JP2014071386A - スクリーン、映像表示システム、スクリーンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造が容易であって、十分な視野角と正面輝度を実現できるスクリーン、映像表示システム、スクリーンの製造方法を提供することである。
【解決手段】スクリーン10は、ポリオレフィン系樹脂により形成され、両面に放電処理が施され、異方性を有する光拡散作用を有する異方性拡散層15と、異方性拡散層の片面に接合層19aを介して一体に接合され、異方性拡散層15を支持する支持層14と、少なくとも光吸収作用、光拡散作用、光偏向作用のいずれかの作用を有する光学機能層を1つ以上備えるものとした。
【選択図】図4

Description

本発明は、投射された映像光の映像を表示するスクリーン、これを備える映像表示システム、及び、スクリーンの製造方法に関するものである。
近年、反射型や透過型等の各種スクリーンを備える表示装置や表示システムが、様々な用途で利用され、その光学特性等に関して、様々な開発が行われている。
例えば、反射型スクリーンでは、至近距離から比較的大きな入射角度で映像光を投写して大画面表示を実現する短焦点型の映像投射装置(プロジェクタ)等が広く利用されており、このような短焦点型の映像投射装置に対応した反射型スクリーンの開発が行われている(例えば、特許文献1)。
このような短焦点型の映像表示装置は、反射型スクリーンに対して、上方又は下方から従来の映像源よりも大きな角度で映像光を投射することができ、反射型スクリーンを用いた映像表示システムの省スペース化等に寄与している。
特開2008−76523号公報
一般的に、反射型や透過型のスクリーンでは、画面上下方向の視野角に比べて、画面左右方向の視野角が広いことが求められる。しかし、光を等方的に拡散する一般的な拡散層を備えるスクリーンでは、画面上下方向及び画面左右方向に光が拡散されるため、画面左右方向の視野角を十分確保できなかったり、正面輝度が低下したりする場合があった。
そこで、画面上下方向の拡散作用よりも、画面左右方向の拡散作用が大きい異方性拡散層を備える反射型や透過型のスクリーンの開発も進められている。この異方性拡散層を備えることにより、スクリーンは、画面左右方向において十分に広い視野角を確保でき、かつ、画面上下方向の視野角を必要以上に広げることがなく、正面輝度も高く維持することができる。
このような異方性拡散層は、ポリオレフィン系樹脂製のものが多く、ウェブ状や枚葉状の部材として提供されている。このようなポリオレフィン系樹脂製の異方性拡散層フィルムは、その厚さが薄いために、部材としてコシがなく、スクリーンの製造過程において、折れたり、しわが生じたりし易く、製造時にそのハンドリングが困難であった。
本発明の課題は、製造が容易であって、十分な視野角と正面輝度を実現できるスクリーン、映像表示システム、スクリーンの製造方法を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、映像源から投影された映像光を観察可能に表示するスクリーンであって、ポリオレフィン系樹脂により形成され、少なくとも一方の面に放電処理が施され、異方性を有する光拡散作用を有する異方性拡散層(15)と、前記異方性拡散層の前記一方の面に接合層を介して一体に接合され、前記異方性拡散層を支持する支持層(14)と、少なくとも光吸収作用、光拡散作用、光偏向作用、光透過作用のいずれかの作用を有する光学機能層(17,16,13)を1つ以上備えること、を特徴とするスクリーン(10)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のスクリーンにおいて、前記異方性拡散層(15)は、スクリーン画面の上下方向における拡散作用が小さく、スクリーン画面の左右方向における拡散作用が大きいこと、を特徴とするスクリーン(10)である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のスクリーン(10)と、前記スクリーンに映像光を投射する映像源(LS)と、を備える映像表示システム(1)である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のスクリーン(10)の製造方法であって、シート状に形成された前記異方性拡散層(15)の前記一方の面に、放電処理を行い、その表面を改質する第1放電処理工程と、前記第1放電処理工程の後に、前記異方性拡散層の前記一方の面に、前記接合層を介して前記支持層(14)を貼合する支持層貼合工程と、前記異方性拡散層と前記支持層とが前記接合層を介して貼合された状態で、前記異方性拡散層の他方の面に放電処理を行い、その表面を改質する第2放電処理工程と、前記第2放電処理工程後に、前記異方性拡散層の前記他方の面に、前記光学機能層(19a)を積層する積層工程と、を備えるスクリーンの製造方法である。
本発明によれば、製造が容易であって、十分な視野角と正面輝度を実現できるスクリーン、映像表示システム、スクリーンの製造方法を提供することができる。
実施形態の映像表示システム1を示す図である。 実施形態の反射型スクリーン10の層構成を説明する図である。 実施形態のレンズ層13を説明する図である。 実施形態の反射型スクリーン10の製造方法の一例を説明する図である。 変形形態のスクリーン30及び映像表示システム3の一例を示す図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
また、板、シート、フィルム等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、このような使い分けには、技術的な意味は無い。従って、板、シート、フィルムの文言は、適宜置き換えることができるものとする。
さらに、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
また、本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
(実施形態)
図1は、本実施形態の映像表示システム1を示す図である。図1(a)は、映像表示システム1の斜視図であり、図1(b)は、映像表示システム1の側面図である。
映像表示システム1は、反射型スクリーン10、映像源LS等を有している。本実施形態の映像表示システム1は、映像源LSから投影された映像光Lを反射型スクリーン10が反射して、その画面上に映像を表示する。
この映像表示システム1は、フロントプロジェクションテレビシステム等として用いることができる。また、これに限らず、映像表示システム1は、例えば、反射型スクリーン10と、映像源LSと、反射型スクリーン10の観察画面上の入力部の位置を検出する位置検出部やパーソナルコンピュータ等とを備えたインタラクティブボードシステムとしてもよい。
映像源LSは、映像光Lを反射型スクリーン10へ投射する映像光投射装置である。本実施形態の映像源LSは、汎用の短焦点型プロジェクタである。この映像源LSは、使用状態において、反射型スクリーン10の画面を正面方向(スクリーン面の法線方向)から見た場合に、反射型スクリーン10の画面左右方向において中央であって、反射型スクリーン10の画面(表示領域)よりも下方側となる位置に配置されている。
なお、スクリーン面とは、この反射型スクリーン10全体として見たときにおける、反射型スクリーン10の平面方向となる面を示すものであるとする。
映像源LSは、反射型スクリーン10のスクリーン面の法線方向(反射型スクリーン10の厚み方向)における反射型スクリーン10との距離が、従来の汎用プロジェクタに比べて大幅に近い位置から映像光Lを投射できる。即ち、この映像源LSは、従来の汎用プロジェクタに比べて、反射型スクリーン10までの投射距離が短く、その映像光Lの反射型スクリーン10に対する入射角度が従来のものに比べて大きい。
反射型スクリーン10は、映像源LSが投射した映像光Lを観察者O側へ向けて反射し、映像を表示するスクリーンである。使用状態において、本実施形態の反射型スクリーン10の観察画面は、観察者O側から見て、長辺方向が画面左右方向となる略矩形状であるとする。
以下の説明中において、画面上下方向、画面左右方向、厚み方向とは、特に断りが無い場合、この反射型スクリーン10の使用状態における画面上下方向(鉛直方向)、画面左右方向(水平方向)、厚み方向(奥行き方向)であるとする。
なお、本実施形態の映像表示システム1は、短焦点型のプロジェクタである映像源LSと、この映像源LSから投射された映像光を反射して映像を表示する反射型スクリーン10とを備えるものとしたが、これに限らず、例えば、映像源LSを、投射距離が長く、映像光の投射角度(即ち、スクリーンへの映像光の入射角度)が小さい従来の汎用プロジェクタとし、反射型スクリーン10をその映像源LSに対応する形態としてもよい。
反射型スクリーン10は、その背面側に、平板状の支持板50が、粘着材等からなる不図示の接合層を介して設けられており、この支持板50により、その平面性を維持している。なお、これに限らず、反射型スクリーン10は、不図示の枠部材等によって支持され、その平面性を維持する形態としてもよい。本実施形態の支持板50は、光透過性を有しない平板状の部材である。
この反射型スクリーン10は、対角80インチや100インチ等の大きな画面(表示領域)を有している。
図2は、本実施形態の反射型スクリーン10の層構成を説明する図である。図2では、反射型スクリーン10の観察画面(表示領域)の幾何学的中心(画面中央)となる点A(図1(a),(b)参照)を通り、画面上下方向に平行であって、スクリーン面に直交(厚み方向に平行)な断面の一部を拡大して示している。
反射型スクリーン10は、その映像源側(観察者側)から順に、表面層18、着色層17、等方性拡散層16、異方性拡散層15、支持層14、レンズ層13、反射層12、光吸収層11等を備え、接合層19a,19b等により一体に積層されている。
表面層18は、着色層17の映像源側(観察者側)に設けられる層である。本実施形態では、表面層18は、この反射型スクリーン10の映像源側の最表面に形成されている。
この表面層18は、反射防止機能や防眩機能、ハードコート機能、紫外線吸収機能、防汚機能や帯電防止機能等、適宜必要な機能を1つ又は複数選択して設けることができる。
表面層18は、フィルム状に成形された部材を用い、不図示の粘着材等により着色層17に接合される形態としてもよいし、着色層17の映像源側の面に直接形成してもよい。
本実施形態の表面層18は、ハードコート機能及び防眩機能を有している。この表面層18は、着色層17の映像源側の表面に、ハードコート機能を有する電離放射線硬化型樹脂(例えば、ウレタンアクリレート等)を膜厚10〜100μm程度で塗布し、微細な凹凸形状(マット形状)をその樹脂膜表面に転写する等して硬化させ、表面に微細な凹凸形状が賦形されて形成されている。
着色層17は、灰色や黒色等の着色剤により、所定の透過率となるように着色が施された層である。この着色層17は、反射型スクリーン10に入射する照明光等の不要な外光を吸収したり、表示される映像の黒輝度を低減させたりして、映像のコントラストを向上させる機能を有する。本実施形態では、着色層17は、等方性拡散層16と表面層18との間に位置している。
着色層17の着色剤としては、グレー系や黒色系等の暗色系の染料や顔料等や、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩等を用いることができる。
着色層17の母材となる樹脂は、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂、PC(ポリカーボネート)樹脂、MS(メチルメタクリレート・スチレン)樹脂、MBS(メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン)樹脂、アクリル系樹脂、TAC(トリアセチルセルロース)樹脂、PEN(ポリエチレンナフタレート)樹脂等を用いることができる。
着色層17は、反射型スクリーン10の画面サイズ等にも依るが、厚さを30〜3000μmとすることが好ましい。
等方性拡散層16は、光透過性を有する樹脂を母材とし、光を等方的に拡散する拡散材を含有する層である。この等方性拡散層16は、視野角を広げたり、明るさの面内均一性を向上させたりする機能を有する。
等方性拡散層16の母材となる樹脂は、例えば、PET樹脂や、PC樹脂、MS樹脂、MBS樹脂、アクリル系樹脂、TAC樹脂、PEN樹脂等を用いることができる。
また、等方性拡散層16に含まれる拡散材としては、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、シリコン系等の樹脂製の粒子や無機粒子等であり、その平均粒径が約1〜50μmであるものを使用できる。
等方性拡散層16の厚さは、反射型スクリーン10の画面サイズ等にも依るが、例えば、100〜200μmとすることが好ましい。
本実施形態の着色層17及び等方性拡散層16は、共押し出しすることにより一体に積層されて形成されているが、これに限らず、それぞれ別々に成形され、不図示の接合層により一体に積層されている形態としてもよい。
また、着色層17が、着色剤に加えてさらに、拡散材を含有する形態とし、等方性拡散層16を備えない形態としてもよい。さらに、本実施形態では、図2に示すように、着色層17の背面側に等方性拡散層16が位置する例を示したが、これに限らず、等方性拡散層16の背面側に着色層17が位置していてもよい。
異方性拡散層15は、その拡散特性が、異方性を有している層である。この異方性拡散層15は、後述の支持層14と接合層19aを介して貼合され、かつ、等方性拡散層16の背面側に、接合層19bを介して一体に接合されている。
この異方性拡散層15は、画面左右方向における拡散作用が、画面上下方向における拡散作用よりも大きい。なお、これに限らず、所望する光学特性や、使用環境等に応じて、画面左右方向の拡散作用よりも画面上下方向の拡散作用が大きい形態としてもよい。
異方性拡散層15は、光透過性を有するポリオレフィン系樹脂を母材とし、楕円状や針状等の異方性拡散材を含有している。この異方性拡散材は、その長手方向(長軸方向)が画面上下方向に平行となるように配向されている。この異方性拡散材の材料は、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、シリコン系等の樹脂製の粒子や無機粒子等であり、その短い方の径(短軸方向の径)の平均が0.1〜25μm程度、長い方の径(長軸方向の径)の平均が0.15〜50μm程度のものが好ましい。
また、異方性拡散材の外形は、画面上下方向(長手方向)に平行な断面における曲率半径が、画面左右方向に平行な断面の曲率半径よりも大きい。さらに、画面上下方向に平行な断面における異方性拡散材の単位面積当たりの個数は、画面左右方向に平行な断面における異方性拡散材の単位面積当たりの個数よりも多い。
異方性拡散層15の厚さは、反射型スクリーン10の画面サイズや、その光学特性等にも依るが、50〜300μmのものが好ましい。
異方性拡散層15は、押し出し成形等により作製することが可能である。
この異方性拡散層15の画面左右方向における拡散作用は、等方性拡散層16の拡散作用よりも大きく、画面上下方向における拡散作用は、等方性拡散層16の拡散作用よりも小さい。
支持層14は、異方性拡散層15に接合層19aを介して一体に貼合されている層である。この支持層14が異方性拡散層15に一体に接合されることにより、シート状の部材としての腰が十分となり、ハンドリングが容易となり、反射型スクリーン10の製造過程における異方性拡散層15の折れやしわの発生を防止する機能を有している。本実施形態では、支持層14は、異方性拡散層15の背面側に位置している。
支持層14としては、光透過性を有し、かつ、適度な腰(所定の弾性率(ヤング率))があるシート状等の部材が好ましい。支持層14は、例えば、PET樹脂、MBS樹脂、MS樹脂、PC樹脂、TAC樹脂等の樹脂製のシート状の部材を用いることができる。
なお、支持層14に用いるシート状の部材は、その表面に、他層との接着性を高める加工(易接着コート等)を施したシート状やフィルム状の部材であることが、異方性拡散層15との密着性を向上させる観点から好ましい。
支持層14の厚さは、反射型スクリーン10の画面サイズや、異方性拡散層15の機械的な特性にも依るが、例えば、100〜188μmとすることが、異方性拡散層15のハンドリングを向上させる観点から好ましい。
ここで、異方性拡散層15は、上述のように、異方性拡散材を含有するポリオレフィン系樹脂製である。一般に、ポリオレフィン系樹脂製のシートは、腰が不十分であり、製造過程においてしわやよれ等が発生し易い。また、上述のように、異方性拡散層15は、厚みが薄いため、その部材としての腰がさらに低いものとなり、製造時の取り扱い(ハンドリング)が困難である。
そこで、この異方性拡散層15は、支持層14を貼合した状態で、製造装置等に供給されることが、しわやよれ等を抑制し、安定して反射型スクリーンを作製する観点から好ましい。
また、ポリオレフィン系樹脂は、その極性が非常に低く、所謂、不活性な樹脂であるため、この異方性拡散層15の表面も極性が非常に低いという特徴を有している。そのため、異方性拡散層15に支持層14等を貼合する際に用いる接合層19a,19bとの密着性が低く、未接着となったり、剥離等が生じたりし易い。
そこで、異方性拡散層15は、その両面に、コロナ処理やプラズマ処理等の放電処理を施して、その表面を改質して極性を高め、濡れ性を高めることが、良質な反射型スクリーン10を製造するという観点から好ましい。
さらに、異方性拡散層15を映像源側とし、支持層14を背面側とすることにより、支持層14にレンズ層13を形成することができる。上述のように、一般的にポリオレフィン系樹脂は、密着性が低く、なかでも、後述するレンズ層13を形成する紫外線硬化型樹脂との密着性が悪い。そこで、支持層14の背面側の面にレンズ層13を形成することにより、そのような密着性の低下を抑制できる。
図3は、本実施形態のレンズ層13を説明する図である。図3(a)は、レンズ層13を背面側正面方向から観察した様子を示しており、理解を容易にするために、反射層12や光吸収層11は省略して示している。図3(b)は、図2に示す断面の一部をさらに拡大して示し、理解を容易にするために、レンズ層13よりも映像源側に位置する各層は省略して示している。
レンズ層13は、支持層14の背面側に設けられた光透過性を有する層であり、図3(a)に示すように、点Cを中心として単位レンズ131が同心円状に複数配列されたサーキュラーフレネルレンズ形状をその背面側に有している。このサーキュラーフレネルレンズ形状は、その光学的中心(フレネルセンター)である点Cが、反射型スクリーン10の画面(表示領域)の領域外であって、反射型スクリーン10の下方に位置している。
なお、本実施形態では、レンズ層13がサーキュラーフレネルレンズ形状を有する例を上げて説明するが、リニアフレネルレンズ形状を有する形態としてもよい。
単位レンズ131は、図2や図3(b)に示すように、スクリーン面に直交する方向(反射型スクリーン10の厚み方向)に平行であって、単位レンズ131の配列方向に平行な断面における断面形状が、略三角形形状(略楔形形状)である。
単位レンズ131は、背面側に凸であり、レンズ面132と、このレンズ面132と対向する非レンズ面133とを備えている。
本実施形態では、反射型スクリーン10の使用状態において、単位レンズ131は、レンズ面132が頂点tを挟んで非レンズ面133よりも鉛直方向上側に位置している。
図3(b)に示すように、単位レンズ131のレンズ面132が、スクリーン面に平行な面となす角度は、αである。また、非レンズ面133がスクリーン面に平行な面となす角度は、β(β>α)である。
また、単位レンズ131の配列ピッチは、Pであり、単位レンズ131のレンズ高さ(スクリーンの厚み方向における頂点tから単位レンズ131間の谷底となる点vまでの寸法)は、hである。
理解を容易にするために、図2等では、単位レンズ131の配列ピッチP、角度α,βは、単位レンズ131の配列方向において一定であるように示している。しかし、本実施形態の単位レンズ131は、実際には、配列ピッチP等が一定であるが、角度αが単位レンズ131の配列方向においてフレネルセンターとなる点Cから離れるにつれて次第に大きくなっている。
なお、これに限らず、配列ピッチPは、単位レンズ131の配列方向に沿って次第に変化する形態としてもよく、映像光を投影する映像源LSの画素(ピクセル)の大きさや、映像源LSの投射角度(反射型スクリーン10のスクリーン面への映像光の入射角度)、反射型スクリーン10の画面サイズ、各層の屈折率等に応じて、適宜変更可能である。
レンズ層13は、ウレタンアクリレートやエポキシアクリレート等の紫外線硬化型樹脂により、支持層14の背面側の面に一体に形成されている。なお、レンズ層13は、電子線硬化型樹脂等の他の電離放射線硬化型樹脂により形成してもよい。
また、レンズ層13は、熱可塑性樹脂を用いてプレス成形法により形成してもよく、その製造方法は適宜選択でき、このようなレンズ層13の場合には、支持層14の背面側に不図示の接合層等を介して積層される形態としてもよい。
反射層12は、光を反射する作用を有する層である。この反射層12は、単位レンズ131の少なくともレンズ面132に形成される。この反射層12は、光を反射するために十分な厚さを有している。
本実施形態の反射層12は、図2や図3(b)に示すように、レンズ面132に形成されているが、非レンズ面133には形成されていない。なお、反射層12は、光を反射しない程度の薄さで非レンズ面133の少なくとも一部に形成された形態としてもよい。
反射層12は、レンズ面132上に、アルミニウムや銀、ニッケル等の光反射性の高い金属を蒸着することにより形成することができる。また、反射層12は、これに限らず、例えば、白色又は銀色系の塗料や、白色又は銀色系の顔料やビーズ等を含有する紫外線硬化型樹脂又は熱硬化性樹脂、銀やアルミニウム等の金属蒸着膜や金属箔等を粉砕した粒子や微小なフレークを含む塗料等を、レンズ面132側から塗布又は印刷して硬化させることにより形成してもよい。
光吸収層11は、レンズ層13及び反射層12の背面側に設けられ、光を吸収する作用を有している。本実施形態の光吸収層11は、反射層12及び非レンズ面133を被覆しており、非レンズ面133には、光吸収層11が形成された形態となっている。
光吸収層11は、黒色等の暗色系の顔料や染料及び光吸収作用を有するビーズ、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩等を含有する熱硬化型樹脂もしくは紫外線硬化型樹脂や、黒色等の暗色系の塗料等を、反射層12をレンズ面132に形成したレンズ層13の背面側(フレネルレンズ形状側)に塗布して硬化させることにより、形成される。光吸収層11は、カーボンブラック、グラファイト等をレンズ層13の背面側に塗布して硬化させ、形成することもできる。この光吸収層11の厚さは、例えば、約30〜200μmとすることができる。
接合層19a,19bは、反射型スクリーン10を構成する各層を一体に接合する層である。本実施形態の接合層19aは、異方性拡散層15と支持層14との間に、接合層19bは、異方性拡散層15と等方性拡散層16との間に設けられ、これらの層を一体に接合している。
この接合層19a,19bは、光透過性を有する紫外線硬化型のアクリル系樹脂や、圧力により粘着性が顕在化する感圧粘着型のアクリル系樹脂等を用いることができる。また、接合層19a,19bの厚さは、反射型スクリーン10の大きさや使用環境、接合する各層の樹脂の特性、接合層として使用する樹脂の特性等に合わせて、10〜100μmの範囲内で適宜選択できる。
ここで、本実施形態の反射型スクリーン10の製造方法の一例を説明する。
図4は、本実施形態の反射型スクリーン10の製造方法の一例を説明する図である。なお、図4では、理解を容易にするために、反射型スクリーン10の層構成等を簡略化して示している。
図4(a)に示すように、まず、着色層17と等方性拡散層16とを共押し出し成形する。これにより、着色層17及び等方性拡散層16は一体に成形される。
次に、図4(b)に示すように、着色層17の表面に、表面層18を紫外線成形等により形成する。
図4(c)に示すように、異方性拡散層15は、押し出し成形される。そして、図4(d)に示すように、異方性拡散層15の片面15aにコロナ処理を行う(第1放電処理工程)。
このとき、コロナ処理等の放電処理における放電量は、十分な濡れ性及び密着性を有する観点から、40〜120W・min/mとすることが好ましい。また、この放電量は、異方性拡散層15が放電による損傷(穴が開く、焼け焦げる等)が生じず、より安定的に処理を行い、かつ、良好な濡れ性を得る観点から、70〜100W・min/mとすることが、さらに好ましい。
仮に、放電量がこの範囲よりも大きいと、異方性拡散層15に放電による損傷(穴が開く、焼け焦げる等)が生じ、製品としての使用に適さない。また、放電量がこの範囲よりも小さいと、異方性拡散層15の表面の濡れ性が不十分であり、異方性拡散層15とこれに接する層との密着性が低下してしまうことや、経時変化による濡れ性の低下によって剥離等が生じて反射型スクリーン10の品質が低下する等の問題が生じる。従って、異方性拡散層15のコロナ処理における放電量は、上記の範囲とすることが好ましい。
次に、図4(e)に示すように、異方性拡散層15のコロナ処理を施した片面15aに、接合層19aを介して支持層14を貼合(ラミネート)する(支持層貼合工程)。
この支持層14は、予め、易接着性を有するようにその表面に、易接着コート処理が施されている。
そして、図4(f)に示すように、支持層14と貼合された異方性拡散層15の、コロナ処理が行われていない方の面15bに、上述と同様の条件でコロナ処理を行う(第2放電処理工程)。
このように、異方性拡散層15のコロナ処理を行った面15aに支持層14を貼合してから他方の面15bにコロナ処理を行うことにより、コロナ処理中における異方性拡散層15のしわや搬送するロールへのとられ等を低減でき、コロナ処理中の抜けや反り等を抑制することができる。
次に、図4(g)に示すように、表面層18、着色層17、等方性拡散層16が積層された部材と、上述のコロナ処理を行った異方性拡散層15と支持層14とが貼合された部材とを、接合層19bを介して積層して接合する(積層工程)。これにより、表面層18、着色層17、等方性拡散層16、異方性拡散層15、支持層14が接合層19a,19b等により一体に積層された積層部材が形成される。この積層部材を不図示の裁断機により枚葉状に裁断する。
次に、図4(h)に示すように、枚葉状となった積層部材の支持層14の表面に、紫外線成形法等により、レンズ層13を形成する。
そして、図4(i)に示すように、蒸着法等により、レンズ面に反射層12を形成する。
そして、図4(j)に示すように、レンズ層13及び反射層12を被覆するように、光吸収層11をコーティング法等により形成する。
そして、所定の大きさ・形状に裁断することにより、反射型スクリーン10が完成する。
なお、本実施形態では、レンズ層13がサーキュラーフレネルレンズ形状を有するため、ウェブ状の積層部材を形成した後に、枚葉状に裁断する例を挙げて説明したが、着色層17及び等方性拡散層16等の各層が押し出し成形後に裁断され、枚葉状である形態としてもよい。また、レンズ層13が、リニアフレネルレンズ形状を有する場合には、光吸収層11を形成後に裁断して枚葉状し、反射型スクリーン10としてもよい。
図2に戻り、本実施形態の反射型スクリーン10へ入射する映像光及び外光の様子を説明する。図2に示す光L1,G1,G2では、理解を容易にするために、表面層18、着色層17、等方性拡散層16、異方性拡散層15、支持層14、レンズ層13、接合層19a,19bの屈折率は等しいものとし、映像光L1及び外光G1,G2に対する等方性拡散層16及び異方性拡散層15の光拡散作用等は省略して示している。
図2に示すように、映像源LSから投影された大部分の映像光L1は、反射型スクリーン10の下方から入射し、表面層18や着色層17、等方性拡散層16、異方性拡散層15、支持層14等を透過してレンズ層13の単位レンズ131へ入射する。
そして、映像光L1は、レンズ面132へ入射して反射層12によって反射され、観察者O側に向かい、略正面方向へ反射型スクリーン10から出射する。従って、映像光L1は、効率よく反射され、観察者Oに届く。
なお、映像光L1が反射型スクリーン10の下方から投射され、かつ、角度β(図3(b)参照)が反射型スクリーン10の画面上下方向の各点における映像光L1の入射角度よりも大きいので、映像光L1が非レンズ面133に直接入射することはなく、非レンズ面133は、映像光L1の反射には影響しない。
また、映像光L1は、等方性拡散層16により、画面上下方向及び画面左右方向に拡散され、さらに、異方性拡散層15により画面左右方向に大きく拡散されている。従って、画面上下方向及び画面左右方向における視野角を十分確保でき、かつ、表示装置として重要視される画面左右方向の視野角を広くし、画面上下方向の視野角を絞って正面輝度を高く維持することができる。
一方、照明光等の不要な外光G1,G2は、図2に示すように、主として反射型スクリーン10の上方から入射し、表面層18等を透過してレンズ層13の単位レンズ131へ入射する。
そして、一部の外光G1は、非レンズ面133へ入射して、光吸収層11によって吸収される。また、一部の外光G2は、レンズ面132で反射して、主として反射型スクリーン10の下方側へ向かうので、観察者O側には直接届かず、また、届いた場合にもその光量は、映像光L1に比べて大幅に少ない。従って、反射型スクリーン10では、外光G1,G2による映像のコントラスト低下を抑制できる。
以上のことから、本実施形態の反射型スクリーン10によれば、明室環境下であっても、コントラストが高く明るく良好な映像を表示できる。
本実施形態の反射型スクリーン10の実施例となる反射型スクリーンを作製した。実施例の反射型スクリーンの各層の構成は、以下の通りである。
表面層18:アクリル系紫外線硬化型樹脂製、厚さ約35μm。
着色層17:着色剤としてカーボンブラックを含有するMBS樹脂製、厚さ1.35mm、透過率70%。
等方性拡散層16:拡散材としてシリコンビーズ(平均粒径約1μm)及びアクリルビーズ(平均粒径約10μm)を含有するMBS樹脂製、厚さ150μm
異方性拡散層15:楕円球状(短軸方向における径が平均約2.5μm、長軸方向における径が平均約10μm)であるポリオレフィン系樹脂製の拡散材を含有するポリオレフィン系樹脂製、厚さ84μm。コロナ処理の放電量は100W・min/m
接合層19a,19b:紫外線硬化型の接着剤。アクリル系樹脂製、厚さ50μm
支持層14:両面に易接着コート処理が施されたPET樹脂製、厚さ100μm
レンズ層13:エポキシアクリレート樹脂製
反射層12:アルミニウムの蒸着膜、膜厚約700Å
光吸収層11:カーボンブラック製(バインダとしてスチレン系樹脂を使用)、厚さ85μm程度
次に、異方性拡散層15と接合層19aと支持層14との密着性や濡れ性等について評価した。
まず、コロナ処理の有無による異方性拡散層15の表面の濡れ性(濡れ張力)を評価した。濡れ張力の値が大きい方が、濡れ性が高く、接合層19a等との密着性が良好であるいことを示す。
濡れ張力の評価は、プラスチック−フィルム及びシート−濡れ張力試験方法(JIS K6768)に準拠する方法で行った。温度23°、相対湿度50%の環境下において、試験用混合液を試験片(異方性拡散層15)の表面に滴下し、綿棒等で6cm以上に塗膜を広げ、2秒間でその表面を濡らすことができる試験用混合液を選定する。その試験用混合液に付されている値が、試験片の表面の濡れ張力の値となる。
なお、試験片となる異方性拡散層15は、コロナ処理の有無以外は、上述の実施例と反射型スクリーン10に用いたものと同じである。
上述の試験の結果、コロナ処理を行っていない異方性拡散層15の表面の濡れ張力は、26mN/mであった。これに対して、実施例の反射型スクリーンに用いられる、コロナ処理を行った異方性拡散層15の表面の濡れ張力は、44mN/mであり、濡れ性が向上していた。また、実施例の反射型スクリーンに用いられる、コロナ処理を行った異方性拡散層15は、1日(24時間)経過後の表面の濡れ張力も40mN/mであり、十分な濡れ性を維持していた。
従って、コロナ処理により、異方性拡散層15の表面における濡れ性が向上し、他の層等との密着性、貼り合せ特性が向上した。
次に、異方性拡散層15と接合層19aと支持層14との密着性の評価を行った。
この評価は、異方性拡散層15の片面に接合層19bを介して着色層17及び等方性拡散層16が接合され、他方の面に接合層19aを介して支持層14が積層された積層体を作製して試験片とし、碁盤目試験法(JIS K5600−5−6に準拠)を用いて行った。
試験片の作製に用いられる接合層19a,19b,支持層14、着色層17及び等方性拡散層16は、上述の実施例と反射型スクリーン10に用いたものと同じである。
異方性拡散層15は、コロナ処理の有無以外は、上述の実施例と反射型スクリーン10に用いたものと同じである。
なお、マス目(碁盤目)は、試験片の支持層14側から等方性拡散層16と接合層19bとの間まで切り込みを入れて形成され、その数が10×10=100個である。マス目が形成された試験片の支持層14の表面にテープ材を貼り付けて剥離し、剥離せずに残ったマス目の数が100個、即ち、1つも剥離しなかったものを良とし、それ以外を不可とした。
コロナ処理を行っていない異方性拡散層15を備える試験片では、マス目が100個全て剥離しており、異方性拡散層15とそれに接する層との間での密着性が低かった。また、手でも容易に剥離した。
これに対して、実施例の反射型スクリーンに用いられるコロナ処理を行った異方性拡散層15を備える試験片では、100個のマス目が残り、剥離が生じておらず、異方性拡散層15とそれに接する層との間での密着性が良好であった。
従って、本実施形態のように、コロナ処理を行った異方性拡散層15とすることにより、支持層14との密着性を向上させることができる。これにより、製造過程中に、支持層14と異方性拡散層15とが剥離することがなく、十分な腰を持つシート状の部材等として取り扱いが容易となり、また、しわやよれ等も抑制できる。
従って、本実施形態によれば、反射型スクリーン10の製造過程における異方性拡散層15のハンドリングを向上させ、反射型スクリーン10が容易に製造できる。
また、本実施形態によれば、異方性拡散層15を備えることにより、良好な視野角及び正面輝度を有する反射型スクリーン10及び映像表示システム1とすることができる。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態では、異方性拡散層15及び支持層14を備えるスクリーン10は、反射型スクリーンである例を示したが、これに限らず、スクリーンの背面側から投射された映像光の映像を表示する透過型スクリーンとしてもよい。
図5は、変形形態のスクリーン及び映像表示システムの一例を示す図である。図5(a)は、変形形態のスクリーン30の画面上下方向に平行であって厚み方向に平行な断面の一部を拡大して示している。図5(b)は、このスクリーン30を備える映像表示システム3を示している。
透過型スクリーン30の層構成は、例えば、図5(a)に示すように、観察者側から順に、表面層18、着色層17、等方性拡散層16、接合層19a、異方性拡散層15、接合層19b、支持層14、接合層19c、基板層31を備える形態としてもよい。基板層31は、スクリーンの平面性を維持するための部材であり、これを備えない形態としてもよい。
なお、これに限らず、例えば、これら表面層18等が一体に積層された板状の部材の入光側に、さらにフレネルレンズシート等を備える透過型スクリーン等としてもよい。
また、映像表示システム(映像表示装置)3は、透過型スクリーン30と、透過型スクリーン30の背面側から映像光を投射する映像源LSとを筐体K内に備えるものであり、図5(b)に示すように、映像光LをミラーMで反射して透過型スクリーン30に投影する形態としてもよい。
(2)本実施形態において、反射型スクリーン10の最背面側は光吸収層11である例を示したが、これに限らず、光吸収層11の背面側に、反射型スクリーン10を破損等から保護するための樹脂製のシート状の保護層等を設けてもよい。このとき、保護層を遮光層としたり、保護層にさらに遮光層を積層して設けたりしてもよい。
(3)本実施形態において、単位レンズ131は、図2等に示す断面形状が略三角形形状である例を示したが、これに限らず、例えば、スクリーン面に平行又は略平行な頂面を有する略台形形状であり、レンズ面と非レンズ面とが、頂面を挟んで対向する形態としてもよい。このとき、頂面は、映像光の反射に寄与しない領域に形成されることが好ましい。また、頂面上には、反射層12を形成してもよいし、映像光が入射しない場合には光吸収層11を形成してもよい。
(4)本実施形態において、反射型スクリーン10は、その背面側に設けられた支持板50に不図示の粘着材層等を介して接合されており、略平板状である例を示したが、これに限らず、例えば、支持板50を備えず、反射型スクリーン10が粘着材層等を介して壁面等に接合される形態としてもよいし、支持板50を裏面に接合した状態で壁面に固定されたり、フック等の支持部材で壁面に吊り下げされる形態等としてもよい。また、本実施形態において、反射型スクリーン10は、さらに、反射型スクリーン10の画面の平面性を維持するために、ガラス製や樹脂製である剛性の高い基板層を備える形態としてもよい。
さらに、本実施形態において、反射型スクリーン10は、使用時及び不使用時には略平板状である例を示したが、これに限らず、不使用時には巻き取って保管できる巻き取り可能な形態としてもよい。このような形態の場合には、支持板50等を設けず、反射型スクリーン10の背面側を、光を透過しにくい布製又は樹脂製の遮光幕や耐傷性を向上させる保護層等で被覆する形態としてもよい。
(5)本実施形態において、映像源LSは、鉛直方向において反射型スクリーン10より下方に位置し、映像光Lが反射型スクリーン10の下方から斜めに投射される例を示したが、これに限らず、例えば、映像源LSが、鉛直方向において反射型スクリーン10より上方に位置し、映像光Lが反射型スクリーン10の上方から斜めに投射される形態としてもよい。
このとき、反射型スクリーン10は、図2等に示すレンズ層13の上下方向を反転させた形態とすればよい。
なお、本実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
1 映像表示システム
10 反射型スクリーン
11 光吸収層
12 反射層
13 レンズ層
14 支持層
15 異方性拡散層
16 等方性拡散層
17 着色層
18 表面層
19 接合層
LS 映像源

Claims (4)

  1. 映像源から投影された映像光を観察可能に表示するスクリーンであって、
    ポリオレフィン系樹脂により形成され、少なくとも一方の面に放電処理が施され、異方性を有する光拡散作用を有する異方性拡散層と、
    前記異方性拡散層の前記一方の面に接合層を介して一体に接合され、前記異方性拡散層を支持する支持層と、
    少なくとも光吸収作用、光拡散作用、光偏向作用、光透過作用のいずれかの作用を有する光学機能層を1つ以上備えること、
    を特徴とするスクリーン。
  2. 請求項1に記載のスクリーンにおいて、
    前記異方性拡散層は、スクリーン画面の上下方向における拡散作用が小さく、スクリーン画面の左右方向における拡散作用が大きいこと、
    を特徴とするスクリーン。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のスクリーンと、
    前記スクリーンに映像光を投射する映像源と、
    を備える映像表示システム
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のスクリーンの製造方法であって、
    シート状に形成された前記異方性拡散層の前記一方の面に、放電処理を行い、その表面を改質する第1放電処理工程と、
    前記第1放電処理工程の後に、前記異方性拡散層の前記一方の面に、前記接合層を介して前記支持層を貼合する支持層貼合工程と、
    前記異方性拡散層と前記支持層とが前記接合層を介して貼合された状態で、前記異方性拡散層の他方の面に放電処理を行い、その表面を改質する第2放電処理工程と、
    前記第2放電処理工程後に、前記異方性拡散層の前記他方の面に、前記光学機能層を積層する積層工程と、
    を備えるスクリーンの製造方法。
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