JP6421571B2 - 反射スクリーン、映像表示システム - Google Patents

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本発明は、投射された映像光を反射して映像を表示する反射スクリーン、映像表示システムに関するものである。
従来、様々な構成を有する反射スクリーンが開発され、映像表示システムに用いられている。近年では、反射スクリーンに対して至近距離から比較的大きな投射角度で映像光を投写して大画面表示を実現する短焦点型の映像投射装置(プロジェクタ)等が広く利用されており、このような短焦点型の映像投射装置によって投射された映像光を良好に表示するための反射スクリーン等も開発されている。
短焦点型の映像投射装置は、反射スクリーンに対して、上方又は下方から従来の映像源よりも大きな投射角度で映像光を投射することができ、映像投射装置と反射スクリーンとの奥行き方向の距離を短くすることができるので、反射スクリーンを用いた映像表示システムの省スペース化等に寄与できる。
そして、このような短焦点型の映像投射装置によって投射された映像光を良好に表示するために、単位レンズが複数配列されて形成されたリニアフレネルレンズ形状やサーキュラーフレネルレンズ形状を有するレンズ層の表面に反射層を形成した反射スクリーン等が様々に開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の反射スクリーンは、サーキュラーフレネルレンズ形状を有するレンズ層を備えている。このようなレンズ層は、枚葉状の基材に紫外線硬化型樹脂等により形成されるため、1枚ずつ製造する必要があり、製造効率を向上させることができず、また、製造コストも高価になってしまう場合があった。
ここで、レンズ層にリニアフレネルレンズ形状を適用し、巻き取られた基材上にレンズ層を順次成形する、いわゆるロール搬送方式によってレンズ層を形成し、製造効率を向上させ、製造コストを安価にすることも可能であるが、この場合、サーキュラーフレネルレンズ形状に比して反射スクリーンのスクリーン面内の輝度分布が不均一になってしまう問題が生じてしまう。
特開2008−76523号公報
本発明の課題は、製造効率を向上させ、製造コストを安価にするとともに、スクリーン面内の輝度分布を均一にすることができる反射スクリーン、映像表示システムを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、映像源(LS)から投射された映像光を反射して画面に表示する反射スクリーン(20)であって、前記映像源側とは反対の背面側に、レンズ面(232)及び非レンズ面(233)を有した単位レンズ(231)が複数配列されたレンズ層(23)と、少なくとも前記レンズ面(232)に形成され、光を反射する反射層(22)とを備え、前記単位レンズは、底面及び4つの三角形状の斜面から構成され、前記底面に対向する頂点が前記映像源側に凹となる四角錐状の窪みを有し、前記底面を形成する4辺がそれぞれ、スクリーン面に平行な面内において画面左右方向に対して傾斜しており、前記レンズ面は、4つの前記斜面のうち、画面上下方向の上方又は下方側に位置する2つの斜面であり、前記非レンズ面は、4つの前記斜面のうち、画面上下方向の下方又は上方側に位置する2つの斜面であること、を特徴とする反射スクリーンである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の反射スクリーン(20)において、前記単位レンズ(231)は、前記四角錐状の前記底面が、ひし形形状に形成されており、前記レンズ層(23)の背面側に網目状に配列されていること、を特徴とする反射スクリーンである。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の反射スクリーン(20)と、前記反射スクリーンに映像光を投射する映像源(LS)と、を備える映像表示システム(1)である。
本発明によれば、製造効率を向上させ、製造コストを安価にするとともに、スクリーン面内の輝度分布を均一にすることができる反射スクリーン、映像表示システムを提供することができる。
実施形態の映像表示システムを説明する図である。 実施形態の反射スクリーンの層構成を説明する図である。 実施形態のレンズ層を説明する図である。 実施形態のレンズ層の詳細を説明する図である。 実施形態の反射スクリーンの製造方法を説明する図である。 実施形態のレンズ層を成形するロール版を示す図である。 実施形態のレンズ層を成形するロール版の製造方法の例を説明する図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
また、板、シート等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、これらの文言は、適宜置き換えることができるものとする。
さらに、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の映像表示システム1を説明する図である。図1(a)は、映像表示システム1の斜視図であり、図1(b)は、映像表示システム1の側面図である。
映像表示システム1は、反射スクリーン20を備える反射スクリーンユニット10と、映像源LS等とを有している。本実施形態の映像表示システム1は、映像源LSから投影された映像光Lを反射スクリーン20が反射して、その画面上に映像を表示する。
この映像表示システム1は、例えば、映像光Lを映像源LSから投射するフロントプロジェクションテレビシステム等として用いることが可能である。
映像源LSは、映像光Lを反射スクリーン20へ投射する映像光投射装置である。本実施形態の映像源LSは、汎用の短焦点型プロジェクタである。映像源LSは、使用状態において、反射スクリーン20の画面を法線方向(スクリーン面の法線方向)から見た場合に、反射スクリーン20の画面左右方向において中央であって、反射スクリーン20の画面(表示領域)よりも下方側となる位置に配置されている。
なお、スクリーン面とは、この反射スクリーン20全体として見たときにおける、反射スクリーン20の平面方向となる面を示すものである。
この映像源LSは、反射スクリーン20の画面に直交する方向(反射スクリーン20の厚み方向)における反射スクリーン20との距離が、従来の汎用プロジェクタに比べて大幅に近い位置から映像光Lを投射できる。即ち、映像源LSは、従来の汎用プロジェクタに比べて、反射スクリーン20までの投射距離が短く、映像光Lの反射スクリーン20のスクリーン面に対する入射角度も大きい。
反射スクリーン20は、映像源LSが投射した映像光Lを観察者O側へ向けて反射し、映像を表示するスクリーンである。使用状態において、反射スクリーン20の観察画面は、観察者O側から見て、長辺方向が画面左右方向となる略矩形状である。
以下の説明中において、画面上下方向、画面左右方向、厚み方向とは、特に断りが無い場合、この反射スクリーン20の使用状態における画面上下方向(鉛直方向)、画面左右方向(水平方向)、厚み方向(奥行き方向)であるとする。
この反射スクリーン20は、例えば、対角80インチや100インチ、120インチ等の大きな画面(表示領域)を有している。
なお、本実施形態の映像表示システム1は、短焦点型のプロジェクタである映像源LSと、この映像源LSから投射された映像光を反射して映像を表示する反射スクリーン20とを備えるものとしたが、これに限らず、映像源LSを、投射距離が長く、映像光の投射角度(即ち、スクリーンへの映像光の入射角度)の小さい従来の汎用プロジェクタとし、反射スクリーン20をそのような映像源LSに対応するものとしてもよい。
反射スクリーンユニット10は、反射スクリーン20と、その背面側に配置される平板状の支持板30と、接合層40とを有している。反射スクリーン20と支持板30とは、接合層40を介して一体に接合されている。
この支持板30は、高い剛性を有する部材であれば、特にその材料等は限定しないが、例えば、アルミニウム等の金属製の板材や、アクリル系樹脂等の樹脂製の板材等が好適に用いられる。また、表裏面をアルミニウム等の薄板とし、内部の芯材としてアルミニウム等の薄板により形成されたハニカム構造を備えることにより、板材全体としての軽量化を図った金属製の板材(所謂、ハニカムパネル)等を用いてもよい。また、支持板30は、外光の映り込みや外光によるコントラスト低下等を防止する観点から、光透過性を有しない部材であることが好ましい。
反射スクリーン20は、薄く、それ単独では平面性を維持するだけの十分な剛性を有していない場合が多い。そのため、反射スクリーン20は、支持板30に一体に接合される形態とすることにより、その画面の平面性を維持している。
接合層40は、反射スクリーン20と支持板30とを一体に接合する機能を有する層である。接合層40は、粘着剤や接着剤等により形成する。
図2は、本実施形態の反射スクリーン20の層構成を説明する図である。
図2では、反射スクリーン20の観察画面(表示領域)の幾何学的中心(画面中央)となる点A(図1(a)、(b)参照)を通り、画面上下方向に平行であって、スクリーン面に垂直(厚み方向に平行)な断面の一部を拡大して示している。
反射スクリーン20は、図2に示すように、その厚み方向において、映像源側(観察者側)から順に、表面層25、基材層24、レンズ層23、反射層22、保護層21等を備えている。
基材層24は、レンズ層23を形成する基材となるシート状の部材である。この基材層24の映像源側には、表面層25が形成され、背面側(裏面側)には、レンズ層23が一体に形成されている。
基材層24は、拡散材を含有する光拡散層241と、顔料や染料等の着色材を含有する着色層242とを有している。本実施形態の基材層24は、光拡散層241と着色層242とが共押出成形されることにより、一体に積層されて形成されている。
本実施形態では、図2に示すように、基材層24において、光拡散層241が背面側であり、着色層242が映像源側に位置する例を示したが、これに限らず、光拡散層241が映像源側に位置し、着色層242が背面側に位置する形態としてもよい。
光拡散層241は、光透過性を有する樹脂を母材とし、光を拡散する拡散材を含有する層である。光拡散層241は、視野角を広げたり、明るさの面内均一性を向上させたりする機能を有する。
光拡散層241の母材となる樹脂は、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂や、PC(ポリカーボネート)樹脂、MS(メチルメタクリレート・スチレン)樹脂、MBS(メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン)樹脂、TAC(トリアセチルセルロース)樹脂、PEN(ポリエチレンナフタレート)樹脂、アクリル系樹脂等が好適に用いられる。
光拡散層241に含まれる拡散材としては、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂等、シリコン系等の樹脂製の粒子や無機粒子等が好適に用いられる。なお、拡散材は、無機系拡散材と有機系拡散材とを組み合わせて用いてもよい。この拡散材は、略球形であり、平均粒径が約1〜50μmであるものを用いることが好ましい。また、使用に適した拡散材の粒径の範囲は、5〜30μmであるのが好ましい。
光拡散層241の厚さは、反射スクリーン20の画面サイズ等にも依るが、約50〜1000μmとすることが好ましい。光拡散層241は、そのヘイズ値が、85〜99%の範囲であることが望ましい。
着色層242は、黒色等の暗色系の着色剤等により、所定の光透過率となるように着色が施された層である。着色層242は、反射スクリーン20に入射する照明光等の不要な外光を吸収したり、表示される映像の黒輝度を低減させたりして、映像のコントラストを向上させる機能を有する。
着色層242の着色剤としては、グレー系や黒色系等の暗色系の染料や顔料等や、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩等が好適に用いられる。
着色層242の母材となる樹脂は、PET樹脂や、PC樹脂、MS樹脂、MBS樹脂、TAC樹脂、PEN樹脂、アクリル系樹脂等を用いることができる。
着色層242は、反射スクリーン20の画面サイズ等にも依るが、その厚さを約30〜2000μmとすることが好ましい。
図3は、本実施形態のレンズ層23を説明する図である。
図3(a)は、レンズ層23を背面側の正面方向から観察した様子を示しており、理解を容易にするために、反射層22や保護層21等は省略して示している。図3(b)は、図2に示す断面の一部をさらに拡大して示し、映像源側に位置する基材層24や、表面層25は省略して示している。
図4は、本実施形態のレンズ層23の詳細を説明する図である。図4(a)は、図3(a)のa部詳細を示す図である。また、図4(b)〜図4(e)は、それぞれ、図4(a)のb−b断面図、c−c断面図、d−d断面図、e−e断面図を示す。なお、図4の各図は、基材層24や表面層25、反射層22、保護層21を省略して示している。
レンズ層23は、基材層24の背面側に設けられた光透過性を有する層であり、図3(a)等に示すように、その背面に、単位レンズ231が網目状に隙間なく複数配列されている。
単位レンズ231は、図4に示すように、ひし形形状の底面及び4つの三角形状の斜面から構成され、底面に対向する頂点(以下、頭頂部vという)が観察者側に凹となる四角錐状の窪みを有しており、この四角錐状の1つの窪みを形成する部位を1つの単位レンズ231としている。すなわち、図3(b)に示す断面においては、単位レンズ231の最も背面側に位置する部位tと、隣接する単位レンズ231の部位tとの間で1つの単位レンズが構成される。そのため、四角錐状の窪みの底面を構成する4辺が、単位レンズ231の上記窪みの開口部となり、四角錐状の上記頭頂部vが、窪みの最も深い部位となる。
また、単位レンズ231は、図3(a)に示すように、上記底面を構成する4辺がそれぞれ、スクリーン面と平行な面内において、画面左右方向に対して所定の角度(γ)で傾斜している。本実施形態では、単位レンズ231は、四角錐状の窪みの底面を構成する4辺と画面左右方向とがなす角度が18度になるように形成されている。
単位レンズ231は、レンズ面232及び非レンズ面233が設けられており、上記4つの三角形状の斜面のうち、画面上下方向の上方又は下方側に位置する斜面がレンズ面232であり、画面上下方向の下方又は上方側に位置する斜面が非レンズ面233である。また、この2つのレンズ面232は、互いに同じ寸法に形成されており、同様に、2つの非レンズ面233も、互いに同じ寸法に形成されている。
本実施形態では、反射スクリーン20の下方側に配置された映像源LSから投射される映像光を観察者側に反射させるので、1つの単位レンズ231においては、レンズ面232が非レンズ面233よりも画面上下方向の下方側に位置している。すなわち、レンズ面232は、単位レンズ231の4つの斜面のうち、画面上下方向の下方側に位置する2つの斜面であり、非レンズ面233は、単位レンズ231の4つの斜面のうち、画面上下方向の上方側に位置する2つの斜面である。
図3(b)に示すように、単位レンズ231のレンズ面232がスクリーン面に平行な面となす角度は、αである。また、非レンズ面233がスクリーン面に平行な面となす角度は、β(β>α)である。さらに、単位レンズ231の高さの差(スクリーンの厚み方向における単位レンズ231の四角錐状の頭頂部vと単位レンズ231の最も背面側の部位tとの距離)は、hである。
また、単位レンズ231の四角錐状の底面を構成する一辺と、隣接する単位レンズの底面を構成する一辺とが互いに接して配置される方向を単位レンズ231の配列方向とした場合において、この配列方向において互いに隣接する単位レンズ231の配列ピッチPは、図4(a)に示すようにPであり、四角錐状の底面を構成する辺の長さに等しい。
また、この単位レンズ231の配列方向と画面左右方向とがなす角度(以下、配列角度という)は、γである。単位レンズ231は、上述したように網目状に隙間なく隣接して形成されており、四角錐状の底面がひし形状に形成されているので、この配列角度γは、スクリーン面に平行な面内において単位レンズ231の四角錐状の底面を構成する辺と、画面左右方向とがなす角度と等しい。
本実施形態では、角度α、β、単位レンズ231の高さの差h、配列ピッチP、配列角度γは、それぞれ一定に形成されており、その配列ピッチPが100μm、αが16度、βが90度、配列角度γ=18度に形成されている。
なお、図2〜図5等においては、単位レンズの形状の理解を容易にするために、角度βは、90°未満の形状として図示している。
また、単位レンズ231は、これに限定されるものでなく、反射スクリーンのスクリーン面の位置に応じて、角度α、βや、配列角度γが変動するように形成されていてもよい。この場合、角度αは、0.5°〜35°の範囲内であることが望ましく、また、角度βは、65°〜100°の範囲内であることが望ましい。配列角度γは、所望する映像光の反射特性に応じて適宜設定することができる。
以上の構成により、本実施形態の単位レンズ231に設けられた2つのレンズ面232は、その面がそれぞれ、図3(b)や図4(b)等に示すように、観察側から見て、スクリーン面に対して下方側に傾斜するとともに、図4(d)等に示すように、画面左右方向の右方向又は左方向側に傾斜することとなる。そのため、本実施形態の反射スクリーン20は、映像源から投射された映像光を、このレンズ面232によって、スクリーン面の法線方向に対して画面左右方向の右方向又は左方向に傾かせた状態で反射することができる。これにより、本実施形態の反射スクリーン20は、スクリーン面内の輝度分布を均一にすることができる。
レンズ層23は、ウレタンアクリレートやエポキシアクリレート等の紫外線硬化型樹脂により、基材層24の背面側の面(本実施形態では、光拡散層241側の面)に一体に形成されている。なお、レンズ層23は、電子線硬化型樹脂等の他の電離放射線硬化型樹脂により形成してもよく、また、熱可塑性樹脂を用いてもよい。
反射層22は、光を反射する作用を有する層である。この反射層22は、光を反射するために十分な厚さを有し、単位レンズ231の少なくともレンズ面232に形成されている。
本実施形態の反射層22は、図2や図3(b)に示すように、レンズ面232に形成されているが、非レンズ面233には形成されていない。なお、反射層22は、光を反射しない程度の薄さであれば、非レンズ面233の少なくとも一部に形成された形態としてもよい。
反射層22は、レンズ面232上に、アルミニウムや銀、ニッケル等の光反射性の高い金属を蒸着することにより形成することができる。また、これに限らず、反射層22は、例えば、アルミニウムや銀、クロム等の光反射性の高い金属をスパッタリングしたり、金属箔を転写したり、金属薄膜を含有した塗料を塗布したりする等により形成してもよい。
反射層22は、光を反射するために十分な厚さであれば、その材料等に応じて厚さを自由に設定してよい。
保護層21は、レンズ層23及び反射層22の背面側に設けられる層である。本実施形態の保護層21は、反射層22及び非レンズ面233を被覆しており、非レンズ面233上には、保護層21が形成された形態となっている。
この保護層21は、反射スクリーン20の裏面を傷等から保護したり、反射層22を剥離や破損、酸化等の劣化から保護したりする機能を有している。また、保護層21は、光を吸収する作用を有しており、反射スクリーン20への背面側からの外光の入射を防止する機能を有する。さらに、保護層21は、耐熱性、耐寒性等の耐候性を有することがより好ましい。
保護層21は、ウレタン系樹脂やエポキシ系樹脂、これらの混合となる樹脂を母材とし、光吸収材である黒色等の暗色系の塗料等や、黒色等の暗色系の顔料や染料等を含有するビーズ等と、反射層22を酸化等の劣化から保護するための酸化防止剤や防湿剤等とが添加された材料により形成される。
本実施形態では、保護層21を形成する材料としては、例えば、酸化防止剤等が添加された黒色のエポキシ樹脂等を用いることができる。
表面層25は、基材層24の映像源側(観察者側)に設けられる層である。本実施形態の表面層25は、反射スクリーン20の映像源側の最表面を形成している。
本実施形態の表面層25は、ハードコート機能及び防眩機能を有しており、基材層24の映像源側の表面に、ハードコート機能を有する紫外線硬化型樹脂(例えば、ウレタンアクリレート)等の電離放射線硬化型樹脂を塗膜の膜厚約10〜100μmとなるように塗布し、微細な凹凸形状(マット形状)をその樹脂膜表面に転写する等して硬化させ、表面に微細凹凸形状が賦形されて形成されている。本実施形態では、表面層25は、その表面の表面粗さが0.1〜3μmの範囲であり、ヘイズ値が5〜20%の範囲で形成されている。
なお、表面層25は、上記の例に限らず、反射防止機能や防眩機能、ハードコート機能、紫外線吸収機能、防汚機能や帯電防止機能等、適宜必要な機能を1つ又は複数選択して設けることができる。また、表面層25としてタッチパネル層等を設けてもよい。
また、表面層25は、反射防止機能や紫外線吸収機能、防汚機能や帯電防止機能等を有する層を、表面層25と基材層24との間に、さらに別層として設けてもよい。
さらに、表面層25は、基材層24とは別層であって不図示の粘着材等により基材層24に接合される形態としてもよいし、基材層24の着色層242側(映像源側)の面に直接形成してもよい。
図2に戻り、本実施形態の反射スクリーン20へ入射する映像光及び外光の様子を説明する。図2では、理解を容易にするために、表面層25、着色層242、光拡散層241、レンズ層23の屈折率は等しいものとし、映像光L及び外光G1、外光G2に対する光拡散層241の光拡散作用等は省略して示している。
図2に示すように、映像源LSから投影された大部分の映像光Lは、反射スクリーン20の下方から入射し、表面層25及び基材層24を透過してレンズ層23の単位レンズ231へ入射する。
そして、映像光Lは、レンズ面232へ入射して反射層22によって反射され、観察者O側へ出射する。従って、映像光Lは、効率よく反射されて観察者O側に届くので、明るい映像を表示することができる。
ここで、単位レンズ231は、上述したように背面側に四角錐状の窪みが形成されており、四角錐状の4つの斜面のうち、下方側2つの斜面がレンズ面232であるので、単位レンズ231に入射した映像光を、このレンズ面232によって画面左右方向の右方向及び左方向に反射する。具体的には、反射スクリーン20の画面左右方向の左側端部近傍においては、映像光Lは、スクリーン面の法線方向に対して左側に傾斜した状態で、レンズ面232に入射する。そして、その大部分は、四角錐状の4つの斜面のうちの左下側の斜面に入射して、スクリーン面の法線方向に略平行になって観察者側へと反射する。同様に、反射スクリーン20の画面左右方向の右側端部近傍においては、スクリーン面の法線方向に対して右側に傾斜した映像光Lが、反射層22に入射し、その大部分が、四角錐状の4つの斜面のうちの右下側の斜面に入射して、スクリーン面の法線方向に略平行になって観察者側へと反射する。
これにより、本実施形態の反射スクリーン20は、スクリーン面内の輝度分布を均一にすることができる。
なお、レンズ面232において反射した映像光は、その全てが画面左右方向の右方向又は左方向へ向けてスクリーン面から出射されるのではなく、その映像光の一部は、基材層24に設けられた光拡散層241によって拡散して、スクリーン面の法線方向(正面方向)にも反射されることとなる。
一方、照明光等の不要な外光G1、G2は、図2に示すように、主として反射スクリーン20の上方から入射し、表面層25及び基材層24を透過してレンズ層23の単位レンズ231へ入射する。
そして、一部の外光G1は、非レンズ面233へ入射して、保護層21によって吸収される。また、一部の外光G2は、レンズ面232で反射して、主として反射スクリーン20の下方側へ向かうので、観察者O側には直接届かず、また、届いた場合にもその光量は、映像光Lに比べて大幅に少ない。さらに、一部の外光は、反射スクリーン20に入射して、着色層242に吸収される。従って、反射スクリーン20では、外光G1、G2等による映像のコントラスト低下を抑制できる。
以上のことから、本実施形態の反射スクリーン20によれば、明室環境下であっても、コントラストが高く明るく良好な映像を表示できる。
次に、本実施形態の反射スクリーン20の製造方法について説明する。
図5は、本実施形態の反射スクリーン20の製造方法を説明する図である。
ここで、図5の各図は、反射スクリーンの厚み方向に平行であって、画面上下方向に平行な断面を示す。
図5(a)に示すように、拡散材を含有する樹脂と着色材を含有する樹脂とを、それぞれ所定の厚さで共押出成形することにより、光拡散層241及び着色層242を一体に成形し、基材層24を形成する。ここでは、基材層24は、ウェブ状であるとする。
次に、図5(b)に示すように、基材層24の映像源側となる面(本実施形態では、着色層242側の面)上に、ウレタンアクリレート等の紫外線硬化型樹脂を塗布し、微細な凹凸形状(マット形状)をその樹脂膜表面に転写する等して硬化させ、表面に微細凹凸形状を有する表面層25を形成する。本実施形態では、表面層25は、その表面の表面粗さが0.1〜3μmの範囲であり、ヘイズ値が5〜20%の範囲で形成されている。
なお、表面層25上に不図示のマスキング材を剥離可能に貼合して、次工程に流してもよい。このマスキング材としては、例えば、透明又は略透明なシート状の部材を用いることができ、以降の製造過程における表面層25の表面の汚れや傷つきを防止する機能を有している。
次に、図5(c)に示すように、基材層24の背面側となる面(本実施形態では、光拡散層241側の面)にレンズ層23をロール搬送方式によって形成する。
具体的には、レンズ層23は、基材層24の表面層25が形成される面とは反対側の面(本実施形態では、光拡散層241側の面)に、アクリル系の紫外線硬化型樹脂を塗布し、単位レンズ231を賦形するロール版によって押圧し、紫外線を照射して硬化させた後に剥離ロールによってロール版から離型する等により、形成される。
ここで、レンズ層23に形成される単位レンズの四角錐状の窪みは、外周側面にこの窪みに対応する凹凸形状が形成されたロール版(図6参照)を用いることによって、形成されている。
仮に、サーキュラーフレネルレンズ形状を有したレンズ層をロール搬送方式によって製造しようとする場合、サーキュラーフレネルレンズ形状に対応する形状をロール版の外周側面上に形成する必要がある。ここで、このサーキュラーフレネルレンズ形状は、フレネルセンターを中心として同心円状に単位レンズが複数形成されているので、この形状に対応する形状を、ロール版の外周側面上に形成するのは、非常に困難となる。
また、サーキュラーフレネルレンズ形状に対応する形状をロール版の外周側面に形成しようとした場合、反射スクリーンの画面左右方向、画面上下方向の寸法に応じて、ロール版の外形寸法(外周の長さ、軸方向の寸法)が決定されてしまう。そのため、大型サイズ(例えば、対角100インチサイズ)の反射スクリーンのレンズ層を形成する場合においては、ロール版の外形寸法が大きくなりすぎてしまい、一般に使用されているUV成形装置に収まらず、レンズ層の成形ができなくなったり、UV成形装置を改造する必要が生じてしまったりしてしまう。したがって、サーキュラーフレネルレンズ形状を有したレンズ層は、上述したように、主に枚葉成形により製造されている。
これに対して、本実施形態のレンズ層23を形成するロール版は、サーキュラーフレネルレンズ形状を形成するロール版に比して、容易に製造することができ(詳細は後述する)、また、ロール版の外形寸法の制約も少なくすることができる。これにより、本実施形態のレンズ層23は、ロール搬送方式によって複数の単位レンズ231を連続的に順次形成することができ、レンズ層23の製造効率を向上させるとともに、製造コストを安価にすることができる。
次に、図5(d)に示すように、レンズ層23のレンズ面232に、真空蒸着法によりアルミニウムを蒸着して反射層22を形成する。なお、レンズ層23は、金属薄膜等の
光反射材料が含有された塗料を塗布することによって形成されるようにしてもよい。
続いて、図5(e)に示すように、反射層22が形成されたレンズ層23の背面側の面に、暗色系材料が含有されたウレタン系樹脂を塗布する等して保護層21を形成し、所定の形状に裁断する。以上により、表面層25、基材層24、レンズ層23、反射層22、保護層21が順次積層された反射スクリーン20が完成する。
次に、レンズ層23の単位レンズ231を賦形するロール版の製造方法について説明する。
図6は、レンズ層23を成形するロール版Rを示す図である。図6(a)は、ロール版Rの全体を示す斜視図であり、図6(b)は、図6(a)のb部詳細図を示す。図6(c)及び図6(d)は、それぞれ図6(b)のc−c断面図、d−d断面図を示す。
図7は、レンズ層23を成形するロール版Rの製造方法の例を説明する図である。図7(a)及び図7(b)は、ロール体R’の溝(凹凸形状S)が形成される過程を示す図である。
図6及び図7において、ロール版R(ロール体R’)の軸方向をX方向とし、ロール版R(ロール体R’)の一端側を+X側、他端側を−X側とし、X方向と直交する方向をそれぞれY方向、Z方向とする。また、図6(b)〜図6(d)に示す凹凸形状Sは、理解を容易にするために平面状に形成されているように図示しているが、実際にはロール版の外周側面に沿うようにして形成されているものである。
ロール版Rは、図6(a)に示すように、その外周側面に、網目状の凹凸形状Sが隙間なく形成されている。この凹凸形状Sは、図6(b)〜図6(d)に示すように、上述のレンズ層23の背面側に設けられる単位レンズ231の四角錐状の窪みに対応する形状、すなわち、ロール版Rの外周側面から外側に凸となる四角錐状の形状である。
この凹凸形状Sの四角錐状の底面は、図6(b)に示すように、ひし形形状であり、底面を構成する4辺がそれぞれ、ロール版の外周側面内において、X軸周りの周方向に対して配列角度γ’で傾斜しており、この配列角度γ’は、上述の単位レンズ231の配列角度γと等しい(γ’=γ)。
また、四角錐状の底面に対向する頭頂部v’は、このロール版Rの最も外周側に位置する部位であり、上述の単位レンズ231の四角錐状の窪みの頭頂部vに対応する。この頭頂部v’と底面との高さの差h’は、上述の単位レンズ231の高さの差hと等しい(h’=h)。さらに、このロール版Rの凹凸形状のピッチP’は、この四角錐状の底面を構成する各辺の長さに等しく、上述の単位レンズ231の配列ピッチPにも等しい(P’=P)。
このロール版Rは、以下のようにして製造することができる。
このロール版Rは、ロール版Rの母材となるロール体R’を回転させながら、バイトTを押し付けて、ロール体R’の外周側面上に凹凸形状Sが形成されることによって製造される。
具体的には、図7(a)に示すように、ロール体R’を所定の方向に回転させて、バイトTをロール体R’の外周側面に押し付ける。このとき、バイトTは、ロール体R’の軸方向(−X側から+X側)に移動させながら、ロール体R’の外周側面に押し付ける。これにより、ロール体R’の外周側面には、軸(X方向)周りの周方向に対して配列角度γ’だけ傾斜した溝S1が螺旋状に形成される。
ここで、バイトTの先端には、単位レンズ231のレンズ面232に対応する切削面と、非レンズ面233に対応する切削面とが1面ずつ形成されており、このバイトTによって形成される溝S1は、図7(a)の拡大図に示すように、X方向周りの周方向に垂直な面における断面が、略三角形状に形成される。
続いて、図7(b)に示すように、ロール体R’に溝S1を形成した場合と同じ方向に回転させて、バイトTをロール体R’の外周側面に押し付ける。このとき、バイトTは、ロール体R’の軸方向(+X側から−X側)に移動させながら、ロール体R’の外周側面に押し付ける。これにより、ロール体R’の外周側面には、上記溝S1とは別に溝S1と交差するようにして、軸(X方向)周りの周方向に対して配列角度γ’だけ傾斜した溝S2が螺旋状に形成される。ここで、形成された溝S2は、X方向周りの周方向に垂直な面における断面が、略三角形状に形成される。
この溝S2と上述の溝S1とが互いに交差した状態でロール体R’の外周側面に形成されることによって、ロール体R’の外周側面には、網目状に隙間なく隣接した四角錐状の凹凸形状Sが形成されることとなり、図6(a)に示すロール版Rが完成する。このように、ロール版Rは、回転するロール体R’にバイトTにより溝S1及び溝S2の加工を施すことによって製造されるので、上述のサーキュラーフレネルレンズ形状を成形するロール版を製造する場合に比して、ロール版をより容易に製造することができる。
(反射スクリーンの面内均一性の評価)
次に、実施例及び比較例の反射スクリーンを製造して、各反射スクリーンのスクリーン面内の輝度分布の均一性について評価した。その評価結果を表1に示す。
実施例1及び実施例2の反射スクリーンは、上述の実施形態の反射スクリーンに基づくものである。
実施例1の反射スクリーンは、レンズ面の角度αが16°、非レンズ面の角度βが90°、単位レンズの配列角度γが18°に形成されている。
実施例2の反射スクリーンは、レンズ面の角度αが20°、非レンズ面の角度βが90°、単位レンズの配列角度γが30°に形成されている。
比較例の反射スクリーンは、非レンズ面及びレンズ面を有し、背面側に凸となる単位レンズが、画面上下方向に複数配列されたリニアフレネルレンズ形状が形成されたレンズ層を有した反射スクリーンであり、レンズ層以外の層構成は、上述の実施例の反射スクリーンと同様の構成である。この比較例の反射スクリーンの単位レンズは、画面左右方向に延在しており、画面上下方向に平行であって、厚み方向に平行な断面形状が略三角形状に形成されており、レンズ面が非レンズ面よりも画面上下方向の下方側に位置している。この単位レンズのレンズ面とスクリーン面に平行な面とがなす角度αは、17°であり、非レンズ面とスクリーン面に平行な面とがなす角度βは90°である。
Figure 0006421571
表1に示す「面内均一性」は、映像源から特定の映像光を反射スクリーンに投射した場合における反射スクリーンの面内における輝度分布の均一具合を評価したものであり、測定者の視認によって評価されたものである。スクリーン面内の輝度分布が画面全体において均一であり、製品として十分に使用可能であると判断されたものを「◎」とし、スクリーン面内の輝度分布がほぼ均一であり、製品として使用可能であると判断されたものを「○」とし、スクリーン面内の輝度分布が均一でなく、製品として使用不可能であると判断されたものを「×」と評価した。
比較例1の反射スクリーンに映像光を投射したところ、反射スクリーンに表示される画像において、画面左右方向の左端側及び右端側の輝度が中央部の輝度に比して低く(暗く)なり、スクリーン面内において輝度分布が不均一であったので、比較例の反射スクリーンの面内均一性の評価は「×」となった。
これに対して、実施例1の反射スクリーンに映像光を投射したところ、反射スクリーンに表示される画像全体の輝度がほぼ均一であったので、実施例1の反射スクリーンの面内均一性の評価は「○」となった。
また、実施例2の反射スクリーンに映像光を投射したところ、反射スクリーンに表示される画像全体の輝度が均一であったので、実施例2の反射スクリーンの面内均一性の評価は「◎」となった。
以上より、実施例1及び実施例2の反射スクリーンは、比較例の反射スクリーンに比して、スクリーン面内の輝度分布が均一になることが確認された。
以上より、本実施形態の反射スクリーン20は、単位レンズ231に背面側に四角錐状の窪みが形成されており、四角錐状の4つの斜面のうち、下方側2つの斜面がレンズ面232であるので、単位レンズ231に入射した映像光を、画面左右方向の右方向及び左方向に反射する。これにより、本実施形態の反射スクリーン20は、スクリーン面内の輝度分布を均一にすることができる。
また、本実施形態の反射スクリーン20は、レンズ層がリニアフレネルレンズ形状に形成されているので、ロール搬送の方式により、順次、複数の反射スクリーンを製造することができ、反射スクリーン20の製造効率を向上させるとともに、製造コストを安価にすることができる。
本実施形態の反射スクリーン20は、単位レンズ231の四角錐状の底面が、ひし形形状に形成されており、単位レンズ231がレンズ層23の背面側に網目状に配列されているので、レンズ層23に背面側に隙間なく単位レンズ231を配置することができ、効率よく映像光を観察者側に反射することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、後述する変形形態のように種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、前述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)上述の実施形態において、単位レンズ231の角度α、β、レンズ高さh、配列ピッチP、配列角度γは、それぞれ一定である例で説明したが、これに限定されるものでない。例えば、反射スクリーンの画面左右方向の位置に応じて、角度α、β、レンズ高さh、配列ピッチP、配列角度γが変動するようにして単位レンズを形成してもよい。
(2)本実施形態では、基材層24は、着色層242と光拡散層241とを備える例を示したが、これに限らず、例えば、基材層24は、着色層242を備えず、光拡散層241のみを備える形態としてもよい。この場合、光拡散層241が拡散材に加えてさらに着色材をも含有する形態としてもよい。
また、基材層24は、着色層242のみを備え、着色層242が着色剤に加えてさらに光拡散材を含有する形態としてもよい。
さらに、光拡散層241と着色層242とは、別々に成形された光拡散層241と着色層242とを粘着剤等で接合して基材層24としてもよい。
(3)本実施形態では、映像源LSは、鉛直方向において反射スクリーン20(反射スクリーンユニット10)より下方に位置し、映像光Lが反射スクリーン20の下方から斜めに投射される例を示したが、これに限らず、例えば、映像源LSが、鉛直方向において反射スクリーン20より上方に位置し、映像光Lが反射スクリーン20の上方から斜めに投射される形態としてもよい。
この場合、反射スクリーンは、上述の実施形態とは画面上下方向を逆にして使用する必要がある。すなわち、レンズ面232は、単位レンズ231の4つの斜面のうち、画面上下方向の上方側に位置する2つの斜面となり、非レンズ面233は、単位レンズ231の4つの斜面のうち、画面上下方向の下方側に位置する2つの斜面となる。
1 映像表示システム
20 反射スクリーン
21 保護層
22 反射層
23 レンズ層
231 単位レンズ
232 レンズ面
233 非レンズ面
24 基材層
25 表面層
LS 映像源

Claims (3)

  1. 映像源から投射された映像光を反射して画面に表示する反射スクリーンであって、
    前記映像源側とは反対の背面側に、レンズ面及び非レンズ面を有した単位レンズが複数配列されたレンズ層と、
    少なくとも前記レンズ面に形成され、光を反射する反射層とを備え、
    前記単位レンズは、底面及び4つの三角形状の斜面から構成され、前記底面に対向する頂点が前記映像源側に凹となる四角錐状の窪みを有し、前記底面を形成する4辺がそれぞれ、スクリーン面に平行な面内において画面左右方向に対して傾斜しており、
    前記レンズ面は、4つの前記斜面のうち、画面上下方向の上方又は下方側に位置する2つの斜面であり、
    前記非レンズ面は、4つの前記斜面のうち、画面上下方向の下方又は上方側に位置する2つの斜面であること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  2. 請求項1に記載の反射スクリーンにおいて、
    前記単位レンズは、前記四角錐状の前記底面が、ひし形形状に形成されており、前記レンズ層の背面側に網目状に配列されていること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の反射スクリーンと、
    前記反射スクリーンに映像光を投射する映像源と、
    を備える映像表示システム。
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