JP2014074158A - 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物およびこれを用いてなるコーティング剤組成物 - Google Patents
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物およびこれを用いてなるコーティング剤組成物 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】アクリル系樹脂(A)、
エチレン性不飽和基を2個以上含有する不飽和化合物(B)(但し、後述の(C)成分を除く)、
リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(C)、および
シランカップリング剤(D)
を含有してなることを特徴とする活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
この活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いてなることを特徴とするコーティング剤組成物。
【選択図】なし
Description
なお、本明細書において、(メタ)アクリルとはアクリルあるいはメタクリルを、(メタ)アクリロイルとはアクリロイルあるいはメタクリロイルを、(メタ)アクリレートとはアクリレートあるいはメタクリレートをそれぞれ意味するものである。
本発明におけるアクリル系樹脂(A)とは、(メタ)アクリル系モノマーを含有するモノマー成分を重合してなるものであり、1種を単独で又は2種以上を併せて用いることができる。
アクリル系樹脂(A)は、好ましくは、重合成分として、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー(a1)を主成分として含有し、必要に応じて、官能基含有モノマー(a2)、その他の共重合性モノマー(a3)を共重合成分とすることもできる。
かかる(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
かかる、脂環構造を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、具体的には、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
PAM5000」等)、ポリプロピレングリコールモノメタクリレートのリン酸エステル(例えば、ローディア日華社製の「Sipomer PAM200」等)、ポリプロピレングリコールモノアクリレートのリン酸エステル(例えば、ローディア日華社製の「Sipomer PAM300」等)等のポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートのリン酸エステル、例えばリン酸メチレン(メタ)アクリレート、リン酸トリメチレン(メタ)アクリレート、リン酸プロピレン(メタ)アクリレート、リン酸テトラメチレン(メタ)アクリレート等のリン酸アルキレン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これら官能基含有モノマー(a2)は1種を単独で又は2種以上を併せて用いることができる。
かかる重量平均分子量が大きすぎると塗膜強度が低下する傾向があり、小さすぎるとガラス基材等の基材との密着性や塗膜外観性が低下する傾向がある。
このような無溶剤型アクリル系樹脂(A1)は、一般的には、希釈溶剤を用いず重合性モノマーを高温で重合する方法や、希釈溶剤を用いて重合性モノマーを重合した後、希釈溶剤を揮発し取り除く方法で製造される。
東亜合成社製の「ARUFON UP−1000」(重量平均分子量:3000、ガラス転移温度:−77℃)、「ARUFON UP−1010」(重量平均分子量:1700、ガラス転移温度:−31℃)、「ARUFON UP−1020」(重量平均分子量:2000、ガラス転移温度:−80℃)、「ARUFON UP−1061」(重量平均分子量:1600、ガラス転移温度:−60℃)、「ARUFON UP−1080」(重量平均分子量:6000、ガラス転移温度:−61℃)、「ARUFON UP−1110」(重量平均分子量:2500、ガラス転移温度:−64℃)、「ARUFON UP−1150」(重量平均分子量:5000、ガラス転移温度:68℃)、「ARUFON UP−1170」(重量平均分子量:8000、ガラス転移温度:−57℃)、「ARUFON UP−1190」(重量平均分子量:1700、ガラス転移温度:−50℃)、「ARUFON UP−1500」(重量平均分子量:12000)等の無官能基タイプの無溶剤型アクリル系樹脂;
東亜合成社製の「ARUFON UH−2000」(重量平均分子量:11000、ガラス転移温度:−55℃)、「ARUFON UH−2041」(重量平均分子量:2500、ガラス転移温度:−50℃)、「ARUFON UH−2170」(重量平均分子量:14000、ガラス転移温度:60℃)、「ARUFON UH−2190」(重量平均分子量:6000、ガラス転移温度:−47℃)、「ARUFON UHE−2012」(重量平均分子量:5800、ガラス転移温度:20℃)等の水酸基含有タイプの無溶剤型アクリル系樹脂;
東亜合成社製の「ARUFON UC−3510」(重量平均分子量:2000、ガラス転移温度:−50℃)等のカルボキシル基含有タイプの無溶剤型アクリル系樹脂;
東亜合成社製の「ARUFON UG−4000」(重量平均分子量:3000、ガラス転移温度:−61℃)、「ARUFON UG−4010」(重量平均分子量:2900、ガラス転移温度:−57℃)、「ARUFON UG−4035」(重量平均分子量:11000、ガラス転移温度:52℃)、「ARUFON UG−4040」(重量平均分子量:11000、ガラス転移温度:63℃)、「ARUFON UG−4070」(重量平均分子量:9700、ガラス転移温度:58℃)等のエポキシ基含有タイプの無溶剤型アクリル系樹脂;
東亜合成社製の「ARUFON US−6100」(重量平均分子量:2500、ガラス転移温度:−58℃)、「ARUFON US−6110」(重量平均分子量:2500、ガラス転移温度:−57℃)、「ARUFON US−6150」(重量平均分子量:7000、ガラス転移温度:−50℃)、「ARUFON US−6170」(重量平均分子量:3000)等のアルコキシシリル基含有タイプの無溶剤型アクリル系樹脂;
などが挙げられる。
かかるガラス転移温度が高すぎると硬化物の熱収縮の緩和作用が低下する傾向があり、低すぎると硬化物の熱耐久性が低下したり、塗膜強度が低下する傾向がある。
かかる重量平均分子量が大きすぎると塗膜強度が低下する傾向があり、小さすぎるとガラス基材等の基材との密着性や塗膜外観性が低下する傾向がある。
本発明におけるエチレン性不飽和基を2個以上含有する不飽和化合物(B)(以下、「多官能不飽和化合物(B)」と記すことがある。)とは、1分子内にエチレン性不飽和基を2個以上、好ましくは2〜15個、特に好ましくは3〜6個含有し、かつ後述の(C)成分であるリン酸基含有エチレン性不飽和化合物を除くものである。多官能不飽和化合物(B)は1種を単独で又は2種以上を併せて用いることができる。例えば、2官能モノマー、3官能以上のモノマーや、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物、エポキシ(メタ)アクリレート系化合物、ポリエステル(メタ)アクリレート系化合物等を用いることができる。
多官能不飽和化合物(B)の含有量が多すぎるとガラス基材等の基材との密着性が低下する傾向があり、少なすぎると塗膜強度が低下する傾向がある。
本発明におけるリン酸基含有エチレン性不飽和化合物(C)とは、1分子内にリン酸基を1個以上、好ましくは1〜5個含有し、かつエチレン性不飽和基を1個以上、好ましくは1〜3個含有する不飽和化合物である。リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(C)は、1種を単独で又は2種以上を併せて用いることができる。
2−(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート(例えば、共栄社化学社製の「ライトエステルP−1M」、「ライトアクリレートP−1A」等)、リン酸メチレン(メタ)アクリレート、リン酸エチレン(メタ)アクリレート、リン酸プロピレン(メタ)アクリレート、リン酸テトラメチレン(メタ)アクリレート等のリン酸アルキレン(メタ)アクリレート、リン酸1−クロロメチルエチレン(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレートのリン酸エステル(例えば、ローディア日華社製の「Sipomer PAM100」、「Sipomer PAM4000」等)、ポリエチレングリコールモノアクリレートのリン酸エステル(例えば、ローディア日華社製の「Sipomer PAM5000」等)、ポリプロピレングリコールモノメタクリレートのリン酸エステル(例えば、ローディア日華社製の「Sipomer PAM200」等)、ポリプロピレングリコールモノアクリレートのリン酸エステル(例えば、ローディア日華社製の「Sipomer PAM300」等)などのポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートのリン酸エステル等のエチレン性不飽和基を1個有するリン酸基含有エチレン性不飽和化合物;
ビス(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)ホスフェート(例えば、共栄社化学社製の「ライトエステルP−2M」、「ライトアクリレートP−2A」等)、エチレンオキサイド変性リン酸ジアクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸トリ(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和基を2個有するリン酸基含有エチレン性不飽和化合物;
トリアクリロイルオキシエチルホスフェート(例えば、大阪有機化学工業社製のビスコート#3PA)等のエチレン性不飽和基を3個以上有するリン酸基含有エチレン性不飽和化合物等が挙げられる。
また、その他のリン酸基含有エチレン性不飽和化合物(C)として、リン酸基含有エポキシ(メタ)アクリレート(例えば、第一工業製薬社製の「ニューフロンティア S−23A)が挙げられる。
リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(C)の含有量が多すぎるとガラス基材等との基材密着性や塗膜強度が低下する傾向があり、少なすぎてもガラス基材等との基材密着性が低下する傾向がある。
リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(C)の含有量が多すぎるとガラス基材等との基材密着性や塗膜強度が低下する傾向があり、少なすぎてもガラス基材等との基材密着性が低下する傾向がある。
シランカップリング剤(D)としては、例えば、エポキシ基含有シランカップリング剤、(メタ)アクリロイル基含有シランカップリング剤、メルカプト基含有シランカップリング剤、水酸基含有シランカップリング剤、カルボキシル基含有シランカップリング剤、アミノ基含有シランカップリング剤、アミド基含有シランカップリング剤、イソシアネート基含有シランカップリング剤等を挙げることができ、中でも(メタ)アクリロイル基含有シランカップリング剤が好適である。これらは1種を単独で又は2種以上を併せて用いることができる。
シランカップリング剤(D)の含有量が多すぎると塗膜強度や塗膜外観性が低下する傾向があり、少なすぎるとガラス基材等との基材密着性が低下する傾向がある。
光重合開始剤(E)の含有量が少なすぎると、硬化不良となる傾向があり、多すぎると耐擦傷性、硬度等の機械的物性が低下する傾向があったり、脆化や着色の問題が起きる傾向がある。
但し、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、シリカ等の無機微粒子を含有しないことが塗膜透明性、組成物の安定性や相溶性の点で好ましい。
なお、無溶剤型の樹脂組成物を調製する際には、上述のアクリル系樹脂(A)として、無溶剤型のアクリル系樹脂(A1)を使用することが好ましい。また、基材への塗布においても、有機溶剤等での希釈を行わないことが好ましい。
例えば、無溶剤型アクリル系樹脂(A1)と多官能不飽和化合物(B)を混合し、リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(C)を追加した後、シランカップリング剤(D)を加え、最後に光重合開始剤(E)を加える方法が挙げられる。
本発明のコーティング剤組成物は、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いてなり、各種基材へのトップコーティング剤やアンカーコーティング剤など、塗膜形成用のコーティング剤組成物として有効に用いられるものであり、コーティング剤組成物を基材に塗工した後、活性エネルギー線を照射することにより硬化させることができる。塗工方法としては、例えば、スプレー、シャワー、ディッピング、フローコート、グラビアコート、ロール、スピン、ディスペンサー、スクリーン印刷等のようなウェットコーティング法が挙げられる。
紫外線照射後は、必要に応じて加熱を行って硬化の完全を図ることもできる。
〔アクリル系樹脂[A−1]〕
温度計、攪拌装置、窒素導入管、滴下ロート及び還流冷却器を備えた反応装置に、酢酸エチル(溶媒)40部、メチルメタクリレート20部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を適量添加した混合物を窒素気流下で攪拌しながら80℃まで昇温し重合を開始させ、AIBNを逐次追加しながら9時間重合させた。その後、酢酸エチル10部、メチルメタクリレート20部、AIBN適量を追加してさらに重合させ、酢酸エチルにて希釈してアクリル系樹脂(A−1)溶液(濃度40%)を得た。得られたアクリル系樹脂[A−1](ポリメチルメタクリレート)の重量平均分子量(ポリスチレン換算)は43,000、ガラス転移温度(Tg)は105℃であった。
温度計、攪拌装置、窒素導入管、滴下ロート及び還流冷却器を備えた反応装置に、メチルイソブチルケトン(溶媒)88.7部、メチルメタクリレート100部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を適量添加した混合物を窒素気流下で攪拌しながら80℃まで昇温し重合を開始させ、AIBN、メチルイソブチルケトンを逐次追加しながら12時間重合させ、アクリル系樹脂(A−2)溶液(濃度40%)を得た。得られたアクリル系樹脂[A−2](ポリメチルメタクリレート)の重量平均分子量(ポリスチレン換算)は35,000、ガラス転移温度(Tg)は105℃であった。
・無溶剤型アクリル系樹脂(無官能基ポリマー、オールアクリル、重量平均分子量3,000、ガラス転移温度(Tg)−77℃)(東亞合成社製、商品名「UP−1000」)
〔アクリル系樹脂[A−4]〕
・無溶剤型アクリル系樹脂(無官能基ポリマー、オールアクリル、重量平均分子量6,000、ガラス転移温度(Tg)−61℃))(東亞合成社製、商品名「UP−1080」)
〔エチレン性不飽和基を2個以上含有する不飽和化合物[B−1]〕
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物)(日本化薬社製、「KAYARAD DPHA」)
〔エチレン性不飽和基を2個以上含有する不飽和化合物[B−2]〕
・ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学工業社製、「NKエステル A−TMMT」)
〔リン酸基含有エチレン性不飽和化合物[C−1]〕
・ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート(共栄社化学社製、「ライトエステルP−2M」)
〔シランカップリング剤[D−1]〕
・3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング社製、「SZ−6030」)
〔シランカップリング剤[D−2]〕
・3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、「KBM−5103」)
〔光重合開始剤[E−1]〕
・1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASF製、「イルガキュア184」)
上記のアクリル系樹脂[A−1]100部、エチレン性不飽和基を2個以上含有する不飽和化合物[B−1]41.9部、リン酸基含有エチレン性不飽和化合物[C−1]2.57部、シランカップリング剤[D−1]2.57部、および光重合開始剤[E−1]5.88部を配合(固形分換算)し、光重合開始剤[E−1]を除いた固形分が35%かつ組成物中の酢酸エチルと酢酸ブチルの重量比が73/27になるように酢酸エチルと酢酸ブチルで希釈し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を得た。
アクリル樹脂(A)、エチレン性不飽和基を2個以上含有する不飽和化合物(B)、リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(C)、シランカップリング剤(D)、光重合開始剤(E)を表1に示す割合となるように配合し、実施例1と同様にして活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を得た。
上記のアクリル系樹脂[A−2]100部、エチレン性不飽和基を2個以上含有する不飽和化合物[B−1]46.21部、リン酸基含有エチレン性不飽和化合物[C−1]2.65部、シランカップリング剤[D−1]2.65部、および光重合開始剤[E−1]6.06部を配合(固形分換算)し、光重合開始剤[E−1]を除いた固形分が35%になるようにメチルイソブチルケトンで希釈し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を得た。
アクリル樹脂(A)、エチレン性不飽和基を2個以上含有する不飽和化合物(B)、リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(C)、シランカップリング剤(D)、光重合開始剤(E)を表1に示す割合となるように配合し、無溶剤の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を得た。
実施例1において、アクリル系樹脂[A−1]を用いず、光重合開始剤[E−1]の配合量を2.06重量部に変更した以外は同様にして、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を得た。
エチレン性不飽和基を2個以上含有する不飽和化合物[B−1]80重量部、リン酸基含有エチレン性不飽和化合物[C−1]20重量部、および光重合開始剤[E−1]4重量部を配合(固形分換算)し、光重合開始剤[E−1]を除いた固形分が35%かつ組成物中の酢酸エチルと酢酸ブチルの重量比が73/27になるように酢酸エチルと酢酸ブチルで希釈し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を得た。
〔実施例1〜9、及び比較例1〜2〕
上記で得られた実施例1〜9及び比較例1〜2の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を、ガラス基材(日本テストパネル社製、JIS R3203)上に、バーコーターNO.7を用いて、硬化後の膜厚が5μmとなるように塗工し、80℃で3分間乾燥させた。その後、高圧水銀灯ランプ80W、1灯を用いて、18cmの高さから5.1m/minのコンベア速度で2パスの紫外線照射(積算照射量500mJ/cm2)を行い、硬化塗膜を形成した。硬化塗膜について、JIS K 5400(1990年版)に準じて碁盤目テープ法により評価した(これを初期密着性とする)。
同様に、65℃、95%RH、48時間後における硬化塗膜の評価を行った(これを耐湿熱密着性とする)。
〔実施例10及び11〕
上記で得られた実施例10及び11の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を、ガラス基材(日本テストパネル社製、JIS R3203)上に、バーコーターNO.4を用いて、硬化後の膜厚が5μmとなるように塗工した。その後、高圧水銀灯ランプ80W、1灯を用いて、18cmの高さから5.1m/minのコンベア速度で2パスの紫外線照射(積算照射量500mJ/cm2)を行い、硬化塗膜を形成した。硬化塗膜について、JIS K 5400(1990年版)に準じて碁盤目テープ法により評価した(これを初期密着性とする)。
同様に、65℃、95%RH、48時間後における硬化塗膜の評価を行った(これを耐湿熱密着性とする)。
上記の硬化塗膜について、JIS K 5400 8.4に準じて鉛筆硬度を評価した(荷重750g)。
上記の硬化塗膜の外観(レベリング性、ハジキ)を目視で観察し、下記のとおりの基準にて評価した。
(評価)
○・・・レベリング不良やハジキがみられない。
△・・・ややレベリング不良やハジキがみられる。
×・・・レベリング不良やハジキがはっきりとみられる。
Claims (9)
- アクリル系樹脂(A)、
エチレン性不飽和基を2個以上含有する不飽和化合物(B)(但し、後述の(C)成分を除く)、
リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(C)、および
シランカップリング剤(D)
を含有してなることを特徴とする活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。 - リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(C)が、ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート及び2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェートからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
- シランカップリング剤(D)が、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシランであることを特徴とする請求項1または2に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
- アクリル系樹脂(A)100重量部に対する不飽和化合物(B)の含有量が10〜900重量部、リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(C)の含有量が0.1〜30重量部、シランカップリング剤(D)の含有量が0.1〜30重量部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
- 無機微粒子を含有しないことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
- 実質的に溶剤を含有しないことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いてなることを特徴とするコーティング剤組成物。
- ガラス基材被覆用であることを特徴とする請求項7に記載のコーティング剤組成物。
- プラスチック基材被覆用であることを特徴とする請求項7に記載のコーティング剤組成物。
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