JP2014070583A - 空気圧縮機 - Google Patents

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Hiroki Kitagawa
宏樹 北川
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Yasusuke Akutsu
康輔 圷
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Abstract

【課題】タンク内に残った圧縮空気を有効利用することができるとともに工具の清掃が可能な空気圧縮機の提供。
【解決手段】
空気圧縮機1は、モータ3と、モータ3によって駆動される圧縮機構4と、圧縮機構4によって生成された圧縮空気を蓄圧するタンク5と、エアダスタ部7と、高圧空気取出口60Aとを備えている。エアダスタ部7は、配管7Aを介してタンク5と接続しており、バルブ71と、押圧部72と、エアダスタ用空気が吐出される吐出部73と、から構成されている。バルブ71の操作によって、吐出部73からエアダスタ用空気を取出すことができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、圧縮空気を動力源とする工具等に圧縮空気を供給するための空気圧縮機に関する。
圧縮空気を動力源とするエア式の釘打ち機等に圧縮空気を供給するための空気圧縮機が知られている。空気圧縮機は、タンクと、モータと、圧縮機構と、を備えており、また、カバーがモータ及び圧縮機構を覆っている。タンクには、タンク内のドレンを排出するためのドレンバルブが設けられている。
特開2006−188954号公報
従来の空気圧縮機では、作業終了後にタンク内に残った圧縮空気は他に利用用途がなく、ドレンバルブを介して外部に排出されていた。また、作業は石膏ボードの粉や木粉等の粉塵が舞う環境で行われることがあり、当該粉塵が空気圧縮機に接続された工具類の不具合発生の原因となることがあった。
そこで、本発明は、タンク内に残った圧縮空気を有効利用することができるとともに工具の清掃が可能な空気圧縮機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、モータと、該モータにより駆動されて空気を圧縮する圧縮機構と、該圧縮機構によって生成された圧縮空気を貯留するためのタンクと、該タンク内の該圧縮空気を外部機器を作動させる作動空気として取出可能な第1空気取出部と、該タンク内の該圧縮空気をエアダスタ用空気として取出可能な第2空気取出部と、該第2空気取出部と該タンクとの連通を制御するバルブと、を備えた空気圧縮機を提供している。
このような構成によると、バルブを制御することにより第2空気取出部からエアダスタ用空気を取出すことができるため、作業終了後にタンク内に残った圧縮空気をエアダスタ用として利用することができ、タンク内に残った圧縮空気を有効利用することができるとともに使用した工具を清掃することができる。また、作業中であっても空気圧縮機内の空気をエアダスタ用空気として使用することができる。
また、該タンクに繋がれた配管部をさらに備え、該第1空気取出部及び該第2空気取出部はそれぞれ該配管部に設けられていて、該配管部の該第1空気取出部及び該第2空気取出部と該タンクとの間には減圧弁が設けられていることが好ましい。
このような構成によると、第1空気取出部及び第2空気取出部とタンクとの間には減圧弁が設けられているため、減圧弁で調整した圧力をエアダスタ用空気として取出すことができる。また、第1空気取出部と第2空気取出部とが同一の配管部に設けられているため、新たに配管や減圧弁を設ける必要がなく低コストな空気圧縮機を実現することができる。
また、該第2空気取出部の位置を調整可能、且つ該第2空気取出部から排出されるエアダスタ用空気の排出方向を調整可能に支持する支持部をさらに備えることが好ましい。
このような構成によると、第2空気取出部の位置を調整するとともに第2空気取出部の排出方向を調整可能することにより、清掃作業を効率的に行うことができる。
また、該タンクに繋がれた配管部と、該第2空気取出部の該配管部に支持する支持部と、をさらに備え、該支持部は該第2空気取出部を該配管部に対する取付角度が調整可能であるように支持することが好ましい
このような構成によると、第2空気取出部の配管部に対する取付角度が調整可能であるため、任意の方向に第2空気取出部を向けることができる。これにより、作業者の望む方向にエアダスタ用空気を吐出させることができる。また、第2空気取出部に工具などが激突しても、取付角度が変わることによって第2空気取出部が破損することを防止できる。
また、該第2空気取出部は所定方向に延出するよう設けられていて、該第2空気取出部は該所定方向に延びる軸を中心に回転可能であることが好ましい。
また、該第2空気取出部には該エアダスタ用空気が吐出されるエアダスタ吐出口が形成され、該第2空気取出部は該エアダスタ吐出口から吐出される該エアダスタ用空気の吐出角度を調整可能な吐出角度調整部を有することが好ましい。
このような構成によると、エアダスタ吐出口から吐出されるエアダスタ用空気の角度が調整可能であるため、作業者が第2空気取出部からエアダスタ用空気を取出して作業を行う際の作業の幅が広がる。つまり、工具等の清掃対象物の狭い箇所に詰まった粉塵を勢いよく吹き飛ばしたい場合には吐出角度を狭くして、広く全体的に粉塵を吹き飛ばしたい場合には吐出角度を広くすることにより、効率的に清掃作業を行うことができる。
また、該タンク内のドレンを排出するドレン排出部をさらに備え、該配管部は該タンクの上側に繋がれていて該ドレン排出部は該タンクの下側に繋がれていることが好ましい。
このような構成によると、配管部はタンクの上側に繋がれているため、配管部から第1空気取出部及び第2空気取出部に供給される圧縮空気にタンクの下部に溜まったドレンが混入することを防止できる。これにより、第1空気取出部に接続される工具を長寿命化することができる。さらに、第2空気取出部から吐出されるエアダスタ用空気にドレンが混入することを防止できる。また、ドレン排出部はタンクの下側に繋がれているため、タンク内の圧縮空気を完全に使用してタンク内が大気圧となった状態でも、タンク内のドレンを排出することができる。
また、該第1空気取出部の該タンクからの配管系統と、該第2空気取出部の該タンクからの配管系統は互いに独立であることが好ましい。
このような構成によると、第1空気取出部の配管系統と第2空気取出部の配管系統は互いに独立であるため、第2空気取出部を任意の場所に設置することができる。これにより、空気圧縮機を設計する際の自由度が高まる。
また、該バルブは、該タンクから該エアダスタ用空気を取出可能な開状態と該タンクから該エアダスタ用空気を取出不能な閉状態とを切替可能であって、該バルブは該開状態を維持可能であることが好ましい。
このような構成によると、バルブは開状態を維持することができるため、作業者は両手を使って効率的に工具等の清掃作業を行うことができる。
また、該モータと該圧縮機構の少なくとも一部を覆うカバーを有することが好ましい。
このような構成によると、モータ及び圧縮機構をカバーで保護することができる。
また、該バルブは該カバーの外表面よりも内側に位置していることが好ましい。
このような構成によると、バルブはカバーの外表面よりも内側に位置しているため、工具等が衝突してバルブが破損することを防止できる。また、空気圧縮機が横転した場合でも、カバーによって保護されているためバルブの破損を防止できる。
また、該第2空気取出部は該カバーの外表面よりも内側に位置していることが好ましい。
このような構成によると、第2空気取出部は、カバーの外表面よりも内側に位置しているため、工具等が衝突して第2空気取出部が破損することを防止できる。また、空気圧縮機が横転した場合でも、カバーによって保護されているため第2空気取出部の破損を防止できる。
また、該カバーは、内側に窪んだ窪み部が形成され、該第2空気取出部は該窪み部に配置されていることが好ましい。
このような構成によると、第2空気取出部は窪み部に配置されているため、工具等が衝突して第2空気取出部が破損することを防止できる。
また、モータを制御するための操作パネルをさらに備え、該操作パネルと、該第1空気取出部と、該第2空気取出部とは、同一の側面に配置されていることが好ましい。
このような構成によると、操作パネルと第1空気取出部と第2空気取出部とが同一の側面に配置されているため、作業者の操作性が良く効率的に作業を行うことができる。
また、該空気圧縮機は作業者が手で持って運搬可能であることが好ましい。
このような構成によると、空気圧縮機は作業者が手で持って運搬可能であるため、所望の場所で第2空気取出口部からエアダスタ用空気を取出し工具等の清掃作業を行うことができる。
以上より本発明は、タンク内に残った圧縮空気を有効利用することができるとともに工具の清掃が可能な空気圧縮機を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態による空気圧縮機の平面図。 本発明の第1の実施の形態による空気圧縮機のエアダスタ部近傍の部分拡大図。 本発明の第1の実施の形態による空気圧縮機の正面図。 本発明の第1の実施の形態による空気圧縮機のタンクの部分断面図。 本発明の第2の実施の形態による空気圧縮機のエアダスタ部近傍の部分拡大図。 本発明の第3の実施の形態による空気圧縮機のエアダスタ部近傍の部分拡大図。 本発明の第4の実施の形態による空気圧縮機の平面図。
本発明の実施の形態による空気圧縮機について図1乃至図4に基づき説明する。空気圧縮機1は、エア式の釘打ち機等の工具へ圧縮空気を供給するハンディタイプの空気圧縮機であり、全体の重量は13kg程度である。最高圧力は4.4MPaであって、空気容量は360Lである。以下の説明においては、図1における左側を空気圧縮機1の左側、図1の右側を空気圧縮機1の右側と定義する。また、図1における上側を空気圧縮機1の後側、下側を空気圧縮機1の前側と定義する。また、図1における紙面の裏側から表側へ向かう方向を空気圧縮機1の上方向、紙面の表側から裏側へ向かう方向を空気圧縮機1の下方向と定義して説明する。また、図1及び図2においては、説明の便宜上、カバー2を透明として図示しているが、カバー2は実際には透明ではなく、黒い色の樹脂により構成されている。
空気圧縮機1は、カバー2と、カバー2に収容されるモータ3と、モータ3によって駆動される圧縮機構4と、圧縮機構4によって生成された圧縮空気を蓄えるタンク5と、モータ3を制御するための制御回路6と、圧縮空気を吐出するエアダスタ部7とを主に備えている。カバー2の後面からは、図示せぬ電源と接続可能なケーブル8が延出している。
図3に示すようにカバー2の上部には、作業者が把持するハンドル部21が設けられている。ハンドル部21は、タンク5の軸方向における中央部の上方であって後述のクランクケース41の上方に相当するカバー2の外面から突出しており、左右方向へ延出している。
また、カバー2上であって、ハンドル部21の前側には、操作パネル22が設けられている。操作パネル22には、主電源スイッチ23が設けられていて、主電源スイッチ23により空気圧縮機1に供給される商用電源のオン/オフの切替えを行う。また、主電源スイッチ23の切替えにより、制御回路6およびモータ3等への駆動電力の供給のオン/オフを切替える。操作パネル22は、タンク5内の圧力値や、過負荷等の警告を表示可能である。操作パネル22の下方には、略円形の2つの開口2a、2bが形成されていて、そこからエアダスタ部7の一部が外部に露出している。
タンク5は、第1タンク51と第2タンク52とから構成されており、いずれも両端部が閉塞された略円筒形状をなしており、その軸心が左右方向に指向し互いに平行な位置関係となるように、且つ、タンク5の軸方向においてタンク5の一端及び他端が互いに一致した位置関係となるように配置されている。第1タンク51及び第2タンク52はフレーム53によって互いに固定されており、第1タンク51と第2タンク52とは、図示せぬ連通管により互いに連通している。第1タンク51と第2タンク52とフレーム53とを合わせた重量は3.3kg程度であり、第1タンク51、第2タンク52の合計容積は8リットル程度である。
タンク5の4つの角には、それぞれ空気圧縮機1を地面Gに載置したときに地面Gと当接する脚部5Aが設けられている。これにより、図3に示すように、タンク5の下面と地面Gとは離間している。
第1タンク51及び第2タンク52には、それぞれドレン排出部54が設けられている。各ドレン排出部54は略同一の構成であるため、第2タンク52に設けられたドレン排出部54について以下説明する(図4)。ドレン排出部54は、第2タンク52の下面に設けられ上端が第2タンク52の下面に開口する被係合部55と、被係合部55と係合可能なキャップ56とから構成される。キャップ56を開栓することによって、タンク5内に溜まったドレン51Dを排出することができる。本実施の形態では、被係合部55が各タンク5の下面に開口しているため、タンク5の圧力が大気圧状態であってもタンク5内のドレン51Dを残さず排出できる。第2タンク52の上部には、後述の配管7Aと接続している取出部46が設けられている。取出部46は、第2タンク52の上面に開口しているため、高圧用減圧弁57Aに供給される圧縮空気にドレン51Dが混入することを防止できる。
モータ3及び圧縮機構4は、カバー2のタンク51の上方であってタンク51の軸方向における中央位置に配置されており、モータ3と圧縮機構4とを合わせた重量は5.7〜5.9kg程度である。モータ3は三相交流ブラシレスモータにより構成されており、ステータ31と、ロータ32と、ロータ32と一体回転する出力軸33とを備えている。モータ3は、その出力軸33がタンク5の軸方向に直交する方向に指向するように配置されており、出力軸33の後端部には、ファン回転軸33Aが出力軸33に対して同軸的に固定されて設けられている。ファン回転軸33Aには軸流ファン34がファン回転軸33Aに対して同軸的に一体回転可能に固定されて設けられている。軸流ファン34は、図1に示すように、カバー2内であって前後方向においてタンク51よりも後方に配置されている。
圧縮機構4はモータ3の前方に設けられていて、モータ3によって駆動される。圧縮機構4は、クランクケース41と、図示せぬクランク軸と図示せぬシリンダと図示せぬピストンと図示せぬシリンダヘッドとを有している。クランクケースには、外部の空気を取込むための空気流入口31aが形成されている。クランク軸はクランクケース41内に配置されており、シリンダヘッド、シリンダ、及びピストンは、第1圧縮機42、第2圧縮機43内にそれぞれ配置されている。クランク軸は、モータ3の出力軸33と一体回転するように構成されると共にピストンと駆動連結されており、モータ3の回転を、クランク軸を介してシリンダ内に配置されたピストンの往復運動に変換する。シリンダヘッドとシリンダとの間には図示せぬ弁座が設けられており、弁座には図示せぬ吸気口及び図示せぬ排気口が形成されている。第1圧縮機42の弁座の排気口は管部材44を介して第2圧縮機43の弁座の吸気口に接続されており、第2圧縮機43の弁座の排気口は接続管45を介して第2タンク52に接続されている。
図1に示すように、第2タンク52の長手方向に直交する方向であって軸流ファン34が設けられている側面とは反対側の側面には、エアダスタ部7と、高圧用減圧弁57Aと、高圧調整ハンドル58Aと、高圧用圧力計59Aと、2つの高圧空気取出口(カプラ)60Aと、一般圧用減圧弁57Bと、一般圧調整ハンドル58Bと、一般圧用圧力計59Bと、2つの一般圧空気取出口60Bが設けられている。より詳細には、図3に示すように、エアダスタ部7は操作パネル22と同じ側かつ操作パネル22の下方に設けられている。エアダスタ部7が設けられている上下方向の位置は、高圧空気取出口60A及び一般圧空気取出口60Bと略同一である。また、エアダスタ部7は、前方から見て空気圧縮機1の略中央、つまりハンドル部21の上端から脚部5Aの下端までの略中央且つ、タンク5の長手方向の略中央に位置している。高圧空気取出口60A及び一般圧空気取出口60Bは、本発明の第1空気取出部に相当する。エアダスタ部7と、高圧用減圧弁57Aと、高圧用圧力計59Aと、高圧空気取出口60Aとは、一端がタンク52に接続された配管7A上に設けられている。配管7Aは、本発明の配管部に相当する。
図2に示すように、エアダスタ部7は、通路7aが形成された配管7Aを介して高圧用減圧弁57Aと連通していて、高圧用圧力計59Aに示されている圧力の圧縮空気が供給されている。エアダスタ部7は、バルブ部71と、バルブ部71に隣接し圧縮空気が吐出される吐出部73とを備えている。バルブ71は、図2Aに示す閉位置と図2Bに示す開位置との間を移動可能である。タンク5に圧縮空気が蓄圧されている状態では、バルブ71は通路7a内の圧縮空気によって閉位置に付勢されている。バルブ71は押圧部72と、ブッシュ74と、軸部75とを備えている。吐出部73は、本発明の第2空気取出部に相当する。
押圧部72は作業者によって押圧される部位であって、軸部75の前端に同軸固定されている。押圧部72の前端面は、図1に示すように、バルブ71が閉位置にあるときにカバー2の外郭と略面一であって、図3に示すように、前から見てカバー2の前面に形成された略円形の開口2aと一致する場所に位置している。
ブッシュ74には、前後方向に貫通している貫通孔74aが形成されていて、貫通孔74aに軸部75が挿入されている。貫通孔74aには、半径方向内方に突出した段差部74bが設けられている。ブッシュ74には、一端が貫通孔74aに開口し他端が吐出部73に接続している連通路74cが形成されている。
軸部75は前後方向に延びた略円柱形状をなし、3つのOリング75A、75B、75Cが外装されている。バルブ71が閉位置にあるときには(図2A)、Oリング75A、75Bは通路7aと吐出部73との連通を遮断している。Oリング75Cは、貫通孔74aと外部との連通を遮断している。Oリング75Bは、段差部74bと当接可能である。
吐出部73は、前方に向かって開口しエアダスタ用空気が吐出されるエアダスタ吐出口73aが形成されている。エアダスタ吐出口73aは連通路74cと常時連通している。吐出部73のエアダスタ吐出口73aが形成されている前端面は、図1に示すように、カバー2の外郭と略面一であって、図3に示すように、前から見てカバー2の前面に形成された開口7bと一致する場所に位置している。
作業者が押圧部72を押圧すると、バルブ71は図2Bに示す開位置となる。このとき、押圧部72及び軸部75が後方に移動して段差部74bとOリング75Bとが離間して通路7aと連通路74cとが連通する。これにより、タンク5内の圧縮空気が通路7aを通ってエアダスタ用空気としてエアダスタ吐出口73aから吐出される。作業者は、押圧部72を押圧した状態で粉塵等に塗れた空気工具をエアダスタ吐出口73aに近づけることにより、エアダスタ吐出口73aから吐出されるエアダスタ用空気によって空気工具を清掃することができる。作業者が押圧部72から手を離すと、通路7a内の圧縮空気の付勢力によってバルブ71は閉位置となる。このとき、押圧部72及び軸部75が前方に移動して段差部74bとOリング75Bとが当接し、通路7aと連通路74cとの連通が遮断される。
高圧空気取出口60Aからは、高圧用減圧弁57Aによって減圧したタンク5内の圧縮空気を取出すことができる。高圧調整ハンドル58Aを操作することにより、高圧空気取出口60Aから取り出す圧縮空気の圧力を調整できる。高圧空気取出口60Aからの最高取出圧力は、約2.5Mpaである。図3に示すように、高圧調整ハンドル58Aはカバー2から上方に突出し、高圧用圧力計59Aはカバー2から外部に露出し、高圧空気取出口60Aはカバー2から右方向に突出している。
一般圧空気取出口60Bからは、一般圧用減圧弁57Bによって減圧したタンク5内の圧縮空気を取出すことができる。一般圧調整はンドル58Bを操作することにより、一般圧空気取出口60Bから取り出す圧縮空気の圧力を調整できる。一般圧空気取出口60Bからの最高取出圧力は、約0.8Mpaである。一般圧調整ハンドル58Bはカバー2から上方に突出し、一般圧用圧力計59Bはカバー2から外部に露出し、一般圧空気取出口60Bはカバー2から左方向に突出している。高圧空気取出口60A、一般圧空気取出口60Bの各々には、図示せぬホースを介して釘打機等の空気工具が接続され、当該空気工具に圧縮空気を供給可能である。
操作パネル22と、エアダスタ部7と、高圧調整ハンドル58Aと、高圧用圧力計59Aと、高圧空気取出口60Aと、一般圧調整ハンドル58Bと、一般圧用圧力計59Bと、一般圧空気取出口60Bとは、前後左右の4つの側面のうちの同一の側面(前側面)に設けられているため、作業者の操作性が良い。
制御回路6は、モータ3の起動・停止(オン・オフ)を制御可能に構成されており、カバー2の後部に配置されている。制御回路6は、第1タンク51の後部に近接配置されていると共に、軸流ファン34の外周に近接対向配置されている。
以上の構成の空気圧縮機1で空気を圧縮しているときには、カバー2の図示せぬ貫通孔から流入した空気は、第1圧縮機42の図示せぬシリンダ内の図示せぬピストンの往復運動によって、空気流入口31aからクランクケース41内に流入し、第1圧縮機42の弁座の吸気口から第1圧縮機42の図示せぬシリンダ内に流入し、第1圧縮機42の図示せぬシリンダ内で0.7〜0.8MPaの圧力まで圧縮される。圧縮空気は図示せぬ弁座の排気口から管部材44を通して第2圧縮機43の吸気口から第2圧縮機43の図示せぬシリンダに内に流入し、第2圧縮機43の図示せぬシリンダ内で3.0〜4.5MPaの許容最高圧力まで圧縮される。圧縮空気は図示せぬ弁座の排気口から接続管45を通してタンク52に内に流入する。第2タンク52に流入した圧縮空気の一部は第1タンク51に流入し、第1タンク51及び第2タンク52内において同一の圧力で圧縮空気が貯留される。タンク5内の圧力が所定値に到達すると、制御回路6はモータ3を停止させる。
作業者は、押圧部72を押圧することにより、吐出部73からエアダスタ用空気を取出すことができる。タンク5内に圧縮空気が蓄圧されていれば、主電源スイッチ23をオフにした場合であっても押圧部72を押圧することによって吐出部73からエアダスタ用圧縮空気を取出すことができる。これにより、作業終了後に電源を遮断した状態であっても、タンク5内に残った圧縮空気を有効利用することができる。
このような構成によると、バルブ71を制御することにより吐出部73からエアダスタ用空気を取出すことができるため、作業終了後にタンク5内に残った圧縮空気をエアダスタ用として利用することができ、タンク5内に残った圧縮空気を有効利用することができるとともに使用した工具を清掃することができる。また、作業中であっても必要に応じて空気圧縮機1内の空気をエアダスタ用空気として使用することができる。
このような構成によると、吐出部73は高圧空気取出口60Aと高圧用減圧弁57Aとの間に設けられているため、高圧用減圧弁57Aで調整した圧力をエアダスタ用空気として取出すことができる。また、吐出部73と高圧空気取出口60Aとが同一の配管7Aに設けられているため、新たに配管や減圧弁を設ける必要がなく低コストで空気圧縮機1を製造できる。
このような構成によると、配管7Aはタンク5の上側に繋がれているため、配管7Aから高圧空気取出口60A、一般圧空気取出口60B、及び吐出部73に供給される圧縮空気に、タンク5の下部に溜まったドレン51Dが混入することを防止できる。これにより、高圧空気取出口60及び一般圧空気取出口60Bに接続される工具を長寿命化することができる。さらに、吐出部73から吐出されるエアダスタ用空気にドレン51Dが混入することを防止できる。また、ドレン排出部54はタンク5の下側に繋がれているため、タンク5内の圧縮空気を完全に使用してタンク5内が大気圧となった状態でも、タンク5内のドレン51Dを排出することができる。
このような構成によると、バルブ71はカバー2の外表面よりも内側に位置しているため、工具等が衝突してバルブ71が破損することを防止できる。また、空気圧縮機1が横転した場合でも、カバー2によって保護されているためバルブ71の破損を防止できる。
このような構成によると、吐出部73はカバー2の外表面よりも内側に位置しているため、工具等が衝突して吐出部73が破損することを防止できる。また、空気圧縮機1が横転した場合でも、カバー2によって保護されているため吐出部73の破損を防止できる。
このような構成によると、操作パネル22と高圧空気取出口60Aと一般圧空気取出口60Bと吐出部73とが同一の側面に配置されているため、作業者の操作性が良く効率的に作業を行うことができる。
このような構成によると、空気圧縮機1は運搬可能であるため、所望の場所で吐出部73からエアダスタ用空気を取出し清掃作業を行うことができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について、図5に基づいて説明する。第1の実施の形態と同一の構成は、同一の符号を付し説明を省略する。
第2の実施の形態のエアダスタ部7は、高圧調整ハンドル58Aと高圧用圧力計59Aとの配管7A間に設けられている。バルブ171は、押圧部172と軸部175とを備えている。軸部175は半径方向外方に突出する略円柱状の2つの凸部175Aが設けられている。各凸部175Aは、軸部175に対して互いに対向する位置に配置されている。図5Aに示す状態では、凸部175Aは、それぞれ上方(紙面手前側)及び下方(紙面奥側)に向けて突出している。軸部175の前端に設けられた押圧部172は、バルブ171が閉位置にあるときには(図5A)、カバー2の外郭よりも前方に位置しカバー2の開口2aから外部に露出している。軸部175が挿入されるブッシュ174には、軸部175の半径方向に窪んだ2つの受け部174bが形成されている。各受け部174bは、対応する凸部175Aと係合可能であり、受け部174bと凸部175Aとが係合することにより、軸部175は前後方向に移動不能となる。作業者は、図5Aに示すバルブ171が閉位置にある状態から、押圧部172を押圧しつつ約90°回転させることにより、凸部175Aと受け部174bとが係合して図5Bに示す開位置となる。これにより、バルブ171は開位置が保持されるため、作業者は両手を使って工具の清掃等を行うことができる。
押圧部72の左側には、エアダスタ用の圧縮空気が吐出されるエアダスタ吐出口173aが形成された吐出部173が設けられている。第2の実施の形態の吐出部173は、可動部173Aと、通路7Aに固定され可動部173Aを回動可能に支持する支持部173Bとから構成されている。可動部173Aは、前後方向を軸方向として回転可能である。さらに、可動部173Aは、吐出部173−1及び吐出部173−2で示すように、可動部173Aと支持部173Bとの接続点を支点として回動可能である。これにより、吐出部173の通路7Aに対する取付角度を変更することができる。つまり、吐出部173の位置を調整するとともに、吐出部173から吐出される圧縮空気の排出方向を調整することができる。図5A及び図5Bにおいては、可動部173Aが左側に傾いた状態を示しているが、可動部173Aは任意の方向に傾けることができる。可動部173Aは、大部分がカバー2から外部に露出している。作業者は可動部173Aを回動させることによって取付角度を変更し、エアダスタ吐出口173aから吐出される圧縮空気の方向を任意に設定することができる。支持部173Bは、エアダスタ吐出口173aから圧縮空気が吐出されたとしても可動部173Aが動かない程度に、強固に可動部173Aを支持している。
このような構成によると、吐出部173の配管7Aに対する取付角度が調整可能であるため、任意の方向に吐出部173を向けることができる。これにより、作業者の望む方向にエアダスタ用空気を吐出させることができる。また、吐出部173に工具などが激突しても、取付角度が変わることによって吐出部173が破損することを防止できる。
このような構成によると、バルブ171は開状態を維持することができるため、作業者は両手を使って効率的に清掃作業を行うことができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について、図6に基づいて説明する。上述の実施の形態と同一の構成は、同一の符号を付し説明を省略する。
エアダスタ部7は、エアダスタ用の圧縮空気が吐出されるエアダスタ吐出口273aが形成された吐出部273が設けられている。吐出部273には、操作部273Aが設けられていて、操作部273Aを回転させることによってエアダスタ吐出口273aの開口面積が変化する。これにより、エアダスタ吐出口273aから吐出される圧縮空気の吐出角度をθ1からθ2の間で自在に設定することができる。操作部273Aは、本発明の吐出角度調整部に相当する。
このような構成によると、エアダスタ吐出口273aから吐出されるエアダスタ用空気の角度が調整可能であるため、作業者が吐出部273からエアダスタ用空気を取出して作業を行う際の作業の幅が広がる。つまり、工具等の清掃対象物の狭い箇所に詰まった粉塵を勢いよく吹き飛ばしたい場合には吐出角度をθ1に設定し、広く全体的に粉塵を吹き飛ばしたい場合には吐出角度をθ2に設定することにより、効率的に清掃作業を行うことができる。
次に、本発明の第4の実施の形態について、図7に基づいて説明する。上述の実施の形態と同一の構成は、同一の符号を付し説明を省略する。第4の実施の形態では、エアダスタ部7は、一般圧空気取出口60B及び高圧空気取出口60Aとは独立した配管系統となっている。
空気圧縮機301は、空気圧縮機1よりも大容量タイプの空気圧縮機であり、全体の重量は19kgであって、タンク5の容量は11Lである。空気圧縮機301は、モータ3や圧縮機構4等が収容されるカバー302及び減圧弁308を備えている。カバー302の前後方向の側面には、内側に窪んだ窪み部302aが形成されている。
エアダスタ部7は、前側に位置する窪み部302aに設けられている。エアダスタ部7は、配管307Aの一端と接続している。配管307Aの他端は減圧弁308と繋がっている。減圧弁308は、第2タンク52と直接接続していて、第2タンク52内の圧縮空気を減圧してエアダスタ部7に供給している。減圧弁308は、操作部308Aを備えていて、操作部308Aによってエアダスタ部7から吐出される圧縮空気の圧力を調整することができる。押圧部172の前側端面及び吐出部173のエアダスタ吐出口173aは、カバー302の最前位置と略同一となるように配置されている。つまり、エアダスタ部7は、窪み部302aによって画成された空間に配置されている。
このような構成によると、高圧空気取出口60Aの配管系統と吐出部173の配管系統は互いに独立であるため、吐出部173を任意の場所に設置することができる。これにより、空気圧縮機301を設計する際の自由度が高まる。
このような構成によると、吐出部173は窪み部302aに配置されているため、工具等が衝突して吐出部173が破損することを防止できる。
本発明による空気圧縮機は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば本実施の形態では、モータ3は三相交流ブラシレスモータにより構成されていたが、他の種類のモータが用いられてもよい。
また、タンクの本数は2本であったが、2本に限定されず、複数本であればよい。
また、ドレン排出部54は、キャップ56を開栓することにより、タンク5内のドレン51Dを排出したが、キャップ56に替えてバルブを設けてもよい。バルブを開とすることにより、容易にタンク5内のドレンを排出することができる。
また、上述の第2の実施の形態では、エアダスタ吐出口173aから圧縮空気が吐出されたとしても可動部173Aが動かない程度に、強固に可動部173Aを支持していたが、例えば、可動部173Aが任意の場所で固定できるように構成されていてもよい。また、可動部173Aが所定角度(例えば、15°)毎に固定されるような機構を設けてもよい。
また、上述の第2の実施の形態では、支持部173Bは可動部173Aを回動可能に支持していたが、可動部173Aを移動可能に支持してもよい。具体的には、可動部173Aが左右方向又は上下方向に移動可能であっても良い。
また、上述の第4の実施の形態では、エアダスタ部7は、空気圧縮機301の前側に設けられたがこれに限定されない。例えば、操作パネル22、高圧空気取出口60A、一般圧空気取出口60Bが設けられている側と同じ側(図7における左側)にエアダスタ部7を設けてもよい。これにより、作業者が操作する箇所が同一の側面に位置しているため、作業性が良好となる。
また、エアダスタ部7が伸縮自在のホースを備える構成であってもよい。これにより、空気圧縮機から離れた場所であってもホースを伸ばすことによって、エアダスタを使用することができる。
また、第1の実施の形態から第4の実施の形態で示された構成をそれぞれ組み合わせてもよい。例えば、第3の実施の形態で示された吐出部273の取付角度が変更可能に構成されていてもよい。また、開口2a及び2bの開口面積を広くすることによって、第2の実施の形態の吐出部173及びバブル71をカバー2の外郭の内側に配置してもよい。また、開口2bの開口面積を広くすることによって、第3の実施の形態の吐出部273をカバー2の外郭の内側に配置してもよい。また、第2の実施の形態のバルブ171と第3の実施の形態の吐出部273とを組み合わせてもよい。
本発明の空気圧縮機は、圧縮空気を動力源として用いる空気式の工具等に圧縮空気を供給する、持ち運びの容易なハンディタイプの空気圧縮機の分野において特に有用である。
1・・・空気圧縮機 2・・・カバー 3・・・モータ 4・・・圧縮機構 5・・・タンク 6・・・制御回路 7・・・エアダスタ部 7A・・・配管 57A・・・高圧用減圧弁 57B・・・一般圧用減圧弁 60A・・・高圧空気取出口 60B・・一般圧空気取出口 71,171・・・バルブ 72,172・・・押圧部 73、173・・・吐出部 73a、173a、273a・・・エアダスタ吐出口

Claims (15)

  1. モータと、
    該モータにより駆動されて空気を圧縮する圧縮機構と、
    該圧縮機構によって生成された圧縮空気を貯留するためのタンクと、
    該タンク内の該圧縮空気を外部機器を作動させる作動空気として取出可能な第1空気取出部と、
    該タンク内の該圧縮空気をエアダスタ用空気として取出可能な第2空気取出部と、
    該第2空気取出部と該タンクとの連通を制御するバルブと、を備えた空気圧縮機。
  2. 該タンクに繋がれた配管部をさらに備え、該第1空気取出部及び該第2空気取出部はそれぞれ該配管部に設けられていて、該配管部の該第1空気取出部及び第2空気取出部と該タンクとの間には減圧弁が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の空気圧縮機。
  3. 該第2空気取出部の位置を調整可能、且つ該第2空気取出部から排出されるエアダスタ用空気の排出方向を調整可能に支持する支持部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の空気圧縮機。
  4. 該タンクに繋がれた配管部と、該第2空気取出部の該配管部に支持する支持部と、をさらに備え、該支持部は該第2空気取出部の該配管部に対する取付角度が調整可能であるように支持することを特徴とする請求項1に記載の空気圧縮機。
  5. 該第2空気取出部は所定方向に延出するよう設けられていて、該第2空気取出部は該所定方向に延びる軸を中心に回転可能であることを特徴とする請求項4に記載の空気圧縮機。
  6. 該第2空気取出部には該エアダスタ用空気が吐出されるエアダスタ吐出口が形成され、該第2空気取出部は該エアダスタ吐出口から吐出される該エアダスタ用空気の吐出角度を調整可能な吐出角度調整部を有することを特徴とする請求項1に記載の空気圧縮機。
  7. 該タンク内のドレンを排出するドレン排出部をさらに備え、該配管部は該タンクの上側に繋がれていて該ドレン排出部は該タンクの下側に繋がれていることを特徴とする請求項2から6のいずれか1項に記載の空気圧縮機。
  8. 該第1空気取出部の該タンクからの配管系統と、該第2空気取出部の該タンクからの配管系統は互いに独立であることを特徴とする請求項1に記載の空気圧縮機。
  9. 該バルブは、該タンクから該エアダスタ用空気を取出可能な開状態と該タンクから該エアダスタ用空気を取出不能な閉状態とを切替可能であって、該バルブは該開状態を維持可能であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の空気圧縮機。
  10. 該モータと該圧縮機構の少なくとも一部を覆うカバーをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の空気圧縮機。
  11. 該バルブは該カバーの外表面よりも内側に位置していることを特徴とする請求項10項に記載の空気圧縮機。
  12. 該第2空気取出部は該カバーの外表面よりも内側に位置していることを特徴とする請求項10項に記載の空気圧縮機。
  13. 該カバーは、内側に窪んだ窪み部が形成され、該第2空気取出部は該窪み部に配置されていることを特徴とする請求項10に記載の空気圧縮機。
  14. 該モータを制御するための操作パネルをさらに備え、該操作パネルと、該第1空気取出部と、該第2空気取出部とは、同一の側面に配置されていることを特徴とする請求項10項に記載の空気圧縮機。
  15. 該空気圧縮機は作業者が手で持って運搬可能であることを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の空気圧縮機。
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