通気部34bが無い場合は現像剤収納部材34に現像剤を充填した状態(袋を閉じた状態)の大きさから変えられず、そのため変形もさせにくい。そのため組立に時間を要したり、工程が複雑化したりする。そこで現像剤収納部材34の少なくとも一部に通気性を持たせると現像剤収納部材34に現像剤を充填して袋を閉じた状態の大きさから変える事が可能となり組み立てしやすくなる。
図10に示されるように、現像剤収納部材34は排出部35を有する。排出部35は、成形部34aに設けられており、開口35a及び連結部35bを有する。開口35aは、現像剤収納部材34の排出部35に複数設けられ、内部の現像剤を排出するための開口である。連結部35bは、複数の開口35a同士の間を結ぶ現像剤収納部材34の外形に相当する。そして封止部材19により、排出部35の周囲を接合部22で連続して取り囲み開封可能に接合し現像剤収納部材34に収納する現像剤を封止している。
接合部22は長い方向(矢印F方向)に2本、短い方向(矢印E方向)に2本とで囲んだ「ロの字」形状で連続しているため排出部35の封止を可能としている。
次に図10、図11、図31を用いて開口35aの配置について説明する。開口35aを封止するとともに移動されることによって開口35aを露出する封止部材19の移動方向(回転部材20に引っ張られる方向)は矢印D方向である。封止部材19の移動により開口35aは開封方向(矢印E方向)の方向に露出が進む。以下に封止部材19の移動方向を矢印D方向とする。開封方向(矢印E方向)に対して垂直な矢印F方向(図10参照)にずれて複数の開口35aおよび連結部35bを配置している。また封止部材19は、回転部材20を回転させて巻きとる構成としているが、前述の矢印F方向は回転部材20の軸線と同じ方向である。
本実施例の複数の開口35aはそれぞれ丸形状である。排出性を考慮すると開口35aの面積は大きい方が良い。また開口を定義する連結部35bは、現像剤収納部材34の強度を高めるため大きい(太い)方が良い。よって開口35aの面積と連結部35bの面積は、排出部35の材質、厚み、また後述する開封時のピーリング強度との力関係等によりバランスをとる必要があり適宜選定すれば良い。また開口35aの形状も丸以外に四角等の多角形や長丸等でもよい。
ここで、一旦、図3及び図4を参照しつつ、以下の構成を説明する。図3及び図4に示されるように、現像剤収納部材34は、二つの固定部16d、16eにより枠体17、枠体18の内部に固定される。
まず一つ目の固定部として、後述する封止部材19を現像剤収納部材34から開封する時に力を受ける現像剤収納部材34の第1固定部16dを設けている。複数の開口35aが配置されている矢印F方向と平行に、固定部16dは複数個設けられている。なお固定部16dはこのように複数個設けられる以外に矢印F方向と平行に長いひとつのものでも良い(不図示)。また、第1固定部16dの位置は現像剤収納部材34の開口35aの近傍に設けられている。また現像剤収納部材16現像剤収納部材34の第1固定部16dは枠体18の第1固定部18aに固定されている。第1固定部16dは現像剤収納部材34の開封時の為に必要な固定部所であり、その作用や配置に関しては開封の説明で後述する。
また二つ目の固定部として、現像剤収納部材34が下方、もしくは現像ローラ13、供給ローラ23の方へ移動するのを防ぐため第2固定部16eを設けている。第2固定部16eを設けているのは、2つの理由がある。第一の理由としては現像剤収納部材34の第2固定部16eが現現像剤収納部材34を画像形成時の姿勢で下方に移動しないようにするためである。そのため第2固定部16eは画像形成時の姿勢で上方に配置するのが好ましい。
(第1固定部の固定方法)
図28は、現像剤収納部材34が枠体18に固定される工程を示す断面図である。現像剤収納部材の第1固定部16dの固定方法として、現像剤収納部材34の穴に、枠体18のボスを通し、ボスをつぶす超音波カシメによる固定を用いている。図28(a)で示すように、固定前には枠体18の第1固定部18aは円柱のボス形状をしており、現像剤収納部材34の第1固定部16dは穴が開いている。そして組み立て工程を次に示す。
図4に示すように現像剤収納部材34の第2固定部16eの固定方法は二つの枠体17、18による挟み込みを用いている。現像剤収納部材34に穴を開け現像剤収納部材34の第2固定部16eとし、枠体18に凸部を設けて枠体の第2固定部18bとする。そして組み立て工程を次に示す。現像剤収納部材34の第2固定部16eに枠体18の固定部18bの凸部を通し、枠体17で凸部から現像剤収納部材34の第2固定部16e(穴)が脱落しないような挟み込みによる固定をしている。
固定の手段としては前述の超音波カシメの他に超音波以外のものも使用可能である。例えば、熱を用いた熱カシメや、現像剤収納部材34と枠体17や枠体18に直接溶着する熱溶着や超音波溶着、また溶剤や接着剤を用いた接着、枠体間への挟み込み、熱カシメ、超音波カシメ、ねじ、穴と凸部(ボス等)による引っ掛け等でも良い。また枠体17、18と現像剤収納部材34のスペースや配置等の関係から適宜設計に応じて枠体17、18と現像剤収納部材34の間に別部材を介して固定しても良い(不図示)。
図3、図4に示す様に、封止部材19は、カートリッジAの使用前に現像剤収納部材34の排出部35を覆い現像剤収納部材34内の現像剤を封止している。封止部材19は、移動されることによって開口35aを露出させるものである。封止部材19の構成は、現像剤収納部材34の排出部35を覆う封止部19aと、後述する回転部材20と固定される係合部19bと、封止部19aと係合部19bを連結している連結部19cを有しているシート状のものである。当該シートは後述する易開封性を発揮するシーラント層を持つラミネート材で、基材はポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、ポリプロピレン等で、厚さは0.03〜0.15mmのものを適宜選定すれば良い。
封止部19aは、封止部材19が、現像剤収納部材34の複数の開口35aと、連結部35bを封止する領域を指している。封止部19aにより、カートリッジAの使用時前までは現像剤が現像剤収納部材34内部から漏れないようにしている。
封止部材19は、開封方向(矢印E方向)の一端側に自由端部を有しており、当該自由端部に封止部材19を移動させるための開封部材に係合される係合部19bが設けられる。開口35aを露出させるための封止部材19の端部の係合部19bは、回転部材20に係合する。封止部材19は、装置本体Bからの駆動を受けて開封を自動的に行うようなものでもよい。または、ユーザが封止部材19を把持して移動させることで開封を行うようなものでもよい。本実施例では回転部材20は枠体に設けられた回転軸であり、回転部材20に係合された封止部材19が引っ張られる事で現像剤を収納した現像剤収納部材34は開封される。
接合部22と係合部19bとの間を連結している部分が連結部19c(図3参照)である。連結部19cは回転部材20からの力を受けて接合部22(22a、22b)を引き剥がすように力を伝達する部分である。
ここで図12を用いて開封される瞬間において第1接合部22aと第2接合部22bとで形成された面N1とする。そして面N1に対して垂直で且つ第1接合部22aを通る面N2とする。ここで回転部材20は、第1接合部22aを通る面N2よりも第2接合部22b側に配置されている。言い換えると封止部材19は、シート状である封止部材19の表面に沿って見たときに、接合部22と回転部材20との係合部19bとの間の部分(連結部19c)で折り返されている返し部19dを有しているのである。返し部19dは折り目がついていても、折り目が付いていなくても良い。ここで封止部材19の返しの角度Qは90度以下が好ましい。折り返し角度Qは、現像剤収納部材34の接合部22の面と封止部材19の引っ張られる矢印D方向に沿った面の角度Qである。
また封止部材19と回転部材20の固定は、本実施例において、第1固定部16dと同様の超音波カシメで固定している。超音波カシメ以外に第1固定部16dおよび第2固定部16eの固定の手段と同様に熱溶着、超音波溶着、接着、枠体間への挟み込み、穴と凸による引っ掛け等でも良い。
次に、接合部22の剥離力を所望の値にする方法について説明をする。本実施の形態では前記剥離力を所望の値(ここでは、トナー封止性を保てる範囲内でできるだけ小さい力)にするために、主に2つの方法をとっている。
回転部材20は封止部材19に力を与えて封止部材19を移動させ現像剤収納部材34から引き剥がす目的のものである。回転部材20は軸形状で両端を枠体18に回転可能に支持されている支持部(不図示)と、封止部材19の係合部19bを固定する係合部20bを有している。本実施例では回転部材20は四角い軸形状で、その四角い軸の一面に封止部材19の係合部19bを係合部20bで係合している。
また現像剤収納部材34の外部から作用し現像剤収納部材34内部の現像剤を排出させる押圧シート21と、回転部材20はそれぞれ別の部材で行っても良いが、本実施例では回転部材20と押圧シート21を同じ部品で機能させている。また現像剤収納部材34から排出された現像剤を撹拌する機能と、回転部材20の機能をそれぞれ別の部品で行っても良いが本実地例では回転部材20に撹拌の機能を同じ部品で機能させている。
このように回転部材20、押圧シート21、撹拌部材を兼用することで部品点数の削減によるコストダウン、省スペース化が可能となる。
次に現像剤収納部材34の開封について図8及び図7を用いて述べる。開封のため回転部材20が封止部材19を引っ張る力を与える力点部20aと、引っ張られる現像剤収納部材34を固定する枠体の固定部18aを現像剤収納ユニット25は有している。
図4に示すように第1接合部22bを確実に剥がすためには第1接合部22bと固定部18cの間には次のような配置の関係が求められる。開封時には固定部18cに対して封止部材19を矢印D方向に回転部材20が引っ張る。この時、回転部材20による封止部材19の移動方向(矢印D方向)において、固定部18cは開口35aの上流側に設けられている。そのため矢印H方向に固定部18cの力が加わる。よって開封の力を加えた時に固定部18cと回転部材20の間で矢印Hと矢印D方向に引っ張られて第1接合部22aに力を加え矢印E方向に開封が進む。
図29、図30に示すように第1接合部22bを確実に剥がすためには第1接合部22bと固定部18cの間には次のような長さの関係が求められる。まず回転部材20と、開口35aと、固定部18cと、を通り、回転部材20の回転軸に垂直な平面を見た時に、第1接合部22aの中で最後にはがされる点を第一の点22dとする。第一の点22dは、第1接合部22aのなかで開口に近い側の端部の点である。そして固定部18cから現像剤収納部材16に沿って第一の点22dとの距離をM1とする。そして開口35aを含む方向に、固定部18dから第一の点22dまで現像剤収納部材16の沿って測った距離をM2とする。なお開口35aは現像剤収納部材34の素材が存在しない空間であるが、この開口35aの幅も距離に含める。
まずM1<M2を満たす場合は図29に示す様に第1接合部22aに回転部材20の封止部材19を引っ張る力(矢印D方向)と固定部18cの踏ん張る力(矢印H方向)が第1接合部22aにかかり第1接合部22aに対して傾斜剥離とすることができる。傾斜剥離とすることで剥離力を低く設定することができる。ここで図29(a)は開封前、図29(b)は第1接合部22aが開封する直前である。
一方、M1>M2の場合は図30に示す様に第1接合部22aに回転部材20の引っ張る力がかからず第2接合部22bに力がかかる。この場合に第1接合部22aには力がかからない為剥離しない。この場合に第2接合部22bに回転部材20からの力(矢印D)と固定部18cの踏ん張る力(矢印H)がかかる。この状態では第2接合部22bには回転部材20の封止部材19を引っ張る力(矢印D)と固定部18cの踏ん張る力(矢印H)がかかり第2接合部22bの部分には剥離関係がせん断剥離の関係となるため第2接合部22bを開封することが困難である。これはせん断剥離が傾斜剥離に比べ大きな力が必要であるからである。
なおここで前述のM1、M2の距離の測りかたの定義について述べる。M1、M2の距離は開封時に引っ張られた時の距離が重要なのでありM1、M2経路の途中にヒダ116tが無い場合は図29、図30のように展開した距離を測れば良い。また図31で示すようにM1、M2の経路の途中に製造上貼り合わせでできるヒダ116tがある場合は、開封時に引っ張った場合でもヒダ116tは伸びない(剥がれない)為にヒダ116tの部分はM1、M2の距離には含まれない。つまりヒダ116tのように力の伝達に影響しない部分は為にM1やM2距離に含めない。
ここで複数の固定部と開封の関係について図32を用いて述べる。図32(a)の状態から回転部材20が回転して第1接合部22aが開封する直前が図32(b)である。本実施例では第1固定部18aと第2固定部18bを有している。ここで開口35aを挟んで最初に開封される第1接合部22aに近い場所に配置されている第1固定部18aの方に開封時の力が加わる。そのため前述のM1、M2の距離の測りかたに第2固定部18aは考慮しなくてよい。このように複数の固定部がある場合には開封時の力が加わる開口35aを挟んで最初に開封される第1接合部22aに近い場所に配置されている固定部を基準とすればよい。
次に第1接合部22aの開封直前の状態を示す図12を用いて第2接合部22bが回転部材20に巻き込まれずにより良好に開封できる配置について述べる。まず第1接合部22aの開口35aから遠い側の端部を第二の点22eとする。第2接合部22bの開口35aから遠い側の端部を第三の点22fとする。ここで第二の点22eから第三の点22fの距離をL1とする。また第二の点22eから力点部20aの距離をL2とする。この時に前記距離L1と前記距離L2の関係はL1<L2の関係が必要である。
ここで現像剤収納部材34の開封動作において、大きな役割を果たしている開口を定義する連結部35bの概要を述べる。
また図33に示すように排出部35の開口35aを定義する連結部35bを別の部材(連結部材16f)としても良い。この場合に開封方向(矢印E方向)に垂直な矢印F方向に長い一つの開口116aを設け前記長い一つの開口116aに開封方向(矢印E方向)に沿って橋渡しする別部材である連結部材16fを設ける構成である。この時長い一つの開口116aの第1接合部22a側と第2接合部22b側にそれぞれ連結部材16fを接着、溶着等で接合されている。
ここで本発明を適用せず現像剤収納部材34が開封困難な例について述べる。これは図13及び図30で示すように、連結部35bが存在せず開封が困難になる場合である。図13は連結部35bが存在せず開口116aが一つの例であり、図13(a)は第2接合部22bの剥離前の状態で、図13(b)と図14は第2接合部22aを剥離する時の状態を示した図である。また図8は本実施例における第2接合部22aを引き剥がす状態の開口35a周辺の拡大断面図であり、図30は連結部35bが存在せず開封が困難になる場合の開口35a周囲の断面図である。
(押圧部材)
図16及び図17に示すように、断面が四角い回転部材20の一面には押圧シート21が取り付けられている。回転部材20には装置本体Bの内部の駆動手段により駆動力が伝達され、回転部材20が矢印C方向に回転すると、一緒に押圧シート21が矢印C方向に回転するようになっている。なお、押圧シート21の材質としてはPET、PPS(ポリフェニレンスルファイド)、ポリカーボネイト、等の可撓性シートで、厚みは0.05〜0.1mm程度を用い、その先端は回転部材20の外接円より外側に突出している。ここで本実施例では回転部材20の異なる面に封止部材19と押圧シート21を固定しているが、回転部材20の同じ面に封止部材19と押圧シート21を固定しても良い。以下、特徴を述べる。
(開封前から開封時の排出概要)
まず開封前から開封開始時の現像剤の排出に関して前述の図7、図8に示すように封止部材19は力点部20aの方へ引っ張り(矢印D)、現像剤収納部材34は枠体の固定部18cで支えられる。そのため、開封時は力点部20aと、枠体の固定部18cと、接合部22の剥離する場所との3か所は、回転部材20の回転軸に垂直な断面において直線状に並ぶ方向に移動する。このように回転部材20が封止部材19に力を与え開封動作を行う前の時と、開封動作を開始し前記第1接合部22aでの接合が開封される時とで、開口35aの位置が変化することにより開口35a近傍の現像剤滞留を防ぐことができて排出性が良い。
開口35aは、鉛直下方に向かって開いて形成されており、画像形成時の前には、押圧部材500の封止部材19の一部が開口35aを閉じており、画像形成時には、封止部材19の一部が開口35aを開放する。開口35aが鉛直下方に向かって開いて形成されているので、封止部材19が開口35aを開放するのみで現像剤Gが重力によって現像剤収納部材34から排出される。こうして、現像剤収納部材34の開口35aが開封されると、現像剤自身の重力の作用、及び、現像剤収納部材34の振動等によって、開口35aの付近の現像剤が排出され易い。
そして図17で示すように更に回転部材20の回転が進み押圧シート21が現像剤収納部材34から離れる。この時に現像剤収納部材34は可撓性を有しているため収納する現像剤の重さで押圧される前の状態に回復しようとする(矢印K)。そしてまた封止部材19も回転し、現像剤収納部材34を枠体18に押し現像剤収納部材16が変形することで開口35a付近以外の現像剤も動かされ開口35aより排出される。
開封直後の現像剤が現像剤収納部材34内部に多くある場合は、押圧シート21、封止部材19、及び、回転部材20の現像剤収納部材34への侵入量が繰り返し変化し、枠体18に押しつけるように現像剤収納部材34を変形させる。この押圧シート21の押圧による現像剤収納部材34の収縮と、現像剤収納部材34内部の現像剤の重さと現像剤収納部材34可撓性による回復を繰り返す。また前記作用により現像剤収納部材34自体が動くため現像剤収納部材34が振動し、この振動によっても現像剤収納部材34内部の現像剤が開口35aから排出される。また押圧シート21は回転するため繰り返し現像剤収納部材34を押圧させることができる。
なお、現像剤収納部材34が枠体18へ押圧される部分27は図18に示す様に接着剤、両面テープ等の接合部28を設けて接合されている場合でも押圧シート21が現像剤収納部材34を押圧して現像剤を排出することができる。
なお、画像形成を行い現像剤収納部材34内の現像剤が少なくなった場合について図19を用いて説明する。開封直後は図19(a)に示すように、押圧シート21が接触しながら、現像剤収納部材34の大きさ(内容積)を周期的に変化させる。
なお、押圧シート21と封止部材19を兼用させて1部品で両方の機能をもたせてもよい。これは開封後に接合部22が現像剤収納部材34と離れるため、封止部材19の接合部22側の端部は自由端となる。このため封止部材19は押圧シート21の機能を有することができる。このように押圧シート21の回転部材20の機能を回転部材20が有し、押圧シート21の機能を封止部材19が有することが可能となる。このようにすると部品点数の削減ができてコストダウンが図れる。
また、押圧シート21が回転部材20と押圧シート21の別部品ではなく、図20(a)で示すように同一部品で押圧シート21の作用をする凸部21cを押圧シート21に設けても同様に現像剤の排出を行うことができる。押圧シート21の回転部材20のみで構成される場合において、回転中心に垂直な断面で見たときに前記回転部材20の断面が多角形(図20(b))の形状やカム形状(図20(c))を有する場合でも良い。この場合でも現像剤収納部材34を枠体29に押圧して変形させる事が可能である。
次に、上述の現像剤収納部材34を形成する面上に設けた凸部に関して、他の構成例を挙げる。実施例1においては、図25(a)と(b)に示すように、凸部34tが垂直面部34e上に単独で形成された例を挙げているが、本実施例2では分断されて複数設けられている例を挙げる。以後、押圧シート21の回転軸に垂直な方向を短手方向と呼ぶ。
本実施例3では、上述の現像剤収納部材34を形成する面上に設けた凸部に関して、長手方向に分断されて複数設けられている例を挙げる。
本実施例1〜3では、現像剤収納部材34の面部に形成される凸部が左右対称な形状である例を挙げているが、図36のように非対称な形状でも構わない。実施例1〜3と同様に、現像剤収納部材34の強度が上がり、変形し難くなる効果が得られる。
現像剤収納部材34の面部に形成される凸部34tの並び方に関しても、図37(a)や(b)のように任意の並び方であっても、現像剤収納部材34の強度が上がり、変形し難くなる効果が得られる。
現像ローラ13の回転軸が重力方向と平行になる姿勢(直立姿勢)で現像剤収納ユニット25が立てられた状態では、現像剤収納部材34における鉛直下側の端部が膨らんで変形する。ここで、現像剤収納部材の変形を抑制するためには、長手方向の中央部に対して片側のみに凸部34tが配置されている構成よりも、現像剤収納部材34の長手方向の中央部を挟んで両側に配置されている構成の方が好ましい。すなわち、凸部34tは、現像剤収納部材34の長手方向における一端側と他端側に設けられていることが望ましい。さらに望ましくは、凸部34tは、現像剤収納部材34の長手方向において中央部を挟んで対称的な位置に設けられていることが望ましい。
図38は、現像剤収納部材34の長手方向偏りを抑制する為の変形例を示す現像剤収納ユニットの断面図である。本実施例6では、実施例1と同様に、現像剤収納部材34を形成する面である垂直面部34e上に凸部34tを設けて、現像剤収納部材34自体の強度を増加させる事によって、現像剤収納部材34の長手方向に関する偏りを抑制している。さらに、図38に示すように、枠体17の一部を凸部34tに沿うような凸形状の支持部材51を近傍に配置することによって、現像剤収納部材34の長手方向に関する偏りをさらに抑制する事が可能である。
本実施例は、押圧シート21を配置せず、封止部材19を開口の長い方向、つまり、現像ローラの回転軸と平行な方向へ、ユーザー若しくは不図示の巻き取り機構で引きはがすことで開封するような構成である。実施例1〜6においては、押圧シート21が現像剤Gを搬送しており、長手方向にも現像剤が拡散されている為、現像剤Gの搬送部材が無い構成と比較すると、上述の濃度ムラがより抑制される傾向にある。故に、押圧シートを有さない本構成では、現像剤収納部材34を形成する面上に、実施例1〜6と同様に凸部34tを設けることによって、現像剤収納部材34の変形を防止して、出力画像上の濃度ムラを抑制する事が有効である。
17、18 枠体
19 封止部材(押圧部材)
20 回転部材(押圧部材)
21 押圧シート(押圧部材)
25 現像剤収納ユニット
34 現像剤収納部材
35a 開口部
51 支持部材
34t 現像剤収納部材を形成する面上の凸部
G 現像剤
Claims (11)
- 現像剤を排出するための開口を有し、現像剤を収納する可撓性容器と、
前記可撓性容器を収納するとともに前記可撓性容器から排出される現像剤を収納する枠体と、
を備え、
前記可撓性容器は、前記可撓性容器を形成する面の一部から前記可撓性容器の外側に向かって突出する突出部又は前記可撓性容器の内側に向かって突出する突出部を有することを特徴とする現像剤収納ユニット。 - 前記突出部は、前記可撓性容器に複数設けられていること特徴とする請求項1に記載の現像剤収納ユニット。
- 前記突出部は、前記可撓性容器の長手方向に沿って複数設けられていること特徴とする請求項1又は2に記載の現像剤収納ユニット。
- 前記突出部は、前記可撓性容器の長手方向における一端側と他端側とに設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の現像剤収納ユニット。
- 前記突出部は、前記可撓性容器の長手方向において中央部を挟んで対称的な位置に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の現像剤収納ユニット。
- 前記開口を封止するための封止部材を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の現像剤収納ユニット
- 前記封止部材を移動させるための開封部材を有することを特徴とする請求項6に記載の現像剤収納ユニット。
- 前記開封部材が押圧部材でもあることを特徴とする請求項7記載の現像剤収納ユニット。
- 請求項1から8のいずれか1項に記載の現像剤収納ユニットと、
前記現像剤を担持するための現像剤担持体と、を有することを特徴とする現像装置。 - 像担持体と、
請求項1〜8のいずれか1項に記載の現像剤収納ユニットと、を有し、
画像形成装置の装置本体に着脱可能に構成されたプロセスカートリッジ。 - 請求項10に記載のプロセスカートリッジと、記録媒体を搬送する搬送手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
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