JP7003401B2 - 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物およびコーティング剤 - Google Patents

活性エネルギー線硬化性樹脂組成物およびコーティング剤 Download PDF

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Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物およびコーティング剤に関し、詳細には、LEDを光源として用いて硬化させた場合においても優れた硬化性を有し、かつ、ガラス基材等の各種基板に対する密着性にも優れる硬化物(硬化塗膜を概念的に包含する。以下、同じ。)が得られる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物および当該樹脂組成物を用いてなるコーティング剤に関する。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、放射線等の活性エネルギー線をごく短時間照射することにより硬化を完了させることができるので、各種基材へのコーティング剤や接着剤、アンカーコーティング剤等として幅広く用いられている。
しかし、各種基材の表面に硬化塗膜を形成させるためのコーティング剤や塗料に関しては、従来の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いたコーティング剤や塗料では、例えばガラス基材に対する密着性に劣るものであったため、ガラス密着性を上げるべく種々の開発が進められてきた。
例えば、特許文献1には、アクリル系樹脂(A)、エチレン性不飽和基を2個以上含有する不飽和化合物(B)(但し、後述の(C)成分を除く)、リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(C)、およびシランカップリング剤(D)を含有してなることを特徴とする活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が開示されている。この文献の実施例では、活性エネルギー線として照射光のエネルギーが高い高圧水銀ランプが用いられており、当該高圧水銀ランプによる照射光には様々な短波長の高エネルギー線を含むことから、樹脂組成物に含有される光重合開始剤が容易に開裂することができるため、十分な硬化性が得られ、ガラス密着性に優れることが示されている。
一方、近年、UV(紫外線)光源としてLED(発光ダイオード)光源を用いたUV硬化装置も用いられるようになっており、環境の側面から言えば、高圧水銀ランプが文字どおり水銀を使用したランプであるため汚染が懸念されるのに対し、LED光源は、長寿命であり、消費電力も小さいことから好ましい光源と言える。また、一般に高圧水銀ランプではUVとともに熱を発生するため、熱に弱い基材に対しては熱の発生が少ないLED光源を用いることが好ましい。
しかしながら、LED光源が発するUVは、高圧水銀ランプ等に比べて照射光のエネルギーが低いため、LED光源、特には395nmあるいはそれ以上の波長のUVを発するLED光源を用いた場合、光重合開始剤の開裂により生じた活性種が酸素阻害の影響を受け易いため、硬化が不十分となり、硬化物のガラス密着性が十分には得られない場合があった。
特開2014-74158号公報
そこで、本発明では、このような背景下において、LED光源、特には波長域380~410nmにシングルピークを有するUVを発するLED光源を用いて硬化させた場合においても優れた硬化性(以下、「LED硬化性」ともいう。)を有し、かつ、ガラス基材等の各種基材に対する密着性(以下、「ガラス等密着性」ともいう。)にも優れる硬化物が得られる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物および当該樹脂組成物を用いてなるコーティング剤の提供を目的とする。
しかるに、本発明者等はかかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、特定組成の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に、特定の種類の光重合開始剤を含有させることで、優れたLED硬化性と、優れたガラス基材等密着性とを両立することができることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、アクリル系樹脂(A)および/またはウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)、エチレン性不飽和基を2個以上含有する不飽和化合物(C)(但し、(B)及び後述の(D)を除く)、リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(D)、ならびにオキシムエステル構造を有する光重合開始剤(E)を含有してなることを特徴とする活性エネルギー線硬化性樹脂組成物である。
また、本発明の要旨は、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いてなることを特徴とするコーティング剤でもある。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、オキシムエステル構造を有する光重合開始剤(E)を含有しており、LED光源から照射されたUVにより光重合開始剤(E)から発生した活性種の反応性が高く、反応効率が高いため、紫外線による深部硬化が可能となる。したがって、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物および本発明の硬化性樹脂組成物を用いてなるコーティング剤によれば、LED硬化性に優れ、かつガラス等密着性にも優れる硬化物が得られる。
以下、本発明の構成につき詳細に説明するが、これらは望ましい実施態様の一例を示すものであり、本発明はこれらの内容に特定されるものではない。
なお、本明細書において、(メタ)アクリルとはアクリルあるいはメタクリルを、(メタ)アクリロイルとはアクリロイルあるいはメタクリロイルを、(メタ)アクリレートとはアクリレートあるいはメタクリレートをそれぞれ意味するものである。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、アクリル系樹脂(A)および/またはウレタンアクリレート(B)、エチレン性不飽和基を2個以上含有する不飽和化合物(C)(但し、(B)及び後述の(D)を除く)、リン酸基含有エチレン性不飽和化合物物(D)、オキシムエステル構造を有する光重合開始剤(E)ならびにα-ヒドロキシケトン系、α-アミノケトン系、及びアシルフォスフィンオキサイド系からなる群から選ばれる少なくとも一つの他の光重合開始剤を含有し、380~410nmにシングルピークを有する紫外線LED光源で硬化可能であることを特徴とするものである。以下、各成分について説明する。
〔アクリル系樹脂(A)〕
本発明におけるアクリル系樹脂(A)とは、(メタ)アクリル系モノマーを含有するモノマー成分を重合してなるものであり、(メタ)アクリル系モノマーを単独で用いるか、または2種以上を併用して重合してなるものである。
アクリル系樹脂(A)は、好ましくは、重合成分として、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー(a1)を含有し、必要に応じて、官能基含有モノマー(a2)、その他の共重合性モノマー(a3)を共重合成分とすることもできる。
かかる(メタ)アクリル酸エステル系モノマー(a1)としては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル等の脂肪族系(メタ)アクリル酸エステル系モノマー、(メタ)アクリル酸フェニルエステル等の芳香族系(メタ)アクリル酸エステル系モノマーが挙げられる。
かかる脂肪族系(メタ)アクリル酸エステル系モノマーとしては、例えば、アルキル基の炭素数が、通常1~12、特に好ましくは1~10、更に好ましくは1~8である(メタ)アクリル酸アルキルエステルや、脂環構造を有する(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
かかる(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、具体的には、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、iso-ブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、n-ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
かかる、脂環構造を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、具体的には、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
芳香族系(メタ)アクリル酸エステル系モノマーとしては、例えば、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェニルジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール-(メタ)アクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイド付加物(メタ)アクリレート等が挙げられる。
その他(メタ)アクリル酸エステル系モノマーとしては、例えば、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは単独で用いるか、または2種以上を併用することができる。
かかる(メタ)アクリル酸エステル系モノマー(a1)の中でも、共重合性や硬化物の強度に優れる点、取り扱いやすさ、および原料の入手しやすさの点で、脂肪族系(メタ)アクリル酸エステル系モノマーが好ましく、特には(メタ)アクリル酸アルキルエステル、更にはアルキル基の炭素数が1~12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、代表的にはメチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレートが好ましく用いられ、さらに好ましくはメチル(メタ)アクリレートである。
官能基含有モノマー(a2)としては、例えば、水酸基含有モノマー、カルボキシル基含有モノマー、アルコキシ基含有モノマー、アミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、窒素含有モノマー(但し、前記アミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマーを除く。)、グリシジル基含有モノマー、リン酸基含有モノマー、スルホン酸基含有モノマー等が挙げられる。
上記水酸基含有モノマーとしては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5-ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8-ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、10-ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、(4-ヒドロキシメチルシクロへキシル)メチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、カプロラクトン変性2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のカプロラクトン変性モノマー、2-アクリロイルオキシエチル-2-ヒドロキシエチルフタル酸、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の1級水酸基含有モノマー;2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等の2級水酸基含有モノマー;2,2-ジメチル-2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の3級水酸基含有モノマーが挙げられる。
また、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のポリエチレングリコールエステル、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のポリプロピレングリコールエステル、ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール-モノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール-テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール-テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート等のオキシアルキレン変性モノマーを用いてもよい。
上記カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、アクリルアミドN-グリコール酸、ケイ皮酸、(メタ)アクリル酸のミカエル付加物(例えば、アクリル酸ダイマー、メタクリル酸ダイマー、アクリル酸トリマー、メタクリル酸トリマー、アクリル酸テトラマー、メタクリル酸テトラマー等)、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルジカルボン酸モノエステル(例えば、2-アクリロイルオキシエチルコハク酸モノエステル、2-メタクリロイルオキシエチルコハク酸モノエステル、2-アクリロイルオキシエチルフタル酸モノエステル、2-メタクリロイルオキシエチルフタル酸モノエステル、2-アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸モノエステル、2-メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸モノエステル等)等が挙げられる。なお、かかるカルボキシル基含有モノマーは、酸のまま用いても良いし、アルカリで中和された塩の形で用いても良い。
上記アルコキシ基含有モノマーとしては、例えば、2-メトキシエチル(メタ)アクリレート、2-エトキシエチル(メタ)アクリレート、3-メトキシブチル(メタ)アクリレート、2-ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2-ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール-モノ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の脂肪族系の(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
上記アミド基含有モノマーとしては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N-(n-ブトキシアルキル)アクリルアミド、N-(n-ブトキシアルキル)メタクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、アクリルアミド-3-メチルブチルメチルアミン、ジメチルアミノアルキルアクリルアミド、ジメチルアミノアルキルメタクリルアミド等が挙げられる。
上記アミノ基含有モノマーとしては、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートやその4級化物等が挙げられる。
上記窒素含有モノマーとしては、例えば、アクリロイルモルフォリン等が挙げられる。
上記グリシジル基含有モノマーとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
上記リン酸基含有モノマーとしては、例えば、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート( 例えば、共栄社化学製の「ライトエステルP-1M」、「ライトアクリレートP-1A」等) 、ビス(2-(メタ)アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、ポリエチレングリコールモノメタクリレートのリン酸エステル(例えば、ローディア日華社製の「Sipomer PAM100」や「Sipomer PAM4000」等)、ポリエチレングリコールモノアクリレートのリン酸エステル(例えば、ローディア日華社製の「SipomerPAM5000」等)、ポリプロピレングリコールモノメタクリレートのリン酸エステル(例えば、ローディア日華社製の「Sipomer PAM200」等)、ポリプロピレングリコールモノアクリレートのリン酸エステル(例えば、ローディア日華社製の「Sipomer PAM300」等)等のポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートのリン酸エステル、リン酸メチレン(メタ)アクリレート、リン酸トリメチレン(メタ)アクリレート、リン酸プロピレン(メタ)アクリレート、リン酸テトラメチレン(メタ)アクリレート等のリン酸アルキレン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記スルホン酸基含有モノマーとしては、例えば、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸あるいはその塩等が挙げられる。
これら官能基含有モノマー(a2)は単独で用いるか、または2種以上を併用することができる。
その他の共重合性モノマー(a3)としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、スチレン、α-メチルスチレン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アルキルビニルエーテル、ビニルトルエン、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、イタコン酸ジアルキルエステル、フマル酸ジアルキルエステル、アリルアルコール、アクリルクロライド、メチルビニルケトン、N-アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルビニルケトン等のモノマーが挙げられる。
また、高分子量化を目的とする場合、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン等のエチレン性不飽和基を二つ以上有する化合物等を併用することもできる。
アクリル系樹脂(A)において、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー(a1)、官能基含有モノマー(a2)、およびその他共重合性モノマー(a3)の含有割合は、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー(a1)が好ましくは10~100重量%、特に好ましくは20~100重量%、官能基含有モノマー(a2)が好ましくは0~90重量%、特に好ましくは0~80重量%、その他共重合性モノマー(a3)が好ましくは0~50重量%、特に好ましくは0~40重量%である。
本発明におけるアクリル系樹脂(A)としては、硬化物の強度に優れる点で、アルキル基の炭素数が1~12の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを重合成分とする重合体であることが好ましく、メチル(メタ)アクリレートを重合成分とする重合体であることがより好ましく、さらには他の樹脂成分との相溶性やガラス基材等との密着性の観点からメチルメタリレートを重合成分とする重合体であることが好ましく、特にはポリメチルメタクリレートであることが好ましい。
なお、ガラス基材等との密着性の点では、官能基含有モノマー(a2)やその他共重合性モノマー(a3)を重合成分としないアクリル系樹脂を用いることが好ましい。
アクリル系樹脂(A)の重合に際しては、例えば、溶液ラジカル重合、懸濁重合、塊状重合、乳化重合などの従来公知の重合方法を採用することができ、重合条件についても従来公知の一般的な重合条件に従って重合すればよい。
例えば、有機溶媒中に、上記(メタ)アクリル酸エステル系モノマー(a1)、官能基含有モノマー(a2)、その他の共重合性モノマー(a3)から適宜選択してなる重合モノマー、重合開始剤(アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル、2,2-アゾビス-2,4-ジメチルバレロニトリル、過酸化ベンゾイル等)を混合あるいは滴下し、還流状態あるいは50~90℃の条件下で、2~20時間ラジカル重合を行えばよい。
アクリル系樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)は、通常、-100~180℃、好ましくは-90~175℃、特に好ましくは-85~130℃である。かかるガラス転移温度が高すぎると硬化物(硬化塗膜)の熱収縮の緩和作用が低下する傾向があり、低すぎると硬化物(硬化塗膜)の熱耐久性が低下する傾向がある。
かくして得られるアクリル系樹脂(A)の重量平均分子量については、通常、1万~50万、好ましくは1万~10万である。
かかる重量平均分子量が大きすぎると塗膜強度が低下する傾向があり、小さすぎるとガラス基材等の基材との密着性や硬化物の外観性が低下する傾向がある。
また、アクリル系樹脂(A)の分散度(重量平均分子量/数平均分子量)は、通常、1~4、好ましくは1.5~2.5である。
なお、上記の重量平均分子量、数平均分子量は、標準ポリスチレン分子量換算によるものであり、高速液体クロマトグラフィー(日本Waters社製、「Waters2695(本体)」と「Waters2414(検出器)」)に、カラム:ShodexGPCKF-806L(排除限界分子量:2×10、分離範囲:100~2×10 、理論段数:10,000段/本、充填剤材質:スチレン-ジビニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:10μm)の3本直列を用いることにより測定されるもので、また分散度は重量平均分子量と数平均分子量より求められる。またガラス転移温度はFoxの式より算出されるものである。
本発明において、アクリル系樹脂(A)として、実質的に溶剤を含まない無溶剤型アクリル系樹脂(A1)を用いることが、VOC(揮発性有機化合物)規制対応などの環境対応、乾燥工程を省略できることによる生産効率の向上、熱や溶剤に対して弱い素材への塗工性の向上などの点で好ましい。
上記無溶剤型アクリル系樹脂(A1)としては、樹脂中に実質的に溶剤を含まないアクリル系樹脂を用いることができる。「実質的に溶剤を含まないアクリル系樹脂」としては、アクリル系樹脂中における溶剤の含有量が通常3重量%以下、好ましくは1重量%以下、特に好ましくは0.5重量%以下、更に好ましくは0.2重量%以下であるアクリル系樹脂が挙げられる。
このような無溶剤型アクリル系樹脂(A1)は、一般的には、希釈溶剤を用いず重合性モノマーを高温で重合する方法や、希釈溶剤を用いて重合性モノマーを重合した後、希釈溶剤を揮発し取り除く方法で製造される。
上記無溶剤型アクリル系樹脂(A1)として、例えば、東亜合成社製の「ARUFON」、BASF社製の「JONCRYL」、根上工業社製の「ARTCURE」等が挙げられ、具体的には、例えば、
東亜合成社製の「ARUFON UP-1000」(重量平均分子量:3000、ガラス転移温度:-77℃)、「ARUFON UP-1010」(重量平均分子量:1700、ガラス転移温度:-31℃)、「ARUFON UP-1020」(重量平均分子量:2000、ガラス転移温度:-80℃)、「ARUFON UP-1061」(重量平均分子量:1600、ガラス転移温度:-60℃)、「ARUFON UP-1080」(重量平均分子量:6000、ガラス転移温度:-61℃)、「ARUFON UP-1110」(重量平均分子量:2500、ガラス転移温度:-64℃)、「ARUFON
UP-1150」(重量平均分子量:5000、ガラス転移温度:68℃)、「ARUFON UP-1170」(重量平均分子量:8000、ガラス転移温度:-57℃)、「ARUFON UP-1190」(重量平均分子量:1700、ガラス転移温度:-50℃)、「ARUFON UP-1500」(重量平均分子量:12000)等の無官能基タイプの無溶剤型アクリル系樹脂;
東亜合成社製の「ARUFON UH-2000」(重量平均分子量:11000、ガラス転移温度:-55℃)、「ARUFON UH-2041」(重量平均分子量:2500、ガラス転移温度:-50℃)、「ARUFON UH-2170」(重量平均分子量:14000、ガラス転移温度:60℃)、「ARUFON UH-2190」(重量平均分子量:6000、ガラス転移温度:-47℃)、「ARUFON UHE-2012」(重量平均分子量:5800、ガラス転移温度:20℃)等の水酸基含有タイプの無溶剤型アクリル系樹脂;
東亜合成社製の「ARUFON UC-3510」(重量平均分子量:2000、ガラス転移温度:-50℃)等のカルボキシル基含有タイプの無溶剤型アクリル系樹脂;
東亜合成社製の「ARUFON UG-4000」(重量平均分子量:3000、ガラス転移温度:-61℃)、「ARUFON UG-4010」(重量平均分子量:2900、ガラス転移温度:-57℃)、「ARUFON UG-4035」(重量平均分子量:11000、ガラス転移温度:52℃)、「ARUFON UG-4040」(重量平均分子量:11000、ガラス転移温度:63℃)、「ARUFON UG-4070」(重量平均分子量:9700、ガラス転移温度:58℃)等のエポキシ基含有タイプの無溶剤型アクリル系樹脂;
東亜合成社製の「ARUFON US-6100」(重量平均分子量:2500、ガラス転移温度:-58℃)、「ARUFON US-6110」(重量平均分子量:2500、ガラス転移温度:-57℃)、「ARUFON US-6150」(重量平均分子量:7000、ガラス転移温度:-50℃)、「ARUFON US-6170」(重量平均分子量:3000)等のアルコキシシリル基含有タイプの無溶剤型アクリル系樹脂;
などが挙げられる。
無溶剤型アクリル系樹脂(A1)のガラス転移温度(Tg)は、通常-100~140℃、好ましくは-90~110℃、特に好ましくは-85~100℃である。
かかるガラス転移温度が高すぎると硬化物の熱収縮の緩和作用が低下する傾向があり、低すぎると硬化物の熱耐久性が低下したり、硬化物の強度が低下する傾向がある。
無溶剤型アクリル系樹脂(A1)の重量平均分子量は、通常500~30,000、好ましくは800~20,000、特に好ましくは1,000~15,000、殊に好ましくは、1,200~10,000である。
かかる重量平均分子量が大きすぎると硬化物の強度が低下する傾向があり、小さすぎるとガラス基材等の基材との密着性や硬化物の外観性が低下する傾向がある。
上記重量平均分子量の測定方法は上述の方法と同じであり、ガラス転移温度の測定はDSC(示差走査熱量計)を用いて測定した値である。
〔ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)〕
本発明においては、上記のアクリル系樹脂(A)に代えて、またはアクリル系樹脂(A)と共に、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)が用いられる。
本発明におけるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)とは、分子内にウレタン結合を有する(メタ)アクリレート系化合物であり、例えば、イソシアネート系化合物(b1)、及び水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)の反応生成物であるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B-1)や、イソシアネート系化合物(b1)、及び水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)、更にポリオール系化合物(b3)の反応生成物であるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B-2)を用いることができる。
ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)は単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
なかでも本発明においては、硬化物の耐擦傷性、ガラス基材等への密着性の点から、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B-1)を用いることが好ましい。
イソシアネート系化合物(b1)は、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニルメタンポリイソシアネート、変性ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族系ポリイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート等の脂肪族系ポリイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート、或いはこれらポリイソシアネートの3量体化合物または多量体化合物、アロファネート型ポリイソシアネート、ビュレット型ポリイソシアネート、水分散型ポリイソシアネート等が挙げられる。これら多価イソシアネート系化合物(b1)は1種または2種以上組み合わせて使用することができる。
これらのなかでも、反応性および汎用性に優れ、硬化物の耐擦傷性とガラス基材等への密着性に優れる点で、脂環式系ジイソシアネートが好ましく、特に好ましくはイソホロンジイソシアネートである。
水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)としては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、2-(メタ)アクリロイロキシエチル-2-ヒドロキシプロピルフタレート、カプロラクトン変性2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、脂肪酸変性-グリシジル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、等のエチレン性不飽和基を1つ含有する(メタ)アクリレート系化合物;グリセリンジ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-アクリロイル-オキシプロピルメタクリレート等のエチレン性不飽和基を2つ含有する(メタ)アクリレート系化合物;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和基を3つ以上含有する(メタ)アクリレート系化合物が挙げられる。水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)は単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
これらの中でも、反応性および汎用性に優れ、硬化物の耐擦傷性とガラス基材等への密着性に優れる点で、エチレン性不飽和基を3つ以上含有する(メタ)アクリレート系化合物が好ましく、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートおよびジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
ポリオール系化合物(b3)としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、2,2-ジメチロールヘプタン、トリメチレングリコール、1,4-テトラメチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-テトラメチレンジオール、2-メチル-1,3-トリメチレンジオール、2,4-ジエチル-1,5-ペンタメチレンジオール、水添ビスフェノールA、ヒドロキシアルキル化ビスフェノールA、1,4-シクロヘキサンジメタノール、1,4-シクロヘキサンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、N,N-ビス-(2-ヒドロキシエチル)ジメチルヒダントイン等の低分子量のジオール;ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、ポリブタジエン系ポリオール、(メタ)アクリル系ポリオール、ポリカプロラクトン系ポリオール、ポリシロキサン系ポリオール、ポリウレタン系ポリオール等の高分子量のポリオールが挙げられる。これらのポリオール系化合物(b3)のなかでも屈曲性に優れる点で高分子量のポリオールが好ましく、特にはポリカーボネート系ポリオールが好ましい。
ポリエーテル系ポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール等のオキシアルキレン構造含有ポリエーテル系ポリオールや、これらポリアルキレングリコールのランダム或いはブロック共重合体が挙げられる。
これらの中でも、オキシアルキレン構造含有ポリエーテル系ポリオールが好ましく、アルキレン構造の炭素数としては、好ましくは2~6、特に好ましくは2~4、更に好ましくは4である。
ポリエステル系ポリオールとしては、例えば、多価アルコールと多価カルボン酸との縮合重合物;環状エステル(ラクトン)の開環重合物;多価アルコール、多価カルボン酸及び環状エステルの3種類の成分による反応物などが挙げられる。
前記多価アルコールとしては、前記の低分子量ジオール等が挙げられる。
前記多価カルボン酸としては、例えば、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,4-シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、パラフェニレンジカルボン酸、トリメリット酸等の芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。
前記環状エステルとしては、例えば、プロピオラクトン、β-メチル-δ-バレロラクトン、ε-カプロラクトンなどが挙げられる。
ポリカーボネート系ポリオールとしては、例えば、多価アルコールとホスゲンとの反応物;炭酸エステルと多価アルコールとのエステル交換反応物などが挙げられる。
上記多価アルコールとしては、前記の低分子量ジオール等が挙げられ、上記アルキレンカーボネートとしては、例えば、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ-n-プロピルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート及びジフェニルカーボネートなどが挙げられる。
なお、ポリカーボネート系ポリオールは、分子内にカーボネート結合を有し、末端がヒドロキシル基である化合物であればよく、カーボネート結合とともにエステル結合を有していてもよい。
ポリオレフィン系ポリオールとしては、飽和炭化水素骨格としてエチレン、プロピレン、ブテン等のホモポリマーまたはコポリマーを有し、その分子末端に水酸基を有するものが挙げられる。
ポリブタジエン系ポリオールとしては、炭化水素骨格としてブタジエンの共重合体を有し、その分子末端に水酸基を有するものが挙げられる。
ポリブタジエン系ポリオールは、その構造中に含まれるエチレン性不飽和基の全部または一部が水素化された水添化ポリブタジエン系ポリオールであってもよい。
(メタ)アクリル系ポリオールとしては、(メタ)アクリル酸エステルを重合体又は共重合体の分子内にヒドロキシル基を少なくとも2つ有しているものが挙げられ、かかる(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。
ポリカプロラクトン系ポリオールとしては、多価アルコールのε-カプロラクトン付加物等が挙げられる。
ポリシロキサン系ポリオールとしては、例えば、ジメチルポリシロキサン系ポリオールやメチルフェニルポリシロキサン系ポリオール等が挙げられる。
ポリウレタン系ポリオールとしては、例えば、多価イソシアネート系化合物とポリオール系化合物の反応物などが挙げられる。
ポリオール系化合物(b3)を用いる場合においては、これらの中でもガラス基材等への密着性の点から、ポリエステル系ポリオール、ポリエーテル系ポリオールが好ましい。
ポリオール系化合物(b3)の数平均分子量としては、通常250~3,000であり、好ましくは250~2,000、特に好ましくは250~1,000である。かかる数平均分子量が大きすぎると結晶性が高くなり高粘度となる傾向がある。
なお、上記の数平均分子量は、標準ポリスチレン分子量換算による数平均分子量であり、高速液体クロマトグラフィー(日本ウォーターズ社製、「Waters 2695(本体)」と「Waters 2414(検出器)」)に、カラム:Shodex GPC KF-806L(排除限界分子量:2×107、分離範囲:100~2×107、理論段数:10,000段/本、充填剤材質:スチレン-ジビニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:10μm)の3本直列を用いることにより測定される。
本発明で用いられるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B-1)は、上記のイソシアネート系化合物(b1)のイソシアネート基と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)の水酸基との官能基モル比を調整し、必要に応じてジブチル錫ジラウレートなどの触媒を用いて、イソシアネート系化合物(b1)と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)とを反応させて得ることができる。
具体的には、イソシアネート系化合物(b1)と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)との反応モル比は、例えば、イソシアネート系化合物(b1)のイソシアネート基が2個で、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)の水酸基が1個である場合は、イソシアネート系化合物(b1):水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)が1:2~1:5程度であり、イソシアネート系化合物(b1)のイソシアネート基が3個で、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)の水酸基が1個である場合は、イソシアネート系化合物(b1):水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)が1:3~1:10程度である。
このイソシアネート系化合物(b1)と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)との付加反応においては、反応系の残存イソシアネート基含有率が0.5重量%以下になる時点で反応を終了させることにより、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)が得られる。
かかるイソシアネート系化合物(b1)と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)との反応においては、反応を促進する目的で触媒を用いることも好ましく、かかる触媒としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、トリメチル錫ヒドロキシド、テトラ-n-ブチル錫、ビスアセチルアセトナート亜鉛、ジルコニウムトリス(アセチルアセトネート)エチルアセトアセテート、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート等の有機金属化合物、オクテン酸錫、ヘキサン酸亜鉛、オクテン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、2-エチルヘキサン酸ジルコニウム、ナフテン酸コバルト、塩化第1錫、塩化第2錫、酢酸カリウム等の金属塩、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ベンジルジエチルアミン、1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン、N,N,N′,N′-テトラメチル-1,3-ブタンジアミン、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン等のアミン系触媒、硝酸ビスマス、臭化ビスマス、ヨウ化ビスマス、硫化ビスマス等の他、ジブチルビスマスジラウレート、ジオクチルビスマスジラウレート等の有機ビスマス化合物や、2-エチルヘキサン酸ビスマス塩、ナフテン酸ビスマス塩、イソデカン酸ビスマス塩、ネオデカン酸ビスマス塩、ラウリル酸ビスマス塩、マレイン酸ビスマス塩、ステアリン酸ビスマス塩、オレイン酸ビスマス塩、リノール酸ビスマス塩、酢酸ビスマス塩、ビスマスリビスネオデカノエート、ジサリチル酸ビスマス塩、ジ没食子酸ビスマス塩等の有機酸ビスマス塩等のビスマス系触媒等が挙げられ、中でも、ジブチル錫ジラウレート、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセンが好適である。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いることができる。
またイソシアネート系化合物(b1)と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)との反応においては、イソシアネート基に対して反応する官能基を有しない有機溶剤、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族類等の有機溶剤を用いることができる。
また、反応温度は、通常30~90℃、好ましくは40~80℃であり、反応時間は、通常2~10時間、好ましくは3~8時間である。
また、ポリオール系化合物(b3)を用いたウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B-2)の製造法としては、上記ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B-1)の製造方法に準じて製造することができ、通常、上記イソシアネート系化合物(b1)、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)、及びポリオール系化合物(b3)を反応器に一括又は別々に仕込み反応させればよいが、ポリオール系化合物(b3)とイソシアネート系化合物(b1)とを予め反応させて得られる反応生成物に、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)を反応させるのが、反応の安定性や副生成物の低減等の点で有用である。
ポリオール系化合物(b3)とイソシアネート系化合物(b1)との反応には、公知の反応手段を用いることができる。その際、例えば、イソシアネート系化合物(b1)中のイソシアネート基:ポリオール系化合物(b3)中の水酸基とのモル比を通常2n:0.1×(2n-2)~2n:1×(2n-2)(nは2以上の整数)程度にすることにより、イソシアネート基を残存させた末端イソシアネート基含有ウレタン(メタ)アクリレート系化合物を得ることができる。得られた末端イソシアネート基含有ウレタン(メタ)アクリレート系化合物は、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)との付加反応に用いることができる。
上記ポリオール系化合物(b3)とイソシアネート系化合物(b1)とを予め反応させて得られる反応生成物と、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)との付加反応にも、公知の反応手段を用いることができる。
反応生成物と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)との反応モル比は、例えば、イソシアネート系化合物(b1)のイソシアネート基が2個で、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)の水酸基が1個である場合は、反応生成物:水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)が1:2~1:5程度であり、イソシアネート系化合物(b1)のイソシアネート基が3個で、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)の水酸基が1個である場合は、反応生成物:水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)が1:3~1:10程度である。
この反応生成物と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物(b2)との付加反応においては、反応系の残存イソシアネート基含有率が0.5重量%以下になる時点で反応を終了させることにより、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B-2)が得られる。
ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)の重量平均分子量としては、好ましくは500~200,000、特に好ましくは800~50,000、更に好ましくは1,000~10,000、殊に好ましくは1,200~3,000である。
かかる重量平均分子量が高すぎると粘度が高く取り扱いが困難になる傾向があり、かかる重量平均分子量が低すぎると得られる硬化物のガラス基材等への密着性が低下する傾向がある。
なお、上記の重量平均分子量とは、標準ポリスチレン分子量換算による重量平均分子量であり、例えば、高速液体クロマトグラフィー(日本ウォーターズ社製、「Waters2695(本体)」と「Waters2414(検出器)」)に、カラム:ShodexGPCKF-806L(排除限界分子量:2×10、分離範囲:100~2×10、理論段数:10,000段/本、充填剤材質:スチレン-ジビニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:10μm)の3本直列を用いることにより測定することができる。
また、本発明においては、硬化性およびガラス基材等への密着性の点から、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B-1)がエチレン性不飽和基を4個以上有することが好ましく、特に好ましくは6~10個である。
ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)を含有する場合における含有量としては、アクリル系樹脂(A)、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)、エチレン性不飽和基を2個以上含有する不飽和化合物(C)の合計(固形分)に対して、50重量%(固形分)以下であることが好ましく、特に好ましくは25重量%(固形分)以下である。かかる含有量が多すぎると硬化物のガラス基材等への密着性が低下するとなる傾向がある。
〔エチレン性不飽和基を2個以上含有する不飽和化合物(C)〕
本発明におけるエチレン性不飽和基を2個以上含有する不飽和化合物(C)(以下、「多官能不飽和化合物(C)」と記すことがある。)とは、1分子内にエチレン性不飽和基を2個以上、好ましくは2~15個、特に好ましくは3~6個含有し、かつ上記ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)及び後述の(D)成分であるリン酸基含有エチレン性不飽和化合物を除くものである。多官能不飽和化合物(C)は1種を単独で又は2種以上を併せて用いることができる。例えば、2官能モノマー、3官能以上のモノマーや、エポキシ(メタ)アクリレート系化合物、ポリエステル(メタ)アクリレート系化合物等を用いることができる。
上記2官能モノマーは、エチレン性不飽和基を2個含有するモノマーであり、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジアクリレート等が挙げられる。
上記3官能以上のモノマーは、エチレン性不飽和基を3個以上含有するモノマーであり、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン、エトキシ化グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、ε-カプロラクトン変性トリス-(2-アクリロキシエチル)イソシアヌレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、コハク酸変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明における多官能不飽和化合物(C)としては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが好ましく、塗膜強度に優れる点で特に好ましくはジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートとジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートの混合物である。
多官能不飽和化合物(C)の含有量は、アクリル系樹脂(A)および/またはウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)100重量部(固形分換算)に対して、通常、10~1000重量部であり、20~500重量部であることが好ましく、特に好ましくは40~360重量部、さらに好ましくは70~330重量部、殊に好ましくは100~300重量部である。
多官能不飽和化合物(C)の含有量が多すぎるとガラス基材等の基材との密着性が低下する傾向があり、少なすぎると硬化物の強度が低下する傾向がある。
〔リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(D)〕
本発明におけるリン酸基含有エチレン性不飽和化合物(D)とは、1分子内にリン酸基を1個以上、好ましくは1~5個含有し、かつエチレン性不飽和基を1個以上、好ましくは1~3個含有する不飽和化合物である。リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(D)は、1種を単独で又は2種以上を併せて用いることができる。
リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(D)としては、例えば、
2-(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート( 例えば、共栄社化学社製の「ライトエステルP-1M」、「ライトアクリレートP-1A」等) 、リン酸メチレン(メタ)アクリレート、リン酸エチレン(メタ)アクリレート、リン酸プロピレン(メタ)アクリレート、リン酸テトラメチレン(メタ)アクリレート等のリン酸アルキレン(メタ)アクリレート、リン酸1-クロロメチルエチレン(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレートのリン酸エステル(例えば、ローディア日華社製の「Sipomer PAM100」、「Sipomer PAM4000」等)、ポリエチレングリコールモノアクリレートのリン酸エステル(例えば、ローディア日華社製の「SipomerPAM5000」等)、ポリプロピレングリコールモノメタクリレートのリン酸エス
テル(例えば、ローディア日華社製の「Sipomer PAM200」等)、ポリプロピレングリコールモノアクリレートのリン酸エステル(例えば、ローディア日華社製の「Sipomer PAM300」等)などのポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートのリン酸エステル等のエチレン性不飽和基を1個有するリン酸基含有エチレン性不飽和化合物;
ビス(2-(メタ)アクリロイロキシエチル)ホスフェート( 例えば、共栄社化学社製の「ライトエステルP-2M」、「ライトアクリレートP-2A」等) 、エチレンオキサイド変性リン酸ジアクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸トリ(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和基を2個有するリン酸基含有エチレン性不飽和化合物;
トリアクリロイルオキシエチルホスフェート(例えば、大阪有機化学工業社製のビスコート#3PA)等のエチレン性不飽和基を3個以上有するリン酸基含有エチレン性不飽和化合物等が挙げられる。
また、その他のリン酸基含有エチレン性不飽和化合物(D)として、リン酸基含有エポキシ(メタ)アクリレート(例えば、第一工業製薬社製の「ニューフロンティア S-23A)が挙げられる。
また、ビニルホスホン酸、ジメチルビニルホスホン酸、ジエチルビニルホスホン酸、ジイソプロピルビニルホスホン酸、ジイソブチルビニルホスホン酸、ジブチルビニルホスホン酸、フェニルビニルホスホン酸、p-ビニルベンゼンホスホン酸等のホスホン酸基含有モノエチレン性不飽和化合物、ジビニルホスホン酸、ビス(ジエチルビニル)ホスホン酸、ビス(ジメチルビニル)ホスホン酸、ビス(ジイソプロピルビニル)ホスホン酸、(ジイソブチルビニル)ホスホン酸、(ジブチルビニル)ホスホン酸、ビス(フェニルビニル)ホスホン酸等のホスホン酸基含有ジエチレン性不飽和化合物を用いることもできる。
上記のリン酸基含有エチレン性不飽和化合物(D)の中でも、エチレン性不飽和基とリン酸基の間に存在する、炭化水素やアルキレングリコール等の分子鎖の鎖長が短い化合物の方が鎖長の長い化合物よりも、組成物中のリン酸基が基材界面付近に存在することで効果的に作用し、基材に対して優れた密着性が得られると推測されることから好ましい。例えば、ビス(2-(メタ)アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェートが好ましく、これら化合物のうち1種を単独で又は2種を併せて用いることができる。
リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(D)の含有量は、アクリル系樹脂(A)および/またはウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)100重量部(固形分換算)に対して、通常、0.1~100重量部であり、0.1~30重量部であることが好ましく、特に好ましくは0.5~20重量部、さらに好ましくは1~10重量部である。
リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(D)の含有量が多すぎるとガラス基材等との基材密着性や塗膜強度が低下する傾向があり、少なすぎてもガラス基材等との基材密着性が低下する傾向がある。
また、リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(D)の含有量は、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)およびエチレン性不飽和基を2個以上含有する不飽和化合物(C)100重量部(固形分換算)に対して、通常、0.1~30重量部であり、0.1~20重量部であることが好ましく、特に好ましくは0.5~15重量部、さらに好ましくは1~10重量部である。
リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(D)の含有量が多すぎるとガラス基材等との基材密着性や硬化物の強度が低下する傾向があり、少なすぎてもガラス基材等との基材密着性が低下する傾向がある。
〔オキシムエステル構造を有する光重合開始剤(E)〕
本発明におけるオキシムエステル構造を有する光重合開始剤(E)は、分子内にオキシムエステル構造を有し、活性エネルギー線、特には波長380~410nmの紫外線の照射により活性種を生じる重合開始剤である。以下、この重合開始剤を「オキシムエステル系光重合開始剤(E)」とも言う。
オキシムエステル系光重合開始剤(E)としては、例えば、1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)フェニル-,2-(O-ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(O-アセチルオキシム)などが挙げられ、LED光源からの395nm波長紫外線に対する吸光係数の大きさの点から、1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)フェニル-,2-(O-ベンゾイルオキシム)]が好ましい。
オキシムエステル系光重合開始剤(E)の含有量は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物全体100重量部(固形分換算)に対して、通常、0.1~30重量部であり、0.5~25重量部であることが好ましく、特に好ましくは1~22重量部である。
オキシムエステル系光重合開始剤(E)の含有量が多すぎると硬化物の黄変が強くなる傾向があり、少なすぎるとLED光源での硬化が不充分となり、硬化物の表面にべたつきが生じる傾向がある。
本発明においてオキシムエステル系光重合開始剤(E)とともに他の光重合開始剤を併用してもよい。
他の光重合開始剤としては、例えば、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン等のベンジルケタール系光重合開始剤;1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、2-ヒドロキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン等のα-ヒドロキシケトン系光重合開始剤;2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン等のα-アミノケトン系光重合開始剤;;2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチル-ペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤;フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、オキシフェニル酢酸2-(2-オキソ-2-フェニルアセトキシエトキシ)エチルエステルとオキシフェニル酢酸2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチルエステルの混合物等のフェニルグリオキシレート系光重合開始剤;等が挙げられる。これらの他の光重合開始剤は、1種を単独で又は2種以上を併せて用いることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、これらのうち、α-ヒドロキシケトン系、α-アミノケトン系、及びアシルフォスフィンオキサイド系からなる群から選ばれる少なくとも一つの他の光重合開始剤を含有し、特にはアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤をオキシムエステル系光重合開始剤(E)と併用することが、LED光源を使用した際の吸光特性および硬化性の点から好ましい。
オキシムエステル系光重合開始剤(E)とともに他の光重合開始剤を併用する場合の組成物中の含有比は、オキシムエステル系光重合開始剤(E):他の光重合開始剤が通常、1:0.1~1:5であり、好ましくは1:0.5~1:4、特に好ましくは1:0.75~1:3である。他の光重合開始剤の含有比が低くなると硬化性およびガラス基材等への密着性が低下する傾向があり、他の光重合開始剤の含有比が高くなり過ぎても硬化性およびガラス基材等への密着性が低下する傾向がある。
また、光重合開始剤の助剤として、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4,4′-ジメチルアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、4,4′-ジエチルアミノベンゾフェノン、2-ジメチルアミノエチル安息香酸、4-ジメチルアミノ安息香酸エチル、4-ジメチルアミノ安息香酸(n-ブトキシ)エチル、4-ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4-ジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル等のアミン類を併用することも可能である。
〔シランカップリング剤(F)〕
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、シランカップリング剤を更に含有していてよい。
かかるシランカップリング剤(F)としては、例えば、エポキシ基含有シランカップリング剤、(メタ)アクリロイル基含有シランカップリング剤、メルカプト基含有シランカップリング剤、水酸基含有シランカップリング剤、カルボキシル基含有シランカップリング剤、アミノ基含有シランカップリング剤、アミド基含有シランカップリング剤、イソシアネート基含有シランカップリング剤等を挙げることができ、中でも(メタ)アクリロイル基含有シランカップリング剤が好適である。これらは1種を単独で又は2種以上を併せて用いることができる。
例えば、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3-フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有シランカップリング剤;
3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基含有シランカップリング剤;
ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニル基含有シランカップリング剤;
アリルトリメトキシシラン;
3-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン等の(メタ)アクリロイル基含有シランカップリング剤;
3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトメチルジメトキシシラン、3-メルカプトトリエトキシシラン等のメルカプト基含有シランカップリング剤;
トリス-(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート等のイソシアヌレート基含有シランカップリング剤、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネート基含有シランカップリング剤;が挙げられ、硬化物のガラス基材等との密着性の点から、特に好ましくは(メタ)アクリロイル基含有シランカップリング剤、更に好ましくは3-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシランである。
シランカップリング剤(F)の含有量は、アクリル系樹脂(A)および/またはウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)100重量部(固形分換算)に対して、通常、0.1~100重量部であり、0.1~30重量部であることが好ましく、特に好ましくは0.5~20重量部、さらに好ましくは1~10重量部である。
シランカップリング剤(F)の含有量が多すぎると塗膜強度や塗膜外観性が低下する傾向があり、少なすぎるとガラス基材等との基材密着性が低下する傾向がある。
また、シランカップリング剤(F)の含有量は、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)およびエチレン性不飽和基を2個以上含有する不飽和化合物(C)の合計100重量部に対して、通常、0.1~30重量部であり、0.1~20重量部であることが好ましく、特に好ましくは0.5~15重量部、さらに好ましくは1~10重量部である。
シランカップリング剤(F)の含有量が多すぎるとガラス基材等との基材密着性や硬化物の強度が低下する傾向があり、少なすぎてもガラス基材等との基材密着性が低下する傾向がある。
また本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、増感剤を更に含有していてもよい。
増感剤は、吸収した光エネルギーを光重合開始剤にエネルギー移動させる働きを有するため、使用する光重合開始剤に、光源からの光に対応した吸収がなくとも、本来の光重合性開始剤機能を持たせることができる化合物である。
増感剤としては、例えば、9,10-ジブトキシアントラセン等のアントラセン誘導体;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン誘導体;
ベンゾフェノン、o-ベンゾイル安息香酸メチル、4-フェニルベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4′-メチル-ジフェニルサルファイド、3,3′,4,4′-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6-トリメチルベンゾフェノン、4-ベンゾイル-N,N-ジメチル-N-[2-(1-オキソ-2-プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4-ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド等のベンゾフェノン誘導体;
2-イソプロピルチオキサントン、4-イソプロピルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2,4-ジクロロチオキサントン、1-クロロ-4-プロポキシチオキサントン、2-(3-ジメチルアミノ-2-ヒドロキシ)-3,4-ジメチル-9H-チオキサントン-9-オンメソクロリド等のチオキサントン誘導体;などの化合物が挙げられる。なかでも、アントラセン誘導体、ベンゾイン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、アントラキノン誘導体、チオキサントン誘導体を用いることが好ましい。
増感剤の含有量は、組成物に含有されるオキシムエステル系光重合開始剤(E)(更に他の光重合開始剤を含有する場合には(E)と他の光重合開始剤の合計):増感剤が、通常、1:0.01~1:1、好ましくは1:0.05~1:0.5、特に好ましくは1:0.1~1:0.4である。
増感剤の含有量が多すぎると増感剤自体が395nm付近に大きな吸収を有するため、硬化物が黄色くなる傾向にあり、少なすぎると充分な光を開始剤にエネルギー移動できないため、硬化促進がなされ難くなる傾向がある。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物には、更に他の成分を含有していてもよく、例えば、シリカ、フィラー、電解質塩、染顔料、油、可塑剤、ワックス類、乾燥剤、分散剤、湿潤剤、乳化剤、ゲル化剤、安定剤、消泡剤、レベリング剤、チクソトロピー性付与剤、重合禁止剤、酸化防止剤、難燃剤、充填剤、補強剤、艶消し剤、架橋剤、紫外線吸収剤、光安定剤等を配合することも可能である。また、帯電防止性や導電性を付与するため、リチウム塩等の金属塩、金属酸化物等の導電性フィラー、導電性高分子、帯電防止剤等を配合することも可能である。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、有機溶剤を含有させ、粘度を調整して使用することも可能である。かかる有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、n-ブタノール、i-ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、エチルセロソルブ等のセロソルブ類、トルエン、キシレン等の芳香族類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、ジアセトンアルコール等が挙げられる。これら有機溶剤は、単独で用いるか、または2種以上を併用することができる。
2種以上を併用する場合は、酢酸エチルと酢酸ブチル等の酢酸エステル類同士の組み合わせや、酢酸エチルと酢酸ブチル等の酢酸エステル類同士とトルエン等の芳香族類の組み合わせ、メチルエチルケトンやメチルイソブチルケトン等のケトン類とメタノールやプロピルアルコール等のアルコール類の組み合わせ、メチルエチルケトンやメチルイソブチルケトン等のケトン類とメタノールやプロピルアルコール等のアルコール類とトルエン等の芳香族類の組み合わせ等が、塗膜外観の点で好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、上記有機溶剤を用いて、通常10~60重量%、好ましくは20~40重量%に希釈し、塗布することができる。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、特にスクリーン印刷や回路保護材、熱や溶剤に対して弱い素材へのコーティング用途においては、組成物中に実質的に溶剤を含まない無溶剤型の樹脂組成物であることが好ましい。
本発明において、「実質的に溶剤を含まない樹脂組成物」とは、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物中の溶剤含有量が、通常1重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、特に好ましくは0.15重量%以下である樹脂組成物を表す。
無溶剤型の樹脂組成物を調製する際には、上述のアクリル系樹脂(A)として、無溶剤型のアクリル系樹脂(A1)を使用することが好ましい。また、基材への塗布においても、有機溶剤等での希釈を行わないことが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を製造するにあたり、アクリル系樹脂(A)および/またはウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)、多官能不飽和化合物(C)、リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(D)、およびオキシムエステル系光重合開始剤(E)、必要に応じて更にシランカップリング剤(F)等を混合する方法については、種々の方法を採用することができる。
例えば、アクリル系樹脂(A)および/またはウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)と多官能不飽和化合物(C)とを混合し、リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(D)を追加した後、シランカップリング剤(F)を加え、最後にオキシムエステル系光重合開始剤(E)を加える方法が挙げられる。
有機溶剤で希釈する場合、好ましくは、酢酸エチル、トルエンなどの有機溶剤にアクリル系樹脂(A)および/またはウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)と多官能不飽和化合物(C)を溶解させた溶液を調製し、有機溶剤に溶解させたリン酸基含有エチレン性不飽和化合物(D)と混合し、更にシランカップリング剤(F)、オキシムエステル系光重合開始剤(E)をこの順序で混合する方法が採用される。
〔コーティング剤〕
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、コーティング剤として使用することが好適であり、各種基材へのトップコーティング剤やアンカーコーティング剤など、塗膜形成用のコーティング剤として有効に用いることができ、例えば、基材に塗工した後、活性エネルギー線を照射することにより硬化させることができる。塗工方法としては、例えば、スプレー、シャワー、ディッピング、フローコート、グラビアコート、ロール、スピン、ディスペンサー、インクジェット、スクリーン印刷等のようなウェットコーティング法が挙げられる。
かかる活性エネルギー線としては、遠紫外線、紫外線、近紫外線、赤外線等の光線、X線、γ線等の電磁波の他、電子線、プロトン線、中性子線等が利用できるが、硬化速度、照射装置の入手のし易さ、価格等から紫外線照射による硬化が有利である。
紫外線照射により硬化させる方法としては、波長域150~450nmの光を発する高圧水銀ランプ、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、無電極放電ランプ、LED等を用いて、30~3,000mJ/cm程度照射する方法が挙げられるが、特にはLED光源を用いることが好ましい。
特に本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、波長域380~410nmにシングルピークを有する紫外線LED光源で硬化可能であり、波長395nmでのUV強度が2~16W/cm程度のLED光源を用いることが望ましい。
紫外線照射後は、必要に応じて加熱を行って硬化の完全を図ることもできる。
塗工膜厚(硬化後の膜厚)としては、通常1~75μmであることが好ましく、特には2~30μm、更には2~15μmであることが好ましい。塗工膜厚が厚すぎると、硬化時や硬化後経時でクラックが発生したり、基材に対する密着性が低下する傾向がある。一方、薄すぎると、塗膜硬度が低下する傾向がある。
各種基材としては、例えば、ガラス基材や、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロオレフィン等)、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリカーボネート系樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、トリアセチルセルロース、光硬化樹脂(アクリル系、エポキシ系等)のプラスチック基材(フィルム、シート、カップ等)、金属基材(金属蒸着層、金属板(銅、ステンレス鋼(SUS304、SUSBA等)、アルミニウム、鉄、亜鉛、マグネシウム、これらの合金等)等)、ガラス繊維や無機物を混合した前記材料の複合基材等が挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、これら基材に対して、優れた密着性能を有する。特に、通常のコーティング剤では十分な密着性を得ることが困難なガラス基材に対しても優れた密着性を有するものである。かかるガラス基材としては、例えば、日本テストパネル社製ガラス試験片(JIS R 3202-85)、コーニング社製「イーグルXG」(無アルカリガラス)、コーニング社製「ゴリラガラス」や旭硝子社製「ドラゴントレイル」等のケミカル強化ガラスが挙げられる。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、上記のプラスチック基材の中でも、特にアクリル系の光硬化樹脂からなる基材に対して密着性の点で好適であり、例えば、エチレン性不飽和化合物、ウレタン(メタ)アクリレート、光重合開始剤などの各成分を含有させ、光重合して硬化させ、シート等の基材にしたもの等に対しても好適である。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物をガラス基材やプラスチック基材、金属基材等の基材被覆に用いた場合、基材上に被覆層が形成される。本発明においては、必要に応じて、その被覆層上に、例えば、防汚機能や帯電防止機能等の各種機能層を設けてもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、上記のとおり、ガラス基材やプラスチック基材、金属基材等の各種基材との密着性に優れた効果を示すものであり、かつ透明度が高く、非常に高硬度の硬化物を得ることができる。したがって、コーティング剤として好適であり、特にガラス基材との密着性に優れるため、ガラス基材被覆用コーティング剤として好適である。また、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、塗料、粘着剤、接着剤、粘接着剤、インク、アンカーコーティング剤、磁性粉コーティングバインダー、サンドブラスト用被膜、版材など、各種の被膜形成材料としても有用である。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、例中「%」および「部」とあるのは重量基準を意味する。
なお、下記実施例中における重量平均分子量の測定に関しては、前述の方法にしたがって測定した。
また、アクリル系樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)については、DSC(示差走査熱量計)を用いて測定した値である。
アクリル系樹脂(A)として以下のものを用意した。
〔アクリル系樹脂[A-1]〕
ARUFON UP-1000(東亜合成社製、オールアクリル構造、重量平均分子量:3000、ガラス転移温度:-77℃)
ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)として以下のものを用意した。
〔製造例1:ウレタン(メタ)アクリレート系化合物[B-1]〕
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹き込み口を備えたフラスコに、イソホロンジイソシアネート192g(0.86モル)と、ペンタエリスリトールトリアクリレート〔ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物(水酸基価120mgKOH/g)〕808g(1.73モル)を仕込み、重合禁止剤としてハイドロキノンメチルエーテル0.40g、反応触媒としてジブチルスズジラウレート0.01gを仕込み、60℃で8時間反応させ、残存イソシアネート基が0.3%以下となった時点で反応を終了し、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B-1)(重量平均分子量1,400、エチレン性不飽和基の個数:6個)を得た。
〔製造例2:ウレタン(メタ)アクリレート系化合物[B-2]〕
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹き込み口を備えたフラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体238g(0.51モル)と、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート〔ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物(水酸基価50mgKOH/g)〕640g(0.57モル)および2-ヒドロキシプロピルアクリレート123g(0.94モル)を仕込み、重合禁止剤として0.80g、反応触媒としてジブチルスズジラウレート0.01gを仕込み、60℃で8時間反応させ、残存イソシアネート基が0.3%以下となった時点で反応を終了し、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B-2)(重量平均分子量3,700、エチレン性不飽和基の個数:7個)を得た。
多官能不飽和化合物(C)として以下のものを用意した。
〔多官能不飽和化合物[C-1]〕
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物)(日本化薬社製、「KAYARAD DPHA」)
リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(D)として以下のものを用意した。
〔リン酸基含有エチレン性不飽和化合物[D-1]〕
・ビス(2-(メタクリロイロキシエチル)ホスフェート(共栄社化学社製、「ライトエステルP-2M」)
光重合開始剤として以下のものを用意した。
〔オキシムエステル系光重合開始剤[E-1]〕
・IRGACURE OXE-01(BASF社製)
〔その他の光重合開始剤〕
・IRGACURE TPO(BASF社製)[E’-1](アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤)
・IRGACURE 819(BASF製)[E’-2](アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤)
・DAROCUR 4265(BASF製)[E’-3](アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤とα-ヒドロキシケトン系光重合開始剤の1/1混合物)
・DAROCUR MBF(BASF製)[E’-4](フェニルグリオキシレート系光重合開始剤)
シランカップリング剤(F)として以下のものを用意した。
〔シランカップリング剤[F-1]〕
・3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング社製、「OFS-6030」)
増感剤として以下のものを用意した。
〔増感剤〕
DETX(日本化薬製)(チオキサントン誘導体)
〔実施例1~5、参考例1~3、比較例1~4〕
表1~3に記載の配合量にて、アクリル系樹脂(A)および/またはウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)、多官能不飽和化合物(C)、リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(D)、シランカップリング剤(F)を配合し、光重合開始剤および増感剤を配合し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を得た。
上記で得られた各活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を、塗工膜厚(硬化後の膜厚)が4μmとなるように白板ガラスに塗布した後、積算露光量が下記の数値となるようにベルト走行速度を調整したベルトコンベア上に当該塗工後のガラスを載せ、活性エネルギー線を照射した。
・2,800mJ/cm(ベルト走行速度:0.25m/min)(表1)
・1,000mJ/cm(ベルト走行速度:7m/min)(表2)
・320mJ/cm(ベルト走行速度:22m/min)(表3)
なお、活性エネルギー線の光源としては、紫外線LEDランプ(EIT社製、UVPOWER PUCKII)を使用し、波長域380~410nmにシングルピークを有する紫外線(UVA2)を照射した。照射時には塗膜とランプ照射面との距離を5mmとし、その際の塗膜表面の照射強度は2,500mW/cmであった。
上記で得られた、LED照射後の各塗膜について下記の評価を行なった。
<硬化性>
(評価方法)
紫外線LEDランプの照射直後に指で触り、塗膜表面にベタツキがあるか確認した。
(評価基準)
○・・・塗膜は硬化しており、塗膜表面にベタツキがなかった。
△・・・塗膜は硬化していたが、塗膜表面にベタツキが残っていた。
×・・・塗膜は未硬化、あるいは硬化不足であり、塗膜表面がベタベタしていた。
<ガラス密着性>
(評価方法)
上記の硬化塗膜について、JIS K 5400(1990年版)に準じて碁盤目テープ法により評価した。
(評価基準)
○・・・90/100~100/100(残存個数/測定個数)
×・・・89/100以下
Figure 0007003401000001
Figure 0007003401000002
Figure 0007003401000003
表1~3に示すように、実施例1~5および参考例1~3の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物から調製された硬化塗膜は、LED照射により硬化させた場合であっても、硬化性およびガラス密着性のいずれも優れていた。また、光重合開始剤としてオキシムエステル系光重合開始剤に加えて他の光重合開始剤を併用してなる実施例1~4、更に増感剤を含有してなる実施例では、より少ないLED紫外線照射量であっても、十分な硬化性およびガラス密着性が得られた。従って、これらの活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、照射光のエネルギーの高い高圧水銀ランプ等を用いなくても十分に硬化することが可能であり、また長時間の照射により基材等が傷むことがないなど実用に供した場合においても優位なものである。
一方、オキシムエステル系光重合開始剤[E-1]を含有しない比較例1~4の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物から調製された硬化塗膜は、硬化性およびガラス密着性のいずれかに劣るものであり、両方の物性を満足できるものではなかった。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、LEDを光源として用いて硬化させた場合においても優れた硬化性を有し、かつ、ガラス基材やプラスチック基材、金属基材等の各種基材との密着性に優れた硬化物を得ることができる。したがって、コーティング剤として好適であり、特にガラス基材との密着性に優れるため、ガラス基材被覆用コーティング剤として好適である。また、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、塗料、粘着剤、接着剤、粘接着剤、インク、アンカーコーティング剤、磁性粉コーティングバインダー、サンドブラスト用被膜、版材など、各種の被膜形成材料としても有用である

Claims (7)

  1. アクリル系樹脂(A)および/またはウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)、
    エチレン性不飽和基を2個以上含有する不飽和化合物(C)(但し、(B)及び後述の(D)を除く)、
    リン酸基含有エチレン性不飽和化合物(D)
    キシムエステル構造を有する光重合開始剤(E)ならびに
    α-ヒドロキシケトン系、α-アミノケトン系、及びアシルフォスフィンオキサイド系からなる群から選ばれる少なくとも一つの他の光重合開始剤を含有し、
    380~410nmにシングルピークを有する紫外線LED光源で硬化可能であることを特徴とする活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  2. オキシムエステル構造を有する光重合開始剤(E)の含有量が、全樹脂分(固形分)100重量部に対して、1~30重量部であることを特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  3. オキシムエステル構造を有する光重合開始剤(E)と他の光重合開始剤との含有比が、1:0.1~1:5であることを特徴とする請求項1または2記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  4. シランカップリング剤(F)を更に含有することを特徴とする請求項1~いずれか記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  5. 実質的に溶剤を含有しないことを特徴とする請求項1~いずれか記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  6. 請求項1~いずれか記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いてなることを特徴とするコーティング剤。
  7. ガラス基材被覆用であることを特徴とする請求項記載のコーティング剤。
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