JP2014073736A - ラグ付きタイヤ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベルトセパレーションの発生を低減し、耐久性を向上させたラグ付きタイヤ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】一対のビード部間でトロイド状に延在するカーカスと、前記カーカスのクラウン部のタイヤ径方向外側に配設され、複数本のベルトコードをゴム被覆してなる少なくとも1層のベルト層と、ラグ溝によって区画される複数のラグとを具備するラグ付きタイヤであって、前記ラグは、前記ラグの側壁面に開口する細溝を有し、前記細溝の延在方向が、前記少なくとも1層のベルト層のうちの最外ベルト部分のベルトコードの延在方向と交差することを特徴とするラグ付きタイヤである。
【選択図】図2

Description

本発明は、ラグ付きタイヤに関し、特に、建設車両や農業用車両に好適に使用され得るラグ付きタイヤ及びその製造方法に関する。
建設車両や農業用車両には、不整地でのトラクションを得るために、タイヤ周方向に対して傾斜した複数のラグをトレッドに配置したラグ付きタイヤを適用するのが一般的である。
ラグは、加硫成型の際、グリーンタイヤの未加硫ゴムが金型内のラグ形成用凹部に流入することにより形成され、このようにして形成されたラグは、タイヤ本体部の外表面から突出した形態を有する(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−286177号公報
上記加硫成型の際、従来のラグ付きタイヤでは、図7に示すように、加硫金型Mの凹部Mに流入する未加硫ゴムの流れによって、ベルトコード7が凹部に向かって引き寄せられ、ベルトコードが湾曲する、所謂、ベルトウェーブが発生していた。なお、このようなベルトウェーブの発生は、特にベルトの幅方向端部(以下、「ベルト端」ともいう)で多く見られる。そして、ベルトコードが、加硫金型Mの凹部M方向、即ち、タイヤ径方向外方に大きく湾曲すると、ベルトセパレーション(以下、「セパレーション」ともいう)が生じ易くなり、ラグ付きタイヤの耐久性を低下させていた。そのため、ベルトコードの湾曲を低減させ、ベルトセパレーションの発生を効果的に低減する技術が必要とされていた。
そこで、本発明は、ベルトセパレーションの発生を抑制し、耐久性を向上させたラグ付きタイヤ及びその製造方法を提供することを目的とする。
即ち、本願の請求項1に記載のラグ付きタイヤは、ラグの側壁面に開口し、且つ、最外ベルト部分のベルトコードの延在方向と交差するように延在する細溝をラグに配設することにより、加硫金型を用いてタイヤを加硫成型する際のゴム流れのベルトコードへの影響、即ち、ベルトウェーブの発生を低減することができる。そして、その結果、ベルトセパレーションの発生を低減し、タイヤの耐久性を向上させることができる。
ここで、本願の請求項2に記載のラグ付きタイヤは、前記細溝の延在方向が、前記最外ベルト部分のベルトコードの延在方向と60〜90°の範囲の角度を成して交差することで、ベルトウェーブの発生を効率的に低減することができ、その結果、ベルトセパレーションの発生を効率的に低減することができるためである。
また、本願の請求項3に記載のラグ付きタイヤは、前記細溝が、前記ラグ溝の底面からタイヤ径方向外側に向かって、前記ラグの高さの2/3以下の位置に配設することによって、ベルトウェーブの発生を効率的に低減することができ、ベルトセパレーションの発生を効率的に低減することができるためである。
更に、本願の請求項4に記載のラグ付きタイヤは、前記細溝の開口幅が1mm以上であることにより、加硫成型時の未加硫ゴムの流速を効率的に低下させ、ベルトウェーブの発生及びベルトセパレーションの発生を効率的に低減することができるためである。
そして、本願の請求項5に記載のラグ付きタイヤは、前記細溝が、少なくとも、ベルト端位置からタイヤ幅方向内側にベルト幅の5%以上の範囲に亘って位置することが好ましい。ベルト端近傍ではベルトコードが特に移動(湾曲)し易いが、細溝がかかる範囲に位置する場合には、加硫成型時のゴム流れに伴う、ベルト端近傍におけるベルトウェーブの発生を確実に防ぎ、特に、ベルト端におけるベルトセパレーション、所謂、ベルトエンドセパレーションの発生を抑制することができるためである。
また、本願の請求項6に記載のラグ付きタイヤの製造方法は、ラグ形成用凹部にブレードを有する金型を使用して、最外ベルトプライ部分のベルトコードの延在方向とブレードの延在方向が交差するように生タイヤを加硫成型することによって、加硫成型時のゴム流れのベルトコードへの影響、即ち、ベルトウェーブの発生を低減することができる。その結果、ベルトセパレーションの発生を低減したラグ付きタイヤを製造して、タイヤの耐久性を向上させることができる。
本発明のラグ付きタイヤ及びその製造方法によれば、ベルトセパレーションの発生を低減し、耐久性を向上させることができる。
本発明に従うラグ付きタイヤの一例の全体斜視図及びラグの拡大斜視図である。 図1に示すラグ付きタイヤのトレッドパターン及びトレッド部の内部構造を、該トレッド部の一部を破断除去して示す説明図である。 図2に示すラグ付きタイヤのIII−III線でのタイヤ幅方向断面図である。 図2に示すラグ付きタイヤのIV−IV線でのタイヤ周方向断面図である。 ラグ付きタイヤの加硫成型工程を説明する、タイヤ幅方向(及び金型幅方向)断面図であり、図5(a)は、加硫金型にグリーンタイヤを装填する前の状態を示し、図5(b)は、加硫金型にグリーンタイヤを押し付ける直前の状態を示し、図5(c)は、加硫金型にグリーンタイヤを押し付けた状態を示す。 本発明のラグ付きタイヤの変形例のラグの平面図である。 従来のラグ付きタイヤの加硫成型工程を説明する、タイヤ幅方向及び金型幅方向断面図であり、加硫金型にグリーンタイヤを押し付けた状態を示す。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。本発明に従うラグ付きタイヤ1は、建設車両や農業用車両に好適に用いることができる。
図1は、本発明に係るラグ付きタイヤの一例の全体斜視図及びラグの拡大斜視図である。図2は、図1に示すラグ付きタイヤのトレッドパターン及びトレッド部の内部構造を、該トレッド部の一部を破断除去して示す説明図である。図3及び4は、それぞれ、図2に示すラグ付きタイヤのIII−III線でのタイヤ幅方向断面図及びIV−IV線でのタイヤ周方向断面図である。
ラグ付きタイヤ1は、図3に示すように、ビードコア5を埋設した一対のビード部間にトロイダル状に跨るカーカス6を骨格として備えており、このカーカス6は、トレッド部から一対のサイドウォール部を介して一対のビード部にわたってトロイド状に延び、ビード部内に埋設された断面略六角形のビードコア5の周りに折り返されてなる。カーカス6のクラウン部のタイヤ径方向外側には1層のベルト層7よりなるベルトが配置され、該ベルトの更にタイヤ径方向外側には、トレッドゴム8が配設されている。なお、ビード部やカーカス、ベルト層の構造は一例であり、本発明はこれに限定されない。
図2に示すように、ベルト層7は、複数本のベルトコード70をゴム被覆してなる。複数本のベルトコード70は、互いに平行に配列され、タイヤ赤道面Eに対して傾斜している。なお、図1〜3に示す例では、ベルトは、1層のベルト層7からなるが、ベルト層の数は必要に応じて変更されてもよい。
そして、ラグ付きタイヤ1のトレッドには、ラグ溝2によって複数のラグ3が区画形成されている。図1及び2において、ラグ3aは、トレッド幅方向中央域から一方のトレッド端に向かって、タイヤ赤道面Eに対して傾斜して延在し、ラグ3bは、トレッド幅方向中央域から他方のトレッド端に向かって、タイヤ赤道面Eに対してラグ3aの傾斜方向とは反対の方向に傾斜して延在する。また、ラグ3aの各々及びラグ3bの各々は、タイヤ周方向に離隔している。そして、ラグ3aとラグ3bとは、相互に周方向に位相が1/2ピッチずれるように配置されている。なお、ラグ3の配置は図1〜4に示したものに限られない。
そして、ラグ付きタイヤ1は、図1〜4に示すように、1つのラグ3につき、3本の細溝4を有する。細溝4の各々は、一端がラグ3のタイヤ側面側の側壁面に開口し、他端がラグ3の内部で終端している。具体的には、図2では右側に位置するラグ3aに設けられた細溝4は、一端がラグ3のタイヤ側面側の側壁面30に開口し、他端がラグ3の内部で終端している。また、図2では左側に位置するラグ3bに設けられた細溝4は、一端がラグ3のタイヤ周方向側の側壁面31aに開口し、他端がラグ3の内部で終端している。そして、トレッド部平面視において、細溝4の延在方向は、最外ベルト部分であるベルト層7のベルトコード70の延在方向と交差している。ここで、ベルトが2以上のベルト層よりなる場合、「最外ベルト部分」は、2以上のベルト層のうち、ベルトのタイヤ径方向外側の表面を構成する部分をいう。そして、この場合、「最外ベルト部分のベルトコードの延在方向と交差する」とは、最外ベルト部分のベルトコードのうちの少なくとも一部のベルトコードの延在方向と交差することをいう。例えば、ベルトが、第1ベルト層と、第1ベルト層よりもタイヤ径方向内側に位置し、且つ、第1ベルト層よりも広幅である第2ベルト層とからなる場合、細溝4の延在方向は、第1ベルト層及び第2ベルト層のうちの少なくとも一方のベルトコードの延在方向と交差する。
次に、ラグ付きタイヤ1の製造方法について、図5を参照しながら説明する。図5は、ラグ付きタイヤの加硫成型工程を説明する、タイヤ幅方向(及び金型幅方向)断面図であり、図5(a)は、加硫金型にグリーンタイヤ1’を装填する前の状態を示し、図5(b)は、グリーンタイヤ1’を加硫金型Mに押し付ける直前の状態を示し、図5(c)は、グリーンタイヤを加硫金型Mに押し付けた状態を示す。
図5(a)に示すように、グリーンタイヤ1’は、一対のビード部間でトロイド状に延在するカーカス6’と、前記カーカス6’のクラウン部のタイヤ径方向外側に配設され、コードをゴム引きしてなるベルトプライ7’と、未加硫トレッドゴム8’とを含んでいる。そして、この加硫成型前の未加硫トレッドゴム8’の表面には、ラグ及びラグ溝は形成されていない。
次に、加硫成型工程において、このグリーンタイヤ1’を、加硫金型Mに装填し、加硫成型を行う。
図5(b)及び(c)に示すように、加硫金型Mは、タイヤの表面にラグ3を形成するためのラグ形成用凹部Mを有している。そして、ラグ形成用凹部Mの内壁面には、該ラグ形成用凹部M内に突出し、細溝4の形成に使用されるブレードBが設けられている。具体的には、ブレード3は、ラグ形成用凹部M内であって、細溝4が形成される位置に対応した位置に合計3本配設されている。
そして、この加硫成型工程では、グリーンタイヤ1’を、前記ベルトプライのうちの最外ベルトプライ部分のコード70の延在方向とブレードBの延在方向が交差するように金型M内に設置する。ここで、グリーンタイヤ1’が複数のプライを含む場合、「最外ベルトプライ部分」とは、2以上のベルトプライのうち、外側の表面を構成する部分をいう。
金型M内にグリーンタイヤ1’を装填した後、金型Mを閉め、図示しないブラダー内に高温高圧蒸気を入れ、ブラダーを膨張させる。そして、このブラダーの膨張によってグリーンタイヤ1’を内側から膨張させ、金型Mに向けて押し付け、タイヤを加硫成型する。このとき、未加硫ゴム8’が金型Mの凹部Mに流入し、ラグ3が形成される。
上記加硫成型工程においては、凹部Mの内壁にブレードBが設けられているため、タイヤ1のラグ3の側壁面、具体的にはブレードBの位置に対応する位置には、細溝4が形成される。ここで、グリーンタイヤ1’は、ブレードBの延在方向が、最外ベルトプライ部分のベルトコードの延在方向と交差するように金型M内に設置されるため、ブレードを設けない場合と比較して、加硫成型時に凹部M内へと流れ込む未加硫ゴム8’の流れがブレードBによって妨げられる。そのため、ブレードBにより、凹部Mへ流入する未加硫ゴム8’の流速が低下し、ベルトコードの凹部M方向への移動が抑制される。その結果、ベルトウェーブの発生を低減し、ベルトセパレーションの発生を低減することができる。このようにして製造されたラグ付きタイヤは、ベルトセパレーションに起因する亀裂が生じにくいため、タイヤの耐久性を向上させることができる。
また、このようにして製造されたラグ付きタイヤ1には、細溝4に対応する部分のゴム材料がないので、細溝を設けない場合と比較してタイヤを軽量化することができる。そして、ベルトセパレーションの低減を目的とした、ベルト端を押さえる保護層等の更なる部材を使用しなくてもよいため、タイヤを軽量化でき、且つ、タイヤの構造を単純化することができる。
更には、細溝4の一端がラグ3の側壁面30,31aに開口していることにより、細溝4の一端がラグ3の踏面32に開口している場合と比較して、細溝4に砂利等が入り込みにくく、タイヤ踏面におけるクラックや欠けの発生を防ぐことができる。
また、ラグ付きタイヤ1では、トレッド部平面視において、細溝4の延在方向が、最外ベルト部分のベルトコードの延在方向と60〜90°の範囲の角度を成して交差することが好ましく、90°の角度を成して交差することが特に好ましい。この場合、加硫成型工程で使用される金型Mは、凹部Mの内壁面に、延在方向が、ベルトプライのうちの最外ベルトプライ部分のコードの延在方向と60〜90°、好ましくは90°の角度を成して交差するブレードBを有する。即ち、加硫成型工程では、グリーンタイヤ1’は、前記ベルトプライのうちの最外ベルトプライ部分のコードの延在方向とブレードの延在方向が60〜90°、好ましくは90°の角度を成して交差するように金型M内に設置される。
ベルトプライのうちの最外ベルトプライ部分のコード70の延在方向とブレードBの延在方向とが上記の角度範囲(又は角度)を成して交差するようにグリーンタイヤ1’を設置することによって、加硫成型時に凹部Mへ流れ込む未加硫ゴムの流速を効果的に低下させて、ベルトウェーブの発生を効率的に低減することができる。その結果、ベルトセパレーションの発生を効率的に低減することができる。
そして、細溝4は、側壁面30,31aにおいて、ラグ溝の底面からタイヤ径方向外側に向かってラグの高さhの2/3以下の位置に配設されていることが好ましい。ラグ溝の底面からタイヤ径方向外側に向かってラグの高さhの2/3以下の位置に配設されるとは、細溝4の開口部から終端部までの細溝全体がラグの高さの2/3以下の位置に配設されることを意味する。ここで、「ラグの高さh」とは、ラグ溝2の底面からラグ3の踏面32までの距離をいう。この場合、ブレードBは、加硫金型Mの凹部Mの基部(金型径方向最内部)から金型径方向外方に向かって凹部Mの深さの2/3以下の位置に設置される。
なお、図1〜4に示すラグ付きタイヤ1においては、細溝4が、ラグ溝の底面からタイヤ径方向外側に向かって1/3hの位置にタイヤ径方向外側に配設されており、図5(b)及び(c)に示す加硫金型Mは、加硫金型Mの凹部Mの基部から金型径方向外方に向かって凹部Mの深さの1/3の位置にブレードBを有する。
上記のように、ベルト層7により近い位置に細溝4を配設することによって、ブレードBが、凹部Mへの流入する未加硫ゴムの流速をより効果的に低下させて、ベルトウェーブの発生をより効率的に低減することができる。その結果、ベルトセパレーションの発生をより効率的に低減することができる。
また、図1に示す、細溝4のタイヤ周(又は幅)方向の開口幅GW1は、1mm以上であることが好ましい。ここで、「開口幅」とは、細溝4の開口の開口中心を通り、タイヤ周(又は幅)方向と平行な方向に沿って測定した開口の寸法をいう。細溝4がタイヤ周方向(又は幅)に対して傾斜して開口している場合には、「開口幅」とは、開口中心を通り、タイヤ周(又は幅)方向に対して傾斜した方向と平行な方向に沿って測定した開口部の寸法をいう。具体的には、図1〜4に示す例では、図2では右側のラグ3aの開口幅は、側壁面30における開口の開口中心を通り、タイヤ周方向と平行な方向に沿って測定した開口の寸法をいう。また、図2では左側のラグ3bの開口幅は、開口中心を通り、当該タイヤ周方向に対して傾斜した方向と平行な方向に沿って測定した開口部の寸法をいう。
開口幅GW1が1mm以上の場合には、加硫成型時の未加硫ゴム8’の流速を低下させ、ベルトコードのタイヤ径方向外側への移動を防ぐのに充分な幅を確保することができる。
そして、ラグの剛性の観点から、開口幅GW1は、ラグの周(又は幅)方向の寸法の10%以下であることが好ましい。例えば、開口幅GW1は、5mm以下であることが好ましい。
そして、細溝4のタイヤ径方向の開口幅GW2は、加硫成型時の未加硫ゴム8’の流速を低下させ、ベルトコードのタイヤ径方向外側への移動を防ぐ観点から、1mm以上であることが好ましい。そして、開口幅GW2が大きすぎると、ラグ3の剛性が低下するため、開口幅GW2は、例えば、ラグの高さhの20%以下であることが好ましい。
更に、細溝4の延在幅SWは、ベルト端位置からタイヤ幅方向内側にベルト幅の少なくとも5%の範囲を覆うことのできる長さであることが好ましい。ここで、「延在幅」とは、細溝の一端から他端までの寸法をいい、細溝のタイヤ幅(又は周)方向に沿う延在方向に沿って測定される。細溝4がタイヤ幅(又は周)方向に対して傾斜して延在している場合には、「延在幅」とは、タイヤ幅(又は周)方向に対して傾斜した方向と平行な方向に沿って測定した寸法をいう。そして、「ベルト端」とは、ベルトコードのタイヤ幅方向外側の端をいう。ベルトが2以上のベルト層よりなる場合には、「ベルト端」は、最外ベルト部分を構成するベルトコードのうち、その延在方向が細溝4の延在方向と交差する、少なくとも一部のベルトコードのタイヤ幅方向外側の端を指す。
ここで、本発明のラグ付きタイヤにおいて、細溝4の開口幅及び延在幅を含む、各部材の寸法は、例えば、タイヤを適用リムに装着し、所定内圧を適用した無負荷状態で測定することができる。「所定内圧を適用した無負荷状態」とは、適用サイズのタイヤにおけるJATMA等の規格のタイヤ最大負荷能力に対応する内圧(最高空気圧)を適用した無負荷(荷重を加えない)状態を指す。また、「適用リム」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会) YEAR BOOK、欧州ではETRTO(European Tyre and Rim Technical Organisation) STANDARD MANUAL、米国ではTRA(THE TIRE and RIM ASSOCIATION INC.)YEAR BOOK等に規定されたリムを指す。
更に、細溝4は、ベルト端に対応する位置、即ち、ベルト端のタイヤ径方向外側に位置することが好ましい。具体的には、細溝4は、少なくとも、ベルト端位置からタイヤ幅方向内側にベルト幅の5%以上の範囲に亘って位置することが好ましい。
図1〜3に示すラグ付きタイヤ1において、ラグ3の側壁面30又は31aに開口している細溝4が、ベルト端位置を通って、タイヤ幅方向内側に、ベルト幅の5%以上の範囲まで延在している。即ち、図2に示す、ベルト端位置からベルト幅方向内側の細溝の終端部までの距離EWは、ベルト層7の幅BWの5%以上である。
細溝4が、かかる範囲に位置する場合には、ベルトウェーブの発生が多く見られるベルト端近傍において、加硫成型時のゴム流れに伴うベルトウェーブの発生を確実に防ぎ、特に、ベルトエンドセパレーションの発生を抑制することができる。また、上記範囲のベルト端に対応する位置にだけ細溝4を配設し、上記範囲以外のタイヤ幅方向内側に細溝4を配設しない場合には、ベルト端におけるベルトウェーブやベルトセパレーションを抑制しつつ、ベルトウェーブの発生が少ないタイヤ幅方向内側ではタイヤの剛性を確保することができる。
以上、本発明に従うラグ付きタイヤの一例について、図1〜5を参照しながら説明したが、本発明のラグ付きタイヤは、これに限られない。例えば、図1〜5に示す例では、細溝4の数は、ラグ1つにつき3本であるが、適宜変更されてもよい。例えば、図6(a)に示すように、細溝4の数は1本(広幅)であってもよい。また、細溝4の数はラグごとに異なっていてもよい。更には、細溝4の形状及び/又は寸法は、ラグごとに、異なっていてもよい。そして、細溝4は、全てのラグに設けられていなくてもよく、細溝がないラグが含まれていてもよい。
更に、図6(b)に示すように、細溝4は、その延在方向が最外ベルト部分のベルトコードの延在方向と交差することを条件に、タイヤ周方向側の側壁面31bに開口を有してもよい。そして、図6(c)に示すように、細溝4には、一端が側壁面31aに開口し、他端がラグの内部で終端するものと、一端が側壁面31bに開口し、他端がラグの内部でするものとが含まれていてもよい。また、図6(d)に示すように、細溝4の形状は波状であってもよい。
加硫金型Mに配設されるブレードBの数及び形状、寸法は、ラグ3a,3bに配設される細溝4の数及び形状に応じて変更される。
本発明によれば、ベルトセパレーションの発生を低減し、耐久性を向上させたラグ付きタイヤ及びその製造方法を提供することができる。
1…ラグ付きタイヤ、1’…グリーンタイヤ、2…ラグ溝、3…ラグ、4…細溝、5…ビードコア、6…カーカス、6’…カーカス、7…ベルト層、7’…ベルトプライ、8…トレッドゴム、8’…未加硫トレッドゴム、30…側壁面、31a,31b…側壁面、32…踏面、70…ベルトコード、M…金型、M…凹部、B…ブレード

Claims (6)

  1. 一対のビード部間でトロイド状に延在するカーカスと、前記カーカスのクラウン部のタイヤ径方向外側に配設され、複数本のベルトコードをゴム被覆してなる少なくとも1層のベルト層と、ラグ溝によって区画される複数のラグと
    を具備するラグ付きタイヤであって、
    前記ラグは、前記ラグの側壁面に開口する細溝を有し、
    前記細溝の延在方向が、前記少なくとも1層のベルト層のうちの最外ベルト部分のベルトコードの延在方向と交差することを特徴とするラグ付きタイヤ。
  2. 前記細溝の延在方向が、前記最外ベルト部分のベルトコードの延在方向と60〜90°の範囲の角度を成して交差することを特徴とする請求項1に記載のラグ付きタイヤ。
  3. 前記細溝が、前記ラグ溝の底面からタイヤ径方向外側に向かって、前記ラグの高さの2/3以下の位置に配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のラグ付きタイヤ。
  4. 前記細溝の開口幅が、1mm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のラグ付きタイヤ。
  5. 前記細溝が、少なくとも、ベルト端位置からタイヤ幅方向内側にベルト幅の5%以上の範囲に亘って位置する請求項1〜4のいずれか1項に記載のラグ付きタイヤ。
  6. ベルトコードをゴム引きしてなる少なくとも1層のベルトプライを含むグリーンタイヤを、ラグ形成用凹部を有する金型内で加硫成型してラグ付きタイヤを成型する加硫成型工程を含むラグ付きタイヤの製造方法であって、
    前記金型が、前記ラグ形成用凹部の内壁面から前記ラグ形成用凹部内に突出するブレードを有し、
    前記加硫成型工程において、前記グリーンタイヤを、前記少なくとも1層のベルトプライのうちの最外ベルトプライ部分のベルトコードの延在方向と前記ブレードの延在方向とが交差するように前記金型内に設置することを特徴とする、ラグ付きタイヤの製造方法。
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